JP2010130331A - 画像読取装置及び色補正係数生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 校正モードにおいて、画像信号の値のセンサチップ毎の変化の傾向を判別し(43)、分割モードが選択されたときは、グループ(G1、G2、G3、G4)毎に平均値を求め、非分割モードが選択されたときは、センサチップの全体について平均値を求め、これらの平均値に基づいてグループ毎の色補正係数(Kqu1、Kqu2、Kqu3、Kqu4)を求めておき(44)、撮像モードにおいて、グループ毎の色補正係数に基づいて、各光電変換素子のための色補正係数を補間により求める(42)。さらに、色補正係数の決定に先立って、色補正係数の決定に用いるカラーチャートの特性バラツキを補正する。
【選択図】図1
Description
各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する撮像手段と、
前記複数の光電変換素子から出力される画像信号のレベルを調整するレベル補正手段と、
前記レベル補正手段から出力される画像信号に対して色補正を行なう色補正手段と、
前記色補正手段における色補正で用いられる色補正係数を生成する色補正係数生成手段とを備え、
前記色補正係数生成手段は、色補正係数算出・保管手段と、色補正係数補間手段とを備え、
前記色補正係数算出・保管手段は、前記撮像手段でカラーチャートを撮像したときに前記レベル補正手段から出力される画像信号に対し、当該カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行なうカラーチャート特性補正手段と、前記カラーチャート特性補正手段で補正された画像信号に基づいて色補正係数を生成する
ことを特徴とする。
また、色補正係数の取得にあたり、事前にカラーチャートの反射率特性に対する補正を行うので、カラーチャートの反射率の不均一性により、誤った色補正係数を設定することを避けることができる。
図1は本発明による実施の形態1における画像読取装置の構成を示す図である。
本発明による画像読取装置は、撮像手段1、レベル補正手段2、色補正手段3、及び色補正係数生成手段4を有する。
色補正係数生成手段4は、カラーチャート特性補正係数保管手段47、カラーチャート特性補正手段48、パターン判別手段43、色補正係数算出手段44、及び色補正係数保管手段45を有する。
光電変換素子PR(1)〜PR(B)は赤色の光に感度を有し、光電変換素子PG(1)〜PG(B)は緑色の光に感度を有し、光電変換素子PB(1)〜PB(B)は緑色の光に感度を有する。
同じ画素の3つの光電変換素子の出力は同時に、即ち並列的に出力される。以下の説明では、同時に並列的に出力される同じ画素からの信号(データ)を纏めて符号D1、BK1、WH1、L1、L2、M1などで表すこともあり、それぞれの赤、緑、青の成分を表すため、それぞれの符号にR、G、Bを付加することもある。また、これら3つの信号(データ)を、赤、緑、青の3つのチャンネルの信号(データ)と言うこともある。さらに、これらの信号(データ)が、画素毎のデータから成ることを表すために、画素を表す符号kを用いてD1R(k)、D1G(k)、D1B(k)などと表すこともある。この場合、符号kは撮像手段1における画素の番号であり、例えば一端から他端へ昇順に付与されたものである。画素毎に生成される補正係数についても同様に括弧付きの符号「(k)」が付加されることがある。
また、図2では、センサチップ間の隙間がなく配置されているものとして図示しているがが、実際はこのように配置するのは困難で、チップ間に一定の間隔を持って配置され、隙間の画素分は周辺の画素情報を基に補間されることがあるが、本発明はそのいずれの場合でも適用することができる。
図示のレベル補正手段2は、
撮像手段1より出力されるディジタル画像データD1の黒レベルを補正する黒補正手段21と、黒補正手段21の出力について白レベル補正を行なう白補正手段22と、白補正手段22の出力についてグレーバランス補正を行なうグレーバランス補正手段23と、黒補正手段21で用いられる黒補正係数を算出し、保管する黒補正係数生成手段24と、白補正手段22で用いられる白補正係数を算出し、保管する白補正係数生成手段25と、グレーバランス補正手段23で用いられるグレーバランス補正係数を算出し、保管するグレーバランス補正係数生成手段26とを備える。
BK1R=D1R−BKmR …(1r)
BK1G=D1G−BKmG …(1g)
BK1B=D1B−BKmB …(1b)
即ち
WHmR=BK1R(w)/WHt …(2r1)
WHmG=BK1G(w)/WHt …(2g1)
WHmB=BK1B(w)/WHt …(2b1)
で求められる。
WH1R=BK1R/WHmR …(2r2)
WH1G=BK1G/WHmG …(2g2)
WH1B=BK1B/WHmB …(2b2)
L1R=WH1R/GBmR …(3r)
L1G=WH1G/GBmG …(3g)
L1R=WH1B/GBmB …(3b)
