JP2010128438A - 現像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速領域においても現像ローラの大幅な大径化を伴うことなく、画像濃度を確保することができる現像装置を提供する。
【解決手段】複数の現像ローラ21a、21bを備えたハイブリッド現像装置において、最上流位置の現像ローラ21aの周面を、静電潜像担持体1との対向周面に対して同一方向に回転させ、最下流位置の現像ローラ21bを反対方向に回転させる。これにより、静電潜像担持体1と現像ローラ21a、21bとによって囲まれた空間内にトナークラウドTを封止することができ、静電潜像担持体1の表面近傍に十分なトナークラウド量を確保することができる。このため、高速領域においても現像ローラの大径化を伴うことなく、画像濃度を確保することができるとともに、ドットの再現性及び均一性の高い高精細の画像を得ることができる。
【選択図】図3
【解決手段】複数の現像ローラ21a、21bを備えたハイブリッド現像装置において、最上流位置の現像ローラ21aの周面を、静電潜像担持体1との対向周面に対して同一方向に回転させ、最下流位置の現像ローラ21bを反対方向に回転させる。これにより、静電潜像担持体1と現像ローラ21a、21bとによって囲まれた空間内にトナークラウドTを封止することができ、静電潜像担持体1の表面近傍に十分なトナークラウド量を確保することができる。このため、高速領域においても現像ローラの大径化を伴うことなく、画像濃度を確保することができるとともに、ドットの再現性及び均一性の高い高精細の画像を得ることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、複写機、プリンタあるいはファクシミリなどといった、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を荷電されたトナーにより現像して可視化し、現像された画像を記録材に転写して定着させるようになっている電子写真方式の画像形成装置の現像装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置において、静電潜像担持体上に形成された静電潜像の現像方式としては、現像剤としてトナーのみを用いる1成分現像方式と、トナー及びキャリアを用いる2成分現像方式とが知られている。ここで、1成分現像方式は、均一な現像剤層を静電潜像担持体上の静電潜像に対向して形成することができるので、高画質の画像を形成することができるといった有利な特徴をもつ。他方、2成分現像方式は、十分な荷電点が確保された2成分現像剤で摩擦帯電を行うので、トナーないしは画像形成装置を長寿命化することができるといった有利な特徴をもつ。
さらには、1成分現像方式の有利な特徴(高画質)と、2成分現像方式の有利な特徴(長寿命)とを併せもつハイブリッド現像方式も提案されている。ハイブリッド現像方式では、2成分の現像剤の混合によりトナーの荷電を行った後に、現像剤を担持するローラと現像ローラとの間に分離電界を形成し、この分離電界の作用によりトナーをキャリアから分離して現像ローラ上に保持し、1成分現像を行うようにしている。
ハイブリッド現像方式において、1成分現像の高画質であるという特徴を発揮するためには、現像ローラと静電潜像担持体とを非接触に配置し、現像領域に交番電界を形成して現像を行うのが一般的である。この交番電界により、現像領域で、トナーは現像ローラと静電潜像担持体との間で往復運動を行ってトナークラウドを形成する。かくして、トナークラウド中のトナーにより、静電潜像担持体上の静電潜像が忠実に現像され、トナー像が形成される。
さらに、高速領域ないしは高速運転に対応するために、現像剤を担持・搬送する現像剤搬送ローラと静電潜像担持体との間に複数の現像ローラを配置し、現像電界が作用する現像領域を拡大して、目標とする画像濃度に対応する必要な現像トナー量を確保するようにしたハイブリッド現像方式の画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
なお、特許文献1又は特許文献2に開示されたハイブリッド現像方式の画像形成装置では、複数の現像ローラは、すべて静電潜像担持体に対して同一方向に回転する(ウィズ・ウィズ回転)。また、特許文献3に開示されたハイブリッド現像方式の画像形成装置では、複数の現像ローラは、すべて静電潜像担持体に対して反対方向に回転する(カウンタ・カウンタ回転)。さらに、複数の現像ローラを備えた従来のハイブリッド現像方式の画像形成装置の1つである富士ゼロックス社のNuvera(登録商標)では、静電潜像担持体の回転方向にみて上流側の現像ローラは静電潜像担持体に対して反対方向に回転し(カウンタ回転)、下流側の現像ローラは同一方向に回転する(ウィズ回転)。
特開2005−37523号公報(段落[0043]、図1)
特開2006−276853号公報(段落[0031]、図2)
特開2007−33587号公報(段落[0038]、図1)
ところで、このように複数の現像ローラを備えた従来のハイブリッド現像方式の画像形成装置の現像装置では、いずれも、非接触に設定された現像ローラと静電潜像担持体との間の交番電界により形成されたトナークラウドの一部が、静電潜像担持体上あるいは現像ローラ上の空気の流れに随伴して現像領域から排出されてしまうといった問題がある。
