JP2010123107A - 三次元造形物製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 三次元造形方法において、工具が予定している軌跡から外側に偏位している場合、次の内側に隣接している軌跡を移動する際、前記偏位を是正し得る構成を提供すること。
【解決手段】 CAMシステムが作成したソフトウエアに基づいて、工具5の回転中心が移動する各軌跡2に沿って、所定の順序による座標位置3を設定し、かつ特定の軌跡21において所定の順位に基づく座標位置3における軌跡21の方向と直交する方向に設定した法線4と当該特定の軌跡21に隣接し、かつ内側に位置している軌跡22との交点を当該内側の軌跡22における座標位置3として設定したうえで、工具5が前記特定の軌跡21よりも外側に偏差して移動している場合には、前記隣接して内側に位置している軌跡22において対応する座標位置又は当該座標位置及びその前後の座標位置を移動する際、工具5の移動速度を低下させることにより、前記課題を達成し得る三次元造形物製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、造形対象物の高さ位置に応じて、二次元方向(平面方向)における閉ループを形成している複数個の軌跡を外側から内側に向けて設定し、当該複数個の軌跡に沿って工具の回転中心を移動しながら切削を行うことによる三次元造形方法において精度を上げるために工具の移動速度を調整する方法に関係している。
図6(a)に示すように、一次元方向(z軸方向)の各位置毎に、当該方向と直交する二次元方向(x、y方向)において、回転する工具5の移動に基づいて切削することによって三次元の造形を行うことは、例えば光造形等の分野において採用されており、当該造形方法は、既に周知の技術的手法に該当する。
前記二次元の造形は、一挙に行われるのではなく、図6(b)に示すように、対象造形から最も遠い位置から近い位置の領域範囲に設定した閉ループを形成している複数個の各軌跡2に沿って工具5が移動することによって切削が行われており、そのような複数個の軌跡2に沿った工具5の移動は、当然NCコントロールによる制御が行われている。
前記NCコントロールにおいては、工具5の回転中心が移動すべき位置を、工具5を支持しているアーム6の支持点の位置を指定し、当該指定に基づいてアーム6の長さ及び回転位置が特定されることになる。
しかしながら、現実の工具5の回転による切削を伴う移動においては、NCコントローラー7が指定した各軌跡2のとおり、工具5が移動するとは限らない。
即ち、アーム6によって支持された工具5の慣性、切削の対象である材質の硬さの程度の変化等を原因として、工具5が実際に移動する軌跡2は予め設定した軌跡2と異なる場合が少なからず生じている。
具体的に説明するに、切削対象物の材質の硬度が高いために回転に伴う切削の負荷が大きい程、工具5は予め設定した軌跡2よりも外側に軌跡2を移行し易い傾向にあり、逆に極めて稀ではあるが、前記硬度が小さく、かつ前記負荷が少ない場合に、工具5が予め設定した軌跡2の内側の軌跡2を移動するというアクシデントが生ずることがある。
更には、予め設定した軌跡2が内側、即ち造形対象物1側に湾曲している場合、湾曲の度合いが大きい程、工具5は接触によって切削する面積が大きくなるが故に、予め設定した軌跡2よりも外側を移動する場合がある。
このように、工具5が定速度にて移動する場合には、予め設定した軌跡2よりも外側への偏位、及び稀には内側への偏位が生じているが、従来の三次元造形技術においては、この点に関する抜本的な技術上の解決は提唱されていない。
その原因としては、工具5が現実に移動する軌跡2が予め設定した特定の軌跡21から外れた場合、隣接する内側の軌跡22を移動する際是正することが必要とされるが、これまでの技術においては、特定の軌跡21と隣接する内側の軌跡22との間にて、対応する座標位置3を予め設定するという基本的発想が行われていないことにある。
因みに特許文献1は、三次元造形とは全く異なる技術分野であるスクロールラップの加工方法に関し、目標とする加工表面に沿って装置が実際に移動する複数個の測定座標位置を予定しているが、隣接し合う軌跡において、対応し合う座標位置を設定することについては技術的課題とされていないが故に、何らこの点に関する技術的構成を開示又は示唆していない。
他方特許文献2は、工具の二次元方向の移動によって鋭角のコーナーを切削する際に、その前後において工具の送り速度を減速させている構成を提唱しているが、当該予定した軌跡のズレとの関係において送り速度を調整することは何ら開示及び示唆している訳ではない。
更に特許文献3は、光造形において、工具が移動する軌跡の位置及び方向をプログラムによって作成し、かつ光造形及び除去加工を行う具体的構成を開示しているが、前記のような本来予定している工具に対し、工具が現実に移動している軌跡が外れている場合の対策については何ら開示及び示唆している訳ではない。
特開平11−123633公報。 特開2001−154718号公報。 特開2006−124733号公報。
