JP2010105770A - エレベータシステム - Google Patents

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Yuki Matsuzawa
結希 松澤
Ikuo Asami
郁夫 浅見
Yosuke Murao
洋輔 村尾
Tomoki Iijima
智樹 飯島
Yasushi Nakano
靖 仲野
Akira Yamamoto
山本  明
Naohiro Takamura
尚宏 高村
Takehito Mizukami
岳人 水上
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
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Toshiba Elevator Co Ltd
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Abstract

【課題】モータなどの駆動部分の、より一層の小形化を可能として釣合錘への搭載に適した構造とすることができるエレベータシステムを提供する。
【解決手段】吊り支持用のロープ17を、昇降路の頂部に固定された返し車22,23,24、釣合錘12側に設けられた吊り車20,21、及び乗りかご11側に設けられた吊り車18,19にそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは3以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムであって、乗りかご11側からの中継に用いられる返し車24を経たロープ17が最初に巻き掛けられる釣合錘12側の吊り車20が、この釣合錘12に設けられたモータにより回転駆動される駆動シーブであることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された返し車、釣合錘側に設けられた吊り車、及び乗りかご側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛け、このロープを釣合錘に搭載したモータにより釣合錘側に設けられた吊り車を回転させることによって乗りかご及び釣合錘を昇降させるエレベータシステムに関する。
従来、建物内の空間を効率良く利用するとともに日照権等の問題を回避するために、昇降路の頂部に機械室を持たない、いわゆるマシンルームレスエレベータが種々開発され提案されている。
このようなマシンルームレスエレベータには様々な形式のものがあるが、そのなかには釣合錘に設けた駆動装置を用いて釣合錘を昇降させ、それによって乗りかごを昇降させる形式のものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような構成のエレベータシステムは、釣合錘にモータなどの駆動装置を設けたことにより、従来の、昇降路内に駆動装置を設けた構成に比べ、機器配置が合理的となり、省スペース化を一層向上させることができる。
特開2003−104665号公報
しかし、これまでの釣合錘にモータなどの駆動装置を設けたエレベータシステムでは、ローピングが2:1までのものであり、昇降に大きな駆動力を要するものであった。このため、駆動装置として比較的大型のものが必要となり、釣合錘に搭載するためには、釣合錘の搭載部分を大形化しなければならないなどの問題が生じた。
本発明の目的は、モータなどの駆動部分の、より一層の小形化を可能として釣合錘への搭載に適した構造とすることができるエレベータシステムを提供することにある。
本発明によるエレベータシステムは、吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された返し車、釣合錘側に設けられた吊り車、及び乗りかご側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは3以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムであって、前記乗りかご側からの中継に用いられる返し車を経た前記ロープが最初に巻き掛けられる前記釣合錘側の吊り車が、この釣合錘に設けられたモータにより回転駆動される駆動シーブであることを特徴とする。
本発明によれば、釣合錘側にモータ及び駆動シーブから成る駆動部分を搭載し、かつN:1(Nは3以上の整数)を可能としたことにより、駆動部分を小形化して釣合錘への搭載に適した構造とすることができる。
以下、本発明によるエレベータシステムの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態によるエレベータシステムの乗りかご11と釣合錘12との関係を示しており、図2はその平面図、図3はこれら乗りかご11及び釣合錘12に対するローピングの状態を示している。なお、図3では、図1で示している後述する案内レールについては図示を省略している。
図1及び図2において、乗りかご11は、建物の昇降路13内に昇降可能に設置されており、この乗りかご11の両側面の奥行方向(図1の左右方向)ほぼ中央部に、縦方向に沿って設けられた一対のガイドレール14により昇降案内される。釣合錘12は、同じ昇降路13内において、乗りかご11の一側面(図1の手前側の側面)と、昇降路13の図示しない内壁面との間に、昇降可能に設置されている。そして、この釣合錘12の幅方向(図1及び図2の左右方向)両側面に縦方向に沿って設けられた一対のガイドレール15により昇降案内される。
これら、乗りかご11及び釣合錘12に対しては、吊り支持用のロープを、昇降路13の頂部に固定された返し車、釣合錘12側に設けられた吊り車、及び乗りかご11側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは3以上の整数)ローピングを施している。そして、このロープを釣合錘12に搭載したモータにより釣合錘12側に設けられた吊り車を回転させることによって乗りかご11及び釣合錘12を相互に昇降させている。
例えば、図3は4:1ローピングの場合で、吊り支持用のロープ17は、その両端17a,17bが昇降路13の頂部に固定されている。また、このロープ17を巻き掛けるために、乗りかご11の上面分及び釣合錘12の上部には、それぞれ複数の吊り車18,19及び20,21が設けられ、昇降路13の頂部には、これら吊り車18,19及び20,21に対応する数の返し車22,23,24が設けられている。
乗りかご11の上面に設けられた複数の吊り車18,19は、それらの回転面が、直方体状をなす乗りかご11の幅方向(図2の上下方向)に沿う方向で、この乗りかご11の幅方向に並設されている。また、釣合錘12側に設けられた複数の吊り車20,21は、それらの回転面が、直方体状をなす釣合錘12の幅方向(図2の左右方向)に沿う状態で、この釣合錘12の幅方向に並設されている。返し車22は乗りかご11用のものであり、乗りかご11上に設けられた一方の吊り車18を経たロープを他方の吊り車19へ折り返すために設けられている。返し車23は釣合錘12用のものであり、釣合錘12上に設けられた一方の吊り車20を経たロープ17を他方の吊り車21へ折り返すために設けられている。
