JP2010130425A - 検波装置、受信装置及び検波方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号に対応する平衡信号に混入する同相ノイズのレベルを低減して、検波精度を向上するのに好適な検波装置、受信装置及び検波方法を提供する。
【解決手段】受信装置1を、アンテナ10と、低雑音増幅器11と、検波装置12と、LPF(Low-pass filter)13と、判別部14とを含んだ構成とし、検波装置12を、LNA11から出力される第1及び第2の交流信号c及びdに基づき正極全波整流信号を生成する第1の検波回路120と、第1及び第2の交流信号c及びdに基づき負極全波整流信号を生成する第2の検波回路121と、正極全波整流信号と負極全波整流信号とを差動増幅する差動増幅器122とを含んだ構成とした。更に、判別部14は、LPF13を介して入力された差分整流信号を二値化すると共に、その二値化信号のレベルと予め設定された基準レベルとに基づき、UWB信号を受信したか否かを判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号を受信する受信装置に係り、特に、受信した信号に混入する同相ノイズのレベルを低減して、信号の受信有無の判別精度を向上するのに好適な検波装置、受信装置及び検波方法に関する。
受信された信号の包絡線を検出しベースバンド信号を復調する回路は古くから使用されており、様々な回路が考え出されている。包絡線は信号の尖頭値を結んだものであり交流成分の絶対値を平滑化して得られる。また信号を二乗し平滑化して包絡線検出に替える方法も古くからあり、「二乗検波」などと呼ばれている。例えば、特許文献1には、信号の二乗値を得る二乗検出回路とそれを使った振幅検波の方法が記載されている。
また、UWB(Ultra Wide Band)の周波数帯域の信号、特に搬送波を用いないIR(Impulse Radio)によるUWB通信(以下「UWB−IR」通信と言う)においても包絡線検出を使った受信機があり、例えば、特許文献2または特許文献3においてその有効性が記載されている。これらの特許文献2または特許文献3では、整流回路と積分回路が用いられているが、これは信号の交流成分の絶対値を平滑化して包絡線を求めるものである。
また、非特許文献1には、UWB−IRの信号が断続的であることから、信号がないときに送受信回路において電源を遮断して装置の消費電力を低減させる技術について開示されている。
特開平4−170807号公報 特開2004−320083号公報 特開2005−252740号公報 A CMOS IMPULSE RADIO ULTRA−WIDEBAND TRANCEIVER FOR 1Mb/s DATA COMMUNICATION AND ±2.5cm RANGE FINDINGS T.Terada et.al、 2005 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Papers、pp.30−33
しかしながら、例えば、上記非特許文献1のように、送受信回路において信号がないときに電源の供給を遮断し、信号があるときに電源を供給する動作をさせるために、トランジスタなどのスイッチング素子を用いて行うと、このスイッチング素子のオン・オフによって発生するスイッチング・ノイズが受信信号に混入し、検波精度を低下させる恐れがあった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、受信信号に対応する平衡信号に混入する同相ノイズのレベルを低減して、検波精度を向上するのに好適な検波装置、受信装置及び検波方法を提供することを目的としている。
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の検波装置は、第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とをそれぞれ正極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して正極全波整流信号を生成する正極整流信号生成手段と、
前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とを負極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して負極全波整流信号を生成する負極整流信号生成手段と、
前記正極全波整流信号と前記負極全波整流信号との差分の信号である差分整流信号を生成する差分整流信号生成手段と、を備える。
このような構成であれば、正極整流信号生成手段に第1及び第2の交流信号が入力されると、これら交流信号が正極側で半波整流され、更に、これら半波整流信号が合成されて正極側で全波整流された正極全波整流信号が生成される。
一方、負極整流信号生成手段に第1及び第2の交流信号が入力されると、これら交流信号が負極側で半波整流され、更に、これら半波整流信号が合成されて負極側で全波整流された負極全波整流信号が生成される。
そして、正極全波整流信号及び負極全波整流信号が生成されると、差分整流信号生成手段において、正極全波整流信号及び負極全波整流信号の差分信号である差分整流信号が生成される。
これにより、例えば、第1及び第2の交流信号に同相ノイズが混入していた場合に、差分整流信号の生成時に、正極全波整流信号に混入された同相ノイズと負極全波整流信号に混入された同相ノイズとが打ち消し合い、同相ノイズ成分が低減された差分整流信号を生成することが可能である。この差分整流信号は、検波対象の信号の包絡線に対応する。更に、差分をとることによって全波整流信号同士は加算されるので全波整流信号の信号レベルを引き上げることが可能である。
従って、上記構成によって、特に、同相ノイズが混入したときの検波精度を向上することができるという効果が得られる。
ここで、上記「正極側で整流する」とは、第1の交流信号及び第2の交流信号に基づき、基準電圧レベルに対してプラス側に振幅する整流信号を生成する整流動作のことである。以下の各形態において同様である。
また、上記「負極側で整流する」とは、第1の交流信号及び第2の交流信号に基づき、基準電圧レベルに対してマイナス側に振幅する整流信号を生成する整流動作のことである。以下の各形態において同様である。
また、第1の交流信号と第2の交流信号との関係は、一方が他方に対して等振幅で且つ位相が180°異なる関係であることが望ましいが、等振幅でなくてもよいし、位相も動作に支障のない範囲であれば多少のズレは許容範囲である。以下の各形態において同様である。
〔形態2〕 更に、形態2の検波装置は、形態1に記載の検波装置において、前記正極整流信号生成手段は、導電に寄与するキャリアが正孔である第1のトランジスタ及び第2のトランジスタからなる第1の差動対と第1の負荷とを含み、前記第1の差動対に入力される前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号に応じて正極側で半波整流された第1の半波整流信号と該第1の半波整流信号に対して180°位相の異なる第2の半波整流信号とを生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力する第1の整流回路を備え、
前記負極整流信号生成手段は、導電に寄与するキャリアが電子である第3のトランジスタ及び第4のトランジスタからなる第2の差動対と第2の負荷とを含み、前記第2の差動対に入力される前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号に応じて負極側で半波整流された第3の半波整流信号と該第3の半波整流信号と180°位相の異なる第4の半波整流信号とを生成すると共に、前記第3及び第4の半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力する第2の整流回路を備える。
このような構成であれば、第1の交流信号が第1の差動対の一方のトランジスタに入力され、第2の交流信号が第1の差動対の他方のトランジスタに入力されると、これら位相の異なる2つの交流信号の入力に応じて、正極側で半波整流された、互いに位相が180°異なる第1及び第2の半波整流信号が生成される。そして、これら第1及び第2の半波整流信号は合成されて、第1の負荷を介して正極側全波整流信号として差分整流信号生成手段に向けて出力される。
一方、第1の交流信号が第2の差動対の一方のトランジスタに入力され、第2の交流信号が第2の差動対の他方のトランジスタに入力されると、これら位相の異なる2つの交流信号の入力に応じて、負極側で半波整流された、互いに位相が180°異なる第3及び第4の半波整流信号が生成される。そして、これら第3及び第4の半波整流信号は合成されて、第2の負荷を介して負極側全波整流信号として差分整流信号生成手段に向けて出力される。
そして、正極全波整流信号及び負極全波整流信号が差分整流信号生成手段に入力されると、差分整流信号生成手段において、正極全波整流信号及び負極全波整流信号の差分信号である差分整流信号が生成される。
これにより、例えば、第1及び第2の交流信号に同相ノイズが混入していた場合に、差分整流信号の生成時に、正極全波整流信号に混入された同相ノイズと負極全波整流信号に混入された同相ノイズとが打ち消し合い、同相ノイズ成分が低減された差分整流信号を生成することが可能である。更に、差分をとることによって全波整流信号同士は加算されるので全波整流信号の信号レベルを引き上げることが可能である。
従って、上記構成によって、特に、同相ノイズが混入したときの検波精度を向上することができるという効果が得られる。
ここで、上記「負荷を介して出力する」とは、差動対を構成するトランジスタがオンとなったときに流れる電流信号を、負荷によって電圧信号に変換して出力することを含む。
〔形態3〕 更に、形態3の検波装置は、形態2に記載の検波装置において、前記第1及び第2のトランジスタは、Pチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
前記第1の整流回路は、前記第1及び第2のトランジスタのドレイン端子が前記第1の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第1の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第1及び第2のトランジスタのソース端子が高電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第1のトランジスタのゲート端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第2のトランジスタのゲート端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力し、
前記第3及び第4のトランジスタは、Nチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
前記第2の整流回路は、前記第3及び第4のトランジスタのドレイン端子が前記第2の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3及び第4のトランジスタのソース端子が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3のトランジスタのゲート端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第4のトランジスタのゲート端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、前記第3及び第4半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力する。
このような構成であれば、第1の差動対を構成するPチャンネル型の電界効果トランジスタである第1のトランジスタのゲート端子に第1の交流信号が入力されると、入力された第1の交流信号の負極側の振幅に対して第1のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第1の負荷を流れる電流量が負極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の正極側で半波整流された第1の半波整流信号が生成される。
