JP2010117627A - フォトマスクブランクスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、半透過膜の反射率特性によらず、描画機による位置合わせの際に、アライメントマークの検出を精度高く行うことができるフォトマスクブランクス、フォトマスクブランクスの製造方法、および上記フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクを提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜とを有するフォトマスクブランクスであって、上記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするフォトマスクブランクスを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスクブランクス、およびその製造方法、さらには、上記フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクに関するものである。
液晶表示素子、プラズマ表示素子、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示素子、その他の平板型表示素子の発展に伴って、これらの表示素子の製造現場では、サイズ、パターン等の異なる様々な種類のフォトマスクが用いられている。
たとえば、TFT(Thin Film Transistor)製造工程では、製造方法にもよるが、3〜5枚のフォトマスクが用いられている。また、液晶表示素子に対向して配置されるカラーフィルタ側でもブラックマトリクス用、着色層形成用等の液晶表示素子に対応したフォトマスクが製造工程において必要となる。
このような製造工程においては、従来から透光部と遮光部と半透光部を有する階調型のフォトマスクが使用されている。ここで、半透光部は、半透過膜からなるものであり、半透過膜は、その部分において露光量を少なくしてハーフトーン露光をすることができるように配置されるものである。また、半透過膜は、膜種、膜厚を選択することで様々な透過率に設定することが可能である。
したがって、このような階調型のフォトマスクを用いて、パターンを形成し、膜の透過率で露光量の制限をすることにより、1回の露光で露光量の異なるパターニングが可能となるため、高精細なパターンを比較的容易に形成することが可能となる。また、結果として、露光工程を削減することができ、使用するフォトマスクを削減することができる。
このような階調型のフォトマスクは、例えば、次のような方法により製造することができる。
まず、透明基板上に半透過膜が形成され、半透過膜上に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクスを準備する。
次に、上記フォトマスクブランクス上に上記遮光部に対応する領域の第1のレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクとして、露出した遮光膜をエッチングすることにより遮光部パターンを形成し、上記半透光部および透光部に対応する領域の半透過膜を露出させる。
次に上記工程で残存したレジストパターンを除去した後、上記遮光部および半透光部に対応する領域に第2のレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクとして、露出した半透過膜をエッチングすることにより、透光部を形成する。
ところで、上述の階調型のフォトマスクの製造方法においては、レジストパターンを形成するためのパターン描画を2回行う必要がある。そのため、従来は、2回のパターン描画の位置を合わせるためのマーク(アライメントマーク)を1回目のパターン描画時にフォトマスクパターンと一緒に形成し、2回目のパターン描画の際に、描画装置によりそのアライメントマークを検出して位置合わせを行い、2回目の描画を行っている。例えば、大型サイズのフォトマスク製造に用いているレーザー描画装置では、描画用レーザーを用いてアライメントマークからの反射光又は透過光を検出して位置合わせを行っている。
しかしながら、上述のパターン描画工程において、遮光部と半透光部からなるアライメントマークを反射光で検出する場合、アライメントマークの検出ができない場合がある。これは、半透過膜の種類によっては反射率が高くなるため、アライメントマークの半透光部と遮光部との反射率差が小さく、反射光のコントラストがとれなくなるからである。アライメントマークの検出精度が低いと、1回目の描画パターンと2回目の描画パターンとが高い精度で位置合わせされず、1回目の描画パターンと2回目の描画パターンとの位置ずれが発生する原因となる。位置ずれのあるデバイスパターンが形成されたフォトマスクを用いて、例えばTFT基板を製造した場合、重大な故障(動作不良)が発生するおそれがある。
したがって、重ね合わせ描画により1回目(1層目)の描画パターンと2回目(2層目)の描画パターンとが高い精度で位置合わせされて形成されるためにも、アライメントマークの検出精度を高めることは重要な課題である。
なお、本発明に関する先行技術文献は、発見されていない。
本発明は、半透過膜の反射率特性によらず、描画機による位置合わせの際に、アライメントマークの検出を精度高く行うことができるフォトマスクブランクス、フォトマスクブランクスの製造方法、および上記フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜とを有するフォトマスクブランクスであって、上記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするフォトマスクブランクスを提供する。
本発明によれば、当該フォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する場合、上記アライメント領域には遮光膜のみが形成されているため、アライメントマークはパターニングされた遮光膜からなるアライメントマーク遮光部と、透明基板表面が露出した透光部とからなるものとなる。一般に、遮光膜は描画機の照射光に対して反射率が高く、透明基板は描画機の照射光に対して反射率が低い。よって、描画機で反射光によってアライメントマークを読み取る際、アライメントマーク遮光部と透光部とのコントラストは大きなものとなり、アライメントマークの検出を精度高く行うことが可能となる。
また、半透過膜の反射率によらず、アライメントマークのコントラストを一定のものとすることができる。
本発明においては、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層が、上記半透過膜上にのみ形成されていてもよい。また、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層が、上記半透過膜および上記透明基板を覆うように形成されていてもよい。いずれの場合も、エッチングストッパー層を有することで、上記遮光膜をパターニングする際に半透過膜の改質、損傷を防ぐことができるからである。これによって、遮光膜および半透過膜の材料をより広い範囲から選択することが可能となる。
本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有するフォトマスクブランクスであって、上記遮光膜および上記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、上記半透過膜が、上記透明基板の全面に形成され、上記エッチングストッパー層が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするフォトマスクブランクスを提供する。
本発明によれば、半透過膜が遮光膜をエッチングするエッチング液に対して易溶性である場合、エッチングストッパー層が形成されていない領域においては、遮光膜をエッチングしたときに、半透過膜も同様にエッチングされる。したがって、当該フォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する場合、半透過膜が透明基板上全面に形成されるものであっても、上記アライメント領域の半透過膜は、遮光膜とともにエッチングされるので、アライメントマークはパターン状に形成された半透過膜および遮光膜の積層体からなるアライメントマーク遮光部と透明基板表面が露出した透光部とからなるものとなる。したがって、上述したように、描画機で反射光によりアライメントマークを読み取る場合、検出精度の高いものとすることが可能となる。
本発明においては、上記アライメント領域が、上記フォトマスクブランクスの外縁部であることが好ましい。通常、アライメントマークは上記フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるからである。
本発明は、透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、上記半透過膜形成工程では、上記半透過膜を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とするフォトマスクブランクスの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記半透過膜形成工程を有する製造方法により製造されたフォトマスクブランクスの上記アライメント領域には、遮光膜のみが形成されたものとなる。したがって、このフォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成した場合、アライメントマークは表面上に遮光膜と透明基板とが露出したものとなるので、上述したようにアライメントマークの検出精度を良好なものとすることができる。よって、有効露光領域に高精細なパターンを有するフォトマスクを形成することが可能なフォトマスクブランクスを製造することができる。
本発明においては、上記半透過膜形成工程後で、上記遮光膜形成工程前に、上記半透過膜上にのみ、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有していてもよい。また、上記半透過膜形成工程後で、上記遮光膜形成工程前に、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有していてもよい。エッチングストッパー層を形成することにより、半透過膜が保護されるため、半透過膜の材料選択性を広げることができるからである。