この問題は、とくに高速領域ないしは高速運転時における画像形成時には無視することができない。すなわち、このようにトナークラウドの一部が現像領域から排出されてしまうと、静電潜像担持体の近傍におけるトナークラウド量を、余裕を持って確保することができなくなる。このような状態で必要な現像トナー量を確保して目標とする画像濃度を確保するために、例えば現像ローラを大径化ないしは大型化するなどして、現像時間をできるだけ長くするといった対応が考えられる。しかし、このようにすると、画像形成装置が大型化したり、構成部品のレイアウト性が悪くなったりするといった問題が生じる。
また、現像方向の電位差が回収方向の電位差より大きくなるように交番電界を設定したり、現像方向の位相を回収方向の位相より長くしたりするといった対応も考えられる。しかし、このような電界設定では、トナーが静電潜像担持体と現像ローラとの間で十分な往復運動を行うことができないので、画像品質の低下を招くといった問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、高速領域ないしは高速運転時においても、現像ローラの大径化ないしは大型化を伴うことなく、画像濃度を確保して高品質の画像を形成することができる画像形成装置の現像装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の第1の態様に係る現像装置は、磁石を内包しトナーと磁性粒子とを含む現像剤を周面に保持する現像剤担持体と、現像剤担持体に対向して配置された複数のトナー担持体と、現像剤担持体からトナー担持体にトナーを転移させる方向の交流電界を形成する手段と、トナー担持体上に転移したトナーをトナー担持体に対向して配置された静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像を現像するための交流電界を形成する手段とを有する。
この現像装置において、静電潜像担持体の周面の移動方向に関して最上流位置のトナー担持体は、その周面の移動方向が静電潜像担持体の周面の移動方向に対して同一方向(ウィズ方向)となるように回転する。他方、最下流位置のトナー担持体は、その周面の移動方向が静電潜像担持体の周面の移動方向に対して反対方向(カウンタ方向)となるように回転する。要するに、この現像装置は、複数の現像ローラを備えたハイブリッド現像装置において、最上流位置の現像ローラの周面を、これと対向する静電潜像担持体の周面に対して同一方向に回転させる一方、最下流位置の現像ローラの周面を、静電潜像担持体の周面に対して反対方向に回転させることにより、静電潜像担持体と複数の現像ローラとによって囲まれた空間内にトナークラウドを封止することを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る現像装置においては、最下流位置のトナー担持体の周速を、静電潜像担持体の周速より大きくするのが好ましい。また、最上流位置のトナー担持体と静電潜像担持体との間に形成される交流電界の平均電位差(ΔVavg1)を、最下流位置のトナー担持体と静電潜像担持体との間に形成される交流電界の平均電位差(ΔVavg2)に比べて、トナーをより多く転移させる側に設定するのが好ましい。
本発明の第2の態様に係る現像装置は、磁石を内包しトナーと磁性粒子とを含む現像剤を周面に保持する現像剤担持体と、現像剤担持体に対向して配置された複数のトナー担持体と、現像剤担持体からトナー担持体にトナーを転移させる方向の交流電界を形成する手段と、トナー担持体上に転移したトナーをトナー担持体に対向して配置された静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像を現像するための交流電界を形成する手段とを有する。
この現像装置では、トナー担持体と静電潜像担持体との間の交流電界により、静電潜像担持体の表面近傍にトナークラウドが形成されるようになっている。さらに、この現像装置は、静電潜像担持体の周面の移動方向に関して最下流位置のトナー担持体が、その周面の移動方向が静電潜像担持体の周面の移動方向に対して反対方向となるように回転し、最下流位置のトナー担持体が生成する空気の流れによりトナークラウドがトナー担持体と静電潜像担詩体とによって囲まれた空間内に封止され、トナー担持体と静電潜像担持体との間に生成された交流電界により、静電潜像担持体上の静電潜像がトナークラウド中のトナーによって現像されるようになっている。
本発明の第1又は第2の態様に係る現像装置によれば、静電潜像担持体と複数のトナー担持体とによって囲まれた空間内にトナークラウドを封止して、静電潜像担持体の表面近傍に十分なトナークラウド量を確保することができる。このため、高速領域ないしは高速運転時においても、トナー担持体の大径化を伴うことなく、画像濃度を十分に確保することができるとともに、ドットの再現性及び均一性が高い高精細ないしは高品質の画像を形成することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施の形態(本発明を実施するための最良の形態)を説明する。
