JP2010115896A - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面1から他方の端面2まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体100を形成し、ハニカム成形体100に、セルの延びる方向に平行に、複数のスリット4を形成して、スリット形成ハニカム成形体110を形成し、スリット形成ハニカム成形体110を焼成してスリット形成ハニカム焼成体を形成し、スリット形成ハニカム焼成体に形成されたスリットに充填材を充填することにより、スリット4内に緩衝部3を形成してハニカム構造体120を得るハニカム構造体の製造方法。
【選択図】図1A

Description

本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関し、さらに詳しくは、生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミック製のハニカム構造体が採用されている。特に、近時では、ハニカム構造体は、両端面のセル開口部を交互に目封止して目封止ハニカム構造体とし、ディーゼル機関等から排出される粒子状物質(PM:パティキュレートマター)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として盛んに用いられている。そして、高温、腐食性ガス雰囲気下で使用されるハニカム構造体の材料として、耐熱性、化学的安定性に優れた、炭化珪素(SiC)、コージェライト、チタン酸アルミニウム(AT)等が好適に用いられている。
炭化珪素は、熱膨張率が比較的大きいため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体は、体積の大きなものを形成すると使用時に熱衝撃により欠陥が生じることがある。また、捕集した粒子状物質を燃焼除去する際の熱衝撃により欠陥が生じることがある。更に、上記体積が大きいハニカム構造体を作製する場合、焼成時に内外温度差によるクラックが生じることがあるため、通常の何倍もの時間をかけて、ゆっくりと脱脂、焼成しなければならないという問題があった。そのため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体については、所定の大きさ以上のものを製造する場合、通常、複数の小さな目封止ハニカム構造体のセグメントを作製し、それらセグメントを接合して、一つの大きい接合体を作製し、その外周を粗加工、研削して円筒状等の所望の形状の目封止ハニカム構造体としている(特許文献1参照)。尚、セグメントの接合は接合材を用いて行い、所定のセグメントの側面に接合材を塗布して、複数のセグメントをその側面同士で接合している。また、ハニカム構造体を製造するに際し、スリットが形成されたハニカム成形体を押し出し成形する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−291054号公報 特開2001−170426号公報
特許文献1に記載の方法で、所望の形状のハニカム構造体を作製する場合、通常、複数の直方体のセグメントを接合して、1つの大きな直方体の接合体を作製した後に、略所望の形状にするために外周を粗加工し、更に精度よく所望の形状とするために研削して、所望の形状のハニカム構造体にする必要があったため、外周の粗加工工程、研削工程等の余分な工程を必要とし、また、外周が粗加工、研削されるために、原料収率も低いものとなるという問題があった。また、特許文献2に記載の方法で、ハニカム構造体を作製する場合、押出成形のための口金設計が難しいものであった。また、その押出成形体(ハニカム成形体)は変形し易いため、大量生産することができなかった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、以下のハニカム構造体の製造方法を提供する。
[1] 成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を形成し、前記ハニカム成形体に、セルの延びる方向に平行に、複数のスリットを形成して、スリット形成ハニカム成形体を形成し、前記スリット形成ハニカム成形体を焼成してスリット形成ハニカム焼成体を形成し、前記スリット形成ハニカム焼成体に形成されたスリットに充填材を充填することにより、スリット内に緩衝部を形成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法。
[2] 各前記スリットが、前記端面に開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しないものである[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[3] 各前記スリットが、片側の端面のみに開口部を形成するものである[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[4] 前記複数のスリットのなかの一部のスリットが前記一方の端面に開口し、残りのスリットが前記他方の端面に開口する[3]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[5] 各前記スリットが、両端面に開口部を形成するものである[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[6] 各前記スリットが、外周面に開口部を形成するとともに、前記端面に開口部を形成しないものである[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[7] 各前記スリットが、外周面に一つの開口部を形成するものである[6]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[8] 各前記スリットが、外周面に二つの開口部を形成するものである[6]に記載のハニカム構造体の製造方法。
本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、1つのハニカム成形体を押出成形し、得られたハニカム成形体を焼成する前に、得られたハニカム成形体に、セルの延びる方向に平行に、複数のスリットを形成し、その後、焼成してスリット形成ハニカム焼成体を形成し、スリット間に緩衝部を形成してハニカム構造体を作製するため、外周の粗加工を必要としないことより、生産効率を向上させ、原料収率を大幅に向上させることができる。
更に本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、ハニカム成形体を焼成する前に、ハニカム成形体に、セルの延びる方向に平行に、複数のスリットを形成するため、脱脂、焼成時にハニカム成形体内部とハニカム成形体外周部との温度差が大きくなっても、当該温度差による歪(応力)をスリットにより緩和することができるため、脱脂、焼成時間を短くすることができる。更に、スリット形成ハニカム焼成体を形成した後には、スリットを形成したり、切断したりすることがないため、生産性により優れたものとなる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態は、図1A、図1Bに示すように、成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面1から他方の端面2まで延びる複数のセル6(図2、図3を参照)を区画形成する隔壁5(図2、図3を参照)を有するハニカム成形体100を形成し、ハニカム成形体100に、一方の端面1側に開口するとともに他方の端面2には開口せず、セルの延びる方向における長さがハニカム成形体の長さに対して70〜99%の長さの複数のスリット4を形成して、スリット形成ハニカム成形体110を形成し、スリット形成ハニカム成形体110を焼成してスリット形成ハニカム焼成体を形成し、スリット形成ハニカム焼成体に形成されたスリットに充填材を充填することにより、スリット内に緩衝部3を形成してハニカム構造体120を得るものである。図1A、図1Bに示すスリット形成ハニカム成形体110は、各スリットが、片側の端面のみに開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しない例であるが、各スリットは、両端面に開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しないものであってもよい。また、各スリットが、片側の端面及び外周面に開口部を形成するものであってもよい。本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、焼成前に形成した各スリットが、片側の端面のみに開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しない例である。また、複数のスリットのなかの一部のスリット(例えば、2本のスリットのなかの1本のスリット)が一方の端面に開口し、残りのスリット(2本のスリットのなかの残りの1本のスリット)が他方の端面に開口する態様も好ましい態様である。更に、各スリットは、両端面に開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しない態様も好ましい態様である。
