JP2010112213A - マグナス型風力発電装置 - Google Patents

マグナス型風力発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010112213A
JP2010112213A JP2008283948A JP2008283948A JP2010112213A JP 2010112213 A JP2010112213 A JP 2010112213A JP 2008283948 A JP2008283948 A JP 2008283948A JP 2008283948 A JP2008283948 A JP 2008283948A JP 2010112213 A JP2010112213 A JP 2010112213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support shaft
rotating cylinder
power transmission
rotating
shaft portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008283948A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Murakami
信博 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mecaro
MECARO KK
Original Assignee
Mecaro
MECARO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mecaro, MECARO KK filed Critical Mecaro
Priority to JP2008283948A priority Critical patent/JP2010112213A/ja
Priority to PCT/JP2009/003291 priority patent/WO2010052812A1/ja
Publication of JP2010112213A publication Critical patent/JP2010112213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03DWIND MOTORS
    • F03D1/00Wind motors with rotation axis substantially parallel to the air flow entering the rotor 
    • F03D1/06Rotors
    • F03D1/0601Rotors using the Magnus effect
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2240/00Components
    • F05B2240/20Rotors
    • F05B2240/201Rotors using the Magnus-effect
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2250/00Geometry
    • F05B2250/10Geometry two-dimensional
    • F05B2250/14Geometry two-dimensional elliptical
    • F05B2250/141Geometry two-dimensional elliptical circular
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2250/00Geometry
    • F05B2250/20Geometry three-dimensional
    • F05B2250/25Geometry three-dimensional helical
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2260/00Function
    • F05B2260/40Transmission of power
    • F05B2260/403Transmission of power through the shape of the drive components
    • F05B2260/4031Transmission of power through the shape of the drive components as in toothed gearing
    • F05B2260/40311Transmission of power through the shape of the drive components as in toothed gearing of the epicyclic, planetary or differential type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/30Wind power
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wind Motors (AREA)

Abstract

【課題】回転円柱を軽量化することができ、発電効率を向上させることができるマグナス型風力発電装置を提供すること。
【解決手段】回転円柱7は、その内部に空洞26を有する略円筒形状をなし、この回転円柱7の内部には、回転体5から延びる支持軸部27が延設されており、この支持軸部27には、複数の軸受部29,30が支持軸部27の軸方向に離間して設けられ、これら複数の軸受部29,30により回転円柱7が支持軸部27に回転可能に支持されるとともに、駆動モータからの回転動力を伝達される動力伝達部材35が支持軸部27の先端部近傍の回転円柱7の内周面に内接し、この動力伝達部材35が回転円柱7に回転動力を与えるようになっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、各回転円柱の回転と風力との相互作用で生じるマグナス揚力により回転体を回転させて発電機構部を駆動させるマグナス型の風力発電装置に関する。
従来、回転体に対して放射状に所要数配設した回転円柱を備え、駆動モータを駆動させることにより各回転円柱をその軸周りに回転させ、これらの回転する回転円柱に自然風が当たったときに、回転円柱の回転と風力との相互作用で生じるマグナス効果による揚力により回転体を回転させて、その回転体の回転を発電機に伝達することで発電を行うマグナス型風力発電装置がある。
