JP2010131258A - 体動検出装置 - Google Patents

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修敏 佐藤
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Abstract

【課題】 任意の面積に加わる圧力の合計値を測定できるようにすると同時に、その任意の面積の場所を細分した各場所における圧力値を測定できるようにして、圧力分布の測定を可能にした体動検出装置を実現する。
【解決手段】 就寝時における被験者の身体各部の動きを検出する体動検出装置において、
前記被験者の寝具に配置され、所定形状の領域で受ける圧力により抵抗が変化する少なくとも1個の導電性エラストマーシートを感圧センサとする圧力センサ手段と、
前記導電性エラストマーシートの抵抗変化を電圧または電流に変換して検出する抵抗検出手段と、
検出された抵抗を圧力に変換する抵抗/圧力変換手段と、
変換された前記圧力値より圧力分布を演算する圧力分布演算手段と、
を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、就寝時における被験者の身体各部の動きを検出する体動検出装置に関するものである。本発明は、体動検出の基礎データとなる圧力情報を、感圧センサとして導電性エラストマーシートを用いて検出する構成を特徴としている。
導電性エラストマーシートを用いる先行技術文献として、特許文献1及び特許文献2がある。特許文献1に開示された装置は、計測用垂直針型プローブとその制御方法及び計測用垂直針型プローブ装置であり、その解決課題は、安定した計測データを得ると共に精度良い測定を可能にした新規な計測用垂直針型プローブを提供することである
解決手段としての構成は、プローブ針と、このプローブ針を支持するシリンダ部と、このシリンダ部を上下動可能に支持する支持部と、前記シリンダ部の移動量に応じて押圧されその抵抗値が変化する感圧導電性ゴムと、この感圧導電性ゴムを押圧するために前記シリンダ部に設けられた押圧部とで構成した点にある。
特許文献2に開示された装置は、接地面積測定装置であり、その解決課題は、構成が極めて簡素で、しかもシステムの処理負荷の低減に貢献する接地面積測定装置を提供することである。
解決手段としての構成は、面状の底部電極、面状の上部電極、両電極間に一様に配設され所定の導電性及び形状を有する低導電性部材、及び、前記低導電性部材上に配設され該低導電性部材と前記上部電極との接触を絶つ遮断部材よりなる接地面積測定センサを備え、そして、前記接地面積測定センサ上に物体が置かれた場合は、当該物体の下に位置する前記遮断部材などが前記物体の荷重により弾性的に変形して、前記低導電性部材と前記上部電極との接触を許容し、また、前記物体が除去された場合は、弾性的に復元して、前記低導電性部材と前記上部電極との接触を絶つように構成した点にある。
特開2000−046865号公報 特開2000−221003号公報
特許文献1記載の装置では、次のような問題がある。
(1)圧力に応じて抵抗値が変化するセンサとして感圧導電性ゴムを使用している。感圧導電性ゴムは、加えられる圧力が低い場合には抵抗値の変化が生じにくいので、低圧の場合には適していない。また、一般に価格が高い。
(2)感圧導電ゴムに圧力が加えられることによって、体積減少に伴って生じる体積固有抵抗の増加分に対して、その増加分を打ち消し、さらにそれを上回る体積固有抵抗の減少分が生じなければならない。そのためには感圧導電ゴムの中でも、金属やカーボンブラックなどの導電物質を多く含んでいる物でなければならない。
(3)装置一体型であり、取付方法が固定されているため、汎用的な測定装置として使用できない。
(4)感圧導電性ゴム全体に加えられた圧力の合計値を測定することはできるが、任意の場所における圧力値を測定することはできない。すなわち、圧力分布の測定は不可能である。
特許文献2記載の装置では、次のような問題がある。
(1)各検出点の出力は、概略、オン/オフの2値だけである。連続的な検出はできない。接地面積の測定に特化したものであり、体圧分布計測には向いていない。
(2)設置面積を測定することはできるが、設置場所を特定できない。
(3)部品点数が多い。検出点の数だけ、低導電性部材と遮断部材よりなるセンサを必要とする。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、
(1)任意の面積に加わる圧力の合計値を測定できるようにすると同時に、その任意の面積の場所を細分した各場所における圧力値を測定できるようにして、圧力分布の測定を可能にする。
(2)圧力の測定だけではなく、被験者の身体を含む加圧物体がエラストマーシートに食い込んだ部分の体積測定、被験者の身体を含む加圧物体がエラストマーシートに接触した部分の面積測定をも可能にする。
(3)できるだけ薄く、かつ軽くして、着用圧の測定を可能にする。
(4)ベッド上の被験者の足で踏まれても壊れないように堅牢にし、日常の繰り返し使用に耐えられるようにする。
(5)柔軟性があって、寝心地を良くする。
(6)繰返しの曲げ戻しに対する耐久性を大にする。
(7)簡単な構成にする。
(8)一般家庭でも購入して使用できるように、コストを安くする。
(9)エラストマーの圧縮永久歪、反発弾性低下、劣化(老化)による抵抗値の変化に対して、それまでの圧縮履歴を基にして圧力補正できるようにする。
ことを目的としている。
このような課題を達成するために、本発明は次の通りの構成になっている。
就寝時における被験者の身体各部の動きを検出する体動検出装置において、
前記被験者の寝具に配置され、所定形状の領域で受ける圧力により抵抗が変化する少なくとも1個の導電性エラストマーシートを感圧センサとする圧力センサ手段と、
