JP2010107926A - 語学ヒアリング能力およびシャドーイング能力を向上させる学習教材及びその作成方法 - Google Patents

語学ヒアリング能力およびシャドーイング能力を向上させる学習教材及びその作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】語学のヒアリング及びディクテーション、シャドーイング能力の向上を促進する装置および方法を提供する。
【解決手段】各種メディア内の、または電子計算機で処理可能な音声データあるいは生音を音源とする音声教材を単文または複文ごとなど、ディクテーションあるいはシャドーイングしやすい適度な長さに区分けした音声部分に、適度な長さの空白音声を付加したものを特定の回数繰り返した音声データセットを記録させたものを語学学習教材とする。これを再生させながら、単語や熟語等に関するヒントなしあるいはヒントを見ながらディクテーションあるいはシャドーイングする。最終的に解答を見ることで聞き取れなかった単語を補完するなどしながら、全文を聞き取ることにより、ヒアリング能力の向上、発話能力の向上、単語力の向上を達成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば英語やフランス語などの外国語の聞き取り練習となる読み物、会話文などの録音媒体を発音させてヒアリング能力の改善、単語力の向上さらには発話学習を行う繰り返し発音式の学習教材及びその作成方法に関するものである。
従来から知られているこの種の学習教材の一例としては、英検の学習教材に付属しているものとして、会話文をCDやカセットに録音した語学の学習用音声教材などが知られており、これらを聞くことにより、ヒアリング能力が向上できるとされている。たとえば、特開2001−265204には、単語あるいは熟語を繰り返し発話させる手法が提案されているが、これは文章を繰り返すという観点で発明されたものではなく、本発明で提案する目的を達成することはできない。
発明が解決しようとする課題
背景技術の項で記したような従来の学習教材では、一連の読み物あるいは会話文が最初から最後までひとつながりで1回、ないしは2回録音されるにとどまっていた。たとえば、今聞いた文章の一部が聞き取れなかった場合も、その文章が繰り返されることもなく、次々と音声が進んでいってしまうため、聞き取れなかった箇所を繰り返し聞き取って、ヒアリング能力を向上させることは困難である。
そこで、市場にはICリピートといった小型の電気的装置が市販されている。これは、この装置が再生する音声を人が聞きながら、聞き取れなかった時に特定の操作ボタンを押すことにより、ボタンを押すまでに流れた過去の音声のうち、定められた時間以内の文章をいったんICに録音し、そしてそれを自動的に何度もリピート再生させるという装置であり、この手法により、ヒアリング能力の向上を支援する装置である。ところが、この装置を用いても、録音される時間が決まっているなどの理由で、全文が入りきれなかったり、あるいは不必要に長く文章が録音されるために、必ずしも今聞き取りたい文章のみをリピート再生できるものではなく、関係のない文章も何度も聞かされたり、あるいはその操作ボタンの押すタイミングを誤ったりするなどして、適切な文章がリピートされるわけではなかった。さらには、操作ボタンをうまく操作するコツが必要であるなど、誰でも簡単に扱えるというわけではなかった。
課題を解決するための手段
本発明は、このように外国語の文章や会話のヒアリング能力を総合的に向上させるために発明されたものである。
本発明によれば、音声の入出力端子を備えたパソコンを使用したり、簡単なアナログ及びデジタル回路を組み合わせることで、手動による特定の文章の開始・終了の操作、あるいは入力された音声の無音部分を自動的に判断する、あるいは音声認識技術により文の意味の区切れで自動的に区分けするなどの方法でひとかたまりの文を切り出し、これにディクテーションあるいはシャドーイングしやすくするために、適度な空白音声をつなげた音声データを複数回繰り返したものを再生して外部機器により各種メディアに録音させる、あるいは、繰り返したものをパソコンに記録し、後に編集して外部機器により各種メディア(たとえばCD)に録音させることにより学習用音声教材を作成する。なお、この音声データを繰り返す回数は、文章の長さや単語や文意の難易度に応じて可変であってもよいし、固定回数であってもよい。この音声教材を、たとえば市販のCDプレーヤーで再生することで、前記のような専用機による煩雑な操作を必要とすることがなく、リピートされた文章のディクテーションあるいはシャドーイングに専念することができ、短期間にヒアリング能力の向上が期待できることにより解決される。
