JP2010113273A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像素子と位相差検出部とを備えた撮像装置において、撮像素子を用いた種々の処理と位相差検出部を用いた位相差検出とを行う上での利便性を向上させる。
【解決手段】カメラ100は、被写体の光学像を形成する交換レンズ7と、光学像を光電変換により電気信号に変換するメイン撮像素子10aと、光学像を光電変換により電気信号に変換すると共に、光が通過するように構成されているサブ撮像素子10bと、交換レンズ7からの光をメイン撮像素子10aに向かう方向及びサブ撮像素子10bに向かう方向の何れかに導くサブミラー46bと、サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】カメラ100は、被写体の光学像を形成する交換レンズ7と、光学像を光電変換により電気信号に変換するメイン撮像素子10aと、光学像を光電変換により電気信号に変換すると共に、光が通過するように構成されているサブ撮像素子10bと、交換レンズ7からの光をメイン撮像素子10aに向かう方向及びサブ撮像素子10bに向かう方向の何れかに導くサブミラー46bと、サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置に関するものである。
近年、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を用いて、被写体像を電気信号に変換し、この電気信号をデジタル化して記録するデジタルカメラが普及している。
デジタル一眼レフカメラは、被写体像の位相差を検出する位相差検出部を有し、これによりオートフォーカス(以下、単にAFともいう)を行う位相差検出方式AF機能を備えている。位相差検出方式AF機能によれば、デフォーカス方向及びデフォーカス量を検出できるため、フォーカスレンズの移動時間を短縮でき、迅速にフォーカスできるという利点を有する(例えば、特許文献1)。従来のデジタル一眼レフカメラでは、位相差検出部に被写体からの光を導くために、レンズ鏡筒から撮像素子への光路上に進出/退避可能に構成された可動ミラーを設けている。
また、いわゆるコンパクトデジタルカメラは、撮像素子を用いたビデオAFによるオートフォーカス機能を採用している(例えば、特許文献2)。こうして、コンパクトデジタルカメラでは、被写体からの光を位相差検出部へ導くためのミラーをなくすことにより小型化を実現している。このようなコンパクトデジタルカメラでは、撮像素子を露光しながらオートフォーカスを行うことができる。すなわち、オートフォーカスを行いながら、撮像素子を用いた種々の処理、例えば、撮像素子上に結像する被写体像から画像信号を取得して、カメラの背面に設けた画像表示部へ表示したり、記録部へ記録したりすることができる。このビデオAFによるオートフォーカス機能は、一般的に位相差検出方式AFに比べて精度が高いという利点がある。
特開2007−163545号公報
特開2007−135140号公報
しかしながら、特許文献2に係るデジタルカメラのようにビデオAFではデフォーカス方向を瞬時に検出することができない。例えば、コントラスト検出方式AFによれば、コントラストピークを検出することで焦点を検出するが、フォーカスレンズを現在の位置から前後に移動させる等しないと、コントラストピークの方向、即ち、デフォーカス方向を検出することができない。そのため、焦点検出に時間がかかってしまう。
つまり、焦点検出に要する時間を短縮する観点からは、位相差検出方式AFの方が有利である。しかしながら、特許文献1に係るデジタル一眼レフカメラのように位相差検出方式AFを採用している撮像装置においては、被写体からの光を位相差検出部へ導くために、レンズ鏡筒から撮像素子への光路上に可動ミラーを進出させる必要がある。そのため、位相差検出方式AFを行いながら、撮像素子を用いた種々の処理を行うことができない。また、入射光の進路を位相差検出部へ向かう進路と撮像素子へ向かう進路とで切り替える際には可動ミラーを移動させる必要があり、この可動ミラーの移動のためのタイムラグや騒音が生じる。
すなわち、従来の位相差検出方式AFを行う撮像装置においては、撮像素子を用いた種々の処理との関係で利便性が悪かった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撮像素子と位相差検出部とを備えた撮像装置において、撮像素子を用いた種々の処理と位相差検出部を用いた位相差検出とを行う上での利便性を向上させることにある。
本発明に係る撮像装置は、被写体の光学像を形成する撮像光学系と、光学像を光電変換により電気信号に変換する第1撮像素子と、光学像を光電変換により電気信号に変換すると共に、光が通過するように構成されている第2撮像素子と、前記撮像光学系からの光を前記第1撮像素子に向かう方向及び前記第2撮像素子に向かう方向の何れかに導く光路選択部と、前記第2撮像素子を通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出部とを備えるものとする。
本発明によれば、光が通過するように構成された第2撮像素子と、該第2撮像素子を通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出部とを備えることによって、第2撮像素子に光を入射させて該第2撮像素子を用いて種々の処理を行いつつ、該第2撮像素子を通過した光を用いて位相差検出部により位相差検出を行うことができる。その結果、第2撮像素子を用いた種々の処理と位相差検出部による位相差検出とを並行して行うことができ、あるいは、第2撮像素子を用いた種々の処理と位相差検出部による位相差検出との切り替えを即座にかつ静かに行うことができ、撮像装置の利便性を向上させることができる。さらに、光を透過させる第2撮像素子とは別に、第1撮像素子を設けると共に、光路選択部により被写体からの光路を第1撮像素子へ向かう方向と第2撮像素子へ向かう方向とで切り替えることによって、光を透過させる第2撮像素子と、そのようには構成されていない第1撮像素子とを使い分けることができ、ひいては、撮像装置の利便性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る撮像装置としてのカメラについて説明する。
実施形態に係るカメラ100は、図1に示すように、交換レンズ式の一眼レフデジタルカメラであり、主に、カメラシステムの主要な機能を有するカメラ本体4と、カメラ本体4に取り外し可能に装着された交換レンズ7とから構成されている。交換レンズ7は、カメラ本体4の前面に設けられたボディマウント41に装着されている。ボディマウント41には電気切片41aが設けられている。
−カメラ本体の構成−
カメラ本体4は、被写体像を撮影画像として取得するメイン撮像ユニット1Aと、焦点調節を行うためのサブ撮像ユニット1Bと、メイン撮像ユニット1Aの露光状態を調節するシャッタユニット42と、メイン撮像ユニット1Aに入射する被写体像の赤外光除去とモアレ現象を軽減するためのIRカット兼OLPF(Optical Low Pass Filter)43と、カメラ本体4の背面に設けられて、液晶モニタで構成され、撮影画像やライブビュー画像や各種情報を表示する画像表示部44と、ファインダ65を介して被写体像を視認するためのファインダ光学系6と、交換レンズ7からの入射光をファインダ光学系6に導く半透過のクイックリターンミラー46aと、クイックリターンミラー46aを透過した光をサブ撮像ユニット1Bへ導くサブミラー46bと、ボディ制御部5とを有している。カメラ本体4は、ファインダ光学系6を介して被写体像を視認しながら撮影を行うファインダ撮影モードと、画像表示部44を介して被写体像を視認しながら撮影を行うライブビュー撮影モードとを有している。このカメラ本体4が撮像装置本体を構成する。
カメラ本体4は、被写体像を撮影画像として取得するメイン撮像ユニット1Aと、焦点調節を行うためのサブ撮像ユニット1Bと、メイン撮像ユニット1Aの露光状態を調節するシャッタユニット42と、メイン撮像ユニット1Aに入射する被写体像の赤外光除去とモアレ現象を軽減するためのIRカット兼OLPF(Optical Low Pass Filter)43と、カメラ本体4の背面に設けられて、液晶モニタで構成され、撮影画像やライブビュー画像や各種情報を表示する画像表示部44と、ファインダ65を介して被写体像を視認するためのファインダ光学系6と、交換レンズ7からの入射光をファインダ光学系6に導く半透過のクイックリターンミラー46aと、クイックリターンミラー46aを透過した光をサブ撮像ユニット1Bへ導くサブミラー46bと、ボディ制御部5とを有している。カメラ本体4は、ファインダ光学系6を介して被写体像を視認しながら撮影を行うファインダ撮影モードと、画像表示部44を介して被写体像を視認しながら撮影を行うライブビュー撮影モードとを有している。このカメラ本体4が撮像装置本体を構成する。
カメラ本体4には、カメラシステムの電源の入切を操作する電源スイッチ40aと、撮影者がフォーカシング時およびレリーズ時に操作するレリーズボタン40bと、種々の撮影モード及び機能のON/OFFを切り替える設定スイッチ40c,40dと、ファインダモード設定スイッチ40gとが設けられている。
電源スイッチ40aにより電源がON状態になると、カメラ本体4および交換レンズ7の各部に電源が供給される。
レリーズボタン40bは、2段式であって、半押しすることで後述するオートフォーカスやAE等を行う一方、全押しすることでレリーズが行われる。
AF設定スイッチ40cは、後述する3つのオートフォーカス機能を切り替えるためのスイッチである。カメラ本体4は、このAF設定スイッチ40cが切り替えられることによって、オートフォーカス機能を3つのうちの何れかに設定するように構成されている。
連写設定スイッチ40dは、後述する連写モードの設定/解除を行うためのスイッチである。カメラ本体4は、この連写設定スイッチ40dが操作されることによって、通常撮影モードと連写モードとを切替可能に構成されている。
また、これらの設定スイッチ40c,40dは、カメラ撮影機能を種々選択するメニュー内の選択項目であってもよいことは言うまでもない。
ファインダモード設定スイッチ40gは、ファインダ撮影モードとライブビュー撮影モードとを切り替えるためのスイッチである。ファインダモード設定スイッチ40gをON操作することによってファインダ撮影モードに設定される一方、OFF操作することによってライブビュー撮影モードに設定される。
メイン撮像ユニット1Aは、詳しくは後述するが、光電変換により被写体像を電気信号に変換するものである。メイン撮像ユニット1Aは、被写体像を撮像画像として取得するためのものである。このメイン撮像ユニット1Aは、撮像光学系としての交換レンズ7によって形成される光路X上であって、カメラ本体4内部の背面側に配設されている。このメイン撮像ユニット1Aは、ブレ補正ユニット45によって光軸Xに直行する平面内で移動可能に構成されている。
サブ撮像ユニット1Bは、詳しくは後述するが、光電変換により被写体像を電気信号に変換すると共に、位相差検出方式の焦点検出を行うものである。サブ撮像ユニット1Bは、後述するライブビュー画像を取得したり、測光を行うためのものである。サブ撮像ユニット1Bは、カメラ本体4内部の前記光路X外であって、且つ光路Xよりも下方に配設されている。また、サブ撮像ユニット1Bは、被写体からサブ撮像ユニット1Bまでの光路長が被写体からメイン撮像ユニット1Aまでの光路長と等しくなる位置に配設されている。
ファインダ光学系6は、クイックリターンミラー46aからの反射光が結像するファインダスクリーン61と、ファインダスクリーン61に投影された被写体像を正立像に変換するペンタプリズム62と、投影された被写体像を拡大視認する接眼レンズ63と、ファインダ視野内に各種情報を表示するインファインダ表示部64と、カメラ本体4の背面に設けられたファインダ65とを含んでおり、カメラ本体4内部の光路X外であって且つ光路Xよりも上方に配設されている。
すなわち、ファインダスクリーン61上に結像された被写体像をペンタプリズム62及び接眼レンズ63を介して該ファインダ65から観察することができる。
クイックリターンミラー46aは、入射光を反射及び透過可能な半透過ミラーであって、シャッタユニット42の前方において、被写体からメイン撮像ユニット1Aへ向かう光路X上の反射位置(図1の実線参照)と光路X外であって且つファインダ光学系6に近接した退避位置(図1の二点鎖線参照)との間で回動自在に構成されている。クイックリターンミラー46aは、反射位置において、入射光をファインダ光学系6へ向かって反射する反射光とクイックリターンミラー46aの背面側に透過させる透過光とに分割する。
詳しくは、クイックリターンミラー46aは、シャッタユニット42の前方(即ち、被写体側)に配設されていて、シャッタユニット42上部の前方において水平に延びる軸Y回りに回動自在に支持されている。このクイックリターンミラー46aは、付勢バネ(図示省略)によって退避位置側へ付勢されている。また、クイックリターンミラー46aは、シャッタユニット42の開閉を行うモータ(図示省略)により付勢バネが巻き上げられることによって、反射位置まで移動する。反射位置まで移動させられたクイックリターンミラー46aは、電磁石等によって反射位置において係止される。そして、この係止を解除することによって、クイックリターンミラー46aは、付勢バネの力で退避位置まで回動する。
すなわち、入射光の一部をファインダスクリーン61に導くときには、モータで付勢バネを巻き上げることによって、クイックリターンミラー46aを反射位置に位置させる。一方、入射光の全てをメイン撮像ユニット1Aに導くときには、電磁石等による係止を解除することによって、該付勢バネの弾性力によりクイックリターンミラー46aを退避位置まで回動させる。
また、クイックリターンミラー46aの背面には、サブミラー46bが設けられている。このサブミラー46bは、入射光を全反射するミラーであって、クイックリターンミラー46aの背面側であって且つシャッタユニット42の前方に配設されて、クイックリターンミラー46aと連動して動作する。詳しくは、サブミラー46bは、クイックリターンミラー46aが反射位置に位置するときには、光路X上の反射位置(図1の実線参照)に位置して、該クイックリターンミラー46aを透過する透過光をサブ撮像ユニット1Bへ向かう方向へ反射する。一方、サブミラー46bは、クイックリターンミラー46aが退避位置に位置するときには、光路X外において、該クイックリターンミラー46aと重なり合った状態となる退避位置(図1の二点鎖線参照)に位置して、メイン撮像ユニット1Aへ入射する入射光に影響を与えないように構成されている。このサブミラー46bが光路選択部を構成する。
さらに、クイックリターンミラー46aの背面には、遮光板(図示省略)が設けられている。この遮光板は、カム機構に案内されながら、クイックリターンミラー46aと連動して動作する。具体的には、遮蔽板は、クイックリターンミラー46aが退避位置に位置するときに、クイックリターンミラー46aを下方(被写体からメイン撮像ユニット1Aへの光路X側)から覆うように構成されている。こうすることで、クイックリターンミラー46aが退避位置に位置するときに、ファインダ光学系6から入射してくる光がメイン撮像ユニット1Aへ到達することを防止している。一方、遮蔽板は、クイックリターンミラー46aが反射位置に位置するときには、光路X外であって且つ光路Xを挟んでファインダスクリーン61と反対側において折り畳まれた状態となるように構成されている。こうすることで、クイックリターンミラー46aが反射位置に位置するときには、クイックリターンミラー46aによりファインダ光学系6へ反射される光や、クイックリターンミラー46aを透過する光に遮光板が影響を与えることを防止している。
