JP2010136742A - ドラム式洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】すすぎを効率よくして洗濯時間を短縮する。
【解決手段】すすぎ工程前の中間脱水工程で、回転ドラム1の回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程に入るまでの間に、水受け槽3内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、前記回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始するようにしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】すすぎ工程前の中間脱水工程で、回転ドラム1の回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程に入るまでの間に、水受け槽3内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、前記回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始するようにしたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転ドラム内に洗濯物を投入し、洗濯、すすぎ、脱水などの各工程を逐次制御して洗濯するドラム式洗濯機に関するものである。
従来、この種のドラム式洗濯機は図6および図7に示すように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。以下、その構成について説明する。図6および図7に示すように、回転ドラム1は、外周部に多数の通水孔2を全面に設け、水受け槽3内に回転自在に配設されている。回転ドラム1の回転中心に略水平方向に回転軸(回転中心軸)4を設け、この回転軸4にモータ5を連結し、回転ドラム1を回転駆動する。回転ドラム1の内壁面には数個の突起板6を設けられている。
水受け槽3は洗濯機本体7よりばね体8で揺動可能に吊り下げており、水受け槽3の下部に排水ホース9の一端を接続し、ホース9の他端を排水ポンプ10に接続して水受け槽3内の洗濯水を排水するようにしている。給水弁11は水受け槽3内に水を給水するものである。水位検知手段12は水受け槽3内の水位を検知するものである。
制御装置13は、マイクロコンピュータで構成した制御手段14を有し、パワースイッチング手段15を介してモータ5、排水ポンプ10、給水弁11などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の工程を逐次制御する。入力設定手段16は、運転コース等を設定するもので、制御手段14は入力設定手段16からの情報を入力して、その情報を基に表示手段17を表示して使用者に知らせる。記憶手段18は、制御手段14により制御するのに必要なデータを記憶している。なお、19は商用電源、20は電源スイッチである。
上記構成において動作を説明すると、回転ドラム1内に洗濯物と洗剤を投入し、電源スイッチ20を入れて、スタートボタン(図示せず)を押し、洗濯工程を開始すると、給水弁11が動作して水受け槽3内に給水し、水位検知手段12により所定の水位N1を検知するとモータ5を駆動する。また、所定の水位N2(N1と同等以上)を検知すると給水を停止する。
洗濯工程では、洗濯物に水が含まれるため補給水しながら、回転ドラム1はモータ5によって所定の回転数および所定の時間において、正転、停止、反転、停止駆動し、回転ドラム1内の洗濯物は突起板6に引っかかり、持ち上げられて水面上に落下する。この動作によって洗剤を徐々に溶解して洗濯水となり、洗濯物の汚れに作用することとなる。洗濯工程が終了すると、排水ポンプ10を動作して水受け槽3内の洗濯水を排水する。
すすぎ工程では、まず、モータ5を所定の回転数および所定の時間において、連続回転駆動し、回転ドラム1内の洗濯物を回転ドラム1の内壁に貼り付けた状態で回転数を高速にし、その遠心力によって洗濯物内の水分を飛ばして脱水を行う。
次いで、洗濯工程と同様に、補給水しながら回転ドラム1はモータ5によって所定の回転数および所定の時間において、正転、停止、反転、停止駆動し、回転ドラム1内の洗濯物は突起板6に引っかかり、持ち上げられて水面上に落下する。この動作によって、すすぎ水が洗濯物に吸収、排出され、洗濯物内の洗剤液を希釈していく。すすぎ工程が終了すると、排水ポンプ10を動作して水受け槽3内のすすぎ水を排水する。
特開平10−216390号公報
