JP2010118202A - 口金付きランプおよび照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱陰極ランプと口金との組み付けが容易で、かつ十分な絶縁性を確保することが可能な口金付きランプおよび照明装置を提供する。
【解決手段】 熱陰極ランプ1の端部に、ランプホルダに保持される口金2が設けられた口金付きランプであって、熱陰極ランプ1は、ガラスバルブ11と、ガラスバルブ11の端部に封着された一対のリード131a、131bと、一対のリード131a、131bに保持されたフィラメント132を備え、口金2は、ガラスバルブ11の長手方向に沿う一対の金属部材2a、2bを備え、リード131a、131bにはガラスバルブ11の長手方向に対して略垂直な方向に屈曲線部131a1、131b1が延出形成されており、この屈曲線部131a1、131b1は金属部材2a、2bと接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 熱陰極ランプ1の端部に、ランプホルダに保持される口金2が設けられた口金付きランプであって、熱陰極ランプ1は、ガラスバルブ11と、ガラスバルブ11の端部に封着された一対のリード131a、131bと、一対のリード131a、131bに保持されたフィラメント132を備え、口金2は、ガラスバルブ11の長手方向に沿う一対の金属部材2a、2bを備え、リード131a、131bにはガラスバルブ11の長手方向に対して略垂直な方向に屈曲線部131a1、131b1が延出形成されており、この屈曲線部131a1、131b1は金属部材2a、2bと接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、熱陰極ランプに口金を装着した口金付きランプおよびそのランプを用いた一般照明、液晶ディスプレイ等の照明装置に関する。
近年、液晶ディスプレイのバックライトとして用いられる照明装置において、熱陰極ランプを使用する検討がなされている。熱陰極ランプは、それまで主流であった冷陰極ランプと比較して、高電流を投入可能であり、ランプ一本あたりの光量を増やすことができるためである。
このような用途の熱陰極ランプでは、ランプの端部に口金が設けられた口金付きランプの状態で使用されるのが一般的である。例えば、特開2008−262819号公報(以下、特許文献1)や特開2008−262820号公報(以下、特許文献2)では、口金に金属部材としてピンがバルブの長手方向に対して垂直に形成されており、ランプから導出されたリードがそのピンに接続された口金付きランプの発明が提案されている。
熱陰極ランプを光源とする口金付きランプでは、熱陰極ランプと口金の組み付けが容易であること、一対の金属部材間が絶縁されていることなどが求められている。しかしながら、特許文献1や特許文献2の口金付きランプは、金属部材にリードを通しにくい構造であるため、組み付けが容易でない。また、ランプ径が細い熱陰極ランプでは、金属部材間の沿面距離を維持しにくくなるため、絶縁を確保しにくいなどの問題がある。
本発明の目的は、熱陰極ランプと口金との組み付けが容易で、かつ十分な絶縁性を確保することが可能な口金付きランプおよび照明装置を提供することにある。
本発明による口金付きランプは、熱陰極ランプの端部に、ランプホルダに保持される口金が設けられた口金付きランプであって、前記熱陰極ランプは、ガラスバルブと、前記ガラスバルブの端部に封着された一対のリードと、前記一対のリードに保持されたフィラメントを備え、前記口金は、前記ガラスバルブの長手方向に沿う一対の金属部材を備えており、前記リードは前記ガラスバルブの長手方向に対して略垂直な方向に延出され、前記金属部材と接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、口金付きランプを構成する熱陰極ランプと口金との組み付けを容易に行うことができるとともに、絶縁性を十分に確保することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の口金付きランプについて説明するための側面図、図2は、図1の口金付きランプを90°回転させた状態の側面図、図3は、図2の口金付きランプの端面図である。
以下、本発明の実施の形態を図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の口金付きランプについて説明するための側面図、図2は、図1の口金付きランプを90°回転させた状態の側面図、図3は、図2の口金付きランプの端面図である。
図からわかるように、口金付きランプは、熱陰極ランプ1と口金2と固定部材3とで構成されている。