本発明は、透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように、遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、上記半透過膜および上記エッチングストッパー層を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、上記半透過膜形成工程で用いられる半透過膜の材料、および上記遮光膜形成工程で用いられる遮光膜の形成材料は同一なエッチング液に対して易溶性を示す材料であり、上記半透過膜形成工程では、上記半透過膜を透明基板上全面に形成し、上記エッチングストッパー層形成工程では、上記エッチングストッパー層を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とするフォトマスクブランクスの製造方法を提供する。
本発明によれば、本発明の製造方法により製造されたフォトマスクブランクスは、アライメント領域にエッチングストッパー層が形成されていないものとなる。そのため、遮光膜をエッチングするエッチング液に対して易溶性である材料を用いて全面に半透過膜を形成しても、遮光膜をエッチングしたときに、ともにエッチングされる。したがって、このフォトマスクブランクスに形成されたアライメントマークは、表面上に遮光膜と透明基板とが露出したものとなり、描画機で反射光によって精度良く検出することが可能となる。
本発明においては、上記アライメント領域が、上記フォトマスクブランクスの外縁部であることが好ましい。通常、アライメントマークは上記フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるからである。
本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、上記半透過膜が、上記有効露光領域には形成され、かつ、上記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記有効露光領域は、上記透明基板上に上記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、上記透明基板上に上記半透過膜および上記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、上記透明基板上に上記半透過膜および上記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、上記アライメントマークは、パターン状に形成された遮光膜を有するアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものであることを特徴とするフォトマスクを提供する。
本発明によれば、上述したフォトマスクにおけるアライメントマークは、表面上に遮光膜と透明基板とが露出したものとなる。したがって、本発明のフォトマスクを製造する際、描画機によるアライメントマークの検出精度は高いものとなるので、有効露光領域に高精細なパターンを有することができる。
本発明においては、上記有効露光領域遮光部が、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、上記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜からなってもよい。また、上記有効露光領域遮光部が、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、上記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜と、上記透明基板との間に形成される上記エッチングストッパー層とを有していてもよい。上述したフォトマスクにおけるアライメントマークは、表面上に遮光膜と透明基板とが露出したものとなる。したがって、本発明のフォトマスクを製造する際、描画機によるアライメントマークの検出精度は高いものとなるので、有効露光領域に高精細なパターンを有することができる。また、いずれの場合も、エッチングストッパー層を有することで、当該フォトマスクの形成時に、上記遮光膜をパターニングする際に、半透過膜の改質、損傷を防ぐことができるからである。これによって、遮光膜および半透過膜の材料をより広い範囲から選択することが可能となる。
本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、上記遮光膜および上記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、上記エッチングストッパー層が、上記有効露光領域には形成され、かつ、上記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記有効露光領域は、上記透明基板上に上記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、上記透明基板上に上記半透過膜、上記エッチングストッパー層、および上記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、上記透明基板上に上記半透過膜、上記エッチングストッパー層、および上記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、上記アライメントマークは、パターン状に形成された半透過膜および遮光膜の積層体からなるアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものであることを特徴とするフォトマスクを提供する。
本発明によれば、上述したフォトマスクにおけるアライメントマークは、表面上に遮光膜と透明基板とが露出したものとなる。したがって、本発明のフォトマスクを製造する際、描画機によるアライメントマークの検出精度は高いものとなるので、有効露光領域に高精細なパターンを有することができる。
本発明によれば、半透過膜の反射率特性によらず、描画機による位置合わせの際に、アライメントマークの検出を精度高く行うことができるフォトマスクブランクス、フォトマスクブランクスの製造方法、および上記フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクを提供することができるといった効果を奏する。
A.フォトマスクブランクス
まず、本発明のフォトマスクブランクスについて説明する。
本発明のフォトマスクブランクスには、透明基板上に形成されている半透過膜の形成領域によって、2つの実施態様が存在する。
上記半透過膜が、透明基板上の、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていない態様を第1実施態様とし、上記半透過膜が、透明基板上全面に形成されている態様を第2実施態様とする。
ここで、本発明において「アライメントマーク」とは、例えば、階調型のフォトマスクを作製する際に、2回目以降のレジストパターンのパターン描画をする工程で、位置合わせを行うために用いられるものであり、例えばフォトマスクを用いて露光対象である感光性材料を塗布した加工対象基板(以下、ワークと称する。)にパターンを露光する際に、露光装置とフォトマスクとの位置合わせを行うためのアライメントマーク、または、フォトマスクとワークとの位置合わせを行うためのアライメントマーク等とは異なるものである。
また、本発明において、「露光に用いられる有効露光領域」とは、上記フォトマスクブランクスをフォトマスクとした際に、露光光照射によってワークに転写されるパターンが形成される領域である。
また、上記フォトマスクブランクスにおいては、上記有効露光領域以外を非有効露光領域とする。
以下、それぞれの実施態様について説明する。
1.第1実施態様
本実施態様のフォトマスクブランクスは、上記半透過膜が、透明基板上の、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないものである。
本実施態様においては、上記半透過膜および上記遮光膜の間に、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有していてもよい。
エッチングストッパー層を有することによって、遮光膜をエッチングする際に、半透過膜を保護することが可能となる。これによって、遮光膜および半透過膜に用いることができる材料の選択の幅を広げることができる。
本実施態様においては、上記半透過膜および上記遮光膜の間にエッチングストッパー層を有しない態様を第1の態様とし、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記エッチングストッパー層を有し、上記エッチングストッパー層が上記半透過膜上にのみ形成されている態様を第2の態様とし、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記エッチングストッパー層を有し、上記エッチングストッパー層が上記透明基板および上記半透過膜を覆うように形成されている態様を第3の態様として、以下にそれぞれ説明する。
a.第1の態様
本態様のフォトマスクブランクスは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜とを有するフォトマスクブランクスであって、上記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするものである。
本態様のフォトマスクブランクスについて図を用いて説明する。
図1は本態様のフォトマスクブランクスの一例を示す模式図である。図1(a)は図1(b)のA−A断面の概略断面図である。また、図1(b)は、本態様のフォトマスクブランクスのそれぞれの領域について示したものであり、説明のため遮光膜4は省略している。
図1(a)に示すように、本態様のフォトマスクブランクス1は、透明基板2と、透明基板2上に形成された半透過膜3と、半透過膜3上に形成された遮光膜4とを有するものである。ここで、図1(a)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aである場合を示している。
次に、図1(b)を用いて本態様のフォトマスクブランクスのそれぞれの領域について説明する。
本態様のフォトマスクブランクスにおいては、当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域mと、露光に用いられない領域である非有効露光領域nとがある。また、非有効露光領域n内には、アライメントマークを形成するアライメントマーク形成部bを含むアライメント領域aがある。アライメント領域aは、半透過膜3が形成されていない領域である。図1(b)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aである場合を示している。すなわち、非有効露光領域n内で半透過膜3が形成されておらず、アライメントマーク形成部bを含んだ透明基板2の外縁部をアライメント領域a(破線で区切られている領域)とする。
