JP2010131868A - 両面印刷システム - Google Patents

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Abstract

【課題】両プリンタのメディア送り速度差を確実に吸収可能であるとともに、印刷速度の変化による筋状のムラ等の不具合の発生を軽減させ、印刷品質を向上させることができる両面印刷システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る両面印刷システムSは、第1インクジェットプリンタP1と第2インクジェットプリンタP2との間に設けられ、両プリンタ間で印刷媒体Mに弛みを持たせた状態に制御することで両プリンタの印刷速度差を吸収する速度差吸収機構80と、速度差吸収機構80における印刷媒体Mの弛み量を検出する位置検出手段85と、位置検出手段85により検出された印刷媒体Mの弛み量が所定範囲内に保持されるように、第1インクジェットプリンタP1および第2インクジェットプリンタP2の少なくともいずれか一方の印刷速度を調整する印刷制御装置とを備えて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続した印刷媒体の一方の面に印刷を行う第1プリンタ装置と、前記印刷媒体の他方の面に印刷を行う第2プリンタ装置とを連動して前記印刷媒体の両面に印刷を行う両面印刷システムに関する。
従来、印刷媒体の両面に印刷する場合には、印刷媒体の両面にインクジェットヘッドを設けた両面印刷機構を持つ特別のプリンタ装置を使用する必要があった。或いは、印刷媒体の一方の面(以下、表面と称する)に印刷するときに位置合わせのためのレジストマークを印刷し、印刷媒体の表面への印刷がすべて終了した後に、印刷媒体を巻き戻して印刷媒体の他方の面(以下、裏面と称する)がインクジェットヘッドに対向するように印刷媒体を再度セットし、レジストマークを用いて印刷開始位置の位置合わせを行い印刷媒体の裏面に印刷して両面印刷を行っていたため、片面印刷に比べて2倍以上の印刷時間がかかるという問題があった。
そこで、通常の片面印刷用の第1プリンタ装置および第2プリンタ装置を連結し、第1プリンタ装置において表面に印刷された印刷媒体を、搬送方向において第1プリンタ装置の後方に設けられたターンバーによって表裏を反転させて第2プリンタ装置に搬送し、第2プリンタ装置において印刷媒体の裏面に印刷を行う両面印刷システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、この両面印刷システムには、第1,第2プリンタ装置間に適当量の印刷媒体の弛みを持たせ、両プリンタ装置のメディア送り速度差を吸収するバッファ装置が備えられている。
このようなバッファ装置では、印刷媒体の滞留量(弛み量)に限界があるため、両プリンタ装置のメディア送り速度差が連続して大きくなりバッファ装置のバッファ可能量を超えると、メディア送り速度差を吸収しきれない場合が生じる。そのため、特許文献1におけるバッファ装置では、印刷媒体の滞留量が所定範囲以上または以下になったときにプリンタ装置の印刷動作を停止させる印刷制御方法が開示されている。
特開2001‐324839号公報
しかしながら、印刷中に印刷動作を停止させたり、プリンタ装置の印刷速度を急激に変化させると、その速度変化により位置ずれが生じてインクジェットヘッドの走査方向に筋状のムラ等の不具合が発生し、これにより印刷品質を低下させる虞があるという問題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、両プリンタ装置のメディア送り速度差を確実に吸収可能であるとともに、印刷速度の変化による筋状のムラ等の不具合の発生を軽減させ、印刷品質を向上させることができる両面印刷システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、連続した印刷媒体の一方の面に印刷を行う第1プリンタ装置(例えば、実施形態における第1インクジェットプリンタP1)と、前記印刷媒体の搬送方向において前記第1プリンタ装置より後方に設けられ前記印刷媒体の他方の面に印刷を行う第2プリンタ装置(例えば、実施形態における第2インクジェットプリンタP2)とを連動して前記印刷媒体の両面に印刷を行う両面印刷システムであって、前記第1プリンタ装置と前記第2プリンタ装置との間に設けられ、両プリンタ装置間で前記印刷媒体に弛みを持たせた状態に制御することで両プリンタ装置の印刷速度差を吸収する速度差吸収手段(例えば、実施形態における速度差吸収機構80)と、前記速度差吸収手段における前記印刷媒体の弛み量を検出する弛み量検出手段(例えば、実施形態における位置検出手段85)と、前記弛み量検出手段により検出された前記印刷媒体の弛み量が所定範囲内に保持されるように、前記第1プリンタ装置および前記第2プリンタ装置の少なくともいずれか一方の印刷速度を調整する印刷制御手段(例えば、実施形態における印刷制御装置70)とを備えて構成される。
なお、上記構成の両面印刷システムにおいて、前記印刷制御手段は、前記印刷速度を段階的に調整することが好ましい。