ここで、「複数のスリット」というときは、図1Aに示すスリット形成ハニカム成形体110のように、一方の端面1において、2本のスリット4が十字状に交差している場合も含む(この場合は、「2本のスリット」ということになる)。図1Aは、本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した平面図である。また、図1Bは、本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した側面図である。また、図1Aに示すように、本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体100の一方の端面1における所定のセルの開口部と、他方の端面2における残余のセルの開口部に、目封止を施して、目封止ハニカム成形体を形成し、目封止ハニカム成形体にスリット4を形成してスリット形成ハニカム成形体110とすることが好ましい。
炭化珪素のような熱膨張率の高い材質で、大きな円筒形状(例えば、底面の直径100mm以上の円筒形状)のハニカム構造体を作製する場合、通常、高温時の熱衝撃による破損を防止するため、直方体のセグメントを作製し、それを接合して大きな直方体形状の接合体を作製した後に、外周をビーズソー等の装置を用いた粗加工、及びカム研削盤等の装置を用いた研削(研削加工)を行うことにより円筒形状のハニカム構造体にする必要があった。そのため、外周部の粗加工工程等の余分な工程を必要とし、また、外周が粗加工されるために、原料収率も高いものではなかった。これに対し、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、所望の大きさの大きな円筒形状のハニカム成形体を押出成形により作製するため、直方体のセグメントを接合する工程及び外周部を粗加工する工程が無いことにより、生産効率が高く、原料収率も高いものである。また、大きな円筒形状のハニカム成形体を脱脂、焼成する場合、成形体内部が高温になり成形体外周部との温度差によりクラックが発生し易くなるため、成形体内部と成形体外周部との温度差が大きくならないように、時間をかけて脱脂、焼成を行う必要があるが、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、脱脂、焼成前のハニカム成形体にスリットを形成するため、成形体内部と成形体外周部との温度差が大きくなっても、当該温度差による歪をスリットにより緩和することができる。そのため、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、脱脂、焼成を短時間で行うことができる。ここで、「粗加工」とは、直方体等の形状の接合体を、その外周を削って所望の形状に近い形状に加工することをいう。また、「研削」とは、粗加工した接合体の外周を更に削って、所望の形状及び所望の表面の滑らかさに精度良く仕上げることをいう。更に、スリット形成ハニカム焼成体を形成した後には、スリットを形成したり、切断したりすることがないため、生産性により優れたものとなる。以下、工程毎に説明する。
(1−1)ハニカム成形体の作製;
まず、セラミック原料にバインダ、界面活性剤、造孔材、水等を添加して成形原料とする。セラミック原料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタニア、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、鉄−クロム−アルミニウム系合金からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料が好ましい。珪素−炭化珪素系複合材料とする場合、炭化珪素粉末及び金属珪素粉末を混合したものをセラミック原料とする。セラミック原料の含有量は、成形原料全体に対して40〜90質量%であることが好ましい。
バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。これらの中でも、メチルセルロースとヒドロキシプロポキシルセルロースとを併用することが好ましい。バインダの含有量は、成形原料全体に対して3〜15質量%であることが好ましい。
水の含有量は、成形原料全体に対して7〜45質量%であることが好ましい。
界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を用いることができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の含有量は、成形原料全体に対して5質量%以下であることが好ましい。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、シリカゲル、炭素等を挙げることができる。造孔材の含有量は、成形原料全体に対して0〜15質量%であることが好ましい。
次に、成形原料を混練して坏土を形成する。成形原料を混練して坏土を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
次に、坏土を成形して、図1A,図1Bに示すような、円筒状のハニカム成形体100を形成する。ハニカム成形体100は、流体の流路となる一方の端面1から他方の端面2まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するものであり、隔壁の最外周に外周壁14が配設されている。坏土を成形してハニカム成形体を形成する方法は特に制限されず、押出成形等の従来公知の成形法を用いることができる。所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形してハニカム成形体を形成する方法等を好適例として挙げることができる。口金の材質としては、摩耗し難い超硬合金が好ましい。
次に、得られたハニカム成形体を乾燥させることが好ましい。乾燥の方法は特に限定されず、例えば、マイクロ波加熱乾燥、高周波誘電加熱乾燥等の電磁波加熱方式と、熱風乾燥、過熱水蒸気乾燥等の外部加熱方式とを挙げることができる。これらの中でも、成形体全体を迅速かつ均一に、クラックが生じないように乾燥することができる点で、電磁波加熱方式で一定量の水分を乾燥させた後、残りの水分を外部加熱方式により乾燥させることが好ましい。乾燥の条件として、電磁波加熱方式にて、乾燥前の水分量に対して、30〜95質量%の水分を除いた後、外部加熱方式にて、3質量%以下の水分にすることが好ましい。電磁波加熱方式としては、誘電加熱乾燥が好ましく、外部加熱方式としては、熱風乾燥が好ましい。乾燥温度は、90〜180℃が好ましい。乾燥時間は1〜10時間が好ましい。
次に、ハニカム成形体の中心軸方向長さ(セルの延びる方向における長さ)が、所望の長さではない場合は、両端面(両端部)を切断して所望の長さとすることが好ましい。切断方法は特に限定されないが、両頭丸鋸切断機等を用いる方法を挙げることができる。
(1−2)スリット形成ハニカム成形体の作製;
次に、図1A、図1Bに示すように、ハニカム成形体100に、一方の端面1側に開口するとともに他方の端面2には開口せず、且つ外周面には開口しない複数のスリット4を形成して、スリット形成ハニカム成形体110を作製する。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、図2、図3に示すように、スリット4が、セル6の延びる方向に直交する断面において、一列に並ぶセルの列12を、隔壁5を切断しながら縦断するように形成されることが好ましい。2列以上並ぶセルの列にスリットを形成すると、緩衝部が厚いものとなる。緩衝部が厚いと、排ガス処理用のフィルター等として用いた時に圧力損失が大きくなることがある。また、スリット4は、一列に並ぶセルの列を、隔壁を切断しながら連続的に縦断するように形成されていることが好ましいが、断続的に隔壁を切りながらセルの列を縦断するように形成されてもよい。このように、スリットが断続的に隔壁を切りながら形成された場合、一列に並ぶスリットとスリットとの間の、「隔壁が切られていない部分」の長さは5mm以下であることが好ましい。隔壁が切られていない部分の長さが5mmより長いと、脱脂、焼成時のクラック発生防止効果が低減することがある。また、本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、「隔壁が切られていない部分」の長さが5mm以下の場合、「隔壁が切られていない部分」を挟んで一列に並ぶ2つのスリットは1本のスリットであるとする。図2は、本実施形態のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム構造体の製造過程で作製されるスリット形成ハニカム成形体を示し、セルの延びる方向に直交する断面の一部を示す模式図である。図3は、本実施形態のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム構造体の製造過程で作製されるスリット形成ハニカム成形体を示し、セルの延びる方向に直交する断面の一部を示す模式図である。
