JP2010120505A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の頭部および肩部の移動量差を低減できる側突用乗員拘束装置の提供。
【解決手段】本発明の頭部保護エアバッグ装置10は、第1の袋体20と第2の袋体30とストラップ40を備える。第1の袋体20は、筒状の前後方向ガス通路22と、前後方向ガス通路に連通された筒状の上下方向ガス通路24とを含む。第2の袋体30は、前後方向ガス通路の下方に位置し、車両内側に位置する車両内側基布32と車両外側に位置する車両外側基布34とを有する。ストラップ40は、第2の袋体30の車両内側基布32と車両外側基布34とを連結し、第2の袋体30の展開時に、規定値以上の引張荷重がかかった時に破断する。ストラップ40が車両内側の第1の部分42と車両外側の第2の部分44を有する場合、破断が第1の部分42で生じるようにしてある。上下方向ガス通路24の下端部は、ストラップ40の破断時に、第2の袋体の下端部の内面に当接する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、側突時の衝突形態による乗員の挙動の違いに対応して乗員の頭部を拘束でき、乗員の頭部および胴体の移動量差を低減できる、カーテンエアバッグ式の頭部保護エアバッグ装置に関する。
特許文献1は、側面衝突(以下、単に「側突」と称する)時にカーテンエアバッグ内のテザーが、エアバッグの対向する両壁を薄い状態で規制する第1規制状態と、バッグ内圧の上昇により袋織りで織り込んだ糸を破断させて厚い状態で規制する第2規制状態の2段階で、バッグ厚さを規制可能な袋織りエアバッグを開示している。そして、エアバッグが薄い状態の第1規制状態で、エアバッグを乗員頭部とドアとの間の狭い空間に展開完了させ、その後、内圧の上昇により、エアバッグが厚い膨張状態の第2規制状態となって、クッション性を高め、この状態で乗員を拘束し、保護する。
特開2006−96086号公報
一般的に、頭部傷害リスクを低減する方法の1つに、頭部と胴体との動き量の差を低減することがある。しかし、側突の形態によって、すなわち、CTC側突(カーツーカー側突)かポール側突(車両のスピンを伴う電柱や立木への衝突)かによって、乗員のカーテンエアバッグに対する挙動が異なるので、頭部と胴体の移動量差を少なくするという要求を、従来技術の1つのカーテンエアバッグで、CTC側突とポール側突の両方において、成立させることは難しい。
より詳しくは、側突において、CTC側突かポール側突かで乗員の挙動がつぎのように異なる。
(イ)CTC側突
乗員の腰部高さでの車両変形のみが大きい。したがって、乗員の腰部がシートと共に反衝突側へ移動するため、衝突後期において、胴体および頭部は展開したエアバッグから遠ざかり、カーテンエアバッグが頭部を衝突側から十分に支持できず、頸部が曲げられる可能性がある。
(ロ)ポール側突
CTC側突においてカーテンエアバッグが頭部を衝突側から十分に拘束するように、エアバッグの厚みを増加させると、ポール側突において、つぎの問題が生じる。すなわち、ポール側突では、乗員の腰部から頭部高さまでの車両部分が乗員に対して同じ変形を示し、エアバッグから乗員までの距離は腰部と頭部とで大きな差はない。したがって、頭部高さでのエアバッグの厚みを増加させると、頸部がより曲げられる可能性がある。
特許文献1のカーテンエアバッグでは、乗員頭部がエアバッグに当たる時には、エアバッグは展開膨張が完了して第2の規制状態にある。そのため、エアバッグが厚く、CTC側突後期における頭部がエアバッグから遠ざかる課題には対応できるものの、ポール側突において、頸部がより曲げられる可能性があるという課題には対応できない。
逆に、ポール側突に対応するために第2の規制状態の膨張後エアバッグの厚みを小さくしておくと、CTC側突後期における頭部がエアバッグから遠ざかる課題には対応できない。
したがって、従来の1つのエアバッグで、頭部と胴体の移動量差の低減を、CTC側突とポール側突の両方で満足させることは難しい。
本発明の目的は、側突時における乗員の頭部および胴体の移動量差を従来エアバッグに比べて低減でき、しかも側突時の衝突形態による乗員の挙動の違いに対応できる(すなわち、CTC側突にもポール側突にも対応できる)頭部保護エアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決する、または上記目的を達成する本発明の頭部保護エアバッグ装置はつぎのとおりである。