また、第1の差動対を構成するPチャンネル型の電界効果トランジスタである第2のトランジスタのゲート端子に第2の交流信号が入力されると、入力された第2の交流信号の負極側の振幅に対して第2のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第1の負荷を流れる電流量が負極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の正極側で半波整流された第2の半波整流信号が生成される。
第1及び第2の半波整流信号は、互いに180°位相がずれているので、第1及び第2のトランジスタのドレイン端子と第1の負荷の電流入力端との接続部からは、これら半波整流信号を合成してなる正極全波整流信号が出力される。
一方、第2の差動対を構成するNチャンネル型の電界効果トランジスタである第3のトランジスタのゲート端子に第1の交流信号が入力されると、入力された第1の交流信号の正極側の振幅に対して第3のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第2の負荷を流れる電流量が正極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の負極側で半波整流された第3の半波整流信号が生成される。
また、第2の差動対を構成するNチャンネル型の電界効果トランジスタである第4のトランジスタのゲート端子に第2の交流信号が入力されると、入力された第2の交流信号の正極側の振幅に対して第4のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第2の負荷を流れる電流量が正極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の負極側で半波整流された第4の半波整流信号が生成される。
第3及び第4の半波整流信号は、互いに180°位相がずれているので、第3及び第4のトランジスタのドレイン端子と第2の負荷の電流出力端との接続部からは、これら半波整流信号を合成してなる負極全波整流信号が出力される。
そして、正極全波整流信号及び負極全波整流信号が出力されると、差分整流信号生成手段において、正極全波整流信号及び負極全波整流信号の差分信号である差分整流信号が生成される。
これにより、例えば、第1及び第2の交流信号に同相ノイズが混入していた場合に、差分整流信号の生成時に、正極全波整流信号に混入された同相ノイズと負極全波整流信号に混入された同相ノイズとが打ち消し合い、同相ノイズ成分が低減された差分整流信号を生成することが可能である。更に、差分をとることによって全波整流信号同士は加算されるので全波整流信号の信号レベルを引き上げることが可能である。
従って、上記構成によって、特に、同相ノイズが混入したときの検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態4〕 更に、形態4の検波装置は、形態2に記載の検波装置において、前記第1及び第2のトランジスタは、Pチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
前記第1の整流回路は、更に第3〜第4の負荷を含み、前記第1のトランジスタのソース端子が前記第3の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2のトランジスタのソース端子が前記第4の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第3及び第4の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第1及び第2のトランジスタのドレイン端子が前記第1の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第1の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第1のトランジスタのソース端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第2のトランジスタのソース端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力し、
前記第3及び第4のトランジスタは、Nチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
前記第2の整流回路は、更に第5〜第6の負荷を含み、前記第3及び第4のトランジスタのドレイン端子が前記第2の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第3のトランジスタのソース端子が前記第5の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第4のトランジスタのソース端子が前記第6の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第5及び第6の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3のトランジスタのソース端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第4のトランジスタのソース端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、前記第3及び第4の半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力する。
このような構成であれば、第1の差動対を構成するPチャンネル型の電界効果トランジスタである第1のトランジスタのソース端子に第1の交流信号が入力されると、入力された第1の交流信号の正極側の振幅に対して第1のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第1の負荷を流れる電流量が正極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の正極側で半波整流された第1の半波整流信号が生成される。
また、第1の差動対を構成するPチャンネル型の電界効果トランジスタである第2のトランジスタのソース端子に第2の交流信号が入力されると、入力された第2の交流信号の正極側の振幅に対して第2のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第1の負荷を流れる電流量が正極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の正極側で半波整流された第2の半波整流信号が生成される。
第1及び第2の半波整流信号は、互いに180°位相がずれているので、第1及び第2のトランジスタのドレイン端子と第1の負荷の電流入力端との接続部からは、これら半波整流信号を合成してなる正極全波整流信号が出力される。
一方、第2の差動対を構成するNチャンネル型の電界効果トランジスタである第3のトランジスタのソース端子に第1の交流信号が入力されると、入力された第1の交流信号の負極側の振幅に対して第3のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第2の負荷を流れる電流量が負極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の負極側で半波整流された第3の半波整流信号が生成される。
また、第2の差動対を構成するNチャンネル型の電界効果トランジスタである第4のトランジスタのソース端子に第2の交流信号が入力されると、入力された第2の交流信号の負極側の振幅に対して第4のトランジスタがオン状態となる。
これにより、第2の負荷を流れる電流量が負極側の振幅に応じて変化し、該電流量に応じた振幅の負極側で半波整流された第4の半波整流信号が生成される。
第3及び第4の半波整流信号は、互いに180°位相がずれているので、第3及び第4のトランジスタのドレイン端子と第2の負荷の電流出力端との接続部からは、これら半波整流信号を合成してなる負極全波整流信号が出力される。
そして、正極全波整流信号及び負極全波整流信号が出力されると、差分整流信号生成手段において、正極全波整流信号及び負極全波整流信号の差分信号である差分整流信号が生成される。
これにより、例えば、第1及び第2の交流信号に同相ノイズが混入していた場合に、差分整流信号の生成時に、正極全波整流信号に混入された同相ノイズと負極全波整流信号に混入された同相ノイズとが打ち消し合い、同相ノイズ成分が低減された差分整流信号を生成することが可能である。更に、差分をとることによって全波整流信号同士は加算されるので全波整流信号の信号レベルを引き上げることが可能である。
従って、上記構成によって、特に、同相ノイズが混入したときの検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態5〕 更に、形態5の検波装置は、形態3又は4に記載の検波装置において、前記第1及び第2のトランジスタのゲート電位を、これらのスレッショルド電圧と同電位又はその近傍の電位で一定とする第1の定電圧印加手段と、
前記第3及び第4のトランジスタのゲート電位を、これらのスレッショルド電圧と同電位又はその近傍の電位で一定とする第2の定電圧印加手段と、を備える。
このような構成であれば、入力交流信号に対して、スレッショルド電圧の影響を受けずに又はほぼ受けずにトランジスタをオン状態にすることができるという効果が得られる。
特に、第1〜第4のトランジスタのゲートをスレッショルド電圧と同電位にすることで、第1の交流信号及び第2の交流信号が微弱な信号であった場合でも、トランジスタをオン状態にすることができる。
ここで、上記「その近傍の電位」とは、スレッショルド電圧に対して、第1の整流回路及び第2の整流回路が、第1の交流信号及び第2の交流信号の入力に対して半波整流動作をできる範囲の電圧である。
〔形態6〕 更に、形態6の検波装置は、形態3乃至5のいずれか1に記載の検波装置において、前記第1の整流回路は、複数の前記第1の差動対をカスコード接続してなる第1のカスコード段と、該第1のカスコード段のうち、前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号が入力される第1の差動対以外の差動対の前記第1及び第2のトランジスタのゲート端子にバイアス電圧を印加する第1のバイアス手段と、を備える。
このような構成であれば、第1の差動対がカスコード接続されるので、第1の整流回路の差動利得を増加することができるという効果が得られる。
〔形態7〕 更に、形態7の検波装置は、形態3乃至6のいずれか1に記載の検波装置において、前記第2の整流回路は、複数の前記第2の差動対をカスコード接続してなる第2のカスコード段と、該第2のカスコード段のうち、前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号が入力される第2の差動対以外の差動対の前記第3及び第4のトランジスタのゲート端子にバイアス電圧を印加する第2のバイアス手段と、を備える。
このような構成であれば、第2の差動対がカスコード接続されるので、第2の整流回路の差動利得を増加することができるという効果が得られる。
〔形態8〕 更に、形態8の検波装置は、形態1乃至7のいずれか1に記載の検波装置において、前記正極全波整流信号に混入する第1の同相ノイズのレベルと、前記負極全波整流信号に混入する第2の同相ノイズのレベルとを同じレベルになるように調整するレベル調整手段を備える。
このような構成であれば、正極全波整流信号及び負極全波整流信号に混入する同相ノイズのレベルを揃えることができるので、差分整流信号生成手段において、正極全波整流信号と負極全波整流信号との差分信号を生成したときに、差分信号に含まれる同相ノイズ成分を、より低減することができるという効果が得られる。
〔形態9〕 一方、上記目的を達成するために、形態9の受信装置は、所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
前記受信した電波信号から前記第1及び第2の交流信号を生成する平衡信号生成手段と、
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の検波装置と、