Hr、Hg、Hb、Hc、Hm、Hy、Hry、Hrm、Hgy、Hgc、Hbc、Hbmは入力データL1R、L1G、L1Bで表される色を12個の色成分に分解することにより得られる、12個の色成分の値を表す。具体的には、
Hrは、赤の色相の色成分を表し、
Hgは、緑の色相の色成分を表し、
Hbは、青の色相の色成分を表し、
Hcは、シアンの色相の色成分を表し、
Hmは、マゼンタの色相の色成分を表し、
Hyは、イエローの色相の色成分を表し、
Hryは、赤とイエローの中間の色相の色成分を表し、
Hrmは、赤とマゼンタの中間の色相の色成分を表し、
Hgyは、緑とイエローの中間の色相の色成分を表し、
Hgcは、緑とシアンの中間の色相の色成分を表し、
Hbcは、青とシアンの中間の色相の色成分を表し、
Hbmは、青とマゼンタの中間の色相の色成分を表す。
KR0、KR1、…KB11は、後述の色補正係数生成手段4により出力された色補正係数である。
この場合、色補正係数をある値に定めたときに実際に色補正手段3から出力される信号の値を読み取って、目標値に対する誤差を検出し、検出結果に基づいて色補正係数をさらに調整するといった処理を行なうこととしても良い。この場合、補正後の信号値が目標値に十分近い値となるまで、上記のような処理を繰り返すこととしても良い。
この際、上記平均値と目標値の差に対して、カラーチャート毎に定められた重みを付けた上で総合的に最小となるように、例えば、平均値と目標値の差の2乗の和に重み付け係数を掛けたものの総和が最小となるように、グループ毎の(各グループに対応する)色補正係数の決定を行っても良い。
このカラーチャート特性補正は、カラーチャートのバラツキに対する補正を行うものであり、カラーチャートの反射率が一様でないことによる信号レベルの不均一性を補正するものである。
一方、画像読取装置103、104は、その撮像手段1のセンサチップSCの各光電変換素子(画素)は、カラーチャートの分光反射率特性に応じた、画像読取装置の光源の光の反射光を検出し、RGBの3チャンネルの信号D1R、D1G、D1Bを出力するものであり、レベル補正手段2の出力も同じRGBの3チャンネルのデータL1R、L1G、L1Bから成る。
本願では、分光反射率測定器101による測定により得られるデータを「測定データ」と言い、画像読取装置103、104による撮像により得られるデータ、例えばレベル補正手段2の出力を「撮像データ」と言うことがある。
撮像データとしては、画像読取装置104のレベル補正手段2から出力されるデータL1R(i)、L1G(i)、L1B(i)が用いられ、上記の処理により得られる撮像データは符号L1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)で表わされる。
これらの測定データY1(i)は、分光反射率測定器101からデータ処理装置102に送られ、撮像データL1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)は、画像読取装置104からデータ処理装置102に送られる。
即ち、(Y1Sc−Y1S(i))/Y1Scを図7に示すように、横軸上に、(L1RSc−L1RS(i))/L1RScを縦軸上に表して、複数の測定点のデータをプロットすると、両者に正の相関があることが明らかとなり、これらのデータに対して、最小二乗法により、回帰直線120を求め、その傾きを係数データKCRとして求める。
緑、青のデータについての同様にして、傾きKCG、KCBを係数データとして求める。
次に、同じカラーチャートを校正対象装置103にセットし、校正対象装置103でセットされたカラーチャートを撮像してすべての画素の撮像データL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)(k=1,2,…、K)を得る。
図8に測定点の一例を示す。図示のように、カラーチャート51上の測定点52(1)〜52(J)が直線53上に位置している。測定点の数(J)は撮像手段1内の画素の数(K)より少なくても良く、その場合、各画素の位置におけるデータを補間により求める。この補間は、データ処理装置102で行われる。測定点の各々は、撮像手段1のいずれかの画素に対応する位置であるのが望ましいが、この点も必須ではなく、測定点のデータから各画素の位置のデータを補間により求めればよい。このように補間により得られたデータも、本願では「測定データ」と呼ぶことがある。
補間によりすべての画素についての測定データY1(k)が得られる。
次に、データ処理装置102において、データY1(k)、L1R(k)、L1G(k)、L1B(k)の撮像手段のすべての画素についてのそれぞれの平均値Y1c、L1Rc、L1Gc、L1Bcを求める。
YR1cm(k)=L1Rc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5r)
YG1cm(k)=L1Gc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5g)
YB1cm(k)=L1Bc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5b)
