JP2010116782A - 流体機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体機械においてシリンダとピストンとの隙間に異物が噛み込み、機械が停止することを抑制する。
【解決手段】この流体機械では、シリンダ35の直線D上に、貫通孔35dが形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい直線D上の最小隙間位置Cにおいて、シリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
【選択図】図2
【解決手段】この流体機械では、シリンダ35の直線D上に、貫通孔35dが形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい直線D上の最小隙間位置Cにおいて、シリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷媒を膨張又は圧縮する流体機械、及び、空気調和機に関する。
特許文献1に記載の圧縮機においては、シリンダの内部に形成されたシリンダ室の内部にローラとブレードとで形成されたピストンが配置され、ピストンによってシリンダ室は吸入室(低圧室)と吐出室(高圧室)とに分断されている。シャフトが回転することでクランク偏心部が偏心運動し、ローラ外周がシリンダ内周と微小な隙間を保ちながらこの内周に沿って移動する。これにより、吐出室の容積が変化して吐出室内の冷媒が圧縮される。
上記のように、シリンダ内周とピストン外周との間に微小な隙間が設けられる。この微小な隙間がなければ接触による焼きつきや磨耗の問題が発生するが、隙間を大きくすれば高圧室から低圧室へ漏れる冷媒が増して流体機械の効率を低下させるという問題が生じる。
そこで、シャフトの中心軸をシリンダの中心軸からずらし、ずらした方向の延長線上で前記微小な隙間が最小となるよう組み立てる方法(いわゆる「偏心組立」)が用いられる。ここで、前記微小な隙間が最小となる隙間を「最小隙間」と称し、最小隙間の位置を「最小隙間位置」と称す。
上述のように前記微小な隙間は狭いほど圧縮効率が向上し、また、前記最小隙間も狭いほど圧縮効率が向上することが以前より知られている。
特開2002-98075号公報
しかし、最小隙間を狭くすれば、異物が圧縮機内に混入した場合に、最小隙間位置で異物が噛み込まれ、圧縮機が停止することが問題となる。
さらに、冷媒にCO2を用いる場合、フロンに比べ高圧縮比で運転され、漏れ低減のため最小隙間を狭くする必要があるため、噛み込みにより圧縮機が停止しやすくなることが問題となる。
本発明の目的は、最小隙間位置及びその周辺での異物の噛み込みを抑制できる流体機械及び空気調和機を提供することである。
第1の発明に係る流体機械は、シャフトと、前記シャフトの回転により駆動されるローラと、前記ローラを収容するシリンダ孔を有するシリンダと、を備え、前記シリンダには、前記シリンダ孔の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記シリンダ孔の外側に位置し、かつ、当該方向から見て、前記シリンダ孔の中心軸から延びる直線であって、前記シャフトが一回転する間に前記ローラと前記シリンダの内周との間に形成される隙間のうち最小となる隙間の位置を通過する直線上に位置することを特徴としている。
この流体機械では、シリンダの前記直線上に貫通孔が形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい前記直線上の最小隙間位置において、シリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この流体機械では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に前記シリンダを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、この流体機械では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に前記シリンダを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第2の発明に係る流体機械は、第1の発明に係る流体機械において、前記シャフトの中心軸を前記シリンダ孔の中心軸からずらして配置することで、前記最小となる隙間が形成されることを特徴としている。
この流体機械では、前記それぞれの中心軸を一致させて流体機械を形成する場合に比べて、ローラの加工精度が低くても、前記それぞれの中心軸をずらして配置することにより容易に前記最小隙間を小さく形成することができる。また、前記と同様に、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第3の発明に係る流体機械は、第1の発明に係る流体機械において、前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転し、外側に前記ローラが回動自在に装着された偏心部材と、前記ローラと一体に形成され、前記ローラの外周面から延在するブレードと、を備え、前記ローラの肉厚を周方向において変化させ、当該肉厚が最大となる部分を形成することで、前記最小となる隙間が形成されることを特徴としている。
この流体機械では、前記それぞれの中心軸を一致させた容易な組立てにより、前記最小隙間を形成できる。また、前記それぞれの中心が一致しない場合でも、前記ローラの肉厚が最大となる部分を形成することで、容易に最小隙間を形成したい位置に最小隙間を形成できる。さらに前記と同様に、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第4の発明に係る流体機械は、第1〜第3のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記シリンダ孔と前記貫通孔との間に対応した部分における前記シリンダの肉厚が、前記直線上で最小となるように、前記貫通孔が形成されていることを特徴としている。
この流体機械では、前記直線上で前記肉厚が最小であるので、前記直線上でシリンダが弾性変形しやすく、前記と同様に異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第5の発明に係る流体機械は、第4の発明に係る流体機械において、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記直線が通過する部分を含んでおり前記シリンダ孔の周方向に沿う所定範囲内で、前記肉厚が一定となるように、前記貫通孔が形成されていることを特徴としている。
この流体機械では、最小隙間位置から前記シリンダ孔の周方向にややずれた位置で異物が噛み込もうとしても、シリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この流体機械では、流体機械の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置が設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、実際の最小隙間位置でシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この流体機械では、流体機械の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置が設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、実際の最小隙間位置でシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第6の発明に係る流体機械は、第1〜第3のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記直線を挟む二位置で、当該直線が通過する位置よりも前記肉厚が小さくなるよう、前記貫通孔が形成されていることを特徴としている。
この流体機械では、異物が噛み込もうとしたときに、前記直線を挟む二位置に挟まれた部分全体が変位する。したがって、前記直線からずれた位置でも異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第7の発明に係る流体機械は、第1〜第6のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記貫通孔内が前記シリンダの材料よりも弾性係数の小さい弾性部材で充填されていることを特徴としている。