スリット形成ハニカム成形体110において、セルの延びる方向に垂直な断面におけるスリットの形成パターンは、2本のスリットが十字状に交差したパターン(形状)であることが好ましい。更に、2本のスリットの交点が、スリット形成ハニカム成形体110の、セルの延びる方向に垂直な断面における中央領域に位置することが好ましい。ここで、「スリット形成ハニカム成形体の、セルの延びる方向に垂直な断面における中央領域」とは、スリット形成ハニカム成形体の、セルの延びる方向に垂直な断面の形状(断面形状)が円形の場合、その円形の中心を中心とし半径がその円形の半径の50%の、円形の領域である。また、断面形状が楕円形の場合、その楕円形の中心を中心とし半径がその楕円形の短径の50%の、円形の領域である。また、断面形状がその他の形状の場合、その重心を重心とし、その断面形状と相似形で面積が断面形状の面積の25%の領域である。また、スリットの形成パターンは、セルの延びる方向に垂直な断面において、3本以上形成されていてもよい。例えば、平行な2本のスリットとこれらに直交する1本のスリット(合計3本)が形成されてもよいし、平行な2本のスリットとこれらに直交する平行な2本のスリット(合計4本)が形成されてもよい。複数のスリットの互いの角度も特に限定されるものではない。
スリット形成ハニカム成形体110において、スリット4の、セルの延びる方向における長さの下限値は、スリット形成ハニカム成形体の長さに対して70%であることが好ましく、90%であることが更に好ましい。70%より短いと、脱脂、焼成時にクラックが発生し易くなり、脱脂、焼成時間を長くする必要が生じることがある。スリット4の、セルの延びる方向における長さの上限値は、スリット形成ハニカム成形体の長さに対して100%であることが好ましく、98%であることが更に好ましい。100%の場合(スリットの開口部が両端面に形成された場合)は、中央部の応力が完全に開放されるため、キレの生じる確率が更に低くなりという効果を得ることができるが、径方向にキレが生じた場合、スリットで区画された各部分がバラバラに分割され、取り扱いが不便になる可能性もある。スリットのセルの延びる方向における長さは、1本のスリットの中で一定である必要はなく、少なくとも一部が上記範囲に入っていればよいが、全てが上記範囲に入っていることが好ましい。更に、スリット4の、セルの延びる方向における長さは、一本のスリットの中で一定であることが好ましい。同様に、複数のスリットがある場合、少なくとも1本が上記範囲に入っていればよいが、全てが上記範囲に入っていることが好ましい。スリット4の厚さ(幅)は、セル1つ分の厚さの範囲内であることが好ましい。スリット4の厚さ(幅)の下限値は、0.3mmであることが好ましく、1.0mmであることが更に好ましい。0.3mmより薄いと、脱脂、焼成時にクラックが発生し易くなることがある。スリット4の厚さ(幅)の上限値は、3.0mmであることが好ましく、1.5mmであることが更に好ましい。3.0mmより厚いと、ハニカム構造体にガスが流通するときの圧力損失が大きくなることがある。スリットの厚さは、1本の中で一定である必要はなく、少なくとも一部が上記範囲に入っていればよいが、全てが上記範囲に入っていることが好ましい。更に、スリットの厚さは、一定であることが好ましい。同様に、複数のスリットにおいて、少なくとも1本が上記範囲に入っていればよいが、全てが上記範囲に入っていることが好ましい。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、スリット4が、スリット形成ハニカム成形体の外周面11に開口部を形成していないため、スリット形成ハニカム成形体を焼成するときに、スリット形成ハニカム成形体が変形することがなく、形状精度の良いハニカム構造体を製造することができる。尚、スリットを、端面及び外周面の両方に開口部を有するように形成すると、焼成時にスリット形成ハニカム成形体が変形することがある。
スリット形成ハニカム成形体110は、セルの延びる方向に直交する断面において、焼成前に形成した複数のスリットにより区画された領域である焼成前区画領域13のそれぞれの規格面積の下限値が、9cmであることが好ましく、12cmであることが更に好ましい。焼成前に形成した複数のスリットにより区画された領域である焼成前区画領域13のそれぞれの規格面積の上限値が、110cmの範囲であることが好ましく、75cmであることが更に好ましい。9cmより狭いと得られるハニカム構造体において、小さなセグメントが集合した形になり、DPFとして使用する際の圧損が高くなることがあり、110cmより広いと、脱脂、焼成時にクラックが入り易くなるため、脱脂、焼成の時間を長くしなければならないことがある。ここで、「規格面積」とは、スリット形成ハニカム成形体のセルの延びる方向に直交する断面において、二本のスリットが十字状に形成されている場合には(図1Aを参照)、直交する二本のスリットの交点から各スリット(それぞれ異なるスリット)の端部までの二本の線分(直交する二本の線分)を二辺とする長方形の面積を意味する。また、上記二本のスリットが直交しない場合には、上記スリットの交点から各スリットの端部までの二本の線分を二辺とする平行四辺形の面積を意味する。また、焼成前区画領域がおうぎ形ではなく他の形状の場合は、スリットにより囲まれた面積を意味する。図1Aに示すスリット形成ハニカム成形体のように、セルの延びる方向に直交する断面において、スリットにより断面が完全に区画されていない(スリットが外周面まで到達していない)場合には、焼成前区画領域13は、2本のスリット4の両端部を外周面まで延長させて形成される領域とする。この場合、スリットを最外周部まで延長させて一つの焼成前区画領域とすることができるのは、スリットの端部と最外周部までの距離が5mm以下の場合である。スリットの端部と外周面までの距離が5mmを超える場合、当該スリットによる区画がないものとして焼成前区画領域が把握(形成)される。尚、この場合、当該スリットが他のスリットと交差するときは、その交差した部分から当該スリットの端部までがないものとして焼成前区画領域が把握(形成)される。また、各スリットの端部と他のスリットとの距離についても同様であり、スリットの端部と他のスリットまでの距離が5mm以下の場合、焼成前区画領域は、当該スリットの端部を他のスリットまで延長して形成される領域とする。複数の焼成前区画領域が存在する場合には、その半数以上が上述の範囲に入っていることが好ましく、更に、全てが上述の範囲にはいっていることが好ましい。
セルの延びる方向に直交する断面において、焼成前に形成した複数のスリットのそれぞれの端部から、スリット形成ハニカム成形体の最外周部(外周壁)までの間に、スリットが形成されていないセルが1〜5個並んで存在することが好ましく、1〜3個並んで存在することが更に好ましい。スリットの端部から最外周部までの距離が、このような範囲であるため、スリット形成ハニカム成形体を脱脂、焼成するときに、高温により崩れることを防止できるとともに、得られたハニカム構造体に排ガス等を流通させたときの圧力損失の増大を防止することができる。スリットの端部から最外周部までに並ぶセル数が5個より多いと、焼成時にスリットの端部から最外周部へ向かうクラックが生じることがある。尚、スリットの端部から最外周部へ真直ぐ伸びるクラックの場合であれば、後にその部分に切れ込みを形成するときには問題にならないこともある。また、セルの延びる方向に直交する断面において、焼成前に形成した複数のスリットのそれぞれの端部から、スリット形成ハニカム成形体の最外周部までの距離は、1〜5mmが好ましく、1〜3mmが更に好ましい。スリットの端部から最外周部までの距離が、このような範囲であるため、スリット形成ハニカム成形体を脱脂、焼成するときに、高温により崩れることを防止できる。尚、「セルの延びる方向に直交する断面において、スリットの端部から、スリット形成ハニカム成形体の最外周部までの距離」というときは、スリットの端部から外周面までの距離のことをいう。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法において、端面に開口部を有し、外周面に開口部を有さないスリットをハニカム成形体に形成する方法は、特に限定されないが、超音波振動ブレード方式、低周波振動ブレード方式等を用いることが好ましい。振動ブレード方式による切れ込み加工は、長手方向に延びる棒状若しくは板状のブレード、又はスリットの断面形状(中心軸方向に直交する断面の形状)と同じ断面形状のブレードの、長手方向の先端を、ハニカム成形体の一方の端面に当接し、ブレードを超音波振動させながらハニカム成形体に切れ込みを形成するものである。棒状、板状又はその他の形状のブレードの先端を用いて切れ込み加工するため、ハニカム焼成体の端面のいずれの位置にも切れ込みを形成することが可能である。振動ブレード方式の加工装置としては、例えば、日本電子工業社製、商品名:超音波加工機、ミニター社製、超音波研磨機を用いることができる。また、低周波振動ブレード方式による切れ込み加工は、超音波振動ブレード方式の場合と同様に行うことができる。超音波振動ブレード方式と低周波ブレード方式との相違は、超音波ブレード方式は、超音波によってブレードを振動させるのに対し、低周波振動ブレード方式が偏心モーター、カム機構、偏心錘機構等によってブレードを振動させることである。
