JP2010116965A - ロールネック用密封型円すいころ軸受 - Google Patents

ロールネック用密封型円すいころ軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことにより、軸受内部への水等の浸入を防止することができるロールネック用密封型円すいころ軸受を提供する。
【解決手段】ロールネック用密封型円すいころ軸受10は、隣接する内輪13、14間に配置される中間シール30を備え、この中間シール30は、径方向に貫通する貫通穴36が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する内輪13、14の内周面と外周面の一方に跨って密接する弾性シール部材31と、弾性シール部材31を内輪13、14に向けて付勢して、弾性シール部材31を保持する保持部材32と、貫通穴36に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し且つ気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材37と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロールネック用密封型円すいころ軸受に関し、より詳細には、鉄鋼設備の圧延機に好適に使用されるロールネック用密封型円すいころ軸受に関する。
従来、水等の流体がかかるおそれのある環境下において使用される密封型円すいころ軸受においては、隣接する内輪間に軸受空間内を密封するための中間シールが配置されている。また、密封された軸受空間と軸受外部との間で、空気などの気体の流通を可能として軸受内外の圧力差の発生を防止し、これによって水などが軸受空間内に浸入することを防止するようにした軸受が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
図6に示すように、特許文献1に記載の中間シール100では、隣接する内輪101、102の間を密封するように、両内輪101、102の突合せ面の内周面に跨って形成された環状の装着溝103に弾性シール部材104が取り付けられ、この弾性シール部材104は環状のスプリング105によって装着溝103の外側面に押し付けられる。シール部材104には、隣接する内輪101、102に押し付けられるシールリップ106と、シール突起107が形成され、これらシールリップ106及びシール突起107が装着溝103の内壁に当接することにより、軸受空間内に流体が浸入するのを防止している。
また、図7に示すように、特許文献2に記載の中間シール110では、隣接する内輪111、112の間を密封するように、両内輪111、112に跨って形成された環状の凹部113に、弾性体114が形状維持のための芯金115と共に取り付けられる。弾性体114には、可撓性を有するリップ116が設けられており、リップ116の先端部が凹部113の側壁に当接することで、隣接する内輪111、112間がシールされると共に、ある一定以上の圧力差が発生した場合には、リップ116と凹部113の側壁との間から空気の吸排出を行う。これにより、使用中の温度変化に起因して、軸受外部と軸受内部に圧力差が発生することによってメインシールから軸受空間内に水等が浸入することを抑制している。
また、図8に示すように、特許文献3に記載の中間シール120では、隣接する内輪121、122の間を密封するように、両内輪121、122に跨って外周面に形成された環状の装着溝123に、弾性部124が形状維持のための芯金部125と共に取り付けられる。弾性部124に形成されたシールリップ126、127が、装着溝123の内壁に当接する。また、弾性部124及び芯金部125を径方向に貫通する貫通穴128には、芯金部125の外周面に、気体のみを通過させる多孔質部材129と、多孔質部材129にグリースが付着するのを防止するひさし部材130とが固着されており、これによって、軸受外部と軸受内部との圧力差発生を抑制して、軸受空間内に流体が浸入するのを防止している。
また、図9に示すように、特許文献4に記載の密封型転がり軸受140は、密封装置143によって外輪141及び内輪142に挟まれる空間が閉じられている。密封装置143は、シール部材144と、シール部材144に設けられ、気体を透過可能で水分及び油分を遮断するフィルタ145と、を備え、軸受外部と軸受内部との圧力差発生を抑制している。
特開平9−329243号公報 特開2000−104747号公報 特開2008−106825号公報 特開2006−207613号公報
しかしながら、特許文献1に記載の中間シール100は、環状のスプリング105によって弾性シール部材104を装着溝103に押し付けており、使用中の温度変化に起因して発生する軸受内外の圧力差により、軸受空間内に水が浸入する可能性があった。また、特許文献2に記載の中間シール110においては、リップ116と凹部113との間から空気を吸排出させて、軸受内外の圧力差を解消するように考慮されているが、ある一定以上の圧力差が生じた場合にのみ、リップ116が開放する機構となっているため、軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことが困難であった。
