JP2010130311A - 通信装置、通信方法、プログラム、および通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を低減させることができるようにする。
【解決手段】NFCIP-1で規定されるイニシエータは、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、ターゲットの通信能力を表す属性情報をターゲットから受信する。受信した属性情報がターゲットが省電力モードの通信機能を有していることを表している場合、イニシエータは、属性情報の受信後、出力する電磁波のパワーを低下させる。本発明は、例えば、NFC通信装置に適用できる。
【選択図】図11
【解決手段】NFCIP-1で規定されるイニシエータは、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、ターゲットの通信能力を表す属性情報をターゲットから受信する。受信した属性情報がターゲットが省電力モードの通信機能を有していることを表している場合、イニシエータは、属性情報の受信後、出力する電磁波のパワーを低下させる。本発明は、例えば、NFC通信装置に適用できる。
【選択図】図11
Description
本発明は、通信装置、通信方法、プログラム、および通信システムに関し、特に、消費電力を低減させることができるようにする通信装置、通信方法、プログラム、および通信システムに関する。
IC(Integrated Circuit)カードを用いて、近距離で非接触により無線通信を行う近距離無線通信システムが広く利用されている。例えば、電子乗車券や、電子マネーとしての利用がよく知られている。また、最近では、電子乗車券や電子マネーの機能を備えた携帯電話が広く普及してきている。
近距離無線通信システムには、ISO/IEC 14443として規定される近接型のICカードシステム、ISO/IEC 15693として規定される近傍型のICカードシステム、およびISO/IEC 18092として規定されるNFC(Near Field Communication)などがある。なお、ISO/IEC 18092は、NFCIP(Near Field Communication Interface and Protocol)-1の規格である。
ISO/IEC 18092による近距離無線通信には、アクティブモードとパッシブモードとがある。アクティブモードは、データを送受信する複数の通信装置のそれぞれにおいて、電磁波を出力し、その電磁波を変調することによりデータの送信を行う通信モードである。パッシブモードは、複数の通信装置のうちの1の通信装置(イニシエータ)が、電磁波を出力し、その電磁波を変調することによりデータの送信を行う。複数の通信装置のうちの他の通信装置(ターゲット)は、イニシエータが出力する電磁波を負荷変調することによりデータの送信を行う。
ISO/IEC 14443のリーダライタであるPCD(Proximity Coupling Device)、ISO/IEC 15693のリーダライタであるVCD(Vicinity Coupling Device)、およびISO/IEC 18092のパッシブモードにおけるイニシエータは、電磁波を発生することにより、いわゆるRF(Radio Frequency)フィールド(磁界)を形成する。ISO/IEC 14443のICカード(PICC)、ISO/IEC 15693のICカード(VICC)、ISO/IEC 18092のターゲットは、リーダライタまたはイニシエータに近づくと、電磁誘導によって、電源の供給を受け、リーダライタまたはイニシエータとの間でデータ伝送を行うことができる。
従って、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のリーダライタおよびISO/IEC 18092のパッシブモードにおけるイニシエータは、ICカードまたはターゲットへの電源の供給を主たる目的として、長い時間、電磁波を発生し続ける必要がある。そのため、リーダライタおよびイニシエータは、電力の消耗が早くなってしまうという問題がある。例えば、リーダライタまたはイニシエータの機能を有する携帯電話に、上述の電磁波出力を行わせた場合、通常の待ち受け状態のみでは200時間ないし600時間程度である動作可能時間が、10分の1以下となってしまう。
消費電力を低減する技術については、これまでも、様々な検討がされている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
しかしながら、特に、近距離無線通信機能が携帯電話などのバッテリ駆動する電子機器に内蔵される場合においては、節電の要請は依然強く、さらなる消費電力の低減が求められている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、消費電力を低減させることができるようにするものである。
本発明の第1の側面の通信装置は、電磁波を出力する電磁波発生手段と、前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段とを備え、前記送受信手段は、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、前記電磁波発生手段は、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させる。
前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信するアクティブモードにおいて、前記送受信手段は、前記相手装置が前記属性情報の受信前と比較してパワーを低下させて出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信することができる。
本発明の第1の側面の通信方法は、電磁波を出力する電磁波発生手段と、前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段とを備える通信装置の、前記送受信手段が、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、前記電磁波発生手段が、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させるステップを含む。
本発明の第1の側面のプログラムは、コンピュータに、電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段が、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、前記電磁波発生手段が、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させる処理を実行させる。
本発明の第1の側面においては、データとして、自身の通信能力を表す属性情報が送信されるとともに、相手装置の通信能力を表す属性情報が受信され、属性情報の受信後、出力する電磁波のパワーが低下される。
本発明の第2の側面の通信システムは、第1の通信装置と、その通信相手である第2の通信装置とからなり、前記第1の通信装置は、電磁波を出力する電磁波発生手段と、前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または前記第2の通信装置が出力した電磁波を復調することにより、前記第2の通信装置から送信されてくるデータを受信する第1の送受信手段とを備え、前記第1の送受信手段は、前記データとして、前記第1の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記第2の通信装置の通信能力を表す属性情報を受信し、前記電磁波発生手段は、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させ、前記第2の通信装置は、前記第1の通信装置が出力した電磁波を復調することにより、前記第1の通信装置から送信されてくるデータを受信するとともに、前記第1の通信装置が出力した電磁波、または、自身が出力した電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信する第2の送受信手段とを備え、前記第2の送受信手段は、前記データとして、前記第1の通信装置の通信能力を表す属性情報を受信するとともに、前記第2の通信装置の通信能力を表す属性情報を送信する。
本発明の第2の側面の第1の通信装置においては、データとして、第1の通信能力を表す属性情報が送信されるとともに、第2の通信装置の通信能力を表す属性情報が受信され、属性情報の受信後、出力する電磁波のパワーが低下される。また、第2の通信装置においては、データとして、第1の通信装置の通信能力を表す属性情報が受信されるとともに、第2の通信装置の通信能力を表す属性情報が送信される。
なお、プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
通信装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
本発明の第1および第2の側面によれば、消費電力を低減させることができる。
[本発明を適用した通信システムの構成例]
図1は、本発明を適用した通信システム(システムとは、複数の装置が論理的に結合したもの物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構成例を示している。
図1は、本発明を適用した通信システム(システムとは、複数の装置が論理的に結合したもの物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構成例を示している。
図1においては、通信システムは、3つのNFC通信装置1,2,3から構成されている。NFC通信装置1乃至3それぞれは、他のNFC通信装置との間で、単一の周波数の搬送波を使用した、電磁誘導による近接通信(NFC(Near Field Communication))を行うことができるようになっている。
ここで、NFC通信装置1乃至3が使用する搬送波の周波数としては、例えば、ISM(Industrial Scientific Medical)バンドの13.56MHzなどを採用することができる。
また、近接通信とは、通信する装置どうしの距離が、数10cm以内となって可能となる通信を意味し、通信する装置どうし(の筐体)が接触して行う通信も含まれる。
なお、図1の通信システムは、NFC通信装置1乃至3のうちの1以上をリーダライタとするとともに、他の1以上をICカードとするICカードシステムとして採用することができる。即ち、NFC通信装置1乃至3は、近接通信を行う装置であり、ICカードシステムのICカードやリーダライタまたはNFC規格に従った通信装置のいずれかに限定されるものではない。また、NFC通信装置1乃至3それぞれを、PDA(Personal Digital Assistant)、PC(Personal Computer)、携帯電話、腕時計、ペン等の通信システムとして採用することも可能である。
[パッシブモードとアクティブモードについての説明]
NFC通信装置1乃至3は、パッシブモードとアクティブモードの2つの通信モードによる通信が可能である。例えば、NFC通信装置1乃至3のうちの、NFC通信装置1とNFC通信装置2の間の通信に注目する。パッシブモードでは、NFC通信装置1とNFC通信装置2のうちの一方のNFC通信装置である、例えば、NFC通信装置1は、自身が発生する電磁波(に対応する搬送波)を変調することにより、他方のNFC通信装置であるNFC通信装置2にデータを送信する。NFC通信装置2は、NFC通信装置1が発生する電磁波(に対応する搬送波)を負荷変調することにより、NFC通信装置1にデータを送信する。これは、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のICカードシステムと同様である。
NFC通信装置1乃至3は、パッシブモードとアクティブモードの2つの通信モードによる通信が可能である。例えば、NFC通信装置1乃至3のうちの、NFC通信装置1とNFC通信装置2の間の通信に注目する。パッシブモードでは、NFC通信装置1とNFC通信装置2のうちの一方のNFC通信装置である、例えば、NFC通信装置1は、自身が発生する電磁波(に対応する搬送波)を変調することにより、他方のNFC通信装置であるNFC通信装置2にデータを送信する。NFC通信装置2は、NFC通信装置1が発生する電磁波(に対応する搬送波)を負荷変調することにより、NFC通信装置1にデータを送信する。これは、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のICカードシステムと同様である。