このように、クイックリターンミラー46aを半透過にすると共に、遮光板を設けることによって、撮影前にはファインダ光学系6による被写体像の視認を可能としつつ、サブ撮像ユニット1Bに光を到達させることができると共に、撮影時には被写体からの光をメイン撮像ユニット1Aへ導きつつ、ファインダ光学系6から入射した光がメイン撮像ユニット1Aに到達することを遮光板により防止することができる。
ボディ制御部5は、ボディマイコン50と、不揮発性メモリ50aと、シャッタユニット42の駆動を制御するシャッタ制御部51と、メイン撮像ユニット1Aの動作を制御すると共にメイン撮像ユニット1Aからの電気信号をA/D変換してボディマイコン50へ出力する撮像ユニット制御部52と、例えばカード型記録媒体や内部メモリである画像格納部58からの画像データの読み出し及び該画像格納部58への画像データの記録を行う画像読み出し/記録部53と、画像読み出し/記録部53を制御する画像記録制御部54と、画像表示部44の表示を制御する画像表示制御部55と、カメラ本体4のブレにより生じる像ブレ量を検出するブレ検出部56と、ブレ補正ユニット45を制御する補正ユニット制御部57と、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bの跳ね上げ駆動を制御するミラー制御部59とを含む。このボディ制御部5が撮像素子を制御すると共に、少なくとも位相差検出ユニット20の検出結果に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動制御することによって焦点位置を調節する制御部を構成する。
ボディマイコン50は、カメラ本体4の中枢を司る制御装置であり、各種シーケンスの制御を行う。ボディマイコン50には、例えば、CPU,ROM,RAMが搭載されている。そして、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、ボディマイコン50は様々な機能を実現することができる。
このボディマイコン50は、電源スイッチ40a、レリーズボタン40b及び各設定スイッチ40c,40dからの入力信号が入力されると共に、シャッタ制御部51、撮像ユニット制御部52、画像読み出し/記録部53、画像記録制御部54、補正ユニット制御部57及びミラー制御部59等に対し制御信号を出力するように構成されており、シャッタ制御部51、撮像ユニット制御部52、画像読み出し/記録部53、画像記録制御部54、補正ユニット制御部57及びミラー制御部59等にそれぞれの制御を実行させる。また、ボディマイコン50は、後述するレンズマイコン80とマイコン間通信を行う。
例えば、ボディマイコン50の指示により、撮像ユニット制御部52がメイン撮像ユニット1Aからの電気信号をA/D変換してボディマイコン50へ出力する。ボディマイコン50は、取り込んだ電気信号に所定の画像処理を施して画像信号を作成する。そして、ボディマイコン50は、画像読み出し/記録部53に画像信号を送信すると共に、画像記録制御部54に画像の記録及び表示の指示を行って、画像格納部58への画像信号の保存と画像表示制御部55への画像信号の送信を行わせる。画像表示制御部55は、送信されてきた画像信号に基づいて画像表示部44を制御して、該画像表示部44に画像を表示させる。
不揮発性メモリ50aには、カメラ本体4に関する各種情報(本体情報)が格納されている。この本体情報には、例えば、カメラ本体4のメーカー名、製造年月日、型番、ボディマイコン50にインストールされているソフトのバージョン、およびファームアップに関する情報などのカメラ本体4を特定するための型式に関する情報(本体特定情報)、カメラ本体4がブレ補正ユニット45及びブレ検出部56等の像ブレを補正するための手段を搭載しているか否かに関する情報、ブレ検出部56の型番および感度などの検出性能に関する情報、エラー履歴なども含まれている。尚、これらの情報は、不揮発性メモリ50aの代わりにボディマイコン50内のメモリ部に格納されていてもよい。
ブレ検出部56は、手ブレなどに起因するカメラ本体4の動きを検出する角速度センサを備える。角速度センサは、カメラ本体4が静止している状態での出力を基準としてカメラ本体4が動く方向に応じて正負の角速度信号を出力する。尚、本実施の形態では、ヨーイング方向及びピッチング方向の2方向を検出するために角速度センサを2個設けている。出力された角速度信号は、フィルタ処理、アンプ処理等を経て、A/D変換部によりデジタル信号に変換されてボディマイコン50に与えられる。
−交換レンズの構成−
交換レンズ7は、カメラ本体4内のメイン撮像ユニット1Aに被写体像を結ぶための撮像光学系を構成しており、主に、フォーカシングを行うフォーカス調節部7Aと、絞りを調節する絞り調節部7Bと、光路を調節することで像ブレを補正するレンズ用像ブレ補正部7Cと、交換レンズ7の動作を制御するレンズ制御部8とを有している。
交換レンズ7は、カメラ本体4内のメイン撮像ユニット1Aに被写体像を結ぶための撮像光学系を構成しており、主に、フォーカシングを行うフォーカス調節部7Aと、絞りを調節する絞り調節部7Bと、光路を調節することで像ブレを補正するレンズ用像ブレ補正部7Cと、交換レンズ7の動作を制御するレンズ制御部8とを有している。
交換レンズ7は、レンズマウント71を介して、カメラ本体4のボディマウント41に取り付けられている。また、レンズマウント71には、交換レンズ7がカメラ本体4に取り付けられてときにボディマウント41の電気切片41aと電気的に接続される電気切片71aが設けられている。
フォーカス調節部7Aは、フォーカスを調節するフォーカスレンズ群72で構成されている。フォーカスレンズ群72は、交換レンズ7の規格として定められた最至近合焦位置から無限合焦位置までの区間で光軸X方向に移動可能である。また、フォーカスレンズ群72は、後述するコントラスト検出方式による合焦位置検出の場合、合焦位置を挟んで光軸X方向前後に移動可能である必要があるため、上述の最至近合焦位置から無限合焦位置までの区間よりもさらに光軸X方向前後に移動可能なレンズシフト余裕区間を有している。なお、フォーカスレンズ群72は、必ずしも複数のレンズで構成される必要はなく、1枚のレンズで構成されていてもよい。
絞り調節部7Bは、絞りまたは開放を調節する絞り部73で構成されている。この絞り部73が光量調節部を構成する。
レンズ用像ブレ補正部7Cは、ブレ補正レンズ74と、ブレ補正レンズ74を光軸Xに直行する平面内で移動させるブレ補正レンズ駆動部74aとを有している。
レンズ制御部8は、レンズマイコン80と、不揮発性メモリ80aと、フォーカスレンズ群72の動作を制御するフォーカスレンズ群制御部81と、フォーカスレンズ群制御部81の制御信号を受けてフォーカスレンズ群72を駆動するフォーカス駆動部82と、絞り部73の動作を制御する絞り制御部83と、交換レンズ7のブレを検出するブレ検出部84と、ブレ補正レンズ駆動部74aを制御するブレ補正レンズユニット制御部85とを有する。
レンズマイコン80は、交換レンズ7の中枢を司る制御装置であり、交換レンズ7に搭載された各部に接続されている。具体的には、レンズマイコン80には、CPU、ROM、RAMが搭載されており、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、様々な機能を実現することができる。例えば、レンズマイコン80は、ボディマイコン50からの信号に基づいてレンズ用像ブレ補正装置(ブレ補正レンズ駆動部74a等)を補正可能状態または補正不能状態に設定する機能を有している。また、レンズマウント71に設けられた電気切片71aとボディマウント41に設けられた電気切片41aとの接触により,ボディマイコン50およびレンズマイコン80は電気的に接続されており、互いに情報の送受信が可能となっている。
また、不揮発性メモリ80aには、交換レンズ7に関する各種情報(レンズ情報)が格納されている。このレンズ情報には、例えば、交換レンズ7のメーカー名、製造年月日、型番、レンズマイコン80にインストールされているソフトのバージョンおよびファームアップに関する情報などの交換レンズ7を特定するための型式に関する情報(レンズ特定情報)、交換レンズ7がブレ補正レンズ駆動部74a及びブレ検出部84等の像ブレを補正するための手段を搭載しているか否かに関する情報、像ブレを補正するための手段を搭載している場合は、ブレ検出部84の型番および感度などの検出性能に関する情報、ブレ補正レンズ駆動部74aの型番および最大補正可能角度などの補正性能に関する情報(レンズ側補正性能情報)、像ブレ補正を行うためのソフトのバージョンなどが含まれている。さらに、レンズ情報には、ブレ補正レンズ駆動部74aの駆動に必要な消費電力に関する情報(レンズ側消費電力情報)およびブレ補正レンズ駆動部74aの駆動方式に関する情報(レンズ側駆動方式情報)も含まれている。尚、不揮発性メモリ80aは、ボディマイコン50から送信された情報を格納可能である。尚、これらの情報は、不揮発性メモリ80aの代わりに、レンズマイコン80内のメモリ部に格納されていてもよい。
フォーカスレンズ群制御部81は、フォーカスレンズ群72の光軸方向の絶対位置を検出する絶対位置検出部81aと、フォーカスレンズ群72の光軸方向の相対位置を検出する相対位置検出部81bとを有している。絶対位置検出部81aは、交換レンズ7の筐体におけるフォーカスレンズ群72の絶対位置を検出するものである。絶対位置検出部81aは、例えば、数bitの接触型エンコーダ基板とブラシとによって構成され、絶対位置を検出可能に構成されている。相対位置検出部81bは、それのみではフォーカスレンズ群72の絶対位置を検出することができないが、フォーカスレンズ群72の移動方向は検出可能であり、例えば二相エンコーダを用いている。二相エンコーダは回転パルスエンコーダや、MR素子、ホール素子など、フォーカスレンズ群72の光軸方向の位置に応じて等しいピッチで2値の信号を交互に出力するものが2つ設けられており、これらのピッチの位相をずらすように設置されている。レンズマイコン80は、相対位置検出部81bの出力からフォーカスレンズ群72の光軸方向の相対位置を算出する。
ブレ検出部84は,手ブレなどに起因する交換レンズ7の動きを検出する角速度センサを備える。角速度センサは、交換レンズ7が静止している状態での出力を基準として交換レンズ7が動く方向に応じて正負の角速度信号を出力する。尚、本実施の形態では、ヨーイング方向及びピッチング方向の2方向を検出するために角速度センサを2個設けている。出力された角速度信号は、フィルタ処理、アンプ処理等を経て、A/D変換部によりデジタル信号に変換されてレンズマイコン80に与えられる。
ブレ補正レンズユニット制御部85は、移動量検出部(図示せず)を備える。移動量検出部は、ブレ補正レンズ74の実際の移動量を検出する検出部である。ブレ補正レンズユニット制御部85は、移動量検出部からの出力に基づいて、ブレ補正レンズ74を帰還制御している。
尚、カメラ本体4及び交換レンズ7の両方にブレ検出部56,84とブレ補正装置45,74aを搭載した例を示したが、カメラ本体4及び交換レンズ7の何れかにブレ検出部及びブレ補正装置が搭載されていてもよく、何れにもブレ検出部及びブレ補正装置が搭載されていない場合であってもよい(その場合は、上述のブレ補正に関するシーケンスを排除すればよい)。
−撮像ユニットの構成−
メイン撮像ユニット1Aは、図2に示すように、被写体像を電気信号に変換するためのメイン撮像素子10aと、メイン撮像素子10aを保持するためのメイン用パッケージ31Aとを有している。
メイン撮像ユニット1Aは、図2に示すように、被写体像を電気信号に変換するためのメイン撮像素子10aと、メイン撮像素子10aを保持するためのメイン用パッケージ31Aとを有している。
メイン撮像素子10aは、インターライン型CCDイメージセンサであって、図3に示すように、半導体材料で構成された光電変換部11と、垂直レジスタ12と、転送路13と、マスク14と、カラーフィルタ15と、マイクロレンズ16とを有している。このメイン撮像素子10aが第1撮像素子を構成する。
光電変換部11は、基板11aと、基板11a上に配列された複数の受光部(画素ともいう)11b,11b,…とを有している。
基板11aは、Si(シリコン)ベースで構成されている。詳しくは、基板11aは、Si単結晶基板又はSOI(Silicon On Insulator wafer)で構成されている。特に、SOI基板は、Si薄膜とSiO2薄膜のサンドイッチ構造をなし、エッチングの処理などにおいてSiO2層で反応をとめることが可能であり、安定した基板加工を行う上で有利である。
また、受光部11bは、フォトダイオードで構成されていて、光を吸収して電荷を発生する。受光部11b,11b,…は、基板11a上において行列状に配列された微小な方形の画素領域内にそれぞれ設けられている(図4参照)。
垂直レジスタ12は、受光部11bごとに設けられており、受光部11bに蓄積された電荷を一時蓄積する役割を有する。つまり、受光部11bに蓄積された電荷は、垂直レジスタ12に転送される。垂直レジスタ12に転送された電荷は、転送路13を介して水平レジスタ(図示省略)に転送され、増幅器(図示省略)に送られる。増幅器に送られた電荷は、増幅され電気信号として取り出される。
マスク14は、受光部11bを被写体側に露出させる一方、垂直レジスタ12及び転送路13を覆うように設けられていて、垂直レジスタ12及び転送路13に光が入射することを防止している。
カラーフィルタ15及びマイクロレンズ16は、各受光部11bに対応して前記微小な方形の画素領域ごとに設けられている。
カラーフィルタ15は、特定の色だけを透過させるためのものであり、原色フィルタ又は補色フィルタが用いられる。本実施形態では、図4に示すように、いわゆるベイヤー型の原色フィルタが用いられている。すなわち、メイン撮像素子10a全体としては、2行2列に隣接する4つのカラーフィルタ15,15,…(又は4つの画素領域)を1つの繰り返し単位としたときに、該繰り返し単位中において、一方の対角方向に2つの緑のカラーフィルタ(即ち、緑色の可視光波長域に対して緑色以外の他の色の可視光波長域よりも高い透過率を持つカラーフィルタ)15g,15gが配列され、他方の対角方向に赤のカラーフィルタ(即ち、赤色の可視光波長域に対して赤色以外の他の色の可視光波長域よりも高い透過率を持つカラーフィルタ)15rと青のカラーフィルタ(即ち、青色の可視光波長域に対して青色以外の他の色の可視光波長域よりも高い透過率を持つカラーフィルタ)15bとが配列されている。全体として緑のカラーフィルタ15g,15g,…が縦横に1つおきに配置されている。
マイクロレンズ16は、光を集光して受光部11bに入射させるものである。このマイクロレンズ16によって受光部11bを効率良く照射できる。
このように構成されたメイン撮像素子10aは、メイン用パッケージ31Aに保持されている(図2参照)。このメイン用パッケージ31Aが保持部を構成する。
詳しくは、メイン用パッケージ31Aは、平板状の底板31aにフレーム32が設けられていると共に、四方には立壁31b,31b,…が設けられている。メイン撮像素子10aは、立壁31b,31b,…により四方を覆われるようにして、フレーム32にマウントされると共に、フレーム32に対してボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。