次に、図2を用いて、それぞれの領域と半透過膜の形成領域との関係について説明する。
図2は、本態様のフォトマスクブランクスにおける半透過膜の形成領域を示す模式図である。
本態様のフォトマスクブランクスは、上述したように、上記半透過膜が、少なくとも有効露光領域には形成され、アライメント領域には形成されていないものであれば、特に限定されるものではない。
本態様のフォトマスクブランクスにおいてアライメント領域とは、半透過膜が形成されていない領域で、かつ、アライメントマーク形成部を含む領域である。
例えば図2(a)に示すように、アライメント領域aが、非有効露光領域n全域であってもよい。この場合、半透過膜3の形成領域は、有効露光領域mのみとなる。
また、例えば、図2(b)に示すように、アライメント領域aが、アライメントマーク形成部bを含むフォトマスクブランクスの外縁部であってもよい。この場合、半透過膜3の形成領域は、上記フォトマスクブランクスの外縁部を除く非有効露光領域n、および有効露光領域mとなる。
また例えば、図2(c)に示すように、アライメント領域aが、アライメントマーク形成部bのみであってもよい。この場合、半透過膜3の形成領域は、有効露光領域mと、アライメントマーク形成部bのみからなるアライメント領域aを除く非有効露光領域nとなる。
また、例えば、図2(d)に示すように、アライメント領域aがアライメント形成部bと外縁部の一部であってもよい。この場合、半透過膜3の形成領域は、有効露光領域mと、アライメント形成部bと外縁部の一部であるアライメント領域aを除く非有効露光領域nとなる。
本態様によれば、上記半透過膜が、少なくとも上記有効露光領域には形成され、かつ、上記アライメント領域には形成されていないため、当該フォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する場合、アライメント領域のアライメントマーク形成部に形成されるアライメントマークは、パターン状に形成された遮光膜を有するアライメントマーク遮光部と、透明基板表面が露出した透光部とからなるものとなる。
一般に、遮光膜は描画機からの照射光に対して反射率が高く、透明基板は描画機からの照射光に対して反射率が低いため、アライメントマークのアライメントマーク遮光部と透光部との反射率の差は大きくなり、そのコントラストは大きなものとなる。したがって、描画機で反射光によってアライメントマークを精度よく検出することが可能となる。また、アライメントマークがアライメントマーク遮光部と透光部とからなるものであるため、従来のように、半透過膜の反射率を位置合わせの際に考慮しなくてよくなるという利点もある。
以下、本態様の各構成について説明する。
(1)半透過膜
本態様に用いられる半透過膜の材料としては、フォトマスクとして用いられた際に、所望する透過率特性を得ることができる材料であれば、特に限定されるものではないが、後述する遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すものであることが好ましい。これにより、遮光膜をパターニングする際に、半透過膜が改質、損傷することを抑制できるからである。
このような半透過膜の材料としては、例えば、チタン、チタン窒化物等が挙げられる。
上述した材料は、後述する遮光膜に用いられるクロム系膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すものである。
上述した半透過膜の材料は、水酸化カリウム、過酸化水素水および水の混合液等に対して易溶性を示し、遮光膜に用いられるクロム系膜はこれらのエッチング液に対して不溶性または難溶性を示す。
また、上記半透過膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。半透過膜が複数の層で構成されている場合は、多階調を有するフォトマスクに用いるフォトマスクブランクスとすることができる。
上記半透過膜の膜厚としては、所望する透過率特性を満たす膜厚であればよく、半透過膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。
上記半透過膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
また、本態様の半透過膜の形成方法としては、透明基板上の上記アライメント領域を予めステンレス板等を加工して製作した金属マスク等で覆い、半透過膜を成膜した後、金属マスクを除去する方法であってもよいし、透明基板上全面に半透過膜を形成した後、上記アライメント領域の半透過膜を除去する方法であってもよい。通常は、金属マスク等を用いる方法により形成される。
本態様のフォトマスクブランクスにおいて、上記半透過膜は、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないものであれば特に限定されるものではない。
上記図2を用いて説明したように、本態様のフォトマスクブランクスにおいて、アライメント領域とは、半透過膜が形成されていない領域で、かつ、上記アライメントマーク形成部を含む領域である。
本態様においては、特に、図2(b)に示すように、上記アライメント領域が上記フォトマスクブランクスの外縁部であることが好ましい。通常、アライメントマークは上記フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるものだからである。また、アライメントマークを上記フォトマスクブランクスの外縁部の任意の位置に形成することが可能となるからである。
上記フォトマスクブランクスの外縁部としては、フォトマスクブランクスの外縁に位置し、アライメントマーク形成部を含む領域であれば特に限定されるものではない。このようなフォトマスクブランクスの外縁部の大きさ(幅)としては、10mm〜50mmの範囲内であることが好ましく、中でも、15mm〜25mmの範囲内であることが好ましい。上記フォトマスクブランクスの外縁部の大きさが、上記範囲に満たない場合、アライメントマーク形成部にアライメントマークを形成することが困難であるからであり、上記範囲を超える場合、有効露光領域に半透過膜が形成されなくなる可能性があるからである。
本態様のフォトマスクブランクスにおいて、上記アライメント領域に形成されるアライメントマークの個数としては、描画機による読み取りで位置合わせを正確に行うことができる個数であれば特に限定されるものではないが、描画機で位置合わせが可能となる個数は、最低3個であり、3個のアライメントマークが、同一の辺上に形成されないように形成されていればよい。これにより、位置合わせの座標をxy座標としたとき、上記のようにアライメントマークが形成されていれば2つの値を得ることができるため、正確な位置合わせを行うことができる。アライメントマークの個数としては、通常は、上辺に4個、下辺に4個の計8個である。
また、アライメントマークは、右辺および左辺に形成してもよいし、サイズの大きなフォトマスクブランクスに関しては、上辺および下辺と左辺および右辺とにいれてもよい。
また、上記アライメントマークの形状としては、描画機によって反射光で読み取ることが可能な形状であれば特に限定されるものではないが、通常は、十字形状や、格子状等が挙げられる。
上記アライメントマークの大きさ(面積)としては、描画機によって反射光で読み取ることが可能な大きさであれば特に限定されるものではないが、通常、5mm×5mmの範囲内である。
(2)遮光膜
本態様に用いられる遮光膜は、後述する透明基板および上記半透過膜を覆うように形成されるものである。
本態様に用いられる遮光膜は、描画機からの照射光に対して高い反射率を示し、かつ、フォトマスクとして用いられたときに、露光光を実質的に透過しないものであれば、特に限定されるものではない。このような遮光膜としては、一般にフォトマスクブランクスに用いられる遮光膜を用いることができ、例えばクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などの膜が挙げられる。中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜が好適に用いられる。このようなクロム系膜は、最も使用実績があり、コスト、品質の点で好ましいからである。このクロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
上述したクロム系膜のエッチング液としては、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸および水の混合液等が挙げられる。
また、遮光膜は、低反射機能を有していてもよい。低反射機能により、露光光の乱反射を防止することができるので、より鮮明なパターンを形成することができる。
なお、低反射機能を有する場合であっても、後述する透明基板の露出部分の反射率との間でコントラストを得ることができるのであれば、本発明の目的を達成することができる。
遮光膜に低反射機能を付加するには、例えば遮光膜表面に露光光の反射を防止する酸化クロム等のクロム化合物を含有させればよい。この場合、遮光膜が、表面に向かって徐々に含有成分が変化する傾斜界面により形成されたものであってもよい。
上記遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
上記遮光膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
(3)透明基板
本態様に用いられる透明基板は、一般にフォトマスクブランクスに用いられる透明基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。中でも、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
(4)その他の部材
本態様のフォトマスクブランクスとしては、上述した半透過膜、遮光膜、および透明基板を有するものであれば、特に限定されるものではなく、他にも必要な部材を適宜加えることができる。
例えば、遮光膜上に形成され、フォトマスクを用いた露光時の照射光の反射を防止する反射防止層等が挙げられる。反射防止層については、一般的なフォトマスクブランクスに用いられるものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
(5)その他
本態様のフォトマスクブランクスは、例えば液晶表示用素子等の製造工程に用いられるフォトマスクを形成するために用いられる。