一方、アクティブモードでは、NFC通信装置1とNFC通信装置2のいずれも、自身が発生する電磁波(に対応する搬送波)を変調することにより、データを送信する。
ここで、電磁誘導による近接通信を行う場合、最初に電磁波を出力して通信を開始し、いわば通信の主導権を握る装置を、イニシエータと呼ぶ。イニシエータは、通信相手にコマンドを送信し、その通信相手は、そのコマンドに対するレスポンスを返す形で、近接通信が行われるが、イニシエータからのコマンドに対するレスポンスを返す通信相手を、ターゲットと呼ぶ。
例えば、いま、NFC通信装置1が電磁波の出力を開始して、NFC通信装置2との通信を開始したとすると、図2および図3に示すように、NFC通信装置1がイニシエータとなり、NFC通信装置2がターゲットとなる。
そして、パッシブモードでは、図2に示すように、イニシエータであるNFC通信装置1が電磁波を出力し続け、NFC通信装置1は、自身が出力している電磁波を変調することにより、ターゲットであるNFC通信装置2に、データを送信する。NFC通信装置2は、イニシエータであるNFC通信装置1が出力している電磁波を負荷変調することにより、NFC通信装置1に、データを送信する。
一方、アクティブモードでは、図3に示すように、イニシエータであるNFC通信装置1は、自身がデータを送信する場合に、自身で電磁波の出力を開始し、その電磁波を変調することにより、ターゲットであるNFC通信装置2に、データを送信する。そして、NFC通信装置1は、データの送信終了後は、電磁波の出力を停止する。ターゲットであるNFC通信装置2も、自身がデータを送信する場合に、自身で電磁波の出力を開始し、その電磁波を変調することにより、ターゲットであるNFC通信装置2に、データを送信する。そして、NFC通信装置2は、データの送信終了後は、電磁波の出力を停止する。
なお、図1では、3つのNFC通信装置1乃至3によって、通信システムが構成されているが、通信システムを構成するNFC通信装置は、3つに限定されるものではなく、2または4以上であっても良い。さらに、通信システムは、NFC通信装置の他、例えば、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のICカードシステムを構成するICカードやリーダライタなどを含めて構成することも可能である。
[NFC通信装置1の構成例]
図4は、図1のNFC通信装置1の構成例を示している。なお、図1の他のNFC通信装置2およびNFC通信装置3も、図4のNFC通信装置1と同様に構成されるため、その説明は、省略する。
図4は、図1のNFC通信装置1の構成例を示している。なお、図1の他のNFC通信装置2およびNFC通信装置3も、図4のNFC通信装置1と同様に構成されるため、その説明は、省略する。
アンテナ11は、閉ループのコイルを構成しており、このコイルに流れる電流が変化することで、電磁波を出力する。また、アンテナ11としてのコイルを通る磁束が変化することで、アンテナ11に電流が流れる。
受信部12は、アンテナ11に流れる電流を受信し、同調と検波を行い、復調部13に出力する。復調部13は、受信部12から供給される信号を復調し、デコード部14に供給する。デコード部14は、復調部13から供給される信号としての、例えばマンチェスタ符号などをデコードし、そのデコードの結果得られるデータを、データ処理部15に供給する。
データ処理部15は、デコード部14から供給されるデータに基づき、所定の処理を行う。また、データ処理部15は、他の装置に送信すべきデータを、エンコード部16に供給する。
エンコード部16は、データ処理部15から供給されるデータを、例えば、マンチェスタ符号などにエンコードし、選択部17に供給する。選択部17は、変調部19または負荷変調部20のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方に、エンコード部16から供給される信号を出力する。
ここで、選択部17は、制御部21の制御にしたがって、変調部19または負荷変調部20を選択する。制御部21は、通信モードがパッシブモードであり、NFC通信装置1がターゲットとなっている場合は、選択部17に負荷変調部20を選択させる。また、制御部21は、通信モードがアクティブモードである場合、または通信モードがパッシブモードであり、かつ、NFC通信装置1がイニシエータとなっている場合は、選択部17に変調部19を選択させる。従って、エンコード部16が出力する信号は、通信モードがパッシブモードであり、NFC通信装置1がターゲットとなっているケースでは、選択部17を介して、負荷変調部20に供給されるが、他のケースでは、選択部17を介して、変調部19に供給される。
電磁波出力部18は、アンテナ11から、所定の単一の周波数の搬送波(の電磁波)を放射させるための電流を、アンテナ11に流す。変調部19は、電磁波出力部18がアンテナ11に流す電流としての搬送波を、選択部17から供給される信号にしたがって変調する。これにより、アンテナ11からは、データ処理部15がエンコード部16に出力したデータにしたがって搬送波を変調した電磁波が放射される。
負荷変調部20は、外部からアンテナ11としてのコイルを見たときのインピーダンスを、選択部17から供給される信号にしたがって変化させる。他の装置が搬送波としての電磁波を出力することにより、アンテナ11の周囲にRFフィールド(磁界)が形成されている場合、アンテナ11としてのコイルを見たときのインピーダンスが変化することにより、アンテナ11の周囲のRFフィールドも変化する。これにより、他の装置が出力している電磁波としての搬送波が、選択部17から供給される信号にしたがって変調(負荷変調)され、データ処理部15がエンコード部16に出力したデータが、電磁波を出力している他の装置に送信される。
ここで、変調部19および負荷変調部20における変調方式としては、例えば、振幅変調(ASK(Amplitude Shift Keying))を採用することができる。但し、変調部19および負荷変調部20における変調方式は、ASKに限定されるものではなく、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)その他を採用することが可能である。また、振幅の変調度についても8%から30%、50%、100%等数値に限定されることはなく、好適なものを選択すれば良い。
制御部21は、NFC通信装置1を構成する各ブロックの制御等を行う。即ち、制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)21Aや、EEPROM(Electrically and Erasable Programmable Read Only Memory)21B、その他図示せぬRAM(Random Access Memory)などで構成される。CPU21Aは、EEPROM21Bに記憶されているプログラムを実行し、これにより、NFC通信装置1を構成する各ブロックの制御、その他の各種の処理を行う。EEPROM21Bは、CPU21Aが実行すべきプログラムや、CPU21Aの動作上必要なデータを記憶する。
なお、CPU21Aがプログラムを実行することにより行う一連の処理は、CPU21Aに代えて専用のハードウェアを設けて、その専用のハードウェアによって行うことが可能である。また、CPU21Aに実行させるプログラムは、EEPROM21Bにあらかじめインストールしておく他、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)し、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。さらに、プログラムは、近接通信によって、NFC通信装置1に送信し、EEPROM21Bにインストールすることができる。
電源部22は、NFC通信装置1を構成する各ブロックに、必要な電源を供給する。なお、図4では、制御部21がNFC通信装置1を構成する各ブロックを制御することを表す線の図示は、図が煩雑になるため、省略してある。また、電源部22がNFC通信装置1を構成する各ブロックに電源を供給することを表す線の図示も同様に省略してある。なお、電源部22は、電池(バッテリ)を内蔵していても良いし、電池を内蔵せずに、アンテナ11に流れる電流から電源となる電力を得るものであっても良い。但し、後者の場合には、NFC通信装置1は、パッシブモードのターゲットとしてのみ動作する。
ここで、上述の場合には、デコード部14およびエンコード部16は、マンチェスタ符号を処理するようにした。しかしながら、デコード部14およびエンコード部16では、マンチェスタ符号だけでなく、例えば、モディファイドミラーや、NRZ(Non Return to Zero)などの複数種類の符号の中から1つを選択して処理するようにすることが可能である。
[RFCA処理の説明]
NFC通信装置1乃至3は、いずれも、最初に電磁波を出力して通信を開始するイニシエータになり得る。さらに、アクティブモードでは、NFC通信装置1乃至3は、イニシエータとなる場合でも、ターゲットとなる場合でも、自身で電磁波を出力する。
NFC通信装置1乃至3は、いずれも、最初に電磁波を出力して通信を開始するイニシエータになり得る。さらに、アクティブモードでは、NFC通信装置1乃至3は、イニシエータとなる場合でも、ターゲットとなる場合でも、自身で電磁波を出力する。
従って、NFC通信装置1乃至3が近接している状態で、そのうちの2以上が同時に電磁波を出力した場合には、コリジョン(collision)が生じ、通信を行うことができなくなる。
そこで、NFC通信装置1乃至3それぞれは、他の装置からの電磁波(によるRFフィールド)が存在するか否かを検出し、存在しない場合にのみ、電磁波の出力を開始し、これにより、コリジョンを防止するようになっている。ここで、このように、他の装置からの電磁波が存在するか否かを検出し、存在しない場合にのみ、電磁波の出力を開始する処理を、コリジョンを防止するという目的から、RFCA(RF Collision Avoidance)処理という。
RFCA処理には、イニシエータとなろうとするNFC通信装置(図1では、NFC通信装置1乃至3のうちの1以上)が最初に行う初期RFCA処理と、アクティブモードでの通信中において、電磁波の出力を開始するNFC通信装置が、その開始をしようとするごとに行うレスポンスRFCA処理との2つがある。初期RFCA処理であっても、レスポンスRFCA処理であっても、電磁波の出力を開始する前に、他の装置による電磁波が存在するか否かを検出し、存在しない場合にのみ、電磁波の出力を開始するという点は同一である。但し、初期RFCA処理とレスポンスRFCA処理とでは、他の装置による電磁波の存在が検出されなくなってから、電磁波の出力を開始しなければならないタイミングまでの時間等が異なる。
[初期RFCA処理の説明]
そこで、まず図5を参照して、初期RFCA処理について説明する。
そこで、まず図5を参照して、初期RFCA処理について説明する。
図5は、初期RFCA処理によって出力が開始される電磁波を示している。なお、図5において(後述する図6も同様)、横軸は時間を表し、縦軸は、NFC通信装置が出力する電磁波のパワー(レベル)を表す。
イニシエータとなろうとするNFC通信装置は、常時、他の装置による電磁波の検出を行っており、他の装置による電磁波が、時間TIDT+n×TRFWだけ連続して検出されなかった場合、電磁波の出力を開始する。NFCIP-1では、イニシエータは、1.5 A/mから7.5A/mのパワーで電磁波を出力することが規定されている。即ち、イニシエータは、少なくとも1.5 A/m以上のパワーで、電磁波を出力することが必要とされている。
そして、イニシエータとなろうとするNFC通信装置は、電磁波の出力開始から時間TIRFGだけ経過した後に、データ(コマンドを含む)の送信(Send Request)を開始する。
ここで、時間TIDT+n×TRFWにおけるTIDTは、イニシエータとしてデータの送受信を開始しようとするNFC通信装置が電磁波が出力されていないことを確認しなければならない最低限の時間であり、初期遅延時間と呼ばれる。初期遅延時間搬送波の周波数をfcで表すこととすると、例えば、4096/fcより大の値が採用される。nは、例えば、0以上3以下の整数で、乱数を用いて生成される。TRFWは、RF待ち時間と呼ばれ、例えば、512/fcが採用される。時間TIRFGは、初期ガードタイムと呼ばれ、例えば、5msより大の値が採用される。
なお、電磁波が検出されてはならない時間TIDT+n×TRFWに、乱数であるnを採用することにより、複数のNFC通信装置が同一のタイミングで、電磁波の出力を開始してしまう可能性の低減が図られている。