しかしながら、前記従来の構成では、すすぎ工程にて、回転ドラム1の正転、停止、反転、停止駆動によって回転ドラム1内の洗濯物にすすぎ水を含ませながら機械力を与えて、すすぎ性能を確保している。このため、給水量が少ないドラム式洗濯機では、洗濯物にすすぎ水が均一にかかるまでに時間がかかり、すすぎムラが発生したり、すすぎ力が低下し、すすぎに要する時間が長くなるという問題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、すすぎを効率よくして洗濯時間を短縮することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式洗濯機は、すすぎ工程前の中間脱水工程で、前記回転ドラムの回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程に入るまでの間に、前記水受け槽内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、前記回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始するようにしたものである。
これにより、すすぎ工程を実行する前に給水が開始され、所定量のすすぎ水が給水されるまでの待機時間を短くして、すすぎ効果を高めることができるとともに、回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付いてバランスした状態ですすぎ工程へ移行することができ、最初の脱水工程でバランスした状態を持続ながらすすぎ工程を実行することができ、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時のバランスコントロール動作をなくして運転時間を短縮することができる。
本発明のドラム式洗濯機は、洗濯物のすすぎ効果を高めて、洗濯時間を短縮することができる。
第1の発明は、水受け槽内に回転自在に配設した回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するモータと、前記水受け槽内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の洗濯水を排水する排水手段と、前記モータの駆動を制御し、洗濯、すすぎ、脱水の各工程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、すすぎ工程前の中間脱水工程で、前記回転ドラムの回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程に入るまでの間に、前記水受け槽内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、前記回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始するようにしたことにより、すすぎ工程を実行する前に給水が開始され、所定量のすすぎ水が給水されるまでの待機時間を短くして、すすぎ効果を高めることができるとともに、回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付いてバランスした状態ですすぎ工程へ移行することができ、最初の脱水工程でバランスした状態を持続ながらすすぎ工程を実行することができるので、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時のバランスコントロール動作をなくして、運転時間を短縮することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の制御手段は、水受け槽内への給水を開始する前に、水受け槽からの排水を停止するようにしたことにより、水受け槽内へより早くすすぎ水を溜めることができ、すすぎ工程の開始時より多くの水をすすぎ水として利用できるため、すすぎ効果を高めることができる。また、排水には、残存する洗剤成分が少なくなっており、この排水もすすぎに利用することができるため、少ないすすぎ水ですすぎを行うこと
ができる効果も得られる。
ができる効果も得られる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の制御手段は、すすぎ工程を開始してから所定時間経過後に、回転ドラムの回転数を上昇させるようにしたことにより、洗濯物と回転ドラム内のすすぎ水との接触効率を高めて、すすぎ効果を高めることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の制御手段は、すすぎ工程から脱水工程への移行時に、回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態から脱水回転数へ上昇させるようにしたことにより、すすぎ工程後のバランスコントロール動作が不要となり、脱水工程への移行を迅速におこなうことができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の回転ドラムの回転軸を前上がりに傾斜させたことにより、少ないすすぎ水で洗濯物との接触を良好にすることができ、すすぎ効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機の断面図、図2は、同ブロック回路図、図3は、動作を示すタイムチャートである。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は従来例のものを援用する。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機の断面図、図2は、同ブロック回路図、図3は、動作を示すタイムチャートである。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は従来例のものを援用する。
