JP2010122746A - 画像監視装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像監視装置1は、監視領域を撮影した監視画像を取得する画像入力部2と、検出対象物が存在しない状況において監視領域を撮影した背景画像を記憶する記憶部3と、監視画像及び背景画像の所定領域における検出対象物らしさの度合いを算出する識別器(300、500)を有し、その識別器により、画像入力部2により取得された監視画像の所定領域についてのその度合いを信頼度として算出し、かつ、その識別器により、監視画像の所定領域に対応する背景画像の所定領域についてのその度合いを類似度として算出する識別部52と、信頼度と類似度との相対関係により、監視領域内に検出対象物が存在するか否かを判定する判定部53とを有する。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2には、複数の識別器と識別結果統合部とを有する統合識別器を有する被写体識別装置が開示されている。そして特許文献2には、各識別器が、所定の被写体の画像、もしくは所定の被写体の画像とその被写体以外の画像の双方に基づく学習データを学習することにより判別を行う学習判別型の識別器であることが記載されている。
さらに、特許文献3には、人物追跡装置が開示されている。その人物追跡装置は、パーティクルフィルタを用いて人物の状態遷移を推定し、時刻tにおける人物の状態を示すN個の仮説を生成する。そして人物追跡装置は、複数の識別器のうち、生成された仮説に適用される識別器を選択するとともに、その識別器の識別結果に基づいてN個の仮説を統合し、統合後の仮説を用いて人物を追跡する。また特許文献3には、各識別器が、仮説の評価にHaar-like特徴を用いているカスケード型AdaBoostベース識別器であることが記載されている。
この画像監視装置は、検出対象物体について事前学習された識別器に監視領域を撮影した監視画像を入力することにより、検出対象物体を検出するものである。特に、この画像監視装置は、監視領域内に検出対象となる物体が存在しないことが分かっているときに監視領域を撮影した画像を背景画像として記憶しておく。そして画像監視装置は、背景画像を識別器に入力することにより得られる検出対象との紛らわしさの度合いである類似度を算出する。そして、監視画像を識別器に入力することにより、検出対象物体の存在を判定する際に、背景画像における類似度が高い領域に対応する監視画像中の領域については、検出対象物体を検出し難くする。これにより、画像監視装置は、監視領域内に存在する、検出対象物体と紛らわしい物体を検出対象物体として誤って検出することを防止する。なお、本実施形態では、画像監視装置は監視領域内に侵入した侵入者を検出対象物体として検出する。しかし、本発明における検出対象物体は人に限られず、予め監視領域に侵入することが想定され、検出対象として識別器に事前学習させることが可能な物体であればよい。
なお、監視領域を撮影するカメラは画像監視装置1と別個に設けられてもよい。この場合、そのカメラは画像監視装置1と通信ネットワークを介して接続され、画像入力部2は、カメラと画像監視装置1とを接続する通信ネットワークに対する通信インターフェース及びその制御回路とすることができる。
画像入力部2で取得された監視画像は、信号処理部5へ送られる。
また出力部4は、構内LANまたは公衆回線網などの通信ネットワークに接続する通信インターフェース及びその制御回路を有していてもよい。そして出力部4は、信号処理部5により監視領域内への侵入者が検出されたことを示す異常検出信号または侵入者が写っている監視画像を信号処理部5から受け取って、その異常検出信号または監視画像を画像監視装置1と通信ネットワークを介して接続された警備装置または監視センタ装置へ出力してもよい。
変化領域抽出部51は、人物候補領域を示す情報、例えば、人物候補領域の左上端点の座標及び縦方向と横方向のサイズを、識別部52へ渡す。
