JP2010111821A - オルガノゲルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性(耐加水分解性)があり、溶媒の揮発性が低く、広い温度域で使用可能なオルガノゲルでありながら、高い強度と膨潤度を維持するゲル、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に前記モノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造を有するゲルにおいて、前記モノマー(b1)が特定の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とするオルガノゲル。
【選択図】なし

Description

本発明は、オルガノゲルおよびその製造方法に関する。
ゲル材料は、自重の数百〜数千倍の溶媒を保持できる材料として、従来より、高吸水性樹脂、紙おむつ、生理用品、ソフトコンタクトレンズ、屋内緑化用含水シート等に利用されている。また、薬物の徐放性も有し、ドラッグデリバリー等の低侵襲診断にも応用されている。また、衝撃吸収材料、制振・防音材料等への利用もされており、その用途は多岐に渡る。しかしながら、ゲル材料は、一般的に強度がなく、微小な応力で構造が破壊されてしまうため、強度が必要とされる用途には不向きである。
近年、従来のゲル材料から強度を大幅に向上させた、様々な新規ゲル材料が提唱されている。例えば、下記の3種のゲルは、三大高強度ゲルと称され、注目を浴びている。
(1)架橋点が主鎖に沿って動くトポロジカルゲル(例えば特許文献1)。
(2)架橋点として親水性クレイを用いたナノコンポジットゲル(例えば特許文献2)。
(3)2種類の網目構造が相互に侵入したダブルネットワークゲル(例えば特許文献3)。
(1)のゲルは、引張時の伸長度は極めて高いものの、弾性率や破断強度は充分ではない。また、製造工程が複雑である。
(2)のゲルにおいては、架橋点であるクレイの適切な選択や添加量の調節によって、伸びと強度のバランスをとることが可能である。しかしながら、クレイの添加量が増大するにつれ、透明性が失われる等の問題を有し、用途に制限がある。
これらに比べ、(3)のゲルは、伸びおよび強度のバランスがよく、透明度の高いゲルが得られる。また、架橋剤の添加量を増やすことで、より高弾性、高強度のゲルが得られることが知られている。
特許第3475252号公報 特許第3914489号公報 国際公開第2003/093337号パンフレット
しかしながら、特許文献3のようなダブルネットワークゲルは、第一の網目構造に用いるアニオン性モノマーにより酸加水分解が誘引される。そのため、ゲルを構成するモノマー単位の加水分解、特に架橋剤として用いる多官能モノマー単位の加水分解に伴う網目構造の切断により、ゲルの物性が大きく変わる等、その耐久性に課題があった。
また、ハイドロゲルであるために、ゲル表面からの水分の揮発により大気中で一定の形状を保つことが難しかった。また、溶媒である水が液体として存在する温度域以外での使用が困難である等、実用上の課題があった。
これらの課題に対し、ダブルネットワークゲルを、溶媒を有機溶媒としたゲル(オルガノゲル)にすることが考えられた。しかし高強度を維持したままオルガノゲルとすることは困難であった。
一方、上記特許文献3には、ジメチルスルホキシド(DMSO)を用いたダブルネットワークゲルの例が示されており、高強度を維持していた。しかし、このゲルは膨潤度(含溶媒量)が低いという問題があった。このように膨潤度が低い状態では、ポリマーとしての物性が大きく表れるため、高強度のゲルが得られるが、溶媒を可塑剤として含んでいる程度にすぎず、ゲル材料としての用途には制限があった。
そこで本発明は、耐久性(耐加水分解性)があり、溶媒の揮発性が低く、広い温度域で使用可能なオルガノゲルでありながら、高い強度と膨潤度を維持するゲル、およびその製造方法を提供する。
本発明のオルガノゲルは、モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)と、からなる相互侵入網目構造を有するゲルにおいて、前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とする。
また、本発明のオルガノゲルは、モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)と、からなるセミ相互侵入網目構造を有するゲルにおいて、前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とする。
また、本発明のオルガノゲルは、前記モノマー(b1)が、アクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上の不飽和モノマー(b1−1)を含み、前記有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)が、ジメチルスルホキシドおよび/またはエチレングリコールを含有することが好ましい。
また、本発明のオルガノゲルの製造方法は、(x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程と、を含む相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とする方法である。
また、本発明のオルガノゲルの製造方法は、(x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程と、を含むセミ相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とする方法である。
本発明のオルガノゲルは、耐久性(耐加水分解性)があり、溶媒の揮発性が低く、広い温度域で使用可能なオルガノゲルでありながら、高い強度と膨潤度を維持する。
また、本発明のオルガノゲルの製造方法は、耐久性(耐加水分解性)があり、溶媒の揮発性が低く、広い温度域で使用可能なオルガノゲルでありながら、高い強度と膨潤度を維持するゲルを製造することができる。
<オルガノゲル>
オルガノゲルとは、ポリマーで構成された網目構造中に有機溶媒を取り込んでいるゲルを意味する。有機溶媒とは、常温で液体状態の有機物を指す。本発明のオルガノゲルに含まれる溶媒の量は、特に限定されない。また、オルガノゲルの物性に影響が出ない程度に、水分を含んでもいてもよい。
本発明のオルガノゲルとしては、下記の2種類のオルガノゲルが挙げられる。
(i)第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)とからなる相互侵入網目構造を有するオルガノゲル(以下、「オルガノゲル(i)」という。)。
(ii)第一の網目構造(A)と、該第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)とからなるセミ相互侵入網目構造を有するオルガノゲル(以下、「オルガノゲル(ii)」という。)。