図1に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要部の概略構成を示す。図1に示すように、この画像形成装置は、電子写真方式により静電潜像担持体(感光体)1に形成されたトナー像を、印刷用紙等の転写媒体10に転写して画像形成を行うものである。この画像形成装置では、静電潜像担持体1は静電潜像を担持する。
図1に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要部の概略構成を示す。図1に示すように、この画像形成装置は、電子写真方式により静電潜像担持体(感光体)1に形成されたトナー像を、印刷用紙等の転写媒体10に転写して画像形成を行うものである。この画像形成装置では、静電潜像担持体1は静電潜像を担持する。
そして、静電潜像担持体1の周囲には、該静電潜像担持体1の回転方向に沿って順に、静電潜像担持体1を帯電させるための帯電手段6と、静電潜像担持体1の外周面を露光して静電潜像を形成するための露光手段7と、静電潜像を現像する現像装置2aと、静電潜像担持体1上に現像されたトナー像を転写媒体10に転写するための転写手段8と、静電潜像担持体1上の残留トナーを除去する清掃手段9とが配設されている。
なお、この画像形成装置(電子写真装置)に用いられる静電潜像担持体1、帯電手段6、露光手段7、転写手段8、清掃手段9等は、周知の任意の電子写真方式の技術を利用して構成することができる。例えば、図1に示す画像形成装置では、帯電ローラの形態の帯電手段6を用いているが、これに代えて、静電潜像担持体1と非接触の帯電装置を用いてもよい。
この実施の形態に係る画像形成装置において、現像装置2aは、現像剤25を収容する現像剤槽28と、この現像剤槽28から供給された現像剤25を表面に担持して搬送する現像剤搬送ローラ23と、現像剤搬送ローラ23上の現像剤25からトナーを分離する2つの現像ローラ21a、21bとを備えている。現像剤槽28内の現像剤25は、混合攪拌手段26の回転により混合攪拌され、摩擦帯電した後、現像剤搬送ローラ23の表面のスリーブローラ23aに供給される。この現像剤25は、現像剤搬送ローラ23の内部の磁石ローラ23bの磁力によりスリーブローラ23aの表面側に保持される。そして、現像剤25は、スリーブローラ23aとともに回転移動し、現像剤搬送ローラ23に対向して設けられた規制部材24で通過量を規制された後、現像ローラ21a、21bとの対向部に送られる。
現像剤搬送ローラ23及び現像ローラ21a、21bは、それぞれ、第1〜第3の高圧電源4、5a、5bに接続され、これらの高圧電源4、5a、5bによりバイアス印加が行われる。これらのバイアス印加により、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21a、21bとの各対向部において、現像剤25中のトナーを電気的に現像ローラ21a、21bの表面に分離・担持させる電界が形成される。静電潜像担持体1の回転方向に関して上流側に位置する現像ローラ21aの回転方向は、静電潜像担持体1との対向部で、互いに対向する両周面が同一方向に向かうように設定されている。他方、下流側に位置する現像ローラ21bの回転方向は、静電潜像担持体1との対向部で、互いに対向する両周面が反対方向に移動するように設定されている。
現像ローラ21a、21b上に担持されたトナー層22は、現像ローラ21a、21bの回転により、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との対向位置に搬送される。そして、このトナー層22は、静電潜像担持体1上の静電潜像と現像ローラ21a、21bとの間に形成される現像電界により、静電潜像担持体1上の静電潜像を現像する。現像後、現像ローラ21a、21b上に残存するトナーは、現像剤搬送ローラ23との対向部において、現像剤搬送ローラ23上に形成された磁気ブラシによって摺擦され、現像剤25中に回収される。残存トナーを回収した現像剤搬送ローラ23上の現像剤25は、現像剤槽28との対向位置で現像剤搬送ローラ23から剥離されて現像剤槽28に戻り、混合攪拌され、循環される。
以下、本発明に係る現像装置2aを構成する各構成部材について詳しく説明する。
現像剤搬送ローラ23は、固定配置された磁石ローラ23bと、これを内包する回転自在なスリーブローラ23aとで構成されている。磁石ローラ23bは、スリーブローラ23aの回転方向に沿って、N1、S1、N2、S2、S3、N3、S4の7つの磁極を有する。これらの7つの磁極のうち、主磁極N1は、現像ローラ21aと対向する位置に配置されている。また、スリーブローラ23a上の現像剤25を剥離するための反発磁界を発生させる同極部であるN2、N3は、現像剤槽28の内部において、互いに対向する位置に配置されている。現像剤搬送ローラ23のスリーブローラ23aの回転方向に関して上流側に位置する現像ローラ21aの回転方向は、対向部の両周面が反対方向に向かうように設定されている。他方、下流側に位置する現像ローラ21bの回転方向は、対向部の両周面が同一方向に移動するように設定されている。
