JP2010134376A - レンズユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズの調芯の作業性を向上することができるレンズユニットを提供する。
【解決手段】第1レンズ1は鏡筒5のレンズ保持部51に保持させ、第2レンズ2はレンズ保持部材8に保持させる。第1レンズ1を保持した鏡筒5にスペーサ7を挿入し、更に第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を挿入して嵌合させることでレンズユニットの組み立てを行う。このとき、レンズ保持部材8の一部分(鍔部82)は鏡筒5の外側へ突出する構成とする。これにより、レンズ保持部材8の鏡筒5からの突出部分を冶具などで把持し、レンズ保持部材を移動させることで調芯作業を行うことができる。なお、スペーサ7及びレンズ保持部材8を一体的に形成してもよい。
【選択図】図3
【解決手段】第1レンズ1は鏡筒5のレンズ保持部51に保持させ、第2レンズ2はレンズ保持部材8に保持させる。第1レンズ1を保持した鏡筒5にスペーサ7を挿入し、更に第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を挿入して嵌合させることでレンズユニットの組み立てを行う。このとき、レンズ保持部材8の一部分(鍔部82)は鏡筒5の外側へ突出する構成とする。これにより、レンズ保持部材8の鏡筒5からの突出部分を冶具などで把持し、レンズ保持部材を移動させることで調芯作業を行うことができる。なお、スペーサ7及びレンズ保持部材8を一体的に形成してもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数のレンズを鏡筒に挿嵌し、レンズの軸合わせ(調芯)を行って固定することにより組み立てられるレンズユニットに関する。
撮像装置は一般的にレンズユニットを備えており、レンズユニットは略円筒型の鏡筒に複数のレンズを挿嵌した構成をなしている。レンズユニットの組み立ては、鏡筒内に複数のレンズを順次挿入し、レンズの調芯を行った後、例えば接着剤などを用いてレンズを鏡筒に接着固定することで行われる。複数のレンズの間の僅かな位置ずれ又は偏心等が生じた場合、レンズユニットの光学性能が著しく低下するため、レンズの調芯は精度よく行う必要がある。
特許文献1においては、複数のレンズ及びCCD(Charge Coupled Device)を一体的に備えるカメラユニットのレンズ同士の調芯を容易に行うことができるレンズ調芯装置が提案されている。このレンズ調芯装置は、カメラユニットを前方が上向きとなるように載置するテーブルと、最前端に配置されたレンズを上から押圧するように保持するレンズホルダと、レンズホルダを三次元方向に移動させる駆動機構と、カメラユニットの上方に配置された撮影チャート及びCCDにより撮影された撮影チャートの画像を表示するモニタとを備える。これにより、モニタの表示画像を確認しつつ、駆動機構を適宜に駆動することでレンズ同士の調芯作業を行うことができる。
図7は、従来のレンズユニットの構成を示す断面図である。図において5は、第1レンズ1及び第2レンズ102を内部に保持する鏡筒であり、円筒状をなしている。レンズユニットは、第1レンズ1、スペーサ107及び第2レンズ102が鏡筒5へ順に挿入され、これらが鏡筒5に嵌合された状態でレンズ押さえ6により固定されて構成されている。
また、鏡筒5に第1レンズ1、スペーサ107及び第2レンズ102が挿嵌された状態においては、第2レンズ102の周面の一部が鏡筒5の一端側より外部へ突出するように、鏡筒5及びスペーサ107の軸方向の長さが調整してある。レンズユニットの組み立ての際には、第2レンズ102の鏡筒5からの突出部分を冶具などで把持し、鏡筒5の中心軸に交差する平面上で第2レンズ102の移動及び回転移動等を行うことによって、第1レンズ1との軸を合わせる調芯作業を行うことができる。
特開2005−24996号公報
上述のように、レンズユニットの調芯作業は、鏡筒から突出するレンズの周面を把持して行われるが、これはレンズの表面などを把持するとレンズ面が傷付く虞があり、これを回避するためである。しかしながら、レンズは鏡筒内に確実に固定する必要があるため、鏡筒から突出させることができるレンズの突出量は少なく、レンズの周面を把持しての調芯作業は容易でない。また、レンズと鏡筒との素材が異なることから、素材の組み合わせによっては、レンズを回転させる調芯作業は困難である。更に、調芯作業を行うレンズの外径と鏡筒の内径との差が小さい場合、即ちレンズと鏡筒との隙間が小さい場合には、レンズの調芯作業はより困難化する。