また、上記構成の両面印刷システムにおいて、前記印刷制御手段は、前記第1プリンタ装置および前記第2プリンタ装置のうちの前記印刷速度が速い方の前記印刷速度を遅くする方向に調整することが好ましい。
また、上記構成の両面印刷システムにおいて、前記速度差吸収手段は、前記印刷媒体の搬送方向と略直交する方向に延びて前記印刷媒体の弛み部分に上方から接触し、前記印刷媒体の弛み量に応じて上下方向に移動する速度差調整バーを有し、前記弛み量検出手段は、前記速度差調整バーの上下方向の位置を検出することにより前記印刷媒体の弛み量を検出し、前記印刷制御手段は、前記弛み量検出手段により検出された前記速度差調整バーの上下方向の位置に基づいて前記印刷速度を調整することが好ましい。
また、上記構成の両面印刷システムにおいて、前記第2プリンタ装置にレジストマーク読み取り機構(例えば、実施形態におけるマーク読取り機構55)を備え、前記第1プリンタ装置でプリントされたレジストマークを読み取り、前記第2プリンタ装置のプリント位置を決定することが好ましい。
本発明に係る両面印刷システムは、両プリンタ装置間で印刷媒体に弛みを持たせた状態に制御することで両プリンタ装置の印刷速度差を吸収する速度差吸収手段と、速度差吸収手段における印刷媒体の弛み量を検出する弛み量検出手段と、弛み量検出手段により検出された印刷媒体の弛み量が所定範囲内に保持されるように、第1プリンタ装置および第2プリンタ装置の少なくともいずれか一方の印刷速度を調整する印刷制御手段とを備えて構成される。このような構成によれば、両プリンタ装置の印刷速度差が連続して大きくなり印刷媒体の弛み量が所定範囲から逸脱した場合に、プリンタ装置の印刷速度自体を調整することにより所定量の印刷媒体の弛みを確保することができる。そのため、速度差吸収手段により両プリンタ装置の印刷速度差を吸収しきれないという事態が生じることがなく、両プリンタ装置の印刷速度差を確実に吸収することができる。また、プリンタ装置の印刷動作を停止させることなく所定量の印刷媒体の弛みを確保することが可能であり、これにより印刷速度の変化によるヘッド走査方向の筋状のムラ等の不具合の発生が軽減され、印刷品質を向上させることができる。
なお本発明において、印刷制御手段は印刷速度を段階的に調整することが好ましく、このようにすると、印刷速度の変化によるヘッド走査方向の筋状のムラ等の不具合の発生の軽減においてより大きな効果を得ることができる。
また、印刷制御手段は、第1プリンタ装置および第2プリンタ装置のうちの印刷速度が速い方の印刷速度を遅くする方向に調整することが好ましく、逆に印刷速度が遅い方のプリンタ装置の印刷速度を速くすると印刷品質の低下につながる虞があり、このように速い方の印刷速度を遅くする方向に調整することで、印刷品質を低下させることなく所定量の印刷媒体の弛みを確保することができる。
また、速度差吸収手段は、印刷媒体の搬送方向と略直交する方向に延びて印刷媒体の弛み部分に上方から接触し、印刷媒体の弛み量に応じて上下方向に移動する速度差調整バーを有し、弛み量検出手段は、速度差調整バーの上下方向の位置を検出することにより印刷媒体の弛み量を検出し、印刷制御手段は、弛み量検出手段により検出された速度差調整バーの上下方向の位置に基づいて印刷速度を調整することが好ましく、このようにすると、印刷媒体の弛み量を容易かつ正確に検出することができ、その検出値に基づいて所定量の印刷媒体の弛みを確保し、両プリンタ装置の印刷速度差を確実に吸収することができるとともに、印刷速度の変化による筋状のムラ等の不具合の発生を軽減させることができる。
また、第2プリンタ装置にレジストマーク読み取り機構を備え、第1プリンタ装置でプリントされたレジストマークを読み取り、第2プリンタ装置のプリント位置を決定することが好ましく、このようにすると、印刷媒体の両面において位置ずれすることなく文字や図形等の画像を形成することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る両面印刷システムは、基本的に同一構造の2台のインクジェットプリンタを連結し、長いシート状の印刷媒体Mの一方の面(以下、表面と称する)および他方の面(以下、裏面と称する)に連続して印刷を行うものである。両面印刷システムSの全体構成を図2に、両面印刷システムSを構成するインクジェットプリンタPを斜め前方から見た斜視図を図3に、インクジェットプリンタPの概略的な機構構成を図4に示しており、まずこれらの図面を参照して両面印刷システムSの概略構成について説明する。なお、以下の説明では、図3中に付記する矢印F,L,Uの指す方向を、それぞれ前方,左方,上方と称して説明する。
両面印刷システムSは、印刷媒体Mの表面に文字や図形等の画像を形成する第1インクジェットプリンタP1(以下、第1プリンタP1と称する)と、印刷媒体Mの搬送方向において第1プリンタP1より後方に設けられ、印刷媒体Mの裏面に画像を形成する第2インクジェットプリンタP2(以下、第2プリンタP2と称する)と、第1,第2プリンタP1,P2間に設けられ、印刷媒体Mの表裏を反転させるメディア反転機構60と、第1,第2プリンタP1,P2と電気的に接続され、第1,第2プリンタP1,P2の各部の作動を制御する印刷制御装置70とから構成される。なお、上述したように第1,第2プリンタP1,P2は基本的に同一構造である。そこで、重複説明および煩雑な表記を避けるため、以下では、原則的に第1、第2、P1、およびP2を付して区別せずインクジェットプリンタPと表記して説明する。
