JP2010123882A - コールドプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】ベースプレートと、これを覆って内部に密閉状態の空間を形成するトップカバーと、前記空間内に配された複数枚のフィンを備えたコールドプレートを製造する際、そのベースプレートもしくはトップカバーへのフィンのロウ付けの困難性を解消する。
【解決手段】フィン4として、長方形状の中央板部41とこの中央板部の両端部からほぼ直角方向に延びる2つの接合板部42、42とからなる断面形状が略コ字状のものを用い、その2つの接合板部のいずれか一方がベースプレート2に、他方がトップカバー3にロウ付けにより接合されている。フィンの中央板部に、その短手方向に伸縮する伸縮部が形成されていてもよい。
【選択図】図2
【解決手段】フィン4として、長方形状の中央板部41とこの中央板部の両端部からほぼ直角方向に延びる2つの接合板部42、42とからなる断面形状が略コ字状のものを用い、その2つの接合板部のいずれか一方がベースプレート2に、他方がトップカバー3にロウ付けにより接合されている。フィンの中央板部に、その短手方向に伸縮する伸縮部が形成されていてもよい。
【選択図】図2
Description
この発明は、電子機器等に実装される半導体素子を冷却するためのコールドプレートに関する。
電子機器に搭載される中央演算装置、マイクロプロセッサなどの半導体素子は、高速化、高集積化に伴い、その発熱量、発熱密度が増大している。
従来、中央演算装置、マイクロプロセッサなどの半導体素子を冷却するために、ヒートパイプ方式や空冷ファン方式のヒートシンクが使用されてきたが、半導体素子の発熱量、発熱密度によっては、十分に冷却できない場合が増えてきている。
従来、中央演算装置、マイクロプロセッサなどの半導体素子を冷却するために、ヒートパイプ方式や空冷ファン方式のヒートシンクが使用されてきたが、半導体素子の発熱量、発熱密度によっては、十分に冷却できない場合が増えてきている。
このため、冷却能力が高いコールドプレートを用いて冷却する方式が採用されつつある。
コールドプレートは、通常銅合金などの熱伝導性の良好な金属からなる扁平な中空の箱状のもので、半導体素子に直接接触した状態で用いられ、その内部に冷媒を強制循環させて半導体素子からの熱を奪い、これを冷却する構造となっている。
コールドプレートは、通常銅合金などの熱伝導性の良好な金属からなる扁平な中空の箱状のもので、半導体素子に直接接触した状態で用いられ、その内部に冷媒を強制循環させて半導体素子からの熱を奪い、これを冷却する構造となっている。
図5および図6は、従来のコールドプレートの例を示すものである。この例のコールドプレート1は、ベースプレート2とトップカバー3と複数枚のフィン4、4・・と冷媒流入管5と冷媒流出管6とから構成されている。
ベースプレート2は、銅、アルミニウムなど良熱伝導性金属からなる平板状のものであり、このベースプレート2が半導体素子に直接接することにより、半導体素子からの熱を奪うものである。
ベースプレート2は、銅、アルミニウムなど良熱伝導性金属からなる平板状のものであり、このベースプレート2が半導体素子に直接接することにより、半導体素子からの熱を奪うものである。
トップカバー3は、ベースプレート2を覆うフード状の金属製の部材であって、ベースプレート2の周縁部において周端部がロウ付けされて一体化され、コールドプレート本体7となっている。コールドプレート本体7内部には、気密状の空間が形成されている。
トップカバー3の両端部付近には、冷媒流入管5と冷媒流出管6とが設けられ、コールドプレート本体7内部の空間に水、アルコール、フレオンなどの冷媒が流入し、かつ流出するように構成されている。
トップカバー3の両端部付近には、冷媒流入管5と冷媒流出管6とが設けられ、コールドプレート本体7内部の空間に水、アルコール、フレオンなどの冷媒が流入し、かつ流出するように構成されている。
コールドプレート本体7内の空間には、複数枚のフィン4、4・・が設けられている。このフィン4は、厚さ0.1〜1.0mmのアルミニウム、銅などからなる長方形状の薄板であって、その一方の長辺部がトップカバー3の内面にロウ付けされており、他方の長辺部がベースプレート2の内面と一体化されている。
フィン4は、その長手方向がベースプレート2の長手方向に平行となるように、かつフィン4間の間隔が0.1〜1.0mmとなるように互いに平行に配されている。
フィン4は、その長手方向がベースプレート2の長手方向に平行となるように、かつフィン4間の間隔が0.1〜1.0mmとなるように互いに平行に配されている。
