JP2010130331A - 画像読取装置及び色補正係数生成方法 - Google Patents

画像読取装置及び色補正係数生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色補正係数の算出処理及び保管すべきデータの量を減らすことができるとともに、感度のバラツキの変化の傾向の如何を問わず、隣接するセンサチップの端部間の色の連続性を確保する。
【解決手段】 校正モードにおいて、画像信号の値のセンサチップ毎の変化の傾向を判別し(43)、分割モードが選択されたときは、グループ(G1、G2、G3、G4)毎に平均値を求め、非分割モードが選択されたときは、センサチップの全体について平均値を求め、これらの平均値に基づいてグループ毎の色補正係数(Kqu1、Kqu2、Kqu3、Kqu4)を求めておき(44)、撮像モードにおいて、グループ毎の色補正係数に基づいて、各光電変換素子のための色補正係数を補間により求める(42)。さらに、色補正係数の決定に先立って、色補正係数の決定に用いるカラーチャートの特性バラツキを補正する。
【選択図】図1

Description

この発明は、画像読取装置及びその色補正係数生成方法に関し、特に密着型イメージセンサーを用いた画像読取装置、及びその色補正係数生成方法に関する。この発明は特に、複数の撮像素子間の色むらの補正に係るものである。
密着イメージセンサーを用いた画像読取装置は複数の光電変換素子をライン上に並べたものであり、下記の文献に示すように、それぞれの素子の出力信号を、それぞれの素子が持つ感度バラツキを黒レベル補正、白レベル補正、階調補正などによって均一となるような補正を行なった上で、ディスプレイやプリンタなどの画像出力装置に送出する。
特開平5−110848号公報
上記特許文献1に開示された従来の画像読取装置では、それぞれの受光素子(光電変換素子)の感度バラツキを補正する際に用いる校正用チャートは無彩色であり、分光反射率特性が波長領域全域にわたって比較的均一なものを用いて光電変換素子の感度バラツキを測定する。この場合、光電変換素子の受光波長領域の光に対する信号強度を補正することはできるが、カラーフィルタ透過率のバラツキや、光源の波長変動などに起因する色バラツキに対しては補正することはできず、光電変換素子間の色むらの原因となる。
本発明は、上記の問題を解消するため、カラーフィルタの透過率のバラツキや、光源の波長変動などに起因する色バラツキなど、既知のバラツキに要因について事前にバラツキ量を把握しておき、適切な調整を行なうことで、光電変換素子間の色むらを低減する事を目的とする。
本発明の画像読取装置は、
各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する撮像手段と、
前記複数の光電変換素子から出力される画像信号のレベルを調整するレベル補正手段と、
前記レベル補正手段から出力される画像信号に対して色補正を行なう色補正手段と、
前記色補正手段における色補正で用いられる色補正係数を生成する色補正係数生成手段とを備え、
前記色補正係数生成手段は、色補正係数算出・保管手段と、色補正係数補間手段とを備え、
前記色補正係数算出・保管手段は、前記撮像手段でカラーチャートを撮像したときに前記レベル補正手段から出力される画像信号に対し、当該カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行なうカラーチャート特性補正手段と、前記カラーチャート特性補正手段で補正された画像信号に基づいて色補正係数を生成する
ことを特徴とする。
本発明によれば、光電変換素子毎に複数の色に関する感度のバラツキを補正することにより、結果的に複数の光電変換素子間の色ムラを軽減することができる。
また、色補正係数の取得にあたり、事前にカラーチャートの反射率特性に対する補正を行うので、カラーチャートの反射率の不均一性により、誤った色補正係数を設定することを避けることができる。
実施の形態1.
図1は本発明による実施の形態1における画像読取装置の構成を示す図である。
本発明による画像読取装置は、撮像手段1、レベル補正手段2、色補正手段3、及び色補正係数生成手段4を有する。
色補正係数生成手段4は、カラーチャート特性補正係数保管手段47、カラーチャート特性補正手段48、パターン判別手段43、色補正係数算出手段44、及び色補正係数保管手段45を有する。
撮像手段1は、各々が一次元的に配列された複数の画素を有する複数のセンサチップを有し、画像を一次元的に読取って画像信号を一連のディジタル画素データD1として出力する。ディジタル画素データD1はそれぞれの画素の信号値を表す。
図2は、撮像手段1を示す。図示の撮像手段1は、密着イメージセンサー11で構成される。密着イメージセンサー11は、基板11a上に互いに接続されて一列に配置された複数の、例えばA個のセンサチップSC(1)乃至SC(A)と、撮像対象としての原稿に照明光を当てるための光源13とを備えている。
図3は、密着イメージセンサー11のセンサチップをより詳細に示す。センサチップSC(1)乃至SC(A)の各々(符号「SC」で示される)は、図3のように、赤、緑、青の各々について、複数の、例えばB個の光電変換素子PR(1)〜PR(B)、PG(1)〜PG(B)、PB(1)〜PB(B)を有する。
光電変換素子PR(1)〜PR(B)は赤色の光に感度を有し、光電変換素子PG(1)〜PG(B)は緑色の光に感度を有し、光電変換素子PB(1)〜PB(B)は緑色の光に感度を有する。
イメージセンサ11の長手方向11xに直交する方向(横方向)11yに並んだ3つの光電変換素子で一つの画素が構成される。例えば、光電変換素子PR(1)、PG(1)及びPB(1)で一つの画素P(1)が構成され、光電変換素子PR(B)、PG(B)及びPB(B)で一つの画素P(B)が構成される。
同じ画素の3つの光電変換素子の出力は同時に、即ち並列的に出力される。以下の説明では、同時に並列的に出力される同じ画素からの信号(データ)を纏めて符号D1、BK1、WH1、L1、L2、M1などで表すこともあり、それぞれの赤、緑、青の成分を表すため、それぞれの符号にR、G、Bを付加することもある。また、これら3つの信号(データ)を、赤、緑、青の3つのチャンネルの信号(データ)と言うこともある。さらに、これらの信号(データ)が、画素毎のデータから成ることを表すために、画素を表す符号kを用いてD1R(k)、D1G(k)、D1B(k)などと表すこともある。この場合、符号kは撮像手段1における画素の番号であり、例えば一端から他端へ昇順に付与されたものである。画素毎に生成される補正係数についても同様に括弧付きの符号「(k)」が付加されることがある。
イメージセンサ11は、光電変換素子からの画像信号を出力するとともに、当該画像信号を出力している画素を識別するデータ(従って光電変換素子を識別するデータ)、即ち、センサチップ内における画素の位置、例えばセンサチップの一方の端部(例えば図3の左端)から数えて何番目の画素であるかを示すデータ)PN及び当該画素を含むセンサチップを示すデータCNを出力する。
なお、図3は光電変換素子の配列の一例を示すが、本発明は図示の配列に限定されない。
また、図2では、センサチップ間の隙間がなく配置されているものとして図示しているがが、実際はこのように配置するのは困難で、チップ間に一定の間隔を持って配置され、隙間の画素分は周辺の画素情報を基に補間されることがあるが、本発明はそのいずれの場合でも適用することができる。
レベル補正手段2は、撮像手段1から出力されるディジタル画素データD1のレベルを調整してレベル補正後のデータL1を出力する。
図4はレベル補正手段2の一例を示す図である。
図示のレベル補正手段2は、
撮像手段1より出力されるディジタル画像データD1の黒レベルを補正する黒補正手段21と、黒補正手段21の出力について白レベル補正を行なう白補正手段22と、白補正手段22の出力についてグレーバランス補正を行なうグレーバランス補正手段23と、黒補正手段21で用いられる黒補正係数を算出し、保管する黒補正係数生成手段24と、白補正手段22で用いられる白補正係数を算出し、保管する白補正係数生成手段25と、グレーバランス補正手段23で用いられるグレーバランス補正係数を算出し、保管するグレーバランス補正係数生成手段26とを備える。
黒補正係数生成手段24は、黒レベル校正モードにおいて、撮像手段1(イメージセンサ6)で黒補正チャートを撮像したとき、或いは光源13をオフにすることにより、センサチップ12に入射する光のない状態で出力されるチャンネル毎の信号値D1R(k)、D1G(k)、D1B(k)を読み取ることにより黒補正係数BKmR、BKmG、BKmBを求めて、保管する。例えば、黒レベル校正モードにおいて、撮像手段1から出力されるチャンネル毎の信号の値D1R(k)、D1G(k)、D1B(k)を黒レベル補正係数BKmR、DKmG、DKmBとする。
黒補正手段21は、撮像モード(本来の撮像対象を撮像するモード)において撮像手段1より出力されたディジタル画素データD1R、D1G、D1Bに対して、黒補正係数生成手段24に保管された黒補正係数BKmを用いて、式(1)により黒補正後データBK1R、BK1G、BK1Bを算出する。
BK1R=D1R−BKmR …(1r)
BK1G=D1G−BKmG …(1g)
BK1B=D1B−BKmB …(1b)
白補正係数生成手段25は、白レベル校正モードにおいて、光源13を点灯し、基準となる白色のチャートを撮像手段1で読み取ったときに、黒補正手段21から出力される黒レベル補正されたチャンネル毎の信号BK1R(w)、BK1G(w)、BK1B(w)と、所定の目標値WHtとの比に基づいて、白補正係数WHmR、WHmG、WHmBを求めて、保管する。
この白補正係数WHmR、WHmG、WHmBは、白レベル校正モードにおける白補正後の信号値WH1R(w)、WH1G(w)、WH1B(w)が、所定の白レベルWHtになるようにするための係数であり、黒レベル補正された信号BK1R(w)、BK1G(w)、BK1B(w)の所定の白レベルWHtに対する比BK1R(w)/WHt、BK1G(w)/WHt、BK1B(w)/WHtを補正係数WHmR、WHmG、WHmBとする。
即ち
WHmR=BK1R(w)/WHt …(2r1)