これら返し車22,23は、左右に配置された2つの滑車22a,22b及び23a,23bにより構成され、それぞれ一対のガイドレール14,15の内側近傍に配置されている。このうち、釣合錘12用の返し車23は、図1で示すように、2つの滑車23a,23bが、一対のガイドレール15のレール15a又は15bの近くに位置しており、これらレール15a又は15bの対応するものに、片持ち梁構造で取り付けられている。また、乗りかご11用の返し車22についても、2つの滑車22a,22bが、図示しないが、一対のガイドレール14のレール14a又は14bの近くに位置しており、これらレール14a又は14bのする対応するものに、片持ち梁構造で取り付けられている。このように、返し車22,23を、それぞれ2つの滑車22a,22b及び23a,23bで構成し、これらを一対のガイドレール14,15の対応するレール14a,14b及びレール15a,15b近くに配置したことにより、これら2つの滑車22a,22b及び23a,23bを、レール14a,14b及びレール15a,15bにより簡単な構造で強固に保持固定することができ、レール14a,14b及びレール15a,15bへの負荷を小さくすることができる。
また、返し車24は、乗りかご11側と釣合錘12側との中継に用いられるもので、乗りかご11側の吊り車19を経たロープ17を、釣合錘12側の吊り車20に向かって折り返すために、図2で示すように、所定の角度で設けられている。
ロープ17は、図3で示すように、一端17aが昇降路13の頂部に固定されており、乗りかご11上の一方の吊り車18に巻き掛けられたのち昇降路頂部の返し車22の二つの滑車22a,22bに巻き掛けられ、下方に向かって折り返される。その後、乗りかご11上の他方の吊り車19に巻き掛けられたのち、昇降路頂部に設けられた中継用の返し車24に巻き掛けられ、釣合錘12に向って変向され、折り返される。その後、釣合錘12上の一方の吊り車20に巻き掛けられたのち昇降路頂部の返し車23の二つの滑車23a,23bに巻き掛けられ、下方に向かって折り返される。さらに、釣合錘12上の他方の吊り車21に巻き掛けられたのち、ロープ17の他端17bは昇降路13の頂部に固定される。
このように、図3の例では、これら吊り車18,19,20,21及び返し車22,24,23に順次交互にロープ17を巻き掛けたことにより、4:1のローピングが施される。
釣合錘12上には、ロープ17をその長さ方向に駆動して、釣合錘12と乗りかご11を相互に昇降動作させる駆動シーブが設けられている。図3の例では、乗りかご11側からの中継に用いられる返し車24を経たロープ17が最初に巻き掛けられる釣合錘12側の吊り車20を駆動シーブとしている。この駆動シーブとなる吊り車20は、この釣合錘12上に設けられた扁平形のモータ20M(図2に示す。図1及び図3ではモータ20Mの図示は省略している)と一体的に構成され、このモータ20Mにより回転駆動される。
ここで、駆動シーブを吊り車20とした理由は次の通りである。吊り車20,21は動滑車であり、返し車23,24とともに4:1のローピングを構成している。この場合、釣合錘12側についてみると、吊り車20,21と返し車23,24が互いに同径であるとすると、ロープ17の固定端17bから最初にロープ17が巻き掛けられる吊り車21の回転速度がVであれば、次にロープ17が巻き掛けられる返し車23(滑車23a,23b)の回転速度は2Vとなり、さらに次にロープ17が巻き掛けられる吊り車20の回転速度は3Vとなる。すなわち、釣合錘12及び乗りかご11の昇降動作に伴い、釣合錘12に設けられた一方の吊り車20は、他方の吊り車21に比べ3倍の速度で回転することとなる。言い換えると、駆動シーブである吊り車20は、釣合錘12の昇降速度(吊り車21の回転速度Vとする)に対して3倍の速度(回転速度3V)で回転させる必要がある。しかし、高速回転となる分、必要とする回転トルクは少なくなる。
一般にモータは、発生トルクを増大させるためには、大きな電流を流さなければならず、大形化は避けられない。これに対し、回転速度の高速化は、入力パルス数を増やすことなどにより容易に対応でき、モータ自体の大形化を必要としない。したがって、駆動シーブである吊り車20を駆動するモータ20Mは、低トルク化により小形に構成でき、釣合錘12への搭載に適した構造とすることができる。
このように、釣合錘12に搭載される駆動モータ20Mを小形化でき、各機器の配置構成をより一層合理化でき、しかも十分な昇降駆動力を得ることができる。
上記実施の形態では、乗りかご11用の返し車22及び釣合錘12用の返し車23を、それぞれ2つの滑車22a,22b及び23a,23bで構成しているが、図4で示すように1つの滑車により返し車22及び23を構成してもよい。この場合、これら返し車22,23を対応するガイドレール14,15で直接的に支持することはできないので、他の支持部材により、昇降路13の頂部に取り付ければよい。
このように、返し車を1つの滑車22,23とすると、昇降路13の頂部における構成を簡素化できる効果が生じる。
また、上記実施の形態では、釣合錘12側に設けられた複数の吊り車20,21は、前述のように、それらの回転面が、直方体状をなす釣合錘12の幅方向(図2の左右方向)に沿う状態で、この釣合錘12の幅方向に並設されている。このうち、一方の吊り車20は、駆動シーブとして用いられるため駆動モータ(扁平モータ)と一体的に連結している。このため、一方の吊り車20のほうが他方の吊り車21に比べて重量が大きくなり、釣合錘12の左右に重量の差が生じる。釣合錘12は左右の重量バランスが均等であることが望ましいので、左右の重量に差が生じた場合は、駆動シーブとなる吊り車20側の錘部分の、前記差に相当する重量を軽減するか、又は他の吊り車21側の錘部分の前記差に相当する重量を増加させて、左右の重量バランスをとる。
例えば、図5では、釣合錘12の、軽量な吊り車21側に、重量差に相当する錘12aを追加し、釣合錘12の左右バランスをとっている。或いは、図6で示すように、釣合錘12の、駆動シーブとなる重い吊り車20側に、重量差に相当する重さ分の空洞部12bを形成して、釣合錘12の左右バランスをとってもよい。このように構成することにより釣合錘12に対する重心吊りが可能となり、スムースな昇降を実現することができる。
次に、乗りかご11側の吊り構造を説明する、上記実施の形態では乗りかご11側の吊り車18,19を、乗りかご11の上面部に設けていたが、図7で示すように乗りかご11の側面下部に設けたり、図8で示すように乗りかご11の側面上部に設けたりしてもよい。
ここで、直方体状の乗りかご11の前後方向(図2の左右方向)中間部には、図示しないが、乗りかご11の上面及び下面に、その横断方向(図2の上下方向)に沿って上梁及び下梁が設けられている。また、これら上梁と下梁の両端部間を連結する縦枠が乗りかご11の両側面に設けられている。図3乃至図6で示した乗りかご11の上面に設けられる吊り車18,19は、実際にはこの上梁にそれぞれ回転自在に設けられている。
また、図7で示した乗りかご11の側面下部の吊り車18,19(図7では吊り車18は乗りかご11に隠れて見えない)は、上述のように、乗りかご11の両側面に設けられた縦枠の下部にそれぞれ回転自在に設けられている。同様に、図8で示した乗りかご11の側面上部の吊り車18,19(図8でも吊り車18は乗りかご11に隠れて見えない)は、乗りかご11の両側面に設けられた縦枠の上部にそれぞれ回転自在に設けられている。
このように吊り車18,19を乗りかご11の側面部分に設けると、乗りかご11の上梁部分を簡素化することができる。また、吊り車18,19を乗りかご11の側面部分に設けたことにより、乗りかご11に対するロープ17の巻き掛け作業を含む据え付け作業が容易になる。さらに図8の構成ではロープ17を短くすることができる。
図9の例では、吊り車18,19をそれぞれ2つの滑車18a,18b及び19a,19bで構成し、これら2つの滑車18a,18b及び19a,19b乗りかご11の上面に配置し、図示しない上梁に取り付けている。すなわち、吊り車18,19は乗りかご11の奥行方向(図2の左右方向)に間隔を保って配置し、また各2つの滑車18a,18b及び19a,19bは、乗りかご11の幅方向(図2の上下方向)に間隔を保って配置している。