マグナス型風力発電装置には、フェアリング(回転体)に基端側が回転可能に接続されたバレル(回転円柱)が設けられており、バレルの軽量化とその強度の確保が求められている。このようなマグナス型風力発電装置には、バレルの内部を空洞にして軽量化を図り、かつバレルの内部フレーム構造をトラスアームの先端部のベアリングに接続して強度を確保し、バレルの基端部の内周面に係合されるドライブローラ(動力伝達部材)により回転動力がバレルに伝達される技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第4366386号明細書
このような特許文献1に記載のマグナス型風力発電装置にあっては、バレル(回転円柱)の基端部にドライブローラ(動力伝達部材)によって回転動力を付与する構造になっているため、バレルの基端部から先端部にかけて回転を与える際、特に回転初期において基端部に大きなねじれ応力が発生する。そのためバレルの基端部の剛性を高める必要が生じ、結果的にバレルの肉厚が大きくなり、延いてはバレルの重量が増すことになる。バレルの重量の増大は、バレルを軸周りに回転させるための駆動モータの消費エネルギーの増大につながり、マグナス型風力発電装置の発電効率を充分に高められないという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、回転円柱を軽量化することができ、発電効率を向上させることができるマグナス型風力発電装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のマグナス型風力発電装置は、
発電機構部に回転トルクを伝達する回転体と、該回転体から略放射状に所要数配設された回転円柱と、該各回転円柱をこれら回転円柱の軸周りに回転駆動する駆動モータと、を備え、前記各回転円柱の回転と風力との相互作用で生じるマグナス揚力により前記回転体を回転させて前記発電機構部を駆動するマグナス型風力発電装置であって、
前記回転円柱は、その内部に空洞を有する略円筒形状をなし、該回転円柱の内部には、前記回転体から延びる支持軸部が延設されており、該支持軸部には、複数の軸受部が該支持軸部の軸方向に離間して設けられ、該複数の軸受部により前記回転円柱が前記支持軸部に回転可能に支持されるとともに、前記駆動モータからの回転動力を伝達される動力伝達部材が前記支持軸部の先端部近傍の前記回転円柱の内周面に内接し、該動力伝達部材が前記回転円柱に回転動力を与えるようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、支持軸部の先端部近傍の回転円柱の内周面に動力伝達部材が内接され、この動力伝達位置から回転円柱の先端部までの部位が短くなるので、動力伝達部材から回転円柱に与えられる回転動力が小さくて済み、動力伝達位置から回転円柱の先端部までの肉厚を薄くすることができる。更に、動力伝達位置から回転円柱の基端部までは、軸周りに回転しない支持軸部により回転自在に支持され、動力伝達位置から回転円柱の基端部までの肉厚も薄くすることができる。そのため回転円柱を軽量化することができ、駆動モータの消費エネルギーを抑えることにより、マグナス型風力発電装置の発電効率を向上させることができる。
本発明の請求項2に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項1に記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記動力伝達部材の回転中心に前記駆動モータからの回転動力を伝達する動力伝達軸が、前記支持軸部から延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、支持軸部側は風速による曲げ影響を受けないため、この支持軸部から延設される動力伝達軸は、動力伝達部材の回転中心に常時正確に回転動力を伝達することができる。
本発明の請求項3に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項2に記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記支持軸部には、前記動力伝達軸が配置される貫通孔が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、支持軸部の貫通孔により動力伝達軸の配置空間を確保しつつ、支持軸部を薄く軽量にでき、回転体が軽くなって回転し易くなるので、発電機構部に伝達される回転トルクを向上させることができる。
本発明の請求項4に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項2または3に記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記動力伝達部材は、前記回転円柱に対して固着されており、前記動力伝達軸は、前記動力伝達部材に対して前記回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴としている。
この特徴によれば、風力発電装置の周囲の気温の変化によって、動力伝達部材が固着された回転円柱と動力伝達軸とが熱変形の影響により相対的に変移しても、動力伝達軸と動力伝達部材との相対的な変移は吸収され、風力発電装置の破損を防止できる。
本発明の請求項5に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記動力伝達部材は、前記支持軸部に設けられた軸受部により回転可能に支持されることを特徴としている。
この特徴によれば、支持軸部により動力伝達部材の回転中心位置が確保され、動力伝達部材の安定した回転が得られる。
本発明の請求項6に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項5に記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記動力伝達部材は、前記回転円柱に対して該回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴としている。
この特徴によれば、風力発電装置の周囲の気温の変化によって、回転円柱と支持軸部とが熱変形の影響により相対的に変移しても、回転円柱と動力伝達部材との相対的な変移は吸収され、風力発電装置の破損を防止できる。
本発明の請求項7に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記複数の軸受部の内、少なくとも1つの軸受部は、前記支持軸部と前記回転円柱とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移不能な非変移軸受部となっているとともに、他の軸受部は、前記支持軸部と前記回転円柱とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能な変移軸受部となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、非変移軸受部は、支持軸部と回転円柱との軸方向の位置決めの役割を果たす。更に、変移軸受部が支持軸部と回転円柱との軸方向の相対的な変移を許容するため、支持軸部と回転円柱とが熱変形の影響により相対的に変移しても、風力発電装置の破損を防止できる。
