JP2010135695A - 撮像装置、及び撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像装置において、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流との差異を低減する。
【解決手段】撮像装置は、遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、前記半導体基板の上に配された水素阻止膜とを備え、前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積より小さい、あるいは、前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われていない領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われていない領域の面積より大きい。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置は、遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、前記半導体基板の上に配された水素阻止膜とを備え、前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積より小さい、あるいは、前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われていない領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われていない領域の面積より大きい。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置、及び撮像システムに関する。
近年、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサなどの撮像装置を用いたデジタルビデオカメラ、デジタルスティルカメラなどの撮像システムが普及しており、年々、画質の向上が求められている。画質を向上させるためには、撮像装置の画素配列における各画素の暗電流を抑制したり、各画素の感度を向上させる必要がある。
特許文献1には、特許文献1の図1に示すように、固体撮像素子において、シリコン基板とシリコン酸化膜との中間の屈折率を有する中間屈折率膜をシリコン基板とシリコン酸化膜との間に形成することが記載されている。これにより、特許文献1によれば、シリコン基板のフォトダイオードに入射する光に対して反射率を抑えることができるとされている。
また、特許文献1には、特許文献1の図9に示すように、固体撮像素子において、中間屈折率膜8におけるゲート電極渡し部17に長穴状の水素アロイ用穴18を形成することが記載されている。これにより、水素アロイ時の水素が水素アロイ用穴18を通過してシリコン基板19に到達し、シリコン基板19内部の酸素を還元して取り除くことができる。この結果、特許文献1によれば、水素アロイ時の効果が損なわれることがないので、固体撮像素子の暗電流を抑えることができるとされている。
特許文献2には、特許文献2の図11に示すように、従来のCCD固体撮像素子1において、OPB(オプティカルブラック)領域8のセンサ部2の方が画素領域7のセンサ部2に比べて、水素アニールの効果が大きく、暗電流が少なくなることが記載されている。特許文献2には、この点に鑑み、特許文献2の図2に示すように、OPB領域38のみの全面に渡って、Al遮光膜39Bの下部にアニール時の水素拡散を阻止するための水素阻止膜40を形成することが記載されている。これにより、特許文献2によれば、画素領域37のセンサ部32とOPB領域38のセンサ部32との暗電流のレベル差を解消することができ、両者の暗電流を揃えることができるとされている。
特開平10-284709号公報
特開平07-130975号公報
上記のように、暗電流によるノイズを補正するために、複数の遮光画素が配されたオプティカルブラック領域を設けて、遮光画素から出力された黒レベルの基準信号を用いて、有効画素から出力された信号の黒レベルを補正する技術が知られている。ここで、有効画素から出力された信号の黒レベルを適正に補正するために、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流とを同等なレベルにすることが要求される。
本発明の目的は、撮像装置において、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流との差異を低減することにある。
本発明の第1側面に係る撮像装置は、遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、前記有効領域における前記半導体基板の上に配され、前記遮光領域における前記半導体基板の上に配されていない、水素の透過を阻止する水素阻止膜とを備え、前記水素阻止膜は、前記遮光されていない光電変換部の受光面の少なくとも一部を覆っていることを特徴とする。