(1) 本発明の頭部保護エアバッグ装置は、側突時に乗員の側方に展開膨張して乗員の頭部を保護する頭部保護エアバッグ装置であって、
インフレータに接続された筒状の前後方向ガス通路と、前後方向ガス通路に連通された筒状の上下方向ガス通路とを含む第1の袋体と、
上下方向ガス通路を通してガスが供給されて展開し、展開状態で、前後方向ガス通路の下方に位置するとともに上下方向ガス通路を内側に含み、車両内側に位置する車両内側基布と車両外側に位置する車両外側基布とを有する第2の袋体と、
第2の袋体の車両外側基布と車両内側基布とを連結し、第2の袋体の展開時に、規定値以上の引張荷重がかかった時に破断するストラップと、
を備える。
(2) 上記(1)の頭部保護エアバッグ装置において、ストラップが、上下方向ガス通路の車両内側基布と第2の袋体の車両内側基布とを連結する第1の部分と、上下方向ガス通路の車両外側基布と第2の袋体の車両外側基布とを連結する第2の部分とを有し、ストラップに規定値以上の引張荷重がかかった時のストラップの破断が第1の部分のみで生じるように、第1の部分の破断荷重が第2の部分の破断荷重より小さく設定されている。
(3) 上記(1)または(2)の頭部保護エアバッグ装置において、上下方向ガス通路は、ストラップの破断時に、第2の袋体の下端部の内面に、上下方向ガス通路の下端部で当接する。
上記(1)の頭部保護エアバッグ装置によれば、つぎの効果が得られる。
CTC側突では、胴体がシートと共に反衝突側に移動するので、衝突後期に、頭部とドアガラスとの隙間が大きくなる。その場合には、頭部が第2の袋体から離れ、第2の袋体が頭部によって押さえられないので、ストラップに規定値以上の引張荷重がかかってストラップが破断し、第2の袋体の車両内側基布が頭部側に膨張し、頭部を衝突側から拘束する。その結果、乗員の頭部および胴体の移動量差を低減できる。
ポール衝突では、胴体と頭部がドアに近づいていき、頭部とドアガラスとの隙間が小さい。その場合には、頭部が第2の袋体に接触して、第2の袋体が頭部によって押さえられるので、ストラップにかかる引張荷重は規定値より小さく、ストラップは破断せず、第2の袋体の厚さは小さい。その結果、乗員の頭部が第2の袋体によって強く反衝突側に押されることがなく、乗員の頭部および胴体の移動量差は小さく、頸部がより曲げられることがない。
その結果、乗員の頭部および胴体の移動量差を小さくしたいという要求が、CTC側突においてもポール側突においても満足される。すなわち、側突時の衝突形態の違いによる、乗員の挙動の違いに対応できる。
上記(2)の頭部保護エアバッグ装置によれば、ストラップに規定値以上の引張荷重がかかった時のストラップの破断が第1の部分のみで生じるので、第2の袋体がドア側よりも乗員頭部側に大きく膨張でき、乗員頭部を衝突側から効果的に拘束できる。
上記(3)の頭部保護エアバッグ装置によれば、上下方向ガス通路が、ストラップの破断時に、第2の袋体の下端部の内面に、上下方向ガス通路の下端部で当接するので、ストラップの破断時に、第2の袋体の厚さの増大を伴いながら上昇してくる第2の袋体の下端部の内面に当接してつっぱり、第2の袋体のそれ以上の厚さの増大と下端部の上昇を阻止することができる。その結果、第2の袋体の上下方向の展開領域を頭部側方に規制できる。また、CTC側突における第2の袋体の厚さの過度の増大も防止される。
以下に、本発明の実施例の頭部保護エアバッグ装置を、図1〜図11を参照して、説明する。
本発明の実施例の頭部保護エアバッグ装置10は、折り畳まれて収納された車両のサイドウインドの上方から乗員頭部Aの側方に展開する、カーテンエアバッグ式の、頭部保護エアバッグ装置である。したがって、シート付けのエアバッグではない。頭部保護エアバッグ装置10は、側突時(側突検知時または側突予知時)に、インフレータ12から膨張用ガスを供給されて、着座乗員Jの頭部Aのサイドウインド側側方に展開膨張し、乗員頭部Aを保護する。頭部保護エアバッグ装置10は、側面視(図1)で、乗員の体格およびシート位置等によって前後方向、上下方向に変化する頭部Aの位置をカバーできる上下方向幅と前後方向長さをもつ所定のエリアを有する。頭部Aおよびヘッドレスト50はこのエリア内にある。
図1〜図8に示すように、頭部保護エアバッグ装置10は、インフレータ12と、展開状態で上下方向に幅を有し車両前後方向に延びるエアバッグ本体14と、エアバッグ本体14に形成された第1の袋体20および第2の袋体30と、ストラップ40と、有する。インフレータ12と第1の袋体20とは、ガス通路16によって互いに接続され、連通されている。
