JP2010135697A - 積層モジュール構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い冷却性能を有する積層モジュール構造を提供することを課題とする。
【解決手段】積層モジュール構造1は、半導体モジュール2と、半導体モジュール2を冷却する冷却器3と、を有するモジュールユニット6を複数積層してなり、半導体モジュール2は、両面放熱性のモジュールからなり、各モジュールユニット6における半導体モジュール2の一面側と冷却器3とは、ろう層40により接合されるとともに、モジュールユニット6を積層するに際し、隣接するモジュールユニット6・6の一方のモジュールユニット6における半導体モジュール2の他面側と他方のモジュールユニット6における冷却器3との間にはグリス層41が介在される。
【選択図】図2
【解決手段】積層モジュール構造1は、半導体モジュール2と、半導体モジュール2を冷却する冷却器3と、を有するモジュールユニット6を複数積層してなり、半導体モジュール2は、両面放熱性のモジュールからなり、各モジュールユニット6における半導体モジュール2の一面側と冷却器3とは、ろう層40により接合されるとともに、モジュールユニット6を積層するに際し、隣接するモジュールユニット6・6の一方のモジュールユニット6における半導体モジュール2の他面側と他方のモジュールユニット6における冷却器3との間にはグリス層41が介在される。
【選択図】図2
Description
本発明は、積層モジュール構造に関する。
近年、ハイブリッド車、電気自動車等の電気自動車では、大出力・大容量の交流モータを搭載する要請が強いため、バッテリ電源からの直流電力を交流電力に変換して交流モータに供給するインバータ装置も大電流化が求められている。また、大電流・大出力のインバータ装置に用いられる半導体モジュールは発熱も大きいため、その冷却性を確保する両面放熱性の半導体モジュールが多く用いられている。
このような両面放熱性半導体モジュールを複数積層して組み付ける際に、半導体モジュールと冷却器とを交互に積層し、半導体モジュールを両側から冷却する技術が広く知られている。また、半導体モジュールと冷却器との密着性を高めて冷却性を向上するために、積層後に積層方向一側又は両側から圧力をかける方法は公知となっている。
このような両面放熱性半導体モジュールを複数積層して組み付ける際に、半導体モジュールと冷却器とを交互に積層し、半導体モジュールを両側から冷却する技術が広く知られている。また、半導体モジュールと冷却器との密着性を高めて冷却性を向上するために、積層後に積層方向一側又は両側から圧力をかける方法は公知となっている。
例えば、特許文献1には、半導体素子を放熱板で挟み、該放熱板にグリスを介して絶縁板を配置し、該絶縁板にグリスを介して冷却器を接触配置することにより、半導体素子の両面放熱を実現する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示される積層モジュール構造では、半導体素子から冷却器に至るまでに熱伝導性に劣るグリスを複数回経由して熱伝導されるため、高い放熱性が得られないという点で不利となる。
特開2007−173372号公報
しかしながら、特許文献1に開示される積層モジュール構造では、半導体素子から冷却器に至るまでに熱伝導性に劣るグリスを複数回経由して熱伝導されるため、高い放熱性が得られないという点で不利となる。
本発明は、高い冷却性能を有する積層モジュール構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載のように、半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を有するモジュールユニットを複数積層してなる積層モジュール構造であって、前記半導体モジュールは、両面放熱性のモジュールからなり、前記各モジュールユニットにおける前記半導体モジュールの一面側と前記冷却器とは、ろう付けにより接合されるとともに、前記モジュールユニットを積層するに際し、隣接する一方のモジュールユニットにおける前記半導体モジュールの他面側と他方のモジュールユニットにおける前記冷却器との間にはグリス層が介在される。
本発明によれば、高い冷却性能を有する積層モジュール構造を提供できる。
以下では、本発明に係る積層モジュール構造の実施の一形態である積層モジュール構造1について説明する。積層モジュール構造1は、複数の半導体モジュール2・2・・・を積層してなる構造体であり、大電流・大出力のインバータ装置として利用される。
半導体モジュール2は、電力変換用のパワーモジュールであり、半導体素子としてIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を有する。半導体モジュール2からは、制御用の制御ピンと、大電流端子とが突出されており、積層モジュール構造1の組み付け時に前記制御ピンには制御基板、前記大電流端子にはバスバモジュールがそれぞれ接続される。
また、半導体モジュール2は両面放熱の半導体モジュール構造を有し、その両面側から冷却可能に構成されている。