前記検波装置で生成された差分整流信号に基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、を備える。
このような構成であれば、上記形態1乃至形態8のいずれか1に記載の検波装置と同等の作用及び効果が得られる。
更に、検波装置において同相のノイズ成分の低減された差分信号に基づき電波信号の受信有無の判別を行うことができるので、受信有無の判別精度を向上することができるという効果が得られる。
なお、上記「平衡信号生成手段」は、例えば、単独で平衡信号を生成可能なバラン(Balun)や、アンテナ自体の構成によって平衡信号を生成する手段などが該当する。以下、形態10及び形態11の受信装置において同じである。
〔形態10〕 また、上記目的を達成するために、形態10の受信装置は、所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
前記受信した電波信号から第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とを生成する平衡信号生成手段と、
前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とをそれぞれ同相ノイズと同極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して全波整流信号を生成する整流信号生成手段と、
前記全波整流信号のレベルと予め設定された基準信号レベルとに基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、
前記第1及び第2の交流信号に混入する同相ノイズのレベルを検出するノイズレベル検出手段と、
前記ノイズレベル検出手段で検出した同相ノイズのレベルに基づき、前記基準信号レベルを設定する基準信号レベル設定手段と、を備える。
このような構成であれば、アンテナにおいて電波信号が受信されると、受信した電波信号の平衡信号(第1の交流信号及び第2の交流信号)が平衡信号生成手段において生成される。
そして、整流信号生成手段において、第1及び第2の交流信号に基づき、同相ノイズと同極側でそれぞれ半波整流された、一方に対して他方の位相が180°異なる2つの半波整流信号が生成されると共に、これら2つの半波整流信号を合成してなる全波整流信号が生成される。
一方、ノイズレベル検出手段において、平衡信号(第1及び第2の交流信号)に混入する同相ノイズのレベルが検出されると、該検出された同相ノイズのレベルに基づき、基準信号レベルが設定される。例えば、基準信号レベルを検出したノイズレベルと同じレベルに設定する。
判別手段は、整流信号生成手段で生成された全波整流信号のレベルと基準信号レベル設定手段で設定された基準信号レベルとに基づき、電波信号の受信の有無を判別する。例えば、全波整流信号のレベルが基準信号レベル以下のときは、電波信号の受信無しと判断し、基準レベルよりも大きいときは、電波信号の受信有りと判断する。
これにより、全波整流信号に混入された同相ノイズを受信信号と間違え難くすることができるので、検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態11〕 また、上記目的を達成するために、形態11の受信装置は、所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
前記受信した電波信号から第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とを生成する平衡信号生成手段と、
前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とをそれぞれ同極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して全波整流信号を生成する整流信号生成手段と、
前記第1及び第2の交流信号に混入する同相ノイズを保持するノイズ保持手段と、
前記全波整流信号と前記ノイズ保持手段で保持された同相ノイズとの差分信号を生成する差分整流信号生成手段と、
前記差分信号のレベルと予め設定された基準信号レベルとに基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、を備える。
このような構成であれば、アンテナにおいて電波信号が受信されると、受信した電波信号の平衡信号(第1の交流信号及び第2の交流信号)が平衡信号生成手段において生成される。
そして、整流信号生成手段において、第1及び第2の交流信号に基づき、同相ノイズと同極側でそれぞれ半波整流された、一方に対して他方の位相が180°異なる2つの半波整流信号が生成されると共に、これら2つの半波整流を合成してなる全波整流信号が生成される。
一方、ノイズ保持手段において、平衡信号(第1及び第2の交流信号)に混入する同相ノイズが予め保持されており、差分整流信号生成手段において、整流信号生成手段で生成された全波整流信号とノイズ保持手段で保持された同相ノイズとの差分信号が生成される。
そして、判別手段において、差分信号のレベルと予め設定された基準信号レベルとに基づき、電波信号の受信の有無を判別する。例えば、差分信号のレベルが基準信号レベル以下のときは、電波信号の受信無しと判断し、基準レベルよりも大きいときは、電波信号の受信有りと判断する。
これにより、全波整流信号に混入された同相ノイズ成分を打ち消すことができ、同相ノイズ成分が低減された差分信号を生成することが可能である。
従って、同相ノイズが混入したときの検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態12〕 更に、形態12の受信装置は、形態9乃至11のいずれか1に記載の受信装置において、前記第1及び第2の交流信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器の状態を動作状態と停止状態とに所定のタイミングで交互に切り替える状態切替手段とを備える。
このような構成であれば、増幅器によって、第1及び第2の交流信号を増幅することができると共に、断続的に電波を受信するような場合に、電波を受信しない間に増幅器を停止状態にすることができるので、増幅器において消費される電力量を低減することができるという効果が得られる。
また、増幅器の動作状態を切替時に発生する同相ノイズ(スイッチング・ノイズ)が第1及び第2の交流信号に混入した場合でも、その同相ノイズ成分を打ち消す(又は低減する)ことができるので、動作状態の切替によって同相ノイズが混入したときでも検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態13〕 更に、形態13の受信装置は、形態12に記載の受信装置において、前記アンテナは、UWB(Ultra Wide Band)の周波数帯域の電波信号を受信するアンテナであり、
前記増幅器は、低雑音増幅器である。
このような構成であれば、UWBの周波数帯域の受信電波から生成される第1及び第2の交流信号の増幅に低雑音増幅器を用いるようにしたので、UWBの周波数帯域の電波信号の受信検波において、検波精度を向上することができるという効果が得られる。
〔形態14〕 また、上記目的を達成するために、形態14の検波方法は、正極整流信号生成手段に、第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とをそれぞれ正極側で整流させ、これら整流信号を合成させて正極整流信号を生成させる正極整流信号生成ステップと、
負極整流信号生成手段に、前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とを負極側で整流させ、これら整流信号を合成させて負極整流信号を生成させる負極整流信号生成ステップと、
差分整流信号生成手段に、前記正極整流信号と前記負極整流信号との差分の信号である差分整流信号を生成させる差分信号生成ステップと、を含む。
これにより、形態1に記載の検波装置と同等の作用及び効果を得ることができる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図5は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第1の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る受信装置1の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る受信装置1の構成を示すブロック図である。
受信装置1は、図1に示すように、アンテナ10と、低雑音増幅器11と、検波装置12と、LPF(Low-pass filter)13と、判別部14とを含んで構成される。
アンテナ10は、対応帯域がUWBの周波数帯域(例えば、1.5〜10[GHz])の、IR(Impulse Radio)方式で無線送信された、非常に短いインパルス状のパルス信号列を受信する、第1アンテナ10aと第2アンテナ10bとを含んで構成される。
第1アンテナ10aは、受信したパルス信号列を同相で出力する機能を有している。
第2アンテナ10bは、受信したパルス信号列を第1アンテナ10aの出力信号の位相と180[°]異なる位相で出力する機能を有している。
低雑音増幅器11(以下、LNA11と称す)は、第1アンテナ10a及び第2アンテナ10bから入力されたパルス信号列a及びa’を差動増幅する機能を有しており、雑音指数の比較的小さい増幅器である。
更に、LNA11は、外部からの制御信号bに基づきその動作状態と停止状態とを所定のタイミングで切り替える節電機能を有している。
以下、差動増幅されたパルス信号列a及びa’を、第1の交流信号c及び第2の交流信号dと称す。
検波装置12は、LNA11から入力された第1及び第2の交流信号c及びdを正極側で全波整流してなる正極全波整流信号を生成する機能と、第1及び第2の交流信号c及びdを負極側で全波整流してなる負極全波整流信号を生成する機能とを有している。
更に、検波装置12は、正極全波整流信号と負極全波整流信号との差分信号である差分整流信号eを生成する機能を有している。
LPF13は、検波装置12から入力された差分整流信号eの周波数成分のうち所定周波数以下の信号成分を通過させる(高周波成分を除去する)特性を有するロー・パス・フィルタである。
判別部14は、LPF13から入力されたUWB信号の包絡線を示す包絡線信号fを二値化すると共に、その二値化信号のレベルと予め設定された基準レベルとに基づき、UWB信号を受信したか否かを判別する機能を有している。
更に、判別部14は、LNA11の動作状態及び停止状態を制御する制御信号bを生成し、これをLNA11に供給して、LNA11の動作状態及び停止状態を制御する機能を有している。
次に、図2に基づき、LNA11の具体的な構成を説明する。
ここで、図2は、LNA11の回路構成を示す図である。
LNA11は、図2に示すように、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるNTr1及びNTr2からなる差動対と、該差動対とカスコード接続されたNTr3及びNTr4からなるカスコード増幅段と、インダクタL1〜L4と、カップリング・コンデンサC1及びC2と、抵抗R1〜R4とを含んで構成される。
そして、C1及びC2の一端に入力端子IN1及びIN2が形成され、C1の他端にR3及びL1の一端が電気的に接続され、C2の他端にR4及びL2の一端が電気的に接続されている。
L1及びL2の他端は、NTr1及びNTr2のゲート端子にそれぞれ電気的に接続され、R3及びR4の他端はトランジスタが飽和領域となる適切なバイアス電圧を供給する回路(不図示)に電気的に接続されている。
NTr3及びNTr4のソースには、それぞれR1及びR2の一端が電気的に接続され、R1及びR2の他端は、それぞれL3及びL4の一端に電気的に接続されている。
L3及びL4の他端は、高電位側の電源ノードVddに電気的に接続されている。これにより、電源ノードVddを介して、不図示の電源装置から電圧Vddの電源が供給される。
以上の構成により、LNA11は、入力端子IN1,IN2に入力されるアンテナ10で受信された受信信号(パルス信号列)を増幅し出力端子OUT1,OUT2に差動出力する。
具体的に、入力端子IN1,IN2に入力されたパルス信号列a,a’はC1,C2および入力のマッチング特性を調整するインダクタL1,L2を介してNTr1,NTr2のゲート端子に伝えられる。抵抗R3,R4はトランジスタNTr1,NTr2に適正なバイアス電圧を与える。