特許文献1に記載のレンズ調芯装置は、レンズホルダによりレンズを保持して移動させることができることを前提とした装置であり、上記の問題を解決し得るものではない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、レンズの調芯の作業性を向上することができるレンズユニットを提供することにある。
本発明に係るレンズユニットは、複数のレンズと、該レンズを内部に保持する鏡筒とを備えるレンズユニットにおいて、前記鏡筒に内嵌し、一又は複数の前記レンズを保持するレンズ保持部材を備え、前記鏡筒に内嵌された前記レンズ保持部材の一部が、前記鏡筒の一端から外部へ突出するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係るレンズユニットは、前記鏡筒に内嵌し、2つのレンズ間に設けられて軸方向の位置決めを行う筒状のスペーサを備え、前記レンズ保持部材は、前記スペーサと一体的に形成してあることを特徴とする。
本発明においては、鏡筒内に保持される複数のレンズのうち、一又は複数のレンズをレンズ保持部材に保持させ、レンズ保持部材を鏡筒に内嵌することでレンズユニットを構成する。レンズ保持部材を移動させることによって、鏡筒に直接保持されたレンズと、レンズ保持部材に保持されたレンズとの調芯を行うことができる。またレンズ保持部材は、鏡筒に内嵌された状態で、その一部が鏡筒の一端から外部へ突出するように、軸方向の鏡筒のサイズ及びレンズ保持部材のサイズ等を調整しておく。これにより、鏡筒から突出するレンズ保持部材の一部を把持して調芯作業を行うことができるため、作業性を向上できる。また、レンズを直接的に把持する必要がないため、調芯作業の際にレンズを傷付けることがない。
また、レンズユニットでは、鏡筒内に保持されるレンズ間に、鏡筒に内嵌する筒状のスペーサを介在させることで、軸方向のレンズの位置決めを行う。上述のレンズ保持部材をレンズユニットが備える場合、鏡筒に直接保持されたレンズとレンズ保持部材との間にスペーサを介在させる構成となる。
そこで、本発明においては、スペーサとレンズ保持部材とを一体的に形成する。スペーサ及びレンズ保持部は、共に鏡筒に内嵌する構成であり、鏡筒内で当接する部材であるため、一体化してもレンズユニットの組み立てを阻害することはない。スペーサ及びレンズ保持部を一体的に形成することによって、レンズ保持部材を有するレンズユニットの部品点数及び組立工程が削減される。
そこで、本発明においては、スペーサとレンズ保持部材とを一体的に形成する。スペーサ及びレンズ保持部は、共に鏡筒に内嵌する構成であり、鏡筒内で当接する部材であるため、一体化してもレンズユニットの組み立てを阻害することはない。スペーサ及びレンズ保持部を一体的に形成することによって、レンズ保持部材を有するレンズユニットの部品点数及び組立工程が削減される。
本発明による場合は、一又は複数のレンズを保持するレンズ保持部材が、鏡筒に内嵌された状態で、その一部が鏡筒の一端から外部へ突出する構成とすることにより、レンズ保持部材の突出部分を把持して移動させることで、鏡筒に直接保持されたレンズと、レンズ保持部材に保持されたレンズとの調芯を行うことができるため、調芯作業の作業性を向上することができる。よって、レンズの調芯をより精度よく行うことができ、レンズユニットの光学性能の向上に寄与することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニットの構成を示す斜視図であり、図2は同レンズユニットの構成を示す分解斜視図であり、図3は同レンズユニットの構成を示す断面図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るレンズユニットの構成を示す斜視図であり、図2は同レンズユニットの構成を示す分解斜視図であり、図3は同レンズユニットの構成を示す断面図である。
図において5は、第1レンズ1及び第2レンズ2を内部に保持するための鏡筒であり、円筒状をなしている。実施の形態1に係るレンズユニットは、第1レンズ1、スペーサ7、及び第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8が鏡筒5に挿入され、これらが鏡筒5に嵌合した状態でレンズ押さえ6により固定されて構成されている。なお以下においては、鏡筒5の軸方向の第2レンズ2側(図3上側)を正面側といい、第1レンズ1側(図3下側)を背面側という。
第1レンズ1及び第2レンズ2は、例えば硫化亜鉛、ゲルマニウム又はカルコゲナイドガラス等を原料として製造され、8〜12μm帯の赤外線を透過する赤外線レンズである。第1レンズ1は、円板状をなしており、正面側に凸面11を有し、背面側に凹面12を有するレンズ、所謂メニスカスレンズである。また第1レンズ1は、正面及び背面の周縁部分を平滑に形成した鍔部13を有しており、鍔部13は第1レンズ1をレンズ保持部材8内に保持するための部分である。