また、半導体モジュール2は両面放熱の半導体モジュール構造を有し、その両面側から冷却可能に構成されている。
半導体モジュール2の積層方向両側には、冷却器3・3が密着して配置されており、半導体モジュール2からの発熱は冷却器3・3によって両面側から冷却される構成である。
冷却器3は、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなり、その内部に冷却水を流通させることによって、半導体モジュール2からの発熱を連続的に冷却している。
冷却器3は、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなり、その内部に冷却水を流通させることによって、半導体モジュール2からの発熱を連続的に冷却している。
以上のように構成される積層モジュール構造1においては、高い発熱性を有する半導体モジュール2・2・・・の使用時の冷却性能を確保する観点から、半導体モジュール2・2・・・から冷却器3・3・・・側への熱伝達性を良好にする必要がある。
そこで、本実施形態では、上記のような課題を解決する積層モジュール構造の一例として、積層モジュール構造1を提案している。
そこで、本実施形態では、上記のような課題を解決する積層モジュール構造の一例として、積層モジュール構造1を提案している。
以下では、図1を参照して、積層モジュール構造1について詳細に説明する。
図1に示すように、積層モジュール構造1は、インバータケース4内にモジュールユニット6・6・・・を複数積層してなる。インバータケース4は、積層モジュール構造1の外郭をなす部材であり、モジュールユニット6・6・・・を内部に収容するとともに、モジュールユニット6・6・・・の位置決めを行うためのケースである。インバータケース4には、各モジュールユニット6を位置決めする位置決め部材5・5・・・が所定位置にケース内側に向けて突出して設けられている。
また、隣接する二つの位置決め部材5・5間の積層方向への間隔は、モジュールユニット6の体格(積層方向幅)より狭く設定されており、インバータケース4内にモジュールユニット6・6・・・を積層して収容する際は、所定の外力を加え、加圧しつつ挿入する必要がある。
図1に示すように、積層モジュール構造1は、インバータケース4内にモジュールユニット6・6・・・を複数積層してなる。インバータケース4は、積層モジュール構造1の外郭をなす部材であり、モジュールユニット6・6・・・を内部に収容するとともに、モジュールユニット6・6・・・の位置決めを行うためのケースである。インバータケース4には、各モジュールユニット6を位置決めする位置決め部材5・5・・・が所定位置にケース内側に向けて突出して設けられている。
また、隣接する二つの位置決め部材5・5間の積層方向への間隔は、モジュールユニット6の体格(積層方向幅)より狭く設定されており、インバータケース4内にモジュールユニット6・6・・・を積層して収容する際は、所定の外力を加え、加圧しつつ挿入する必要がある。
なお、インバータケース4は、ダイキャストにより鋳造成型されるアルミニウム製の薄肉製品であり、位置決め部材5・5・・・は、その強度を確保するためにインバータケース4の内側面に向けて一体的に成型されているリブである。
このように、位置決め部材5・5・・・は、インバータケース4を製造する際に補強用のリブとして同時に設けられているため、位置決め部材5・5・・・をインバータケース4に別途後付けする必要がない。さらに、位置決め部材5・5・・・は、インバータケース4と一体成型されているため、位置決め部材5・5・・・の設置位置の精度を向上できる。
このように、位置決め部材5・5・・・は、インバータケース4を製造する際に補強用のリブとして同時に設けられているため、位置決め部材5・5・・・をインバータケース4に別途後付けする必要がない。さらに、位置決め部材5・5・・・は、インバータケース4と一体成型されているため、位置決め部材5・5・・・の設置位置の精度を向上できる。
以下では、図2及び図3を参照して、積層モジュール構造1を構成する一つのユニットであるモジュールユニット6について詳細に説明する。
図2に示すように、モジュールユニット6は、半導体モジュール2、冷却器3、半導体モジュール2を内部に格納する半導体モジュールケース10、冷却器3と半導体モジュールケース10とを連通する冷却水パイプ15等を具備する。
図2に示すように、モジュールユニット6は、半導体モジュール2、冷却器3、半導体モジュール2を内部に格納する半導体モジュールケース10、冷却器3と半導体モジュールケース10とを連通する冷却水パイプ15等を具備する。
図2に示すように、半導体モジュール2は、半導体素子20、ヒートスプレッタ21・21、絶縁層22・22等を封止樹脂層23で封止してなるモジュールである。
半導体素子20は平板状のパワー半導体素子(IGBT)であり、その両面(図示において上下二面)にヒートスプレッタ21・21がはんだ層24・24によってはんだ付けされている。
