JP2010105496A - 自動制動制御装置、衝突判定方法および車両ならびにプログラム - Google Patents

自動制動制御装置、衝突判定方法および車両ならびにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自動制動制御装置において、簡単かつ確実に短時間で衝突判定を行うこと。
【解決手段】障害物との衝突を検出する衝突判定装置3と、この衝突検出装置3により衝突が検出されたときには車両を制動する制動制御手段と、を備える自動制動制御装置において、衝突検出装置3は、加速度センサ2により計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段である加速度判定部10と、加速度センサ2により計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段である微分値判定部11と、加速度センサ2により計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段である積分値判定部12と、第1、第2、第3の判定手段による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定手段である衝突判定部13と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動制動制御装置、衝突判定方法および車両ならびにプログラムに関する。
自動車の電子制御化が進み、これまでは運転者の判断のみに頼っていた事象についても車載したコンピュータによって行われるようになってきている。その一つの例として、先行車と車両との間の距離(車間距離)をこの車両に搭載されたレーダによって監視し、車間距離が異常に接近した場合には、自動的に適切な制動制御を行い、衝突時に、その被害を小さく抑えるという自動制動制御装置がある(例えば、特許文献1または2参照)。
例えば、特許文献1または2の自動制動制御装置は、衝突の発生を事前に予測し、衝突に至る前段階において自動的に制動制御を行い、衝突の被害を小さく抑えるというものである。しかしながら、特許文献1または2では、衝突が発生してから後の制動制御については言及していない。
その理由としては、特許文献1または2の自動制動制御装置は、乗用車を対象とした装置であり、多くの場合において、乗用車は、衝突した障害物から受ける抵抗により、車速が大きく減ぜられ、衝突後は短時間のうちに自然に停車する。よって、衝突が発生してから後の制動制御については特に考慮する必要性は低いという理由が考えられる。
これに対し、トラックやバスなどの大型車両は、乗用車と比較するとその総重量が大きいため、膨大な運動エネルギを蓄えることができる。よって、衝突が発生してから後も長い距離を走行する場合が多い。したがって、衝突が発生してから後の制動制御についても十分に考慮する必要がある。
本願出願人は、このような大型車両に適用できる自動制動制御装置を特許文献3により提案した。特許文献3では、衝突検知センサとして既存のエアーバックを作動させるためのセンサを用いることもできるとして説明している。このような衝突検知センサの一例として加速度センサを用いた衝突判定装置が特許文献4に開示されている。
この特許文献4の衝突判定装置では、車両に加わる加速度を検出し、この加速度から抽出される車両の衝突時に顕著に現れる特定の帯域成分の絶対値をとって衝撃力を算出する。続いて、加速度を現在値まで比較的長い区間に亙って積分して長区間速度変化量を算出する。続いて、加速度を現在値まで比較的短い区間に亙って積分して短区間速度変化量ΔVa(k)を算出する。特に、短区間速度変化量を時間微分して加速度グラジェント量ΔGr(k)を算出すると共に、加速度グラジェント量から速度変化量を減算して衝突予測値ΔVa(k)−ΔGr(k)を算出する。このときに、加速度グラジェント量ΔGr(k)が所定の閾値Grdを越えると共に衝突予測値ΔVa(k)−ΔGr(k)が所定の閾値GVを越えることを衝突判定要件の一つとする。これにより衝突速度に大差のない低速正面衝突の識別や高速オーバラップ衝突等を高速かつ高精度に判別することができる。
特開2005−31967号公報 特表2002−504452号公報 特開2007−145313号公報 特開平9−240420号公報
この特許文献4に開示されている衝突判定方法では複雑な演算処理を必要とする。例えば、特許文献4の記述によれば、衝撃力、長区間速度変化量、短区間速度変化量、加速度グランジェント量、衝突予測値などを演算する必要がある。これらの値を演算するためには相応の演算処理時間が必要になる。しかしながら、車両の衝突判定は、実際に車両の衝突が発生した時点から開始される処理であるため、きわめて短時間に処理を行う必要がある。よって、上述したような複雑な演算処理を行わない衝突判定方法が好ましい。
また、上述したような複雑な演算処理においては、演算回路に設定される定数および係数の種類や個数も多くなる。一般的に、これらの定数および係数は、乗用車の場合であれば車種毎に予め設定しておけばよい場合が多い。しかしながら、トラックやバスなどの大型商用車では、積荷の重量や乗客数の変化によって同一車種であってもその車体重量はその時々で大きく変化する。よって、大型商用車の場合には、演算回路に設定する定数および係数を予め設定しておくことは困難である。したがって、大型商用車の場合には、その時々の車体重量を実測または推定した上で、演算回路に設定する定数および係数を変更する必要がある。よって、演算回路は簡単なものが好ましく、演算回路に設定する定数や係数の種類や個数は少ないことが好ましい。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、簡単かつ確実に短時間で衝突判定を行うことができる自動制動制御装置、衝突判定方法および車両ならびにプログラムを提供することを目的とする。