この場合、ロープ17は、昇降路13の頂部の図示手前側に固定された一端17aから、吊り車18の一方の滑車18a及び他方の滑車18bに巻き掛けられたのち、昇降路13の頂部に設けられた返し車22に巻き掛けられ、再び乗りかご11上に向って折り返される。この返し車22は、昇降路13の一方の壁面に寄せて配置され、その回転面は乗りかご11の奥行き方向に沿っている。したがって、この返し車22によって折り返されたロープ17は、乗りかご11の奥行き方向に所定の間隔を保って折り返され、乗りかご11上の吊り車19の2つの滑車19b,19aに巻き掛けられたのち、釣合錘12との中継に用いられる返し車24に巻き掛けられる。
図10は、上記乗りかご11側の吊り車18,19の滑車18a,18b及び19a,19b乗りかご11の下面に配置し、図示しない下梁に取り付けている。その他の構造は、ロープの巻き掛け順を含め、図9と同じであり説明は省略する。
図9及び図10のように構成すると、返し車22は、昇降路13の一方の壁面に寄せて配置され、その回転面は乗りかご11の奥行き方向に沿っているので、返し車22を、図2で示した一対のガイドレール14の一方のレール14bの上端部に直接的に取り付けることができる。したがって、昇降路13の頂部に、返し車22用の梁を設ける必要はなくなり、昇降路13の頂部構造を簡素化することができる。
図11及び図12で示す実施の形態は、これまで説明した実施の形態と同様に4:1のローピングを施しているが、釣合錘12側に設けられた2つの吊り車20,21の配置が異なる。すなわち、釣合錘12側に設けられた2つの吊り車20,21は、それらの回転面が、直方体状をなす釣合錘12の幅方向に沿っているが、この釣合錘12の幅方向と直交する厚さ方向に間隔を保って図示前後に配置されている。
この場合、乗りかご11側からの中継に用いられる返し車24を経たロープ17は、釣合錘12に配置された2つの吊り車20,21のうち、まず、図示後方に配置された駆動シーブとなる吊り車20に巻き掛けられる。この後、昇降路13の頂部に設けられた返し車23に巻き掛けられて、再び釣合錘12に向かって折り返される。返し車23は、図12で示すように、その回転面が、釣合錘12の幅方向と所定の角度を成す用に設定されており、この返し車23に巻き掛けられたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って図示前方に折り返される。このため、折り返されたロープ17は、前述のように釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って図示前方に設けられた他の吊り車21に巻き掛けられ、こののち、その端部17bは昇降路13の頂部に固定される。
この場合も、吊り車20,21は動滑車であり、返し車23,24とともに4:1のローピングを構成している。このため、吊り車20,21と返し車23,24が互いに同径とすると、ロープ17の固定端17bから最初にロープ17が巻き掛けられる吊り車21の回転速度がVであれば、駆動シーブとなる吊り車20の回転速度は3Vとなる。すなわち、釣合錘12及び乗りかご11の昇降動作に伴い、駆動シーブである一方の吊り車20は、他方の吊り車21に比べ3倍の速度で回転することとなり、高速回転となる分、必要とする回転トルクは少なくなる。したがって、駆動シーブである吊り車20を駆動するモータを小形に構成でき、釣合錘12への搭載に適した構造とすることができる。
また、2つの吊り車20,21を、釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って配置したことにより、これら2つの吊り車20,21を釣合錘12の幅方向中心部に配置することが可能となる。したがって、釣合錘12の左右に重量差が生じることはなく、この重量差を解消するための加工を何ら要することなく、重心釣りすることができ、左右のバランスを良好に保ってスムースに昇降させることができる。
図13及び図14で示す実施の形態は、乗りかご11及び釣合錘12の位置関係が図11及び図12の場合と異なるが、これらに対するローピング及び吊り構造は基本的に同じ構造である。ただし、釣合錘12に設けた吊り車20の形状が、図11及び図12の場合と異なる。すなわち、図11及び図12では、駆動シーブとなる吊り車20の直径は、反らせシーブとして機能する他の吊り車21や返し車23,24など同径としたが、図13及び図14では、駆動シーブとなる吊り車20に対し、他の反らせシーブの直径を大きくした。このように構成すると、駆動シーブ20をより高速化でき、また、これ以外の他の反らせシーブの回転速度を相対的に低速化できるので、損失を低減してシステム効率を向上させることができる。
なお、図11乃至図14の実施形態における乗りかご11側の吊り構造は、図3で示した実施の形態と同じであり、乗りかご11用の返し車22を2つの滑車22a,22bで構成し、これらを図12で示す一対のガイドレール14の近くに位置する対応するレール14a又は14bに、片持ち梁構造で取り付ける。このように、返し車22の2つの滑車22a,22bを一対のガイドレール14の対応するレール14a,14bに取り付けることにより、簡単な構造で強固に保持固定することができ、レール14a,14bへの負荷も小さくすることができる。
もちろん、図4で示したように、乗りかご11用の返し車22を1つの滑車で構成してもよく、さらに、図7乃至図10で示したような各種の吊り構造を採用してもかまわない。
次に、図15乃至図17で示す実施の形態を説明する。これらの実施の形態は、3:1ローピングを施したもので、ロープ17の一端17bは釣り合い錘12側に固定され、他端12aは乗りかご11側に固定されている。乗りかご11側及び釣合錘12側にはそれぞれ1つの吊り車18,20が設けられ、昇降路13の頂部にはこれら吊り車18,20に対応する返し車22,23,24が設けられている。上述のように、端部17aが乗りかご11の上面に固定されたロープ17は、乗りかご11用として昇降路13の頂部に設けられた返し車22、乗りかご11の上面に設けられた吊り車18、釣合錘12への中継用として昇降路13の頂部に設けられた返し車24、釣合錘12に設けられた吊り車20、釣合錘12用として昇降路13の頂部に設けられた返し車23に順次交互に巻き掛けられ、最後に釣合錘12上に固定されて、3:1ローピングを構成している。
この場合、釣合錘12に設けられた吊り車20は、同じく釣合錘12に設けられた図示しない扁平なモータに連結されており、このモータにより回転駆動されて駆動シーブとなる。
ここで、図15の例では、駆動シーブとなる吊り車20は、その回転面が釣合錘12の幅方向に沿う状態で、ロープ17の端部17bを釣合錘12に固定するヒッチ部とともに、釣合錘12の上部に、その幅方向に並べて配置されている。この場合、駆動モータを有する吊り車20を釣合錘12の幅方向に対して一方に寄せて設置することになるので、釣合錘12の左右のバランスをとるために、図5で示したように、釣合錘12の軽量な側に、重量差に相当する錘12aを追加したり、或いは、図6で示すように、釣合錘12の、吊り車20の設置側に、重量差に相当する重さ分の空洞部12bを形成して、釣合錘12の左右バランスをとってもよい。このように構成することにより釣合錘12の左右のバランスがとれ、スムースな昇降を実現することができる。
また、図16の例では、ロープ端部17bのヒッチ部と駆動シーブとなる吊り車20とを、釣合錘12の幅方向中心部において、釣合錘12の厚さ方向に並べて配置している。このように構成することにより、釣合錘12に対し、左右のバランスをとるための加工を何ら要することなく、スムースな昇降を実現することができる。