前記導電性エラストマーシートの抵抗変化を電圧または電流に変換して検出する抵抗検出手段と、
検出された抵抗を圧力に変換する抵抗/圧力変換手段と、
変換された前記圧力値より圧力分布を演算する圧力分布演算手段と、
を備えることを特徴とする。
前記圧力センサ手段は、所定間隔を持って複数枚の所定形状の導電性エラストマーシートに分割して配置され、隣り合う2枚の導電性エラストマーシートの一方の面の全部または一部を高導電性エラストマーシートまたは導電体で接続し、次の隣り合う導電性エラストマーシートに対しては、反対側の面の全部または一部を高導電性エラストマーシートまたは導電体でその手前の導電性エラストマーシートに接続し、その隣以降は隣り合う導電性エラストマーシートとの接続面の側を交互に変えてすべての導電性エラストマーシートを接続した構造としてもよい。
前記導電性エラストマーシートは、その周囲に、自身よりも高反発弾性の絶縁性エラストマーが挿入または充填され、この高反発弾性の絶縁性エラストマーの復元力により前記導電性エラストマーの復元力を強化させてもよい。
前記導電性エラストマーシートの表面に凹凸をつけ、入出力端子間の距離を長くして表面抵抗を高くしてもよい。
前記導電性エラストマーシートは、両端の入出力端子間の途中に少なく共1個の分岐入出力端子が形成され、この分岐入出力端子と前記両端の入出力端子の一方または双方間の抵抗値が検出されてもよい。
前記分岐入出力端子は、前記導電性エラストマーシートと同一のエラストマー素材を取出し口より延長して形成され、取出し口部分での前記導電性エラストマーシートに対する電気的な影響を少なくするために、取出し部分の形状を周囲の部分よりも細くまたは薄くして抵抗を高くしてもよい。
前記導電性エラストマーシートの両端の入出力端子、またはこの入出力端子間に形成された少なくとも1個の分岐入出力端子は、その端末部分に、導電性樹脂が注入または塗布されてもよい。
前記導電性エラストマーシート両端の入出力端子及びこの入出力端子間に所定間隔を置いて配置された複数の分岐入出力端子のうちで、両端の入出力端子のいずれか一方または両方の入出力端子を、入出力端子間の電圧または電流を測定するための一方の入出力端子(測定端子)として固定し、それ以外の入出力端子をもう一方の入出力端子(基準端子)とし、測定端子と基準端子との間の電圧または電流を測定することによって、測定端子と基準端子との間の領域に加えられた圧力を検出してもよい。
前記導電性エラストマーシートを、同一方向に複数個並べた感圧センサ手段の列、及びその列とは直交する方向に複数個並べた感圧センサ手段の列を重ね合わせた圧力センサ手段を備えてもよい。
加えられる圧力範囲では最小シート厚さに達しない特性を持つ前記導電性エラストマーシートを備え、前記抵抗検出手段の出力から前記被験者の身体を含む加圧物体が前記導電性エラストマーシートに食い込んだ体積を検出する食込み体積検出手段を有してもよい。
加えられる圧力範囲で最小シート厚さに達する特性を持つ前記導電性エラストマーシートを備え、前記抵抗検出手段の出力から前記被験者の身体を含む加圧物体が前記導電性エラストマーシートに接触した部分の面積を検出する接触面積検出手段を有してもよい。
前記導電性エラストマーの圧縮永久歪,反発弾性低下,劣化による抵抗値の変化を、それまでの圧縮履歴または抵抗値の変動履歴に応じて補正する抵抗値補正手段を備えてもよい。
前記導電性エラストマーに加えられた圧力に伴って発生する抵抗値減少分を、それまでの抵抗値の変動履歴に応じて補正する抵抗値補正手段を備えてもよい。
前記圧力センサ手段は、エラストマーによるリード線、抵抗、可変抵抗、コンデンサまたはコイルを有してもよい。
本発明の構成によれば、次のような効果を期待することができる。
(1)任意の面積に加わる圧力の合計値を測定できると同時に、その任意の面積の場所を細分した各場所における圧力値も測定できるので、圧力分布の測定が可能である。
(2)圧力の測定だけではなく、被験者の身体を含む加圧物体がエラストマーシートに食い込んだ体積の測定、被験者の身体を含む加圧物体がエラストマーシートに接触した部分の面積測定も可能である。
(3)エラストマー素材を選択することにより、シートの厚さを薄くできると同時に、その分だけ重量を軽くすることが可能である。また、着用圧測定対象領域内に電極が無い。そのため、着用圧の測定に適している。
(4)ベッド上の被験者の足で踏まれても壊れない堅牢性を有し、日常の繰返し使用に耐えられる。
(5)導電性エラストマーおよび電極の両方とも柔軟性があり、寝心地が良い。
(6)繰返しの曲げ戻しに対する耐久性が大である。
(7)導電性エラストマーに電極を取り付けただけの簡単な構成のため、部品点数が少なくて済む。
(8)導電性エラストマーとして発泡品も使用できるので、コストが安い。
(9)エラストマーの圧縮永久歪、反発弾性低下、劣化(老化)による抵抗値の変化は、それまでの圧縮履歴を基にして補正できる。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。図面による説明に先立って、本願発明の基礎となっている導電性エラストマーの物性、本発明の測定原理、測定方法、要素部品等について説明する。
本発明で使用される導電性エラストマーシートを形成しているエラストマー(elastic polymer)は、ゴムと熱可塑性エラストマーの二つに分けられる。導電性エラストマー、すなわち、導電性ゴムと導電性を有する熱可塑性エラストマーにおける特性を表す感圧抵抗体、体積固有抵抗、表面固有抵抗につき説明する。
(1)感圧抵抗体:外部圧力の影響により、その体積抵抗率が変化するものを指す。多くはエラストマーで構成されており、多くの場合、外部圧力が加わると体積抵抗率は下がり、半電気導通性から電気導通性を示すようになる。