NFC通信装置が、初期RFCA処理によって、電磁波の出力を開始した場合、そのNFC通信装置は、イニシエータとなる。そして、通信モードとして、アクティブモードが設定されたときには、イニシエータとなったNFC通信装置は、自身のデータの送信を終了した後、電磁波の出力を停止する。一方、通信モードとして、パッシブモードが設定されたときには、イニシエータとなったNFC通信装置は、ターゲットとの通信が完全に完了するまで、初期RFCA処理によって開始した電磁波の出力を、そのまま続行する。
[レスポンスRFCA処理の説明]
次に、図6を参照して、レスポンスRFCA処理について説明する。
次に、図6を参照して、レスポンスRFCA処理について説明する。
図6は、レスポンスRFCA処理によって出力が開始される電磁波を示している。
アクティブモードにおいて電磁波を出力しようとするNFC通信装置は、他の装置による電磁波の検出を行い、他の装置による電磁波が、時間TADT+n×TRFWだけ連続して検出されなかった場合、電磁波の出力を開始し、その出力から時間TARFGだけ経過した後に、データの送信(Send Responsese)を開始する。
ここで、時間TADT+n×TRFWにおけるnとTRFWは、図5の初期RFCA処理における場合と同一のものである。また、時間TADT+n×TRFWにおけるTADTは、アクティブディレイタイムと呼ばれ、例えば、768/fc以上2559/fc以下の値が採用される。時間TARFGは、アクティブガードタイムと呼ばれ、例えば、1024/fcより大の値が採用される。
図5と図6から明らかなように、初期RFCA処理によって電磁波の出力を開始するには、少なくとも初期遅延時間TIDTの間、電磁波が存在してはならない。また、レスポンスRFCA処理によって電磁波の出力を開始するには、少なくともアクティブディレイタイムTADTの間、電磁波が存在してはならない。
そして、初期遅延時間TIDTは、4096/fcより大の値であるのに対して、アクティブディレイタイムTADTは、768/fc以上2559/fc以下の値であることから、NFC通信装置がイニシエータになろうとする場合には、アクティブモードでの通信中において電磁波を出力しようとする場合よりも、電磁波が存在しない状態が長時間必要である。逆に言えば、NFC通信装置がアクティブモードでの通信中において電磁波を出力しようとする場合には、イニシエータになろうとする場合よりも、電磁波が存在しない状態になってから、それほど間をおかずに、電磁波を出力しなければならない。これは、次のような理由による。
即ち、NFC通信装置がアクティブモードで通信を行う場合、一方のNFC通信装置は、自身で電磁波を出力してデータを送信し、その後、電磁波の出力を停止する。そして、他方のNFC通信装置が電磁波の出力を開始し、データを送信する。従って、アクティブモードの通信では、いずれのNFC通信装置も、電磁波の出力を停止していることがある。このため、NFC通信装置がイニシエータになろうとする場合には、そのNFC通信装置の周囲でアクティブモードの通信が行われていないことを確認するために、イニシエータになろうとしているNFC通信装置の周囲で、他の装置が電磁波を出力していないことを、十分な時間確認する必要がある。
これに対して、アクティブモードでは、上述したように、イニシエータが電磁波を出力することにより、ターゲットにデータを送信する。そして、ターゲットは、イニシエータが電磁波の出力を停止してから、電磁波の出力を開始することにより、イニシエータにデータを送信する。その後、イニシエータは、ターゲットが電磁波の出力を停止してから、電磁波の出力を開始することにより、ターゲットにデータを送信し、以下、同様にして、イニシエータとターゲットの間でデータがやりとりされる。
従って、アクティブモードの通信を行っているイニシエータとターゲットの周囲に、イニシエータとなろうとするNFC通信装置が存在する場合に、アクティブモードの通信を行っているイニシエータとターゲットのうちの一方が電磁波の出力を停止してから、他方が電磁波の出力を開始するまでの時間が長いと、その間は電磁波が存在しないため、イニシエータとなろうとするNFC通信装置が、初期RFCA処理によって電磁波の出力を開始する。この場合、先に行われていたアクティブモードの通信が妨げられることになる。
このため、アクティブモードの通信中に行われるレスポンスRFCA処理では、電磁波が存在しない状態になってから、それほど間をおかずに、電磁波を出力しなければならないようにしている。
[通信開始時のターゲットの認識について]
イニシエータになろうとするNFC通信装置は、図5で説明したように、初期RFCA処理によって電磁波の出力を開始し、その後、データの送信を行う。イニシエータになろうとするNFC通信装置は、電磁波の出力を開始することで、イニシエータとなり、そのイニシエータに近接する位置に存在するNFC通信装置はターゲットとなる。
イニシエータになろうとするNFC通信装置は、図5で説明したように、初期RFCA処理によって電磁波の出力を開始し、その後、データの送信を行う。イニシエータになろうとするNFC通信装置は、電磁波の出力を開始することで、イニシエータとなり、そのイニシエータに近接する位置に存在するNFC通信装置はターゲットとなる。
ここで、イニシエータが、ターゲットとデータのやりとりをするには、そのデータをやりとりするターゲットを特定しなければならない。このため、イニシエータは、初期RFCA処理によって電磁波の出力を開始した後に、そのイニシエータに近接する位置に存在する1以上のターゲットに対して、各ターゲットを特定する情報としての、例えば、乱数などによって決定されるNFCID(NFC Identification)を要求する。そして、イニシエータに近接する位置に存在するターゲットは、イニシエータからの要求に応じて、自身を特定するNFCIDを、イニシエータに送信する。
イニシエータは、以上のようにしてターゲットから送信されてくるNFCIDによってターゲットを特定し、その特定したターゲットとの間で、データのやりとりを行う。
アクティブモードでは、イニシエータが、後述するコマンド(リクエスト)ATR_REQを、そこに自身を特定するNFCIDを含めて送信する。そのATR_REQに対して、1のターゲットが、コマンドATR_REQに対する後述するレスポンスATR_RESを、そこに自身を特定するNFCIDを含めて返す(送信する)。これにより、イニシエータとターゲットとが、互いのNFCIDを認識し、互いを特定する。
一方、パッシブモードでは、イニシエータは、SDD(Single Device Detection)処理と呼ばれる処理を行うことによって、その周囲(近接する位置)に存在するターゲットを、そのNFCIDによって特定する。
イニシエータは、SDD処理において、ターゲットのNFCIDを要求するが、この要求は、イニシエータが、ポーリングリクエストフレームと呼ばれるフレームを送信することによって行われる。ターゲットは、ポーリングリクエストフレームを受信すると、例えば、自身のNFCIDを乱数によって決定し、そのNFCIDを配置したポーリングレスポンスフレームと呼ばれるフレームを送信する。イニシエータは、ターゲットから送信されてくるポーリングレスポンスフレームを受信することで、ターゲットのNFCIDを認識する。
ところで、パッシブモードのターゲットは、負荷変調によりデータを送信するから、RFCA処理を行わない。従って、SDD処理において、イニシエータが、その周囲のターゲットに対してNFCIDを要求した場合、イニシエータの周囲に、複数のターゲットが存在するときには、その複数のターゲットの2以上から、同時に、NFCIDが送信されてくることがあり得る。この場合、その2以上のターゲットから送信されてくるNFCIDがコリジョンし、イニシエータは、そのコリジョンしたNFCIDを認識することができない。
そこで、SDD処理は、NFCIDのコリジョンをなるべく避けるために、例えば、タイムスロットを用いた方法で行われる。タイムスロットを用いた方法とは、送信されてきたポーリングコマンドを受信したターゲットは、自分で発生した乱数により返信のコマンドを送信するタイミングを決定し、そのタイミングに従い、NFCIDを格納した返信のコマンドを送信する方法である。
なお、上述したように、NFC通信装置は、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のICカードシステムを構成するICカードやリーダライタとの間でも、そのICカードやリーダライタが採用している伝送レートで、データのやりとりを行うことができる。いま、ターゲットが、例えば、ISO/IEC 14443およびISO/IEC 15693のICカードシステムのICカードである場合、SDD処理は、例えば、次のようにして行われる。
即ち、イニシエータは、初期RFCA処理により、電磁波の出力を開始し、ターゲットであるICカードは、その電磁波から電源を得て、処理を開始する。つまり、いまの場合、ターゲットは、既存のICカードシステムのICカードであるから、動作するための電源を、イニシエータが出力する電磁波から生成する。
ターゲットは、電源を得て、動作可能な状態になってから、例えば、最長でも2秒以内に、ポーリングリクエストフレームを受信する準備を行い、イニシエータからポーリングリクエストフレームが送信されてくるのを待つ。
一方、イニシエータは、ターゲットにおいてポーリングリクエストフレームを受信する準備が整ったか否かに関係なく、ポーリングリクエストフレームを送信することができる。
ターゲットは、イニシエータからのポーリングリクエストフレームを受信した場合、上述したように、乱数により決定された返信タイミングで、ポーリングレスポンスフレームを、イニシエータに送信する。イニシエータは、ターゲットからのポーリングレスポンスフレームを正常受信することができた場合、上述したように、そのターゲットのNFCIDを認識する。一方、イニシエータは、ターゲットからのポーリングレスポンスフレームを正常受信することができなかった場合、ポーリングリクエストフレームを、再度送信することができる。
[ISO/IEC 18092で規定されるコマンドセット]
NFC通信装置では、イニシエータがターゲットにコマンドを送信し、ターゲットが、イニシエータからのコマンドに対するレスポンスを送信する(返す)ことで、通信が行われる。
NFC通信装置では、イニシエータがターゲットにコマンドを送信し、ターゲットが、イニシエータからのコマンドに対するレスポンスを送信する(返す)ことで、通信が行われる。
そこで、次に、ISO/IEC 18092で規定されているコマンドセットについて説明する。
図7は、ISO/IEC 18092で規定されているコマンドセットであり、イニシエータがターゲットに送信するリクエストのコマンドと、ターゲットがイニシエータに送信するレスポンスのコマンドとを示している。
図7において、アンダーバー(_)の後にREQの文字が記述されているコマンドは、リクエストを表し、アンダーバー(_)の後にRESの文字が記述されているコマンドは、レスポンスを表す。ISO/IEC 18092では、リクエストとして、ATR_REQ,WUP_REQ,PSL_REQ,DEP_REQ,DSL_REQ,RLS_REQの6種類が用意されている。また、リクエストに対するレスポンスとしては、リクエストと同様に、ATR_RES,WUP_RES,PSL_RES,DEP_RES,DSL_RES,RLS_RESの6種類が用意されている。上述したように、イニシエータは、リクエストをターゲットに送信し、ターゲットは、そのリクエストに対応するレスポンスをイニシエータに送信する。従って、リクエストは、イニシエータによって送信され、レスポンスは、ターゲットによって送信される。
各リクエストおよびレスポンスは、1バイトのCMD0フィールドとCMD1フィールドとで構成される計2バイトの命令バイトによって識別される。即ち、命令バイトのCMD0フィールドには、リクエストまたはレスポンスを識別する値が格納される。具体的には、そのコマンドがリクエストである場合には、CMD0フィールドに“D4”が格納され、コマンドがレスポンスである場合には、CMD1フィールドに“D5”が格納される。
命令バイトのCMD1フィールドには、各リクエストおよびレスポンスを識別する値が格納される。具体的には、ATR_REQ,ATR_RES,WUP_REQ,WUP_RES,PSL_REQ,PSL_RES,DEP_REQ,DEP_RES,DSL_REQ,DSL_RES,RLS_REQ,RLS_RESのCMD1フィールドには、それぞれ、“00”,“01”,“02”,“03”,“04”,“05”,“06”,“07”,“08”,“09”,“0A”,“0B”が格納される。
コマンドATR_REQは、イニシエータが、ターゲットに対して、自身の属性情報(仕様)を知らせるとともに、ターゲットの属性情報を要求するときに、ターゲットに送信される。ここで、イニシエータまたはターゲットの属性情報としては、そのイニシエータまたはターゲットが送受信することのできるデータの伝送レートなどがある。なお、コマンドATR_REQには、イニシエータの属性情報の他、そのイニシエータを特定するNFCIDなどが配置され、ターゲットは、コマンドATR_REQを受信することにより、イニシエータの属性情報とNFCIDを認識する。