また、メイン用パッケージ31Aの立壁31b,31b,…の先端には、メイン撮像素子10aの撮像面(受光部11b,11b,…が設けられている面)を覆うようにカバーガラス33が取り付けられている。このカバーガラス33によって、メイン撮像素子10aがパッケージ内に密封されており、メイン撮像素子10aの撮像面はゴミの付着などから保護されている。
次に、サブ撮像ユニット1Bについて説明する。サブ撮像ユニット1Bは、図5に示すように、被写体像を電気信号に変換するためのサブ撮像素子10bと、サブ撮像素子10bを保持するためのサブ用パッケージ31Bと、位相差検出方式の焦点検出(即ち、合焦判定)を行うための位相差検出ユニット20とを有している。
サブ撮像素子10bは、インターライン型CCDイメージセンサであって、図6に示すように、基本的な構成は、メイン撮像素子10aと同様である。ただし、サブ撮像素子10bは、メイン撮像素子10aと異なり、基板11aに、照射された光を透過させる透過部17,17,…が複数形成されている。透過部17は、基板11aにおける受光部11bが設けられている面とは反対側の面(以下、単に裏面ともいう)11cを切削、研磨又はエッチングにより凹状に陥没させることによって形成されており、周辺部よりも薄く形成されている。さらに詳しくは、透過部17は、最も薄肉になっている陥没面17aと、該陥没面17aと裏面11cとを繋ぐ傾斜面17b,17bとを有している。
この基板11aにおける透過部17を光が透過する程度の厚みに形成することによって、光電変換部11に照射された光のうち該透過部17に照射された光の一部は電荷に変換されずに該光電変換部11を透過する。例えば、透過部17における基板11aの厚みを2〜3μmに設定することによって、近赤外光より長波長側を約50%透過させることができる。
また、傾斜面17b,17bは、透過部17を透過する際に該傾斜面17bで反射する光が後述する位相差検出ユニット20のコンデンサレンズ21a,21a,…へ向かわない角度に設定されている。こうすることで、後述するラインセンサ24aに実像でない像が形成されることを防止している。
この透過部17が、サブ撮像素子10bに入射する光を透過、即ち、通過させる薄肉部を構成する。ここで、少なくとも本明細書においては、「通過」は「透過」を含む概念である。
尚、サブ撮像素子10bの画素数は、メイン撮像素子10aに比べて少なくなっている。すなわち、サブ撮像素子10bの解像度は、メイン撮像素子10aの解像度に比べて低くなっている。例えば、サブ撮像素子10bは、VGAクラスの撮像素子で構成されている。詳しくは後述するが、サブ撮像素子10bは、被写体を特定したり、測光を行ったりする用途に用いられるため、解像度が低くても支障がない。
また、サブ用パッケージ31Bの基本的な構成も、前記メイン用パッケージ31Aと同様である。ただし、サブ用パッケージ31Bは、図5に示すように、該メイン用パッケージ31Aと異なり、開口31c,31c,…が形成されている。
詳しくは、サブ用パッケージ31Bは、平板状の底板31aにフレーム32が設けられていると共に、四方には立壁31b,31b,…が設けられている。サブ撮像素子10bは、立壁31b,31b,…により四方を覆われるようにして、フレーム32にマウントされると共に、フレーム32に対してボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。
また、サブ用パッケージ31Bの立壁31b,31b,…の先端には、サブ撮像素子10bの撮像面(受光部11b,11b,…が設けられている面)を覆うようにカバーガラス33が取り付けられている。このカバーガラス33によって、サブ撮像素子10bの撮像面はゴミの付着などから保護されている。
ここで、サブ用パッケージ31Bの底板31aには、サブ撮像素子10bの透過部17,17,…に対応する位置に該透過部17,17,…と同じ個数だけ開口31c,31c,…が貫通形成されている。この開口31c,31c,…により、サブ撮像素子10bを透過した光が、後述する位相差検出ユニット20まで到達する。この開口31cが通過部を構成する。
尚、サブ用パッケージ31Bの底板31aには、必ずしも開口31cが貫通形成される必要はない。すなわち、サブ撮像素子10bを透過した光が位相差検出ユニット20まで到達する構成であれば、底板31aに透明部若しくは半透明部を形成する等の構成であってもよい。
位相差検出ユニット20は、サブ撮像素子10bの背面側(被写体と反対側)に設けられて、サブ撮像素子10bからの通過光を受光して位相差検出を行う。詳しくは、位相差検出ユニット20は、受光した通過光を測距のための電気信号に変換する。この位相差検出ユニット20が位相差検出部を構成する。
この位相差検出ユニット20は、図5,7に示すように、コンデンサレンズユニット21と、マスク部材22と、セパレータレンズユニット23と、ラインセンサユニット24と、これらコンデンサレンズユニット21、マスク部材22、セパレータレンズユニット23及びラインセンサユニット24を取り付けるためのモジュール枠25とを有している。コンデンサレンズユニット21、マスク部材22、セパレータレンズユニット23及びラインセンサユニット24は、サブ撮像素子10bの厚さ方向に沿って該サブ撮像素子10b側からこの順で並んでいる。
コンデンサレンズユニット21は、複数のコンデンサレンズ21a,21a,…を一体的にユニット化したものである。コンデンサレンズ21a,21a,…は、透過部17,17,…と同じ数だけ設けられている。各コンデンサレンズ21aは、入射する光を集光するためのものであり、サブ撮像素子10bを透過して拡がりつつある光を集光して、セパレータレンズユニット23の後述するセパレータレンズ23aへと導く。各コンデンサレンズ21aは、入射面21bが凸状に形成されていると共に、入射面21b近傍が円柱状に形成されている。
このコンデンサレンズ21aを設けることによって、セパレータレンズ23aへの入射角度が立つ(入射角が小さくなる)ため、セパレータレンズ23aの収差を抑えることができると共に、後述するラインセンサ24a上の被写体像間隔を小さくすることができる。その結果、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aを小型化することができる。また、撮像光学系からの被写体像の焦点位置がサブ撮像ユニット1Bから大きく外れたとき(詳しくは、サブ撮像ユニット1Bのサブ撮像素子10bから大きく外れたとき)、その像のコントラストが著しく下がるが、本実施形態によれば、コンデンサレンズ21aとセパレータレンズ23aによる縮小効果によりコントラストの低下を抑え、焦点検出範囲を広くすることもできる。尚、焦点位置近傍における高精度な位相差検出等の場合、セパレータレンズ23aやラインセンサ24a等の寸法に余裕がある場合等においては、コンデンサレンズユニット21を設けなくてもよい。
マスク部材22は、コンデンサレンズユニット21とセパレータレンズユニット23との間に配設される。マスク部材22は、各セパレータレンズ23aに対応する位置ごとに2つのマスク開口22a,22aが形成されている。つまり、マスク部材22は、セパレータレンズ23aのレンズ面を2つの領域に分割して、該2つの領域だけをコンデンサレンズ21a側に露出させている。すなわち、マスク部材22は、コンデンサレンズ21aにより集光された光を2つの光束に瞳分割して、セパレータレンズ23aへ入射させる。このマスク部材22により隣り合う一方のセパレータレンズ23aからの有害光などが他方のセパレータレンズ23aに入らないようにすることができる。尚、このマスク部材22は、設けなくともよい。
セパレータレンズユニット23は、複数のセパレータレンズ23a,23a,…を有し、これら複数のセパレータレンズ23a,23a,…を一体的にユニット化したものである。セパレータレンズ23a,23a,…は、コンデンサレンズ21a,21a,…と同様に、透過部17,17,…と同じ数だけ設けられている。各セパレータレンズ23aは、マスク部材22を通過して入射してきた2つの光束を、同一の2つの被写体像としてラインセンサ24a上に結像させる。
ラインセンサユニット24は、複数のラインセンサ24a,24a,…と該ラインセンサ24a,24a,…を設置する設置部24bとを有する。ラインセンサ24a,24a,…は、コンデンサレンズ21a,21a,…と同様に、透過部17,17,…と同じ数だけ設けられている。各ラインセンサ24aは、撮像面上に結像する像を受光して電気信号に変換する。つまり、ラインセンサ24aの出力から、2つの被写体像の間隔を検出することができ、その間隔によってサブ撮像素子10bに結像する被写体像の焦点のずれ量(即ち、デフォーカス量(Df量))及び焦点がどちらの方向にずれているか(即ち、デフォーカス方向)を求めることができる(以下、これらDf量及びデフォーカス方向等をデフォーカス情報ともいう)。
このように構成されたコンデンサレンズユニット21、マスク部材22、セパレータレンズユニット23及びラインセンサユニット24は、モジュール枠25に配設されている。
モジュール枠25は、枠状に形成された部材であって、その内周には、内側に向かって突出する取付部25aが設けられている。取付部25aのサブ撮像素子10b側には、階段状に第1取付部25b及び第2取付部25cが形成されている。また、取付部25aのサブ撮像素子10bと反対側には、第3取付部25dが形成されている。
そして、サブ撮像素子10b側から、モジュール枠25の第2取付部25cにマスク部材22が取り付けられ、第1取付部25bにコンデンサレンズユニット21が取り付けられている。これらコンデンサレンズユニット21及びマスク部材22は、それぞれ第1取付部25b及び第2取付部25cに取り付けられる際に、図5,7に示すように、周縁部がモジュール枠25に嵌り込むように形成されており、それによりモジュール枠25に対して位置決めされる。
一方、サブ撮像素子10bの反対側から、モジュール枠25の第3取付部25dにセパレータレンズユニット23が取り付けられている。第3取付部25dには、コンデンサレンズユニット21と反対側に突出する位置決めピン25eと方向基準ピン25fとが設けられている。一方、セパレータレンズユニット23には、これら位置決めピン25e及び方向基準ピン25fにそれぞれ対応する位置決め孔23b及び方向基準孔23cが形成されている。位置決めピン25eと位置決め孔23bとは嵌合するようにそれぞれの径が設定されている。一方、方向基準ピン25fと方向基準孔23cとは緩やかに嵌るようにそれぞれの径が設定されている。すなわち、セパレータレンズユニット23は、位置決め孔23b及び方向基準孔23cをそれぞれ第3取付部25dの位置決めピン25e及び方向基準ピン25fに挿通させることによって、第3取付部25dに取り付ける際の方向等の姿勢が規定されると共に、位置決め孔23bと位置決めピン25eとの嵌合によって第3取付部25dに対して位置決めされる。こうして、セパレータレンズユニット23が姿勢及び位置を決めて取り付けられたとき、セパレータレンズ23a,23a,…の各レンズ面は、コンデンサレンズユニット21の側を向くと共に、マスク開口22a,22aと対向した状態になる。
こうして、コンデンサレンズユニット21、マスク部材22及びセパレータレンズユニット23は、モジュール枠25に対して位置決めされた状態で取り付けられる。すなわち、これらコンデンサレンズユニット21、マスク部材22及びセパレータレンズユニット23は、モジュール枠25を介して、互いの位置関係が位置決めされる。
そして、ラインセンサユニット24が、セパレータレンズユニット23の背面側(コンデンサレンズユニット21と反対側)からモジュール枠25に対して取り付けられる。このとき、ラインセンサユニット24は、各セパレータレンズ23aを透過した光がラインセンサ24aに入射するように位置決めされた状態でモジュール枠25に取り付けられる。
したがって、コンデンサレンズユニット21、マスク部材22、セパレータレンズユニット23及びラインセンサユニット24をモジュール枠25に取り付けることによって、コンデンサレンズ21a,21a,…に入射した光が、該コンデンサレンズ21a,21a,…を透過して、マスク部材22を介してセパレータレンズ23a,23a,…に入射し、セパレータレンズ23a,23a,…を透過した光がラインセンサ24a,24a,…上に結像するように、コンデンサレンズ21a,21a,…、マスク部材22、セパレータレンズ23a,23a,…及びラインセンサ24a,24a,…がそれぞれ位置決めされた状態で配列される。
このように構成されたサブ撮像素子10bと位相差検出ユニット20とは、互いに接合される。詳しくは、サブ撮像素子10bにおけるサブ用パッケージ31Bの開口31cと位相差検出ユニット20におけるコンデンサレンズ21aとが、互いに嵌合するように構成されている。つまり、位相差検出ユニット20におけるコンデンサレンズ21a,21a,…を、サブ撮像素子10bにおけるサブ用パッケージ31Bの開口31c,31c,…に嵌め込んだ状態で、モジュール枠25をサブ用パッケージ31Bに接着する。こうすることでサブ撮像素子10bと位相差検出ユニット20とを互いに位置決めした状態で接合することができる。このように、コンデンサレンズ21a,21a,…、セパレータレンズ23a,23a,…及びラインセンサ24a,24a,…は、一体的にユニット化されると共に、ユニット化された状態でサブ用パッケージ31Bに取り付けられる。
このとき、全ての開口31c,31c,…と全てのコンデンサレンズ21a,21a,…とを互いに嵌合するように構成してもよい。あるいは、そのうちのいくつかの開口31c,31c,…とコンデンサレンズ21a,21a,…だけを嵌合状態とし、残りの開口31c,31c,…とコンデンサレンズ21a,21a,…とは緩やかに嵌るように構成してもよい。後者の場合には、最も撮像面中央に近いコンデンサレンズ21aと開口31cとが嵌合するように構成して撮像面内における位置決めを行い、さらに、撮像面中央から最も離れたコンデンサレンズ21aと開口31cとが嵌合するように構成して撮像面中央のコンデンサレンズ21a及び開口31c回り(即ち、回転角度)の位置決めを行うことが好ましい。
こうして、サブ撮像素子10bと位相差検出ユニット20とを接合した結果、基板11aの背面側には、各透過部17ごとに、コンデンサレンズ21a、マスク部材22の一対のマスク開口22a,22a、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aが配置される。
このように、光を透過させるように構成したサブ撮像素子10bに対して、サブ撮像素子10bを収容するサブ用パッケージ31Bの底板31aに開口31c,31c,…を形成することによって、サブ撮像素子10bを透過した光をサブ用パッケージ31Bの背面側まで容易に到達させることができると共に、サブ用パッケージ31Bの背面側に位相差検出ユニット20を配設することによって、サブ撮像素子10bを透過した光を位相差検出ユニット20で受光する構成を容易に実現することができる。
また、サブ用パッケージ31Bの底板31aに形成される開口31c,31c,…はサブ撮像素子10bを透過した光をサブ用パッケージ31Bの背面側に通過させる構成であれば任意の構成を採用することができるが、貫通孔である開口31c,31c,…を形成することによって、サブ撮像素子10bを透過した光を減衰させることなくサブ用パッケージ31Bの背面側まで到達させることができる。
また、コンデンサレンズ21a,21a,…を開口31c,31c,…に嵌合させることによって、開口31c,31c,…を利用して、サブ撮像素子10bに対する位相差検出ユニット20の位置決めを行うことができる。尚、コンデンサレンズ21a,21a,…を設けない場合は、セパレータレンズ23a,23a,…を開口31c,31c,…に嵌合させるように構成すれば、同様に、サブ撮像素子10bに対する位相差検出ユニット20の位置決めを行うことができる。
