JP2010112242A - 圧縮機 - Google Patents

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Takayasu Suzuki
隆容 鈴木
Sokichi Hibino
惣吉 日比野
Kazuya Arii
一哉 有井
Toshiyuki Miyano
俊行 宮野
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Abstract

【課題】優れた摺動特性の発揮と高い冷凍能力の発揮とを実際の必要性に応じて実現可能な圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明の圧縮機は、クランク室24を吸入室20まで連通させる逃し通路62等を備えている。逃し通路62等は、クランク室24内の潤滑油が多い領域に連通する第1通路12b、12c、62、66、68、18aと、クランク室24内の潤滑油が少ない領域に連通する第2通路64、68、18aとを有している。また、圧縮機は、駆動軸16の回転数の増加とクランク室24内の温度上昇とによって逃し通路62等に占める第1通路12b、12c、62、66、68、18aの割合を大きくし、駆動軸16の回転数の低下とクランク室24内の温度下降とによって逃し通路62等に占める第2通路64、68、18aの割合を大きくする開閉弁70を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は圧縮機に関する。
特許文献1に従来の圧縮機が開示されている。この圧縮機は、フロントハウジング、シリンダブロック及びリヤハウジングによってハウジングが構成されており、このハウジングによって複数個のシリンダボア、吸入室、吐出室及びクランク室が形成されている。フロントハウジングには、一端がフロントハウジングから露出し、クランク室内に臨む駆動軸が回転可能に支承されている。クランク室内では、斜板が駆動軸に傾角変動可能に支持されている。各シリンダボア内にはそれぞれピストンが往復動可能に収納されている。斜板と各ピストンとの間には前後で対をなすシューが設けられており、各対のシューによって斜板の揺動運動を各ピストンの往復動に変換している。斜板、シュー、ピストン等が駆動軸の回転により吸入室内の冷媒ガスを圧縮して吐出室に吐出する圧縮機構を構成している。
また、この圧縮機では、吐出室とクランク室とが給気通路によって連通されており、給気通路上にはクランク室内の圧力を調整する容量制御弁が設けられている。また、クランク室を吸入室まで連通させる逃し通路が駆動軸に形成されている。この逃し通路は、径方向に延びて形成された第1径孔と、軸方向に延びて形成され、第1径孔を吸入室まで連通させる流出孔とを有している。
さらに、この圧縮機では、駆動軸に開閉弁が設けられている。この開閉弁は駆動軸の回転数の増加によって逃し通路の開度を小さくし、駆動軸の回転数の低下によって逃し通路の開度を大きくするようになっている。
この圧縮機は凝縮器、膨張弁及び蒸発器とともに冷凍回路を構成し、この冷凍回路は車両の空調装置に用いられ得る。そして、この圧縮機においては、吸入室の圧力や冷媒ガスの流量に基づいて容量制御弁がクランク室内の圧力を調節し、斜板の駆動軸に対する角度を変更することによりその吐出容量を変更している。
また、この圧縮機においては、車両が高速で走行している間等、駆動軸の回転数の増加によって逃し通路の開度が小さくなるため、特に圧縮機が大吐出容量で高回転状態時に、クランク室内の圧力を徐々に上昇させて吐出容量を減少させ、圧縮負荷の低減を図ることが可能である。逆に、車両が低速で走行している間は、この斜板式圧縮機は、駆動軸の回転数の低下によって逃し通路の開度が大きくなるため、必要な冷房能力に応じてクランク室内の圧力を徐々に低下させて吐出容量を増大させ、冷凍能力の向上を図ることが可能である。
特開平10−54350号公報
ところで、圧縮機においては、駆動軸が高速で回転されると、種々の摺動部位における摺動特性の向上が求められる。また、駆動軸が低速で回転されると、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量を減らし、高い冷凍能力を発揮することが求められる。
一方、圧縮機においては、運転時間、季節、使用地域等により、冷媒ガス中の潤滑油をせん断等によって発熱させてしまい、潤滑油の粘性を低下させて摺動部位の摺動特性が低下してしまうおそれもある。逆に、粘性が低下しない範囲で潤滑油が低温であれば、圧縮機が多くの潤滑油を貯留するようにし、冷凍回路による冷房能力を向上することも好ましい。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、優れた摺動特性の発揮と高い冷凍能力の発揮とを実際の必要性に応じて実現可能な圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の圧縮機は、吸入室、クランク室及び吐出室を形成するハウジングと、該クランク室内で回転可能に設けられた駆動軸と、該クランク室内に設けられ、該駆動軸の回転により該吸入室内の冷媒ガスを圧縮して該吐出室に吐出する圧縮機構と、該クランク室を該吸入室まで連通させる逃し通路とを備えた圧縮機において、