カスコード増幅段のNTr3,NTr4のゲート端子G1に印加される電圧Vbを制御することによってLNA11に流れる電流を0にすることができる。つまり、電圧Vbが先述したLNA11の動作状態と停止状態とを切り替える制御信号bとなる。
即ち、Vbを0に(正確には、VbをトランジスタNTr3,NTr4のスレッショルド電圧よりも低く)すればトランジスタNTr3、NTr4は遮断され流れる電流は0となりLNA11の動作は停止する。また、Vbを所定の値、すなわちカスコード増幅段として作動するバイアス電圧値に設定すれば、回路はカスコード増幅回路として作動する。
また、抵抗R1,R2は回路を安定化するために用いられる。
カスコード増幅段によって増幅された電流信号はインダクタL3,L4によって電圧に変換され差動出力信号として出力端子OUT1、OUT2から出力される。この差動出力信号が、先述した第1の交流信号c及び第2の交流信号dとなる。
なお、LNA11の出力端子OUT1及びOUT2は、後段の検波装置12の各検波回路120及び121の入力端子と電気的に接続されている。
次に、図3に基づき、検波装置12の構成を説明する。
図3は、検波装置12の構成を示すブロック図である。
検波装置12は、図3に示すように、第1の検波回路120(正極整流信号生成手段に対応)と、第2の検波回路121(負極整流信号生成手段に対応)と、差動増幅器122(差分整流信号生成手段に対応)とを含んで構成される。
第1の検波回路120は、LNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに基づき、正極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第1の半波整流信号及び第2の半波整流信号を生成し、これら第1及び第2の半波整流信号を合成して正極全波整流信号を生成する機能を有し、該生成した正極全波整流信号を差動増幅器122の差動入力端子の一方に出力するようになっている。
第2の検波回路121は、LNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに基づき、負極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第3の半波整流信号及び第4の半波整流信号を生成し、これら第3及び第4の半波整流信号を合成して負極全波整流信号を生成する機能を有し、該生成した負極全波整流信号を差動増幅器122の差動入力端子の他方に出力するようになっている。
差動増幅器122は、差動入力端子に入力された信号を差動増幅して出力する機能を有している。本実施の形態では、第1の検波回路120から入力された正極全波整流信号と、第2の検波回路121から入力された負極全波整流信号との差分信号を増幅してなる差分整流信号eを生成し、該生成した差分整流信号eを後段のLPF13に出力するようになっている。
次に、図4に基づき、第1の検波回路120及び第2の検波回路121の詳細な回路構成を説明する。
ここで、図4(a)及び(b)は、第1の検波回路120及び第2の検波回路121の回路構成の一例を示す図であり、(c)は、検波装置12の入出力信号の一例を示す図である。
図4(a)に示すように、第1の検波回路120(第1の整流回路に対応)は、Pチャンネル型のMOSトランジスタであるPTr1及びPTr2からなる第1の差動対と、抵抗R5〜R6と、カップリング・コンデンサC3及びC4と、定電圧印加部120f(第1の定電圧印加手段に対応)とを含んで構成される。
そして、C3及びC4の一端にそれぞれ入力端子INm及びINpが形成され、C3の他端にR6の一端とPTr1のゲート端子とが電気的に接続され、C4の他端にR7の一端とPTr2のゲート端子とが電気的に接続されている。
PTr1及びPTr2のソース端子は、高電位側の電源ノードVddに電気的に接続されている。これにより、電源ノードVddを介して、不図示の電源装置から電圧Vddの電源が供給される。
R6とR7の他端には、定電圧印加部120fの電圧出力端子が電気的に接続されている。
R5の一端は、PTr1及びPTr2のドレイン端子に電気的に接続され、R5の他端は、低電位側の電源ノード(ここでは、GNDノード)に電気的に接続されている。
以上の構成により、第1の検波回路120は、入力端子INm,INpに入力されるLNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに応じて、正極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、これら第1及び第2の半波整流信号を合成して正極全波整流信号を出力端子OUTpから出力する。
具体的に、入力端子INm,INpに入力された第1の交流信号c,第2の交流信号dは、C3,C4を介してPTr1,PTr2のゲート端子に伝えられる。
PTr1及びPTr2のゲート−ソース間電圧VGSは、定電圧印加部120fによって、PTr1及びPTr2のスレッショルド電圧と同じ又は略同じ電位となっている(理想的には同電位なので、説明の便宜上、以下の説明では同電位とする)。
従って、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における負極側に振幅する波形部分が入力されることで、VGSはスレッショルド電圧以下の状態を維持するため、このときにPTr1及びPTr2は常にオン状態となる。
また、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における正極側に振幅する波形部分が入力された場合はVGSが、スレッショルド電圧より大きくなるため、PTr1及びPTr2はオフ状態となる。
PTr1及びPTr2がオフ状態の場合はR5に電流が流れないため、OUTpはGNDレベルとなる。
一方、PTr1及びPTr2がオン状態のときは、これらのソース−ドレイン間に第1及び第2の交流信号c及びdの負極側の大きさに応じた電流が流れ、この電流がR5にも流れる。
ここで、図4(c)に示すように、第1の交流信号cと第2の交流信号dとは4つの単位パルスからなるパルス列から構成され、且つ一方に対して他方の位相が180[°]異なっている。
従って、これらの信号がPTr1及びPTr2のゲート端子に入力されることによって、各交流信号の4つの単位パルスの負極側に振幅する波形部分においてゲートの電位が下降してオン状態が維持され、正極側に振幅する波形部分においてゲート電位が上昇してオフ状態となる。
これにより、第1及び第2の交流信号c及びdの負極側の波形区間においてR5に電流が流れるので、出力端子OUTpからは、第1及び第2の交流信号c及びdの正極側に振幅する波形部分が連続する出力波形の電圧信号(正極全波整流信号)が出力される。
一方、図4(c)の左図に示すように、第1の交流信号c,第2の交流信号dには、LNA11の動作を停止状態から動作状態に切り替えたときに生じるスイッチング・ノイズ(同相ノイズ)Nc,Ndが混入する。このスイッチング・ノイズNc,Ndは、LNA11のインダクタL3及びL4の寄生抵抗が原因で発生するノイズであって、第1及び第2の交流信号の電圧レベルを下げるため、下がった分だけ出力端子OUTpの出力電圧のレベルを上げる働きをする。
従って、最終的な出力電圧波形は、整流過程において波形がなまることも加えて、図4(c)の中央上図に示すように、全波整流波形の包絡線がノイズ波形に乗っかった(押し上げられた)ような波形となる。
更に、図4(b)に示すように、第2の検波回路121(第2の整流回路に対応)は、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるNTr5及びNTr6からなる第2の差動対と、抵抗R8〜R10と、カップリング・コンデンサC5及びC6と、定電圧印加部121f(第2の定電圧印加手段に対応)とを含んで構成される。
そして、C5及びC6の一端にそれぞれ入力端子INm及びINpが形成され、C5の他端にR9の一端とNTr5のゲート端子とが電気的に接続され、C6の他端にはR10の一端とNTr6のゲート端子とが電気的に接続されている。
R9とR10の他端には、定電圧印加部121fの電圧出力端子が電気的に接続されている。
NTr5及びNTr6のドレイン端子は、抵抗R8の一端に電気的に接続され、抵抗R8の他端は、高電位側の電源ノードVddに電気的に接続されている。これにより、電源ノードVddを介して、不図示の電源装置から電圧Vddの電源が供給される。
NTr5及びNTr6のソース端子は、低電位側の電源ノード(ここでは、GNDノード)に電気的に接続されている。
以上の構成により、第2の検波回路121は、入力端子INm,INpに入力されるLNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに応じて、負極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、これら第3及び第4の半波整流信号を合成して負極全波整流信号を出力端子OUTnから出力する。
具体的に、入力端子INm,INpに入力された第1の交流信号c,第2の交流信号dはC5,C6を介してNTr5,NTr6のゲート端子に伝えられる。
NTr5及びNTr6のゲート−ソース間電圧VGS(ゲート−ソース間電圧)は、定電圧印加部121fによって、NTr5及びNTr6のスレッショルド電圧と同じ又は略同じ電位となっている(理想的には同電位なので、説明の便宜上、以下の説明では同電位とする)。
従って、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における正極側に振幅する波形部分が入力されることで、ゲート−ソース間電圧VGSは、スレッショルド電圧以上の電位を維持するため、このときにNTr5及びNTr6は常にオン状態となる。
そして、NTr5及びNTr6がオン状態のときは、R8に電流が流れ、出力端子OUTnの出力電圧が変化する。
先述したように、第1の交流信号cと第2の交流信号dとは4つの単位パルスからなるパルス列から構成され、且つ一方に対して他方の位相が180[°]異なっている。
つまり、第1の交流信号cと第2の交流信号dとがNTr5及びNTr6のゲート端子に入力されることによって、各交流信号の4つの単位パルスの正極側に振幅する波形部分においてゲート電位が上昇してオン状態が維持され、負極側に振幅する波形部分においてゲート電位がスレッショルド電圧よりも下降してオフ状態となる。
これにより、第1及び第2の交流信号c及びdの正極側の波形区間においてR8に電流が流れ、そこで電圧降下が生じるので、出力端子OUTnからは、第1及び第2の交流信号c及びdの負極側に振幅する波形部分のみが連続する出力波形の電圧信号(負極全波整流信号)が出力される。
一方、先述したように、第1の交流信号c,第2の交流信号dには、図4(c)の左図に示すように、LNA11の動作を停止状態から動作状態に切り替えたときに生じるスイッチング・ノイズNc,Ndが混入する。このスイッチング・ノイズNc,Ndは交流信号の電圧レベルを下げるため、下がった分だけ出力端子OUTnの出力電圧のレベルを上げる働きをする。
従って、最終的な出力電圧波形は、整流過程において波形がなまることも加えて、図4(c)の中央下図に示すように、全波整流波形の包絡線がノイズ波形にぶら下がったような波形となる。
そして、図4(c)の右図に示すように、差動増幅器122の入力端子(+)に正極全波整流信号が入力され、入力端子(−)に負極全波整流信号が入力されるので、正極全波整流信号に、負極全波整流信号を反転した信号が加算されることになる。
つまり、負極全波整流信号に含まれるスイッチング・ノイズが反転されて加算されることになるため、この反転されたスイッチング・ノイズと、正極全波整流信号に含まれるスイッチング・ノイズとが打ち消しあってノイズ成分が除去又は低減される。
また、正極全波整流信号に、反転された負極全波整流信号が加算されるため、結果的に正極全波整流信号のレベルが上昇することになる。
従って、差動増幅器122からは、正極全波整流信号の信号レベルを2倍又は略2倍にした全波整流信号(差分整流信号e)が出力される。