本発明の第2側面に係る撮像装置は、遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、前記半導体基板の上に配された、水素の透過を阻止する水素阻止膜とを備え、前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積より小さいことを特徴とする。
本発明の第3側面に係る撮像システムは、本発明の第1側面に係る撮像装置と、前記撮像装置の撮像面へ像を形成する光学系と、前記撮像装置から出力された信号を処理して画像データを生成する信号処理部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、撮像装置において、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流との差異を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置100の構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置100の断面構成を示す図である。
撮像装置100は、オプティカルブラック(OB)領域(遮光領域)OBAと有効画素領域(有効領域)EAとを有している。OB領域OBAは、有効画素領域EAに隣接した領域である。
有効画素領域EAには、複数の有効画素が配されている。複数の有効画素のそれぞれは、光電変換部7、転送部9、電荷電圧変換部8、リセット部(図示せず)、出力部(図示せず)、及び選択部(図示せず)を含む。
有効画素における光電変換部7は、配線層5で遮光されていない。光電変換部7は、入射光に応じた電荷を発生させて蓄積する。光電変換部7は、例えば、フォトダイオードである。
転送部9は、光電変換部7で発生した電荷を電荷電圧変換部8へ転送する。転送部9は、例えば、転送トランジスタであり、アクティブレベルの転送制御信号がゲートに供給された際にオンすることにより、光電変換部7で発生した電荷を電荷電圧変換部8へ転送する。
電荷電圧変換部8は、転送された電荷を電圧に変換する。電荷電圧変換部8は、例えば、フローティングディフュージョンである。
リセット部は、電荷電圧変換部8をリセットする。リセット部は、例えば、リセットトランジスタであり、アクティブレベルのリセット制御信号がゲートに供給された際にオンすることにより、電荷電圧変換部8をリセットする。
出力部は、電荷電圧変換部8の電圧に応じた信号を信号線へ出力する。出力部は、例えば、増幅トランジスタであり、信号線に接続された負荷電流源とともにソースフォロワ動作を行うことにより、電荷電圧変換部8の電圧に応じた信号を信号線へ出力する。すなわち、出力部は、リセット部により電荷電圧変換部8がリセットされた状態で電荷電圧変換部8の電圧に応じたノイズ信号を信号線へ出力する。また、出力部は、転送部9により光電変換部7の電荷が電荷電圧変換部8へ転送された状態で電荷電圧変換部8の電圧に応じた光信号を信号線へ出力する。
選択部は、画素(有効画素)を選択状態/非選択状態にする。選択部は、例えば、選択トランジスタであり、アクティブレベルの選択制御信号がゲートに供給された際にオンすることにより、画素を選択状態にする。また、選択部は、ノンアクティブレベルの選択制御信号がゲートに供給された際にオンすることにより、画素を非選択状態にする。なお、選択部を設けなくてもよく、その場合には、例えばリセット部が選択部の機能を有する。
このように、有効画素から異なるタイミングで出力されたノイズ信号と光信号とは、信号線の後段に接続された回路(読み出し回路又は出力回路)において両者の差分が採られる。これにより、ノイズ信号が除去された画像信号が生成され撮像装置の後段(例えば、図2に示す撮像信号処理回路95)へ出力される。
また、OB領域OBAには、複数の遮光画素が配されている。複数の遮光画素のそれぞれの構成は、複数の有効画素のそれぞれの構成と基本的に同様であるが、遮光画素における光電変換部7が配線層5により遮光されている点で異なる。これにより、遮光画素における光電変換部7は、入射光に依存しない暗電流成分に応じた電荷のみを蓄積する。これにより、遮光画素の出力部は、暗電流成分に応じた信号、すなわち黒レベルの基準信号を信号線へ出力する。その黒レベルの基準信号は、信号線の後段に接続された回路を経由して撮像装置の後段へ出力される。遮光は、本実施形態のように配線層5が行ってもよく、遮光のための部材を設けてもよい。
撮像装置の後段、例えば、図2に示す撮像信号処理回路95は、遮光画素から出力された黒レベルの基準信号を用いて、有効画素から出力されたノイズ信号及び光信号に応じた画像信号の黒レベルを補正するOB補正処理を行う。このとき、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流との差異が小さいほど、OB補正処理の精度が向上する。
次に、本発明の第1実施形態に係る撮像装置100の断面構成を、図1を用いて説明する。
撮像装置100は、半導体基板SB、配線層14、層間絶縁膜15、配線層5、下部平坦化膜21、シリコン窒化膜4、層内レンズ3、上部平坦化膜22、及び水素阻止膜13を備える。