インクジェットプリンタPは、大別的には、上面に支持した印刷媒体Mを前後方向に移動させるメディア移動機構10と、このメディア移動機構10の上方を跨いで左右に延びる筐体1の内部に設けられ、キャリッジ22に取り付けられたインクジェットヘッド30を左右に移動させるヘッド移動機構20とからなり、メディア移動機構10により前後に間欠的に移動される印刷媒体Mに対し、その上方を左右に往復移動されるインクジェットヘッド30のノズルからインクを吐出して印刷媒体Mに画像を形成するように構成される。
メディア移動機構10は、上面に水平なメディア支持部12を有するプラテン11と、上部周面がプラテン11に露出して設置され左右に延びる円筒状の送りローラ13と、この送りローラ13をタイミングベルトを介して回転駆動するローラ駆動モータ14とを主体に構成される。送りローラ13の上方には、各々前後に回動自在なピンチローラ16を有するローラアッセンブリ15が左右に並んで複数設けられており、ローラアッセンブリ15は、ピンチローラ16を送りローラ13に押しつけるクランプ位置と、送りローラ13から離隔させたアンクランプ位置とに設定可能に構成されている。メディア移動機構10は、ローラアッセンブリ15をクランプ位置に設定して印刷媒体Mをピンチローラ16と送りローラ13との間に挟み込んだ状態でローラ駆動モータ14の回転を制御することにより、印刷媒体Mを前後方向に移動させる。なお、図4では、ローラアッセンブリ15をクランプ位置に設定した状態とアンクランプ位置に設定した状態の両方を併記している。
なお、詳細図示を省略するが、プラテン11の内部には減圧室が形成され、メディア支持部12には上下に貫通して減圧室と繋がる吸引孔が多数形成されており、真空ブロアによりこの減圧室を負圧に設定することでメディア支持部12上に印刷媒体Mを吸着保持する。このため、メディア支持部12に支持された印刷媒体Mが、印刷中に位置ずれしたり上方に膨れたりしないようになっている。
ヘッド移動機構20は、メディア移動機構10の上方を跨ぐ筐体1におけるカバー3の内部に設けられており、筐体1において構造上の基体をなすフレーム2の前面側に固定されて左右に延びる直動軸受け21と、この直動軸受けのガイドレール21aに軸受ブロックを介して左右に移動自在に支持されたキャリッジ22と、フレーム2の左右側部に設けられた駆動プーリおよび従動プーリに巻き掛けられ、中間部がキャリッジ22に固定された駆動ベルト23と、駆動プーリを回転駆動するキャリッジ駆動モータ24とを主体に構成され、キャリッジ駆動モータ24の回転を制御することにより駆動ベルト23に固定されるキャリッジ22を左右方向に往復移動させる。
キャリッジ22には、印刷媒体Mに対してインクを吐出する多数のノズルが形成されたインクジェットヘッド30が複数並んで設けられ、ヘッド下端のノズル面(多数のノズルが形成された面)がメディア支持部12と所定ギャップを隔てて対向配置される。なお、インクジェットヘッド30の配置構成には種々の構成形態があり適宜な構成を用いることができるが、本実施形態のインクジェットプリンタPでは、多数のノズルが前後方向に直線状に整列し、このノズル列が2列平行に並んで形成されたインクジェットヘッド30を前後左右に互い違いに4つ並べて(例えば、基本色であるYMCKのインクジェットヘッド)計8列のノズル列を配置したヘッド構成となっている。
なお、筐体1の後側には、各色のカートリッジ式インクタンクを備えたインクステーション(図示せず)が設けられており、色ごとにインクタンクとインクジェットヘッド30とがインクチューブを介して繋がっており、インクタンクからインクジェットヘッド30にインクが適宜供給されるようになっている。また、筐体1の内部(プラテン11よりも左側の位置)には、メンテナンス機構35が設けられており、キャリッジ22をガイドレール21aの左端側でインクジェットヘッド30とメンテナンス機構35とが上下に対向する位置に移動させて、ノズル内の残留インクやノズル周囲に付着した余分なインク等を吸引除去するなど、インクジェットヘッド30のクリーニング等を行うようになっている。
上述した各機構の他に、第1プリンタP1には、未印刷状態の印刷媒体Mをプラテン11上に送り出すメディア送出し機構40が筐体1の前方下側に設けられており、第2プリンタP2には、両面印刷が完了した印刷媒体Mを巻き取るメディア巻取り機構50が筐体1の後方下側に設けられている(図1を参照)。また、第2プリンタP2には、第1プリンタP1において形成されたレジストマークを読み取るためのマーク読取り機構55がプラテン11に設けられている(図1を参照)。