図17の例では、ロープ端部17bのヒッチ部と駆動シーブとなる吊り車20とを、釣合錘12の幅方向中心部において、釣合錘12の上下方向に並べて配置している。すなわち、吊り車20及び図示しない扁平な駆動モータを、釣合錘12の内部に設置している。釣合錘12は、実際には図18で示すように、釣合錘12の外郭を成すフレーム12cと、このフレーム12c内に設けられる錘部分12dとで構成されている。扁平モータと一体的に構成された駆動シーブとなる吊り車20は、図示のようにフレーム12c内に設ける。
このように構成すると、ロープ端部17bのヒッチ部と駆動シーブとなる吊り車20とは、釣合錘12の幅方向中心部に配置されているので、釣合錘12の左右バランスを良好に保って、スムースな昇降を実現することができる。
なお、図19で示すように、乗りかご11用として昇降路13の頂部に設けられた返し車22、及び釣合錘12用として昇降路13の頂部に設けられた返し車23を、それぞれ2つの滑車22a,22b及び23a,23bで構成してもよい。乗りかご11及び釣合錘12の側面部分には、図2で示したように、一対のガイドレール14,15がそれぞれ設置してあるので、これら2つの滑車22a,22b及び23a,23bを、対応するレール14a,14b及びレール15a,15bの近くに配置することで、簡単な構造で強固に保持固定することができ、レール14a,14b及びレール15a,15bへの負荷を小さくすることもできる。
また、乗りかご11の吊り構造として、図20に示すように、乗りかご11の吊り車18を2つの滑車18a,18bで構成し、これらを乗りかご12の図示しない上梁に取り付け、ロープ17を乗りかご12の上面に這わせるようにして巻き掛けてもよい。或いは、乗りかご11の吊り車18を構成する2つの滑車18a,18bを、乗りかご12の図示しない下梁に取り付け(図では滑車18aは隠れている)、ロープ17を乗りかご12の下上面に這わせるようにして巻き掛けてもよい。
これらの乗りかご11に対する吊り構造は、図16及び図17で示した釣合錘12側の吊り構造を有するエレベータシステムにも同様に適用することができる。
次に、5:1のローピングを施した実施の形態を説明する。図22乃至図24は、5:1のローピングについて釣合錘12側について説明している。これらの実施の形態では、ロープ17の一端17bは釣り合い錘12側に固定され、他端は、後述するように乗りかご11側に固定されている。釣合錘12にはそれぞれ2つの吊り車20,21が設けられ、昇降路13の頂部にはこれら吊り車20,21に対応する返し車23,25,24が設けられている。端部17bが釣合錘12の上面に固定されたロープ17は、釣合錘12用として昇降路13の頂部に設けられた一方の返し車25、釣合錘12に設けられた吊り車21、昇降路13の頂部に設けられた他方の返し車23、釣合錘12に設けられた吊り車20、乗りかご11への中継用として昇降路13の頂部に設けられた返し車24に順次交互に巻き掛けられ、5:1ローピングを施している。
釣合錘12上には、ロープ17をその長さ方向に駆動して、釣合錘12と乗りかご11を相互に昇降動作させる駆動シーブが設けられている。この駆動シーブとしては、乗りかご側からの中継に用いられる返し車24を経たロープ17が最初に巻き掛けられる釣合錘12の吊り車20を駆動シーブとしている。この駆動シーブとなる吊り車20は、この釣合錘12上に設けられた図示しない扁平形のモータにより回転駆動される。
ここで、釣合錘12に対しては5:1のローピングが施されているので吊り車20,21と返し車23,25が互いに同径であるとすると、ロープ17の固定端17bから最初にロープ17が巻き掛けられる返し車25の回転速度がVであれば、駆動シーブとなる吊り車20の回転速度は4Vとなる。すなわち、釣合錘12及び、同じく5:1のローピングが施される後述する乗りかごの昇降動作に伴い、釣合錘12に設けられた駆動シーブとなる吊り車20は、釣合錘12の昇降速度(返し車25の回転速度Vとする)に対して4倍の速度(回転速度4V)で回転する。このように、高速回転となる分、必要とする回転トルクは少なくなるので、駆動シーブである吊り車20を駆動する駆動モータは、より一層小形に構成でき、釣合錘12への搭載に適した構造とすることができる。
ここで、図22の例では、駆動シーブとなる吊り車20及びもう一つの吊り車21は、それらの回転面が釣合錘12の幅方向に沿う状態で、ロープ17の端部17bを釣合錘12に固定するヒッチ部とともに、釣合錘12の上部に、その幅方向に並べて配置している。
また、図23の例では、ロープ端部17bのヒッチ部と駆動シーブとなる吊り車20とを、釣合錘12の厚さ方向に対して一方(図示後方)に寄せた位置で、釣合錘12の幅方向に並べて配置している。また、他方の吊り車21は、釣合錘の幅方向中心部において、釣合錘12の厚さ方向に対して他方(図示前方)に寄せて配置している。したがって、駆動シーブとなる一方の吊り車20と反らせシーブをなる他方の吊り車21とは、釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って配置されたことになる。
この場合、中継用の返し車24を経たロープ17は、駆動シーブとなる吊り車20に巻き掛けられた後、昇降路13の頂部に設けられた返し車23に巻き掛けられて、釣合錘12に向かって折り返される。返し車23は、その回転面を、釣合錘12の幅方向と所定の角度を成す用に設定されており、この返し車23に巻き掛けられたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って図示前方へ折り返される。このため、折り返されたロープ17は、前述のように釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って図示前方に設けられた他の吊り車21に巻き掛けられる。この後、昇降路13の頂部に設けられた返し車25に巻き掛けられて、再び釣合錘12に向かって折り返され、その端部17bは釣合錘12上に固定される。
この場合、返し車25の回転面の角度は、前述した一方の返し車23の回転面に対して対称な関係で、釣合錘12の幅方向と所定の角度を成す用に設定しておく。このように返し車25の回転面の角度を設定することにより、返し車25で折り返されたロープ17の端部17bは、駆動シーブとなる吊り車20と並んだ、釣合錘12の厚さ方向に対して一方(図示後方)に寄せた位置に案内され、釣合錘12上に固定されてヒッチ部となる。
図24の例では、駆動シーブとなる吊り車20及び図示しない扁平な駆動モータを、図18で示したように、釣合錘12の幅方向中央部の内部に設置している。また、他の吊り車21及びロープ端部17bのヒッチ部とを、釣合錘12の厚さ方向に対して図示手前側に寄せた位置で、釣合錘12の幅方向に並べて配置している。
この場合、中継用の返し車24を経たロープ17は、釣合錘12内に設けられた駆動シーブとなる吊り車20に巻き掛けた後、昇降路13の頂部に設けられた返し車23に巻き掛けられて、再び釣合錘12に向かって折り返される。返し車23は、その回転面を、釣合錘12の幅方向と所定の角度を成す用に設定されており、この返し車23に巻き掛けられたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向に間隔を保って図示手前側に折り返される。このため、折り返されたロープ17は、前述のように釣合錘12の図示手前側に設けられた他の吊り車21に巻き掛けられる。この後、昇降路13の頂部に設けられた返し車25に巻き掛けられて、再び釣合錘12に向かって折り返され、その端部17bは釣合錘12上の図示手前側の、吊り車21と並んだ位置に固定される。
このように釣合錘12を構成することにより、図22では幅寸法は広いが厚さの薄い釣合錘12とすることができる。また図23では、厚さ寸法はやや大きいが幅の狭い釣合錘12とすることができる。さらに図24では、縦寸法はやや大きいが、幅および厚さともに小さい釣合錘12とすることができる。これらどの形状を採用するかは、昇降路13や乗りかご11の形状に合わせて任意に選択すればよい。