なお、差分をとることから、第1の検波回路120及び第2の検波回路121から出力される正極全波整流信号及び負極全波整流信号に含まれるノイズ成分が同じであることが望ましい。従って、第1の検波回路120及び第2の検波回路121のトランジスタの容量や負荷の値などをノイズレベルが同じとなるように設定することが望ましい。
次に、図5に基づき、受信装置1の具体的な動作を説明する。
ここで、図5(a)〜(g)は、受信装置1の各構成部の入出力波形の一例を示す図である。
受信装置1は、アンテナ10を構成する第1アンテナ10a及び第2アンテナ10bによってUWB信号(パルス信号列)を受信すると、第1アンテナ10aは、図5(a)に示すように、受信したパルス信号列と同相のパルス信号列aをLNA11に出力する。
一方、第2アンテナ10bは、図5(a’)に示すように、受信したパルス信号列の位相と180[°]位相の異なるパルス信号列a’をLNA11に出力する。
パルス信号列a及びa’は、図5(a)及び(a’)に示すように、4つの単位パルスを連続した構成のパルス列を含む信号となる。なお、パルス信号列aを含むUWB信号は、不図示のUWB信号発信回路のアンテナから間歇的に発信される。
LNA11は、判別部14から供給される、図5(b)に示す制御信号bによって、NTr3及びNTr4のスイッチング動作が制御されることで、自己の動作状態及び停止状態の切替制御が行われる。具体的に、制御信号bがハイレベルの間はLNA11は動作状態となり、制御信号bがローレベルの間はLNA11は停止状態となる。
そして、LNA11は、制御信号bがハイレベルのときに、パルス信号列a及びa’が入力端子IN1及びIN2に入力されると、それらを差動増幅して、図5(c)に示すような、パルス信号列aを同相で増幅した第1の交流信号cと、図5(d)に示すような、パルス信号列a’を増幅した第2の交流信号dとを生成し、これら交流信号c及びdを検波装置12の第1の検波回路120及び第2の検波回路121にそれぞれ出力する。
なお、本実施の形態では、図5(c)及び(d)に示すように、第1,第2の交流信号c,dには、LNA11を停止状態から動作状態に切り替えたときに発生する同相のスイッチング・ノイズNc,Nd(オン状態の間にローレベルで一定となる信号)が混入している。
検波装置12は、第1の検波回路120において、第1の交流信号cが入力端子INmに入力され、第2の交流信号dが入力端子INp入力されると、上記したように、これらの負極側の振幅期間においてPTr1及びPTr2がオンとなる。
また、第1の交流信号c及び第2の交流信号dには、スイッチング・ノイズNc及びNdが混入しているため、その分だけR5に流れる電流が多くなる。
これにより、出力端子OUTpからは、第1の交流信号cと第2の交流信号dとを正極側で半波整流した信号を合成して増幅した構成の全波整流信号が、反転増幅されたスイッチング・ノイズに乗っかったような構成の正極全波整流信号が出力される。
一方、第2の検波回路121において、第1の交流信号cが入力端子INmに入力され、第2の交流信号dが入力端子INp入力されると、上記したように、これらの正極側の振幅期間においてNTr5及びNTr6がオンとなる。
また、第1の交流信号c及び第2の交流信号dには、スイッチング・ノイズNc及びNdが混入しているため、その分だけR8に流れる電流が少なくなる。
これにより、R8での電圧降下が小さくなって、出力端子OUTnからは、第1の交流信号cと第2の交流信号dとを負極側で半波整流した信号を合成して増幅した構成の全波整流信号が、反転増幅されたスイッチング・ノイズにぶら下がったような構成の負極全波整流信号が出力される。
これら生成された正極全波整流信号と負極全波整流信号とは、差動増幅器122の入力端子(+)及び反転入力端子(−)にそれぞれ入力される。
差動増幅器122は、正極全波整流信号に対して負極全波整流信号を減算して増幅する。これにより、図5(e)に示すように、正極全波整流信号から負極全波整流信号を差し引いた構成の差分整流信号eが生成され、この差分整流信号eがLPF13に出力される。
LPF13は、差分整流信号eから高周波成分を除去して、図5(f)に示すような包絡線信号fを生成し、これを判別部14に出力する。
判別部14は、LPF13から入力された包絡線信号fを、予め用意した基準信号レベルを用いて二値化して、図5(g)に示すような二値化信号gを生成する。
そして、この二値化信号gに基づき、二値化信号gがハイレベルであればUWB信号を受信したと判別し、二値化信号gがローレベルであればUWB信号を受信していないと判別する。
この判別結果は、後段の情報処理装置などに出力されそこでデータ処理される。
以上、本実施の形態の受信装置1は、アンテナ10において、UWB信号の平衡信号(パルス信号列a及びa’)を生成してLNA11に出力することが可能である。
更に、LNA11は、パルス信号列a及びa’差動増幅して第1の交流信号c及び第2の交流信号dを生成し、これら交流信号c及びdを検波装置12に出力することが可能である。
更に、検波装置12によって、第1の検波回路120及び第2の検波回路121において、LNA11で差動増幅された第1の交流信号c及び第2の交流信号dを、正極側で全波整流した正極全波整流信号と、負極側で全波整流した負極全波整流信号とを生成することが可能である。
更に、検波装置12によって、差動増幅器122において正極全波整流信号と負極全波整流信号との差分信号である差分整流信号eを生成することが可能である。
更に、LPF13によって、差分整流信号eに含まれる高周波成分を低減することが可能である。
更に、判別部14によって、LPF13を経た差分整流信号(包絡線信号f)を二値化すると共に、この二値化信号gに基づき、UWB信号を受信したか否かを判別することができる。
以上より、正極全波整流信号及び負極全波整流信号に含まれるスイッチング・ノイズを互いに打ち消し合うことができると共に正極側に全波整流信号のレベルを引き上げることができる。従って、受振したUWB信号(受信信号a)の信号波形の包絡線をより正確に検波することができると共に、該正確に検波された包絡線に基づき受信の有無を判別することができるので、UWB信号の受信の有無をより正確に判別することができる。
〔第1の実施の形態の変形例1〕
次に、第1の実施の形態の変形例1を図面に基づき説明する。図6は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第1の実施の形態の変形例1を示す図である。
ここで、図6(a)は、変形例1の第1の検波回路120’の構成を示す図であり、(b)は、変形例1の第2の検波回路121’の構成を示す図であり、(c)は、変形例1の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。
変形例1の第1の検波回路120’は、図6(a)に示すように、上記第1の実施の形態の第1の検波回路120に、Pチャンネル型のMOSトランジスタであるPTr3及びPTr4を、PTr1及びPTr2にカスコード接続した形で加えた構成となっている。
具体的に、PTr3のソース端子がPTr1のドレイン端子に、PTr4のソース端子がPTr2のドレイン端子にそれぞれ電気的に接続され、PTr3及びPTr4のドレイン端子がR5の一端に電気的に接続され、R5の他端が低電位側のノード(GNDノード)に電気的に接続されている。
第1の検波回路120’は、更に、PTr3及びPTr4を飽和領域で駆動するためのバイアス電圧を、これらのゲート端子に印加するバイアス電圧印加部120bを含んで構成される。
上記構成により、バイアス電圧印加部120bによってPTr3及びPTr4のゲート端子にバイアス電圧が印加されると、PTr1及びPTr2とカスコード接続されたPTr3及びPTr4がオンとなり、PTr1及びPTr2のドレイン電圧の変化を減少させる働きをする。
この働きによって、チャンネル長変調と呼ばれる現象によってPTr1及びPTr2のドレイン電流が減少する(等価的にそのように見える)のを防ぐことができる。
その他の動作は、上記第1の実施の形態の第1の検波回路120と同様となる。
更に、変形例2の第2の検波回路121’は、図6(b)に示すように、上記第1の実施の形態の第2の検波回路121に、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるNTr7及びNTr8を、NTr5及びNTr6にカスコード接続した形で加えた構成となっている。
具体的に、NTr7のドレイン端子がNTr5のソース端子に、NTr8のドレイン端子がNTr6のソース端子にそれぞれ電気的に接続され、NTr7及びNTr8のソース端子がR8の一端に電気的に接続され、R8の他端が電源ノードVddに電気的に接続されている。
第2の検波回路121’は、更に、NTr7及びNTr8を飽和領域で駆動するためのバイアス電圧を、これらのゲート端子に印加するバイアス電圧印加部121bを含んで構成される。
上記構成により、バイアス電圧印加部121bによってNTr7及びNTr8のゲート端子にバイアス電圧が印加されると、NTr5及びNTr6とカスコード接続されたNTr7及びNTr8が、NTr5及びNTr6のドレイン電圧の変化を減少させる働きをする。
この働きによって、チャンネル長変調と呼ばれる現象によってNTr5及びNTr6のドレイン電流が減少する(等価的にそのように見える)のを防ぐことができる。
その他の動作は、上記第1の実施の形態の第2の検波回路121と同様となる。
以上、本変形例の受信装置1の検波装置12は、第1の検波回路120’において、PTr1及びPTr2のカスコード段として追加したPTr3及びPTr4によって、PTr1及びPTr2のドレイン電圧の変化を減少させることが可能である。
更に、第2の検波回路121’は、NTr5及びNTr6のカスコード段として追加したNTr7及びNTr8によって、NTr5及びNTr6のドレイン電圧の変化を減少させることが可能である。
以上より、第1の検波回路120’及び第2の検波回路121’で発生するチャンネル長変調による出力信号の変化量を減少させることができるので、検波精度を、より向上することができる。
なお、図6の例では、カスコード段を1段だけ付加する構成としたが、これに限らず、複数段を付加する構成としてもよい。
〔第1の実施の形態の変形例2〕
次に、第1の実施の形態の変形例2を図面に基づき説明する。図7は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第1の実施の形態の変形例2を示す図である。
本変形例2は、上記第1の実施の形態の検波装置12における第1の検波回路120及び第2の検波回路121が、図7に示す第1の検波回路123及び第2の検波回路124に置き換えられたものとなる。その他の構成は、上記第1の実施の形態と同様となる。
まず、図7に基づき、本変形例2の検波装置12の構成を説明する。
ここで、図7(a)は、変形例2の第1の検波回路123の構成を示す図であり、(b)は、変形例2の第2の検波回路124の構成を示す図であり、(c)は、変形例2の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。
本変形例2の第1の検波回路123は、図7(a)に示すように、PTr1及びPTr2からなる第1の差動対と、抵抗R5、R11及びR12と、カップリング・コンデンサC3及びC4と、定電圧印加部123f(第1の定電圧印加手段に対応)とを含んで構成される。
そして、C3及びC4の一端にそれぞれ入力端子INm及びINpが形成され、C3の他端にR11の一端とPTr1のソース端子とが電気的に接続され、C4の他端にR12の一端とPTr2のソース端子とが電気的に接続されている。
PTr1及びPTr2のゲート端子には、定電圧印加部123fの電圧出力端子が電気的に接続されている。
R11及びR12の他端は、高電位側の電源ノードVddに電気的に接続されている。これにより、電源ノードVddを介して、不図示の電源装置から電圧Vddの電源が供給される。
R5の一端は、PTr1及びPTr2のドレイン端子に電気的に接続され、R5の他端は、低電位側の電源ノードに電気的に接続されている。
以上の構成により、第1の検波回路123は、入力端子INm,INpに入力されるLNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに応じて、正極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、これら第1及び第2の半波整流信号を合成して正極全波整流信号を出力端子OUTpから出力する。