また、フィン4の2つの短辺部は、図示のように、冷媒流入管5および冷媒流出管6の内方側に位置しており、これによって冷媒流入管5および冷媒流出管6の付近には流入ヘッダBおよび流出ヘッダCとなる空間がぞれぞれ形成されている。
この構成により、冷媒流入管5から流入した冷媒は、流入ヘッダBに流れ、ここで流れが分散してフィン4、4・・の間隙を流れ、フィン4、4・・から熱を奪い、流出ヘッダCに集まり、冷媒流出管6から流出することになる。冷媒流出管6から流出した冷媒は図示しない冷却回路に送られ、ここで冷却された後、再度冷媒流入管5に送られる。
この構成により、冷媒流入管5から流入した冷媒は、流入ヘッダBに流れ、ここで流れが分散してフィン4、4・・の間隙を流れ、フィン4、4・・から熱を奪い、流出ヘッダCに集まり、冷媒流出管6から流出することになる。冷媒流出管6から流出した冷媒は図示しない冷却回路に送られ、ここで冷却された後、再度冷媒流入管5に送られる。
このような構成のコールドプレート1は、そのベースプレート2が直接半導体素子に接するようにして使用され、半導体素子からの熱がベースプレート1からフィン4、4・・に伝わり、フィン4、4・・から冷媒に伝導して、半導体素子を冷却する。
このような構造のコールドプレート1は、例えば、以下のようにして製造される。
まず、金属ブロックを用意し、これに切削加工を施してベースプレート2とこのベースプレート2上に立設状態で一体的に形成された複数枚のフィン4、4・・を有する中間製品を作成する。ついで、フード状のトップカバー3を用意し、これをその周縁部においてベースプレート2にロウ付けすると同時にフィン4、4・・の上端部をトップカバー3の内面にロウ付けする。この後、トップカバー3に冷媒流入管5と冷媒流出管6を取り付ける。
フィン4は、冷媒の流れで変形しないように、その上端部と下端部とがそれぞれトップカバー3とベースプレート2に固定される必要があり、このような製造方法が採られている。
まず、金属ブロックを用意し、これに切削加工を施してベースプレート2とこのベースプレート2上に立設状態で一体的に形成された複数枚のフィン4、4・・を有する中間製品を作成する。ついで、フード状のトップカバー3を用意し、これをその周縁部においてベースプレート2にロウ付けすると同時にフィン4、4・・の上端部をトップカバー3の内面にロウ付けする。この後、トップカバー3に冷媒流入管5と冷媒流出管6を取り付ける。
フィン4は、冷媒の流れで変形しないように、その上端部と下端部とがそれぞれトップカバー3とベースプレート2に固定される必要があり、このような製造方法が採られている。
ところが、このような製造方法では、前述の中間製品のフィン4の高さとトップカバー3の内面の深さとが完全に一致する必要がある。しかし、これらの寸法を完全に一致させることは難しく、フィン4をトップカバー3にロウ付けしようとすると、トップカバー3とベースプレート2とに隙間が生じたり、逆にトップカバー3にベースプレート2をロウ付けしようとすると、フィン4とトップカバー3とに隙間が生じたりして、完全な両者のロウ付けが困難となる。
また、ロウ付けが温度600〜800℃程度で行われ、かつフィン4の厚さが0.1〜0.3mmと薄いため、ロウ付け時の熱によりフィン4が軟化、変形し、フィン4の寸法が小さくなってトップカバー3との間に隙間が生じ、これによっても良好なロウ付けが困難となることがある。
特開2005−139978号公報
特開2007−184435号公報
特開2006−93637号公報
特開2007−123547号公報
特開2007−103702号公報
特開2008−124187号公報
本発明の課題は、コールドプレートを製造する際、そのベースプレートもしくはトップカバーへのフィンのロウ付けの困難性を解消することにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、ベースプレートと、これを覆って内部に密閉状態の空間を形成するトップカバーと、前記空間内に配された複数枚のフィンを備え、
前記フィンが、長方形状の中央板部とこの中央板部の両端部からほぼ直角方向に延びる2つの接合板部とからなる断面形状が略コ字状のものであって、
2つの接合板部のいずれか一方がベースプレートに、他方がトップカバーに接合されていることを特徴とするコールドプレートである。
請求項1にかかる発明は、ベースプレートと、これを覆って内部に密閉状態の空間を形成するトップカバーと、前記空間内に配された複数枚のフィンを備え、
前記フィンが、長方形状の中央板部とこの中央板部の両端部からほぼ直角方向に延びる2つの接合板部とからなる断面形状が略コ字状のものであって、
