JP2010135496A - 光電変換膜及びこれを用いた撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
単結晶、微結晶、又は多結晶で構成される有機光電変換層を用いつつ、抵抗率を向上させることにより、光電変換効率が高く、解像度の高い光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を提供することを課題とする。
【解決手段】
有機材料製の正孔注入阻止層、光電変換層、及び電子注入阻止層が積層され、バイアス電圧が印加される光電変換膜であって、光電変換層の電子伝導準位E、正孔伝導準位E、正孔注入阻止層の電子伝導準位EcH、正孔伝導準位EvH、電子注入阻止層の電子伝導準位EcE、正孔伝導準位EvEに対し、|EcH|>|E|、|EvH|>|E|、|E|>|EvE|、及び、|E|>|EcE|が成立し、電子注入阻止層又は正孔注入阻止層のうち、信号読み出し側になる阻止層の抵抗率は1010Ω・cm以上であり、キャリアの移動度は10−3cm/Vs以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光信号を電流信号に変換する光電変換膜及びこれを用いた撮像素子に関する。
テレビカメラ等の撮像素子には、光電変換膜に含まれる光電変換層を構成する材料としてシリコン(Si)やアモルファスセレン(a−Se)等が用いられている。これらを光電変換層として用いた撮像素子では、入射光を青、緑、赤の三原色に分解するプリズムと、プリズムの後段に配置される3枚の光電変換層とを含む所謂3板式の撮像素子が主流である。
しかしながら、従来の3板式撮像素子には、大きく重くなるという問題があるため、撮像素子の小型軽量化を実現するためには分光プリズムを含まず、また、光電変換層が1枚である単板式が望まれる。
撮像素子の小型軽量化を実現する手法として、光電変換層内の同一平面に色画素として赤、緑、青の色フィルタをベイヤー配列したものがある(例えば、非特許文献1参照)。この撮像素子は、単板でカラー画像が得られるため、小型化が可能である。
しかしながら、各画素は、赤、緑、青のいずれか1色のみで構成されるため、解像度が低く、加えて所望の色以外の入射光は各画素の固有の色フィルタ(赤、緑、又は青)で吸収されてしまうため、入射光の利用効率が低い。
このようにベイヤー構造で問題となる解像度の低さや光の利用効率の低さは、光の進入方向に不純物濃度が制御された3層のフォトダイオードを光電変換部として用いることで改善することができる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、信号読み出し部が受光面と同一平面上に形成されるため、開口率が100%に至らず、高い受光率を得ることができない。
そこで、波長選択機能を有する光電変換層を積み上げることにより、すなわち、光の三原色のうち青のみに光感度を有する光電変換層、緑のみに光感度を有する光電変換層、及び、赤のみに光感度を有する光電変換層を作製し、それぞれの層を積み重ねることにより、光の利用効率が高く、かつ解像度の高い単板式の多層型撮像素子を構築することが提案されている。
特に、有機系材料は特定の波長域のみを吸収する特性を有するものが多いため、青、緑、赤の三原色のそれぞれを吸収する層を積み重ねた有機光電変換層を用いれば、単板式の撮像素子を構築することができる(例えば、特許文献2参照)。
木内雄二著、「イメージセンサの基礎と応用」、日刊工業新聞社、1991年12月25日、p145 米国特許第5,965,875号明細書 特開2002−217474号公報
ところで、有機光電変換膜の動作原理は以下の通りである。
有機光電変換膜は、有機光電変換層の両面に陽極及び陰極を配設した構成を有し、陽極、陰極の一方、又は両方は透明電極で構成される。陽極及び陰極の間に所定の電圧を印加した状態で、有機光電変換層が感度を持つ波長の光が透明電極を通じて入射すると、有機光電変換層内で電子が励起され、電子−正孔対が形成される。陽極及び陰極の間に印加される電圧により、電子は陽極に移動し、正孔は陰極に移動する。この電子と正孔の移動によって流れる電流は、光信号として外部回路に取り出される。
有機光電変換層や有機電界発光(EL:Electro-Luminescence)層等に用いられる有機層には、一般に、アモルファス(非晶質)系の層が用いる。
アモルファス固体中での電子と正孔の伝導は、外部電界を駆動力として、個々の有機分子間を電子がホッピングすることにより生じる。