WHmG=BK1G(w)/WHt …(2g1)
WHmB=BK1B(w)/WHt …(2b1)
で求められる。
白補正は、光電変換素子の出力バラツキ及び、光学系の減衰分を補正するものであり、白補正手段22は、黒補正されたチャンネル毎の信号BK1R、BK1G、BK1Bに対して白レベル補正係数WHmR、WHmG、WHmBを用いて以下の式(2r2)、(2g2)、(2b2)により白補正後データWH1R、WH1G、WH1Bを算出する。
WH1R=BK1R/WHmR …(2r2)
WH1G=BK1G/WHmG …(2g2)
WH1B=BK1B/WHmB …(2b2)
グレーバランス補正係数生成手段26は、グレーバランス校正モードにおいて、撮像手段1でグレーバランス補正用チャートを読み取ったときの白補正手段22の3つのチャネルの出力WH1R(g)、WH1G(g)、WH1B(g)の比率が予め定めた値となるようにするためのグレーバランス補正係数GBmR、GBmG、GBmBを算出し、保管する。
グレーバランス補正手段23は、赤、緑、青の白補正後データWH1R、WH1G、WH1Bに対し、グレーバランス係数生成手段26に保管されたグレーバランス補正係数GBmR、GBmG、GBmBを用いて式(3r)、(3g)、(3b)によりグレーバランス補正後の各色の(各チャネルの)データL1R、L1G、L1Bを算出する。
L1R=WH1R/GBmR …(3r)
L1G=WH1G/GBmG …(3g)
L1R=WH1B/GBmB …(3b)
なお、レベル補正手段2による補正は、画素毎(光電変換素子毎)に行っても良く、センサチップ毎に行っても良く、それぞれ複数の光電変換素子で構成されるブロック毎に行っても良い。
色補正手段3は、レベル補正手段2から出力されるレベル補正後の各色の画像データL1R、L1G、L1Bに対し、色補正係数生成手段4から提供される色補正係数を用いて色補正を加え、色補正後の信号M1R、M1G、M1Bを出力する。この色補正は例えば、レベル補正後の画像データL1R、L1G、L1Bで表される各画素の色を「3」より多い、例えば12個の色成分に分解した上で、各成分に補正係数を掛けて加算する演算を行うことでなされる。上記のような演算は、例えば下記のマトリクス演算式(4)で表され、その場合補正係数(の集合)は係数マトリクスの形で与えられる。
Figure 2010130331
式(4)において、
Hr、Hg、Hb、Hc、Hm、Hy、Hry、Hrm、Hgy、Hgc、Hbc、Hbmは入力データL1R、L1G、L1Bで表される色を12個の色成分に分解することにより得られる、12個の色成分の値を表す。具体的には、
Hrは、赤の色相の色成分を表し、
Hgは、緑の色相の色成分を表し、
Hbは、青の色相の色成分を表し、
Hcは、シアンの色相の色成分を表し、
Hmは、マゼンタの色相の色成分を表し、
Hyは、イエローの色相の色成分を表し、
Hryは、赤とイエローの中間の色相の色成分を表し、
Hrmは、赤とマゼンタの中間の色相の色成分を表し、
Hgyは、緑とイエローの中間の色相の色成分を表し、
Hgcは、緑とシアンの中間の色相の色成分を表し、
Hbcは、青とシアンの中間の色相の色成分を表し、
Hbmは、青とマゼンタの中間の色相の色成分を表す。
KR0、KR1、…KB11は、後述の色補正係数生成手段4により出力された色補正係数である。
色補正係数生成手段4が提供する色補正係数は、後述のようにして色校正モードにおいて得られたデータ(「色補正係数」又は「色補正係数算出基礎値」)CR0〜CR11、CG0〜CG11、CB0〜CB11を元に生成されるものである。
なお、レベル補正手段2内のグレーバランス補正が、一つのグレーバランス補正用チャートを用いて行なわれる、大まかな色補正であるのに対し、色補正手段3で行なわれる色補正は、個々の色相に対してより細かな補正を行うものである。
色校正モードにおいては、複数のカラーチャートを順次撮像し、そのときのレベル補正手段2の出力L1R、L1G、L1Bの各々のレベルを測定し、測定値と目標値(本来現れるべき値)との差を検出し、各カラーチャートを撮像したときの測定値と目標値との差が、複数のカラーチャートについて総合的に最小になるように、例えば測定値と目標値の2乗の総和が最小になるように、色補正係数を求める。
この場合、色補正係数をある値に定めたときに実際に色補正手段3から出力される信号の値を読み取って、目標値に対する誤差を検出し、検出結果に基づいて色補正係数をさらに調整するといった処理を行なうこととしても良い。この場合、補正後の信号値が目標値に十分近い値となるまで、上記のような処理を繰り返すこととしても良い。
色補正係数を、すべての画素について個別に算出し、記憶しておけば、各画素についての色再現性の観点からは最善であるが、補正係数算出のための演算量や、記憶すべき補正係数の量(データ量)が多くなるという問題がある。そこで、本実施の形態では、複数の画素に対して一つ或いは一組の色補正係数を算出して、記憶しておき、撮像モードにおいて、補間等により個々の画素のための色補正係数を生成して、色補正に用いることとしている。
より具体的には、各センサチップを、各々が前記センサチップの複数の光電変換素子の一部で構成される複数のグループ毎に分けておき、レベル補正手段2の出力信号の階調値の変化のパターンに応じて、各センサチップについて、非分割モードか分割モードを選択し、分割モードが選択された場合には、上記のグループ毎に、レベル補正手段2から出力される画像信号の平均値を求め、非分割モードが選択された場合には、当該センサチップのすべての光電変換素子の画像信号の平均値を求め、これらのグループ毎の平均値及び/又はチップ毎の平均値が予め記憶された目標値に最も近くなるように、即ち、複数のカラーチャートについて、上記の平均値と目標値の差が総合的に最小になるように、例えば差の2乗の総和が最小となるように、色補正係数の算出を行う。
この場合、非分割モードで求められたチップ毎の平均値を、上記複数のグループの各々についての平均値として用いて、当該グループについての色補正係数の算出を行なう。
この際、上記平均値と目標値の差に対して、カラーチャート毎に定められた重みを付けた上で総合的に最小となるように、例えば、平均値と目標値の差の2乗の和に重み付け係数を掛けたものの総和が最小となるように、グループ毎の(各グループに対応する)色補正係数の決定を行っても良い。
そして、上記のようにして算出された色補正係数を保管し、撮像モードにおいて、このグループ毎の色補正係数に基づく補間を行って個々の画素のための色補正係数を求めて色補正に用いることとしている。
各センサチップについて非分割モードを選択するか、分割モードを選択するかは、パターン判別手段43における、画像信号の変化の傾向についてのパターン判別の結果に基づいて決定される。本発明では、パターン判別に用いる画像信号として、レベル補正手段2の出力L1を直接パターン判別手段43に入力するのではなく、その前に、カラーチャート特性補正手段48でカラーチャート特性補正を行うこととしている。
このカラーチャート特性補正は、カラーチャートのバラツキに対する補正を行うものであり、カラーチャートの反射率が一様でないことによる信号レベルの不均一性を補正するものである。
カラーチャート特性補正手段48は、カラーチャート特性補正係数保管手段47に保管されたカラーチャート特性補正係数(カラーチャート特性補正データ)KCR、KCG、KCB、YR1cm、YG1cm、YB1cmおよびレベル補正手段より送出された入力データL1(L1R、L1G、L1B)の位置情報PNを用いて、レベル補正手段2の出力L1(L1R、L1G、L1b)を補正して、補正後のデータL2(L2R、L2G、L2Bを出力する。
カラーチャート特性補正係数は、以下のようにして定められ、カラーチャート特性係数保管手段47に書き込まれる。
光源によるカラーチャートの照射が一様であるとし、撮像手段1を構成するセンサチップSCの、入力光強度に対する出力信号の強度の比が一様(すべての光電変換素子で略同じ)である場合、カラーチャートの反射率が一様であれば、センサチップSCの出力は一様となるが、カラーチャートの反射率が一様でなければ、センサチップSCの出力も一様でなくなる。
例えば、図5(a)に示すように、カラーチャートの分光反射率が右上がりの傾向を有する場合には、センサチップSCの光電変換素子の出力も、(光電変換素子の入力光強度に対する出力信号の強度の比が一定であるとすれば、)図5(b)に示すように右上がりの傾向を有することになる。
本実施の形態では、カラーチャートのバラツキ特性(反射率の不均一性)を測定するため、図6に概略的に示す分光反射率測定器101を用いて、カラーチャート51の各位置(各測定点)の反射率を測定する。さらに分光反射率測定器101で得られたデータをデータ処理装置102で処理して、処理により得られた補正係数を、色補正係数生成の対象である画像読取装置(以下単に「校正対象装置」と呼ぶことがある)103に送り、校正対象装置103において、保管手段47に書き込む。
図6にはさらなる画像読取装置104が示されている。この画像読取装置104は、校正対象装置103と同じ仕様のものであり、校正対象装置103自体を画像読取装置104として用いることもできるが、以下では別のものであるとして説明する。また、画像読取装置104は1台には限定されず、複数台の画像読取装置104を用いても良い。
分光反射率測定器101は、分光反射率の測定結果の一つとして三刺激値X1Y1Z1を出力する。
一方、画像読取装置103、104は、その撮像手段1のセンサチップSCの各光電変換素子(画素)は、カラーチャートの分光反射率特性に応じた、画像読取装置の光源の光の反射光を検出し、RGBの3チャンネルの信号D1R、D1G、D1Bを出力するものであり、レベル補正手段2の出力も同じRGBの3チャンネルのデータL1R、L1G、L1Bから成る。
本願では、分光反射率測定器101による測定により得られるデータを「測定データ」と言い、画像読取装置103、104による撮像により得られるデータ、例えばレベル補正手段2の出力を「撮像データ」と言うことがある。
分光反射率測定器101で測定された分光反射率測定の結果の一つである三刺激値X1Y1Z1と、画像読取装置の撮像手段1のセンサチップSCの光電変換素子からの信号D1R,D1G,D1B、或いは、レベル補正手段2の出力L1R、L1G、L1Bとの間には光電変換素子の感度特性に応じた相関関係がある。