同様に、第2レンズ2は、円板状をなしており、正面側に凸面21を有し、背面側に凹面22を有するメニスカスレンズである。第2レンズ2は、正面及び背面の周縁部分を平滑に形成した鍔部23を有しており、鍔部23は第2レンズ2を鏡筒5内に保持するための部分である。
鏡筒5は、円筒状をなしており、例えばアルミ合金などを用いて製造される。第1レンズ1の直径は鏡筒5の内径より小さく、鏡筒5には第1レンズ1を保持するためのレンズ保持部51が形成されている。レンズ保持部51は、鏡筒5の背面側端部の内周面に一周に亘って突設された環状をなし、正面側から背面側へ内径が段階的に小さくなる階段状をなした部分である。レンズ保持部51は、第1レンズ1の周面14に接する部分と、第1レンズ1の鍔部13の背面に接する部分とを有しており、正面側から第1レンズ1を鏡筒5内に挿入して周面14及び鍔部13の背面をレンズ保持部51に接触させることにより、第1レンズ1は鏡筒5のレンズ保持部51に嵌合し、保持される。
スペーサ7は、円筒状をなしており、鏡筒5と同じ素材(アルミ合金など)を用いて製造される。スペーサ7の外径は鏡筒5の内径と略同じにしてあり、正面側からスペーサ7を鏡筒5内へ挿入して嵌合させることができる。またスペーサ7の内周面は、内径が正面側から背面側へ徐々に小さくなるテーパ状に形成してある。鏡筒5内において、スペーサ7の背面側の端面は第1レンズ1の鍔部13の正面に当接し、スペーサ7の正面側の端面はレンズ保持部材8の背面側の端面に当接する。即ち、第1レンズ1と第2レンズ2を保持するレンズ保持部材8との間にスペーサ7が介在しており、これにより第1レンズ1と第2レンズ2との位置決めが行われる。
レンズ保持部材8は、円筒状をなしており、鏡筒5及びスペーサ7と同じ素材(アルミ合金など)を用いて製造される。レンズ保持部材8の内径は、第2レンズ2の外径と略同じにしてあり、第2レンズ2を内嵌させて保持することができるようにしてある。レンズ保持部材8の背面側端部には、内周面の一周に亘って内側へ突設された環状のレンズ受け部81が形成してあり、レンズ受け部81が第2レンズ2の鍔部23の背面に当接することによって、第2レンズ2の軸方向の位置決めが行われる。
また、レンズ保持部材8の外径は鏡筒5の内径と略同じにしてあり、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を正面側から鏡筒5内へ挿入して嵌合させることができる。レンズ保持部材8の正面側端部には、外周面の一周に亘って外側へ突設された鍔部82が形成されている。第1レンズ1及びスペーサ7を鏡筒5内に挿入して嵌合させた後、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を鏡筒5内に挿入し、レンズ保持部材8の背面側の端面がスペーサ7に当接した状態においては、レンズ保持部材8の鍔部82が鏡筒5の正面側端部から外部へ突出するように、鏡筒5、スペーサ7及びレンズ保持部材8の軸方向の長さが調節してある。これにより、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を鏡筒5内に挿入した後、鏡筒5から露出する鍔部82を把持し、レンズ保持部材8を軸方向に交差する平面上で移動又は回転させて、第2レンズ2の調芯作業を行うことができる。
また図示は省略するが、鏡筒5の外周面の正面側端部近傍にはねじ溝が形成されており、レンズ押さえ6の内周面に形成されたねじ溝に螺合させることによって、鏡筒5及びレンズ押さえ6の固定を行うことができるようにしてある。レンズ押さえ6は、鏡筒5のねじ溝に螺合するねじ溝が内周面に形成された筒部61と、この筒部61の正面側端部から内側へ向けてに設けられ、鏡筒5に挿嵌された第2レンズ2の鍔部23に当接する押さえ部62とで構成され、押さえ部62には第2レンズ2の凸面を露出させるための開口63が形成されている。レンズ押さえ6を鏡筒5に螺合させることによって、第2レンズ2は軸方向に関してレンズ押さえ6の押さえ部62及びレンズ保持部材8のレンズ受け部81の間に挟まれて強固に固定される。
レンズユニットの組み立てを行う場合、まず予め、レンズ保持部材8に第2レンズ2を挿嵌して保持させておく。このとき、レンズ保持部9及び第2レンズ2を接着剤などを用いて固定してもよい。次いで、鏡筒5内に第1レンズ1を挿入してレンズ保持部51に嵌合させることにより保持させ、スペーサ7を背面側端面が第1レンズ1の鍔部13に当接するまで挿入して嵌合させる。このとき、第1レンズ1及び鏡筒5を接着剤などを用いて固定してもよい。