を求め、
これらのデータYR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を補正係数(第2の補正係数、あるいは個別補正係数)として、データ処理装置102から校正対象装置103に送り、校正対象装置103では送られた補正係数を保管手段47に書き込む。
L2R(k)=L1R(k)+KCR×YR1cm(k) …(6r)
L2G(k)=L1G(k)+KCG×YG1cm(k) …(6g)
L2B(k)=L1B(k)+KCB×YB1cm(k) …(6b)
YR2cm(k)=KCR×YR1cm(k)
YG2cm(k)=KCG×YG1cm(k)
YB2cm(k)=KCB×YB1cm(k)
で得られる補正係数(第3の補正係数)YR2cm(k)、YG2cm(k)、YB2cm(k)をデータ処理装置102で算出し、保管手段47に保管しておき、
L2R(k)=L1R(k)+YR2cm(k) …(7r)
L2G(k)=L1G(k)+YG2cm(k) …(7g)
L2B(k)=L1B(k)+YB2cm(k) …(7b)
の演算により、補正を行うこととしても良い。
パターン判別は、各カラーチャートが撮像されたときに、各色(チャンネル)毎に行なわれる。
以下のチャンネル毎の動作の説明における、「すべての画素の出力」は、「すべての画素の、各色の光に感度を有する光電変換素子の出力」を意味する。
パターン判別手段43は、色校正モードにおいて各カラーチャートが撮像されているときのカラーチャート特性補正手段48からの出力データ(測定値)L2R、L2G、L2Bの各々のセンサチップ毎の変化の傾向を判別し、非分割モードと分割モードのいずれかを選択し、選択の結果を示す信号S1を出力する。
複数のカラーチャートのすべてについて、上記の平均値が求められた後、上記複数のカラーチャートについて求めたグループ毎の平均値(これには、グループ毎の平均値として保持されている、チップ全体についての平均値が含まれる)と、その目標値との差が総合的にゼロに最も近くなるような色補正係数を、当該グループの色補正係数CRug、CGug、又CBugとして求める。なお、「CRug」、「CGug」、「CBug」における添え字の「u」は、0乃至11のいずれかの値を取るものであり、式(4)のKR0〜KR11、KG0〜KG11、KB0〜KB11における「0」〜「11」と同様に、12個の色成分のいずれかを表わす。また、「CRug」、「CGug」、「CBug」における添え字の「g」は、グループの番号に対応し、例えば後述のように、4つのグループに分けられる場合には、gは1乃至4のいずれかの値を取る。
このようにして求められた色補正係数CRug、CGug、CBug(uは例えば0乃至11のいずれか、gは例えば1乃至4のいずれか)は、撮像モードで色補正に用いられる、各光電変換素子のための色補正係数KRu、KGu、KBuの生成に用いられるものであり、グループ毎の色補正係数、或いは、色補正係数算出基礎値とも呼ばれる。
例えば、図10に示すように、第1のグループG1を、チップの左端から10個の画素(左端から数えて、1番目から10番目までの画素)P(1)〜P(10)で構成し、第2のグループG2を、チップの左端から数えて11番目から100番目までの画素P(11)〜P(100)で構成し、第3のグループG3を、チップの左端から数えて101番目から190番目までの画素P(101)〜P(190)で構成し、第4のグループG4を、チップの左端から数えて191番目から200番目まで(従って、チップの右端から数えて1番目から10番目まで)の画素P(191)〜P(200)で構成する。
例えば、一方の端部(最端部及びその近傍部分、即ち図3で左端から所定数E(例えば3乃至10個程度)の画素の平均値Le1を求め、他方の端部(図3で右端から所定数Eの画素の平均値Le2を求め、それらの平均値の差が所定値以上であるときは、対応する色信号M1R、M1G、M1Bの算出に用いられる色補正係数については、分割モードを選択する。そうでなければ、非分割モードを選択する。
L2q(q=R、G又はB)の平均値Laq1、Laq2、Laq3、Laq4を求める。非分割モードを選択したときは、センサチップのすべての画素、例えば、200個の画素の画像信号の平均値Laqcを求める。
そして、非分割モードで求めた200個の画像信号の平均値Laqcを、グループ毎の平均値として(Laq1=Laq2=Laq3=Laq4=Laqcとして)、記憶手段44aに保持する。
複数のカラーチャートについて撮像が終わった後に、記憶手段44aに保持されている上記のグループ毎の平均値Laqgとその目標値Lqtとの差に基づいて、グループ毎の補正係数CRu1、CRu2、CRu3、CRu4、CGu1、CGu2、CGu3、CGu4、又はCBu1、CBu2、CBu3、CBu4を求める。この場合、補正係数は、上記の差が総合的にゼロに最も近くなるように、その値が定められる。
4つのグループに対して4組の補正係数(各組が12個の補正係数から成る)が求められる。求められた補正係数は、補正係数保管手段44に保管される。