ホッピング伝導での電荷移動度は、最大で10−3cm/Vs程度であり、実際には深い準位に捕獲された電子や正孔をホッピングが生じる準位まで熱的に励起する必要があるため、10−3cm/Vs以下となる場合が多く、殆どのアモルファス系の有機層中における電子と正孔の移動度は10−3〜10−7cm/Vs程度であり、無機系の光電変換層よりも低い値となる。
このため、光励起された電子又は正孔の多くは、陽極又は陰極に到達する前に有機光電変換層中で失活してしまい、有機光電変換層の光電変換効率は、無機変換層の光電変換効率よりも低いという問題がある。
このような光電変換効率の問題を解決する手法として、有機光電変換層の結晶性を高めて移動度を向上させる手法が考えられる。
通常、無機半導体の結晶のように、原子が周期的構造を有する場合は、価電子帯と伝導帯が形成され、価電子帯と伝導帯の間には、電子の存在が許されない禁制帯が存在する。
このような構造はバンド構造と呼ばれ、価電子帯から伝導帯に励起された電子や正孔は、バンド伝導機構により結晶中を移動する。一般的に、バンド構造中における電子の移動度は10cm/Vs以上である。
一方、有機分子が規則的に配列した結晶の場合は、有機分子同士は弱い相互作用で結合していることから、無機半導体のように結晶全体にバンド構造は形成されない。このため、電子の移動度は、無機結晶のバンド構造中における移動度と、アモルファス層中でのホッピングによる移動度との間の値を取り、具体的には、10−1〜10cm/Vs程度である。
ここで、特開2007−59483号公報には、有機光電変換層を構成する有機層の結晶性は、アモルファス、液晶、又は結晶のいずれでもよいが、移動度が10−4cm/Vs以上の有機光電変換層を用いることで光電変換効率を向上できることが記載されている。
しかしながら、層中の移動度μと抵抗率ρの間には、電荷量q及びキャリア濃度nを用いると、ρ=1/(qnμ)で表される関係があり、一般的に移動度が高くなると層の抵抗率は低下する。
一般に、撮像デバイスに用いる光電変換層は、抵抗率が低下すると解像度が悪化するため、移動度の高い膜では撮像デバイスとして十分な解像度が得られないという問題がある。
ここで、有機光電変換層を画素毎に分離すれば、解像度の低下を防ぐことは可能であるが、現状の撮像デバイスの1画素のサイズは数μメートル程度であり、有機光電変換層をこのオーダーのサイズで分離することは、技術的、製造コスト的に現実的ではない。
そこで、本発明は、単結晶、微結晶、又は多結晶で構成される有機光電変換層を用いつつ、抵抗率を向上させることにより、光電変換効率が高く、解像度の高い光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の一局面の光電変換膜は、有機材料製の正孔注入阻止層、単結晶、多結晶、又は微結晶で構成される光電変換層、及び、有機材料製の電子注入阻止層がこの順に積層され、前記正孔注入阻止層、前記光電変換層、及び前記電子注入阻止層にバイアス電圧が印加され、前記正孔注入阻止層、又は前記電子注入阻止層のいずれかの側から信号が読み出される光電変換膜であって、前記光電変換層の電子伝導準位のエネルギをE、前記光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをE、前記正孔注入阻止層の電子伝導準位のエネルギをEcH、前記正孔注入阻止層の正孔伝導準位のエネルギをEvH、前記電子注入阻止層の電子伝導準位のエネルギをEcE、及び、前記電子注入阻止層の正孔伝導準位のエネルギをEvEとすると、|EcH|>|E|、|EvH|>|E|、|E|>|EvE|、及び、|E|>|EcE|を満たし、電子注入阻止層又は正孔注入阻止層のうち、信号読み出し側になる阻止層の抵抗率は1010Ω・cm以上であり、キャリアの移動度は10−3cm/Vs以下である。
また、前記光電変換層の抵抗率は、1010Ω・cm以下であり、キャリアの移動度は10−3cm/Vs以上であってもよい。
また、前記光電変換層は、n(nは2以上の整数)層の光電変換層を有し、前記正孔注入阻止層に隣接する1層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEc1、前記正孔注入阻止層に隣接する1層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv1、n層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEcn、前記n層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv2とすると、|EcH|>|Ec1|>・・・>|Ecn|>|EcE|、及び|EvH|>|Ev1|>・・・>|Evn|>|EvE|を満たしてもよい。