本発明の自動制動制御装置は、走行中における障害物との衝突を判定する衝突判定装置と、この衝突判定装置により衝突が判定されたときには車両を制動する制動制御手段と、を備える自動制動制御装置において、衝突判定装置は、衝突判定許可範囲の時間を設定し、その時間内で衝突が判定されたときに車両を制動する制御を行うものである。
例えば、衝突判定装置は、車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段と、加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段と、加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段と、第1、第2、第3の判定手段による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定手段と、を備えるものである。
あるいは、本発明の自動制動制御装置は、走行中における障害物との衝突を判定する衝突判定装置と、この衝突判定装置により衝突が判定されたときには車両を制動する制動制御手段と、を備える自動制動制御装置において、衝突判定装置は、車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段と、加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段と、加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段と、第1、第2、第3の判定手段による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定手段と、を備えるものである。
例えば、第1の判定手段における所定の条件は、第1の閾値を超える、または第1の閾値以上の大きさの加速度の絶対値が所定回数を超えて、または所定回数以上周期的に観測される条件であり、第2の判定手段における所定の条件は、所定のサンプリング間隔で取得した2点以上の加速度の微分値の差分の絶対値が第2の閾値を超える、または第2の閾値以上になる条件であり、第3の判定手段における所定の条件は、積分値が第3の閾値を超える、または第3の閾値以上となる条件である。
さらに、車両の重量に応じて閾値を変更する手段を備えることができる。
また、制動制御手段は、最大の制動力または制動減速度により車両の速度が所定の速度以下となるまで車両を制動する手段を備えることができる。
さらに、車両の進行方向に存在する対象物との距離を含むセンサ出力に基づき運転操作がなくとも自動的に制動制御を行う衝突前制動制御手段を備え、この衝突前制動制御手段は、センサ出力により得られた対象物と車両との相対距離および相対速度とに基づき導出される対象物と車両とが所定距離以下となるまでに要する時間(以下では、この時間をTTC(Time To Collision)という)の予測値が設定値を下回ったときに自動的に段階的な制動制御を行う段階的制動制御手段を備えることができる。
このときに、段階的制動制御手段は、時系列的に複数段階にわたり制動力または制動減速度を徐々に増大させる制動制御手段を含むことができる。
また、車両の速度が所定の速度以下になってから所定の操作が行われるまでの間は制動力または制動減速度を継続させる手段を備えることができる。
あるいは、車両の速度が所定の速度以下になってから所定の時間が経過するまでの間は制動力または制動減速度を継続させる手段を備えることができる。
さらに、継続させる手段は、制動する手段により発生した制動力または制動減速度以下の制動力または制動減速度を継続させる手段を備えることができる。
本発明の車両は、本発明の自動制動制御装置を備えるものである。
本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の自動制動制御装置の機能を実現するものである。
本発明の衝突判定方法は、走行中における障害物との衝突を判定し、衝突と判定されたときには車両を制動する自動制動制御装置が行う衝突判定方法において、衝突判定許可範囲の時間を設定し、その時間内で衝突が判定されたときに車両を制動する制御を行うものである。
あるいは、本発明の衝突判定方法は、走行中における障害物との衝突を判定し、衝突と判定されたときには車両を制動する自動制動制御装置が行う衝突判定方法において、車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定ステップと、加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定ステップと、加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定ステップと、第1、第2、第3の判定ステップの処理による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断するステップと、を有するものである。