コマンドATR_RESは、ターゲットが、コマンドATR_REQを受信した場合に、そのコマンドATR_REQに対するレスポンスとして、イニシエータに送信される。コマンドATR_RESには、ターゲットの属性情報やNFCIDなどが配置される。
なお、コマンドATR_REQやコマンドATR_RESに配置される属性情報としての伝送レートの情報には、イニシエータやターゲットが送受信することのできるデータの伝送レートすべてを含めることができる。この場合、イニシエータとターゲットとの間で、コマンドATR_REQとレスポンスとしてのコマンドATR_RESのやりとりが1度行われるだけで、イニシエータは、ターゲットが送受信可能な伝送レートを認識することができ、ターゲットも、イニシエータが送受信可能な伝送レートを認識することができる。
コマンドWUP_REQは、イニシエータが、通信するターゲットを選択するときに送信される。即ち、後述するように、コマンドDSL_REQを、イニシエータからターゲットに送信することにより、ターゲットを、ディセレクト(deselect)状態(イニシエータへのデータの送信(レスポンス)を禁止した状態)とすることができる。コマンドWUP_REQは、そのディセレクト状態を解いて、ターゲットを、イニシエータへのデータの送信を可能にする状態とする場合に送信される。なお、コマンドWUP_REQには、ディセレクト状態を解くターゲットのNFCIDが配置される。そして、コマンドWUP_REQを受信したターゲットのうち、そのコマンドWUP_REQに配置されているNFCIDによって特定されるターゲットが、ディセレクト状態を解く。
コマンドWUP_RESは、コマンドWUP_REQを受信したターゲットのうち、そのコマンドWUP_REQに配置されているNFCIDによって特定されるターゲットが、ディセレクト状態を解いた場合にコマンドWUP_REQに対するレスポンスとして送信される。
なお、コマンドWUP_REQは、イニシエータがアクティブモード時にのみ送信し、コマンドWUP_RESは、ターゲットがアクティブモード時にのみ送信する。
コマンドPSL_REQは、イニシエータが、ターゲットとの通信に関する通信パラメータを変更(設定)するときに送信される。ここで、通信パラメータとしては、例えば、イニシエータとターゲットとの間でやりとりするデータの伝送レートなどがある。
コマンドPSL_REQは、イニシエータからターゲットに送信される。コマンドPSL_REQには、変更後の通信パラメータの値が配置される。ターゲットは、コマンドPSL_REQを受信し、そこに配置されている通信パラメータの値にしたがって、通信パラメータを変更する。さらに、ターゲットは、コマンドPSL_REQに対するレスポンスとしてコマンドPSL_RESを送信する。
コマンドDEP_REQは、イニシエータが、データ(いわゆる実データ)の送受信(ターゲットとの間のデータ交換)を行うときに送信され、そこには、ターゲットに送信すべきデータが配置される。コマンドDEP_RESは、ターゲットが、コマンドDEP_REQに対するレスポンスとして送信し、そこには、イニシエータに送信すべきデータが配置される。従って、コマンドDEP_REQによって、イニシエータからターゲットにデータが送信され、そのコマンドDEP_REQに対するレスポンスであるコマンドDEP_RESによって、ターゲットからイニシエータにデータが送信される。
コマンドDSL_REQは、イニシエータが、ターゲットをディセレクト状態とするときに送信される。コマンドDSL_REQを受信したターゲットは、そのコマンドDSL_REQに対するレスポンスとしてコマンドDSL_RESを送信してディセレクト状態となり、以後、コマンドWUP_REQ以外のコマンドには反応しなくなる(レスポンスを返さなくなる)。
コマンドRLS_REQは、イニシエータが、ターゲットとの通信を完全に終了するときに送信される。コマンドRLS_REQを受信したターゲットは、そのコマンドRLS_REQに対するレスポンスとしてコマンドRLS_RESを送信し、イニシエータとの通信を完全に終了する。
ここで、コマンドDSL_REQとRLS_REQは、いずれも、ターゲットを、イニシエータとの通信の対象から解放する点で共通する。しかしながら、コマンドDSL_REQによって解放されたターゲットは、コマンドWUP_REQによって、再び、イニシエータと通信可能な状態となるが、コマンドRLS_REQによって解放されたターゲットは、イニシエータが初期RFCA処理から処理をやり直さないと、イニシエータと通信可能な状態とならない。かかる点で、コマンドDSL_REQとRLS_REQは、異なる。
なお、以下では、イニシエータからのコマンドと、ターゲットからレスポンスとして返されるコマンドの区別を容易にするため、例えば、コマンドATR_REQに対するレスポンスのコマンドATR_RESをレスポンスATR_RESと称する。その他のターゲットが送信するコマンドについても同様である。
ところで、NFC通信装置(図1のNFC通信装置1乃至3それぞれ)は、ISO/IEC 18092としてのNFCIP-1にしたがった通信を行うことができる他、後述するように、拡張された機能としての、省電力モードによる通信も行うことができる。
そこで、最初に、図8乃至図10を参照して、基本となるNFCIP-1に従った通信処理について説明する。
[ISO/IEC 18092に従った通信処理]
図8は、NFCIP-1に従った通信処理の概要を説明するフローチャートである。
図8は、NFCIP-1に従った通信処理の概要を説明するフローチャートである。
最初に、ステップS1において、イニシエータとなるNFC通信装置は、初期RFCA処理を行う。ステップS2では、イニシエータとなるNFC通信装置は、ステップS1の初期RFCA処理により、RFフィールドを検出したか否かを判定する。ステップS2において、RFフィールドを検出したと判定された場合、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。即ち、イニシエータとなるNFC通信装置は、RFフィールドを検出している間は、そのRFフィールドを形成している他のNFC通信装置による通信の妨げとならないように、RFフィールドを形成しない。
一方、ステップS2において、RFフィールドを検出していないと判定された場合、NFC通信装置は、ステップS3において、アクティブモードとパッシブモードのうちのいずれかの通信モードを選択し、イニシエータとなって伝送レートの選択等を行う。
即ち、NFCIP-1では、例えば、106kbpsや、212kbps,424kbps等の複数の伝送レートの中から、実際の通信に使用する伝送レートを選択することが可能である。そこで、ステップS3では、イニシエータとなったNFC通信装置は、伝送レートの選択を行う。
具体的には、パッシブモードの通信を行う場合、処理はステップS2から、ステップS3を構成するステップS3−1とS3−2のうちのステップS3−1に進む。そして、NFC通信装置は、イニシエータとなって、通信モードをパッシブモードに移行させ、伝送レートを選択する。さらに、ステップS3−1では、イニシエータとなったNFC通信装置は、所定の初期化処理とSDD処理を行う。その後、処理は、ステップS4を構成するステップS4−1とS4−2のうちのステップS4−1に進む。
ステップS4−1では、NFC通信装置は、パッシブモードでアクティベーション(活性化)(起動)し、パッシブモードのターゲットとの間で、コマンドATR_REQとレスポンスATR_RESをやりとりする。
一方、アクティブモードの通信を行う場合、処理は、ステップS2から、ステップS3を構成するステップS3−1とS3−2のうちのステップS3−2に進む。そして、NFC通信装置は、イニシエータとなって、通信モードをアクティブモードに移行させ、伝送レートを選択する。その後、処理は、ステップS4を構成するステップS4−1とS4−2のうちのステップS4−2に進む。
ステップS4−2では、NFC通信装置は、アクティブモードでアクティベーションし、ターゲットとの間で、コマンドATR_REQとレスポンスATR_RESをやりとりする。
ステップS4−1またはステップS4−2の後、ステップS5において、NFC通信装置は、通信に必要な通信パラメータ(例えば、伝送レートなど)を、現在の通信パラメータから変更する必要がある場合には、その通信パラメータを選択する。そして、NFC通信装置は、選択した通信パラメータ等を配置したコマンドPSL_REQとレスポンスPSL_RESを、ターゲットとの間でやりとりして、通信パラメータを変更する。
ステップS6では、NFC通信装置は、ステップS5で選択した通信パラメータにしたがって、コマンドDEP_REQとレスポンスDEP_RESを、ターゲットとの間でやりとりして、データ交換プロトコルによるデータ交換(通信)を行う。
ステップS7では、NFC通信装置は、コマンドDSL_REQとレスポンスDSL_RES、またはコマンドRSL_REQとレスポンスRSL_RESを、ターゲットとの間でやりとりして、非活性化(ディアクティベーション)し、トランザクションを終了する。
NFC通信装置は、例えば、デフォルトで、ターゲットとなるように設定することができる。デフォルトでターゲットに設定されているNFC通信装置は、RFフィールドを形成することはせず、イニシエータからコマンドが送信されてくるまで(イニシエータがRFフィールドを形成するまで)、待ち状態となる。
また、NFC通信装置は、例えば、アプリケーションからの要求に応じて、イニシエータとなることができる。さらに、例えば、アプリケーションでは、通信モードをアクティブモードまたはパッシブモードのうちのいずれにするかや伝送レートを選択(決定)することができる。
また、イニシエータとなったNFC通信装置は、外部にRFフィールドが形成されていなければ、RFフィールドを形成し、ターゲットは、イニシエータによって形成されたRFフィールドによって活性化する。
その後、イニシエータは、選択された通信モードと伝送レートで、コマンドを送信し、ターゲットは、イニシエータと同一の通信モードと伝送レートで、レスポンスのコマンドを返す(送信する)。
[パッシブモードにおける詳細な通信処理]
次に、図9のフローチャートを参照して、パッシブモードでのデータ交換を行うのに、NFC通信装置で行われる処理を説明する。
次に、図9のフローチャートを参照して、パッシブモードでのデータ交換を行うのに、NFC通信装置で行われる処理を説明する。
最初に、ステップS11において、イニシエータは、初期RFCA処理を行い、ステップS12に進み、通信モードをパッシブモードとする。そして、ステップS13において、イニシエータは、初期化処理とSDD処理を行って、伝送レートを選択する。
ステップS11の処理が、図8のステップS1およびS2の処理に対応し、ステップS12およびS13の処理が、図8のステップS3(S3−1)の処理に対応する。
その後、ステップS14に進み、イニシエータは、ターゲットに属性情報を要求するか否かを判定する。ここで、属性情報とは、NFC通信装置の通信能力を規定した情報で、例えば、NFC通信装置が対応することができる伝送レートの情報などがある。
ステップS14において、ターゲットに属性情報を要求しないと判定された場合、ステップS15において、イニシエータは、ターゲットとの通信を、独自プロトコルにしたがって行う。ステップS15の後、処理はステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS14において、ターゲットに属性情報を要求すると判定された場合、処理はステップS16に進み、イニシエータは、コマンドATR_REQを送信し、これにより、ターゲットに属性情報を要求する。そして、イニシエータは、ターゲットからコマンドATR_REQに対するレスポンスATR_RESが送信されてくるのを待って、ステップS17において、そのレスポンスATR_RESを受信する。
ステップS16およびS17の処理は、図8のステップS4(S4−1)の処理に対応する。
ステップS18では、イニシエータは、ステップS17でターゲットから受信したレスポンスATR_RESに基づき、通信パラメータ、即ち、例えば、伝送レートを変更することができるか否かを判定する。ステップS18において、伝送レートを変更することができないと判定された場合、処理は、ステップS19乃至S21をスキップして、ステップS22に進む。
一方、ステップS18において、伝送レートを変更することができると判定された場合、ステップS19に進み、イニシエータは、コマンドPSL_REQを送信し、これにより、ターゲットに伝送レートの変更を要求する。そして、イニシエータは、コマンドPSL_REQに対するレスポンスPSL_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS20において、そのレスポンスPSL_RESを受信する。ステップS21では、イニシエータは、ステップS20で受信したレスポンスPSL_RESにしたがい、通信パラメータ、例えば、伝送レートを変更する。