本発明の請求項8に記載のマグナス型風力発電装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置であって、
前記複数の軸受部は、前記支持軸部に対して固着されており、該複数の軸受部の内、少なくとも1つの軸受部は、前記回転円柱に対して固着されているとともに、他の軸受部は、前記回転円柱に対して該回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴としている。
この特徴によれば、回転円柱に固着された少なくとも1つの軸受部は、支持軸部と回転円柱との軸方向の位置決めの役割を果たす。更に、回転円柱に相対的に変移可能に接続された他の軸受部が支持軸部と回転円柱との軸方向の相対的な変移を許容するため、支持軸部と回転円柱とが熱変形の影響により相対的に変移しても、風力発電装置の破損を防止できる。
本発明に係るマグナス型風力発電装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、マグナス揚力の説明図であり、図2は、実施例1におけるマグナス型風力発電装置を示す正面図であり、図3は、マグナス型風力発電装置を示す側面図であり、図4は、スパイラル条が設けられた回転円柱を示す正面図であり、図5は、回転円柱の内部を示す縦断側面図であり、図6は、図5における回転円柱を示すA−A横断平面図であり、図7は、図5における回転円柱を示すB−B横断平面図である。以下、図2及び図4の紙面手前側をマグナス型風力発電装置の正面側(前方側)とし、図3、図5、図6、図7の紙面右方側をマグナス型風力発電装置の正面側(前方側)として説明する。
一般的なマグナス揚力の発生メカニズムについて説明すると、図1の円筒形状を成す回転円柱Cの断面図に示すように、回転する回転円柱Cに当たった空気の流れは、図1のような回転円柱Cの回転方向(左回り)と空気流Nの向きでは、回転円柱Cの回転とともに上方に流れるようになり、このとき回転円柱Cの上方側を流れる空気が、回転円柱Cの下方側を流れる空気の速度よりも速く流れるので、回転円柱Cの上方側の負圧と下方側の正圧とで空気圧に差が生じるマグナス効果が生じるようになり、回転円柱Cには、空気の流れNと垂直をなす方向にマグナス揚力Yが発生するようになっている。
図2及び図3に示す符号1は、本発明の適用されたマグナス型風力発電装置であり、このマグナス型風力発電装置1は、地面に立設された支台2の上部に、水平方向に旋回自在に軸支される発電機構部3を有しており、この発電機構部3は、内部に配置された鉛直モータ4を駆動させることで水平方向に旋回できるようになっている。
図2及び図3に示すように、発電機構部3の正面側には、回転の軸心が水平方向を向く回転体5(水平回転軸)が配置されており、この回転体5は図2を参照すると正面視で右回りに回転するように軸支されている。回転体5の正面側には、フロントフェアリング6が取り付けられており、回転体5の外周には、5本の略円筒形状の回転円柱7が放射状に配置されている。各々の回転円柱7は、これら回転円柱7の軸周りの予め決められた回転方向に回転自在に軸支されている。尚、回転体5を構成する材質には、鉄等の金属部材が用いられている。
図4に示すように、回転円柱7の外周表面7’には、回転円柱7の基端部から先端部までの全長に渡って、スパイラル(螺旋)状に形成されたスパイラル条8が一体に巻き回して形成されており、このスパイラル条8は、回転円柱7の外周表面7’から突出するように略凸状に形成されている。また、この凸状スパイラル条8は、1つの回転円柱7の外周表面7’に6条設けられている。
また、回転円柱7の直径は、その基端部から先端部にかけて同径に形成されており、更に、回転円柱7の先端面には、回転円柱7の直径よりも大きな直径を有する円盤状のエンドキャップ9が取り付けられている。
所要幅、所要高さの6重螺旋をなすスパイラル条8は、回転円柱7の長手方向の全体に渡って設けられ、回転円柱7の先端側から見たときに右ネジ状の右螺旋状をなすように固着されている(図6参照)。
図3に示すように、発電機構部3の内部には、長手方向が水平方向を向くアウターシャフト10(水平回転軸)が配置されており、アウターシャフト10は発電機構部3内部に配置されたベアリング11を介して回転自在に支持されている。このアウターシャフト10の軸内は貫通されており、アウターシャフト10の軸内には、インナーシャフト12が挿設されている。
図3に示すインナーシャフト12はアウターシャフト10内部に配置されたベアリング13を介して回転自在に軸支されている。アウターシャフト10及びインナーシャフト12は互いに独立して回転することができる。
図3に示すように、アウターシャフト10の後端には、ギア14が固着されており、このギア14は、発電機構部3内の発電機15に接続されているギア16と係合されている。アウターシャフト10の前端には、発電機構部3の外方に突出されており、このアウターシャフト10の前端に回転体5が固着されている。
図3に示すように、インナーシャフト12の後端は、アウターシャフト10から突出されたギア17が固着されており、このギア17は、発電機構部3内の駆動モータ18と連動されているギア19と係合される。また、インナーシャフト12の前端は、アウターシャフト10から突出されており、このインナーシャフト12の前端には、大径のベベルギア20が固着されている。
図3に示す駆動モータ18とギア19との間には、駆動モータ18の回転力を一方向に伝達するワンウェークラッチ22が配置されており、ギア19の回転によって駆動モータ18に逆方向の回転力が加わっても、ワンウェークラッチ22によって駆動モータ18の逆回転を防止できるようになっている。更に、発電機構部3内部には、駆動モータ18の起動用の電力を蓄えるバッテリー23が配置されている。尚、鉛直モータ4や駆動モータ18は、マグナス型風力発電装置1の周囲環境の風向や風速を観測する風向計(図示略)や風速計(図示略)に接続された制御回路24によって制御されるようになっている。
図2に示すように、インナーシャフト12に固着された大径のベベルギア20は、アウターシャフト10に固着された正面側の回転体5内部の中心に配置されるとともに、このベベルギア20は前方側に向かって窄まるように配置されている。更に、この大径のベベルギア20には、5つの小径のベベルギア21が係合されており、5つの小径のベベルギア21は、回転体5の外周に配置された5本の回転円柱7の内部に延設された動力伝達軸25に連結されている。
次に、本実施例における回転円柱7について図5、図6、図7を参照して詳述する。図5に示すように、回転円柱7の内部には、空洞26が形成された略円筒形状をなしている。また、回転円柱7を構成する材質には、炭素繊維強化プラスチック等の軽量で強度の高い材質が用いられている。そのため回転円柱7は、その基端部から先端部までの全長に渡って肉厚が薄くなるように形成されており、回転円柱7の軽量化とその強度が確保されている。