この流体機械では、前記貫通孔内に流体が進入するのを確実に防ぐことができる。また、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止も抑制できる。
第8の発明に係る流体機械は、第1〜第7のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記貫通孔は前記シリンダ孔を閉塞する閉塞部材により閉塞されていることを特徴としている。
この流体機械では、前記貫通孔内への流体の進入を防ぐことができる。また、第7の発明に係る弾性部材を保持できる。さらに、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止も抑制できる。
第9の発明に係る流体機械は、第8の発明に係る流体機械において、前記シリンダは、前記シリンダ孔の外側に、前記閉塞部材を締結するためのねじ穴を有し、前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔は、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔よりも小さいことを特徴としている。
この流体機械では、前記ねじ穴を用いてねじを締めこむことで前記閉塞部材を前記シリンダに締結することができる。
また、前記ねじ穴にねじが締めこまれても、ねじ締結でシリンダにかかる応力によって生じる前記弾性変形を妨げるような影響を抑制でき、前記貫通孔による弾性変形が抑制されにくい。
また、前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔が、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔より大きい場合に比べ、前記貫通孔は前記シリンダ孔に近く、前記弾性変形しやすいので、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、前記ねじ穴にねじが締めこまれても、ねじ締結でシリンダにかかる応力によって生じる前記弾性変形を妨げるような影響を抑制でき、前記貫通孔による弾性変形が抑制されにくい。
また、前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔が、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔より大きい場合に比べ、前記貫通孔は前記シリンダ孔に近く、前記弾性変形しやすいので、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第10の発明に係る流体機械は、第1〜第9のいずれか1つ発明に係る流体機械において、前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転し、外側に前記ローラが回動自在に装着された偏心部材と、前記ローラと一体に形成され、前記ローラの外周面から延在するブレードと、を備え、前記ローラには、前記シャフトの中心軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記ローラが前記シリンダに最も近接する時に、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記直線上に位置することを特徴としている。
この流体機械では、ローラの前記の位置に貫通孔が形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい最小隙間位置において、ローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この流体機械では、ローラに、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、この流体機械では、ローラに、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第11の発明に係る流体機械は、第1〜第9の発明に係る流体機械において、前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転するローラと、前記ローラの外周面に接するブレードと、を備え、前記ローラには、前記シリンダ孔の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記シリンダ孔の中心軸方向から見て、前記シャフトの中心軸と、当該シャフトの中心軸から最も離れた前記ローラの外周上の位置と、を通る線分上に位置することを特徴としている。
この流体機械では、第1〜第10の発明に係る偏心部と前記ローラとを一体として形成するので、別体として形成する場合に比べて容易に形成できる。
また、前記同様、ローラ及びシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、前記同様、ローラ及びシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第12の発明に係る流体機械は、第1〜第11のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記シャフトの回転に伴って前記シリンダ孔の内部の流体が圧縮されることを特徴としている。
この流体機械では、当該流体機械が圧縮機として動作する場合でも、前記同様異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第13の発明に係る流体機械は、第1〜第11の発明に係る流体機械において、前記シャフトの回転に伴って前記シリンダ孔の内部の流体が膨張されることを特徴としている。
この流体機械では、当該流体機械が膨張機として動作する場合でも、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第14の発明に係る流体機械は、第1〜第13のいずれか1つの発明に係る流体機械において、前記シリンダ孔の内部の流体がCO2であることを特徴としている。
この流体機械では、前記同様、異物の噛み込みによる流体機械の機械停止を抑制できる。また、前記シリンダ孔の内部を通過する流体がCO2の場合、前記流体がフロンの場合に比べて、前記流体機械は高圧縮比で運転され、冷媒の漏れ低減のために前記最小隙間を小さくする必要があるので、異物の噛み込みが起こりやすいが、当該発明により噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第15の発明に係る空気調和機は、第1〜第14の発明に係る流体機械を用いたことを特徴としている。
この空気調和機では、前記同様、異物の噛み込みによる流体機械の機械停止を抑制できる。したがって、流体機械の停止に伴う空気調和機の停止を抑制できる。
以上の説明に述べたように本発明によれば以下の効果が得られる。