現像剤搬送ローラ23は、固定配置された磁石ローラ23bと、これを内包する回転自在なスリーブローラ23aとで構成されている。磁石ローラ23bは、スリーブローラ23aの回転方向に沿って、N1、S1、N2、S2、S3、N3、S4の7つの磁極を有する。これらの7つの磁極のうち、主磁極N1は、現像ローラ21aと対向する位置に配置されている。また、スリーブローラ23a上の現像剤25を剥離するための反発磁界を発生させる同極部であるN2、N3は、現像剤槽28の内部において、互いに対向する位置に配置されている。現像剤搬送ローラ23のスリーブローラ23aの回転方向に関して上流側に位置する現像ローラ21aの回転方向は、対向部の両周面が反対方向に向かうように設定されている。他方、下流側に位置する現像ローラ21bの回転方向は、対向部の両周面が同一方向に移動するように設定されている。
現像剤槽28は、ケーシング29により形成されている。現像剤槽28は、通常は現像剤25を混合攪拌しつつ搬送して現像剤搬送ローラ23に送るための攪拌搬送手段26を収納している。なお、攪拌搬送手段26の近傍に、現像剤25中のトナー比率(重量比)を検出するための透磁率センサ(図示せず)を配置するのが好ましい。
現像装置2aは、通常、静電潜像担持体1の潜像の現像のために消費されたトナーを現像剤槽28内に補給するための補給部と、現像剤搬送ローラ23上の現像剤量を規制するための現像剤薄層化用の規制部材24とを有している。補給部は、補給トナーを収納しているトナーボトル3と、現像剤槽28内へのトナー補給量を制御するためのトナー補給ローラ27とで構成されている。
現像ローラ21a、21bの材料としては、例えば、表面処理を施したアルミローラが挙げられる。そのほか、アルミ等からなる導電性基体上に、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂コートや、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴムコーティングを施したものを用いてもよい。なお、コーティングの材料は、これらに限定されるわけではない。アルミ等の金属材料からなる導電性ローラであってもよい。
以下、本発明に係る現像装置2aを備えた画像形成装置で使用することが可能なバイアス印加の条件について説明する。
供給部電界としては、第1〜第3の高圧電源4、5a、5bにより、直流電界と振動電界の2通りの電界を設定することができる。現像部では、電界力のみにより現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間の空間をトナーが飛翔し、静電潜像担持体1上の静電潜像を忠実に現像する。現像ローラ21a、21bと現像剤搬送ローラ23とは、両者が非接触となるように構成され、振動電界が形成されるようになっている。
供給部電界としては、第1〜第3の高圧電源4、5a、5bにより、直流電界と振動電界の2通りの電界を設定することができる。現像部では、電界力のみにより現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間の空間をトナーが飛翔し、静電潜像担持体1上の静電潜像を忠実に現像する。現像ローラ21a、21bと現像剤搬送ローラ23とは、両者が非接触となるように構成され、振動電界が形成されるようになっている。
図2に、トナーが負極性で反転現像を行う場合における、バイアス電源の接続形態の具体例を示す。いずれの場合も、現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21a、21bにトナーを供給することができ、現像ローラ21a、21bから静電潜像担持体1上の静電潜像部にトナーを現像することができる電位関係が存在することが必要である。
以下、本発明に係る画像形成装置で使用することが可能な現像剤について説明する。
トナーの種類、性状等はとくには限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができる。例えば、バインダ樹脂中に着色剤や必要に応じて荷電制御材や離型材等を含有させ、外添材を処理したものを使用することができる。トナーの粒径は、これに限定されるわけではないが、3〜15μm程度であるのが望ましい。このようなトナーは、一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて製造することができる。
トナーの種類、性状等はとくには限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができる。例えば、バインダ樹脂中に着色剤や必要に応じて荷電制御材や離型材等を含有させ、外添材を処理したものを使用することができる。トナーの粒径は、これに限定されるわけではないが、3〜15μm程度であるのが望ましい。このようなトナーは、一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて製造することができる。
