JP2010119196A - アキシャルギャップ型モータ - Google Patents

アキシャルギャップ型モータ Download PDF

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昇栄 阿部
Keiichi Yamamoto
恵一 山本
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Abstract

【課題】運転時におけるロータ内での磁束の短絡を抑制可能なアキシャルギャップ型モータを提供する。
【解決手段】回転軸周りに回転可能なロータ11と、ロータ11を回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置される一対のステータ12、12と、を備えるアキシャルギャップ型モータ10であって、ロータ11は、周方向に所定の間隔で配置され回転軸方向に貫通する貫通孔を有する複数の磁性部材31と、周方向で隣り合う磁性部材31、31間に回転軸方向両側に一対ずつ配置され回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された複数の永久磁石片32と、を備え、周方向から磁性部材31を挟んで隣り合う一対の永久磁石片32、32は互いの磁化方向が異方向で、且つ、回転軸方向に配置された一対の永久磁石片32、32は互いの磁化方向が異方向である。
【選択図】図7

Description

本発明は、アキシャルギャップ型モータに関する。
従来、例えば、回転軸周りに回転可能なロータと、回転軸方向の少なくとも一方側からロータに対向配置されたステータとを備えるアキシャルギャップ型モータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載のアキシャルギャップ型モータ100は、図11及び図12に示すように、回転軸周りに回転可能な一対のロータ101、101と、該一対のロータ101、101に挟まれたステータ102と、を備え、ロータ101の鉄心103はテープ状の電磁鋼板からなる金属板を捲回して構成され、周方向において所定の間隔でスロット104が形成されている。また、スロット104には複数の回転子導体板105と強磁性体で形成された異種回転子導体板106を装着し始動時にトルクを向上させることが開示されている。
特開2004−304912号公報
しかしながら、ロータ101の鉄心103に形成されたスロット104に強磁性体で形成された異種回転子導体板106を装着することにより、運転時にはスロット104を挟んで周方向で隣り合う部分間において強磁性体で形成された異種回転子導体板106を介して磁束の短絡が生じる。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、運転時におけるロータ内での磁束の短絡を抑制可能なアキシャルギャップ型モータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
回転軸周りに回転可能なロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ11)と、前記ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置される一対のステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ12)と、を備えるアキシャルギャップ型モータ(例えば、後述の実施形態におけるアキシャルギャップ型モータ10)であって、
前記ロータは、
周方向に所定の間隔で配置され、回転軸方向に貫通する貫通孔を有する複数の磁性部材(例えば、後述の実施形態における磁性部材31)と、
周方向で隣り合う前記磁性部材間に回転軸方向両側に一対ずつ配置され、回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された複数の磁石片(例えば、後述の実施形態における磁石片32)と、を備え、
周方向から前記磁性部材を挟んで隣り合う一対の前記磁石片は互いの磁化方向が異方向で、且つ、回転軸方向に配置された一対の前記磁石片は互いの磁化方向が異方向である、
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記貫通孔は前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に伸びる複数のスリット(例えば、後述の実施形態におけるスリット31a)である、
ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記スリットの幅は前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて短くなる、
ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記貫通孔は前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に列設された複数の丸穴(例えば、後述の実施形態における丸穴31b)である、
ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記丸穴の穴径は前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて小さくなる、
ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれかに記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に伸びる前記複数のスリット又は列設された前記複数の丸穴は、周方向で隣り合う前記スリット間又は周方向で隣り合う前記丸穴の列間の間隔が前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて広くなる、
ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
前記磁性部材はテープ状の磁性板(例えば、後述の実施形態における磁性板14)を捲回した積層体(例えば、後述の実施形態における積層体15)を分割することで形成される、
ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、モータの運転時には磁石片がフラックスバリア効果を発揮し周方向で隣り合う磁性部材間における磁束の短絡を抑制するとともに、ステータによる回転磁界により磁性部材を貫通する磁路の方向を規制する磁束レンズ効果によりステータに鎖交する有効磁束が相対的に増大する。これにより、この磁石片を備えていないリラクタンスモータと比較して大きなモータトルクを得ることができる。また、モータの空転時には回転軸方向で対向する一対の磁石片同士によりロータ内で磁石片による磁束が短絡する。これにより、空転時にロータからステータに向かう磁束が低減され、誘起電圧を下げることができ、引き摺り損失となる鉄損が低減する。
請求項2の発明によれば、貫通孔をスリット形状にすることで容易に製造することができる。
請求項3の発明によれば、放射状に設けられたスリットの幅が磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて短くなるので、磁性部材の周方向両端部では磁性部分の割合が大きく空転時においてはロータ内で磁束が短絡しやすい。従って、より引き摺り損失となる鉄損が低減することができる。
請求項4の発明によれば、貫通孔を丸孔として放射状に列設することで容易に製造することができる。
請求項5の発明によれば、放射状に列設けられた丸穴の穴径が磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて小さくなるので、磁性部材の周方向両端部では磁性部分の割合が大きく空転時においてはロータ内で磁束が短絡しやすい。従って、より引き摺り損失となる鉄損が低減することができる。
請求項6の発明によれば、磁性部材の径方向内側から外側に放射状に伸びるスリット又は列設された丸穴のスリット間隔又は丸穴の列間間隔が中央から周方向両端に向かうにつれて広くなるので、磁性部材の周方向両端部では磁性部分の割合が大きく空転時においてはロータ内で磁束が短絡しやすい。従って、より引き摺り損失となる鉄損が低減することができる。
請求項7の発明によれば、磁性部材はテープ状の磁性板を捲回した積層体を分割することで形成されるので、一枚一枚曲率の異なる磁性板を積層するのに比べて製造を容易にすることができる。また、圧粉材や焼結材料で作成された磁性部材に比べて製造コストを低減することができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本実施形態のアキシャルギャップ型モータ10は、図1及び図2に示すように、アキシャルギャップ型モータ10の回転軸O周りに回転可能に設けられる略円環状のロータ11と、回転軸Oの軸方向(以後、単に軸方向と言う)の両側からロータ11を挟み込むようにして対向配置され、ロータ11を回転させる回転磁界を発生する複数相の各固定子巻線を有する一対のステータ12,12と、を備える。
アキシャルギャップ型モータ10は、例えば、ハイブリッド車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載され、出力軸がトランスミッション(図示略)の入力軸に接続されることで、アキシャルギャップ型モータ10の駆動力がトランスミッションを介して車両の駆動輪(図示略)に伝達されるようになっている。