このような相関関係を利用して、分光反射率測定器101で行ったカラーチャートの反射率測定の結果(測定データ)と、同じカラーチャート51(反射率測定に用いたカラーチャート自体)を画像読取装置104で読み取ったときに得られる画像信号(撮像データ)とに基づいて、データ処理装置102で、カラーチャート特性補正のための係数を決定する。例えば、分光反射率測定器101による測定データY1と、画像読取装置104における撮像データL1R、L1G、L1Bとの関係を利用する。
そのために、まず、複数のカラーチャート51を順次分光反射率測定器101にセットして(分光反射率測定器で測定される位置に置き)、カラーチャート51上の複数の測定点S(i)(i=1,2,…,I)について分光反射率測定器101を用いて反射率の測定を行って測定データを得るとともに、画像読取装置104で撮像して撮像データを得る。
ここで言う複数の測定点S(i)は、複数のカラーチャート上の、互いに同一の位置の測定点であっても良く、互いに異なる位置の測定点であっても良い。また、各カラーチャート上の一点のみを測定点としても良い。測定点の総数Iは、各カラーチャート上の測定点の数ではなく、すべてのカラーチャート上の測定点の総数を表す。
各カラーチャート上の異なる位置を測定点とする場合、複数の測定点S(i)について画像読取装置104で撮像して撮像データを得る場合の便宜のために、測定点S(i)は、カラーチャートを画像読取装置104にセットしたときに(撮像される位置に置いたときに)、撮像手段1の主走査方向に並ぶ位置に存在するものであるのが望ましい。
このようにして得られる測定データY1(i)を符号Y1S(i)で表わす。
撮像データとしては、画像読取装置104のレベル補正手段2から出力されるデータL1R(i)、L1G(i)、L1B(i)が用いられ、上記の処理により得られる撮像データは符号L1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)で表わされる。
これらの測定データY1(i)は、分光反射率測定器101からデータ処理装置102に送られ、撮像データL1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)は、画像読取装置104からデータ処理装置102に送られる。
データ処理装置102では、複数の測定点S(i)についての測定データY1S(i)の平均値Y1Scを算出し、同じく複数の測定点S(i)についての撮像データL1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)のそれぞれの平均値L1RSc、L1GSc、L1BScを算出する。
次に、上記の複数の測定点S(i)についての測定データの、その平均値(すべての測定点についての平均値)に対する偏差の、該平均値に対する比(Y1Sc−Y1S(i))/Y1Sc(言い換えると、平均値で正規化された測定データの偏差値)を説明変数とし、上記の複数の測定点S(i)についての撮像データの、その平均値(すべての測定点についての平均値)に対する偏差の、該平均値に対する比(L1RSc−L1RS(i))/L1RSc(言い換えると、平均値で正規化された撮像データの偏差値)を目的変数とし、回帰分析を行って、回帰直線の傾きKCRを係数データとして求める。
即ち、(Y1Sc−Y1S(i))/Y1Scを図7に示すように、横軸上に、(L1RSc−L1RS(i))/L1RScを縦軸上に表して、複数の測定点のデータをプロットすると、両者に正の相関があることが明らかとなり、これらのデータに対して、最小二乗法により、回帰直線120を求め、その傾きを係数データKCRとして求める。
緑、青のデータについての同様にして、傾きKCG、KCBを係数データとして求める。
このようにして得られた傾きKCR、KCG、KCB(を表すデータ)は、補正係数(第1の補正係数、或いは共通補正係数)として、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では、送られたデータを保管手段47に書き込む。
詳しく述べると、データ処理装置102から、書き込むべきデータが信号線110を介して、校正対象装置103のインターフェース49を介して制御手段50に送られ、制御手段50が保管手段47に書き込む。
補正係数KCR、KCG、KCBは、特定の画像読取装置に限らず、同じ仕様の他の画像読取装置にでも用い得るものであり、また各画像読取装置においてすべての画素の色補正係数の生成に利用されるものである。
次に、後に色補正係数の生成で用いられる特定のカラーチャートを分光反射率測定器101にセットし、セットされたカラーチャート上の複数の測定点T(j)(j=1,2,…,J)について分光反射率測定器101により反射率の測定を行って測定データY1(j)を得る。
次に、同じカラーチャートを校正対象装置103にセットし、校正対象装置103でセットされたカラーチャートを撮像してすべての画素の撮像データL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)(k=1,2,…、K)を得る。
分光反射率測定器101で測定を行うときの測定点T(j)は、校正対象装置103で撮像して得られる撮像データとの対応付けのため、カラーチャートを校正対象装置103にセットしたときに、撮像手段1の主走査方向に並ぶ位置に存在するものであるのが望ましい。
図8に測定点の一例を示す。図示のように、カラーチャート51上の測定点52(1)〜52(J)が直線53上に位置している。測定点の数(J)は撮像手段1内の画素の数(K)より少なくても良く、その場合、各画素の位置におけるデータを補間により求める。この補間は、データ処理装置102で行われる。測定点の各々は、撮像手段1のいずれかの画素に対応する位置であるのが望ましいが、この点も必須ではなく、測定点のデータから各画素の位置のデータを補間により求めればよい。このように補間により得られたデータも、本願では「測定データ」と呼ぶことがある。
補間によりすべての画素についての測定データY1(k)が得られる。
以上の処理で、各画素についての測定データY1(k)、撮像データL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)(k=1、2、…K)が得られる。校正対象装置103で得られた撮像データL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)は、データ処理装置102に送られる。
次に、データ処理装置102において、データY1(k)、L1R(k)、L1G(k)、L1B(k)の撮像手段のすべての画素についてのそれぞれの平均値Y1c、L1Rc、L1Gc、L1Bcを求める。
次に、各画素について、
YR1cm(k)=L1Rc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5r)
YG1cm(k)=L1Gc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5g)
YB1cm(k)=L1Bc×(Y1c−Y1(k))/Y1c …(5b)
を求め、
これらのデータYR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を補正係数(第2の補正係数、あるいは個別補正係数)として、データ処理装置102から校正対象装置103に送り、校正対象装置103では送られた補正係数を保管手段47に書き込む。
保管手段47には、色補正係数の生成に用いられる複数のカラーチャートの各々について図8に示すように、上記の傾きを示すデータ(共通補正係数)KCR、KCG、KCBと、各画素についてのデータ(個別補正係数)YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)(k=1、2、…K)とが保管される。
色補正係数の生成に用いられる複数のカラーチャートのすべてについて上記の処理が行われると(即ち、カラーチャート特性補正係数の取得及び保管が終わると)、次に校正対象装置103において、色補正係数の生成が行われる。上記の処理による撮像が行なわれるときは、レベル補正手段2から出力されている、各画素のデータL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)に対して、カラーチャート特性補正手段48が以下のような補正を行う。
L2R(k)=L1R(k)+KCR×YR1cm(k) …(6r)
L2G(k)=L1G(k)+KCG×YG1cm(k) …(6g)
L2B(k)=L1B(k)+KCB×YB1cm(k) …(6b)
なお、上記の例では、YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)、KCR、KCG、KCBを保管手段47に保管することとしているが、代わりに、第1の補正係数と第2の補正係数の積、即ち、
YR2cm(k)=KCR×YR1cm(k)
YG2cm(k)=KCG×YG1cm(k)
YB2cm(k)=KCB×YB1cm(k)
で得られる補正係数(第3の補正係数)YR2cm(k)、YG2cm(k)、YB2cm(k)をデータ処理装置102で算出し、保管手段47に保管しておき、
L2R(k)=L1R(k)+YR2cm(k) …(7r)
L2G(k)=L1G(k)+YG2cm(k) …(7g)
L2B(k)=L1B(k)+YB2cm(k) …(7b)
の演算により、補正を行うこととしても良い。
このようにして得られる、補正後のデータL2R(k)、L2G(k)、L2B(k)は、パターン判別手段43及び色補正係数算出手段44に供給される。
パターン判別手段43は、補正されたデータL2R、L2G、L2Bに基づいて、画像信号の変化の傾向を判別する。
パターン判別は、各カラーチャートが撮像されたときに、各色(チャンネル)毎に行なわれる。
以下のチャンネル毎の動作の説明における、「すべての画素の出力」は、「すべての画素の、各色の光に感度を有する光電変換素子の出力」を意味する。