メディア送出し機構40は、図3に示すように、周面に印刷媒体Mがロール状に巻かれた左右に延びる円筒状の巻管42を回転自在に支持するメディア支持部41と、この巻管42をタイミングベルトを介して回転駆動する巻管駆動モータ43と、左右に延びる円筒状のテンションバー46を巻管42とプラテン11の間の印刷媒体Mの内側に抱持させて印刷媒体Mを屈曲させ、印刷媒体Mに対して搬送方向と反対方向の張力を付与するテンション付与部45と、テンションバー46とプラテン11の間に設けられ、巻管42から供給される印刷媒体Mをプラテン11上にスムーズに導くための左右に延びる円筒状のガイドバー47とを主体に構成され、巻管駆動モータ43の回転を制御することにより巻管42にロール状に巻かれた未印刷状態の印刷媒体Mをプラテン11に供給する。
メディア巻取り機構50は、基本的にメディア送出し機構40と同様に構成されるため詳細図示は省略するが、図1に示すように、周面に両面印刷が完了した印刷媒体Mをロール状に巻き取る巻管を回転自在に支持するメディア支持部51と、この巻管を回転駆動する巻管駆動モータと、テンションバーをプラテン11と巻管の間の印刷媒体Mに対して搬送方向に張力を付与するテンション付与部55と、プラテン11から送り出される印刷媒体Mを巻管にスムーズに導くためのガイドバー57とを主体に構成され、巻管駆動モータの回転を制御することにより両面印刷が完了した印刷媒体Mを巻管に巻き取る。
マーク読取り機構55は、第2プリンタP2におけるプラテン11内の前側(インクジェットヘッド30と対向する部分よりも前側)に左右方向に所定間隔を有して配設されたカラーフォトセンサから構成され、第1プリンタP1においてインクジェットヘッド30のインク吐出により印刷媒体Mの表面に形成されたレジストマークを読み取り、第2プリンタP2に搬送された印刷媒体Mの裏面への描画開始位置を検出する。
メディア反転機構60は、ハウジング61と、ハウジング61内に印刷媒体Mの搬送方向に対して略45度の傾きを有して回転自在に支持される円筒状の反転ローラ62と、ハウジング61内に回転自在に支持され、第1プリンタP1側から送出された印刷媒体Mを反転ローラ62にスムーズに導くための円筒状のガイドバー63(図1を参照)とを主体に構成される。第1プリンタP1側からメディア反転機構60に搬送された印刷媒体Mは、反転ローラ62の周面に巻き掛けられて搬送方向が略90度変更され、表裏を反転して第2プリンタP2側に搬送される。
印刷制御装置70は、第1,第2プリンタP1,P2の各部の作動を制御する制御プログラムが書き込まれたROM、印刷媒体Mに描画する印刷プログラム等を一時的に記憶するRAM、RAMから読み込まれた印刷プログラムや操作入力部から入力された操作信号等について演算処理を行い、制御プログラムに従って各部の作動を制御する演算処理部、第1,第2プリンタP1,P2の作動状態等を表示するディスプレイなどを備え、メディア移動機構10による印刷媒体Mの前後移動、ヘッド移動機構20によるキャリッジ22の左右移動、インクジェットヘッド30の各ノズルからのインク吐出、メディア送出し機構40による未印刷状態の印刷媒体Mの送出し作動、メディア巻取り機構50による両面印刷が完了した印刷媒体Mの巻取り作動などを制御する。
両面印刷システムSでは、第1プリンタP1において、メディア送出し機構40からプラテン11に供給されメディア支持部12に支持された未印刷状態の印刷媒体Mを、メディア移動機構10のローラ駆動モータ14の回転を制御することにより後方に間欠送りして位置決めし、ヘッド移動機構20におけるキャリッジ駆動モータ24の回転と各インクジェットヘッド30のノズルからのインク吐出とを同期制御することにより、印刷媒体Mの表面に横長帯状の印刷領域を形成する。このとき、印刷領域の端の片側もしくは両側に位置合わせのためのレジストマークをインクジェットヘッド30からのインク吐出により形成する。そして、メディア移動機構10による印刷媒体Mの後方への間欠送りと、ヘッド移動機構20によるインクジェットヘッド30の左右方向の往復移動、およびこれと同期した各インクジェットヘッド30のノズルからのインク吐出を制御することにより、印刷媒体Mの表面に印刷プログラムに応じた文字や図形等の画像を形成する。
第1プリンタP1において表面に描画された印刷媒体Mは、メディア反転機構60に搬送されて反転ローラ62により表裏を反転して第2プリンタP2に搬送される。そして、第2プリンタP2において、マーク読取り機構55により第1プリンタP1で印刷媒体Mの表面に形成されたレジストマークを読み取り印刷媒体Mの裏面への描画開始位置を検出し、メディア移動機構10のローラ駆動モータ14の回転を制御することにより後方に間欠送りして位置決めする。その後、ヘッド移動機構20によるインクジェットヘッド30の左右方向の往復移動、およびこれと同期した各インクジェットヘッド30のノズルからのインク吐出と、メディア移動機構10による印刷媒体Mの後方への間欠送りとを制御することにより、印刷媒体Mの裏面に印刷プログラムに応じた文字や図形等の画像を形成し、メディア巻取り機構50により両面印刷が終了した印刷媒体Mが巻き取られ、印刷媒体Mへの両面印刷が完了する。