半導体基板SBには、有効画素領域EAに複数の遮光されていない光電変換部7が配され、OB領域OBAに複数の遮光された光電変換部7が配され、有効画素領域EA及びOB領域OBAのそれぞれに電荷電圧変換部8が配されている。光電変換部7及び電荷電圧変換部8は、それぞれ、電荷(例えば、負電荷)に対応した導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、リン)を高濃度に含む半導体領域である。半導体基板SBでは、光電変換部7及び電荷電圧変換部8のそれぞれがウエル12により囲まれている。ウエル12は、光電変換部7と反対の導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を低濃度に含む半導体領域である。
また、半導体基板SBには、素子分離としてSTI(Shallow Trench Isolation)11が形成されている。STI11は、複数の画素(遮光画素、有効画素)における複数の素子を互いに電気的に分離するように、半導体基板SB内に形成された溝に絶縁膜が埋め込まれたものである。STI11はLOCOSであってもよい。半導体基板SBは、例えば、シリコンで形成されている。
配線層14は、撮像装置100における最下の配線層である。配線層14は、第1のパターン14aおよび第2のパターン14bを含む。第1のパターン14aは、コンタクトプラグ10aを介して転送部(転送トランジスタ)9のゲートに接続され、上記の転送制御信号を転送部9のゲートに供給する。転送部9のゲートと半導体基板SBとの間には、ゲート酸化膜16が配されている。第2のパターン14bは、コンタクトプラグ10bを介して電荷電圧変換部8に接続され、電荷電圧変換部8の電圧に応じた信号を出力部(増幅トランジスタ)のゲートへ伝達する。
層間絶縁膜15は、半導体基板SBと配線層14との間を絶縁するとともに、配線層14と配線層5との間を絶縁している。層間絶縁膜15は、例えば、シリコン酸化膜で形成されている。
配線層5は、撮像装置100における最上の配線層である。配線層5は、OB領域OBAにおける層間絶縁膜15の上面の全面を覆うように延びており、有効画素領域EAにおける光電変換部7の上方を除く領域を覆うように延びている。すなわち、配線層5は、有効画素の感度を確保するために有効画素における結線のために必要な最小限の領域を被覆している。
配線層5は、例えば、上から順番にTiN/Al/Ti/TiNの積層構造とする。各層の膜厚は、TiN=5〜100nm、Al=100〜1000nm、Ti=5〜100nm、TiN=10〜200nmである。上側のTiNは、バリアメタル5bとして作用し、下側のTi/TiNは、バリアメタル5cとして作用し、真ん中のAlは、配線5aとして作用する。バリアメタル5b及び5cは、いずれも、水素を吸着する膜である。
下部平坦化膜21は、配線層5の上に配されている。下部平坦化膜21は、平坦な表面を提供する。
シリコン窒化膜4は、下部平坦化膜21の上に配されている。シリコン窒化膜4は、光電変換部7へ、界面準位低減効果をもたらす水素を供給することができる。シリコン窒化膜4は、プラズマCVD法で形成される。
層内レンズ3は、シリコン窒化膜4の上に配されている。層内レンズ3は、入射光に対する光電変換部7への集光性を高めている。
上部平坦化膜22は、層内レンズ3の上に配されている。上部平坦化膜22は、平坦な表面を提供する。上部平坦化膜22の上には、不図示の色フィルター、マイクロレンズが配される。
水素阻止膜13は、半導体基板SBの上に配されている。水素阻止膜13は、例えば、LP-CVD法により形成したシリコン窒化膜である。LP-CVD法によるシリコン窒化膜は水素の透過を阻害することが知られており、水素阻止膜13は、プラズマCVD法で形成されたシリコン窒化膜4と違い、界面準位低減効果をもたらす水素を光電変換部7へ供給することができない。また、水素阻止膜(例えば、シリコン窒化膜)13の屈折率は、層間絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜)15の屈折率と半導体基板(例えば、シリコン)の屈折率との間の値である。これにより、水素阻止膜13は、半導体基板SBの表面、特に光電変換部7の受光面7aにおける光の反射を防止するための反射防止膜として機能する。
ここで、本発明者は、水素アニールにおいて、OB領域OBAにおける光電変換部7の受光面7aに供給されるべき水素がバリアメタル5bで吸収されてしまうことを見出した。このため、OB領域OBAでは、有効画素領域EAに比べて、光電変換部7の受光面7aまで水素が到達しにくい傾向にある。その結果、特許文献2に記載された内容とは反対に、OB領域OBAにおける遮光された光電変換部7の方が有効画素領域EAにおける遮光されていない光電変換部7に比べて、水素アニールの効果が小さくなるので、暗電流が大きくなる可能性がある。
それに対して、本実施形態では、水素阻止膜13が、有効画素領域EAにおける半導体基板SBの上に配され、OB領域OBAにおける半導体基板SBの上に配されていない。つまり、OB領域OBAにおける水素阻止膜13が全面開口17を有している。さらに、水素阻止膜13は、有効画素領域EAにおける遮光されていない光電変換部7の受光面7aの少なくとも一部を覆っている。これにより、水素アニールにおいて、遮光された光電変換部7の受光面7aに供給される水素の量と遮光されていない光電変換部7の受光面7aに供給される水素の量との差異を低減することができる。この結果、撮像装置において、遮光画素における暗電流と有効画素における暗電流との差異を低減することができる。
