JP2010114563A - アンテナ装置、及び、トランスポンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することが可能なトランスポンダを提供する。
【解決手段】リーダーライター2から発信される磁界を受けて、当該リーダーライター2と誘導結合されて通信可能となるアンテナコイル11と、リーダーライター2から発信される磁界をアンテナコイル11に引き込むように、このアンテナコイル11の形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部12aを有する良導体の磁性膜12と、アンテナコイル11に流れる電流により駆動し、リーダーライター2との間で通信を行う通信処理部13とを備え、磁性膜12は、アンテナコイル11に流れる電流に対して直交する方向に、中空部12aから切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部12bが形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電磁波を発信する発信器との間で発生する電磁誘導により通信可能状態となるアンテナ装置、及び、このアンテナ装置が組み込まれたトランスポンダに関するものである。
近年、ICチップを備えたトランスポンダと、リーダーライターとして適用された電磁波を発信する発信器との間でデータの通信を行うRFID(Radio Frequency IDentification)に関する技術が広く普及している。このようなRFIDを適用したシステムの中には、リーダーライターから発信される磁界をアンテナで受けて、リーダーライターとアンテナと誘導結合することによって、アンテナに電流が流れ、この電流によりアンテナと電気的に接続されたICを駆動しているものがある。このような無線通信システムにおいて、確実に通信を行うには、アンテナ側がリーダーライターからのある値以上の磁束を受けて電力に変換することが必要となる。
ところが、携帯電話機等の電子機器にこのアンテナを搭載する際には、携帯電話機内部の基板やバッテリーパックなどの金属があると、リーダーライターと通信するときに、この金属内に渦電流が発生するため、リーダーライターからの磁束が跳ね返されてしまう。そのため、リーダーライターが発生する磁束がアンテナが駆動するために必要な量が届かなくなる。
このような問題を解決するために、携帯電話機にトランスポンダを組み込む場合、アンテナの後ろ側と回路基板の間に磁性シートを設けている(特許文献1)。
特開2006―174223号公報
上述した磁性シートは、機器の内部に入れる都合上、割れて特性が劣化したり、割れた破片が機器内に散乱しないように、磁性粉を樹脂に練り込んだタイプの物が使われる場合が多い。このようなタイプのシートは、例えば厚みが100[μm]以上のものが使われているが、携帯電話機等の電子機器の小型、薄型化の流れでは、この磁性シートの厚みも極力薄くすることが望まれる。
しかし、従来から用いられている磁性粉を樹脂に練り込むことで形成される磁性シートでは、電気抵抗が高いため、上述した渦電流の発生を防止することができるが、製法上の問題から薄くするには限度がある。また、その特性からも、あまり薄くすると、磁気的な特性、具体的には透磁率や飽和磁束密度が低下してしまう。そのため、仮に非常に薄い膜を製造したとしても、磁気的な特性が劣化してしまい、トランスポンダに組み込んでも十分にアンテナ側に磁束を引き込ませることができない。
これに対して、磁性材料で、磁気特性が高い材料は電気抵抗が低い導電性のものが多いが、このような材料をアンテナの近傍に配置すると、膜の面内に渦電流が発生するため、アンテナの通信感度を低下させてしまう。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、磁界を発信する発信器との間で誘導結合することにより通信を行う通信システムにおいて、通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することが可能なアンテナ装置、及び、このアンテナ装置が組み込まれたトランスポンダを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係るアンテナ装置は、発信器から発信される磁界を受けて、当該発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナコイルと、発信器から発信される磁界をアンテナコイルに引き込むように、このアンテナコイルの形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部を有する良導体の磁性膜とを備え、磁性膜は、アンテナコイルに流れる電流に対して直交する方向に、中空部から切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部が形成されている。