具体的に、入力端子INm,INpに入力された第1の交流信号c,第2の交流信号dは、C3,C4を介してPTr1,PTr2のソース端子に伝えられる。
PTr1及びPTr2のゲート−ソース間電圧VGSは、定電圧印加部123fによって、PTr1及びPTr2のスレッショルド電圧と同じ又は略同じ電位となっている(理想的には同電位なので、説明の便宜上、以下の説明では同電位とする)。
従って、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における正極側に振幅する波形部分が入力されることで、VGSはスレッショルド電圧以下の状態を維持するため、このときにPTr1及びPTr2は常にオン状態となる。
また、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における負極側に振幅する波形部分が入力された場合はVGSが、スレッショルド電圧より大きくなるため、PTr1及びPTr2はオフ状態となる。
PTr1及びPTr2がオフ状態の場合はR5に電流が流れないため、OUTpはGNDレベルとなる。
一方、PTr1及びPTr2がオン状態のときは、これらのソース−ドレイン間に第1及び第2の交流信号c及びdの正極側の大きさに応じた電流が流れ、この電流がR5にも流れる。
これにより、第1及び第2の交流信号c及びdの正極側の波形区間においてR5に電流が流れるので、出力端子OUTpからは、第1及び第2の交流信号c及びdの正極側に振幅する波形部分が連続する出力波形の電圧信号(正極全波整流信号)が出力される。
一方、図7(c)の左図に示すように、第1の交流信号c,第2の交流信号dには、LNA11の動作を停止状態から動作状態に切り替えたときに生じるスイッチング・ノイズ(同相ノイズ)Nc,Ndが混入する。
従って、最終的な出力電圧波形は、整流過程において波形がなまることも加えて、図7(c)の中央上図に示すように、全波整流波形の包絡線がノイズ波形に乗っかった(押し上げられた)ような波形となる。上記第1の実施の形態及びその変形例1と異なるのは、スイッチング・ノイズが反転しない点である。
更に、本変形例2の第2の検波回路124(第2の整流回路に対応)は、図7(b)に示すように、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるNTr5及びNTr6からなる第2の差動対と、抵抗R8、R13及びR14と、カップリング・コンデンサC5及びC6と、定電圧印加部124f(第2の定電圧印加手段に対応)とを含んで構成される。
そして、C5及びC6の一端にそれぞれ入力端子INm及びINpが形成され、C5の他端にR13の一端とNTr5のソース端子とが電気的に接続され、C6の他端にはR14の一端とNTr6のソース端子とが電気的に接続されている。
NTr5及びNTr6のゲート端子には、定電圧印加部121fの電圧出力端子が電気的に接続されている。
R13とR14の他端は、低電位側の電源ノード(ここでは、GNDノード)に電気的に接続されている。
NTr5及びNTr6のドレイン端子は、抵抗R8の一端に電気的に接続され、抵抗R8の他端は、高電位側の電源ノードVddに電気的に接続されている。これにより、電源ノードVddを介して、不図示の電源装置から電圧Vddの電源が供給される。
以上の構成により、第2の検波回路124は、入力端子INm,INpに入力されるLNA11からの第1の交流信号c及び第2の交流信号dに応じて、負極側で半波整流され且つ一方に対して他方が180[°]位相の異なる第3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、これら第3及び第4の半波整流信号を合成して負極全波整流信号を出力端子OUTnから出力する。
具体的に、入力端子INm,INpに入力された第1の交流信号c,第2の交流信号dはC5,C6を介してNTr5,NTr6のソース端子に伝えられる。
NTr5及びNTr6のゲート−ソース間電圧VGS(ゲート−ソース間電圧)は、定電圧印加部124fによって、NTr5及びNTr6のスレッショルド電圧と同じ又は略同じ電位となっている(理想的には同電位なので、説明の便宜上、以下の説明では同電位とする)。
従って、第1及び第2の交流信号c及びdの信号波形における負極側に振幅する波形部分が入力されることで、ゲート−ソース間電圧VGSは、スレッショルド電圧以上の電位を維持するため、このときにNTr5及びNTr6は常にオン状態となる。
そして、NTr5及びNTr6がオン状態のときは、R8に電流が流れ、出力端子OUTnの出力電圧が変化する。
これにより、第1及び第2の交流信号c及びdの正極側の波形区間においてR8に電流が流れ、そこで電圧降下が生じるので、出力端子OUTnからは、第1及び第2の交流信号c及びdの負極側に振幅する波形部分のみが連続する出力波形の電圧信号(負極全波整流信号)が出力される。
一方、第1の交流信号c,第2の交流信号dには、図7(c)の左図に示すように、LNA11の動作を停止状態から動作状態に切り替えたときに生じるスイッチング・ノイズNc,Ndが混入する。このスイッチング・ノイズNc,Ndは交流信号の電圧レベルを下げるため、下がった分だけ出力端子OUTnの出力電圧のレベルを上げる働きをする。
従って、最終的な出力電圧波形は、整流過程において波形がなまることも加えて、図7(c)の中央下図に示すように、全波整流波形の包絡線がノイズ波形にぶら下がったような波形となる。上記第1の実施の形態及びその変形例1と異なるのは、スイッチング・ノイズが反転しない点である。
以上、本変形例2の受信装置1における検波装置12は、第1の検波回路123を、第1の差動対を構成するPTr1及びPTr2のソース端子に、第1の交流信号c及び第2の交流信号dを入力する構成とし、PTr1及びPTr2をゲート接地回路として構成した。
同様に、第2の検波回路を、第2の差動対を構成するNTr5及びNTr6のソース端子に、第1の交流信号c及び第2の交流信号dを入力する構成とし、NTr5及びNTr6をゲート接地回路として構成した。
以上より、ゲート接地回路の構成としたので、入力インピーダンスが低く、出力インピーダンスが高い良好な周波数特性を有する検波回路を構成することができる。
〔第1の実施の形態の変形例3〕
次に、第1の実施の形態の変形例3を図面に基づき説明する。図8は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第1の実施の形態の変形例1を示す図である。
ここで、図8(a)は、変形例3の第1の検波回路123’の構成を示す図であり、(b)は、変形例3の第2の検波回路124’の構成を示す図であり、(c)は、変形例3の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。
変形例3の第1の検波回路123’は、図8(a)に示すように、上記変形例2の第1の検波回路123に、Pチャンネル型のMOSトランジスタであるPTr3及びPTr4を、PTr1及びPTr2にカスコード接続した形で加えた構成となっている。
具体的に、PTr3のソース端子がPTr1のドレイン端子に、PTr4のソース端子がPTr2のドレイン端子にそれぞれ電気的に接続され、PTr3及びPTr4のドレイン端子がR5の一端に電気的に接続され、R5の他端が低電位側のノード(GNDノード)に電気的に接続されている。
第1の検波回路123’は、更に、PTr3及びPTr4を飽和領域で駆動するためのバイアス電圧を、これらのゲート端子に印加するバイアス電圧印加部123bを含んで構成される。
上記構成により、バイアス電圧印加部123bによってPTr3及びPTr4のゲート端子にバイアス電圧が印加されると、PTr1及びPTr2とカスコード接続されたPTr3及びPTr4がオンとなり、PTr1及びPTr2のドレイン電圧の変化を減少させる働きをする。
この働きによって、チャンネル長変調と呼ばれる現象によってPTr1及びPTr2のドレイン電流が減少する(等価的にそのように見える)のを防ぐことができる。
その他の動作は、上記変形例2の第1の検波回路123と同様となる。
更に、変形例3の第2の検波回路124’は、図8(b)に示すように、上記変形例2の第2の検波回路124に、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるNTr7及びNTr8を、NTr5及びNTr6にカスコード接続した形で加えた構成となっている。
具体的に、NTr7のソース端子がNTr5のドレイン端子に、NTr8のソース端子がNTr6のドレイン端子にそれぞれ電気的に接続され、NTr7及びNTr8のドレイン端子がR8の一端に電気的に接続され、R8の他端が電源ノードVddに電気的に接続されている。
第2の検波回路124’は、更に、NTr7及びNTr8を飽和領域で駆動するためのバイアス電圧を、これらのゲート端子に印加するバイアス電圧印加部124bを含んで構成される。
上記構成により、バイアス電圧印加部124bによってNTr7及びNTr8のゲート端子にバイアス電圧が印加されると、NTr5及びNTr6とカスコード接続されたNTr7及びNTr8が、NTr5及びNTr6のドレイン電圧の変化を減少させる働きをする。
この働きによって、チャンネル長変調と呼ばれる現象によってNTr5及びNTr6のドレイン電流が減少する(等価的にそのように見える)のを防ぐことができる。
その他の動作は、上記変形例2の第2の検波回路124と同様となる。
以上、本変形例3の受信装置1の検波装置12は、第1の検波回路123’において、PTr1及びPTr2のカスコード段として追加したPTr3及びPTr4によって、PTr1及びPTr2のドレイン電圧の変化を減少させることが可能である。
更に、第2の検波回路124’は、NTr5及びNTr6のカスコード段として追加したNTr7及びNTr8によって、NTr5及びNTr6のドレイン電圧の変化を減少させることが可能である。
以上より、第1の検波回路123’及び第2の検波回路124’で発生するチャンネル長変調による出力信号の変化量を減少させることができるので、検波精度を、より向上することができる。
なお、図8の例では、カスコード段を1段だけ付加する構成としたが、これに限らず、複数段を付加する構成としてもよい。
〔第1の実施の形態の変形例4〕
次に、第1の実施の形態の変形例4を図面に基づき説明する。図9は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第1の実施の形態の変形例4を示す図である。
本変形例4は、上記第1の実施の形態の受信装置1に、第1及び第2の検波回路120及び121の出力信号に含まれる同相ノイズのレベルを調整するノイズ変位量調整部15を追加したものとなる。
以下、図9に基づき、ノイズ変位量調整部15におけるノイズ調整処理について説明する。
ここで、図9は、ノイズ変位量調整部15におけるノイズ調整処理の説明図である。
第1の検波回路120及び第2の検波回路121は、前段のLNA11の特性、信号の伝送特性、自己を構成する素子の特性や負荷の大きさなどによって、第1の検波回路120から出力される正極全波整流信号と、第2の検波回路121から出力される負極全波整流信号とにそれぞれ含まれるスイッチング・ノイズのレベルが異なる場合がある。
各信号に含まれるスイッチング・ノイズのレベルが大きく異なる場合は、差動増幅器122で両者を打ち消すことができないため、多くのノイズ成分が残ってしまうことになる。
本変形例4のノイズ変位量調整部15(レベル調整手段に対応)は、UWB信号の受信前において、正極全波整流信号及び負極全波整流信号に混入するスイッチングノイズのレベルを調整する機能を有している。
本変形例4では、具体的に、第1の検波回路120及び第2の検波回路121に含まれるR5やR8などの負荷を可変抵抗などの可変素子で構成する。
そして、ノイズ変位量調整部15からの制御信号によって可変素子の値を制御して、UWB信号を受信していないときで且つLNA11を停止状態から動作状態に切り替えたときの第1の検波回路120の出力信号(第1出力信号)及び第2の検波回路121の出力信号(第2出力信号)の信号レベルを、これらが同じレベルとなるように調整する。
第1出力信号及び第2出力信号は、UWB信号を受信していないため、その大部分がノイズ成分に支配されている。