第1の発明では、シリンダの前記直線上に貫通孔が形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい前記直線上の最小隙間位置において、シリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この発明では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に前記シリンダを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、この発明では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向に前記シリンダを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第2の発明では、前記シャフト及び前記シリンダ孔それぞれの中心軸を一致させて流体機械を形成する場合に比べて、ローラの加工精度が低くても、前記それぞれの中心軸をずらして配置することにより容易に前記最小隙間を小さく形成することができる。また、前記と同様に、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第3の発明では、前記それぞれの中心軸を一致させた容易な組立てにより、前記最小隙間を形成できる。また、前記それぞれの中心が一致しない場合でも、前記ローラの肉厚が最大となる部分を形成することで、容易に最小隙間を形成したい位置に最小隙間を形成できる。さらに前記と同様に、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第4の発明では、前記直線上で前記肉厚が最小であるので、前記直線上でシリンダが弾性変形しやすく、前記と同様に異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第5の発明では、最小隙間位置から前記シリンダ孔の周方向にややずれた位置で異物が噛み込もうとしても、シリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この発明に係る流体機械では、流体機械の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置が設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、実際の最小隙間位置でシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この発明に係る流体機械では、流体機械の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置が設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、実際の最小隙間位置でシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第6の発明では、異物が噛み込もうとしたときに、前記直線を挟む二位置に挟まれた部分全体が変位する。したがって、前記直線からずれた位置でも異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第7の発明では、前記貫通孔内に流体が進入するのを確実に防ぐことができる。また、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止も抑制できる。
第8の発明では、前記貫通孔内への流体の進入を防ぐことができる。また、第7の発明に係る弾性部材を保持できる。さらに、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止も抑制できる。
第9の発明では、前記シリンダに形成されたねじ穴を用いてねじを締めこむことで前記閉塞部材を前記シリンダに締結することができる。
また、前記ねじ穴にねじが締めこまれても、ねじ締結でシリンダにかかる応力によって生じる前記弾性変形を妨げるような影響を抑制でき、前記貫通孔による弾性変形が抑制されにくい。
また、前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔が、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔より大きい場合に比べ、前記貫通孔は前記シリンダ孔に近く、前記弾性変形しやすいので、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、前記ねじ穴にねじが締めこまれても、ねじ締結でシリンダにかかる応力によって生じる前記弾性変形を妨げるような影響を抑制でき、前記貫通孔による弾性変形が抑制されにくい。
また、前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔が、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔より大きい場合に比べ、前記貫通孔は前記シリンダ孔に近く、前記弾性変形しやすいので、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第10の発明では、ローラに設けた貫通孔により、異物の噛み込みが最も起こりやすい最小隙間位置において、ローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、この流体機械では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向にローラを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、この流体機械では、前記貫通孔が前記シリンダ孔の軸方向にローラを貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもローラが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第11の発明では、この流体機械では、第1〜第10の発明に係る偏心部と前記ローラとを一体として形成するので、別体として形成する場合に比べて容易に形成できる。
また、前記同様、ローラ及びシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
また、前記同様、ローラ及びシリンダが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
第12の発明では、当該流体機械が圧縮機として動作する場合でも、前記同様異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第13の発明では、当該流体機械が膨張機として動作する場合でも、前記同様、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第14の発明では、前記同様、異物の噛み込みによる流体機械の機械停止を抑制できる。
また、前記シリンダ孔の内部を通過する流体がCO2の場合、前記流体がフロンの場合に比べて、前記流体機械は高圧縮比で運転され、冷媒の漏れ低減のために前記最小隙間を小さくする必要があるので、異物の噛み込みが起こりやすいが、当該発明により噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、前記シリンダ孔の内部を通過する流体がCO2の場合、前記流体がフロンの場合に比べて、前記流体機械は高圧縮比で運転され、冷媒の漏れ低減のために前記最小隙間を小さくする必要があるので、異物の噛み込みが起こりやすいが、当該発明により噛み込みによる機械停止を抑制できる。
第15の発明では、前記同様、異物の噛み込みによる流体機械の機械停止を抑制できる。したがって、流体機械の停止に伴う空気調和機の停止を抑制できる。
以下、本発明に係る圧縮機の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は圧縮機の全体構成を示した断面図である。図2は図1に示した圧縮機の圧縮機構の平面図である。図3は図1に示した圧縮機の圧縮機構の一部を示した断面図である。図4は図2に示した貫通孔周辺部分の平面図である。以下、図1〜図4を参照して、圧縮機1の構成について詳細に説明する。
図1は圧縮機の全体構成を示した断面図である。図2は図1に示した圧縮機の圧縮機構の平面図である。図3は図1に示した圧縮機の圧縮機構の一部を示した断面図である。図4は図2に示した貫通孔周辺部分の平面図である。以下、図1〜図4を参照して、圧縮機1の構成について詳細に説明する。
圧縮機1は、例えば冷暖房に用いる空気調和機に用いられ、CO2冷媒(シリンダ孔の内部の流体。以下、冷媒と略記する)を利用する、ロータリー式の圧縮機である。
この圧縮機1は、図1に示すように、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機で、1シリンダ型ロータリー圧縮機であり、アキュムレータ2、密閉ケーシング10、駆動機構20、及び、圧縮機構30を備えている。
この圧縮機1は、図1に示すように、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機で、1シリンダ型ロータリー圧縮機であり、アキュムレータ2、密閉ケーシング10、駆動機構20、及び、圧縮機構30を備えている。
この圧縮機1では、水分が除去された冷媒は、アキュムレータ2の入口管2aに導入され、アキュムレータ2の排出管2bから排出され、密閉ケーシング10内に継手管11aを介して導入され、駆動機構20を用いて動作する圧縮機構30で圧縮され、排出経路12aから排出される。