前記逃し通路は、前記クランク室内の潤滑油が多い領域に連通する第1通路と、該クランク室内の潤滑油が少ない領域に連通する第2通路とを有し、
前記駆動軸の回転数の増加と該クランク室内の温度上昇とによって該逃し通路に占める該第1通路の割合を大きくし、該駆動軸の回転数の低下と該クランク室内の温度下降とによって該逃し通路に占める該第2通路の割合を大きくする開閉弁を備えていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の圧縮機では、駆動軸が高速で回転され、かつクランク室内の潤滑油がせん断等によって発熱して潤滑油の温度が上昇すれば、開閉弁は、逃し通路に占める第1通路の割合を大きくし、逃し通路に占める第2通路の割合を小さくする。このため、逃し通路に占める割合の増えた第1通路により、クランク室内の多量に潤滑油を含む冷媒ガスが吸入室まで移動する。このため、クランク室内の潤滑油量が適度になり、斜板等が潤滑油をさほど攪拌しなくなり、潤滑油がせん断によって発熱し難くなり、潤滑油の粘性が下がり難くなる。このため、摺動部位の潤滑が好適に行われる。また、吸入室から吸入する冷媒ガスが多量の潤滑油を含み、シリンダボアとピストンとの間の摺動部位の潤滑も好適に行われる。なお、この際、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量が増えるが、高速でピストンが往復動していることから、冷凍能力に問題は生じない。
また、この圧縮機は、駆動軸が低速で回転され、かつクランク室内の潤滑油の温度が低下しておれば、開閉弁は、逃し通路に占める第1通路の割合を小さくし、逃し通路に占める第2通路の割合を大きくする。このため、逃し通路に占める割合の増えた第2通路により、クランク室内のあまり潤滑油を含んでいない冷媒ガスが吸入室まで移動する。このため、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量が減り、高い冷凍能力を発揮する。なお、この際、クランク室内の潤滑油量は増えるが、斜板等は低速で潤滑油を攪拌するに過ぎず、潤滑油の粘性はさほど下がらず、かつ潤滑油の温度上昇もほとんど生じない。このため、摺動部位の潤滑は依然として好適に行われる。
駆動軸の回転数の変化とクランク室の温度変化とは相互に関係を有するが、一方の値が常に他方の値に相当する訳ではなく、一方のみの値で開閉弁の変化を一義的に決定するだけでは実際の必要性からは不十分である。このため、本発明の圧縮機では、開閉弁は、駆動軸の回転数の変化とクランク室の温度変化との両者によって逃し通路に占める第1、2通路の割合を変化させる。このため、運転時間、季節、使用地域等により、クランク室の温度が比較的低ければ、駆動軸がある程度高速で回転されたとしても、開閉弁を変化させないことで優れた冷凍能力を発揮することができる。また、クランク室の温度が比較的高ければ、駆動軸が比較的低速で回転されたとしても、開閉弁を変化させることで優れた摺動特性を発揮することができる。
したがって、本発明の圧縮機によれば、優れた摺動特性の発揮と高い冷凍能力の発揮とをより実際の必要性に応じて実現することが可能である。
第1通路は潤滑油の多い領域のいずれかに連通され、第2通路は潤滑油の少ない領域のいずれかに連通される。潤滑油の多い領域と潤滑油の少ない領域とは互いの相対比較によって決定される。
逃し通路は、駆動軸に径方向に延びて形成され、第1通路の一部をなす第1孔と、駆動軸に径方向に延びて形成され、第2通路の一部をなす第2孔と、駆動軸に軸方向に延びて形成され、第1孔と第2孔とを連通して第1通路の一部をなす連通孔と、駆動軸に軸方向に延びて形成され、連通孔を吸入室まで連通させて第1通路及び第2通路の一部をなす流出孔とからなり得る(請求項2)。
この場合、逃し通路に占める第1通路の割合や逃し通路に占める第2通路の割合を単一の開閉弁によって変更できる。
第2孔が駆動軸に径方向で貫設されている場合、第2孔は、流出孔に連通する開度調整口と、開度調整口に連通して一端側に開く第1開口と、開度調整口に連通して他端側に開く第2開口とを有し得る。開閉弁は、駆動軸の軸心よりも第1開口側に位置し、第1開口の周りに着座可能な弁体と、駆動軸の軸心よりも第2開口側に位置し、開度調整口の開度を変更可能な質量体と、弁体が移動可能に弁体と質量体とを連結する連結棒と、弁体を第1開口を開放するように付勢するばねとを有し得る。そして、ばねは温度によって付勢力が異なるものであり得る(請求項3)。
