JP2010136674A - コラーゲンコーティングした多孔性ポリマー材料を細胞足場材料として用いる軟骨組織作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】移植用組織の作製のために、細胞足場材料内への細胞の侵入性、接着性、及び培養液の循環性を高めるための技術を提供する。
【解決手段】本発明は、コラーゲンでコーティングした多孔性ポリマー材料に間葉系細胞を播種して、擬微小重力環境で培養することを特徴とした、再生医療での使用のための軟骨組織作製方法に関する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、コラーゲンでコーティングした多孔性ポリマー材料に間葉系細胞を播種して、擬微小重力環境で培養することを特徴とした、再生医療での使用のための軟骨組織作製方法に関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、再生医療に用いるための軟骨組織作製方法に関する。より詳細には、本発明は、コラーゲンコーティングされた多孔性ポリマー材料を細胞足場材料として間葉系細胞を擬微小重力環境で培養することを特徴とする、軟骨組織作製方法に関する。
再生医療における移植材料作製のための細胞足場材料として、各種多孔性材料の使用が期待され、一部のものは臨床応用がされている。多孔性材料の臨床応用に関して大きな問題になるのは、多孔性材料内への細胞の侵入性、接着性、及び培養液(体外での培養では培地、生体内では体液、血液)の循環性の低さである。材料のスケールが大きくなればなるほど、この問題は深刻となる。多くの細胞が材料内に侵入し、高い接着能を有し、細胞が培養液から必要な栄養素や成長因子を吸収し、細胞からの不要な老廃物が即時に除去されることができる材料が望まれる。
再生医療において、骨・軟骨などの再生では再建すべき組織が大型であることが多く、移植用組織の作製に数cm程度の細胞足場材料が必要となる場合がある。このような大型の細胞足場材料に、細胞を効率よく導入し、接着させ、培養液循環性を担保するための技術が臨床上求められている。しかし、上記のとおり、この課題の達成は、材料が大きくなれば、より困難になる。
培養液の循環性の向上は、還流法などを用いたバイオリアクターにより実現できる。その中でも、1軸回転式バイオリアクターの1種であるRWV(Rotating−Wall Vessel)バイオリアクターは、円筒形の培養容器が回転し、それに付随して中の細胞培養液も回転するので、細胞にとって、栄養分の摂取、老廃物の除去に極めて有利な培養環境を与える。
RWVバイオリアクターを用いた移植用軟骨組織作製に関しては、骨髄由来間葉系幹細胞からの細胞足場材料を用いない培養法(特許文献1、非特許文献1、2、3)、生分解性ポリマー材料(ポリ乳酸−グリコール酸)を細胞足場材料として用いた軟骨細胞培養法(非特許文献4)、及びコラーゲンスポンジを細胞足場材料として用いた骨髄細胞培養法(特許文献2)が報告されている。
また、静置培養における細胞足場材料としては既に種々のものが知られているが、回転式バイオリアクター内で実現される擬微小重力環境下での細胞培養において、どのような細胞足場材料が好適であるかは静置培養の結果からは予測ができない。
上述したとおり、移植用組織の作製のために、細胞足場材料内への細胞の侵入性、接着性、及び培養液の循環性を高めるための技術が望まれている。
上記課題を解決するために、本発明者らは、コラーゲンコーティングした多孔性ポリマー材料を細胞足場材料として用いることにより、細胞の侵入性及び接着性が高まり、移植用軟骨組織の作製を顕著に有利に進めることができることを見出した。
具体的には、本発明は以下の特徴を有する:
〔1〕以下のステップ:
(a)多孔性ポリマー材料にコラーゲンコーティングを施すステップ、
(b)該ポリマー材料に間葉系細胞を播種するステップ、及び
(c)該ポリマー材料中の細胞を擬微小重力環境で培養するステップ
を含む、軟骨組織を作製する方法。
〔2〕前記コラーゲンコーティングを、凍結乾燥を利用して行う、上記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記コラーゲンが、I型コラーゲン、II型コラーゲン、III型コラーゲン、IV型コラーゲン、V型コラーゲン、VI型コラーゲン、VII型コラーゲン、及びそれらの混合物、並びにアテロコラーゲンからなる群より選択される、上記〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記ポリマー材料が、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アルギン酸、及びポリ(D,L−乳酸)からなる群より選択される、1種又は2種以上の物質を含む材料である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の方法。