撮像手段1から画像信号D1が、出力され、これに伴いレベル補正手段2から補正データL1(=L1R、L1G、L1B)が出力されるとき、それとともに、出力されている画像信号がどのセンサチップのどの画素からのものであるかを示す信号(センサチップ識別信号CN及び画素識別信号PN)が同時に出力される。
この補間は例えば線形補間により行なわれる。
1<n<55の範囲では、
Kqu(n)={Kqu1×(55−n)+Kqu2(n−1)}/(55−1) …(8a)
55<n<146の範囲では、
Kqu(n)={Kqu2×(146−n)+Kqu3(n−55)}/(146−55) …(8b)
146<n<200の範囲では、
Kqu(n)={Kqu3×(200−n)+Kqu4(n−146)}/(200−146) …(8c)
但し、チップの両端において、チップの最端部の画素を含み、他のグループよりも少数の画素で形成されたグループを構成するのが望ましい。そうすることで、互いに隣接するセンサチップの互いに隣接する端部間で、補正後の色の違いを小さくすることができるからである。
上記一つのカラーチャートを撮像したときのカラーチャート特性補正手段48の出力L2q(q=R、G又はB)が、図12(a)の左から1番目の2番目のセンサチップSC(1)、SC(2)のように、センサチップ毎にほぼ一定である場合には、各センサチップのすべての画素の出力の平均値Laqcを求め、この平均値と、その目標値Lqtとの差がゼロに最も近くなるように各センサチップに共通の色補正係数を求め、それを用いて各センサチップのすべての画素の色補正を行なえば、図12(b)に示すように、色補正後の信号M1q(SC(1))、M1q(SC(2))のレベルをセンサチップSC(1)、SC(2)の全体にわたり目標値Lqtに近づけることができ、2つのセンサチップSC(1)、SC(2)の互いに隣り合う端部の画素の色補正後の信号のレベルも略同じとなり、不連続性(段差)が生じない。
例えば、読み取ったチャートの反射率特性が図13(a)のような分布を有する場合に、互いに隣接する2つのセンサチップSC(1)、SC(2)の出力信号(に対応するレベル補正手段2の出力信号L1q(qはR、GまたはB)が、図14(a)に示す如くであるとすると、センサチップSCはカラーチャートの反射率特性を忠実に再現しているということになり、図14(a)の出力分布はセンサチップが持つ特性から生成されるものではない。
このような場合、図13(a)の特性を有するカラーチャートに対し、色補正後のデータM1qが図14(b)に示す如くとなるような色補正係数を設定したとする。
これを回避するため、基準カラーチャートの反射率特性分布をあらかじめ測定しておき、センサチップの出力から反射率のばらつき成分を除去した上で、センサチップの出力分布を判定し、色バランス補正係数を求めることとしている。
まず、ステップST11では、分光反射率測定器101を用いて複数のカラーチャート(第1組のカラーチャート)の複数の測定点S(i)(i=1〜I)について反射率の測定を行なって測定データY1S(i)を得る。測定データは、データ処理装置102に送られる。
ステップST12ではステップST11で測定の対象となったカラーチャート(第1組のカラーチャート)を画像読取装置104で撮像して、ステップST11と同じ測定点の撮像データとして、レベル補正手段2の出力L1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)を取得する。取得された撮像データは、データ処理装置102に送られる。
次に、ステップST15では、ステップST14で選択したカラーチャート(第2組のカラーチャートのうちの選択されたもの)を分光反射率測定器101にセットし、セットしたカラーチャート上の複数の測定点T(j)(j=1,2,…)について分光反射率測定器101で反射率の測定を行なう。
測定データは、分光反射率測定器101からデータ処理装置102に送られる。
データ処理装置102では、分光反射率測定器101から送られたデータに対して、必要に応じて補間を行なって画素毎の測定データY1(k)(k=1,2,…,K)を得る。
得られたデータは、校正対象装置103からデータ処理装置102に送られる。
このようにして算出されたデータは、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では、第2の補正係数として保管手段47に格納される。
ステップST104では、グループ毎の測定値の平均値を求める。
ステップST103では、センサチップ毎の測定値の平均値を求める。
ステップST105では、ステップST103及び/又はステップST104で求めた平均値と目標値との差を、差分データとして求める。
操作者は、この表示により処理が終わったことを知ると、次に、ステップST20で、すべての色のカラーチャート(色補正係数の生成に用いられるカラーチャートのすべて)について上記のステップST16〜ST19の処理が終わったか否かを判断し、まだであれば、ステップST14に戻る。