回転円柱7内の空洞26には、回転円柱7の基端部側から挿設された支持軸部27が延設されている。この支持軸部27は、その基端部に形成されたフランジ27’が回転体5に対してボルト46(螺合部材)を用いて螺着されることで、支持軸部27は、回転体5に対して軸方向に相対的に移動不能に固着されている。尚、本実施例では、支持軸部27は発電機構部3に回転トルクを伝達する回転体5の一部を構成している。そして、回転円柱7は、支持軸部27を軸として回転自在に支持されている。
また、支持軸部27は、その軸心に貫通孔28が形成された略円筒形状をなしている。尚、支持軸部27を構成する材質には、鉄等の金属部材が用いられている。支持軸部27内の貫通孔28には、支持軸部27の基端部側から挿設された動力伝達軸25が配置されている。更に尚、動力伝達軸25を構成する材質にも、支持軸部27と同様に、鉄等の金属部材が用いられている。
更に、回転円柱7の軸心と支持軸部27の軸心とは、同一の軸心αとなっている。この軸心αに沿って動力伝達軸25が延設されており、動力伝達軸25の先端部は、支持軸部27の先端側から突出されている。尚、動力伝達軸25の基端部は、回転体5の内部に設けられた軸受部材(図示略)によって、軸周りに回転自在な状態で回転体5に対して相対的に移動不能に支持されている。更に尚、動力伝達軸25の先端部は、後述する動力伝達部材35を介して支持軸部27に対して回転可能に支持されている。
図5に示すように、支持軸部27の先端部及び基端部近傍には、それぞれにベアリング29,30が設けられている。この2つ(複数)のベアリング29,30は、支持軸部27に対して嵌合されて固着されている。また、こられのベアリング29,30は、支持軸部27の軸方向に離間されて設けられている。これら2つのベアリング29,30(軸受部)を介して回転円柱7が回転可能に支持される。
支持軸部27の基端部近傍のベアリング30の外周には、連結部材31が嵌合されて固着されている。この連結部材31の外周面は、回転円柱7の内周面に接着剤等を用いて固着(内接)されている。回転円柱7と連結部材31との接着部位は、回転円柱7の基端部の内周面となっている。尚、連結部材31を構成する材質にも、支持軸部27と同様に、鉄等の金属部材が用いられている。
図5に示すように、ベアリング30は、断面視で円弧状の内周溝が形成された外輪32と、断面視で円弧状の外周溝が形成された内輪33と、外輪32の内周溝と内輪33の外周溝との間に転動自在に配置された複数のボール34と、これら複数のボール34を保持する保持器(図示略)と、を有し、外輪32の内周溝または内輪33の外周溝の曲率半径が、ボール34の曲率半径とほぼ同じになっている。そのため外輪32と内輪33とが、回転円柱7の軸方向に相対移動不能になっている。
尚、ベアリング30の内輪33が支持軸部27に固着されているとともに、外輪32が連結部材31に固着されている。このベアリング30を介して、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移不能に接続されている。尚、支持軸部27の基端部近傍のベアリング30が本実施例における非変移軸受部を構成している。このベアリング30によって回転円柱7が、その軸方向にがたつかないように位置決めされている。
支持軸部27の先端部のベアリング29は、複列のベアリング29として構成されており、このベアリング29の外周には、動力伝達部材35が嵌合されて固着されている。この動力伝達部材35は、略円盤形状をなし、その外周面が回転円柱7の内周面に接着剤等を用いて固着(内接)されている。回転円柱7と動力伝達部材35との接着部位は、支持軸部27の先端部近傍の回転円柱7の内周面となっている。
また、この内接位置が本実施例における動力伝達位置となっている。回転円柱7と動力伝達部材35との接着部位の軸方向の幅寸法は、ベアリング29の軸方向の幅寸法とほぼ同じになっている。尚、動力伝達部材35を構成する材質にも、支持軸部27と同様に、鉄等の金属部材が用いられている。
図5及び図7に示すように、ベアリング29は、断面視で円弧状の内周溝が形成された外輪36と、断面視で円弧状の外周溝が形成された内輪37と、外輪36の内周溝と内輪37の外周溝との間に転動自在に配置された複数のボール38と、これら複数のボール38を保持する保持器39と、を有し、外輪36の内周溝または内輪37の外周溝の少なくともいずれか一方の曲率半径が、ボール38の曲率半径よりも大きくなっている。そのため外輪36と内輪37とが、回転円柱7の軸方向に相対移動可能になっている。
尚、ベアリング29の内輪37が支持軸部27に固着されているとともに、外輪36が動力伝達部材35に固着されている。このベアリング29を介して、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されている。尚、支持軸部27の先端部のベアリング29が本実施例における変移軸受部を構成している。
図5及び図6に示すように、動力伝達軸25の先端部は、平面視で六角形をなすスプライン部40が形成されているとともに、動力伝達部材35の中心には、平面視で六角形をなす被スプライン孔41が形成されている。動力伝達軸25のスプライン部40が動力伝達部材35の被スプライン孔41に挿設されることで、動力伝達軸25が動力伝達部材35に対して回転円柱7の軸方向に沿って相対的に変移可能にスプライン接続された状態で、動力伝達軸25の軸周りの回転動力が動力伝達部材35に伝達されるようになっている。
風力発電装置1の周囲の気温の変化によって、回転円柱7や支持軸部27や動力伝達軸25が、その軸方向(長手方向)に熱変形される場合がある。尚、回転円柱7と支持軸部27と動力伝達軸25とを構成する材質の熱膨張率、すなわち炭素繊維強化プラスチックと鉄等の金属部材との熱膨張率は大きく異なっている。
炭素繊維強化プラスチックで構成された回転円柱7は、気温の変化によって殆ど熱変形しないようになっている。それと比較して金属部材で構成された支持軸部27や動力伝達軸25は、気温が高くなると膨張してその軸方向の長さが長くなり、その反対に気温が低くなると収縮してその軸方向の長さが短くなる。
しかしながら、本実施例におけるマグナス型風力発電装置1では、複数のベアリング29,30の内、少なくとも1つのベアリング30は、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移不能な非変移軸受部となっているとともに、他のベアリング29は、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能な変移軸受部となっていることで、ベアリング30(非変移軸受部)は、支持軸部27と回転円柱7との軸方向の位置決めの役割を果たす。更に、ベアリング29(変移軸受部)が支持軸部27と回転円柱7との相対的な変移を許容するため、支持軸部27と回転円柱7とが熱変形の影響により相対的に変移しても、ベアリング29,30の破損や、回転円柱7と動力伝達部材35との接着部位の剥離などの風力発電装置1の破損を防止できる。