〔5〕前記間葉系細胞が、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞、滑膜由来間葉系幹細胞、関節軟骨細胞、耳介軟骨細胞、iPS細胞由来間葉系細胞からなる群より選択される、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の方法。
〔6〕前記擬微小重力環境が、時間平均で地球の重力の1/10〜1/100に相当する重力を物体に与える環境である、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載の方法。
〔7〕前記擬微小重力環境が、回転で生じる応力によって地球の重力を相殺することにより、地上で擬微小重力環境を実現する、1軸回転式バイオリアクターを用いて得るものである、上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の方法。
〔8〕前記1軸回転式バイオリアクターが、RWV(Rotating−Wall Vessel)バイオリアクターである、上記〔7〕に記載の方法。
〔1〕以下のステップ:
(a)多孔性ポリマー材料にコラーゲンコーティングを施すステップ、
(b)該ポリマー材料に間葉系細胞を播種するステップ、及び
(c)該ポリマー材料中の細胞を擬微小重力環境で培養するステップ
を含む、軟骨組織を作製する方法。
〔2〕前記コラーゲンコーティングを、凍結乾燥を利用して行う、上記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記コラーゲンが、I型コラーゲン、II型コラーゲン、III型コラーゲン、IV型コラーゲン、V型コラーゲン、VI型コラーゲン、VII型コラーゲン、及びそれらの混合物、並びにアテロコラーゲンからなる群より選択される、上記〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記ポリマー材料が、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アルギン酸、及びポリ(D,L−乳酸)からなる群より選択される、1種又は2種以上の物質を含む材料である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の方法。
〔5〕前記間葉系細胞が、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞、滑膜由来間葉系幹細胞、関節軟骨細胞、耳介軟骨細胞、iPS細胞由来間葉系細胞からなる群より選択される、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の方法。
〔6〕前記擬微小重力環境が、時間平均で地球の重力の1/10〜1/100に相当する重力を物体に与える環境である、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載の方法。
〔7〕前記擬微小重力環境が、回転で生じる応力によって地球の重力を相殺することにより、地上で擬微小重力環境を実現する、1軸回転式バイオリアクターを用いて得るものである、上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の方法。
〔8〕前記1軸回転式バイオリアクターが、RWV(Rotating−Wall Vessel)バイオリアクターである、上記〔7〕に記載の方法。
本発明によれば、従来技術に比してより効率的かつ良好な移植用軟骨組織の作製を実現することができる。
本発明は、コラーゲンでコーティングした多孔性ポリマー材料に間葉系細胞を播種して、擬微小重力環境で培養することを特徴とした、軟骨組織作製方法に関する。
本発明の方法により作製される軟骨組織は、再生医療において、移植材料として用いることができる。
本発明の方法により作製される軟骨組織は、再生医療において、移植材料として用いることができる。
本発明において、「コラーゲン」とは、I型〜VII型コラーゲンのいずれか、若しくはそれらの混合物、又は抗原部分を切断したアテロコラーゲンである。I型又はII型コラーゲンが好ましい。I型コラーゲンは、骨や歯の有機質の大部分を占め、生体親和性が高い。II型コラーゲンは、軟骨基質の主成分である。使用するコラーゲンは、市販のものでもよいし、動物組織から抽出・精製したものでも、又は組み換え的に発現させた後、精製したものでもよい。