また図2(c)は、変化領域抽出部51が監視画像205と背景画像200との間で対応画素間の差分処理を行って2値化することにより作成された差分2値化画像210を示す。差分2値化画像210では、監視画像205に写っている侵入者206に対応する矩形領域が、人物候補領域211として抽出されることになる。さらに、監視領域内に存在する植栽が風などの影響によって揺れると、背景画像200における植栽201と監視画像205における植栽207とが完全に一致しない。そのため、差分2値化画像210において、植栽の揺れによって輝度が変化した領域212も人物候補領域として抽出されることになる。そこで、そのような検出対象でない物が写っている人物候補領域に基づいて、侵入者を誤検出することを防ぐために、信号処理部5は、抽出された各人物候補領域について、侵入者か否かを識別する必要がある。
(1)使用可能な全ての弱識別器について、Haar-like特徴の値に基づいて、入力された画像領域に侵入者が写っているか否かを識別する閾値を設定する。
(2)各サンプル画像に対する重みを決定する。重みの初期値は、各サンプル画像に対して同じ値とする。
(3)全ての弱識別器に対して各サンプル画像を入力して、弱識別器ごとに識別に失敗したサンプル画像に付けられた重みを合計する。そしてその重みの合計を評価値とする。
(4)評価値が最も小さい弱識別器をAdaboost識別器で使用する弱識別器として選択する。そして評価値から選択された弱識別器の出力に付される重みを決定する。
(5)選択された弱識別器が識別に失敗したサンプル画像の重みを大きくする。
(6)(3)〜(5)の手順を繰り返す。
なお、Haar-like特徴及びAdaboost識別器の詳細については、例えば、Paul Viola and Michael Jones, "Rapid Object Detection using a Boosted Cascade of Simple Features", IEEE CVPR, vol.1, pp.511-518, 2001に開示されている。
また、各段の識別器は、例えば、別のサンプル画像を用いて事前学習することにより、互いに異なる識別器を構築することができる。
なお、所定の閾値Th1は、画像監視装置に対して、侵入者の誤検出が許容される精度に応じて設定される。本実施形態では、所定の閾値Th1を2とした。すなわち、少なくとも3段目の識別器330が、着目する人物候補領域に侵入者が写っているとの識別結果(True)を出力したときに、信頼度は所定の閾値Th1より大きくなる。また、侵入者の誤検出が許容される精度が厳しくなければ、所定の閾値Th1を0としてもよい。すなわち、信頼度と所定の閾値Th1との比較を省略してもよい。
なお、この場合には、各フレームで抽出された人物候補領域のうち、同一物体に関連する領域を関連付けるために、信号処理部5は、公知の様々なトラッキング処理の何れかを利用することができる。
検出処理が開始されると、信号処理部5は、画像入力部2により撮影された監視領域の監視画像を取得する(ステップS101)。次に、信号処理部5の変化領域抽出部51は、取得された監視画像と記憶部3に記憶された背景画像との背景差分処理を行って、人物候補領域を抽出する(ステップS102)。変化領域抽出部51は、抽出された全ての人物候補領域を示す情報を信号処理部5の識別部52へ渡す。
一方、ステップS104において、信頼度Riが所定の閾値Th1よりも高い場合、判定部53はその旨を識別部52へ通知する。そして識別部52は、着目する人物候補領域に対応する背景画像中の領域の情報を識別器に入力することにより、侵入者との紛らわしさの度合いを表す類似度Rbを求める(ステップS105)。そして識別部52は、求めた類似度Rbを判定部53へ渡す。
ステップS110またはS111の後、信号処理部5は、一連の制御を終了する。
図5に、識別部52において使用可能な識別器の他の例を示す。図5に示される並列型識別器500は、4個のAdaboost識別器510〜540が並列に接続された構成を有する。この並列型識別器500は、監視画像中の人物候補領域に関する情報または人物候補領域に対応する背景画像中の領域に関する情報を各識別器510〜540に入力することにより、それぞれその領域に侵入者が写っているか否かの識別結果を出力させる。そして並列型識別器500は、各識別器510〜540のうち、入力された領域に侵入者が写っているとの識別結果を出力した識別器の数を信頼度Riまたは類似度Rbとする。
また、図3に示したカスケード型識別器300が有する識別器の数は4個に限られない。同様に、図5に示した並列型識別器500が有する識別器の数も4個に限られない。