また、車両の減速時に駆動輪側からアキシャルギャップ型モータ10に駆動力が伝達されると、アキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能して、いわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、例えば、ハイブリッド車両においては、アキシャルギャップ型モータ10のロータ11が内燃機関(図示略)のクランクシャフトに連結されると、内燃機関の出力がアキシャルギャップ型モータ10に伝達されて、アキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
各ステータ12は、略円環板状のヨーク部21と、ロータ11に対向するヨーク部21の対向面上で周方向に所定間隔をおいた位置から軸方向に沿ってロータ11に向かい突出すると共に径方向に伸びる複数のティース22,…,22と、適宜のティース22,22間に装着される固定子巻線(図示略)と、を備える。
各ステータ12は、例えば、主極が6個(例えば、U+,V+,W+,U−,V−,W−)とされた6N型であって、一方のステータ12の各U+,V+,W+極に対して、他方のステータ12の各U−,V−,W−極が軸方向で対向するように設定されている。例えば、軸方向で対向する一対のステータ12,12に対し、U+,V+,W+極及びU−,V−,W−極の一方に対応する一方のステータ12の3個のティース22,22,22と、U+,V+,W+極及びU−,V−,W−極の他方に対応する他方のステータ12の3個のティース22,22,22と、が軸方向で対向するように設定され、軸方向で対向する一方のステータ12のティース22と、他方のステータ12のティース22とに対する通電状態が電気角で反転状態となるように設定されている。
ロータ11は、図2及び図3に示すように、回転軸O方向から見たとき略扇形に形成される複数の磁性部材31,…,31と、複数の永久磁石片32,…,32と、非磁性材からなるロータフレーム33と、を備え、回転軸O方向から見て磁性部材31と永久磁石片32とは周方向において交互に配置された状態でロータフレーム33内に収容されている。
ロータフレーム33は、図2及び図3に示すように、周方向に所定間隔をおいて配置される複数の径方向リブ34,…,34と、径方向リブ34,…,34によって接続される内周側筒状部35及び外周側筒状部36と、内周側筒状部35の内周面上から内方に向かい突出する円環板状に形成され、外部の駆動軸(例えば、車両のトランスミッションの入力軸等)に接続される接続部37と、を備える。そして、径方向リブ34の軸方向の厚さ、及び周方向の幅は一定に設定されており、径方向リブ34は、断面略矩形の角棒状に形成される。また、ロータフレーム33の内周側筒状部35が外部の駆動軸に接続されることから、内周側筒状部35がシャフト部となり、外周側筒状部36がリム部となる。
ロータフレーム33内に収容された複数の磁性部材31,…,31は、径方向の両側から内周側筒状部35と外周側筒状部36とにより挟み込まれると共に、径方向リブ34を介して周方向で隣り合うように配置されている。
また、複数の磁性部材31,…,31には、磁性部材31を貫通する貫通孔が設けられ、本実施形態においては磁性部材31の径方向に沿って径方向内側から外側に伸びる略一様幅のスリット31aが放射状に周方向に略等間隔のピッチで5本形成されている。
磁性部材31は、複数の電磁鋼板を積層した構成、あるいは、鉄粉などの粉体を成形・焼結して製造される。複数の電磁鋼板を積層した構成として、一枚一枚曲率を変えて湾曲させた電磁鋼板を積層して製造するか、若しくはテープ状の磁性板を捲回して構成された積層体を分割して製造される。ここでは、テープ状の磁性板を捲回して構成された積層体を分割して磁性部材31を製造する場合を例に磁性部材の製造方法について図4〜図6を参照して説明する。
磁性部材31と同一幅を有するテープ状の電磁鋼板からなる磁性板14に、例えばプレス成型機を用いてプレス加工を施すことで、幅方向両側に矩形状の打ち抜き部14a、14bを形成する。このプレス加工により、テープ状の磁性板14には、磁性部材31を構成する磁性板部31’、31’が連結部14cにより連結された状態で形成される。
このテープ状の磁性板14は、巻芯70上に仮止めされ、巻芯70が回転することで捲回される。
磁性板14は巻芯70上で捲回されるので、最内径側から一層目、二層目、三層目、・・・と長手方向長さが長くなる。そのため、図4において隣り合う磁性板部31’、31’の中心間距離をピッチPとすると、ピッチPは最内径側から一層目、二層目、三層目、・・・と次第に大きくなるように設定されている。また、磁性部材31は略扇形板状を有するため、磁性板部31’の長手方向長さも最内径側から一層目、二層目、三層目、・・・と次第に大きくなるように設定され、隣り合う磁性板部31’、31’間の連結部14cの周方向長さは、磁石部32の周方向長さと略同一長さに設定されている。
そして、所定の大きさに捲回された磁性板14の巻き始め14dと巻き終わり14eが巻芯70の中心から径方向において同じ位置で捲回を終了し、捲回された磁性板14の巻き始め14dと巻き終わり14eを溶接することで積層体15が形成される。なお、積層される各層は捲回しながら接着しても、捲回後に全体を接着してもよい。