一方、ノイズ変位量調整部15は、コンパレータを内蔵しており、このコンパレータで第1出力信号の信号レベルと第2出力信号の信号レベルとの差分と、予め設定された基準レベルとを比較する。そして、差分が基準レベル以下となるように可変素子の値を制御する制御信号を生成し、この制御信号によって第1の検波回路120及び第2の検波回路121の可変素子の値を制御する。
なお、可変素子の値を制御するだけでは、差分が基準レベル以下とならない場合は、差分が最小となるときの値に調整するようにしてもよい。
以上、本変形例4の受信装置1は、検波装置12のノイズ変位量調整部15において、UWB信号の受信前に、第1の検波回路120及び第2の検波回路121の出力信号に混入する同相ノイズのレベルを、これらが同じレベルとなるように調整することが可能である。
これによって、後段の差動増幅器122において、正極全波整流信号と負極全波整流信号との差分をとったときに、これらの信号に含まれるノイズ成分を効率的に低減することができる。
なお、ノイズレベルの調整に可変抵抗などの可変素子を用いる上記構成に限らず、例えば、検波回路の差動対を構成するトランジスタのバイアス電圧を調整する構成としてもよい。例えば、本変形例4では、バイアス電圧を、トランジスタのスレッショルド電圧又はその近傍の電圧にしているが、スイッチング・ノイズの影響で、バイアス電圧がスレッショルド電圧から離れた電圧となった場合に「ノイズレベルが揃わない」という状況が発生する。このような状況が発生すると、検波回路において半波整流能力が劣化する恐れがある。
従って、スイッチング・ノイズの影響に応じて変化するバイアス電圧を調整することで、ノイズレベルを揃えることができる。
また、上記可変抵抗を用いる構成と上記バイアス電圧を調整する構成とを組み合わせてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第2の実施の形態を図面に基づき説明する。図10〜図11は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態の受信装置2は、上記第1の実施の形態の受信装置1における、検波装置12が、第1の検波回路120のみで構成される検波装置16に置き換わり、更に、検波装置16の出力信号に混入する同相ノイズのレベルに基づき判別部14の判別処理に用いる基準レベルを設定する基準レベル設定部17が追加された構成となる。
以下、上記第1の実施の形態と同様の構成部については、同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
まず、本発明に係る受信装置1の構成を図10に基づき説明する。図10は、本発明に係る受信装置2の構成を示すブロック図である。
受信装置2は、図10に示すように、アンテナ10と、低雑音増幅器11と、検波装置16と、LPF(Low-pass filter)13と、判別部14と、基準レベル設定部17とを含んで構成される。
検波装置16は、上記第1の実施の形態の第1の検波回路120(整流信号生成手段に対応)を含み、該第1の検波回路120において、LNA11からの平衡信号(第1の交流信号c及び第2の交流信号d)の入力に応じて正極全波整流信号を生成し、これをLPF13及び基準レベル設定部17にそれぞれ出力する。
なお、LNA11における平衡信号を生成する機能は、平衡信号生成手段に対応する。
基準レベル設定部17(ノイズレベル検出手段及び基準信号レベル設定手段に対応)は、UWB信号を受信していないときで且つLNA11を停止状態から動作状態に切り替えたときに検波装置16から入力される正極全波整流信号に基づき、判別部14でUWB信号の受信の有無を判別するときの基準レベルを設定する機能を有している。
次に、図11に基づき、基準レベルの設定処理について説明する。
ここで、図11(a)及び(b)は、基準レベル設定処理の一例を示す図である。
基準レベル設定部17は、図11(a)に示すように、まず、UWB信号を受信しない期間において、判別部14に、LNA11を停止状態から動作状態に切り替えさせる。
そして、このときに、検波装置16の第1の検波回路120から、ノイズ成分に支配された正極全波整流信号が入力されると、この信号のレベルに、予め設定された電圧レベルを付加し、このレベルの信号を、基準レベル設定信号として判別部14に出力する。
つまり、UWB信号を受信していないときのノイズ成分に支配されている信号を得ることで、正極全波整流信号に混入する同相ノイズのレベルを検出し、判別部14において、UWB信号の受信を有りと判断するときの基準レベルが、このノイズレベル以下とならないように基準レベルを設定する。
判別部14は、基準レベル設定部17から入力された基準レベル設定信号を基準レベルとして設定する。
これにより、判別部14は、図11(b)に示すように、LPF13から高周波成分の除去された正極全波整流信号(UWB信号の包絡線を含む)である包絡線信号fが入力されると、まず、包絡線信号fのレベルと、基準レベル設定部17によって設定された基準レベルとを比較し、基準レベル以上であればハイレベル、基準レベル未満であればローレベルとして二値化信号を生成する。
そして、この二値化信号がハイレベルであればUWB信号を受信したと判別し、二値化信号がローレベルであればUWB信号を受信していないと判別する。
以上、本実施の形態の受信装置2は、基準レベル設定部17において、全波整流信号に混入される同相ノイズのレベルに基づき、判別部14において判別処理に用いる基準レベルが同相ノイズのレベル以下とならないように基準レベルを設定することが可能である。
これにより、上記第1の実施の形態の構成などと比較して検波回路の構成を簡易化できると共に、判別部14における判別精度を向上することができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第3の実施の形態を図面に基づき説明する。図12〜図13は、本発明に係る検波装置、受信装置及び検波方法の第3の実施の形態を示す図である。
本実施の形態の受信装置3は、上記第1の実施の形態の受信装置1における、検波装置12が、第1の検波回路120と差動増幅器122とメモリ125とで構成される検波装置18に置き換わった構成となる。
以下、上記第1の実施の形態と同様の構成部については、同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
まず、本発明に係る受信装置3の構成を図12に基づき説明する。図12は、本発明に係る受信装置3の構成を示すブロック図である。
受信装置3は、図12に示すように、アンテナ10と、低雑音増幅器11と、検波装置18と、LPF(Low-pass filter)13と、判別部14とを含んで構成される。
検波装置18は、図13に示すように、上記第1の実施の形態の第1の検波回路120(整流信号生成手段に対応)及び差動増幅器122と、メモリ125(ノイズ保持手段に対応)とを含んで構成される。
ここで、図13は、検波装置18の構成を示すブロック図である。
メモリ125は、第1の検波回路120の出力する正極全波整流信号に混入する同相ノイズ(スイッチング・ノイズ)の情報を記憶するメモリを有すると共に、メモリに記憶された同相ノイズの情報に基づき同相ノイズ信号を生成して、これを差動増幅器122に出力する機能を有している。
本実施の形態では、UWB信号を受信していないときで且つLNA11を停止状態から動作状態に切り替えたときに第1の検波回路120から出力される信号の情報をメモリに予め記憶しておく。この信号は、UWB信号を受信していないときの信号であるため、その大部分がノイズ成分に支配されている。
そして、差動増幅器122において、第1の検波回路120から出力される正極全波整流信号とメモリ125から出力される同相ノイズ信号とを差動増幅することで、正極全波整流信号から同相ノイズ成分を除去する。この同相ノイズ成分が除去された正極全波整流信号は、LPF13に出力される。
以降の、LPF13及び判別部14の動作は、上記第1の実施の形態と同様となる。
以上、本実施の形態の受信装置3は、検波装置18のメモリ125において、第1の検波回路120から出力される正極全波整流信号に混入される同相ノイズの情報を記憶し、差動増幅器122において、第1の検波回路120から出力される正極全波整流信号と、メモリ125で記憶した同相ノイズの情報から得られる同相ノイズ信号とを差動増幅することが可能である。
これにより、第1の検波回路120から出力される正極全波整流信号から、同相ノイズ成分を除去又は低減することができる。
なお、上記各実施の形態及び各変形例において、第1の検波回路120,120’,123,123’、第2の検波回路121,121’,124,124’を構成する、各負荷(R5、R8など)を抵抗素子としたが、この構成に限らず、各負荷を、トランジスタ、インダクタで構成するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態及び各変形例において、第1の検波回路120,120’,123,123’、第2の検波回路121,121’,124,124’を構成するトランジスタをMOSトランジスタで構成したが、この構成に限らず、バイポーラ・トランジスタや、他のトランジスタで構成してもよい。
また、上記各実施の形態及び各変形例において、平衡信号に混入する同相ノイズを、LNA11の動作状態を切替時に発生するスイッチング・ノイズとしたが、これに限らず、平衡信号に混入する同相ノイズであれば他のノイズに対しても本発明は有用である。
また、上記各実施の形態及び各変形例において、正極全波整流信号と負極全波整流信号との差分信号、正極全波整流信号と同相ノイズ信号との差分信号を差動増幅器122において生成する構成としたが、この構成に限らず、増幅作用のない単純な減算器などで構成してもよい。
また、上記各実施の形態及び各変形例において、第1アンテナ10a及び第2アンテナ10bによって、受信したUWB信号の平衡信号を生成する構成としたが、この構成に限らず、例えば、バラン(Balun)などの平衡信号を生成する装置を用いるなど、他の構成としてもよい。
また、上記各実施の形態及び上記各変形例は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記各実施の形態及び上記各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明に係る受信装置1の構成を示すブロック図である。 LNA11の回路構成を示す図である。 検波装置12の構成を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、第1の検波回路120及び第2の検波回路121の回路構成の一例を示す図であり、(c)は、検波装置12の入出力信号の一例を示す図である。 受信装置1の各構成部の入出力波形の一例を示す図である。 (a)は、第1の検波回路120’の構成を示す図であり、(b)は、第2の検波回路121’の構成を示す図であり、(c)は、変形例1の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。 (a)は、第1の検波回路123の構成を示す図であり、(b)は、第2の検波回路124の構成を示す図であり、(c)は、変形例2の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。 (a)は、第1の検波回路123’の構成を示す図であり、(b)は、第2の検波回路124’の構成を示す図であり、(c)は、変形例3の検波装置12における入出力信号の一例を示す図である。 ノイズ変位量調整部15におけるノイズ調整処理の説明図である。 本発明に係る受信装置2の構成を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、基準レベル設定処理の一例を示す図である。 本発明に係る受信装置3の構成を示すブロック図である。 検波装置18の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,2,3…受信装置、10…アンテナ、11…低雑音増幅器、12,16,18…検波装置、13…LPF、14…判別部、15…ノイズ変位量調整部、17…基準レベル設定部、120,120’,123、123’…第1の検波回路、121,121’,124、124’…第2の検波回路

Claims (14)

  1. 第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とをそれぞれ正極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して正極全波整流信号を生成する正極整流信号生成手段と、