密閉ケーシング10は、駆動機構20及び圧縮機構30を囲み、密閉空間を形成するために設けられている。この密閉ケーシング10は、胴体11、トップ12、及びボトム13によって構成されている。
胴体11は上下方向に延びた略円筒状の部材であり、その上下端が開口している。この胴体11は右下端部に継手管11aを備え、アキュムレータ2の排出管2bの下流側端部2cに備わるインレットチューブ2dが挿入される。
トップ12は胴体11の上端の開口を塞ぐ部材である。このトップ12は駆動機構20のモータ21に接続されるターミナル端子12bと、冷媒の排出経路12aとが設けられている。
ボトム13は胴体11の下端の開口を塞ぐ部材であり、圧縮機構30の各摺動部に供給される潤滑油3が貯留されている。
胴体11は上下方向に延びた略円筒状の部材であり、その上下端が開口している。この胴体11は右下端部に継手管11aを備え、アキュムレータ2の排出管2bの下流側端部2cに備わるインレットチューブ2dが挿入される。
トップ12は胴体11の上端の開口を塞ぐ部材である。このトップ12は駆動機構20のモータ21に接続されるターミナル端子12bと、冷媒の排出経路12aとが設けられている。
ボトム13は胴体11の下端の開口を塞ぐ部材であり、圧縮機構30の各摺動部に供給される潤滑油3が貯留されている。
駆動機構20は、圧縮機構30を駆動するために設けられている。
この駆動機構20は、ケーシング10内の圧縮機構30の上部に設けられ、モータ21と、モータ21に取り付けられるシャフト22とを備える。
この駆動機構20は、ケーシング10内の圧縮機構30の上部に設けられ、モータ21と、モータ21に取り付けられるシャフト22とを備える。
モータ21はシャフト22を回転させるために設けられる。このモータ21はロータ21aと、ロータ21aの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ21bとを有している。
ロータ21aは、ステータ21bの径方向内側に配置されており、また、シャフト22が回転可能となるよう取り付けられている。そして、ロータ21aは、積層された電磁鋼板からなるロータ本体と、このロータ本体に埋設された磁石とを有している。
ステータ21bは、鉄からなるステータ本体と、このステータ本体に巻回されたコイルとを有しており、胴体11の内壁面に固定されている。
モータ21は、コイルに電流を流すことによってステータ21bに発生する電磁力により、ロータ21aをシャフト22と共に回転させる。
ロータ21aは、ステータ21bの径方向内側に配置されており、また、シャフト22が回転可能となるよう取り付けられている。そして、ロータ21aは、積層された電磁鋼板からなるロータ本体と、このロータ本体に埋設された磁石とを有している。
ステータ21bは、鉄からなるステータ本体と、このステータ本体に巻回されたコイルとを有しており、胴体11の内壁面に固定されている。
モータ21は、コイルに電流を流すことによってステータ21bに発生する電磁力により、ロータ21aをシャフト22と共に回転させる。
シャフト22は、前記ロータ21aと共に回転することによって、圧縮機構30のピストン34を回転させるために設けられる。
このシャフト22には、後述するシリンダ35のシリンダ室B2内に位置するように偏心部22a(偏心部材)が設けられている。この偏心部22aの外周には、ピストン34が装着され、シャフト22の回転に伴って偏心部22aが回転することにより、ピストン34がシリンダ35のシリンダ室B2で回転し、冷媒の圧縮が行われる。
このシャフト22には、後述するシリンダ35のシリンダ室B2内に位置するように偏心部22a(偏心部材)が設けられている。この偏心部22aの外周には、ピストン34が装着され、シャフト22の回転に伴って偏心部22aが回転することにより、ピストン34がシリンダ35のシリンダ室B2で回転し、冷媒の圧縮が行われる。
圧縮機構30はアキュムレータ2から吸入した冷媒を圧縮して吐出するために設けられている。
この圧縮機構30はケーシング10内の駆動機構20の下部に配置され、マフラー31、フロントヘッド32(閉塞部材)、リアヘッド33(閉塞部材)、ピストン34、及びシリンダ35を備える。
この圧縮機構30はケーシング10内の駆動機構20の下部に配置され、マフラー31、フロントヘッド32(閉塞部材)、リアヘッド33(閉塞部材)、ピストン34、及びシリンダ35を備える。
マフラー31は、フロントヘッド32の上面とともにマフラー空間Aを形成して、冷媒の吐出に伴う騒音の低減を図るため設けられる。
このマフラー31はフロントヘッド32の上面に取り付けられている。
このマフラー31はフロントヘッド32の上面に取り付けられている。
フロントヘッド32及びリアヘッド33は、図1、図3に示すように、シリンダ35の上下の開口を塞ぎ、シャフト22を嵌挿するため設けられる。
このフロントヘッド32及びリアヘッド33は、シリンダ35のそれぞれ上側及び下側に配置され、それぞれシャフト22が嵌挿される軸受け孔(図示せず)を有し、シャフト22が嵌挿される。また、フロントヘッド32は、ピストン34の回転駆動によって圧縮された冷媒をマフラー空間Aに導入するための吐出ポート32aが図2に示す位置に形成されている。
このフロントヘッド32及びリアヘッド33は、シリンダ35のそれぞれ上側及び下側に配置され、それぞれシャフト22が嵌挿される軸受け孔(図示せず)を有し、シャフト22が嵌挿される。また、フロントヘッド32は、ピストン34の回転駆動によって圧縮された冷媒をマフラー空間Aに導入するための吐出ポート32aが図2に示す位置に形成されている。
ピストン34は、シリンダ室B2の内周面に沿って微小な隙間Sを確保しつつ、シャフト中心22b(シャフトの中心軸)を中心とする偏心回転運動を行う回転部材であり、吸入通路35bを介してシリンダ室B2に吸入される冷媒を圧縮するために設ける。
このピストン34は、図2に示すように、シリンダ室B2内に設けられ、円環形状のローラ34a、及び、ローラ34aと一体に設けられたブレード34bを有している。
このピストン34は、図2に示すように、シリンダ室B2内に設けられ、円環形状のローラ34a、及び、ローラ34aと一体に設けられたブレード34bを有している。
ブレード34bは、冷媒が吸入される低圧室LRと圧縮された冷媒を吐出する高圧室HRとを区画するため設けられる。
このブレード34bは、ローラ34aの外周面から延在する平板形状の部材であり、先端部はブレード収納空間35cに収まる。また、このブレード34bは、ブレード収納空間35c内に設けたブッシュ35q及び35rにより挟まれる。これらのブッシュ35q及び35rは、金属製で略半円柱形状の部材であり、ピストン34の偏心回転運動によるブレード34bの動作に伴って、円弧の中心軸を中心として回転運動をすることにより、常にブレード34bを挟む。
このブレード34bは、ローラ34aの外周面から延在する平板形状の部材であり、先端部はブレード収納空間35cに収まる。また、このブレード34bは、ブレード収納空間35c内に設けたブッシュ35q及び35rにより挟まれる。これらのブッシュ35q及び35rは、金属製で略半円柱形状の部材であり、ピストン34の偏心回転運動によるブレード34bの動作に伴って、円弧の中心軸を中心として回転運動をすることにより、常にブレード34bを挟む。
シリンダ35は、図2に示すように、中央部分にシリンダ孔B1を有し、シリンダ室B2を備え、ブレード収納空間35cが設けられ、吸入通路35bがブレード収納空間35c近傍の低圧室LR側に設けられる。シリンダ室B2にはシャフト22の回転に伴って偏心回転するピストン34が配置されている。吸入通路35bはアキュムレータ2の排出管2bが接続される。
これにより、アキュムレータ2の排出管2bから圧縮機1の圧縮機構30に導入された冷媒は、吸入通路35bを介してシリンダ室B2の低圧室LRに流れ込み、ピストン34の偏心回転運動により圧縮され、高圧室HR内で所定の圧力以上になると吐出ポート32aを介してマフラー空間Aを通過し、排出経路12aから排出される。
これにより、アキュムレータ2の排出管2bから圧縮機1の圧縮機構30に導入された冷媒は、吸入通路35bを介してシリンダ室B2の低圧室LRに流れ込み、ピストン34の偏心回転運動により圧縮され、高圧室HR内で所定の圧力以上になると吐出ポート32aを介してマフラー空間Aを通過し、排出経路12aから排出される。