上記フォトマスクを形成する際、パターン描画の位置合わせを行う工程で、上記アライメントマークは、パターン描画に用いられる描画用レーザーを用いて反射光又は透過光により検出される。通常、読み取りに用いられるレーザーの波長としては、350nm〜500nmである。
b.第2の態様
本態様のフォトマスクブランクスは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および上記遮光膜の間に、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有するフォトマスクブランクスであって、上記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記エッチングストッパー層は上記半透過膜上にのみ形成されていることを特徴とするものである。
図3は、本態様のフォトマスクブランクスの一例を示す模式図である。図3(a)は図3(b)のA−A断面の概略断面図である。ここで、図3(b)は説明のため、遮光膜4を省略して示している。
図3(a)に示すように、本態様のフォトマスクブランクス1は、透明基板2と、透明基板2上に形成された半透過膜3と、半透過膜3上に形成されたエッチングストッパー層5と、エッチングストッパー層5上に形成された遮光膜4とを有するものである。ここで図3(a)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aである場合を示している。
図3(b)に示した上記有効露光領域m、非有効露光領域n、およびアライメントマーク形成部bを含むアライメント領域aについては、「a.第1の態様」で説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
本態様によれば、上記エッチングストッパー層を有することにより、半透過膜を保護することが可能となる。よって、当該フォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する際の遮光膜のエッチング時に、半透過膜が遮光膜のエッチング液によって改質、損傷するのを抑えることができるので、遮光膜および半透過膜の材料をより広い範囲から選択することが可能となる。
本態様に用いられる遮光膜、透明基板、その他の部材、および用途等については「a.第1の態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
以下、半透過膜およびエッチングストッパー層について説明する。
(1)半透過膜
本態様に用いられる半透過膜の材料としては、フォトマスクとして用いられた際に、所望する透過率特性を得ることができる材料であれば、特に限定されるものではないが、上述した遮光膜をエッチングするエッチング液に対して易溶性であることが好ましい。半透過膜が遮光膜のエッチング液に対して易溶性であっても、エッチングストッパー層により保護されるからである。
このような半透過膜の材料としては、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の酸化物、窒化物、炭化物などの膜が挙げられる。後述するように遮光膜がクロム系膜であることが好ましいことから、半透過膜も、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭化クロムなどのクロム系膜であることが好ましい。また、これらのクロム系膜は、機械的強度に優れており、さらには耐光性に優れ、安定しているため、長時間の使用に耐えうるフォトマスクとすることができる。
本態様に用いられる半透過膜の膜厚、形成領域、アライメントマーク等については「a.第1の態様」の項で説明したものと同様とすることができるのでここでの説明は省略する。
(2)エッチングストッパー層
本態様に用いられるエッチングストッパー層は上記半透過膜上にのみ形成されるものであり、上記遮光膜および上記半透過膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すものである。
上記エッチングストッパー層に用いられる材料としては、上述した遮光膜のエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すものであり、かつ、遮光膜製版後に半透過膜を損傷することなく除去可能であれば、特に限定されるものではなく、例えば、チタン、チタン窒化物、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム等を挙げることができる。
本態様に用いられるエッチングストッパー層の膜厚としては、後述する遮光膜をエッチングする際に、半透過膜が損傷を受けないように保護できる程度の膜厚であれば、特に限定されるものではないが、10nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、20nm〜80nmの範囲内がより好ましい。上記エッチングストッパー層の膜厚が上記範囲に満たない場合、半透過膜を保護することが困難になるからであり、上記範囲を超える場合、エッチングストッパー層の成膜に時間がかかり、また製版性も悪くなるからである。
上記エッチングストッパー層の形成方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
また、形成方法としてはエッチングストッパー層を、透明基板および遮光膜を覆うように形成した後、アライメント領域部分のエッチングストッパー層を除去する方法であってもよいし、アライメント領域を予め金属マスクで覆い、エッチングストッパー層を成膜した後に、金属マスクを除去する方法であってもよい。
上記エッチングストッパー層は、本態様のフォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する際、遮光膜製版後に除去されるものである。エッチングストッパー層の除去方法としては、半透過膜を損傷することなく除去可能であれば特に限定されるものではなく、例えば遮光膜および半透過膜に対して難溶性または不溶性を有するエッチング液によりエッチングを行う方法が挙げられる。
c.第3の態様
本態様のフォトマスクブランクスは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および遮光膜の間に、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有するフォトマスクブランクスであって、上記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記エッチングストッパー層は上記透明基板および上記半透過膜を覆うように形成されていることを特徴とするものである。
図4は、本態様のフォトマスクブランクスの他の一例を示す模式図である。図4(a)は図4(b)のA−A断面の概略断面図である。ここで、図4(b)は説明のため、エッチングストッパー層5および遮光膜4を省略して示している。
図4(a)に示すように、本態様のフォトマスクブランクス1は、透明基板2と、透明基板2上に形成された半透過膜3と、透明基板2および半透過膜3を覆うように形成されたエッチングストッパー層5と、エッチングストッパー層5上に形成された遮光膜4とを有するものである。ここで図4(a)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aである場合を示している。
図4(b)に示した上記有効露光領域m、非有効露光領域n、およびアライメントマーク形成部bを含むアライメント領域aについては、「a.第1の態様」で説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
本態様によれば、上記エッチングストッパー層を有することにより、半透過膜を保護することが可能となる。よって、当該フォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する際の遮光膜のエッチング時に、半透過膜が遮光膜のエッチング液によって改質、損傷するのを抑えることができるので、遮光膜および半透過膜の材料をより広い範囲から選択することが可能となる。
本態様に用いられる半透過膜、遮光膜、透明基板、その他の部材、および用途等については、「b.第2の態様」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、エッチングストッパー層についても、透明基板および半透過膜を覆うように形成することを除いては、「b.第2の態様」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.第2実施態様
次に本発明のフォトマスクブランクスの第2実施態様について説明する。
本実施態様のフォトマスクブランクスは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有するフォトマスクブランクスであって、上記遮光膜および上記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、上記半透過膜が、上記透明基板の全面に形成され、上記エッチングストッパー層が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするものである。
本実施態様のフォトマスクブランクスについて図を用いて説明する。
図5は本実施態様のフォトマスクブランクスの一例を示す模式図である。図5(a)は図5(b)のA−A断面の概略断面図である。また、図5(b)は、本実施態様のフォトマスクブランクスのそれぞれの領域について示したものであり、説明のため遮光膜4は省略している。
図5(a)に示すように、本実施態様のフォトマスクブランクス1は、透明基板2と、透明基板2上全面に形成された半透過膜3と、半透過膜3上に形成されたエッチングストッパー層5と、エッチングストッパー層5および透明基板2を覆うように形成された遮光膜4とを有するものである。ここで図5(a)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aとなる場合を示している。
次に、図5(b)を用いて本態様のフォトマスクブランクスのそれぞれの領域について説明する。
本態様のフォトマスクブランクスにおいては、当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域mと、露光に用いられない領域である非有効露光領域nとがある。また、非有効露光領域n内には、アライメントマークを形成するアライメントマーク形成部bを含むアライメント領域aがある。本実施態様においては、アライメント領域aは、エッチングストッパー層5が形成されていない領域である。図5(b)では、フォトマスクブランクスの外縁部がアライメント領域aである場合を示している。すなわち、非有効露光領域n内でエッチングストッパー層5が形成されておらず、アライメントマーク形成部bを含んだ透明基板2の外縁部がアライメント領域a(破線で区切られている領域)である。