例えば、第1の判定ステップの処理における所定の条件は、第1の閾値を超える、または第1の閾値以上の大きさの加速度の絶対値が所定回数を超えて、または所定回数以上周期的に観測される条件であり、第2の判定ステップの処理における所定の条件は、所定のサンプリング間隔で取得した2点以上の加速度の微分値の差分の絶対値が第2の閾値を超える、または第2の閾値以上になる条件であり、第3の判定ステップにおける所定の条件は、積分値が第3の閾値を超える、または第3の閾値以上となる条件である。
さらに、車両の重量に応じて閾値を変更するステップを有することができる。
本発明によれば、簡単かつ確実に短時間で衝突判定を行うことができる。
(本発明の第一の実施の形態に係る自動制動制御装置の構成について)
本発明の第一の実施の形態は、自動制動制御装置1を、衝突が発生する以前から自動的に制動制御を行う衝突前自動制動制御とは併用せず、別個に車両に実装した場合の例である。以下の説明では、障害物を先行車(図示省略)として説明するが、自動制動制御装置1は、道路上の落下物などに対しても有効である。
本発明の第一の実施の形態に係る自動制動制御装置1の構成について図1〜図3を参照して説明する。図1は、自動制動制御装置1のブロック構成図である。自動制動制御装置1は、図1に示すように、加速度センサ2、衝突判定装置3、レーダ4、制御部5、ブレーキアクチュエータ6を備える。図2は、自動制動制御装置1の車載状況を示す図である。図2において、加速度センサ2は、取付ブラケット7に載置される。この取付ブラケット7は、車両8の内壁などに取り付けられており、衝突発生時に観測される衝撃波の周波数と共振するような形状および寸法にしてある。これにより、取付ブラケット7は、加速度センサ2に伝わる衝撃波を増幅する役割を担うことができる。なお、加速度センサ2は、衝突によって破損され難い箇所に取り付けることが好ましい。例えば、運転席付近は、運転者を保護するために補強が施されているので、運転席の下部などに取り付けることが好ましい。
自動制動制御装置1の加速度センサ2は、衝突判定装置3に対して車両8の加速度情報を出力する。衝突判定装置3は、加速度センサ2からの加速度情報に基づき車両8の衝突発生の有無を判定する。また、レーダ4は、車両8と先行車との間の距離を衝突が発生する以前から監視することができる。しかしながら、レーダ4は、車両8と先行車との間の距離が短か過ぎると距離を検出できなくなる。すなわち、レーダ4は、電波を先行車に向けて発射した時刻と、その反射波を受信した時刻との時刻差によって車両8と先行車との間の距離を測定する。よって、この時刻差がきわめて短くなってしまうような距離では、車両8と先行車との間の距離は測定できなくなる。
また、レーダ4は、車両8の前方に対して電波を発射するため、必ず、車両8の前部に取り付ける必要がある。よって、車両8が衝突したときには、レーダ4は破損してしまう確率が非常に高い。これにより、実際の衝突発生時に動作可能なのは衝突判定装置3である。
制御部5は、衝突判定装置3またはレーダ4からの情報を受け取ってブレーキアクチュエータ6に対して然るべく指示を送出する。ブレーキアクチュエータ6は、制御部5からの指示に基づき車両8の各ブレーキ(図示省略)を作動させる。
図3は、衝突判定装置3のブロック構成図である。衝突判定装置3は、図3に示すように、加速度センサ2により計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段である加速度判定部10と、加速度センサ2により計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段である微分値判定部11と、加速度センサ2により計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段である積分値判定部12とを備える。さらに、衝突判定装置3は、加速度判定部10、微分値判定部11、積分値判定部12による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定部13を備える。
(衝突判定装置3の動作について)
次に、衝突判定装置3の動作について図4〜図7を参照して説明する。加速度判定部10における所定の条件は、図4に示すように、閾値♯1を超える、または閾値♯1以上の大きさの加速度の絶対値が所定回数を超えて、または所定回数以上周期的に観測される条件である。なお、図4の例では、所定回数は3回である。また、以下の説明では、説明を分り易くするために、閾値に関する説明で「超える」場合のみ説明するが「以上」である場合も含むこととする。
すなわち、加速度センサ2により計測される加速度の絶対値が閾値♯1を超えるような状態は、衝突発生時以外であっても起こり得る。例えば、車両8が走行中に道路上の段差や小石の上を通過したような場合には、加速度センサ2によって閾値♯1を超える大きさの加速度の絶対値が計測される場合がある。よって、閾値♯1を超える加速度の絶対値が3回以上計測されたときに条件を満足するとして判定する。なお、計測時間の最大値t1は、最大で100ms(ミリ秒)になる。
微分値判定部11における所定の条件は、図5に示すように、所定のサンプリング間隔で取得した2以上の加速度の微分値の差分の絶対値が閾値♯2を超える条件である。なお、サンプリング間隔t2は、例えば、1msから数msである。