次いで、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材8を鏡筒5内にスペーサ7の正面側端面に当接するまで挿入して嵌合させた後、第2レンズ2の調芯作業を行う。調芯作業は、鏡筒5の正面側端部から外側へ突出するレンズ保持部材8の突出部分、即ち鍔部82を冶具などで把持し、レンズ保持部材8を軸方向に交差する平面上で移動又は回転させることで行う。調芯作業の終了後、レンズ押さえ6を鏡筒5の正面側に螺合させることによって、レンズユニットの組み立てが完了する。鏡筒5及びレンズ保持部材8を調芯作業後に接着剤などを用いて固定してもよく、鏡筒5及びレンズ押さえ6を接着剤などを用いて固定してもよい。
以上の構成のレンズユニットは、第2レンズ2をレンズ保持部材8に保持させ、このレンズ保持部材8を鏡筒5に内嵌した構成とすると共に、レンズ保持部材8の一部が鏡筒5から突出する構成とすることにより、鏡筒5からの突出部分を把持してレンズ保持部材8を移動させて第2レンズ2の調芯作業を行うことができる。これにより、調芯作業の作業性を向上させることができるため、レンズの調芯をより精度よく行うことができる。また、調芯作業の際に第2レンズ2を直接的に把持する必要がないため、第2レンズ2を傷付ける虞がない。よって、レンズユニットの光学性能の向上及び信頼性の向上等を実現することができる。
また、調芯作業の際に移動させるレンズ保持部材8の素材をある程度自由に選択することができるため、鏡筒5の素材に対して回転移動などが行いやすい素材でレンズ保持部材8を製造することができ、調芯作業の作業性をより向上させることができる。例えば、レンズ保持部材8を鏡筒5と同じ素材(アルミ合金など)で形成することができる。
また、レンズ保持部材8の正面側端部に外周面の一周に亘って鍔部82を形成し、レンズ保持部材9を鏡筒5に内嵌させた状態において、鍔部82が鏡筒5の外部へ突出する構成とすることにより、調芯作業の際に冶具などで把持可能な部分の面積を広げることができるため、作業性をより向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、第1レンズ1及び第2レンズ2が赤外線のみを透過する赤外線レンズとしたが、これに限るものではなく、可視光線を透過する通常のレンズであってもよく、その他のレンズであってもよい。また、鏡筒5とレンズ保持部材8とを同じ素材としたが、これに限るものではなく、別の素材であってもよい。また、鏡筒5及びレンズ保持部8の素材はアルミ合金に限らない。また、レンズ保持部材8の正面側端部に鍔部82を形成しない構成であってもよい。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係るレンズユニットの構成を示す断面図である。実施の形態2に係るレンズユニットとは、第2レンズ2を保持するレンズ保持部材208を備えており、このレンズ保持部材208は、実施の形態1に係るレンズユニットが備えるレンズ保持部材8とスペーサ7とを一体的に成形した構成をなしている。
図4は、本発明の実施の形態2に係るレンズユニットの構成を示す断面図である。実施の形態2に係るレンズユニットとは、第2レンズ2を保持するレンズ保持部材208を備えており、このレンズ保持部材208は、実施の形態1に係るレンズユニットが備えるレンズ保持部材8とスペーサ7とを一体的に成形した構成をなしている。
即ち、レンズ保持部材208は、円筒状をなしており、その外径は鏡筒5の内径と略同じにしてあり、正面側からレンズ保持部材208を鏡筒5内へ挿入して嵌合させることができる。鏡筒5内において、レンズ保持部材208の背面側の端面は第1レンズ1の鍔部の正面縁部分に当接する。レンズ保持部材208の内径は第2レンズ2の外径と略同じにしてあり、レンズ保持部材208の軸方向の略中央には、内周面の一周に亘って内側へ突設されたレンズ受け部が形成してある。正面側から第2レンズ2をレンズ保持部材208内に挿入し、第2レンズ2の鍔部23の背面をレンズ受け部81に当接させることによって、第2レンズ2の軸方向の位置決めが行われる。
また、レンズ保持部材208の正面側端部には、外周面の一周に亘って外側へ突設された鍔部82が形成されている。第1レンズ1を鏡筒5内に挿入して嵌合させた後、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材208を鏡筒5内に挿入し、レンズ保持部材8の背面側の端面が第1レンズ1の鍔部13の正面に当接した状態においては、レンズ保持部材208の鍔部82が鏡筒5の正面側端部から外部へ突出するように、鏡筒5及びレンズ保持部材208の軸方向の長さが調節してある。これにより、第2レンズ2を保持したレンズ保持部材208を鏡筒5内に挿入した後、鏡筒5から露出する鍔部82を把持し、レンズ保持部材208を軸方向に交差する平面上で移動又は回転させて、第2レンズ2の調芯作業を行うことができる。