(2)体積固有抵抗:物体の内部を電流が流れる時、主として物体の種類によって定まる抵抗のことで、単位長さを辺とする立方体の対向する面間の抵抗で定義され、単位はΩ・cmである。
(3)表面固有抵抗:物体の表面を電流が流れる時、主として物体の種類と表面の状態によって定まる抵抗のことで、単位長さを辺とする正方形の対向する辺間の抵抗で定義され、単位はΩである。
本発明におけるエラストマーは、弾性のある高分子物質のことであり、ゴムと熱可塑性エラストマーとを含む。
1)導電性エラストマーの物性
導電性エラストマーは、主に絶縁性のエラストマー材料と、金属や炭素等の導電性粒子の2つの材料から成り立っており、絶縁性のエラストマー材料中に導電性粒子がほぼ均等に分散された状態で成形されたものである。
そして、無加圧時には、導電性粒子は互いに接触せず(導電経路を形成していない状態)、体積抵抗、表面抵抗ともに、非常に高い電気抵抗値を示すが、これに加圧すると導電性粒子が次第に接触し始め、導電経路が形成されるので、電気抵抗値が低くなる。また、減圧して無加圧にすると、エラストマーの弾性による復元力で導電性粒子は再び非接触状態に戻り、電気抵抗値は非常に高くなる。
2)測定原理
導電性エラストマーに圧力が加わると、以下のようにして抵抗値が低下する。
シート面に圧力が加わる。→シート面の圧力が加えられた点は、圧縮されて、厚さが薄くなる。→個々の導電性粒子が互いに接近し或いは接触しあうことにより、導電性が高まる。
→抵抗値(体積固有抵抗値)が低下する。
3)測定方法
(1)電圧検出端子を用いる方法
電圧を検出したい位置に入出力端子を用意する。固定した複数の入出力端子間に抵抗を介して電圧を印加し、その電位基準端子と、電圧を検出したい入出力端子との間の電圧を測定する。必要とする電圧検出端子と電位基準端子との間の電圧を測定する。または、入出力端子間に定電流を供給し端子間電圧を測定する方式でもよい。
(2)電圧印加端子を切り替える方法
複数の入出力端子間に抵抗を介して電圧を印加し、その電位基準端子を切り替えることによって、電圧を検出したい入出力端子との間の電圧を測定する。
(3)圧力分布行列の各要素算出方法
圧力分布を測定しようとする領域を、行方向と列方向に区分する。行方向の夫々の行センサ手段の圧力測定値と、列方向の夫々の列センサ手段の圧力測定値より算出して、行列を構成する各要素の圧力値を求める。
実現方法の一例として、行センサ手段と列センサ手段とを重ね合わせた構造にして測定する方法がある。複数個の行センサ手段の列と複数個の列センサ手段の列との間には、薄い絶縁性エラストマーシートを挿入し、行センサ手段と列センサ手段との間の導通を防ぐ。
上記の圧力分布行列の各要素算出方法によって、簡単な圧力分布の場合には算出可能であるが、複雑な圧力分布の場合には、算出が困難になることがある。それは、圧力分布行列の各要素を決定するにあたり、方程式が不足している場合である。
それらの方程式を追加するために、行センサ手段または列センサ手段の両端以外の部分に電圧検出するための分岐入出力端子を配設する。それらの分岐入出力端子の電圧を検出することにより、行センサ手段または列センサ手段を細分し、細分された領域の電圧を検出することができる。必要な数だけ分岐入出力端子を配設して、不足している方程式を無くすことにより、圧力分布行列の各要素の圧力値を算出することが可能になる。
追加した分岐入出力端子は、導電性エラストマーシートの端まで伸びていて、電圧検出用端子として用いられる。
追加した分岐入出力端子を境にして、その両側の抵抗値を算出することによって、その両側の部分に加えられた圧力を求めることができる。
4)電気回路部品
(1)素材および製作方法
リード線は、導電性の高い高導電性エラストマーで製作される。抵抗は、半導電性〜高導電性のエラストマーで製作される。同一の素材を使用する場合には、その形状を変えることによって抵抗値を変えることができる。可変抵抗は、導電性エラストマーを用いて製作される。
コンデンサは、2枚の高導電性エラストマーシート面の間に誘電エラストマーを挿入して製作される。コイルは、細くて薄い高導電性エラストマーに絶縁性エラストマーを貼り付けたものを円筒形に巻いて製作される。
高導電性エラストマーに絶縁性エラストマーを貼り付けるのは、高導電性エラストマーによる巻線間の導通を防ぐためである。絶縁性エラストマーを貼り付けずに、高導電性エラストマーの周囲表面に絶縁材料をコーティングしてもよい。
(2)可変抵抗の抵抗値変動範囲
エラストマーの抵抗は、物体の内部を流れる電流に対する抵抗である体積固有抵抗と、物体の表面を流れる電流に対する抵抗である表面固有抵抗との並列接続になる。従って、可変抵抗の全体の抵抗値に対する抵抗値変動範囲を大きくするためには、圧力が加えられた時の体積固有抵抗または表面固有抵抗による抵抗値を極力小さくするか、または無加圧時の体積固有抵抗または表面固有抵抗を極力大きくすることである。
a.加圧時の抵抗値を小さくする方法
加圧されることによって、導電性エラストマーシートの厚さが薄くなり、導電性エラストマーシート内の個々の導電性粒子が互いに接近し或いは接触しあうことにより導電性が高まり、体積固有抵抗が小さくなるようにする。
それと同時に、電気的だけではなく構造的にも、厚さが薄くなることによって厚さ方向の長さを短くし、体積固有抵抗および表面固有抵抗による抵抗値を小さくする。入出力端子は、加圧されるシートの一方の面及びその反対側の面に、電気的に接続され、両面間の抵抗値が測定されるようにする。
b.無加圧時の抵抗値を大きくする方法
加圧しても抵抗値が変動しない抵抗を極力大きくする。加圧方向により加圧しても表面積が変化しない面があるので、その面を平らではなく凹凸をつけて、その表面積を広くし、入出力端子間の表面上での距離を長くすることによって、表面固有抵抗による抵抗値を大きくする。入出力端子は、加圧されるシートの両端に取り付け、シート両端間の抵抗値が測定されるようにする。