図25乃至図28は、5:1ローピングにおける乗りかご11側の各種吊り構造を示している。
図25の例では、乗りかご11の上面(図示しない上梁)に2つの吊り車18,19を、その幅方向に並べて配置すると共に、これら吊り車18,19に対応する2つの返し車22,26を昇降路13の頂部に並べて配置している。ロープ17は、その端部17aを乗りかご11の上面に固定してヒッチ部を構成したのち、昇降路13の頂部の一方の返し車22、乗りかご11上の一方の吊り車18、昇降路13の頂部の他方の返し車26、乗りかご11上の他方の吊り車19に順次交互に巻き掛けられた後、図22乃至図24で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設けられる。
図26の例では、乗りかご11の両側面(図示しない縦枠)の下部に2つの吊り車18,19(図26では吊り車18は乗りかご11に隠れている)を配置している。また、これら吊り車18,19に対応する2つの返し車22,26をそれぞれ2つの滑車22a,22b及び26a,26bで構成し、これらを昇降路13の頂部に並べて配置している。ロープ17は、その端部17aを乗りかご11の上面に固定してヒッチ部を構成したのち、昇降路13の頂部の一方の返し車22を構成する2つの滑車22b,22a、乗りかご11の一方の側面下部に設けられた一方の吊り車18(乗りかご11隠れている)、昇降路13の頂部の他方の返し車26を構成する2つの滑車26a,26b、乗りかご11の図示手前側の側面下部に設けられた他方の吊り車19に順次交互に巻き掛けられた後、図22乃至図24で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設置される。
図27の例では、乗りかご11の2つの吊り車18,19を、乗りかご11の両側面の上部に配置したものであり、他の構造は図26と同じ構造である。
図28の例では、乗りかご11の2つの吊り車18,19を、2つの滑車18a,18b及び19a,19bで構成し、これら吊り車18,19を乗りかご11の上面に前後方向に間隔を保って配置すると共に、それらの2つの滑車18a,18b及び19a,19bが乗りかご11の幅方向に沿ってその両端部に配置している。
また、これら吊り車18,19に対応する2つの返し車22,26を昇降路13の頂部に並べて配置している。このうち一方の返し車22は2つの滑車22a,22bで構成し、これらを昇降路13の頂部に、乗りかご11の幅方向に沿って並べて配置している。また、返し車26は、昇降路13の頂部の、乗りかご11の一方の側面に寄せた位置に、その回転面が乗りかごの前後方向に沿う状態で設けている。
ロープ17は、その端部17aを乗りかご11の上面に固定してヒッチ部を構成したのち、昇降路13の頂部の一方の返し車22を構成する2つの滑車22b,22a、乗りかご11上に設けられた一方の吊り車18を構成する2つの滑車18a,18b、昇降路13の頂部の他方の返し車26、乗りかご11上の他方の吊り車19を構成する2つの滑車19a,19bに順次交互に巻き掛けられた後、図22乃至図24で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設置される。
次に、6:1のローピングを施した実施の形態を説明する。図29乃至図32は、6:1のローピングを釣合錘12側について説明している。これらの実施の形態では、ロープ17の一端17bは昇降路13の頂部に固定されている。他端も、後述するように乗りかご側において昇降路13の頂部に固定されている。釣合錘12にはそれぞれ3つの吊り車20,21,27が設けられ、昇降路13の頂部にはこれら吊り車20,21,27に対応する返し車23,25,24が設けられている。上述のように、端部17bが昇降路13の頂部に固定されたロープ17は、釣合錘12に設けられた吊り車27、昇降路13の頂部に設けられた返し車25、釣合錘12に設けられた吊り車21、昇降路13の頂部に設けられた返し車23、釣合錘12に設けられた吊り車20、乗りかごへの中継用として昇降路13の頂部に設けられた返し車24に順次交互に巻き掛けられ、6:1ローピングを施している。
釣合錘12上には、ロープ17をその長さ方向に駆動して、釣合錘12と乗りかご11を相互に昇降動作させる駆動シーブが設けられている。この駆動シーブとしては、乗りかご側からの中継に用いられる返し車24を経たロープ17が最初に巻き掛けられる釣合錘12の吊り車20(以下、これを第1の吊り車と呼ぶ)を駆動シーブとしている。この駆動シーブとなる第1の吊り車20は、この釣合錘12上に設けられた図示しない扁平形のモータにより回転駆動される。
なお、駆動シーブとなる第1の吊り車20以外の吊り車21,27は従動シーブとなるもので、これらを第2の吊り車21、第3の吊り車27と呼ぶ。
ここで、釣合錘12に対しては6:1のローピングが施されているので、吊り車20,21,27と返し車23,25が互いに同径であるとすると、ロープ17の固定端17bから最初にロープ17が巻き掛けられる第3の吊り車27の回転速度がVであれば、駆動シーブとなる第1の吊り車20の回転速度は5Vとなる。すなわち、釣合錘12及び、同じく6:1のローピングが施される後述する乗りかごの昇降動作に伴い、釣合錘12に設けられた駆動シーブとなる第1の吊り車20は、釣合錘12の昇降速度(第3の吊り車27の回転速度Vとする)に対して5倍の速度(回転速度5V)で回転する。このように、高速回転となる分、必要とする回転トルクは少なくなるので、駆動シーブである第1の吊り車20を駆動するモータは、より一層小形に構成でき、釣合錘12への搭載に適した構造とすることができる。
ここで、図29の例では、駆動シーブとなる第1の吊り車20及び他の第2、第3の吊り車21,27は、それらの回転面が釣合錘12の幅方向に沿う状態で、釣合錘12の上部(図示しない上梁)に、その幅方向に並べて配置されている。また、返し車23,25も、昇降路13の頂部において同方向に並べて配置されている。
この場合、釣合錘12としては、その幅寸法は大きくなるものの、厚さの薄い、平板状の形状とすることができる。
図30の例では、駆動シーブとなる第1の吊り車20、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車21,27の回転面は、直方体状をなす釣合錘12の幅方向に沿っている。また第1及び第3の吊り車は、この釣合錘12の幅方向と直交する厚さ方向の一方(図示後方)に寄せて幅方向に並設され、第2の吊り車21はこれら第1及び第3の吊り車20,27と、厚さ方向に間隔を保って図示前方に配置されている。
ロープ17は、乗りかご側からの中継用返し車24を経て、釣合錘12の第1の吊り車20に巻き掛けられあと、昇降路13の頂部に設けられた一方の返し車(以下、第1の返し車と呼ぶ)23に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって折り返される。この第1の返し車23は、その回転面が釣合錘12の幅方向と所定の角度を成すように設置されている。したがって、この第1の返し車23により釣合錘12側に折り返されたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向(図示前方)に間隔を保って折り返され、釣合錘12の第2の吊り車21に巻き掛けられる。こののち、ロープ17は、昇降路13の頂部に設けられた他方の返し車(以下、第2の返し車と呼ぶ)25に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって再び折り返される。この第2の返し車25は、第1の返し車23と対称な角度に設置されたており、この第2の返し車25で釣合錘12側に折り返されたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向(図示後方)に間隔を保って折り返され、第3の吊り車27に巻き掛けられる。こののち、ロープ17の端部17bは、昇降路13の頂部に固定される。