本発明の一局面の撮像素子は、前記いずれかの光電変換膜と、前記光電変換膜の表裏面に形成される、陽極電極及び陰極電極とを含む。
本発明によれば、単結晶、微結晶、又は多結晶で構成される有機光電変換層を用いつつ、抵抗率を向上させることにより、光電変換効率が高く、解像度の高い光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を提供できるという特有の効果が得られる。
以下、本発明の光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を適用した実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1の光電変換膜の両面に透明電極を配設した素子を示す図である。
この素子は、実施の形態1の光電変換膜の動作原理を説明するための素子であり、実施の形態1の光電変換膜を用いた撮像素子については、図3を用いて後述する。
図1に示す素子は、陽極1、光電変換膜2、及び陰極3を含む。光電変換膜2は、有機材料で構成され、正孔注入阻止層(HBL)11、光電変換層12、及び電子注入阻止層(EBL)13を含む。
陽極1と陰極3には外部電源4が接続され、陽極1と陰極3との間にはバイアス電圧が印加される。
陽極1及び陰極3は、透明電極で構成される。透明電極としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム錫)膜を用いることができる。
光電変換膜2に含まれる正孔注入阻止層(HBL:Hole Barrier Layer)11は、正孔の注入を抑えるための層であり、有機材料で構成される。正孔注入阻止層11を構成する有機材料としては、有機デバイス一般に用いられる低分子系の電子輸送材料、正孔ブロッキング材料、高分子系の電子輸送材料、又は正孔ブロッキング材料等が挙げられる。
光電変換膜2に含まれる電子注入阻止層(EBL:Electron Barrier Layer)13は、電子の注入を抑えるための層であり、有機材料で構成される。電子注入阻止層13を構成する有機材料としては、有機デバイス一般に用いられる低分子系の正孔輸送材料、電子ブロッキング材料、高分子系の正孔輸送材料、又は電子ブロッキング材料等が挙げられる。
ここで、実施の形態1の光電変換膜は、撮像素子に利用できる膜質を有するようにする必要がある。一般に、テレビカメラ等に用いる撮像素子では、有機膜に1フレームの期間(1/30秒)にわたって電荷を蓄積させる必要があり、また、デジタルスチルカメラ等による静止画撮影において長時間露出を行う場合には、ある程度の時間にわたって電荷を蓄積させる必要がある。このため、従来の光電変換膜に含まれる正孔注入阻止層や電子注入阻止層のように抵抗率の低い膜では、電荷を蓄積している間に電荷が膜中における横方向に拡散してしまい、解像度が低下するおそれがある。
このような解像度の低下を防ぐために、実施の形態1の光電変換膜2に含まれる正孔注入阻止層11と電子注入阻止層13は、電荷が膜中における横方向に拡散しない程度に高い抵抗率に設定される。この詳細については後述する。
光電変換膜2に含まれる光電変換層12は、入射光を電流信号に変換する光電変換を行う層である。この光電変換層12には、光照射によって発生した電子および正孔が失活するのを防ぎ、また、高速応答を可能とするために、単結晶、微結晶、又は多結晶で構成される有機層を用いる。
光電変換層12を構成する有機材料は、単結晶、微結晶、又は多結晶を形成することができる有機材料であればよく、例えば、有機顔料、有機非線形結晶材料、アミノ酸、タンパク質類、低分子系電子輸送材料、低分子系正孔輸送材料、低分子系電子ブロッキング材料、又は、低分子系正孔ブロッキング材料等を用いることができる。
ここで、結晶とは、有機分子が三次元的に規則的に配列してできた固体を指すが、そのうち、ある有機分子からなる固体全ての領域において完全に分子が規則配列しているものを単結晶と呼ぶ。
また、結晶の細かい粒が異なる配向で多数集合しているものを多結晶と呼び、一粒の大きさはほぼ数μm程度かそれ以上のものを指す。
さらに、一粒の大きさが数μm以下、特に数nmから数百nmのものを微結晶と呼ぶ。
このように単結晶、微結晶、又は多結晶で構成される光電変換層12は、低抵抗層であることが望ましい。具体的には、光電変換層12の抵抗率ρは、1010Ω・cm以下であることが望ましく、10Ω・cm以下であることがさらに望ましい。
また、光電変換層12の移動度μは、望ましくは10−3cm/Vs以上であり、10−lcm/Vs以上であることがさらに望ましい。
光電変換層12の膜厚は、50nm〜500nmの間がよく、光吸収率のピークが90%程度あるいはそれ以上になるように設定されることが望ましい。