また、本発明に係るトランスポンダは、発信器から発信される磁界を受けて、当該発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナコイルと、発信器から発信される磁界をアンテナコイルに引き込むように、このアンテナコイルの形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部を有する良導体の磁性膜と、アンテナコイルに流れる電流により駆動し、発信器との間で通信を行う通信処理部とを備え、磁性膜は、アンテナコイルに流れる電流に対して直交する方向に、中空部から切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部が形成されている。
本発明は、発信器から発信される磁界をアンテナコイルに引き込むための磁性膜が、膜厚を薄くしても磁気特性が変化しにくい良導体の磁性膜からなり、さらに、アンテナコイルに流れる電流に対して直交する方向に、中空部から切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部が磁性膜に形成されているので、この磁性膜が渦電流の発生を抑制することができ、結果として、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
<無線通信システム>
本発明が適用されたアンテナ装置は、電磁波を発信する発信器との間で発生する電磁誘導により通信可能状態となる装置であって、例えば図1に示すような無線通信システム100に組み込まれて使用される。
無線通信システム100は、本発明が適用されたアンテナ装置が組み込まれたトランスポンダ1と、トランスポンダ1に対するアクセスを行うリーダーライター2とからなる。
リーダーライター2は、トランスポンダ1に磁界を発信する発信器として機能し、具体的には、磁界をトランスポンダ1に向けて発信するアンテナ2aと、アンテナ2aを介して誘導結合されたトランスポンダ1と通信を行う制御基板2bとを備える。
すなわち、リーダーライター2は、アンテナ2aと電気的に接続された制御基板2bが配設されている。この制御基板2bには、一又は複数の集積回路チップ等の電子部品からなる制御回路が実装されている。この制御回路は、トランスポンダ1から受信されたデータ等のデータに基づいて、各種の処理を実行する。例えば、制御回路は、トランスポンダ1にデータを書き込む場合、データを符号化し、符号化したデータに基づいて、所定の周波数(例えば、13.56[MHz])の搬送波を変調し、変調した変調信号を増幅し、増幅した変調信号でアンテナ2aを駆動する。また、制御回路は、トランスポンダ1からデータを読み出す場合、アンテナ2aで受信されたデータの変調信号を増幅し、増幅したデータの変調信号を復調し、復調したデータを復号する。なお、制御回路では、一般的なリーダーライターで用いられる符号化方式及び変調方式が用いられ、例えば、マンチェスタ符号化方式やASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が用いられている。
トランスポンダ1は、携帯電話機などの電子機器の筐体の壁面3bと、当該電子機器内に設けられたステンレス板3aとの間に組み込まれる。ここで、ステンレス板3aは、電子機器内部の基板に、リーダーライター2から発信される磁界を受けて誤動作が発生するのを防止するための仕切板として機能する。なお、ステンレス板3aは、リーダーライター2から受けた磁界によって生じる渦電流の影響で、リーダーライター2からアンテナコイル11に加えられる磁界を跳ね返してしまうが、後述する磁性膜12により通信感度の低下を抑制している。
このようにして電子機器に組み込まれるトランスポンダ1は、誘導結合されたリーダーライター2との間で通信可能となるアンテナコイル11と、磁界をアンテナコイル11に引き込むようにアンテナコイル11と重畳する位置に形成された磁性膜12と、アンテナコイル11に流れる電流により駆動してリーダーライター2との間で通信を行う通信処理部13とを備える。
アンテナコイル11は、ユーザ等によりアンテナコイル11がリーダーライター2から発信される磁界を垂直方向に受けるようにかざされると、リーダーライター2と誘導結合によって磁気的に結合され、変調された電磁波を受信して、受信信号を通信処理部13に供給する。
磁性膜12は、リーダーライター2から発信される磁界をアンテナコイル11に引き込むように、このアンテナコイル11の形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部12aを有する磁性膜である。具体的に、磁性膜12は、アンテナコイル11の形状に合わせて重畳するように、略リング形状に形成されている。