ヒートスプレッタ21は、半導体素子20に大電流を通電するための電極及び配線であり、はんだ層24を介して半導体素子20と電気的に接続されている。また、ヒートスプレッタ21は、銅、アルミニウム、銀、金、又はこれらを含む合金等の熱伝導性に優れ、かつ、低電気抵抗の金属製の部材である。
絶縁層22は、エポキシ系の樹脂からなる樹脂層であり、ヒートスプレッタ21と半導体モジュールケース10の内壁とを電気的に絶縁するとともに、ヒートスプレッタ21と半導体モジュールケース10の内壁とを接着するための部材である。また、絶縁層22には、セラミックス、シリコン等の高熱伝導フィラーが含まれており、高い熱伝導性を有する部材として構成されている。なお、絶縁層22は、全体を樹脂材料とする本実施形態のものに限定されず、半導体モジュールケース10内壁に絶縁素材を薄膜コーティングしたもの等、十分な絶縁性及び接着性を実現するものであれば良い。
封止樹脂層23は、エポキシ系の熱硬化性樹脂からなる封止層であり、半導体モジュールケース10内の熱応力を緩和するための部材である。より具体的には、半導体素子20の発熱の一部を吸収・拡散するとともに、線膨張係数の異なる部材間を接合している絶縁層22・22、及びはんだ層24・24にかかる熱応力を緩和し、これらの長寿命化を図っている。
以上のように、半導体モジュール2では、半導体素子20からの発熱を、半導体素子20両面から半導体モジュール2の外側へ向けて、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22の順に伝導して外部へ放熱するとともに、その一部を封止樹脂層23に放熱・拡散する。
半導体素子20は平板状のパワー半導体素子(IGBT)であり、その両面(図示において上下二面)にヒートスプレッタ21・21がはんだ層24・24によってはんだ付けされている。
ヒートスプレッタ21は、半導体素子20に大電流を通電するための電極及び配線であり、はんだ層24を介して半導体素子20と電気的に接続されている。また、ヒートスプレッタ21は、銅、アルミニウム、銀、金、又はこれらを含む合金等の熱伝導性に優れ、かつ、低電気抵抗の金属製の部材である。
絶縁層22は、エポキシ系の樹脂からなる樹脂層であり、ヒートスプレッタ21と半導体モジュールケース10の内壁とを電気的に絶縁するとともに、ヒートスプレッタ21と半導体モジュールケース10の内壁とを接着するための部材である。また、絶縁層22には、セラミックス、シリコン等の高熱伝導フィラーが含まれており、高い熱伝導性を有する部材として構成されている。なお、絶縁層22は、全体を樹脂材料とする本実施形態のものに限定されず、半導体モジュールケース10内壁に絶縁素材を薄膜コーティングしたもの等、十分な絶縁性及び接着性を実現するものであれば良い。
封止樹脂層23は、エポキシ系の熱硬化性樹脂からなる封止層であり、半導体モジュールケース10内の熱応力を緩和するための部材である。より具体的には、半導体素子20の発熱の一部を吸収・拡散するとともに、線膨張係数の異なる部材間を接合している絶縁層22・22、及びはんだ層24・24にかかる熱応力を緩和し、これらの長寿命化を図っている。
以上のように、半導体モジュール2では、半導体素子20からの発熱を、半導体素子20両面から半導体モジュール2の外側へ向けて、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22の順に伝導して外部へ放熱するとともに、その一部を封止樹脂層23に放熱・拡散する。
半導体モジュールケース10は、半導体モジュール2を内部に格納するケース部材であり、アルミニウム、銅等の熱伝導性に優れた金属製の部材である。
図2に示すように、半導体モジュールケース10は、半導体モジュール2を格納するケース部11と、ケース部11の開口面を閉塞する保護プレート12と、ケース部11より側方に突出して設けられる支持部13とからなる。
ケース部11は、一面(図示において上面)が開口する箱状の部位であり、その内部空間の形状は半導体モジュール2の形状に応じて形成されている。このケース部11内に半導体モジュール2が格納される。
保護プレート12は、ケース部11の開口面(図示において上面)を塞ぐ平板状の部材であり、ケース部11、支持部13と同様にアルミニウム等の熱伝導性に優れた金属製の部材である。
支持部13は、ケース部11の側部から側方に延出して設けられる部位である。支持部13は、半導体モジュールケース10をインバータケース4に対して位置決めし、支持するための部位である。支持部13を位置決め部材5に向かって積層方向一側から(図示において下側から)圧接することによって、半導体モジュールケース10の位置決め、ひいては半導体モジュール2の位置決めを行う。支持部13の両端部には、冷却水を流通するための水路14・14が設けられている。この水路14は、冷却水パイプ15を介して冷却器3と接続されている。
図2に示すように、半導体モジュールケース10は、半導体モジュール2を格納するケース部11と、ケース部11の開口面を閉塞する保護プレート12と、ケース部11より側方に突出して設けられる支持部13とからなる。