ステップS18乃至S21の処理は、図8のステップS5の処理に対応する。
ステップS22では、イニシエータは、データ交換プロトコルにしたがい、ターゲットとの間でデータ交換を行う。即ち、コマンドDEP_REQとレスポンスDEP_RESのやりとりが行われる。ステップS22の処理は、図8のステップS6の処理に対応する。
ステップS22においてデータ変換が行われた後は、イニシエータは、必要に応じて、ステップS23またはS25に進む。
即ち、イニシエータがターゲットをディセレクト状態にする場合、処理はステップS22からS23に進み、イニシエータは、コマンドDSL_REQを送信する。そして、イニシエータは、コマンドDSL_REQに対するレスポンスDSL_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS24において、そのレスポンスDSL_RESを受信する。ステップS24の後、処理はステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、イニシエータがターゲットとの通信を完全に終了する場合、処理はステップS22からS25に進み、イニシエータは、コマンドRLS_REQを送信する。そして、イニシエータは、コマンドRLS_REQに対するレスポンスRLS_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS26において、そのレスポンスRLS_RESを受信する。ステップS26の後、処理はステップS11に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
ステップS23とS24の処理や、ステップS25とS26の処理は、図8のステップS7の処理に対応する。
[アクティブモードにおける詳細な通信処理]
次に、図10のフローチャートを参照して、アクティブモードでのデータ交換を行うのに、NFC通信装置で行われる処理を説明する。
次に、図10のフローチャートを参照して、アクティブモードでのデータ交換を行うのに、NFC通信装置で行われる処理を説明する。
最初に、ステップS31において、イニシエータは、初期RFCA処理を行い、ステップS32に進み、通信モードをアクティブモードとして、伝送レートを選択する。
ステップS31の処理は、図8のステップS1およびS2の処理に対応し、ステップS32の処理は、ステップS3(S3−2)の処理に対応する。
その後、ステップS33乃至S39において、図9のステップS16乃至S22における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
即ち、ステップS33では、イニシエータは、コマンドATR_REQを送信し、これにより、ターゲットに属性情報を要求する。そして、イニシエータは、ターゲットからコマンドATR_REQに対するレスポンスATR_RESが送信されてくるのを待って、ステップS34において、そのレスポンスATR_RESを受信する。
ステップS35では、イニシエータは、ステップS34でターゲットから受信したレスポンスATR_RESに基づき、通信パラメータ、例えば、伝送レートを変更することができるか否かを判定する。ステップS35において、通信パラメータを変更することができないと判定された場合、処理は、ステップS36乃至S38をスキップして、ステップS39に進む。
一方、ステップS35において、通信パラメータを変更することができると判定された場合、処理はステップS36に進み、イニシエータは、コマンドPSL_REQを送信し、これにより、ターゲットに通信パラメータの変更(設定)を要求する。そして、イニシエータは、コマンドPSL_REQに対するレスポンスPSL_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS37において、そのレスポンスPSL_RESを受信する。ステップS38では、イニシエータは、ステップS37で受信したレスポンスPSL_RESにしたがい、通信パラメータ、例えば、伝送レートを変更する。
ステップS39では、イニシエータは、データ交換プロトコルにしたがい、ターゲットとの間でデータ交換を行う。即ち、コマンドDEP_REQとレスポンスDEP_RESのやりとりが行われる。
ステップS33およびS34の処理は、図8のステップS4(S4−2)の処理に対応し、ステップS35乃至S38の処理は、図8のステップS5の処理に対応する。また、ステップS39の処理は、図8のステップS6の処理に対応する。
ステップS39におけるデータ変換の後は、必要に応じて、ステップS40またはS44に進む。
即ち、イニシエータが、いま通信を行っているターゲットをディセレクト状態にし、既にディセレクト状態になっているターゲットのうちのいずれかをウエイクアップさせる場合、処理はステップS39からS40に進む。ステップS40では、イニシエータは、ディセレクト状態にするターゲット宛に、コマンドDSL_REQを送信する。そして、イニシエータは、コマンドDSL_REQに対するレスポンスDSL_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS41において、そのレスポンスDSL_RESを受信する。レスポンスDSL_RESを送信してきたターゲットは、ディセレクト状態になる。
その後、処理はステップS41からS42に進み、イニシエータは、ウエイクアップさせるターゲット宛に、コマンドWUP_REQを送信する。そして、イニシエータは、コマンドWUP_REQに対するレスポンスWUP_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS43において、そのレスポンスWUP_RESを受信する。レスポンスWUP_RESを送信してきたターゲットはウエイクアップし、そのウエイクアップしたターゲットが、イニシエータがその後に行うステップS35以降の処理の対象となる。
一方、イニシエータがターゲットとの通信を完全に終了する場合、処理はステップS39からS44に進む。ステップS44では、イニシエータは、コマンドRLS_REQを送信する。そして、イニシエータは、コマンドRLS_REQに対するレスポンスRLS_RESがターゲットから送信されてくるのを待って、ステップS45において、そのレスポンスRLS_RESを受信する。ステップS45の後、処理はステップS31に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
ステップS40乃至43の処理や、ステップS44とS45の処理は、図8のステップS7の処理に対応する。
以上、図8乃至図10を参照して、NFCIP-1に従った通信処理について説明した。
[省電力モードでの通信機能の説明]
次に、図1の通信システムのNFC通信装置が、拡張された機能として行うことができる省電力モードの通信について、図11および図12を参照して説明する。なお、以下では、NFC通信装置がパッシブモードによる通信を行うものとして説明する。アクティブモードによる通信については、パッシブモードによる通信の説明中において、違う部分について補足的に説明する。
次に、図1の通信システムのNFC通信装置が、拡張された機能として行うことができる省電力モードの通信について、図11および図12を参照して説明する。なお、以下では、NFC通信装置がパッシブモードによる通信を行うものとして説明する。アクティブモードによる通信については、パッシブモードによる通信の説明中において、違う部分について補足的に説明する。
NFC通信装置は、省電力モードの通信機能として、図11に示される低RF出力通信機能と、図12に示される間欠RF出力通信機能を有する。
低RF出力通信機能とは、図11に示されるように、イニシエータが出力する電磁波のパワー(磁界強度:単位A/m)を、NFCIP-1で規定される値よりも低くした値で通信する機能である。
図5を参照して説明したように、NFCIP-1では、イニシエータは、1.5A/mから7.5A/mのパワーで電磁波を出力することが規定されている。
一方、低RF出力通信機能を有するNFC通信装置は、電磁波のパワーが少なくとも0.3A/mあれば、通信することが可能である。即ち、低RF出力通信機能では、イニシエータは、0.3A/mから7.5A/mのパワーで電磁波を出力することができる。
従って、電磁波のパワーをNFCIP-1で規定されている値よりも低くして通信が可能であるので、電磁波を出力し続けるイニシエータの消費電力を低減させることができる。
次に、間欠RF出力通信機能について説明する。
間欠RF出力通信機能とは、イニシエータが一定期間電磁波を出力した後に、一定期間電磁波の出力を停止する期間を設け、電磁波の出力のオンおよびオフを繰り返しつつ、通信を行う機能である。即ち、図12に示されるように、イニシエータは、時間TIDT+n×TRFW経過した後の電磁波の出力開始から一定期間(図12においてON time periodで示されるRF出力オン期間)、所定のパワーで電磁波を出力する。このRF出力オン期間は、データ(コマンドを含む)の送信(Send Request)が終了するまでの時間に所定の余裕時間を持った時間である。その後、イニシエータは、一定期間(図12においてOFF time periodで示されるRF出力オフ期間)、電磁波の出力を停止(オフ)する。それ以降も、イニシエータは、RF出力オン期間とRF出力オフ期間の電磁波出力のオンおよびオフを繰り返す。
NFCIP-1に従った通信と比較すると、図12を参照して明らかなように、電磁波の出力を停止することができる期間があるので、イニシエータの消費電力を低減させることができる。
なお、NFC通信装置は、低RF出力通信機能と間欠RF出力通信機能のいずれか一方を有するものでもよいし、低RF出力通信機能と間欠RF出力通信機能の両方を有するものでもよい。低RF出力通信機能と間欠RF出力通信機能の両方が実行された場合、例えば、イニシエータとなろうとするNFC通信装置は、時間TIDT+n×TRFW経過した後、0.3A/mのパワーで電磁波を出力する。そして、イニシエータとなろうとするNFC通信装置は、電磁波の出力開始からRF出力オン期間経過後から、RF出力オフ期間については、電磁波の出力を停止する。その後、イニシエータとなろうとするNFC通信装置は、再び、0.3A/mのパワーによる電磁波の出力を開始する。
次に、上述した省電力モードでの通信処理を行うため、NFC通信装置が、NFCIP-1で規定されたもの以外に有しているコマンドまたはパラメータについて説明する。
[拡張されたコマンドセットの説明]
図13は、NFC通信装置が、図7に示したコマンドセット以外に追加的に有するコマンドセットを示している。
図13は、NFC通信装置が、図7に示したコマンドセット以外に追加的に有するコマンドセットを示している。
即ち、省電力モードを有するNFC通信装置は、図7に示したコマンドセット以外に、図13に示されるコマンドPSL2_REQと、それに対応するレスポンスのコマンドPSL2_RESをさらにやりとりすることができる。
コマンドPSL2_REQは、CMD0フィールドに“D4”が格納され、CMD1フィールドに“0C”が格納されることにより識別される。レスポンスPSL2_RESは、CMD0フィールドに“D5”が格納され、CMD1フィールドに“0D”が格納されることにより識別される。
コマンドPSL2_REQは、イニシエータがターゲットとの通信に関する拡張された通信パラメータ(拡張通信パラメータ)を変更(設定)するとき、イニシエータからターゲットに送信される。コマンドPSL2_REQには、変更後の拡張通信パラメータの値が配置される。ターゲットは、コマンドPSL2_REQを受信し、そこに配置されている拡張通信パラメータの値にしたがって、通信パラメータを変更する。さらに、ターゲットは、コマンドPSL2_REQに対するレスポンスとしてコマンドPSL2_RESを送信する。
次に、省電力モードでの通信処理を行うための各コマンドの詳細な内容について説明する。
[コマンドATR_REQの説明]
図14は、コマンドATR_REQの構造を示している。
図14は、コマンドATR_REQの構造を示している。
コマンドATR_REQは、先頭から(図中左から)、CMD0フィールド、CMD1フィールド、および、Byte0乃至Byten+14フィールド(nは0以上の整数値)から構成されている。
CMD0フィールドとCMD1フィールドには、上述したように、このコマンドがコマンドATR_REQであることを示す値“D4”と“00”が格納される。