それと共に、コンデンサレンズ21a,21a,…にサブ用パッケージ31Bの底板31aを貫かせて、基板11aに接近させて配設することができるため、サブ撮像ユニット1Bをコンパクトに構成することができる。
このように構成されたメイン及びサブ撮像ユニット1A,1Bの動作について、まず、メイン撮像ユニット1Aの動作を説明する。
メイン撮像ユニット1Aに被写体からの光が入射すると、該光は、カバーガラス33を透過しメイン撮像素子10aに入射する。該光は、メイン撮像素子10aのマイクロレンズ16,16,…により集光された後、カラーフィルタ15,15,…に入射し、各カラーフィルタに応じた色の光だけが該カラーフィルタ15,15,…を透過して、受光部11b,11b,…に到達する。受光部11bは光を吸収して電荷を発生する。発生した電荷は垂直レジスタ12及び転送路13を介して増幅器に送られ、電気信号として出力される。つまり、受光部11b,11b,…からは、各カラーフィルタに対応した色の受光光量が出力として得られる。こうして、メイン撮像素子10aは、その撮像面全体における受光部11b,11b,…で光電変換を行うことによって、撮像面に形成された被写体像を電気信号に変換する。
次に、サブ撮像ユニット1Bの動作について説明する。
サブ撮像ユニット1Bに被写体からの光が入射すると、該光は、カバーガラス33を透過しサブ撮像素子10bに入射する。該光は、サブ撮像素子10bのマイクロレンズ16により集光された後、カラーフィルタ15を透過することにより特定の色の光だけが受光部11bに到達する。受光部11bは光を吸収して電荷を発生する。発生した電荷は垂直レジスタ12及び転送路13を介して増幅器に送られ、電気信号として出力される。こうして、サブ撮像素子10bは、その撮像面全体において各受光部11bが光を電気信号に変換することによって、撮像面に形成された被写体像を、画像信号を作成するための電気信号に変換する。
ここで、サブ撮像素子10bにおいては、基板11aに透過部17,17,…が設けられており、該透過部17,17,…では、サブ撮像素子10bに照射された光の一部がサブ撮像素子10bを透過する。サブ撮像素子10bを透過した光は、サブ用パッケージ31Bの開口31c,31c,…に嵌合されたコンデンサレンズ21a,21a,…へ入射する。各コンデンサレンズ21aを透過することにより集光された光は、マスク部材22に形成された各対のマスク開口22a,22aを通過する際に2つの光束に分割されて各セパレータレンズ23aに入射する。こうして瞳分割された光は、セパレータレンズ23aを透過して、ラインセンサ24a上の2つの位置に同一の被写体像として結像する。ラインセンサ24aは、光電変換により被写体像から電気信号を作成し出力する。
ここで、サブ撮像素子10bから出力される電気信号は、撮像ユニット制御部52を介してボディマイコン50に入力される。そして、ボディマイコン50は、各受光部11bの位置情報と該受光部11bの受光光量に対応した出力データとをサブ撮像素子10bの撮像面全体から得ることによって、撮像面に形成された被写体像を、電気信号として取得する。
ここで、受光部11b,11b,…では同じ光量の光を受光しても光の波長が異なると蓄積電荷量が異なるため、メイン及びサブ撮像ユニット1A,1Bにおいて、メイン及びサブ撮像素子10a,10bの受光部11b,11b,…からの出力は、それぞれに設けられているカラーフィルタ15r,15g,15bの種類に応じて補正される。例えば、赤のカラーフィルタ15rが設けられたR画素11b、緑のカラーフィルタ15gが設けられたG画素11b及び青のカラーフィルタ15bが設けられたB画素11bがそれぞれのカラーフィルタに対応する色の光を同じ光量だけ受光したときに、R画素11b、G画素11b、B画素11bからの出力が同じレベルとなるように各画素の補正量が設定される。
ただし、サブ撮像素子10bでは基板11aに透過部17,17,…を設けることによって、透過部17,17,…における光電変換効率が、それ以外の部分に比べて低くなる。つまり、同じ光量の光を受光しても、蓄積電荷量は、透過部17,17,…に対応する位置に設けられた画素11b,11b,…の方がそれ以外の部分に設けられた画素11b,11b,…よりも少なくなってしまう。その結果、透過部17,17,…に対応する位置に設けられた画素11b,11b,…から出力された出力データにそれ以外の部分に設けられた画素11b,11b,…から出力された出力データと同様の画像処理を施したのでは、透過部17,17,…に対応する部分の画像が適切に撮影されない(例えば、暗く撮影されてしまう)可能性がある。そこで、透過部17,17,…における各画素11bの出力を、透過部17,17,…の影響がなくなるように補正(例えば、透過部17,17,…における各画素11bの出力を増幅する等)される。
また、この出力の低下は、光の波長により異なる。すなわち、波長が長いほど基板11aの透過率が高くなる。そのため、カラーフィルタ15r,15g,15bの種類により、基板11aを透過する光量に差が生じる。そこで、透過部17に対応する各画素11bについての透過部17の影響をなくす補正は、該各画素11bが受光する光の波長に応じて補正量を異ならせている。つまり、透過部17に対応する各画素11bについて、該各画素11bが受光する光の波長が長いほど補正量を大きくしている。
ここで、各画素11bでは、前述の如く、受光する色の種類による蓄積電荷量の差をなくすための補正量が設定されており、この色の種類による蓄積電荷量の差をなくす補正に加えて、透過部17の影響をなくす補正がなされる。すなわち、透過部17の影響をなくす補正の補正量は、透過部17に対応する各画素11bについての補正量と、透過部17以外の位置に対応する画素11bであって且つ同じ色を受光する画素11bについての補正量との差となる。本実施形態では、以下に示す関係で色ごとに補正量を異ならせている。こうすることで安定した画像出力を得ることができる。
Rk>Gk>Bk ・・・(1)
ここで、
Rk:透過部17のR画素補正量−透過部17以外のR画素補正量
Gk:透過部17のG画素補正量−透過部17以外のG画素補正量
Bk:透過部17のB画素補正量−透過部17以外のB画素補正量
とする。
ここで、
Rk:透過部17のR画素補正量−透過部17以外のR画素補正量
Gk:透過部17のG画素補正量−透過部17以外のG画素補正量
Bk:透過部17のB画素補正量−透過部17以外のB画素補正量
とする。
すなわち、赤、緑、青の3色のうち長波長である赤が最も透過率が高いため、赤の画素での補正量の差が最も大きい。また、該3色のうち短波長である青が最も透過率が低いため、青の画素での補正量の差が最も小さい。
つまり、サブ撮像素子10bの各画素11bの出力の補正量は、各画素11bが透過部17に対応する位置に位置するか否か、および、各画素11bに対応するカラーフィルタ15の色の種類に基づいて決定される。各補正量は、例えば、透過部17からの出力と透過部17以外からの出力とにより表示される画像のホワイトバランス及び/又は輝度が等しくなるように決定される。
ボディマイコン50は、メイン撮像ユニット1A及びサブ撮像ユニット1Bのそれぞれに対して、受光部11b,11b,…からの出力データをこのように補正した後、該出力データに基づいて、各受光部、即ち、画素11bにおける位置情報、色情報及び輝度情報とを含む画像信号を作成する。こうして、メイン及びサブ撮像素子10a,10bの撮像面上に結像された被写体像の画像信号が得られる。
一方、ラインセンサユニット24から出力される電気信号も、ボディマイコン50に入力される。そして、ボディマイコン50は、ラインセンサユニット24からの出力に基づいて、ラインセンサ24a上に結像する2つの被写体像の間隔を求め、求めた間隔から、メイン撮像素子10aに結像する被写体像の焦点状態を検出することができる。例えば、ラインセンサ24a上に結像する2つの被写体像は、撮像レンズを透過してメイン撮像素子10aに結像する被写体像が正確に結像するとき(合焦)には、所定の基準間隔を開けて所定の基準位置に位置する。それに対し、被写体像がメイン撮像素子10aよりも光軸方向手前側に結像するとき(前ピン)には、2つの被写体像の間隔が合焦時の基準間隔よりも狭くなる。一方、被写体像がメイン撮像素子10aよりも光軸方向奥側に結像するとき(後ピン)には、2つの被写体像の間隔が合焦時の基準間隔よりも広くなる。つまり、ラインセンサ24aからの出カを増幅した後、演算回路にて演算することによって、合焦か非合焦か、前ピンか後ピンか、Df量はどの位かを知ることができる。
尚、本実施形態では、透過部17は基板11aにおいて周辺部よりも薄肉状に形成されているが、これに限られるものではない。例えば、基板11aに照射される光が基板11aを透過して基板11a背面側の位相差検出ユニット20に十分到達するように、基板11a全体の厚さを設定してもよい。この場合、基板11a全体が透過部となる。
また、本実施形態では、基板11aに3つの透過部17,17,17が形成されると共に、コンデンサレンズ21a,セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aが透過部17,17,17に対応して3セット設けられているが、これに限られるものではない。これらの個数は3つに限定されるものではなく、任意の個数に設定し得る。例えば、図8に示すように、基板11aに9つの透過部17,17,…を形成すると共に、コンデンサレンズ21a,セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aを9セット設けるようにしてもよい。
さらに、メイン及びサブ撮像素子10a,10bは、CCDイメージセンサに限られるものではなく、図9に示すように、CMOSイメージセンサであってもよい。尚、図9では、CMOSイメージセンサで構成されたサブ撮像素子210bを示す。
このCMOSイメージセンサで構成されるサブ撮像素子210bは、半導体材料で構成された光電変換部211と、トランジスタ212と、信号線213と、マスク214と、カラーフィルタ215と、マイクロレンズ216とを有している。
光電変換部211は、基板211aと、フォトダイオードで構成された受光部211b,211b,…とを有している。各受光部211bごとに、トランジスタ212が設けられている。受光部211bで蓄積された電荷は、トランジスタ212で増幅され、信号線213を介して外部へ出力される。マスク214、カラーフィルタ215及びマイクロレンズ216は、前記マスク14、カラーフィルタ15及びマイクロレンズ16と同様の構成である。
そして、基板211aには、CCDイメージセンサと同様に、照射された光を透過させる透過部17,17,…が形成されている。透過部17は、基板211aにおける受光部211bが設けられている面とは反対側の面(以下、単に裏面ともいう)211cを切削、研磨又はエッチングにより凹状に陥没させることによって形成されており、周辺部よりも薄肉に形成されている。
CMOSイメージセンサにおいては、トランジスタ212の増幅率を受光部211bごとに設定することができるため、各トランジスタ212の増幅率を各受光部11bが透過部17に対応する位置に位置するか否か、および、各受光部11bに対応するカラーフィルタ15の色の種類に基づいて設定することによって、透過部17,17,…に対応する部分の画像が、適切に撮影されないことを防止することができる。
尚、CMOSイメージセンサで構成されるメイン撮像素子には、透過部17,17,…が形成されない。
また、光が通過する撮像素子の構成としては、前述の如く、透過部17,17,…を設ける構成に限られるものではない。光がサブ撮像素子を通過(前述の如く、透過も含む)する構成であれば、任意の構成を採用することができる。例えば、図10に示すように、基板311aに複数の貫通孔318a,318a,…が形成された通過部318を有するサブ撮像素子310bであってもよい。
貫通孔318a,318a,…は、基板311aを厚さ方向に貫通して形成されている。詳しくは、基板311a上の行列状の画素領域において、2行2列に隣接する4つの画素領域を1単位としたときに、そのうちの3つの画素領域に受光部11b,11b,11bが配設され、残りの1つの画素領域に貫通孔318aが形成されている。
そして、該4つの画素領域中の受光部11b,11b,11bが配設された3つの画素領域には、3つの受光部11b,11b,11bそれぞれに対応する3色のカラーフィルタ15r,15g,15bが配設されている。詳しくは、貫通孔318aに対して対角位置に位置する受光部11bには緑のカラーフィルタ15gが配設され、貫通孔318aと隣接する一方の受光部11bには赤のカラーフィルタ15rが配設され、貫通孔318aと隣接する他方の受光部11bには青のカラーフィルタ15bが配設されている。そして、貫通孔318aに対応する画素領域には、カラーフィルタが設けられていない。
このサブ撮像素子310bにおいては、貫通孔318aに対応する画素を、該貫通孔318aに隣接する受光部11b,11b,…の出力を用いて補間する。具体的には、貫通孔318aと画素領域の対角方向に隣接する、緑のカラーフィルタ15gが設けられた4つの受光部11b,11b,…の出力の平均値を用いて貫通孔318aに対応する画素の信号を補間(標準補間)する。または、貫通孔318aと画素領域の対角方向に隣接する、緑のカラーフィルタ15gが設けられた4つの受光部11b,11b,…において別々の対角方向に隣接する2組の受光部11b,11b,…の出力の変化を比較し、変化の大きい方の組の対角方向に隣接する受光部11b,11bの出力の平均値、若しくは変化の小さい方の組の対角方向に隣接する受光部11b,11bの出力の平均値を用いて貫通孔318aに対応する画素の信号を補間(傾斜補間)する。補間したい画素が合焦被写体のエッジである場合、変化の大きい方の受光部11b,11bを用いると、エッジをだらしてしまい好ましくない結果となる。したがって、所定の閾値以上の変化がある場合は変化の小さい方を用い、所定の閾値未満の場合は変化の大きい方を用いて、できるだけ滑らかな傾斜を採用する。
こうして、貫通孔318aに対応する受光部11bの出力データを補間した後、受光部11b,11b,…のそれぞれの出力データを用いて、各受光部11bに対応する画素の輝度情報及び色情報を求めて、さらには所定の画像処理や合成を行って画像信号を作成する。
こうすることによって、通過部318,318,…における画像が暗く撮影されてしまうことを防止することができる。
このように構成されたサブ撮像素子310bは、入射してきた光を複数の貫通孔318a,318a,…を介して通過させることができる。
このように、基板311aに、透過部17ではなく、複数の貫通孔318a,318a,…で構成される通過部318を設けることによっても、光が通過するサブ撮像素子310bを構成することができる。また、コンデンサレンズ21a、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aの1セットに対して複数の貫通孔318a,318a,…からの光が入射するように構成することによって、コンデンサレンズ21a、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aの1セットの大きさが画素の大きさに限定されないという点で好ましい。すなわち、コンデンサレンズ21a、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aの1セットの大きさは、画素の狭小化によるサブ撮像素子310bの高画素化を阻害しない点で好ましい。
