JP2010107806A - プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した書込み放電を発生させる。
【解決手段】APL検出回路49と部分点灯率検出回路47とを備え、走査電極駆動回路43は、初期化期間にのみ初期化波形を発生する1相駆動と、書込み期間にも初期化波形を発生する2相駆動とのいずれかを選択的に行い、かつ、書込み期間では、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で各領域を走査するランダムスキャンを行い、APL検出回路49において平均輝度レベルは閾値以上と判断されたときには、輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて2相駆動を行うとともにランダムスキャンを行い、平均輝度レベルは閾値未満と判断されたときには、上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて2相駆動を1相駆動に変更する。
【選択図】図20

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては一般にサブフィールド法が用いられている。サブフィールド法では、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドで各放電セルを発光または非発光させることにより階調表示を行う。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
初期化期間では、各走査電極に初期化波形を印加し、各放電セルで初期化放電を発生させる。それにより、続く書込み動作のために必要な壁電荷を各放電セルに形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生させる。
書込み期間では、走査電極に順次走査パルスを印加(以下、この動作を「走査」とも記す)するとともに、データ電極には表示すべき画像信号に対応した書込みパルスを選択的に印加する(以下、これらの動作を総称して「書込み」とも記す)。それにより、走査電極とデータ電極との間で選択的に書込み放電を発生させ、選択的に壁電荷を形成する。
維持期間では、表示させるべき輝度に応じた所定の回数の維持パルスを走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に印加する。それにより、書込み放電による壁電荷形成が行われた放電セルで選択的に維持放電を発生させ、その放電セルを発光させる。このようにして、パネルの表示領域に画像を表示する。
このサブフィールド法では、例えば、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルを放電させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行う選択初期化動作を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させることが可能である。
一方、近年では、パネルの大画面化、高輝度化にともない、パネルにおける消費電力が増大する傾向にある。また、大画面化、高精細化されたパネルではパネル駆動時の負荷が増大するため放電が不安定になりやすい。放電を安定に発生させるためには、電極に印加する駆動電圧を上げればよいが、これは、消費電力をさらに増大させる一因となる。また、駆動電圧を高くしたり、消費電力が増大したりして駆動回路を構成する部品の定格値を超えると、回路が誤動作するおそれも生じる。
例えば、データ電極駆動回路は、書込みパルス電圧をデータ電極に印加して放電セルで書込み放電を発生させる書込み動作を行うが、書込み時の消費電力がデータ電極駆動回路を構成するICの定格値を超えるとそのICが誤動作し、書込み放電を発生させるべき放電セルで書込み放電が発生しない、あるいは書込み放電を発生させるべきでない放電セルで書込み放電が発生するといった書込み不良が発生するおそれがある。そこで、書込み時の消費電力を抑えるために、表示すべき画像信号にもとづきデータ電極駆動回路の消費電力を予測して、その予測値が設定値以上になると階調を制限する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−66638号公報
書込み期間では、上述したように、走査電極への走査パルス電圧の印加およびデータ電極への書込みパルス電圧の印加によって書込み放電を発生させる。そのため、特許文献1に開示されたデータ電極駆動回路の動作を安定化させる技術だけでは、安定した書込みを行うことは難しく、走査電極を駆動する回路(走査電極駆動回路)における動作の安定化を図る技術も重要となる。
また、書込み期間における走査電極への走査パルス電圧の印加は各走査電極に対して順次行われるため、特に高精細化されたパネルにおいては、走査電極数の増加によって書込み期間に費やす時間が長くなってしまう。そのため、書込み期間の最後の方に書込みがなされる放電セルでは書込み期間の最初の方に書込みがなされる放電セルに比べて、壁電荷の消失が増え、書込み放電が不安定になりやすいといった問題もあった。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させ、高い画像表示品質を実現することが可能なプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイ装置は、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、サブフィールド毎に輝度重みを設定するとともに維持期間に輝度重みに応じた数の維持パルスを発生して階調表示するサブフィールド法で駆動し、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルと、初期化期間には初期化波形を発生して放電セルを初期化し、書込み期間には走査パルスを発生し走査電極に順次印加して走査電極を走査する走査電極駆動回路と、表示画像の平均輝度レベルを検出し、あらかじめ定めた閾値と比較するAPL検出回路と、パネルの表示領域を複数の領域に分け、それらの領域のそれぞれにおいて、放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合を部分点灯率としてサブフィールド毎に検出する部分点灯率検出回路とを備え、走査電極駆動回路は、初期化期間にのみ初期化波形を発生する1相駆動と、初期化期間に加え書込み期間にも初期化波形を発生する2相駆動とのいずれかを選択的に行い、かつ、書込み期間では、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で各領域を走査するランダムスキャンを行い、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値以上と判断されたときには、輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて2相駆動を行うとともにランダムスキャンを行い、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値未満と判断されたときには、上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて2相駆動を1相駆動に変更することを特徴とする。
これにより、ランダムスキャンを行うことで、部分点灯率が高い領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くして書込みを行うことができ、また、2相駆動を行うことで、初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くすることができる領域を増やすことができる。したがって、ランダムスキャンと2相駆動とを組み合わせて行うことで、それらの相乗効果を得ることができ、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。また、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値未満と判断される画像を表示するときには、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値以上と判断される画像を表示するときに2相駆動を行うサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて、2相駆動を1相駆動に変更することで、1枚の画像を表示するのに費やす時間を2相駆動を行うときよりも短縮することができ、かつランダムスキャンにより、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
また、このプラズマディスプレイ装置においては、APL検出回路において検出される平均輝度レベルに応じて、維持期間に発生する維持パルスの数を変更する構成であってもよい。このように、画像信号の平均輝度レベルに応じて維持パルスの発生数を変化させる構成では、平均輝度レベルが低い画像を表示するときに、維持期間に発生する維持パルスの数を多くすることで画像をより明るく表示することができ、画像表示品質を向上させることができる。このとき、維持パルスが増えることで駆動時間が増加したとしても、その駆動時間の増加分を、少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて2相駆動を1相駆動に変更することで補うことが可能となる。これにより、1枚の画像を表示するのに費やす時間が1フィールドに収まらなくなるといった問題が発生するのを防止しつつ、ランダムスキャンにより、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
また、本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルを、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、サブフィールド毎に輝度重みを設けるとともに、初期化期間には初期化波形を発生し走査電極に印加して放電セルを初期化し、書込み期間においては走査パルスを発生し走査電極に順次印加して走査電極を走査し、維持期間においては輝度重みに応じた数の維持パルスを発生して階調表示するサブフィールド法で駆動するパネルの駆動方法であって、表示画像の平均輝度レベルを検出してあらかじめ定めた閾値と比較し、パネルの表示領域を複数の領域に分け、それらの領域のそれぞれにおいて、放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合を部分点灯率としてサブフィールド毎に検出し、初期化期間にのみ初期化波形を発生する1相駆動と、初期化期間に加え書込み期間にも初期化波形を発生する2相駆動とのいずれかを選択的に行い、かつ、書込み期間では、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で各領域を走査するランダムスキャンを行い、平均輝度レベルは閾値以上と判断されたときには、輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて2相駆動を行うとともにランダムスキャンを行い、平均輝度レベルは閾値未満と判断されたときには、上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて2相駆動を1相駆動に変更することを特徴とする。
これにより、ランダムスキャンを行うことで、部分点灯率が高い領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くして書込みを行うことができ、また、2相駆動を行うことで、初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くすることができる領域を増やすことができる。したがって、ランダムスキャンと2相駆動とを組み合わせて行うことで、それらの相乗効果を得ることができ、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。また、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値未満と判断される画像を表示するときには、APL検出回路において平均輝度レベルは閾値以上と判断される画像を表示するときに2相駆動を行うサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて、2相駆動を1相駆動に変更することで、1枚の画像を表示するのに費やす時間を2相駆動を行うときよりも短縮することができる。これにより、例えば画像表示品質を高めるために画像信号の平均輝度レベルに応じて維持パルスの発生数を変化させる構成であっても、1枚の画像を表示するために費やす時間が増加するのを抑制しつつ、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
本発明によれば、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させ、高い画像表示品質を実現することができるプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
また、保護層26は、放電セルにおける放電開始電圧を下げるために、パネルの材料として使用実績があり、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)ガスを封入した場合に2次電子放出係数が大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材料から形成されている。
背面板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間をはさんで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。なお、本実施の形態では、発光効率を向上させるためにキセノン分圧を約10%とした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして、m×n個の放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作の概要について説明する。なお、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドに輝度重みをそれぞれ設定し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行うものとする。
このサブフィールド法では、例えば、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成し、各サブフィールドはそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128の輝度重みを有する構成とすることができる。また、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い(以下、全セル初期化動作を行うサブフィールドを「全セル初期化サブフィールド」と呼称する)、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う(以下、選択初期化動作を行うサブフィールドを「選択初期化サブフィールド」と呼称する)ことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させることが可能である。
そして、本実施の形態では、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第8SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、維持放電を発生させない黒表示領域の輝度である黒輝度は全セル初期化動作における微弱発光だけとなって、コントラストの高い画像表示が可能となる。また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の比例定数を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。このときの比例定数が輝度倍率である。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態1におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には、書込み期間において最初に走査を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に走査を行う走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmの駆動波形を示す。