5)入出力端子
(1)入出力端子の種類
(A)電気回路への影響を考慮必要な場合の入出力端子
電気回路に与える影響を考慮しなければならない場合に用いられる入出力端子である。
入出力端子は電気回路部品と一体型とし、電気回路部品と同一のエラストマー素材を取出し口より延長して作られる。
取出し口部分での電気回路部品側の電気の流れに与える影響を少なくするため、取出し部分の形状を可能な限り細くまたは薄くして抵抗値を高くする。延長部分の端末部分に導電性樹脂を注入またはコーティングすることにより、電極との導通を良くする。
具体的な実現方法の例としては、
a.充填導電性シリコン化合物を延長部分の端末部分に注入する。
b.導電性粘着剤を延長部分の端末部分に塗布する。
等の方法がある。
電圧印加端子の場合には、取出し口部分より先の延長部分のエラストマー素材のサイズは、可能な限り幅広くかつ厚くして、電流を流すことによる損失抵抗を小さくする。
(B)電気回路への影響を考慮不要な場合の入出力端子
電気回路に与える影響を考慮しなくとも良い場合に用いられる入出力端子である。
入出力端子は電気回路部品と一体型とし、電気回路部品と同一のエラストマー素材を延長して作られる。
延長部分の端末部分に導電性樹脂を注入またはコーティングすることにより、体積固有抵抗または表面固有抵抗を小さくし、電極との導通を良くする。導電性樹脂を注入することにより体積固有抵抗を小さくできる。導電性樹脂をコーティングすることにより表面固有抵抗を小さくできる。
具体的な実現方法の例としては、
a.充填導電性シリコン化合物を延長部分の端末部分に注入する。
b.導電性粘着剤を延長部分の端末部分に塗布する。
等の方法がある。
電圧印加端子の場合には、延長部分のエラストマー素材のサイズは、可能な限り幅広くかつ厚くして、電流を流すことによる損失抵抗を小さくする。
(2)入出力端子の周辺部配置
入出力端子の電極部分を圧力測定対象領域外に配置する。すなわち、入出力端子の電極部分を感圧センサ手段の周辺部に配置する。
そのため、被験者の身体に当たる部分に電極は無いので、寝心地が良くなる。
また、被験者の身体の動きが電極部分には直接伝わらないので、電極部分への機械的衝撃が減少し、長期間の使用に耐えることができるようになる。
6)絶縁性エラストマーの挿入・充填
エラストマー素材で作られた電気回路部品及び入出力端子の部品の間、及び感圧センサ手段と感圧センサ手段との間の隙間の空間に絶縁性エラストマーを挿入または充填し、センサ手段全体の厚さ、硬さまたは反発弾性を均一にすることにより、被験者の身体各部との接触部分が、凸凹なく平らになり、反発弾性、硬さも均一なので寝心地が良い。
また、接線方向に大きな力が加わった場合にも位置ずれが発生せず、センサを破壊するようなことはない。
7)圧力センサ手段内エラストマーの固定方法
圧力センサ手段内で使用されるエラストマーの位置ずれを防ぐために、それらのエラストマーを、絶縁性を有する素材で作られたシートに固定する必要がある。
圧力センサ手段内で使用されるエラストマーを、絶縁性を有する素材で作られたシートに固定する方法としては、
a.絶縁性接着剤または絶縁性接着シートで貼り付ける方法
b.絶縁性面ファスナーを用いて貼り合わせる方法
がある。
接着剤または接着シートで貼り付ける場合には、エラストマーそのものの表面抵抗に影響を与えないようにするため、絶縁性の接着剤または接着シートを使用する。面ファスナーを用いて貼り合わせる場合にも、エラストマーそのものの表面抵抗に影響を与えないようにするため、絶縁性の面ファスナーを使用する。
面ファスナーのフックをエラストマーまたはシートの一方に、他方には面ファスナーのループを取り付け、フックとループを噛み合わせることによって、エラストマーをシートに固定する。面ファスナーは着脱が自在で繰り返して使用できるので、エラストマーを交換する場合には便利である。
8)圧力センサ手段のカバー方法
圧力センサ手段は、人体を含む加圧物体と接触するので、圧力センサ手段の表面を、電気的に絶縁性を有する素材で作られた物で覆う必要がある。また、燃えにくくするために難燃性の素材で作られた物で覆う必要がある。
圧力センサ手段及び圧力センサ手段に取り付けられる電極を含めて、絶縁性または難燃性の素材で作られた袋で覆う。そうすることにより、電気的絶縁性を保てると同時に、圧力センサ手段内のエラストマーの素材として難燃性でない物も採用できるようになり、素材選択の自由度が広まる。さらに、圧力センサ手段内のすべての感圧センサ手段を同一の温度および湿度に保つことができ、同一環境条件の下で各センサを用いることができる。
9)電極
電極として、柔軟に変形可能な導電性粘着テープ、金属箔テープまたは銅テープを用いる。
導電性樹脂が注入または塗布された入出力端子の電極取付け部の表面に、導電性粘着テープ、金属箔テープまたは銅テープを貼り付けたり、電極取付部の周囲に巻き付けたりして、圧力センサ手段との間で電気信号を授受する。
以下、本発明の構成を図面により説明する。
図1は、本発明を適用した体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。体動検出装置は、圧力センサ手段100と圧力検出手段200と圧力分布演算手段300により構成されている。
圧力センサ手段100は、導電性エラストマーシートで製作された4個の感圧センサ手段101〜104で構成されており、導電性エラストマーシートの長手方向が被験者の就寝する寝具の長手方向の所定領域に配置されている。
夫々の感圧センサ手段101〜104は、感圧センサ手段101を代表として示せば、両端に電極取付部101aがあり、そこには電極101bが貼り付けられていて、夫々が抵抗Rを介して電圧Eが印加されている。