また、特許文献3に記載の中間シール120においては、弾性部124及び芯金部125を径方向に貫通する貫通穴128に、気体のみを通過させる多孔質部材129が配置されるので、軸受外部と軸受内部との圧力差が発生することがなく、水の浸入が防止されている。しかしながら、多孔質部材129及びひさし部材130が、両内輪121、122の外周面に露出して配置されるため、取り扱い方によっては多孔質部材129が破損する可能性があった。また、加工し難い芯金部125に貫通穴128を加工する必要があり、コスト高となる問題があった。また、特許文献4に記載の密封型転がり軸受140においては、内部隙間の面積や剛性が小さいため、圧力の変動によるフィルタの目詰まりや破損が懸念されていた。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことにより、軸受内部への水等の浸入を防止することができるロールネック用密封型円すいころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)複数の内輪と、複数の外輪と、内輪と外輪との間に転動可能に配設される複数の転動体と、隣接する内輪間に配置される中間シールと、を備えたロールネック用密封型円すいころ軸受であって、中間シールは、径方向に貫通する貫通穴が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する内輪の内周面と外周面の一方に跨って密接する弾性シール部材と、弾性シール部材を内輪に向けて付勢して、弾性シール部材を保持する保持部材と、貫通穴に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し、気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材と、を備えることを特徴とするロールネック用密封型円すいころ軸受。
(2)保持部材及び焼結金属部材は、弾性シール部材の内部に着脱自在に装着されることを特徴とする(1)に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
(3)保持部材は、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部を形成する略リング形状を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
本発明のロールネック用密封型円すいころ軸受によれば、隣接する内輪間に配置される中間シールは、径方向に貫通する貫通穴が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する内輪の内周面と外周面の一方に跨って密接する弾性シール部材と、弾性シール部材を内輪に向けて付勢して、弾性シール部材を保持する保持部材と、貫通穴に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し、気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材と、を備えるため、焼結金属部材を介して軸受内部及び軸受外部間の空気(気体)の流動が可能である一方、水や油などの液体及び固体の通過が阻止される。これにより、軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことができるので、軸受内部への水等の浸入を効果的に防止することができる。
また、本発明のロールネック用密封型円すいころ軸受によれば、焼結金属部材は、金属粉が成形・焼結されて多数の微小孔が3次元に配置される構造となっているため、大きな内部面積、高い耐熱性・耐衝撃性・耐水圧性、及び高い剛性を持っている。これにより、長期間に亘って負圧発生抑制機能を維持することができる。
また、本発明のロールネック用密封型円すいころ軸受によれば、保持部材及び焼結金属部材が、弾性シール部材の内部に装着されるため、取り扱いによって保持部材や焼結金属部材が破損する可能性は極めて低く、長期間に亘って負圧発生抑制機能を維持することができ、信頼性の高い中間シールを得ることができる。さらに、保持部材及び焼結金属部材が、弾性シール部材に対して着脱自在に装着されるため、一部の部品の機能が劣化したり、損傷したりした場合でも、部品交換やメンテナンスが容易であるばかりでなく、廃棄する際にも、容易に分別することができ、環境に与える負荷を軽減することができる。
また、本発明のロールネック用密封型円すいころ軸受によれば、保持部材は、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部を形成する略リング形状を有するため、保持部材を径方向に押圧し、あるいは引っ張って、その直径を弾性シール部材の内径又は外径より小さく、あるいは大きくすることができるので、弾性シール部材への保持部材の装着を容易にすることができる。また、装着後においては、焼結金属部材を安定して弾性シール部材に保持することができる。
以下、本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照して、本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の第1実施形態について説明する。