Byte0乃至Byte9フィールドには、このコマンドATR_REQを送信するNFC通信装置、即ち、イニシエータを特定するNFCIDが格納される。
Byte10フィールドには、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータのデバイスIDであるDIDiが設定される。そこで、以下、Byte10フィールドを、DIDiフィールドとも呼ぶ。
Byte11フィールドには、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータがデータを送信する際のビットレート(伝送レート)BSiが設定される。
Byte12フィールドには、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータがデータを受信する際のビットレート(伝送レート)BRiが設定される。
Byte13フィールドには、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータについてのオプションパラメータPPiが設定される。なお、以下、Byte13フィールドを、PPiフィールドとも呼ぶ。PPiフィールドの詳細については、図15を参照して後述する。
Byte14乃至Byte14+nフィールドのそれぞれは、設計者等により指定される各種情報が設定されるフィールドであって、オプションとして用意されているフィールドである。値nは、設計者等により可変可能とされており、0以上の整数値となる。この値nは、後述するように、PPiフィールドに設定される。以下、n個のGiフィールドのそれぞれを、その配置順に(図14中左から順に)、Gi[0]乃至Gi[n] フィールドと呼ぶ。
[PPiフィールドの詳細]
図15は、PPiフィールドの構造を示している。
図15は、PPiフィールドの構造を示している。
PPiフィールドは、図15に示されるように、ビット0乃至ビット7(bit0乃至bit7)から構成される。
PPiフィールドは、ビット7が“0”以外に、“1”の値を取りうる点以外は、NFCIP-1と同一である。換言すれば、ビット7が“0”である場合、PPiフィールドは、NFCIP-1で規定されるPPiフィールドそのものである。
NFCIP-1では、ビット7を“0”とすることが決められているが、図1の通信システムでは、ビット7を“1”とすることが可能に拡張されている。ビット7が“1”である場合、イニシエータが省電力モードの通信機能を有していることを表す。
ビット6、ビット3、ビット2には“0”が設定される。
ビット4、ビット5には、データの有効長を指定するための情報LRiであって、図14を参照して上述した値nが設定される。
ビット1には、Gi[0]乃至Gi[n] フィールドが配置されているか否か(存在するか否か)を示す情報Giが設定される。情報Giは“0”または“1”となるので、例えば、“0”が配置されていない(存在しない)ことを示し、“1”が配置されている(存在する)ことを示すとする。
ビット0には、NAD(Node Address)を使用するか否かを示す情報(0または1)が設定される。NADとは、上述した図14のByte10フィールド、即ち、DIDiフィールドに設定される、コマンドATR_REQを送信するイニシエータのデバイスIDのサブアドレスをいう。ひとつのデバイスIDに対して、16個のサブアドレスを持つことが可能であることが、NFCIP-1で規定されている。
このビット0において、例えば、“0”が使用しないことを示し、“1”が使用することを示すとすると、ビット0に“0”が設定されていることは、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータがサブアドレスを使用しないことを意味する。これに対して、ビット0に“1”が設定されていることは、このコマンドATR_REQを送信するイニシエータがサブアドレスを使用することを意味する。
以上のように、コマンドATR_REQのPPiフィールドが持つ値が拡張され、省電力モードによる通信機能の有無を、イニシエータからターゲットに送信することができる。
[コマンドATR_RESの説明]
図16は、コマンドATR_RESの構造を示している。
図16は、コマンドATR_RESの構造を示している。
図16に示されるように、コマンドATR_RESには、先頭から(図中左から)、CMD0フィールド、CMD1フィールド、および、Byte0乃至Byten+15フィールド(nは0以上の整数値)から構成されている。
CMD0フィールドとCMD1フィールドには、上述したように、このコマンドがコマンドATR_RESであることを示す値“D5”と“01”が格納される。
Byte0乃至Byte12フィールドには、コマンドATR_REQのByte0乃至Byte12フィールドと同様のデータが設定される。
即ち、Byte0乃至Byte9フィールドには、このコマンドATR_RESを送信するNFC通信装置、即ち、ターゲットを特定するNFCIDが格納される。
Byte10フィールドには、このコマンドATR_RESを送信するターゲットのデバイスIDであるDIDtが設定される。そこで、以下、Byte10フィールドを、DIDtフィールドとも呼ぶ。
Byte11フィールドには、このコマンドATR_RESを送信するターゲットがデータを送信する際のビットレート(伝送レート)BStが設定される。
Byte12フィールドには、このコマンドATR_RESを送信するターゲットがデータを受信する際のビットレート(伝送レート)BRtが設定される。
Byte13フィールドには、ターゲットのタイムアウトの値TOが設定される。
Byte14フィールドは、コマンドATR_REQのByte13フィールドと同様である。即ち、Byte14フィールドには、このコマンドATR_RESを送信するターゲットについてのオプションパラメータPPtが設定される。なお、以下、コマンドATR_RESのByte14フィールドを、PPtフィールドとも呼ぶ。PPtフィールドの詳細については、図17を参照して後述する。
Byte15乃至Byte15+nフィールドは、コマンドATR_REQのByte14乃至Byte14+nフィールドとそれぞれ同様である。即ち、Byte15乃至Byte15+nフィールドは、設計者等により指定される各種情報が設定されるフィールドであって、オプションとして用意されているフィールドである。値nは、設計者等により可変可能とされており、0以上の整数値となる。この値nは、後述するように、PPtフィールドに設定される。以下、n個のGtフィールドのそれぞれを、その配置順に(図16中左から順に)、Gt[0]乃至Gt[n] フィールドと呼ぶ。
[PPtフィールドの詳細]
図17は、PPtフィールドの構造を示している。
図17は、PPtフィールドの構造を示している。
図17に示されるように、PPtフィールドは、コマンドATR_REQのPPiフィールドと同様に構成されている。
即ち、PPtフィールドは、ビット7が“0”以外に、“1”の値を取りうる点以外は、NFCIP-1と同一である。換言すれば、ビット7が“0”である場合、PPtフィールドは、NFCIP-1で規定されるPPtフィールドそのものである。
NFCIP-1では、ビット7を“0”とすることが決められているが、図1の通信システムでは、ビット7を“1”とすることが可能に拡張されている。ビット7が“1”である場合、ターゲットが省電力モードの通信機能を有していることを表す。
ビット6、ビット3、ビット2には“0”が設定される。
ビット4、ビット5には、データの有効長を指定するための情報LRtであって、図16を参照して上述した値nが設定される。
ビット1には、Gt[0]乃至Gt[n] フィールドが配置されているか否か(存在するか否か)を示す情報Gtが設定される。情報Gtは0または1となるので、例えば、0が配置されていない(存在しない)ことを示し、1が配置されている(存在する)ことを示すとする。
ビット0には、NAD(Node Address)を使用するか否かを示す情報(0または1)が設定される。NADとは、上述した図16のByte10フィールド、即ち、DIDtフィールドに設定される、コマンドATR_RESを送信するターゲットのデバイスIDのサブアドレスをいう。ひとつのデバイスIDに対して、16個のサブアドレスを持つことが可能であることが、NFCIP-1で規定されている。
このビット0において、例えば、“0”が使用しないことを示し、“1”が使用することを示すとすると、ビット0に“0”が設定されていることは、このコマンドATR_RESを送信するターゲットがサブアドレスを使用しないことを意味する。これに対して、ビット0に“1”が設定されていることは、このコマンドATR_RESを送信するターゲットがサブアドレスを使用することを意味する。
以上のように、レスポンスATR_RESのPPtフィールドが持つ値が拡張され、省電力モードによる通信機能の有無を、ターゲットからイニシエータに返信することができる。
次に、図13に示したコマンドPSL2_REQと、それに対応するレスポンスPSL2_RESについて説明する。
[コマンドPSL2_REQの説明]
図18は、コマンドPSL2_REQの構造を示している。
図18は、コマンドPSL2_REQの構造を示している。
コマンドPSL2_REQは、先頭から(図中左から)、CMD0フィールド、CMD1フィールド、および、Byte0乃至Byte7フィールドから構成されている。
CMD0フィールドとCMD1フィールドには、上述したように、このコマンドがコマンドPSL2_REQであることを示す値“D4”と“0C”が格納される。
Byte0フィールドには、図19を参照して後述するように、Byte1フィールドおよびByte4乃至Byte7フィールドの有効又は無効を示すフラグFLAGが格納される。なお、以下、Byte0フィールドをFLAGフィールドとも呼ぶ。
Byte1フィールドには、イニシエータが発する電磁波の磁界強度(パワー)が設定される。NFCIP-1では、イニシエータは、1.5A/mを下限値(Hmin)、7.5A/mを上限値(Hmax)として、1.5乃至7.5A/mの範囲内で電磁波を出力することが規定されている。Byte1フィールドに、“00”が設定されているとき、イニシエータはNFCIP-1で規定された1.5乃至7.5A/mの範囲内で電磁波を出力することを表す。一方、Byte1フィールドに、“01”が設定されているとき、イニシエータは下限値を0.3A/mとして、0.3乃至7.5A/mの範囲内で電磁波を出力できることを表す。
換言すれば、Byte1フィールドに“00”が設定されているとき、イニシエータが図5を参照して示したNFCIP-1の規格の範囲内の通信を行うことを表す。一方、Byte1フィールドに“01”が設定されているとき、イニシエータが図11を参照して説明した低RF出力通信機能を用いた通信が可能であることを表す。
なお、本実施の形態では、パッシブモードによる通信を行うものとしているので、設定された磁界強度の電磁波を出力するのはイニシエータのみであるが、アクティブモードによる通信が選択された場合には、Byte1フィールドで設定された磁界強度の範囲内の電磁波を、イニシエータとターゲットそれぞれが出力する。
Byte2およびByte3フィールドは、将来の使用のため確保されており(RFU : Reserved For Future Use)、そこには、例えば、“0”が格納される。
Byte4およびByte5フィールドの2バイトには、図12を参照して説明した間欠RF出力通信機能におけるRF出力オン期間(ON time period)が、例えば、符号なし整数のバイナリ値で設定される。Byte4およびByte5フィールドに設定される値の単位は、例えば、ミリ秒(msec)である。
Byte6およびByte7フィールドの2バイトには、図12を参照して説明した間欠RF出力通信機能におけるRF出力オフ期間(OFF time period)が、例えば、符号なし整数のバイナリ値で設定される。Byte6およびByte7フィールドに設定される値の単位は、例えば、ミリ秒(msec)である。
[FLAGフィールドの詳細]
図19は、FLAGフィールドの構造を示している。
図19は、FLAGフィールドの構造を示している。
FLAGフィールドは、図19に示されるように、ビット0乃至ビット7(bit0乃至bit7)から構成される。
ビット7には、コマンドPSL2_REQのByte1フィールドに設定されている電磁波の磁界強度の有効または無効を示すフラグが格納される。例えば、ビット7が“0”である場合、Byte1フィールドに設定されている電磁波の磁界強度が無効であることを表し、ビット7が“1”である場合、Byte1フィールドに設定されている電磁波の磁界強度が有効であることを表す。
ビット6には、コマンドPSL2_REQのByte4およびByte5フィールドに設定されているRF出力オン期間の有効または無効を示すフラグが格納される。例えば、ビット6が“0”である場合、RF出力オン期間が無効であることを表し、ビット6が“1”である場合、RF出力オン期間が有効であることを表す。