次に、スリット形成ハニカム成形体について、一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止部を形成することが好ましい。所定のセルと残余のセルとが交互に並び、目封止部形成後のハニカム成形体の両端面が市松模様になることが好ましい。ハニカム成形体に目封止部を形成した場合は、得られるハニカム構造体が目封止ハニカム構造体となる。目封止を施す方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法を挙げることができる。ハニカム成形体の一方の端面にシートを貼り付けた後、当該シートの目封止部を形成しようとするセルに対応した位置に穴を開ける。そして、目封止部の構成材料をスラリー化した目封止用スラリーに、ハニカム成形体の当該シートを貼り付けた端面を浸漬し、シートに開けた孔を通じて、目封止しようとするセルの開口端部内に目封止用スラリーを充填する。そして、ハニカム成形体の他方の端面については、一方の端面において目封止部を形成しなかったセルについて、上記一方の端面に目封止を施した方法と同様の方法で目封止部を形成する(目封止スラリーを充填する)。目封止部の構成材料としては、ハニカム成形体の材料と同じものを用いることが好ましい。目封止部の形成は、ハニカム成形体にスリットを形成した後に行ってもよいが、スリットを形成する前に行ってもよい。
(1−3)スリット形成ハニカム焼成体の作製;
次に、スリット形成ハニカム成形体110を焼成してスリット形成ハニカム焼成体を得ることが好ましい。焼成の前に、バインダ等を除去するため、脱脂(仮焼成)を行うことが好ましい。仮焼成は大気雰囲気において、400〜500℃で、0.5〜20時間行うことが好ましい。仮焼成及び焼成の方法は特に限定されず、電気炉、ガス炉等を用いて焼成することができる。焼成条件は、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気において、1300〜1500℃で、1〜10時間加熱することが好ましい。
(1−4)ハニカム構造体の作製;
次に、スリット形成ハニカム焼成体120に形成されたスリット4に充填材を充填することにより、スリット4内に緩衝部3を形成してハニカム構造体120を得る。緩衝部が配設されたスリットは、その空間が緩衝部によって埋められた状態になる。緩衝部3は、スリット4により形成される空間の70%以上に配設されていることが好ましく、90%以上に配設されていることが更に好ましく、100%に配設されていることが特に好ましい。緩衝部3がスリットの空間の100%に配設されると、隣接する部分セグメントの、互いに対向する接合面全体に配設された状態となるため、接合強度が向上する点で好ましい。緩衝部3は、ハニカム構造体が熱膨張、熱収縮したときに、体積変化分を緩衝させる(吸収する)役割を果たす。
緩衝部3を形成する方法としては、充填材を水等の分散媒に分散させてスラリー状にしたものを、スリット内に充填する方法が挙げられる。スラリーをスリット内に充填する際には、スリット形成ハニカム焼成体を、密閉容器に入れ、両端面にスリットが形成されているときには、片側の端面にテープ等を貼り付けて、スラリーが漏れないようにすることが好ましい。スラリーの充填は、注射器のような注入装置や細長く開口したノズルを用いて行うことが好ましい。このような注入装置を用いる場合において、スリット形成ハニカム焼成体が大型の場合、複数個所からスラリーを充填することにより、高圧をかけずに充填することができる。スリット形成ハニカム焼成体の端面に貼り付けるテープの材質としては、ポリエステル等の透水しない材質を挙げることができる。また、エアバックのようなもの(例えば、ブリジストン社製、商品名:エアグリッパー)で脱着を容易にすることもできる。また、スラリーがセルに流入することを防ぐために、セルの開口端部にテープを貼るなどのマスキングをすることにより作業性を向上させることが好ましい。この場合、スリット形成ハニカム焼成体を静止させた状態でスラリーを充填しようとすると、スリット形成ハニカム焼成体が多孔質である場合には、分散媒が隔壁に吸収されてスラリーがスリット内に均一に広がらないことがある。そのため、そのような場合には、スリット形成ハニカム焼成体を振動装置により振動させながら、スラリーを圧入することが好ましい。振動装置としては、例えば、旭製作所社製、商品名:小型振動試験機等を使用することができる。また、スラリーを、より容易にスリット内に均一に浸入させるために、スリットの内壁を含水処理することが好ましい。含水処理としては、蒸気を噴霧する方法等を挙げることができる。スラリーをスリット内に圧入した後には、100℃以上で乾燥を行うことが好ましい。
緩衝部3を形成する方法としては、更に、充填材をテープ状に成形し、複数のテープ状の充填材をスリット内に充填し、その後、加熱処理をすることにより緩衝部3とする方法を挙げることができる。充填材をテープ状に成形する方法は特に限定されず、例えば、充填材、バインダ、界面活性剤、水等を混合して成形原料とし、テープ成形の方法でテープ状に成形する方法を挙げることができる。また、緩衝部3を形成する方法としては、粉末状の充填材を、スリット内に充填し、その後、上下部にセメント、接着剤等で封止する処理をすることにより緩衝部3とする方法を挙げることができる。粉末状の充填材は、タッピングによりスリットに充填することができる。
充填材としては、無機繊維、コロイダルシリカ、粘土、SiC粒子、有機バインダ、発泡樹脂、分散剤に水を加えて混練したスラリー等を挙げることができる。充填材をテープ状に成形してスリット内に挿入する場合、充填材としは、熱処理で発泡する材料を用い、充填材をスリット内に挿入した後に、スリット形成ハニカム焼成体を加熱することが好ましい。熱処理で発泡する材料としては、ウレタン樹脂等を挙げることができる。
ハニカム構造体を形成した後に、両端面の平行度を上げるために、端面を研磨してもよい。
(1−5)外周コート処理;
ハニカム構造体を形成した後に、外周コート処理を行うことが好ましい。外周コート処理を行うことにより、ハニカム外周部の凹凸の精度向上の利点がある。外周コート処理としては、外周コート材をハニカム構造体の外周に塗布して、乾燥させる方法を挙げることができる。外周コート材としては、無機繊維、コロイダルシリカ、粘土、SiC粒子、有機バインダ、発泡樹脂、分散剤、水等を混合したもの等を用いることができる。また、外周コート材を塗布する方法は、特に限定されず、ハニカム構造体をろくろ上で回転させながらゴムへら等でコーティングする方法等を挙げることができる。
(1−6)ハニカム構造体:
本実施形態のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態により得られるハニカム構造体は、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有し、セルの延びる方向に平行に、端面に開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しないスリットが形成され、スリットに緩衝部が配設されたものである。そして、隔壁全体の外周を覆うように外周コートが形成されてもよい。また、一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止が施されたハニカム構造体(目封止ハニカム構造体)であることも好ましい。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態により得られるハニカム構造体の形状は、特に限定されないが、例えば、円筒形状、楕円形状等の所望の形状とすることができる。また、ハニカム構造体の大きさは、例えば、円筒形状の場合、底面の直径が50〜450mmであることが好ましく、100〜350mmであることが更に好ましい。また、ハニカム構造体の中心軸方向の長さは、50〜450mmであることが好ましく、100〜350mmであることが更に好ましい。ハニカム構造体の材料(隔壁を形成する材料)としては、セラミックが好ましく、強度及び耐熱性に優れることより、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、鉄−クロム−アルミニウム系合金からなる群から選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。これらの中でも、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料が特に好ましい。炭化珪素は、熱膨張率が比較的大きいため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体は、大きなものを形成すると使用時に熱衝撃により欠陥が生じることがあったが、本実施形態のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態により得られるハニカム構造体のように複数のスリットに緩衝部を配設することにより、炭化珪素の熱膨張が緩衝部により緩衝され、ハニカム構造体の欠陥の発生を防止できるという効果を奏する。
ハニカム構造体を構成する隔壁は、多孔質であることが好ましい。ハニカム構造体を構成する隔壁の開気孔率の下限値は30%であることが好ましく、40%であることが更に好ましい。ハニカム構造体を構成する隔壁の開気孔率の上限値は80%であることが好ましく、65%であることが更に好ましい。開気孔率をこのような範囲とすることにより、強度を維持しながら圧力損失を小さくできるという利点がある。開気孔率が30%未満であると、圧力損失が上昇することがある。開気孔率が80%を超えると、強度が低下するとともに、熱伝導率が低下することがある。開気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。