尚、回転円柱7や支持軸部27や動力伝達部材35などは、気温の変化によってその半径方向にも熱変形する場合があるが、軸方向の熱変形よりも膨張率や収縮率が小さいため、各ベアリング29,30に加わる応力は、各ベアリング29,30を破損する程度の応力にならずに済むようになっている。
また、回転円柱7と連結部材31との接着部位や、回転円柱7と動力伝達部材35との接着部位は、互いに半径方向に離間しようとする力に対しては、強い接着力を有している。しかしながら、この接着部位は、軸方向に加わる力、すなわち回転円柱7と各部材31,35とが互いに軸方向にずれるときに加わる力に対しては、その接着力が弱く、回転円柱7と各部材31,35とが剥離し易くなる。本実施例では、支持軸部27の一部がベアリング29(変移軸受部)により相対的に変移可能となっているので、回転円柱7と各部材31,35との接着部位の剥離を防止できる。
図3に示す発電機構部3内部の駆動モータ18を駆動させるとインナーシャフト12を介して駆動モータ18の回転動力が大径のベベルギア20に伝達され、このベベルギア20に係合される5つの小径のベベルギア21が回転され、各々のベベルギア21に連結された動力伝達軸25が回転される。そして、動力伝達軸25の回転動力が、動力伝達部材35を介して回転円柱7に与えられるようになっており、回転円柱7が、該回転円柱7の軸回りに回転されるようになっている。
マグナス型風力発電装置1を用いて発電する際には、先ず風向計(図示略)によって風向きを検出し、制御回路24が鉛直モータ4を駆動させて、回転体5の正面側から風が当たるように、風向きに合わせて発電機構部3を旋回させる。すると図3に示すように、マグナス型風力発電装置1の正面側から自然風Nが当たるようになる。
そして、発電機構部3内部のバッテリー23に蓄えられている起動用の電力を駆動モータ18に供給し、駆動モータ18を駆動させる。インナーシャフト12及びベベルギア20、21を介して駆動モータ18の動力が伝達され、各々の回転円柱7が回転しはじめる。各々の回転円柱7の回転と風力との相互作用で生じるマグナス揚力Yによって、回転円柱7及び回転体5は、アウターシャフト10を軸心として回転されるようになる。
図6を参照して回転円柱7の回転方向とスパイラル条8の巻き方について詳述すると、回転円柱7の先端側から見たときに、回転円柱7のスパイラル条8の巻き方が右ネジ状の右螺旋状をなす場合、回転円柱7の回転方向は左回りとなっている。スパイラル条8の巻き方向が回転円柱7の回転方向に対して逆向きとなっているため、図2及び図4に示すように、回転円柱7の外周表面7’を流れる空気を回転体5に近づく方向に向けて流すことができる。
図4に示すように、スパイラル条8が回転円柱7に施されることにより、回転円柱7の回転時に、スパイラル条8によって、空気の流れFが発生する。この際、回転円柱7の外周表面7’に、自然風Nや回転円柱7と伴に回転する回転円柱7の表層の空気の動きとは別に、回転円柱7の軸と平行な空気の流れ成分V(ベクトル成分V)を発生させることができる。図2に示すように、この空気の流れ成分Vは、回転円柱7の先端側から回転体5(回転円柱7の基端側)に向けて流れるようになっている。
図4及び図6に示すように、回転円柱7の外周の空気流、すなわち回転円柱7の外周表面7’に空気流動Fを発生させることで、自然風N(空気流N’)と、回転円柱7と伴に回転する回転円柱7の表層の空気の動きとで形成される三次元的な空気流が形成される。
そして図6に示すように、各々の回転円柱7の回転と風力との相互作用で生じるマグナス揚力Yが増大される。ここで言うスパイラル条8で与えられる空気の流れFは、全てが回転円柱7の軸と平行な方向を向いている必要はなく、少なくとも回転円柱7の軸と平行なベクトル成分Vがあれば充分効果がある。発明者の1つの考察であるが、マグナス揚力Yが高まる理由として、回転円柱7に加わる負圧と正圧との差圧が高まる現象や、揚力発生面が拡大する現象等が発生していると考えられる。
また、エンドキャップ9を利用すると、マグナス効果が向上するようになっている。すなわちエンドキャップ9が回転円柱7の先端面に設けられることによって、このエンドキャップ9が空気流Fに好影響を与え、マグナス揚力Yの向上が見られる。
図3に示すように、回転体5が回転すると、アウターシャフト10の後端に連結された発電機15が駆動されて発電が行われる。更に、この回転円柱7の回転に基づいて、スパイラル条8による回転円柱7の軸方向への空気の流れが増大するので、回転円柱7のマグナス揚力Yが増大され、発電機15を駆動するアウターシャフト10の回転トルクが増大されるようになる。従って、マグナス型風力発電装置1の発電効率を上げることができるようになっている。
尚、発電機15によって発電が開始されると、この発電された電力の一部を、回転円柱7を回転させるための駆動モータ18に供給させて補助電力として利用でき、かつ次回の起動用の電力としてバッテリー23に蓄えることもできる。
以上、本実施例におけるマグナス型風力発電装置1では、回転円柱7は、その内部に空洞26を有する略円筒形状をなし、回転円柱7の内部には、回転体5から延びる支持軸部27が延設されており、支持軸部27には、複数のベアリング29,30が支持軸部27の軸方向に離間して設けられ、複数のベアリング29,30により回転円柱7が支持軸部27に回転可能に支持されるとともに、駆動モータ18からの回転動力を伝達される動力伝達部材35が支持軸部27の先端部近傍の回転円柱7の内周面に内接し、動力伝達部材35が回転円柱7に回転動力を与えるようになっていることで、支持軸部27の先端部近傍の回転円柱7の内周面に動力伝達部材35が内接され、この動力伝達位置から回転円柱7の先端部までの部位が短くなるので、動力伝達部材35から回転円柱7に与えられる回転動力が小さくて済み、動力伝達位置から回転円柱7の先端部までの肉厚を薄くすることができる。更に、動力伝達位置から回転円柱7の基端部までは、軸周りに回転しない支持軸部27により回転自在に支持され、動力伝達位置から回転円柱7の基端部までの肉厚も薄くすることができる。そのため回転円柱7を軽量化することができ、駆動モータ18の消費エネルギーを抑えることにより、マグナス型風力発電装置1の発電効率を向上させることができる。
また、動力伝達部材35の回転中心に駆動モータ18からの回転動力を伝達する動力伝達軸25が、支持軸部27から延設されていることで、支持軸部27側は風速による曲げ影響を受けないため、この支持軸部27から延設される動力伝達軸25は、動力伝達部材35の回転中心に常時正確に回転動力を伝達することができる。