このように概要構成される両面印刷システムSでは、第1プリンタP1において印刷媒体Mの表面に描画する画像データと、第2プリンタP2において印刷媒体Mの裏面に描画する画像データとが異なっている場合が多く、その場合には両プリンタのヘッド移動速度に差が生じる。そのため、メディア送り速度が同一である第1,第2プリンタP1,P2においても、印刷媒体Mの間欠送りのタイミングがずれるため、両プリンタのメディア送り速度にも差が生じる。そこで、両面印刷システムSには、第1,第2プリンタP1,P2間(ここでは、第1プリンタP1とメディア反転機構60との間)に、両プリンタのメディア送り速度差を吸収する速度差吸収機構80が設けられている。両面印刷システムSの概略側面図を図1に示すとともに、速度差吸収機構80を構成する位置検出手段85の概略構成を図5に示しており、以下、これらの図面を参照して速度差吸収機構80について説明する。
速度差吸収機構80は、ハウジング81と、ハウジング81内の上部に形成された印刷媒体Mの入口および出口近傍に配設される円筒状の固定バー82,82と、この2つの固定バー82,82の間でハウジング81に上下動自在に設けられ、固定バー82,82の上側周面に巻き掛けられた印刷媒体Mの弛み部分に上方から接触し、印刷媒体Mの弛み量に応じて上下に移動する円筒状の速度差調整バー83とを有して構成され、速度差調整バー83の自重により印刷媒体Mに常時適度な張力を付与しつつ、第1,第2プリンタP1,P2間に適当量の印刷媒体Mの弛みを持たせ、両プリンタのメディア送り速度差を吸収する。例えば、第2プリンタP2のメディア送り速度が第1プリンタP1より遅いときには、速度差調整バー83が必要量だけ下がり印刷媒体Mの弛み量を大きくしてメディア送り速度差を吸収し、逆に第1プリンタP1より速いときには、速度差調整バー83が必要量だけ上がり弛み量を小さくしてメディア送り速度差を吸収する。
しかしながら、速度差調整バー83の上下移動には構造上限界があるため、メディア送り速度差が連続して大きくなり速度差調整バー83の移動限界を超えると、この速度差調整バー83によりメディア送り速度差を吸収しきれない場合が生じる。そのため、速度差吸収機構80には、速度差調整バー83の上下方向の位置(高さ位置)を検出する位置検出手段85が設けられており、両面印刷システムSでは、位置検出手段85により検出された速度差調整バー83の高さ位置に基づいて、印刷制御装置70により第1プリンタP1もしくは第2プリンタP2の印刷速度自体を調整し、第1,第2プリンタP1,P2間に所定量の印刷媒体Mの弛みを確保する。ここで、「印刷速度」とは、ヘッド移動速度とメディア送り速度(間欠送り速度)とを合わせて構成されるものである。
位置検出手段85は、ハウジング81の内側面に上下方向に所定間隔を有して複数(ここでは6つ)並設され、発光素子から受光素子への光が物体により遮光されることでその物体の有無を検出する透過型のフォトセンサ86と、一端が速度差調整バー83の側部にプレート状の支持部材88を介して取り付けられ、他端がハウジング81の底面に取り付けられ、速度差調整バー83の上下動に応じてフォトセンサ86の発光素子と受光素子の間を通って光を遮る帯状の遮断部材87とを主体に構成され、各フォトセンサ86が遮断部材87の有無を検出することで速度差調整バー83がいずれのフォトセンサ間に位置しているかを検出する。なお、位置検出手段85は、印刷制御装置70と電気的に接続されており、検出した速度差調整バー83の位置情報を印刷制御装置70に出力する。
遮断部材87は、ハウジング81の底面から速度差調整バー83の上昇に伴って最も上側の第6フォトセンサ86fの発光素子と受光素子の間を通過可能な上下長さおよびその際に光を遮断可能な幅に、遮光性および可撓性を有する材料を用いて形成され、速度差調整バー83の高さ位置によって上下長さが余剰となる場合には、その下部(ハウジング81の底面側の部分)が折り重なって速度差調整バー83の高さ位置に応じた長さとなる。
なお以下では、図1に示すように、本実施形態における6つのフォトセンサ86を下側から第1フォトセンサ86a〜第6フォトセンサ86fと称し、また、第1,第2フォトセンサ86a,86b間をA領域、第2,第3フォトセンサ86b,86c間をB領域、…、第5,第6フォトセンサ86e,86f間をE領域と称する。
位置検出手段85による速度差調整バー83の位置検出方法について簡単に説明すると、フォトセンサ86が遮断部材87を検出したときには、フォトセンサ86の応答はOFFからONとなり、例えば、速度差調整バー83がC領域にある場合には、第1フォトセンサ86a〜第3フォトセンサ86cの応答がONとなり、第4フォトセンサ86d〜第6フォトセンサ86fの応答がOFFとなる。また、速度差調整バー83が他の位置にある場合の各フォトセンサ86の応答は図6に示す関係となり、位置検出手段85では、この関係から速度差調整バー83がいずれのフォトセンサ間に位置しているかを検出する。
次に、位置検出手段85により検出された速度差調整バー83の高さ位置に基づいて、印刷制御装置70により第1プリンタP1もしくは第2プリンタP2の印刷速度(ヘッド移動速度、メディア送り速度)を制御する方法について説明する。