造形対象物に対する三次元造形方法において、実際の工具の軌跡が予め設定した軌跡から外側に偏位している場合、当該軌跡に隣接し、かつ内側に位置している軌跡への移動を指令する段階において前記偏位を是正するか、少なくとも当該偏位の影響を減少し得るような三次元造形物製造方法の構成を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、造形対象物の高さ位置に応じて、二次元方向(平面方向)における閉ループを形成している複数個の軌跡を外側から内側に向けて設定し、当該複数個の軌跡に沿って工具の回転中心を移動しながら切削を行うことによる三次元造形方法において、工具の回転中心が移動する各軌跡に沿って、所定の順序による座標位置を設定し、かつ特定の軌跡において所定の順位に基づく座標位置における軌跡方向と直交する方向に設定した法線と当該特定の軌跡に隣接し、かつ内側に位置している軌跡との交点を前記特定の軌跡における座標と同一順位の対応する座標位置としたうえで、前記特定の軌跡に基づいて工具が移動する際、実際に工具の回転中心が移動する位置の各座標を、前記所定の順序に基づいて検出し、かつNCコントローラーに入力し、予め設定した軌跡における座標位置との偏差を算出し、算出の結果、実際の工具の回転中心の位置が予め設定した前記特定の軌跡における座標位置よりも外側に位置している場合には、次に隣接する内側に位置している軌跡における移動を指令する際、前記偏差が生じた特定の軌跡における座標位置に対応する前記内側の座標位置、又は当該座標位置及び当該座標位置よりも一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置を含む座標位置に沿った移動を指令する段階では、工具の移動速度を低下させることに基づく三次元造形物製造方法からなる。
前記基本構成に基づく本発明においては、二次元方向の平面、即ちx、y平面において切削を行っている工具の実際に移動している位置が、本来予め設定した特定の軌跡よりも外側に偏位していることが検出された場合には、隣接する内側の軌跡に沿って移動すべき旨の指令に基づいて移動が行われる際、工具の移動速度を低下させることに基づき、工具の単位移動距離当りの切削に要する時間、ひいては切削量を増加させ、前記隣接する内側の軌跡に沿って移動させるか、又は少なくともその近傍位置を移動させることによって、元の外側に位置している軌跡を移動した際の切削度の不足をカバーすることが可能となると共に、移動速度の低下によって工具の破損というアクシデントを避けることも可能となる。
本発明の基本原理を示す平面図であって、(a)は予め設定している軌跡から工具が外側に偏位した状態を示しており、(b)は前記偏位が隣接する内側の軌跡においても継続した場合の状況を示しており、(c)は本発明に基づいて前記偏位を是正した状態を示している。 直交座標のうちの何れか一方の方向(x軸方向)の区分に基づいて、所定の順序による座標を設定したうえで、実際に工具が移動している位置における各座標について、他の方向(y軸方向)を基準として、外側に偏位した状態が生じているか否かを判断したうえで、内側に隣接する軌跡において、低速度の指令を行うことによって本発明の構成を実現するためのフローチャートを示している。 元の特定の軌跡における各座標位置における軌跡の方向と直交する法線との交点によって、隣接する内側の軌跡における対応する座標を設定することの根拠を示す平面図である。 工具の回転中心が、aだけ外側に偏差した状態を是正することによって切削幅が元の切削幅wではなく、(w+a)であることを示す平面図である。 実施例の基本原理を説明する平面図である。 三次元造形方法の基本構成を示しており、(a)は側面図であり、(b)は平面方向断面図である。
予め、本発明の基本原理について説明する。
図1(a)に示すように、工具5が特定の軌跡21に沿って回転しながら切削を行う場合、特定の位置において造形対象物1の素材硬度が他の部位に比し高い場合、又は内側への湾曲の程度が他の部位に比し大きい場合には、既に背景技術の項において説明したように、工具5は予め設定した軌跡21(点線によって示す)ではなく、その外側に偏位した位置21’に沿って移動する(当該実線によって示す。)ことがある(尚、図1(a)は、素材硬度が他の部位に比し高いために、外側への偏位が生じている場合を示しており、湾曲の程度が他の部位に比し大きい場合を示している訳ではない。)。
前記外側への偏位の原因は、何れの場合においても工具5の回転に伴う負荷が増大し、従前と同一の移動速度にて移動した場合には、工具5に対する回転駆動力の限界が存在するが故に、前記のように負荷が増大した領域において、単位時間当たりの切削量を維持することが不可能となり、当該切削量を減らすように移動する位置を修正せざるを得ないことにある。
前記の偏位は、予め設定した特定の軌跡21において所定の順序に沿って設けた座標3を基準として、実際の工具5の回転中心が移動している座標3’との対比によって検出されるが、検出は通常二次元座標、即ち(x、y)座標の一方側の方向を基準としたうえで、他方側の方向において偏差に基づく相違が存在するか否かによって実現されている。