通信処理部13は、アンテナコイル11に流れる電流により駆動し、リーダーライター2との間で通信を行う。具体的には、通信処理部13は、受信された変調信号を復調し、復調したデータを復号して、復号したデータを、当該通信処理部13が有する内部メモリに書き込む。また、通信処理部13は、リーダーライター2に送信するデータを内部メモリから読み出し、読み出したデータを符号化し、符号化したデータに基づいて搬送波を変調し、誘導結合によって磁気的に結合されたアンテナコイル11を介して変調された電波をリーダーライター2に送信する。
以上のような構成からなる無線通信システム100において、本実施形態に係るトランスポンダ1は、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現するため、図2に示すような構成を有している。以下では、トランスポンダ1が備える磁性膜12に係る構成に注目して説明する。
<トランスポンダの構成>
図2は、アンテナコイル11と磁性膜12との積層構造を示す図である。すなわち、図2に規定された三次元直交座標xyzにおいて、壁面3bからステンレス板3aに亘って、xy平面上にアンテナコイル11、磁性膜12の順に積層されているものとする。ここで、リーダーライター2から発信される磁界Aは、−z方向に入力されることで、アンテナコイル11とリーダーライター2のアンテナ2aとが誘導結合するものとする。
以上のような積層構造からなるトランスポンダ1において、磁性膜12は、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現するため、次のように形成されている。
すなわち、磁性膜12は、膜厚を薄くしても磁気特性が変化しない良導体の膜からなる。具体的に、磁性膜12は、Ni−Feのパーマロイ、Co系アモルファス、Fe系アモルファスからなる。このような物質は、数μm程度の薄い膜になっても、磁気特性(透磁率)が高い。したがって、磁性膜12は、このような物質から構成されるので、数μmの膜厚でも、具体的には後述するように、リーダーライター2とトランスポンダ1との通信感度を良好に保つことができる。特に、Ni−Feのパーマロイからなる膜は、メッキにより成膜することができ、成膜時の温度も高温を必要としないので、樹脂を基材とするアンテナでも活用することができる。
また、磁性膜12は、リーダーライター2から発信される磁界を受けることによって、図2に示す方向Bに発生する渦電流の発生を抑制するために、アンテナコイル11に流れる電流の方向Bに対して直交する方向に、中空部12aから切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部12bが形成されている。このようにして、渦電流の発生を抑えるのは、アンテナコイル11とリーダーライター2のアンテナ2aとの誘導結合を妨げるように、渦電流に応じた磁界が発生して、通信感度を低下させてしまうからである。
磁性膜12は、アンテナコイル11に流れる電流の方向Bに対して直交する方向に、1箇所の切れ込み部12bが形成されているが、図3に示すように、複数の切れ込み部が形成された磁性膜を用いても、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することができる。
<切れ込み部の数に応じた通信特性の変化>
例えば、トランスポンダ1は、上述した1箇所の切れ込み部12bが形成された磁性膜12に代えて、図3(A)に示すような、2箇所の切れ込み部21a、21bが形成された磁性膜21を用いてもよい。また、トランスポンダ1は、図3(B)に示すような、3箇所の切れ込み部22a、22b、22cが形成された磁性膜22を用いてもよい。また、トランスポンダ1は、図3(C)に示すような、5箇所の切れ込み部23a、23b、23c、23d、23eが形成された磁性膜23を用いてもよい。
以上のような構成からなる磁性膜12を用いることで磁界が効率よく引き込まれるアンテナコイル11の通信感度に係る特性は、Q値(Q=ωL/R)を用いて評価することができる。ここで、ω[rad/s]は、アンテナコイル11の共振角周波数である。また、L[H]は、アンテナコイル11のインダクタンスである。また、R[Ω]は、アンテナコイル11の抵抗値である。本実施形態においては、Q値を評価指標として、トランスポンダ1に係るアンテナ特性について評価する。
ここで、比較例として、中空部を有さないベタ状の磁性膜を用いた場合と、図3(C)で示した磁性膜23を用いた場合とを用いる。測定条件として、アンテナコイルとステンレス板の間に、上述した2つの比較例のパーマロイで形成された磁性膜を挿入した場合のアンテナコイルのQ値を求める。この測定条件においては、リーダーライターから発信される磁界の周波数として、パッシブ型のRFIDの無線システムで従来から広く用いられている13.56[MHz]を用いるものとする。
図4は、この測定条件下において、磁性膜の厚さを変化させたときの、Q値の変化を示す図である。なお、ベタ状の磁性膜を用いた変化は、LineAであり、切れ込み部を有するリング状の磁性膜23を用いた変化は、LineBである。