光電変換層12の結晶化手法については、通常の単結晶化、微結晶化、多結晶化の処理に用いられる手法を使用できることができるが、大きく分けて、溶液からの結晶化と、気相成長による結晶化に分けられる。
溶液からの結晶化では、結晶化する分子の飽和溶液を調整した後、ゆっくりと過飽和状態へ変化させればよい。一例を挙げると、溶液の温度を制御することによる結晶化、溶媒を蒸発させることによる結晶化、蒸気拡散による結晶化、又は、溶液拡散による結晶化等がある。
一方、気相成長による結晶化は、温度安定性の高い分子を成長させる場合に好適である。例えば、ガラス管等を用い、昇華法による気相成長を行うことにより分子結晶を得ることができる。
なお、溶液からの結晶化や気相成長による結晶化以外でも、溶融成長法、ゲル状態からの成長法、非晶質状態の有機膜の熱処理による成長法、有機分子のスタック制御による多結晶又は微結晶の成長法等によっても光電変換層12として用いる有機層の結晶成長を行うことができる。光電変換層12の結晶成長法は、用いる分子の性質や、作製したい結晶状態等によって適宜選択すればよい。
図2は、実施の形態1の光電変換膜2のエネルギ準位を概念的に示す図である。
光電変換層12の電子伝導準位のエネルギをE、光電変換層12の正孔伝導準位のエネルギをE、正孔注入阻止層11の電子伝導準位のエネルギをEcH、正孔注入阻止層11の正孔伝導準位のエネルギをEvH、電子注入阻止層13の電子伝導準位のエネルギをEcE、電子注入阻止層13の正孔伝導準位のエネルギをEvEとすると、実施の形態1の光電変換膜2は、これらについて以下の式を満たす。
|EcH|>|E| (1)
|EvH|>|E| (2)
|E|>|EvE| (3)
|E|>|EcE| (4)
ここで、(1)式は、光電変換層12で発生した電子が効率よく陽極1へ移動するための条件であり、(2)式は、陽極1から光電変換層12へ正孔が注入されるのを抑制するための条件であり、(3)式は、光電変換層12で発生した正孔が効率よく陰極3へ移動するための条件であり、(4)式は、陰極3から光電変換層12へ電子が注入されるのを抑制するための条件である。
図3は、実施の形態1の光電変換膜2を用いた撮像素子の断面構造を示す図である。
実施の形態1の撮像素子100は、図1に示す陽極1、光電変換膜2、及び陰極3を撮像素子に応用したものであり、64画素×64画素の画素数を有するアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT)を信号読出し回路20として有する。図3に示す断面構造は、2画素分に相当する。
この信号読み出し回路20の画素電極3A、3Bは、図1に示す陰極3に相当し、実際には、画素電極3A、3Bと同一の画素電極が平面視でマトリクス状に64×64個配列されている。なお、1画素のサイズは、例えば、100μm×100μmであり、TFTの画素電極3A、3BはITO製の透明電極である。
このように、実施の形態1の撮像素子100は、信号読み出し回路20の上に、光電変換膜2と陽極1が積層された構造を有する。陽極1と画素電極3A、3Bとの間には、光電変換膜2が配設される。
光電変換膜2は、正孔注入阻止層11、光電変換層12、及び電子注入阻止層13を含み、光電変換層12に光が入射すると、光電変換層12内には電子正孔対が発生する。
実施の形態1の撮像素子100は、外部電源4によって陽極1と画素電極3A、3Bとの間にバイアス電圧が印加される。このバイアス電圧により、光電変換層12内で発生した電子正孔対のうち、画素電極3A、3Bの近傍に蓄積されるキャリアは正孔12hであるため、説明の便宜上、図3には、電子正孔対のうちの正孔12hのみを示す。また、光は、平面視において、画素電極3Aが存在する領域に入射しており、画素電極3Bには光は入射していないものとする。
このように、平面視で画素電極3Aが存在する領域の光電変換層12に光が入射すると、光電変換層12内で発生する電子正孔対のうちの図示しない電子は、陽極1の側に移動する。
正孔注入阻止層11としては、層中における電子の横方向への拡散を防止するために、抵抗率の高い層を用いる。抵抗率ρは、例えば、1010Ω・cm以上であることが望ましく、さらに1012Ω・cm以上であることが望ましい。また、電子の移動度μは、10−3cm/Vs以下であることが望ましく、さらに10−5cm/Vs以下であることが望ましい。このように正孔注入阻止層11の抵抗率を高くするためには、例えば、正孔注入阻止層11の膜質をアモルファス層にすることによって実現することができ、アモルファス膜の膜質を調節することによって抵抗率を調節することができる。