具体的に説明するに、予め設定した軌跡2による各座標3を(x、y)、(x、y)、・・・(x、y)、・・・と設定し、x方向について等距離に区分することによって(x−x、x−x、・・・x−xi+1の各絶対値が等しいように設定することによって)、実際に移動している工具5の回転中心の座標位置3’について、x軸方向において共通基準の座標を設定したうえで、y軸方向における偏位に基づく相違が存在するか否かを検出している。
実際に移動している工具5の回転中心の各座標位置3’につき、(x、y’)、(x、y’)・・・(x、y’)のように、xについては予め設定した特定の軌跡21の場合と同一の区分を基準として各座標位置3を設定したうえで、y軸方向については実際の検出位置に基づいて各座標位置を特定し、前記偏差に基づく相違の有無を判別し(具体的には、y’−y、y’−y、・・・y’−y、y’i+1−yi+1の絶対値が誤差δの範囲であるか否かを判別し)、偏位の算出を行っている。
そして、外側における偏位が生じているか否かについては、y軸方向における各座標の差引計算による数値の符号が造形対象物1の中心座標位置との差引計算と反対符号であるか否か(具体的には、前記中心位置の座標を(x、y)とした場合、y−y、y−y、・・・y−y、y−yi+1による各数値の符号と前記各y軸方向の差引計算による符号とが一致するか否か)を判別することによって、前記外側の位置における偏位を検出している。
上記判別状態及びその後の前記基本構成に基づく制御指令状態は、図2のフローチャートに示すとおりであるが、要するに所定の座標位置3(x、y)に対応して実際に検出された値(x、y’)について、(y’−y)の差引計算による数値が所定の誤差δよりも大きく、しかも(y−y)と反対符号である場合には、検出された座標位置(x、y’)は外側に偏位していることを判別している。
尚、移動時間を基準として各座標位置3を設定する構成も想定され得るが、前記基本構成においては、外側への偏位を是正する際、工具5の移動速度を低下させる場合がある以上、移動時間を基準とする座標3’の設定は、本発明においては必ずしも適切ではない。
前記のように、所定の部位において材質の硬度が高い場合、又は内側への湾曲の程度が大きい場合には、前記偏位が生じている予定した特定の軌跡21に隣接している内側の軌跡22においても、高い硬度及び湾曲の程度が著しい点において大抵の場合殆ど変わりはない。
このような場合に、工具5の移動速度を維持した状態にて隣接する内側の軌跡22にて移動させた場合には、その前段階の予め設定した特定の軌跡21の場合と同様に、図1(b)に示すように、工具5は前記内側の軌跡22よりも相変わらず外側の位置22’に偏位しているか、又は更に偏位を拡大する可能性を否定することができない(図1(b)においても、予め設定した軌跡21及び軌跡22を点線によって示し、実際に移動している位置21’及び位置22’を実線によって示す。)。
これに対し、隣接する内側の軌跡22において、工具5の移動速度を低下させた場合には、必然的に工具5の単位移動距離当りの切削時間、ひいては切削量が増加することを原因として、NCコントローラー7の指令どおり、図1(c)に示すように、隣接した内側の軌跡22を移動すると共に、外側への偏差によって増加した切削量に対応した状態にて切削を継続することが可能となる。
予定した特定の軌跡21において、内側、即ち造形対象物1側に偏位が生じた場合、隣接する内側の軌跡22において前記のように速度を低下させる領域は、前記偏位が生じた特定の軌跡21における各座標3に対応する隣接した内側の軌跡22における各座標位置3である。
但し、工具5の移動速度は順次変化することから、前記領域に包摂され得る座標位置に到来した段階にて直ちに低下させ、しかも当該領域を過ぎた領域において直ちに元の設定速度に戻ることが困難の場合がある。
このような状況に対処するため、前記基本構成においては、隣接する内側において予め設定した軌跡22における対応する各座標位置3だけでなく、当該座標位置3に対し、一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置3を含む前記軌跡2上の領域範囲の移動を指令する際、工具5の移動速度を低下させる速度制御をも選択可能な状態としている。
このような移動速度の低下によって、元の特定の軌跡21における外側への偏位を是正することが可能となる。
仮に隣接する内側の軌跡22において、前記のような軌跡2上の領域範囲を移動する際、工具5の移動速度を低下させても、実際に工具5の移動する軌跡2を検出した場合、依然として外側の偏位が継続している場合には、更に隣接するその内側の軌跡22において同様の移動速度の低下による補正を行えば良い。
そして、移動速度を低下させたところで、逆に工具5が特定の軌跡21よりも内側、即ち造形対象物1側に食い込むという現象は通常生じない以上、前記移動速度の低下によって、外側への偏位を是正することは、十分可能である。
元の特定の軌跡21における座標位置3と内側に隣接している軌跡22における対応する座標位置3は、元の特定の軌跡21の各座標位置3において、軌跡2の方向と直交する法線4方向と内側に隣接している軌跡22との交点によって設定している。