さらに、識別部52が使用する識別器は、監視画像または背景画像、若しくはそれらの部分領域を入力することにより、信頼度または類似度を3段階以上の多値で出力する識別器であれば、単独の識別器であってもよい。そのような識別器として、例えば、ベイジアンネットワークのような確率モデルを用いることができる。例えば、識別器としてベイジアンネットワークが用いられる場合、識別器は、そのベイジアンネットワークが持つ少なくとも一つの入力ノードに、監視画像中の所定領域から求められる上記のような特徴量を入力することにより、各入力ノードに入力された特徴量の値の組み合わせに対する事後確率として、信頼度を出力する。同様に、その識別器は、ベイジアンネットワークが持つ少なくとも一つの入力ノードに、監視画像中の所定領域に対応する背景画像中の領域から求められる上記のような特徴量を入力することにより、各入力ノードに入力された特徴量の値の組み合わせに対する事後確率として、類似度を出力する。そして判定部53は、上述した判定基準と同様の基準、例えば、信頼度が類似度よりも高いとき、その所定領域に侵入者が写っていると判定できる。
以上のように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
2 画像入力部
3 記憶部
4 出力部
5 信号処理部
51 変化領域抽出部
52 識別部
53 判定部
54 背景画像更新部
300 カスケード型識別器
500 並列型識別器
Claims (6)
- 特定の監視領域を撮影した画像から検出対象物を検出する画像監視装置であって、
前記監視領域を撮影した監視画像を取得する画像入力部と、
前記監視領域に検出対象物が存在しない状況において前記監視領域を撮影した画像である背景画像を記憶する記憶部と、
前記監視画像及び背景画像の所定領域における検出対象物らしさの度合いを算出する識別器を有し、該識別器により、前記画像入力部により取得された監視画像の所定領域についての当該度合いを信頼度として算出し、かつ、該識別器により、当該監視画像の所定領域に対応する前記背景画像の所定領域についての当該度合いを類似度として算出する識別部と、
前記信頼度と前記類似度との相対関係により、前記監視領域内に検出対象物が存在するか否かを判定する判定部と、
を有することを特徴とする画像監視装置。 - 前記判定部は、前記信頼度から前記類似度を引いた差が所定の閾値よりも大きいとき、前記監視領域内に検出対象物が存在すると判定する、請求項1に記載の画像監視装置。
- 前記識別器は、複数の識別器が直列に接続されたカスケード型識別器であり、当該直列に接続された複数の識別器のそれぞれは、前記所定の領域に検出対象物が存在するか否かの識別結果を出力するとともに、前記カスケード型識別器は、何れかの段の識別器が検出対象物が存在しないとの識別結果を出力するまで、次の段の識別器が識別結果を出力し、かつ前記信頼度及び前記類似度は、前記カスケード型識別器において、前記所定の領域に検出対象物が存在するとの識別結果を出力した最後の識別器の段数である、請求項1または2に記載の画像監視装置。
- 前記識別器は、複数の識別器が並列に接続された並列型識別器であり、当該並列に接続された複数の識別器のそれぞれは、前記所定の領域に検出対象物が存在するか否かの識別結果を出力するとともに、前記並列型識別器は、当該並列に接続された複数の識別器のうち、検出対象物が存在するとの識別結果を出力した識別器の数を前記信頼度及び前記類似度とする、請求項1または2に記載の画像監視装置。
- 前記識別器は、前記所定の領域から抽出された検出対象物の特徴情報と、前記記憶部に記憶された検出対象物の特徴情報との一致度を入力することにより、前記信頼度及び前記類似度を算出する、請求項1〜4の何れか一項に記載の画像監視装置。
- 前記監視画像と前記背景画像との差分処理を行って、前記監視画像と前記背景画像間で輝度差のある変化領域を抽出する変化領域抽出部をさらに有し、
前記識別部は、前記変化領域を前記所定の領域として、前記信頼度及び前記類似度を算出する、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像監視装置。
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