トナーに外添する粒子は、一般に使用されている公知のものを使用することができる。流動性の改善を目的として、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等を使用することができ、このような流動化剤を、上記のトナー100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加して用いるのが好ましい。外添剤の個数平均一次粒径は10〜100nmであるのが好ましい。
キャリアの種類、性状等はとくには限定されず、一般に使用されている公知のキャリアを使用することができる。例えば、バインダ型キャリアやコート型キャリアなどを使用することができる。キャリアの粒径は、これに限定されるものではないが、15〜100μmであるのが好ましい。
バインダ型キャリアは、磁性体微粒子をバインダ樹脂中に分散させたものであり、キャリア表面に正帯電性又は負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることも可能である。バインダ型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダ樹脂の材質、帯電性微粒子の付加、表面コーティング層の種類等によって制御することができる。
一方、コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子に樹脂コートが施されてなるキャリアである。コート型キャリアにおいても、バインダ型キャリアと同様に、キャリア表面に正帯電性又は負帯電性の帯電性微粒子を固着させることができる。コート型キャリアの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子の付加により制御することができる。
トナーとキャリアの混合比は、弱帯電や未帯電によるかぶりが発生せず、高帯電による現像トナー量の不足が生じないようなトナー帯電量が得られるように調整すればよい。この混合比は、実用上は、キャリア表面に対するトナーの被覆率が20〜40%となるように設定される。
以下、本発明にかかる現像装置2aを備えた画像形成装置構成の現像領域におけるトナークラウドの分布について説明する。
図3に示すように、現像ローラ21a、21b上のトナーは、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間に形成される振動電界により、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間の空間部で往復運動を行ってトナークラウドTを生成する。
図3に示すように、現像ローラ21a、21b上のトナーは、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間に形成される振動電界により、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間の空間部で往復運動を行ってトナークラウドTを生成する。
トナークラウドTは、現像ローラ21a、21bの表面に沿って形成され、両現像ローラ21a、21bの近接部で折り返して静電潜像担持体1に向かう空気の流れに乗る。そして、トナークラウドTは、静電潜像担持体1と現像ローラ21a、21bとによって囲まれた空間内において、静電潜像担持体1の表層近傍に滞留・分布する。振動電界が作用する現像領域内に十分な量のトナークラウドTを確保することにより、高いシステム速度を設定したときでも、十分な画像濃度を確保するために必要な現像トナー量を確保することができると。さらに、振動電界中でトナーが十分な往復運動を行い、これにより潜像に忠実な高いドット再現性、均一性、細線再現性を実現することができ、高精細ないしは高品質の画像を形成することができる。
比較のため、図4と図5とに、それぞれ、図1に示す画像形成装置の現像装置2aとは各現像ローラ21a、21bの回転方向が異なる現像装置2bを備えた画像形成装置(比較例)と、この比較例である現像装置2bの現像領域におけるトナークラウドTの分布状態とを示す。
図4に示す画像形成装置では、静電潜像担持体1の回転方向に関して上流側に位置する現像ローラ21aの回転方向は、静電潜像担持体1との対向部で、両者の互いの周面が反対方向に移動するように設定されている。他方、下流側に位置する現像ローラ21bの回転方向は、静電潜像担持体1との対向部で、両者の互いの周面が同一方向に移動するように設定されている。
図5に示すように、図4に示す画像形成装置(比較例)の現像装置2bでは、現像ローラ21a、21bと静電潜像担持体1との間に形成された振動電界により発生したトナークラウドTは、現像ローラ21a、21bの表面に形成された空気の流れに乗り、現像装置2bの外に向かって流れ、現像装置外に排出される。このため、高いプロセス速度を設定したときには、流速の増加した空気の流れによって現像装置外に排出されるトナークラウドTの量が増加する。このため、現像領域内において静電潜像担持体1の表層近傍に分布するトナークラウドTの量は、十分に余裕を持った量ではなくなる。
このような状況下で、現像装置外に向かう空気の流れに抗して現像のためのトナー量を確保するには、現像方向の電界強度を大きく設定したり、現像位相の時間を長くしたりする必要がある。しかし、このようにすると、現像領域における静電潜像担持体1と現像ローラ21a、21bとの間のトナーの往復回数が減少ないしは不足する。このため、ドットの再現性、均一性、細線再現性が低下するなどして、画像品質が低下することになる。