ビット5には、コマンドPSL2_REQのByte6およびByte7フィールドに設定されているRF出力オフ期間の有効または無効を示すフラグが格納される。例えば、ビット5が“0”である場合、RF出力オフ期間が無効であることを表し、ビット5が“1”である場合、RF出力オフ期間が有効であることを表す。
ビット4には、パッシブモードへの移行の有無を示すフラグが格納される。例えば、ビット4が“0”である場合、パッシブモードへの移行が無いことを表し、ビット4が“1”である場合、パッシブモードへの移行が有ることを表す。詳細については、図22及び図23を参照して後述するが、省電力モードによる通信では、パッシブモードで通信を行う場合、最初にNFCIP-1で規定されるアクティブモードの流れに沿った通信を行った後、パッシブモードへ移行する。従って、ビット4のフラグの“1”は、パッシブモードによる通信を行うことを意味し、ビット4のフラグの“0”は、アクティブモードによる通信を行うことを意味する。
[コマンドPSL2_RESの説明]
図20は、コマンドPSL2_RESの構造を示している。
図20は、コマンドPSL2_RESの構造を示している。
CMD0フィールドとCMD1フィールドには、上述したように、このコマンドがコマンドPSL2_RESであることを示す値“D5”と“0D”が格納される。
Byte0フィールドには、図21を参照して後述するように、コマンドPSL2_REQ に対するターゲットの返答を表すメッセージMSGが格納される。なお、以下、Byte0フィールドをMSGフィールドとも呼ぶ。
Byte1乃至Byte7フィールドは、将来の使用のため確保されている(RFU : Reserved For Future Use)。Byte1乃至Byte7フィールドには、例えば、“0”が格納される。
[MSGフィールドの詳細]
図21は、MSGフィールドの構造を示している。
[MSGフィールドの詳細]
図21は、MSGフィールドの構造を示している。
MSGフィールドは、図21に示されるように、ビット0乃至ビット7(bit0乃至bit7)から構成される。
ビット7には、低RF出力通信機能を用いた省電力モードへの対応の可否を表す応答メッセージ(フラグ)が格納される。例えば、ビット7が“0”である場合、0.3乃至7.5A/mの範囲内のパワーで動作する状態に設定したことを表し、ビット7が“1”である場合、0.3乃至7.5A/mの範囲内のパワーで動作する能力を有していないことを表す。以下、MSGフィールドのビット7を低RF出力OKビットとも呼ぶ。
ビット6には、間欠RF出力通信機能を用いた省電力モードへの対応の可否を表す応答メッセージが格納される。例えば、ビット6が“0”である場合、コマンドPSL2_REQのByte4乃至Byte7フィールドで設定されたRF出力オン期間及びRF出力オフ期間の電磁波のオンオフに対応して動作する状態に設定したことを表す。一方、ビット6が“1”である場合、電磁波のオンオフに対応して動作する能力を有していないことを表す。以下、MSGフィールドのビット6を間欠出力OKビットとも呼ぶ。
なお、アクティブモードでは、ターゲットが低RF出力OKビットを“0”にして返信した場合、ターゲットも低RF出力で、電磁波を出力してコマンドを送信する。同様に、ターゲットが間欠出力OKビットを“0”にして返信した場合、ターゲットもイニシエータから受信したRF出力オン期間及びRF出力オフ期間で電磁波を出力してコマンドを送信する。
ビット5には、パッシブモードへの移行の動作状態を示す応答メッセージが格納される。例えば、ビット5が“1”である場合、コマンドPSL2_REQで指定されたパラメータの設定を完了し、パッシブモードへの移行を完了した(パッシブモードで待機している)ことを表す。一方、ビット5が“0”である場合、パッシブモードへの移行をしないことを表す。以下、MSGフィールドのビット5をパッシブOKビットとも呼ぶ。
ビット4乃至ビット0は、将来の使用のため確保されている。
以上のようなパラメータを有するコマンドPSL2_REQと、それに対応するレスポンスPSL2_RESが、省電力モードの実行の可否を確認するため、イニシエータとターゲットとの間でやりとりされる。
[省電力モードも可能な通信処理]
そこで、次に、図22及び図23を参照して、省電力モードでの通信を行う場合の通信処理について説明する。
そこで、次に、図22及び図23を参照して、省電力モードでの通信を行う場合の通信処理について説明する。
最初に、最終的な通信モードがアクティブモードであるかまたはパッシブモードであるかにかかわらず、イニシエータは、アクティブモードにおける場合と同様の処理で通信処理を開始する。
従って、図22のステップS101乃至S105の処理は、図10のステップS31乃至S35の処理と、それぞれ同様である。但し、図22のステップS103およびS104における、コマンドATR_REQの送信と、そのレスポンスATR_RESの受信では、PPiフィールドおよびPPtフィールドのビット7において、“0”以外に、“1”の値を取りうる点は異なる。
ステップS105において、レスポンスATR_RESに基づき、通信パラメータを変更することができると判定された場合、処理はステップS106に進み、イニシエータは、ターゲットが省電力モードの通信機能を有しているかを判定する。
ステップS106において、ターゲットが省電力モードの通信機能を有していないと判定された場合、即ち、レスポンスATR_RESのPPtフィールドのビット7が“0”である場合、処理はステップS107に進む。ステップS107乃至S109の処理は、図10のステップS36乃至S38の処理とそれぞれ同様である。
ステップS107乃至S109の処理が実行された後、処理はステップS114に進む。その結果、ステップS107乃至S109の処理が実行された場合、イニシエータとターゲットは、図10を参照して説明した処理と同様の、NFCIP-1に従ったアクティブモードでの通信(データ交換)を行う。
一方、ステップS106において、ターゲットが省電力モードの通信機能を有していると判定された場合、即ち、レスポンスATR_RESのPPtフィールドのビット7が“1”である場合、処理はステップS110に進む。
ステップS110では、イニシエータは、コマンドPSL_REQ及びPSL2_REQを送信し、これにより、ターゲットに通信パラメータ及び拡張通信パラメータの変更を要求する。すると、コマンドPSL_REQに対するレスポンスPSL_RESと、コマンドPSL2_REQに対するレスポンスPSL2_RESがターゲットから送信されてくる。イニシエータは、ステップS111において、レスポンスPSL_RES及びPSL2_RESを受信する。そして、ステップS112において、イニシエータは、ステップS111で受信したレスポンスPSL_RES及びPSL2_RESにしたがい、通信パラメータと拡張通信パラメータを変更する。
ステップS113では、イニシエータは、ターゲットがパッシブモードへの移行を完了しているか否かを判定する。即ち、ステップS113では、イニシエータは、ターゲットから返信されてきたレスポンスPSL2_RESのパッシブOKビットが“1”であるか否かを判定する。ステップS113において、ターゲットがパッシブモードへの移行を完了していないと判定された場合、即ち、パッシブOKビットが“0”である場合、処理はステップS114に進む。
ステップS114では、イニシエータとターゲットは、図10を参照して説明した処理と同様のアクティブモードでの通信(データ交換)を行う。但し、イニシエータとターゲットは、コマンドPSL2_REQとPSL2_RESにより、省電力モードでの合意がとれているので、ステップS114以降の処理では、省電力モードによるアクティブモードの通信を行う。
即ち、イニシエータがターゲットから受信したMSGフィールドの低RF出力OKビットが“0”である場合、低RF出力による通信が行われる。また、イニシエータがターゲットから受信したMSGフィールドの間欠出力OKビットが“0”である場合、間欠RF出力による通信が行われる。さらに、MSGフィールドの低RF出力OKビット及び間欠出力OKビットが“0”である場合、低RF出力かつ間欠RF出力による通信が行われる。
図22のステップS115乃至S120の処理は、図10のステップS40乃至S45における場合と、それぞれ同様であるので、その説明は省略する。
一方、ステップS113において、ターゲットがパッシブモードへの移行を完了していると判定された場合、即ち、パッシブOKビットが“1”である場合、処理は、図23のステップS121に進む。
ステップS121以降の処理は、基本的に、図9を参照して説明したパッシブモードにおける場合と同様である。即ち、図23のステップS121乃至S134の処理は、図9のステップS13乃至S26の処理と、それぞれ同様である。ただし、イニシエータとターゲットは、コマンドPSL2_REQとPSL2_RESの送受信により合意がとれている、低RF出力モード若しくは間欠RF出力モード、またはその両方で、ステップS121以降の処理を行う。
以上のようにして、NFC通信装置は、低RF出力の省電力モード(低RF出力モード)または間欠RF出力の省電力モード(間欠RF出力モード)の動作を行うことができる。
低RF出力モードでは、パッシブモードおよびアクティブモードのいずれにおいても、出力する電磁波のパワーが異なるのみである。従って、イニシエータとターゲットは、NFCIP-1における場合と同様の通信を行うことができる。
間欠RF出力モードについては、パッシブモードでは、搬送波(の電磁波)を出力するのはイニシエータのみであり、ターゲットは、イニシエータが出力する搬送波を負荷変調することによりデータを送信する。従って、間欠RF出力モードにおけるターゲットは、イニシエータが搬送波を出力しているタイミングで負荷変調(データを送信)すればよいので、間欠RF出力モードでも通信が正常に成立する。コマンドPSL2_REQ及びPSL2_RESをやりとりすることで、ターゲットは、どの期間でイニシエータが搬送波の出力を停止するのかわかるので、例えば、その期間は電磁波検出の処理を停止させるなどの対応を行うこともできる。
一方、アクティブモードでは、イニシエータおよびターゲットのいずれもが自身で搬送波を出力してデータを送信し、データの送信後、搬送波の出力を停止する。従って、図6を参照して説明したように、アクティブモードの通信中、イニシエータもターゲットも搬送波の出力を停止している状態がある。そのため、イニシエータとなろうとする他のNFC通信装置が初期RFCAによって搬送波の出力を開始して、アクティブモードの通信が妨げられるおそれがあるが、これに対しては、次のようにすることができる。
上述したように、イニシエータとなろうとする他のNFC通信装置は、初期RFCA処理として、少なくとも初期遅延時間TIDTは、電磁波が出力されていないことを確認することが決められている。逆に言うと、電磁波が出力されていない時間が初期遅延時間TIDT以内であれば、イニシエータとなろうとする他のNFC通信装置が電磁波を出力することはない。従って、間欠RF出力モードのアクティブモードでは、RF出力オフ期間を初期遅延時間TIDT以内、即ち、RF出力オフ期間を4096/fc以内とすれば、アクティブモードの通信が妨げられることを確実に回避することができる。
しかしながら、RF出力オフ期間を初期遅延時間TIDT以内と制限した場合には、消費電力の低減にも限界がある。
そこで、RF出力オフ期間を初期遅延時間TIDTより大とした場合について説明する。RF出力オフ期間を初期遅延時間TIDTより大とした場合には、イニシエータとなろうとする他のNFC通信装置が電磁波を出力することが有り得る。
しかしながら、上述したように、通信(トランザクション)の最初には、コマンドATR_REQ,ATR_REQ,PSL2_REQ、及びPSL2_RESをやりとりし、間欠RF出力モードで動作する場合には、このコマンドATR_REQのPPtフィールドのビット7が“1”となっている。即ち、NFC通信装置(イニシエータとターゲット)は、コマンドATR_REQのPPtフィールドのビット7が“1”となって開始された通信は、間欠RF出力モードであることを認識することができる。従って、通信を開始したNFC通信装置は、PPtフィールドのビット7が“1”とされた後の通信においては、次にPPtフィールドのビット7が“0”とされる(間欠RF出力モードが解除される)まで、イニシエータとなろうとする他のNFC通信装置からの電磁波出力に応答しないようにすることができる。これにより、RF出力オフ期間が初期遅延時間TIDTより大である場合であっても、アクティブモードの通信が妨げられることを確実に回避することができる。なお、PPiフィールドおよびPPtフィールドのビット7を“1”とするか否かは、アプリケーションが決定するが、そのアプリケーションは、CPU21A(図4)で実行されるものでも、NFC通信装置が組み込んだ装置で実行されるものでもよい。