パターン判別手段43は、色校正モードにおいて各カラーチャートが撮像されているときのカラーチャート特性補正手段48からの出力データ(測定値)L2R、L2G、L2Bの各々のセンサチップ毎の変化の傾向を判別し、非分割モードと分割モードのいずれかを選択し、選択の結果を示す信号S1を出力する。
なお、上記のパターン判別は、測定値L2R、L2G、L2Bの各々に対して行なわれるので、例えば測定値L2RとL2Gとでは異なる判定結果となることがある。以下でも同様である。
パターン判別手段43で非分割モードを選択したときは、色補正係数算出手段44は、各センサチップのすべての画素の出力の値の平均値Laqc(q=R、G又はB)を求め、これをグループ毎の平均値(Laqg=Laqc)として、例えば内部の記憶手段44aに一時的に保持する。
パターン判別手段43が分割モードを選択したときは、色補正係数算出手段44は、後述の複数のグループ(それぞれのセンサチップの複数の光電変換素子の一部で構成される)の各々の光電変換素子の画像信号の値の平均値Laqgを求め、例えば内部の記憶手段44aに一時的保持する。
複数のカラーチャートのすべてについて、上記の平均値が求められた後、上記複数のカラーチャートについて求めたグループ毎の平均値(これには、グループ毎の平均値として保持されている、チップ全体についての平均値が含まれる)と、その目標値との差が総合的にゼロに最も近くなるような色補正係数を、当該グループの色補正係数CRug、CGug、又CBugとして求める。なお、「CRug」、「CGug」、「CBug」における添え字の「u」は、0乃至11のいずれかの値を取るものであり、式(4)のKR0〜KR11、KG0〜KG11、KB0〜KB11における「0」〜「11」と同様に、12個の色成分のいずれかを表わす。また、「CRug」、「CGug」、「CBug」における添え字の「g」は、グループの番号に対応し、例えば後述のように、4つのグループに分けられる場合には、gは1乃至4のいずれかの値を取る。
このようにして求められた色補正係数CRug、CGug、CBug(uは例えば0乃至11のいずれか、gは例えば1乃至4のいずれか)は、撮像モードで色補正に用いられる、各光電変換素子のための色補正係数KRu、KGu、KBuの生成に用いられるものであり、グループ毎の色補正係数、或いは、色補正係数算出基礎値とも呼ばれる。
補正係数保管手段44は、色補正係数算出手段44で算出された色補正係数CRug、CGug、CBugを、センサチップ毎に区別して、例えば、各センサチップを特定する情報(SC(1)、SC(2)、…)と対応付けて保管する。
撮像モードにおいて、色補正係数補間手段42は、補正係数保管手段44から色補正係数CRug、CGug、CBugを読出し、画像信号を出力しているセンサチップを表す信号CN及び光電変換素子を示すデータPNに基づき、個々の光電変換素子のための色補正係数KR0〜KB11を求める。
この色補正係数の補間に当たり、色補正係数補間手段42は、レベル補正手段2より入力データL1R、L1G、L1Bとともに出力される入力データの位置情報PNを元に、複数の色補正係数CRug、CGug、CBugに基づく線形補間を行なうことにより個々の色補正係数KR0〜KB11を求めて出力する。
撮像モードにおいて、色補正手段3は、レベル補正手段2から出力されるレベル補正データL1(=L1R、L1G、L1B)について、色補正係数KR0〜KB11を用いて、上記の式(4)で表される処理を行なうことにより、色チャンネル毎に出力を調整して、色補正したデータ(色補正後データ)M1R、M1G、M1Bを出力する。
なお、撮像手段1の出力をリアルタイムに処理する必要のない(即ち色校正モードにおいてのみ動作する)、カラーチャート特性補正手段48、パターン判別手段43及び色補正係数算出手段44はソフトウエアで、即ちプログラムされたコンピュータで実現することもできる。レベル補正手段2内の、補正係数生成手段24、25、26のうちの、それぞれの校正モードにおいてのみ動作する部分も同様である。
以下、色補正係数の算出に際に、グループ毎に分ける方法、並びにグループの補正係数から、各光電変換素子のための色補正係数を求める方法について説明する。以下では、各センサチップを構成する画素の数が200であるとする。
色補正係数算出手段44は、各チップの例えば200個の画素を、処理に当たり観念的に4つのグループに分ける。
例えば、図10に示すように、第1のグループG1を、チップの左端から10個の画素(左端から数えて、1番目から10番目までの画素)P(1)〜P(10)で構成し、第2のグループG2を、チップの左端から数えて11番目から100番目までの画素P(11)〜P(100)で構成し、第3のグループG3を、チップの左端から数えて101番目から190番目までの画素P(101)〜P(190)で構成し、第4のグループG4を、チップの左端から数えて191番目から200番目まで(従って、チップの右端から数えて1番目から10番目まで)の画素P(191)〜P(200)で構成する。
パターン判別手段43は、撮像手段1であるカラーチャートを撮像したときに、各チップ内の複数の光電変換素子1からの出力信号をレベル補正手段2で補正しさらに、後述のカラーチャート特性補正手段48で補正した後に得られる信号(測定値)L2R、L2G、L2Bの各々に対して、チップの一方の端部における平均値Le1と他方の端部における平均値Le2との差が所定値以上かどうかの判定を行う。
例えば、一方の端部(最端部及びその近傍部分、即ち図3で左端から所定数E(例えば3乃至10個程度)の画素の平均値Le1を求め、他方の端部(図3で右端から所定数Eの画素の平均値Le2を求め、それらの平均値の差が所定値以上であるときは、対応する色信号M1R、M1G、M1Bの算出に用いられる色補正係数については、分割モードを選択する。そうでなければ、非分割モードを選択する。
分割モードを選択したときは、赤、青、緑の各々のチャンネルについて、それぞれのグループ毎の、画像信号
L2q(q=R、G又はB)の平均値Laq1、Laq2、Laq3、Laq4を求める。非分割モードを選択したときは、センサチップのすべての画素、例えば、200個の画素の画像信号の平均値Laqcを求める。
そして、非分割モードで求めた200個の画像信号の平均値Laqcを、グループ毎の平均値として(Laq1=Laq2=Laq3=Laq4=Laqcとして)、記憶手段44aに保持する。
複数のカラーチャートについて撮像が終わった後に、記憶手段44aに保持されている上記のグループ毎の平均値Laqgとその目標値Lqtとの差に基づいて、グループ毎の補正係数CRu1、CRu2、CRu3、CRu4、CGu1、CGu2、CGu3、CGu4、又はCBu1、CBu2、CBu3、CBu4を求める。この場合、補正係数は、上記の差が総合的にゼロに最も近くなるように、その値が定められる。
4つのグループに対して4組の補正係数(各組が12個の補正係数から成る)が求められる。求められた補正係数は、補正係数保管手段44に保管される。
上記のようにして、イメージセンサを構成するすべてのセンサチップの各々について、グループ毎の補正係数が求められ、それぞれ保管手段44に保管される。
撮像モードにおいては、以下のような処理が行なわれる。
撮像手段1から画像信号D1が、出力され、これに伴いレベル補正手段2から補正データL1(=L1R、L1G、L1B)が出力されるとき、それとともに、出力されている画像信号がどのセンサチップのどの画素からのものであるかを示す信号(センサチップ識別信号CN及び画素識別信号PN)が同時に出力される。
色補正係数補間手段42は、センサチップ識別信号CNに基づいて、そのセンサチップに関し格納されているグループ毎の補正係数(補間係数算出基礎値)を基にして、補間により、個々の画素についての補正係数を求める。
この補間は例えば線形補間により行なわれる。
例えば、図11に示すように、第1のグループG1について定められた補正係数Kqu1を、第1のグループG1内のいずれかの画素、例えばチップの左端の画素(PN=1の画素)のための補正係数として用い、第2のグループG2について定められた補正係数Kqu2を、第2のグループG1内のいずれかの画素、例えば第2のグループG2の中央付近、例えばチップの左端から数えて55番目の画素(PN=55の画素)のための補正係数として用い、第3のグループG3について定められた補正係数Kqu3を、第3のグループG1内のいずれかの画素、例えば第3のグループG3の中央付近、例えばチップの左端から数えて146番目の画素(PN=146の画素)のための補正係数として用い、第4のグループG4について定められた補正係数Kqu4を、第4のグループG1内のいずれかの画素、例えばチップの右端の画素(PN=200の画素)のための補正係数として用いることとし、上記以外の画素(チップの左端から数えてn番目の画素)の補間係数Kqu(n)を、各画素のセンサチップ内の位置を考慮し、Kqu1、Kqu2、Kqu3、Kqu4を結ぶ直線による線形補間により求める。
例えば、左端からn番目の画素の補間値Kqu(n)は、以下のように求められる。
1<n<55の範囲では、
Kqu(n)={Kqu1×(55−n)+Kqu2(n−1)}/(55−1) …(8a)
55<n<146の範囲では、
Kqu(n)={Kqu2×(146−n)+Kqu3(n−55)}/(146−55) …(8b)
146<n<200の範囲では、
Kqu(n)={Kqu3×(200−n)+Kqu4(n−146)}/(200−146) …(8c)
色補正係数生成手段4は、各画素の画像信号が、色補正手段3に供給されるのに同期して、色補正手段3にその画素のための補正係数の組を供給する。そのために、画素識別信号PNを参照して、当該画素画像信号が色補正手段3に供給されるタイミングを特定する。
なお、各グループを構成する画素の数は、上記の例に限定されない。またグループの数も上記の例に限定されない。
但し、チップの両端において、チップの最端部の画素を含み、他のグループよりも少数の画素で形成されたグループを構成するのが望ましい。そうすることで、互いに隣接するセンサチップの互いに隣接する端部間で、補正後の色の違いを小さくすることができるからである。
以下、この点について、図12(a)及び(b)を参照して説明する。なお、以下では、説明を簡単にするため、一つのカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力のみに基づいて色補正係数が定められるものとする。