図1〜図3において、制御装置21は、マイクロコンピュータで構成した制御手段22を有し、パワースイッチング手段15を介してモータ5、排水ポンプ(排水手段)10、給水弁(給水手段)11などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の工程を逐次制御する。23は、回転ドラム1の回転数を検知する回転数検知手段であり、この回転数検知手段23の情報が制御手段22に送られ、制御手段22がパワースイッチング手段15を介して回転ドラム1の回転数を制御する。また、回転ドラム1は、水平方向から前上がりに傾斜した回転軸4を有している。
制御手段22は、洗濯工程では、給水弁11を作動させ、水受け槽3内に洗濯水を供給し、回転ドラム1内の洗濯物を濡らすとともに、洗剤を溶解させる。また、制御手段22は、モータ5を制御し、このモータ5により回転ドラム1を所定の回転数および所定の時間において、正転、停止、反転、停止駆動させる。これにより、回転ドラム1内の洗濯物は突起板6に引っかかり、持ち上げられて洗剤が溶解している水面上に落下することによりたたき洗いがおこなわれ、洗剤の洗濯物への浸透、排出により洗濯物の汚れを落す。
洗い工程が終了すると、制御手段22は排水ポンプ10を動作させ、水受け槽3内の洗濯水を排水する。その後、制御手段22は、モータ5に信号を送り脱水を行うために必要な回転ドラム1内にある洗濯物のバランスコントロール動作を開始する。このバランスコントロール動作は、回転ドラム1を高速で回転させたときの振動を少なくするために、一般的な振動検知センサ(図示せず)等を用いておこなわれる。前記バランスコントロール動作の完了後、モータ5の回転数を徐々に増加させて高速(例えば1000r/min)に制御し、洗濯物からすすぎ水を脱水する。
この時、洗濯の開始時に設定されたコースにおいて、すすぎ工程が複数回設定されているときは、制御装置21は、各すすぎ工程において設定された水量を給水する。例えば、1回目のすすぎ工程(B)では、水量が25Lで水位はN2、2回目のすすぎ工程(D)では、水量が15Lで水位はN3とし、1回目のすすぎ工程(B)で供給するすすぎ水の
水量を、2回目のすすぎ工程(D)で供給する水量より多くなるようにしている。
水量を、2回目のすすぎ工程(D)で供給する水量より多くなるようにしている。
洗濯工程後の中間脱水工程(A)と、1回目のすすぎ工程(B)後の中間脱水工程(C)において、回転ドラム1の回転数がピーク値(例えば1000r/min)において、各々所定時間T1、T2回転すると、制御手段22はモータ5の回転数を制御し、回転ドラム1の回転数を徐々に低下させて低速に制御する。例えば、1回目のすすぎ工程(B)の前の中間脱水工程(A)では150r/min、2回目のすすぎ工程(D)の前の中間脱水工程(C)では120r/min)に低下させる。
前記の回転数で低速回転している回転ドラム1内の洗濯物は、中間脱水工程で回転ドラム1の内壁に張り付いた状態を維持して回転している。制御手段22は給水弁11を開いて、水受け槽3へのすすぎ水の供給を開始する。1回目のすすぎ工程(B)では、水位検知手段12により水位N2を検知すると給水弁11を閉じて給水を停止し、2回目のすすぎ工程(D)では、1回目のすすぎ工程(B)時より少ない水位N3を検知すると給水を停止する。排水ポンプ10の駆動は、すすぎ水の供給の開始時に停止して供給されたすすぎ水が無駄なく貯留される。各々の回転数で1回目のすすぎ工程(B)を所定時間t2、および2回目のすすぎ工程(D)を所定時間t4実行される。
2回目のすすぎ工程(D)後の脱水工程は、すすぎ回数が2回の場合は、最終脱水工程(E)となる。この、最終脱水工程(E)において、回転ドラム1の回転数が所定ピーク値において所定時間T3(例えば3分)回転すると、制御手段22は、モータ5の回転数を制御して回転ドラム1の回転を停止し、洗い工程→中間脱水工程(A)→1回目のすすぎ工程(B)→中間脱水工程(C)→2回目のすすぎ工程(D)→最終脱水工程(E)よりなる洗濯を完了する。
このように本実施の形態によれば、すすぎ工程を複数回実行する場合は、1回目のすすぎ工程(B)で供給するすすぎ水の水量を、2回目のすすぎ工程(D)で供給する水量より多くしたことにより、回転ドラム1内のすすぎ水に洗濯物を確実に通過させることができ、洗い工程直後の洗濯物に残存する界面活性剤等の洗剤成分を1回目のすすぎ工程(B)で効率よく流出させて、すすぎ効果を高めることができる。
また、1回目のすすぎ工程(B)の回転ドラム1の回転数を、2回目のすすぎ工程(D)の回転数より高くしたことにより、回転ドラム1内の下部に多く溜まっているすすぎ水に洗濯物を早い速度で通過させることができ、洗濯物へのすすぎ水の吸収と排出が加速され、1回目のすすぎ工程(B)で洗剤成分を効率よく流出させて、すすぎ効果を高めることができる。