本発明において細胞足場材料(スキャホールド)として用いる「多孔性ポリマー材料」とは、ポリマー材料であって、多孔質構造を形成しているものを指す。多孔質構造とは、数μm〜数10μm程度の無数の孔(空隙)が存在する構造であり、本発明においては、多孔質構造の空隙率(全体積に比した空隙部分の体積の割合)は40〜90%、より好ましくは60〜90%である。空隙率が低すぎると、細胞の侵入が不十分になり、空隙率が高すぎると、構造の強度を保つことができない。ポリマー材料は、好ましくはポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アルギン酸、ポリ(D,L−乳酸)のうち1又は2以上を含む。上記の材料の列挙は例示であって、限定的なものではない。特に、ポリカプロラクトン及びポリグリコール酸は、細胞との接着性が高く、適度な力学的強度を有することから、本発明の方法に好適である。
本明細書中、「間葉系細胞」とは、間葉系組織(骨組織、軟骨組織、脂肪組織など)に存在する体性幹細胞、それらの組織に分化し得る体性幹細胞、その特徴から間葉系組織に分化し得る細胞であると考えられる細胞(間葉系幹細胞)、及び間葉系幹細胞から分化した細胞を意味する。具体的には、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞、滑膜由来間葉系幹細胞、関節軟骨細胞、耳介軟骨細胞、及びiPS細胞由来間葉系細胞などである。これらの具体的な細胞の単離は、Haynesworth SE et al.,Characterization of cells with osteogenic potential from human marrow.Bone 1992,13:81−88;Yoo JU et al.,The chondrogenic potential of human bone marrow−derived mesenchymal progenitor cells.J. Bone Joint Surg.1998,80:1745−1757;Ohyabu Y et al.,Cartilaginous tissue formation from bone marrow cells using rotating wall vessel (RWV) bioreactor.Biotechnol.Bioeng.2006,95(5):1003−8などに記載されている。特に好ましい間葉系細胞は、各種の組織由来の間葉系幹細胞であり、最も好ましい間葉系細胞は骨髄由来間葉系幹細胞である。間葉系幹細胞は、間葉系組織を構成する細胞への分化能を有する。すなわち、骨細胞、軟骨細胞、心筋細胞、腱細胞、脂肪細胞などに分化する能力を有する。そのため、骨、血管、心筋などの再構築をはじめとする再生医療への応用が期待されている。最近では、間葉系幹細胞が、グリア細胞(外胚葉由来)、肝細胞(内胚葉由来)などの中胚葉性でない細胞にまで分化する可能性も示されている。
本発明において用いられる間葉系細胞は、好ましくは哺乳動物由来であり、例えばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ブタ、又はヒト由来であり、特に好ましくはヒト由来である。
本発明において、「擬微小重力環境」とは、宇宙空間等における微小重力環境を模して人工的に作り出された微小重力(simulated microgravity)環境を意味する。こうした擬微小重力環境は、例えば、回転で生じる応力によって地球の重力を相殺することにより実現される。すなわち、回転している物体は、地球の重力と応力のベクトル和で表される力を受けるため、その大きさと方向は時間により変化する。結局、時間平均すると物体には地球の重力(1g)よりもはるかに小さな重力しか作用しないこととなり、宇宙空間によく似た「擬微小重力環境」が実現される。
前記「擬微小重力環境」は、細胞が沈降することなく均一に分散した状態で増殖分化し、3次元的に凝集して、組織塊を形成できるような環境であることが必要となる。言い換えれば、播種細胞の沈降速度に同調するように回転速度を調節して、細胞に対する地球の重力の影響を最小化することが望まれる。具体的には、培養細胞にかかる微小重力は、時間平均して地球の重力(1g)の1/10〜1/100程度であることが望ましい。