以下、本発明の実施例1を説明する。この実施例1では、図1に示す画像形成装置の現像装置2aと同一仕様の現像装置を用いて実験を行った。この実験におけるシステム速度は800mm/secである。
図6及び図7に示すように、この実験では、現像剤搬送ローラ23に−250Vの直流電圧を印加し、静電潜像担持体1の回転方向に関して上流側に配置された現像ローラ21aには、下記の特性をもつ矩形波の現像バイアスを印加した(図6)。
振幅Vpp: 1200V
DC成分Vdc: −300V
マイナス側デューティ比: 40%
周波数: 3kHz
現像Vmin: 300V
現像Vmax: −900V
振幅Vpp: 1200V
DC成分Vdc: −300V
マイナス側デューティ比: 40%
周波数: 3kHz
現像Vmin: 300V
現像Vmax: −900V
他方、下流位置に配置された現像ローラ21bには、下記の特性をもつ矩形波の現像バイアスを印加した(図7)。
振幅Vpp: 1800V
DC成分Vdc: −300V
マイナス側デューティ比: 40%
周波数: 3kHz
現像Vmin: 600V
現像Vmax: −1200V
振幅Vpp: 1800V
DC成分Vdc: −300V
マイナス側デューティ比: 40%
周波数: 3kHz
現像Vmin: 600V
現像Vmax: −1200V
現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21aとの最近接部のギャップは0.3mmとし、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21aとの最近接部のギャップは0.35mmとした。規制部材24と現像剤搬送ローラ23の間隔は、現像剤搬送ローラ23上の単位面積当たりの現像剤搬送量が250g/m2となるように0.3〜0.6mmに設定した。静電潜像担持体1上に形成された静電潜像の背景部電位は−550Vとし、画像部電位は−60Vとし、静電潜像担持体1と現像ローラ21a、21bとの最近接部のギャップは0.15mmとした。
この実験では、以下の方法によって製造されたトナーとキャリアとを含む現像剤を用いた。
(トナー)
湿式造粒法により作成された体積平均粒径約6.5μmのトナー母材100重量部に対し、第1の疎水性シリカ0.2重量部と、第2の疎水性シリカ0.5重量部と、疎水性酸化チタン0.5重量部とを外添処理した負極性トナーを用いた。
(キャリア)
磁性体からなるキャリアコア粒子に、アクリル系樹脂コートが施されたコート型キャリアである、平均粒径約33μmのコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhubC350用キャリアを用いた。
また、現像剤中のトナー比率は8wt%とした。なお、トナー比率は、現像剤全量に対するトナー量の割合である。
(トナー)
湿式造粒法により作成された体積平均粒径約6.5μmのトナー母材100重量部に対し、第1の疎水性シリカ0.2重量部と、第2の疎水性シリカ0.5重量部と、疎水性酸化チタン0.5重量部とを外添処理した負極性トナーを用いた。
(キャリア)
磁性体からなるキャリアコア粒子に、アクリル系樹脂コートが施されたコート型キャリアである、平均粒径約33μmのコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhubC350用キャリアを用いた。
また、現像剤中のトナー比率は8wt%とした。なお、トナー比率は、現像剤全量に対するトナー量の割合である。
図8に、上記条件において、像担持体上1上に形成したドットパターンの静電潜像を現像したトナー像の顕微鏡写真を示す。
図9に、比較のため、図4に示す画像形成装置の現像装置2bと同一仕様の現像装置によって同様の静電潜像を現像した静電潜像担持体1上のトナー像顕微鏡写真を示す。なお、システム速度や電位条件、現像剤条件は、前記の本発明の実施例1と同一である。図8及び図9にから明らかなとおり、本発明に係る現像装置によれば、比較のための現像装置に比べて、高速領域ないしは高速運転時において、ドット再現性、均一性が良好である。
図9に、比較のため、図4に示す画像形成装置の現像装置2bと同一仕様の現像装置によって同様の静電潜像を現像した静電潜像担持体1上のトナー像顕微鏡写真を示す。なお、システム速度や電位条件、現像剤条件は、前記の本発明の実施例1と同一である。図8及び図9にから明らかなとおり、本発明に係る現像装置によれば、比較のための現像装置に比べて、高速領域ないしは高速運転時において、ドット再現性、均一性が良好である。
以上、本発明の実施の形態にかかる画像形成装置の現像装置2aによれば、静電潜像担持体1と2つの現像ローラ21a、21bとによって囲まれた空間内にトナークラウドTを封止して、静電潜像担持体1の表面近傍に十分なトナークラウド量を確保することができる。このため、高速領域ないしは高速運転時においても、現像ローラ21a、21bの大径化を伴うことなく、画像濃度を確保することができるとともに、ドットの再現性及び均一性が高い高精細の画像を形成することができる。