また、洗い工程後の中間脱水工程(A)から最終脱水工程(E)で洗濯を終了するまで回転ドラム1が停止することがなく、洗い工程後の最初の脱水工程でおこなわれたバランスコントロールによって洗濯物が回転ドラム1に偏りなく張り付いている状態を維持しながら各工程を実行することができるので、中間脱水工程の都度バランスコントロール動作をおこなう必要がなく、洗濯時間を短縮することができる。
また、すすぎ工程から脱水工程への移行時に、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付く状態から脱水回転数へ上昇させるとともに、すすぎ工程前の中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を実行するようにしたことにより、工程間のバランスコントロール動作をなくして運転時間を短縮することができる。
なお、水受け槽3内への給水は、回転ドラム1内へおこない、回転ドラム1の内側に張
り付いた状態で回転する洗濯物へ供給する方法と、回転ドラム1の外から水受け槽3内の底部へ給水する方法が考えられる。後者の場合は、水受け槽3内のすすぎ水の水位が徐々に上昇し、回転ドラム1の中の洗濯物とバランスよく接触させることができるので、回転ドラム1の内側に張り付いた状態の洗濯物が崩れ落ちるのを防止することができる。
り付いた状態で回転する洗濯物へ供給する方法と、回転ドラム1の外から水受け槽3内の底部へ給水する方法が考えられる。後者の場合は、水受け槽3内のすすぎ水の水位が徐々に上昇し、回転ドラム1の中の洗濯物とバランスよく接触させることができるので、回転ドラム1の内側に張り付いた状態の洗濯物が崩れ落ちるのを防止することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるドラム式洗濯機の動作を示すタイムチャートである。なお、実施の形態1と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は実施の形態1のものを援用する。
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるドラム式洗濯機の動作を示すタイムチャートである。なお、実施の形態1と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は実施の形態1のものを援用する。
図4において、洗濯工程後の中間脱水工程(A)と、1回目のすすぎ工程(B)後の中間脱水工程(C)において、回転ドラム1の回転数がピーク値(例えば、1000r/min)において所定時間T1、T2回転すると、制御手段22はモータ5の回転数を制御し、回転ドラム1の回転数を徐々に低下させて低速(例えば、80r/min)に制御する。ここで、閉じていた給水弁11を開き、給水を開始する。
1回目のすすぎ工程(B)では、給水を開始してから所定時間t1(例えば、2分)経過後に、回転ドラム1を所定の回転数(例えば、150r/min)に上昇させ、2回目のすすぎ工程(D)では、給水を開始してから所定時間t3(例えば、2分)経過後に、回転ドラム1を所定の回転数(例えば、140r/min)に上昇させている。
すなわち、上昇後の回転数は、2回目のすすぎ工程(D)より1回目のすすぎ工程(B)が高くなるように設定している。これは、1回目のすすぎ工程(B)で給水される水量が、2回目のすすぎ工程(D)で給水される水量より多いからであり、給水される水量に応じて上昇させる回転ドラム1の回転数を異ならせている。上昇させる回転数は、所定の回転数で回転する回転ドラム1内にすすぎ水が浸入し、回転ドラム1の内壁に張り付いた洗濯物が回転ドラム1の底部に溜まるすすぎ水を通過可能な状態が得られる回転数であり、高速にすると遠心力によって回転ドラム1内の水量が少なくなるので、回転ドラム1の内壁に張り付いた洗濯物が通過可能な所定の水位が回転ドラム1内に保たれるように、運転条件に応じて最適値に設定される。
また、1回目のすすぎ工程(B)および2回目のすすぎ工程(D)で、第1の所定時間t1経過後に上昇させた回転数でのすすぎ時間t5(例えば、3分)は、上昇前の回転数でのすすぎ時間t1より長くなるように設定している。これにより、洗濯物とすすぎ水との接触時間が長くできて、すすぎ効果を高めることができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるドラム式洗濯機の動作を示すタイムチャートである。なお、実施の形態1、2と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は実施の形態1、2のものを援用する。
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるドラム式洗濯機の動作を示すタイムチャートである。なお、実施の形態1、2と同じ構成のものは同一符号を付してその説明は実施の形態1、2のものを援用する。