本態様のフォトマスクブランクスにおけるアライメント領域は、エッチングストッパー層が形成されていない領域で、かつ、アライメントマーク形成部を含む領域である。このような領域としては、「1.第1実施態様」の項で示したものと同様とすることができる。
例えば、アライメント領域が、非有効露光領域全域であってもよいし、また例えば、アライメント領域が、フォトマスクブランクスの外縁部であってもよいし、また例えば、アライメント領域がアライメントマーク形成部のみであってもよい。
本実施態様においては、特に、上記アライメント領域がフォトマスクブランクスの外縁部であることが好ましい。通常、アライメントマークは、フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるものだからである。また、フォトマスクブランクスの外縁部の任意の位置にアライメントマークを形成することが可能となるからである。
本実施態様によれば、遮光膜および半透過膜が同一のエッチング液に対して易溶性である材料からなる場合、上記アライメント領域には、上記エッチングストッパー層が形成されていないため、アライメント領域では、遮光膜をエッチングすると、半透過膜も遮光膜とともにエッチングされて除去される。よって、本実施態様のフォトマスクブランクスを用いて形成されたフォトマスクのアライメントマークの表面は、遮光膜と透明基板とからなるものとなる。したがって、アライメントマークの検出を精度良く行うことが可能となる。
以下、本実施態様のフォトマスクブランクスにおけるそれぞれの構成について説明する。
(1)半透過膜
本実施態様に用いられる半透過膜は、透明基板上全面に形成されるものである。
本実施態様に用いられる半透過膜の材料としては、所望する透過率特性を有するもので、かつ、後述する遮光膜をエッチングするエッチング液に対して易溶性を示す材料であれば特に限定されるものではない。このような半透過膜の材料について具体的には、「1.第1実施態様 b.第2の態様」の項で説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
また、上記半透過膜の膜厚、および半透過膜の成膜方法についても「1.第1実施態様」の項で説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
(2)エッチングストッパー層
本実施態様に用いられるエッチングストッパー層の材料としては、上述した「1.第1実施態様」の項で説明したものと同様であるのでここでの記載は省略する。
また、本実施態様のエッチングストッパー層の形成領域や、アライメントマークについては、「1.第1実施態様 a.第1の態様 (1)半透過膜」の項で説明したものと同様とできるので、ここでの説明は省略する。
また、遮光膜、透明基板、その他の部材、用途等については、「1.第1実施態様」で説明したものと同様とすることができるのでここでの記載は省略する。
B.フォトマスクブランクスの製造方法
次に、本発明のフォトマスクブランクスの製造方法について説明する。
本発明のフォトマスクブランクスの製造方法は、半透過膜形成工程にて、半透過膜を上記有効露光領域に形成し、上記アライメント領域に形成しない態様(以下、第3実施態様とする。)と、半透過膜形成工程にて、半透過膜を透明基板上全面に形成し、エッチングストッパー層形成工程にて、エッチングストッパー層を上記有効露光領域に形成し、上記アライメント領域に形成しない態様(以下、第4実施態様とする。)とが存在する。
以下、それぞれの実施態様について説明する。
1.第3実施態様
本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法は、透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、上記半透過膜形成工程では、上記半透過膜を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とする製造方法である。
本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法を図を用いて説明する。
図6は、本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法の一例を示す工程図である。図6に示すように、本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法は、半透過膜3がアライメント領域aには形成されないように、透明基板2上のアライメント領域aを金属マスク6で覆い(図6(a))、スパッタリング法等で透明基板2上に半透過膜3を成膜し(図6(b))、金属マスク6を除去することにより(図6(c))、半透過膜3を形成する半透過膜形成工程と、透明基板2および半透過膜3を覆うように遮光膜4を形成する(図6(d))遮光膜形成工程とを有する製造方法である。
ここで、有効露光領域、非有効露光領域、アライメントマーク形成部、およびアライメント領域については、図1で説明したものと同様とする。
本実施態様によれば、上記半透過膜形成工程を有することによって、少なくとも上記有効露光領域には半透過膜が形成され、上記アライメント領域には半透過膜が形成されていないフォトマスクブランクスを得ることができる。したがって、本実施態様の製造方法により製造されたフォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する場合、遮光膜の製版時に形成されたアライメントマークは、アライメントマーク遮光部と透光部とからなるものとなる。よって、描画機でアライメントマークを検出する際に、精度よく検出することができる。
本実施態様における半透過膜形成工程は、上記アライメント領域に半透過膜が形成されないように、半透過膜を形成する工程である。
本実施態様におけるアライメント領域については、「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記半透過膜形成工程において半透過膜を形成する方法としては、上記アライメント領域には半透過膜が形成されない方法であれば、特に限定されるものではない。
本態様の半透過膜の形成方法としては、透明基板上のアライメント領域を予め金属マスク等で覆い、半透過膜を成膜した後、金属マスク等を除去する方法であってもよいし、透明基板上全面に半透過膜を形成した後、アライメント領域の半透過膜をエッチングにより除去する方法であってもよい。通常は、金属マスク等を用いる方法により形成される。
また、上記半透過膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
本実施態様における半透過膜形成工程においては、上記半透過膜が、少なくとも上記有効露光領域に形成され、かつ、上記アライメント領域に形成されないのであれば特に限定されないが、上記フォトマスクブランクスの外縁部には、半透過膜が形成されないものであることが好ましい。すなわち、上記アライメント領域が上記フォトマスクブランクスの外縁部となることが好ましい。通常、アライメントマークは上記フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるものだからである。
本実施態様における半透過膜形成工程で形成される半透過膜の材料、膜厚等については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様であるため、ここでの記載は省略する。
本実施態様においては、上記半透過膜形成工程後で、上記遮光膜形成工程前に、図3(a)に示すように、上記半透過膜上にのみ、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有していてもよい。
また、本実施態様においては、上記半透過膜形成工程後で、上記遮光膜形成工程前に、図4(a)に示すように、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有していてもよい。
これにより、半透過膜はエッチングストッパー層に保護されるので、半透過膜の材料に、遮光膜をエッチングするエッチング液に対して易溶性である材料を用いても、フォトマスク製造時に、半透過膜が改質、損傷することを防ぐことができる。したがって、半透過膜および遮光膜に用いることができる材料の選択の幅を広げることができる。
本実施態様におけるエッチングストッパー層形成工程、および遮光膜形成工程で形成されるエッチングストッパー層および遮光膜の材料、膜厚や、用いられる成膜方法については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様であるため、ここでの記載は省略する。
本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法は、上述した半透過膜形成工程、遮光膜形成工程を少なくとも有する製造方法であれば、特に限定されるものではなく、必要な工程を適宜加えることができる。
2.第4実施態様
本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法は、透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、上記透明基板および上記半透過膜を覆うように、遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、上記半透過膜および上記エッチングストッパー層を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、上記半透過膜形成工程で用いられる半透過膜の材料、および上記遮光膜形成工程で用いられる遮光膜の形成材料は同一なエッチング液に対して易溶性を示す材料であり、上記半透過膜形成工程では、上記半透過膜を透明基板上全面に形成し、上記エッチングストッパー層形成工程では、上記エッチングストッパー層を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とする製造方法である。