この場合、駆動軸が高速で回転される時には、質量体が大きな遠心力によってばねの付勢力に抗して駆動軸の軸心から遠ざかり、弁体が第1開口の開度を小さくする。このため、第2孔が開度調整口に通じる開度が小さくなり、第1孔が開度調整口に通じる開度が大きくなる。そして、クランク室内が低温であれば、ばねの付勢力を大きくすることによって、そのときの第1孔が開度調整口に通じる開度をやや小さくすることが可能になる。また、クランク室内が高温であれば、ばねの付勢力を小さくすることによって、そのときの第1孔が開度調整口に通じる開度をより大きくすることも可能になる。
また、駆動軸が低速で回転される時には、遠心力が小さいため、質量体がばねの付勢力に屈して駆動軸の軸心に近づき、弁体が第1開口の開度を大きくする。このため、第2孔が開度調整口に通じる開度が大きくなり、第1孔が開度調整口に通じる開度が小さくなる。そして、クランク室内が低温であれば、ばねの付勢力を大きくすることによって、そのときの第1孔が開度調整口に通じる開度をより小さくすることが可能になる。また、クランク室内が高温であれば、ばねの付勢力を小さくすることによって、そのときの第1孔が開度調整口に通じる開度をやや大きくすることも可能になる。こうして、本発明の効果が機械的に奏される。
第2孔が駆動軸に径方向に形成されている場合、第2孔は、流出孔に連通する開度調整口と、開度調整口に連通して一端側に開く第1開口とを有し得る。開閉弁は、第2孔内に収容された弁体と、弁体を第1開口側に付勢する第1ばねと、弁体を開度調整口側に付勢する第2ばねとを有し得る。そして、第1ばね及び第2ばねの少なくとも一方は温度によって付勢力が異なるものであり得る(請求項4)。
この場合、第1、2ばねの設定によって、弁体が弁座に着座する時の駆動軸の回転数が高くなるようにできる。また、中間開度である弁体が第1、2ばねによって保持されることから、より振動し難く、高い耐久性を発揮することができる。さらに、第2孔内に弁体を収容できるため、開閉弁がクランク室内で邪魔にならない。
以下、本発明を具体化した実施例1〜4を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1は車両の空調用に用いられる容量可変型の斜板式圧縮機である。この斜板式圧縮機は、図1に示すように、シリンダブロック10とフロントハウジング12とリヤハウジング14とによりハウジングが構成されており、シリンダブロック10には駆動軸16の軸心と平行に延びるシリンダボア10aが複数個貫設されている。なお、図1において、下側を圧縮機の前方とし、上側を圧縮機の後方とする。
リヤハウジング14には弁ユニット18を介して各シリンダボア10aと連通する吸入室20及び吐出室22が形成されている。また、フロントハウジング12とシリンダブロック10とによりクランク室24が形成され、フロントハウジング12とシリンダブロック10とには軸孔12a、10bが形成されている。軸孔12aには軸封装置28が設けられている。軸封装置28にはゴム材料が用いられている。また、軸孔10bにはプレーンベアリング30が設けられている。シリンダブロック10の後端の中心側には軸孔10bと連通する収納室10cが形成され、収納室10cは弁ユニット18と対面している。
駆動軸16は、一端がフロントハウジング12から露出し、中央がクランク室24に臨む状態でフロントハウジング12とシリンダブロック10とにより回転可能に支承されている。駆動軸16には図示しないプーリや電磁クラッチが接続されており、駆動軸16はプーリや電磁クラッチに巻き掛けられるベルトを介してエンジン等の駆動源によって回転駆動されるようになっている。また、各シリンダボア10a内にはそれぞれピストン32が往復動可能に収納されており、各ピストン32はそれぞれシリンダボア10a内に圧縮室を形成している。
クランク室24内では、圧縮反力を受けるラグプレート34が駆動軸16に固定されており、ラグプレート34とフロントハウジング12との間にはスラスト軸受36及びプレーンベアリング38が設けられている。また、駆動軸16には、駆動軸16に対して軸直角の仮想面となす傾角が変更可能な斜板40が挿通されている。ラグプレート34には斜板40に向かってヒンジ部34aが形成され、斜板40にはラグプレート34に向かってヒンジ部40aが設けられ、これらヒンジ部34a、40aによってリンク機構42が構成されている。また、ラグプレート34と斜板40との間には、両者が離れる方向に付勢する押圧ばね44が設けられている。
また、斜板40と各ピストン32との間には、前後で対をなすシュー46が設けられている。前側のシュー46は斜板40の前面とピストン32の前側の座面との間に設けられ、後側のシュー46は斜板40の後面とピストン32の後側の座面との間に設けられている。各シュー46は略半球状をなしている。各シュー46が斜板40の揺動運動を各ピストン32の往復動に変換する運動変換機構である。斜板40、シュー46、ピストン32等が駆動軸16の回転により吸入室20内の冷媒ガスを圧縮して吐出室22に吐出する圧縮機構を構成している。