このように製造された積層体15は、連結部14cにより連結された磁性板部31’、31’がその中心から径方向に放射状に等間隔で設けられ、この積層体15に例えばドリル等により径方向内側から外側に放射状に伸びるスリット31aを形成する。次に、連結部14cの周方向両側を、例えばワイヤーカットにより切断することで積層体15から磁性部材31が分割され、各磁性部材31が製造される。
複数の永久磁石片32,…,32はそれぞれ角棒形状を有し、ロータフレーム33内において周方向で隣り合う磁性部材31、31間に回転軸O方向両側に径方向リブ34を挟み込むように一対ずつ配置されている。また、永久磁石片32の回転軸O方向での厚さは、磁性部材42の回転軸O方向での厚さと同等とされ、永久磁石片32の周方向幅は、径方向リブ34の周方向幅と同等とされている。
そして、永久磁石片32は、回転軸O方向および径方向に直交する方向(略周方向)に磁化されている。
また、周方向から磁性部材31を挟んで隣り合う一対の永久磁石片32,32同士は、互いに磁化方向が異方向とされ、且つ、回転軸方向で対向する一対の永久磁石片32,32同士も互いに磁化方向が異方向とされている。そして、モータ運転時には、回転軸O方向一方側と他方側でそれぞれ周方向から磁性部材31を挟んで隣り合う一対の永久磁石片32,32の対向する磁極と同極となるようにステータ12、12の回転磁界により磁性部材31のスリット31aを貫通する磁路が形成される。すなわち、回転軸O方向一方側で周方向から磁性部材31を挟んで隣り合う一対の永久磁石片32,32の対向する磁極と磁性部材31の回転軸O方向一方側の磁極が同極となり、回転軸O方向他方側で周方向から磁性部材31を挟んで隣り合う一対の永久磁石片32,32の対向する磁極と磁性部材31の回転軸O方向他方側の磁極が同極となる。
つまり、図7(a)に示すように、例えば回転軸O方向の一方側において磁性部材31を挟み込む一対の永久磁石片32,32が互いのN極が周方向で対向するように配置され、回転軸O方向の他方側において磁性部材31を挟み込む一対の永久磁石片32,32が互いのS極が周方向で対向するように配置されている磁性部材31に対し、ステータ12、12の回転磁界により回転軸O方向の一方側がN極かつ他方側がS極となるように磁路が形成される。
このように構成されたアキシャルギャップ型モータ10では、モータ運転時には例えば図7(a)の中央の磁性部材31は図中上方がN極、下方がS極となるように磁路が形成され、図中上方でこの磁性部材31の周方向両側に位置する永久磁石片32、32はN極が周方向で対向し、図中下方でこの磁性部材31の周方向両側に位置する永久磁石片32、32はS極が周方向で対向する。これにより、磁性部材31のスリット31aを貫通する磁路の方向が規制され磁束レンズ効果により有効磁束が相対的に増大する。
また、アキシャルギャップ型モータ10では、空転時には図7(b)に示すように磁性部材31のスリット31aを貫通する磁路が形成されず、周方向で隣り合う磁性部材31、31と該磁性部材31、31間に配置された一対の永久磁石片32、32との間で永久磁石片32、32の磁束が図中矢印で示すように閉ループを形成する。これにより、ロータ11からステータ12に向かう永久磁石片32、32の磁束が低減され、誘起電圧を下げることができ、引き摺り損失となる鉄損が低減する。
図8には参考例として(a)に周方向に径方向リブ134を挟んで配置された複数の磁性部材131,…,131を備え、周方向で隣り合う磁性部材131、131間であって径方向リブ134の回転軸方向外側が空間となっているロータ120を示し、(b)に周方向に径方向リブ234を挟んで配置された複数の主永久磁石片231,…,231と、主永久磁石片231の回転軸方向両側に配置された複数の磁性部材232、232と、周方向で隣り合う磁性部材232、232間に配置された複数の副永久磁石片233,…,233を備え、回転軸O方向の一方側がN極かつ他方側がS極とされた主永久磁石片231に対して、回転軸O方向の一方側において磁性部材232を周方向から挟み込む一対の副永久磁石片233,233は、互いのN極が周方向で対向するように配置され、回転軸O方向の他方側において磁性部材232を挟み込む一対の副永久磁石片233、233は、互いのS極が周方向で対向するように配置されたロータ220を示している。
この図8(a)に示すロータ120では、運転時にステータの磁界により図8(a)に示すように磁性部材131に磁路が形成されたとき、周方向で隣り合う磁性部材131、131間では図中破線の矢印で示すように磁性部材に生じる磁束が短絡する。これにより、ロータ120から不図示のステータに向かう磁束が低減され、モータトルクが減少する。