本発明では、擬微小重力環境を実現するために、回転式のバイオリアクターを使用する。そのようなバイオリアクターとしては、例えば、RWV(Rotating−Wall Vessel:US5,002,890)、RCCS(Rotary Cell Culture SystemTM:Synthecon Incorporated)、3D−clinostat、ならびに特開平8−173143号、特開平9−37767号、および特開2002−45173号に記載されているようなものを挙げることができる。これらのバイオリアクターの中には、1軸回転式のものと2軸以上の多軸回転式のものがあるが、本発明では1軸回転式のバイオリアクターを用いることが好ましい。多軸回転式(例えば、2軸式のクリノスタット等)では、ずり応力(シェアストレス)を最小化することができず、またサンプル自体も回転するため、1軸回転式のようにベッセル内にふわふわと浮かんだ状態を再現することができないからである。このふわふわと浮かんだ状態が、特別な細胞足場材料なしに大きな3次元的組織塊を得るための重要な条件となる。なかでも、RWVおよびRCCSはガス交換機能を備えているという点で優れている。
本発明の実施例で用いられているRWVは、NASAによって開発されたガス交換機能を備えた1軸回転式のバイオリアクターである。RWVは、横向き円筒形バイオリアクター内に培養液を満たし、細胞を播種した後、その円筒の水平軸方向に沿って回転しながら培養を行う。バイオリアクター内には、回転による応力のため、実質的に地球の重力よりもはるかに小さい「微小重力環境」が実現される。この擬微小重力環境下において、細胞は培養液内に均一に懸濁され、最小のずり応力下で必要時間培養増殖され、凝集して組織塊を形成する。
RWVを用いた場合の好ましい回転速度は、ベッセルの直径および組織塊の大きさや質量に応じて適宜設定され、例えば直径5cmのベッセルを用いた場合であれば8.5〜25rpm程度であることが望ましい。このような回転速度で培養を行うとき、ベッセル内の細胞に作用する重力は実質的に地上の重力(1g)の1/10〜1/100程度となる。
上記のとおり、RWVバイオリアクターを用いた移植用軟骨組織作製に関しては、生分解性ポリマー材料(ポリ乳酸−グリコール酸)を細胞足場材料として用いた軟骨細胞培養法(Freed et al.,1998 Apr;Exp. Cell Res.,Chondrogenesis in a cell−polymer−bioreactor system.240(1):58−65)が提案されているが、このようにポリマー材料を直接細胞足場材料として用いた場合には、十分な細胞生着が得られない。
これに関して、本発明者らは、細胞の効率よい導入は、細胞の接着に適した接着タンパク質を多孔性ポリマー材料の内部まで均一にコーティングすることにより達成できることを見出した。本発明においては、上記接着タンパク質とはコラーゲンである。
多孔性ポリマー材料のコラーゲンコーティングは、単純な浸漬による方法、減圧下で行う方法、及び凍結乾燥を利用する方法により実施することができる。好ましい方法は、凍結乾燥を利用する方法である。当該凍結乾燥を利用する方法は、具体的には、ポリマー材料を減圧下(80Torr以下)でコラーゲン溶液に浸漬し、約−20℃で約3時間凍結させた後、凍結乾燥させることを含む。このとき、減圧条件を真空に近い低圧(0.1Torr程度)とすることが好ましい。また、コラーゲンコーティングに際しては、注射針などでポリマー材料に多数の穿刺孔(連通孔)をあけると、コラーゲン溶液の浸潤が高まり、より均一なコーティングを達成することができるため、好ましい。
以下に、細胞の培養に関して説明する。細胞の分化増殖に用いられる培地としては、MEM培地、α−MEM培地、DMEM培地等、骨髄細胞の培養に通常用いられる培地を、細胞の特性に合わせて適宜選んで用いることができる。また、これらの培地には、FBS(Sigma社製)やAntibiotic−Antimycotic(GIBCO BRL社製)等の抗生物質等を添加しても良い。
さらに培養液中には、軟骨細胞分化促進作用を有する、デキサメタゾン、FK−506やシクロスポリン等の免疫抑制剤、BMP−2、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7およびBMP−9等の骨形成タンパク質(BMP: Bone Morphogenetic Proteins)、TGF−β等の骨形成液性因子から選ばれる1種または2種以上を、グリセリンリン酸、アスコルビン酸リン酸等のリン酸原とともに、添加してもよい。特に、TGF−βとデキサメタゾンのいずれかまたは両方を適当なリン酸原とともに添加することが好ましい。この場合、TGF−βは1ng/mL〜10ng/mL程度、デキサメタゾンは100nMを上限として加えられる。また、TGF−βなどの増殖因子を加える代わりにTGF−βなどの増殖因子を含む多血小板血漿(PRP;platelet rich plasma)を加えることも可能である。多血小板血漿の添加は、臨床応用を考えた場合、拒絶反応のない安全な方法という点で好適であると言える。
細胞の培養は、3〜10%CO2、30〜40℃、特に5%CO2、37℃の条件下で行うことが望ましい。培養期間は、特に限定されないが、少なくとも4日、好ましくは7〜28日である。