ステップST21では、色補正係数算出手段44が、すべてのカラーチャートについてステップST14〜ST19の処理により得られた、すべての差分データに基づいて補正係数を求める。
この場合、差が所定の閾値未満のときは、補正量がゼロとなるように補正係数を定めることとしても良い。
この場合、いずれのグループにも属さない画素が存在する。
さらに、分光反射率測定器101で得た測定データY1(j)を分光反射率測定器101から校正対象装置103に送り、補間による、すべての画素についての測定データY1(k)の算出も校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数算出手段46で行うこととしても良い。
さらに、第1の補正係数KCR、KCG、KCBの算出を校正対象装置103内のカラーチャート特性補正係数算出手段48で行っても良い。この場合には、図21に示すように、データ処理装置102を省略し、分光反射率測定器101の測定データ、画像読取装置104の測定データが校正対象装置103に直接供給され、校正対象装置103内では、図22に示すように測定データ、撮像データがカラーチャート特性補正係数算出手段46に供給され、カラーチャートで、第1の補正係数KCR、KCG、KCB、並びに第2の補正係数YR1cm(k)、YG1cm(k)、YBR1cm(k)の算出、又は第3の補正係数YR2cm(k)、YR2cm(k)、YB2cm(k)の算出を行い、算出された補正係数を保管手段47に格納する。
実施の形態1では、カラーチャート特性補正係数の取得のために、分光反射率測定器101を用いたが、実施の形態2では、図6の分光反射率測定器101の代わりに、図23に示すように、基準画像読取装置105を用いる。基準画像読取装置105は、実施の形態2の画像読取装置と同じ仕様のものであるが、その特性、特に基準カラーチャートを読み取ったときに得られる撮像データの値が標準的乃至平均的なものである。そのような標準的な特性を持つ画像読取装置としては、その構成部品として、製造バラツキの中心値を有するもののみを用いて、かつ組み立て誤差が殆どないように作成したものを用いても良く、組み立てた状態において、基準カラーチャートを読み取った時の撮像データが、多数の画像読取装置における同様の撮像データのばらつきの中心値に一致するものを用いても良い。
即ち、色補正係数の決定に用いようとするカラーチャートを基準装置105で撮像し、そのときレベル補正手段2から出力される各画素についてのデータL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を取得する。
ΔL1RF(k)=L1SFc−L1RF(k) …(9r)
ΔL1GF(k)=L1SFc−L1GF(k) …(9g)
ΔL1BF(k)=L1SFc−L1BF(k) …(9b)
このようにして求めた偏差ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)を表すデータは、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103において、カラーチャート特性補正係数保管手段47に補正係数として書き込まれる。
L2R(k)=L1R(k)+ΔL1RF(k) …(10r)
L2G(k)=L1G(k)+ΔL1GF(k) …(10g)
L2B(k)=L1B(k)+ΔL1BF(k) …(10b)
パターン判別手段43及びそれより後段の手段における処理は、実施の形態1に関して説明したのと同じである。
ステップST31では、操作者は一つのカラーチャートを選択する。
ステップST32では、操作者は、選択してカラーチャートを基準装置105にセットし、セットしたカラーチャートを基準装置105で撮像して、そのときのレベル補正手段2から出力される、各画素についての撮像データL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を取得する。
さらに、上記のようにして取得した撮像データL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を基準装置105からデータ処理装置102に送る。
上記のようにして算出された差分はカラーチャート特性補正係数として、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では、送られた補正係数を保管手段47に格納する。
ステップST19の次に、ステップST20で、すべての色のカラーチャート(色補正係数の生成に用いられるカラーチャートのすべて)について上記のステップST31〜ST19の処理が終わったか否かを判断し、まだであれば、ステップST31に戻る。
ステップST21における処理は、実施の形態1に関して説明したのと同じである。
ZL1RF(k)=(L1RFc−L1RF(k))/L1RFc …(11r)
ZL1GF(k)=(L1GFc−L1GF(k))/L1GFc …(11g)
ZL1BF(k)=(L1BFc−L1BF(k))/L1BFc …(11b)