また、図3には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形、すなわち全セル初期化サブフィールドである第1サブフィールド(第1SF)と、選択初期化サブフィールドである第2サブフィールド(第2SF)とを示す。なお、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFの駆動電圧波形とほぼ同様である。また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像データ(サブフィールド毎の発光・非発光を示すデータ)にもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに(例えば、約1.3V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「上りランプ電圧」と呼称する)L1を印加する。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜電圧(以下、「下りランプ電圧」と呼称する)L2を印加する。
この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
なお、図3の第2SFの初期化期間に示したように、初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加してもよい。すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに放電開始電圧以下となる電圧(例えば、接地電位)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下りランプ電圧L4を印加する。これにより直前のサブフィールド(図3では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も、過剰な部分が放電され、書込み動作に適した値に調整される。一方、直前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、直前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように前半部を省略した初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して初期化放電を行う選択初期化動作となる。
続く書込み期間では、走査電極SC1〜走査電極SCnに対しては順次走査パルス電圧Vaを印加し、データ電極D1〜データ電極Dmに対しては発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加して、各放電セルに選択的に書込み放電を発生させる。このとき、本実施の形態では、後述する部分点灯率検出回路における検出結果にもとづき走査パルス電圧Vaを印加する走査電極22の順番、または走査電極22を駆動するICの書込み動作の順序を変更している。この詳細については後述するが、ここでは、走査電極SC1から順に走査パルス電圧Vaを印加するものとして説明を行う。
書込み期間では、まず維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vcを印加する。
そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(電圧Vd−電圧Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加しているため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との電圧差は、外部印加電圧の差である(電圧Ve2−電圧Va)に維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態とすることができる。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。
この維持期間では、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる接地電位、すなわち0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極対24の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間における維持パルスの発生後に、走査電極SC1〜走査電極SCnに、0(V)から電圧Versに向かって緩やかに上昇する傾斜電圧(以下、「消去ランプ電圧」と呼称する)L3を印加する。これにより、維持放電を発生させた放電セルにおいて、微弱な放電を持続して発生させ、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧の一部または全部を消去する。
具体的には、維持電極SU1〜維持電極SUnを0(V)に戻した後、ベース電位となる0(V)から放電開始電圧を超える電圧Versに向かって上昇する消去ランプ電圧L3を、上りランプ電圧L1よりも急峻な勾配(例えば、約10V/μsec)で発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で微弱な放電が発生する。そして、この微弱な放電は、走査電極SC1〜走査電極SCnへの印加電圧が上昇する期間、持続して発生する。そして、上昇する電圧があらかじめ定めた電圧Versに到達したら、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する電圧をベース電位となる0(V)まで下降させる。
このとき、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、維持電極SUi上および走査電極SCi上に壁電荷となって蓄積されていく。これにより、データ電極Dk上の正の壁電荷を残したまま、走査電極SC1〜走査電極SCn上と維持電極SU1〜維持電極SUn上との間の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、すなわち(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。以下、この消去ランプ電圧L3によって発生させる維持期間の最後の放電を「消去放電」と呼称する。
続く第2SF以降のサブフィールドの各動作は、維持期間の維持パルスの数を除いて上述の動作とほぼ同様であるため説明を省略する。以上が、本実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置1の構成について説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45、部分点灯率検出回路47、点灯率比較回路48、および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号sigをサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。
部分点灯率検出回路47は、パネル10の表示領域を複数の領域に分け、サブフィールド毎の画像データにもとづき、領域毎かつサブフィールド毎に、各領域の放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合を検出する(以下、各領域毎に検出する点灯させるべき放電セル数の割合を「部分点灯率」と呼称する)。なお、部分点灯率検出回路47は、例えば、1対の表示電極対24における点灯率を部分点灯率として検出することもできるが、ここでは、走査電極22を駆動するIC(以下、「走査IC」と呼称する)の1つに接続された複数の走査電極22で構成される領域を1つの領域として部分点灯率を検出するものとする。
点灯率比較回路48は、部分点灯率検出回路47で検出した各領域の部分点灯率の値を互いに比較し、値の大きい方から順に、どの領域が何番目の大きさになるのかを判別する。そして、その結果を表す信号をサブフィールド毎にタイミング発生回路45に出力する。
タイミング発生回路45は、水平同期信号H、垂直同期信号Vおよび点灯率比較回路48からの出力にもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。
走査電極駆動回路43は、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形電圧を発生するための初期化波形発生回路(図示せず)、維持期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路(図示せず)、複数の走査ICを備え書込み期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルス電圧Vaを発生するための走査パルス発生回路50を有する。そして、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。このとき、本実施の形態では、部分点灯率が高い領域から先に書込みが行われるように走査ICを順次切換えて書込み動作させている。これにより、安定した書込み放電を実現している。この詳細については後述する。
データ電極駆動回路42は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する信号に変換し、タイミング信号にもとづいて各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。なお、本実施の形態では、上述したように、書込みを行う順番がサブフィールド毎に変わる可能性があるため、タイミング発生回路45は、データ電極駆動回路42において走査ICの書込み動作の順序にあわせて書込みパルス電圧Vdが発生するようにタイミング信号を発生させている。これにより、表示画像に応じた正しい書込み動作を行うことができる。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路および電圧Ve1、電圧Ve2を発生するための回路(図示せず)を備え、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
次に、走査電極駆動回路43の詳細とその動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の走査電極駆動回路43の構成を示す回路図である。走査電極駆動回路43は、走査パルス発生回路50と、初期化波形発生回路51と、走査電極22側の維持パルス発生回路52とを備え、走査パルス発生回路50のそれぞれの出力はパネル10の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに接続されている。
初期化波形発生回路51は、初期化期間において走査パルス発生回路50の基準電位Aをランプ状に上昇または降下させ、図3に示した初期化波形電圧を発生させる。
維持パルス発生回路52は、走査パルス発生回路50の基準電位Aを電圧Vsまたは接地電位にすることで、図3に示した維持パルスを発生させる。
走査パルス発生回路50は、書込み期間において基準電位Aを負の電圧Vaに接続するためのスイッチ72と、電圧Vcを与えるための電源VCと、n本の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに走査パルス電圧Vaを印加するためのスイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHnおよびスイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnを備えている。スイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHn、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnは複数の出力毎にまとめられIC化されている。このICが走査ICである。そして、スイッチング素子QHiをオフ、スイッチング素子QLiをオンにすることにより、スイッチング素子QLiを経由して走査電極SCiに負の走査パルス電圧Vaを印加する。なお、以下の説明においては、スイッチング素子を導通させる動作を「オン」、遮断させる動作を「オフ」と表記し、スイッチング素子をオンさせる信号を「Hi」、オフさせる信号を「Lo」と表記する。
なお、初期化波形発生回路51または維持パルス発生回路52を動作させているときは、スイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHnをオフ、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnをオンにすることにより、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnを経由して各走査電極SC1〜走査電極SCnに初期化波形電圧または維持パルス電圧Vsを印加する。
なお、ここでは、90本の出力分のスイッチング素子を1つのモノシリックICとして集積し、パネル10は1080本の走査電極22を備えているものとして、以下の説明を行う。そして、12個の走査ICを用いて走査パルス発生回路50を構成し、n=1080本の走査電極SC1〜走査電極SCnを駆動するものとする。このように多数のスイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHn、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnをIC化することにより部品点数を削減し、実装面積を低減することができる。ただし、ここに挙げた数値は単なる一例であり、本発明は何らこれらの数値に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、書込み期間において、タイミング発生回路45から出力されるSID(1)〜SID(12)を走査IC(1)〜走査IC(12)のそれぞれに入力している。このSID(1)〜SID(12)は、走査ICに書込み動作を開始させるための動作開始信号であり、走査IC(1)〜走査IC(12)は、SID(1)〜SID(12)にもとづき書込み動作の順序が切換えられる。
例えば、走査電極SC181〜走査電極SC270に接続された走査IC(3)に書込み動作させた後に、走査電極SC91〜走査電極SC180に接続された走査IC(2)に書込み動作させる場合は、次のような動作となる。
タイミング発生回路45は、SID(3)をLo(例えば、0(V))からHi(例えば、5(V))に変化させ、走査IC(3)に書込み動作の開始を指示する。走査IC(3)は、SID(3)の電圧変化を検知し、これにより書込み動作を開始する。まず、スイッチング素子QH181をオフ、スイッチング素子QL181をオンにし、スイッチング素子QL181を経由して走査電極SC181に走査パルス電圧Vaを印加する。走査電極SC181での書込みが終了した後は、スイッチング素子QH181をオン、スイッチング素子QL181をオフにし、引き続き、スイッチング素子QH182をオフ、スイッチング素子QL182をオンにし、スイッチング素子QL182を経由して走査電極SC182に走査パルス電圧Vaを印加する。この一連の書込み動作を順次行い、走査電極SC181〜走査電極SC270に走査パルス電圧Vaを順次印加して、走査IC(3)は書込み動作を終了する。
走査IC(3)の書込み動作が終了した後、タイミング発生回路45は、SID(2)をLo(例えば、0(V))からHi(例えば、5(V))に変化させ、走査IC(2)に書込み動作の開始を指示する。走査IC(2)は、SID(2)の電圧変化を検知し、これにより上述と同様の書込み動作を開始し、走査電極SC91〜走査電極SC180に走査パルス電圧Vaを順次印加する。
本実施の形態では、このように、動作開始信号であるSIDを用いて走査ICの書込み動作の順序を制御することができる。