電子注入阻止層13は、信号読み出し側になる阻止層であるため、層中における正孔の横方向への拡散を防止するために、抵抗率の高い層を用いる。抵抗率ρは、例えば、1010Ω・cm以上であることが望ましく、さらに1012Ω・cm以上であることが望ましい。また、正孔の移動度μは、10−3cm/Vs以下であることが望ましく、さらに10−5cm/Vs以下であることが望ましい。ただし、実施の形態1の撮像素子100では、画素電極3A、3Bは陰極であるため、電子は解像度への影響が正孔に比べて少ない。このため、正孔注入阻止層11の抵抗率は、必ずしも上述のように高く設定する必要はない。
また、正孔注入阻止層11及び電子注入阻止層13は、厚さが薄すぎると外部からの電流注入を抑えきれず、また、光電変換層12から拡散してくる正孔又は電子を十分に蓄積することができない。一方、厚すぎると光電変換層12から移動してきた正孔又は電子が正孔注入阻止層11又は電子注入阻止層13の内部で失活してしまう。
このため、正孔注入阻止層11及び電子注入阻止層13の厚さは、1nm〜50nmの範囲に設定することが望ましい。
このような構成の実施の形態1の撮像素子100では、光電変換膜2に含まれる光電変換層12内で入射光によって発生した電子正孔対のうち、正孔12hがバイアス電圧によって画素電極3Aの側に移動し、画素電極3Aの近傍で蓄積され、信号読み出し回路20によって撮像信号として読み出される。
ここで、実施の形態1の光電変換膜2を用いた撮像素子100の効果について説明するにあたり、図4に示す第1比較例の撮像素子について説明する。この第1比較例の撮像素子は、実施の形態1の撮像素子100と同様に、信号読み出し回路20、正孔注入阻止層11a、光電変換層12、電子注入阻止層13a、及び陽極1の積層構造を有する。正孔注入阻止層11aと電子注入阻止層13aは、実施の形態1の撮像素子100の正孔注入阻止層11と電子注入阻止層13に相当する。
この第1比較例の撮像素子は、光電変換層12の膜質は実施の形態1の撮像素子100と同一であるが、正孔注入阻止層11aと電子注入阻止層13aの抵抗率が実施の形態1の撮像素子100の正孔注入阻止層11と電子注入阻止層13よりも低い点が異なる。第1比較例の正孔注入阻止層11aと電子注入阻止層13aの抵抗率は、例えば、10Ω・cm程度に設定することができる。
なお、図3と同様に、第1比較例の撮像素子には、平面視において、画素電極3Aが存在する領域に光が入射しており、画素電極3Bには光は入射していないものとする。
このような第1比較例の撮像素子において、入射光によって光電変換層12内に電子正孔対が発生すると、バイアス電圧により、正孔12hは画素電極3Aの側に移動する。この際に、本来画素電極3Aの近傍に蓄積されるはずの正孔12hの一部が、電子注入阻止層13内で横方向に拡散し、画素電極3Aに隣接する画素電極3Bの近傍に蓄積される現象が生じる。これは、電子注入阻止層13の抵抗率が正孔12hの横方向への拡散を抑制できる程度に十分に高くないためである。
標準的なテレビジョン放送用の駆動であれば、1/30秒間又は1/60秒間にわたって画素電極3Aの近傍に正孔12hが蓄積された後に信号読み出し回路20によって読み出されるため、図4に示すように、正孔12hが横方向に拡散して隣接する画素電極3Bの近傍に蓄積されてしまうと、光が入射していない画素から撮像信号が読み出されてしまうため、撮像素子としての解像度が著しく低下してしまう。
これに対して、図3に示す実施の形態1の撮像素子100では、上述のように、電子注入阻止層13の抵抗率は、正孔12hの横方向への拡散を抑制できる程度に高く設定されているため、画素電極3Aの近傍に蓄積される正孔12hは、画素電極3Aに隣接する画素電極3Bの方向には拡散しない。このため、実施の形態1の撮像素子100によれば、抵抗率の高い電子注入阻止層13を用いることにより、解像度の低下が抑制され、解像度の高い画像を得ることができる。
次に、実施の形態1の撮像素子100の製造方法と膜質について説明する。
信号読み出し回路20の画素電極3A、3Bとなる64画素×64画素の画素電極上に、電子注入阻止層13として厚さ20nmのスターバーストアミン(m−MTDATA)を真空蒸着法により形成した。
電界効果測定によるm−MTDATA(電子注入阻止層13)の正孔移動度は、約10−5cm/Vsのオーダーであり、抵抗率は1010Ω・cmのオーダーであった。
次に、電子注入阻止層13となるm−MTDATAの上に、光電変換層12として、厚さ0.3μmのペンタセン単結晶を気相成長法により作製した。ペンタセンの結晶性は、X線結晶構造解析、及び偏光顕微鏡による配向観察により確認した。電子移動度は0.1cm/Vsのオーダーであり、抵抗率は10Ω・cmのオーダーであった。