2つの接合板部のいずれか一方がベースプレートに、他方がトップカバーに接合されていることを特徴とするコールドプレートである。
請求項2にかかる発明は、前記フィンの中央板部に、中央板部の短手方向に伸縮する伸縮部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコールドプレートである。
本発明によれば、ベースプレートとトップカバーとフィンとをそれぞれ別体で作成しておき、これをロウ付けにより組み付ける製造方法を採用できるので、ベースプレートと多数のフィンとからなる中間製品を切削加工により作成する必要がなくなり、製造コストを低減できる。
また、フィンの高さ方向の寸法をわずかに大きめにすることにより、一方の接合板部をベースプレートもしくはトップカバーにロウ付けしたのち、他方の接合板部をトップカバーもしくはベースプレートにロウ付けする際、他方の接合板部とトップカバーもしくはベースプレートとの間に隙間を生じることがなく、逆にフィン全体の高さ方向の寸法が大きい場合には、中央板部をわずかに撓ませてやれば、接合板部とトップカバーもしくはベースプレートに密着することになり、フィンの高さ方向の寸法が調整可能になって、ロウ付けが容易にかつ確実に行える。
特に、中央板部に伸縮部を設けた場合には、中央板部を撓ませなくとも高さ方向の寸法が調整可能となる。
特に、中央板部に伸縮部を設けた場合には、中央板部を撓ませなくとも高さ方向の寸法が調整可能となる。
図1および図2は、本発明のコールドプレートの実施形態を示すもので、図5および図6に示した従来のコールドプレートと同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この例のコールドプレート1にあっては、フィン4に図3に示す形状のものを用い、このフィン4をベースプレート2とトップカバー3とにロウ付けした点に特徴がある。
この例のコールドプレート1にあっては、フィン4に図3に示す形状のものを用い、このフィン4をベースプレート2とトップカバー3とにロウ付けした点に特徴がある。
この実施形態でのフィン4は、中央板部41と2つの接合板部42、42とから構成されている。中央板部41は、銅合金、アルミニウム合金などの金属からなる厚さ0.1〜1.0mmの長方形状の平坦な板体である。
この中央板部41の短手方向の両端部には、これからほぼ直角に延びる2つの接合板部42、42が一体に形成されている。
この中央板部41の短手方向の両端部には、これからほぼ直角に延びる2つの接合板部42、42が一体に形成されている。
この接合板部42は、銅合金、アルミニウム合金などの金属からなる厚さ0.1〜1mm、幅0.2〜2.0mmの帯状の平坦な板体である。
このようなフィン4は、一方の接合板部42がトップカバー3の内面にロウ付けされ、他方の接合板部42がベースプレート2の内面にロウ付けされて、フィン4がトップカバー3およびベースプレート2に固定されている。
このようなフィン4は、一方の接合板部42がトップカバー3の内面にロウ付けされ、他方の接合板部42がベースプレート2の内面にロウ付けされて、フィン4がトップカバー3およびベースプレート2に固定されている。
フィン4、4・・をベースプレート2とトップカバー3とに固定した状態では、図2に示すように、隣り合うフィン4、4のそれぞれの接合板部42、42・・が互いに直接接触した状態となっており、中央板部41、41間に隙間が形成され、この隙間に冷媒が流れることになる。
次に、このようなコールドプレート1の製造方法を説明する。
予め、ベースプレート2、トップカバー3および複数のフィン4、4・・を用意する。
ついで、例えばトップカバー3の内面に複数のフィン4、4・・の一方の接合板部42、42・・をロウ付けして、トップカバー3の内面に複数のフィン4、4・・が立設した状態の中間製品を作成する。このロウ付けは、幅のある接合板部42をロウ付けするものであるので、作業が簡便に行え、かつ確実に接合がなされる。
予め、ベースプレート2、トップカバー3および複数のフィン4、4・・を用意する。
ついで、例えばトップカバー3の内面に複数のフィン4、4・・の一方の接合板部42、42・・をロウ付けして、トップカバー3の内面に複数のフィン4、4・・が立設した状態の中間製品を作成する。このロウ付けは、幅のある接合板部42をロウ付けするものであるので、作業が簡便に行え、かつ確実に接合がなされる。