上記一つのカラーチャートを撮像したときのカラーチャート特性補正手段48の出力L2q(q=R、G又はB)が、図12(a)の左から1番目の2番目のセンサチップSC(1)、SC(2)のように、センサチップ毎にほぼ一定である場合には、各センサチップのすべての画素の出力の平均値Laqcを求め、この平均値と、その目標値Lqtとの差がゼロに最も近くなるように各センサチップに共通の色補正係数を求め、それを用いて各センサチップのすべての画素の色補正を行なえば、図12(b)に示すように、色補正後の信号M1q(SC(1))、M1q(SC(2))のレベルをセンサチップSC(1)、SC(2)の全体にわたり目標値Lqtに近づけることができ、2つのセンサチップSC(1)、SC(2)の互いに隣り合う端部の画素の色補正後の信号のレベルも略同じとなり、不連続性(段差)が生じない。
同じカラーチャートを撮像したときのカラーチャート特性補正手段48の出力L2q(q=R、G又はB)が、図12(a)の左から3番目のセンサチップSC(3)、SC(4)、SC(5)のように、その両端間で異なる場合、例えばセンサチップSC(3)、SC(4)のように右上がりである場合、或いはセンサチップSC(5)のように右下がりである場合には、各センサチップのすべての画素の出力の平均値Laqcを求め、この平均値と、その目標値Lqtとの差がゼロに最も近くなるように、各センサチップに共通の色補正係数を求め、それを用いて各センサチップのすべての画素の色補正を行なえば、図12(b)に示すように、色補正後の信号のレベルM1qの平均値を目標値Lqtに近づけることができるが、両端の画素の色補正後の信号のレベルは目標値Lqtから離れたものとなる。そして、センサチップSC(3)とセンサチップSC(4)の隣り合う端部の画素の色補正後の信号レベルが大きく異なるものとなり、不連続なものとなる。センサチップSC(2)とセンサチップSC(3)の隣り合う端部の画素間でも同様の不連続性が生じる。センサチップSC(4)とSC(5)の隣り合う端部の画素間でも同様の不連続性が生じる。
このような問題が生じるのを避けるため、上記のように、実施の形態1では、各センサチップの左端と右端とで、レベル補正手段2の出力が異なる場合には、当該センサチップの一部をなすグループ毎の平均値を求め、この平均値と目標値との差を色補正係数の算出に用いているので、センサチップの全体についての平均値と目標値との差を色補正係数の算出に用いる場合に比べ、各画素のセンサチップ内の位置に応じたより細かな(目標値との差がより小さい)色補正を行うことができる。
また、センサチップの端部(最端部及びその近傍部分)の比較的少数の画素から成るグループの平均を用いて、端部のための色補正係数を求め、最端部の画素に対しては、この端部のための色補正係数を用いて色補正を行うので、色補正後の端部の信号を目標値に略一致させることができ、隣り合う端部間での不連続性が生じない。
このように、端部の少数の画素を含み、他のグループよりも小数のグループを「第1種のグループ」と呼びそれ以外のグループを「第2種のグループ」と呼ぶ。
なお、図12(c)は、図12(a)とは異なるカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力分布の一例を示したものである。図示のように、レベル補正手段2の出力レベルは、カラーチャート毎に異なることがある。上記のように、複数のカラーチャートについて平均値と目標値の差が総合的に最小となるように色補正係数を定める必要があるのはそのためである。また、複数のカラーチャートについて平均値と目標値の差が総合的に最小となるように補正係数を定めるので、一つのカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力と、色補正係数とは、図12(a)、(b)を参照して説明したように一対一の対応関係があるのではないが、一つのカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力が図12(a)に示す傾向を有する場合に、仮にその出力のみに基づいて色補正係数を定めたとすれば、色補正係数は図12(b)に示す傾向を持つようになる。
次に、上記のようにして色補正係数を設定するにあたり、事前にカラーチャート特性補正を行うことの意義を説明する。
例えば、読み取ったチャートの反射率特性が図13(a)のような分布を有する場合に、互いに隣接する2つのセンサチップSC(1)、SC(2)の出力信号(に対応するレベル補正手段2の出力信号L1q(qはR、GまたはB)が、図14(a)に示す如くであるとすると、センサチップSCはカラーチャートの反射率特性を忠実に再現しているということになり、図14(a)の出力分布はセンサチップが持つ特性から生成されるものではない。
このような場合、図13(a)の特性を有するカラーチャートに対し、色補正後のデータM1qが図14(b)に示す如くとなるような色補正係数を設定したとする。
その場合、同じ色の(同じ色を有するように製造された)カラーチャートであるが、図13(b)のように、図13(a)とは異なる反射率特性の分布を持つカラーチャートを読み取った場合に、上記のように設定された色色補正係数を用いて色補正を行なうと、色補正後のデータM1qは、図14(c)のようになり、分布特性が悪化する結果となる。
これを回避するため、基準カラーチャートの反射率特性分布をあらかじめ測定しておき、センサチップの出力から反射率のばらつき成分を除去した上で、センサチップの出力分布を判定し、色バランス補正係数を求めることとしている。
次に、上記のカラーチャート特性補正、並びに補正係数の算出及び保管の手順を、図15を参照して説明する。
まず、ステップST11では、分光反射率測定器101を用いて複数のカラーチャート(第1組のカラーチャート)の複数の測定点S(i)(i=1〜I)について反射率の測定を行なって測定データY1S(i)を得る。測定データは、データ処理装置102に送られる。
ステップST12ではステップST11で測定の対象となったカラーチャート(第1組のカラーチャート)を画像読取装置104で撮像して、ステップST11と同じ測定点の撮像データとして、レベル補正手段2の出力L1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)を取得する。取得された撮像データは、データ処理装置102に送られる。
ステップST13では、ステップST11で取得した測定データY1S(i)とステップST12で取得した撮像データL1RS(i)、L1GS(i)、L1BS(i)に基づいて、データ処理装置102が、上記のような回帰分析を行って、係数データ(第1の補正係数)KCR、KCG、KCBを得る。上記のようにして求められた係数データKCR、KCG、KCBは、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では送られたデータを保管手段47に書き込む。
次に、ステップST14では、色補正係数の生成に用いられる複数のカラーチャート(第2組のカラーチャート)の一つを選択する。この選択は操作者が行う。
次に、ステップST15では、ステップST14で選択したカラーチャート(第2組のカラーチャートのうちの選択されたもの)を分光反射率測定器101にセットし、セットしたカラーチャート上の複数の測定点T(j)(j=1,2,…)について分光反射率測定器101で反射率の測定を行なう。
測定データは、分光反射率測定器101からデータ処理装置102に送られる。
データ処理装置102では、分光反射率測定器101から送られたデータに対して、必要に応じて補間を行なって画素毎の測定データY1(k)(k=1,2,…,K)を得る。
次に、ステップST16では、ステップST15で用いたのと同じカラーチャート(第2組のカラーチャートのうちの選択されたもの)を、校正対象装置103にセットし、該校正対象装置103で当該カラーチャートの撮像を行って、すべての画素の撮像データL1R(k)、L1G(k)、L1B(k)を得る。
得られたデータは、校正対象装置103からデータ処理装置102に送られる。
次に、ステップST17において、データ処理装置102は、データY1(k)、L1R(k)、L1G(k)、L1B(k)の撮像手段1のすべての画素についてのそれぞれの平均値Y1c、L1Rc、L1Gc、L1Bcを求め、上記の式(5r)、(5g)、(5b)により、YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を算出する。
このようにして算出されたデータは、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では、第2の補正係数として保管手段47に格納される。
次に、ステップST18では、校正対象装置103のカラーチャート特性補正手段48が、ステップST16で得られた撮像データL1R、L1G、L1Bを、保管手段47に保管されている補正係数KCR、KCG、KCB、YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を用いて、式(6r)、(6g)、(6b)で表わされる演算を行うことにより補正を行い、補正されたデータL2R,L2G、L2Bを出力する。
ステップST19では、色補正係数算出手段44が、補正されたデータで表される「測定値」と目標値との差を表す差分データの生成を行なう。
その詳細は、図16に示すごとくであり、まず、ステップST101では、各カラーチャートについての測定結果(カラーチャート特性補正手段48の出力データL2R、L2G、L2B)に基づき、各センサチップに含まれる各色の光電変換素子の出力の変化傾向を調べ、それに基づく判別を行なう。例えば各センサチップの各色の光電変換素子の出力の、一方の端部の所定数の画素の平均値と、他方の端部の所定数の平均値とが所定値以上かどうかの判定を行ない、所定値以上であれば、傾斜があると判定する。
傾斜があると判定したときはステップST102に進み、傾斜がないと判断したときは、ステップST103に進む。
ステップST102では、ステップST101で、チップ内出力に傾斜があると判定されたセンサチップに含まれる光電変換素子をグループに分割する。