そして、本実施の形態では、上述したように、部分点灯率検出回路47において検出される部分点灯率に応じて走査ICの書込み動作の順序を決定し、部分点灯率が高い領域を駆動する走査ICから先に書込み動作させる。これらの動作の一例を図面を用いて説明する。
図6は、本発明の実施の形態1における部分点灯率を検出する領域と走査ICとの接続の一例を示す概略図である。図6は、パネル10と走査ICとの接続の様子を簡略的に表しており、パネル10内に示す破線で囲まれた各領域は、それぞれ部分点灯率を検出する領域を表す。また、表示電極対24は、図2と同様に、図面における左右方向に延長して配列されているものとする。
上述したように、部分点灯率検出回路47は、1つの走査ICに接続された複数の走査電極22で構成される領域を1つの領域として部分点灯率を検出する。例えば、1つの走査ICに接続される走査電極22の数が90本であり、走査電極駆動回路43が備える走査ICが12個(走査IC(1)〜走査IC(12))であれば、図6に示すように、部分点灯率検出回路47は、走査IC(1)〜走査IC(12)のそれぞれに接続された90本の走査電極22を1つの領域とし、パネル10の表示領域を12分割して各領域の部分点灯率を検出する。そして、点灯率比較回路48は、部分点灯率検出回路47で検出した部分点灯率の値を互いに比較し、値の大きい方から順に、各領域に対して順位付けを行う。そして、タイミング発生回路45はその順位付けにもとづきタイミング信号を発生し、走査電極駆動回路43は、そのタイミング信号により、部分点灯率が高い領域に接続された走査ICから先に書込み動作させる。
図7は、本発明の実施の形態1における走査IC(1)〜走査IC(12)の書込み動作の順序の一例を示す概略図である。なお、図7において、部分点灯率を検出する領域は図6に示した領域と同様であり、斜線で示した部分は維持放電を発生させない非点灯セルの分布を表し、斜線のない白抜きの部分は放電を発生させる点灯セルの分布を表すものとする。
例えば、あるサブフィールドにおいて、点灯セルが、図7に示したように分布している場合、最も部分点灯率が高い領域は走査IC(12)が接続された領域(以下、走査IC(n)に接続された領域を「領域(n)」と表す)となり、次に部分点灯率が高い領域は走査IC(10)が接続された領域(10)となり、その次に部分点灯率が高い領域は走査IC(7)が接続された領域(7)となる。このとき、従来の書込み動作であれば、走査IC(1)から走査IC(2)、走査IC(3)へと順次書込み動作が切換えられ、最も部分点灯率が高い領域に接続された走査IC(12)は最後に書込み動作が開始される。しかし、本実施の形態では、部分点灯率の高い領域の走査ICから先に書込み動作させるので、図7に示すように、まず最初に走査IC(12)に書込み動作させ、次に走査IC(10)に書込み動作させ、その次に走査IC(7)に書込み動作させる。なお、本実施の形態では、部分点灯率が同じであれば、配置的に見て、より上部の走査電極22に接続された走査ICから先に書込み動作させるものとする。そのため、走査IC(7)以降の書込み動作の順序は、走査IC(1)、走査IC(2)、走査IC(3)、走査IC(4)、走査IC(5)、走査IC(6)、走査IC(8)、走査IC(9)、走査IC(11)となり、書込み動作は、領域(12)、領域(10)、領域(7)、領域(1)、領域(2)、領域(3)、領域(4)、領域(5)、領域(6)、領域(8)、領域(9)、領域(11)の順番で行われる。
このように、本実施の形態では、部分点灯率が高い領域に接続された走査ICから先に書込み動作させることで、部分点灯率が高い領域から先に書込みを行い、安定した書込み放電を実現している。これは、次のような理由による。
図8は、本発明の実施の形態1における走査ICの書込み動作の順序と安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)との関係を示す特性図である。図8において、縦軸は安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を表し、横軸は走査ICの書込み動作の順序を表す。なお、この実験は、1画面を16の領域に分け、走査パルス発生回路50に16個の走査ICを備えて走査電極SC1〜走査電極SCnを駆動する構成にして行った。そして、走査ICの書込み動作の順序によって、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)がどのように変化するかを測定した。
図8に示すように、走査ICの書込み動作の順序に応じて安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)も変化する。そして、書込み動作の順序が遅い走査ICほど安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は大きくなる。例えば、最初に書込み動作させる走査ICでは、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は約80(V)であるが、最後(ここでは、16番目)に書込み動作させる走査ICでは、必要な走査パルス電圧(振幅)は約150(V)となり、約70(V)も大きくなった。
これは、初期化期間に形成された壁電荷が、時間の経過とともに徐々に減少するためと考えられる。また、書込みパルス電圧Vdは、書込み期間中(表示画像に応じて)各データ電極32に印加されるため、走査が行われていない放電セルにも書込みパルス電圧Vdは印加される。このような電圧変化によっても壁電荷は減少するため、書込み期間の終盤に書込みが行われる放電セルでは、さらに壁電荷が減少すると考えられる。
図9は、本発明の実施の形態1における部分点灯率と安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)との関係を示す特性図である。図9において、縦軸は安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を表し、横軸は部分点灯率を表す。なお、この実験では、図8における測定と同様に1画面を16の領域に分け、そのうちの1つの領域において、点灯セルの割合を変えながら、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)がどのように変化するかを測定した。
図9に示すように、点灯セルの割合に応じて安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)も変化する。そして、点灯率が高くなるほど安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は大きくなる。例えば、点灯率10%では、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は約118(V)であるが、点灯率100%では、必要な走査パルス電圧(振幅)は約149(V)となり、約31(V)も大きくなる。
これは、点灯セルが増えて点灯率が上がると放電電流が増加し、走査パルス電圧(振幅)の電圧降下が大きくなるためと考えられる。また、パネル10の大画面化により、走査電極22の長さが長くなる等して駆動負荷が増大すると、電圧降下はさらに大きくなる。
このように、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は、走査ICの書込み動作の順序が遅くなるほど、すなわち初期化動作から書込み動作までの経過時間が長くなるほど大きくなり、また、点灯率が高くなるほど大きくなる。したがって、走査ICの書込み動作の順序が遅く、かつその走査ICが接続された領域の部分点灯率が高い場合には、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)はさらに大きくなる。
しかしながら、同じように部分点灯率が高い領域であっても、その領域に接続された走査ICの書込み動作の順序を早くすれば、その領域に接続された走査ICの書込み動作の順序が遅いときよりも、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を低減することができる。
そこで、本実施の形態では、領域毎に部分点灯率を検出し、部分点灯率が高い領域に接続された走査ICから先に書込み動作させる構成とする。これにより、部分点灯率が高い領域から先に書込み動作を行うことができるので、部分点灯率が高い領域における書込み動作を、部分点灯率が低い領域における書込み動作よりも、初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くして行うことが可能となる。これにより、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることができる。本発明者が行った実験では、本実施の形態における構成とすることで、表示画像にもよるが、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を約20(V)低減できることが確認された。
次に、図5に示した走査ICへの動作開始信号であるSID(ここでは、SID(1)〜SID(12))を発生させる回路の一例を図面を用いて説明する。
図10は、本発明の実施の形態1における走査IC切換え回路60の一構成例を示す回路ブロック図である。タイミング発生回路45は、SID(ここでは、SID(1)〜SID(12))を発生させる走査IC切換え回路60を有する。なお、ここには図示していないが、各走査IC切換え回路60には各回路の動作タイミングの基準となるクロック信号が入力されている。
走査IC切換え回路60は、図10に示すように、発生させるSIDの数と同数(ここでは、12個)のSID発生回路61を備え、各SID発生回路61には、点灯率比較回路48における比較結果にもとづき発生させる切換え信号、書込み期間における走査IC選択期間に発生させる選択信号、走査ICの書込み動作開始時に発生させるスタート信号がそれぞれ入力される。そして、各SID発生回路61は、入力された各信号にもとづきSIDを出力する。なお、各信号はタイミング発生回路45において生成されるが、選択信号に関しては、各SID発生回路61において所定時間ずつ遅延された選択信号を次段のSID発生回路61に用いるものとする。例えば、最初のSID発生回路61に入力する選択信号(1)をそのSID発生回路61において所定時間遅延して選択信号(2)とし、この選択信号(2)を次段のSID発生回路61に入力するものとする。したがって、各SID発生回路61においては、切換え信号およびスタート信号は同タイミングで入力されるが、選択信号は全て異なるタイミングで入力される。
図11は、本発明の実施の形態1におけるSID発生回路61の一構成例を示す回路図である。SID発生回路61は、フリップフロップ回路(以下、「FF」と略記する)62、遅延回路63、アンドゲート64を有する。
FF62は、一般に知られたフリップフロップ回路と同様の構成、動作であり、クロック入力端子、データ入力端子、データ出力端子を有する。そして、クロック入力端子に入力される信号(ここでは、切換え信号)の立ち上がり時(LoからHiへの変化時)におけるデータ入力端子(ここでは、選択信号を入力)の状態(LoまたはHi)を保持し、この状態を反転したものを、データ出力端子からゲート信号として出力する。
アンドゲート64は、FF62から出力されるゲート信号を一方の入力端子に、スタート信号を他方の入力端子に入力し、論理積演算をして出力する。すなわち、ゲート信号がHiでかつスタート信号がHiのときのみHiを出力し、それ以外はLoを出力する。そして、このアンドゲート64の出力がSIDとなる。
遅延回路63は、一般に知られた遅延回路と同様の構成、動作であり、クロック入力端子、データ入力端子、データ出力端子を有する。そして、データ入力端子に入力される信号(ここでは、選択信号)を、クロック入力端子に入力されるクロック信号の所定の周期分(ここでは、1周期分)だけ遅延させてデータ出力端子から出力する。この出力が次段のSID発生回路61に用いる選択信号となる。
これらの動作を、タイミングチャートを用いて説明する。図12は、本発明の実施の形態1における走査IC切換え回路60の動作を説明するためのタイミングチャートである。ここでは、走査IC(3)の次に走査IC(2)に書込み動作させるときの、走査IC切換え回路60の動作を例に挙げて説明を行う。
なお、本実施の形態では、書込み期間内に設けた走査IC選択期間において、次に書込み動作させる走査ICを決定するものとする。ただし、最初に書込み動作させる走査ICを決定するための走査IC選択期間は書込み期間の直前に行うものとする。そして、書込み動作中の走査ICの書込み動作が終了する直前に、次に書込み動作させる走査ICを決定するための走査IC選択期間を設けるものとする。
走査IC選択期間では、まず、選択信号(1)がSID(1)を発生させるためのSID発生回路61に入力される。この選択信号(1)は、図12に示すように、通常はHiであり、クロック信号1周期分だけLoになる負極性のパルス波形である。そして、選択信号(1)は、SID発生回路61においてクロック信号1周期分遅延され、選択信号(2)となってSID(2)を発生させるためのSID発生回路61に入力される。以降、クロック信号1周期分ずつ遅延された選択信号(3)〜選択信号(12)が各SID発生回路61にそれぞれ入力される。
切換え信号は、図12に示すように、通常はLoであり、クロック信号1周期分だけHiになる正極性のパルス波形である。そして、クロック信号1周期分ずつ遅延された選択信号(1)〜選択信号(12)のうち、次に書込み動作させる走査ICを選択するための選択信号がLoになったタイミングで、正極性のパルスを発生させる。これにより、FF62では、クロック入力端子に入力される切換え信号の立ち上がり時における選択信号の状態を反転させたものがゲート信号として出力される。なお、切換え信号における正極性のパルスは、点灯率比較回路48からの比較結果にもとづき、タイミング発生回路45がその発生タイミングを決定して発生させる。
例えば、走査IC(2)を選択する場合には、図12に示すように、選択信号(2)がLoになった時点で切換え信号に正極性のパルスを発生させる。このとき、選択信号(2)を除く選択信号はHiなので、ゲート信号(2)のみがHiとなりそれ以外のゲート信号はLoとなる。なお、ここでは、ゲート信号(3)がこのタイミングでHiからLoに変化する。
なお、切換え信号は、クロック信号の立ち下がりに同期して状態が変化するように発生させてもよい。こうすることで、選択信号の状態変化に対してクロック信号半周期分の時間的なずれを設けることができ、FF62における動作を確実にすることができる。
そして、走査ICの書込み動作を開始するタイミングで、スタート信号にクロック信号1周期分だけHiになる正極性のパルスを発生させる。スタート信号は各SID発生回路61に共通に入力されるが、ゲート信号がHiとなっているアンドゲート64のみが正極性のパルスを出力できる。これにより、次に書込み動作させる走査ICを任意に決定することができる。ここでは、ゲート信号(2)がHiなので、SID(2)に正極性のパルスが発生し、走査IC(2)が書込み動作を開始する。
以上示したような回路構成によりSIDを発生させることができるが、ここに示した回路構成は単なる一例に過ぎず、本発明は何らここに示した回路構成に限定されるものではない。走査ICに書込み動作の開始を指示するSIDを発生できる構成であれば、どのような回路構成であってもかまわない。
図13は、本発明の実施の形態1における走査IC切換え動作の他の一例を説明するためのタイミングチャートである。
例えば、図13に示すように、切換え信号に代えて、スタート信号にクロック信号2周期分だけHiになる正極性のパルスを発生させる構成としてもよい。すなわち、スタート信号にクロック信号2周期分だけHiになる正極性のパルスが発生した場合には、そのパルスをFF62におけるクロック入力端子への入力に用い、クロック信号1周期分だけHiになる正極性のパルスが発生した場合には、本来のスタート信号として用いる構成としてもよい。このような構成であっても、上述と同様の動作を行うことができる。
以上示したように、本実施の形態によれば、パネル10の表示領域を複数の領域に分け、それぞれの領域における部分点灯率を部分点灯率検出回路47で検出し、部分点灯率が高い領域から先に走査を行う構成とする。これにより、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して、安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、1つの走査ICに接続された走査電極22にもとづき各領域を設定する構成を説明したが、本発明は何らこの構成に限定されるものではなく、その他の区分けで各領域を設定する構成であってもよい。例えば、走査電極22の走査順序を1本ずつ任意に変更できるような構成であれば、1本の走査電極22を1つの領域として走査電極22毎に部分点灯率を検出し、その検出結果に応じて、走査電極22毎に走査順序を変更する構成であってもよい。