ここで、図2に示すように、シャフト中心22bを、シリンダ中心35aから最小隙間位置Cを形成しようとする方向にわずかにずらして設ける(いわゆる偏心組立てを行う)。すると、シリンダ中心35aからシャフト中心22bを通過するように延びる直線D上の隙間Sの位置に最小隙間位置Cが形成される。
これにより、この最小隙間位置Cでの高圧室HRから低圧室LRへの冷媒の漏れが少なくなり、圧縮機1の効率が上がる。
これにより、この最小隙間位置Cでの高圧室HRから低圧室LRへの冷媒の漏れが少なくなり、圧縮機1の効率が上がる。
また、ブレード34bの先端部がブレード収納空間35cに最も深く挿入された時(ピストン34が図2における最上部に位置する時)を偏心回転の起点とすると、ピストン34が高圧室HRを圧縮する向き(図2における時計回り)に、約2分の1回転〜約4分の3回転、偏心回転した時の、隙間Sの位置に最小隙間位置Cを形成したい。そこで、このシャフト中心22bを、当該位置に最小隙間位置Cが形成されるような方向にずらして設ける(すなわち、図2における下〜左の角度範囲Fの方向にずらして設ける)。
これは、この角度範囲Fの範囲までピストン34が偏心回転した時、高圧室HRと低圧室LRとの圧力差が大きく、冷媒が漏れやすい状態となっているが、この時の隙間Sの幅を小さくすることで冷媒の漏れを減らし、圧縮機1の効率を上げるためである。
本実施形態では、当該ずらす方向を、ピストン34が約8分の5偏心回転した時の隙間Sの位置が最小隙間位置Cとなるような方向(図2における左下の方向)としている。
これは、この角度範囲Fの範囲までピストン34が偏心回転した時、高圧室HRと低圧室LRとの圧力差が大きく、冷媒が漏れやすい状態となっているが、この時の隙間Sの幅を小さくすることで冷媒の漏れを減らし、圧縮機1の効率を上げるためである。
本実施形態では、当該ずらす方向を、ピストン34が約8分の5偏心回転した時の隙間Sの位置が最小隙間位置Cとなるような方向(図2における左下の方向)としている。
このシリンダ35には、図2及び図4に示すように、直線D上に貫通孔35dを設ける。
これは、隙間Sが最小隙間となる時Tに、最小隙間位置Cに異物があっても、この位置C周辺でシリンダ35が弾性変形しやすくすることで、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制するためである。なお位置C周辺とは、シリンダ35の直線D上を含み、縁35e(貫通孔35dのシリンダ孔B1側の縁、図4参照)と、縁35f(シリンダ孔B1の縁、図4参照)とに挟まれた部分の周辺である。
これは、隙間Sが最小隙間となる時Tに、最小隙間位置Cに異物があっても、この位置C周辺でシリンダ35が弾性変形しやすくすることで、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制するためである。なお位置C周辺とは、シリンダ35の直線D上を含み、縁35e(貫通孔35dのシリンダ孔B1側の縁、図4参照)と、縁35f(シリンダ孔B1の縁、図4参照)とに挟まれた部分の周辺である。
貫通孔35dは、図3に示すように、シリンダ孔B1(図2参照)の軸方向に、シリンダ35を貫通するよう設ける。
これは、シリンダ孔B1の軸方向の、どの位置においても弾性変形しやすくするためである。
これは、シリンダ孔B1の軸方向の、どの位置においても弾性変形しやすくするためである。
ここで、図4に示すように、シリンダ中心35aから放射状に延びる直線上における、縁35e(貫通孔35dのシリンダ孔B1側の縁)と、縁35f(シリンダ孔B1の縁)との間隔(シリンダ35の、シリンダ孔B1と貫通孔35dとの間に対応した部分の肉厚)を、肉厚E1とする。
貫通孔35dのシリンダ孔側の縁35eは、直線Dが通過する部分を含む所定範囲内で、シリンダ孔周方向に肉厚E1が一定となるように形成されている。(すなわち、シリンダ中心35aを中心として、縁35eと縁35fとが同心円の位置関係である。また、言い換えれば、縁35eはシリンダ中心35aを中心とする円に沿う形状である。)
これは、最小隙間位置Cからシリンダ孔B1の周方向にややずれた位置でも弾性変形しやすくするためである。
貫通孔35dのシリンダ孔側の縁35eは、直線Dが通過する部分を含む所定範囲内で、シリンダ孔周方向に肉厚E1が一定となるように形成されている。(すなわち、シリンダ中心35aを中心として、縁35eと縁35fとが同心円の位置関係である。また、言い換えれば、縁35eはシリンダ中心35aを中心とする円に沿う形状である。)
これは、最小隙間位置Cからシリンダ孔B1の周方向にややずれた位置でも弾性変形しやすくするためである。
また、肉厚E1は、直線D上におけるシリンダ35の内周と外周との間隔の約10分の1の厚さとしている。
これは、当該肉厚を薄くすることで、シリンダ35の弾性変形を容易にするためである。例えば、当該肉厚がシリンダの内周と外周との間隔の3分の1程度の穴や溝のみ有するシリンダに比べて、シリンダ35は弾性変形しやすい。
これは、当該肉厚を薄くすることで、シリンダ35の弾性変形を容易にするためである。例えば、当該肉厚がシリンダの内周と外周との間隔の3分の1程度の穴や溝のみ有するシリンダに比べて、シリンダ35は弾性変形しやすい。
また、貫通孔35dのシリンダ孔B1の径方向の幅E2は、直線D上におけるシリンダ35の内周と外周との間隔の約6分の1の幅としている。
これは、当該幅が広い場合に比べて、シリンダ35の強度を確保できるようにするためである。
これは、当該幅が広い場合に比べて、シリンダ35の強度を確保できるようにするためである。
また、貫通孔35dのシリンダ孔B1の周方向の幅E3は、前記周方向における貫通孔35dの両端と、シリンダ中心35aとを通る二直線がなす角Gが約25度になるような幅としている。
これは、当該角度が大きい場合に比べて、シリンダ35の強度を確保できるようにするためである。
これは、当該角度が大きい場合に比べて、シリンダ35の強度を確保できるようにするためである。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
本実施形態の圧縮機1には以下の特徴がある。
本実施形態の圧縮機1には以下の特徴がある。
本実施形態の圧縮機1では、図2に示すように、シリンダ35の直線D上に、貫通孔35dが形成されているので、異物の噛み込みが最も起こりやすい直線D上の最小隙間位置Cにおいて、シリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
また、図3に示すように、貫通孔35dがシリンダ孔B1の軸方向に、シリンダ35を貫通して形成されているので、当該軸方向のどの位置でもシリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
また、当該貫通孔35dの内部は空洞であり弾性変形を規制する規制部材(例えば、シリンダ35より弾性係数の大きい、ねじ等の規制部材)が配置されていないので、シリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
また、図4に示すように、貫通孔35dが、直線D上でシリンダ内周の縁35fに最も近接するように形成されているので、最小隙間位置Cで最も容易にシリンダ35が弾性変形し、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
なお、「最も近接」とは、図4に示すように、縁35eと縁35fとの間隔(肉厚E1)が直線D上のみで最小の場合だけでなく、直線Dの両側にも当該間隔が最小の部分がある場合も含む。
また、貫通孔35dのシリンダ孔B1側の縁35eとシリンダ孔の縁35fとの肉厚E1が、シリンダ孔の縁35fに沿って一定であるので、最小隙間位置Cからシリンダ孔B1の周方向にややずれた位置で異物が噛み込もうとしても、シリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
また、圧縮機1の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置Cが設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、前記同様異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。すなわち、実際の最小隙間位置Cを通る直線Dが、貫通孔35dを通っていれば、前記同様シリンダ35が容易に弾性変形できる。