以上の構成の実施の形態2に係るレンズユニットは、第2レンズ2を保持すると共に調芯作業を行うための部材と、レンズ間の位置決めを行うスペーサとを一体化したレンズ保持部材208を備えることによって、実施の形態1に係るレンズユニットと比較して、レンズユニットを構成する部品点数を削減することができ、レンズユニットの組立工程を削減することができる。
なお、実施の形態2に係るレンズユニットのその他の構成は、実施の形態1に係るレンズユニットの構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3に係るレンズユニットの構成を示す分解斜視図であり、図6は同レンズユニットの断面図である。上述の実施の形態1及び2に係るレンズユニットはレンズを2つ備える構成であるが、実施の形態3に係るレンズユニットはレンズを3つ備える構成である。
図5は、本発明の実施の形態3に係るレンズユニットの構成を示す分解斜視図であり、図6は同レンズユニットの断面図である。上述の実施の形態1及び2に係るレンズユニットはレンズを2つ備える構成であるが、実施の形態3に係るレンズユニットはレンズを3つ備える構成である。
実施の形態3に係るレンズユニットは、第1〜第3のレンズ301〜303、鏡筒305、レンズ押さえ6、スペーサ307及びレンズ保持部材308を備えている。レンズユニットは、第1レンズ301、スペーサ307、並びに第2レンズ302及び第3レンズ303を保持したレンズ保持部材308が鏡筒305に挿入され、これらが鏡筒305に嵌合した状態でレンズ押さえ6により固定されて構成されている。
第1レンズ301は、円板状をなしており、正面側に凸面311を有し、背面側に凹面312を有するレンズである。第1レンズ301は、正面及び背面の周縁部分を平滑に形成した鍔部313を有しており、鍔部313は第1レンズ301を鏡筒305内に保持するための部分である。また、第2レンズ302は、正面側に凹面321を有し、背面側に凸面322を有するレンズであり、正面及び背面の周縁部分を平滑に形成した鍔部323を有している。第3レンズ303は、第1レンズ301と同様に、正面側に凸面331を有し、背面側に凹面332を有するレンズであり、正面及び背面の周縁部分を平滑に形成した鍔部333を有している。なお、第3レンズ303は、第2レンズ302より径の大きなレンズである。
鏡筒305は、円筒状をなしており、背面側に第1レンズ301を保持するためのレンズ保持部351が形成されている。レンズ保持部351は、鏡筒305の背面側端部に内周面の一周に亘って突設された環状をなし、正面側から背面側への内径が段階的に小さくなる階段状をなした部分である。レンズ保持部351は、第1レンズ301の周面314に接する部分と、第1レンズ301の鍔部313の背面に接する部分とを有しており、正面側から第1レンズ301を鏡筒305内に挿入して周面314及び鍔部313の背面をレンズ保持部351に接触させることにより、第1レンズ301はレンズ保持部451に嵌合し、保持される。
スペーサ307は、円筒状をなし、外径が鏡筒305の内径と略同じであり、正面側からスペーサ307を鏡筒305内に挿入して嵌合させることができる。またスペーサ307の内周面は、内径が正面側から背面側へ徐々に小さくなるテーパ状に形成してある。鏡筒305内において、スペーサ307の背面側の端面は第1レンズ301の鍔部313の正面に当接し、スペーサ307の正面側の端面はレンズ保持部材308の背面側の端面に当接する。
レンズ保持部材308は円筒状をなし、その内径は第2レンズ302の外径と略同じにしてあり、第2レンズ302を内嵌させて保持することができるようにしてある。レンズ保持部材308の背面側端部には、内周面の一周に亘って内側へ突設された環状のレンズ受け部381が形成してあり、レンズ受け部381が第2レンズ302の鍔部323の背面に当接することによって、第2レンズ302の軸方向の位置決めが行われる。なお、第2レンズ302は、接着剤などを用いてレンズ保持部材308に固定される。
また、レンズ保持部材308の正面側端部には、第3レンズ303を保持するためのレンズ保持部383が形成されている。レンズ保持部383は、レンズ保持部材308の正面側端部の内径を拡大する態様で、内周面の一周に亘って形成された階段状の部分である。レンズ保持部383は、その内径が第3レンズ303の外径に略等しく、第3レンズ303の周面334に接する部分と、第3レンズ303の鍔部333の背面に接する部分を有している。レンズ保持部材308の正面側から第3レンズ303を内部に挿入して周面334及び鍔部333の背面をレンズ保持部383に接触させることにより、第3レンズ303はレンズ保持部材308のレンズ保持部383に嵌合し、保持される。