駆動軸16には、径方向に延びる第1孔62及び第2孔64と、軸方向に軸心と同軸に延びて第1孔62と第2孔64とを連通させる連通孔66と、連通孔66と連通する第2孔64の後端から、連通孔66と同軸に駆動軸16の後端まで延びる流出孔68とが形成されている。連通孔66と流出孔68との境界が開度調整口68aとされている。
第1孔62は、図2に示すように、ラグプレート34とフロントハウジング12との間において、駆動軸16の軸心から外周まで駆動軸16の半径分だけ形成されている。フロントハウジング12には、クランク室24の外周域からフロントハウジング12とラグプレート40との間まで延び、スラスト軸受36に臨む油案内溝12bが形成されている。また、フロントハウジング12には、油案内溝12bと連通し、プレーンベアリング38及び軸封装置28に臨む油案内孔12cが形成されている。油案内孔12cは軸孔12aで軸封装置28に臨んで第1孔62に連通している。
第2孔64は、第1孔62より後方で、ラグプレート34と斜板40との間において、駆動軸16に貫設されている。第2孔64は、図3及び図4に示すように、弁座64cと、軸心から貫設されてクランク室24に連通する第1径孔64aと、第1径孔64aと略同径に形成され、開度調整口68aから第1径孔64aとは逆側に延びて駆動軸16の外周まで貫設されてクランク室24に連通する第2径孔64bとを有している。
弁座64cは第1径孔64a周りに形成されている。また、第2孔64は第1径孔64a及び第2径孔64bが開度調整口68aで流出孔68に連通している。第1径孔64aと第2径孔64bとの間にはやや小径にされたばね座64dが形成されている。第1径孔64aは、開度調整口68aに連通し、弁座64cを介してクランク室24に開く第1開口64eを有している。第2径孔64bは、開度調整口68aに連通してクランク室24に開く第2開口64fを有している。第2開口64fは、図2に示すように、ラグプレート34のヒンジ部34aとは駆動軸16の軸心に対して反対側に位置している。
図1及び図2に示すように、第2孔64には開閉弁70が設けられている。開閉弁70は、図3及び図4に示すように、駆動軸16の軸心よりも第1開口64e側に位置し、弁座64cに着座可能な弁体72と、駆動軸16の軸心よりも第2開口64f側に位置し、開度調整口68aの開度を変更可能な質量体74と、弁体72が移動可能に弁体72と質量体74とを連結する連結棒76と、弁体72が第1開口64eを開放するように付勢するばね78とからなる。
弁体72は第1径孔64a内に収容され、質量体74は第2径孔64b内に収容されている。弁体72及び連結棒76は質量体74より軽い材料で製造されている。ばね78は弁体72とばね座64dとの間に設けられている。ばね78は、温度によって付勢力が異なるバイメタルスプリングである。具体的には、ばね78は、温度が高くなれば、付勢力が小さくなり、温度が低くなれば、付勢力が大きくなる。
また、図1に示すように、駆動軸16の後端は収納室10c内に突出しており、駆動軸16の後端の外周面には筒状をなすスペーサ80が嵌合されている。スペーサ80は弁ユニット18と摺接しながら、駆動軸16を前方に付勢している。弁ユニット18にはスペーサ80内を吸入室20に連通する絞り孔18aが貫設されている。上記油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、第2孔64、連通孔66、流出孔68及び絞り孔18aが逃し通路である。そして、油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、連通孔66、流出孔68及び絞り孔18aが第1通路である。また、第2孔64、流出孔68及び絞り孔18aが第2通路である。
また、リヤハウジング14には容量制御弁48が収納されている。容量制御弁48は、検知通路50により吸入室22に連通し、給気通路52により吐出室20とクランク室24とを連通させている。容量制御弁48は、吸入室22の圧力を検知することにより、給気通路52の開度を変更し、圧縮機の吐出容量を変更している。
リヤハウジング14には略円柱状をなす貯留室54が形成され、貯留室54には筒状をなす筒部54aが下方に突出されている。筒部54aがオイルセパレータである。吐出室22と貯留室54とは吐出通路22aによって連通されており、吐出通路22aは貯留室54内で筒部54aの上部に対面している。筒部54a内は吐出口54bとされている。貯留室54の底部には容量制御弁48に連通する油戻し通路52aが形成され、油戻し通路52aは容量制御弁48を介して給気通路52によってクランク室24に連通している。容量制御弁48には公知の弁体及び弁座が設けられており、これら弁体及び弁座間が絞りになっている。油戻し通路52aは貯留室54及び吐出通路22aとともに吐出室22からクランク室24に通じる給気通路52の一部を構成している。