第1の袋体20は、インフレータ12に接続された筒状の前後方向ガス通路22と、前後方向ガス通路22に連通された筒状の上下方向ガス通路24とを含む。
前後方向ガス通路22は、エアバッグ本体14の上部で車両前後方向に延びる。
上下方向ガス通路24は、乗員頭部Aの側方に対応する位置にあり、前後方向ガス通路22から分岐して下方に延びる。
第2の袋体30は、インフレータからのガスが上下方向ガス通路24を通して供給されて展開し、展開状態で、前後方向ガス通路22より下方に位置する。第2の袋体30は、車両内側基布32と、車両外側基布34を有する。第1の袋体20と第2の袋体30の展開状態で、上下方向ガス通路24は、第2の袋体30の内部にあり、第2の袋体30の、車両内側基布32と車両外側基布34との間に位置する。
ストラップ40は、1個以上設けられる。ストラップ40は、第2の袋体30が展開した時に平均成人男性(AM50)の頭部の側方に対応する位置G1に、および/または、小柄な女性(AF05)または平均成人女性(AF50)の頭部の側方に対応する位置G2に、設けられる。ストラップ40は、第2の袋体30の車両内側基布32と車両外側基布34とを連結している。ストラップ40は、第2の袋体30の展開時に、ストラップ40に規定値以上の引張荷重がかかった時に破断する。
ストラップ40が、位置G1(この位置では、第1の袋体20の上下方向ガス通路24と第2の袋体30が重なる)に設けられる場合には、図2、図3に示すように、ストラップ40は、上下方向ガス通路24の車両内側基布24aと第2の袋体30の車両内側基布32とを連結する第1の部分42と、上下方向ガス通路24の車両外側基布24bと第2の袋体30の車両外側基布34とを連結する第2の部分44とを有する。ストラップ40に規定値以上の引張荷重がかかった時のストラップ40の破断が第1の部分42のみで生じるように、第1の部分42の破断荷重は第2の部分44の破断荷重より小さく設定されている。第2の部分44では破断させない。
ストラップ40が、位置G2(この位置では、第1の袋体20の上下方向ガス通路24が無く、第2の袋体30のみがある)に設けられる場合には、ストラップ40の一端が第2の袋体30の車両内側基布32に連結され、ストラップ40の他端が第2の袋体30の車両外側基布34に連結される。この場合は、ストラップ40に規定値以上の引張荷重がかかった時のストラップ40の破断はストラップ40の両端間の任意の位置で生じてもよい。
上下方向ガス通路24の下端位置は、第2の袋体30の展開時でストラップ40の破断前において、第2の袋体30の下端より上方にある。これによって、ストラップ40が破断した時に、第2の袋体30の下端部が上下方向ガス通路24の下端位置まで上昇し、第2の袋体30の上下長さが短縮すると共に第2の袋体30の厚さが増大するように、第2の袋体30が変形することが可能になっている。
上下方向ガス通路24は、ストラップ40の破断時に、第2の袋体30の下端部の内面に、上下方向ガス通路24の展開完了時の下端部26で当接する。下端部26は、エアバッグ本体14の上下方向中間部にあり、エアバッグ本体14の下縁から上方に隔たった位置にある。ストラップ40の破断時には、第2の袋体30は、厚さを増大させながら下端部が上昇していくが、上下方向ガス通路24の下端部26が第2の袋体30の下端部の内壁面に当接すると、第2の袋体30の下端部がそれ以上上昇することが阻止され、第2の袋体30の厚さがそれ以上増大することが阻止される。
第1の袋体20の上下方向ガス通路24には、第2の袋体30へのガス吹き出し口28が設けられている。ガス吹き出し口28は、第1の袋体20の展開完了状態で、上下方向ガス通路24の下端部またはその近傍に設けられる。ガス吹き出し口28は、さらに、第1の袋体20の展開完了状態で、上下方向ガス通路24の、下端部またはその近傍以外の部位に、たとえば上下方向ガス通路24の上部に、設けられてもよい。そうすることにより、上下方向ガス通路24の下端部またはその近傍のガス吹き出し口28が第2の袋体30の下端部の内面で閉塞されても、上下方向ガス通路24の、下端部またはその近傍以外の部位のガス吹き出し口28を通して、ガスが第2の袋体30に吹き出すことが可能になる。
つぎに、本発明の頭部保護エアバッグ装置10の作動を図5〜図9を参照して説明する。
図9(図5のB−B断面における断面に対応)に示すように、
