JP2010112072A - ストライク - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラッチボルトの復帰速度を減速でき且つドアを閉じたときのストライクに対するラッチボルトのかかりを妨げないストライクを提供する。
【解決手段】 ドア2を閉じた際に、該ドア2に設けられたラッチボルト4のラッチヘッド23が挿入するストライクボックス7を備えたストライクにおいて、前記ストライクボックス7の底部から該ストライクボックス7の開口側に向けて延出されていて、前記ラッチヘッド23がストライクボックス7内に挿入する際に、該ラッチヘッド23のドア開閉方向A閉じ側A2の面23aが接当し且つ該面23aに押圧されてドア開閉方向A閉じ側A2に向けて弾性変形することによりラッチボルト4の復帰速度を抑える弾性片20を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドアに設けられたラッチボルトが係合するストライクに関するものである。
従来、ドアに設けられたラッチボルトが係合するストライクは、一般的に、ドア枠に取り付けられる取付プレートと、この取付プレートと共にドア枠に彫り込んで取り付けられるストライクボックスとを有する。
取付プレートは、金属板から形成されていて、ドアを閉じる際にラッチボルトのラッチヘッドが接当するラッチ接当部と、ドアを閉じ位置にしたときにラッチボルトのラッチヘッドが挿通する開口とを有する。
ストライクボックスはドアを閉じ位置にしたときにラッチボルトのラッチヘッドが取付プレートの前記開口を介して挿入するボックス本体を有する。
ラッチボルトはドアの自由端側の端面から出退自在に突出するラッチヘッドを有すると共にラッチスプリングの付勢力により突出方向に付勢されている。
ラッチボルトは、ドアを閉じる際においてラッチヘッドがストライクのラッチ接当部に接当することによりラッチスプリングの付勢力に抗して後退し、ドアを閉じ位置にしたときにラッチスプリングの付勢力によって突出(復帰)して取付プレートの開口を介してラッチヘッドがストライクボックスのボックス本体内に挿入する。ラッチヘッドがボックス本体に挿入することによりドアの開方向の移動が規制される。
前記ラッチボルトは、該ラッチボルトの突出方向の移動を規制する当り部に接当するストッパを有し、ドアを閉じた際において、ラッチボルトがラッチスプリングの付勢力によって突出したときに、前記当り部にストッパが接当することによる接当音が発生する。
この接当音を軽減する方法として、ラッチボルトの復帰速度を減速することが考えられる。
この当り部にストッパが接当することによる接当音を軽減することができるストライクとして、ボックス本体の開口側のドア開閉方向開き側の縁部からドア開閉方向閉じ側に向けて延出された弾性片を備え、ドアを閉じた際において、ドアの端面側から突出するラッチヘッドが前記弾性片に接当し該弾性片がラッチボルトの突出方向に弾性変形することによりラッチボルトの復帰速度を減速できるようにしたものがある(特許文献1参照)。
実公昭58−49330号公報
前記従来のストライクにあっては、ラッチボルトの復帰速度を軽減する弾性片は、ボックス本体の開口側のドア開閉方向開き側の縁部からドア開閉方向閉じ側に向けて延出されていて、ラッチボルトが復帰する際にラッチボルトの突出方向に弾性変形するように構成されているので、ドアを閉じた状態において、弾性片はラッチヘッドのドア開閉方向開き側に位置し、該弾性片が邪魔者となってストライクに対するラッチヘッドのかかりが浅くなる惧れがあり、ストライクに対するラッチヘッドのかかりが浅くなるとドアを閉じた時の反動でドアが開いてしまう場合がある。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、ラッチボルトの復帰速度を減速でき且つドアを閉じたときのストライクに対するラッチボルトのかかりを妨げないストライクを提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、ドアを閉じた際に、該ドアに設けられたラッチボルトのラッチヘッドが挿入するストライクボックスを備えたストライクにおいて、