図4に示すように、ベタ状の磁性膜の場合でも、膜厚が薄くなると、Q値は高くなる。10[μm]以下になると、Q値は急激に改善され、1[μm]では13近くまで大きくなる。これに対して、リング状の磁性膜23を用いた場合には、膜厚が50[μm]くらいの厚さでも、Q値が大きくなり始め、1[μm]くらいまで薄くすると、Q値が16近くまで大きくなる。
この図4に示した結果から、電気抵抗が低く、渦電流の影響で膜厚が厚いときには磁気特性が満足に得られないパーマロイのような良導体の磁性材料でも、渦電流を流さないように磁性膜に切れ込み部を形成すると、Q値を改善することができる。いずれの場合の膜厚は50[μm]以下にすることが望ましい。すなわち、ベタ状の磁性膜を用いた場合でも膜厚を10[μm]以下にすれば、Q値を大きな値にすることができる。
パーマロイの膜厚が100[μm]以上の十分厚い場合、Q値は3程度であるが、1[μm]まで薄くすると16近くまで向上する。このように大きくQ値が改善できるので、通信特性を確保することができる。
また、図5(A)は、膜厚1[μm]のリング状のパーマロイの磁性膜を用いた場合のQ値を示す図である。この図では、磁性膜に形成される切れ込み部の数の変化に応じたQ値の変化を示している。図5(A)に示すように、切れ込み部の数を少なくとも一箇所形成することで、切れ込み部が形成されていないリング状の磁性膜に比べて、Q値の特性が向上していることが分かる。なお、図5(A)の計測条件においては、トランスポンダ1の背面には、ステンレス板3aがないものとした。
なお、図5(B)は、他の比較例として、膜厚35[μm]のリング状のCuの磁性膜を用いた場合のQ値を示す図である。パーマロイに代えて、さらに導電特性の高いCu系アモルファスの磁性膜を用いても、同様に、切れ込み部の数を少なくとも一箇所形成することで、Q値の特性が向上していることが分かる。また、図5(B)において、「nasi」は、トランスポンダ1の背面にステンレス板3aがない場合であり、「2mm」は、トランスポンダ1とステンレス板3aとの間隔が2[mm]である場合である。
以上のように、トランスポンダ1では、発信器として機能するリーダーライター2から発信される磁界をアンテナコイル11に引き込むため、膜厚を薄くしても磁気特性が変化しにくい良導体の磁性膜からなり、少なくとも1箇所の切れ込み部12bが形成されているので、この磁性膜12において渦電流の発生を抑制することができ、結果として、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することができる。
<磁性膜の膜厚に応じた通信特性の変化>
また、トランスポンダ1では、磁界を受けることにより膜内で生じる渦状の電流が所定の値よりも小さくように磁性膜の膜厚を調整する、すなわち、膜厚が所定の値よりも薄く形成されることで通信感度の向上を図ることができる。よって、以下では、磁性膜の膜厚と、磁性膜とともに一体して用いられるアンテナコイルの通信感度との関係に注目して説明する。
パーマロイからなる磁性膜は電解メッキで膜付けすることができ、比較的低い温度で成膜することができる。そこで、パーマロイからなる磁性膜の磁気特性について説明する。
パーマロイからなる磁性膜はその電気伝導率が5×10[siemens/m]位の良導体である。なお、Cu系アモルファスの電気伝導率は、5.8×10[siemens/m]である。こういう材料を13.56[MHz]の高周波で動作させると渦電流の影響で、透磁率が著しく劣化する。
具体的に、パーマロイからなる磁性体の厚みをh、比抵抗をρとしたときの膜の透磁率は、次の(1)式のようになる。
Figure 2010114563
ここで、Bは、表面の磁束密度であり、μ、ωは、次の値である。
Figure 2010114563
上述した(1)式から、パーマロイからなる磁性膜の膜厚の変化に応じた磁気特性について、図6を参照して説明する。図6は、磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合、磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合、磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合のそれぞれについて、膜厚に応じた透磁率の変化を示す図である。なお、透磁率の虚部μ’’は、磁性体に磁束が吸収される抵抗成分に相当する。
たとえば、3種類の磁性膜の中で、パーマロイからなる磁性膜と電気伝導特性が最も近い電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合、図6に示すように、膜厚が10[μm]より厚くなると、透磁率の実部μ’が急激に小さくなり、逆に透磁率の虚部μ’’が大きくなり、極大を経てから、小さくなる。このような傾向があるので、10[μm]以下の薄い膜厚にすれば、透磁率も高い状態に保たれ、透磁率の虚部の小さくしておくことができる。