ケース部11は、一面(図示において上面)が開口する箱状の部位であり、その内部空間の形状は半導体モジュール2の形状に応じて形成されている。このケース部11内に半導体モジュール2が格納される。
保護プレート12は、ケース部11の開口面(図示において上面)を塞ぐ平板状の部材であり、ケース部11、支持部13と同様にアルミニウム等の熱伝導性に優れた金属製の部材である。
支持部13は、ケース部11の側部から側方に延出して設けられる部位である。支持部13は、半導体モジュールケース10をインバータケース4に対して位置決めし、支持するための部位である。支持部13を位置決め部材5に向かって積層方向一側から(図示において下側から)圧接することによって、半導体モジュールケース10の位置決め、ひいては半導体モジュール2の位置決めを行う。支持部13の両端部には、冷却水を流通するための水路14・14が設けられている。この水路14は、冷却水パイプ15を介して冷却器3と接続されている。
図2に示すように、冷却水パイプ15は、半導体モジュールケース10に設けられる水路14と冷却器3とを連通する冷却水通路である。冷却水パイプ15と半導体モジュールケース10及び冷却器3との接続部位は、ろう付け、溶接等の適宜の接合処理、又はO−リング、ガスケット等の適宜のシール材によってシールされており、冷却水の漏水が防止されている。
冷却器3は、内部空間を二つに分割し、それぞれの内部空間に冷却フィン31等を収容する二層構造を有する中空状の部材であり、前記二つに分割された内部空間に冷却水を流通させることで冷却フィン31・31を冷却するための部材である。
図2及び図3に示すように、冷却器3は、冷却器ケース30と、冷却フィン31・31と、内部を二層に分割するための中板32、冷却フィン31と中板32との間に介装されるばね部材33・33とからなる。
冷却器ケース30は、冷却器3の外郭をなす部材であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなる。冷却器ケース30内に冷却フィン31・31、中板32、ばね部材33・33を収容し、その内部空間は、中板32によって対称に分割されている。冷却器ケース30の両端部には、冷却水を冷却器ケース30内部に導入する又は内部から排出するための開口35・35がそれぞれ形成される。冷却器ケース30は、半導体モジュールケース10に間接的に接触した状態に置かれており、半導体モジュール2からの熱は、この冷却器ケース30に伝達される。また、冷却器ケース30は、薄肉製品であり、その剛性は半導体モジュールケース10の剛性より低く設定されている。このため、冷却器ケース30は、モジュールユニット6を積層する際に、半導体モジュールケース10より積層方向に向けて変形しやすい構造を有する。
冷却フィン31は、冷却器3における冷却水との熱交換部であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなる。冷却フィン31は、プレス成型等により波形形状に成型される薄板状の部材である。冷却フィン31は冷却器ケース30内において分割される二つの内部空間にそれぞれ一つづつ配され、冷却器ケース30の内壁とそれぞれろう付けされている。このようにして、冷却器ケース30に伝達された熱が、冷却フィン31を介して冷却水に伝達される。
中板32は、冷却器ケース30の内部空間を二つに分割する仕切り部材であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れた金属製の部材からなる平板状の部材である。中板32の両端部には、開口35から導入される冷却水が通過可能な通路32aがそれぞれ穿設されている。中板32は、両端部において冷却器ケース30とろう付けされている。
ばね部材33は、冷却器3に所定のばね特性を付与する弾性部材であり、Fe系(SUS含む)、ベリリウム鋼、リン青銅等の熱伝導性及び耐食性に優れるばね鋼材からなる。ばね部材33は、冷却フィン31と中板32との間に挿入されるとともに、冷却フィン31の端部とろう付けされている。このばね部材33により、冷却器3から半導体モジュールケース10に向けて弾性力(ばね反力)が付与されている。
図2及び図3に示すように、冷却器3は、冷却器ケース30と、冷却フィン31・31と、内部を二層に分割するための中板32、冷却フィン31と中板32との間に介装されるばね部材33・33とからなる。
冷却器ケース30は、冷却器3の外郭をなす部材であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなる。冷却器ケース30内に冷却フィン31・31、中板32、ばね部材33・33を収容し、その内部空間は、中板32によって対称に分割されている。冷却器ケース30の両端部には、冷却水を冷却器ケース30内部に導入する又は内部から排出するための開口35・35がそれぞれ形成される。冷却器ケース30は、半導体モジュールケース10に間接的に接触した状態に置かれており、半導体モジュール2からの熱は、この冷却器ケース30に伝達される。また、冷却器ケース30は、薄肉製品であり、その剛性は半導体モジュールケース10の剛性より低く設定されている。このため、冷却器ケース30は、モジュールユニット6を積層する際に、半導体モジュールケース10より積層方向に向けて変形しやすい構造を有する。