前記ストライクボックスの底部から該ストライクボックスの開口側に向けて延出されていて、前記ラッチヘッドがストライクボックス内に挿入する際に、該ラッチヘッドのドア開閉方向閉じ側の面が接当し且つ該面に押圧されてドア開閉方向閉じ側に向けて弾性変形することによりラッチボルトの復帰速度を抑える弾性片を有することを特徴とする。
また、ドアを閉じた状態において、前記弾性片は、その弾性復元力によりラッチヘッドのドア開閉方向開き側の面をストライクボックス内のドア開閉方向開き側に接当させるように、ラッチボルトを押圧するよう構成されているのがよい。
また、ストライクボックス内のドア開閉方向開き側に、弾性材から形成されていてラッチヘッドのドア開閉方向開き側の面が接当する接当壁を備えるのがよい。
また、ドアを閉じる際において、ラッチヘッドがストライクボックスに至るまで接当するラッチ接当部を備え、このラッチ接当部を樹脂によって形成するのがよい。
また、ストライクボックスを樹脂によって形成して前記ラッチ接当部をストライクボックスに一体形成し、前記弾性片をストライクボックスとは別体で形成して該ストライクボックスに固着しているのがよい。
本発明によれば、ドアを閉じたときにラッチボルトが復帰して該ラッチボルトのラッチヘッドがストライクボックスに挿入するが、このとき弾性片がラッチヘッドに接当して弾性変形することによりラッチボルトの復帰速度が減速され、ラッチボルト側のストッパが該ラッチボルトの突出方向の移動を規制する当り部に接当する際の接当音を軽減することができ、しかも、弾性片は、ストライクボックスの底部から該ストライクボックスの開口側に向けて延出されていて、ラッチヘッドがストライクボックス内に挿入する際に、該ラッチヘッドのドア開閉方向閉じ側の面が接当し且つ該面に押圧されてドア開閉方向閉じ側に向けて弾性変形するので、弾性片がストライクに対するラッチヘッドのかかりを妨げることはなく、ストライクに対するラッチヘッドのかかりを十分に深くすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図4において、1はドア2で開閉自在に閉塞される出入口を形成するドア枠3に設けられるストライクであり、該ストライク1は、ドア枠3の、ドア2のラッチボルト4が設けられた側に対向する側に彫り込んで取り付けられる。
このストライク1は、ドア枠3にネジ止めされる取付プレート5と、ドア枠3に形成された彫り込み穴6に挿入されて取付プレート5と共にドア枠3に取り付けられるストライクボックス7と、ストライクボックス7内に収容された弾性体8とを有する。
取付プレート5は、金属製板材によって形成され、板面がドア枠3の取付面に対向するように配置されてドア枠3にねじ込まれるネジによってドア枠3に取付固定され、上下に前記ネジを挿通するためのネジ挿通孔9が形成されている。このネジ挿通孔9の周縁には取付プレート5の裏面に突出する筒状のガイド部10が形成されている。
取付プレート5の上下方向中間部には、ドア開閉方向A開き側A1へ向けて開放状とされたコ字形の切欠部11が形成されている。
ストライクボックス7は、PP又はPE系の軟質樹脂によって形成され、ドア開閉方向Aで対向する一対の側壁12aと上下方向で対向する上下壁12b,12cと彫り込み穴6の底部に位置する底壁12dとからドア2との対向側が開口する箱形に形成されたボックス本体12と、該ボックス本体12の開口縁側に設けられたフランジ部13とから構成されている。
フランジ部13は取付プレート5の裏面に重ね合わされて、取付プレート5を取り付けるネジによって共締めされてドア枠3に取付固定される。
フランジ部13の前記ネジを挿通するためのネジ挿通孔14はドア開閉方向Aに長い長孔に形成されていると共に、該ネジ挿通孔14に取付プレート5の前記ガイド部10が挿入されており、これによってストライクボックス7が取付プレート5に対してドア開閉方向Aに位置調整可能とされている。
そして、彫り込み穴6をストライクボックス7よりもドア開閉方向Aに大きく形成しておくことにより(ストライクボックス7が彫り込み穴6内でドア開閉方向Aに移動できるように彫り込み穴6を形成しておくことにより)、ドア2が閉まった状態でのラッチボルト4に対するストライクボックス7のドア開閉方向Aの位置を調整することができる。