なお、OB領域OBAにおける水素阻止膜13が全面開口17を有する構造は、例えば、半導体基板SBの水素阻止膜となるべきシリコン窒化膜を形成した後、そのシリコン窒化膜におけるOB領域の部分をエッチングにより選択的に除去して得てもよい。エッチングの条件によっては、転送部9のゲートの側壁に水素阻止膜13が除去されずに残ることがあるが、本発明の効果を阻害するものではない。
本実施形態によれば、OB領域OBAにおける界面準位低減効果を、より効率的に得る事ができ、有効画素領域EAにおける界面準位の改善の度合いに近づけることが可能となる。その結果、OB領域OBAと有効画素領域EAとの暗電流の差異を低減することができる。したがって、より精度よくOB補正処理を行なうことが可能となり、画質の良い画像を得ることができる。
また、OB領域における遮光画素は、光電変換部が遮光されていて入射光を受けることが予定されていないので、光電変換部の受光面における反射防止効果が低減しても、そのことが画像信号に応じた画像の画質にほとんど影響を与えない。
次に、本発明の撮像装置を適用した撮像システムの一例を図2に示す。
撮像システム90は、図2に示すように、主として、光学系、撮像装置100及び信号処理部を備える。光学系は、主として、シャッター91、撮影レンズ92及び絞り93を備える。信号処理部は、主として、撮像信号処理回路95、A/D変換器96、画像信号処理部97、メモリ部87、外部I/F部89、タイミング発生部98、全体制御・演算部99、記録媒体88及び記録媒体制御I/F部94を備える。なお、信号処理部は、記録媒体88を備えなくても良い。
シャッター91は、光路上において撮影レンズ92の手前に設けられ、露出を制御する。
撮影レンズ92は、入射した光を屈折させて、撮像装置100の画素配列(撮像面)に被写体の像を形成する。
絞り93は、光路上において撮影レンズ92と撮像装置100との間に設けられ、撮影レンズ92を通過後に撮像装置100へ導かれる光の量を調節する。
撮像装置100は、画素配列に形成された被写体の像を画像信号に変換する。撮像装置100は、その画像信号を画素配列から読み出して出力する。
撮像信号処理回路95は、撮像装置100に接続されており、撮像装置100から出力された画像信号を処理する。
A/D変換器96は、撮像信号処理回路95に接続されており、撮像信号処理回路95から出力された処理後の画像信号(アナログ信号)をデジタル信号へ変換する。
画像信号処理部97は、A/D変換器96に接続されており、A/D変換器96から出力された画像信号(デジタル信号)に各種の補正等の演算処理を行い、画像データを生成する。この画像データは、メモリ部87、外部I/F部89、全体制御・演算部99及び記録媒体制御I/F部94などへ供給される。
メモリ部87は、画像信号処理部97に接続されており、画像信号処理部97から出力された画像データを記憶する。
外部I/F部89は、画像信号処理部97に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、外部I/F部89を介して外部の機器(パソコン等)へ転送する。
タイミング発生部98は、撮像装置100、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97に接続されている。これにより、撮像装置100、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97へタイミング信号を供給する。そして、撮像装置100、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97がタイミング信号に同期して動作する。
全体制御・演算部99は、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94に接続されており、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94を全体的に制御する。
記録媒体88は、記録媒体制御I/F部94に取り外し可能に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、記録媒体制御I/F部94を介して記録媒体88へ記録する。
以上の構成により、撮像装置100において良好な画像信号が得られれば、良好な画像(画像データ)を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る撮像装置100iを、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置100iの断面構成を示す図である。以下では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