なお、本実施の形態では、それぞれの領域における部分点灯率を検出し、部分点灯率の高い領域から先に走査を行う構成を説明したが、本発明は、何らこの構成に限定されるものではない。例えば、1対の表示電極対24における点灯率をライン点灯率として各表示電極対24毎に検出するとともに、各領域毎に最も高いライン点灯率をピーク点灯率として検出し、ピーク点灯率の高い領域から先に書込みを行う構成としてもよい。
なお、走査IC切換え回路60の動作を説明する際に示した各信号の極性は、単なる一例を示したものに過ぎず、説明で示した極性とは逆の極性であっても何らかまわない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、検出された部分点灯率にもとづき各領域の走査順序を決定する動作を、初期化期間にのみ初期化動作を行う駆動(以下、「1相駆動」と呼称する)において行う構成を説明したが、本発明は、何らその構成に限定されるものではない。
初期化期間に初期化放電によって放電セルに形成される壁電荷は、時間の経過とともに徐々に減少する。そのため、走査の順番が遅い放電セルほどより多くの壁電荷が減少し、その分、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)は大きくなる。特に、高精細化されたパネル10においては、走査電極22が増加することで走査に費やす時間がより長くなってしまうため、書込み期間の最後の方に書込みがなされる放電セルにおける壁電荷の減少はより大きくなりやすい。
このとき、初期化期間における初期化動作に加え、書込み期間の途中で2回目の初期化動作を行う(以下、「2相駆動」と呼称する)ことで、1相駆動よりも壁電荷の減少を抑え、書込み動作を安定化させることができる。2相駆動では、書込み期間の途中で2回目の初期化動作を行うので、書込み期間において最後に走査を行う領域、すなわち、初期化動作後、最も遅く書込みがなされる領域における初期化動作から書込みまでの経過時間を、初期化期間にのみ初期化動作を行う1相駆動と比較して、約半分にすることができるからである。
そこで、本実施の形態では、2相駆動するときの一実施例について説明する。なお、本実施の形態では、初期化期間に行う初期化動作を「1回目の初期化動作」と記し、書込み期間に行う初期化動作を「2回目の初期化動作」と記す。
まず、2相駆動を行うときの駆動電圧波形とその動作の概要について、図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成し、各サブフィールドはそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128の輝度重みを有するものとする。また、本実施の形態では、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第8SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図14は、本発明の実施の形態2におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。
なお、2相駆動では、各領域を走査する順番を1相駆動を行うときとは異なる順番にする。これは、本発明の目的とする効果、すなわち、部分点灯率が高い領域を先に走査することで書込み動作を安定化させる、という効果を得るためであるが、この詳細については後述する。なお、ここでは、走査電極SC1から順に走査パルス電圧Vaを印加するものとして説明を行う。そして、図14には、書込み期間の最初に走査を行う走査電極SC1と、2回目の初期化動作の直前に走査を行う走査電極SCn/2(例えば、走査電極SC540)と、2回目の初期化動作の直後に走査を行う走査電極SCn/2+1(例えば、走査電極SC541)と、書込み期間の最後に走査を行う走査電極SCn(例えば、走査電極SC1080)とを示す。あわせて、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmの駆動波形を示す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部における動作は、図3に示した駆動波形の第1SFの初期化期間前半部における動作と同様であるので、説明を省略する。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加する。
ここで、本実施の形態では、1回目の初期化動作のみを行う放電セルと、2回目の初期化動作も行う放電セルとに、互いに異なる波形形状の初期化波形を印加する。具体的には、最低電圧が互いに異なる下りランプ電圧を印加する。
まず、1回目の初期化動作のみを行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)には、図3に示した第1SFの初期化期間後半部と同様の下りランプ電圧L2を印加する。これにより、走査電極SC1〜走査電極SCn/2と維持電極SU1〜維持電極SUn/2との間、および走査電極SC1〜走査電極SCn/2とデータ電極D1〜データ電極Dmとの間で初期化放電が起き、走査電極SC1〜走査電極SCn/2上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn/2上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
一方、2回目の初期化動作を行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)には、電圧Vi3から負の電圧(Va+Vset5)に向かって緩やかに下降する下りランプ電圧L5を印加する。ここで、本実施の形態では、電圧Vset5を電圧Vset2(例えば、6(V))よりも高い電圧(例えば、70(V))に設定する。
このように、本実施の形態における初期化期間では、下りランプ電圧L2が電圧(Va+Vset2)まで下降するのに対して、下りランプ電圧L5は電圧(Va+Vset2)よりも高い電圧(Va+Vset5)までしか下降しないようにする。これにより、下りランプ電圧L5を印加する放電セルにおいては、初期化放電によって移動する電荷の量が、下りランプ電圧L2によって初期化放電を発生する放電セルに比べて少なくなる。そのため、下りランプ電圧L5を印加する放電セルには、下りランプ電圧L2を印加する放電セルより多くの壁電荷が残存する。
続く書込み期間では、図3の書込み期間に示した駆動波形と同様の駆動波形を各電極に印加する。すなわち、走査電極22に対しては順次走査パルス電圧Vaを印加し、データ電極32に対しては発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加して、各放電セルに選択的に書込み放電を発生させる。
この書込み動作を、1回目の初期化動作のみを行う放電セル(図14では、走査電極SC1〜走査電極Sn/2を有する放電セル)に順次行い、まず、1回目の初期化動作のみを行う放電セルにおける書込み動作を終了する。
そして、本実施の形態では、続く書込み動作を開始する前に、下りランプ電圧L5よりも最低電圧が低い下りランプ電圧、具体的には、電圧Vcから負の電圧(Va+Vset3)に向かって下降する下りランプ電圧L6を、2回目の初期化動作を行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に印加する。
上述したように、下りランプ電圧L5は負の電圧(Va+Vset5)までしか下降しておらず、そのため、下りランプ電圧L5を印加した放電セルには、下りランプ電圧L2を印加した放電セルより多くの壁電荷が残存する。したがって、電圧Vset3(例えば、8(V))を電圧Vset5(例えば、70(V))よりも十分に小さい電圧に設定して、下りランプ電圧L6を下りランプ電圧L5よりも十分に低い電位まで下降させることで、下りランプ電圧L5を印加した放電セルに2回目の初期化放電を発生させることができる。
初期化放電で形成される壁電荷は、時間の経過とともに減少する。しかし、2相駆動では、2回目の初期化動作を行う放電セルにおいて、書込み期間の途中で壁電荷の調整を行うことができる。したがって、初期化動作から最も遅く書込みがなされる放電セルにおける初期化動作から書込み動作までの経過時間を、実質的に1相駆動の約半分にすることができる。これにより、書込み期間における走査の順番が遅い放電セルにおける書込み動作を安定に行うことが可能となる。
なお、図14には、2回目の初期化動作を行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に下りランプ電圧L6を印加するのと同タイミングで、1回目の初期化動作のみを行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)にも下りランプ電圧L6を印加する波形図を記載しているが、すでに書込み動作が終わっている放電セルに下りランプ電圧L6を印加する必要はない。しかし、下りランプ電圧L6を選択的に印加できるように走査電極駆動回路を構成することが困難な場合には、図14に示すように、下りランプ電圧L6を全ての走査電極22に印加しても何ら問題ない。これは、下りランプ電圧L2を印加して初期化放電を発生させた放電セルには、下りランプ電圧L2の最低電圧(Va+Vset2)よりも高い電圧(Va+Vset3)までしか下降しない下りランプ電圧L6を印加しても、再度初期化放電が発生することはないためである。
そして、下りランプ電圧L6による2回目の初期化動作を行った後、書込み動作がなされていない走査電極22(図14では、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に対して、上述と同様の手順で、順次走査パルスを印加する。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、2回目の初期化動作を行った放電セルにおける書込み動作が終了して、第1SFにおける書込み期間が終了する。
なお、走査電極22に下りランプ電圧L6を印加する期間は、データ電極D1〜データ電極Dmに書込みパルスは印加しないものとする。
続く維持期間における動作は、図3に示した駆動波形の維持期間における動作と同様であるので、説明を省略する。
第2SFの初期化期間では、1回目の初期化動作のみを行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)には、図3の第2SFの初期化期間に示した初期化波形と同様に、放電開始電圧以下となる電圧(例えば、0(V))から負の電圧(Va+Vset4)に向かって下降する下りランプ電圧L4を印加する。
これにより前のサブフィールド(図14では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。しかし、前のサブフィールドで維持放電が起きなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷の状態がそのまま保たれる。
一方、2回目の初期化動作を行う放電セルに属する走査電極22(図14では、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)には、放電開始電圧以下となる電圧(例えば、0(V))から負の電圧(Va+Vset5)に向かって下降する下りランプ電圧L7を印加する。
これにより、2回目の初期化動作を行う放電セルにおいては、上述と同様に前のサブフィールド(図14では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでのみ微弱な初期化放電が発生する。しかし、下りランプ電圧L7は電圧(Va+Vset2)よりも高い電圧(Va+Vset5)までしか下降しないため、下りランプ電圧L7を印加する放電セルにおいては、初期化放電によって移動する電荷の量が、下りランプ電圧L4によって初期化放電を発生する放電セルに比べて少ない。そのため、下りランプ電圧L7を印加する放電セルには、下りランプ電圧L4を印加する放電セルより多くの壁電荷が残存する。
第2SFの書込み期間においては、第1SFの書込み期間と同様の駆動波形を各電極に印加する。すなわち、下りランプ電圧L4を印加した放電セルに順次書込みを行い、その後、下りランプ電圧L7を印加した放電セルに下りランプ電圧L6による2回目の初期化動作を行い、続いて、2回目の初期化動作を行った放電セルに順次書込みを行う。
第2SFの維持期間における動作は、第1SFの維持期間と同様の動作であるので、説明を省略する。
また、第3SF以降のサブフィールドでは、走査電極SC1〜走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUnおよびデータ電極D1〜データ電極Dmに対して、維持期間における維持パルスの発生数(以下、単に「維持パルス数」とも記す)が異なる以外は第2SFと同様の駆動波形を印加する。
なお、上述した構成においては、下りランプ電圧L2における電圧Vset2を、下りランプ電圧L4における電圧Vset4(例えば、10(V))よりも小さい電圧に設定することが望ましい。これは、電圧(Va+Vset2)を電圧(Va+Vset4)よりも小さい電圧に設定することで、第1SFにおける初期化放電、すなわち1フィールド期間における最初の初期化放電を確実に発生させるためである。
以上が、本実施の形態における2相駆動時にパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。次に、2相駆動を行うことで得られる効果について説明する。
図15は、本発明の実施の形態2における2相駆動を行うときに安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)と走査の順番との関係を概略的に示す特性図である。図15(a)は、2相駆動を行うときの安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)と走査の順番との関係を示す概略特性図であり、横軸は走査電極SC1〜走査電極SCnの走査の順番を表し、縦軸は各放電セルにおいて安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を表す。また、図15(b)は、2相駆動を行うときに走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する駆動波形を示す波形図であり、書込み期間に最初に走査を行う走査電極SC1、2回目の初期化動作の直後に走査を行う走査電極SCn/2+1、書込み期間の最後に走査を行う走査電極SCnにおける駆動波形を示す。なお、図15は、走査電極SC1から走査電極SCnまでを順に走査するとともに走査電極SCn/2の走査と走査電極SCn/2+1の走査との間に2回目の初期化動作を行うという条件で実験を行い、その検出結果をグラフ化して示したものである。また、図15は、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)と、初期化動作後の時間経過との関連を調べてグラフ化して示した図であり、走査パルス電圧Vaを走査電極毎に変えているわけではない。
なお、図15(a)に破線で示す特性は、比較のために、1相駆動時に安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を示したものである。また、図15(b)は、2相駆動を行うときに走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する駆動波形を示す波形図であり、書込み期間の最初に走査を行う走査電極(図15では、走査電極SC1)、2回目の初期化動作の直後に走査を行う走査電極(図15では、走査電極SCn/2+1)、書込み期間の最後に走査を行う走査電極(図15では、走査電極SCn)における駆動波形を示す。