ステップST104では、グループ毎の測定値の平均値を求める。
ステップST103では、センサチップ毎の測定値の平均値を求める。
ステップST105では、ステップST103及び/又はステップST104で求めた平均値と目標値との差を、差分データとして求める。
ステップST19の処理が終わると、終わったことが表示される。
操作者は、この表示により処理が終わったことを知ると、次に、ステップST20で、すべての色のカラーチャート(色補正係数の生成に用いられるカラーチャートのすべて)について上記のステップST16〜ST19の処理が終わったか否かを判断し、まだであれば、ステップST14に戻る。
即ち、ステップST14〜ST19の処理は、カラーチャートごとに行なわれる処理であり、ステップST14〜ST19の処理をすべてのカラーチャートについて順に実行する。ステップST14におけるカラーチャートの選択の順序は任意であるが、予め定めておいても良い。
すべてのカラーチャートについてステップST14〜ST19の処理が終わったら(ステップST20でYES)、次にステップST21に進む。
ステップST21では、色補正係数算出手段44が、すべてのカラーチャートについてステップST14〜ST19の処理により得られた、すべての差分データに基づいて補正係数を求める。
例えば、上記のように、各カラーチャートを撮像したときの測定値と目標値との差が、複数のカラーチャートについて総合的に最小になるように、例えば測定値と目標値の2乗の総和が最小になるように、色補正係数を求める。
この場合、差が所定の閾値未満のときは、補正量がゼロとなるように補正係数を定めることとしても良い。
ステップST21では、色補正係数算出手段44は、さらに、上記のようにして求めた補正係数を色補正係数保管手段45に格納する。
なお、上記した図10に示す例では、チップの左端から10個の画素(左端から数えて、1番目から10番目までの画素)で第1のグループG1を構成し、チップの左端から数えて11番目から100番目までの画素で第2のグループG2を構成し、チップの左端から数えて101番目から190番目までの画素で第3のグループG3を構成し、チップの左端から数えて191番目から200番目まで(従って、チップの右端から数えて1番目から10番目まで)の画素で第4のグループG4を構成しているが、このようにする代わりに、図17に示すように、チップの左端から10個の画素(左端から数えて、1番目から10番目までの画素)で第1のグループG1を構成し、チップの左端から数えて51番目から100番目までの画素で第2のグループG2を構成し、チップの左端から数えて101番目から150番目までの画素で第3のグループG3を構成し、チップの左端から数えて191番目から200番目まで(従って、チップの右端から数えて1番目から10番目まで)の画素で第4のグループG4を構成することとしても良い。
この場合、いずれのグループにも属さない画素が存在する。
また、図18に示すように、チップの左端から10個の画素(左端から数えて、1番目から10番目までの画素)で第1のグループG1を構成し、チップの左端から数えて1番目から100番目までの画素で第2のグループG2を構成し、チップの左端から数えて101番目から200番目までの画素で第3のグループG3を構成し、チップの左端から数えて191番目から200番目まで(従って、チップの右端から数えて1番目から10番目まで)の画素で第4のグループG4を構成することとしても良い。
この場合、第1のグループG1は、第2のグループG2の一部を成し、第4のグループG4は第3のグループG3の一部を成す。
なお、図15のステップST21の処理に関して述べたように、平均値と目標値の差があらかじめ決めた閾値以下のときは、色補正係数を、レベル補正手段2の出力信号に対する補正量がゼロとなるような値に定めることとすれば、色補正係数の算出処理を一部省略することができ、処理の高速化を図ることができるという効果がある。
本実施の形態では、上記のように、校正モードにおいて、センサチップ毎の出力の変化の傾向に応じて非分割モード、分割モードのいずれかを選択して、非分割モードが選択されたときは、センサチップのすべての画素の平均値を求め、分割モードが選択されたときは、センサチップの一部をなすグループ毎の平均値を求め、これらの平均値(センサチップの全体についての平均値及び/又はグループ毎の平均値に基づいて色補正係数の算出を行い、算出された色補正係数を記憶し、撮像モードにおいて、色補正係数を元に線形補間を行なうことで生成された各画素のための色補正係数を用いて色補正を行う。従って、レベル補正手段2の出力の変化傾向、従って、撮像手段1の特性に応じて演算量、データ記憶量を切り換えることができ、高精度の色補正を最小の演算量、データ記憶量で行うことができる。
以上説明したように、上記の実施の形態によれば、複数の画素毎に複数の色に関する感度のバラツキを補正することにより、結果的に複数の画素間の色ムラを軽減することができる。さらに、校正モードにおいて、各センサチップ又は各グループを構成する複数の光電変換素子に対して平均値を求め、この平均値を用いて色補正係数の算出を行い、撮像モードにおいて、各光電変換素子のための色補正係数を補間などにより求めているので、色補正係数の算出、保管処理を軽減することができ、しかも、校正モードにおけるレベル補正手段の出力の変化の傾向に基づいて、色補正係数の算出の仕方を変えているので、変化の傾向の如何を問わず、隣接するセンサチップの端部間で色の不連続性が生じることがなく、最小のデータ処理で、十分に適切な色補正係数の決定を行なうことができる。
さらに、色補正係数を設定する際に、それに先立って、カラーチャートの反射率特性のバラツキを補正することとしたので、色補正係数の設定を適切に行なうことができる。
上記の実施の形態では、異なる測定点S(i)についての平均値で正規化された測定データの偏差値(Y1Sc−Y1S(i))/Y1Scと、平均値で正規化された撮像データの偏差値(L1qSc−L1qS(i))/L1qSc(但し、q=R、G又はB)とを用いて回帰分析を行なうことにより、係数H1q(q=R、G又はB)を求めているが、代わりに、各測定点S(i)についての、平均値で正規化された測定データの偏差値(Y1Sc−Y1S(i))/Y1Scに対する、平均値で正規化された撮像データの偏差値(L1qSc−L1qS(i))/L1qSc(但し、q=R、G又はB)の比K1q(i)を、測定点S(i)毎に求め、該比K1q(i)の、すべての測定点についての平均値を求めることで係数データK1qを得ることとしても良い。
また、図15に示す手順に従って処理を行う代わりに、図19に示すように、ステップST11において、第1組のカラーチャートを順次分光反射率測定器101にセットして測定を行った後、続いてステップST23において、第2組のカラーチャートを順次、分光反射率測定器101にセットして、測定を行うこととしても良い。この場合、第1組のカラーチャートと、第2組のカラーチャートとで測定点(各カラーチャート上の位置)を共通にしておくのが効率的である。また、このように測定点を共通にした場合、第2組のカラーチャートを第1組のカラーチャートの一部としてもよい。この場合には、ステップST23はステップST11の一部となる。なお、図19に示される他の処理は、図15に同じ符号で示された処理と同内容のものである。
なお、上記の例では、データ処理装置102において、補正係数KCR、KCG、KCB、YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を求めて、データ処理装置102から校正対象装置103に送ることとしているが、代わりに、図20に示すように、校正対象装置103内にカラーチャート特性補正係数算出手段46を設け、データ処理装置102で補間により得たすべての画素についての測定データY1(k)を、データ処理装置102から校正対象装置103に送り、校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数算出手段46において、データY1(k)、L1R(k)、L1G(k)、L1B(k)のそれぞれの平均値Y1c、L1Rc、L1Gc、L1Bcを求め、さらに、式(5r)、(5g)、(5b)による演算を行って補正係数YR1cm(k)、YG1cm(k)、YB1cm(k)を求め、求めた補正係数を補間手段47に書き込むこととしても良い。
さらに、分光反射率測定器101で得た測定データY1(j)を分光反射率測定器101から校正対象装置103に送り、補間による、すべての画素についての測定データY1(k)の算出も校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数算出手段46で行うこととしても良い。
また、上記の式(7r)、(7g)、(7b)による第3の補正係数YR2cm(k)、YG2cm(k)、YB2cm(k)の算出も、校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数算出手段46で行っても良い。
さらに、第1の補正係数KCR、KCG、KCBの算出を校正対象装置103内のカラーチャート特性補正係数算出手段48で行っても良い。この場合には、図21に示すように、データ処理装置102を省略し、分光反射率測定器101の測定データ、画像読取装置104の測定データが校正対象装置103に直接供給され、校正対象装置103内では、図22に示すように測定データ、撮像データがカラーチャート特性補正係数算出手段46に供給され、カラーチャートで、第1の補正係数KCR、KCG、KCB、並びに第2の補正係数YR1cm(k)、YG1cm(k)、YBR1cm(k)の算出、又は第3の補正係数YR2cm(k)、YR2cm(k)、YB2cm(k)の算出を行い、算出された補正係数を保管手段47に格納する。
さらにまた、上記の例では、分光反射率測定器101、データ処理装置102、並びに画像読取装置103及び104(又は分光反射率測定器101、並びに画像読取装置103及び104)が信号線110で接続されており、信号線110を介してデータの授受が行われるが、着脱可能な記録媒体(図示しない)を用いてデータの授受を行っても良い。
実施の形態2.