また、レンズ保持部材308の外径は鏡筒305の内径と略同じにしてあり、第2レンズ302及び第3レンズ303を保持したレンズ保持部材308を正面側から鏡筒305内へ挿入して嵌合させることができる。レンズ保持部材308の正面側端部には、外周面の一周に亘って外側へ突設された鍔部382が形成されている。第1レンズ301及びスペーサ307を鏡筒5内に挿入して嵌合させた後、第2レンズ302及び第3レンズ303を保持したレンズ保持部材308を鏡筒305内に挿入し、レンズ保持部材308の背面側の端面がスペーサ307に当接した状態においては、レンズ保持部材308の鍔部382が鏡筒305の正面側端部から外部へ突出するように、鏡筒305、スペーサ307及びレンズ保持部材308の軸方向の長さが調節してある。これにより、第2レンズ302及び第3レンズ303を保持したレンズ保持部材308を鏡筒305内に挿入した後、鏡筒305から露出する鍔部382を把持し、レンズ保持部材308を軸方向に交差する平面上で移動又は回転させて調芯作業を行うことができる。
鏡筒305の外周面の正面側端部近傍にはねじ溝が形成されており、レンズ押さえ6の内周面に形成されたねじ溝に螺合させることによって、鏡筒305及びレンズ押さえ6の固定を行うことができるようにしてある。レンズ押さえ6は、鏡筒305のねじ溝に螺合するねじ溝が内周面に形成された筒部61と、この筒部61の正面側端部から内側へ向けてに設けられ、鏡筒305に挿嵌された第3レンズ303の鍔部333に当接する押さえ部62とで構成され、押さえ部62には第3レンズ303の凸面331を露出させるための開口63が形成されている。レンズ押さえ6を鏡筒305に螺合させることによって、第3レンズ303は軸方向に関してレンズ押さえ6の押さえ部62及びレンズ保持部材308のレンズ保持部383の間に挟まれて強固に固定される。
実施の形態3に係るレンズユニットの組み立てを行う場合、まず予め、レンズ保持部材308に第2レンズ302を挿嵌して保持させ、接着剤などを用いて固定しておくと共に、第3レンズ303をレンズ保持部383に挿嵌して保持させておく。このとき、第3レンズ303は接着剤などを用いてレンズ保持部材308に固定してもよい。また、第2レンズ302と第3レンズ303との調芯を行ってもよい。次いで、鏡筒305内に第1レンズ301を挿入してレンズ保持部351に嵌合させることにより保持させ、スペーサ307を背面側端面が第1レンズ301の鍔部313に当接するまで挿入して嵌合させる。このとき、第1レンズ301及び鏡筒305を接着剤などを用いて固定してもよい。
次いで、第2レンズ302及び第3レンズ303を保持したレンズ保持部材308を鏡筒305内にスペーサ307の正面側端面に当接するまで挿入して嵌合させた後で調芯作業を行う。調芯作業は、鏡筒305の正面側端部から外側へ突出するレンズ保持部材308の鍔部382を冶具などで把持し、レンズ保持部材308を軸方向に交差する平面上で移動又は回転させることで行う。調芯作業の終了後、レンズ押さえ6を鏡筒305の正面側に螺合させてことによって、レンズユニットの組み立てが完了する。鏡筒305及びレンズ保持部材308を調芯作業後に接着剤などを用いて固定してもよく、鏡筒305及びレンズ押さえ6を接着剤などを用いて固定してもよい。
以上の構成の実施の形態3に係るレンズユニットは、3つ以上のレンズを備える構成であっても、実施の形態1に係るレンズユニットと同様に、調芯作業を行うレンズをレンズ保持部材408に保持させる構成とすることによって、調芯作業の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、レンズ保持部材308が第2レンズ302及び第3レンズ303の2つのレンズを保持する構成としたが、これに限るものではなく、鏡筒が第1レンズ及び第2レンズを保持し、レンズ保持部材が第3レンズを保持する構成としてもよい。またレンズユニットが第1〜第3レンズ301〜303の3つのレンズを備える構成としたが、これに限るものではなく、レンズユニットが4つ以上のレンズを備える構成としてもよく、この場合鏡筒に内嵌するレンズ保持部材が保持するレンズの数は任意である。また、実施の形態2に係るレンズユニットと同様に、レンズ保持部材308とスペーサ307とを一体的に形成してもよい。
なお、実施の形態3に係るレンズユニットのその他の構成は、実施の形態1に係るレンズユニットの構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