次に、図7に示すような解析モデル50を用いて磁性膜の膜厚の変化に応じた通信特性について解析する。
図7(A)は、解析モデル50の平面図である。図7(B)は、解析モデル50の断面構造を示す図である。解析モデル50におけるアンテナコイル51は、図7(A)及び図7(B)に示すように、幅300[μm]、厚み70[μm]、巻き線の間隔が200[μm]で巻き数が4である。アンテナコイル51の下には膜厚が350[μm]のFR4基板52があり、その下にパーマロイの磁性膜53を置き、その下に膜厚が50[μm]のFR4基板54を付けた。ここで、FR4基板52、54は、電気的な絶縁を目的としたものである。さらにFR4基板54の下に、膜厚が500[μm]のステンレス板55を置いた。なお、FR4基板54とステンレス板55は、測定条件に応じて離間させるものとする。
このような解析モデル50において、磁性膜53の膜厚を変化させたときのアンテナコイル51の通信特性は、次のようになる。
まず、比較例として、5つの切れ込み部を有するリング状の磁性膜23を適用した磁性膜53と、中空部を有さないベタ状の磁性膜とを用いる。
図8は、リング状の磁性膜が重畳されたアンテナコイル51の通信特性Q1と、ベタ状の磁性膜が重畳されたアンテナコイル51の通信特性Q2を示す図である。なお、Q11は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのQ1の実測値であり、Q21は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのQ2の実測値である。また、パーマロイからなる磁性膜は、その電気伝導率が5×10[siemens/m]、比透磁率が2500とした。また、FR4基板54とステンレス板55との間隔は0[mm]とした。図8に示すように、Q値は、磁性膜に切れ込み部を形成することによって、渦電流を流れにくくした方が高くなる。すなわち、渦電流が磁性膜に流れることに起因して、アンテナコイル51の通信特性が悪くなる。
また、図9(A)に、FR4基板54とステンレス板55との間隔が0[mm]の場合におけるアンテナコイル51の抵抗値を示し、図9(B)に、アンテナコイル51のインダクタンスを示す。ここで、抵抗値R1、R2は、それぞれ、5つの切れ込み部を有する磁性膜53を用いた場合と、中空部を有さないベタ状の磁性膜を用いた場合の値である。なお、R11は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのR1の実測値であり、R21は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのR2の実測値である。また、インダクタンスL1、L2は、それぞれ、5つの切れ込み部を有する磁性膜53を用いた場合と、中空部を有さないベタ状の磁性膜を用いた場合の値である。なお、L11は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのL1の実測値であり、L21は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのL2の実測値である。
ベタ状の磁性膜では、切れ込み部が形成されているリング状の磁性膜53に比べて、図9(A)に示すように、アンテナコイル51の抵抗が高くなる。これは、磁性膜の渦電流の影響で大きくなった透磁率の虚部μ’’が影響しているからである。また、アンテナコイル51のインダクタンスも、ベタ状の磁性膜では、膜厚が厚くなった場合に、切れ込み部が形成されているリング状の磁性膜53に比べて、より小さくなる。このように、アンテナコイル51のインダクタンスは、磁性膜の透磁率に応じて変化する。
次に、FR4基板54とステンレス板55との間隔が2[mm]の場合のアンテナコイル51のQ値の計算結果を図10に示す。すなわち、リング状の磁性膜53が重畳されたアンテナコイル51の通信特性Q3と、ベタ状の磁性膜が重畳されたアンテナコイル51の通信特性Q4を示す図である。なお、Q31は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのQ3の実測値であり、Q41は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのQ4の実測値である。
図10に示すように、ベタ状の磁性膜を用いた場合では、Q値がかなり低くなる。これに対して、リング状の磁性膜53を用いた場合では、渦電流が抑制されているので、Q値の特性が改善される。