さらに、光電変換層12となるペンタセン上に、正孔注入阻止層11として30nmの厚さのアルミニウムキノリン錯体(Alq)を真空蒸着法により形成した。アルミニウムキノリン錯体(Alq)の電子移動度は10−6cm/Vsのオーダーであり、抵抗率は1010Ω・cmのオーダーであった。
最後に、正孔注入阻止層11、光電変換層12、及び電子注入阻止層13の積層体である光電変換膜2に電圧を印加するための陽極1となる厚さ80nmの銀(Ag)電極を真空蒸着法により堆積した。
このようにして、実施の形態1の撮像素子100が完成した。撮像素子100の積層構造は、[TFTのITO画素電極/m−MTDATA/ペンタセン/Alq/Ag]であり、エネルギ準位は図5に示す通りであった。
TFTのITO画素電極のエネルギが5.0eV、電子注入阻止層13の電子伝導準位のエネルギをEcEが2.0eV、電子注入阻止層13の正孔伝導準位のエネルギをEvEが5.1eV、光電変換層12の電子伝導準位のエネルギをEが2.8eV、光電変換層12の正孔伝導準位のエネルギをEが5.2eV、正孔注入阻止層11の電子伝導準位のエネルギをEcHが3.0eV、正孔注入阻止層11の正孔伝導準位のエネルギをEvHが5.8eV、陽極としての(Ag電極)が4.8eVであり、(1)〜(4)式を満たすことが分かった。
このような実施の形態1の撮像素子100の陽極1(Ag電極)に+5Vの電圧を印加し、電子注入阻止層13(m−MTDATA)側に蓄積された正孔を信号読み出し回路20から30Hzで読み出し、テストチャートを撮影したところ、64画素×64画素に相当する解像度が得られることを確認した。
また、図4に示した第1比較例とは別の第2比較例として、電子注入阻止層13を省略した撮像素子、すなわち、[TFTのITO画素電極/ペンタセン/Alq/Ag]の積層構造を持つ撮像素子を作製し、同一の駆動条件でテストチャートを撮影したところ、テストチャートの解像パターンを得ることができず、高抵抗層としての電子注入阻止層13の効果を確認することができた。
また、第3比較例として、正孔注入阻止層11を省略した撮像素子、すなわち、[TFTのITO画素電極/m−MTDATA/ペンタセン/Ag]の積層構造を有する撮像素子を作製し、同一の駆動条件でテストチャートを撮影したところ、実施の形態1の撮像素子100と比較して暗電流が多いものの、実施の形態1の撮像素子100と同等のテストチャート解像パターンを確認することができた。これにより、画素電極3A、3Bが存在しない側(実施の形態1では、光電変換層12の陽極1の側)には、必ずしも高抵抗のキャリア注入阻止層は必要ではないことが分かった。
さらに、第4比較例として、正孔注入阻止層11及び電子注入阻止層13を省略し、[TFTのITO画素電極/ペンタセン/Ag]の積層構造を有する撮像素子を作製したが、光電変換層12としてのペンタセン層の抵抗が低いために実効的な電圧を印加することができず、電子正孔対を効率的に読み出すことができないため、さらに、陽極1と画素電極3Aからの電流注入が多く、撮像実験が不可能であった。
また、第5比較例として、光電変換層12を非晶質のペンタセンで形成した撮像素子、すなわち、[TFTのITO画素電極/m−MTDATA/ペンタセン(非晶質)/Alq/Ag]の積層構造を有する撮像素子を作製した。非晶質のペンタセンを蒸着法により成膜したところ、電子移動度は10−5cm/Vsのオーダーで、抵抗率は1010Ω・cmのオーダーであった。
第5比較例の撮像素子の分光感度を測定したところ、540nmの単色光を入射したときに量子効率は最大となり、その値は7%であった。一方、実施の形態1の撮像素子100では540nmの単色光を入射したときに50%の量子効率が得られており、実施の形態1の撮像素子100のように、結晶性の有機材料で構成される光電変換層12を用いることにより、光電変換効率が大幅に向上することを確認できた。
このように、実施の形態1では、信号読出し回路20の画素電極3A、3Bの上に、電子注入阻止層13/光電変換層12/正孔注入阻止層11の順に積層したが、外部電源4のバイアス電圧の印加方向を逆にした場合は、信号読出し回路20の画素電極3A、3Bの上に、正孔注入阻止層11/光電変換層12/電子注入阻止層13の順に積層すればよい。この場合は、画素電極3A、3Bは陽極となり、光電変換層12内で発生した電子正孔対のうちの電子を読み出すように構成され、正孔は、電子注入阻止層13の上に形成される陰極によって読み出されることになる。
以上、実施の形態1によれば、単結晶、微結晶、多結晶からなる有機材料製の光電変換層に、発生したキャリアの拡散を防ぐ高抵抗な正孔注入阻止層又は電子注入阻止層を積層することにより、光電変換効率が高く、高解像度な光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を提供すことができる。