各感圧センサ手段右端の電極取付部の底面には同一の電極101bが貼り付けられていて、同電位に保たれている。各感圧センサ手段左端の電極取付部の底面には、それぞれ個別の電極が貼り付けられている。
圧力検出手段200は、抵抗検出手段201と抵抗/圧力変換手段202とで構成される。抵抗検出手段201には、各感圧センサ手段101〜104の両端間の電圧V1〜V4が入力され、それらの電圧から各感圧センサ手段101〜104の抵抗値R1〜R4を検出して抵抗/圧力変換手段202に出力する。
抵抗/圧力変換手段202では、入力された抵抗値R1〜R4を圧力値P1〜P4に変換して圧力分布演算手段300に出力する。それらの圧力値は、各感圧センサ手段101〜104の両端間に加えられた圧力値の合計値である。
圧力分布演算手段300は、入力された圧力値P1〜P4に基づいて、各感圧センサ手段101〜104で形成される領域における被験者の体圧分布を所定のアルゴリズムで演算して出力する。
図2は、感圧センサ手段101〜104の一実施形態を示す断面図及び等価回路である。感圧センサ手段101〜104は、電気回路部品の可変抵抗と等価である。この実施形態では、4枚の導電性エラストマーシートA、B、C、Dに対して、AとBとの上面、BとCとの下面およびCとDとの上面を高導電性エラストマーシートまたは導電体で接続した構造の可変抵抗を図2(a)に示す。導電体としては、柔軟に変形可能な導電性粘着テープ、金属箔テープまたは銅テープ等が適する。
図2(b)には、導電性エラストマーシートA、B、C、Dの両側にA、B、C、Dよりも高反発弾性の絶縁性エラストマーE、F、G、H、Iを取り付けることによって反発弾性力を強くした実施形態を示す。
感圧センサ手段として使用される導電性エラストマーシートA、B、C、Dは、繰返し加圧されることによって、圧縮永久歪、反発弾性低下、劣化(老化)等が進むが、高反発弾性の絶縁性エラストマーE、F、G、H、Iを取り付けることによって、その進み具合を遅らせることができる。
それは、圧力が取り除かれた時に、高反発弾性の絶縁性エラストマーE、F、G、H、Iの復元力は、導電性エラストマーシートA、B、C、Dを引き伸ばす方向に、すなわち、復元力を強める方向に働くからである。
図2(a)及びおよび(b)に示された可変抵抗の等価回路は、いずれも図2(c)のように表記される。可変抵抗RAV、RBV、RCV、RDVは、導電性エラストマーシートA、B、C、Dの体積固有抵抗による抵抗であり、可変抵抗RAS、RBS、RCS、RDSは、導電性エラストマーシートA、B、C、Dの表面固有抵抗による抵抗である。なお、上面および下面の高導電性エラストマーシートまたは導電体の抵抗は小さいので無視している。
導電性エラストマーシートA、B、C、Dに対して図のように圧力が加わると、導電性エラストマーシートA、B、C、Dの厚さが薄くなるので、導電性エラストマーシート内の個々の導電性粒子が互いに接近し或いは接触しあうことにより導電性が高まり、体積固有抵抗は小さくなる。
また、構造的にも、厚さが薄くなることによって上下方向の長さが短くなり、体積固有抵抗による抵抗値は小さくなる。この実施形態の場合には、厚さが薄くなることによって上下方向の長さが短くなるので、表面固有抵抗による抵抗値も小さくなる。
図3は、感圧センサ手段の他の実施形態を示す断面図及び等価回路である。導電性エラストマーシートそのものに手を加えた電気回路部品の可変抵抗としての実施形態を示している。
導電性エラストマーシートの上面および下面の形を三角波状にして、入出力端子間の表面の距離を長くした例を図3(a)及び図3(b)に示す。いずれも側断面図で示されている。図3(a)では、上面の三角波は上方向に、下面の三角波は下方向に突き出ている。
図3(b)では、上面の三角波と下面の三角波は、同一方向になっている。
図3(c)に、図3(a)及び図3(b)の等価回路を示す。この等価回路では、体積固有抵抗による可変抵抗Rvと、表面固有抵抗による可変抵抗Rsとの並列回路で近似している。
感圧センサ手段としては、圧力変動に対する抵抗変化ができるだけ大きい可変抵抗を必要とする。圧力が加わると抵抗値が小さくなるが、それは導電性エラストマーシートの厚さが薄くなることによって、導電性エラストマーシート内の個々の導電性粒子が互いに接近し或いは接触しあうことにより導電性が高まるからである。
一方、導電性エラストマーシートの厚さが薄くなっても、入出力端子間の表面の距離が短くなるわけではないので、表面固有抵抗による抵抗値は変わらない。すなわち、圧力変動しても抵抗値の変化には寄与しないので、この成分による影響を極力小さくしたい。
そのため、表面固有抵抗による抵抗は、並列抵抗としての成分になっているので、表面固有抵抗による抵抗値を極力大きくしたい。それで、表面固有抵抗による抵抗値は距離に比例するので、入出力端子間の表面上での距離をできるだけ長くする。
図3(a)及び図3(b)の実施形態では、表面を三角波状にして、入出力端子間の表面上での距離を長くしている。表面の形は任意であり、三角波状以外にも、円弧状、台形状等多数があり、表面を凸凹にしてもよい。
図4は、本発明を適用した体動検出装置の他の実施形態を示す機能ブロック図である。
図1の実施形態との相違点を説明する。圧力センサ手段100は、導電性エラストマーシートで製作された3個の感圧センサ手段101〜103で構成されている。
感圧センサ手段101,102,103の中央部には、分岐入出力端子101c,102c,103cが形成されており、中央部分の電圧検出端子として使用される。抵抗検出手段201には、各感圧センサ手段の中央部〜右端間の電圧V11,V12,V13と、両端間の電圧V21,V22,V23が入力され、それらの電圧から抵抗値R11,R12,R13,R21,R22,R23を検出する。