その根拠について説明するに、図3に示すように、工具5の回転中心における軌跡21の方向と切削が行われている位置のうちの造形対象物1に最も食い込んでいる最も深い位置110と前記回転中心の座標3とを結合する直線とは、直交関係にあり、前記結合した直線は、前記回転中心の位置における軌跡21に対する法線4に該当している。
このような直交し合う配置関係を考慮した場合、図3に示すように、元の特定の軌跡21に沿って工具5の回転中心が移動し、かつ各座標位置3における回転中心に対応している各切削位置、即ち前記のように、工具5が造形対象物1に対し最も食い込んだ最も深い位置110における切削を実現した後、次に工具5の回転中心が移動する隣接する軌跡22に沿って移動しながら切削を行う際、元の特定の各座標位置3に対応している前記のような最も深い位置110に最も近い位置であって、かつ造形対象物1に対し最も食い込んだことによる最も深い位置120を切削し得る位置は、工具5の回転中心が前記のように、元の特定の軌跡21における特定の座標位置3における法線4、即ち当該座標位置3における軌跡21の方向と直交する直線と、内側に隣接する軌跡22との交点によって設定されるからに他ならない(尚、図3においては、前記交点を内側の軌跡22における座標位置3によって示している。)。
即ち、元の特定の軌跡21を工具5が移動しながら切削した場合の切削幅(w)に従って次に工具5が隣接する内側の軌跡22が設定されるが、図3に示すように、工具5が移動する内側に隣接する軌跡22における各座標位置3は、元の特定の軌跡21における対応する座標位置3よりも前記切削幅(w)だけ内側に位置しており、そのような切削幅に基づく配置関係は、下の特定の軌跡21における各座標位置3における軌跡21の方向に対し法線4方向に沿って前記幅(w)だけ移行した位置にあることから、前記基本構成のように、法線4方向との交点によって隣接する軌跡22における座標位置3が特定されることになる。
このような基本構成によって、図1(b)のように偏位が蓄積せずに図1(c)に示すように、外側への偏位が是正され、しかも当該是正に伴って工具5の寿命が維持されている点において、本願発明は重要な技術的価値を有している。
前記基本構成のように、実際に工具5の回転中心が移動する位置の各座標3’を検出し、かつ予め設定した軌跡2における座標位置との偏差を算出することは、当該検出及び算出を伴わない切削工程に比し、作業効率が低下することを否定することができない。
このような作業効率を考慮することによって、外側から内側に向けて確定した複数個の軌跡2につき、1回又は複数回の工具5の切削移動を行うことによって、各軌跡2において、偏差が生ずる座標位置の番号の範囲を予め設定したうえで、その後の切削の段階では、実際に工具5の回転中心が移動する各座標位置3’の検出及び当該検出に基づく偏差の算出を行わずに、前記記録された座標位置に対応する内側の座標位置、又は当該座標位置及び当該座標位置よりも一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置3を含む座標位置に沿った移動を指令する段階では、工具5の移動速度を低下することを特徴とする実施形態においては、最初の1回又は複数回の軌跡2における切削工程を終了した後の段階では、作業効率の格別の低下を伴わずに、順次三次元造形物の製造を実現することが可能となる。
言うまでもなく、工具5の回転中心の移動位置が外側に位置することは、常に生ずる訳ではない。
このような場合、工具5が移動する全領域において、工具5の回転中心の移動位置の各座標3’を所定の順序に基づいて検出し、かつNCコントローラー7に入力することは、作業効率において必ずしも妥当ではない。
このような点に着目し、切削対象物の材質の硬度が比較的高い領域及び/又は事前に設定した軌跡2が内側に湾曲している度合が比較的大きい領域を予め選択し、当該選択された領域内のみにおいて、工具5の回転中心の移動位置の各座標3’を所定の順序に基づいて検出することを特徴とする実施形態は、作業効率との関係上好適に採用することができる。
背景技術の項において既に指摘したように、工具5の偏位は決して予定した軌跡2の外側方向だけでなく、例外的とは言え、内側方向に対しても生ずる場合がある。
このような場合には、偏差の算定の結果、工具5の回転中心位置が予定している座標位置3における軌跡2よりも内側に位置している場合には、隣接する次の内側の座標位置3を工具5が移動する際、対応する座標位置3の前後において工具5の移動速度を大きくすることを特徴とする実施形態を採用することができる。
このような実施形態の場合には、前記基本構成において、外側への偏位を是正するために、工具5の移動速度を低下させることによる作業効率の低下をカバーすることができる。
前記のように、工具5の移動速度を例外的に大きくする実施形態においても、切削対象物の硬度が他の領域に比し比較的小さい領域を予め選択し、当該領域のみにおいて、工具5の回転中心の移動位置の各座標3’を所定の順序に基づいて検出することを特徴とする実施形態の場合には、作業効率との関係上、好適に採用することができる。