尚、この通過部318は、位相差検出ユニット20のコンデンサレンズ21aやセパレータレンズ23aに対応する位置だけに設けてもよいし、基板311a全体に設けてもよい。
さらにまた、位相差検出ユニット20は、前述の構成に限られるものではない。例えば、サブ撮像素子10bの透過部17に対してコンデンサレンズ21aやセパレータレンズ23aが位置決めされる構成であれば、コンデンサレンズ21aとサブ用パッケージ31Bの開口31cとの嵌合は必ずしも必要ない。また、コンデンサレンズを有さない構成でもよい。あるいは、コンデンサレンズ及びセパレータレンズが一体的に形成されたものであってもよい。
さらに、別の例としては、図11,12に示すように、サブ撮像ユニット401Bは、サブ撮像素子10bの背面側において、コンデンサレンズユニット421と、マスク部材422と、セパレータレンズユニット423と、ラインセンサユニット424とがサブ撮像素子10bの撮像面と平行な方向に並んで配置される位相差検出ユニット420を備える構成であってもよい。
詳しくは、コンデンサレンズユニット421は、複数のコンデンサレンズ421a,421a,…を一体的にユニット化していると共に、入射面421bと反射面421cと出射面421dとを有している。すなわち、コンデンサレンズユニット421は、コンデンサレンズ421a,421a,…によって集光された光を反射面421cにより略90°の角度で反射させ、出射面421dから出射させる。その結果、サブ撮像素子10bを透過してコンデンサレンズユニット421へ入射した光は、反射面421cによってその光路が略垂直に曲げられて、出射面421dから出射してセパレータレンズユニット423のセパレータレンズ423aへ向かう。セパレータレンズ423aへ入射した光は、該セパレータレンズ423aを透過して、ラインセンサ424aに結像する。
このように構成されたコンデンサレンズユニット421、マスク部材422、セパレータレンズユニット423及びラインセンサユニット424は、モジュール枠425に配設されている。
モジュール枠425は、箱状に形成されており、その内部には、コンデンサレンズユニット421を取り付けるための段差部425aが形成されている。コンデンサレンズユニット421は、コンデンサレンズ421a,421a,…がモジュール枠425の外方を向くようにして該段差部425aに取り付けられている。
また、モジュール枠425には、コンデンサレンズユニット421の出射面421dと対向する位置に、マスク部材422及びセパレータレンズユニット423を取り付けるための取付壁部425bが立設されている。この取付壁部425bには、開口425cが形成されている。
マスク部材422は、取付壁部425bに対してコンデンサレンズユニット421の側から取り付けられている。一方、セパレータレンズユニット423は、取付壁部425bに対してコンデンサレンズユニット421と反対側から取り付けられている。
こうして、サブ撮像素子10bの背面側において、サブ撮像素子10bを通過した光の光路を折り曲げることによって、コンデンサレンズユニット421、マスク部材422、セパレータレンズユニット423及びラインセンサユニット424等を、サブ撮像素子10bの厚さ方向に並べるのではなく、サブ撮像素子10bの撮像面に平行な方向に並べることができるため、撮像ユニット401の、サブ撮像素子10bの厚さ方向の寸法を小さくすることができる。つまり、撮像ユニット401をコンパクトに形成することができる。
このように、サブ撮像素子10bの背面側において、サブ撮像素子10bを通過した光を受けて位相差検出を行うことができる構成であれば、任意の構成の位相差検出ユニットを採用することができる。
−カメラの動作説明−
このように構成されたカメラ100は、種々の撮影モード及び機能を備えている。以下、カメラ100の種々の撮影モード及び機能と共にそのときの動作を説明する。
このように構成されたカメラ100は、種々の撮影モード及び機能を備えている。以下、カメラ100の種々の撮影モード及び機能と共にそのときの動作を説明する。
カメラ100は、レリーズボタン40bが半押しされると、AFにより焦点を合わせるが、このAFとして、位相差検出方式AFと、コントラスト検出方式AFと、ハイブリッド方式AFとの3つのオートフォーカス機能を有している。これら3つのオートフォーカス機能は、カメラ本体4に設けられたAF設定スイッチ40cを操作することによって、撮影者が選択可能となっている。
以下に、各オートフォーカス機能によるカメラシステムの撮影動作を通常撮影モードを前提に説明する。ここで、通常撮影モードとは、通常の撮影を行うためのカメラ100の最も基本的な撮影モードである。
また、カメラ100は、被写体の視認の仕方が異なる、ファインダ撮影モードとライブビュー撮影モードとの2つの撮影モードを備えている。これらファインダ撮影モードとライブビュー撮影モードの違いは、ライブビュー撮影モードでは被写体像を視認しながら撮影を行えるようにサブ撮像素子10bに結像する撮像画像を画像表示部44に表示する点である。そこで、以下の説明では、ファインダ撮影モードを基本として説明する。
(位相差検出方式AF)
まず、位相差検出方式AF方式によるカメラシステムの撮影動作について、図13,14を参照して説明する。
まず、位相差検出方式AF方式によるカメラシステムの撮影動作について、図13,14を参照して説明する。
電源スイッチ40aがONされると(ステップSa1)、カメラ本体4と交換レンズ7との交信が行われる(ステップSa2)。詳しくは、カメラ本体4内のボディマイコン50及び各種ユニットに電力が供給され、ボディマイコン50が起動する。同時に、電気切片41a,71aを介して、交換レンズ7内のレンズマイコン80及び各種ユニットに電極が供給され、レンズマイコン80が起動する。ボディマイコン50及びレンズマイコン80は、起動時に互いに情報を送受信するようプログラミングされており、例えばレンズマイコン80のメモリ部からボディマイコン50へ交換レンズ7に関するレンズ情報が送信され、このレンズ情報はボディマイコン50のメモリ部に格納される。
続いて、ボディマイコン50は、レンズマイコン80を介してフォーカスレンズ群72を予め設定された所定の基準位置に位置させる(ステップSa3)。その後、ステップSa4へ進み、撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされるまで待機する。
このとき、シャッタユニット42は閉状態となっている。また、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bは、光路X上における上記反射位置に位置している。
そのため、カメラ本体4内に入射した光は、その一部がクイックリターンミラー46aで反射してファインダスクリーン61に入射する。ファインダスクリーン61に入射した光は、被写体像として結像する。この被写体像は、ペンタプリズム62によって正立像に変換され、接眼レンズ63に入射する。つまり、実施形態のように画像表示部44に被写体像が表示されるのではなく、撮影者は接眼レンズ63を介して被写体の正立像を観察できる。このとき、画像表示部44には、被写体像ではなく、撮影に関する各種情報が表示されている。
また、クイックリターンミラー46aが半透過であるため、カメラ本体4へ入射した光のうち、クイックリターンミラー46aで反射しなかった、残りの光はクイックリターンミラー46aを透過して、クイックリターンミラー46aの背面に位置するサブミラー46bで反射し、サブ撮像ユニット1Bへ入射する。
また、サブ撮像ユニット1Bへ入射した光の一部は、サブ撮像素子10bの透過部17,17,…を透過して位相差検出ユニット20へ入射する。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされる(即ち、S1スイッチ(図示省略)がONされる)と(ステップSa4)、ボディマイコン50は、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出カを増幅した後、演算回路にて演算することによって、合焦か非合焦か、前ピンか後ピンか、Df量はどの位かを求める(ステップSa5)。
このとき、本実施形態に係る位相差検出ユニット20は、コンデンサレンズ21a、マスク開口22a,22a、セパレータレンズ23a及びラインセンサ24aのセットを3セット、即ち、位相差検出を行う測距ポイントを3つ有している。ボディマイコン50は、この3つの測距ポイントの中から以下のようにして1つの測距ポイントを選択する。すなわち、ボディマイコン50は、サブ撮像素子10bの出力に基づいて、顔認識を行い、サブ撮像素子10bのどのエリアに被写体が存在するかを検出する。そして、ボディマイコン50は、複数の測距ポイントの被写体に最も近い測距ポイントを用いて位相差検出を行い、測距ポイントに対応したセットのラインセンサ24aの出力に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動させる。
尚、この測距ポイントの選び方は一例であり、これに限られるものではない。例えば、撮影者が任意に測距ポイントを選択するように構成してもよい。あるいは、複数の測距ポイントのうち最もカメラに近接した測距ポイントを選択してフォーカスレンズ群72の駆動を行うように、ボディマイコン50に自動最適化アルゴリズムを設定しておいてもよい。この場合、中抜け写真などが発生する確率を低減することができる。
尚、この測距ポイントの選択は、位相差検出方式AFに限られるものではなく、位相差検出ユニット20を用いてフォーカスレンズ群72を駆動させる構成であれば、任意の方式のAFに採用できる。
その後、ボディマイコン50は、ステップSa5で取得したDf量分だけデフォーカス方向にフォーカスレンズ群72をレンズマイコン80を介して駆動させる(ステップSa6)。
そして、合焦したか否かを判定する(ステップSa7)。詳しくは、ラインセンサ24aの出力から得られるDf量が所定値以下であるときには合焦した(YES)と判定してステップSa11へ進む一方、ラインセンサ24aの出力から得られるDf量が所定値より大きいときには合焦していない(NO)と判定してステップSa5へ戻り、ステップSa5〜Sa7を繰り返す。
こうして焦点状態の検出とフォーカスレンズ群72の駆動を繰り返し、Df量が所定量以下になったときに合焦と判断され、フォーカスレンズ群72の駆動が停止される。
また、ステップSa5〜Sa7における位相差検出方式AFと並行して、測光を行う(ステップSa8)と共に、像ブレ検出を開始する(ステップSa9)。
すなわち、ステップSa9においては、サブ撮像素子10bによって該サブ撮像素子10bに入射してくる光の光量が測定される。つまり、本実施形態においては、サブ撮像素子10bに入射して該サブ撮像素子10bを透過した光を用いて上述の位相差検出方式AFを行っているため、該位相差検出方式AFと並行して、サブ撮像素子10bを用いて測光を行うことができる。
詳しくは、ボディマイコン50が、撮像ユニット制御部52を介してサブ撮像素子10bからの電気信号を取り込み、該電気信号に基づいて被写体光の強度を測定することによって測光を行う。ただし、被写体からの光の全てがサブ撮像素子10bに入射するわけではないため、ボディマイコン50は、サブ撮像素子10bからの出力を、クイックリターンミラー46aの反射特性に基づいて補正して、被写体からの光量を求めている。そして、ボディマイコン50は、測光の結果から、撮影モードに応じた露光時におけるシャッタスピードと絞り値を所定のアルゴリズムに従って決定する。
そして、ステップSa8において測光が終了すると、ステップSa9において像ブレ検出を開始する。尚、ステップSa8とステップSa9とは並行して行ってもよい。
尚、撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSa5)、接眼レンズ63より観察されるインファインダ表示部64に撮影に係る各種情報(上述のAFや測光に関する情報等)が表示される。つまり、撮影者は、画像表示部44以外に、インファインダ表示部64によっても撮影に係る各種情報を確認できる。
ステップSa10では、撮影者にレリーズボタン40bが全押しされる(即ち、S2スイッチ(図示省略)がONされる)まで待機する。撮影者によりレリーズボタン40bが全押しされると、ボディマイコン50は、カメラ本体4と交換レンズ7との交信情報、又は撮影者の任意の指定情報を基に像ブレの補正を開始する(ステップSa11)。具体的には、カメラ本体4内のブレ検出部56の情報を基に交換レンズ7内のブレ補正レンズ駆動部74aを駆動する。また、撮影者の意図に応じて、(i)交換レンズ7内のブレ検出部84とブレ補正レンズ駆動部74aを用いる、(ii)カメラ本体4内のブレ検出部56とブレ補正ユニット45を用いる、(iii)交換レンズ7内のブレ検出部84とカメラ本体4内のブレ補正ユニット45を用いる、の何れかが選択可能である。
尚、像ブレ補正手段の駆動開始は、レリーズボタン40b半押し時点から開始することで、合焦させたい被写体の動きが軽減され、位相差検出方式AFをより正確に行うことが可能となる。
また、ボディマイコン50は、像ブレの補正開始と並行して、ステップSa8における測光の結果から求められた絞り値となるようにレンズマイコン80を介して絞り部73を絞り込む(ステップSa12)。
さらに並行して、ボディマイコン50は、ステップSa13において、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bを退避位置へ移動させる。こうすることで、交換レンズ7を透過して、カメラ本体4内に入射した光は、シャッタユニット42まで到達する。
こうして、像ブレの補正が開始され、絞り込みが完了し、クリックリターンミラー46a及びサブミラー46bが退避位置へ退避すると、ボディマイコン50は、ステップSa8における測光の結果から求められたシャッタスピードに基づいてシャッタユニット42を開状態にする(ステップSa14)。すると、交換レンズ7からシャッタユニット42まで到達した光は、シャッタユニット42を通過して、さらにIRカット兼OLPF43を透過し、メイン撮像ユニット1Aへ入射する。メイン撮像ユニット1Aへ入射した光は、メイン撮像素子10aに入射するようになり、メイン撮像素子10aでは所定時間だけ電荷の蓄積を行う(ステップSa15)。
そして、ボディマイコン50は、該シャッタスピードに基づいて、シャッタユニット42を閉状態にして、露光を終了する(ステップSa16)。露光完了後、ボディマイコン50では、撮像ユニット制御部52を介してメイン撮像ユニット1Aから画像データを読み出し、所定の画像処理後、画像読み出し/記録部53を介して画像表示制御部55へ画像データを出力する。また、ボディマイコン50は、必要に応じて、画像記録制御部54を介して画像格納部58に画像データを格納する。
その後、ボディマイコン50は、像ブレ補正を終了し(ステップSa17)、絞り部73を開放し(ステップSa18)、さらに、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bを反射位置に移動させる(ステップSa19)。
レンズマイコン80は、リセットが完了すると、ボディマイコン50にリセット完了を伝える。ボディマイコン50は、レンズマイコン80からのリセット完了情報と露光後の一連処理の完了を待ち、その後、レリーズボタン40bの状態が、押し込みされていないことを確認し、撮影シーケンスを終了する。その後、ステップSa4へ戻り、レリーズボタン40bが半押しされるまで待機する。