実施の形態1では、カラーチャート特性補正係数の取得のために、分光反射率測定器101を用いたが、実施の形態2では、図6の分光反射率測定器101の代わりに、図23に示すように、基準画像読取装置105を用いる。基準画像読取装置105は、実施の形態2の画像読取装置と同じ仕様のものであるが、その特性、特に基準カラーチャートを読み取ったときに得られる撮像データの値が標準的乃至平均的なものである。そのような標準的な特性を持つ画像読取装置としては、その構成部品として、製造バラツキの中心値を有するもののみを用いて、かつ組み立て誤差が殆どないように作成したものを用いても良く、組み立てた状態において、基準カラーチャートを読み取った時の撮像データが、多数の画像読取装置における同様の撮像データのばらつきの中心値に一致するものを用いても良い。
このような基準画像読取装置(以下単に「基準装置」ということがある)105でカラーチャートを読み取ったときの各画素についての撮像データL1RF(k)、L1GF(k)、L1SB(k)の、その平均値(すべての画素についての平均値)L1RFc、L1GFc、L1BFcに対する偏差をカラーチャート特性補正係数(カラーチャート特性補正データ)として用いる。
即ち、色補正係数の決定に用いようとするカラーチャートを基準装置105で撮像し、そのときレベル補正手段2から出力される各画素についてのデータL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を取得する。
このデータをデータ処理装置102に供給し、データ処理装置102で、すべての画素についての平均L1RFc、L1GFc、L1BFcを求め、各画素の値の平均値に対する偏差ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)を下記の式で求める。
ΔL1RF(k)=L1SFc−L1RF(k) …(9r)
ΔL1GF(k)=L1SFc−L1GF(k) …(9g)
ΔL1BF(k)=L1SFc−L1BF(k) …(9b)
このようにして求めた偏差ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)を表すデータは、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103において、カラーチャート特性補正係数保管手段47に補正係数として書き込まれる。
以上の処理は、色補正係数の決定に用いられるすべてのカラーチャートについて行なわれる。
校正対象装置103の保管手段47に、各カラーチャートについて偏差ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)が補正係数として書き込まれたら、当該カラーチャートを校正対象装置103にセットして撮像を行ない、その時得られた各画素についての撮像データ(レベル補正手段2の出力)L1R(k)、L1G(k)、L1B(k)に対して、カラーチャート特性補正手段48で、以下の式により補正を行う。
L2R(k)=L1R(k)+ΔL1RF(k) …(10r)
L2G(k)=L1G(k)+ΔL1GF(k) …(10g)
L2B(k)=L1B(k)+ΔL1BF(k) …(10b)
上記の式で求められた、補正されたデータはL2R(k)、L2G(k)、L2B(k)は、パターン判別手段43及び色補正係数算出手段44に供給される。
パターン判別手段43及びそれより後段の手段における処理は、実施の形態1に関して説明したのと同じである。
次に、実施の形態2における、カラーチャート特性補正、並びに色補正係数の算出及び保管の手順を、図24を参照して説明する。
ステップST31では、操作者は一つのカラーチャートを選択する。
ステップST32では、操作者は、選択してカラーチャートを基準装置105にセットし、セットしたカラーチャートを基準装置105で撮像して、そのときのレベル補正手段2から出力される、各画素についての撮像データL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を取得する。
さらに、上記のようにして取得した撮像データL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を基準装置105からデータ処理装置102に送る。
ステップST33では、データ処理装置102は、ステップST32で送られたデータL1RF(k)、L1GF(k)、L1BF(k)を用いて、平均値L1RFc、L1GFc、L1BFcの算出及び差分ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)の算出を行なう。
上記のようにして算出された差分はカラーチャート特性補正係数として、データ処理装置102から校正対象装置103に送られ、校正対象装置103では、送られた補正係数を保管手段47に格納する。
ステップST34では、ステップST32で用いたカラーチャート(選択されカラーチャート)を、校正対象装置103にセットして撮像を行ない、ステップST35で、校正対象装置103のカラーチャート特性補正手段48が、そのときレベル補正手段2から出力されるデータに対して、ステップ33で保管手段47に格納されたカラーチャート特性補正係数ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)を用いて、式(10r)、(10g)、(10b)による補正を行う。
次にステップST19の処理を行う。ステップST19の処理は実施の形態1に関して説明したのとの同じである。
ステップST19の次に、ステップST20で、すべての色のカラーチャート(色補正係数の生成に用いられるカラーチャートのすべて)について上記のステップST31〜ST19の処理が終わったか否かを判断し、まだであれば、ステップST31に戻る。
すべてのカラーチャートについてステップST14〜ST19の処理が終わったら(ステップST20でYES)、次にステップST21に進む。
ステップST21における処理は、実施の形態1に関して説明したのと同じである。
なお、上記の実施の形態では、ステップST31でカラーチャートを一つ選択して、選択されたカラーチャートに対してステップST32〜ST35の処理を順に行っているが、図25に示すように、すべてのカラーチャートに対してステップST32及びST33の処理を行い、その後でカラーチャートの選択(ST31)を行い、それに続いて、選択したカラーチャートに対してステップST34及びST35の処理を行い、ステップST20で、すべてのカラーチャートについての処理が終わっていないとの判断がされたら、ステップST31に戻るようにしても良い。
また、上記の例では、式(9r)、(9b)、(9b)で偏差ΔL1RF(k)、ΔL1GF(k)、ΔL1BF(k)を求めて、これを補正係数として保管し、式(10r)、(10g)、(10b)により、カラーチャート特性補正を行うこととしているが、代わりに、上記偏差の、平均値に対する比(平均値で正規化した偏差)、即ち、
ZL1RF(k)=(L1RFc−L1RF(k))/L1RFc …(11r)
ZL1GF(k)=(L1GFc−L1GF(k))/L1GFc …(11g)
ZL1BF(k)=(L1BFc−L1BF(k))/L1BFc …(11b)
をデータ処理装置102で求めて、補正係数として校正対象装置103のカラーチャート特性補正係数保管手段47に保管し、その後、カラーチャートを校正対象装置103にセットして撮像を行ない、カラーチャート特性補正手段48で、以下の式(12r)、(12g)、(12b)、即ち
L2R(k)=L1R(k)+L1Rc×ZL1RF(k) …(12r)
L2G(k)=L1G(k)+L1Gc×ZL1RF(k) …(12g)
L2B(k)=L1B(k)+L1Bc×ZL1RF(k) …(12b)
(ただし、L1Rc、L1Gc、L1Bcは、それぞれL1R(k)、L1Gc、L1G(k)のすべての画素についての平均値である)
によりカラーチャート特性補正を行うこととしても良い。
この場合にも、カラーチャート特性補正されたデータはL2R(k)、L2G(k)、L2B(k)は、パターン判別手段43及び色補正係数算出手段44に供給され、パターン判別手段43及びそれより後段の手段における処理は、実施の形態1に関して説明したのと同じである。
式(11r)、(11g)、(11b)、及び(12r)、(12g)、(12b)を用いることで、基準画像読取装置と校正対象装置との感度の違いをも補償することができる。
また、上記の例では、基準装置105による撮像データを、データ処理装置102に送って、データ処理装置102で、上記式(9r)、(9g)、(9b)の計算、又は式(11r)、(11g)、(11b)の計算を行うこととしているが、図20に示すように、校正対象装置103内にカラーチャート特性補正係数算出手段46を設け、基準装置105による撮像データを、校正対象装置103に送って、校正対象装置103内のカラーチャート特性補正係数算出手段46で、上記式(9r)、(9g)、(9b)、又は式(11r)、(11g)、(11b)の計算の計算を行うこととしても良い。この場合には、図26に示すように、データ処理装置102を省略し、基準装置105の撮像データが校正対象装置103に直接供給される。
さらにまた、上記の例では、基準装置105、データ処理装置102、及び画像読取装置103(或いは基準装置105及び画像読取装置103)が信号線110で接続されており、信号線110を介してデータの授受が行われるが、着脱可能な記録媒体(図示しない)を用いてデータの授受を行っても良い。
本実施の形態によれば、基準装置105を用いて、カラーチャートの分光反射率のばらつきを補正するので、分光反射率測定器101を用いる必要がなく、効率的に反射率のばらつきを補正することができる。
また、実施の形態1についての述べたのと同様に、実施の形態2においても、複数の画素毎に複数の色に関する感度のバラツキを補正することにより、結果的に複数の画素間の色ムラを軽減することができる。さらに、校正モードにおいて、各センサチップ又は各グループを構成する複数の光電変換素子に対して平均値を求め、この平均値を用いて色補正係数の算出を行い、撮像モードにおいて、各光電変換素子のための色補正係数を補間などにより求めているので、色補正係数の算出、保管処理を軽減することができ、しかも、校正モードにおけるレベル補正手段の出力の変化の傾向に基づいて、色補正係数の算出の仕方を変えているので、変化の傾向の如何を問わず、隣接するセンサチップの端部間で色の不連続性が生じることがなく、最小のデータ処理で、十分に適切な色補正係数の決定を行なうことができる。
変形例.
なお、上記の実施の形態1及び実施の形態2では、すべての画素について、カラーチャート特性補正係数を保管手段47に格納することとしているが、色補正係数の算出、補間について説明したのと同様に、画素を複数のグループに分け、グループ毎のカラーチャート特性補正係数を算出して保管し、カラーチャート特性補正を行う場合に、各画素のためのカラーチャート特性補正係数を補間により求めるようにしても良い。この場合、撮像データの変化の傾向に応じて、カラーチャート特性補正係数の算出の方法及び補間の方法を変えても良く、例えば色補正係数について説明したのと同様に、非分割モード及び分割モードのいずれかの選択を行うようにしても良い。
また、上記の式(4)では、12個の色成分に分解する場合を示すが、分解する色成分の数は12に限定されず、例えば6個の色成分に分解する場合にも本発明を適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る画像読取装置の一例を示すブロック図である。 図1の撮像手段の概略構成図である。 図2のセンサチップにおける光電変変換素子の配列の一例を示す概略図である。 レベル補正手段2の一例を示すブロック図である。 (a)は、カラーチャートの分光反射率の一例を示す図、(b)は、図5(a)の特性を有するカラーチャートを読み取ったときの撮像手段の出力信号の一例を示す図である。 実施の形態1において、画像読取装置の色補正係数生成のために用いられる機器及びその接続関係の一例を示す概略図である。 分光反射率測定器による測定データと画像読取装置による撮像データの相関関係の一例を示す図である。 分光反射率測定器による測定点の一例を示す図である。 色補正手段の出力信号の一例を示す図である。 センサチップ内の画素のグループ分割の一例を示す図である。 センサチップ内の画素のグループ分割及び色補正係数の算出例を示す図である。 (a)はあるカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力の変化傾向の一例を示す図、(b)は(a)に示される信号に対し、センサチップ全体の画素についての平均値に基づいて補正係数を求めて色補正をしたときの補正後の信号値の一例を示す図、(c)は(a)とは異なるカラーチャートを撮像したときのレベル補正手段2の出力の変化傾向の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、カラーチャートの分光反射率特性の異なる例を示す図である。 (a)及び(b)は、隣り合う2つのセンサチップからの出力信号に対応する、レベル補正手段の出力信号及び色補正手段の出力信号の一例を示す図である。 実施の形態1における色補正係数の算出及び保管の手順の一例を示すフローチャートである。 図16のステップST19の詳細を示すフローチャートである。 センサチップ内の画素のグループ分割の他の例を示す図である。 センサチップ内の画素のグループ分割のさらに他の例を示す図である。 実施の形態1における色補正係数の算出及び保管の手順の他の例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る画像読取装置の他の例を示すブロック図である。 実施の形態1において、画像読取装置の色補正係数生成のために用いられる機器及びその接続関係の他の例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る画像読取装置のさらに他の例を示すブロック図である。 実施の形態2において、画像読取装置の色補正係数生成のために用いられる機器及びその接続関係の一例を示す概略図である。 実施の形態2における色補正係数の算出及び保管の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における色補正係数の算出及び保管の手順の他の例を示すフローチャートである。 実施の形態2において、画像読取装置の色補正係数生成のために用いられる機器及びその接続関係の他の例を示す概略図である。