まず、両面印刷システムSにおいて印刷媒体Mをセットする際に、速度差調整バー83がC領域に位置するように初期設定する。なお、速度差調整バー83の初期設定位置は特に限定されないが、初期設定位置を速度差調整バー83の移動可能領域の中央近傍に設定すると、第1プリンタP1のメディア送り速度がより速い場合もしくは第2プリンタP2の方が速い場合の両方の場合において、速度差調整バー83の移動可能領域を均等に確保することができる。次に、第1プリンタP1において、上述したように印刷媒体Mの表面に印刷を開始する。一方、第2プリンタP2では、第1プリンタP1のメディア送り速度に合わせて、メディア移動機構10による印刷媒体Mの後方へのメディア送り作動のみを行う。このとき、両プリンタのメディア送り速度差は生じないため、速度差調整バー83は初期設定されたC領域に保持される。
そして、第2プリンタP2において、上述したようにマーク読取り機構55により第1プリンタP1で印刷媒体Mの表面に形成されたレジストマークを読み取り、印刷媒体Mが位置決めされると、印刷媒体Mの裏面に印刷を開始する。このように第1プリンタP1および第2プリンタP2において印刷媒体Mの表面および裏面に同時に印刷が行われると、描画する画像データが異なるために両プリンタのヘッド移動速度差が生じ、それに伴うメディア送りのタイミングのずれにより両プリンタのメディア送り速度差も生じる。この両プリンタのメディア送り速度差により変化する速度差調整バー83の高さ位置に応じて、以下の速度差吸収制御を行う。
速度差調整バー83がC領域に位置する場合(両プリンタのメディア送り速度差が僅かである(もしくはメディア送り速度差が生じていない)場合)には、第1プリンタP1および第2プリンタP2の印刷速度に対して制御を行わない。
速度差調整バー83がB領域に位置する場合(第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも速い場合)には、第1プリンタP1の印刷速度を順次(徐々に)遅くし、速度差調整バー83をB領域からC領域に戻すように制御する。このとき、第1プリンタP1の印刷速度を一気に遅くすると、その速度変化により色が変わったり、位置ずれが生じてインクジェットヘッド30の走査方向の筋状のムラとなることがあるので、第1プリンタP1の印刷速度を何段階かに分けて徐々に遅くするように制御することが好ましい。
なお、プリンタの印刷速度を遅くする制御とは、ヘッド移動機構20によるインクジェットヘッド30の移動速度を遅くする制御、もしくはメディア移動機構10による印刷媒体Mの間欠送り速度を遅くする制御、またはインクジェットヘッド30の移動速度および印刷媒体Mの間欠送り速度の両方を遅くする制御をいう。また、速度差調整バー83をB領域からC領域に戻すには、第2プリンタP2の印刷速度を速くする制御も考えられるが、その場合には第2プリンタP2における印刷品質の低下につながる虞がある。そのため、印刷速度の遅い方のプリンタの印刷速度を速くする制御を行うことは好ましくない。
速度差調整バー83がA領域に位置する場合(第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも速くそのメディア送り速度差が大きいため、上述のB領域に位置する場合において速度差調整バー83をB領域からC領域に戻す制御が完了しなかった場合)には、第1プリンタP1の印刷速度を大幅に遅くし、速度差調整バー83をA領域からB領域に戻すように制御する。なお、このB領域に戻す制御が所定時間内で完了しないとき、もしくは速度差調整バー83がA領域よりも下方に移動したとき(すなわち、第1フォトセンサ86aの応答がONからOFFになったとき)には、印刷媒体Mがハウジング81の底面等に接して汚れたり折れ曲がったりすることを防止するため、第1プリンタP1の印刷動作を一時停止させる(例えば、速度差調整バー83がC領域に位置するまで停止させる)。
速度差調整バー83がD領域に位置する場合(第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも遅い場合)には、第2プリンタP2の印刷速度を順次(徐々に)遅くし、速度差調整バー83をD領域からC領域に戻すように制御する。このときも、上述のように変色や筋状のムラを防ぐため、第2プリンタP2の印刷速度を何段階かに分けて徐々に遅くするように制御することが好ましい。
速度差調整バー83がE領域に位置する場合(第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも遅くそのメディア送り速度差が大きいため、上述のD領域に位置する場合において速度差調整バー83をD領域からC領域に戻す制御が完了しなかった場合)には、第2プリンタP2の印刷速度を大幅に遅くし、速度差調整バー83をE領域からD領域に戻すように制御する。このD領域に戻す制御が所定時間内で完了しないとき、もしくは速度差調整バー83がE領域よりも上方に移動したとき(すなわち、第6フォトセンサ86fの応答がOFFからONになったとき)には、印刷媒体Mが引っ張られて切れてしまったりすることを防止するため、第2プリンタP2の印刷動作を一時停止させる(例えば、速度差調整バー83がC領域に位置するまで停止させる)。