    前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とを負極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して負極全波整流信号を生成する負極整流信号生成手段と、
    前記正極全波整流信号と前記負極全波整流信号との差分の信号である差分整流信号を生成する差分整流信号生成手段と、を備えることを特徴とする検波装置。
  2. 前記正極整流信号生成手段は、導電に寄与するキャリアが正孔である第1のトランジスタ及び第2のトランジスタからなる第1の差動対と第1の負荷とを含み、前記第1の差動対に入力される前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号に応じて正極側で半波整流された第1の半波整流信号と該第1の半波整流信号に対して180°位相の異なる第2の半波整流信号とを生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力する第1の整流回路を備え、
    前記負極整流信号生成手段は、導電に寄与するキャリアが電子である第3のトランジスタ及び第4のトランジスタからなる第2の差動対と第2の負荷とを含み、前記第2の差動対に入力される前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号に応じて負極側で半波整流された第3の半波整流信号と該第3の半波整流信号と180°位相の異なる第4の半波整流信号とを生成すると共に、前記第3及び第4の半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力する第2の整流回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の検波装置。
  3. 前記第1及び第2のトランジスタは、Pチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
    前記第1の整流回路は、前記第1及び第2のトランジスタのドレイン端子が前記第1の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第1の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第1及び第2のトランジスタのソース端子が高電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第1のトランジスタのゲート端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第2のトランジスタのゲート端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力し、
    前記第3及び第4のトランジスタは、Nチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
    前記第2の整流回路は、前記第3及び第4のトランジスタのドレイン端子が前記第2の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3及び第4のトランジスタのソース端子が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3のトランジスタのゲート端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第4のトランジスタのゲート端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、前記第3及び第4半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力することを特徴とする請求項2に記載の検波装置。
  4. 前記第1及び第2のトランジスタは、Pチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
    前記第1の整流回路は、更に第3〜第4の負荷を含み、前記第1のトランジスタのソース端子が前記第3の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2のトランジスタのソース端子が前記第4の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第3及び第4の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第1及び第2のトランジスタのドレイン端子が前記第1の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第1の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第1のトランジスタのソース端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第2のトランジスタのソース端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記第1及び第2の半波整流信号を生成すると共に、前記第1及び第2の半波整流信号を合成してなる前記正極全波整流信号を前記第1の負荷を介して出力し、
    前記第3及び第4のトランジスタは、Nチャンネル型の電界効果トランジスタであり、
    前記第2の整流回路は、更に第5〜第6の負荷を含み、前記第3及び第4のトランジスタのドレイン端子が前記第2の負荷の電流出力端に電気的に接続され、前記第2の負荷の電流入力端が高電位側の電源ノードに電気的に接続され、前記第3のトランジスタのソース端子が前記第5の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第4のトランジスタのソース端子が前記第6の負荷の電流入力端に電気的に接続され、前記第5及び第6の負荷の電流出力端が低電位側の電源ノードに電気的に接続されており、前記第3のトランジスタのソース端子に入力された前記第1の交流信号と、前記第4のトランジスタのソース端子に入力された前記第2の交流信号とに応じて前記3及び第4の半波整流信号を生成すると共に、前記第3及び第4の半波整流信号を合成してなる前記負極全波整流信号を前記第2の負荷を介して出力することを特徴とする請求項2に記載の検波装置。
  5. 前記第1及び第2のトランジスタのゲート電位を、これらのスレッショルド電圧と同電位又はその近傍の電位で一定とする第1の定電圧印加手段と、
    前記第3及び第4のトランジスタのゲート電位を、これらのスレッショルド電圧と同電位又はその近傍の電位で一定とする第2の定電圧印加手段と、を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の検波装置。
  6. 前記第1の整流回路は、複数の前記第1の差動対をカスコード接続してなる第1のカスコード段と、該第1のカスコード段のうち、前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号が入力される第1の差動対以外の差動対の前記第1及び第2のトランジスタのゲート端子にバイアス電圧を印加する第1のバイアス手段と、を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の検波装置。
  7. 前記第2の整流回路は、複数の前記第2の差動対をカスコード接続してなる第2のカスコード段と、該第2のカスコード段のうち、前記第1の交流信号及び前記第2の交流信号が入力される第2の差動対以外の差動対の前記第3及び第4のトランジスタのゲート端子にバイアス電圧を印加する第2のバイアス手段と、を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の検波装置。
  8. 前記正極全波整流信号に混入する第1の同相ノイズのレベルと、前記負極全波整流信号に混入する第2の同相ノイズのレベルとを同じレベルになるように調整するレベル調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の検波装置。
  9. 所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
    前記受信した電波信号から前記第1及び第2の交流信号を生成する平衡信号生成手段と、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の検波装置と、
    前記検波装置で生成された差分整流信号に基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、を備えることを特徴とする受信装置。
  10. 所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
    前記受信した電波信号から第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とを生成する平衡信号生成手段と、
    前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とをそれぞれ同相ノイズと同極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して全波整流信号を生成する整流信号生成手段と、
    前記全波整流信号のレベルと予め設定された基準信号レベルとに基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、
    前記第1及び第2の交流信号に混入する同相ノイズのレベルを検出するノイズレベル検出手段と、
    前記ノイズレベル検出手段で検出した同相ノイズのレベルに基づき、前記基準信号レベルを設定する基準信号レベル設定手段と、を備えることを特徴とする受信装置。
  11. 所定周波数帯域の電波を受信するアンテナと、
    前記受信した電波信号から第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とを生成する平衡信号生成手段と、
    前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とをそれぞれ同極側で半波整流し、これら半波整流信号を合成して全波整流信号を生成する整流信号生成手段と、
    前記第1及び第2の交流信号に混入する同相ノイズを保持するノイズ保持手段と、
    前記全波整流信号と前記ノイズ保持手段で保持された同相ノイズとの差分信号を生成する差分整流信号生成手段と、
    前記差分信号のレベルと予め設定された基準信号レベルとに基づき所定信号の受信の有無を判別する判別手段と、を備えることを特徴とする受信装置。
  12. 前記第1及び第2の交流信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の状態を動作状態と停止状態とに所定のタイミングで交互に切り替える状態切替手段とを備えることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の受信装置。
  13. 前記アンテナは、UWB(Ultra Wide Band)の周波数帯域の電波信号を受信するアンテナであり、
    前記増幅器は、低雑音増幅器であることを特徴とする請求項12に記載の受信装置。
  14. 正極整流信号生成手段に、第1の交流信号と該第1の交流信号と180°位相の異なる第2の交流信号とをそれぞれ正極側で整流させ、これら整流信号を合成させて正極整流信号を生成させる正極整流信号生成ステップと、
    負極整流信号生成手段に、前記第1の交流信号と前記第2の交流信号とを負極側で整流させ、これら整流信号を合成させて負極整流信号を生成させる負極整流信号生成ステップと、
    差分整流信号生成手段に、前記正極整流信号と前記負極整流信号との差分の信号である差分整流信号を生成させる差分信号生成ステップと、を含むことを特徴とする検波方法。
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