[実施の形態2]
図6は、実施の形態2の撮像素子の断面構造を示す図である。
実施の形態2の撮像素子200は、光電変換層12の構成が実施の形態1の撮像素子100と異なる。その他の構造は実施の形態1の撮像素子100と同一であるため、同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態2の撮像素子200は、光電変換層12A、12Bを有する。すなわち、撮像素子200は、[画素電極3A、3B(陰極)/電子注入阻止層13/光電変換層12B/光電変換層12A/正孔注入阻止層11/陰極3]の積層構造を有する。正孔注入阻止層11、光電変換層12A、光電変換層12B、及び電子注入阻止層13は、光電変換膜2を構成する。
光電変換層12Aと12Bは、電子伝導準位と正孔伝導準位が互いに異なる。
図7は、実施の形態2の光電変換膜2のエネルギ準位を示す図である。
光電変換層12Aの電子伝導準位のエネルギをEc1、光電変換層12Aの正孔伝導準位のエネルギをEv1、光電変換層12Bの電子伝導準位のエネルギをEc2、光電変換層12Bの正孔伝導準位のエネルギをEv2、正孔注入阻止層11の電子伝導準位のエネルギをEcH、正孔注入阻止層11正孔伝導準位のエネルギをEvH、電子注入阻止層13の電子伝導準位のエネルギをEcE、電子注入阻止層13の正孔伝導準位のエネルギをEvEとすると、実施の形態1の光電変換膜2は、これらについて以下の式を満たす。
|EcH|>|Ec1|>|Ec2|>|EcE| (5)
|EvH|>|Ev1|>|Ev2|>|EvE| (6)
すなわち、光電変換層12Aと12Bについて、|Ec1|>|Ec2|、|Ev1|>|Ev2|の関係があることにより、光電変換層12Aと12Bの界面近傍にある電子正孔対の電子が光電変換層12Aに、正孔が光電変換層12Bに速やかに移動し、電子正孔対の解離が生じる。
解離した電子と正孔は、印加されるバイアス電圧により、それぞれ正孔注入阻止層11と電子注入阻止層13へ高速で移動することから、光電変換効率のさらなる向上が見込まれる。
光電変換層12A、12Bを含む有機材料製の光電変換膜2で発生したキャリアを読み出すための回路は、実施の形態1と同様に、従来から使用されている撮像素子の読み出し回路であるCMOS、TFT、CCD等をそのまま用いることが可能である。
このため、光の三原色のうち、青のみに光感度を有する光電変換膜、緑のみに光感度を有する光電変換膜、及び、赤のみに光感度を有する光電変換膜のように、波長選択機能を有する光電変換膜を積層することにより、光の利用効率が高く高解像度な単板式の多層型撮像素子を構築することができる。
また、信号読み出し回路20としては、特開2005−51115号公報に記載された光透過型のTFTを各層毎に挟み込んだ構造のものや、読出し用CCD回路、CMOS回路を最下層に集積し、各層の画素電極をビアプラグで接続する方法等、既知の手法を用いることができる。
以上、実施の形態2によれば、単結晶、微結晶、多結晶からなる有機材料製の複数の光電変換層に、発生したキャリアの拡散を防ぐ高抵抗な正孔注入阻止層又は電子注入阻止層を積層することにより、光電変換効率が高く、高解像度な光電変換膜及びこれを用いた撮像素子を提供することができる。
なお、実施の形態2では、光電変換層が2層(12Aと12B)である形態について説明したが、光電変換層は3層以上であってもよい。
ここで、正孔注入阻止層11に隣接する1層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEc1、正孔注入阻止層11に隣接する1層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv1、n層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEcn、n層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv2とすると、|EcH|>|Ec1|>・・・>|Ecn|>|EcE|、及び|EvH|>|Ev1|>・・・>|Evn|>|EvE|を満たすようにすればよい。
また、波長選択機能を有する光電変換膜を構成する有機材料としては、次のようなものが挙げられる。
青のみに感度を有する有機材料としては、ポルフィリン誘導体、緑のみに感度を有する有機材料としてはペリレン誘導体、赤のみに感度を有する有機材料としてはフタロシアニン誘導体が一例として挙げられ、これらの材料の単結晶、多結晶、又は微結晶を光電変換層12A、12Bに用いることが好適であるが、これ以外の有機材料を用いてもよい。