網目構造とは、不飽和モノマーを重合することにより形成されたポリマー同士を架橋することにより、三次元に張り巡らされた網の目のような構造を意味する。該構造は、直鎖状のポリマーとは異なり、網目内に各種溶媒を保持できる。
不飽和モノマーとは、1分子中に1個以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有するモノマーを意味する。
相互侵入網目構造とは、第一の網目構造(A)および第二の網目構造(B)の2つの網目構造が重なり合い、相互に絡み合っている構造を意味する。
セミ相互侵入網目構造とは、第一の網目構造(A)と、架橋点を有さない直鎖状のポリマー(B’)とが別々に存在するのではなく、相互に絡み合っている構造を意味する。
(第一の網目構造(A))
第一の網目構造(A)は、モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された網目構造である。
モノマー(a1)は、特に限定されないが、アニオン性不飽和モノマー(a1−1)を用いることが好ましい。また、必要に応じてアニオン性不飽和モノマー(a1−1)と他の不飽和モノマー(a1−2)との混合物を用いてもよい。他の不飽和モノマー(a1−2)としてノニオン性不飽和モノマーを用いてアニオン性不飽和モノマー(a1−1)と共重合させることで、オルガノゲルの強度および耐久性が更に向上する。
アニオン性不飽和モノマー(a1−1)とは、有機溶媒中において負に帯電するモノマーを意味する。モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解した溶液(以下、「第二のモノマー溶液」という。)に第一の網目構造(A)を浸漬した際、第一の網目構造(A)を構成するアニオン性不飽和モノマー(a1)に由来する単位の酸性基が解離することで、アニオン同士が反発して膨潤挙動を発現し、モノマー(b1)を第一の網目構造(A)内に容易に導入することが可能となる。
アニオン性不飽和モノマー(a1−1)としては、スルホン酸基を有する不飽和モノマー(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等)、カルボン酸基を有する不飽和モノマー(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸等)、リン酸基を有する不飽和モノマー(メタクリルオキシエチルトリメリック酸等)、これらの塩等が挙げられる。アニオン性不飽和モノマー(a1−1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン性不飽和モノマー(a1−1)としては、第二のモノマー溶液中で良好な膨潤挙動を発現する観点から、高い酸解離度を有するスルホン酸基を有するものや、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の範囲内であるものを用いることが好ましい。
また、特に好ましいアニオン性不飽和モノマー(a1−1)は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸、メタクリル酸である。
ここで、「溶媒の誘電率」は、「溶剤ハンドブック」等に記載されている値を用いればよい。有機溶媒(a2)と有機溶媒(b2)が異なる場合、それらの有機溶媒からなる溶媒の誘電率は、各々の有機溶媒の誘電率を質量平均した値である。また、有機溶媒(a2)および/または有機溶媒(b2)が2種以上の混合溶液からなる場合についても、それら各々の有機溶媒の誘電率を質量平均した値を用いればよい。
また、「IOB」は、(無機性値)/(有機性値)で表わされる化合物の溶解性等を表わす指標であり、藤田穆・赤塚政美「系統的有機定性分析(混合物編)」や、飛田満彦・内田安三著「応用科学シリーズ8.ファインケミカルズ−有機化合物の構造と物性−」等に記載されている有機概念図法の値を適用して算出できる。
他の不飽和モノマー(a1−2)としては、カチオン性不飽和モノマー、ノニオン性不飽和モノマー等が挙げられる。カチオン性不飽和モノマーとは、溶媒中において正に帯電するモノマーを意味する。ノニオン性不飽和モノマーとは、溶媒中において正負いずれにも帯電しない、また帯電しても極めて微弱であるモノマーを意味する。
他の不飽和モノマー(a1−2)は、第二のモノマー溶液中で良好な膨潤挙動を発現する観点から、ノニオン性不飽和モノマーを用いることが好ましい。
ノニオン性不飽和モノマーとしては、例えば、アクリルアミド誘導体(アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリロイルモルホリン等)、メタクリルアミド誘導体(メタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン等)、アクリレート(ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、アルキルアクリレート(メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートラウリルアクリレート等)等)、メタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、アルキルメタクリレート(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等、グリシジルメタクリレート等)等)、アクリロニトリル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル等が挙げられる。ノニオン性不飽和モノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の不飽和モノマー(a1−2)としては、機械強度発現の点から、モノマーの分子量・分子容が小さいものが好ましく、分子量が150以下のものが特に好ましい。中でもアクリルアミド誘導体やアクリル酸エステル類が好ましい。更には、水酸基やアミノ基等、水素結合を形成しうる官能基を持つことがより好ましい。
モノマー(a1)中のアニオン性不飽和モノマー(a1−1)の割合は、モノマー(a1)の100モル%のうち、5モル%以上が好ましく、良好な膨潤挙動を発現する観点から10モル%以上がより好ましく、20モル%以上が更に好ましい。アニオン性不飽和モノマー(a1−1)の割合が5モル%以下であると、第一の網目構造(A)の膨潤が不充分なものとなり、第一の網目構造(A)中に第二のモノマー(b)を導入することが困難となることで、オルガノゲルの機械特性が損なわれる場合がある。
モノマー(a1)中の他の不飽和モノマー(a1−2)の割合は、オルガノゲルの特性を損なわない範囲であればよく、良好な膨潤挙動を発現する観点から、モノマー(a1)の100モル%のうち、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、80モル%以下が更に好ましい。他の不飽和モノマー(a2)の割合が95モル%を超えると、第一の網目構造(A)の膨潤が不充分なものとなり、第一の網目構造(A)中にモノマー(b1)を導入することが困難となることから、オルガノゲルの機械特性を損なう場合がある。