特に、RWV(直径5cmのベッセル)を使用する場合、間葉系細胞を106〜107/cm3の播種密度で細胞足場材料に播種し、前記した培養液を用いて8.5〜25rpmの回転速度(直径5cmのベッセル)で培養を行うとよい。この条件であれば、播種細胞の沈降速度とベッセルの回転速度が同調し、細胞に対する地球の重力の影響が最小化されるからである。
なお、細胞足場材料(スキャホールド)を用いない場合は、オーバーコンフルエントまで培養した細胞を播種してはじめて大きな軟骨組織塊を得ることができるが、本発明のように細胞足場材料を用いた場合には、オーバーコンフルエントまで培養しなくても軟骨組織塊を得ることができる。すなわち、細胞足場材料を用いることにより、生体外での培養期間を2〜3週間短縮(単層培養1週間と分化誘導1〜2週間の短縮)することが可能となるが、これは臨床応用(移植)を考えた場合に極めて望ましい効果といえる。
1.コラーゲンコーティング法の比較(浸漬法及び凍結乾燥法)
ポリマー材料としては、ポリカプロラクトン(PCL)からなる多孔質材料(約0.6cm3:円柱形、直径0.9cm×高さ0.9cm)を用いた。
ポリマー材料としては、ポリカプロラクトン(PCL)からなる多孔質材料(約0.6cm3:円柱形、直径0.9cm×高さ0.9cm)を用いた。
多孔質材料の作製方法は、簡潔に述べると、以下のようなものである:
工作用粘土又は歯科用印象材を用いて多孔質材料の模型を作製し、これをさらに利用して、歯科用印象材を用いて鋳型を作製した。続いて、ポロゲンであるショ糖を鋳型に詰めて圧縮乾燥した。この鋳型に、陰圧下で5%PCL−クロロホルム溶液(BPI社製)を含浸した後、ポリマーを硬化させ、ショ糖を水で溶解して除去し、材料を自然乾燥させた(Shieh et al.,Biomaterials,2004,25:1545−1557を参照のこと)。
工作用粘土又は歯科用印象材を用いて多孔質材料の模型を作製し、これをさらに利用して、歯科用印象材を用いて鋳型を作製した。続いて、ポロゲンであるショ糖を鋳型に詰めて圧縮乾燥した。この鋳型に、陰圧下で5%PCL−クロロホルム溶液(BPI社製)を含浸した後、ポリマーを硬化させ、ショ糖を水で溶解して除去し、材料を自然乾燥させた(Shieh et al.,Biomaterials,2004,25:1545−1557を参照のこと)。
・浸漬法
ステップ1 ポリマー材料を70%エタノールに20分間浸漬した。
ステップ2 ポリマー材料を滅菌水に30分間浸漬した後、滅菌水で3回洗浄した。
ステップ3 コラーゲン溶液(I型、HCl中、0.3%、pH3、新田ゼラチン製)を針とシリンジを用いてポリマー材料に注入し、20分間室温で風乾した(クリーンベンチ中)。
ステップ4 ステップ3を4回繰り返した。
ステップ5 室温で完全に乾燥させた。
ステップ1 ポリマー材料を70%エタノールに20分間浸漬した。
ステップ2 ポリマー材料を滅菌水に30分間浸漬した後、滅菌水で3回洗浄した。
ステップ3 コラーゲン溶液(I型、HCl中、0.3%、pH3、新田ゼラチン製)を針とシリンジを用いてポリマー材料に注入し、20分間室温で風乾した(クリーンベンチ中)。
ステップ4 ステップ3を4回繰り返した。
ステップ5 室温で完全に乾燥させた。
・凍結乾燥法
ステップ1 ポリマー材料を70%エタノールに20分間浸漬した。
ステップ2 ポリマー材料を滅菌水に30分間浸漬した後、滅菌水で3回洗浄した。
ステップ3 減圧下(80Torr)でポリマー材料をコラーゲン溶液(I型、HCl中、0.3%、pH3、新田ゼラチン製)に浸漬した(室温、5〜10分間)。
ステップ4 ステップ3のポリマー材料を−20℃の冷凍室にて約3時間凍結させた後、凍結乾燥機(EYELA製)を用いて−49.2℃、37Paの条件で12時間、凍結乾燥させた。
ステップ1 ポリマー材料を70%エタノールに20分間浸漬した。
ステップ2 ポリマー材料を滅菌水に30分間浸漬した後、滅菌水で3回洗浄した。
ステップ3 減圧下(80Torr)でポリマー材料をコラーゲン溶液(I型、HCl中、0.3%、pH3、新田ゼラチン製)に浸漬した(室温、5〜10分間)。
ステップ4 ステップ3のポリマー材料を−20℃の冷凍室にて約3時間凍結させた後、凍結乾燥機(EYELA製)を用いて−49.2℃、37Paの条件で12時間、凍結乾燥させた。
各方法において、一部のポリマー材料については、18Gの注射針(テルモ製)を用いてポリマー材料当たり5〜7箇所の連通孔をあけた(連通孔処理)。
それぞれの方法でコーティングしたポリマー材料及び未処理の対照を、カッターで切片化し、クマシーブリリアントブルー染色(タンパク質染色)した。