また、図11(A)に、FR4基板54とステンレス板55との間隔が2[mm]の場合のアンテナコイル51の抵抗値を示し、図11(B)に、アンテナコイル51のインダクタンスを示す。ここで、抵抗値R3、R4は、それぞれ、5つの切れ込み部を有するリング状の磁性膜を用いた場合と、中空部を有さないベタ状の磁性膜を用いた場合の値である。なお、R31は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのR3の実測値であり、R41は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのR4の実測値である。また、インダクタンスL3、L4は、それぞれ、5つの切れ込み部を有するリング状の磁性膜53を用いた場合と、中空部を有さないベタ状の磁性膜を用いた場合の値である。なお、L31は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのL3の実測値であり、L41は、磁性膜の膜厚が3[μm]のときのL4の実測値である。
図11に示すように、抵抗値R4が、抵抗値R3に比べてかなり高くなる。また、インダクタンスL4が、インダクタンスL3に比べてかなり低くなる。
次に、解析モデル50において、パーマロイからなる磁性膜に代えて、スパッタアモルファスからなる磁性膜を用いた測定例について説明する。ここで、スパッタアモルファスの電気伝導度は、1×10[siemens/m]である。また、磁性膜53として、5つの切れ込み部が形成されたリング状の磁性膜23を用いる。Q値の計算結果Q5と測定結果Q51を図12に示す。ここで、FR4基板54とステンレス板55との間隔は0.5[mm]である。計算値Q5と測定値Q51は、ほぼ一致している。
図13は、FR4基板54とステンレス板55との間隔が0.5[mm]の場合のアンテナコイル51の抵抗とインダクタンスについて、計算結果R5、L5と測定結果R51、L51を比較した図である。抵抗、インダクタンスともに、測定値と計算値がほぼ一致している。
図14は、FR4基板54とステンレス板55との間隔が2.5[mm]の場合のアンテナコイル51のQ値について、計算結果Q6と測定結果Q61を比較した図である。計算値Q6と測定値Q61は、ほぼ一致している。
図15は、FR4基板54とステンレス板55との間隔が2.5[mm]の場合のアンテナコイル51の抵抗とインダクタンスについて、計算結果R6、L6と測定結果R61、L61を比較した図である。抵抗、インダクタンスともに、測定値と計算値がほぼ一致している。
以上のようにして、磁性膜の膜厚と、磁性膜とともに一体して用いられるアンテナコイルの通信感度との関係について、解析モデル51を用いて解析した。
<磁性膜の面積に応じた通信特性の変化>
次に、磁性膜の面積について検討する。図16(A)に示すように、複数の切れ込み部が形成されたリング状の磁性膜60aが、合計4辺の膜61、62、63、64から構成されているものとする。このような磁性膜60に対して、段階的に面積を変化させるため、図16(B)に示すような合計3辺の膜61、62、64から構成される磁性膜60bと、図16(C)に示すような合計2辺の膜62、64から構成される磁性膜60cと、図16(D)に示すような合計1辺の膜61から構成される磁性膜60dとを用いて通信特性の変化について説明する。
図17は、図16(A)〜図16(D)に示すように磁性体の面積を変えた場合のQ値の計算値を示す図である。図17に示すように、1辺にした磁性膜60dでも、膜厚が数μm程度まで薄けれくなれば、他の磁性膜60a、60b、60cと比べて同様の特性となる。なお、この計測結果においては、FR4基板54とステンレス板55との間隔は2[mm]であるものとする。
以上のような、解析モデル50を用いた計算結果と実測結果から、アンテナコイル51の抵抗とインダクタンスが比較的良く一致するので、次に通信距離について検討する。
通信距離の測定結果を下記の表1に示す。
Figure 2010114563
上記の表1は、アンテナコイル51が携帯電話機などの電気機器の中に入っている条件を代表的な使用形態として、ステンレス板SUSとFR4基板との間隔が、2[mm]の場合の通信特性を示している。
ここで、Rは、アンテナコイル51の抵抗であり、Lはアンテナコイル51のインダクタンスであり、Q値は、アンテナコイル51の通信感度の評価指標値である。また、tは、リーダーライターとトランスポンダ間において13.56[MHz]の搬送波を用いたときの最大通信可能距離である。
また、上記の表1において、磁性膜の種類を示した。表1において、「従来の磁性シート」は、従来から用いられている金属粉を樹脂に練り込むことで形成される磁性膜であり、「パーマロイ」とは、パーマロイにより形成される磁性膜であり、「アモルファス」とは、アモルファスにより形成される磁性膜である。また、「ベタ状」、「リング状」とは、上述したように磁性膜の形状である。また、「3辺」、「2辺」、「1辺」とは、それぞれ上述した磁性膜60b、60c、60dに対応する形状である。
「従来の磁性シート」において11[cm]〜12[cm]が最大通信距離である点と、Q値が40程度である点とを考慮して、好適な通信特性として、アンテナコイル51のQ値が30以上としている。この条件を満たすことで、結果としてアンテナコイル51とリーダーライタとの距離が少なくとも10[cm]離れていても、互いに通信することができるという「好適な通信可能条件」が満たすことができる。