一方で、第一の網目構造(A)の強度やハンドリング性の観点からは、他の不飽和モノマー(a1−2)を含むことが好ましく、モノマー(a1)の100モル%のうち、好ましくは20モル%以上、より好ましくは40モル%以上である。
有機溶媒(a2)は、常温で液体状態の有機物であればよく、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジオール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミン類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、その他、ジメチルスルホキシドやテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、無水酢酸等が挙げられる。有機溶媒(a2)は、1種の有機物の単独溶媒であってもよく、2種以上の混合溶媒であってもよい。
これらの中でも大気圧において沸点と融点の温度差が大きい溶媒が好ましく、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールが好ましい。また常温での蒸気圧が低いことが好ましく、エチレングリコールが特に好ましい。
また、有機溶媒(a2)は、オルガノゲルの物性に悪影響が出ない範囲内であれば、水分を含んでもいてもよい。
(第二の網目構造(B))
第二の網目構造(B)は、第一の網目構造(A)中にモノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された網目構造である。
本発明のオルガノゲルは、モノマー(b1)のIOBが、ε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)であることを特徴とする。また、モノマー(b1)のIOBは、ε/30〜ε/15であることが好ましい。
モノマー(b1)のIOBが前記範囲内であれば、モノマー(b1)と用いる有機溶媒(有機溶媒(a2)、有機溶媒(b2))との相溶性が高くなるため、第一の網目構造(A)内にモノマー(b1)が充分に導入されて高強度なオルガノゲルが得られる。
有機溶媒(b2)は、常温で液体状態である有機物であればよく、有機溶媒(a2)で挙げたものと同じものが挙げられる。有機溶媒(b2)は、オルガノゲルの物性に悪影響が出ない範囲内であれば、水分を含んでもいてもよい。
有機溶媒(b2)は、有機溶媒(a2)と同じであっても異なっていてもよいが、モノマー(b1)の第一の網目構造(A)内への導入の際に、有機溶媒(a2)と有機溶媒(b2)を均一化させる時間や作業を必要とせず、容易に安定したオルガノゲルが得られる点から、有機溶媒(a2)と同じであることが特に好ましい。
モノマー(b1)は、IOBがε/30〜ε/13の範囲内である不飽和モノマー(b1−1)を含む。モノマー(b1)としては、不飽和モノマー(b1−1)を単独で用いることができ、また必要に応じて不飽和モノマー(b1−1)と他の不飽和モノマー(b1−2)とを含む混合物を用いることもできる。不飽和モノマー(b1−1)と他の不飽和モノマー(b1−2)の混合物を用いる場合は、それらのIOBのモル比での平均値をモノマー(b1)のIOBとする。
不飽和モノマー(b1−1)は、ε/30〜ε/13を満たす不飽和モノマーである。不飽和モノマー(b1−1)は、ε/30〜ε/13の条件を満たしていることで、用いる有機溶媒との相溶性が高く、容易に第一の網目構造(A)内に導入される。そのため、不飽和モノマー(b1−1)を用いることで高強度なオルガノゲルが得られる。
例えば、有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)に共にジメチルホルムアミドを用いる場合、ジメチルホルムアミドの誘電率は36.7であるので、モノマー(b1)のIOBは、1.22(=36.7/30)〜2.82(=36.7/13)であり、1.22(=36.7/30)〜2.44(=36.7/15)であることが好ましい。
IOBが1.22〜2.82の不飽和モノマー(b1−1)としては、例えば、メタクリル酸(無機性値が150、有機性値が80に換算されるため、IOBは150/80=1.88)が挙げられる。
また、有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)に共にアセトンを用いる場合、アセトンの誘電率は20.7であるので、モノマー(b1)のIOBは、0.65(=20.7/30)〜1.59(=20.7/13)であり、0.65(=20.7/30)〜1.38(=20.7/15)であることが好ましい。
IOBが0.65〜1.59の不飽和モノマー(b1−1)としては、例えば、アクリル酸メチル(無機性値が60、有機性値が80に換算されるため、IOBは60/80=0.75)が挙げられる。
不飽和モノマー(b1−1)は、機械強度発現の点から、モノマーの分子量・分子容が小さいものが好ましく、分子量が150以下のものが特に好ましい。また良好な重合性を有し、高分子量の第二の網目構造(B)が得られやすい点から、モノマー(a1)で挙げたようなアクリルアミド誘導体、アクリル酸エステル類が好ましい。
不飽和モノマー(b1−1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の不飽和モノマー(b1−2)は、不飽和モノマー(b1−1)以外のモノマーであり、モノマーのIOBが前記条件を満たさない不飽和モノマーである。他の不飽和モノマー(b1−2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
以上のように、本発明におけるモノマー(b1)のうち、不飽和モノマー(b1−1)であるか他の不飽和モノマー(b1−2)であるかは、用いる溶媒(有機溶媒(a1)、有機溶媒(b2))によって決まる。
モノマー(b1)の具体例としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(IOB:3.75)等のスルホン酸基を有する不飽和モノマー;アクリル酸(IOB:2.50)、メタクリル酸(IOB:1.88)等のカルボン酸基を有する不飽和モノマー;N−メチロールアクリルアミド(IOB:3.75)、アクリルアミド(IOB:3.33)、N−イソプロピルアクリルアミド(IOB:1.82)、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(IOB:1.69)、N,N−ジメチルアクリルアミド(IOB:1.30)、アクリロイルモルホリン(IOB:1.18)等のアクリルアミド誘導体;ヒドロキシエチルアクリレート(IOB:1.60)、ヒドロキシプロピルアクリレート(IOB:1.33)、ポリエチレングリコールアクリレート(IOB:1.88〜2.2)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(IOB:0.93)、メチルアクリレート(IOB:0.75)等のアクリレート;ヒドロキシエチルメタクリレート(IOB:1.33)、グリシジルメタアクリレート(IOB:0.57)、ポリエチレングリコールメタクリレート(IOB:1.88〜1.94)、等のメタクリレート等が挙げられる。
