JP2010134522A - データベース管理方法、データベース管理プログラム、および、データベース管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バックアップ処理部26が、記憶装置に格納されるデータベースの所定時刻におけるデータを、所定時刻後にデータベースからバックアップデータとして書き出し、DBアクセス処理部25が、所定時刻後のデータアクセス要求において、バックアップデータとして書き出されていないデータに対する更新要求が発生したときには、所定時刻におけるデータをデータベースからバックアップデータとして書き出した後、更新要求に従って、書き出したデータベースへのデータを更新する。そして、バックアップ処理部26とDBアクセス処理部25とは並行に処理する。
【選択図】図1
Description
複数のバッチ処理を実行する際、障害に備えて各バッチ処理終了時点(t1,t3)のデータベースのデータ内容をバックアップc1,c2する。
従来の運用では、バックアップ中にバックアップ済みでないデータベース上のページが更新されること(データの上書き問題)を防ぐために、バッチ処理の実行後に、そのバッチ処理の処理結果のバックアップ処理を実行する。
バッチ処理b1の処理結果のバックアップc1と、バッチ処理b2の処理とを、並列に実行する点が、図18との違いである。
この方法では、バッチ処理を実行する際に、データベースの更新履歴である更新ログL1,L2を記録している。
そのため、バッチ処理b2がデータベースのデータを上書きしても、上書き前の更新ログL2とバックアップデータbk1とをデータベースに書き戻すことによって、障害発生時の回復処理を実現する(非特許文献2参照)。この回復処理により、データベースのデータ内容は、時刻t1の時点のデータ内容に回復される。
ジム グレイ、アンドレアス ロイター著「トランザクション処理〈下〉―概念と技法」日経BP社、2001年10月、P.743 C.J.Date「Introduction to Database Systems (Systems Programming Series)」Addison-Wesley Pub、1982年7月、P.20
前記データベース管理装置が、データアクセス処理部と、バックアップ処理部と、を有し、
前記バックアップ処理部が、
記憶装置に格納される前記データベースの所定時刻におけるデータを、前記所定時刻後に前記データベースからバックアップデータとして書き出し、
前記データアクセス処理部が、
前記データベースへのデータアクセス要求に応じて、前記データベースへのデータアクセスを実行し、
前記所定時刻後のデータアクセス要求において、前記バックアップデータとして書き出されていないデータに対する更新要求が発生したときには、前記所定時刻におけるデータを前記データベースから前記バックアップデータとして書き出した後、前記更新要求に従って、前記データベースのデータを更新し、
前記データベース管理装置が、前記バックアップ処理部の処理と、前記データアクセス処理部の処理とを、並行に処理することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
メモリ20には、DBアクセス要求受付部21、バックアップ要求受付部22、回復要求受付部23、インメモリ要求受付部24、DBアクセス処理部25、バックアップ処理部26、回復処理部27、および、インメモリ処理部28を構成するためのプログラムが記憶される。
メモリ20には、データとして、バックアップ処理中フラグ29、バックアップ管理テーブル30、および、インメモリデータベース31が記憶される。
ストレージ装置50は、さらに、インメモリデータベース31およびデータベース52へのアクセス要求に伴うアクセスの履歴を、記憶装置51内のDBアクセス履歴53として格納する。
なお、ストレージ装置50は、データベース52およびDBアクセス履歴53を記憶する記憶媒体について、HDD(Hard disk drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶媒体が内蔵されている記憶装置51として構成してもよいし、読み書き可能なDVD(Digital Versatile Disc)ドライブなどの記憶媒体が着脱可能な記憶装置51として構成してもよい。
DBアクセス処理部25は、バッチ処理に伴うアクセス要求に対して、インメモリデータベース31にデータアクセスする。このインメモリデータベース31へのデータアクセスの内容により、インメモリデータベース31のデータ内容が更新されたときには、同期または非同期のタイミングで、インメモリデータベース31とデータベース52とでデータ内容の同一化処理を実行する。