結果を図1に示す。連通孔をあけ、凍結乾燥法でコーティングしたサンプルにおいて、顕著にタンパク質の量(すなわち、コラーゲンコーティング量)が多いことが見て取れる。
2.RWV培養を用いた軟骨組織作製
2.1 コラーゲンコーティングポリマー材料の調製
ポリマー材料としては、上記1.と同様に作製したポリカプロラクトン(PCL)からなる多孔質材料(約0.6cm3:円柱形、直径0.9cm×高さ0.9cm)を用いた。
2.1 コラーゲンコーティングポリマー材料の調製
ポリマー材料としては、上記1.と同様に作製したポリカプロラクトン(PCL)からなる多孔質材料(約0.6cm3:円柱形、直径0.9cm×高さ0.9cm)を用いた。
上記1.と同様に、浸漬法、及び凍結乾燥法を用いてコラーゲンコーティングを行った。このとき、凍結乾燥法において、減圧条件を80Torr又は0.1Torrとした。
2.2 間葉系細胞の培養
(1)ウサギ骨髄由来間葉系幹細胞の調製
ウサギ骨髄由来間葉系幹細胞は、2週齢のJW系家兎(雌)の大腿骨よりManiatopou1osらの方法(Maniatopou1os,C.,Sodek,J.,and Me1cher,A.H.(1988)Ce11 Tissue Res.254,p317−330)に従って採取した。採取した細胞を、10% FBS(Sigma社製)及びAntibiotic−Antimycotic(GIBCO BRL社製)を含むDMEMで3週間にわたって培養し、増殖させた。
(1)ウサギ骨髄由来間葉系幹細胞の調製
ウサギ骨髄由来間葉系幹細胞は、2週齢のJW系家兎(雌)の大腿骨よりManiatopou1osらの方法(Maniatopou1os,C.,Sodek,J.,and Me1cher,A.H.(1988)Ce11 Tissue Res.254,p317−330)に従って採取した。採取した細胞を、10% FBS(Sigma社製)及びAntibiotic−Antimycotic(GIBCO BRL社製)を含むDMEMで3週間にわたって培養し、増殖させた。
(2)ウサギ骨髄由来間葉系幹細胞の培養
上記のようにして調製したウサギ骨髄由来間葉系幹細胞を、約0.6cm3のポリマー材料に対して5×106細胞の割合で播種し、37℃にて1.5時間インキュベートした後、DMEMを2mL添加し、37℃にてさらに20時間インキュベートした。該ポリマー材料に、10−7M Dexamethasone(Sigma社製)、10ng/mL TGF−β3(Sigma社製)、50μg/mL アスコルビン酸2−リン酸(Wako製)、ITS+Premix(BD製)、10μL/mL ピルビン酸(GIBCO BRL社製)、40μg/mL L−proline(Sigma社製)およびAntibiotic−Antimycotic(GIBCO BRL社製)を含むDMEM培養液(Sigma社製)中に上記のとおり調製した骨髄由来間葉系幹細胞を懸濁した細胞懸濁液10mL(細胞濃度:1×107細胞/mL)中で、3週間にわたってRWVバイオリアクター(Synthecon社製)による回転培養を行った。
上記のようにして調製したウサギ骨髄由来間葉系幹細胞を、約0.6cm3のポリマー材料に対して5×106細胞の割合で播種し、37℃にて1.5時間インキュベートした後、DMEMを2mL添加し、37℃にてさらに20時間インキュベートした。該ポリマー材料に、10−7M Dexamethasone(Sigma社製)、10ng/mL TGF−β3(Sigma社製)、50μg/mL アスコルビン酸2−リン酸(Wako製)、ITS+Premix(BD製)、10μL/mL ピルビン酸(GIBCO BRL社製)、40μg/mL L−proline(Sigma社製)およびAntibiotic−Antimycotic(GIBCO BRL社製)を含むDMEM培養液(Sigma社製)中に上記のとおり調製した骨髄由来間葉系幹細胞を懸濁した細胞懸濁液10mL(細胞濃度:1×107細胞/mL)中で、3週間にわたってRWVバイオリアクター(Synthecon社製)による回転培養を行った。
RWVバイオリアクターによる回転培養は、直径5cmのベッセルを用いて、回転数:8.0〜24rpm、37℃、5%CO2の条件下で行った。回転数は、目視で組織塊が液中に浮いている状態になるように頻繁に調整した。培養中、細胞の呼吸により泡が生じるが、これは擬微小重力環境を乱すことから頻繁に除去した。図2に本実施例のプロトコルを示す。
2.3 組織染色