ハニカム構造体を構成する隔壁は、平均細孔径の下限値が5μmであることが好ましく、7μmであることが更に好ましい。また、平均細孔径の上限値が50μmであることが好ましく、35μmであることが更に好ましい。平均細孔径をこのような範囲とすることにより、粒子状物質(PM)を効果的に捕集できるという利点がある。平均細孔径が5μm未満であると、粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすくなることがある。平均細孔径が50μmを超えると、粒子状物質(PM)がフィルターに捕集されず通過することがある。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定した値である。
ハニカム構造体を構成する隔壁の材質が炭化珪素である場合、炭化珪素粒子の平均粒径が5〜100μmであることが好ましい。このような平均粒径とすることより、フィルターを、好適な気孔率、気孔径に制御しやすいという利点がある。平均粒径が5μmより小さいと、気孔径が小さくなり過ぎ、100μmより大きいと気孔率が小さくなることがある。気孔径が小さ過ぎると粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすく、気孔率が小さすぎると圧力損失が上昇することがある。原料の平均粒径は、JIS R 1629に準拠して測定した値である。
ハニカム構造体のセル形状(ハニカム構造体の中心軸方向(セルが延びる方向)に対して垂直な断面におけるセル形状)としては、特に制限はなく、例えば、三角形、四角形、六角形、八角形、円形、あるいはこれらの組合せを挙げることができる。目封止を設ける場合は、八角形と四角形との組み合わせも好適な一例である。ハニカム構造体を構成する隔壁の厚さは、50〜2000μmであることが好ましい。隔壁の厚さが50μmより薄いと、ハニカム構造体の強度が低下することがあり、2000μmより厚いと、圧力損失が大きくなることがある。ハニカム構造体のセル密度は、特に制限されないが、0.9〜311セル/cmであることが好ましく、7.8〜62セル/cmであることが更に好ましい。
本実施形態のハニカム構造体を構成する緩衝部は、ハニカム構造部のスリットの空間全体に充填されるように配設されていることが好ましい。
また、得られるハニカム構造体の熱膨張係数が、1×10−6/℃以上であることが好ましく、2×10−6〜7×10−6/℃であることが更に好ましい。本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、このような熱膨張係数の大きなハニカム構造体であっても、耐熱衝撃性の高いハニカム構造体とすることが可能である。
(2)ハニカム構造体の製造方法の他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態は、図4A、図4Bに示すように、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様にして、まず、円筒状のハニカム成形体200を作製し、一方の端面15及び他方の端面16(両端面)に目封止部を形成する。そして、次に、目封止部を形成したハニカム成形体に、外周面17に開口部を形成するとともに、端面(15,16)に開口部を形成しないスリット4を形成して、スリット形成ハニカム成形体210を作製する。スリット4は、外周面17に二つの開口部を形成するが、外周面17に一つの開口部を形成する態様も好ましい態様である。スリットを形成する効果は、上述したハニカム構造体の製造方法の一の実施形態の場合と同様である。その後、スリット形成ハニカム成形体210を焼成して、スリット形成ハニカム焼成体を作製する、その後、スリット形成ハニカム焼成体のスリットの空間に緩衝部18を形成してハニカム構造体220を得る。図4Aは、本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される途中までの過程を模式的に示した平面図であり、図4Bは、本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される途中までの過程を模式的に示した側面図である。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法によれば、スリット形成ハニカム成形体210において、スリットが、両端面に開口部を有さないため、焼成時に変形等の不具合が生じることが防止される。
図4A、図4Bに示すように、本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、スリット形成ハニカム成形体210に形成されるスリット4の形成パターンは、セルの延びる方向直交する断面において、二本のスリット4が直交する形成パターンである。そして、スリット4は、スリット形成ハニカム成形体210の両端面に開口せず、外周面17に4本の開口部が形成されている。
ハニカム成形体に形成するスリットの、セルの延びる方向における長さの下限値は、スリット形成ハニカム成形体の長さに対して70%であることが好ましく、85%であることが更に好ましく、90%であることが特に好ましい。ハニカム成形体に形成するスリットの、セルの延びる方向における長さの上限値は、スリット形成ハニカム成形体の長さに対して99%であることが好ましく、98%であることが更に好ましい。70%より短いと、脱脂、焼成時にクラックが発生し易くなり、脱脂、焼成時間を長くする必要が生じることがある。99%より長いと、焼成時にスリット形成ハニカム成形体が分割(分裂)することがある。また、スリット形成ハニカム成形体のセルの延びる方向に平行な断面において、スリットの端部とスリット形成ハニカム成形体の端面との間の距離の下限値は、スリット形成ハニカム成形体のセルの延びる方向における長さに対して、0.5%であることが好ましく、1%であることが更に好ましい。スリットの端部とスリット形成ハニカム成形体の端面との間の距離の上限値は、スリット形成ハニカム成形体のセルの延びる方向における長さに対して、10%であることが好ましく、5%であることが更に好ましい。0.5%より短いと、焼成時にスリット形成ハニカム成形体が変形することがある。10%より長いと、焼成後にクラックが発生している場合や、最後にスリットが外周に表れるまで加工してハニカム構造体を得る場合には、加工に要するコストが高くなり、原料の収率が低くなることがある。その他のスリットの形成条件、形成方法は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態の場合のスリットの形成条件、形成方法と同様であることが好ましい。
スリット形成ハニカム焼成体に緩衝部18を形成して、ハニカム構造体を作製する方法としては、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態におけるハニカム構造体の作製工程において、スリット形成ハニカム焼成体に緩衝部を形成した場合と同様の方法を用いることが好ましい。また、緩衝部形成に用いる充填材も上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態におけるハニカム構造体の作製工程において用いた充填材と同様とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
セラミックス原料として、SiC粉、金属Si粉を80:20の質量割合で混合し、これに、成形助材としてメチルセルロース及びヒドロキシプロポキシメチルセルロース、造孔材として澱粉と吸水性樹脂をそれぞれ混合し、界面活性剤及び水を添加して混練し、真空土練機により坏土を作製した。
得られた円柱状の坏土を押出成形機を用いてハニカム形状に成形し、高周波誘電加熱乾燥をした後、熱風乾燥機を用いて120℃で5時間乾燥し、両端面を所定量切断して、隔壁の厚さが310μm、セル密度が46.5セル/cm(300セル/平方インチ)、底面の半径155mm、長さ165mmの円筒状のハニカム成形体を得た。
得られたハニカム成形体について、隣接するセルが互いに反対側の端部で封じられ、両端面が市松模様状を呈するように、各セルの端部に目封止部を形成した。目封止用の充填材には、ハニカム成形体と同様の材料を用いた。目封止部の深さ(セルの延びる方向における深さ)は、一方の端面側を7mmとし、他方の端面側を12mmとした。目封止後、目封止ハニカム成形体を、熱風乾燥機を用いて120℃で5時間乾燥した。