吐出口54bには配管56が接続され、配管56は、逆止弁57、凝縮器58、膨張弁59及び蒸発器60を経て吸入室20に接続されている。圧縮機、逆止弁57、凝縮器58、膨張弁59、蒸発器60及び配管56が冷凍回路を構成している。冷凍回路内には潤滑油を混合した冷媒ガスが封入される。
以上のように構成された圧縮機では、吸入室20の圧力や冷媒ガスの流量に基づいて容量制御弁48がクランク室24内の圧力を調節し、斜板40の駆動軸16に対する角度を変更することによりその吐出容量を変更している。
また、この圧縮機においては、車両が長時間高速で走行している間等、駆動軸16が高速で回転され、かつクランク室24内の潤滑油がせん断等によって発熱して潤滑油の温度が上昇しておれば、開閉弁70は、図4に示すように、質量体74が大きな遠心力によってばね78の付勢力に抗して駆動軸16の軸心から遠ざかり、弁体72が第1開口64eの開度を小さくする。駆動軸16がより高速で回転されると、弁体72が弁座64cに着座する。
このため、第2孔64が開度調整口68aに通じる開度が小さくなり、図2に示す第1孔62が開度調整口68aに通じる開度が大きくなる。つまり、単一の開閉弁70により、逃し通路に占める第1孔62の割合が大きくなり、逃し通路に占める第2孔64の割合が小さくなる。
クランク室24の外周域は潤滑油の多い領域であり、潤滑油はそこから油案内溝12b及び油案内孔12cによって第1孔62に導かれる。この際、潤滑油は軸封装置28を経て第1孔62に導かれるため、大量の潤滑油が軸封装置28に供給され、軸封装置28のゴム材料の耐久性が高められる。
そして、逃し通路に占める割合の増えた第1孔62により、クランク室24内の多量に潤滑油を含む冷媒ガスが連通孔66、流出孔68、絞り孔18aを経て吸入室20まで移動する。このため、クランク室24内の潤滑油量が適度になり、斜板40等が潤滑油をさほど攪拌しなくなり、潤滑油がせん断によって発熱し難くなり、潤滑油の粘性が下がり難くなる。このため、斜板40と各シュー46との間等の摺動部位の潤滑が好適に行われる。また、吸入室20から吸入する冷媒ガスが多量の潤滑油を含み、シリンダボア10aとピストン32との間の摺動部位の潤滑も好適に行われる。これにより高速時の優れた耐久性が発揮される。
なお、この際、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量が増えるが、高速でピストン32が往復動していることから、冷凍能力に問題は生じない。
また、車両が短時間だけ低速で走行している間等、駆動軸16が低速で回転され、かつクランク室24内の潤滑油の温度が低下しておれば、開閉弁70は、図3に示すように、遠心力が小さいため、質量体74がばね78の付勢力に屈して駆動軸16の軸心に近づき、弁体72が第1開口64eの開度を大きくする。駆動軸16がより低速で回転されると、質量体74がばね座64dの裏側に当接し、開度調整口68aを半分だけ塞ぐ。
このため、第2孔64が開度調整口68aに通じる開度が大きくなり、図2に示す第1孔62が開度調整口68aに通じる開度が小さくなる。つまり、単一の開閉弁70により、逃し通路に占める第1孔62の割合が小さくなり、逃し通路に占める第2孔64の割合が大きくなる。
クランク室24の内周域、つまり駆動軸16に近い部分は潤滑油の少ない領域であり、潤滑油をあまり含まない冷媒ガスはそこから第2孔64内に導かれる。
そして、逃し通路に占める割合の増えた第2孔64により、クランク室24内のあまり潤滑油を含んでいない冷媒ガスが流出孔68、絞り孔18aを経て吸入室20まで移動する。このため、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量が減り、高い冷凍能力を発揮する。
なお、この際、クランク室24内の潤滑油量は増えるが、斜板40等は低速で潤滑油を攪拌するに過ぎず、潤滑油の温度上昇もほとんど生じず、潤滑油の粘性はさほど下がらない。このため、摺動部位の潤滑は依然として好適に行われる。
車両が高速で走行している時間が短ければ、クランク室24内の潤滑油はさほど高温にならない。このため、図3及び図4に示す開閉弁70のばね78は、車両が長時間高速で走行している場合よりも、付勢力が大きくなる。このため、開閉弁70は、図3に示すように、質量体74がばね78の大きな付勢力に屈して駆動軸16の軸心に近づき、弁体72が第1開口64eの開度を大きくする。このため、逃し通路に占める割合の増えた第2孔64により、クランク室24内のあまり潤滑油を含んでいない冷媒ガスが流出孔68、絞り孔18aを経て吸入室20まで移動する。このため、圧縮機外の冷凍回路に吐出される冷媒ガス中の潤滑油の量が減り、高い冷凍能力を発揮する。