一方、図8(b)に示すロータ220では、所謂永久磁石の略ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により主永久磁石片231および各副永久磁石片233、233の各磁束が収束し、各ステータに鎖交する有効磁束が相対的に増大するようになっている。しかしながら、空転時にはロータ220から不図示のステータに向かう磁束を低減することができず、誘起電圧を下げることができない。従って、引き摺り損失となる鉄損が発生してしまう。また、主永久磁石片231を用いることにより永久磁石片の量が増大し製造コストが嵩むという問題がある。
以上説明したように、本実施形態のアキシャルギャップ型モータ10によれば、周方向から磁性部材31を挟んで対向する一対の永久磁石片32、32は互いの磁化方向が異方向で、且つ、回転軸方向に配置された一対の永久磁石片32、32は互いの磁化方向が異方向となるように永久磁石片32,…,32が配置される。従って、モータ運転時には、回転軸方向一方側で周方向から磁性部材31を挟んで対向する一対の永久磁石片32、32はステータ12の回転磁界により磁性部材31を貫通する磁路の一方側の磁極と同極の磁極が対向し、回転軸方向他方側で周方向から磁性部材31を挟んで対向する一対の永久磁石片32、32はステータ12の回転磁界により磁性部材31を貫通する磁路の他方側の磁極と同極の磁極が対向する。これにより、永久磁石片32がフラックスバリア効果を発揮し周方向で隣り合う磁性部材31、31間における磁束の短絡を抑制するとともに、ステータ12による回転磁界により磁性部材31に生じる磁路の方向が規制され磁束レンズ効果によりステータ12に鎖交する有効磁束が相対的に増大する。従って、この永久磁石片を備えていない図8(a)に示すリラクタンスモータと比較して大きなモータトルクを得ることができる。また、モータの空転時には回転軸方向で対向する一対の永久磁石片32、32同士によりロータ11内で永久磁石片32の磁束が短絡する。従って、ロータ11からステータ12に向かう磁束が低減され、誘起電圧を下げることができ、図8(b)に示す略ハルバッハタイプのモータと比較して引き摺り損失となる鉄損が低減することができる。
また、本実施形態のアキシャルギャップ型モータ10によれば、磁性部材31に形成される複数の貫通孔は磁性部材31の径方向内側から外側に放射状に伸びる複数のスリット31aであるので、容易に製造することができる。
また、本実施形態のアキシャルギャップ型モータ10において、磁性部材31をテープ状の磁性板14を捲回した積層体15を分割することで形成することにより、一枚一枚曲率の異なる磁性板を積層するのに比べて製造を容易にすることができる。また、圧粉材や焼結材料で作成された磁性部材に比べて製造コストを低減することができる。なお、磁性部材31は一枚一枚曲率の異なる磁性板を積層してもよく、圧粉材や焼結材料で製造してもよい。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
なお、本実施形態において、磁性部材31に形成されるスリット31aを5本としたがこれに限定されない。また、例えば、図9(a)に示すように、スリット31a、31a間のピッチは略等間隔のままスリット幅を磁性部材31の中央から周方向両端に向かうにつれて小さくしてもよい。すなわち、磁性部材31の中央から周方向両端に向かってスリット31aのスリット幅をWa、Wb、Wcとすると Wa>Wb>Wcとなる。一方、図9(b)に示すように、スリット幅を略同一のまま、スリット31a、31a間のピッチ(周方向端部のスリット31aについてはスリット31と磁性部材31の端辺間の距離)を磁性部材31の中央から周方向両端に向かうにつれて広くしてもよい。すなわち、磁性部材31の中央から両端に向かってスリット31a、31a間のピッチをPa、Pb、Pcとすると、Pa<Pb<Pcとなる。
これら図9(a)及び図9(b)に示すように、磁性部材31の中央から周方向両端に向かうにつれて磁性部材31の貫通孔が形成されていない磁性部分を広くすることにより、空転時において磁束が短絡しやくなり、より引き摺り損失を低減することができる。
さらに本実施形態においては、貫通孔としてスリット31aを例示したが、スリットに限定されず、図10(a)に示すように、磁性部材31の径方向内側から外側に放射状に列設された複数の丸穴31bとしてもよい。図10(a)においては、略同一径の丸穴31bが径方向内側から外側に放射状に列設され、周方向で隣り合う列間のピッチが略等間隔に設定されている。貫通孔を丸孔31bとしても容易に製造することができる。また、図10(b)に示すように、丸穴31bの各列間のピッチは略等間隔のまま丸穴31bの穴径を磁性部材31の中央から周方向両端に向かうにつれて小さくしてもよい。すなわち、磁性部材31の中央から両端に向かって丸穴31bの穴径をDa、Db、DcとするとDa>Db>Dcとなる。一方、図10(c)に示すように、丸穴31bの穴径を略同一のまま、各列間のピッチ(周方向端部の列については列と磁性部材31の端辺間の距離)を磁性部材31の中央から周方向両端に向かうにつれて広くしてもよい。すなわち、磁性部材31の中央から周方向両端に向かって各列間のピッチをPa、Pb、Pcとすると、Pa<Pb<Pcとなる。