発明を実施するための形態
本発明によるディクテーション法の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、人が、各種メディアに記録された音声を聞きながら、本発明により提案する方法に従って語学学習教材を作成する方法を示したものである。
スピーカ等による音声出力機能を備えた各種メディアの再生装置を用意する。この再生装置は、図には示していないが、各種メディアの再生、一時停止、停止、巻き戻し、早送り等の各種メディア内の音声の位置を操作する基本機能及び外部機器に接続可能な音声信号を出力する機能を有する。また、図に示したような記録開始及び記録停止を操作する機能も有する。人が音声を聞きながら必要な箇所で記録開始ボタンを操作し、記録停止を操作する。記録停止を操作する際に、メディアの再生も自動的に一時停止される。
ここで記録開始から記録停止までに再生された音声が音声一時保持装置内のメモリに記録され、あらかじめ設定した空白時間分の空白音声が音声一時保持装置内のメモリに付加され、それが、あらかじめ設定したリピート回数分、自動的に音声一時保持装置内のメモリ上で繰り返された後、その情報が自動的に音声として再生される。同時に、その音声信号が次に接続された各種メディアへの録音装置へ伝達されるとともに、自動的に録音を開始または停止するように制御される。
これら一連の操作を繰り返すことにより、必要な語学学習教材を得ることができる。たとえば教材をCDとして作成すれば、このCDを市販のプレーヤーで再生するだけで、指定回数リピートされた文章を聞くことができ、大いにディクテーションやシャドーイングの手助けとなり、語学のヒアリング能力、発話能力を短時間に高めることが可能となる。
CDを例として説明したが、冒頭で述べたようにリピートされた語学学習教材の記録媒体としては、各種メディア、つまり、カセットテープ、MD、CD、DVD等の汎用的なアナログ又はデジタル記憶媒体を使用することができる。
実施例によって本発明を説明する。図2は、図1で示した装置を、発明者が構築した電子計算機上で動作可能なソフトウェアで実現した例(以下、本ソフトと称す)を示している。本ソフトの開発には、マイクロソフト社製ウィンドウズビスタ上で動作する同社製のビジュアルベーシック2005をコンピュータ言語として利用した。
本ソフトの機能を説明する。本ソフトでは、原音の入力方法として、パーソナルコンピュータに接続されたCDドライブ内の音声CDによる音声、または、各種メディアの再生装置の音声信号出力をパーソナルコンピュータの音声ライン入力した音声、または、ICレコーダなどのデジタル音声化された音声ファイルを指定することができる。これらは、「原音トラック操作」欄の3つのラジオボタンを選択することで切り替えることが可能である。「CD」を選択した場合は、CDのトラック番号を表示するとともに、再生、一時停止、停止、前、次の各ボタンにより必要なトラックを選択し、音声を再生させることができる。また「外部入力」を選択したときは、「音声入力」欄にパーソナルコンピュータに接続された音声ライン入力の信号レベルを左チャンネル、右チャンネル独立してリアルタイムにレベルを表示しつつ、コンピュータに取り込める状態になる。「音声ファイル」を指定したときは、パーソナルコンピュータにあらかじめ保存したデジタル音声ファイルを原音として指定すると同時に、再生を行う。「音声モニタ」欄は上記いずれかの音源の音声を、パーソナルコンピュータに搭載されたスピーカに出力する音量を選択する。ミュートを押せば、音声は出力されなくなる。「空白音声」欄は、付加すべき空白音声の長さを選択する。「リピート回数」欄は、リピート回数を選択する。「再生停止操作」欄は、人により再生あるいは停止の操作が可能である。なお、停止操作を行うと、それまで再生されていた音声情報に空白音声を自動的に付加し、これをリピート回数分繰り返した音声情報を生成した後に「トラック情報」欄にトラック番号とその時間を表示し、コンピュータのメモリに保持する。なお、「再生停止操作」欄の「無音時に自動停止」にチェックを入れると、「無音レベル」で設定した音声レベル以下の状態が「検出時間」で設定した時間だけ続けて検出された場合に自動的に停止し、「トラック情報」欄に追加する。「トラック情報」欄では、各トラックをチェックすることが可能である。