JP2010108314A - 入力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 帯状スイッチ電極の長手方向に沿った位置を求めるとともに、指とスイッチ電極との距離に応じて複数の近接レベルを識別し、複数の近接レベルにおいて、それぞれ異なるアナログ入力部とデジタル入力部の設定に基づいた位置の出力もしくはオン/オフ状態の出力を行うことにより、同一領域に異なる入力部を混在させることができる。
【選択図】 図1
Description
静電容量結合型タッチスイッチは、パネルスイッチと制御基板から構成される。パネルスイッチは、PETフィルムにスイッチ電極として銀ペースト等を印刷した電極シートを、アクリルやガラス等の絶縁基材に接着剤(両面テープ等)で貼り付けたもので構成される。
スイッチ電極に指又は導電部材が近づくと、絶縁基材を電極と指で挟んだ平行板コンデンサが形成され静電容量が発生する。この静電容量の変化をC/V変換回路(静電容量を電圧に変換する回路)で電圧に変換し、A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)でデジタルデータに置き換え、演算処理によりスイッチのオン/オフ状態を判断する(特開2005−18669号公報(特許文献1)参照)。
また、タッチスイッチとタッチパネルを使用する方法では、方式の異なる2種類の入力装置を組み合わせる必要があり、部品の種類や数が多くなる傾向にあった。
全く同じ領域に複数の入力部を混在させることができるため、入力パネルの大きさが限られているときに、各入力部の大きさを相対的に大きくし、使用者が操作しやすいようにすることができる。
この場合、入力パネルを透明にし、下に液晶などの表示装置を設置することにより、スイッチ構成を切り替えると同時に、変化させたスイッチ構成を図示することができるのに加え、指が近傍にない状態、遠近接状態と近近接状態とでそれぞれ自動的に表示を各状態に適した内容に変更するようにすれば、使用者に対して、より有用なフィードバックを与えることができる。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態になる入力装置の一例を示す構成図である。スイッチ電極1は、PETフィルム上の略長方形の領域に銀ペースト等を印刷した均一な抵抗体である。スイッチ電極1の形状は、帯状である必要がある。ここでは略長方形の形状としたが、他に、楕円形状、もしくは曲線形状でも、分岐や大きな幅の変化のない形状であればよい。指の近接位置は、帯状のスイッチ電極の長手方向に沿った1次元の座標軸上で算出し、長方形や楕円形状であればその長軸を、曲線形状であれば形状に沿った曲線を座標軸とする。
スイッチ電極1は、アクリルやガラス等の絶縁基材(図示せず)に固定して入力パネルとする。指等の導電体を入力パネルにある程度近接させた状態を遠近接状態、指等の導電体を入力パネルに更に近接させ、好ましくは絶縁基材に接触させた状態を近近接状態とする。
一般に、抵抗とコンデンサによって形成される発振回路の発振周波数は、抵抗の電気抵抗値Rとコンデンサの静電容量Cを用いて表される1/(RC)1/2に比例する。静電容量/電気抵抗検出手段3とスイッチ電極1によって定まる発振周波数は、指の近接によって、次のように変化する。指がスイッチ電極1に近接すると、絶縁基材を指とスイッチ電極1で挟んだ平行板コンデンサが形成される。このコンデンサの静電容量は、指がスイッチ電極1に近づくほど大きくなる。このため、発振周波数は、指がスイッチ電極1に近づくほど小さくなり、周期は大きくなる。また、スイッチ電極1への指の近接位置を、略長方形のスイッチ電極1の長軸方向に沿って移動させると、指からスイッチ電極1の長軸の両端までの距離が変化し、それに伴って電気抵抗が変化する。指のスイッチ電極1内の位置によって、電気抵抗が大きいほど、発振周波数はより小さくなり、周期は大きくなる。
ここでは遠近接状態においてデジタル入力部を定義していないが、それは、アナログ入力であれば、使用者が遠近接状態で指を移動させるという操作を行うことによってアナログ入力を認識できるが、デジタル入力であると、使用者は、指を遠近接状態にした後そのまま遠ざけなくてはならず、使用感が不自然であると判断したためである。ただし、操作手順を工夫したり、別途手段による使用者へのフィードバックを十分に行ったりすれば、遠近接状態におけるデジタル入力部の定義も可能と考えられる。
図3は、第2の実施の形態になる入力装置の一例を示す構成図である。第1の実施の形態と異なるのは、複数のスイッチ電極10〜13が互いに電気的に接続しないように一列に並び、それぞれの内部への指の近接位置によって大きく発振周期が変化することのないよう、静電容量検出手段15の発振回路を形成する抵抗の電気抵抗値よりも電気抵抗値が小さいものであり、それぞれに単一の引き出し線を接続したものであることと、切り替え器14が複数のスイッチ電極10〜13の静電容量検出手段15への接続を切り替えるものであることである。静電容量検出手段15は、構成としては第1の実施の形態における静電容量/電気抵抗検出手段3と同等であるが、本実施の形態においては、複数のスイッチ電極10〜13への指の近接による静電容量の変化量を検出するためのものである。
また、本実施の形態においては、複数のスイッチ電極10〜13を2次元に配置することによって、異なる並びに沿ったアナログ入力部を、一部のスイッチ電極を共用しながら実現することもできる。
本実施例は、第1の実施の形態に対応するものである。図1のような装置を構成し、スイッチ認識手段4から、スイッチ情報を、シリアル通信によって出力し、パソコンに取り込むようにした。スイッチ定義は、図5に示すように、遠近接状態において、スイッチ電極1の全面をアナログ入力部21とし、近近接状態において、スイッチ電極1を三個の領域に区切ってそれぞれをデジタル入力部22〜24とした。三個のデジタル入力部22〜24の間の緩衝地帯の幅は、スイッチ電極1の長軸の長さの10%とした。