抵抗/圧力変換手段202では、入力された抵抗値を圧力値P11,P12,P13,P21,P22,P23に変換して出力する。それらの圧力値は、各感圧センサ手段の中央部〜右端間及び両端間に加えられた圧力の合計値である。
これら圧力値は、圧力分布演算手段300に入力され、各感圧センサ手段101〜103で形成される領域における被験者の体圧分布を所定のアルゴリズムで演算して出力する。図1の実施形態に比較して感圧センサ手段の長手方向に、よりきめ細かな圧力分布情報を得ることができる。
図5は、分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の一実施形態を示す平面図及び等価回路である。導電性エラストマーシートで製作された可変抵抗及びその可変抵抗に配設された入出力端子で構成される感圧センサ手段の平面図を図5(a)に示す。可変抵抗の等価回を図5(b)に示す。
可変抵抗の両端の入出力端子及び可変抵抗の途中に取り付けられた3個の分岐入出力端子には、電極が取り付けられる。可変抵抗の両端a、e点間に電圧V4が印加された場合の、可変抵抗の途中に取り付けられた分岐入出力端子b、c、d点で検出される電圧をV3、V2、V1で示す。
可変抵抗a〜e間の抵抗値は、細分された領域であるa〜b、b〜c、c〜dおよびd〜e間の領域のそれぞれの抵抗値を直列に加算した値となる。更に、分岐入出力端子の取出し口部分での導電性エラストマーシートに対する電気的な影響を少なくするために、取出し部分の形状を周囲の部分よりも細くまたは薄くして、抵抗を高くしている。
図6は、分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の他の実施形態を示す斜視図及び等価回路である。図6(a)は、分岐入出力端子を感圧センサ手段の両端の入出力端子周辺部まで伸ばした実施形態を示す。その等価回路を図6(b)に示す。
この実施形態では、分岐入出力端子を含めて6個の全ての入出力端子に電流が流れる場合があるので、入出力端子での抵抗損失を減らすために、その抵抗値を極力小さくしなければならない。従って、素材としては導電性の高い高導電性エラストマーを用いる。
図7は、分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の更に他の実施形態を示す平面図及び等価回路である。図7(a)に示す感圧センサ手段は、導電性エラストマーシートで製作された可変抵抗であり、2個の入出力端子a,f及び4個の分岐入出力端子b,c,d,eを有する。
各分岐入出力端子b,c,d,eと電源E1及びE2との間には、選択的に開閉制御されるスイッチSWb〜SWeが接続されている。この実施形態では、スイッチSWdのみがオンになっている。その等価回路を図7(b)に示す。
可変抵抗の両端の入出力端子a点及びf点には電圧が印加されるようになっていて、入出力端子a及びfが測定端子であり、分岐入出力端子b,c,d,eが基準端子である。測定端子を可変抵抗の両端に固定し、基準端子をスイッチで選択的に切り替えることによって、基準端子を境にした両側の電圧を測定することができる。
図8は、複数の感圧センサ手段を行方向及び列方向に重ねた実施形態を示す斜視図である。図8(a)に、11個の行センサ手段を並列に並べた構成を示す。図8(b)に、6個の列センサ手段を並列に並べた構成を示す。
図8(c)に、11個の行センサ手段と6個の列センサ手段とを重ね合わせた構造を示す。このようなマトリックス構成により、交点の圧力を推定演算することが可能となり、感圧センサ手段で形成される領域における被験者の体圧分布を高精度で演算することが可能となる。
図9は、複数の感圧センサ手段を行方向及び列方向に重ねた他の実施形態を示す斜視図である。図8との相違点は、第1列目の列センサ手段と第6列目の列センサ手段の夫々の中央付近の2個の取出し口より列センサ手段の端まで分岐入出力端子が伸びている構成にある。
これらの分岐入出力端子は電圧検出用の端子であって、列センサ手段を細分し、細分された領域の電圧を検出するためのものである。この実施形態では、夫々2個の分岐入出力端子により、第1列目の列センサ手段と第6列目の列センサ手段の夫々を3つの領域に細分している。図8の構成に比較して、よりきめ細かな圧力分布情報を得ることが可能である。
図10は、食込み体積検出手段を有する体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。食込み体積を検出する場合の留意事項は、被験者の体動により加えられる圧力範囲では、最小シート厚さに達しない特性を持つ導電性エラストマーシートを感圧センサ手段として選定する必要がある。
圧力に応じてシートの厚さが減少する場合には、(加えられた圧力)×(圧力が加えられた面積)の総和に比例して、抵抗値(体積固有抵抗値)が低下する。従って、
(加えられた圧力)×(圧力が加えられた面積)の総和 ∝ 抵抗値減少分となる。
即ち、抵抗値を測定することによって、(加えられた圧力)×(圧力が加えられた面積)の総和を求めることができる。加えられた圧力に応じてシートの厚さが減少するので、シート厚さの減少分は加えられた圧力に比例し、シート厚さの減少分 ∝ 加えられた圧力となる。
従って、(加えられた圧力)×(圧力が加えられた面積)の総和∝(シート厚さの減少分)×(圧力が加えられた面積)の総和∝ 抵抗値減少分となる。
(シート厚さの減少分)×(圧力が加えられた面積)の総和は、圧力が加えられた面積を極限まで細分すると、加えられた圧力によるシートの体積減少分に等しくなる。即ち、
(シート厚さの減少分)×(圧力が加えられた面積)の総和 ≒ シート体積減少分となる。
従って、
(シート厚さの減少分)×(圧力が加えられた面積)の総和