不飽和モノマー(b1−1)の割合は、モノマー(b1)の100モル%のうち、60モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、100モル%が更に好ましい。不飽和モノマー(b1−1)の割合が60モル%以上であれば、第一の網目構造(A)内へのモノマー(b1)の導入が容易になり、高強度なオルガノゲルが得られやすい。
他の不飽和モノマー(b1−2)の割合は、オルガノゲルの特性を損なわない範囲であればよく、モノマー(b1)の100モル%のうち、0〜40モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましく、0モル%が更に好ましい。
(ポリマー(B’))
ポリマー(B’)は、第一の網目構造(A)中にモノマー(b1)を導入し、該第二のモノマー(b)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された架橋点を有さない直鎖状のポリマーである。
モノマー(b1)は、前述の第二の網目構造(B)に用いるものと同じものを使用することができ、好ましい態様も同じである。
本発明のオルガノゲルにおいては、モノマー(b1)と用いる有機溶媒(有機溶媒(a2)、有機溶媒(b2))との相溶性が優れ、より高強度なオルガノゲルが得られやすい点から、モノマー(b1)が、アクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上の不飽和モノマー(b1−1)を含み、有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)が、ジメチルスルホキシドおよび/またはエチレングリコールを含有することが特に好ましい。
オルガノゲル(i)では、モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)が形成され、モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に前記モノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより、前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)が形成される。
また、オルガノゲル(ii)では、モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)が形成され、モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に前記モノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合することにより、前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)が形成される。
本発明のオルガノゲル中のモノマー(a1)に由来する単位とモノマー(b1)に由来する単位とのモル比((a1)/(b1))は、引張時に良好な伸びと強度を発現する点から、1/2〜1/100であることが好ましく、1/5〜1/80がより好ましく、1/8〜1/50が更に好ましく、1/10〜1/30が特に好ましい。
モノマー(b1)に由来する単位が前記モル比(1/2)より少なくなると、引張時に充分な伸びを発現できない場合がある。モノマー(b1)に由来する単位が前記モル比(1/100)より多くなると、引張時に充分な強度を発現できない場合がある。
前記モル比を算出する方法としては、例えば、得られたオルガノゲルを乾燥させた後に元素分析する方法が挙げられる。
本発明のオルガノゲル(i)においては、第二の網目構造(B)の架橋度を、第一の網目構造(A)の架橋度よりも小さくすることが好ましい。第二の網目構造(B)の架橋度が第一の網目構造(A)の架橋度以上であると、オルガノゲルの機械特性、特に伸びを損なう場合がある。
架橋度とは、架橋を後述の方法(α)で行う場合は、モノマー(モノマー(a1)またはモノマー(b1))100モル%に対する多官能モノマーの添加量を意味する。架橋をその他の方法で行う場合は、ポリマーを構成するモノマー単位のうち、架橋に寄与しているモノマー単位の割合を架橋点が結び付けているポリマー鎖の数で割った値で表せる。架橋点が結び付けているポリマー鎖の数とは、例えば2種のモノマーを反応させて架橋点とする場合には2である。3価に帯電したホウ酸でイオン結合させる場合には3である。
本発明のオルガノゲルには、必要に応じて、公知の着色剤、可塑剤、安定剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤、難燃剤等の添加剤を配合してもよい。
<オルガノゲルの製造方法>
本発明のオルガノゲルの製造方法としては、下記の2種類の製造方法が挙げられる。方法(I)は前述のオルガノゲル(i)の製造方法であり、方法(II)は前述のオルガノゲル(ii)の製造方法である。
(I)(x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に前記モノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程とを有する製造方法。
(II)(x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、(y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に前記モノマー(b1)を導入し、該モノマー(b1)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程とを有する製造方法。
(工程(x))
まず、モノマー(a1)、重合開始剤等を、有機溶媒(a2)に溶解して第一のモノマー溶液を調製する。
ついで、第一のモノマー溶液を容器や枠へ流し込み、該溶液に熱または光を当てることにより、モノマー(a1)を重合させ、ポリマーとする。
該ポリマーの架橋は、モノマー(a1)の重合と同時に行ってもよく、ポリマーを得た後に行ってもよい。
以上のようにして、第一の網目構造(A)を有する、任意の形状のゲルが得られる。
重合方法としては、熱重合開始剤によるラジカル重合法や、光重合開始剤による光重合法が挙げられる。