本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10(以後、軸受10と称する)は、図1に示すように、一対の外輪11及び複列外輪(外輪)12と、一対の複列内輪(内輪)13、14と、各外輪11、12及び各内輪13、14間に4列に配設され、保持器16によって転動可能に保持される複数の円すいころ(転動体)15と、を備える。
軸方向中央に配置される複列外輪12と、その軸方向両側に配置される外輪11との間には、外輪間座17がそれぞれ配置されて、一対の外輪11及び複列外輪12の軸方向の位置決めがなされる。また、外輪11の軸方向外側には、メインシール19が取り付けられた円環状のシールホルダー18が配置され、複列内輪13、14から軸方向外方に延設される小径部13a,14aの外周面との間をメインシール19によってシールしている。また、シールホルダー18の外周面には、Oリング20が装着されて、図示しないチョックとの間を封止する。
図2に示すように、互いに突き合うように配置される一対の複列内輪13、14の両端部である、内輪軌道面より側方の肩部13b、14bは、軸方向端面同士が互いに突き合う突合せ面13c、14cを形成する共に、内周面側に環状の切欠き部13d、14dを形成して、それぞれ段付形状に形成される。そして、これら切欠き部13d、14dによって構成される環状の凹部21には、中間シール30が取り付けられる。
中間シール30は、凹部21において隣接する複列内輪13、14の内周面13e、14eに跨って密接する環状の弾性シール部材31と、弾性シール部材31を内周面13e、14eに向けて付勢して、弾性シール部材31を保持する環状の保持部材32、32と、を有する。
弾性シール部材31は、例えば、ゴムなどの弾性材料によって断面形状が略台形の円環状に形成されており、側面にはリップ31a及び凸部31bが設けられる。また、弾性シール部材31の軸方向中間部には円環状溝33が形成されており、この円環状溝33の軸方向両側壁の外周側には断面略半円形の円弧溝34が形成される。円環状溝33の外径側には、円周方向に略等間隔で形成される複数のざぐり穴35と、このざぐり穴35と弾性シール部材31の外周面31cとを径方向に連通する貫通穴36が形成される。
それぞれのざぐり穴35には、撥水処理が施された焼結金属部材37が装着された後、円弧溝34に保持部材32、32が嵌合・装着される。これにより、焼結金属部材37の抜け落ちが防止される。即ち、焼結金属部材37は、弾性シール部材31のざぐり穴35と保持部材32、32によって挟持されて貫通穴36の内周面側に臨むように配置される。
焼結金属部材37は、銅又はステンレスなどの金属粉を成形、焼結したものであり、耐熱性・耐衝撃性・耐水圧性に優れると共に高い剛性を有し、水や油などの液体及び固体の通過を阻止すると共に、空気などの気体の通過は許容する多数の微小孔が3次元に配置される構造となっている。そして、微小孔の直径が60μm以下であれば、上記の機能を十分満足する。しかし、軸受10の回転変化に伴って軸受空間S内の気体が膨張収縮を繰り返し、結果として焼結金属部材37を通じて気体の出入りが頻繁に行われることを考慮すれば、微小孔の直径は40μm以下とする方が好ましい。
また、焼結金属部材37は、撥水処理を容易に行うことができ、この撥水処理には、PTFEなどのフッ素樹脂皮膜のほか、フッ素系界面活性剤などを用いることができる。フッ素系界面活性剤としては、以下のような非イオン系界面活性剤、オリゴマー、樹脂を用いることができ、フルオロアルキルエステル、パーフルオロアルキルエステル、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、フルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルアミンオキシド付加物、パーフルオロアクリレート構造を有するオリゴマー、親有機性を有する部分にウレタン構造を有するオリゴマーなどが適している。また、フッ素系界面活性剤を焼結金属部材37に処理する場合は、フッ素系界面活性剤を代替フロン溶剤に0.3〜1重量%の割合で希釈し、焼結金属部材37をどぶ漬けした後、乾燥させればよい。
保持部材32は、図3に示すように、ピアノ線などの弾性を有する線状素材からなり、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部32aを形成する略リング形状を有する。これにより、保持部材32を径方向に押圧することによって直径を小さくすることができ、円弧溝34に容易に組込みことが可能となる。また、線状素材から形成される保持部材32は、軸方向にも柔軟性を有するので、組込み、分解が容易である。また、円弧溝34への装着後には、保持部材32の直径が拡径して弾性シール部材31を複列内輪13、14の内周面13e、14eに向けて付勢して保持する。なお、本実施形態では、2本の保持部材32を使用しているが、これに限定されず、保持部材32は、複数巻回された1本のコイルばね状のものとすることも可能である。
このように構成されたロールネック用密封型円すいころ軸受10では、保持部材32及び焼結金属部材37は、弾性シール部材31の内部に着脱自在に装着される。また、軸受10の回転に伴って膨張収縮する軸受空間Sの空気などの気体は、貫通穴36及び焼結金属部材37を介して出入りすることができ、これにより、軸受内部と軸受外部との圧力差が解消される。このとき、水や油などの液体及び固体は、焼結金属部材37によって通過が阻止されて、軸受空間S内への浸入が防止される。