をデータ処理装置102で求めて、補正係数として校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数保管手段47に保管し、その後、カラーチャートを校正対象装置103にセットして撮像を行ない、カラーチャート特性補正手段48で、以下の式(12r)、(12g)、(12b)、即ち
L2R(k)=L1R(k)+L1Rc×ZL1RF(k) …(12r)
L2G(k)=L1G(k)+L1Gc×ZL1RF(k) …(12g)
L2B(k)=L1B(k)+L1Bc×ZL1RF(k) …(12b)
(ただし、L1Rc、L1Gc、L1Bcは、それぞれL1R(k)、L1Gc、L1G(k)のすべての画素についての平均値である)
によりカラーチャート特性補正を行うこととしても良い。
式(11r)、(11g)、(11b)、及び(12r)、(12g)、(12b)を用いることで、基準画像読取装置と校正対象装置との感度の違いをも補償することができる。
なお、上記の実施の形態1及び実施の形態2では、すべての画素について、カラーチャート特性補正係数を保管手段47に格納することとしているが、色補正係数の算出、補間について説明したのと同様に、画素を複数のグループに分け、グループ毎のカラーチャート特性補正係数を算出して保管し、カラーチャート特性補正を行う場合に、各画素のためのカラーチャート特性補正係数を補間により求めるようにしても良い。この場合、撮像データの変化の傾向に応じて、カラーチャート特性補正係数の算出の方法及び補間の方法を変えても良く、例えば色補正係数について説明したのと同様に、非分割モード及び分割モードのいずれかの選択を行うようにしても良い。
Claims (19)
- 各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する撮像手段と、
前記複数の光電変換素子から出力される画像信号のレベルを調整するレベル補正手段と、
前記レベル補正手段から出力される画像信号に対して色補正を行なう色補正手段と、
前記色補正手段における色補正で用いられる色補正係数を生成する色補正係数生成手段とを備え、
前記色補正係数生成手段は、色補正係数算出・保管手段と、色補正係数補間手段とを備え、
前記色補正係数算出・保管手段は、前記撮像手段でカラーチャートを撮像したときに前記レベル補正手段から出力される画像信号に対し、当該カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行なうカラーチャート特性補正手段と、前記カラーチャート特性補正手段で補正された画像信号に基づいて色補正係数を生成する
ことを特徴とする画像読取装置。 - 前記カラーチャート特性補正係数を格納する、カラーチャート特性補正係数保管手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数は、同じ色の複数のカラーチャートの分光反射率特性を元に算出されたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
- 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数は、複数のカラーチャート上の複数の測定点における分光反射率の測定値、及びその平均値と、当該画像読取装置又は当該画像読取装置と同じ仕様の他の画像読取装置による前記複数の測定点における撮像データの値、及びその平均値に基づいて算出された値を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。 - 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数が、前記複数の測定点における分光反射率の測定値の、その平均値に対する偏差値の、前記平均値に対する比と、
前記複数の測定点における撮像データの値の、その平均値に対する偏差値の、前記平均値に対する比との相関を回帰分析したときに得られる回帰直線の傾き、またはこれに基づいて算出された値をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。 - 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数が、当該画像読取装置と同じ仕様の複数の画像読取装置の中で平均的な出力特性を有する基準画像読取装置により、色補正係数の算出に用いられるカラーチャートの撮像データに基づいて求められたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
- 前記撮像手段は、各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する複数のセンサチップが互いに隣接するように配列され、
前記色補正係数算出・保管手段は、
前記カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行った後の画像信号の値の前記センサチップ毎の変化の傾向を判別し、判別結果に基づいて、各センサチップについて、非分割モードと分割モードのいずれかを選択し、