また、フランジ部13の、取付プレート5の前記切欠部11に対応する部分は、ドア2を閉じる際においてラッチボルト4がストライクボックス7に至るまで接当するラッチ接当部16とされている。(樹脂製のラッチ接当部16が樹脂製のストライクボックス7に同材料で一体形成されている)。
このラッチ接当部16は、取付プレート5の切欠部11に挿入するように厚肉に形成されていて、該ラッチ接当部16によって取付プレート5の切欠部11の開口側が塞がれており、これら切欠部11とラッチ接当部16とによって、ドア2を閉じたときにラッチボルト4が挿通する開口が形成されている。
また、ラッチ接当部16は切欠部11内をドア開閉方向Aに移動自在とされていて、ストライクボックス7を取付プレート5に対してドア開閉方向Aに位置調整する際のガイドとしての機能を有する。
前記弾性体8は、ストライクボックス7よりも柔らかい軟質樹脂によって形成されてストライクボックス7のボックス本体12内に設けられている。
この弾性体8は、ボックス本体12の底部に重合された底壁17と、この底壁17のドア開閉方向A開き側A1の端部からボックス本体12の開口側に向けて延出されていてボックス本体12内のドア開閉方向A開き側A1に位置する接当壁18と、底壁17のドア開閉方向A閉じ側A2の端部からボックス本体12の開口側に向けて延出されていてボックス本体12内のドア開閉方向A閉じ側A2に位置する位置決め壁19と、底壁17のドア開閉方向A中間部(接当壁18と位置決め壁19との間)からボックス本体12の開口側に向けて延出された弾性片20とから構成されている。
接当壁18、位置決め壁19及び弾性片20は、板面がドア開閉方向Aを向く板状に形成され、底壁17、接当壁18、位置決め壁19及び弾性片20は、ボックス本体12内部の上端側から下端側にわたる上下幅に形成されている。
また、本実施形態にあっては、前記弾性体8は、底壁17がボックス本体12内の底面に接着固定され、接当壁18がボックス本体12内のドア開閉方向A開き側A1の面21(ドア開閉方向A開き側A1の側壁12a内面)に接着固定され、位置決め壁19がボックス本体12内のドア開閉方向A閉じ側A2の面22(ドア開閉方向A閉じ側A2の側壁12a内面)に接着固定されることで、ボックス本体12に固定されている。
ラッチボルト4は、ドア2の自由端側の端面から該端面に直交する方向に出退自在に突出するラッチヘッド23と、該ラッチヘッド23から後退方向側に延びるラッチシャフト24とから構成され、図示省略のラッチスプリングの付勢力によって突出方向に付勢され、ラッチボルト4側に設けられたストッパ25がラッチボルト4の突出方向の移動を規制する当り部26に接当することによりラッチヘッド23がドア2の端面から突出する状態にラッチボルト4が保持される。
当り部26は、ラッチボルト4を出退自在に支持する錠ケース27側に設けられる。
前記ラッチヘッド23は、ドア開閉方向A閉じ側A2の面23aが突出方向に行くに従ってドア開閉方向A開き側A1に移行する傾斜面とされると共に、ドア開閉方向Aの開き側A1の面23bが突出方向に沿う平坦面とされている。
前記ラッチボルト4は、図1に示すように、ドア2を閉じる際において、ラッチヘッド23がストライク1のラッチ接当部16に接当することにより後退するが、ラッチ接当部16は樹脂によって形成されているので、ラッチボルト4のラッチヘッド23がラッチ接当部16に接当する際の接当音を軽減することができる。また、ラッチヘッド23はストライクボックス7のボックス本体12に至るまでラッチ接当部16に摺接するが、このときの摺動音も軽減することができる。
ドア2がドア枠3側に設けた戸当たり28に接当すると、ラッチボルト4は、ストライクボックス7のボックス本体12に至り、ラッチボルト4がボックス本体12に至るとラッチスプリングの付勢力によって突出方向に移動してそのラッチヘッド23がボックス本体12内に挿入すると共に、ラッチボルト4側のストッパ25が当り部26に接当することで突出方向の移動が規制され、このとき、ストッパ25が当り部26に接当することによる接当音が発生するが、ラッチヘッド23がボックス本体12内に挿入する際に、ラッチヘッド23のドア開閉方向A閉じ側A2の面23aが弾性片20に接当して該面23aに押圧されて弾性片20がドア開閉方向A閉じ側A2に向けて弾性変形することによりラッチボルト4の復帰速度が抑えられ(減速され)るので、ストッパ25が当り部26に接当することによる接当音が軽減される。