以上説明したように、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、隣接する内輪13、14間に配置される中間シール30は、径方向に貫通する貫通穴36が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する内輪13、14の内周面に跨って密接する弾性シール部材31と、弾性シール部材31を内輪13、14に向けて付勢して、弾性シール部材31を保持する保持部材32と、貫通穴36に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し、気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材37と、を備えるため、焼結金属部材37を介して軸受内部及び軸受外部間の空気(気体)の流動が可能である一方、水や油などの液体及び固体の通過が阻止される。これにより、軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことができるので、軸受内部への水等の浸入を効果的に防止することができる。
また、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、焼結金属部材37は、金属粉が成形・焼結されて多数の微小孔が3次元に配置される構造となっているため、大きな内部面積、高い耐熱性・耐衝撃性・耐水圧性、及び高い剛性を持っている。これにより、長期間に亘って負圧発生抑制機能を維持することができる。
また、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、保持部材32及び焼結金属部材37が、弾性シール部材31の内部に装着されるため、取り扱いによって保持部材32や焼結金属部材37が破損する可能性は極めて低く、長期間に亘って負圧発生抑制機能を維持することができ、信頼性の高い中間シール30を得ることができる。さらに、保持部材32及び焼結金属部材37が、弾性シール部材31に対して着脱自在に装着されるため、一部の部品の機能が劣化したり、損傷したりした場合でも、部品交換やメンテナンスが容易であるばかりでなく、廃棄する際にも、容易に分別することができ、環境に与える負荷を軽減することができる。
また、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、保持部材32は、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部32aを形成する略リング形状を有するため、保持部材32を径方向に押圧してその直径を弾性シール部材31の内径より小さくすることができるので、弾性シール部材31への保持部材32の装着を容易にすることができる。また、装着後においては、焼結金属部材37を安定して弾性シール部材31に保持することができる。
(第2実施形態)
次に、図4及び図5を参照して、本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10(以後、軸受10と称する)では、図4に示すように、一対の複列内輪13、14の肩部13b、14bの外周側に、環状の切欠き部13f、14fがそれぞれ段付形状に形成されており、この切欠き部13f、14fによって構成される環状の凹部41には、中間シール50が取り付けられる。
中間シール50は、凹部41において隣接する複列内輪13、14の外周面13g、14gに跨って密接する環状の弾性シール部材51と、弾性シール部材51を外周面13g、14gに向けて付勢して、弾性シール部材51を保持する環状の保持部材52と、を有する。
弾性シール部材51は、例えば、ゴムなどの弾性材料によって断面形状が略台形の円環状に形成されており、側面にはリップ51a及び凸部51bが設けられる。また、弾性シール部材51の軸方向中間部には、軸方向幅が狭い第1円環状溝53と、第1円環状溝53より大きな軸方向幅を有する第2円環状溝54とが、弾性シール部材51の外周側からこの順で形成される。第2円環状溝54の内径側には、円周方向に略等間隔で形成される複数のざぐり穴55と、このざぐり穴55と弾性シール部材51の内周面51cとを径方向に連通する貫通穴56が形成される。
それぞれのざぐり穴55には、撥水処理が施された焼結金属部材37が装着された後、第2円環状溝54に保持部材52が嵌合・装着される。これにより、焼結金属部材37の抜け落ちが防止される。即ち、焼結金属部材37は、弾性シール部材51のざぐり穴55と保持部材52によって挟持されて貫通穴56の外周面側に臨むように配置される。
保持部材52は、図5に示すように、板ばねなどの弾性を有する長尺の薄板からなり、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部52aを形成する略リング形状を有する。これにより、保持部材52を径方向(例えば、図5に示す矢印方向)に引っ張ることによって直径を大きくすることができ、第2円環状溝54に容易に組み込むことが可能となる。