「上へ」ボタンは、1つだけ選択したトラックの順序をその上のトラックと入れ替える。「下へ」ボタンは、1つだけ選択したトラックの順序をその下のトラックと入れ替える。「削除」ボタンは、1つないし複数選択したトラックを削除して、トラック番号を振り直す。「名前を付けてwave保存」ボタンは、ユーザーに、保存するファイル名を求めた後、「トラック情報」欄で表示されるところの、コンピュータのメモリ内の音声情報をwave形式に変換した上で、外部記憶装置へ音声ファイルとして保存する。ここで保存された音声ファイルを直接CD−RやDVD−R等の書き込み可能なメディアへ書き込む機能を盛り込んでも良いし、別途ライティングソフトと呼ばれる一般的なソフトウェアを用いてメディアへ書き込むことによって、語学学習教材を作成しても良い。
発明の効果
これまで述べてきた本発明によれば、たとえば英語やフランス語などの外国語の聞き取り練習として使用可能な読み物、会話文などの録音媒体を本発明の方法により加工し、発音させて、ディクテーションやシャドーイングを行うことによりヒアリング能力の改善、単語力さらには発話能力の向上を行うことのできる学習教材を使用することにより達成することができる。
しかも、本発明により生成された学習教材がCDやDVDなどの汎用メディアに記録されておれば、特別な訓練や機器も必要とせず、一般的な再生機器により、文章や文章の一部を繰り返し発話されるため、学習対象の語学を複数回ディクテーションあるいはシャドーイングできるため、重点的に語学の学習が可能となり、語学能力の向上を果たすことができる。
本発明に関する語学ヒアリング能力を向上する学習教材の生成過程を示す説明図である。 試作した語学学習教材生成ソフトの外観を示した図である。
符号の説明
1 原音のソースを選択し、CDやDVDの場合に再生・停止等の操作を行うパネル部
2 再生あるいは入力されている音声の強さを表示するパネル部
3 PCに付属のスピーカで再生する音量を調節するパネル部
4 ひと区切りの音声に付加すべき空白音声の長さを調節するパネル部
5 ひと区切りの音声と空白音声を合わせた音声のくり返し再生数を調節するパネル部
6 ひと区切りの音声を手動あるいは自動的に作成するための操作パネル部
7 6の操作によりメモリ内に出力された音声情報を表示し、順序の入れ替え、ファイルへ保存するための操作パネル部

Claims (3)

  1. DVD、CD、MD、テープ等の光磁気記録媒体(以下各種メディアと称す)に記録された音源または電子計算機で処理可能な音声データあるいは生音を音源とする音声教材を、単文または複文ごとなど、ディクテーションあるいはシャドーイングしやすい適度な長さに区分けした音声部分に適度な長さの空白音声を付加したものを複数の回数繰り返した音声データセットを記録させた語学学習教材。
  2. 各種メディアに記録された音源または電子計算機で処理可能な音声データあるいは生音を音源とする音声教材を、単文または複文ごとなどディクテーションあるいはシャドーイングしやすい適度な長さに、手動で、あるいは空白音声部分を自動的に区切りとして認識、あるいは音声認識技術により文の意味の区切れで自動的に区分けし、その音声部分に任意の長さの空白音声を付加した音声データセットを複数の回数繰り返した音声データを生成する方法。
  3. 請求項2に記載の方法により生成した音声データを記録し、または再生することにより請求項1に記載の語学学習教材を生成する電子計算機ソフトウェア、あるいはアナログ及びデジタル回路による電気的装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015022045A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 パナソニック株式会社 音声再生装置
KR20190139056A (ko) * 2018-06-07 2019-12-17 오승종 속청 기반 언어 학습 서비스 제공 시스템
US10818314B1 (en) 2019-05-07 2020-10-27 International Business Machines Corporation Storing multiple instances of a housekeeping data set on a magnetic recording tape

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