冷却フィン31は、冷却器3における冷却水との熱交換部であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属製の部材からなる。冷却フィン31は、プレス成型等により波形形状に成型される薄板状の部材である。冷却フィン31は冷却器ケース30内において分割される二つの内部空間にそれぞれ一つづつ配され、冷却器ケース30の内壁とそれぞれろう付けされている。このようにして、冷却器ケース30に伝達された熱が、冷却フィン31を介して冷却水に伝達される。
中板32は、冷却器ケース30の内部空間を二つに分割する仕切り部材であり、アルミニウム等の熱伝導性に優れた金属製の部材からなる平板状の部材である。中板32の両端部には、開口35から導入される冷却水が通過可能な通路32aがそれぞれ穿設されている。中板32は、両端部において冷却器ケース30とろう付けされている。
ばね部材33は、冷却器3に所定のばね特性を付与する弾性部材であり、Fe系(SUS含む)、ベリリウム鋼、リン青銅等の熱伝導性及び耐食性に優れるばね鋼材からなる。ばね部材33は、冷却フィン31と中板32との間に挿入されるとともに、冷却フィン31の端部とろう付けされている。このばね部材33により、冷却器3から半導体モジュールケース10に向けて弾性力(ばね反力)が付与されている。
以上のように構成されるモジュールユニット6・6・・・を、インバータケース4内に積層方向一側に向けて積層することによって、積層モジュール構造1が構成される。モジュールユニット6・6・・・は、積層モジュール構造1の外郭をなすインバータケース4内に予め設けられる位置決め部材5・5・・・によって位置決めされる。
このとき、冷却器3は、内部にばね部材33を具備し、積層状態において、冷却器3に隣接する半導体モジュール2に対してばね反力を発生し、半導体モジュール2と冷却器3とを圧接するとともに、冷却器3と位置決め部材5とで半導体モジュール2を圧接することとなる。
これにより、半導体モジュール2と冷却器3との密着性を確保できるとともに、半導体モジュール2を高精度に位置決めできる。
このとき、冷却器3は、内部にばね部材33を具備し、積層状態において、冷却器3に隣接する半導体モジュール2に対してばね反力を発生し、半導体モジュール2と冷却器3とを圧接するとともに、冷却器3と位置決め部材5とで半導体モジュール2を圧接することとなる。
これにより、半導体モジュール2と冷却器3との密着性を確保できるとともに、半導体モジュール2を高精度に位置決めできる。
また、積層モジュール構造1では、インバータケース4内にて、積層方向一側から(図示において下側から)モジュールユニット6・6・・・を位置決めしつつ積層する際に、半導体モジュールケース10及び冷却器3が積層方向に荷重を受け、これら二つのうち剛性の低い冷却器3側が収縮し、冷却器3内のばね部材33が積層方向の荷重を受けて収縮する。これにより、ばね部材33にばね反力が発生して、冷却器3と半導体モジュールケース10との間に所定の圧接力が付与されている。このとき、半導体モジュール2、冷却器3の製造寸法にばらつきが生じた場合でも、ばね部材33の収縮により、そのばらつきが吸収される。つまり、積層時に、ばね部材33の収縮量が前記製造寸法のばらつきに応じて変化することによって半導体モジュール2・2・・・間の距離を同一に調整している。
以下では、図4及び図5を参照して、モジュールユニット6を製造するモジュールユニット製造工程S10について説明する。
モジュールユニット製造工程S10は、半導体モジュールケース10と冷却器ケース30とのろう付け、冷却器ケース30と冷却フィン31・31及び中板32とのろう付け、並びに半導体モジュールケース10と冷却水パイプ15と冷却器ケース30とのろう付けを行うろう付け工程S11と、半導体モジュールケース10内に半導体モジュール2を格納する格納工程S12とを含む。
モジュールユニット製造工程S10は、半導体モジュールケース10と冷却器ケース30とのろう付け、冷却器ケース30と冷却フィン31・31及び中板32とのろう付け、並びに半導体モジュールケース10と冷却水パイプ15と冷却器ケース30とのろう付けを行うろう付け工程S11と、半導体モジュールケース10内に半導体モジュール2を格納する格納工程S12とを含む。
図4に示すように、ろう付け工程S11では、(1)半導体モジュールケース10下面と冷却器ケース30上面との間、冷却器ケース30と冷却フィン31・31端部及び中板32との間、並びに半導体モジュールケース10と冷却水パイプ15と冷却器ケース30とのそれぞれの接続部分にろう材が供給され(図中に矢印で示す各箇所)、(2)それらのろう材が溶融する所定温度まで加熱された後、冷却することによってこれらが一括してろう付けされる。
このとき、半導体モジュールケース10、冷却器3とを同一の鋼材(本実施形態ではアルミニウム)で構成することにより、ろう付け時の熱収縮の違いに起因する反り・歪み等の要因を抑制できる。