撮像装置100iは、水素阻止膜13iを備える。遮光された光電変換部7の受光面7aにおける水素阻止膜13iにより覆われた領域の面積は、遮光されていない光電変換部7の受光面7aにおける水素阻止膜13iにより覆われた領域の面積より小さい。すなわち、水素阻止膜13iは、遮光された光電変換部7の受光面7aの一部を覆い、遮光されていない光電変換部7の受光面7aの全部を覆っている。
具体的には、水素阻止膜13iは、OB領域OBAの光電変換部7の受光面7aの上に開口(第3の開口18)を有している。
ここで、遮光画素における暗時の出力信号と有効画素における暗時の出力信号とは同等であることが望ましく、そのためには、遮光画素と有効画素とで構造上の差異は必要最小限であることが望ましい。
本実施形態では、遮光画素と有効画素との暗電流の差異を低減することができることに加えて、OB領域OBAにおける水素阻止膜13iの開口された領域をOB領域OBAの全面からOB領域OBAにおける光電変換部の受光面の一部へと小さくしている。これにより、遮光画素と有効画素との暗時の特性差を小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、OB領域OBAの水素阻止膜13iの開口された領域の面積を調整することにより、水素化による界面準位の低下の度合いを変化させることができる。つまり、OB領域OBAの開口された領域の面積を変えることで、水素化による界面準位の低下の度合いを変えることができ、OB領域OBAと有効画素領域EAの暗電流の差異をより小さくすることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る撮像装置100jを、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る撮像装置100jの断面構成を示す図である。以下では、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
撮像装置100jは、水素阻止膜13jを備える。水素阻止膜13jは、遮光された光電変換部7の受光面7aの一部である第1の領域を覆い、遮光されていない光電変換部7の受光面7aの一部であって第1の領域より面積の大きい第2の領域を覆っている。水素阻止膜13jは、遮光された光電変換部7の受光面7aの上に第3の開口18を有し、遮光されていない光電変換部7の受光面7aの上に第4の開口19を有している。第3の開口18により露出された領域の面積は、第4の開口19により露出された領域の面積より大きい。これにより、水素アニールにおいて、有効画素領域EAにおける遮光されていない光電変換部7の受光面7aは、第4の開口19を通して水素の供給を受けることができる。
このように、本実施形態によれば、OB領域OBAの水素化による界面準位の低下の度合いを変えることができるだけでなく、有効画素の暗電流量を低減することができる。これにより、さらに画質の向上を実現することができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る撮像装置100kを、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第4実施形態に係る撮像装置100kの断面構成を示す図である。以下では、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
撮像装置100kは、水素阻止膜13kを備える。水素阻止膜13kは、遮光画素における遮光された光電変換部7の受光面7aの上に第1の開口20を有し、有効画素における遮光されていない光電変換部7の受光面7aの周辺の上に第2の開口21を有する。
この第4実施形態では、OB領域OBAでの水素阻止膜13kの第1の開口20は、光電変換部7の受光面7aの上に設けられている。一方、有効画素領域EAの水素阻止膜13kの第2の開口21は、光電変換部7の受光面7aの上ではなく、光電変換部7の受光面7aの上以外の場所に設けられている。
これにより、水素アニールにおいて、有効画素における遮光されていない光電変換部7の受光面7aの付近に水素を供給することができるため、有効画素領域EAの感度という点で良好となる。また、有効画素領域EAにおいても、水素化によるに界面準位の低下が得られる。
一方、遮光画素における遮光された光電変換部7の受光面7aの上に水素阻止膜13kの開口(第1の開口20)を設けている。これにより、より強力に水素化による界面準位の低減効果を得ることができ、遮光画素と有効画素との暗電流の差異を小さくすることが可能となる。
また、本実施形態の効果を得るための構成としては、OB領域OBAでの水素阻止膜13kの開口を光電変換部7上に設けることは必須ではない。例えば、有効画素領域EAでの開口に比べ、OB領域OBAでの水素阻止膜13kの開口を光電変換部7に近い場所に配することでも実現することができる。
このように、本発明の効果は、OB領域の水素阻止膜の開口を有効画素領域の水素阻止膜の開口に比べ大きくする場合だけに得られるものではなく、同じ開口の幅でありながら、開口の位置の違いを設けることでも得られる。
100、100i,100j,100k 撮像装置
Claims (8)
- 遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、
前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、