他方、車両が低速で走行している時間が長ければ、クランク室24内の潤滑油はやはり高温になる。このため、図3及び図4に示す開閉弁70のばね78は、車両が短時間だけ低速で走行している場合よりも、付勢力が小さくなる。このため、開閉弁70は、図4に示すように、質量体74がばね78の小さな付勢力に抗して駆動軸16の軸心から遠ざかり、弁体72が第1開口64eの開度を小さくする。このため、逃し通路に占める割合の増えた第1孔62により、クランク室24内の多量に潤滑油を含む冷媒ガスが連通孔66、流出孔68、絞り孔18aを経て吸入室20まで移動する。このため、クランク室24内の潤滑油量が適度になり、斜板40等が潤滑油をさほど攪拌しなくなり、潤滑油がせん断によって発熱し難くなり、潤滑油の粘性が下がり難くなる。このため、斜板40と各シュー46との間等の摺動部位の潤滑が好適に行われる。また、吸入室20から吸入する冷媒ガスが多量の潤滑油を含み、シリンダボア10aとピストン32との間の摺動部位の潤滑も好適に行われる。これにより優れた耐久性が発揮される。
こうして、この圧縮機では、開閉弁70が駆動軸16の回転数の変化とクランク室24の温度変化との両者によって逃し通路に占める第1、2孔62、64の割合を変化させる。季節、使用地域等の相違によってもばね78の付勢力が変化し、第1、2孔62、64の割合を変化させることが可能である。
したがって、この圧縮機によれば、優れた摺動特性の発揮と高い冷凍能力の発揮とをより実際の必要性に応じて実現することが可能である。
(実施例2)
実施例2の斜板式圧縮機は、図5に示すように、第2孔81が駆動軸16の軸心から外周まで駆動軸16の半径分だけ形成されている。連通孔82は、軸方向に軸心と同軸に延びて第1孔62と第2孔81とを連通させている。流出孔83は、連通孔82と連通する第2孔81の後端から、連通孔82と同軸に駆動軸16の後端まで延びている。
第2孔81は、図6に示すように、流出孔83に連通する開度調整口83aと、開度調整口83aに連通して一端側に開く第1開口81aと、第1開口81aとは逆側の底面に凹設され、第1開口81aと同軸のガイド孔81bとを有している。連通孔82と流出孔83との境界が開度調整口83aとされている。第2孔81の第1開口81a側には弁座84が固定されている。弁座84には駆動軸16の径方向に延びる弁孔84aが形成されており、弁孔84aの第1開口81a側にはやや小径にされたばね座84bが形成されている。図5に示すように、油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、第2孔81、連通孔82、流出孔83及び絞り孔18aが逃し通路である。そして、油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、連通孔82、流出孔83及び絞り孔18aが第1通路である。また、第2孔81、流出孔83及び絞り孔18aが第2通路である。
図6に示すように、第2孔81内に開閉弁90が設けられている。開閉弁90は、ガイド孔81bに摺動可能に設けられたガイド棒85と、ガイド棒85の先端にガイド棒85と一体に設けられたばね座86と、ばね座86の先端に保持された球状の弁体87とを有している。弁体87は質量体を兼ねている。ばね座86と第2孔81の底面との間には、弁体87を第1開口81a側に付勢する第1ばね88が設けられている。また、弁体87と弁座84のばね座84bとの間には、弁体87を開度調整口83a側に付勢する第2ばね89が設けられている。
第1ばね88及び第2ばね89の少なくとも一方が温度によって付勢力が異なるバイメタルスプリングである。第1ばね88をバイメタルスプリングとする場合には、温度が高くなれば、付勢力が小さくなり、温度が低くなれば、付勢力が大きくなるようにする。第2ばね89をバイメタルスプリングとする場合には、温度が高くなれば、付勢力が大きくなり、温度が低くなれば、付勢力が小さくなるようにする。他の構成は実施例1と同様である。
この圧縮機では、車両が長時間高速で走行している間等、駆動軸16が高速で回転され、かつクランク室24内の温度が上昇しておれば、開閉弁90は、弁体87が大きな遠心力及び第1ばね88の付勢力によって第2ばね89の付勢力に抗して駆動軸16の軸心から遠ざかり、弁体87が弁孔84aの開度を小さくする。駆動軸16がより高速で回転されると、弁体87が弁座84に着座する。このため、第2孔81が開度調整口83aに通じる開度が小さくなり、図5に示す第1孔62が開度調整口83aに通じる開度が大きくなる。
また、車両が短時間だけ低速で走行している間等、駆動軸16が低速で回転され、かつクランク室24内の潤滑油の温度が低下しておれば、開閉弁90は、図6に示すように、弁体87が第2ばね89の付勢力により小さな遠心力及び第1ばね88の付勢力に抗して駆動軸16の軸心に近づき、弁体87が弁孔84aの開度を大きくする。このため、第2孔81が開度調整口83aに通じる開度が大きくなり、図5に示す第1孔62が開度調整口83aに通じる開度が小さくなる。
そして、この圧縮機においても、第1ばね88及び第2ばね89の少なくとも一方の付勢力が運転時間、季節、使用地域等によって変化する。このため、実際の必要性に応じて優れた摺動特性の発揮と高い冷凍能力の発揮とが発揮される。