前記基本構成を実施するに際し、特定の軌跡21を移動している工具5の切削予定幅をwとし、外側に偏位している法線4方向の幅をaとした場合、隣接する内側の軌跡22を移動する際、予定している速度に対し、w/(w+a)倍に設定することを特徴とする実施形態においては、基本的に工具5が予定していた内側の隣接する軌跡22に沿って移動すべき旨のNCコントローラー7からの指令に基づいて、指令どおりの移動を保証することができる。
前記実施形態の根拠は、以下のとおりである。
図4においては、
(半径方向wの幅を有する弦の円弧)/(半径方向(w+a)の幅を有する弦の円弧)>w/(w+a)
が成立している。
上記不等式の成立を証明するに、図4に示すように、工具5の回転半径をRとし、半径方向wの幅を有する弦の円が有している回転中心(o)における円弧角を2αとし、半径方向(w+a)の幅を有する弦の円弧の回転中心(o)における円弧角を2(α+β)とした場合、
(半径方向wの幅を有する弦の円弧)/(半径方向(w+a)の幅を有する弦の円弧)=α/(α+β)
である。
これに対し、w=R(1−cosα)であり、w+a=R(1−cos(α+β))が成立する。
したがって、
w/(w+a)=(1−cosα)/(1−cos(α+β))=sin(α/2)/sin{(α+β)/2}
が成立し、
Figure 2010123107
が成立する。
ここで、
Figure 2010123107


とし、f(β)をβで微分した場合には、
Figure 2010123107

が成立する。
実際の切削工程においては、0<α、β及びα+β<π/2は当然成立している以上、sin(α+β)>sin(α/2)が成立し、f’(β)>0である。
したがって、f(0)=0であることを考慮するならば、f(β)>0であって、結局、
Figure 2010123107

が成立し、前記頭書に記載した不等式が成立することになる。
前記不等式不等式のうち、分子の半径方向wの幅を有する弦の円弧は、工具5が予め設定した軌跡2を移動する場合の単位時間当りの切削量に比例しており、分母の半径方向(w+a)の幅を有する弦の円弧は、工具5の外側方向への偏位を是正することによって、切削の深さがw+aとなった場合の切削面積に比例することから、結局前記のような偏位を是正した場合における工具5の単位時間当りの切削量に比例している。
したがって、前記不等式の左辺は、偏位を是正する前と是正した後の単位時間当りの切削量の比率を示しており、前記不等式の右辺は、偏位を是正する前の段階と、当該偏位を是正した後の段階との移動速度の比率を示している。
前記不等式について、分子と分母を逆転した場合には、
(半径方向(w+a)の幅を有する弦の円弧)/(半径方向(w)の幅を有する弦の円弧)<(w+a)/w
が成立する。
上記不等式は、偏位を是正することによって、単位時間当りの切削量が上記不等式の円弧の比率のように増加したとしても、工具5の移動速度を(w/w+a)倍に減少することによって、単位移動距離に要する切削時間を(w+a)/w倍とすることによって、単位時間当りの切削量を減少させ、十分余裕を以って増加した切削量に対応し得ることを客観的に証明している。
工具5の回転速度を増加させた場合には、増加の比率に比例して工具5の移動速度を大きく設定しても、単位移動距離当りの切削量を同一量とすることが可能である。
即ち、工具5の回転速度を増加させることと工具5の移動速度を低下させることとは、工具5の単位移動距離当りの切削量を増加させる点において同一の効果を発揮することができる。
このような状況に着目して、前記基本構成に立脚したうえで、隣接する内側の軌跡22における対応する座標位置3の前後を移動する際、回転速度を上昇させることを特徴とする実施形態を採用した場合には、工具5の移動速度の減少の程度を緩和することが可能となる。
特に、特定の軌跡21を移動している工具5の予定している切削幅をwとし、偏位による法線4方向の距離をaとした場合、回転速度を(w+a)/w倍に設定することを特徴とする実施形態によって、前記基本構成の作用効果を更に確実とすることが可能となる。
即ち、回転速度を(w+a)/w倍に設定することは、本来ならば工具5の移動速度を維持しても、前記外側への偏位を是正した状態にて切削を継続することが可能であるが、前記基本構成に立脚し、工具5の移動速度を低下させている以上、回転速度を(w+a)/w倍にした場合には、たとえ偏位の是正に伴って単位移動距離当りの切削量が増えたとしても、十分な余裕を以って切削を継続することができる。
前記基本構成による三次元造形物の製造方法は、実際には、CAMシステムによって作成されたソフトウエアに基づくコンピュータ指令によって行われる場合が多い。
本発明の実施形態においては、前記ソフトウエアとして、CADシステムと連携しているCAMシステムが作成した下記のプロセスを採用している。

CADシステムと連携しているCAMシステムが作成した下記のプロセスを設定しているソフトウエアに基づく請求項1記載の三次元造形物製造方法。