インメモリデータ処理とは、ストレージ装置50に格納されている管理対象のデータをメモリ20に記憶し、データのアクセス要求を受け付けた場合にはメモリ20に記憶されているインメモリデータベース31にアクセスするように制御する処理である。これにより、インメモリ処理部28は、別装置であるストレージ装置50(データベース52)にアクセスする必要がなくなるため、データアクセスの応答性能を向上させることができる。
バックアップ処理部26は、書き出すデータとその書き出し時刻について、例えば、トランザクションが終了した後に、バックアップの対象となるデータをページごとに書き出し時刻に対応づけるバックアップ計画データ(図4)を作成し、そのバックアップ計画データに従ったタイミングで、順次ページを書き出す。
一方、バックアップ処理部26は、バックアップ計画データを事前に作成せずに、データベース管理装置1の負荷度合いを常時計測し、データベース管理装置1の負荷が少なくなったときをページの書き出し時刻と決定する、いわゆる動的なバックアップ制御を実行してもよい。
一方、インメモリデータベース31内において、データの書き出し処理が終わっていないページが、最新のトランザクションのデータアクセス処理によって、最新のデータ内容に書き換わってしまうことが発生する。
そこで、DBアクセス処理部25は、現在処理中のトランザクションにおいて、「通常書き出し」によるバックアップがなされていないページへのデータ更新が発生すると、更新前のページのデータをバックアップ処理部26に代行して書き出すとともに、更新後のページのデータをインメモリデータベース31に書き込む。
よって、データベース管理装置1は、DBアクセス処理部25とバックアップ処理部26とのデータ書き出し処理間でのデータアクセス衝突の発生を抑制するため、以下に示す排他処理を実行する。
DBアクセス処理部25とバックアップ処理部26とのうち、バックアップを実行する一方の処理部は、バックアップを実行する前に、他方の処理部がデータ書き出し処理を実行しているか否かを参照する。他方の処理部によるデータ書き出し処理が実行中であるときには、一方の処理部はその実行が終わるまで、一時的に待機する。
バックアップ処理中フラグ29が「処理中」の場合、DBアクセス処理部25のデータ書き出し処理の必要有無を判定し、バックアップ処理中フラグ29が「未処理」の場合は、DBアクセス処理部25のデータ書き出し処理の必要有無を判定しない。
インメモリデータベース31およびバックアップデータ82は、データベース52に格納されるデータが記憶される記憶領域であり、ページを特定する「ページID」と、その「ページ内容」とを対応づけて管理する。
ここで、図2では、ページ内容として1ページに1つの整数値(例えば「50」)としたが、これはあくまで説明用の一例であり、実際には1ページには固定長または可変長のデータベースが扱う各種データ(バイナリデータ、テキストデータなど)が記憶される。
「フラグ」は、既にバックアップを実行していることを示す「済」、または、まだバックアップを実行していないことを示す「未」のいずれかの値をとる。
もう片方の処理部は、バックアップをしようとするページに対応するフラグが「済」であるときには、そのページのバックアップを省略する。
これにより、片方の書き出し処理が実行された後に、もう片方の書き出し処理を重複して実行してしまう(二重バックアップ)ことを抑制できる。
DBアクセス処理部25は、バッチ処理に伴い、インメモリデータベース31へのデータ更新を実行すると、そのバッチ処理のバッチ処理IDと、データ更新の対象となるページIDと、そのデータ更新の更新時刻と、を対応づけてDBアクセス履歴53に書き込む。
バックアップ計画データは、バックアップの対象ページごとに、そのページIDと、そのページについての書き出し処理を行う予定の書き出し時刻と、を対応づけて構成される。
バックアップ処理部26は、このバックアップ計画データに従ったタイミングで、各ページの通常書き出し処理を実行してもよいし、ページの書き出し時刻が早い順番に、順次ページを書き出してもよい。バックアップ計画データは、バックアップ処理部26が作成してもよいし、端末70などからあらかじめ入力されたデータとして構成してもよい。
また、DBアクセス処理部25の「臨時書き出し」の頻度が高くなると、トランザクションもしくはバッチの処理時間に影響を及ぼす。
そこで、バックアップ処理部26は、例えば、以下に示す2種類の作成方法のいずれかを実行することにより、過去のDBアクセス履歴53から現在および将来のデータアクセスを高精度で予測し、負荷分散効果の高いバックアップ計画データを作成する。
例えば、図3のDBアクセス履歴53を参照すると、バッチ処理ID「b1」の履歴は、その更新時刻が早い順に、ページID「p1」→「p2」→「p4」→「p3」となっている。そこで、図4のバックアップ計画データに示すように、バックアップ対象のページについて、同じ順序である「p1」→「p2」→「p4」→「p3」とする。ここで、図10で後記するように、時刻「t2」,「t3」,「t4」の順に遅い(より将来の)時刻を示す。