また、図4に示すように、第2円環状溝54の軸方向幅は、保持部材52の軸方向幅より僅かに大きく、且つ第2円環状溝54の内周側面の径は、保持部材52の内径より僅かに小さく設定される。即ち、第2円環状溝54、第2円環状溝54の溝側面54a,54a、及び保持部材52間には、気体が通過可能な隙間が設けられる。
このように構成されたロールネック用密封型円すいころ軸受10では、保持部材52及び焼結金属部材37は、弾性シール部材51の内部に着脱自在に装着される。また、軸受10の回転に伴って膨張収縮する軸受空間Sの空気などの気体は、貫通穴56、焼結金属部材37、及び第2円環状溝54と保持部材52との隙間を通じて出入りすることができ、これにより、軸受内部と軸受外部との圧力差が解消される。このとき、水や油などの液体及び固体は、焼結金属部材37によって通過が阻止されて、軸受空間S内への浸入が防止される。また、軸受内部に存在するグリースなどの潤滑剤は、保持部材52によって流動が遮断されるので、焼結金属部材37の通気機能の低下が防止される。
以上説明したように、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、隣接する内輪13、14間に配置される中間シール50は、径方向に貫通する貫通穴56が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する内輪13、14の外周面に跨って密接する弾性シール部材51と、弾性シール部材51を内輪13、14に向けて付勢して、弾性シール部材51を保持する保持部材52と、貫通穴56に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し、気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材37と、を備えるため、焼結金属部材37を介して軸受内部及び軸受外部間の空気(気体)の流動が可能である一方、水や油などの液体及び固体の通過が阻止される。これにより、軸受外部と軸受内部の圧力差を無くすことができるので、軸受内部への水等の浸入を効果的に防止することができる。
また、本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受10によれば、保持部材52は、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部52aを形成する略リング形状を有するため、保持部材52を径方向に引っ張ってその直径を弾性シール部材51の外径より大きくすることができるので、弾性シール部材51への保持部材52の装着を容易にすることができる。また、装着後においては、焼結金属部材37を安定して弾性シール部材51に保持することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の第1実施形態を説明するための断面図である。 図1に示す中間シールを説明するための要部拡大断面図である。 図2に示す保持部材の斜視図である。 本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の第2実施形態を説明するための要部拡大断面図である。 図4に示す保持部材を軸方向から見た図である。 従来の中間シールを示す要部断面図である。 従来の他の中間シールを示す要部断面図である。 従来の更に他の中間シールを示す要部断面図である。 従来の密封装置を示す要部断面図である。
符号の説明
10 ロールネック用密封型円すいころ軸受
11 外輪
12 複列外輪(外輪)
13 複列内輪(内輪)
13e 内周面
13g 外周面
14 複列内輪(内輪)
14e 内周面
14g 外周面
15 円すいころ(転動体)
30,50 中間シール
31,51 弾性シール部材
32,52 保持部材
32a,52a 重なり部
36,56 貫通穴
37 焼結金属部材

Claims (3)

  1. 複数の内輪と、複数の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転動可能に配設される複数の転動体と、隣接する前記内輪間に配置される中間シールと、を備えたロールネック用密封型円すいころ軸受であって、
    前記中間シールは、径方向に貫通する貫通穴が円周方向に略等間隔で複数形成され、隣接する前記内輪の内周面と外周面の一方に跨って密接する弾性シール部材と、
    前記弾性シール部材を前記内輪に向けて付勢して、前記弾性シール部材を保持する保持部材と、
    前記貫通穴に臨むように配置されて、液体及び固体の通過を阻止し、気体の通過を許容する撥水処理が施された焼結金属部材と、を備えることを特徴とするロールネック用密封型円すいころ軸受。
  2. 前記保持部材及び前記焼結金属部材は、前記弾性シール部材の内部に着脱自在に装着されることを特徴とする請求項1に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
  3. 前記保持部材は、その両端部が径方向又は軸方向で重なる重なり部を形成する略リング形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
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