本実施の形態における2相駆動では、書込み期間の途中(図15では、走査電極SCn/2+1の走査を行う直前)に、まだ書込みがなされていない放電セルに下りランプ電圧L6による初期化放電を発生させる。これにより、図15(a)に実線で示すように、2回目の初期化動作を行う放電セルにおいて、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を低減することが可能となる。この実験では、2相駆動を行うことにより、書込み期間の最後に走査を行う放電セルにおいて、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)を、1相駆動を行った場合と比較して約20(V)低減できることが確認された。
そして、2相駆動を行うときには、部分点灯率が高い領域を先に走査することで書込み動作を安定化させる、という本発明の目的とする構成を実現するために、各領域を走査する順番を、1相駆動を行うときとは異なる順番にする。次にその具体的な一例を説明する。
図16は、本発明の実施の形態2における所定の画像を2相駆動で表示するときの部分点灯率に応じた走査順序の一例(走査ICの書込み動作の順序の一例)を示す概略図である。なお、図16において、斜線で示した領域は非点灯セルが分布する領域を表し、斜線のない白抜きの領域は点灯セルが分布する領域を表す。また、図16には、各領域を分かりやすく示すために、領域間の境界を破線で示す。
なお、この表示画像は、部分点灯率が最も高い領域が走査IC(1)に接続された領域(1)であり、以下、部分点灯率は、領域(2)、領域(3)、領域(4)、領域(5)、領域(6)、領域(7)、領域(8)、領域(9)、領域(10)、領域(11)、領域(12)の順に小さくなるものとする。したがって、この画像を1相駆動で表示するときには、各領域の走査の順番は、領域(1)、領域(2)、領域(3)、領域(4)、領域(5)、領域(6)、領域(7)、領域(8)、領域(9)、領域(10)、領域(11)、領域(12)の順になる。
しかし、2相駆動では、例えば、図16に示すように、1回目の初期化動作の後、領域(1)、領域(3)、領域(5)、領域(7)、領域(9)、領域(11)の順に走査し、続く2回目の初期化動作の後、領域(2)、領域(4)、領域(6)、領域(8)、領域(10)、領域(12)の順に走査する。
2相駆動では、書込み期間の途中で2回目の初期化動作を行うので、このような順番で各領域を走査することで、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるように書込みすることができる。
これにより、最も部分点灯率が高い領域(1)に加え、2番目に部分点灯率が高い領域(2)も初期化動作の直後に走査することができる。また、最も部分点灯率が低い領域(12)および2番目に部分点灯率が低い領域(11)における初期化動作から書込み動作までの経過時間を、1相駆動を行うときと比較して実質的に半減することができる。
このように、2相駆動では、1相駆動と比較して、初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くすることができる領域を増やせるので、書込み放電をさらに安定に発生させることが可能となる。
なお、2相駆動を行うときの各領域の走査の順番は、何ら図16に示す順番に限定されるものではない。本発明では、部分点灯率が最も大きい領域の走査を一方の初期化動作の直後に行い、2番目に部分点灯率が大きい領域の走査を他方の初期化動作の直後に行い、以降、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で各領域の走査を行っていくものとする。
したがって、各領域の部分点灯率が図16に示すような順番になっているときには、図16に示す走査の順番に代えて、1回目における初期化動作の後、領域(2)、領域(4)、領域(6)、領域(8)、領域(10)、領域(12)の順に走査し、続く2回目の初期化動作の後、領域(1)、領域(3)、領域(5)、領域(7)、領域(9)、領域(11)の順に走査する構成でもよい。あるいは、1回目の初期化動作の後、領域(1)、領域(4)、領域(5)、領域(8)、領域(9)、領域(12)の順に走査し、続く2回目の初期化動作の後、領域(2)、領域(3)、領域(6)、領域(7)、領域(10)、領域(11)の順に走査する構成でもよい。あるいは、1回目の初期化動作の後、領域(2)、領域(3)、領域(6)、領域(7)、領域(10)、領域(11)の順に走査し、続く2回目の初期化動作の後、領域(1)、領域(4)、領域(5)、領域(8)、領域(9)、領域(12)の順に走査する構成でもよい。このような順番であっても、本発明の目的とする構成、すなわち、部分点灯率が大きい領域ほど初期化動作から書込み動作までの過時間が短くなるように各領域を走査するという構成を実現することができる。
なお、全サブフィールドを2相駆動とする構成であってもよいが、2相駆動では、初期化動作の回数が増えた分だけ駆動時間が増えるので、駆動時間に余裕がないときには、例えば輝度重みの大きいサブフィールドでのみ2相駆動を行い、輝度重みの小さいサブフィールドでは1相駆動を行う、といったように、2相駆動を行うサブフィールドを制限してもよい。そのときには、1相駆動か、2相駆動かに応じて、最適に走査の順番を決定すればよい。
なお、本実施の形態では、書込み期間に2回目の初期化動作を行う2相駆動を例に挙げて説明を行ったが、例えば、書込み期間に2回目と3回目の初期化動作を行う3相駆動、あるいはそれ以上の初期化動作を行う多相駆動を行う構成であってもよい。そのときには、部分点灯率が最も大きい領域の走査を1つの初期化動作の直後に行い、2番目に部分点灯率が大きい領域の走査を他の1つの初期化動作の直後に行い、3番目に部分点灯率が大きい領域の走査をさらに他の1つの初期化動作の直後に行う、というように、上述と同様の考え方にもとづき走査順番を設定するものとする。
次に、走査電極駆動回路46について説明する。図17は、本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路46の回路図である。走査電極駆動回路46は、維持パルスを発生する維持パルス発生回路52、初期化波形を発生する初期化波形発生回路51、走査パルスを発生する走査パルス発生回路56を備え、走査パルス発生回路56のそれぞれの出力はパネル10の走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに接続されている。なお、図17には、負の電圧Vaを用いた回路(例えば、ミラー積分回路54)を動作させているときに、維持パルス発生回路52および電圧Vrを用いた回路(例えば、ミラー積分回路53)を電気的に分離するために設けたスイッチング素子Q4を用いた分離回路を示している。
維持パルス発生回路52は、実施の形態1に示した維持パルス発生回路52と同様の構成および動作であり、一般に用いられている電力回収回路とクランプ回路とを備え(図示せず)、タイミング発生回路45から出力される制御信号にもとづき内部に備えた各スイッチング素子を切換えて維持パルスを発生する。また、上昇する傾斜電圧を発生させるためのミラー積分回路(図示せず)を備え、維持期間の最後に、消去ランプ電圧L3を発生する。
初期化波形発生回路51は、実施の形態1に示した初期化波形発生回路51と同様の構成および動作であり、スイッチング素子Q1とコンデンサC1と抵抗R1とを有し走査パルス発生回路56の基準電位Aをランプ状に上昇させるミラー積分回路53、スイッチング素子Q2とコンデンサC2と抵抗R2とを有し走査パルス発生回路56の基準電位Aをランプ状に降下させるミラー積分回路54を備えている。そして、ミラー積分回路53は初期化動作時に上昇する傾斜電圧を発生し、ミラー積分回路54は初期化動作時に下降する傾斜電圧を発生する。なお、図17には、ミラー積分回路53の入力端子を入力端子IN1、ミラー積分回路54の入力端子を入力端子IN2として示している。また、基準電位Aとは、後述する走査IC55の低電圧側の入力端子INaに接続された経路における電位のことである。
なお、本実施の形態では、初期化波形発生回路51に、実用的であり比較的構成が簡単なFETを用いたミラー積分回路を採用しているが、本実施の形態は何らこの構成に限定されるものではなく、基準電位Aをランプ状に上昇または降下させることができる回路であればどのような回路であってもよい。
走査パルス発生回路56は、走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに走査パルスを出力する複数の走査IC55(本実施の形態では、走査IC(1)〜走査IC(12))と、書込み期間において基準電位Aを負の電圧Vaに接続するためのスイッチング素子Q5と、基準電位Aに電圧Vscnを重畳した電圧Vcを走査IC55の高電圧側(入力端子INb)に印加するためのダイオードD31およびコンデンサC31と、2つの入力端子に入力される入力信号の大小を比較する比較器CP1および比較器CP2と、比較器CP1の一方の入力端子に電圧(Va+Vset2)を印加するためのスイッチング素子SW1と、比較器CP1の一方の入力端子に電圧(Va+Vset3)を印加するためのスイッチング素子SW2と、比較器CP1の一方の入力端子に電圧(Va+Vset4)を印加するためのスイッチング素子SW3と、走査IC55(本実施の形態では、走査IC(1)〜走査IC(12))を制御するための制御信号SID(本実施の形態では、制御信号SID(1)〜制御信号SID(12))のそれぞれと比較器CP2の出力信号CPOとの論理和演算を行うオアゲートOR(本実施の形態では、オアゲートOR(1)〜オアゲートOR(12))と、走査IC55(本実施の形態では、走査IC(1)〜走査IC(12))を制御するための制御信号OC1とオアゲートOR(オアゲートOR(1)〜オアゲートOR(12))の出力信号のそれぞれとの論理積演算を行うアンドゲートAG(本実施の形態では、アンドゲートAG(1)〜アンドゲートAG(12))とを備えている。なお、比較器CP1の他方の入力端子は基準電位Aに接続されている。また、比較器CP2の一方の入力端子は電圧(Va+Vset5)に、比較器CP2の他方の入力端子は基準電位Aに接続されている。また、オアゲートORおよびアンドゲートAGは走査ICと同数(本実施の形態では、12個)が備えられている。
走査IC55は、低電圧側の入力端子である入力端子INaと高電圧側の入力端子である入力端子INbとの2つの入力端子と、各走査電極22のそれぞれに接続する複数の出力端子とを有し、制御信号にもとづき、2つの入力端子に入力される電圧のいずれかを各出力端子から出力する。そして、各走査IC55(本実施の形態では、走査IC(1)〜走査IC(12))のそれぞれには、制御信号として、アンドゲートAG(本実施の形態では、アンドゲートAG(1)〜アンドゲートAG(12))から出力される制御信号OC1’(本実施の形態では、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))、比較器CP1から出力される制御信号OC2、書込み期間にタイミング発生回路45から出力される走査開始信号SID(本実施の形態では、走査開始信号SID(1)〜走査開始信号SID(12))を入力する。なお、制御信号OC2は全ての走査IC55に共通に入力する制御信号である。また、全ての走査IC55には、信号処理動作の同期をとるための同期信号であるクロック信号CLKを入力する。
なお、本実施の形態では、検出された部分点灯率に応じて走査IC55の書込み動作の順序を変更するので、その変更に応じて、走査IC55に印加する初期化波形の波形形状を変更しなければならない。そして、本実施の形態では、走査パルス発生回路56を図17に示すような構成にすることで、走査IC55に印加する初期化波形の波形形状を任意に設定することができる。次に、この走査パルス発生回路56の動作について説明する。
なお、走査パルス発生回路56は、初期化期間では初期化波形発生回路51の電圧波形を出力し、維持期間では維持パルス発生回路52の電圧波形を出力するように、タイミング発生回路45によって制御されるものとする。
まず、走査IC55の動作について説明する。図18は、本発明の実施の形態2における制御信号OC1’、制御信号OC2と走査IC55の動作状態との対応関係を説明するための図である。
図18に示すように、制御信号OC1’、制御信号OC2が共にハイレベル(以下、「Hi」と記す)のとき、走査IC55は、「All‐Hi」の状態、すなわち走査IC55の出力端子の全てが高電圧側の入力端子INbと電気的に接続された状態となる。
制御信号OC1’が「Hi」、制御信号OC2がローレベル(以下、「Lo」と記す)のとき、走査IC55は、「All‐Lo」の状態、すなわち走査IC55の出力端子の全てが低電圧側の入力端子INaと電気的に接続された状態となる。例えば、維持パルス発生回路52を動作させているときは、制御信号OC1’を「Hi」、制御信号OC2を「Lo」にすることでスイッチング素子QH1〜スイッチング素子QHnがオフ、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnがオンになり、維持パルス発生回路52から出力される維持パルスを、スイッチング素子QL1〜スイッチング素子QLnを経由して各走査電極SC1〜走査電極SCnに印加することができる。
制御信号OC1’、制御信号OC2が共に「Lo」のとき、走査IC55は、出力端子がハイインピーダンス状態(以下、「HiZ」と記す)となる。
制御信号OC1’が「Lo」、制御信号OC2が「Hi」のとき、走査IC55は、「DATA」状態、すなわち走査IC55に入力される走査開始信号SIDにもとづきあらかじめ定められた一連の動作を行う状態となる。
具体的には、走査IC55に走査開始信号SIDが入力されると(本実施の形態では、走査開始信号SIDを所定の期間「Lo」にすると)、まず最初に、走査IC55の最初の出力端子だけが低電圧側の入力端子INaと電気的に接続され、残りの全ての出力端子は高電圧側の入力端子INbと電気的に接続される。その状態が所定時間(例えば、1μsec)継続された後、次に、走査IC55の2番目の出力端子だけが低電圧側の入力端子INaと電気的に接続され、残りの全ての出力端子は高電圧側の入力端子INbと電気的に接続される。このようにして、走査IC55の各出力端子が、順番に、所定時間ずつ、低電圧側の入力端子INaと電気的に接続されていく。本実施の形態では、書込み期間に走査IC55をこの動作状態にして走査パルス電圧Vaを順次発生させ、走査電極SC1〜走査電極SCnの走査を行う。
次に、走査電極駆動回路46の動作について説明する。図19は、本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路46の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。なお、図19では、電圧Vi1、電圧Vi3は電圧Vsに等しいものとし、電圧Vi2は電圧Vrに等しいものとして説明する。また、図19には、1回目の初期化動作の直後、すなわち書込み期間の最初に走査IC(1)に書込み動作させ、以降、走査IC(2)、走査IC(3)、走査IC(4)、走査IC(5)、走査IC(6)の順に書込み動作させ、2回目の初期化動作の直後に走査IC(7)に書込み動作させ、以降、走査IC(8)、走査IC(9)、走査IC(10)、走査IC(11)、走査IC(12)の順に書込み動作させるときのタイミングチャートを示す。ただし、図19には、書込み期間の最初に走査を行う走査電極SC1に印加される駆動電圧波形と、2回目の初期化動作の直後に走査を行う走査電極SCn/2+1(例えば、走査電極SC541)に印加される駆動電圧波形と、走査IC(1)および走査IC(7)の制御に必要な各信号、すなわち、制御信号OC1、制御信号OC2、制御信号OC1’(1)、制御信号OC1’(7)、比較器CP2の出力信号CPO、走査開始信号SID(1)、走査開始信号SID(7)の各制御信号と、入力端子IN1、入力端子IN2への定電流供給状態とを示す。
なお、本実施の形態において、走査IC55は、「DATA」状態のときに走査開始信号を所定の期間(例えば、クロック信号CLKの1周期分)「Lo」にすることで、走査を開始するものとする。また、初期化期間の前半(上りランプ電圧L1を発生させている期間)および維持期間はスイッチング素子Q4をオンにし、初期化期間の後半(下りランプ電圧L2を発生させている期間)および書込み期間はスイッチング素子Q4をオフにするものとする。
(初期化期間)