これにより、図9(a)及び図9(b)に示した磁性部材31と同様に、図10(a)及び図10(b)に示した磁性部材31の中央から両端に向かうにつれて磁性部材31の貫通孔が形成されていない磁性部分を広くすることにより、空転時において磁束が短絡しやくなり、より引き摺り損失を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの全体斜視図である。 図1に示すアキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。 図2に示すロータの正面図である。 打ち抜き部が形成されたテープ状の磁性板を周方向から見た図である。 図4のテープ状の磁性板を捲回する工程を説明する説明図である。 スリットが形成された積層体を分割する工程を説明する説明図である。 ロータを周方向から見た模式図であり、(a)は運転時における磁束の流れを表し、(b)は空転時における磁束の流れを表す。 参考例のロータを周方向から見た模式図であり、(a)は磁石を有していないロータの磁束の流れを表し、(b)は略ハルバッハタイプのロータの磁束の流れを表す。 変形例の磁性部材の正面図であり、(a)はスリット幅を変更した磁性部材であり、(b)はスリット間ピッチを変更した磁性部材である。 変形例の磁性部材の正面図であり、(a)は列設した丸穴により貫通孔を形成した磁性部材であり、(b)は丸穴の穴径を変更した磁性部材を示し、(c)は丸穴の各列間ピッチを変更した磁性部材である。 特許文献1に記載のアキシャルギャップ型モータの軸方向断面図である。 図11のロータの分解斜視図である。
符号の説明
10 アキシャルギャップ型モータ
11 ロータ
12 ステータ
14 磁性板
15 積層体
31 磁性部材
31a スリット(貫通孔)
31b 丸穴(貫通孔)
32 永久磁石片(磁石片)
O 回転軸

Claims (7)

  1. 回転軸周りに回転可能なロータと、前記ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置される一対のステータと、を備えるアキシャルギャップ型モータであって、
    前記ロータは、
    周方向に所定の間隔で配置され、回転軸方向に貫通する貫通孔を有する複数の磁性部材と、
    周方向で隣り合う前記磁性部材間に回転軸方向両側に一対ずつ配置され、回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された複数の磁石片と、を備え、
    周方向から前記磁性部材を挟んで隣り合う一対の前記磁石片は互いの磁化方向が異方向で、且つ、回転軸方向に配置された一対の前記磁石片は互いの磁化方向が異方向である、
    ことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  2. 前記貫通孔は前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に伸びる複数のスリットである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  3. 前記スリットの幅は前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて短くなる、
    ことを特徴とする請求項2に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  4. 前記貫通孔は前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に列設された複数の丸穴である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  5. 前記丸穴の穴径は前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて小さくなる、
    ことを特徴とする請求項4に記載のアキシャルギャップ型モータ。
  6. 前記磁性部材の径方向内側から外側に放射状に伸びる前記複数のスリット又は列設された前記複数の丸穴は、周方向で隣り合う前記スリット間又は周方向で隣り合う前記丸穴の列間の間隔が前記磁性部材の中央から周方向両端に向かうにつれて広くなる、
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のアキシャルギャップ型モータ。
  7. 前記磁性部材はテープ状の磁性板を捲回した積層体を分割することで形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアキシャルギャップ型モータ。
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