図7は本実施態様のフォトマスクブランクスの製造方法の一例を示す工程図である。本実施態様においては、透明基板2上全面に半透過膜3を形成する(図7(a))半透過膜形成工程と、エッチングストッパー層5がアライメント領域aには形成されないように、アライメント領域aを金属マスク6で覆い(図7(b))、スパッタリング法等で半透過膜3上にエッチングストッパー層5を成膜し(図7(c))、金属マスク6を除去することにより(図7(d))、エッチングストッパー層5を形成するエッチングストッパー層形成工程と、半透過膜3、およびエッチングストッパー層5を覆うようにして遮光膜4を形成する(図7(e))遮光膜形成工程とを有する製造方法である。
ここで、有効露光領域、非有効露光領域、アライメントマーク形成部、およびアライメント領域については、図1で説明したものと同様とする。
本実施態様によれば、本実施態様の製造方法により製造されたフォトマスクブランクスは、上記アライメント領域にエッチングストッパー層が形成されていないものとなる。また、半透過膜と、遮光膜とが、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から形成されるものとなる。
したがって、この製造方法により製造されたフォトマスクブランクスを用いてフォトマスクを形成する場合、アライメントマークを形成するために、アライメント領域の遮光膜をエッチングすると、エッチングする部分の半透過膜もともにエッチングされて除去される。よって、したがって、このフォトマスクブランクスに形成されたアライメントマークは、遮光膜と透光部とからなるものとなり、描画機で反射光によって精度良く検出することが可能となる。
本実施態様における半透過膜形成工程で用いられる半透過膜の材料、および遮光膜形成工程で用いられる遮光膜の材料としては、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料であれば特に限定されるものではない。
具体的には、「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、半透過膜形成工程および遮光膜形成工程において用いられる製膜方法、膜厚についても「A.フォトマスクブランクス 2.第2実施態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本実施態様におけるエッチングストッパー形成工程は、アライメント領域にエッチングストッパー層が形成されないようにエッチングストッパー層を形成する工程である。
アライメント領域については、「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本実施態様におけるエッチングストッパー層形成工程で形成されるエッチングストッパー層の材料、膜厚等については、「A.フォトマスクブランクス 2.第2実施態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
また、上記エッチングストッパー層形成工程で用いられるエッチングストッパー層の形成方法としては、上記アライメント領域にエッチングストッパー層が形成されない方法であれば、特に限定されるものではない。
具体的には、上述した「1.第3実施態様」の項で説明した半透過膜の形成方法と同様の方法とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本実施態様におけるエッチングストッパー層形成工程においては、上記エッチングストッパー層が、少なくとも上記有効露光領域に形成され、かつ、上記アライメント領域に形成されないように行われるのであれば特に限定されないが、上記フォトマスクブランクスの外縁部には、エッチングストッパー層が形成されないように行われることが好ましい。すなわち、上記アライメント領域が上記フォトマスクブランクスの外縁部となることが好ましい。通常、アライメントマークは上記フォトマスクブランクスの外縁部に形成されるものだからである。
本実施態様においては、半透過膜形成工程、エッチングストッパー層形成工程、遮光膜形成工程を少なくとも有しているのであれば特に限定されるものではなく、この他にも必要な工程を適宜加えることができる。
C.フォトマスク
次に本発明のフォトマスクについて説明する。
本発明のフォトマスクは、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で記載したように、本発明のフォトマスクを作製する際に用いられるアライメントマークを有するものである。
一般的なフォトマスクには、上記のアライメントマーク以外にも、例えばフォトマスクを用いてワークにパターンを露光する際に、露光装置とフォトマスクとの位置合わせを行うためのアライメントマーク、また、例えばフォトマスクとワークとの位置合わせを行うためのアライメントマーク等が形成されているが、以下の説明には、これらのワークを露光する際に用いられるアライメントマークについては含まれないものとする。
本発明のフォトマスクには、上記アライメント領域に半透過膜が形成されていない実施態様(第5実施態様)と、上記アライメント領域に半透過膜が形成されている実施態様(第6実施態様)との2つの実施態様が存在する。
以下、それぞれの態様について説明する。
1.第5実施態様
本実施態様のフォトマスクは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、上記半透過膜が、上記有効露光領域には形成され、かつ、上記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記有効露光領域は、上記透明基板上に上記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、上記透明基板上に上記半透過膜および上記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、上記透明基板上に上記半透過膜および上記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、上記アライメントマークは、パターン状に形成された遮光膜を有するアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものであることを特徴とするものである。
図8は本実施態様のフォトマスクの一例を示す概略断面図である。
図8に示すように、本実施態様のフォトマスク21は、透明基板2と、透明基板2上に形成された半透過膜3と、半透過膜3上に形成された遮光膜4とを有するものである。また、フォトマスク21は、露光に用いられる有効露光領域mと、有効露光領域には用いられない領域である非有効露光領域を有するものである。非有効露光領域内にはアライメントマークを形成するアライメントマーク形成部を含むアライメント領域aがある。それぞれの領域については、図1で説明したものと同様とすることができるのでここでの説明は省略する。
また、半透過膜3は、少なくとも有効露光領域mには形成され、アライメント領域aには形成されていないものである。
本実施態様のフォトマスク21における有効露光領域は、透明基板2上に半透過膜3のみが形成されている領域である半透光部23と、透明基板2上に半透過膜3および遮光膜4が形成されている領域である有効露光領域遮光部24と、透明基板2上に半透過膜3および遮光膜4のいずれも形成されていない領域である透光部22とからなり、アライメントマーク31は、パターン状に形成された遮光膜4を有するアライメントマーク遮光部25と透光部22とからなるものである。
本実施態様によれば、上述したフォトマスクのアライメントマークは、上記アライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものであるので、フォトマスク製造時において、描画機による反射光を用いた読み取りを精度高く行うことが可能となる。したがって、高精細なパターンを有するフォトマスクとすることが可能となる。
本実施態様においては、上記有効露光領域遮光部が、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、上記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜からなってもよい。
図9は、本実施態様のフォトマスクの他の一例を示す概略断面図である。図9に示すように、本実施態様のフォトマスク21においては、上述したように、有効露光領域遮光部24が、半透過膜3および遮光膜4の間にエッチングストッパー層5を有しており、上記アライメントマーク遮光部25がパターン状に形成された遮光膜4からなるものであってもよい。
ここで、説明していない符号については図8と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本実施態様においては、上記有効露光領域遮光部が、上記半透過膜および上記遮光膜の間に上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、上記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜と、上記透明基板との間に形成される上記エッチングストッパー層とを有していてもよい。
図10は、本実施態様のフォトマスクの他の一例を示す概略断面図である。図10に示すように、本実施態様のフォトマスク21においては、上述したように、有効露光領域遮光部24が、半透過膜3および遮光膜4の間にエッチングストッパー層5を有しており、アライメントマーク遮光部25が、パターン状に形成された遮光膜3と、透明基板2との間に形成されるエッチングストッパー層5とを有していてもよい。
ここで、説明していない符号については図8と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
図9および図10に示すように、エッチングストッパー層を有していることにより、当該フォトマスクの製造時での、遮光膜のエッチングの際に、半透過膜を保護することができ、半透過膜の改質、損傷を防ぐことが可能となる。これにより、遮光膜および半透過膜の材料選択性を広げることが可能となる。
本実施態様のフォトマスクに用いられる半透過膜、遮光膜、および透明基板については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様であるのでここでの記載は省略する。
本実施態様における有効露光領域、非有効露光領域、アライメントマーク形成部、およびアライメント領域については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で記載したものと同様であるのでここでの記載は省略する。
以下、本実施態様のフォトマスクにおける有効露光領域およびアライメントマークについて説明する。
(1)有効露光領域
本実施態様における有効露光領域は、半透光部、有効露光領域遮光部、および透光部からなるものである。以下、それぞれについて説明する。
(i)半透光部