初期化期間では、まず、制御信号OC1および制御信号SID(1)〜制御信号SID(12)を「Hi」にする。同時に、維持パルス発生回路52のクランプ回路を動作させ、基準電位Aの電位を0(V)にする。基準電位Aの0(V)は、Va+Vset2、Va+Vset3、Va+Vset4のどの電圧よりも高いので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は「Lo」になる。また、制御信号OC1および制御信号SID(1)〜制御信号SID(12)はいずれも「Hi」なので、アンドゲートAG(1)〜アンドゲートAG(12)から出力される制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12)も「Hi」になる。これにより、全ての走査IC55が「All‐Lo」の状態になり、基準電位Aの0(V)が走査IC55の出力電圧となる。
次に、時刻t0で、維持パルス発生回路52の電力回収回路を動作させ、基準電位Aの電位を上昇させる。その後、維持パルス発生回路52のクランプ回路を動作させ、基準電位Aの電位を電圧Vs(本実施の形態では、電圧Vi1と等しい)にする。
次に、時刻t1で、上りランプ電圧L1を発生するミラー積分回路53の入力端子IN1を「Hi」にする。具体的には入力端子IN1に、所定の定電流を入力する。すると、抵抗R1からコンデンサC1に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q1のソース電圧がランプ状に上昇し、初期化波形発生回路51の出力電圧もランプ状に上昇し始める。そしてこの電圧上昇は、入力端子IN1が「Hi」の間継続する。
この出力電圧が電圧Vr(本実施の形態では、電圧Vi2と等しい)まで上昇したら、その後の時刻t2で、入力端子IN1を「Lo」にする。具体的には入力端子IN1に、例えば0(V)を印加する。入力端子IN1を「Lo」にすると基準電位Aの電位が電圧Vs(本実施の形態では、電圧Vi3と等しい)まで低下する。
なお、この間、制御信号OC1、制御信号SID(1)〜制御信号SID(12)は、「Hi」に保ったままにする。したがって、アンドゲートAGから出力される制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12)も「Hi」となる。また、図示はしていないが、スイッチング素子SW2およびスイッチング素子SW3をオフにし、スイッチング素子SW1をオンにして電圧(Va+Vset2)を発生させ、比較器CP1において、基準電位A、すなわち初期化波形発生回路51から出力される駆動電圧と電圧(Va+Vset2)とが比較されるようにしておく。したがって、この間は基準電位Aの方が電圧(Va+Vset2)よりも電位が高いので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は「Lo」となる。
すなわち、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12)は「Hi」、制御信号OC2は「Lo」なので、全ての走査IC55は「All‐Lo」の状態であり、全ての走査IC55の出力端子からは基準電位A、すなわち、初期化波形発生回路51から出力される駆動電圧がそのまま出力される。
このようにして、放電開始電圧以下となる電圧Vs(本実施の形態では、電圧Vi1と等しい)から、放電開始電圧を超える電圧Vr(本実施の形態では、電圧Vi2と等しい)に向かって緩やかに上昇する上りランプ電圧L1を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する。
次に、時刻t3で、下りランプ電圧を発生するミラー積分回路54の入力端子IN2に所定の定電流を入力して、入力端子IN2を「Hi」にする。すると、抵抗R2からコンデンサC2に向かって一定の電流が流れ、スイッチング素子Q2のドレイン電圧がランプ状に下降して基準電位Aの電位がランプ状に下降し、走査IC55の出力電圧もランプ状に下降し始める。
ここで、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55を制御する制御信号SIDは「Hi」に保ったままにする。例えば、走査IC(1)〜走査IC(6)から下りランプ電圧L2を出力させたいときには、制御信号SID(1)〜制御信号SID(6)は「Hi」に保ったままにする。これにより、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(6)は「Hi」の状態が保たれる。
比較器CP1では、基準電位Aの電圧、すなわち下りランプ電圧と、電圧(Va+Vset2)とが比較されており、比較器CP1からの出力信号、すなわち制御信号OC2は、基準電位Aにおける下りランプ電圧が電圧(Va+Vset2)以下となる時刻t5において「Lo」から「Hi」になる。
これにより、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(1)〜走査IC(6))を制御する制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(6))および制御信号OC2は、時刻t5において共に「Hi」となり、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55を「All‐Hi」状態とすることができる。したがって、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55から出力される電圧は、時刻t5に、入力端子INbに入力される電圧、すなわち、基準電位Aに電圧Vscnが重畳された電圧Vcとなり、それまでの電圧降下が時刻t5で電圧上昇に切換わる。これにより、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55から下りランプ電圧L2を出力させ、例えば、走査電極SC1〜走査電極SCn/2に、最低電圧が電圧(Va+Vset2)の下りランプ電圧L2を印加することができる。
一方、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55を制御する制御信号SIDは、時刻t3の前に「Hi」から「Lo」にする。例えば、走査IC(7)〜走査IC(12)から下りランプ電圧L5を出力させたいときには、制御信号SID(7)〜制御信号SID(12)を、時刻t3の前に「Hi」から「Lo」にする。これにより、オアゲートOR(7)〜オアゲートOR(12)からは、比較器CP2から出力される信号CPOが出力されるようになり、あわせてアンドゲートAG(7)〜アンドゲートAG(12)からは、信号CPOが制御信号OC1’(7)〜制御信号OC1’(12)として出力されるようになる。
比較器CP2においては、基準電位Aと電圧(Va+Vset5)とが比較されるので、比較器CP2から出力される信号CPOは、基準電位Aが電圧(Va+Vset5)以下となる時刻t4で「Hi」から「Lo」になる。
これにより、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(7)〜走査IC(12))を制御する制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(7)〜制御信号OC1’(12))を、時刻t4に、「Hi」から「Lo」にすることができる。
すなわち、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55を制御する制御信号OC1’および制御信号OC2は、時刻t4において共に「Lo」となり、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55を「HiZ」状態とすることができる。したがって、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55の出力電圧は、時刻t4時点の出力電圧がそのまま保持された電圧となり、例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCnに、最低電圧が電圧(Va+Vset5)の下りランプ電圧L5を印加することができる。
なお、走査IC55は「DATA」状態のときにのみ走査開始信号が有効に働くので、初期化期間において走査開始信号SID(7)が「Lo」になっても、走査IC(7)〜走査IC(12)の動作には何ら影響を与えない。
そして、初期化期間が終了する時刻t6の前に、入力端子IN2に、例えば0(V)を印加して、入力端子IN2を「Lo」にする。
以上のようにして、走査電極駆動回路43は、下りランプ電圧L2を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(1)〜走査IC(6))から電圧Vi3から電圧(Va+Vset2)に向かって下降する下りランプ電圧L2を出力し、1回目の初期化動作から2回目の初期化動作までの間に走査すべき走査電極22(例えば、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)に下りランプ電圧L2を印加する。
一方、下りランプ電圧L5を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(7)〜走査IC(12))からは電圧Vi3から電圧(Va+Vset5)に向かって下降する下りランプ電圧L5を出力し、2回目の初期化動作以降に走査すべき走査電極22(例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に下りランプ電圧L5を印加する。こうして、初期化期間が終了する。
(書込み期間)
書込み期間では、図示はしていないが、スイッチング素子Q5をオンにして、基準電位Aを負の電圧Vaに維持する。また、スイッチング素子SW1およびスイッチング素子SW3をオフにし、スイッチング素子SW2をオンにして電圧(Va+Vset3)を発生させ、比較器CP1において、基準電位A、すなわち負の電圧Vaと電圧(Va+Vset3)とが比較されるようにしておく。したがって、この間は基準電位Aの方が電圧(Va+Vset3)よりも電位が低いので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は「Hi」となる。
また、時刻t6で制御信号OC1を「Lo」にする。したがって、アンドゲートAG(例えば、アンドゲートAG(1)〜アンドゲートAG(12))から出力される制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))も「Lo」となる。これにより、全ての走査IC55は「DATA」状態となって、走査開始信号により走査を開始する状態となる。
書込み期間の前半では、まず、1回目の初期化動作から2回目の初期化動作までの間に走査する走査電極22(例えば、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)に対して順次走査パルスを印加する。例えば、1回目の初期化動作の後、走査IC(1)、走査IC(2)、走査IC(3)、走査IC(4)、走査IC(5)、走査IC(6)の順に書込み動作させるときには、書込み期間開始直後の時刻t7において走査開始信号SID(1)を所定の期間(例えば、クロック信号CLKの1周期分)「Lo」にする。これにより、走査IC(1)は走査を開始し、走査電極SC1から順次走査パルスが印加される。
次に、走査IC(1)に接続された全ての走査電極22の走査が終了するタイミングで走査開始信号SID(2)を所定の期間(例えば、クロック信号CLKの1周期分)「Lo」にする。これにより、走査IC(2)は走査を開始する。以降、同様に、走査開始信号SID(3)〜走査開始信号SID(6)を、所定の期間「Lo」にしていく。こうして、走査IC(1)〜走査IC(6)に順次書込み動作させ、走査電極SC1〜走査電極SCn/2を走査する。
次に、時刻t8で、制御信号OC1を「Hi」にする。走査開始信号SID(例えば、走査開始信号SID(1)〜走査開始信号SID(12))は「Hi」に維持されたままなので、アンドゲートAGから出力される制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))も「Hi」となる。また、図示はしていないが、時刻t8でスイッチング素子Q5をオフにし、あわせて、維持パルス発生回路52のクランプ回路を動作させ、基準電位Aを0(V)にする。
これにより、基準電位Aの方が電圧(Va+Vset2)よりも電位が高くなるので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は「Lo」となる。すなわち、制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))が「Hi」、制御信号OC2が「Lo」となって、全ての走査IC55は「All‐Lo」状態となり、全ての走査IC55の出力端子からは基準電位A(本実施の形態では、0(V))が出力される。
その後の時刻t9で、下りランプ電圧を発生するミラー積分回路54の入力端子IN2に所定の定電流を入力して、入力端子IN2を「Hi」にする。これにより、スイッチング素子Q2のドレイン電圧がランプ状に下降して基準電位Aの電位がランプ状に下降し、走査IC55の出力電圧もランプ状に下降し始める。
比較器CP1では、この基準電位Aにおける下りランプ電圧と電圧(Va+Vset3)とが比較されており、比較器CP1から出力される制御信号OC2は、基準電位Aにおける下りランプ電圧が電圧(Va+Vset3)以下となる時刻t10において「Lo」から「Hi」になる。これにより、制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))、制御信号OC2は共に「Hi」となって全ての走査IC55は「All‐Hi」状態となり、走査IC55の入力端子INbに入力される電圧、すなわち、基準電位Aに電圧Vscnが重畳された電圧Vcが走査IC55の出力電圧となる。これにより、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加される下りランプ電圧は最低電圧が電圧(Va+Vset3)の下りランプ電圧L6となる。
そして、下りランプ電圧L6を発生させた後の時刻t11で、入力端子IN2を「Lo」にする。以上のようにして、走査電極駆動回路43は、下りランプ電圧L6を発生させ、まだ走査がなされていない走査電極22(例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)への走査を開始する前に、下りランプ電圧L5を印加した放電セルに2回目の初期化放電を発生させる。
また、時刻t11では、図示はしていないが、スイッチング素子Q5をオンにして基準電位Aを負の電圧Vaに維持する。また、スイッチング素子SW1およびスイッチング素子SW2をオフにし、スイッチング素子SW3をオンにして電圧(Va+Vset4)を発生させ、比較器CP1において、基準電位A、すなわち負の電圧Vaと電圧(Va+Vset4)とが比較されるようにしておく。したがって、この間は基準電位Aの方が電圧(Va+Vset4)よりも電位が低いので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は「Hi」となる。
また、時刻t11では制御信号OC1を「Hi」から「Lo」にする。したがって、アンドゲートAG(例えば、アンドゲートAG(1)〜アンドゲートAG(12))から出力される制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))も「Lo」となる。これにより、全ての走査IC55は「DATA」状態となって、走査開始信号SIDにより走査を開始する状態となる。
書込み期間の後半では、まだ走査がなされていない走査電極22(例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に対して順次走査パルスを印加する。例えば、2回目の初期化動作の後、走査IC(7)、走査IC(8)、走査IC(9)、走査IC(10)、走査IC(11)、走査IC(12)の順に書込み動作させるときには、書込み期間の後半開始直後の時刻t12において走査開始信号SID(7)を所定の期間(例えば、クロック信号CLKの1周期分)「Lo」にする。これにより、走査IC(7)は走査を開始し、走査電極SCn/2+1から順次走査パルスが印加される。
次に、走査IC(7)に接続された全ての走査電極22の走査が終了するタイミングで走査開始信号SID(8)を所定の期間(例えば、クロック信号CLKの1周期分)「Lo」にする。これにより、走査IC(8)は走査を開始する。以降、同様に、走査開始信号SID(9)〜走査開始信号SID(12)を、所定の期間「Lo」にしていく。こうして、走査IC(7)〜走査IC(12)に順次書込み動作させ、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCnを走査する。