このように構成すると、釣合錘12は、厚さ寸法が多少増大するが、その幅寸法を縮小することができる。
図31の例では、駆動シーブとなる第1の吊り車20、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車21,27の回転面は、直方体状をなす釣合錘12の幅方向に沿っている。駆動シーブとなる第1の吊り車20及び図示しない扁平な駆動モータを、図18で示したように、釣合錘12の内部に設置している。また、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車21,27は、第1の吊り車20と、釣合錘12の厚さ方向(図示前面側)に間隔を保った位置で、幅方向に並設されている。
乗りかご側からの中継用返し車24を経たロープ17は、釣合錘12内の第1の吊り車20に巻き掛けられあと、昇降路13の頂部に設けられた第1の返し車23に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって折り返される。この第1の返し車23は、その回転面が釣合錘12の幅方向と所定の角度を成すように設置されている。したがって、この第1の返し車23で釣合錘12側に折り返されたロープ17は、釣合錘12の厚さ方向(図示前方)に間隔を保って折り返され、釣合錘12の第2の吊り車21に巻き掛けられる。こののち、ロープ17は、昇降路13の頂部に設けられた第2の返し車25に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって再び折り返される。この第2の返し車25は、その回転面が前記第2及び第3の吊り車21,27と平行であるため、第2の吊り車21と並べて配置された第3の吊り車27に向かって折り返される。したがって、この第3の吊り車27に巻き掛けられ、こののち、ロープ17の端部17bは、昇降路13の頂部に固定される。
このように構成すると、釣合錘12は、高さ寸法は多少増大するが、その厚さ寸法及び幅寸法を縮小することができる。
図32の例では、駆動シーブとなる第1の吊り車20、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車21,27は、それぞれ釣合錘12上において、それらの回転面が、直方体状をなす釣合錘12の幅方向に沿って設置されている。駆動シーブとなる第1の吊り車20は、釣合錘12の幅方向中央部において、この釣合錘の厚さ方向の一方(図示後面側)に寄せて配置されている。また、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車21,27は、第1の吊り車20と、釣合錘12の厚さ方向(図示前面側)に間隔を保った位置で、幅方向に並設されている。
このように、図示しない駆動モータと一体的に連結されている重量の大きな駆動シーブとなる第1の吊り車20を、釣合錘12の幅方向中央部に配置したことにより、釣合錘12の重量バランスが良くなる。
乗りかご側からの中継用返し車24を経たロープ17は、釣合錘12の幅方向中央部に配置された第1の吊り車20に巻き掛けられあと、昇降路13の頂部に設けられた第1の返し車23に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって折り返される。この第1の返し車23は、その回転面が釣合錘12の幅方向と所定の角度を成すように設置されている。したがって、この第1の返し車23で釣合錘12側に折り返されたロープ17は、釣合錘12の図示前面側に配置された第2の吊り車21に向って折り返され、この第2の吊り車21に巻き掛けられる。こののち、ロープ17は、昇降路13の頂部に設けられた第2の返し車25に巻き掛けられ、釣合錘12に向かって再び折り返され、第3の吊り車27に巻き掛けられたのち、その端部17bは、昇降路13の頂部に固定される。
この場合、釣合錘12の形状は、図30と同様に、厚さ寸法が多少増大するが、その幅寸法を縮小することができる。
これら、図29乃至図32で説明したどの形状の釣合錘12を採用するかは、昇降路13や乗りかご11の形状に合わせて任意に選択すればよい。
図33乃至図36は、6:1ローピングにおける乗りかご11側の各種吊り構造を示している。
図33の例では、乗りかご11の上面(図示しない上梁)に3つの吊り車(以下、これらを乗りかご側の第1、第2、第3の吊り車と呼ぶ)18,19,28を、その幅方向に並べて配置すると共に、これら吊り車18,19,28に対応する2つの返し車(以下、これらを乗りかご用の第1、第2の返し車と呼ぶ)22,26を昇降路13の頂部に並べて配置している。ロープ17は、その端部17aを昇降路13の頂部に固定してヒッチ部を構成したのち、乗りかご11の上面の第1の吊り車18、昇降路13の頂部の第1の返し車22、乗りかご11上の第2の吊り車19、昇降路13の頂部の第2の返し車26、乗りかご11上の第3の吊り車28に順次交互に巻き掛けられる。その後、図29乃至図32で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設けられる。
図34の例では、乗りかご11の上面に第1の吊り車18を設けると共に、この乗りかご11の両側面(図示しない縦枠)の下部に第2、第3の吊り車19、28(図34では第2の吊り車19は乗りかご11に隠れている)を配置している。また、第1、第2の返し車22,26をそれぞれ2つの滑車22a,22b及び26a,26bで構成し、これらを昇降路13の頂部に並べて配置している。ロープ17は、その端部17aを昇降路13の頂部に固定してヒッチ部を構成したのち、乗りかご11の上面の第1の吊り車18、昇降路13の頂部の第1の返し車22を構成する2つの滑車22b,22a、乗りかご11の一方の側面下部に設けられた第2の吊り車19(乗りかご11隠れている)、昇降路13の頂部の第2の返し車26を構成する2つの滑車26a,26b、乗りかご11の図示手前側の側面下部に設けられた第3の吊り車28に順次交互に巻き掛けられた後、図29乃至図32で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設けられる。
図35の例では、乗りかご11の第2、第3の吊り車19、28を、乗りかご11の両側面の上部に配置したものであり、他の構造は図34と同じ構造である。
図36の例では、乗りかご11の第1、第2、第3吊り車18,19,28を、それぞれ2つの滑車18a,18b及び19a,19b及び28a,28bで構成している。このうち、第1の吊り車18の2つの滑車18a,18bは、乗りかご11の上面に、その幅方向に沿って並置している。また第2、第3の吊り車19,28は、乗りかご11の下面に前後方向に間隔を保って配置すると共に、それらの2つの滑車19a,19b及び28a,28bを乗りかご11の幅方向に沿ってその両端部に位置するように配置している。
また、昇降路13の頂部には第1、第2の返し車22,26は配置しているが、このうち一方の返し車22は、昇降路13の頂部の図示左手前側に寄せて位置に、回転面が乗りかご11の幅方向に沿った状態で設置されている。また、返し車26は、昇降路13の頂部の図示右奥側に寄せた位置に、その回転面が乗りかごの前後方向に沿う状態で設けられている。