また、圧縮機1の組み立て時のずれ等により、実際の最小隙間位置Cが設計段階での最小隙間位置からずれた位置となっても、前記同様異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。すなわち、実際の最小隙間位置Cを通る直線Dが、貫通孔35dを通っていれば、前記同様シリンダ35が容易に弾性変形できる。
[変形例1]
シリンダの貫通孔の形状は上述したものに限られない。一変形例では、図5に示すように、直線D上で肉厚E1が最小となり、直線Dの両側では直線D上より肉厚E1が大きい、例えば円形の貫通孔35gをシリンダ35に設ける。
シリンダの貫通孔の形状は上述したものに限られない。一変形例では、図5に示すように、直線D上で肉厚E1が最小となり、直線Dの両側では直線D上より肉厚E1が大きい、例えば円形の貫通孔35gをシリンダ35に設ける。
貫通孔35gは直線D上で肉厚E1が最小なので、異物の噛み込みが最も起こりやすい最小隙間位置Cにおいて、シリンダ35が最も容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、貫通孔35gは円形なので、容易に形成できる。
また、貫通孔35gは円形なので、容易に形成できる。
[変形例2]
別の一変形例では、図6に示すように、直線D上での肉厚E1よりも、直線Dを挟む二位置での肉厚E4が小さい、貫通孔35hをシリンダ35に設ける。
別の一変形例では、図6に示すように、直線D上での肉厚E1よりも、直線Dを挟む二位置での肉厚E4が小さい、貫通孔35hをシリンダ35に設ける。
変形例2の貫通孔35hの形状により、異物が噛み込もうとしたときに肉厚E4よりも肉厚の大きい部分35i全体が動く。したがって、シリンダ孔B1の周方向に直線Dからややずれた位置でも異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
[変形例3]
別の一変形例では、図7に示すように、シリンダ35は貫通孔35j、及び、ねじ穴35mを有する。
この貫通孔35jのシリンダ孔B1側の縁35kは、直線Dが通過する部分を含む所定範囲内で、シリンダ孔B1の縁35fとの肉厚E1がシリンダ孔B1の周方向に一定となるように形成されている。
また、この貫通孔35jのシリンダ35の外周側の縁は、シリンダ孔B1の中心軸方向から見ると2直線35n及び35oで形成されている。この2直線は、貫通孔35jにおけるシリンダ孔B1の周方向の両端と、直線D上の一点であって縁35kよりシリンダ35の外周側の一点と、を通る。
また、この貫通孔35jは、シリンダ孔B1側の縁35kとシリンダ内周の縁35fとの肉厚E1が、ねじ穴35mのシリンダ内周側の縁とシリンダ内周の縁35fとの間隔E5より小さくなる位置に設ける。
別の一変形例では、図7に示すように、シリンダ35は貫通孔35j、及び、ねじ穴35mを有する。
この貫通孔35jのシリンダ孔B1側の縁35kは、直線Dが通過する部分を含む所定範囲内で、シリンダ孔B1の縁35fとの肉厚E1がシリンダ孔B1の周方向に一定となるように形成されている。
また、この貫通孔35jのシリンダ35の外周側の縁は、シリンダ孔B1の中心軸方向から見ると2直線35n及び35oで形成されている。この2直線は、貫通孔35jにおけるシリンダ孔B1の周方向の両端と、直線D上の一点であって縁35kよりシリンダ35の外周側の一点と、を通る。
また、この貫通孔35jは、シリンダ孔B1側の縁35kとシリンダ内周の縁35fとの肉厚E1が、ねじ穴35mのシリンダ内周側の縁とシリンダ内周の縁35fとの間隔E5より小さくなる位置に設ける。
変形例3では、ねじ穴35mを用いてねじを締めこむことでフロントヘッド32又はリアヘッド33をシリンダ35に締結することができる。
また、ねじ穴35mにねじが締めこまれると、シリンダ35に応力がかかる。この応力は貫通孔35jによる弾性変形を妨げるような影響を与える。しかし、肉厚E1が間隔E5より小さいので、この応力による影響を抑制できる。したがって、貫通孔35jによる弾性変形が抑制されにくい。
また、間隔E5の大きさを固定した場合、肉厚E1が間隔E5より大きい場合に比べ、貫通孔35jがシリンダ孔B1に近い。よって、貫通孔35jによりシリンダ35が弾性変形しやすく、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
また、ねじ穴35mにねじが締めこまれると、シリンダ35に応力がかかる。この応力は貫通孔35jによる弾性変形を妨げるような影響を与える。しかし、肉厚E1が間隔E5より小さいので、この応力による影響を抑制できる。したがって、貫通孔35jによる弾性変形が抑制されにくい。
また、間隔E5の大きさを固定した場合、肉厚E1が間隔E5より大きい場合に比べ、貫通孔35jがシリンダ孔B1に近い。よって、貫通孔35jによりシリンダ35が弾性変形しやすく、異物の噛み込みによる機械停止を抑制できる。
[変形例4]
別の一変形例では、図8に示すように、前記貫通孔35dが、シリンダ35の材料より弾性係数の小さい弾性部材35pで満たされている。
当該部材の材料としては例えば、耐熱性のあるゴム、耐冷媒性があるゴム、その他樹脂等を用いる。
別の一変形例では、図8に示すように、前記貫通孔35dが、シリンダ35の材料より弾性係数の小さい弾性部材35pで満たされている。
当該部材の材料としては例えば、耐熱性のあるゴム、耐冷媒性があるゴム、その他樹脂等を用いる。
変形例4では、貫通孔35d内に冷媒が侵入するのを確実に防ぐことができる。また、シリンダ35が容易に弾性変形することで異物の噛み込みによる機械停止も抑制できる。
また、弾性部材35pは、貫通孔35dだけでなく、貫通孔35g又は貫通孔35h内に満たすこともできる。
また、弾性部材35pは、貫通孔35dだけでなく、貫通孔35g又は貫通孔35h内に満たすこともできる。
[変形例5]
別の一変形例では、図9に示すように、前記と同様にシリンダ35に貫通孔35dを設け、さらにローラ34aにも貫通孔34cを設ける。
この貫通孔34cは、隙間Sが最小隙間となる時Tにおける、直線D上に設ける。
これは、この時Tに最小隙間位置Cに異物があっても、この位置C周辺でシリンダ35及びローラ34aが弾性変形しやすく、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制するためである。
別の一変形例では、図9に示すように、前記と同様にシリンダ35に貫通孔35dを設け、さらにローラ34aにも貫通孔34cを設ける。
この貫通孔34cは、隙間Sが最小隙間となる時Tにおける、直線D上に設ける。
これは、この時Tに最小隙間位置Cに異物があっても、この位置C周辺でシリンダ35及びローラ34aが弾性変形しやすく、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制するためである。
また、この貫通孔34cは、シリンダ孔B1の中心軸方向にローラ34aを貫通するよう設ける。
これは、シリンダ孔B1の中心軸方向の、どの位置においても弾性変形しやすくするためである。
これは、シリンダ孔B1の中心軸方向の、どの位置においても弾性変形しやすくするためである。
また、図9に示すように、この貫通孔34cのローラ34aの外周側の縁34dは、隙間Sが最小隙間となる時Tに直線Dが通過する部分を含む所定範囲内で、ローラ34aの外周の縁34eとの間に対応するローラの肉厚E6が、ローラ34aの周方向に一定となるように形成されている。
これは、最小隙間位置Cからローラ34aの外周の周方向にややずれた位置でも弾性変形しやすくするためである。
これは、最小隙間位置Cからローラ34aの外周の周方向にややずれた位置でも弾性変形しやすくするためである。
なお、図2に示すように、ピストン34は、ローラ34aとブレード34bとが一体に設けられた構造である。よって、ピストン34の偏心回転運動は、ピストン34が自転しない、公転回転のみの運動である。したがって、偏心回転運動毎に貫通孔34c(図9参照)が直線D上からずれることはない。
なお、ローラ34aに設ける貫通孔の形状は、他の形状でも良い。
例えば、形状が円形でも良い。この場合、容易に貫通孔を形成できる。
例えば、形状が円形でも良い。この場合、容易に貫通孔を形成できる。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態に係る圧縮機の圧縮機構の平面図である。