このような条件下において、上記の表1の各磁性膜を用いたトランスポンダの通信特性について検討すると、膜厚が比較的厚い40[μm]のアモルファスからなる磁性膜では、上述した「好適な通信可能条件」を満たすことができない。また、膜厚が比較的薄い5[μm]のパーマロイからなる「ベタ状」の磁性膜も、切れ込み部が形成されていないため渦電流の発生を抑制できず、上述した「好適な通信可能条件」を満たすことができない。
これに対して、膜厚が比較的薄い0.5〜3[μm]のアモルファスからなる磁性膜では、上述した「好適な通信可能条件」を満たしている。これは、膜厚が薄くなるのに伴って渦電流の流れを抑制することができ、形状も「ベタ状」ではなく渦電流の発生も抑制でき、結果としてアンテナコイルのQ値を向上させることができるからである。
以上のような表1の検討結果から明らかなように、アモルファスを用いた磁性膜では、渦電流の発生を抑えることで、薄型化を図りつつ、「従来の磁性シート」を用いた場合と同様の通信特性を実現することができる。さらに、上述したように渦電流が流れないように切れ込み部を形成することで、高い磁性特性により通信感度を良好に保ちつつ、薄型化を実現することができる。
以上の計算結果及び実測結果から明らかなように、トランスポンダ1では、磁界を受けることにより膜内で生じる渦状の電流が所定の値よりも小さくなるように、膜厚が所定の値よりも薄く形成されることで、更なる通信感度の向上を図ることができる。
なお、本実施形態においては、良導体の磁性膜を用いて、アンテナコイルのQ値が30以上を満たし、最大通信距離が少なくとも10[cm]という通信条件を満たせば、上述したアモルファスからなる磁性膜を適用したトランスポンダに限定されるものではない。
<磁性膜の幅に応じた通信特性の変化>
トランスポンダ1に係る製造工程を考慮すると、磁性膜12の幅は、アンテナコイル11の幅より広くなってしまうが、トランスポンダ1では、磁性膜12の幅を、アンテナコイル11の幅に応じて調整することで、上述した「好適な通信可能条件」を確保することができる。
例えば、1つの切れ込み部12bが形成された磁性膜12の外枠を、幅が2.5[mm]のアンテナコイル11の外枠に一致させた状態で、磁性膜12の内枠を、図18(A)に示すように、アンテナコイル11の内枠に対して距離a[mm]内側に延ばすと、アンテナコイル11のQ値とインダクタンスLは、それぞれ図18(B)、図18(C)のようにその特性が変化する。
図18(B)、図18(C)から明らかなように、上述した「好適な通信可能条件」である「Q>30」の条件を満たすためには、アンテナコイル11の内枠に対して、磁性膜12の内枠を延ばす距離a[cm]は、アンテナコイル11の幅の60%以内であることが好ましい。換言すれば、トランスポンダ1では、アンテナコイル11の幅の60%以内の範囲内で、アンテナコイル11の内枠に対して磁性膜12の内枠を延ばしても、好適な通信可能条件を確保することができる。
また、磁性膜12の外枠を、図19(A)に示すように、アンテナコイル11の外枠に対して距離b[mm]外側に延ばすと、アンテナコイル11のQ値は、図19(B)のようになる。
図19(B)から明らかなように、上述した「好適な通信可能条件」である「Q>30」の条件を満たすためには、アンテナコイル11の外枠に対して磁性膜12の外枠を延ばす距離a[cm]は、アンテナコイル11の幅の100%以内であることが好ましい。換言すれば、トランスポンダ1は、アンテナコイル11の幅の100%以内の範囲内で、アンテナコイル11の外枠に対して磁性膜12の外枠を延ばしても、好適な通信可能条件を確保できる。
以上のように、トランスポンダ1は、アンテナコイル11の内枠に対して磁性膜12の内枠がはみ出る範囲が、アンテナコイル11の幅の60パーセント以内に収まるように、アンテナコイル11の外枠に対して磁性膜12の外枠がはみ出る範囲が、アンテナコイル11の幅の100パーセント以内に収まるようにしてアンテナコイル11と磁性膜12とが重畳されることで、好適な通信可能条件を確保することができる。
無線通信システムの全体構成を示す図である。 トランスポンダに係る構成を示す図である。 磁性膜の変形例について説明するための図である。 磁性膜の厚さを変化させたときのQ値の変化を示す図である。 磁性膜に形成される切れ込み部の数の変化に応じたQ値の変化を示す図である。 磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合、磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合、磁性膜の電気伝導率が1×10[Siemens/m]の場合のそれぞれについて、膜厚に応じた透磁率の変化を示す図である。 磁性膜の膜厚の変化に応じた通信特性について解析するための解析モデルについて説明するための図である。 