得られたハニカム成形体について、一方の端面側に開口するとともに他方の端面には開口しない複数のスリットを形成して、図5A、図5Bに示すような、スリット形成ハニカム成形体510を得た。図5A、図5Bに示すように、スリットの形状は、セルの延びる方向に直交する断面において、中心で交差する十字形状とし、セルの延びる方向における長さは、スリット形成ハニカム成形体の長さの97%とした。また、セルの延びる方向に直交する断面において、スリットの端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部(外周面)55までの距離を5mm(3セル)とした。スリットは、一列に並ぶセルの列を縦断するように隔壁を切断しながら形成した。このとき、セルの延びる方向に直交する断面において、スリットの延びる方向に平行な隔壁は破壊しないようにして、1列のセルを構成し「スリットの延びる方向に直交する隔壁」のみを切断した。スリット加工は、ミニター社製、超音波振動加工機を用いて行った。加工に用いたブレードは、厚さ0.5mm、幅15mm、長さ200mm、先端の角度10°のステンレススチール製のものであった。図5Aは、実施例1において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図5Bは、実施例1において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
その後、大気雰囲気にて脱臭装置付き大気炉を用いて、約450℃まで20時間(hr)かけて昇温し(特に、有機成分が分解する200〜300℃の範囲をゆっくりと昇温した)、その後450℃で5時間保持し、その後炉内で自然に5時間かけて100℃まで冷却して脱脂を行った(30hr脱脂)。尚、上記脱脂の条件は、通常の条件(合計で60時間)より短い条件である。「通常の条件」とは、450℃まで約50時間かけて昇温し、その後450℃で5時間保持し、その後炉内で5時間かけて100℃まで冷却する脱脂方法(60hr脱脂)である。その後、Ar不活性雰囲気にて約1450℃で24時間焼成(本焼成)して(昇温10時間、保持4時間、降温10時間)、SiC結晶粒子がSiで結合された、多孔質のスリット形成ハニカム焼成体を得た。スリット形成ハニカム焼成体の平均細孔径は13μmであり、気孔率は41%であった。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定した値であり、気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。上記本焼成後に、スリット形成ハニカム成形体に「切れ」及び「変形」が生じているか否かを目視観察した。結果を表1に示す。ここで、スリット形成部位外にキレが存在する場合に「切れ」が生じたと判断し、焼成前の形状に対し、相似形でない形状に変化した場合に「変形」が生じたと判断する。表1において、「切れ」及び「変形」の欄は、10回のハニカム成形体の作製に対して、「切れ」及び「変形」が発生した回数を示している。例えば、10回のハニカム成形体の作製の中で、「切れ」が2回発生した場合には、「2/10」と記す。また、「変形」は、「30hr脱脂」を行って作製したハニカム成形体について評価した。尚、本焼成後に切れや変形が生じたものについては、その後の製造(ハニカム構造体の製造)は行わないこととした。また、焼成前区画領域の規格面積は、56.25(7.5cm×7.5cm)cmであった。尚、上記「7.5cm×7.5cm」における各長さ(7.5cm)は、スリット形成ハニカム成形体のセルの延びる方向に直交する断面における、スリットの交点からスリットの端面までの距離を示す。
得られたスリット形成ハニカム焼成体のスリットに充填材をスラリー状にして充填し、緩衝部を形成した。充填材としては、アルミノシリケート無機繊維とSiC粒子との混合物を用いた。充填材を含有するスラリーとしては、充填材100質量部に対して、水を30質量部、アルミノシリケート無機繊維を30質量部、SiC粒子を30質量部含有するものを用いた。当該スラリーをスリットに充填する際には、スラリーを上部(スリットの開口部)から圧入した。その後、熱風乾燥機を用いて140℃、2時間の条件で乾燥した。乾燥後、外周部を外周面から3mmだけ除去するように、旋盤を用いて外周加工した。更に、緩衝部を配設した部分セグメントの集合体の他方の端面側を5mm切断加工して、他方の端面側にも緩衝部が露出した状態の外周コート前のハニカム構造体を得た。また、外周コート前のハニカム構造体の一方の端面については、2mmだけ研磨して、上記5mm切断した他方の端面に対する平行度を出した。得られたハニカム構造体の、セルの延びる方向の長さは155mmであった。
得られた外周コート前のハニカム構造体の外周面全体にコート材を塗布し、700℃で乾燥させて、ハニカム構造体を得た。コート材としては、炭化珪素粒子、コロイダルシリカ、セラミックス繊維、無機バインダー及び有機バインダーを混合してスラリー状にしたものを用いた。塗布したコート材の厚さは、0.5mmであった。上記方法により、10個のハニカム構造体を作製した。また、脱脂時間による「切れ」の発生の違いを確認するため、脱脂条件として上記「通常の条件」(60hr脱脂)により脱脂を行った以外は、上記方法と同様の方法によりハニカム構造体を作製した。60hr脱脂によって作製したハニカム構造体も10個とした。従って、合計20個のハニカム構造体を作製した。
得られたハニカム構造体について、以下の方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。これらの試験は、作製したハニカム構造体の中の一つについて行った。結果を表1に示す。
(急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験))
ハニカム構造体にバーナーで加熱した空気を流すことにより中心部分と外側部分との温度差をつくり、ハニカム構造体のクラックの発生しない温度により耐熱衝撃性を評価する。クラックの発生しない温度が高いほど耐熱衝撃性が高い。また、ハニカム構造体を作製することができなかったために、試験を行うことができなかった場合を「−」で示した。
(急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験))
ハニカム構造体を電気炉にて、550℃、2時間の条件で加熱し、均一な温度(450℃)にした後、室温に取り出し、ハニカム構造体のクラック発生の有無により耐熱衝撃性を評価する。クラックの発生が認められない場合を「○」、クラックの発生が認められる場合を「×」とした。また、ハニカム構造体を作製することができなかったために、試験を行うことができなかった場合を「−」で示した。
(エンジン試験(E/G試験))
フィルター再生のために堆積したパティキュレートを燃焼させ、ハニカム構造体中心部の温度が1000℃となる条件にて、ハニカム構造体のクラックの有無により耐熱衝撃性を評価する。クラックの発生が認められない場合を「○」、クラックの発生が認められる場合を「×」とした。また、ハニカム構造体を作製することができなかったために、試験を行うことができなかった場合を「−」で示した。
Figure 2010115896
(実施例2)
スリットの形成パターンを、図6A、図6Bに示すスリット形成ハニカム成形体511のように、セルの延びる方向に直交する断面において、3本の平行なスリット54と、その3本のスリット54に直交する3本の平行なスリット54とからなる形状とし、各スリット54の、セルの延びる方向における長さは、スリット形成ハニカム成形体の長さの90%とした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、セルの延びる方向に直交する断面において、スリット54の端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部55までの距離を5mm(3セル)とした。また、スリットに緩衝部を配設した後には、外周にスリットが表れるまで(5mm)、研削加工を実施し、下端面も残る10%部分を切断して、スリットが表れるよう加工した。また、上端部を、下端面と平行度が出るよう2mm程度研磨した後、外周をコート処理した。実施例1の場合と同様にして、スリット形成ハニカム成形体について、本焼成後の「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記の方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。焼成前区画領域の規格面積は、13.69(3.7cm×3.7cm)cmであった。図6Aは、実施例2において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図6Bは、実施例2において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(実施例3)
スリット54の形成パターンを、図7A、図7Bに示すスリット形成ハニカム成形体512のように、セルの延びる方向に直交する断面において、中心で交差するとともに端部が最外周部55に到達する(スリット54の端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部55までの距離が0mmの)十字形状とした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、スリットに緩衝部を配設した後には、外周にスリットが表れるまで(5mm)、研削加工を実施し、下端面も残る3%部分を切断して、スリットが表れるよう加工した。また、上端部を、下端面と平行度が出るよう2mm程度研磨した後、外周をコート処理した。実施例1の場合と同様にして、スリット形成ハニカム成形体について、脱脂後の「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記の方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。焼成前区画領域の規格面積は、56.25(7.5cm×7.5cm)cmであった。図7Aは、実施例3において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図7Bは、実施例3において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(実施例4)