(維持期間)
そして、全ての走査電極22への走査が終了して書込み期間が終了した後の時刻t13で、制御信号OC1を「Hi」にする。走査開始信号SID(例えば、走査開始信号SID(1)〜走査開始信号SID(12))は「Hi」に維持されたままなので、アンドゲートAGから出力される制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))も「Hi」になる。
また、図示はしていないが、時刻t13でスイッチング素子Q5をオフにし、あわせて、維持パルス発生回路52のクランプ回路を動作させ、基準電位Aを0(V)にする。
これにより、基準電位Aの方が電圧(Va+Vset4)よりも電位が高くなるので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は、時刻t13で「Hi」から「Lo」になる。すなわち、制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))が「Hi」、制御信号OC2が「Lo」なので、全ての走査IC55は「All‐Lo」状態となり、走査IC55の出力端子からは基準電位A(本実施の形態では、0(V))が出力される。
続いて、詳細は省略するが維持パルス発生回路52の電力回収回路およびクランプ回路を交互に動作させ、あらかじめ定められた回数の維持パルスを発生させる。そして、維持期間の最後に、消去ランプ電圧L3を発生させる。こうして、維持期間が終了する。
(初期化期間)
続く初期化期間では、図示はしていないが、スイッチング素子Q5はオフに維持したまま、スイッチング素子SW3をオンにして電圧(Va+Vset4)を発生させ、比較器CP1において、基準電位A(本実施の形態では、0(V))と電圧(Va+Vset4)とが比較されるようにしておく。基準電位Aの方が電圧(Va+Vset4)よりも電位が高いので、比較器CP1から出力される制御信号OC2は、維持期間に引き続き「Lo」のままである。また、制御信号OC1も維持期間に引き続き「Hi」に維持したままにしておく。
制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(12))が「Hi」、制御信号OC2が「Lo」なので、全ての走査IC55は「All‐Lo」状態のままであり、全ての走査IC55の出力端子からは基準電位A、すなわち、初期化波形発生回路51から出力される駆動電圧がそのまま出力される。
そして、時刻t14で、下りランプ電圧を発生するミラー積分回路54の入力端子IN2に所定の定電流を入力して、入力端子IN2を「Hi」にする。これにより、スイッチング素子Q2のドレイン電圧がランプ状に下降して基準電位Aの電位がランプ状に下降し、走査IC55の出力電圧もランプ状に下降し始める。
ここで、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55を制御する制御信号SIDは、下りランプ電圧L2を発生させるときと同様に、「Hi」に保ったままにする。例えば、走査IC(1)〜走査IC(6)から下りランプ電圧L4を出力させたいときには、制御信号SID(1)〜制御信号SID(6)は「Hi」に保ったままにする。これにより、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(6)は「Hi」の状態が保たれる。
比較器CP1では、基準電位Aの電圧、すなわち下りランプ電圧と、電圧(Va+Vset4)とが比較されており、比較器CP1からの出力される制御信号OC2は、基準電位Aにおける下りランプ電圧が電圧(Va+Vset4)以下となる時刻t16において「Lo」から「Hi」になる。
これにより、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(1)〜走査IC(6))を制御する制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(1)〜制御信号OC1’(6))および制御信号OC2は、時刻t16において共に「Hi」となり、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55を「All‐Hi」状態とすることができる。したがって、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55から出力される電圧は、時刻t16に、入力端子INbに入力される電圧、すなわち、基準電位Aに電圧Vscnが重畳された電圧Vcとなり、それまでの電圧降下が時刻t16で電圧上昇に切換わる。これにより、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55から下りランプ電圧L4を出力させ、例えば、走査電極SC1〜走査電極SCn/2に、最低電圧が電圧(Va+Vset4)の下りランプ電圧L4を印加することができる。
一方、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55を制御する制御信号SIDは、下りランプ電圧L5を発生させるときと同様に、時刻t14の前に「Hi」から「Lo」にする。例えば、走査IC(7)〜走査IC(12)から下りランプ電圧L7を出力させたいときには、制御信号SID(7)〜制御信号SID(12)を、時刻t14の前に「Hi」から「Lo」にする。これにより、オアゲートOR(7)〜オアゲートOR(12)からは、比較器CP2から出力される信号CPOが出力されるようになり、アンドゲートAG(7)〜アンドゲートAG(12)からは、信号CPOが制御信号OC1’(7)〜制御信号OC1’(12)として出力されるようになる。
比較器CP2においては、基準電位Aと電圧(Va+Vset5)とが比較されるので、比較器CP2から出力される信号CPOは、基準電位Aが電圧(Va+Vset5)以下となる時刻t15で「Hi」から「Lo」になる。
これにより、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(7)〜走査IC(12))を制御する制御信号OC1’(例えば、制御信号OC1’(7)〜制御信号OC1’(12))を、時刻t15に、「Hi」から「Lo」にすることができる。
すなわち、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55を制御する制御信号OC1’および制御信号OC2は、時刻t15において共に「Lo」となり、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55を「HiZ」状態とすることができる。したがって、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55の出力電圧は、時刻t15時点の出力電圧がそのまま保持された電圧となり、例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCnに、最低電圧が電圧(Va+Vset5)の下りランプ電圧L7を印加することができる。
そして、初期化期間が終了する時刻t17の前に、入力端子IN2に、例えば0(V)を印加して、入力端子IN2を「Lo」にする。
以上のようにして、走査電極駆動回路43は、下りランプ電圧L4を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(1)〜走査IC(6))から電圧Vi3から電圧(Va+Vset4)に向かって下降する下りランプ電圧L4を出力し、1回目の初期化動作から2回目の初期化動作までの間に走査すべき走査電極22(例えば、走査電極SC1〜走査電極SCn/2)に下りランプ電圧L4を印加する。
一方、下りランプ電圧L7を出力させたい走査IC55(例えば、走査IC(7)〜走査IC(12))からは電圧Vi3から電圧(Va+Vset5)に向かって下降する下りランプ電圧L7を出力し、2回目の初期化動作以降に走査すべき走査電極22(例えば、走査電極SCn/2+1〜走査電極SCn)に下りランプ電圧L7を印加する。こうして、初期化期間が終了する。
続く書込み期間、維持期間、およびそれ以降の各動作は、上述した動作と同様である。
なお、上述したタイミングチャートは単なる一動作例を示したものに過ぎない。本実施の形態においては、検出された部分点灯率に応じて書込み期間における走査IC55の書込み動作の順序を変更するので、その変更に応じて、下りランプ電圧L2(または、下りランプ電圧L4)を出力する走査IC55と、下りランプ電圧L5(または、下りランプ電圧L7)を出力する走査IC55とを変更するものとする。
例えば、図16に示す例では、1回目の初期化動作の後、領域(1)、領域(3)、領域(5)、領域(7)、領域(9)、領域(11)の順に走査し、続く2回目の初期化動作の後、領域(2)、領域(4)、領域(6)、領域(8)、領域(10)、領域(12)の順に走査する。そのため、初期化期間においては、走査IC(1)、走査IC(3)、走査IC(5)、走査IC(7)、走査IC(9)、走査IC(11)には下りランプ電圧L2(または、下りランプ電圧L4)を印加し、走査IC(2)、走査IC(4)、走査IC(6)、走査IC(8)、走査IC(10)、走査IC(12)には下りランプ電圧L5(または、下りランプ電圧L7)を印加する。走査IC(1)、走査IC(3)、走査IC(5)、走査IC(7)、走査IC(9)、走査IC(11)に印加する下りランプ電圧を下りランプ電圧L2(または、下りランプ電圧L4)にするためには、初期化期間の間、走査開始信号SID(1)、走査開始信号SID(3)、走査開始信号SID(5)、走査開始信号SID(7)、走査開始信号SID(9)、走査開始信号SID(11)を「Hi」に維持し、走査IC(2)、走査IC(4)、走査IC(6)、走査IC(8)、走査IC(10)、走査IC(12)に印加する下りランプ電圧を下りランプ電圧L5(または、下りランプ電圧L7)にするためには、時刻t(3)の前(または、時刻t14の前)に、走査開始信号SID(2)、走査開始信号SID(4)、走査開始信号SID(6)、走査開始信号SID(8)、走査開始信号SID(10)、走査開始信号SID(12)を「Hi」から「Lo」にすればよい。
そして、書込み期間においては、走査IC(1)、走査IC(3)、走査IC(5)、走査IC(7)、走査IC(9)、走査IC(11)の順に書込み動作するように各走査開始信号SIDを発生し、2回目の初期化動作の後、走査IC(2)、走査IC(4)、走査IC(6)、走査IC(8)、走査IC(10)、走査IC(12)の順に書込み動作するように各走査開始信号SIDを発生させればよい。
以上示したように、本実施の形態によれば、初期化動作を複数回行うことで初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くすることができる領域を増やすことができ、かつ、部分点灯率が高い領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くして書込みを行えるので、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルにおいても、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、輝度倍率を、画像信号の平均輝度レベル(APL:Average Picture Level)に応じて変化させる構成について説明する。
図20は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置2の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置2は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路57、部分点灯率検出回路47、点灯率比較回路48、APL検出回路49、および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。なお、APL検出回路49およびタイミング発生回路57を除く各回路ブロックは実施の形態1において図4に示した同名の回路ブロックと同様の構成および同様の動作であるものとする。
APL検出回路49は、入力された画像信号の輝度値を1フィールド期間または1フレーム期間にわたって累積する等の一般に知られた手法を用いることによってAPLを検出し、検出した結果をタイミング発生回路57に送信する。また、検出したAPLをあらかじめ定めた閾値と比較し、検出したAPLが閾値以上か閾値未満かを判断して、その結果をタイミング発生回路57に送信する。
そして、タイミング発生回路57は、水平同期信号H、垂直同期信号V、点灯率比較回路48からの出力およびAPL検出回路49からの出力にもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。このとき、タイミング発生回路57は、APL検出回路49において検出されたAPLに応じて、輝度倍率を変更するものとする。また、検出されたAPLが閾値以上か閾値未満かによって、所定のサブフィールドを2相駆動にするか1相駆動にするかを設定するものとする。
図21は、本発明の実施の形態3におけるAPLと輝度倍率の関係を示す概略図である。
本実施の形態では、図21に示すように、APL100%の画像を表示するときの輝度倍率を「1倍」とし、APL10%以下の画像を表示するときの輝度倍率を「5倍」とし、APL100%からAPL10%の間では輝度倍率を「1倍」から「5倍」の間で徐々に変化させている。
例えば、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成するとともに各サブフィールドの輝度重みをそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128に設定した状態で、輝度倍率を「1倍」にすると、各サブフィールドの維持期間における維持パルス数はそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128となる。また、輝度倍率を「2倍」にすると、各サブフィールドの維持パルス数はそれぞれ2、8、32、128、4、16、64、256となる。1フィールドで発光させることができる最大輝度は、維持パルスの数に比例するので、このように輝度倍率を大きくして維持パルス数を増やすほど、より明るい画像を表示することができる。
すなわち、APLが低いときに輝度倍率を大きくすることで、暗い画像をより明るく表示し、画像表示品質を高めることができる。
なお、APLが高い画像は全体的に輝度値の高い画像となるため、仮に輝度倍率を大きくしても、全体的な明るさが増すだけで画像のダイナミック感にそれほど大きな変化はない。逆に、APLが高い画像で輝度倍率を上げると消費電力が増大するといった問題が生じる。それに対し、APLが低い画像は、全体的に輝度値が低く、あるいは、輝度値の高い領域が存在してもそれは一部の領域に過ぎないため、輝度倍率を上げることで、消費電力の増加を抑えつつ、暗い部分と明るい部分との輝度差をさらに大きくすることができ、よりダイナミックな迫力のある画像を表示することが可能となる。
このように、本実施の形態では、図21に示すようにAPLに応じて輝度倍率を変化させることで、消費電力の増加を抑えつつ、ダイナミックで迫力のある画像を表示することが可能となる。
なお、輝度倍率が大きくなって維持パルス数が増加すると、1枚の画像を表示するのに費やす時間(駆動時間)が長くなるといった問題が発生する。例えば、輝度倍率が大きくなることで、1枚の画像を表示するのに費やす時間(駆動時間)が1フィールドに収まらなくなるといった問題が発生するおそれもある。
そこで、本実施の形態では、APL検出回路49においてAPLは閾値以上と判断されたときには、輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて2相駆動を行うとともにランダムスキャンを行い、APL検出回路49において平均輝度レベルは閾値未満と判断されたときには、上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて2相駆動を1相駆動に変更するものとする。