本実施態様の半透光部は、透明基板上に半透過膜のみが形成されている領域である。
(ii)有効露光領域遮光部
本実施態様に用いられる有効露光領域遮光部は、透明基板上に半透過膜および遮光膜が形成されている領域である。
上記有効露光領域遮光部としては、例えば図9および図10に示すように、半透過膜と遮光膜との間にエッチングストッパー層を有していてもよい。
(iii)透光部
本実施態様に用いられる透光部は、透明基板上に半透過膜および遮光膜のいずれも形成されていない領域である。
(2)アライメントマーク
次に、本実施態様におけるアライメントマークは、パターン状に形成された遮光膜を有するアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものである。
本実施態様におけるアライメントマーク遮光部は、図10に示すように透明基板と遮光膜との間にエッチングストッパー層を有していてもよい。
(3)その他
本実施態様のフォトマスクは、上述した透明基板、半透過膜、遮光膜、およびエッチングストッパー層を少なくとも有しているのであれば特に限定されず、必要な部材を適宜加えることが可能である。
本実施態様のフォトマスクの製造方法としては、一般的なフォトマスクの製造方法と同様とすることができる。本実施態様のフォトマスクの製造方法の一例を以下に説明する。
まず、「A.フォトマスクブランクス」の項で記載したフォトマスクブランクスの有効露光領域上に、上記遮光部に対応する領域の第1のレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクとして、露出した遮光膜をエッチングすることにより有効露光領域遮光部パターンを形成し、上記半透光部および透光部に対応する領域の半透過膜を露出させる。このとき、アライメントマーク形成部にアライメントマークのアライメント遮光部パターンも形成される。
上記フォトマスクブランクスが、有効露光領域上の半透過膜上、およびアライメントマーク形成部の透明基板上にエッチングストッパー層を有している場合は、上記遮光膜製版後に、エッチングストッパー層を除去する工程を行う。上記エッチングストッパー層の除去方法としては、例えば遮光膜および半透過膜に対しては不溶性を示すエッチング液を用いてエッチングを行う等の方法が挙げられる。
次に上記工程で残存したレジストパターンを除去した後、上記フォトマスクブランクスのアライメントマークを用いてパターン描画の位置合わせを行い、上記遮光部および半透光部に対応する領域に第2のレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクとして、露出した半透過膜をエッチングすることにより、透光部を形成する。
上記透光部を形成した後、レジストを除去してフォトマスクとする。
上述した製造方法により、本実施態様のフォトマスクを製造することができる。
本実施態様のフォトマスクを製造する製造方法においては、第2のレジストパターンを形成する際に、上記アライメントマークを用いてパターン描画のための位置合わせが行われる。なお、その際に、上記アライメントマークは、描画機からの照射光を反射して読み取りを行うことができるのであれば特に限定されるものではない。このようなアライメントマークとしては、遮光膜、および透明基板が表面上に露出しているものであってもよいし、これらの表面上にレジストが形成されていてもよい。
本実施態様のフォトマスクの用途としては、例えば、液晶表示素子に用いられるTFT基板の製造時や、カラーフィルタの製造時のパターン露光工程等で使用される。
2.第6実施態様
本実施態様のフォトマスクは、透明基板と、上記透明基板上に形成された半透過膜と、上記半透過膜上に形成された遮光膜と、上記半透過膜および上記遮光膜の間に形成され、上記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、上記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、上記遮光膜および上記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、上記エッチングストッパー層が、上記有効露光領域には形成され、かつ、上記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、上記有効露光領域は、上記透明基板上に上記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、上記透明基板上に上記半透過膜、上記エッチングストッパー層、および上記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、上記透明基板上に上記半透過膜、上記エッチングストッパー層、および上記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、上記アライメントマークは、パターン状に形成された半透過膜および遮光膜の積層体からなるアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものであることを特徴とするものである。
図11は、本実施態様のフォトマスクの一例を示す概略断面図である。図11に示すように、本実施態様のフォトマスク21は、透明基板2と、透明基板2上全面に形成された半透過膜3と、半透過膜3上に形成されたエッチングストッパー層5と、エッチングストッパー層上に形成された遮光膜4とを有するものである。フォトマスク21は露光に用いられる有効露光領域mと露光に用いられない領域である非有効露光領域を有しており、非有効露光領域内には、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域aを有している。それぞれの領域については、図1で説明した領域と同様であるのでここでの説明は省略する。
また、本実施態様においては、半透過膜3および遮光膜4が、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料からなる。エッチングストッパー層5は、少なくとも有効露光領域mには形成され、アライメント領域aには形成されていないものである。
本実施態様のフォトマスク21における有効露光領域mは、透明基板2上に半透過膜3のみが形成されている領域である半透光部23と、透明基板2上に半透過膜3、エッチングストッパー層5、および遮光膜4が形成されている領域である有効露光領域遮光部24と、透明基板2上に半透過膜3、エッチングストッパー層5、および遮光膜4のいずれも形成されていない領域である透光部22とからなるものである。また、フォトマスク21のアライメント領域aに形成されるアライメントマーク31は、パターン状に形成された半透過膜3および遮光膜4の積層体からなるアライメントマーク遮光部25と透光部22とからなるものである。
本実施態様によれば、上記半透過膜および遮光膜が同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から形成されているため、フォトマスクの形成時の遮光膜のエッチングの際に、遮光膜とともに半透過膜もエッチングされる。よって、形成されたアライメントマークは、表面に遮光膜と透明基板とが露出したものとなる。これにより、その後のフォトマスク製造時において、描画機による反射光を用いた読み取りを精度高く行うことが可能となる。したがって、高精細なパターンを有するフォトマスクとすることが可能となる。
本実施態様のフォトマスクに用いられる半透過膜、遮光膜、および透明基板については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で説明したものと同様であるのでここでの記載は省略する。
本実施態様における有効露光領域、非有効露光領域、アライメントマーク形成部、およびアライメント領域については、上述した「A.フォトマスクブランクス」の項で記載したものと同様であるのでここでの記載は省略する。
以下、本実施態様のフォトマスクにおける有効露光領域およびアライメントマークについて説明する。
(1)有効露光領域
本実施態様における有効露光領域は、半透光部、有効露光領域遮光部、および透光部からなるものである。以下、それぞれについて説明する。
(i)半透光部
本実施態様の半透光部は、透明基板上に半透過膜のみが形成されている領域である。
(ii)有効露光領域遮光部
本実施態様に用いられる有効露光領域遮光部は、透明基板上に半透過膜、エッチングストッパー層および遮光膜が形成されている領域である。
(iii)透光部
本実施態様に用いられる透光部は、透明基板上に半透過膜および遮光膜のいずれも形成されていない領域である。
(2)アライメントマーク
次に、本実施態様におけるアライメントマークは、パターン状に形成された半透過膜および遮光膜の積層体からなるアライメントマーク遮光部と上記透光部とからなるものである。
(3)その他
本実施態様におけるその他の部材、用途、フォトマスクの製造方法については「1.第5実施態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[製造例1]
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板(透明基板)上に、クロム(Cr)からなる遮光膜を、この順で、下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。なお、遮光膜の膜厚は100nmであり、透過率が0.1%以下となるように設計し、成膜した。
<成膜条件(クロム)>
・ガス流量比 Ar:N=9:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板(透明基板)上に、窒化クロム(Cr:含有量60%、N:含有量40%)からなる半透過膜を、下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。なお、半透過膜の膜厚は40nmであり、透過率が30%となるように設計して成膜した。
<成膜条件(窒化クロム)>
・ガス流量比 Ar:N=4:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
上記透明基板、遮光膜、および半透過膜についてそれぞれ反射率を測定した。測定方法としては、分光光度計(日立のU4100)を用いて、シリコンの反射光を100%としてリファレンスを取り、それぞれの膜、及び合成石英基板の反射率を測定した。波長については読み取りに使用するレーザーの波長である413nmで行った。
反射率は、透明基板が3.6%、遮光膜69.7%、半透過膜30.7%であった。