このろう付け工程S11により、半導体モジュールケース10と冷却器3とがろう付けされ、ろう層40により一体化される。これにより、半導体モジュールケース10と冷却器3との間の熱伝導性を向上することができる。つまり、半導体モジュール2の冷却性能を向上できる。
このとき、半導体モジュールケース10、冷却器3とを同一の鋼材(本実施形態ではアルミニウム)で構成することにより、ろう付け時の熱収縮の違いに起因する反り・歪み等の要因を抑制できる。
このろう付け工程S11により、半導体モジュールケース10と冷却器3とがろう付けされ、ろう層40により一体化される。これにより、半導体モジュールケース10と冷却器3との間の熱伝導性を向上することができる。つまり、半導体モジュール2の冷却性能を向上できる。
図5に示すように、格納工程S12では、半導体モジュール2を構成する各部材が半導体モジュールケース10内に格納される。より具体的には、(1)半導体モジュールケース10のケース部11内に、下方から絶縁層22、ヒートスプレッタ21・21がはんだ付けされた半導体素子20の順に載置され、(2)ケース部11内に封止樹脂層23を形成するエポキシ系の熱硬化性樹脂23aを充填し、(3)ケース部11上方から絶縁層22が接着された保護プレート12を加圧しながら設置した状態で、(4)熱硬化性樹脂23aが硬化する温度(ゲル化温度)まで加熱された後、冷却することによって半導体モジュール2が形成されるとともに、半導体モジュール2が半導体モジュールケース10内に格納される。
このとき、絶縁層22と封止樹脂層23とは、同じエポキシ系の樹脂で構成されているため、前記ゲル化温度等を調整することにより、絶縁層22と封止樹脂層23とを一体化させることができ、密着強度が向上することができる。また、同様の理由により、絶縁層22の接着及び封止樹脂層23を構成する熱硬化性樹脂23aの充填を同時に行うことができ、加工コストを抑制できる。
このとき、絶縁層22と封止樹脂層23とは、同じエポキシ系の樹脂で構成されているため、前記ゲル化温度等を調整することにより、絶縁層22と封止樹脂層23とを一体化させることができ、密着強度が向上することができる。また、同様の理由により、絶縁層22の接着及び封止樹脂層23を構成する熱硬化性樹脂23aの充填を同時に行うことができ、加工コストを抑制できる。
以上のように、ろう付け工程S11及び格納工程S12を経て、モジュールユニット6が製造される。
以下では、図6〜図8を参照して、積層モジュール構造1を製造する積層モジュール製造工程S20について説明する。積層モジュール製造工程S20では、モジュールユニット製造工程S10によって製造された複数のモジュールユニット6・6・・・を用いる。
積層モジュール製造工程S20は、一つ目のモジュールユニット6をインバータケース4内側面の位置決め部材5に当接するようにインバータケース4内に挿入する第一ユニット挿入工程S21と、二つ目以降のモジュールユニット6を同じくインバータケース4内側面の位置決め部材5に当接するようにインバータケース4内に加圧しつつ挿入するユニット挿入工程S22と、一つ目のモジュールユニット6に冷却器3を取り付ける冷却器取付工程S23とを具備する。
積層モジュール製造工程S20は、一つ目のモジュールユニット6をインバータケース4内側面の位置決め部材5に当接するようにインバータケース4内に挿入する第一ユニット挿入工程S21と、二つ目以降のモジュールユニット6を同じくインバータケース4内側面の位置決め部材5に当接するようにインバータケース4内に加圧しつつ挿入するユニット挿入工程S22と、一つ目のモジュールユニット6に冷却器3を取り付ける冷却器取付工程S23とを具備する。
図6に示すように、第一ユニット挿入工程S21では、モジュールユニット6の支持部13と位置決め部材5とが当接するようにインバータケース4内にモジュールユニット6を挿入する。つまり、モジュールユニット6において冷却器3が配置されている側と反対側を端部として、一つ目のモジュールユニット6がインバータケース4内に挿入される。
これにより、端部に配置されるモジュールユニット6がインバータケース4内において高精度に位置決めされる。ひいては、半導体モジュール2がインバータケース4内の所定位置に位置決めされる。
これにより、端部に配置されるモジュールユニット6がインバータケース4内において高精度に位置決めされる。ひいては、半導体モジュール2がインバータケース4内の所定位置に位置決めされる。
図7に示すように、ユニット挿入工程S22では、モジュールユニット6の保護プレート12上に放熱性確保用のグリス層41を介在させた状態でモジュールユニット6の支持部13と位置決め部材5とが当接するまで、インバータケース4内にモジュールユニット6を加圧しながら押し込む。また、半導体モジュールケース10の水路14と冷却器3の開口35との間にはO−リングが介装され、シール性が確保される。