ついで、この中間製品のトップカバー3の周端部およびフィン4、4・・の他方の接合板部42をベースプレート2の内面にロウ付けする。この際、すべてのフィン4の高さ方向の寸法をトップカバー3の深さよりもわずかに大きくしておけば、フィン4、4・・の中央板部41が少し撓んで変形し、その他方の接合板部42がベースプレート2の内面に密着する。このため、この部分のロウ付けが完全に行える。
これにより、フィン4の2つの接合板部42、42は、ベースプレート2およびトップカバー3に良好に接合される。
これにより、フィン4の2つの接合板部42、42は、ベースプレート2およびトップカバー3に良好に接合される。
図4は、フィン4の変形例を示すものである。
このフィン4は、その中央板部41の短手方向の中間部分に伸縮部43が設けられているものである。この伸縮部43は、帯状の中板部43aとこれの短手方向からほぼ直角に延びる2つの側板部43b、43bとからなる断面コ字状の樋状の部材である。この伸縮部43は、それぞれの側板部43b、43bが中央板部41に接合一体化されている。また、伸縮部43の凹部の向きが、フィン4の中央板部41と2つの接合板部42、42とで形成される凹部の向きと反対になっている。
このフィン4は、その中央板部41の短手方向の中間部分に伸縮部43が設けられているものである。この伸縮部43は、帯状の中板部43aとこれの短手方向からほぼ直角に延びる2つの側板部43b、43bとからなる断面コ字状の樋状の部材である。この伸縮部43は、それぞれの側板部43b、43bが中央板部41に接合一体化されている。また、伸縮部43の凹部の向きが、フィン4の中央板部41と2つの接合板部42、42とで形成される凹部の向きと反対になっている。
このフィン4にあっては、その伸縮部43がフィン4の短手方向に弾性変形が可能となって、フィンの高さ方向にその寸法がわずかに変動可能となる。
この形態のものでも、フィン4の高さ寸法の融通性が得られるので、寸法精度の精密さが要求されず、しかもロウ付けが良好に行える。
この形態のものでも、フィン4の高さ寸法の融通性が得られるので、寸法精度の精密さが要求されず、しかもロウ付けが良好に行える。
1・・コールドプレート、2・・ベースプレート、3・・トップカバー、4・・フィン、41・・中央板部、42・・接合板部、43・・伸縮部
Claims (2)
- ベースプレートと、これを覆って内部に密閉状態の空間を形成するトップカバーと、前記空間内に配された複数枚のフィンを備え、
前記フィンが、長方形状の中央板部とこの中央板部の両端部からほぼ直角方向に延びる2つの接合板部とからなる断面形状が略コ字状のものであって、
2つの接合板部のいずれか一方がベースプレートに、他方がトップカバーに接合されていることを特徴とするコールドプレート。 - 前記フィンの中央板部に、中央板部の短手方向に伸縮する伸縮部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコールドプレート。
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JP2008298442A JP2010123882A (ja) | 2008-11-21 | 2008-11-21 | コールドプレート |
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Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
JP2012037136A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | T Rad Co Ltd | 高密度積層型熱交換器 |
JP2013024483A (ja) * | 2011-07-21 | 2013-02-04 | Mitsubishi Electric Corp | プレート積層型冷却器 |
JP2015028409A (ja) * | 2013-03-18 | 2015-02-12 | 松本 壽夫 | プレート式熱交換器とその製造方法・ |
WO2018061193A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 三菱電機株式会社 | ヒートシンク及び電力変換装置 |
JP2019186297A (ja) * | 2018-04-04 | 2019-10-24 | 株式会社フジクラ | コールドプレート |
-
2008
- 2008-11-21 JP JP2008298442A patent/JP2010123882A/ja active Pending
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