a.CADシステムが作成した外側から内側に至る各軌跡22において、工具5の回転中心が移動する基準点(Cutting Location、以下「CL」と略称する。)とは別に、N個の順番を付した所定の順序による座標位置を設定し、かつ座標位置を記録する。
但し、特定の軌跡21において所定の順位に基づく座標位置における軌跡2方向と直交する方向に設定した法線4と当該特定の軌跡21に隣接し、かつ内側に位置している軌跡22との交点を前記特定の軌跡21における座標と同一順位の対応する座標位置とする。
b.工具5の回転移動が行われた場合に、前記各座標位置のうちの一方の方向の各座標パラメータ(直交座標における(x、・・・x、・・・x)、又は極座標における角度座標(θ、・・・θ、・・・θ))の一部又は全てを基準として、実際工具5が移動している場合の他方の座標のパラメータの数値(直交座標における(y’、・・・y’、y’)又は極座標における中心からの距離(r’、・・・r’、・・・r’))の測定指令、及び測定値と予め設定した他方の座標パラメータの数値との差の絶対値(直交座標における|y−y’|、・・・|y−y’|、・・・|y−y’|又は極座標における|r−r’|、・・・|r−r’|、・・・|r−r’|)の一部又は全部に対する算定指令。
c.前記bの算定において、他方の座標パラメータの差の絶対値が誤差範囲δを超えているか否かの判定。
d.前記cの判定において、誤差範囲δを超えている場合に、工具5に対し移動速度を低下すべき旨の指令。
前記aのプロセスは、前記基本構成のうち各軌跡2に沿って、CLとは別に、所定の順序による座標位置の設定を実現しており、前記プロセスbは、前記基本構成のうちの実際に工具5の回転中心が移動する位置の各座標3’の検出工程に対応しており、前記プロセスcは、前記基本構成のうちの座標位置の偏差の算出に対応しており、前記プロセスdは、偏差が生じた場合の移動速度の低下の工程に対応している。
尚、aのプロセスにおいて各軌跡2が設定されるN個の座標位置同士の距離は、作業効率を考慮し、通常CLよりも長い距離に設定する場合が多い。
他方、本発明において前記b、cのように、座標位置として極座標(r、θ)をも採用することは、実施例1において後述するとおりである。
以下、実施例に即して説明する。
実施例1は、図5に示すように、各座標位置3を、工具5を移動させるアーム6の回転中心からの距離(R)及び当該アーム6の回転角度(θ)を基準として設定し、かつ移動している工具5の回転中心の位置についても前記回転中心からの距離(R)及び回転角度(θ)を基準として検出することを特徴としている。
通常二次元平面においては、直交座標(x−y平面座標)によって工具5の回転中心位置をNCコントローラー7によって指令し、かつ実際の各座標位置3もまた当該直交座標によって入力することが行われている。
そして、このような直交座標を使用した場合の外側方向における偏位の検出については、実施形態の項において説明したとおりである。
しかるに、実施例においては、前記のように工具5の回転中心を備えているアーム6の回転径及び回転角度を基準としているが、その根拠は、本来工具5の回転中心が予め設定した軌跡2上における所定の順序による領域から偏位しているか否かは、アーム6における回転径を基準として本来の位置から偏位しているか否かによって判断される以上、実施例の場合には、直交座標への変換を伴わずにストレートに偏位の検出が実現可能であり、極めて合理的であることに基づく。
したがって実施例においては、予め設定した軌跡2における座標位置3の順序を、アーム6の回転角方向の区分によって設定しており、所定の順序による座標位置3を(r、θ)、(r、θ)、・・・(r、θ)、・・・とし、工具5が実際に移動している座標位置3’については、θを共通とし、座標位置3’の順序を(r’、θ)、(r’、θ)、・・・(r’、θ)、・・・としたうえで、(r’−r)、(r’−r)、・・・(r’−r)、・・・が所定の誤差範囲であるδよりも大きいか否か、更には大きい場合に、造形対象物1の中心位置の座標(r、θ)との偏差と反対方向であるか否か、即ち誤差範囲を上回るような偏差(r’−r)の符号が前記中心位置との偏差(r−r)の符号と反対であるか否かの判別が行われたうえで偏差が検出されることになる。
即ち、図2のフローチャートにおいて、x軸方向をアーム6の回転角度θ方向に代置し、y軸方向をアーム6の回転径R方向に代置することによって検出されている。
切削対象物の材質の硬度が比較的高い領域及び/又は事前に設定した軌跡2が内側に湾曲している度合が比較的大きい領域を予め選択し、当該選択に基づいて、実際の工具5の回転中心が移動する位置の検出、当該検出に基づく偏差の算定を行う実施形態を採用することが作業効率上好適であることについては、既に説明したとおりである。
実施例2は、前記CAMシステムによって作成されたソフトウエアに立脚したうえで、前記のような選択を実現している。
材質の硬度を基準とする選択の場合としては、CAMシステムが作成したソフトウエアにおいて、プロセスaとプロセスbとの間に下記のプロセスを付加するソフトウエアを採用している。

a’ 三次元造形物において、切削領域に対応して材質の硬度が変化する場合には、硬度の大きさに対応して、複数段階の区分領域を各軌跡2上に設定する。