また、支持軸部27には、動力伝達軸25が配置される貫通孔28が形成されていることで、支持軸部27の貫通孔28により動力伝達軸25の配置空間を確保しつつ、支持軸部27を薄く軽量にでき、回転体5が軽くなって回転し易くなるので、発電機構部3に伝達される回転トルクを向上させることができる。
また、動力伝達部材35は、回転円柱7に対して固着されており、動力伝達軸25は、動力伝達部材35に対して回転円柱7の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることで、風力発電装置1の周囲の気温の変化によって、動力伝達部材35が固着された回転円柱7と動力伝達軸25とが熱変形の影響により相対的に変移しても、動力伝達軸25と動力伝達部材35との相対的な変移は吸収され、動力伝達軸25と動力伝達部材35との接続部位の破損や、回転円柱7と動力伝達部材35との接着部位の剥離などの風力発電装置1の破損を防止できる。
また、動力伝達部材35は、支持軸部27に設けられたベアリング29により回転可能に支持されることで、支持軸部27により動力伝達部材35の回転中心位置が確保され、動力伝達部材35の安定した回転が得られる。
次に、実施例2に係る回転円柱7aにつき、図8及び図9を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。図8は、実施例2における回転円柱の内部を示す縦断側面図であり、図9は、図8における回転円柱を示すC−C横断平面図である。以下、図8及び図9の紙面右方側をマグナス型風力発電装置の正面側(前方側)として説明する。
図8及び図9に示すように、実施例2における回転円柱7aは、前記実施例1の回転円柱7とは異なり、支持軸部27の先端部に設けられたベアリング29a(軸受部)が、支持軸部27の基端部近傍のベアリング30と同様に構成されている。つまり支持軸部27の先端部及び基端部近傍の両方に同じ種類のベアリング29a,30が設けられている。
また、支持軸部27の先端部のベアリング29aは、その内輪33が支持軸部27に固着されているとともに、外輪32が動力伝達部材35aに固着されている。このベアリング29aを介して、支持軸部27と動力伝達部材35aとが、回転円柱7の軸方向に沿って相対的に変移不能に接続されている。
尚、動力伝達軸25の先端部には、フランジ部40aが形成されており、このフランジ部40aが動力伝達部材35aに対してネジ47(螺合部材)を用いて螺着されている。すなわち動力伝達軸25と動力伝達部材35aとは、相対的に変移不能に固着されている。この動力伝達部材35aを介して、支持軸部27と動力伝達軸25とが、回転円柱7の軸方向に沿って相対的に変移不能に接続されている。
動力伝達部材35aの外周面には、平面視でその四方にスプライン凸部42が設けられている。このスプライン凸部42は回転円柱7aの軸方向に延設されている。回転円柱7aの内周面には、動力伝達部材35aのスプライン凸部42が係合されるスプライン部材43が設けられている。スプライン部材43は、略リング状をなし、その外周面が回転円柱7aの内周面に接着されている。
また、スプライン部材43の内周面には、回転円柱7aの軸方向に延びるスプライン凸部43’が形成されており、このスプライン凸部43’同士の間に、動力伝達部材35aのスプライン凸部42が係合される。このスプライン凸部42とスプライン部材43のスプライン凸部43’とが互いに係合されることで、動力伝達部材35aが回転円柱7aに対してスプライン接続されて、動力伝達部材35aが回転円柱7aの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されている。
以上、実施例2における回転円柱7aでは、動力伝達部材35aは、回転円柱7aに対して回転円柱7aの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることで、風力発電装置1の周囲の気温の変化によって、回転円柱7aと支持軸部27とが熱変形の影響により相対的に変移しても、回転円柱7aと動力伝達部材35aとの相対的な変移は吸収され、ベアリング29a,30の破損や、回転円柱7aと動力伝達部材35aとの接続部位の破損などの風力発電装置の破損を防止できる。
次に、実施例3に係る回転円柱7bにつき、図10を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。図10は、実施例3における回転円柱の内部を示す縦断側面図である。以下、図10の紙面右方側をマグナス型風力発電装置の正面側(前方側)として説明する。
図10に示すように、実施例3における回転円柱7bは、前記実施例2の回転円柱7aと同様に、支持軸部27の先端部及び基端部近傍の両方に同じ種類のベアリング29b,30が設けられている。尚、実施例3における回転円柱7bは、前記実施例2の回転円柱7aと異なり、動力伝達部材35bが支持軸部27の先端部のベアリング29bに固着されておらず、動力伝達部材35bは支持軸部27から離間されている。
尚、動力伝達部材35bの外周面は、回転円柱7bの内周面に接着剤等を用いて固着(内接)されている。また、動力伝達軸25のスプライン部40が動力伝達部材35bの被スプライン孔41に挿設されることで、動力伝達軸25が動力伝達部材35bに対して回転円柱7bの軸方向に沿って相対的に変移可能にスプライン接続された状態で、動力伝達軸25の軸周りの回転動力が動力伝達部材35bに伝達されるようになっている。
支持軸部27の先端部のベアリング29bは、その内輪33が支持軸部27に固着されているとともに、外輪32が連結部材44に固着されている。このベアリング29bを介して、支持軸部27と連結部材44とが、回転円柱7bの軸方向に沿って相対的に変移不能に接続されている。
尚、支持軸部27の先端部のベアリング29bと連結部材44とで、本実施例における回転円柱7bに相対的に変移可能に接続された軸受部を構成している。更に尚、支持軸部27の基端部近傍のベアリング30と連結部材31とで、本実施例における回転円柱7bに固着された軸受部を構成している。
連結部材44の外周面には、弾性ゴムまたはエラストマー等の弾力性を有する材質で形成された緩衝部45が接着されている。この緩衝部45の外周面が回転円柱7bの内周面に接着されることで、連結部材44が回転円柱7に対して接続されて、連結部材44、すなわちベアリング29bが回転円柱7bの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されている。