ロープ17は、その端部17aを昇降路13の頂部に固定してヒッチ部を構成したのち、乗りかご11の上面の第1の吊り車18を構成する2つの滑車18a,18b、昇降路13の頂部の第1の返し車22、乗りかご11の下面に設けられた第2の吊り車19を構成する2つの滑車19a,19b、昇降路13の頂部の第2の返し車26、乗りかご11の下面に設けられた第3の吊り車28を構成する2つの滑車28a,28bに順次交互に巻き掛けられた後、図29乃至図32で示した釣合錘12への中継用返し車24に向かって設けられる。
このように上述した各実施の形態では、N:1(Nは3以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムにおいて、乗りかご側からの中継に用いられる返し車を経たロープが最初に巻き掛けられる釣合錘側の吊り車を、釣合錘上に設けられた駆動モータにより回転駆動される駆動シーブとしたので、駆動モータを高速回転による低トルク仕様により小形化することができ、釣合錘への搭載に適した構成とすることができる。
本発明によるエレベータシステムの4:1ローピングを施した実施の形態を説明する正面図である。 図1の実施の形態の機器配置を示す平面図である。 図1の実施の形態におけるローピングを説明する斜視図である。 図3の返し車の構成を変えた例を示す斜視図である。 図3の釣合錘の重量バランスをとるための構成例を示す斜視図である。 図3の釣合錘の重量バランスをとるための他の構成例を示す斜視図である。 4:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を乗りかごの側面下部に配置した例を示す斜視図である。 4:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を乗りかごの側面上部に配置した例を示す斜視図である。 4:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を2つの滑車で構成し、乗りかごの上面に配置した例を示す斜視図である。 4:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を2つの滑車で構成し、乗りかごの下面に配置した例を示す斜視図である。 4:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側の吊り車を釣合錘の厚さ方向に配列した場合を説明する斜視図である。 図11で示したエレベータシステムの機器配置を説明する平面図である。 図11で示したエレベータシステムを同趣旨で、メインシーブとなる吊り車とそれ以外のシーブとの直径を相互に変えた場合を説明する斜視図である。 図13で示したエレベータシステムの機器配置を説明する平面図である。 3:1ローピングを施した実施の形態の一例を示す斜視図である。 図15で示す3:1ローピングを施した実施の形態に対し、釣合錘側における吊り車とロープのヒッチとの位置関係を変えた例を示す斜視図である。 3:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側における吊り車を釣合錘内に設けた場合の、ロープのヒッチとの位置関係を示す斜視図である。 吊り車を内部に設けた釣合錘の構造を示す正面図である。 3:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご用及び釣合錘用返し車をそれぞれ2個の滑車で構成した例を示す斜視図である。 3:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を2個の滑車で構成し、これらを乗りかごの上面に配置した構成例を示す斜視図である。 3:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側吊り車を2個の滑車で構成し、これらを乗りかごの下面に配置した構成例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側のロープヒッチ部と2つの吊り車とを釣合錘上に、その幅方向に並べて設置した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側のロープヒッチ部と駆動シーブとなる吊り車とを釣合錘上に、その幅方向に並べて設置し、従動シーブとなる他の吊り車を釣合錘の幅方向中央部において釣合錘の厚さ方向に寄せて設置した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側のロープヒッチ部と従動シーブとなる吊り車とを釣合錘上に、その幅方向に並べて設置し、駆動シーブとなる吊り車を釣合錘内に設置した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の2つの吊り車を乗りかご上に併設した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の2つの吊り車を乗りかごの両側面下部に設置した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の2つの吊り車を乗りかごの両側面上部に設置した例を示す斜視図である。 5:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の2つの吊り車をそれぞれ2個の滑車で構成し、これら滑車を乗りかごの上面に設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側の駆動シーブとなる第1の吊り車と従動シーブとなる第2、第3の2つの吊り車とを釣合錘上に、その幅方向に並べて設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側の駆動シーブとなる第1の吊り車と従動シーブとなる第3の吊り車とを釣合錘上に、その幅方向に並べて設置し、従動シーブとなる第2の吊り車を釣合錘の幅方向中央部において釣合錘の厚さ方向に寄せて設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側の従動シーブとなる第2、第3の吊り車とを、釣合錘上の幅方向に並べて設置し、駆動シーブとなる第1の吊り車を釣合錘内に設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、釣合錘側の駆動シーブとなる第1の吊り車を釣合錘上の幅方向中央部に設置し、従動シーブとなる第2、第3の吊り車を釣合錘上の厚さ方向に寄せた位置にて、釣合錘の幅方向に並べて設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の第1、第2、第3の吊り車を、乗りかご上面に設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の第1の吊り車を、乗りかご上面に設置し、第2、第3の吊り車を、乗りかごの両側面の下部に設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の第1の吊り車を、乗りかご上面に設置し、第2、第3の吊り車を、乗りかごの両側面の上部に設置した例を示す斜視図である。 6:1ローピングを施した実施の形態の、乗りかご側の第1、第2、第3の吊り車を、それぞれ2個の滑車で構成し、第1の吊り車を構成する2個の滑車は乗りかご上面に設置し、第2、第3の吊り車を構成する2個の滑車は、それぞれ乗りかごの下面に設置した例を示す斜視図である。
符号の説明
11 乗りかご
12 釣合錘
13 昇降路
14 乗りかご用のガイドレール
15 釣合錘用のガイドレール
17 ロープ
18,19,28 乗りかご側の吊り車
20 駆動用シーブとなる釣合錘側の吊り車
21,27 従動用シーブとなる釣合錘側の吊り車