1 像担持体、2a 本発明に係る現像装置、2b 比較例に係る現像装置、21a 現像ローラ、21b 現像ローラ、22 トナー層、23 現像剤搬送ローラ、23a スリーブローラ、23b 磁石ローラ、24 規制部材、25 現像剤、26 攪拌搬送手段、27 トナー補給ローラ、28 現像剤槽、29 ケーシング、3 トナーボトル、4 第1の高圧電源、5a 第2の高圧電源、5b 第3の高圧電源、6 帯電手段、7 露光手段、8 転写手段、9清掃手段、10 転写媒体、T トナークラウド。
Claims (4)
- 磁石を内包し、トナーと磁性粒子とを含む現像剤を周面に保持する現像剤担持体と、
上記現像剤担持体に対向して配置された複数のトナー担持体と、
上記現像剤担持体から上記トナー担持体にトナーを転移させる方向の交流電界を形成する手段と、
上記トナー担持体上に転移したトナーを、上記トナー担持体に対向して配置された静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像を現像するための交流電界を形成する手段とを有する現像装置において、
上記静電潜像担持体の周面の移動方向に関して最上流位置のトナー担持体が、その周面の移動方向が上記静電潜像担持体の周面の移動方向に対して同一方向となるように回転する一方、最下流位置のトナー担持体が、その周面の移動方向が上記静電潜像担持体の周面の移動方向に対して反対方向となるように回転することを特徴とする現像装置。 - 上記最下流位置のトナー担持体の周速が、上記静電潜像担持体の周速より大きいことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 上記最上流位置のトナー担持体と上記静電潜像担持体との間に形成される交流電界の平均電位差が、上記最下流位置のトナー担持体と上記静電潜像担持体との間に形成される交流電界の平均電位差に比べて、上記トナーをより多く転移させる側に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 磁石を内包し、トナーと磁性粒子とを含む現像剤を周面に保持する現像剤担持体と、
上記現像剤担持体に対向して配置された複数のトナー担持体と、
上記現像剤担持体から上記トナー担持体にトナーを転移させる方向の交流電界を形成する手段と、
上記トナー担持体上に転移したトナーを、上記トナー担持体に対向して配置された静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像を現像するための交流電界を形成する手段とを有する現像装置において、
上記トナー担持体と上記静電潜像担持体との間の交流電界により、上記静電潜像担持体の表面近傍にトナークラウドが形成され、
上記静電潜像担持体の周面の移動方向に関して最下流位置のトナー担持体が、その周面の移動方向が上記静電潜像担持体の周面の移動方向に対して反対方向となるように回転するようになっていて、上記最下流位置のトナー担持体が生成する空気の流れにより上記トナークラウドが上記トナー担持体と上記静電潜像担詩体とによって囲まれた空間内に封止され、
上記トナー担持体と上記静電潜像担持体との間に形成された交流電界により、上記静電潜像担持体上の静電潜像が上記トナークラウド中のトナーによって現像されることを特徴とする現像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008306251A JP2010128438A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 現像装置 |
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JP2010128438A true JP2010128438A (ja) | 2010-06-10 |
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JP2008306251A Pending JP2010128438A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 現像装置 |
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JP (1) | JP2010128438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012008334A (ja) * | 2010-06-24 | 2012-01-12 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 現像装置および画像形成装置 |
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2008
- 2008-12-01 JP JP2008306251A patent/JP2010128438A/ja active Pending
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