従って、RF出力オフ期間を初期遅延時間TIDTより大とした場合であっても、アクティブモードの通信が妨げられることはない。即ち、RF出力オフ期間およびRF出力オン期間はイニシエータとターゲットの間で任意に決定することができる。
なお、イニシエータとなろうとするNFC通信装置が、一連の通信のやりとり(トランザクション)が終了した後、次に初期RFCA処理を実行する場合の初期遅延時間TIDTには、その前のトランザクションの最後のRF出力オフ期間を、初期遅延時間TIDTの一部としてカウントすることができる。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、目的とする通信モードがアクティブモードおよびパッシブモードのいずれであっても、最初にNFCIP-1のアクティブモードによる処理フローで、処理を開始し、パッシブモードへの移行が合意された場合に、パッシブモードに変更するようにした。この処理フローには、パッシブモードの処理フローを変更する必要がないという利点がある。従って、パッシブモードの通信処理の互換性を優先しない場合には、図9に示した処理と同様の処理フローを実行し、そのステップS19およびS20で、コマンドPSL_REQとPSL_RESに加えて、コマンドPSL2_REQとPSL2_RESを行うことで、省電力モードを実行してもよい。
また、上述した実施の形態では、レスポンスPSL2_RESを受信するまでは、ターゲットが省電力モードでの動作が可能か不明であるので、NFCIP-1にしたがった通信、即ち、1.5 A/m以上の電磁波出力を行うようになされている。しかしながら、例えば、通信の目的に応じて、省電力モードで動作するターゲットのみとの通信が前提であるような場合には、換言すれば、省電力モードではないターゲットとは通信しなくてもよいような場合には、最初から(ステップS101の処理から)、低RF出力モードで電磁波を出力してもよい。
さらに、上述した実施の形態では、RF出力オン期間及びRF出力オフ期間は、イニシエータが決定する(決定した値をターゲットに送信する)ようにしたが、イニシエータとターゲットでネゴシエーションしてRF出力オン期間及びRF出力オフ期間を決定してもよい。例えば、ターゲットが、RF出力オン期間及びRF出力オフ期間を、イニシエータから送信された値よりも長く(または短く)したい場合には、所望の値を送信するなどとすることができる。
また、上述した実施の形態では、Byte4およびByte5フィールド、Byte6およびByte7フィールドに、それぞれ、RF出力オン期間、RF出力オフ期間となる値を設定し、その有効または無効についてはFLAGフィールドのビット6およびビット5で設定した。これに代えて、Byte4およびByte5フィールド、Byte6およびByte7フィールドに設定する値で、有効または無効を設定してもよい。例えば、Byte4およびByte5フィールド、Byte6およびByte7フィールドの値が、“FFFF”または“0000”であるときは間欠出力モードが無効であることなどを意味するようにしてもよい。また、トランザクションが終了したら電磁波出力をオフにしたままにして、次にアプリケーションにより起動されるまでオフのままにしてもよい。低RF出力OKビットやパッシブOKビットについても、イニシエータとターゲットでネゴシエーション(相談)して決定するようにしてもよい。
本発明のポイントは、低RFモードまたは間欠RF出力モードが可能であるか否かについての情報をイニシエータとターゲットとの間で交換することができ、合意のとれた低RFモードまたは間欠RF出力モードで通信を行うことである。従って、どのようなコマンドまたはパラメータを使って低RFモードおよび間欠RF出力モード機能の有無並びに動作パラメータをやりとりするかは任意である。
[節電効果の検証]
次に、上述したNFC通信装置が携帯電話の一部として組み込まれている場合を想定して、携帯電話に組み込まれたNFC通信装置がイニシエータとなって動作した場合の省電力モードによる節電効果を検証する。
次に、上述したNFC通信装置が携帯電話の一部として組み込まれている場合を想定して、携帯電話に組み込まれたNFC通信装置がイニシエータとなって動作した場合の省電力モードによる節電効果を検証する。
図24は、NFC通信装置が組み込まれている携帯電話の構成例を示すブロック図である。
携帯電話51は、携帯電話電子回路61、電池(バッテリ)62、NFC回路63、およびNFCアンテナ64により構成されている。
携帯電話電子回路61は、携帯電話51の音声通信機能を実現する電子回路である。電池62は、例えば、リチウム電池で構成され、携帯電話電子回路61とNFC回路63の両方に電源を供給する。電池62は、携帯電話に一般的なものであって、例えば、供給電圧3.7[V]で800[mAh]程度の能力を有しているものとする。
NFC回路63およびNFCアンテナ64は、図4に示したNFC通信装置1の各構成に対応する。即ち、NFC回路63が受信部12乃至制御部21に対応し、NFCアンテナ64がアンテナ11に対応する。なお、電源は電池62から供給されるため、図4の電源部22はNFC回路63には含まれない。
最初に、携帯電話51のNFC回路63が、NFCIP-1に従ったイニシエータとしての動作を行う場合に、NFCアンテナ64に流す電流を求める。
磁束密度B(z)[μT]と磁界の強さH[A/m]は、次の関係が成り立つ。
ここで、μ0は変換定数であり、μ0=4π10-7[T/A/m]である。
また、図25に示されるように、半径G[m]の円形コイルに電流C[A]を流したとき、円形コイルの中心からの距離W[m]における磁束密度(円形コイルの垂直成分)B(z)[μT]は、次式(2)で表すことができる。
そこで、式(1)と式(2)から、式(3)が成り立つ。
左辺がCだけとなるように式(3)を変形した後、右辺のμ0を約分すると、式(4)が得られる。
従って、式(4)に、携帯電話51のNFC回路63が、NFCIP-1に従ったイニシエータとしての動作を行う場合の条件を代入することで、NFCアンテナ64に流す電流が求められる。
NFCIP-1では、1.5[A/m]から7.5[A/m]の範囲内のパワーで電磁波を出力することが規定されているが、できるだけ電池62の寿命を長く持たせたいので、イニシエータは、下限値の1.5[A/m]のパワーで電磁波を出力するものとする。また、携帯電話という限られた実装空間なので、動作範囲(近接距離)は3[cm](以内)とする。携帯電話51のNFCアンテナ64は、円形(円状)に1回巻くこととし、円の半径は1.5[cm]であるとする。
従って、式(4)に、W=0.03[m]、G=0.015[m]、μ0=4π10-7[T/A/m]、および、H=1.5[A/m]が、それぞれ代入される。
その結果、
となる。即ち、携帯電話51がイニシエータとして電磁波を出力する場合、NFC回路63がNFCアンテナ64に0.5[A]の電流を連続して流すことで、NFCアンテナ64から3[cm]離れた位置で、1.5[A/m]の磁界強度を保証することができる。
次に、NFCアンテナ64に0.5[A](500 [mA])の電流を連続して流した場合の電池62の寿命時間を、電子回路の効率を30%として計算する。この場合、60×800/500=96[min]、96×0.3=28.8[min]となり、寿命時間は、28.8分となる。
次に、同様の条件で、低RF出力モードによる通信を行った場合の寿命時間を計算する。
低RF出力モードでは、電磁波のパワーが0.3 [A/m]でよいので、式(4)に、H=0.3[A/m],W=0.03[m],G=0.015[m]を代入して、NFCアンテナ64の中心から3cm離れた位置において磁界強度H=1.5 [A/m]を満たす電流Cを求めると、0.167[A]が得られる。
そして、上述の場合と同様に、電子回路の効率を30%として寿命時間を計算すると、60×800/167=287[min]、287×0.3=86.2[min]となり、寿命時間は、86.2分となる。
以上より、86.2/28.8=2.99となり、低RF出力モードでイニシエータとしての動作を行うと、電池62の持ちを約3倍に延ばすことができる。即ち、低RF出力モードによれば、消費電力を低減させることができる。
間欠RF出力モードでは、確保するRF出力オフ期間に比例して、電池62の持ち(寿命時間)を延ばすことができる。従って、間欠RF出力モードによっても、消費電力を低減させることができる。
なお、上述した例では、低RF出力モードにおける電磁波のパワーの下限値を0.3[A/m]として説明したが、下限値は必ずしも0.3[A/m]である必要はない。例えば、ISO/IEC 15693に規定される0.15[A/m]などでもよいし、その他の値でも勿論よい。
本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1乃至3 NFC通信装置, 11 アンテナ, 12 受信部,13 復調部, 14 デコード部, 15 データ処理部, 16 エンコード部, 17 選択部,18 電磁波出力部, 19 変調部, 20 負荷変調部, 21 制御部, 21A CPU, 21B EEPROM, 22 電源部
Claims (5)
- 電磁波を出力する電磁波発生手段と、
前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段と
を備え、
前記送受信手段は、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、
前記電磁波発生手段は、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させる
通信装置。 - 前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信するアクティブモードにおいて、
前記送受信手段は、前記相手装置が前記属性情報の受信前と比較してパワーを低下させて出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する
請求項1に記載の通信装置。 - 電磁波を出力する電磁波発生手段と、前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段とを備える通信装置の、
前記送受信手段が、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、
前記電磁波発生手段が、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させる
ステップを含む通信方法。 - コンピュータに、
電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、電磁波発生手段が出力した電磁波、または通信相手である相手装置が出力した電磁波を復調することにより、前記相手装置から送信されてくるデータを受信する送受信手段が、前記データとして、自身の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記相手装置の通信能力を表す属性情報を受信し、
前記電磁波発生手段が、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させる
処理を実行させるプログラム。 - 第1の通信装置と、その通信相手である第2の通信装置とからなり、
前記第1の通信装置は、
電磁波を出力する電磁波発生手段と、
前記電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信するとともに、前記電磁波発生手段が出力した電磁波、または前記第2の通信装置が出力した電磁波を復調することにより、前記第2の通信装置から送信されてくるデータを受信する第1の送受信手段と
を備え、
前記第1の送受信手段は、前記データとして、前記第1の通信能力を表す属性情報を送信するとともに、前記第2の通信装置の通信能力を表す属性情報を受信し、
前記電磁波発生手段は、前記属性情報の受信後、出力する前記電磁波のパワーを低下させ、
前記第2の通信装置は、
前記第1の通信装置が出力した電磁波を復調することにより、前記第1の通信装置から送信されてくるデータを受信するとともに、前記第1の通信装置が出力した電磁波、または、自身が出力した電磁波をデータにしたがって変調することにより、データを送信する第2の送受信手段と
を備え、
前記第2の送受信手段は、前記データとして、前記第1の通信装置の通信能力を表す属性情報を受信するとともに、前記第2の通信装置の通信能力を表す属性情報を送信する
通信システム。
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