前記有効領域における前記半導体基板の上に配され、前記遮光領域における前記半導体基板の上に配されていない、水素の透過を阻止する水素阻止膜と、
を備え、
前記水素阻止膜は、前記遮光されていない光電変換部の受光面の少なくとも一部を覆っている
ことを特徴とする撮像装置。 - 遮光されていない光電変換部をそれぞれ含む複数の有効画素が配された有効領域と、前記有効領域に隣接した領域であって、遮光された光電変換部をそれぞれ含む複数の遮光画素が配された遮光領域とを有した撮像装置であって、
前記有効領域に複数の前記遮光されていない光電変換部が配され、前記遮光領域に複数の前記遮光された光電変換部が配された半導体基板と、
前記半導体基板の上に配された、水素の透過を阻止する水素阻止膜と、
を備え、
前記遮光された光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積は、前記遮光されていない光電変換部の受光面における前記水素阻止膜により覆われた領域の面積より小さい
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記水素阻止膜は、反射防止膜として機能する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 前記水素阻止膜は、前記遮光された光電変換部の受光面の一部を覆っており、前記遮光されていない光電変換部の受光面の全部を覆っている
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記水素阻止膜は、前記遮光画素における前記遮光された光電変換部の受光面の上に第1の開口を有し、前記有効画素における前記遮光されていない光電変換部の受光面の周辺の上に第2の開口を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記水素阻止膜は、前記遮光された光電変換部の受光面の一部である第1の領域を覆っており、前記遮光されていない光電変換部の受光面の一部であって前記第1の領域より面積の大きい第2の領域を覆っている
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記水素阻止膜は、前記遮光された光電変換部の受光面の上に第3の開口を有し、前記遮光されていない光電変換部の受光面の上に第4の開口を有し、
前記第3の開口により露出された領域の面積は、前記第4の開口により露出された領域の面積より大きい
ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置と、
前記撮像装置の撮像面へ像を形成する光学系と、
前記撮像装置から出力された信号を処理して画像データを生成する信号処理部と、
を備えたことを特徴とする撮像システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312488A JP2010135695A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | 撮像装置、及び撮像システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008312488A JP2010135695A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | 撮像装置、及び撮像システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010135695A true JP2010135695A (ja) | 2010-06-17 |
Family
ID=42346660
Family Applications (1)
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JP2008312488A Withdrawn JP2010135695A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | 撮像装置、及び撮像システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010135695A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015165539A (ja) * | 2014-03-03 | 2015-09-17 | ソニー株式会社 | 半導体装置およびその製造方法、並びに電子機器 |
US10757352B2 (en) | 2018-04-25 | 2020-08-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Solid-state imaging device |
-
2008
- 2008-12-08 JP JP2008312488A patent/JP2010135695A/ja not_active Withdrawn
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