(I) 側突時には、まず、インフレータ12からガスを供給されて、第1の袋体20の前後方向ガス通路22が膨張し始める。
(II)第1の袋体20の前後方向ガス通路22がほぼ膨張を完了する。
(III) ついで、第1の袋体20の上下方向ガス通路24が展開膨張するとともに、第2の袋体30のうち、上下方向ガス通路24と共に折り畳んであった部分が、上下方向ガス通路24とともに展開する。
(IV)上下方向ガス通路24のガス吹き出し口28を通してガスが第2の袋体30に吹き出され、第2の袋体30が膨張していく。
(V) 頭部Aが膨張完了した第2の袋体30に接触している場合は、第2の袋体30は厚さ方向に頭部Aで押さえられるので、ストラップ40は破断しない。この状態では、第2の袋体30の厚さは小さく、上下方向ガス通路24の下端部26と第2の袋体30の下端部の内面との間には間隔がある。この状態は、ポール側突で起きる。
第1のガス20のガス吹き出し口28には弁を設け、第1の袋体20の完全展開後の容量V1と圧力P1を一定に保つ(図11)。
頭部Aが膨張完了した第2の袋体30に接触していないか、あるいは第2の袋体30から離れていく場合には、第2の袋体30は厚さ方向に頭部Aで押さえられず、ストラップ40に規定値以上の引張力がかかって、ストラップ40が破断する。ストラップ40が第1の部分42と第2の部分44をもつ場合は、第1の部分42で破断が起こる。ストラップ40が破断すると、第2の袋体30の下端部が上昇すると共に、第2の袋体30の車両内側基布32が乗員側に膨張していき、第2の袋体30の下端部の内面36が第2の袋体30の下端部26に当接する。膨張した第1の袋体20の上下方向ガス通路24がつっぱるので、第2の袋体30の下端部の内面36のそれ以上の上昇が阻止され、かつ、第2の袋体30の車両内側基布32のそれ以上の頭部A側への膨張が阻止される。これによって、第2の袋体30の上下の展開エリアが規制され(所定の上下長さHとされ)、頭部Aの側方を上下方向にカバーする。また、第2の袋体30の過度の乗員側への膨張を阻止する。この状態は、CTC側突の衝突後期で起きる。
第2のガス30の完全展開後の容量V2と圧力P2は一定のまま(図11)、第2のガス30の上下長さを短縮し厚みを増大させる。
第1の袋体20の容量V1、圧力P1、展開開始時間t1と、第2の袋体30の容量V2、圧力P2、展開開始時間t2との間には、つぎの関係がある(図11)。
V1>V2、
P1≧P2、
t1≦t2
インフレータ12からのエアバッグ(第1、第2の袋体20、30)へのガスの供給流量は、図10に示すとおりであり、ピークは過ぎるが、上記(V) の状態でもガスが供給される。インフレータ12の作動開始からガス供給がピークとなるまでの時間Lは、約14〜15msecであり、頭部Aが衝突側サイドウインドガラス(ドアガラス)18に当たる前にエアバッグの膨張は完了している。
つぎに、本発明の頭部保護エアバッグ装置10の効果を説明する。
第2の袋体30の展開に要求される条件は、衝突形態によって異なり、図4に示すように、CTC側突、ポール側突において、それぞれ、つぎのとおりである。
(イ)CTC側突
乗員Jの腰部高さでの車両変形のみが大きい。したがって、乗員の腰部が反衝突側へ移動するため、衝突後期において、頭部とサイドウインドガラス18との隙間間隔は大きくなり、頭部Aを拘束できるためにはエアバッグの厚さ(第2の袋体30の厚さ)tは増大されなければならない。
(ロ)ポール側突
ポール側突では、乗員Jの腰部から頭部高さまでの車両部分が乗員に対して同じ変形を示し、頭部Aとサイドウインドガラス18との隙間間隔は小さい。第2の袋体30が頭部Aを押し過ぎないようにするためには、エアバッグの厚さ(第2の袋体30の厚さ)tは小さい必要がある。
上記の要求条件は、本発明の実施例の頭部保護エアバッグ装置10によって、以下のように達成される。その場合に、特別に側突形態を検知するセンサ(CTC側突かポール側突かを検知するセンサ)は必要とされず、第2の袋体30に頭部が接しているか否かで、自然に達成される。ただし、従前からあった側突検知または予知センサ(インフレータ12が作動するセンサ)は必要であり、側突検知または予知センサからの信号があった時にインフレータ12を作動させる。