また、ラッチヘッド23がストライク1本体内に挿入した際に、弾性片20はラッチヘッド23のドア開閉方向A閉じ側A2に位置するので、該弾性片20でラッチヘッド23のストライク1に対するかかりが妨げられることはなく、ストライク1に対するラッチヘッド23のかかりを十分に確保することができる。
また、弾性片20は、その弾性復元力によってラッチヘッド23をドア開閉方向A開き側A1に押圧し、該ラッチヘッド23のドア開閉方向A開き側A1の面23bをボックス本体12内のドア開閉方向A開き側A1(本実施形態では、弾性体8の接当壁18)に接当させる。
これによって、ラッチヘッド23のドア開閉方向A開き側A1の面23bとボックス本体12内のドア開閉方向A開き側A1との間の隙間をなくし、ドア2のガタツキが防止される。
ストライクボックス7も弾性片20も樹脂であるので、これらを一体成形することが考えられるが、ストライクボックス7はある程度の保形性を要し、弾性片20はラッチヘッド23の突出を過度に妨げない程度の弾性力を要するので、ストライクボックス7と弾性片20とを別体で形成することにより、これら両方の機能を満足させることができる。
また、ストライクボックス7よりも柔らかい軟質樹脂によって形成された弾性体8に接当壁18を設け、この接当壁18にラッチヘッド23のドア開閉方向A開き側A1の面を接当させることにより、ラッチヘッド23のドア開閉方向A開き側A1の面23bとボックス本体12のドア開閉方向A開き側A1とが接当する際の接当音を小さくすることができる。
また、弾性体8に位置決め壁19を設けることにより、弾性体8のボックス本体12での収まりがよい。
ストライクの使用状態の平面断面図である。 ストライクの正面図である。 図2のC−C線矢視断面図である。 図2のB−B線矢視断面図である。
符号の説明
2 ドア
4 ラッチボルト
7 ストライクボックス
16 ラッチ接当部
18 接当壁
20 弾性片
23 ラッチヘッド
23a ラッチヘッドのドア開閉方向閉じ側の面
23b ラッチヘッドのドア開閉方向開き側の面
A ドア開閉方向
A1 ドア開閉方向開き側
A2 ドア開閉方向閉じ側

Claims (5)

  1. ドア(2)を閉じた際に、該ドア(2)に設けられたラッチボルト(4)のラッチヘッド(23)が挿入するストライクボックス(7)を備えたストライクにおいて、
    前記ストライクボックス(7)の底部から該ストライクボックス(7)の開口側に向けて延出されていて、前記ラッチヘッド(23)がストライクボックス(7)内に挿入する際に、該ラッチヘッド(23)のドア開閉方向(A)閉じ側(A2)の面(23a)が接当し且つ該面(23a)に押圧されてドア開閉方向(A)閉じ側(A2)に向けて弾性変形することによりラッチボルト(4)の復帰速度を抑える弾性片(20)を有することを特徴とするストライク。
  2. ドア(2)を閉じた状態において、前記弾性片(20)は、その弾性復元力によりラッチヘッド(23)のドア開閉方向(A)開き側(A1)の面(23b)をストライクボックス(7)内のドア開閉方向(A)開き側(A1)に接当させるように、ラッチボルト(4)を押圧することを特徴とする請求項1に記載のストライク。
  3. ストライクボックス(7)内のドア開閉方向(A)開き側(A1)に、弾性材から形成されていてラッチヘッド(23)のドア開閉方向(A)開き側(A1)の面(23b)が接当する接当壁(18)を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のストライク。
  4. ドア(2)を閉じる際において、ラッチヘッド(23)がストライクボックス(7)に至るまで接当するラッチ接当部(16)を備え、このラッチ接当部(16)を樹脂によって形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のストライク。
  5. ストライクボックス(7)を樹脂によって形成して前記ラッチ接当部(16)をストライクボックス(7)に一体形成し、前記弾性片(20)をストライクボックス(7)とは別体で形成して該ストライクボックス(7)に固着していることを特徴とする請求項4に記載のストライク。
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