熱陰極ランプ1は、外囲器として8.0mm以下の外径のガラスバルブ11を備えている。このガラスバルブ11は、例えば硬質ガラスからなり、中央に発光部111、その両端に封着部112が形成されている。
発光部111は筒状であり、その内部空間には放電媒体が封入されている。この放電媒体は、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトンを単体または混合した希ガスと水銀で構成されている。また、発光部111の内面には、3波長蛍光体ないし赤外を含む4波長蛍光体などからなる蛍光体層12が形成されている。封着部112は、ピンチシールにより形成された板状のガラス溜まりであり、その幅方向の中央には、封着部112の厚みよりも直径が大きい円筒状の排気管113が封着されている。なお、図示の排気管113は、ガラスバルブ11内の脱ガス、放電媒体封入した後の一端が封着された状態のものである。
ガラスバルブ11の両端には、電極マウント13が配置されている。この電極マウント13は、リード131a、131b、フィラメント132、ビーズ133およびアンカー134で構成されている。
リード131a、131bは、封着部112に封着され、一端はガラスバルブ11内に、他端はガラスバルブ11外に導出されている。また、リード131a、131bの他端には、ガラスバルブ11の屈曲線部131a1、131b1が折り曲げ形成されており、図2、図3からわかるように、側面から見たときはガラスバルブ11の長手方向に対して略垂直に、端面から見たときはリード131a、131b間に対して略垂直に、またそれぞれの先端部が反対方向に向くように延出している。なお、「略垂直」とは、90°±30°、さらに望ましくは±10°までの範囲のことである。また、リード131a、131bは折り曲げても十分な強度を維持するため、線径が0.4mm以上、さらには0.55mm以上のものを用いるのが望ましい。
フィラメント132は、螺旋巻きしたコイルをU字状に形成してなり、発光部111内に配置され、その両端はリード131a、131bにそれぞれ保持されている。その保持は、コイルの直線部の内側にリード131a、131bを挿通させたのちに、抵抗溶接することにより行われている。なお、リード131a、131bの挿通部分以外のフィラメント132部分には、エミッタが塗布されている。
ビーズ133は、硬質ガラスからなる球状のガラス玉であり、リード131a、131bに跨るように形成されている。このビーズ133は、発光部11の内壁面とフィラメント132の接触を防止するために設けられたものである。したがって、その直径は発光部111の内径よりも若干小さく、かつ製造上ガラスバルブ11への挿入が困難とならない程度の大きさのものを使用するのが望ましい。
アンカー134は、金属線であり、一端はビーズ133に埋め込まれ、他端はフィラメント132の曲線の頂上付近を保持している。このアンカー134には、フィラメント132との接触部分の温度を下げすぎず、かつ大きな揺れを抑制できるよう、タングステンやモリブデンなどの高融点金属からなる0.05〜0.30mmの細線を用いるのが望ましい。
口金2は、一対の金属部材2a、2bで構成されており、それぞれが熱陰極ランプ1の端部に、封着部112付近を挟むように対向装着されている。この金属部材2a、2bは、図4に示すように、ガラスバルブ11の長手方向に長く(ただし、ランプ中央側の長さは、ランプ装着状態において、フィラメント132を超えないのが望ましい)、かつ円周の10〜40%を覆うような弧状をしている。この金属部材2a、2bのランプ端部側には、ランプ中央方向に窪んだような形状の段下がり部2a1、2b1が形成されており、さらに段下がり部2a1、2b1には、切り欠き状の溝部2a2、2b2が形成されている。この溝部2a2、2b2には、屈曲線部131a1、131b1が挿通されており、その挿通後の屈曲線部131a1、131b1と段下がり部2a1、2b1とは抵抗溶接、レーザー溶接、半田付けなどの方法により接続され、接続部2a3、2b3が形成されている。
また、口金2のランプ中央側には、一対の金属部材2a、2bに跨るように固定部材3が設けられている。これにより、口金2のランプ中央側がガラスバルブ11に固定される。なお、当該固定箇所は、フィラメント132に近く、点灯時には比較的高温になるので、固定部材3には耐熱性、絶縁性が高い樹脂などを使用するのが望ましい。
以下に、本発明の口金付きランプの実施例の一仕様を示す。
ガラスバルブ11;硼珪酸ガラス製、全長=1200mm、発光部111の外径=4.0mm、内径=3.0mm、封着部112の幅=3.8mm、厚み=2.0mm、長さ=4.0mm、排気管113の外径=2.0mm、