1 第1レンズ
2 第2レンズ
5 鏡筒
6 レンズ押さえ
7 スペーサ
8 レンズ保持部材
51 レンズ保持部
81 レンズ受け部
82 鍔部
208 レンズ保持部材
301 第1レンズ
302 第2レンズ
303 第3レンズ
305 鏡筒
307 スペーサ
308 レンズ保持部材
381 レンズ受け部
382 鍔部
383 レンズ保持部
2 第2レンズ
5 鏡筒
6 レンズ押さえ
7 スペーサ
8 レンズ保持部材
51 レンズ保持部
81 レンズ受け部
82 鍔部
208 レンズ保持部材
301 第1レンズ
302 第2レンズ
303 第3レンズ
305 鏡筒
307 スペーサ
308 レンズ保持部材
381 レンズ受け部
382 鍔部
383 レンズ保持部
Claims (2)
- 複数のレンズと、該レンズを内部に保持する鏡筒とを備えるレンズユニットにおいて、
前記鏡筒に内嵌し、一又は複数の前記レンズを保持するレンズ保持部材を備え、
前記鏡筒に内嵌された前記レンズ保持部材の一部が、前記鏡筒の一端から外部へ突出するようにしてあること
を特徴とするレンズユニット。 - 前記鏡筒に内嵌し、2つのレンズ間に設けられて軸方向の位置決めを行う筒状のスペーサを備え、
前記レンズ保持部材は、前記スペーサと一体的に形成してあること
を特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312557A JP2010134376A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | レンズユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312557A JP2010134376A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | レンズユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010134376A true JP2010134376A (ja) | 2010-06-17 |
Family
ID=42345701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008312557A Pending JP2010134376A (ja) | 2008-12-08 | 2008-12-08 | レンズユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010134376A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018005232A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | イェノプティック オプティカル システムズ ゲーエムベーハー | 少なくとも第一および第二の光学アセンブリを有する対物レンズ |
WO2018186100A1 (ja) * | 2017-04-07 | 2018-10-11 | オリンパス株式会社 | 硬性鏡 |
-
2008
- 2008-12-08 JP JP2008312557A patent/JP2010134376A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018005232A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | イェノプティック オプティカル システムズ ゲーエムベーハー | 少なくとも第一および第二の光学アセンブリを有する対物レンズ |
WO2018186100A1 (ja) * | 2017-04-07 | 2018-10-11 | オリンパス株式会社 | 硬性鏡 |
JPWO2018186100A1 (ja) * | 2017-04-07 | 2019-04-11 | オリンパス株式会社 | 硬性鏡 |
CN110476099A (zh) * | 2017-04-07 | 2019-11-19 | 奥林巴斯株式会社 | 硬性镜 |
CN110476099B (zh) * | 2017-04-07 | 2022-02-25 | 奥林巴斯株式会社 | 硬性镜 |
US11314076B2 (en) * | 2017-04-07 | 2022-04-26 | Olympus Corporation | Rigid scope |
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