また、この圧縮機では、中間開度である弁体87が第1、2ばね88、89によって保持されることから、より振動し難く、高い耐久性を発揮することができる。また、第2孔81内に弁体87を収容できるため、開閉弁90がクランク室24内で邪魔にならない。
(実施例3)
実施例3の斜板式圧縮機は、図7に示すように、駆動軸16に第1孔62及び流出孔13が形成されている。流出孔13は、駆動軸16の軸心と同軸に駆動軸16の後端まで貫設されている。また、駆動軸16の後方には流出孔13と連通する弁孔29が径方向で貫設されている。駆動軸16の後端には流出孔13を塞ぐスペーサ31が固定されている。
図8に示すように、弁孔29に開閉弁17が設けられている。弁孔29内には弁座25が摺動可能に設けられており、弁座25は弁孔29内を通る連結棒21によって弁体19と連結されている。弁座25のフランジと駆動軸16の外面との間には、弁体19を駆動軸16の外面から離す方向に付勢力をもつばね23が設けられている。弁体19は質量体を兼ねている。弁体19はばね23によって駆動軸16の外面に着座するようになっている。ばね23は、温度によって付勢力が異なるバイメタルスプリングである。具体的には、ばね23は、温度が高くなれば、付勢力が小さくなり、温度が低くなれば、付勢力が大きくなる。
また、図7に示すように、フロントハウジング12とラグプレート34との間及びシリンダブロック10と駆動軸16との間には、実施例1、2のプレーンベアリング38、30に代え、コロを用いたラジアル軸受11、15が設けられている。油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、流出孔13、軸孔29、ラジアル軸受15、収納室10c及び絞り孔18aが逃し通路である。そして、油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、流出孔13、軸孔29、収納室10c及び絞り孔18aが第1通路である。また、ラジアル軸受15、収納室10c及び絞り孔18aが第2通路である。
また、リヤハウジング14には吐出室22と連通する弁室57aが形成されており、弁室57a内に逆止弁57が設けられている。逆止弁57は、吐出室22と弁室57aとを連通する通孔57bに着座可能な弁体27と、弁体27を通孔57b側に付勢するばね31とからなる。なお、オイルセパレータの図示は省略している。他の構成は実施例1、2と同様である。
この圧縮機によっても、実施例1、2と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例4)
実施例4の斜板式圧縮機は、図9に示すように、駆動軸16に径方向に延びる第1孔62が形成されている。第1孔62は、軸方向に軸心と同軸に延びて駆動軸16の後端まで延びる流出孔68と連通しており、流出孔68は径方向に延びる弁孔41に連通している。
また、シリンダブロック10及び弁ユニット18には、クランク室24の内周域、つまり駆動軸16に近い部分と吸入室20とを連通する抽気孔55が形成されている。抽気孔55の弁ユニット18内には絞り55aが形成されている。
駆動軸16の後端は収納室10c内に突出しており、流出孔68の後端が栓部材43によって閉塞されている。栓部材43よりやや手前に弁孔41が形成されている。弁孔41は、図10に示すように、駆動軸16に貫設され、流出孔68を収納室10cに連通させている。
弁孔41周りには開閉弁45が設けられている。開閉弁45は、弁孔41の一つの開口41aに着座可能な球状の弁体47と、弁孔41周りで駆動軸16に固定されたケース49とを有している。弁体47は質量体を兼ねている。ケース49は開口41a側に弁室49aを有している。弁室49a内には、弁体47を開口41aから離れる方向に付勢する付勢力をもつ第1ばね51と、弁体47を開口41aに近づける方向に付勢する付勢力をもつ第2ばね53とが設けられている。弁室49aはケース49に形成された連通口49bによって収納室10cに連通している。油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、流出孔68、弁孔41、連通口49b、収納室10c、絞り孔18a及び抽気孔55が逃し通路である。そして、油案内溝12b、油案内孔12c、第1孔62、流出孔68、弁孔41、連通口49b、収納室10c及び絞り孔18aが第1通路である。また、抽気孔55が第2通路である。
第1ばね51及び第2ばね53の少なくとも一方が温度によって付勢力が異なるバイメタルスプリングである。第1ばね51をバイメタルスプリングとする場合には、温度が高くなれば、付勢力が小さくなり、温度が低くなれば、付勢力が大きくなるようにする。第2ばね53をバイメタルスプリングとする場合には、温度が高くなれば、付勢力が大きくなり、温度が低くなれば、付勢力が小さくなるようにする。