リード131;コバール製、直径=0.6mm、
フィラメント132;タングステン製、線径=50μmのシングルコイルをコイル内径200μmで螺旋巻きに形成し、エミッタとして(Ba,Ca,Sr)Oを塗布、
ビーズ133;硼珪酸ガラス製、直径=2.7mm、
アンカー134;モリブデン製、直径=0.15mm、
口金2;SUS製、長さ=13.0m、厚さ=0.3mm、
固定部材3;PPS製。
リード131;コバール製、直径=0.6mm、
フィラメント132;タングステン製、線径=50μmのシングルコイルをコイル内径200μmで螺旋巻きに形成し、エミッタとして(Ba,Ca,Sr)Oを塗布、
ビーズ133;硼珪酸ガラス製、直径=2.7mm、
アンカー134;モリブデン製、直径=0.15mm、
口金2;SUS製、長さ=13.0m、厚さ=0.3mm、
固定部材3;PPS製。
上記実施例の口金付きランプは、特許文献1の口金付きランプや、ランプ端から2本のリードがガラスバルブの延長上に延びている従来の口金付きランプでは実現できなかった、組み付け容易、絶縁性の確保、無効発光長の短縮、低コストなどの効果を得られる口金付きランプを実現できる。
すなわち、ガラスバルブ端に一対の金属部材2a、2bを配置するとともに、溝部2a2、2b2に屈曲線部131a1、131b1を嵌め込んで溶接したのち、固定部材3を金属部材2a、2bのランプ中央側に配設するだけで口金付きランプが完成するので、熱陰極ランプ1と口金2との組み立てを容易に行うことができる。
また、リード線131a、131bをリード間に対して略垂直な方向に、かつそれぞれの先端が反対方向を向くように屈曲させているため、ランプ径が小さく、絶縁性を確保しにくいランプでも十分な絶縁距離を確保できるとともに、同じ形状の金属部材2a、2bを使用することができるため、部品コストを削減することができる。
また、金属部材2a、2bに段下がり部2a1、2b1を形成し、段下がり部2a1、2b1に溝部2a2、2b2を形成したことにより、接続部2a3、2b3がランプ径内に収まるため、後述するランプホルダとの接続において接続の邪魔にならないなどのメリットを得ることができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態の口金付きランプについて説明するための図である。これ以降の実施の形態の各部については、第1の実施の形態の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
図5は、本発明の第2の実施の形態の口金付きランプについて説明するための図である。これ以降の実施の形態の各部については、第1の実施の形態の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
本実施の形態では、屈曲線部131a1、131b1をリード間の同一線上に曲げ、金属部材2a、2bと接続している。この実施の形態は、例えばランプ径が6.0mm以上であるような、比較的径大のランプにおいて有利な構成であり、この形態でも第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態のバックライトについて説明するための図である。
図6は、本発明の第3の実施の形態のバックライトについて説明するための図である。
照明装置の一形態であるバックライトは、筐体としてケース101を備えている。ケース101は、光を外部に取り出すための開口を有する箱状であり、このケース101の底部には一対のランプホルダ102a、102bが、開口には拡散板や拡散シートなどからなる光学面材103が配置されている。
ランプホルダ102a、102bは、例えば、銅(合金)からなる金属板を折り曲げて形成したものであり、互いに所定の間隔が保持されている。このランプホルダ102a、102bには、口金付きランプ104の両管端が保持されている。このとき、金属部材2aはランプホルダ102aと、金属部材2bはランプホルダ102bとのみ接触するように保持させる必要がある。これは、バックライト用途の熱陰極ランプでは、長寿命を達成すべく、フィラメント132をランプ点灯前に予熱または常時予熱する必要があり、その予熱のためにはリード131a、131bを互いに電気的に区別させる必要があるからである。
本実施の形態では、ランプホルダ102a、102bに口金付きランプ104の金属部材2a、2bをそれぞれ保持させるだけで、機械的、電気的な接続が可能となるため、バックライトの組み立てを容易に行うことができる。
(第4の実施の形態)
図7は、本発明の第4の実施の形態のバックライトについて説明するための図である。