以上、実施例3における回転円柱7bでは、複数のベアリング29b,30は、支持軸部27に対して固着されており、複数のベアリング29b,30の内、少なくとも1つのベアリング30は、回転円柱7bに対して固着されているとともに、他のベアリング29bは、回転円柱7bに対して回転円柱7bの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることで、回転円柱7bに固着された少なくとも1つのベアリング30は、支持軸部27と回転円柱7bとの軸方向の位置決めの役割を果たす。回転円柱7bに相対的に変移可能に接続された他のベアリング29bが支持軸部27と回転円柱7bとの相対的な変移を許容するため、支持軸部27と回転円柱7bとが熱変形の影響により相対的に変移しても、ベアリング29b,30の破損や、回転円柱7bと連結部材44との接続部位の破損などの風力発電装置の破損を防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続するように構成されたベアリング29やスプライン接続を用いたが、支持軸部27と回転円柱7との接続部位にリンク部材を設けたり、緩衝部材を設けたりすることで、支持軸部27と回転円柱7とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能に接続するようにしてもよい。
また、前記実施例では、2つのベアリング29,30が支持軸部27において軸方向に離間された2箇所に設けられていたが、3つ以上のベアリングを支持軸部27に設け、この3つのベアリングで回転円柱7を回転可能に支持するようにしてもよい。
また、前記実施例では、支持軸部27の基端部近傍に配置されたベアリング30が非変移軸受部になっているとともに、支持軸部27の先端部に配置されたベアリング29が変移軸受部になっているが、支持軸部27の基端部近傍に変移軸受部としてのベアリング29を配置するとともに、支持軸部27の先端部に非変移軸受部としてのベアリング30を配置するようにしてもよい。
また、前記実施例では、支持軸部27の軸心に貫通孔28を形成し、この貫通孔28に配置された動力伝達軸25が、駆動モータ18からの回転動力を動力伝達部材35に伝達しているが、各支持軸部27の先端部に小型の駆動モータを配置して、この駆動モータの回転軸を直に動力伝達部材35に接続して、この駆動モータからの回転動力を動力伝達部材35に伝達するようにしてもよい。
また、前記実施例では、動力伝達軸25の基端部が回転体5の内部に設けられた軸受部材(図示略)に支持されるとともに、動力伝達軸25の先端部が動力伝達部材35を介して支持軸部27に対して回転可能に支持されているが、支持軸部27の貫通孔28内に小型のベアリング(軸受部)を配置して、このベアリングを介して動力伝達軸25を支持軸部27に回転可能に支持させてもよい。
また、前記実施例では、回転円柱7と連結部材31との接続部位や、回転円柱7と動力伝達部材35との接続部位に接着剤を用いることで互いに接続しているが、接着剤以外にも、ネジやボルトやリベット等の接続部材を用いて回転円柱7と部材31,35を接続するようにしてもよい。
本発明のマグナス型風力発電装置によれば、大型風力発電から家庭用の小型風力発電に及んで活用できるようになり、風力発電業界に多大に貢献するようになる。更に、本発明のマグナス型の揚力発生メカニズムを、ロータ船、ロータビークル等に利用すれば、乗物における運動効率も向上すると考えられる。
マグナス揚力の説明図である。 実施例1におけるマグナス型風力発電装置を示す正面図である。 マグナス型風力発電装置を示す側面図である。 スパイラル条が設けられた回転円柱を示す正面図である。 回転円柱の内部を示す縦断側面図である。 図5における回転円柱を示すA−A横断平面図である。 図5における回転円柱を示すB−B横断平面図である。 実施例2における回転円柱の内部を示す縦断側面図である。 図8における回転円柱を示すC−C横断平面図である。 実施例3における回転円柱の内部を示す縦断側面図である。
符号の説明
1 マグナス型風力発電装置
3 発電機構部
5 回転体(水平回転軸)
7,7a,7b 回転円柱
7’ 外周表面
8 スパイラル条
18 駆動モータ
25 動力伝達軸
26 空洞
27 支持軸部
28 貫通孔
29 ベアリング(軸受部,変移軸受部)
29a,29b ベアリング(軸受部,非変移軸受部)
30 ベアリング(軸受部,非変移軸受部)
31 連結部材(軸受部)
35 動力伝達部材
35a,35b 動力伝達部材
44 連結部材(軸受部)

Claims (8)

  1. 発電機構部に回転トルクを伝達する回転体と、該回転体から略放射状に所要数配設された回転円柱と、該各回転円柱をこれら回転円柱の軸周りに回転駆動する駆動モータと、を備え、前記各回転円柱の回転と風力との相互作用で生じるマグナス揚力により前記回転体を回転させて前記発電機構部を駆動するマグナス型風力発電装置であって、
    前記回転円柱は、その内部に空洞を有する略円筒形状をなし、該回転円柱の内部には、前記回転体から延びる支持軸部が延設されており、該支持軸部には、複数の軸受部が該支持軸部の軸方向に離間して設けられ、該複数の軸受部により前記回転円柱が前記支持軸部に回転可能に支持されるとともに、前記駆動モータからの回転動力を伝達される動力伝達部材が前記支持軸部の先端部近傍の前記回転円柱の内周面に内接し、該動力伝達部材が前記回転円柱に回転動力を与えるようになっていることを特徴とするマグナス型風力発電装置。
  2. 前記動力伝達部材の回転中心に前記駆動モータからの回転動力を伝達する動力伝達軸が、前記支持軸部から延設されていることを特徴とする請求項1に記載のマグナス型風力発電装置。
  3. 前記支持軸部には、前記動力伝達軸が配置される貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のマグナス型風力発電装置。
  4. 前記動力伝達部材は、前記回転円柱に対して固着されており、前記動力伝達軸は、前記動力伝達部材に対して前記回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴とする請求項2または3に記載のマグナス型風力発電装置。
  5. 前記動力伝達部材は、前記支持軸部に設けられた軸受部により回転可能に支持されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置。
  6. 前記動力伝達部材は、前記回転円柱に対して該回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のマグナス型風力発電装置。
  7. 前記複数の軸受部の内、少なくとも1つの軸受部は、前記支持軸部と前記回転円柱とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移不能な非変移軸受部となっているとともに、他の軸受部は、前記支持軸部と前記回転円柱とが、互いの軸方向に沿って相対的に変移可能な変移軸受部となっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置。
  8. 前記複数の軸受部は、前記支持軸部に対して固着されており、該複数の軸受部の内、少なくとも1つの軸受部は、前記回転円柱に対して固着されているとともに、他の軸受部は、前記回転円柱に対して該回転円柱の軸方向に沿って相対的に変移可能に接続されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマグナス型風力発電装置。