第1プリンタP1では、印刷媒体Mの表面への描画が終了した後、第2プリンタP2における印刷媒体Mの裏面への描画が終了するまでの間、第2プリンタP2のメディア送り速度に合わせて、メディア移動機構10による印刷媒体Mの後方へのメディア送り作動を継続する。そして、第2プリンタP2において印刷媒体Mの裏面への描画が終了し、両面印刷が完了した印刷媒体Mがメディア巻取り機構50により巻き取られるまでメディア送りを行った後、第1プリンタP1および第2プリンタP2のメディア搬送を停止する。
次に、速度差吸収機構80と構成の異なる第2の実施形態における速度差吸収機構180について説明する。速度差吸収機構180は、ハウジング181と、ハウジング81内の上部に前後方向に所定間隔を有して並設された4つの円筒状の固定バー182と、各固定バー182の間でハウジング181に上下移動自在に配設され、各固定バー182の上側周面に巻き掛けられた印刷媒体Mの弛み部分に上方から接触し、各固定バー182間における印刷媒体Mの弛み量に応じて上下に移動する3つの円筒状の速度差調整バー183と、各速度差調整バー183の高さ位置を検出する位置検出手段185とを主体に構成される。
位置検出手段185は、3つの速度差調整バー183毎に上下方向に所定間隔を有して配設された透過型の上側フォトセンサ186および下側フォトセンサ188と、速度差調整バー183の側部に設けられ前後方向に延びるプレート状の遮断部材187とを主体に構成され、上側フォトセンサ186が遮断部材187を検出することで速度差調整バー183が上動位置にあることを検出し、下側フォトセンサ188が遮断部材187を検出することで速度差調整バー183が下動位置にあることを検出する。位置検出手段185により検出された速度差調整バー183の位置情報は印刷制御装置70に出力される。なお、速度差調整バー183は、ハウジング181内に配設されたストッパ(図示せず)により、上動位置よりも上方への移動、もしくは下動位置よりも下方への移動を行わないようになっている。
なお以下では、図7に示すように、本実施形態における3つの速度差調整バー183を前側から第1速度差調整バー183a〜第3速度差調整バー183cと称し、また、3つの上側フォトセンサ186を前側から第1上側フォトセンサ186a〜第3上側フォトセンサ186cと称し、さらに、3つの下側フォトセンサ188を前側から第1下側フォトセンサ188a〜第3下側フォトセンサ188cと称し、位置検出手段185により検出された各速度差調整バー183の高さ位置に応じた速度差吸収制御について説明する。
まず、両面印刷システムSにおいて印刷媒体Mをセットする際に、第1速度差調整バー183aが下動位置にあり(第1下側フォトセンサ188aの応答がONであり)、第2速度差調整バー183bが中間位置(上動位置と下動位置の間の位置)にあり(第2上側フォトセンサ186bおよび第2下側フォトセンサ188bの応答がともにOFFであり)、第3速度差調整バー183cが上動位置にある(第3上側フォトセンサの応答がONである)ように初期設定する。このように初期設定すると、常に第2速度差調整バー183bから速度差吸収制御がスタートする。
第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも速い場合、まず、第2速度差調整バー183bが下降移動する。そして、第2速度差調整バー183bが下動位置にくる(第2下側フォトセンサ188bの応答がOFFからONになる)と、第2速度差調整バー183bから第3速度差調整バー183cに印刷媒体Mの弛み調整が移行する。第3速度差調整バー183cが下降移動をする(第3上側フォトセンサ186cの応答がONからOFFになる)と同時に、第1プリンタP1の印刷速度を何段階かに分けて徐々に遅くし、第3速度差調整バー183cが上動位置となり(第3上側フォトセンサ186cの応答がOFFからONとなり)、第2速度差調整バー183bが中間位置となる(第2上側フォトセンサ186bおよび第2下側フォトセンサ188bがOFFとなる)ように制御する。
第1プリンタP1のメディア送り速度が第2プリンタP2よりも遅い場合、まず、第2速度差調整バー183bが上昇移動する。そして、第2速度差調整バー183bが上動位置にくる(第2上側フォトセンサ186bの応答がOFFからONになる)と、第2速度差調整バー183bから第1速度差調整バー183aに印刷媒体Mの弛み調整が移行する。第1速度差調整バー183aが上昇移動をする(第1下側フォトセンサ188aの応答がONからOFFになる)と同時に、第2プリンタP2の印刷速度を何段階かに分けて徐々に遅くし、第1速度差調整バー183aが下動位置となり(第1下側フォトセンサ188aの応答がOFFからONとなり)、第2速度差調整バー183bが中間位置となる(第2上側フォトセンサ186bおよび第2下側フォトセンサ188bがOFFとなる)ように制御する。
なお、第2速度差調整バー183bが動作を始めると、速度差吸収機構180の弛み調整範囲の中心領域で動作していることとなり、この領域での動作時間(すなわち第2速度差調整バー183bによる弛み調整動作の時間)が長いと、第1プリンタP1と第2プリンタP2のメディア送り速度は実効的にほぼ等速になっている。