遮光膜の反射率/透明基板の反射率を実施例1とし、遮光膜の反射率/半透過膜の反射率を比較例1としてそれぞれのコントラストを算出した。結果を表1に示す。
[製造例2]
製造例1と同様にして遮光部を形成した。次いで、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークしてレジスト層を形成した。
半透過膜についても製造例1と同様にして形成した後、上述の方法でレジスト層を形成した。透明基板についても同様にレジスト層を形成した。
上記レジスト付透明基板、レジスト付遮光膜、およびレジスト付半透過膜について反射率を測定した。測定方法は、上述した上記透明基板、遮光膜、および半透過膜と同様の方法を用いた。反射率は、上記レジスト付透明基板が7.4%、レジスト付遮光膜が38.9%、レジスト付半透過膜が12.9%であった。
レジスト付遮光膜の反射率/レジスト付透明基板の反射率を実施例2とし、レジスト付遮光膜の反射率/レジスト付半透過膜の反射率を比較例2としてそれぞれのコントラストを算出した。結果を表1に示す。
Figure 2010117627
[評価]
表1に示すように本発明のアライメントマークの読み取りのコントラストのほうが従来方式のアライメントマークの読み取りのコントラストよりも大きなものとなった。
本発明のフォトマスクブランクスの一例を示す模式図である。 本態様のフォトマスクブランクスにおける半透過膜の形成領域を示す模式図である。 本発明のフォトマスクブランクスの他の一例を示す模式図である。 本発明のフォトマスクブランクスの他の一例を示す模式図である。 本発明のフォトマスクブランクスの他の一例を示す模式図である。 本発明のフォトマスクブランクス製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のフォトマスクブランクス製造方法の他の一例を示す工程図である。 本発明のフォトマスクの一例を示す概略断面図である。 本発明のフォトマスクの他の一例を示す概略断面図である。 本発明のフォトマスクの他の一例を示す概略断面図である。 本発明のフォトマスクの他の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … フォトマスクブランクス
2 … 基板
3 … 半透過膜
4 … 遮光膜
5 … エッチングストッパー層
6 … 金属マスク
21 … フォトマスク
22 … 透光部
23 … 半透光部
24 … 有効露光領域遮光部
25 … アライメントマーク遮光部
m … 有効露光領域
n … 非有効露光領域
a … アライメント領域
b … アライメントマーク形成部

Claims (14)

  1. 透明基板と、前記透明基板上に形成された半透過膜と、前記半透過膜上に形成された遮光膜とを有するフォトマスクブランクスであって、
    前記半透過膜が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするフォトマスクブランクス。
  2. 前記半透過膜および前記遮光膜の間に形成され、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層が、前記半透過膜上にのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクブランクス。
  3. 前記半透過膜および前記遮光膜の間に形成され、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層が、前記半透過膜および前記透明基板を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクブランクス。
  4. 透明基板と、前記透明基板上に形成された半透過膜と、前記半透過膜上に形成された遮光膜と、前記半透過膜および前記遮光膜の間に形成され、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有するフォトマスクブランクスであって、
    前記遮光膜および前記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、
    前記半透過膜が、前記透明基板の全面に形成され、前記エッチングストッパー層が、少なくとも当該フォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成され、かつ、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されていないことを特徴とするフォトマスクブランクス。
  5. 前記アライメント領域が、前記フォトマスクブランクスの外縁部であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のフォトマスクブランクス。
  6. 透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、前記透明基板および前記半透過膜を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、
    前記半透過膜形成工程では、前記半透過膜を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とするフォトマスクブランクスの製造方法。
  7. 前記半透過膜形成工程後で、前記遮光膜形成工程前に、前記半透過膜上にのみ、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有することを特徴とする請求項6に記載のフォトマスクブランクスの製造方法。
  8. 前記半透過膜形成工程後で、前記遮光膜形成工程前に、前記透明基板および前記半透過膜を覆うように、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程を有することを特徴とする請求項6に記載のフォトマスクブランクスの製造方法。
  9. 透明基板上に半透過膜を形成する半透過膜形成工程と、前記透明基板および前記半透過膜を覆うように、遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を形成するエッチングストッパー層形成工程と、前記半透過膜および前記エッチングストッパー層を覆うように遮光膜を形成する遮光膜形成工程とを有するフォトマスクブランクスの製造方法であって、
    前記半透過膜形成工程で用いられる半透過膜の材料、および前記遮光膜形成工程で用いられる遮光膜の形成材料は同一なエッチング液に対して易溶性を示す材料であり、
    前記半透過膜形成工程では、前記半透過膜を透明基板上全面に形成し、
    前記エッチングストッパー層形成工程では、前記エッチングストッパー層を、少なくとも当該フォトマスクブランクスの製造方法によって製造されたフォトマスクブランクスを用いて形成されるフォトマスクにて、露光に用いられる有効露光領域には形成し、かつ、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成しないことを特徴とするフォトマスクブランクスの製造方法。
  10. 前記アライメント領域が、前記フォトマスクブランクスの外縁部であることを特徴とする請求項6から請求項9までのいずれかの請求項に記載のフォトマスクブランクスの製造方法。
  11. 透明基板と、前記透明基板上に形成された半透過膜と、前記半透過膜上に形成された遮光膜とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、
    前記半透過膜が、前記有効露光領域には形成され、かつ、前記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、
    前記有効露光領域は、前記透明基板上に前記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、前記透明基板上に前記半透過膜および前記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、前記透明基板上に前記半透過膜および前記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、
    前記アライメントマークは、パターン状に形成された遮光膜を有するアライメントマーク遮光部と前記透光部とからなるものであることを特徴とするフォトマスク。
  12. 前記有効露光領域遮光部が、前記半透過膜および前記遮光膜の間に前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、前記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜からなることを特徴とする請求項11に記載のフォトマスク。
  13. 前記有効露光領域遮光部が、前記半透過膜および前記遮光膜の間に前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層を有し、
    前記アライメントマーク遮光部が、パターン状に形成された遮光膜と、前記透明基板との間に形成される前記エッチングストッパー層とを有することを特徴とする請求項11に記載のフォトマスク。
  14. 透明基板と、前記透明基板上に形成された半透過膜と、前記半透過膜上に形成された遮光膜と、前記半透過膜および前記遮光膜の間に形成され、前記遮光膜をエッチングするエッチング液に対して不溶性または難溶性を示すエッチングストッパー層とを有し、露光に用いられる有効露光領域と、前記有効露光領域の外周に位置し、露光に用いられない領域である非有効露光領域とを有するフォトマスクであって、
    前記遮光膜および前記半透過膜は、同一のエッチング液に対して易溶性を示す材料から成り、
    前記エッチングストッパー層が、前記有効露光領域には形成され、かつ、前記非有効露光領域内で、アライメントマークが形成されるアライメントマーク形成部を含むアライメント領域には形成されておらず、
    前記有効露光領域は、前記透明基板上に前記半透過膜のみが形成されている領域である半透光部と、前記透明基板上に前記半透過膜、前記エッチングストッパー層、および前記遮光膜が形成されている領域である有効露光領域遮光部と、前記透明基板上に前記半透過膜、前記エッチングストッパー層、および前記遮光膜のいずれも形成されていない領域である透光部とからなり、
    前記アライメントマークは、パターン状に形成された半透過膜および遮光膜の積層体からなるアライメントマーク遮光部と前記透光部とからなるものであることを特徴とするフォトマスク。
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