コラーゲンコーティングした細胞足場材料を用いた場合と、コラーゲンコーティングしていない細胞足場材料を用いた場合(対照)のそれぞれで得られたRWV培養軟骨組織について、培養2週間後にヘマトキシリン・エオジン(HE)、サフラニンO(SO)、およびトルイジンブルー(TB)で組織染色を行い、軟骨基質産生能を評価した。まず、培養組織は、4%パラホルムアルデヒド、0.1%グルタールアルデヒドでマイクロウェーブ固定した後、10%EDTA、100mM Tris(pH7.4)中で約1週間脱灰した。脱灰後、エタノールで脱水し、パラフィンに包埋した。5μmの厚さで切片を作製した。次いで、各切片について脱パラフィン後、常法に従って、ヘマトキシリン・エオジン染色、サフラニンO染色、およびトルイジンブルー染色を行い、顕微鏡で観察した。
コラーゲンコーティングした細胞足場材料を用いた場合と、コラーゲンコーティングしていない細胞足場材料を用いた場合(対照)のそれぞれで得られたRWV培養軟骨組織について、培養2週間後にヘマトキシリン・エオジン(HE)、サフラニンO(SO)、およびトルイジンブルー(TB)で組織染色を行い、軟骨基質産生能を評価した。まず、培養組織は、4%パラホルムアルデヒド、0.1%グルタールアルデヒドでマイクロウェーブ固定した後、10%EDTA、100mM Tris(pH7.4)中で約1週間脱灰した。脱灰後、エタノールで脱水し、パラフィンに包埋した。5μmの厚さで切片を作製した。次いで、各切片について脱パラフィン後、常法に従って、ヘマトキシリン・エオジン染色、サフラニンO染色、およびトルイジンブルー染色を行い、顕微鏡で観察した。
2.4 結果
図3及び図4に示されるように、浸漬法及び凍結乾燥法のいずれの場合においても、コラーゲンコーティングしたポリカプロラクトン(PCL)材料を細胞足場材料として用いた場合の方が、良好に軟骨組織を形成していた。
図3及び図4に示されるように、浸漬法及び凍結乾燥法のいずれの場合においても、コラーゲンコーティングしたポリカプロラクトン(PCL)材料を細胞足場材料として用いた場合の方が、良好に軟骨組織を形成していた。
また、図5及び図6に示されるように、凍結乾燥法において連通孔をあけた材料を用いた場合(図5)、及び減圧条件での圧力を低下させた場合(0.01Torr:図6)で、より良好に軟骨組織が形成されていた。
これらのことから、コラーゲンコーティングを施すことにより、細胞足場材料を用いた軟骨組織作製がより良好に進行すること、また、コラーゲンコーティングの際に材料に連通孔をあけること、減圧条件をより低圧とすることにより、コーティングの質を向上させ、軟骨組織をより良好に形成させることが可能であることが示された。
本発明により作製された軟骨組織は、移植治療に用いることが可能であるので、本発明は、再生医療において有用性を有する。
Claims (8)
- 以下のステップ:
(a)多孔性ポリマー材料にコラーゲンコーティングを施すステップ、
(b)該ポリマー材料に間葉系細胞を播種するステップ、及び
(c)該ポリマー材料中の細胞を擬微小重力環境で培養するステップ
を含む、軟骨組織を作製する方法。 - 前記コラーゲンコーティングを、凍結乾燥を利用して行う、請求項1に記載の方法。
- 前記コラーゲンが、I型コラーゲン、II型コラーゲン、III型コラーゲン、IV型コラーゲン、V型コラーゲン、VI型コラーゲン、VII型コラーゲン、及びそれらの混合物、並びにアテロコラーゲンからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ポリマー材料が、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アルギン酸、及びポリ(D,L−乳酸)からなる群より選択される、1種又は2種以上の物質を含む材料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記間葉系細胞が、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞、滑膜由来間葉系幹細胞、関節軟骨細胞、耳介軟骨細胞、iPS細胞由来間葉系細胞からなる群より選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記擬微小重力環境が、時間平均で地球の重力の1/10〜1/100に相当する重力を物体に与える環境である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記擬微小重力環境が、回転で生じる応力によって地球の重力を相殺することにより、地上で擬微小重力環境を実現する、1軸回転式バイオリアクターを用いて得るものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記1軸回転式バイオリアクターが、RWV(Rotating−Wall Vessel)バイオリアクターである、請求項7に記載の方法。
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