この第2実施形態では、シャフト中心をシリンダ孔の中心からずらすことで最小隙間を形成した第1実施形態と異なり、シャフト中心とシリンダ孔の中心は一致させ、ローラの厚さを一部分で他の部分より厚く設けることで最小隙間が形成される。
なお、第2実施形態では、ローラの厚さ及びシャフト中心とシリンダ中心との位置関係以外の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る圧縮機の圧縮機構の平面図である。
この第2実施形態では、シャフト中心をシリンダ孔の中心からずらすことで最小隙間を形成した第1実施形態と異なり、シャフト中心とシリンダ孔の中心は一致させ、ローラの厚さを一部分で他の部分より厚く設けることで最小隙間が形成される。
なお、第2実施形態では、ローラの厚さ及びシャフト中心とシリンダ中心との位置関係以外の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、シャフト中心22bは、シリンダ中心35aと、一致させて設ける。
前記同様、ブレード34bの先端部がブレード収納空間35cに最も深く挿入された時(ピストン134が図10における最上部に位置する時)を偏心回転の起点とすると、ピストン134が約8分の5偏心回転した時Tの、隙間Sの位置に最小隙間位置Cを形成したい。
ここで、図10に示すように、ローラ134aの内周の中心134fから放射状に延びる直線上における、ローラ134aの内周と外周との間隔(ローラの肉厚)を肉厚E7とする。
この肉厚E7は、当該時Tにおける隙間Sの位置と中心134fとを通る直線上で、この肉厚E7が最大となるよう設ける。
これにより、直線D上に最小隙間位置Cが形成される。
ここで、図10に示すように、ローラ134aの内周の中心134fから放射状に延びる直線上における、ローラ134aの内周と外周との間隔(ローラの肉厚)を肉厚E7とする。
この肉厚E7は、当該時Tにおける隙間Sの位置と中心134fとを通る直線上で、この肉厚E7が最大となるよう設ける。
これにより、直線D上に最小隙間位置Cが形成される。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
シリンダ孔B1及びシャフト22それぞれの中心軸を一致させた容易な組立てにより、最小隙間位置Cを形成できる。
また、前記それぞれの中心が一致しない場合でも、ローラ134aの肉厚E7が最大となる部分を形成することで、容易に最小隙間を形成したい位置に最小隙間を形成できる。
さらに、第1の実施形態の流体機械と同様に、第2の実施形態の流体機械でも、最小隙間位置においてシリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
シリンダ孔B1及びシャフト22それぞれの中心軸を一致させた容易な組立てにより、最小隙間位置Cを形成できる。
また、前記それぞれの中心が一致しない場合でも、ローラ134aの肉厚E7が最大となる部分を形成することで、容易に最小隙間を形成したい位置に最小隙間を形成できる。
さらに、第1の実施形態の流体機械と同様に、第2の実施形態の流体機械でも、最小隙間位置においてシリンダ35が容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる圧縮機1の停止を抑制できる。
(第3実施形態)
図11は、本発明の第3実施形態に係る圧縮機の圧縮機構の平面図である。
この第3実施形態では、第1実施形態と異なり、ブレードとローラとが別体であり、偏心部とローラとが一体に形成されている。
なお、第3実施形態では、偏心部、ローラ及びブレード以外の構成は第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る圧縮機の圧縮機構の平面図である。
この第3実施形態では、第1実施形態と異なり、ブレードとローラとが別体であり、偏心部とローラとが一体に形成されている。
なお、第3実施形態では、偏心部、ローラ及びブレード以外の構成は第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
ピストン234は、図11に示すように、シリンダ室B2内に設けられ、ブレード234b、及び、ローラ234aを有している。
ブレード234bは、平板形状の部材であり、一方の先端部はシリンダ35に設けられたブレード収納空間235cに収まり、もう一方の先端部はローラ234aの外周に接している。ブレード収納空間235c側の先端部には、ばね234kが設けられ、もう一方の先端部がローラ234aに向かって押し付けられる。また、このブレード234bはシリンダ35によってシリンダ孔B1の周方向(図11における左右方向)に挟まれており、ローラ234aの偏心回転により、ブレード収納空間235cとシリンダ中心35aとを結ぶ直線方向(図11における上下方向)に動く。
これにより、冷媒が吸入される低圧室LRと圧縮された冷媒を吐出する高圧室HRとを区画する。
これにより、冷媒が吸入される低圧室LRと圧縮された冷媒を吐出する高圧室HRとを区画する。
ローラ234aは、図11に示すように、シャフト22の中心22bに対して偏心して設けられ、シャフト22と一体に設けられた、円形の部材である。このローラ234aはシャフト22と共に回転し、前記同様流体を圧縮する。
ローラ234aには、隙間Sが最小隙間となる時Tにおいて、直線D上に貫通孔234cを設ける。
なお、隙間Sが最小隙間となる時T以外の時においては、シャフト中心22bと、シャフト中心22bから最も離れたローラ234aの外周上の位置と、を通る線分上に貫通孔234cを設けることとなる。
なお、隙間Sが最小隙間となる時T以外の時においては、シャフト中心22bと、シャフト中心22bから最も離れたローラ234aの外周上の位置と、を通る線分上に貫通孔234cを設けることとなる。
[本実施形態の圧縮機の特徴]
シャフト22とローラ234aとを別体として形成する場合に比べて、容易にローラ234aを形成できる。
また、第1、第2実施形態に係る圧縮機と同様、最小隙間位置Cにおいてローラ234aが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
シャフト22とローラ234aとを別体として形成する場合に比べて、容易にローラ234aを形成できる。
また、第1、第2実施形態に係る圧縮機と同様、最小隙間位置Cにおいてローラ234aが容易に弾性変形でき、異物の噛み込みによる流体機械の停止を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記実施形態では1シリンダ型の圧縮機を示したが、2シリンダ以上の圧縮機にも本発明を適用できる。
なお、1シリンダ型の前記実施形態では、図1で示すように、閉塞部材としてフロントヘッド32とリアヘッド33とでシリンダ35を閉塞したが、2シリンダ以上の圧縮機の場合はさらにミドルプレート(閉塞部材)を用いてシリンダが閉塞される。
前記実施形態では、図7に示すように、シリンダのねじ穴が雌ねじである圧縮機の構造を示したが、このねじ穴を雄ねじ挿入穴構造にし、シリンダ孔の軸方向端側の閉塞部材に雌ねじを形成し、シリンダと閉塞部材とを締結した構造でも本発明を適用できる。
前記実施形態では、図2、図4〜図11に示すように、シリンダ孔及びローラの外周は円形だが、これらが円形でない流体機械でも本発明を適用できる。
前記実施形態では、図3に示すように、貫通孔35dは、フロントヘッド32及びリアヘッド33で上下を閉塞されているが、貫通孔又は弾性部材は上下を閉塞されていなくても本発明を適用できる。例えば貫通孔に連通する穴がフロントヘッド、リアヘッド又はミドルプレートにあっても良い。
前記実施形態では、最小隙間位置Cを範囲Fの角度に設けたが、最小隙間位置Cは当該角度の範囲外にあっても本発明を適用できる。
前記実施形態における、図2及び図4〜図10に示した貫通孔については、図に示した形状でなくても本発明を適用できる。例えば、貫通孔35d(図4参照)のシリンダ35の外周側の縁を円形等にしても、貫通孔35g(図5参照)の形状を三角形や四角形等にしても、貫通孔35h(図6参照)を凹の字の型等にしても、本発明を適用できる。
前記実施形態ではCO2冷媒を用いる例について説明したが、CO2以外の冷媒を用いても本発明を適用できる。
前記実施形態では圧縮機を示したが、膨張機にも本発明を適用できる。