≒シート体積減少分∝ 抵抗値減少分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
となる。
即ち、シートの体積減少分に比例して、抵抗値(体積固有抵抗値)が低下する。従って、抵抗値を測定することによって、シートの体積減少分を求めることができる。また、シートの体積減少分は、被験者の身体を含む加圧物体がシートに食い込んだ部分の体積(食込み体積)に等しいので、抵抗値を測定することによって、被験者の身体を含む加圧物体がシートに食い込んだ部分の体積(食込み体積)を求めることができる。
幅広い圧力変動範囲内で、加えられる圧力に応じてシートの厚さが減少するようにさせる方法としては、
(1)エラストマーシートの厚さを厚くする。
(2)エラストマーシート素材の反発弾性を強くする。
(3)エラストマーシート素材の硬さを硬くする。
等の方法がある。
図10において、圧力センサ手段100の構成は図1と同一である。食込み体積検出手段400は、抵抗検出手段401と抵抗/食込み体積変換手段402よりなる。
抵抗検出手段401の機能は、図1の抵抗検出手段201と同一であり、電圧V1〜V4を抵抗値R1〜R4に変換して抵抗/食込み体積変換手段402に出力する。抵抗/食込み体積変換手段402は、入力された抵抗値R1〜R4を用いて演算し、食込み体積Vに変換して出力する。
上記(1)式の食込み体積∝ 抵抗値減少分の測定原理に従い、食込み体積Vは、
V=k{(R0−R1)+(R0−R2)+(R0−R3)+(R0−R4)}
=k{4R0−(R1+R2+R3+R4)}・・・・・・・・・・・・・・(2)
で算出される。ここで、kは比例係数、R0は無加圧時の感圧センサ手段の抵抗値である。
図11は、接触面積検出手段を有する体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。接触面積を検出する場合の留意事項は、加えられる圧力範囲で最小シート厚さに達する特性を持つ導電性エラストマーシートを選定する必要がある。
圧力に応じてシートの厚さが減少しない場合には、圧力の大きさに関係なく、シート厚さの減少分が一定となるので、上記(1)式は、
(シート厚さの減少分)×(圧力が加えられた面積)の総和
≒(一定係数)×(圧力が加えられた面積)の総和
∝(圧力が加えられた面積)の総和
∝ 抵抗値減少分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
となる。
従って、圧力が加えられた面積に比例して、抵抗値(体積固有抵抗値)が低下する。即ち、抵抗値を測定することによって、圧力が加えられた面積を求めることができる。それにより、抵抗値を測定することによって、被験者の身体を含む加圧物体がシートに接触した部分の面積測定が可能となる。
圧力変動範囲内の圧力でできるだけ低い圧力で、シートの厚さがシートの厚さの最小値である最小厚さに達するようにさせる方法としては、
(1)エラストマーシートの厚さを薄くする。
(2)エラストマーシート素材の反発弾性を弱くする。
(3)エラストマーシート素材の硬さを柔らかくする。
等の方法がある。
図11において、圧力センサ手段100の構成は図1と同一である。接触面積検出手段500は、抵抗検出手段501と抵抗/接触面積変換手段502よりなる。
抵抗検出手段501の機能は、図1の抵抗検出手段201と同一であり、電圧V1〜V4を抵抗値R1〜R4に変換して抵抗/接触面積変換手段502に出力する。抵抗/接触面積変換手段502は、入力された抵抗値R1〜R4を用いて演算し、接触面積Sに変換して出力する。
上記(3)式の接触面積∝ 抵抗値減少分の測定原理に従い、接触面積Sは、
S=k{(R0−R1)+(R0−R2)+(R0−R3)+(R0−R4)}
=k{4R0−(R1+R2+R3+R4)}・・・・・・・・・・・・・・(4)
で算出される。ここで、kは比例係数、R0は無加圧時の感圧センサ手段の抵抗値である。
図12は、抵抗値補正手段を有する抵抗検出手段の一実施形態を示す機能ブロック図である。図面の説明に先立って、圧縮履歴、抵抗値減少分の変動履歴に応じた抵抗値補正について説明する。
(1)圧縮履歴に応じた補正
圧縮永久歪、反発弾性低下、劣化(老化)によるエラストマー抵抗値の変化に対して、圧縮履歴に応じて抵抗値を補正する。
感圧センサ手段内で使用されるエラストマーは、繰り返して圧力が加えられるにつれて、圧縮永久歪、反発弾性低下、劣化(老化)等が生じ、エラストマーへの圧力を取り除いても、元の厚さまで戻らなくなるので、抵抗値が小さくなる。その抵抗値の減少分を補正する。
その抵抗値の減少分は、その時点までの圧縮量または圧縮回数に比例するので、その時点までの圧縮履歴に応じて抵抗値を補正する。
補正抵抗値=実測抵抗値×{1+h×(圧縮量または圧縮回数に比例した値)}
h:係数
または、
補正抵抗値=実測抵抗値×k/(圧縮量または圧縮回数に比例した値)
k:係数
圧縮量または圧縮回数に比例した値の例としては、
a.累積圧縮量(圧縮量を時間積分した値)
b.ある一定値を越えた圧縮値またはその越えた分だけの累積値
c.圧縮量×圧縮回数 の総和
等がある。
(2)抵抗値減少分の変動履歴に応じた補正
抵抗値減少分そのものの変動履歴に応じて抵抗値を補正する方法である。
補正抵抗値=実測抵抗値×{1+m×(抵抗値減少分に比例した値)}
m:係数
または、
補正抵抗値=実測抵抗値×n/(抵抗値減少分に比例した値)
n:係数
抵抗値減少分に比例した値の例としては、
a.累積抵抗値減少分=抵抗値減少分を時間積分した値
b.ある一定値を越えた抵抗値またはその越えた分だけの累積値
c.最大抵抗値減少分=(使用開始時点での無加圧時抵抗値)−(現時点での無加圧時抵抗値)
等がある。
図12は、抵抗値補正方法として、累積抵抗値減少分に応じて抵抗値を補正する場合の実施形態を示す。圧力検出手段200は、抵抗検出手段201と抵抗/圧力変換手段202とで構成される。