図5において、制御手段22は、すすぎ工程(B)前の中間脱水工程(A)で、回転ドラム1の回転数がピーク値(例えば1000r/min)から低下してきた時点からすすぎ工程(B)に入るまでの間に、給水弁11を制御し、水受け槽3内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程(A)からすすぎ工程(B)への移行時に、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始する。すなわち、回転ドラム1の回転数が所定の回転数(例えば、80r/min)まで低下する前にすすぎ水の給水を開始する。そして、中間脱水工程(A)中の排水動作を停止する。
すすぎ工程(B)において、制御手段22は、モータ5の回転数を制御し、回転ドラム
1の回転数を徐々に低下させて低速(例えば、80r/min)に制御する。すすぎ水は給水弁(給水手段)11を介して回転ドラム1の外側から水受け槽3内の底部へ供給されており、回転ドラム1の底部にすすぎ水が溜まった状態で回転ドラム1は回転している。また、回転ドラム1は、洗濯物が回転ドラム1の内壁に張り付いた状態で回転しており、洗濯物は回転ドラム1の底部に溜まっているすすぎ水の中を通過する。
1の回転数を徐々に低下させて低速(例えば、80r/min)に制御する。すすぎ水は給水弁(給水手段)11を介して回転ドラム1の外側から水受け槽3内の底部へ供給されており、回転ドラム1の底部にすすぎ水が溜まった状態で回転ドラム1は回転している。また、回転ドラム1は、洗濯物が回転ドラム1の内壁に張り付いた状態で回転しており、洗濯物は回転ドラム1の底部に溜まっているすすぎ水の中を通過する。
その後、水位検知手段12により所定の水位N2を検知すると制御手段22は給水を停止するとともに、回転ドラム1の回転数を中間脱水工程(A)時のドラム回転数(例えば、1000r/min)よりも遅いレベルで上昇させ(例えば、150r/min)、すすぎ工程(B)を続行する。すすぎ工程(B)の所定時間t6(例えば、5分)が経過すると排水ポンプ10を制御し、排水を開始するとともに、モータ5の回転数を制御し、回転ドラム1を停止することなくその回転数を徐々に増加させて高速(例えば、1000r/min)に制御し、洗濯物からすすぎ水を脱水する最終脱水工程(C)に移る。
このように本実施の形態によれば、すすぎ工程(B)前の中間脱水工程(A)で、回転ドラム1の回転数がピーク値から低下してきた時点から、すすぎ工程(B)に入るまでの間に、水受け槽3内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程(A)からすすぎ工程(B)への移行時に、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程(B)を開始するようにしたものであり、すすぎ工程(B)を実行する前に給水が開始され、所定量のすすぎ水が給水されるまでの待機時間、つまり、所定の水位N2を検知するまでの時間を短くして、すすぎ効果を高めることができるとともに、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付いてバランスした状態ですすぎ工程(B)へ移行することができ、最初の脱水工程でバランスした状態を持続ながらすすぎ工程(B)を実行することができるので、中間脱水工程(A)からすすぎ工程(B)への移行時のバランスコントロール動作をなくして、運転時間を短縮することができる。
すなわち、中間脱水工程ではピーク値で所定時間の脱水をおこなった後にすすぎ工程に向けた給水を開始するので、洗濯液を排出する脱水機能を完了させた上ですすぎ工程の準備に入ることができ、脱水機能を低下させることなく回転ドラム1の回転数が低下する時間を有効に活用することができる。
また、最終脱水工程(C)以外の中間脱水工程(A)において、回転ドラム1の回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程(B)に入るまでの間に、水受け槽3内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、水受け槽3からの排水を停止することにより、すすぎ工程(B)を実行する前に給水が開始され、水位検知手段12により所定の水位N2を検知するまでの時間を短くすることができ、すすぎ効果を高めることができる。
また、回転ドラム1は、脱水工程(A)→すすぎ工程(B)→最終脱水工程(C)に至る工程において、停止することがないので、中間脱水工程(A)からすすぎ工程(B)への移行時に、回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付いた状態からすすぎ工程を開始することができる。したがって、すすぎ工程(B)中は回転ドラム1の内壁に洗濯物が張り付いた状態が維持でき、工程の途中で再度のバランスコントロール動作をおこなうことなく最終脱水工程(C)へと移行することができる。
また、すすぎ工程(B)においては、回転ドラム1はその内側に洗濯物が張り付いた状態で回転しており、回転ドラム1の底部にはすすぎ水が溜まっている。すすぎ工程(B)では、洗濯物が回転ドラム1の回転に伴いすすぎ水を通過することにより吸収し、通過後はその遠心力により洗濯物に吸収されたすすぎ水は、回転ドラム1の外周部の通水孔2を通り水受け槽3の方へ移動する。この時に、水位検知手段12により所定の水位N2を検知すると制御手段22は給水を停止し、回転ドラム1の回転数を向上させるため、洗濯物