これにより、モジュールユニット6がインバータケース4内で位置決めされつつ積層されるとともに、半導体モジュールケース10より剛性の低い冷却器3側が積層方向に向けて変形(収縮)する。このとき、冷却器3内のばね部材33が外力を受けて収縮し、当該外力へ反発する方向にばね反力を発生させ、半導体モジュールケース10と冷却器3とを密着させる。また、前記外力及びばね部材33のばね反力により、モジュールユニット6・6間(本実施形態の場合、より厳密には、冷却器ケース30の底面と保護プレート12の上面との間)に介在するグリス層41が圧縮される。
このように積層されたモジュールユニット6・6では、端部に配置されているモジュールユニット6の半導体モジュール2を除いて、半導体モジュール2から冷却器3・3への両面放熱が実現される。
このユニット挿入工程S22を所定回数繰り返す。より具体的には、積層モジュール構造1に必要なモジュールユニット6の個数から1回減じた回数だけ繰り返す。
これにより、モジュールユニット6がインバータケース4内で位置決めされつつ積層されるとともに、半導体モジュールケース10より剛性の低い冷却器3側が積層方向に向けて変形(収縮)する。このとき、冷却器3内のばね部材33が外力を受けて収縮し、当該外力へ反発する方向にばね反力を発生させ、半導体モジュールケース10と冷却器3とを密着させる。また、前記外力及びばね部材33のばね反力により、モジュールユニット6・6間(本実施形態の場合、より厳密には、冷却器ケース30の底面と保護プレート12の上面との間)に介在するグリス層41が圧縮される。
このように積層されたモジュールユニット6・6では、端部に配置されているモジュールユニット6の半導体モジュール2を除いて、半導体モジュール2から冷却器3・3への両面放熱が実現される。
このユニット挿入工程S22を所定回数繰り返す。より具体的には、積層モジュール構造1に必要なモジュールユニット6の個数から1回減じた回数だけ繰り返す。
図8に示すように、冷却器取付工程S23では、端部に配置されているモジュールユニット6の保護プレート12上面に放熱性確保用のグリス層41を塗布し、グリス層41を介して冷却器3を加圧しつつ保護プレート12に取り付ける。冷却器3を、モジュールユニット6に対して加圧した状態でインバータケース4に固定することにより、グリス層41が圧縮した状態となる。なお、この冷却器3は、端部に配置されるため、開口35の一端は封止されている構造を有する。
これにより、積層モジュール構造1における全ての半導体モジュール2の両面側が冷却器3と当接した状態となり、全ての半導体モジュール2から冷却器3・3への両面放熱が実現される。
これにより、積層モジュール構造1における全ての半導体モジュール2の両面側が冷却器3と当接した状態となり、全ての半導体モジュール2から冷却器3・3への両面放熱が実現される。
以上のように、第一ユニット挿入工程S21、ユニット挿入工程S22、冷却器取付工程S23を経て、積層モジュール構造1が製造される。
また、積層モジュール構造1では、半導体モジュールケース10の一面(図示において下面)と冷却器3との間は、ろう層40によるろう付けによって固定され、半導体モジュールケース10の他面(図示において上面)と、積層される他のモジュールユニット6の冷却器3との間は、放熱性確保用のグリス層41を介して互いに圧接されることによって積層されている。つまり、一つのモジュールユニット6において、冷却器3と半導体モジュールケース10とが一体的にユニットとして用いられている。
これにより、積層モジュール製造工程S20において、モジュールユニット6の支持部13を位置決め部材5に対して位置決めすることのみによって、高精度にモジュールユニット6を位置決めしつつ組み付けることができる。従って、積層モジュール製造工程S20における作業工程数を低減することができ、組み付け性に優れる。
また、積層モジュール構造1では、半導体モジュールケース10の一面(図示において下面)と冷却器3との間は、ろう層40によるろう付けによって固定され、半導体モジュールケース10の他面(図示において上面)と、積層される他のモジュールユニット6の冷却器3との間は、放熱性確保用のグリス層41を介して互いに圧接されることによって積層されている。つまり、一つのモジュールユニット6において、冷却器3と半導体モジュールケース10とが一体的にユニットとして用いられている。
これにより、積層モジュール製造工程S20において、モジュールユニット6の支持部13を位置決め部材5に対して位置決めすることのみによって、高精度にモジュールユニット6を位置決めしつつ組み付けることができる。従って、積層モジュール製造工程S20における作業工程数を低減することができ、組み付け性に優れる。
以下では、図9及び図10を参照して、本実施形態に係る積層モジュール構造1と従来の積層モジュール構造100とにおける放熱性について説明する。
図9に示すように、従来の積層モジュール構造100は、半導体素子110の両面側それぞれに、はんだ層120を介してヒートスプレッタ130を接合し、ヒートスプレッタ130にグリス層140、絶縁板150、グリス層160を介して冷却器170を取り付けている。つまり、半導体素子110両面からの放熱の熱伝導経路は、半導体素子110→はんだ層120→ヒートスプレッタ130→グリス層140→絶縁板150→グリス層160→冷却器170となる。