1 撮像手段、 2 レベル補正手段、 3 色補正手段、 4 色補正係数生成手段、 11 密着イメージセンサー、 11a センサー基板、 13 光源、 21 黒補正手段、 22 白補正手段、 23 グレーバランス補正手段、 24 黒補正係数生成手段、 25 白補正係数生成手段、 26 グレーバランス補正係数生成手段、 41 補正係数算出・保管手段、 42 色補正係数補間手段、 43 パターン判別手段、 44 色補正係数算出手段、 45 色補正係数保管手段、 46 カラーチャート特性補正係数算出手段、 47 カラーチャート特性補正係数保管手段、 48 カラーチャート特性補正手段、 P(1)〜P(B) 画素、 PR(1)〜PR(B)、PG(1)〜PG(B)、PB(1)〜PB(B) 光電変換素子、 SC(1)〜SC(A) センサチップ。

Claims (19)

  1. 各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する撮像手段と、
    前記複数の光電変換素子から出力される画像信号のレベルを調整するレベル補正手段と、
    前記レベル補正手段から出力される画像信号に対して色補正を行なう色補正手段と、
    前記色補正手段における色補正で用いられる色補正係数を生成する色補正係数生成手段とを備え、
    前記色補正係数生成手段は、色補正係数算出・保管手段と、色補正係数補間手段とを備え、
    前記色補正係数算出・保管手段は、前記撮像手段でカラーチャートを撮像したときに前記レベル補正手段から出力される画像信号に対し、当該カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行なうカラーチャート特性補正手段と、前記カラーチャート特性補正手段で補正された画像信号に基づいて色補正係数を生成する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記カラーチャート特性補正係数を格納する、カラーチャート特性補正係数保管手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数は、同じ色の複数のカラーチャートの分光反射率特性を元に算出されたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数は、複数のカラーチャート上の複数の測定点における分光反射率の測定値、及びその平均値と、当該画像読取装置又は当該画像読取装置と同じ仕様の他の画像読取装置による前記複数の測定点における撮像データの値、及びその平均値に基づいて算出された値を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数が、前記複数の測定点における分光反射率の測定値の、その平均値に対する偏差値の、前記平均値に対する比と、
    前記複数の測定点における撮像データの値の、その平均値に対する偏差値の、前記平均値に対する比との相関を回帰分析したときに得られる回帰直線の傾き、またはこれに基づいて算出された値をさらに含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されているカラーチャート特性補正係数が、当該画像読取装置と同じ仕様の複数の画像読取装置の中で平均的な出力特性を有する基準画像読取装置により、色補正係数の算出に用いられるカラーチャートの撮像データに基づいて求められたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  7. 前記撮像手段は、各々が複数の所定の色のいずれかに感度を有する複数の光電変換素子を有する複数のセンサチップが互いに隣接するように配列され、
    前記色補正係数算出・保管手段は、
    前記カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行った後の画像信号の値の前記センサチップ毎の変化の傾向を判別し、判別結果に基づいて、各センサチップについて、非分割モードと分割モードのいずれかを選択し、
    前記分割モードを選択したときは、各々が前記センサチップの複数の光電変換素子の一部で構成される複数のグループ毎に、前記レベル補正手段から出力される画像信号の平均値を求め、
    前記非分割モードを選択したときは、当該センサチップのすべての光電変換素子の画像信号の平均値を求め、
    前記分割モード及び又は非分割モードで求められた平均値が予め記憶された目標値に最も近くなるようにグループ毎の色補正係数を算出して保管し、
    撮像モードにおいて、前記色補正係数補間手段は、
    前記カラーチャートの特性のバラツキに対する補正を行った後の画像信号に対し、
    前記補正係数算出・保管手段に保持されている前記グループ毎の前記色補正係数に基づき、各光電変換素子のための色補正係数を補間により求めて出力し、
    前記色補正手段は、前記レベル補正手段から出力される各光電変換素子の画像信号の値を、前記補正係数生成手段から出力される各光電変換素子のための色補正係数を用いて補正して出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 前記非分割モードでセンサチップの全体について求めた平均値を、グループ毎の平均値として用いて、各グループ毎の色補正係数の算出を行なうことを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
  9. 前記複数のグループが、前記センサチップの端部に位置する第1の数の光電変換素子で構成される第1種のグループと、
    前記第1の数より多い第2の数の光電変換素子で構成される第2種のグループとを含む
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の画像読取装置。
  10. 前記複数の光電変換素子の画像信号の平均値とその目標値の差があらかじめ決めた閾値以下のときは、
    前記補正係数算出・保管手段は、前記色補正係数を、前記レベル補正手段の出力信号に対する補正量がゼロとなるような値に定める
    ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像読取装置。
  11. 前記補間手段は、前記色補正係数算出・保管手段に保持されている、互いに隣り合うグループについて求められた2つの色補正係数を元に線形補間を行なうことにより、各光電変換素子のための色補正係数を求めることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像読取装置。
  12. 前記複数の色が、赤、緑、青であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の画像読取装置。
  13. 前記色補正手段は、
    前記レベル補正手段から出力される画像信号を色分解することで得られる複数の色成分を表すデータと、それぞれ前記複数の色成分ための複数の色補正係数との乗算を含むマトリクス演算を行なって前記色補正を行なうものである
    ことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像読取装置。
  14. 撮像手段と色補正手段とを備える画像読取装置の色補正係数生成方法において、
    第1組のカラーチャートの複数の測定点の分光反射率を分光反射率測定器で測定して、第1の測定データを得るステップと、
    前記第1組のカラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置又はそれと同じ仕様の他の画像読取装置で撮像して、該カラーチャートの前記複数の測定点の第1の撮像データを得るステップと、
    前記第1の測定データと、前記第1の撮像データの相関関係を表す値を第1の補正係数として求めるステップと、
    第2組のカラーチャートの分光反射率を分光反射率測定器で測定して、第2の測定データを得るステップと、
    前記第2組のカラーチャートの各々を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像して第2の撮像データを得るステップと、
    前記第2の測定データと、前記第2の撮像データとに基づいて、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の画素の各々の第2の補正係数を求めるステップと、
    前記第1及び第2の補正係数、又はこれらの積である第3の補正係数を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置のカラーチャート特性補正係数保管手段に格納するステップと、
    前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納された前記第1及び第2の補正係数、または前記第3の補正係数を用いて、前記第2組のカラーチャートの撮像により得られる撮像データを補正するステップと、
    前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記補正された撮像データを用いて色補正係数を算出するステップとを含み、
    前記第2の撮像データは、前記第2組のカラーチャートを前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、当該画像読取装置の前記撮像手段の異なる画素で光電変換される、前記カラーチャート上の複数の測定点からの反射光に基づくデータであり、
    前記第2の測定データは、前記第2組のカラーチャートを前記分光反射率測定器で測定するときに、前記カラーチャート上の前記複数の測定点からの反射光に基づくデータである
    ことを特徴とする画像読取装置の色補正係数生成方法。
  15. 前記第1の測定データと、前記第1の撮像データの相関関係を表す値を第1の補正係数として求めるステップにおいて、
    前記複数の測定点の各々についての前記第1の測定データの、その平均値に対する偏差の、該平均値に対する比を説明変数とし、前記複数の測定点の各々についての第1の撮像データの、その平均値に対する偏差の、該平均値に対する比を目的変数として回帰分析を行って得られる回帰直線の傾きを、前記値として求めることを特徴とする請求項14に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。
  16. 前記第2の測定データと、前記第2の撮像データとに基づいて、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の画素の各々の第2の補正係数を求めるステップにおいて、
    前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段の前記複数の画素の各々についての、前記第2の測定データの、その平均値からの偏差の、該平均値に対する比と、前記複数の画素についての前記第2の撮像データの平均値との積を前記第2の補正係数として求める
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。
  17. 前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納された前記第1及び第2の補正係数、または前記第3の補正係数を用いて、前記第2組のカラーチャートの撮像により得られる撮像データを補正するステップにおいて、
    前記撮像手段の画素の各々についての第2の撮像データに、前記第1の補正係数と当該画素のための前記第2の補正係数の積、又は当該画素のための前記第3の補正係数を加算する
    ことを特徴とする請求項16に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。
  18. 撮像手段と色補正手段とを備える画像読取装置の色補正係数生成方法において、
    前記色補正係数生成の対象である画像読取装置と同じ仕様の複数の画像読取装置の平均的特性を有する基準画像読取装置で、
    カラーチャートを撮像して、該カラーチャートの複数の測定点の第1の撮像データを得るステップと、
    前記第1の測定データの、その平均値に対する偏差を補正係数として求めるステップと、
    前記補正係数を、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置のカラーチャート特性補正係数管手段に格納するステップと、
    前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像したときに得られる第2の撮像データを、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されている前記補正係数を用いて、補正するステップと、
    前記色補正係数生成の対象である画像読取装置において、前記補正された撮像データを用いて色補正係数を算出するステップとを含み、
    前記第1の撮像データは、前記カラーチャートを前記基準画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、前記撮像手段の異なる画素で光電変換される、前記カラーチャート上の複数の測定点からの反射光に基づくデータであり、
    前記第2の撮像データは、前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置の前記撮像手段で撮像するときに、前記カラーチャート上の前記複数の測定点からの反射光に基づくデータである
    ことを特徴とする画像読取装置の色補正係数生成方法。
  19. 前記カラーチャートを、前記色補正係数生成の対象である画像読取装置で撮像したときに得られる第2の撮像データを、前記カラーチャート特性補正係数保管手段に格納されている前記補正係数を用いて、補正するステップにおいて、
    前記第2の撮像データに、前記補正係数を加算する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像読取装置の色補正係数生成方法。
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