熱重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、アゾ系開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、アルキルフェノン系開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系等の一般的な光重合開始剤が挙げられる。
架橋方法としては、化学結合による架橋方法、イオン結合による架橋方法、物理的架橋方法等が挙げられる。具体的には、下記の架橋方法が挙げられ、特殊な設備を必要としない、製造工程が複雑にならない、操作が簡便である、網目構造を制御しやすい点から、方法(α)が好ましい。
(α)1分子中に2個以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する多官能モノマーをモノマー(a1)と共に用いて、重合と同時に架橋する方法。
(β)放射線照射によってポリマー中にラジカルを発生させて架橋する方法。
(γ)ポリマーを構成する不飽和モノマーに由来する単位の側鎖の官能基同士を直接反応させる方法。
(δ)ポリマーを構成する不飽和モノマーに由来する単位の側鎖の官能基同士を橋架け剤で架橋する方法。
(ε)多価金属イオン(銅イオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン等)を用いて、イオン結合または配位結合によって架橋する方法。
多官能モノマーとしては、N,N−メチレンビスアクリルアミド、モノエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、モノプロピレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
多官能モノマーの添加量は、モノマー(a1)の100モル%に対して、0.5〜10モル%が好ましく、1〜8モル%がより好ましく、1〜6モル%が更に好ましく、1〜4モル%が特に好ましい。
多官能モノマーの添加量が0.5モル%未満であると、第一の網目構造(A)を有するゲルの形状を保つことが困難となり、モノマー(b1)を導入する際の取り扱いが困難となる場合がある。多官能モノマーの添加量が10モル%を超えると、第一の網目構造(A)が充分に膨潤せず、モノマー(b1)を充分に吸収させることが困難となる場合がある。
(工程(y))
第一の網目構造(A)中に、モノマー(b1)、重合開始剤等を導入することによって、第一の網目構造(A)中に含まれる有機溶媒にモノマー(b1)、重合開始剤等を均一に拡散させる。
ついで、モノマー(b1)が導入された第一の網目構造(A)に熱または光を当てることにより、モノマー(b1)を重合させ、ポリマーとする。
該ポリマーの架橋は、モノマー(b1)の重合と同時に行ってもよく、ポリマーを得た後に行ってもよい。
以上のようにして、第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成することにより、相互侵入網目構造を有する、任意の形状のオルガノゲルが得られる。
モノマー(b1)の導入方法としては、モノマー(b1)、重合開始剤等を有機溶媒(b2)に溶解した第二のモノマー溶液中に、第一の網目構造(A)を有するゲルを浸漬させ、第一の網目構造(A)に第二のモノマー溶液を吸い込ませ、該ゲルが膨潤していく過程で、モノマー(b1)を第一の網目構造(A)内に取り込ませる方法が簡便である。
モノマー(a1)として、アニオン性不飽和モノマーの中でもカルボン酸基を有するアニオン性不飽和モノマーを塩等の形にせずに用いた場合、強固な水素結合を形成しうるため、カルボン酸基が溶液中で解離せず、ゲルが充分に膨潤しない場合がある。そのような場合には、第二のモノマー溶液に水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等を添加してpH10〜13程度に調整することで、ゲルを充分に膨潤させ、モノマー(b1)を第一の網目構造(A)内に取り込ませることが出来る。
重合方法は、工程(x)における重合方法と同様である。
なお、第一の網目構造(A)が不透明で充分に光を透過しない場合には、熱重合開始剤によるラジカル重合法が好ましい。また、モノマー(b1)として温度によって挙動の変わる不飽和モノマーを用いる場合には、光重合開始剤による光重合法が好ましい場合もある。
また、オルガノゲル(i)において、第一の網目構造(A)を構成するモノマー(a1)に由来する単位と、第二の網目構造(B)を構成するモノマー(b1)に由来する単位との間で水素結合を形成するような場合、モノマー(b1)を重合させる過程で水素結合形成に伴う体積収縮を伴うことがある。そのような場合には水素結合を切断できる温度以上での熱重合開始剤による熱重合法が好ましい場合もある。
モノマー(a1)の重合方法と、モノマー(b2)の重合方法は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
架橋方法は、工程(x)における重合方法と同様であり、方法(α)が好ましい。
多官能モノマーの添加量は、工程(x)における多官能モノマーの添加量よりも少なくすることが好ましい。
(工程(y’))
第一の網目構造(A)中に、モノマー(b1)、重合開始剤等を導入することによって、第一の網目構造(A)中に含まれる有機溶媒にモノマー(b1)、重合開始剤等を均一に拡散させる。
ついで、モノマー(b1)が導入された第一の網目構造(A)に熱または光を当てることにより、モノマー(b1)を重合させ、ポリマー(B’)とする。
以上のようにして、第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成することにより、セミ相互侵入網目構造を有する、任意の形状のオルガノゲル(ii)が得られる。
導入方法および重合方法は、工程(y)における導入方法および重合方法と同様である。
以上説明した本発明のオルガノゲルの製造方法にあっては、用いる有機溶媒に応じて、第二の網目構造(B)またはポリマー(B’)を形成するモノマー(b1)を選択することで、高い強度と膨潤度を維持するオルガノゲルを製造できる。該オルガノゲルは、耐久性(耐加水分解性)があり、溶媒の揮発性が低く、温度変化の幅が広い用途に好適に利用できる。
これは、本発明のオルガノゲルおよび製造方法では、IOBが特定の範囲内のモノマー(b1)を用いることで、用いる有機溶媒とモノマー(b1)との相溶性が高くなるためであると考えられる。
一方、特許文献3のDMSOを用いたゲルは、DMSOとモノマーとの相溶性が低かったために充分な膨潤度(含溶媒量)が得られなかったと考えられる。
本発明のオルガノゲルの用途によっては、モノマー(b1)からなるポリマーを架橋する必要がないこともある。オルガノゲルに求められる物性に応じて、相互侵入網目構造と、セミ相互侵入網目構造とを自由に選択できる。
以下、実施例および比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。なお、以下の記載において、特に断らない限り「部」は「質量部」、「%」は「モル%」を意味する。