例えば、アクリジン、クマリン、キナクリドン、シアニン、スクエアリリウム、オキサジン、キサンテントリフェニルアミン、ベンジジン、ピラゾリン、スチリルアミン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、カルバゾール、ポリシラン、チオフェン、ポリアミン、オキサジアゾール、トリアゾール、トリアジン,キノキサリン、フェナンスロリン、フラーレン、アルミニウムキノリン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレン、ポリビニルカルバゾール、ポリチオール、ポリピロール、ポリチオフェンおよびこれらの誘導体などを用いることができる。
これらのうちのいずれかを単独で用いる場合には、実施の形態1(図3参照)のような光電変換層12を有する撮像素子100が得られる。
また、上述の有機材料のうちのいずれか複数を用いる場合には、実施の形態2(図4参照)のように複数の光電変換層を有する撮像素子200を得ることができる。複数の光電変換層を用いる場合は、(5)式及び(6)式を満たす有機材料の組み合わせを選択することにより、青、緑、又は赤色光のみに感度を有する光電変換膜を形成することが可能である。
以上、本発明の例示的な実施の形態の光電変換膜及びこれを用いた撮像素子について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
実施の形態1の光電変換膜の両面に透明電極を配設した素子を示す図である。 実施の形態1の光電変換膜2のエネルギ準位を概念的に示す図である。 実施の形態1の光電変換膜2を用いた撮像素子の断面構造を示す図である。 第1比較例の撮像素子の断面構造を示す図である。 実施の形態1の光電変換膜2のエネルギ準位を示す図である。 実施の形態2の撮像素子の断面構造を示す図である。 実施の形態2の光電変換膜2のエネルギ準位を示す図である。
符号の説明
1 陽極
2 光電変換膜
3 陰極
3A、3B 画素電極
4 外部電源
11 正孔注入阻止層
12、12A、12B 光電変換層
12h 正孔
13 電子注入阻止層
20 信号読み出し回路
100、200 撮像素子

Claims (4)

  1. 有機材料製の正孔注入阻止層、単結晶、多結晶、又は微結晶で構成される光電変換層、及び、有機材料製の電子注入阻止層がこの順に積層され、前記正孔注入阻止層、前記光電変換層、及び前記電子注入阻止層にバイアス電圧が印加され、前記正孔注入阻止層、又は前記電子注入阻止層のいずれかの側から信号が読み出される光電変換膜であって、
    前記光電変換層の電子伝導準位のエネルギをE、前記光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをE、前記正孔注入阻止層の電子伝導準位のエネルギをEcH、前記正孔注入阻止層の正孔伝導準位のエネルギをEvH、前記電子注入阻止層の電子伝導準位のエネルギをEcE、及び、前記電子注入阻止層の正孔伝導準位のエネルギをEvEとすると、|EcH|>|E|、|EvH|>|E|、|E|>|EvE|、及び、|E|>|EcE|を満たし、
    電子注入阻止層又は正孔注入阻止層のうち、信号読み出し側になる阻止層の抵抗率は1010Ω・cm以上であり、キャリアの移動度は10−3cm/Vs以下である、光電変換膜。
  2. 前記光電変換層の抵抗率は、1010Ω・cm以下であり、キャリアの移動度は10−3cm/Vs以上である、請求項1に記載の光電変換膜。
  3. 前記光電変換層は、n(nは2以上の整数)層の光電変換層を有し、
    前記正孔注入阻止層に隣接する1層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEc1、前記正孔注入阻止層に隣接する1層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv1、n層目の光電変換層の電子伝導準位のエネルギをEcn、前記n層目の光電変換層の正孔伝導準位のエネルギをEv2とすると、|EcH|>|Ec1|>・・・>|Ecn|>|EcE|、及び|EvH|>|Ev1|>・・・>|Evn|>|EvE|を満たす、請求項1又は2に記載の光電変換膜。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光電変換膜と、
    前記光電変換膜の表裏面に形成される、陽極電極及び陰極電極と
    を含む、撮像素子。
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