図7は、本発明の第4の実施の形態のバックライトについて説明するための図である。
本実施の形態では、口金付きランプ104をランプホルダ102a、102bで上下から挟み込んだ状態となっている。つまり、ランプホルダ102bの窪みに金属部材2bのみが接触するように口金付きランプ104を配置したのちに、その対向側に窪みと金属部材2aのみが接触するようにランプホルダ102aを配置してなるため、バックライトの組み立てをさらに容易に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
実施の形態では、熱陰極ランプ1と口金2のランプ端側の接続は、上述の溶接等のみで行っているが、接着剤やセメントなどを用いて接続をさらに強固にしてもよい。
封着部112は、ピンチシールに限らず、ビーズシール、ステムシール、ボタンシールなどの封着方法で形成したものであってもよい。
リード131a、131bは単一部材のものに限らず、例えば、発光部111内に位置する部分をニッケル、封着部112内に封着され、外部に導出される部分をジュメットで構成した部材など、別部材を組み合わせたものを用いてもよい。
屈曲線部131a1、131b1は、リード131a、131bに対して、変曲点を持つように曲がっている場合に限らず、緩やかなカーブ状に曲がっていてもよい。
口金2は、それぞれ独立した金属部材2a、2bにより構成されている場合に限らず、金属部材2a、2bが樹脂などでほぼ一体化されたものであってもよい。
溝部2a2、2b2は、切り欠き状の溝に限らず、単なる穴であってもよい。
1 口金付きランプ
11 ガラスバルブ
131a、131b リード
131a1、131b1 屈曲線部
2 口金
2a、2b 金属部材
2a1、2b1 段下がり部
2a2、2b2 溝部
3 固定部材
11 ガラスバルブ
131a、131b リード
131a1、131b1 屈曲線部
2 口金
2a、2b 金属部材
2a1、2b1 段下がり部
2a2、2b2 溝部
3 固定部材
Claims (6)
- 熱陰極ランプの端部に、ランプホルダに保持される口金が設けられた口金付きランプであって、
前記熱陰極ランプは、ガラスバルブと、前記ガラスバルブの端部に封着された一対のリードと、前記一対のリードに保持されたフィラメントを備え、
前記口金は、前記ガラスバルブの長手方向に沿う一対の金属部材を備えており、
前記リードは前記ガラスバルブの長手方向に対して略垂直な方向に延出され、前記金属部材と接続されていることを特徴とする口金付きランプ。 - 前記金属部材には溝部が形成されており、前記リードは前記溝部に挿通された状態で前記金属部材と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の口金付きランプ。
- 前記金属部材には段下がり部が形成されており、前記リードは接続部分が前記口金よりも径方向内側に位置するように、前記段下がり部に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の口金付きランプ。
- 前記一対のリードは、前記リード間に対して略垂直方向に屈曲していることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の口金付きランプ。
- 前記口金のランプ中央側には、前記一対の金属部材に跨るように固定部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4に記載の口金付きランプ。
- ケースと、
前記ケースに設けられた一対の給電部材からなるランプホルダと、
一方の前記金属部材が一方の前記給電部材のみと接触するように、前記ランプホルダに保持された請求項1〜請求項5に記載の口金付きランプと、を具備していることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008289405A JP2010118202A (ja) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | 口金付きランプおよび照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008289405A Pending JP2010118202A (ja) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | 口金付きランプおよび照明装置 |
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