(実施例1)
工程(x):
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の20%およびN,N−ジメチルアクリルアミドの80%からなるモノマー(a1)と、モノマー(a1)の100%に対して4%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、モノマー(a1)の100%に対して0.1%の光重合開始剤(チバガイギー社製、DAROCURE1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)とを、モノマー(a1)の100部に対して400部のジメチルスルホキシドに溶かし、第一のモノマー溶液を調製した。
窒素バブリングによって第一のモノマー溶液から溶存酸素を除去した後、第一のモノマー溶液を、シリコーンゴムで周囲をシールしたガラス板間に流し込み、第一のモノマー溶液に、ケミカルランプ(東芝社製、捕虫器用蛍光灯FL20S・BL−A)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて90分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)を有するゲルを得た。
工程(y):
ヒドロキシエチルアクリレートの100%からなるモノマー(b1)と、モノマー(b1)の100%に対して0.1%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、モノマー(b1)の100%に対して0.001%の光重合開始剤(同上)とを、モノマー(b1)の100部に対して300部のジメチルスルホキシドに溶かし、第二のモノマー溶液を調製した。
窒素バブリングによって第二のモノマー溶液から溶存酸素を除去した後に、第二のモノマー溶液に、第一の網目構造(A)を有するゲルを浸漬し、この状態で一晩放置することで、第二のモノマー溶液を第一の網目構造(A)に充分に吸収させた。
第二のモノマー溶液で充分に膨潤した第一の網目構造(A)を有するゲルをガラス板にて挟みこみ、該ゲルに、ケミカルランプ(同上)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて90分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)が形成された相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例2)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の100%に変更し、モノマー(a1)の100部に対して300部のジメチルスルホキシドに溶かした以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例3)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の40%とN−メチロールアクリルアミドの60%に変更し、モノマー(b1)を、アクリル酸の100%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例4)
モノマー(b1)を、アクリルアミド100%に変更し、N,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を0%に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりセミ相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例5)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の30%とN,N−ジメチルアクリルアミドの70%に変更し、N,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を2%に変更し、モノマー(b1)を、アクリルアミド100%に変更した以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例6)
モノマー(a1)を、アクリル酸の30%とアクリルアミドの70%に変更し、N,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を2%に変更し、モノマー(b1)の100部に対して200部のジメチルスルホキシドに溶かした以外は、実施例1と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例7)
モノマー(b1)を、アクリル酸の80%とアクリロイルモルホリンの20%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例1)
モノマー(b1)を、アクリロイルモルホリンの100%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例2)
モノマー(b1)を、N−メチロールアクリルアミドの100%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例3)
モノマー(b1)を、ヒドロキシエチルアクリレートの80%とメチルアクリレート(モノマー(b1−2))の20%に変更した以外は、実施例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例4)
モノマー(b1)を、ヒドロキシエチルメタクリレートの100%に変更した以外は、実施例5と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例5)
モノマー(b1)を、メチルアクリレートの100%に変更した以外は、比較例4と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例6)
モノマー(b1)を、N−メチロールアクリルアミドの50%とアクリロイルモルホリンの50%に変更した以外は、比較例3と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
実施例1〜7、比較例1〜6において、工程(x)で用いた原料の配合および工程(y)(もしくは工程(y’))で用いた原料の配合を表1に示す。ジメチルスルホキシド以外の原料は「モル%」であり、ジメチルスルホキシドは「質量部」である。また、「(i)」は相互侵入網目構造のオルガノゲル(i)、「(ii)」はセミ相互侵入網目構造のオルガノゲル(ii)を示す。
Figure 2010111821
表中の略号は、下記の通りである。
AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
AAc:アクリル酸、