スリット54の形成パターンを、図8A、図8Bに示すスリット形成ハニカム成形体513のように、セルの延びる方向に直交する断面において、中心で交差する十字形状とし、各スリット54において、スリットの形成されていない部分を2箇所形成し、各直線状のスリット54がそれぞれ3分割された形状となるようにし、また最外周部55に到達する(スリット54の端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部55までの距離が0mmの)十字形状とし、セルの延びる方向における長さを、スリット形成ハニカム成形体の長さの90%とした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、セルの延びる方向に直交する断面において、スリット54の端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部55までの距離を5mm(3セル)とした。また、スリットに緩衝部を配設した後には、外周にスリットが表れるまで(5mm)、研削加工を実施し、下端面も残る10%部分を切断して、スリットが表れるよう加工した。また、上端部を、下端面と平行度が出るよう2mm程度研磨した後、外周をコート処理した。実施例1の場合と同様にして、スリット形成ハニカム成形体について、本焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記の方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。焼成前区画領域の規格面積は、56.25(7.5cm×7.5cm)cmであった。図8Aは、実施例4において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図8Bは、実施例4において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(実施例5)
ハニカム成形体の形状を、セルの延びる方向に直交する断面において楕円形(長径185mm、短径102mm)の筒状とし、スリット54の形成パターンを、図9A、図9Bに示すスリット形成ハニカム成形体514のように、セルの延びる方向に直交する断面において、中心で交差する十字形状とした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、スリットに緩衝部を配設した後には、外周にスリットが表れるまで、研削加工を実施し、下端面も残る部分を切断して、スリットが表れるよう加工した。また、上端部を、下端面と平行度が出るよう2mm程度研磨した後、外周をコート処理した。実施例1の場合と同様にして、スリット形成ハニカム成形体について、脱脂後の「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記の方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。焼成前区画領域の規格面積は、41.13(8.8cm×4.7cm)cmであった。図9Aは、実施例5において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図9Bは、実施例5において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(実施例6)
スリットの形成パターンを、図4A、図4Bに示すスリット形成ハニカム成形体210のように、セルの延びる方向に直交する断面において、中心で交差する十字形状であって、外周面に4本の開口部を有する(両端面には開口部を有さない)形状にした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。外周面のみに開口部を有するスリットは、超音波加工機で外周面の所定の位置から隔壁の切断を開始し、反対側の外周面まで突き抜けるように加工して形成した。超音波加工機でスリットを形成した後に、厚さ0.6mmの鋸刃を用いて、スリット内の突起物(切断した隔壁の残りの部分)を取り除いた。スリットの厚さは、1mmであり、スリットの、セルの延びる方向における長さは、スリット形成ハニカム成形体の長さの90%であった。また、スリットと一方の端面との距離は、スリット形成ハニカム成形体の長さの5%であった。また、スリットに緩衝部を配設した後には、外周の形状を整えるため1mm程度の研削加工を実施した。また、両端面についても、スリットが表れるよう切断加工し、その後、外周をコート処理した。実施例1の場合と同様にして、スリット形成ハニカム成形体について、脱脂後の「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。焼成前区画領域の規格面積は、56.25(7.5cm×7.5cm)cmであった。
(実施例7)
スリット54の形成パターンを、図10A、図10Bに示すスリット形成ハニカム成形体515のように、セルの延びる方向における長さが、スリット形成ハニカム成形体の長さの50%となるようにした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、スリットに緩衝部を配設した後には、外周にスリットが表れるまで(5mm)、研削加工を実施した。その後、外周をコート処理した。下端面は、スリットの長さ50%のまま残した状態にしておいた。スリット形成ハニカム成形体について、本焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。図10Aは、実施例7において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図10Bは、実施例7において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(実施例8)
セルの延びる方向に直交する断面において、スリットの端部とスリット形成ハニカム成形体の最外周部までの距離を12mmとし、焼成前区画領域の規格面積を53.29(7.3cm×7.3cm)cmとした以外は、実施例1の場合と同様にして合計20個のハニカム構造体を作製した。尚、スリットに緩衝部を配設した後には、外周は形状を整えるため1mm研削加工を実施した(スリットは外壁に達していない状態のままとした)。下端面は残る10%部分を切断して、スリットが表れるよう加工した。その後、外周をコート処理した。スリット形成ハニカム成形体について、本焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。得られたハニカム構造体について、上記方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
スリット54の形成パターンを、図11A、図11Bに示すように、セルの延びる方向に直交する断面において、中心を通る一本だけとした以外は実施例1と同様にして合計20個のスリット形成ハニカム成形体521を作製した。スリット形成ハニカム成形体について、焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。大多数にキレが発生していたが、キレのなかった焼成体について、外周にスリットが表れるまで、研削加工を実施した。また、下端面の残りを切断して、スリットが表れるよう加工した。上端部を下端面と平行度が出るよう2mm程度研磨した。その後、外周をコート処理してハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体について、上記方法で、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行った。結果を表1に示す。図11Aは、比較例1において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図11Bは、比較例1において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(比較例2)
図12A、図12Bに示すハニカム成形体522のように、スリットを形成しなかった以外は実施例1と同様にして合計20個のハニカム成形体を作製した。ハニカム成形体について、焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。すべてに「切れ」が発生していたため、ハニカム構造体は作製しなかった。そのため、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行うことができなかった。結果を表1に示す。図12Aは、比較例2において作成されたハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図12Bは、比較例2において作成されたハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