なお、膨張機では、シリンダ室B2に吸入した流体をローラの回転により膨張させる。
なお、膨張機では、シリンダ室B2に吸入した流体をローラの回転により膨張させる。
本発明を利用すれば、流体機械内に異物が混入した場合、噛み込みによる機械の停止頻度を抑制することができる。
B1 シリンダ孔
C 最小すきま位置(位置)
D 直線
E1、E4、E7 肉厚
E5 最小間隔
S 隙間
1 圧縮機(流体機械)
22 シャフト
22a 偏心部(偏心部材)
22b シャフトの中心軸
32 フロントヘッド(閉塞部材)
33 リアヘッド(閉塞部材)
34a、134a、234a ローラ
34b、234b ブレード
35 シリンダ
35a シリンダ孔の中心
35d、35g、35h、35j、34c、234c 貫通孔
35m ねじ穴
35p 弾性部材
C 最小すきま位置(位置)
D 直線
E1、E4、E7 肉厚
E5 最小間隔
S 隙間
1 圧縮機(流体機械)
22 シャフト
22a 偏心部(偏心部材)
22b シャフトの中心軸
32 フロントヘッド(閉塞部材)
33 リアヘッド(閉塞部材)
34a、134a、234a ローラ
34b、234b ブレード
35 シリンダ
35a シリンダ孔の中心
35d、35g、35h、35j、34c、234c 貫通孔
35m ねじ穴
35p 弾性部材
Claims (15)
- シャフトと、
前記シャフトの回転により駆動されるローラと、
前記ローラを収容するシリンダ孔を有するシリンダと、
を備え、
前記シリンダには、前記シリンダ孔の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、
当該貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記シリンダ孔の外側に位置し、
かつ、当該方向から見て、前記シリンダ孔の中心軸から延びる直線であって、前記シャフトが一回転する間に前記ローラと前記シリンダの内周との間に形成される隙間のうち最小となる隙間の位置を通過する直線上に位置する、流体機械。 - 前記シャフトの中心軸を前記シリンダ孔の中心軸からずらして配置することで、前記最小となる隙間が形成される、請求項1に記載の流体機械。
- 前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転し、外側に前記ローラが回動自在に装着された偏心部材と、
前記ローラと一体に形成され、前記ローラの外周面から延在するブレードと、
を備え、
前記ローラの肉厚を周方向において変化させ、当該肉厚が最大となる部分を形成することで、前記最小となる隙間が形成される、請求項1に記載の流体機械。 - 前記貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、
前記シリンダ孔と前記貫通孔との間に対応した部分における前記シリンダの肉厚が、前記直線上で最小となるように形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体機械。 - 前記貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、
前記直線が通過する部分を含んでおり前記シリンダ孔の周方向に沿う所定範囲内で、前記肉厚が一定となるように形成されている、請求項4に記載の流体機械。 - 前記貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、
前記直線を挟む二位置で、当該直線が通過する位置よりも前記肉厚が小さくなるように形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体機械。 - 前記貫通孔内が前記シリンダの材料よりも弾性係数の小さい弾性部材で充填されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体機械。
- 前記貫通孔は前記シリンダ孔を閉塞する閉塞部材により閉塞されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の流体機械。
- 前記シリンダは、前記シリンダ孔の外側に位置し、前記閉塞部材を締結するためのねじ穴を有し、
前記貫通孔と前記シリンダ孔との最小間隔は、前記ねじ穴と前記シリンダ孔との最小間隔よりも小さい、
請求項8に記載の流体機械。 - 前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転し、外側に前記ローラが回動自在に装着された偏心部材と、
前記ローラと一体に形成され、前記ローラの外周面から延在するブレードと、
を備え、
前記ローラには、前記シリンダ孔の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、
当該貫通孔は、前記ローラが前記シリンダに最も近接する時に、前記シリンダ孔の軸方向から見て、前記直線上に位置する、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の流体機械。 - 前記シャフトに対して偏心して設けられ、当該シャフトと共に回転するローラと、
前記ローラの外周面に接するブレードと、
を備え、
前記ローラには、前記シリンダ孔の軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、
当該貫通孔は、前記シリンダ孔の軸方向から見て、
前記シリンダ孔の中心軸から延びる直線であって、前記シャフトが一回転する間に前記ローラと前記シリンダの内周との間に形成される隙間のうち最小となる隙間の位置を通過する直線上において、
前記ローラの外周面が前記シリンダ孔の内周面に最も近接する時に、
前記直線上に位置する、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の流体機械。 - 前記シャフトの回転に伴って前記シリンダ孔の内部の流体が圧縮される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の流体機械。
- 前記シャフトの回転に伴って前記シリンダ孔の内部の流体が膨張される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の流体機械。
- 前記シリンダ孔の内部の流体がCO2である請求項1〜13のいずれか1項に記載の流体機械。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の流体機械を用いた、空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008288412A JP2010116782A (ja) | 2008-11-11 | 2008-11-11 | 流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008288412A JP2010116782A (ja) | 2008-11-11 | 2008-11-11 | 流体機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010116782A true JP2010116782A (ja) | 2010-05-27 |
Family
ID=42304600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008288412A Pending JP2010116782A (ja) | 2008-11-11 | 2008-11-11 | 流体機械 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010116782A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20220086509A (ko) * | 2020-12-16 | 2022-06-23 | 아틀라스 캅코 에어파워, 남로체 벤누트삽 | 가스를 압축 또는 팽창시키기 위한 요소 및 그러한 요소를 제어하기 위한 방법 |
-
2008
- 2008-11-11 JP JP2008288412A patent/JP2010116782A/ja active Pending
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