NMAAm:N−メチロールアクリルアミド、
DMAAm:N,N−ジメチルアクリルアミド、
AAm :アクリルアミド、
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート、
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート、
ACMO:アクリロイルモルホリン、
MA:メチルアクリレート、
MBAAm:N,N−メチレンビスアクリルアミド、
DAR1173:DAROCURE1173、
DMSO:ジメチルスルホキシド。
(評価)
実施例1〜7、比較例1〜6で製造したオルガノゲルについて、下記の(1)〜(4)の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)膨潤度:
得られたオルガノゲルの乾燥前後での質量比から膨潤度を算出した。計算式は、下記の通りである。
(膨潤度)=(乾燥前質量)/(乾燥後質量)×100(%)。
(2)モノマー(a1)に由来する単位とモノマー(b1)に由来する単位とのモル比((a1)/(b1)):
得られたオルガノゲルを乾燥させ、元素分析によってモノマー(a1)に由来する単位の量とモノマー(b1)に由来する単位の量との比を算出した。
(3)引張強度:
得られたオルガノゲルを3号ダンベル試験片に打抜き、引張試験に供した。引張試験はJIS−K6251に準拠して、試験片の引張破断強度を測定した。チャック間距離は50mm、引張速度は50mm/minとした。
(4)耐久性:
作製したオルガノゲルを、密閉容器内にて室温で1週間放置した後に、3号ダンベル試験片に打抜き、引張試験に供した。引張試験はJIS−K6251に準拠して、試験片の引張破断強度を測定した。チャック間距離は50mm、引張速度は50mm/minとした。
Figure 2010111821
表2の結果から明らかなように、実施例1〜7で得られたオルガノゲルは、高い強度を有していた。また、ゲル内に水分を保持していないため、加水分解が起こらず、強度が維持されていた。
一方、比較例1、2、4、5で得られたオルガノゲルは、第二の網目構造(B)を構成するモノマー(b1)が溶媒との良好な相溶性を有していないため、十分な強度を発現しなかった。また比較例3は溶媒と良好な相溶性を有するモノマー(b1−1)を用いていたが、平均したモノマー(b1)が溶媒との良好な相溶性を有していないため、十分な強度を発現しなかった。また比較例6は平均したモノマー(b1)のIOBはε/30〜ε/13の範囲内であるが、溶媒と良好な相溶性を有するモノマー(b1−1)を用いていないため、十分な強度を発現しなかった。
(実施例8)
工程(x):
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の20%およびN−メチロールアクリルアミドの80%からなるモノマー(a1)と、モノマー(a1)の100%に対して3%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、モノマー(a1)の100%に対して0.1%の光重合開始剤(チバガイギー社製、DAROCURE1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)とを、モノマー(a1)の100部に対して400部のエチレングリコールに溶かし、第一のモノマー溶液を調製した。
窒素バブリングによって第一のモノマー溶液から溶存酸素を除去した後、第一のモノマー溶液を、シリコーンゴムで周囲をシールしたガラス板間に流し込み、第一のモノマー溶液に、ケミカルランプ(東芝社製、捕虫器用蛍光灯FL20S・BL−A)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて90分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)を有するゲルを得た。
工程(y):
N,N−ジメチルアクリルアミド(モノマー(b1−1))の100%からなるモノマー(b1)と、モノマー(b1)の100%に対して0.1%のN,N−メチレンビスアクリルアミドと、モノマー(b1)の100%に対して0.001%の光重合開始剤(同上)とを、モノマー(b1)の100部に対して200部のエチレングリコールに溶かし、第二のモノマー溶液を調製した。
窒素バブリングによって第二のモノマー溶液から溶存酸素を除去した後に、第二のモノマー溶液に、第一の網目構造(A)を有するゲルを浸漬し、この状態で一晩放置することで、第二のモノマー溶液を第一の網目構造(A)に充分に吸収させた。
第二のモノマー溶液で充分に膨潤した第一の網目構造(A)を有するゲルをガラス板にて挟みこみ、該ゲルに、ケミカルランプ(同上)を用いて、1分間の照射エネルギー120mJ/cmにて90分間紫外線を照射し、重合を完結させ、第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)が形成された相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例9)
第一のモノマー溶液のN,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量をモノマー(a1)の100%に対して4%とし、またモノマー(b1)をヒドロキシアクリレート(モノマー(b1−1))の100%に変更した以外は、実施例8と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例10)
モノマー(a1)を2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の40%とN−メチロールアクリルアミドの60%に変更し、モノマー(b1)を、アクリル酸(モノマー(b1−1))の100%に変更し、モノマー(b1)の100部に対して300部のエチレングリコールに溶かした以外は、実施例9と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例11)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の30%とN−メチロールアクリルアミドの70%に変更し、モノマー(b1)を、アクリル酸100%に変更し、N,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を0%に変更した以外は、実施例8と同様の方法によりセミ相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例12)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の10%とN,N−ジメチルアクリルアミドの90%に変更し、N,N−メチレンビスアクリルアミドの添加量を3%に変更した以外は、実施例10と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例13)