図22は、本発明の実施の形態3におけるAPLと2相駆動を行うサブフィールドとの関係を示す図である。なお、本実施の形態では、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成するとともに各サブフィールドの輝度重みをそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128に設定するものとして、以下の説明を行う。また、本実施の形態では、閾値を、例えば「15%」に設定し、APL検出回路49において、検出したAPLとその閾値とを比較するものとする。なお、図22では、検出したAPLが閾値未満のときを「低APL」と記し、閾値以上のときを「高APL」と記す。
そして、図22に示すように、本実施の形態では、検出したAPLが閾値以上のとき、すなわち「高APL」のときには、輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールド、例えば、第1SFから第8SFまでの全てのサブフィールドにおいて2相駆動を行うとともにランダムスキャンを行うものとする。ランダムスキャンを行うと、部分点灯率が高い領域ほど初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くして書込みを行うことができる。また、2相駆動を行うと、初期化動作から書込み動作までの経過時間を短くすることができる領域を増やすことができる。したがって、実施の形態2にも示したように、ランダムスキャンと2相駆動とを組み合わせて行うことで、それらの相乗効果を得ることができ、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
また、検出したAPLが閾値未満のとき、すなわち「低APL」のときには、上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールド、例えば、第8SFを、2相駆動から1相駆動に変更する。APLの低い画像を表示するときには、図21に示すように、輝度倍率が上がって維持パルス数が増加し、駆動時間が増加する。しかし、所定のサブフィールド(本実施の形態では、第8SF)を2相駆動から1相駆動に変更することで、初期化回数を減らした分、駆動時間を低減することができるので、維持パルス数の増加による駆動時間の増加を補うことができる。
なお、一般に視聴されている動画像のうちAPLが比較的低いと判断できる画像においては、輝度重みが最も大きいサブフィールドにおいて点灯セルが局所的に集中するパターン(例えば、夜空の月や暗い背景に明るい光を浴びた人の顔等)が比較的多いことが確認された。ランダムスキャンでは、部分点灯率が大きい領域を先に走査する。したがって、点灯セルが局所的に集中するサブフィールドでは、2相駆動を行わずとも、ランダムスキャンを行うだけで、実施の形態1に示した安定した書込み放電を発生させる効果を十分に得ることができる。
すなわち、「低APL」のときに、所定のサブフィールド(本実施の形態では、第8SF)を2相駆動から1相駆動に変更することで、輝度倍率の増加によって1枚の画像を表示するのに費やす時間が1フィールドに収まらなくなるといった問題が発生するのを防止しつつ、ランダムスキャンにより、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
以上示したように、本実施の形態によれば、画像信号のAPLに応じて維持パルスの発生数を変化させるような構成であっても、パネル10の駆動に要する時間を確保しつつ、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、検出したAPLと比較する閾値を「15%」に設定する構成を説明したが、本発明は、閾値が何らこの数値に限定されるものではない。本実施の形態では、輝度重みの最も大きいサブフィールドにおける、全放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合(以下、「点灯率」と呼称する)が比較的低いとみなせるAPLの上限を、上述の閾値の値として設定しているが、この閾値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置2の仕様等に応じて最適に設定することが望ましい。
なお、本実施の形態では、「低APL」のときに、輝度重みの最も大きいサブフィールドを2相駆動から1相駆動に変更する構成を説明したが、本発明は何らこの構成に限定されるものではない。図23は、本発明の実施の形態3におけるAPLと2相駆動を行うサブフィールドとの関係の他の例を示す図である。なお、図23に示す例では、図22に示した例と同様に、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成するとともに各サブフィールドの輝度重みをそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128に設定するものとする。
例えば、図23(a)に示すように、「高APL」では、「輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールド」を第5SFから第8SFまでの4つのサブフィールドとし、それらのサブフィールドにおいては2相駆動を行い、残りの第1SFから第4SFまでは1相駆動を行うものとし、「低APL」では、「上述した1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも輝度重みの最も大きいサブフィールド」として第8SFを2相駆動から1相駆動に変更する構成としてもよい。この構成では、図22に示した例よりも、1相駆動を行うサブフィールドの数を多くしているので、輝度倍率をさらに高くすることが可能となる。このとき、「低APL」の画像を表示するときの駆動時間に余裕があれば、例えば、第4SFを1相駆動から2相駆動に変更してもよい。「低APL」の画像では、「高APL」の画像と比較して、比較的輝度重みの小さいサブフィールドにおける発光状態が表示画像の画像表示品質に占める重要性が高くなるので、これにより画像表示品質をより高めることができる。
また、図23(b)に示すように、検出したAPLと比較する閾値を、例えば2つ用意し、比較結果を「高APL」、「中APL」、「低APL」の3つに分ける構成としてもよい。この構成では、例えば、高APLでは第7SF、第8SFを2相駆動とし、中APLでは第7SFを2相駆動、第8SFを1相駆動とし、低APLでは第7SF、第8SFを1相駆動とする等、APLと2相駆動を行うサブフィールドとの関係をより細かく設定することが可能となる。
なお、図21では輝度倍率の最大値を5倍としているが、これは、輝度重みと維持パルスのパルス幅および維持期間に割り当てることのできる時間との関係において上限値を定めているに過ぎず、輝度倍率の最大値が何らこの数値に限定されるものではない。輝度倍率の最大値および輝度倍率とAPLとの関係は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置2の仕様等に応じて最適に設定すればよい。
なお、本発明における実施の形態は、走査電極22と走査電極22とが隣り合い、維持電極23と維持電極23とが隣り合う電極構造、すなわち前面板21に設けられる電極の配列が、「・・・走査電極、走査電極、維持電極、維持電極、走査電極、走査電極、・・・」となる電極構造のパネルにおいても、有効である。
なお、本発明の実施の形態では、消去ランプ電圧L3を走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する構成を説明したが、消去ランプ電圧L3を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する構成とすることもできる。あるいは、消去ランプ電圧L3ではなく、いわゆる細幅消去パルスにより消去放電を発生させる構成としてもよい。
なお、本発明の実施の形態において示した具体的な数値は、50インチ、表示電極対24の数が1080対のパネル10の特性にもとづき設定したものであって、単に実施の形態における一例を示したものに過ぎない。本発明はこれらの数値に何ら限定されるものではなく、各数値はパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1、2の仕様等にあわせて最適に設定することが望ましい。また、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重み等も本実施の形態に示した値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
本発明は、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)が増大することを防止して安定した書込み放電を発生させ、高い画像表示品質を実現することができるので、プラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法として有用である。
本発明の実施の形態1におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における部分点灯率を検出する領域と走査ICとの接続の一例を示す概略図 本発明の実施の形態1における走査ICの書込み動作の順序の一例を示す概略図 本発明の実施の形態1における走査ICの書込み動作の順序と安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)との関係を示す特性図 本発明の実施の形態1における部分点灯率と安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)との関係を示す特性図 本発明の実施の形態1における走査IC切換え回路の一構成例を示す回路ブロック図 本発明の実施の形態1におけるSID発生回路の一構成例を示す回路図 本発明の実施の形態1における走査IC切換え回路の動作を説明するためのタイミングチャート 本発明の実施の形態1における走査IC切換え動作の他の一例を説明するためのタイミングチャート 本発明の実施の形態2におけるパネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の実施の形態2における2相駆動を行うときに安定した書込み放電を発生させるために必要な走査パルス電圧(振幅)と走査の順番との関係を概略的に示す特性図 本発明の実施の形態2における所定の画像を2相駆動で表示するときの部分点灯率に応じた走査順序の一例を示す概略図 本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路の回路図 本発明の実施の形態2における制御信号OC1’、制御信号OC2と走査ICの動作状態との対応関係を説明するための図 本発明の実施の形態2における走査電極駆動回路の動作の一例を説明するためのタイミングチャート 本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態3におけるAPLと輝度倍率の関係を示す概略図 本発明の実施の形態3におけるAPLと2相駆動を行うサブフィールドとの関係を示す図 本発明の実施の形態3におけるAPLと2相駆動を行うサブフィールドとの関係の他の例を示す図
符号の説明
1,2 プラズマディスプレイ装置
10 パネル
21 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
31 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43,46 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45,57 タイミング発生回路
47 部分点灯率検出回路
48 点灯率比較回路
49 APL検出回路
50,56 走査パルス発生回路
51 初期化波形発生回路
52 維持パルス発生回路
53,54 ミラー積分回路
55 走査IC
60 走査IC切換え回路
61 SID発生回路
62 FF(フリップフロップ回路)
63 遅延回路
64 アンドゲート
72 スイッチ
CP1,CP2 比較器
Q1,Q2,Q4,Q5,QH1〜QHn,QL1〜QLn,SW1,SW2,SW3 スイッチング素子
R1,R2 抵抗
C1,C2,C31 コンデンサ
D31 ダイオード
OR オアゲート
AG アンドゲート

Claims (3)

  1. 初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、サブフィールド毎に輝度重みを設定するとともに前記維持期間に輝度重みに応じた数の維持パルスを発生して階調表示するサブフィールド法で駆動し、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    前記初期化期間には初期化波形を発生して前記放電セルを初期化し、前記書込み期間には走査パルスを発生し前記走査電極に順次印加して前記走査電極を走査する走査電極駆動回路と、
    表示画像の平均輝度レベルを検出し、あらかじめ定めた閾値と比較するAPL検出回路と、
    前記プラズマディスプレイパネルの表示領域を複数の領域に分け、前記領域のそれぞれにおいて、放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合を部分点灯率としてサブフィールド毎に検出する部分点灯率検出回路とを備え、
    前記走査電極駆動回路は、
    前記初期化期間にのみ前記初期化波形を発生する1相駆動と、前記初期化期間に加え前記書込み期間にも前記初期化波形を発生する2相駆動とのいずれかを選択的に行い、かつ、前記書込み期間では、前記部分点灯率が大きい領域ほど前記初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で前記領域を前記走査するランダムスキャンを行い、
    前記APL検出回路において前記平均輝度レベルは前記閾値以上と判断されたときには、前記輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて前記2相駆動を行うとともに前記ランダムスキャンを行い、
    前記APL検出回路において前記平均輝度レベルは前記閾値未満と判断されたときには、前記1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも前記輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて前記2相駆動を前記1相駆動に変更することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記APL検出回路において検出される前記平均輝度レベルに応じて、前記維持期間に発生する維持パルスの数を変更することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、サブフィールド毎に輝度重みを設けるとともに、前記初期化期間には初期化波形を発生し前記走査電極に印加して前記放電セルを初期化し、前記書込み期間においては走査パルスを発生し前記走査電極に順次印加して前記走査電極を走査し、前記維持期間においては輝度重みに応じた数の維持パルスを発生して階調表示するサブフィールド法で駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    表示画像の平均輝度レベルを検出してあらかじめ定めた閾値と比較し、
    前記プラズマディスプレイパネルの表示領域を複数の領域に分け、前記領域のそれぞれにおいて、放電セル数に対する点灯させるべき放電セル数の割合を部分点灯率としてサブフィールド毎に検出し、
    前記初期化期間にのみ前記初期化波形を発生する1相駆動と、前記初期化期間に加え前記書込み期間にも前記初期化波形を発生する2相駆動とのいずれかを選択的に行い、かつ、前記書込み期間では、前記部分点灯率が大きい領域ほど前記初期化動作から書込み動作までの経過時間が短くなるような順番で前記領域を前記走査するランダムスキャンを行い、
    前記平均輝度レベルは前記閾値以上と判断されたときには、前記輝度重みの最も大きいサブフィールドを含む1つ以上のサブフィールドにおいて前記2相駆動を行うとともに前記ランダムスキャンを行い、
    前記平均輝度レベルは前記閾値未満と判断されたときには、前記1つ以上のサブフィールドのうち少なくとも前記輝度重みの最も大きいサブフィールドにおいて前記2相駆動を前記1相駆動に変更することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。

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