これにより、過去に書き出し時刻の早かったページ「p1」は、将来のバックアップ処理においても優先的に実行され、過去に書き出し時刻の遅かったページ「p3」は、将来のバックアップ処理においても後回しにされる。
ページ「p1」:1.2位
ページ「p2」:2.5位
ページ「p3」:2.9位
ページ「p4」:3.7位
バックアップ処理部26は、この平均順序をもとに、平均順序がよい(値が低い)順に、ページID「p1」→「p2」→「p3」→「p4」の順序となるバックアップ計画データを作成する。
よって、DBアクセス処理部25は、「臨時書き出し」の頻度が低下することで、現在実行しているトランザクションの処理に多くの処理能力を割り当てることができる。
バックアップ処理bk2は、バッチ処理b2の終了時点(時刻t6)でのインメモリデータベース31のデータを、バックアップデータ82に書き出す処理である。
なお、バックアップ処理部26は、バックアップ処理bk1,bk2をそれぞれ実行する前に、バックアップ処理中フラグ29を「処理中」にするとともに、その実行後に、バックアップ処理中フラグ29を「未処理」にする。
バックアップ計画データは、例えば、バックアップ対象ページ(p1、p2、p3、p4)をバッチ処理b1によって早く更新される順番(p1→p2→p3→p4)に並べ替えたデータである。
DBアクセス処理部25は、更新前のページp4のデータ「35」をバックアップ処理部26に代行してバックアップデータ82に書き出す(臨時書き出し)とともに、更新後のデータ「50」をインメモリデータベース31に書き込む。この臨時書き出しに伴い、DBアクセス処理部25は、バックアップ管理テーブル30のページp4のグラフを「済」に書き換える。
以上説明したバックアップ処理bk1により、時刻t1時点でのインメモリデータベース31のデータ内容(図6参照)と、時刻t4時点でのバックアップデータ82のデータ内容(図9参照)とが、同一化される。
第1のケースは、図10〜図12が示す、バックアップ処理bk1の完了前に障害が発生したケースである。
第2のケースは、図13〜図15が示す、バックアップ処理bk1の完了後に障害が発生したケースである。
これにより、インメモリデータベース31のデータ内容は、時刻t1の時点へと回復する。図10に戻って、回復処理r1を終えた後、端末70およびDBアクセス処理部25は、バッチ処理b2を再開し、バックアップ処理部26は、バックアップ処理bk1を再開する。
なお、バックアップ処理と、バッチ処理とを単に組み合わせて並列化しただけでは、データの上書き問題が発生してしまう。
そこで、本実施形態では、データの上書きが発生する状況下では、臨時書き出しを実行することにより、バックアップ対象ページの上書きによる消去を回避する。
さらに、本実施形態では、DBアクセス履歴53から抽出したデータアクセスの履歴内容をもとに、高精度なバックアップ計画データを作成することにより、バッチ処理に影響を与える臨時書き出しの実行頻度を低減させることができる。
10 プロセッサ
20 メモリ
21 DBアクセス要求受付部
22 バックアップ要求受付部
23 回復要求受付部
24 インメモリ要求受付部
25 DBアクセス処理部
26 バックアップ処理部
27 回復処理部
28 インメモリ処理部
29 バックアップ処理中フラグ
30 バックアップ管理テーブル
31 インメモリデータベース
50 ストレージ装置
51 記憶装置
52 データベース
53 DBアクセス履歴
60 ネットワーク
70 端末
80 バックアップ装置
81 記憶装置
82 バックアップデータ
Claims (9)
- データベースに格納されたデータを管理するデータベース管理装置によるデータベース管理方法であって、
前記データベース管理装置は、データアクセス処理部と、バックアップ処理部と、を有し、
前記バックアップ処理部は、
記憶装置に格納される前記データベースの所定時刻におけるデータを、前記所定時刻後に前記データベースからバックアップデータとして書き出し、
前記データアクセス処理部は、
前記データベースへのデータアクセス要求に応じて、前記データベースへのデータアクセスを実行し、
前記所定時刻後のデータアクセス要求において、前記バックアップデータとして書き出されていないデータに対する更新要求が発生したときには、前記所定時刻におけるデータを前記データベースから前記バックアップデータとして書き出した後、前記更新要求に従って、前記データベースのデータを更新し、
前記データベース管理装置は、前記バックアップ処理部の処理と、前記データアクセス処理部の処理とを、並行に処理することを特徴とする