なお、ラグプレート34には斜板40に向かってヒンジ部34bが形成され、斜板40にはラグプレート34に向かってヒンジ部40bが設けられ、これらヒンジ部34b、40bによってリンク機構42が構成されている。ヒンジ部34b、40bは実施例1〜3とは異なる形状をしている。他の構成は実施例1〜3と同様である。
この圧縮機によっても、実施例1〜3と同様の作用効果を奏することができる。
以上において、本発明を実施例1〜4に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜4に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施例1〜4は全て斜板式圧縮機であるが、本発明をスクロール型圧縮機等の他の型式の圧縮機に具体化することも可能である。
本発明は車両の空調装置に利用可能である。
実施例1の斜板式圧縮機の断面図である。 実施例1の斜板式圧縮機に係り、要部断面図である。 実施例1の斜板式圧縮機に係り、駆動軸が低速で回転している間の要部拡大断面図である。 実施例1の斜板式圧縮機に係り、駆動軸が高速で回転している間の要部拡大断面図である。 実施例2の斜板式圧縮機に係り、要部断面図である。 実施例2の斜板式圧縮機に係り、要部拡大断面図である。 実施例3の斜板式圧縮機の断面図である。 実施例3の斜板式圧縮機に係り、要部拡大断面図である。 実施例4の斜板式圧縮機の断面図である。 実施例4の斜板式圧縮機に係り、要部断面図である。
符号の説明
20…吸入室
24…クランク室
22…吐出室
10、12、14…ハウジング(10…シリンダブロック、12…フロントハウジング、14…リヤハウジング)
16…駆動軸
12b、12c、62、64、66、68、18a、81、82、83、13、29、15、41、49b、10c、55…逃し通路(12b、12c、62、66、68、18a、82、83、13、29、41、49b、10c…第1通路、64、68、18a、81、83、15、55…第2通路)
70、90、17、45…開閉弁
62…第1孔
64、81…第2孔
66、82…連通孔
68、83、13…流出口
68a、83a…開度調整口
64e、81a…第1開口
64f…第2開口
72、87、19、27、47…弁体
74、87、19、47…質量体
76、21…連結棒
78、23…ばね
88、51…第1ばね
89、53…第2ばね

Claims (4)

  1. 吸入室、クランク室及び吐出室を形成するハウジングと、該クランク室内で回転可能に設けられた駆動軸と、該クランク室内に設けられ、該駆動軸の回転により該吸入室内の冷媒ガスを圧縮して該吐出室に吐出する圧縮機構と、該クランク室を該吸入室まで連通させる逃し通路とを備えた圧縮機において、
    前記逃し通路は、前記クランク室内の潤滑油が多い領域に連通する第1通路と、該クランク室内の潤滑油が少ない領域に連通する第2通路とを有し、
    前記駆動軸の回転数の増加と該クランク室内の温度上昇とによって該逃し通路に占める該第1通路の割合を大きくし、該駆動軸の回転数の低下と該クランク室内の温度下降とによって該逃し通路に占める該第2通路の割合を大きくする開閉弁を備えていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記逃し通路は、前記駆動軸に径方向に延びて形成され、前記第1通路の一部をなす第1孔と、該駆動軸に径方向に延びて形成され、前記第2通路の一部をなす第2孔と、該駆動軸に軸方向に延びて形成され、該第1孔と該第2孔とを連通して該第1通路の一部をなす連通孔と、該駆動軸に軸方向に延びて形成され、該連通孔を前記吸入室まで連通させて該第1通路及び該第2通路の一部をなす流出孔とからなる請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記第2孔は前記駆動軸に径方向で貫設され、
    該第2孔は、前記流出孔に連通する開度調整口と、該開度調整口に連通して一端側に開く第1開口と、該開度調整口に連通して他端側に開く第2開口とを有し、
    前記開閉弁は、該駆動軸の軸心よりも該第1開口側に位置し、該第1開口の周りに着座可能な弁体と、該駆動軸の軸心よりも該第2開口側に位置し、該開度調整口の開度を変更可能な質量体と、該弁体が移動可能に該弁体と該質量体とを連結する連結棒と、該弁体を該第1開口を開放するように付勢するばねとを有し、
    該ばねは温度によって付勢力が異なるものである請求項2記載の圧縮機。
  4. 前記第2孔は前記駆動軸に径方向に形成され、
    該第2孔は、前記流出孔に連通する開度調整口と、該開度調整口に連通して一端側に開く第1開口とを有し、
    前記開閉弁は、該第2孔内に収容された弁体と、該弁体を該第1開口側に付勢する第1ばねと、該弁体を該開度調整口側に付勢する第2ばねとを有し、
    該第1ばね及び該第2ばねの少なくとも一方は温度によって付勢力が異なるものである請求項2記載の圧縮機。
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