JP2008283948A 2008-11-05 2008-11-05 マグナス型風力発電装置 Pending JP2010112213A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283948A JP2010112213A (ja) 2008-11-05 2008-11-05 マグナス型風力発電装置
PCT/JP2009/003291 WO2010052812A1 (ja) 2008-11-05 2009-07-14 マグナス型風力発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008283948A JP2010112213A (ja) 2008-11-05 2008-11-05 マグナス型風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010112213A true JP2010112213A (ja) 2010-05-20

Family

ID=42152626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008283948A Pending JP2010112213A (ja) 2008-11-05 2008-11-05 マグナス型風力発電装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2010112213A (ja)
WO (1) WO2010052812A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013194724A (ja) * 2012-03-23 2013-09-30 Atsushi Shimizu マグナス式風力発電機の回転翼
JP2015086709A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 株式会社ジェイテクト 継手構造及び風力発電装置
US10428801B2 (en) 2013-03-12 2019-10-01 Jtekt Corporation Wind power generation device

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3246694A1 (de) * 1982-12-16 1984-06-20 Erich Dipl.-Ing. 3000 Hannover Krebs Windkraftanlage
JP3963325B2 (ja) * 2004-01-30 2007-08-22 株式会社 メカロ秋田 マグナス型風力発電装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013194724A (ja) * 2012-03-23 2013-09-30 Atsushi Shimizu マグナス式風力発電機の回転翼
US10428801B2 (en) 2013-03-12 2019-10-01 Jtekt Corporation Wind power generation device
JP2015086709A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 株式会社ジェイテクト 継手構造及び風力発電装置
WO2015064457A1 (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 株式会社ジェイテクト 継手構造及び風力発電装置
CN105683565A (zh) * 2013-10-28 2016-06-15 株式会社捷太格特 接头结构和风力发电装置
US20160265515A1 (en) 2013-10-28 2016-09-15 Jtekt Corporation Joint structure and wind power generation device
US10495066B2 (en) 2013-10-28 2019-12-03 Jtekt Corporation Joint structure and wind power generation device

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010052812A1 (ja) 2010-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5411111B2 (ja) 遊星歯車減速装置
RU2519531C2 (ru) Механизм привода пары воздушных винтов противоположного вращения посредством планетарной зубчатой передачи
JP4041838B2 (ja) 風力発電用の風車及び風力発電装置
JP2007303462A (ja) 風力タービンの歯車箱
JP2007198167A (ja) 水平軸風車
EP2372150B1 (en) Wind turbine
JP2007218172A (ja) 回転翼機構、該回転翼機構を用いた移動体、並びに発電機
JP6550503B2 (ja) 乗り物用風力原動機
JP2008057541A5 (ja)
CA2552297A1 (en) Magnus type wind power generator
ES2906786T3 (es) Disposición de rodamiento principal compuesto para una turbina eólica
JP2009008041A (ja) マグナス型風力発電装置
WO2010017797A3 (de) Pod-antrieb
WO2010052812A1 (ja) マグナス型風力発電装置
JP2017502221A (ja) 双方向軸受、駆動トレイン、遊星歯車装置、および風力発電機
JP2007239695A (ja) 風力発電機
WO2014173172A1 (zh) 一种桨本体和具有该桨本体的螺旋桨
JP5148346B2 (ja) 風力発電装置
WO2010092880A1 (ja) 遊星増速機
JP2009008040A (ja) マグナス型風力発電装置
WO2008077371A3 (de) Längsantriebswelle für kraftfahrzeuge
US8872364B2 (en) Power generator
JP2017132458A (ja) ボート用スクリューの二段式シャフトスリーブおよびそれを着用したボート用スクリュー
JP2011007146A (ja) マグナス型風力発電装置
JP2011241854A (ja) 円筒体への取付部材の取付構造及びマグナス型風力発電装置