以上説明したように両面印刷システムSにおいては、両プリンタのメディア送り速度差(印刷速度差)が連続して大きくなり印刷媒体Mの弛み量がC領域(所定範囲)から逸脱した場合に、印刷速度の速い方のプリンタの印刷速度を遅くする制御を行うことにより、所定量の印刷媒体の弛みを確保することができる。そのため、速度差吸収機構80により両プリンタのメディア送り速度差を吸収しきれないという事態が生じることがなく、両プリンタのメディア送り速度差を確実に吸収することができる。また、印刷速度を段階的に遅くする制御を行うことにより、印刷速度の変化によるヘッド走査方向の筋状のムラ等の不具合の発生が軽減され、印刷品質を向上させることができる。
なお、本発明の範囲は上述の実施形態において示されたものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、1つの速度差調整バーおよび6つのフォトセンサを備えた速度差吸収機構、または、3つの速度差調整バーおよび速度差調整バー毎に上下に2つのフォトセンサを備えた速度差吸収機構を例示しているが、速度差調整バーおよびフォトセンサの配置構成は適宜変更することが可能である。また、上述の実施形態では、位置検出手段を透過型のフォトセンサを用いて構成しているが、これに限定されず種々の位置センサを用いて構成することができる。
また、上述の実施形態では、両プリンタの印刷速度情報や速度差吸収機構からの速度差調整バーの位置情報を受けた印刷制御装置において速度差吸収制御を行っているが、各プリンタや速度差吸収機構に制御部を設けて速度差吸収制御を行うことも可能である。
また、上述の実施形態では、速度差吸収機構80が第1プリンタP1とメディア反転機構60の間に設置されているが、第1プリンタP1と第2プリンタP2の間であればどこにでも設置可能であり、例えば、メディア反転機構60と第2プリンタP2の間に設置されても良い。
本発明に係る両面印刷システムの構成を示す概略側面図である。 上記両面印刷システムの全体構成を示す概略平面図である。 上記両面印刷システムを構成するインクジェットプリンタを斜め前方から見た斜視図である。 上記インクジェットプリンタを構成する筐体の正面図(一部断面)である。 上記両面印刷システムにおける速度差吸収機構を構成する位置検出手段の概略構成を示す図である。 上記速度差吸収機構における速度差調整バーの位置と上記位置検出手段における各フォトセンサの応答との関係を示す図である。 上記速度差吸収機構と構成の異なる第2の実施形態における速度差吸収機構の概略側面図である。
符号の説明
M 印刷媒体
S 両面印刷システム
P1 第1インクジェットプリンタ(第1プリンタ装置)
P2 第2インクジェットプリンタ(第2プリンタ装置)
55 マーク読取り機構(レジストマーク読み取り機構)
70 印刷制御装置(印刷制御手段)
80 速度差吸収機構(速度差吸収手段)
83 速度差調整バー
85 位置検出手段(弛み量検出手段)

Claims (5)

  1. 連続した印刷媒体の一方の面に印刷を行う第1プリンタ装置と、前記印刷媒体の搬送方向において前記第1プリンタ装置より後方に設けられ前記印刷媒体の他方の面に印刷を行う第2プリンタ装置とを連動して前記印刷媒体の両面に印刷を行う両面印刷システムにおいて、
    前記第1プリンタ装置と前記第2プリンタ装置との間に設けられ、両プリンタ装置間で前記印刷媒体に弛みを持たせた状態に制御することで両プリンタ装置の印刷速度差を吸収する速度差吸収手段と、
    前記速度差吸収手段における前記印刷媒体の弛み量を検出する弛み量検出手段と、
    前記弛み量検出手段により検出された前記印刷媒体の弛み量が所定範囲内に保持されるように、前記第1プリンタ装置および前記第2プリンタ装置の少なくともいずれか一方の印刷速度を調整する印刷制御手段とを備えて構成されたことを特徴とする両面印刷システム。
  2. 前記印刷制御手段は、前記印刷速度を段階的に調整することを特徴とする請求項1に記載の両面印刷システム。
  3. 前記印刷制御手段は、前記第1プリンタ装置および前記第2プリンタ装置のうちの前記印刷速度が速い方の前記印刷速度を遅くする方向に調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の両面印刷システム。
  4. 前記速度差吸収手段は、前記印刷媒体の搬送方向と略直交する方向に延びて前記印刷媒体の弛み部分に上方から接触し、前記印刷媒体の弛み量に応じて上下方向に移動する速度差調整バーを有し、
    前記弛み量検出手段は、前記速度差調整バーの上下方向の位置を検出することにより前記印刷媒体の弛み量を検出し、
    前記印刷制御手段は、前記弛み量検出手段により検出された前記速度差調整バーの上下方向の位置に基づいて前記印刷速度を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両面印刷システム。
  5. 前記第2プリンタ装置にレジストマーク読み取り機構を備え、前記第1プリンタ装置でプリントされたレジストマークを読み取り、前記第2プリンタ装置のプリント位置を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の両面印刷システム。
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