これに対して、図10に示すように、本実施形態に係る積層モジュール構造1では、上述のように、半導体素子20の上面側に、はんだ層24を介してヒートスプレッタ21を接合し、ヒートスプレッタ21に絶縁層22を接着し、絶縁層22に保護プレート12を接着し、保護プレート12にグリス層41を介して冷却器3を取り付けている。また、半導体素子20の下面側に、はんだ層24を介してヒートスプレッタ22を接合し、ヒートスプレッタ21に絶縁層22を接着し、絶縁層22に半導体モジュールケース10のケース部11内壁を接着し、半導体モジュールケース10をろう層40を介して冷却器3に接合している。つまり、半導体素子20上面側の放熱の熱伝導経路は、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22→保護プレート12→グリス層41→冷却器3となり、半導体素子20下面側の放熱の熱伝導経路は、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22→ケース部11→ろう層40→冷却器3となる。
以上のように、本実施形態の積層モジュール構造1では、熱伝導性に劣り熱抵抗の高いグリス層41を一面側で一度経由するだけであるのに対して、従来の積層モジュール構造100では、両面側でグリス層140・160の二度経由している。このように、本実施形態の積層モジュール構造1では、従来の積層モジュール構造100に対して熱抵抗の低い、つまり放熱性に非常に優れる構造を提供できる。
図9に示すように、従来の積層モジュール構造100は、半導体素子110の両面側それぞれに、はんだ層120を介してヒートスプレッタ130を接合し、ヒートスプレッタ130にグリス層140、絶縁板150、グリス層160を介して冷却器170を取り付けている。つまり、半導体素子110両面からの放熱の熱伝導経路は、半導体素子110→はんだ層120→ヒートスプレッタ130→グリス層140→絶縁板150→グリス層160→冷却器170となる。
これに対して、図10に示すように、本実施形態に係る積層モジュール構造1では、上述のように、半導体素子20の上面側に、はんだ層24を介してヒートスプレッタ21を接合し、ヒートスプレッタ21に絶縁層22を接着し、絶縁層22に保護プレート12を接着し、保護プレート12にグリス層41を介して冷却器3を取り付けている。また、半導体素子20の下面側に、はんだ層24を介してヒートスプレッタ22を接合し、ヒートスプレッタ21に絶縁層22を接着し、絶縁層22に半導体モジュールケース10のケース部11内壁を接着し、半導体モジュールケース10をろう層40を介して冷却器3に接合している。つまり、半導体素子20上面側の放熱の熱伝導経路は、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22→保護プレート12→グリス層41→冷却器3となり、半導体素子20下面側の放熱の熱伝導経路は、半導体素子20→はんだ層24→ヒートスプレッタ21→絶縁層22→ケース部11→ろう層40→冷却器3となる。
以上のように、本実施形態の積層モジュール構造1では、熱伝導性に劣り熱抵抗の高いグリス層41を一面側で一度経由するだけであるのに対して、従来の積層モジュール構造100では、両面側でグリス層140・160の二度経由している。このように、本実施形態の積層モジュール構造1では、従来の積層モジュール構造100に対して熱抵抗の低い、つまり放熱性に非常に優れる構造を提供できる。
1 積層モジュール構造
2 半導体モジュール
3 冷却器
4 インバータケース
5 位置決め部材
6 モジュールユニット
33 ばね部材(弾性部材)
34 板ばね
40 ろう層
41 グリス層
2 半導体モジュール
3 冷却器
4 インバータケース
5 位置決め部材
6 モジュールユニット
33 ばね部材(弾性部材)
34 板ばね
40 ろう層
41 グリス層
Claims (1)
- 半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却器と、を有するモジュールユニットを複数積層してなる積層モジュール構造であって、
前記半導体モジュールは、両面放熱性のモジュールからなり、
前記各モジュールユニットにおける前記半導体モジュールの一面側と前記冷却器とは、ろう付けにより接合されるとともに、
前記モジュールユニットを積層するに際し、隣接する一方のモジュールユニットにおける前記半導体モジュールの他面側と他方のモジュールユニットにおける前記冷却器との間にはグリス層が介在されることを特徴とする積層モジュール構造。
Priority Applications (1)
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-
2008
- 2008-12-08 JP JP2008312538A patent/JP2010135697A/ja active Pending
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