尚、電源スイッチ40aがOFFされる(ステップSa20)と、ボディマイコン50は、フォーカスレンズ群72を予め設定された所定の基準位置に移動させる(ステップSa21)。そして、カメラ本体4内のボディマイコン50及び各種ユニット、並びに交換レンズ7内のレンズマイコン80及び各種ユニットの作動を停止する。
このように、被写体からの光をクイックリターンミラー46aによってファインダ光学系6に導いてファインダ光学系6を介した被写体像の視認を可能とする構成であっても、クイックリターンミラー46aを半透過とし、クイックリターンミラー46aの背面側に全反射型のサブミラー46bを設け、サブ撮像ユニット1Bへ光を入射させて、サブ撮像ユニット1Bの位相差検出ユニット20で該光を受けてデフォーカス情報を取得することによって、ファインダ光学系6を介した被写体像の視認を可能としつつ、位相差検出方式AFを行うことができる。ここで、サブ撮像ユニット1Bのサブ撮像素子10bを光が透過するように構成し、サブ撮像素子10bを透過した光を位相差検出ユニット20が受けてデフォーカス情報を取得するように構成することによって、サブ撮像素子10bを用いた処理(例えば、測距ポイントを選択するための顔認識や、測光)を行いつつ、位相差検出ユニット20により位相差検出を行うことができる。こうすることで、測光用のセンサを別途設ける必要がなくなると共に、オートフォーカスと並行して測光を行うことができるためレリーズタイムラグを短縮できる。
このように、位相差検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作においては、位相差検出ユニット20に基づいたオートフォーカスと並行して、サブ撮像素子10bにより測光が行われる。すなわち、位相差検出ユニット20はサブ撮像素子10bを透過した光を受けてデフォーカス情報を取得するため、デフォーカス情報を取得する際には必ず、被写体からの光がサブ撮像素子10bに照射されている。そこで、オートフォーカス時にサブ撮像素子10bを透過する光を用いて測光を行う。こうすることで、測光用のセンサを別途設ける必要がなくなると共に、レリーズボタン40bが全押しされる前に測光を行っておくことができるため、レリーズボタン40bが全押しされてから露光が完了するまでの時間(以下、レリーズタイムラグともいう)を短縮することができる。その結果、カメラ100の利便性を向上させることができる。
また、レリーズボタン40bの全押し前に測光を行う構成であっても、測光をオートフォーカスと並行して行うことによって、レリーズボタン40b半押し後の処理時間を長くしてしまうことも防止できる。その際、被写体からの光を測光用センサや位相差検出ユニットへ導くためのミラーを設ける必要がない。
尚、以上、ファインダ撮影モードについて説明したが、ライブビュー撮影モードにおいてもカメラシステムの撮影動作は、基本的には同様である。ライブビュー撮影モードの撮影動作で異なる点は、画像表示部44に被写体像が表示される点である。詳しくは、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bが反射位置に位置して、サブ撮像ユニット1Bへ被写体からの光が入射している際には、サブ撮像素子10bの出力に基づいた画像を画像表示部44に表示させる。こうすることで、被写体像を画像表示部44を介して視認できるように構成されている。
(コントラスト検出方式AF)
次に、コントラスト検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図15を参照して説明する。
次に、コントラスト検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図15を参照して説明する。
電源スイッチ40aがONされると(ステップSb1)、カメラ本体4と交換レンズ7との交信が行われ(ステップSb2)、フォーカスレンズ群72を所定の基準位置に位置させ(ステップSb3)、レリーズボタン40bが半押しされるのを待機する(ステップSb4)ところまでは、位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
このとき、位相差検出方式AFのときと同様に、シャッタユニット42は閉状態となっていると共に、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bは、光路X上における上記反射位置に位置している。つまり、被写体からの光は、一部がファインダ光学系6へ入射する一方、残りがサブ撮像ユニット1Bへ入射する。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSb4)、ボディマイコン50は、レンズマイコン80を介してフォーカスレンズ群72を駆動させる(ステップSb5)。詳しくは、被写体像の焦点が光軸方向の所定の方向(例えば、被写体側)に移動するようにフォーカスレンズ群72を駆動する。
そして、ボディマイコン50は、撮像ユニット制御部52を介して取り込んだサブ撮像素子10bからの出力に基づいて被写体像のコントラスト値を求め、該コントラスト値が低く変化したか否かを判定する(ステップSb6)。その結果、コントラスト値が低くなった(YES)ときにはステップSb7へ進む一方、コントラスト値が高くなった(NO)ときにはステップSb8へ進む。
コントラスト値が低くなったときには、フォーカスレンズ群72を焦点が合う方向とは反対方向に駆動したということであるため、被写体像の焦点が光軸方向の前記所定の方向とは反対方向(例えば、被写体と反対側)に移動するようにフォーカスレンズ群72を反転駆動する(ステップSb7)。その後、コントラストピークを検出したか否かを判定し(ステップSb9)、コントラストピークを検出されない(NO)間はフォーカスレンズ群72の反転駆動(ステップSb7)を繰り返す。そして、コントラストピークが検出された(YES)ときには、フォーカスレンズ群72の反転駆動を停止すると共に、フォーカスレンズ群72をコントラスト値がピークとなった位置まで移動させ、ステップSa10へ進む。
一方、ステップSb5でフォーカスレンズ群72を駆動させて、コントラスト値が高くなったときには、フォーカスレンズ群72を焦点が合う方向に駆動させているため、そのままフォーカスレンズ群72の駆動を継続して(ステップSb8)、コントラスト値のピークを検出したか否かを判定する(ステップSb9)。その結果、コントラストピークを検出されない(NO)間はフォーカスレンズ群72の駆動(ステップSb8)を繰り返す一方、コントラストピークが検出された(YES)ときには、フォーカスレンズ群72の駆動を停止すると共に、フォーカスレンズ群72をコントラスト値がピークとなった位置まで移動させ、ステップSa10へ進む。
このように、コントラスト検出方式では、フォーカスレンズ群72をとりあえず駆動してみて(ステップSb5)、コントラスト値が低く変化したときにはフォーカスレンズ群72を反転駆動してコントラスト値のピークを探す(ステップSb7,Sb9)一方、コントラスト値が高く変化したときにはフォーカスレンズ群72をそのまま駆動してコントラスト値のピークを探す(ステップSb8,Sb9)。
また、このコントラスト検出方式AF(ステップSb5〜Sb9)と並行して、測光を行う(ステップSb10)と共に、像ブレ検出を開始する(ステップSb11)。これらステップSb10,Sb11は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。
ステップSa10では、撮影者にレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、位相差検出方式AFと同様である。
このコントラスト検出方式AFでは、ダイレクトにコントラストピークを捕らえることが可能となり、位相差検出方式AFと異なり、開放バック補正(絞りの開口度合いによるピントズレ)などの様々な補正演算が必要ないため高精度なピント性能を得ることができる。ただし、コントラスト値のピークを検出するためには、コントラスト値のピークを一旦超えるまでフォーカスレンズ群72を駆動する必要がある。こうして、フォーカスレンズ群72をコントラスト値のピークを一旦越えるところまで移動させた後、検出されたコントラスト値のピークの位置まで戻す必要があるため、フォーカスレンズ群72の往復駆動動作によりフォーカスレンズ群駆動系に生じるバッククラッシュ分を取り除く必要がある。
(ハイブリッド方式AF)
続いて、ハイブリッド方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図16を参照して説明する。
続いて、ハイブリッド方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図16を参照して説明する。
電源スイッチ40aがONされてからレリーズボタン40bの半押しを待機する(ステップSc1〜Sc4)までは、位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
このとき、位相差検出方式AFのときと同様に、シャッタユニット42は閉状態となっていると共に、クイックリターンミラー46a及びサブミラー46bは、光路X上における上記反射位置に位置している。つまり、被写体からの光は、一部がファインダ光学系6へ入射する一方、残りがサブ撮像ユニット1Bへ入射する。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSc4)、ボディマイコン50は、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出カを増幅した後、演算回路にて演算して、合焦か非合焦かを検出する(ステップSc5)。さらに、ボディマイコン50は、前ピンか後ピンか、デフォーカス量はどの位かを求め、デフォーカス情報を取得する(ステップSc6)。その後、ステップSc9へ進む。
一方、ステップSc5,Sc6と並行して、測光を行う(ステップSc7)と共に、像ブレ検出を開始する(ステップSc8)。これらステップSc7,Sc8は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。その後、ステップSc10へ進む。尚、ステップSc8の後は、ステップSc10ではなく、ステップSa10へ進んでもよい。
このように、本実施形態においては、サブ撮像素子10bに入射して該サブ撮像素子10bを透過した光を用いて上述の位相差に基づく焦点検出を行っているため、該焦点検出と並行して、サブ撮像素子10bを用いて測光を行うことができる。
ステップSc9では、ボディマイコン50は、ステップSc6で取得したデフォーカス情報に基づいて、フォーカスレンズ群72を駆動する。
そして、ボディマイコン50は、コントラストピークが検出されたか否かを判定する(ステップSc10)。コントラストピークが検出されていない(NO)ときにはフォーカスレンズ群72の駆動(ステップSc9)を繰り返す一方、コントラストピークが検出された(YES)ときにはフォーカスレンズ群72の駆動を停止して、フォーカスレンズ群72をコントラスト値がピークとなった位置まで移動させた後、ステップSa10へ進む。
具体的には、ステップSc9,Sc10において、ステップSc6で算出したデフォーカス方向及びデフォーカス量に基づき、フォーカスレンズ群72を高速に移動させた後、フォーカスレンズ群72を前述の速度よりも低速で移動させてコントラストピークを検出することが好ましい。
このとき、算出したデフォーカス量に基づいて移動させるフォーカスレンズ群72の移動量(どこまで移動させるか)を位相差検出方式AFにおけるステップSa7と異ならせることが好ましい。詳しくは、位相差検出方式AFにおけるステップSa7では、デフォーカス量に基づいて合焦位置と予測される位置までフォーカスレンズ群72を移動させるのに対し、ハイブリッド方式AFにおけるステップSc9では、デフォーカス量に基づいて合焦位置と予測される位置よりも前後に離れた位置までフォーカスレンズ群72を駆動する。ハイブリッド方式AFでは、その後、合焦位置と予測される位置に向かってフォーカスレンズ群72を駆動しながらコントラストピークを検出する。
ステップSa10では、撮影者にレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、位相差検出方式AFと同様である。
このように、ハイブリッド方式AFでは、まず、位相差検出ユニット20によってデフォーカス情報を取得し、これらのデフォーカス情報に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動する。そして、サブ撮像素子10bからの出力に基づいて算出されるコントラスト値がピークとなるフォーカスレンズ群72の位置を検出し、フォーカスレンズ群72を該位置に位置させる。こうすることで、フォーカスレンズ群72の駆動前にデフォーカス情報を検出することができるため、コントラスト検出方式AFのようにフォーカスレンズ群72をとりあえず駆動してみるというステップが必要ないため、オートフォーカスの処理時間を短縮することができる。また、最終的にはコントラスト検出方式AFによって焦点を合わすため、特に繰り返しパターンのある被写体やコントラストが極端に低い被写体などに対して、位相差検出方式AFよりも精度良く焦点を合わせることができる。
そして、ハイブリッド方式AFは位相差検出を含んでいるにもかかわらず、サブ撮像素子10bを透過した光を用いて位相差検出ユニット20によりデフォーカス情報を取得しているため、サブ撮像素子10bによる測光と位相差検出ユニット20によるデフォーカス情報の取得とを並行して行うことができる。その結果、位相差検出用に、被写体からの光の一部を分割させるミラーを設ける必要がなく、また、測光用のセンサを別途設ける必要もなく、さらに、レリーズボタン40bが全押しされる前に測光を行っておくことができるため、レリーズタイムラグを短縮することができる。そして、レリーズボタン40bが全押しされる前に測光を行う構成において、測光をデフォーカス情報の取得と並行して行うことによって、レリーズボタン40b半押し後の処理時間を長くしてしまうことも防止できる。
−変形例−
以上の説明では、レリーズボタン40bの全押し後であって露光の直前に絞り込みを行っているが、以下では、位相差検出方式AF及びハイブリッド方式AFにおいて、レリーズボタン40bの全押し前であって、さらにオートフォーカス前に絞り込みを行うように構成した変形例について説明する。
以上の説明では、レリーズボタン40bの全押し後であって露光の直前に絞り込みを行っているが、以下では、位相差検出方式AF及びハイブリッド方式AFにおいて、レリーズボタン40bの全押し前であって、さらにオートフォーカス前に絞り込みを行うように構成した変形例について説明する。
(位相差検出方式AF)
具体的に、まず、変形例に係る位相差検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図17を参照して説明する。
具体的に、まず、変形例に係る位相差検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図17を参照して説明する。
電源スイッチ40aがONされてからレリーズボタン40bの半押しを待機する(ステップSd1〜Sd4)までは、上述の位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSd4)、像ブレ検出を開始する(ステップSd5)と共に、それと並行して、測光を行う(ステップSd6)。これらステップSd5,Sd6は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。