(比較例3)
図13A、図13Bに示すハニカム成形体523のように、スリットを形成しなかった以外は、実施例5の場合と同様にして合計20個のハニカム成形体を作製した。ハニカム成形体について、焼成後に「切れ」及び「変形」が生じているか確認した。すべてに「切れ」が発生していたため、ハニカム構造体は作製しなかった。そのため、急速加熱試験(バーナースポーリング(B−sp)試験)、急速冷却試験(電気炉スポーリング(E−sp)試験)及びエンジン試験(E/G試験)を行うことができなかった。結果を表1に示す。図13Aは、比較例3において作成されたハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。図13Bは、比較例3においてに作成されたハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
実施例1〜8のハニカム構造体の製造方法は、いずれも最終的に得られるハニカム構造体の形状に近い形状のハニカム成形体を押出成形するため、複数の四角柱状のハニカムセグメントを別々に押出成形し、それらを接合した後に外周を粗加工する従来の方法と対比すると、原料収率が大幅に低減されることがわかる。
表1より、実施例1〜6のハニカム構造体の製造方法において中間段階で作製されたスリット形成ハニカム成形体は、脱脂時間を30時間と短い時間にしても、切れの発生がないことがわかる。実施例7,8のハニカム構造体の製造方法において中間段階で作製されたスリット形成ハニカム成形体は、キレが生じたものもあったが、脱脂時間を延長することによりキレの発生を低減できることがわかる。これに対し。比較例1〜3のハニカム構造体の製造方法により得られた(スリット形成)ハニカム成形体は脱脂時間を30時間と短い時間にすると切れが発生し、脱脂時間を更に延長してもキレの発生がほとんど低減されないことがわかる。
また、表1より、実施例3のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体は、微小な変形が確認された。これは、スリットの形成パターンが、端面に開口部を有するとともに、セルの延びる方向に直交する断面において、外周面に到達しているため(スリットが、スリット形成ハニカム成形体の外周面に開口しているため)、脱脂、焼成時に、もとの形状を若干維持し難かったものと考えられる。従って、スリットは、端面又は外周面の何れか一方のみに開口部を有するように形成することが好ましいことがわかる。
また、表1の急速加熱試験(B−sp試験)の結果より、セルを区画する面積が大きくなると熱衝撃性が若干弱くなることがわかる。
また、表1の急速冷却試験(E−sp試験)の結果より、実施例1〜7で作製されたハニカム構造体は従来の製造方法で作製されたものと同等の特性(クラックが発生しない)にあることがわかる。
また、表1のエンジン試験(E/G試験)の結果より、実施例1〜7で作製されたハニカム構造体は従来の製造方法で作製されたものと同等の特性(クラックが発生しない)にあることがわかる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして好適に利用することができるハニカム構造体を、効率的に製造するために利用することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した側面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で作製されるスリット形成ハニカム成形体を示し、セルの延びる方向に直交する断面の一部を示す模式図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で作製されるスリット形成ハニカム成形体を示し、セルの延びる方向に直交する断面の一部を示す模式図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した側面図である。 実施例1において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例1において中間段階に作製されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 実施例2において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例2において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 実施例3において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例3において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 実施例4において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例4において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 実施例5において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例5において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 実施例7において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例7において中間段階に作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 比較例1において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 比較例1において作成されたスリット形成ハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 比較例2において作成されたハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 比較例2において作成されたハニカム成形体を模式的に示す側面図である。 比較例3において作成されたハニカム成形体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 比較例3において作成されたハニカム成形体を模式的に示す側面図である。
符号の説明
1:一方の端面、2:他方の端面、3:緩衝部、4:スリット、5:隔壁、6:セル、11:外周面、12:セルの列、13:焼成前区画領域、14:外周壁、15:一方の端面、16:他方の端面、17:外周面、18:緩衝部、54:スリット、55:最外周部、100,200,522,523:ハニカム成形体、110,210,510,511,512,513,514,515,521:スリット形成ハニカム成形体、120,220:ハニカム構造体。

Claims (8)

  1. 成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を形成し、
    前記ハニカム成形体に、セルの延びる方向に平行に、複数のスリットを形成して、スリット形成ハニカム成形体を形成し、
    前記スリット形成ハニカム成形体を焼成してスリット形成ハニカム焼成体を形成し、
    前記スリット形成ハニカム焼成体に形成されたスリットに充填材を充填することにより、スリット内に緩衝部を形成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法。
  2. 各前記スリットが、前記端面に開口部を形成するとともに、外周面に開口部を形成しないものである請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 各前記スリットが、片側の端面のみに開口部を形成するものである請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記複数のスリットのなかの一部のスリットが前記一方の端面に開口し、残りのスリットが前記他方の端面に開口する請求項3に記載のハニカム構造体の製造方法。
  5. 各前記スリットが、両端面に開口部を形成するものである請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  6. 各前記スリットが、外周面に開口部を形成するとともに、前記端面に開口部を形成しないものである請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  7. 各前記スリットが、外周面に一つの開口部を形成するものである請求項6に記載のハニカム構造体の製造方法。
  8. 各前記スリットが、外周面に二つの開口部を形成するものである請求項6に記載のハニカム構造体の製造方法。
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