モノマー(a1)を、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の5%とN,N−ジメチルアクリルアミドの95%に変更し、第二のモノマー(b)を、アクリル酸100%に変更した以外は、実施例8と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(実施例14)
モノマー(a1)を、アクリル酸の30%とN,N−ジメチルアクリルアミドの70%に変更し、第二のモノマー(b)を、N,N−ジメチルアクリルアミドの90%とアクリルアミドの10%に変更した以外は、実施例8と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例7)
モノマー(b1)を、アクリロイルモルホリンの100%に変更した以外は、実施例10と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例8)
モノマー(b1)を、メチルアクリレートの100%に変更して、実施例10と同様の第二のモノマー溶液を調製しようとしたが、メチルアクリレートが溶解しなかった。
(比較例9)
モノマー(b1)を、アクリルアミドの100%に変更した以外は、実施例10と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
(比較例10)
モノマー(b1)を、N,N−ジメチルアクリルアミドの50%とアクリロイルモルホリンの50%に変更した以外は、実施例8と同様の方法により相互侵入網目構造を有するオルガノゲルを得た。
実施例8〜14、比較例7〜10において、工程(x)で用いた原料の配合および工程(y)(もしくは工程(y’))で用いた原料の配合を表3に示す。エチレングリコール以外の原料は「モル%」であり、エチレングリコールは「質量部」である。また、「(i)」は相互侵入網目構造のオルガノゲル(i)、「(ii)」はセミ相互侵入網目構造のオルガノゲル(ii)を示す。
Figure 2010111821
表中の略号は、下記の通りである。
AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
AAc:アクリル酸、
NMAAm:N−メチロールアクリルアミド、
DMAAm:N,N−ジメチルアクリルアミド、
ACMO:アクリロイルモルホリン、
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート、
AAm:アクリルアミド、
MA:メチルアクリレート、
MBAAm:N,N−メチレンビスアクリルアミド、
DAR1173:DAROCURE1173、
EG:エチレングリコール。
(評価)
実施例8〜14、比較例7〜10で製造したオルガノゲルについて、前述の(1)〜(4)の評価および下記の(5)の評価を行った。結果を表4に示す。
(5)溶媒の低揮発性:
作製したオルガノゲルを、気温23℃、相対湿度50%の環境下に1週間放置し、その前後でのサンプルの重量変化率を測定した。計算式は、下記の通りである。
(質量変化率)=(放置後質量)/(放置前質量)×100(%)。
Figure 2010111821
表4の結果から明らかなように、実施例8〜14で得られたオルガノゲルは、高い強度を有していた。また、ゲル内の溶媒は蒸気圧が低いため、ほとんど揮発せず、質量は変わらなかった。
一方、比較例7、9、10で得られたオルガノゲルは、第二の網目構造(B)を構成するモノマー(b1)が有機溶媒との良好な相溶性を有していないため、充分な強度を発現しなかった。
本発明のオルガノゲルは、機械的強度に優れ、かつ広い使用可能温度域を有していることから、熱の溜まりやすいベアリング等の摺動部や、非密閉系でのクッション材等に利用可能であり、工業的に極めて有用である。

Claims (5)

  1. モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、
    モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に形成された第二の網目構造(B)と、からなる相互侵入網目構造を有するゲルにおいて、
    前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とするオルガノゲル。
  2. モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより形成された第一の網目構造(A)と、
    モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中に形成されたポリマー(B’)と、からなるセミ相互侵入網目構造を有するゲルにおいて、
    前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とするオルガノゲル。
  3. 前記モノマー(b1)が、アクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上の不飽和モノマー(b1−1)を含み、前記有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)が、ジメチルスルホキシドおよび/またはエチレングリコールを含有する、請求項1または2に記載のオルガノゲル。
  4. (x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
    (y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合し架橋することにより前記第一の網目構造(A)中に第二の網目構造(B)を形成する工程と、
    を含む相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
    前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とするオルガノゲルの製造方法。
  5. (x)モノマー(a1)を有機溶媒(a2)に溶解し、重合し架橋することにより第一の網目構造(A)を形成する工程と、
    (y)モノマー(b1)を有機溶媒(b2)に溶解し、前記第一の網目構造(A)中に導入し、該モノマー(b1)を重合することにより前記第一の網目構造(A)中にポリマー(B’)を形成する工程と、
    を含むセミ相互侵入網目構造を有するゲルの製造方法において、
    前記モノマー(b1)が、IOBがε/30〜ε/13(ただし、εは有機溶媒(a2)および有機溶媒(b2)からなる溶媒の誘電率である。)の不飽和モノマー(b1−1)を含み、かつ前記モノマー(b1)のIOBがε/30〜ε/13であることを特徴とするオルガノゲルの製造方法。
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