データベース管理方法。 - 前記データベース管理装置は、
データアクセスの対象となる前記データベースを、前記データベース管理装置内のメモリに配置するインメモリデータベースとし、
前記バックアップデータとして書き出す先の記憶装置を、前記データベース管理装置からアクセス可能な記憶装置とすることを特徴とする
請求項1に記載のデータベース管理方法。 - 前記データベース管理装置は、前記データベースのデータ毎にバックアップ済か否かを示すバックアップ管理データを記憶装置に格納し、
前記バックアップ処理部および前記データアクセス処理部は、それぞれ
前記バックアップデータとして書き出したデータについて、前記バックアップ管理データの該当データをバックアップ済とし、
前記バックアップデータとして所定データを書き出す前に、前記バックアップ管理データの前記所定データがバックアップ済か否かを参照し、バックアップ済であるときには、前記所定データを書き出す処理を省略することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載のデータベース管理方法。 - 前記バックアップ処理部および前記データアクセス処理部うち、バックアップを実行する一方の処理部は、前記バックアップデータとして前記所定データを書き出す前に、他方の処理部がデータ書き出し処理を実行しているか否かを参照し、
前記他方の処理部によるデータ書き出し処理が実行中であるときには、前記一方の処理部はその実行が終わるまで、一時的に待機することを特徴とする
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のデータベース管理方法。 - 前記データアクセス処理部は、前記データベースへのデータアクセスを実行したとき、データアクセス対象のデータのIDと、そのデータアクセスの実行時刻と、を対応づけてデータアクセス履歴として記憶装置に格納し、
前記バックアップ処理部は、前記データアクセス履歴に格納されている過去のデータごとの実行時刻を参照し、実行時刻が先であるデータほど、先に前記バックアップデータとして書き出すことを特徴とする
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のデータベース管理方法。 - 前記データアクセス処理部は、前記データベースへのデータアクセスを実行したとき、データアクセス対象のデータのIDと、そのデータアクセスの実行時刻と、を対応づけてデータアクセス履歴として記憶装置に格納し、
前記バックアップ処理部は、前記データアクセス履歴に格納されている過去のデータごとの実行時刻を参照し、そのデータ間の実行時刻の平均順序を計算し、その平均順序が先であるデータほど、先に前記バックアップデータとして書き出すことを特徴とする
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のデータベース管理方法。 - 前記データベース管理装置は、さらに、回復処理部を有し、
前記回復処理部は、前記所定時刻後に前記データベースへのデータ回復要求を受けると、前記バックアップ処理部および前記データアクセス処理部によってそれぞれ書き出された前記所定時刻時点での前記バックアップデータを、前記データベースへと書き戻すことを特徴とする
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のデータベース管理方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のデータベース管理方法を、コンピュータである前記データベース管理装置に実行させるためのデータベース管理プログラム。
- データベースに格納されたデータを管理するデータベース管理装置であって、
前記データベース管理装置は、データアクセス処理部と、バックアップ処理部と、を有し、
前記バックアップ処理部は、
記憶装置に格納される前記データベースの所定時刻におけるデータを、前記所定時刻後に前記データベースからバックアップデータとして書き出し、
前記データアクセス処理部は、
前記データベースへのデータアクセス要求に応じて、前記データベースへのデータアクセスを実行し、
前記所定時刻後のデータアクセス要求において、前記バックアップデータとして書き出されていないデータに対する更新要求が発生したときには、前記所定時刻におけるデータを前記データベースから前記バックアップデータとして書き出した後、前記更新要求に従って、前記データベースのデータを更新し、
前記データベース管理装置は、前記バックアップ処理部の処理と、前記データアクセス処理部の処理とを、並行に処理することを特徴とする
データベース管理装置。
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