その後、ステップSd6の測光の結果に基づいて露光時の絞り値を求め、求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップSd7)。そして、求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きい(YES)ときにはステップSd9に進む一方、求めた絞り値が所定の絞り閾値以下(NO)のときにはステップSd8へ進む。ステップSd8では、ボディマイコン50は、求めた絞り値になるようにレンズマイコン80を介して絞り部73を駆動する。
ここで、所定の絞り閾値は、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aの出力に基づいてデフォーカス情報の取得ができる程度の絞り値に設定されている。つまり、測光の結果に基づいて求めた絞り値が絞り閾値よりも大きい場合には、該絞り値まで絞り部73を絞ると、後述する位相差検出ユニット20によるデフォーカス情報の取得ができないため、絞り部73を絞ることなく、ステップSd9へ進む。一方、測光の結果に基づいて求めた絞り値が絞り閾値以下の場合には、該絞り値まで絞り部73を絞ってから、ステップSd9へ進む。
ステップSd9〜Sd11では、上述の位相差検出方式AFにおけるステップSa5〜Sa7と同様に、ボディマイコン50が、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出カに基づいてデフォーカス情報を求め(ステップSd9)、該デフォーカス情報に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動し(ステップSd10)、合焦したか否かを判定する(ステップSd11)。合焦後は、ステップSa10へ進む。
ステップSa10では、撮影者によりレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、上述の位相差検出方式AFと同様である。
ただし、ステップSd7において測光の結果に基づいて求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きいと判定されたときにのみ、ステップSa12において絞り部73の絞り込みを行う。つまり、ステップSd7において測光の結果に基づいて求めた絞り値が所定の絞り閾値以下であると判定されたときにステップSd8において絞り部73の絞り込みが予め行われているため、ステップSa12を行う必要はない。
このように、変形例に係る位相差検出方式AFによるカメラシステムの撮影動作においては、測光の結果に基づいて求められる露光時の絞り値が位相差検出方式AFを行うことができる程度の値であるときには、露光に先立ってオートフォーカス前に絞り部73を絞っておく。こうすることで、レリーズボタン40b全押し後に絞り部73の絞り込みを行う必要がなく、レリーズタイムラグを短縮することができる。
(ハイブリッド方式AF)
次に、変形例に係るハイブリッド方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図18を参照して説明する。
次に、変形例に係るハイブリッド方式AFによるカメラシステムの撮影動作について、図18を参照して説明する。
電源スイッチ40aがONされてからレリーズボタン40bの半押しを待機する(ステップSe1〜Se4)までは、上述の位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSe4)、像ブレ検出を開始する(ステップSe5)と共に、それと並行して、測光を行う(ステップSe6)。これらステップSe5,Se6は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。
その後、ステップSe6の測光の結果に基づいて露光時の絞り値を求め、求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップSe7)。そして、求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きい(YES)ときにはステップSe9に進む一方、求めた絞り値が所定の絞り閾値以下(NO)のときにはステップSe8へ進む。ステップSe8では、ボディマイコン50は、求めた絞り値になるようにレンズマイコン80を介して絞り部73を駆動する。
ここで、所定の絞り閾値は、サブ撮像素子10bの出力から算出されるコントラスト値のピークが検出できる程度の絞り値に設定されている。つまり、測光の結果に基づいて求めた絞り値が絞り閾値よりも大きい場合には、該絞り値まで絞り部73を絞ると、後述するコントラストピークの検出ができないため、絞り部73を絞ることなく、ステップSe9へ進む。一方、測光の結果に基づいて求めた絞り値が絞り閾値以下の場合には、該絞り値まで絞り部73を絞ってから、ステップSe9へ進む。
ステップSe9〜Se12では、上述の通常のハイブリッド方式AFにおけるステップSc5,Sc6,Sc9,Sc10と同様に、ボディマイコン50は、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出カに基づいてデフォーカス情報を求め(ステップSe9,Se10)、該デフォーカス情報に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動させ(ステップSe11)、コントラストピークを検出してフォーカスレンズ群72をコントラスト値がピークとなった位置に移動させる(ステップSe12)。
その後、ステップSa10において、撮影者によりレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、上述の通常の位相差検出方式AFと同様である。
ただし、ステップSe7において測光の結果に基づいて求めた絞り値が所定の絞り閾値よりも大きいと判定されたときにのみ、ステップSa12において絞り部73の絞り込みを行う。つまり、ステップSe7において測光の結果に基づいて求めた絞り値が所定の絞り閾値以下であると判定されたときにステップSe8において絞り部73の絞り込みが予め行われているため、ステップSa12を行う必要はない。
このように、変形例に係るハイブリッド方式AFによるカメラシステムの撮影動作においては、測光の結果に基づいて求められる露光時の絞り値がコントラスト検出方式AFを行うことができる程度の値であるときには、露光に先立ってオートフォーカス前に絞り部73を絞っておく。こうすることで、レリーズボタン40b全押し後に絞り部73の絞り込みを行う必要がなく、レリーズタイムラグを短縮することができる。
−ローコンモード−
本実施形態に係るカメラ100は、被写体像のコントラストに応じてオートフォーカスの方式を切り替えるように構成されている。つまり、カメラ100は、コントラストが低い条件下で撮影を行うローコンモードを備えている。
本実施形態に係るカメラ100は、被写体像のコントラストに応じてオートフォーカスの方式を切り替えるように構成されている。つまり、カメラ100は、コントラストが低い条件下で撮影を行うローコンモードを備えている。
以下に、ローコンモードについて、図19を参照して説明する。ここでは、ハイブリッド方式AFを行うものを前提に説明をする。尚、ローコンモードは、ハイブリッド方式AFに限られず、位相差検出方式AF、コントラスト検出方式AF、変形例に係る位相差検出方式AF、変形例に係るハイブリッド方式AF等、任意の構成に採用することができる。
電源スイッチ40aがONされてからレリーズボタン40bの半押しを待機する(ステップSf1〜Sf4)までは、位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSf4)、ボディマイコン50は、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出カを増幅した後、演算回路にて演算する(ステップSf5)。そして、ローコントラスト状態か否かを判定する(ステップSf6)。具体的には、ラインセンサ24a上に結像される2つの被写体像の位置を、ラインセンサ24aからの出力に基づいて検出できる程度にコントラスト値が高いか否かを判定する。
その結果、2つの被写体像の位置を検出できる程度にコントラスト値が高い(NO)ときには、ローコントラスト状態ではないとして、ステップSf7へ進んでハイブリッド方式AFを行う。尚、ステップSf7〜Sf9は、ハイブリッド方式AFにおけるステップSc6,Sc9,Sc10と同様である。
一方、2つの被写体像の位置を検出できる程度までコントラスト値が高くない(YES)ときには、ローコントラスト状態であるとして、ステップSf10へ進んでコントラスト検出方式AFを行う。尚、ステップSf10〜Sf14は、コントラスト検出方式AFにおけるステップSb5〜Sb9と同様である。
こうして、ハイブリッド方式AF又はコントラスト検出方式AFを行った後は、ステップSa10へ進む。
また、このオートフォーカス動作(ステップSf5〜Sf14)と並行して、測光を行う(ステップSf15)と共に、像ブレ検出を開始する(ステップSf16)。これらステップSf15,Sf16は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。その後、ステップSa10へ進む。
ステップSa10では、撮影者にレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、通常のハイブリッド方式AFと同様である。
すなわち、ローコンモードにおいては、撮影時のコントラストが位相差検出方式AFを行うことができる程度に高いときにはハイブリッド方式AFを行う一方、撮影時のコントラストが位相差検出方式AFを行うことができない程度に低いときにはコントラスト検出方式AFを行う。
尚、本実施形態では、まず、位相差検出ユニット20のラインセンサ24aからの出力に基づいて位相差検出方式による合焦状態の検出が可能か否かを判定して、ハイブリッド方式AFかコントラスト検出方式AFかを決定しているが、これに限られるものではない。例えば、レリーズボタン40bが半押しされた後、位相差焦点を検出する前に(即ち、図19におけるステップSf4とステップSf5との間に)、サブ撮像素子10bの出力からコントラスト値を求め、このサブ撮像素子10bの出力から求めたコントラスト値が所定値より高いか否かを判定するように構成してもよい。ここで、所定値は、ラインセンサ24a上に結像される被写体像の位置を検出できる程度のコントラスト値に設定する。すなわち、サブ撮像素子10bの出力から求めたコントラスト値が位相差検出方式による合焦状態の検出が可能な程度の値以上であるときにはハイブリッド方式AFを行う一方、サブ撮像素子10bの出力から求めたコントラスト値が位相差検出方式による合焦状態の検出が可能な程度の値未満であるときにはコントラスト検出方式AFを行うように構成してもよい。
また、本実施形態では、位相差検出方式による合焦状態の検出が可能なときには、ハイブリッド方式AFを行うように構成しているが、位相差検出方式AFを行うように構成してもよい。
このように、サブ撮像素子10bを透過する光を位相差検出ユニット20により受光するサブ撮像ユニット1Bを備えたカメラ100においては、従来のような光を位相差検出ユニットに導くための可動ミラーを設けることなく、位相差検出方式AF(ハイブリッド方式AFを含む)とコントラスト検出方式AFとを行うことができる。そのため、コントラストに応じて、位相差検出方式AFとコントラスト検出方式AFとを選択することによって、高精度なピント性能を実現することができる。
−交換レンズの種類によるAF切替−
さらに、本実施形態に係るカメラ100は、カメラ本体4に取り付けられた交換レンズ7の種類に応じてオートフォーカスの方式を切り替えるように構成されている。
さらに、本実施形態に係るカメラ100は、カメラ本体4に取り付けられた交換レンズ7の種類に応じてオートフォーカスの方式を切り替えるように構成されている。
以下に、交換レンズの種類によるAFの切替機能について、図20を参照して説明する。ここでは、ハイブリッド方式AFを行うものを前提に説明をする。尚、交換レンズによるAFの切替機能は、ハイブリッド方式AFに限られず、位相差検出方式AF、コントラスト検出方式AF、変形例に係る位相差検出方式AF、変形例に係るハイブリッド方式AF等、任意の構成に採用することができる。
電源スイッチ40aがONされてからレリーズボタン40bの半押しを待機する(ステップSg1〜Sg4)までは、位相差検出方式AFにおけるステップSa1〜Sa4と同じである。
撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされると(ステップSg4)、測光を行う(ステップSg5)と共に、それと並行して、像ブレ検出を開始する(ステップSg6)。これらステップSg5,Sg6は、位相差検出方式AFのステップSa8,Sa9と同様である。尚、これら測光及び像ブレ検出は、後述するオートフォーカス動作と並行して行ってもよい。
その後、ボディマイコン50は、レンズマイコン80からの情報に基づいて、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズか否かを判定する(ステップSg7)。交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズである(YES)ときにはステップSg12へ進んでコントラスト検出方式AFを行う。尚、ステップSg12〜Sg16は、コントラスト検出方式AFにおけるステップSb5〜Sb9と同様である。
一方、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズでない(NO)ときにはステップSg8へ進んでハイブリッド方式AFを行う。尚、ステップSg8〜Sg11は、ハイブリッド方式AFにおけるステップSc5,Sc6,Sc9,Sc10と同様である。
こうして、コントラスト検出方式AF又はハイブリッド方式AFを行った後は、ステップSa10へ進む。
ステップSa10では、撮影者にレリーズボタン40bが全押しされるまで待機する。レリーズボタン40bが全押しされてからのフローは、ハイブリッド方式AFと同様である。
つまり、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズであるときには、位相差検出を精度良く行えない可能性があるため、ハイブリッド方式AF(詳しくは、位相差検出方式AF)を行わず、コントラスト検出方式AFを行う。一方、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズでないときには、ハイブリッド方式AFを行う。すなわち、ボディマイコン50は、交換レンズ7の光軸が位相差検出方式AFを行える程度に合っている保証があるか否かを判定し、位相差検出方式AFが行える程度に光軸が合っている保証がある交換レンズ7のみハイブリッド方式AFを行う一方、位相差検出方式AFが行える程度に光軸が合っている保証がない交換レンズ7についてはコントラスト検出方式AFを行うように構成されている。