表示は、何も検出していない状態、遠近接状態、近近接状態の三種類に分類して作成した。何も検出していない状態においては、近近接状態において定義したデジタル入力部22〜24を示す三個の矩形を表示するようにした。これは、本実施例においては遠近接状態において定義したアナログ入力部が一個であるため、予め位置の見当がつく方がよいと考えられるデジタル入力部を表示するのが好ましいと考えたためである。また、遠近接状態においては指の位置に対応して左右に移動するスライダを表示し、近近接状態においてはデジタル入力部22〜24に対応する三個の矩形と、そのとき指が近近接状態にあるデジタル入力部をハイライト表示するようにした。
比較例として、図6に示すような、一個のアナログ入力部25と、三個のデジタル入力部26〜28を持つ、静電容量結合方式の入力装置を構成した。ただし、一個のアナログ入力部25と、三個のデジタル入力部26〜28の全体が占める面積及び外形を、実施例1のスイッチ電極1の面積及び外形と同じにした。
本実施例は、第2の実施の形態に対応するものである。図3のような装置を構成し(ただしスイッチ電極29〜33の数は五個)、スイッチ認識手段16から、スイッチ情報を、シリアル通信によって出力し、パソコンに取り込むようにした。スイッチ定義は、図7に示すように、遠近接状態において、スイッチ電極29〜31をアナログ入力部34、スイッチ電極29、32及び33をアナログ入力部35とし、近近接状態において、スイッチ電極29〜33を五個のデジタル入力部36〜40とした。
表示は、何も検出していない状態、遠近接状態、近近接状態の三種類に分類して作成した。何も検出していない状態においては、近近接状態において定義したデジタル入力部36〜40を示す五個の矩形を表示するようにした。これは、本実施例においては遠近接状態において定義したアナログ入力部は二個であるがそれらが互いに直交していることから分かりにくくはないため、予め位置の見当がつく方がよいと考えられるデジタル入力部を表示するのが好ましいと考えたからである。また、遠近接状態においては指の位置に対応して左右もしくは上下に移動するスライダを表示した。このとき、指が最初にスイッチ電極29に近接した場合には、アナログ入力部34と35のどちらを指すか不明であるため、その後、指がスイッチ電極30に近接した場合にはアナログ入力部34を、スイッチ電極32に近接した場合にはアナログ入力部35を指すものと認識するようにし、表示の変更はその時点から開始するようにした。更に、近近接状態においてはデジタル入力部36〜40に対応する五個の矩形と、そのとき指が近近接状態にあるデジタル入力部をハイライト表示するようにした。
比較例として、図8に示すような、一個のアナログ入力部41と、二個のデジタル入力部42、43を持つ、静電容量結合方式の入力装置を構成した。ただし、一個のアナログ入力部41と、二個のデジタル入力部42、43の全体が占める面積及び外形を、実施例2のスイッチ電極29〜33の面積及び外形と同じにした。
2 切り替え器
3 静電容量/電気抵抗検出手段
4 スイッチ認識手段
5、6、9 アナログ入力部
7、8 デジタル入力部
10、11、12、13 スイッチ電極
14 切り替え器
15 静電容量検出手段
16 スイッチ認識手段
17、18 アナログ入力部
19、20 デジタル入力部
21、25 アナログ入力部
22、23、24、26、27、28 デジタル入力部
29、30、31、32、33 スイッチ電極
34、35、41 アナログ入力部
36、37、38、39、40、41、42、43 デジタル入力部
Claims (2)
- 絶縁基材の裏面に形成された帯状のスイッチ電極と、該帯状のスイッチ電極の両端のそれぞれに交代で接続され、前記絶縁基材の表面への指等の導電体の近接及び接触により生じる静電容量及び電気抵抗の変化を検出する静電容量/電気抵抗検出手段と、前記帯状のスイッチ電極に接続して検出した静電容量及び電気抵抗の変化量に基づいて前記絶縁基材の表面への前記指等の導電体の近接及び接触を認識し、前記指等の導電体の前記帯状のスイッチ電極上の長手方向に沿った位置を算出するとともに、前記帯状のスイッチ電極内に、スイッチ電極上の位置を出力するアナログ入力部と、その領域のオン/オフ状態を出力するデジタル入力部を、合わせて1個以上、複数の場合は互いに重複しないように帯状のスイッチ電極の長手方向に沿って設定し、少なくとも複数の近接レベルにおいて、それぞれ異なる前記アナログ入力部と前記デジタル入力部の設定に基づいた位置の出力もしくはオン/オフ状態の出力を行うスイッチ認識手段とからなることを特徴とする入力装置。
- 絶縁基材の裏面に、互いに電気的に接触しないように形成された複数のスイッチ電極と、前記絶縁基材の表面への指等の導電体の近接及び接触により生じる静電容量の変化を検出する静電容量検出手段と、前記検出した静電容量の変化量に基づいて前記絶縁基材の表面への前記指等の導電体の近接及び接触を認識するとともに、前記複数のスイッチ電極のうち、少なくとも連続して隣り合った複数のスイッチ電極を一次元数値入力部と見做して、前記指等の導電体が近接した位置を出力するアナログ入力部と、前記複数のスイッチ電極のオン/オフ状態を出力するデジタル入力部を、合わせて1個以上、複数の場合は互いに重複しないように設定し、少なくとも複数の近接レベルにおいて、それぞれ異なる前記アナログ入力部と前記デジタル入力部の設定に基づいた位置の出力もしくはオン/オフ状態の出力を行うスイッチ認識手段とからなることを特徴とする入力装置。
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