すなわち、CTC側突(の衝突後期)では、図3に示すように、頭部Aとサイドウインドガラス18との隙間間隔が大きい。第2の袋体30は頭部Aによって押さえられておらず、ストラップ40にかかる引張力が規定値以上となって、ストラップ40が破断する。ストラップ40が、第1の部分42と第2の部分44を有する場合は、第1の部分42が破断する。ストラップ40が破断した時に、第2の袋体30の車両内側基布32が乗員側に膨張変形し、袋体30の厚さが薄い場合(従来エアバッグ、または図2の場合)に比べて、頭部Aをより拘束することができる。したがって、乗員の頭部Aと胴体との移動量差は小さい。
また、ポール側突では、図2に示すように、頭部Aとサイドウインドガラス18との隙間間隔が小さい。第2の袋体30は頭部Aによって押さえられており、ストラップ40にかかる引張力が規定値以上とならず、ストラップ40が破断しない。したがって、第2の袋体30の厚さは図3の場合に比べて薄く、第2の袋体30が乗員頭部Aを反衝突側に押し過ぎることはない。したがって、乗員の頭部Aと胴体との移動量差は小さい。
その結果、乗員の頭部Aと胴体との車両左右方向の移動量差を小さくすることが、CTC側突においてもポール側突においても満足される。すなわち、本発明の実施例の頭部保護エアバッグ装置10は、側突時の衝突形態による乗員Jの挙動の違いに対応できる。しかも、特別な側突態様検知センサを追加して設けることなく、頭部A自体がセンサの役割を果たしている。
本発明の実施例の頭部保護エアバッグ装置の、概略側面図である。 図1の頭部保護エアバッグ装置の、頭部とサイドウインドガラスの間隔が小さい場合の、概略正面図である。 図1の頭部保護エアバッグ装置の、頭部とサイドウインドガラスとの間隔が大きい場合の、概略正面図である。 本発明において要求される第2の袋体(バッグ)の展開厚さt対時間のグラフである。 図1の頭部保護エアバッグ装置の、上下方向ガス通路が位置する部分の、概略側面図である。 図5の概略A−A断面図である。 図5の概略B−B断面図である。 図5の概略C−C断面図である。 図5のB−B断面における第1、第2の袋体の、時間順に示した、概略展開断面図である。 図1の頭部保護エアバッグ装置における、ガスの流量対時刻のグラフである。 図1の頭部保護エアバッグ装置における、第1、第2の袋体の、容量、圧力対時間のグラフである。
符号の説明
10 頭部保護エアバッグ装置
12 インフレータ
14 エアバッグ本体
16 ガス通路
18 (衝突側の)サイドウインドガラス(ドアガラス)
20 第1の袋体
22 前後方向ガス通路
24 上下方向ガス通路
24a 上下方向ガス通路の車両内側基布
24b 上下方向ガス通路の車両外側基布
26 上下方向ガス通路の展開完了時の下端部
28 ガス吹き出し口
30 第2の袋体
32 車両内側基布
34 車両外側基布
36 第2の袋体の下端部の内面
40 ストラップ
42 第1の部分
44 第2の部分 50 ヘッドレスト

Claims (3)

  1. 側突時に乗員の側方に展開膨張して乗員の頭部を保護する頭部保護エアバッグ装置であって、
    インフレータに接続された筒状の前後方向ガス通路と、前記前後方向ガス通路に連通された筒状の上下方向ガス通路とを含む第1の袋体と、
    前記上下方向ガス通路を通してガスが供給されて展開し、展開状態で、前記前後方向ガス通路の下方に位置するとともに前記上下方向ガス通路を内側に含み、車両内側に位置する車両内側基布と車両外側に位置する車両外側基布とを有する第2の袋体と、
    前記第2の袋体の前記車両内側基布と前記車両外側基布とを連結し、前記第2の袋体の展開時に、規定値以上の引張荷重がかかった時に破断するストラップと、
    を備えた頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記ストラップが、前記上下方向ガス通路の車両内側基布と前記第2の袋体の前記車両内側基布とを連結する第1の部分と、前記上下方向ガス通路の車両外側基布と前記第2の袋体の前記車両外側基布とを連結する第2の部分とを有し、前記ストラップに規定値以上の引張荷重がかかった時の前記ストラップの破断が前記第1の部分のみで生じるように、前記第1の部分の破断荷重が前記第2の部分の破断荷重より小さく設定されている請求項1記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記上下方向ガス通路は、前記ストラップの破断時に、前記第2の袋体の下端部の内面に、前記上下方向ガス通路の下端部で当接する請求項1または請求項2記載の頭部保護エアバッグ装置。
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