a” 各領域毎の硬度の大きさの判別し、及び当該硬度の範囲が所定の数以上である区分領域に対してのみ、前記b以下のプロセスを行うべき旨の指令。
湾曲の程度、即ち曲率を基準とする場合としては、CAMシステムがプロセスaとプロセスbとの間に、下記のプロセスを付加するソフトウエアを採用している。

a’ 各軌跡2において、直交座標を選択したうえで各座標位置につき、下記の算定を行う。
Figure 2010123107
但し、
Figure 2010123107
(尚、i=nの場合にi+1の位置は隣接しているi=1の位置であり、i=1の場合にi−1に該当するのは、隣接しているi=nの位置である。)
a’’ 前記(a)式によって算定された曲率の近似式の大きさに従って、最大値から最小値に至るまでの複数段階に区分すると共に、当該区分に対応する区分領域の設定。
a’’’ a’’の各区分領域の曲率の範囲が所定数以上であるか否かの判別を行うと共に、当該所定数以上であって、当該区分領域の各座標(x、y)が下記の不等式を充足する場合のみb以降のプロセスを行うべき旨の指令。

Figure 2010123107
但し、a、bは工具5の回転中心の座標位置を示す。
a’’’において、上記不等式の充足を要件としながら、当該不等式によって軌跡2は内側に湾曲していることが保障されることになる。
このように、CAMシステムによって、前記実施形態に柔軟な対応し得るソフトウエアを作成することが可能である。
本発明は、工具の回転を伴う移動による三次元造形方法の全分野において利用することができる。
1 造形対象物
11、12・・・ 切削によって形成された面
110、120・・・ 工具の回転中心から最も深い切削面を形成する位置
2 軌跡
21・・・ 特定の軌跡
22・・・ 前記特定の軌跡に隣接し、かつ内側に位置している軌跡
21’・・・ 前記軌跡21から外側に偏位した状態にて工具が移動する位置
22’・・・ 前記軌跡22から工具が相変わらず外側に偏位した状態にて移動する位置
3 予め設定した軌跡における各座標
3’ 工具が実際に移動する位置方向における各座標
4 法線
5 工具
6 アーム
7 NCコントローラー

Claims (13)

  1. 造形対象物の高さ位置に応じて、二次元方向(平面方向)における閉ループを形成している複数個の軌跡を外側から内側に向けて設定し、当該複数個の軌跡に沿って工具の回転中心を移動しながら切削を行うことによる三次元造形方法において、工具の回転中心が移動する各軌跡に沿って、所定の順序による座標位置を設定し、かつ特定の軌跡において所定の順位に基づく座標位置における軌跡方向と直交する方向に設定した法線と当該特定の軌跡に隣接し、かつ内側に位置している軌跡との交点を前記特定の軌跡における座標と同一順位の対応する座標位置としたうえで、前記特定の軌跡に基づいて工具が移動する際、実際に工具の回転中心が移動する位置の各座標を、前記所定の順序に基づいて検出し、かつNCコントローラーに入力し、予め設定した軌跡における座標位置との偏差を算出し、算出の結果、実際の工具の回転中心の位置が予め設定した前記特定の軌跡における座標位置よりも外側に位置している場合には、次に隣接する内側に位置している軌跡における移動を指令する際、前記偏差が生じた特定の軌跡における座標位置に対応する前記内側の座標位置、又は当該座標位置及び当該座標位置よりも一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置を含む座標位置に沿った移動を指令する段階では、工具の移動速度を低下させることに基づく三次元造形物製造方法。
  2. 外側から内側に向けて設定した複数個の軌跡につき、1回又は複数回の工具の切削移動を行うことによって、各軌跡において、偏差が生ずる座標位置の番号の範囲を予め確定したうえで、その後の切削の段階では、実際に工具の回転中心が移動する各座標位置の検出及び当該検出に基づく偏差の算出を行わずに、前記記録された座標位置に対応する内側の座標位置、又は当該座標位置及び当該座標位置よりも一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置を含む座標位置に沿った移動を指令する段階では、工具の移動速度を低下することを特徴とする請求項1記載の三次元造形物製造方法。
  3. 切削対象物の材質の硬度が比較的高い領域及び/又は事前に設定した軌跡が内側に湾曲している度合が比較的大きい領域を予め選択し、当該選択された領域内のみにおいて、工具の回転中心の移動位置の各座標を所定の順序に基づいて検出することを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の三次元造形物製造方法。
  4. 偏差の算定の結果、工具の回転中心位置が予定している座標位置における軌跡よりも内側に位置している場合には、次に隣接する内側に位置している軌跡における移動を指令する際、偏差が生じた元の特定の軌跡における座標位置に対応する前記内側の座標位置、又は当該座標位置だけでなく、当該座標位置よりも一区分又は複数区分前段階及び後段階の各座標位置を含む座標位置に沿った移動を指令する段階では、工具の移動速度を大きくすることを特徴とする請求項1、2、3の何れか一項に記載の三次元造形物製造方法。