リング状の磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性と、ベタ状の磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性を示す図である。 磁性膜の膜厚の変化に応じた、アンテナコイルの抵抗値及びインダクタンスの変化を示す図である。 リング状の磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性と、ベタ状の磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性を示す図である。 磁性膜の膜厚の変化に応じた、アンテナコイルの抵抗値及びインダクタンスの変化を示す図である。 スパッタアモルファスからなる磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性を示す図である。 磁性膜の膜厚の変化に応じた、アンテナコイルの抵抗値及びインダクタンスの変化を示す図である。 スパッタアモルファスからなる磁性膜が重畳されたアンテナコイルの通信特性を示す図である。 磁性膜の膜厚の変化に応じた、アンテナコイルの抵抗値及びインダクタンスの変化を示す図である。 磁性膜に係る変形例について説明するための図である。 磁性体の面積を変えた場合のQ値の計算値を示す図である。 磁性膜の外枠とアンテナコイルの外枠とを一致させた状態で、磁性膜の内枠をアンテナコイルの内枠に対して内側に延ばしたときの通信特性の変化について説明するための図である。 磁性膜の内枠とアンテナコイルの内枠とを一致させた状態で、磁性膜の外枠をアンテナコイルの外枠に対して外側に延ばしたときの通信特性の変化について説明するための図である。
符号の説明
1 トランスポンダ、11、51 アンテナコイル、12、21、22、23、53、60a、60b、60c、60d 磁性膜、12a、21a、22a、23a 中空部、12b 切れ込み部、13 通信処理部、2 リーダーライター、2a アンテナ、2b 制御基板、3a 壁面、3b ステンレス板、50 解析モデル、52、54 FR4基板、55 ステンレス板、61−64 膜、100 無線通信システム

Claims (6)

  1. 発信器から発信される磁界を受けて、当該発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナコイルと、
    上記発信器から発信される磁界を上記アンテナコイルに引き込むように、このアンテナコイルの形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部を有する良導体の磁性膜とを備え、
    上記磁性膜は、上記アンテナコイルに流れる電流に対して直交する方向に、上記中空部から切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部が形成されているアンテナ装置。
  2. 上記磁性膜は、Ni−Feのパーマロイ、Co系アモルファス、又は、Fe系アモルファスにより形成された良導体の磁性膜である請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 上記発信器から磁界が発信される発信周波数は、13.56[MHz]であり、
    上記アンテナコイルは、下記の(1)式で算出されるQ値が30以上で通信可能となる請求項1又は2記載のアンテナ装置。
    Q=ωL/R ・・・(1)
    ω[rad/s]は上記アンテナコイルの共振周波数であり、L[H]は上記アンテナコイルのリアクタンス値であり、R[Ω]は上記アンテナコイルの抵抗値である。
  4. 上記アンテナコイルと上記発信器との距離が少なくとも10[cm]離れた位置でも通信可能状態である請求項3記載のアンテナ装置。
  5. 上記磁性膜は、上記アンテナコイルの内枠に対して当該磁性膜の内枠がはみ出る範囲が、当該アンテナコイルの幅の60パーセント以内に収まるように、かつ、当該アンテナコイルの外枠に対して当該磁性膜の外枠がはみ出る範囲が、当該アンテナコイルの幅の100パーセント以内に収まるようにして、当該アンテナコイルと重畳されている請求項1乃至3のうち何れか1項記載のアンテナ装置。
  6. 発信器から発信される磁界を受けて、当該発信器と誘導結合されて通信可能となるアンテナコイルと、
    上記発信器から発信される磁界を上記アンテナコイルに引き込むように、このアンテナコイルの形状に合わせて重畳する位置に形成され、中空部を有する良導体の磁性膜と、
    上記アンテナコイルに流れる電流により駆動し、上記発信器との間で通信を行う通信処理部とを備え、
    上記磁性膜は、上記アンテナコイルに流れる電流に対して直交する方向に、上記中空部から切れ込まれた少なくとも1箇所の切れ込み部が形成されているトランスポンダ。
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