22,26 乗りかご用の返し車
23,25 釣合錘用の返し車
24 中継用の返し車

Claims (13)

  1. 吊り支持用のロープを、昇降路頂部に固定された返し車、釣合錘側に設けられた吊り車、及び乗りかご側に設けられた吊り車にそれぞれ巻き掛けて、N:1(Nは3以上の整数)ローピングを施したエレベータシステムであって、
    前記乗りかご側からの中継に用いられる返し車を経た前記ロープが最初に巻き掛けられる前記釣合錘側の吊り車が、この釣合錘に設けられたモータにより回転駆動される駆動シーブであることを特徴とするエレベータシステム。
  2. 前記ロープの一端は釣り合い錘側に固定され、他端は乗りかご側に固定されており、前記乗りかご側及び前記釣合錘側にはそれぞれ1つの吊り車が設けられ、前記昇降路頂部にはこれら吊り車に対応する返し車が設けられ、これら返し車及び吊り車に順次交互に前記ロープを巻き掛けて、3:1ローピングを施したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  3. 前記ロープの両端は昇降路頂部に固定され、前記乗りかご側及び前記釣合錘側にはそれぞれ複数の吊り車が設けられ、前記昇降路頂部にはこれら吊り車に対応する数の返し車が設けられ、これら吊り車及び返し車に順次交互に前記ロープを巻き掛けて、N:1(Nは4以上の偶数)ローピングを施したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  4. 前記ロープの一端は釣り合い錘側に固定され、他端は乗りかご側に固定されており、前記乗りかご側及び前記釣合錘側にはそれぞれ複数の吊り車が設けられ、前記昇降路頂部にはこれら吊り車に対応する数の返し車が設けられ、これら返し車及び吊り車に順次交互に前記ロープを巻き掛けて、N:1(Nは5以上の奇数)ローピングを施したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  5. 前記釣合錘側に設けられた複数の吊り車は、それらの回転面が直方体状をなす釣合錘の幅方向に沿った状態で、この釣合錘の幅方向に並設され、
    前記乗りかご側からの中継に用いられる返し車を経た前記ロープは、釣合錘の幅方向に並設された複数の吊り車のうち、最も乗りかご側に位置する駆動シーブとなる吊り車に巻き掛けられあと、釣合錘用の返し車と釣合錘に設けられた他の吊り車とに順次巻き掛けられている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエレベータシステム。
  6. 前記釣合錘側に設けられた複数の吊り車は、それらの回転面が直方体状をなす釣合錘の幅方向に沿った状態で、この釣合錘の幅方向と直交する厚さ方向に間隔を保って配置され、
    前記乗りかご側からの中継に用いられる返し車を経た前記ロープは、釣合錘に配置された複数の吊り車のうち、駆動シーブとなる吊り車に巻き掛けられたあと、回転面が前記釣合錘の幅方向と所定の角度を成す釣合錘用の返し車に巻き掛けられて、前記厚さ方向に間隔を保って折り返され、さらに、釣合錘に設けられた他の吊り車に巻き掛けられている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエレベータシステム。
  7. 前記釣合錘側に設けられた複数の吊り車は、駆動シーブとなる第1の吊り車、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車から成り、それらの回転面は直方体状をなす釣合錘の幅方向に沿っており、前記第1及び第3の吊り車は、この釣合錘の幅方向と直交する厚さ方向の一方に寄せて前記幅方向に並設され、第2の吊り車はこれら第1及び第3の吊り車と、前記厚さ方向に間隔を保って配置され、
    前記乗りかご側からの中継用返し車を経た前記ロープは、釣合錘の前記第1の吊り車に巻き掛けられあと、回転面が前記釣合錘の幅方向と所定の角度を成す釣合錘用の第1の返し車に巻き掛けられて、前記厚さ方向に間隔を保って折り返され、釣合錘の前記第2の吊り車に巻き掛けられたのち、前記釣合錘用の第1の返し車と対称な角度で設置された釣合錘用の第2の返し車に巻き掛けられて、前記厚さ方向に間隔を保って折り返され、釣合錘の前記第3の吊り車に巻き掛けられている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエレベータシステム。
  8. 前記釣合錘側に設けられた複数の吊り車は、駆動シーブとなる第1の吊り車、従動シーブとなる第2及び第3の吊り車から成り、それらの回転面は、直方体状をなす釣合錘の幅方向に沿っており、前記第1の吊り車は、この釣合錘の幅方向と直交する厚さ方向の一方に寄せて前記幅方向の中央部に設けられ、前記第2及び第3の吊り車は、前記第1の吊り車と、前記厚さ方向に間隔を保って前記幅方向に並設され、
    前記乗りかご側からの中継用返し車を経た前記ロープは、釣合錘の前記第1の吊り車に巻き掛けられあと、回転面が前記釣合錘の幅方向と所定の角度を成す釣合錘用の第1の返し車に巻き掛けられて、前記厚さ方向に間隔を保って折り返され、釣合錘の前記第2の吊り車に巻き掛けられたのち、回転面が前記第2及び第3の吊り車と平行な釣合錘用の第2の返し車に巻き掛けられて折り返され、釣合錘の前記第3の吊り車に巻き掛けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータシステム。
  9. 前記直方体状の釣合錘は、外郭を成すフレームと、このフレーム内に設けられる錘部分とを有し、駆動シーブとなる吊り車を駆動用の扁平モータと共に、前記フレーム内に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエレベータシステム。
  10. 前記直方体状の釣合錘の幅方向両側部には、この釣合錘を前記昇降路内において昇降案内する一対のガイドレールが縦方向に配設されており、前記釣合錘側の吊り車を経たロープを、釣合錘側に折り返す釣合錘用の返し車は、前記一対のガイドレールの内側近傍に配置された2つの滑車により構成され、これら2つの滑車は前記一対のガイドレールの対応するものに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエレベータシステム。
  11. 直方体状をなす乗りかごの両側部には、この乗りかごを前記昇降路内において昇降案内する一対のガイドレールが縦方向に配設されており、前記乗りかご側の吊り車を経たロープを、乗りかご側に折り返す乗りかご用の返し車は、前記一対のガイドレールの内側近傍に配置された2つの滑車により構成され、これら2つの滑車は前記一対のガイドレールの対応するものに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のエレベータシステム。
  12. 直方体状をなす釣合錘の幅方向に並設された複数の吊り車のうち、駆動用の扁平モータを有する駆動シーブとなる吊り車が設けられた側の重量と他の吊り車が設けられた側の重量とに差が生じた場合、前記駆動シーブとなる吊り車側の錘部分の前記差に相当する重量を軽減するか、又は他の吊り車側の錘部分の前記差に相当する重量を増加させて、左右の重量バランスをとったことを特徴とする請求項5又は請求項7に記載のエレベータシステム。
  13. 前記釣合錘側に設けられた複数の吊り車のうち、この釣合錘に設けられたモータにより回転駆動されて駆動シーブとなる吊り車の径より、他の吊り車の径を大きく設定したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエレベータシステム。
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