前記分割モードを選択したときは、各々が前記センサチップの複数の光電変換素子の一部で構成される複数のグループ毎に、前記レベル補正手段から出力される画像信号の平均値を求め、
前記非分割モードを選択したときは、当該センサチップのすべての光電変換素子の画像信号の平均値を求め、
前記分割モード及び又は非分割モードで求められた平均値が予め記憶された目標値に最も近くなるようにグループ毎の色補正係数を算出して保管し、
撮像モードにおいて、前記色補正係数補間手段は、
前記カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行った後の画像信号に対し、
前記補正係数算出・保管手段に保持されている前記グループ毎の前記色補正係数に基づき、各光電変換素子のための色補正係数を補間により求めて出力し、
前記色補正手段は、前記レベル補正手段から出力される各光電変換素子の画像信号の値を、前記補正係数生成手段から出力される各光電変換素子のための色補正係数を用いて補正して出力する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像読取装置。 - 前記非分割モードでセンサチップの全体について求めた平均値を、グループ毎の平均値として用いて、各グループ毎の色補正係数の算出を行なうことを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
- 前記複数のグループが、前記センサチップの端部に位置する第1の数の光電変換素子で構成される第1種のグループと、
前記第1の数より多い第2の数の光電変換素子で構成される第2種のグループとを含む
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の画像読取装置。 - 前記複数の光電変換素子の画像信号の平均値とその目標値の差があらかじめ決めた閾値以下のときは、
前記補正係数算出・保管手段は、前記色補正係数を、前記レベル補正手段の出力信号に対する補正量がゼロとなるような値に定める
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像読取装置。 - 前記補間手段は、前記色補正係数算出・保管手段に保持されている、互いに隣り合うグループについて求められた2つの色補正係数を元に線形補間を行なうことにより、各光電変換素子のための色補正係数を求めることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記複数の色が、赤、緑、青であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記色補正手段は、
前記レベル補正手段から出力される画像信号を色分解することで得られる複数の色成分を表すデータと、それぞれ前記複数の色成分ための複数の色補正係数との乗算を含むマトリクス演算を行なって前記色補正を行なうものである
ことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像読取装置。 - 撮像手段と色補正手段とを備える画像読取装置の色補正係数生成方法において、
第1組のカラーチャートの複数の測定点の分光反射率を分光反射率測定器で測定して、第1の測定データを得るステップと、
前記第1組のカラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置又はそれと同じ仕様の他の画像読取装置で撮像して、該カラーチャートの前記複数の測定点の第1の撮像データを得るステップと、
前記第1の測定データと、前記第1の撮像データの相関関係を表す値を第1の補正係数として求めるステップと、
第2組のカラーチャートの分光反射率を分光反射率測定器で測定して、第2の測定データを得るステップと、
前記第2組のカラーチャートの各々を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像して第2の撮像データを得るステップと、
前記第2の測定データと、前記第2の撮像データとに基づいて、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の画素の各々の第2の補正係数を求めるステップと、
前記第1及び第2の補正係数、又はこれらの積である第3の補正係数を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置のカラーチャート特性補正係数保管手段に格納するステップと、
前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納された前記第1及び第2の補正係数、または前記第3の補正係数を用いて、前記第2組のカラーチャートの撮像により得られる撮像データを補正するステップと、
前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記補正された撮像データを用いて色補正係数を算出するステップとを含み、