抵抗値補正機能を持つ抵抗検出手段201は、電圧入力を抵抗値に変換する電圧/抵抗変換手段201Aと、電圧/抵抗変換手段出力201Aの抵抗値を補正して補正抵抗値を出力する抵抗値補正手段201Bとで構成されている。
抵抗値補正手段201Bは、抵抗値減少分を積算する累積抵抗値減少分算出手段201Cと、その累積抵抗値減少分に基づいて抵抗値を補正して補正抵抗値を出力する補正手段201Dとで構成される。抵抗/圧力変換手段202は、補正抵抗値入力を圧力値に変換して出力する。
図13は、導電性エラストマーを用いた、リード線W、抵抗R、コンデンサF、コイルLの構成例を示す斜視図及び等価回路である。エラストマーで製作された電気回路部品及び入出力端子を用いて、ローパスフィルタ(低域通過濾波器)を構成した例を図13(a)に示す。その等価回路は図13(b)のようになる。
リード線Wは、導電性の高い高導電性エラストマーで製作される。抵抗Rは、半導電性〜高導電性のエラストマーで製作される。同一の素材を使用する場合には、その形状を変えることによって抵抗値を変えることができる。図には示されていないが、可変抵抗は、導電性エラストマーを用いて製作される。
コンデンサFは、2枚の高導電性エラストマーシート面の間に誘電エラストマーを挿入して製作される。コイルLは、細くて薄い高導電性エラストマーに絶縁性エラストマーを貼り付けたものを円筒形に巻いて製作される。
高導電性エラストマーに絶縁性エラストマーを貼り付けるのは、高導電性エラストマーによる巻線間の導通を防ぐためである。絶縁性エラストマーを貼り付けずに、高導電性エラストマーの周囲表面に絶縁材料をコーティングしてもよい。
本発明を適用した体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 感圧センサ手段の一実施形態を示す断面図及び等価回路である。 感圧センサ手段の他の実施形態を示す断面図及び等価回路である。 本発明を適用した体動検出装置の他の実施形態を示す機能ブロック図である。 分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の一実施形態を示す平面図及び等価回路である。 分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の他の実施形態を示す斜視図及び等価回路である。 分岐入出力端子を有する感圧センサ手段の更に他の実施形態を示す平面図及び等価回路である。 複数の感圧センサ手段を行方向及び列方向に重ねた実施形態を示す斜視図である。 複数の感圧センサ手段を行方向及び列方向に重ねた他の実施形態を示す斜視図である。 食込み体積検出手段を有する体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 接触面積検出手段を有する体動検出装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。 抵抗値補正手段を有する抵抗検出手段の一実施形態を示す機能ブロック図である。 導電性エラストマーを用いた、リード線、抵抗、コンデンサ、コイルの構成例を示す斜視図及び等価回路である。
符号の説明
100 圧力センサ手段
101〜104 感圧センサ手段
101a 電極取付部
101b 電極
200 圧力検出手段
201 抵抗検出手段
202 抵抗/圧力変換手段
300 圧力分布演算手段

Claims (5)

  1. 就寝時における被験者の身体各部の動きを検出する体動検出装置において、
    前記被験者の寝具に配置され、所定形状の領域で受ける圧力により抵抗が変化する少なくとも1個の導電性エラストマーシートを感圧センサとする圧力センサ手段と、
    前記導電性エラストマーシートの抵抗変化を電圧または電流に変換して検出する抵抗検出手段と、
    検出された抵抗を圧力に変換する抵抗/圧力変換手段と、
    変換された前記圧力値より圧力分布を演算する圧力分布演算手段と、
    を備えることを特徴とする体動検出装置。
  2. 前記圧力センサ手段は、所定間隔を持って複数枚の所定形状の導電性エラストマーシートに分割して配置され、隣り合う2枚の導電性エラストマーシートの一方の面の全部または一部を高導電性エラストマーシートまたは導電体で接続し、次の隣り合う導電性エラストマーシートに対しては、反対側の面の全部または一部を高導電性エラストマーシートまたは導電体でその手前の導電性エラストマーシートに接続し、その隣以降は隣り合う導電性エラストマーシートとの接続面の側を交互に変えてすべての導電性エラストマーシートを接続した構造を特徴とする請求項1に記載の体動検出装置。
  3. 前記導電性エラストマーシートは、両端の入出力端子間の途中に少なく共1個の分岐入出力端子が形成され、この分岐入出力端子と前記両端の入出力端子の一方または双方間の抵抗値が検出されることを特徴とする請求項1または2に記載の体動検出装置。
  4. 前記導電性エラストマーシートを、同一方向に複数個並べた感圧センサ手段の列、及びその列とは直交する方向に複数個並べた感圧センサ手段の列を重ね合わせた圧力センサ手段を備える請求項1乃至3のいずれかに記載の体動検出装置。
  5. 前記導電性エラストマーの圧縮永久歪,反発弾性低下,劣化による抵抗値の変化を、それまでの圧縮履歴または抵抗値の変動履歴に応じて補正する抵抗値補正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の体動検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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