このように、サブ撮像素子10bを透過する光を位相差検出ユニット20により受光するサブ撮像ユニット1Bを備えたカメラ100においては、従来のような光を位相差検出ユニットに導くための可動ミラーを設けることなく、位相差検出方式AF(ハイブリッド方式AFを含む)とコントラスト検出方式AFとを行うことができる。そのため、交換レンズ7の種類に応じて、位相差検出方式AFとコントラスト検出方式AFとを選択することによって、高精度なピント性能を容易に実現することができる。
尚、本実施形態では、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズであるか否かによって、ハイブリッド方式AFを行うかコントラスト検出方式AFを行うかを決定しているが、これに限られるものではない。反射望遠レンズであるか否かまでは問題とせず、交換レンズ7がサードバーティー製か否かによってハイブリッド方式AFを行うかコントラスト検出方式AFを行うかを決定するように構成してもよい。
また、本実施形態では、交換レンズ7がサードパーティー製の反射望遠レンズでないときには、ハイブリッド方式AFを行うように構成しているが、位相差検出方式AFを行うように構成してもよい。
したがって、本実施形態によれば、サブ撮像素子10bを光が通過するように構成し且つ該サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20を設けると共に、ボディ制御部5がサブ撮像素子10bを制御し且つ、少なくとも位相差検出ユニット20部の検出結果に基づいてフォーカスレンズ群72を駆動制御することにより焦点調節を行うことによって、撮像装置10を用いた種々の処理と位相差検出ユニット20を用いたオートフォーカス(前記位相差検出方式AFやハイブリッド方式AF)とを並行して行うことができ、処理時間を短縮することができる。
また、撮像装置10を用いた種々の処理と位相差検出ユニット20を用いたオートフォーカスとを並行して行わないとしても、前記構成によればサブ撮像素子10bに光が入射しているときには位相差検出ユニット20にも光が入射しているため、撮像装置10を用いた種々の処理と位相差検出ユニット20を用いたオートフォーカスとをボディ制御部5の制御の切替により容易に切り替えることができる。すなわち、従来のように被写体からの光の進む方向を可動ミラーを進退させて撮像素子と位相差検出ユニットとに切り替える構成と比較して、可動ミラーを進退させる必要がないため、撮像装置10を用いた種々の処理と位相差検出ユニット20を用いたオートフォーカスとを即座に切り替えることができると共に、可動ミラーの進退に伴う音も生じ得ないため、撮像装置10を用いた種々の処理と位相差検出ユニット20を用いたオートフォーカスとを静かに切り替えることができる。
こうして、カメラ100の利便性を向上させることができる。
具体的には、サブ撮像素子10bを光が通過するように構成し且つ該サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20を設けることによって、前記位相差検出方式AFのように、位相差検出ユニット20を用いたAFとサブ撮像素子10bを用いた測光とを並行して行うことができる。こうすることによって、レリーズボタン40bの全押し後に測光を行う必要がなくなり、レリーズタイムラグを短縮することができる。また、レリーズボタン40bの全押し前に測光を行う構成であっても、測光をオートフォーカスと並行して行うことによって、レリーズボタン40b半押し後の処理時間を長くしてしまうことも防止できる。さらに、サブ撮像素子10bを用いて測光を行うため、測光用センサを別途設ける必要がない。さらにまた、被写体からの光を測光用センサや位相差検出ユニットへ導くための可動ミラーを設ける必要がない。そのため、電力消費を抑制することができる。
また、サブ撮像素子10bを光が通過するように構成し且つ該サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20を設けることによって、前記ハイブリッド方式AFのように、まず、位相差検出ユニット20の検出結果に基づいてフォーカスレンズ群72の駆動方向を決定し、その後、サブ撮像素子10bの出力に基づいたコントラスト検出方式AFを迅速に行うことができる。つまり、位相差検出ユニット20による位相差検出からサブ撮像素子10bを用いたコントラスト検出への切り替えを、従来の可動ミラーを用いた光路の切り替え等を行うことなく、ボディ制御部5内の制御で即座に行うことができるため、ハイブリッド方式AFに要する時間を短縮することができる。また、可動ミラーが不要なため、可動ミラーによる騒音もなくなり、ハイブリッド方式AFを静かに行うことができる。
さらに、ボディ制御部5がサブ撮像素子10bを用いて測光を行い、該測光の結果に基づいて絞り部73を制御して光量を調節した後に、位相差検出ユニット20による位相差検出を行うことによって、レリーズボタン40bの全押し後に絞り込みを行う必要がなく、レリーズタイムラグを短縮することができる。そして、サブ撮像素子10bを光が通過するように構成し且つ該サブ撮像素子10bを通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出ユニット20を設けることによって、サブ撮像素子10bを用いた測光と位相差検出ユニット20を用いた位相差検出とを連続して行うにあたり、サブ撮像素子10bによる測光と位相差検出ユニット20による位相差検出とをボディ制御部5内の制御で即座に且つ静かに切り替えることができる。
また、ボディ制御部5が、ローコンモードにおいて、被写体のコントラスト値が所定値以上のときには少なくとも位相差検出ユニット20の検出結果に基づいて焦点調節を行う一方、被写体のコントラスト値が所定値未満のときには位相差検出ユニット20の検出結果を用いることなくサブ撮像素子10bの出力に基づいて焦点調節を行うことによって、被写体のコントラストに応じた適切な方式のAFを用いて高い精度で焦点を合わせることができる。詳しくは、ボディ制御部5が、被写体のコントラスト値が位相差検出方式AFを行い得る程度に高いときには位相差検出ユニット20を用いたAF(即ち、位相差検出方式AF又はハイブリッド方式AF)を行う一方、被写体のコントラスト値が位相差検出方式AFを行えない程度に低いときにはコントラスト検出方式AFを行うことによって、被写体のコントラストに応じた適切な方式のAFにより焦点を合わせることができ、高い精度で焦点を焦ることができる。
また、ボディ制御部5が、少なくとも位相差検出ユニット20の検出結果に基づくAFと、位相差検出ユニット20の検出結果を用いることなくサブ撮像素子10bの出力に基づくAFとを交換レンズ7の種類に応じて切り替えることによって、交換レンズ7に応じた適切な方式のAFにより焦点を合わせることができる。詳しくは、ボディ制御部5は、交換レンズ7がサードパーティ製(即ち、カメラ本体4の製造メーカと異なる製造メーカのもの)の反射望遠レンズであるときにはコントラスト検出方式AFを行う一方、交換レンズ7がサードパーティ製ではない又は反射望遠レンズではないときには少なくとも位相差検出ユニット20を用いたAF(即ち、位相差検出方式AF又はハイブリッド方式AF)を行う、換言すれば、位相差検出方式AFが行える程度に光軸が合っているという保証がある交換レンズ7がカメラ本体4に装着されているときのみ位相差検出ユニット20を用いたAFを行う一方、位相差検出方式AFが行える程度に光軸が合っている保証がない交換レンズ7が装着されているときにはコントラスト検出方式AFを行うことによって、交換レンズ7に応じた適切な方式のAFにより焦点を合わせることができ、高い精度で焦点を合わせることができる。
また、光が透過するように構成された第2撮像素子10bとは別に、光が透過しない、又は光が透過するように積極的には構成されていない第1撮像素子10aを設けると共に、被写体からの光を第1撮像素子10aに向かう方向と第2撮像素子10bに向かう方向とに切り替えるサブミラー46bを設けることによって、位相差検出を行うとき(即ち、頂点調節を行うとき)と、実際に被写体を撮影するときとで、2種類の撮像素子を使い分けることができる。具体的には、位相差検出を行うときには、サブミラー46bを反射位置に位置させて、被写体からの光を第2撮像ユニット1B、即ち、第2撮像素子10bへ導くことによって、第2撮像素子10bを用いた様々な処理(例えば、顔認識や測光やコントラスト値検出やライブビュー画像の取得等)を行いつつ、位相差検出ユニット20を用いて位相差を検出して、焦点調節を行うことができる。一方、被写体を撮影して撮像画像を取得するときには、サブミラー46bを退避位置へ位置させて、被写体からの光を第1撮像ユニット1A、即ち、第1撮像素子10aに導くことによって、第1撮像素子10aを用いて被写体の撮像画像を取得することができる。ここで、第1撮像素子10aは、光を透過させる必要はないため、実際の撮影のみに特化した、即ち、実際の撮影に適した構成とすることができる。具体的には、第1撮像素子10aを、積極的には光を透過させない構成とすることによって、十分な光量で露光を行うことができ、その結果、高画質の撮像画像を取得することができる。また、第1撮像素子10aの画素数を第2撮像素子10bの画素数よりも多くすることによって、第1撮像素子10aを用いてより高解像度の撮像画像を取得することができると共に、第2撮像素子10bのコストを低減することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、前記実施形態では、ファインダ光学系6を備えているが、これに限られるものではない。例えば、ファインダ光学系6に換えて、EVF(Electronic View Finder)を備える構成であってもよい。すなわち、液晶等で構成された小型の画像表示部をカメラ本体4内においてファインダから視認できる位置に配設し、サブ撮像ユニット1Bで取得された画像データを該画像表示部に表示させる。こうすることで、複雑なファインダ光学系6を設けなくても、ファインダを覗きながらの撮影を実現することができる。かかる構成においては、サブミラー46bは必要であるが、クイックリターンミラー46aが不要となる。撮影動作については、画像表示部が2つあるというだけで、実施形態に係るカメラ100と同様になる。
また、前記実施形態では、メイン撮像ユニット1A及びサブ撮像ユニット1Bをカメラに搭載した構成について説明しているが、これに限られるものではない。例えば、メイン撮像ユニット1A及びサブ撮像ユニット1Bはビデオカメラに搭載することもできる。
また、撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされる(即ち、S1スイッチがONされる)とAFが開始される構成ついて説明したが、レリーズボタン40bは半押しされる前からAFを行ってもよい。また、合焦と判断するとAFを終了する構成について説明したが、合焦判定後もAFを継続するようにしてもよく、合焦判定をせずに継続してAFを行ってもよい。以下に具体例を説明する。図13,14において、ステップSa3でフォーカスレンズ群72が基準位置にリセットされた後、ステップSa5の位相差情報の検出とステップSa6のフォーカスレンズ駆動とを繰り返して行うようにする。これと並行して、ステップSa4の判定、ステップSa8の測光、ステップSa9の像ブレ検出開始、ステップSa10の判定を行う。これにより、撮影者によりレリーズボタン40bが半押しされる前から合焦状態にすることができる。例えば、ライブビュー画像の表示と併用することにより、合焦状態でのライブビュー画像の表示が可能となる。また、位相差検出方式AFを用いれば、ライブビュー画像の表示と位相差検出方式AFとを併用さることができる。このような動作を「常時AFモード」としてカメラに備えるようにしてもよく、「常時AFモード」のON/OFFを切替可能に構成してもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置について有用である。
10a メイン撮像素子
10b,210b,310b サブ撮像素子
20,420 位相差検出ユニット(位相差検出部)
46b サブミラー(光路選択部)
5 ボディ制御部(制御部)
7 交換レンズ(撮像光学系)
100 カメラ(撮像装置)
10b,210b,310b サブ撮像素子
20,420 位相差検出ユニット(位相差検出部)
46b サブミラー(光路選択部)
5 ボディ制御部(制御部)
7 交換レンズ(撮像光学系)
100 カメラ(撮像装置)
Claims (3)
- 被写体の光学像を形成する撮像光学系と、
光学像を光電変換により電気信号に変換する第1撮像素子と、
光学像を光電変換により電気信号に変換すると共に、光が通過するように構成されている第2撮像素子と、
前記撮像光学系からの光を前記第1撮像素子に向かう方向及び前記第2撮像素子に向かう方向の何れかに導く光路選択部と、
前記第2撮像素子を通過した光を受光して位相差検出を行う位相差検出部とを備える撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記第2撮像素子の画素数は、前記第1撮像素子の画素数よりも少ない撮像装置。 - 請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記光路選択部は、焦点調節を行うときには、前記撮像光学系からの光を前記第2撮像素子に向かう方向に導く一方、撮像処理を行うときには、前記撮像光学系からの光を前記第1撮像素子に向かう方向に導く撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008287574A JP2010113273A (ja) | 2008-11-10 | 2008-11-10 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008287574A JP2010113273A (ja) | 2008-11-10 | 2008-11-10 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010113273A true JP2010113273A (ja) | 2010-05-20 |
Family
ID=42301851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008287574A Pending JP2010113273A (ja) | 2008-11-10 | 2008-11-10 | 撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010113273A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011145393A1 (ja) | 2010-05-17 | 2011-11-24 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
JP2013044928A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Nikon Corp | 撮像装置及び撮像方法 |
JP2016095476A (ja) * | 2014-11-17 | 2016-05-26 | キヤノン株式会社 | 撮像装置、撮像装置の制御方法、プログラムおよび記録媒体 |
-
2008
- 2008-11-10 JP JP2008287574A patent/JP2010113273A/ja active Pending
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