前記第2の撮像データは、前記第2組のカラーチャートを前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、当該画像読取装置の前記撮像手段の異なる画素で光電変換される、前記カラーチャート上の複数の測定点からの反射光に基づくデータであり、
前記第2の測定データは、前記第2組のカラーチャートを前記分光反射率測定器で測定するときに、前記カラーチャート上の前記複数の測定点からの反射光に基づくデータである
ことを特徴とする画像読取装置の色補正係数生成方法。 - 前記第1の測定データと、前記第1の撮像データの相関関係を表す値を第1の補正係数として求めるステップにおいて、
前記複数の測定点の各々についての前記第1の測定データの、その平均値に対する偏差の、該平均値に対する比を説明変数とし、前記複数の測定点の各々についての第1の撮像データの、その平均値に対する偏差の、該平均値に対する比を目的変数として回帰分析を行って得られる回帰直線の傾きを、前記値として求めることを特徴とする請求項14に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。 - 前記第2の測定データと、前記第2の撮像データとに基づいて、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の画素の各々の第2の補正係数を求めるステップにおいて、
前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の前記複数の画素の各々についての、前記第2の測定データの、その平均値からの偏差の、該平均値に対する比と、前記複数の画素についての前記第2の撮像データの平均値との積を前記第2の補正係数として求める
ことを特徴とする請求項15に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。 - 前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納された前記第1及び第2の補正係数、または前記第3の補正係数を用いて、前記第2組のカラーチャートの撮像により得られる撮像データを補正するステップにおいて、
前記撮像手段の画素の各々についての第2の撮像データに、前記第1の補正係数と当該画素のための前記第2の補正係数の積、又は当該画素のための前記第3の補正係数を加算する
ことを特徴とする請求項16に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。 - 撮像手段と色補正手段とを備える画像読取装置の色補正係数生成方法において、
前記色補正係数生成の対象である画像読取装置と同じ仕様の複数の画像読取装置の平均的特性を有する基準画像読取装置で、
カラーチャートを撮像して、該カラーチャートの複数の測定点の第1の撮像データを得るステップと、
前記第1の測定データの、その平均値に対する偏差を補正係数として求めるステップと、
前記補正係数を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置のカラーチャート特性補正係数管手段に格納するステップと、
前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像したときに得られる第2の撮像データを、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されている前記補正係数を用いて、補正するステップと、
前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記補正された撮像データを用いて色補正係数を算出するステップとを含み、
前記第1の撮像データは、前記カラーチャートを前記基準画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、前記撮像手段の異なる画素で光電変換される、前記カラーチャート上の複数の測定点からの反射光に基づくデータであり、
前記第2の撮像データは、前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、前記カラーチャート上の前記複数の測定点からの反射光に基づくデータである
ことを特徴とする画像読取装置の色補正係数生成方法。 - 前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像したときに得られる第2の撮像データを、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されている前記補正係数を用いて、補正するステップにおいて、
前記第2の撮像データに、前記補正係数を加算する
ことを特徴とする請求項18に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。
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