  5. 切削対象物の硬度が他の領域に比し比較的小さい領域を予め選択し、当該領域のみにおいて、工具の回転中心の移動位置の各座標を所定の順序に基づいて検出することを特徴とする請求項4記載の三次元総計物製造方法。
  6. 元の特定の軌跡を移動している工具の切削予定幅をwとし、外側に偏位している法線方向の幅をaとした場合、隣接する内側の軌跡を移動する際、予定している速度に対し、w/(w+a)倍以下に設定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5の何れか一項に記載の三次元造形物製造方法。
  7. 工具の移動速度を低下する際、工具の回転速度を上昇させることを特徴とする請求項1、2、3、4、5の何れか一項に記載の三次元総計物製造方法。
  8. 元の外側の軌跡を移動している工具の予定している切削予定幅をwとし、内側に偏位による法線方向の幅をaとした場合、回転速度を(w+a)/w倍以上に設定することを特徴とする請求項7記載の三次元造形物製造方法。
  9. 各座標位置を、工具を移動させるアームの回転中心からの距離(r)及び当該アームの回転角度(θ)を基準として設定し、かつ移動している工具の回転中心の位置についても前記回転中心からの距離(r)及び回転角度(θ)を基準として検出することを特徴とする請求項1、2、3の何れか一項に記載の三次元造形物製造方法。
  10. 偏差をアームの方向に沿った距離を基準として算出することを特徴とする請求項9記載の三次元造形物製造方法。
  11. CADシステムと連携しているCAMシステムが作成した下記のプロセスを設定しているソフトウエアに基づく請求項1記載の三次元造形物製造方法。

    a.CADシステムが作成した外側から内側に至る各軌跡において、工具の回転中心が移動する基準点(Cutting Location、以下「CL」と略称する。)とは別に、N個の順番を付した所定の順序による座標位置を設定し、かつ座標位置を記録する。
    但し、特定の軌跡において所定の順位に基づく座標位置における軌跡方向と直交する方向に設定した法線と当該特定の軌跡に隣接し、かつ内側に位置している軌跡との交点を前記特定の軌跡における座標と同一順位の対応する座標位置とする。
    b.工具の回転移動が行われた場合に、前記各座標位置のうちの一方の方向の各座標パラメータ(直交座標における(x、・・・x、・・・x)、又は極座標における角度座標(θ、・・・θ、・・・θ))の一部又は全てを基準として、実際工具が移動している場合の他方の座標のパラメータの数値(直交座標における(y’、・・・y’、y’)又は極座標における中心からの距離(r’、・・・r’、・・・r’))の測定指令、及び測定値と予め設定した他方の座標パラメータの数値との差の絶対値(直交座標における|y−y’|、・・・|y−y’|、・・・|y−y’|又は極座標における|r−r’|、・・・|r−r’|、・・・|r−r’|)の一部又は全部に対する算定指令。
    c.前記bの算定において、他方の座標パラメータの差の絶対値が誤差範囲δを超えているか否かの判定。
    d.前記cの判定において、誤差範囲δを超えている場合に、工具に対し移動速度を低下すべき旨の指令。
  12. CAMシステムが作成したソフトウエアにおいて、プロセスaとプロセスbとの間に下記のプロセスを付加していることを特徴とする請求項11記載の三次元造形物製造方法。

    a’ 三次元造形物において、切削領域に対応して材質の硬度が変化する場合には、硬度の大きさに対応して、複数段階の区分領域を各軌跡上に設定する。
    a” 各領域毎の硬度の大きさの判別し、当該硬度の範囲が所定の数以上である区分領域に対してのみ、前記b以下のプロセスを行うべき旨の指令。
  13. CAMシステムがプロセスaとプロセスbとの間に、下記のプロセスを付加していることを特徴とする請求項11記載の三次元造形物製造方法。

    a’ 各軌跡において、直交座標を選択したうえで各座標位置につき、下記の算定を行う。
    Figure 2010123107
    但し、
    Figure 2010123107
    (尚、i=nの場合にi+1の位置は隣接しているi=1の位置であり、i=1の場合にi−1に該当するのは、隣接しているi=nの位置である。)
    a’’ 前記(a)式によって算定された曲率の近似式の大きさに従って、最大値から最小値に至るまでの複数段階に区分すると共に、当該区分に対応する区分領域の設定。
    a’’’ a’’の各区分領域の曲率の範囲が所定数以上であるか否かの判別を行うと共に、当該所定数以上であって、当該区分領域の各座標(x、y)が下記の不等式を充足する場合のみb以降のプロセスを行うべき旨の指令。

    Figure 2010123107
    但し、a、bは工具の回転中心の座標位置を示す。
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