へのすすぎ水の吸収、排出回数が増えてすすぎ効果を向上させることができる。
へのすすぎ水の吸収、排出回数が増えてすすぎ効果を向上させることができる。
また、回転ドラム1は、水平方向から前上がりに傾斜した回転軸4を有するものであるため、回転ドラム1の底に溜まるすすぎ水の深さは回転ドラム1の奥の方が深くなっている。これに対し、洗濯物も回転ドラム1の回転により回転ドラム1の奥側に多く洗濯物が固定された状態であるため、洗濯物とすすぎ水の接触が良好となり、すすぎ効果を向上させることができる。
また、制御手段22は、中間脱水工程(A)からすすぎ工程(B)への移行時に、水受け槽3内への給水を開始する前に、水受け槽3からの排水を停止するようにしている。すなわち、パワースイッチング手段15を介して排水ポンプ(排水手段)10を制御して排水を停止した後、給水弁(給水手段)11を制御し、給水を開始するようにしているので、給水を開始する前に排水を停止するため、水受け槽3内へより早くすすぎ水を溜めることができ、すすぎ工程の開始時より多くの水をすすぎ水として利用できるため、すすぎ効果を高めることができる。また、排水には、残存する洗剤成分が少なくなっており、この排水もすすぎに利用することができるため、少ないすすぎ水ですすぎを行うことができる効果も得られる。
なお、水位検知手段12によりすすぎ水の給水停止と、回転ドラム1の回転数の上昇を同時に行う例について説明したが、必ずしも同時に行う必要はなく、水位検知手段12により所定の水位N2を検知してから遅れて回転数を上昇させてもよく、また、所定の水位を2水準設けて、すすぎ工程(B)に低速回転期間と高速回転期間を設定してもよい。
なお、上記の実施の形態1〜3は、各々を単独で実施することができるほか、本発明の目的を達成するためにこれらを併せて実施することができる。また、各々の実施の形態に記載した構成の一部を、他の実施の形態とともに実施することもできるものである。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、洗濯物のすすぎ効果を高めて、洗濯時間を短縮することができるので、ドラム式洗濯機として有用である。
1 回転ドラム
3 水受け槽
5 モータ
10 排水ポンプ(排水手段)
11 給水弁(給水手段)
12 水位検知手段
22 制御手段
3 水受け槽
5 モータ
10 排水ポンプ(排水手段)
11 給水弁(給水手段)
12 水位検知手段
22 制御手段
Claims (5)
- 水受け槽内に回転自在に配設した回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するモータと、前記水受け槽内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の洗濯水を排水する排水手段と、前記モータの駆動を制御し、洗濯、すすぎ、脱水の各工程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、すすぎ工程前の中間脱水工程で、前記回転ドラムの回転数がピーク値から低下してきた時点からすすぎ工程に入るまでの間に、前記水受け槽内へのすすぎ水の給水を開始するとともに、中間脱水工程からすすぎ工程への移行時に、前記回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態からすすぎ工程を開始するようにしたドラム式洗濯機。
- 制御手段は、水受け槽内への給水を開始する前に、水受け槽からの排水を停止するようにした請求項1記載のドラム式洗濯機。
- 制御手段は、すすぎ工程を開始してから所定時間経過後に、回転ドラムの回転数を上昇させるようにした請求項1または2記載のドラム式洗濯機。
- 制御手段は、すすぎ工程から脱水工程への移行時に、回転ドラムの内壁に洗濯物が張り付く状態から脱水回転数へ上昇させるようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
- 回転ドラムの回転軸を前上がりに傾斜させた請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015157130A (ja) * | 2015-05-07 | 2015-09-03 | 日立アプライアンス株式会社 | ドラム式洗濯機 |
JP2016135262A (ja) * | 2016-02-26 | 2016-07-28 | 日立アプライアンス株式会社 | ドラム式洗濯機 |
CN107805912A (zh) * | 2017-11-03 | 2018-03-16 | 青岛海尔洗衣机有限公司 | 一种洗衣机脱水控制方法 |
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2008
- 2008-12-09 JP JP2008312887A patent/JP2010136742A/ja active Pending
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