すなわち、加速度の微分値は、加速度の増加率を表す。加速度の増加率が大きければ、これにより大きな加速度変化が生じていることがわかる。一方、前述したように、車両8が走行中に道路上の段差や小石の上を通過したような場合にも、加速度センサ2によって増加率の大きな加速度が計測される場合がある。しかしながら、このような段差や小石による場合と衝突時とでは、加速度の増加率の大きさには大差がある。そこで、微分値判定部11では、所定のサンプリング間隔で取得した2点以上の加速度の微分値の差分の絶対値を調べることにする。そして、微分値判定部11では、この絶対値が閾値♯2を超えたか否かを判定する。すなわち、
|微分値n−微分値(n−1)|>閾値♯2
である。これにより、微分値判定部11は、車両8が走行中に道路上の段差や小石の上を通過したような場合に発生する加速度の増加率の大きさとは明らかに大差のある加速度の増加率の大きさを検出することができる。
積分値判定部12における所定の条件は、図6に示すように、加速度の積分値が閾値♯3を超える条件である。なお、図6の例では、積分時間の最大値は50msである。上述した図4に示す加速度判定部10による判定や図5に示す微分値判定部11による判定は、ごく短時間に発生する事象についての判定である。すなわち、加速度判定部10や微分値判定部11の判定は、数ms以内の判定である。もし、車両8が走行中に道路上の大きな段差や比較的大きな小石の上を通過したような場合には、稀にではあるが加速度判定部10や微分値判定部11の判定結果が所定の条件を満たす場合も有り得る。このような場合の誤判定を回避するために、積分値判定部12による判定時間は、加速度判定部10や微分値判定部11による判定時間よりも若干長い判定時間を有する。すなわち、積分値と閾値♯3の関係を短時間では積分値が閾値♯3を超えないように設定している。そして、積分値判定部12の積分値が閾値♯3を超えるときに条件を満たしたと判定する。
次に、衝突判定部13の判定手順を図7のフローチャートを参照して説明する。衝突判定部13は、加速度判定部10により加速度センサ2による加速度を監視する(ステップS1−1)。これと並行して、衝突判定部13は、微分値判定部11により加速度センサ2による加速度の微分値を監視する(ステップS1−2)。さらに、これと並行して、衝突判定部13は、積分値判定部12により加速度センサ2による加速度の積分値を監視する(ステップS1−3)。
加速度判定部10が所定条件である閾値♯1を超えたという条件を満足し(ステップS2−1のYes)、微分値判定部11が所定条件である閾値♯2を超えたという条件を満足し(ステップS2−2のYes)、積分値判定部12が所定条件である閾値♯3を超えたという条件を満足したとする(ステップS2−3のYes)。このような場合には、衝突判定部13は、加速度判定部10、微分値判定部11、積分値判定部12が共に所定条件を満足したとして(ステップS3のYes)、衝突発生と判定する(ステップS4)。
(自動制動制御装置1の全体的な動作について)
次に、自動制動制御装置1の全体的な動作について説明する。自動制動制御装置1の制御部5は、衝突判定装置3により衝突が検出されたときには車両8を制動する。このときに、制御部3 は、車速計(図示省略)からの車速情報に基づき車両8の速度が所定の速度以下となるまで最大の制動力により車両8を制動する。ここで、所定の速度とは、例えば、3km/hである。なお、制動力という表現の代わりに制動減速度という表現を用いることもできるが、本実施例では、制動力という表現を用いることとする。
このときの制御部5の動作手順を図8のフローチャートを参照して説明する。制御部5は、図8に示すように、衝突判定装置3およびレーダ4により衝突を監視する(ステップS10)。衝突判定装置3またはレーダ4が衝突を検出したときには(ステップS11のYes)、制御部5は、ブレーキアクチュエータ6を制御することにより制動制御を開始する(S12)。このとき、制御部5は、ブレーキアクチュエータ6を、最大の制動力を発生させるように制御する。ブレーキアクチュエータ6は、制御部5からの制御に基づきディスクブレーキなどを動作させて最大の制動力を発生させる。併せて、制御部5は、車速計からの車速情報を監視し(ステップS13)、自車速が所定の速度(例えば、3km/h)以下になると(ステップS14のYes)、制動制御を終了する(ステップS15)。
なお、自動制動制御装置1が制動制御を実行中に、運転者の制動操作が有り、当該制動操作による制動力の方が自動制動制御装置1による制動力よりも大きい場合には、制御部5は、運転者の制動操作を優先させる。しかしながら、以下では、運転者の制動操作による制動力の方が自動制動制御装置1による制動力よりも大きくなることは無いものとして説明する。
(自動制動制御装置1によりもたらされる効果について)
自動制動制御装置1によりもたらされる効果について図9を参照して説明する。図9は、横軸に時間をとり、縦軸に制動力をとる。運転者が前方の障害物を発見し、手動または足を動かすことにより制動操作を行っているときに、障害物と自車とが衝突すると、エアーバックの膨張の衝撃あるいは衝突の衝撃により、運転者の制動操作が困難になる。これにより、車両8の制動力が解放され、無制動状態になる場合がある。そのような状況下でも、衝突直後から自動制動制御装置1が作動することにより、車両を短時間の内に停止させることができる。このため、二重衝突、三重衝突などの多重衝突時の被害を小さくすることができる。
(本発明の第二の実施の形態に係る自動制動制御装置1Aの構成について)
本発明の第二の実施の形態に係る自動制動制御装置1Aの構成を図10に示す。自動制動制御装置1Aは、自動制動制御装置1を、衝突前自動制動制御と併用した場合の実施の形態である。自動制動制御装置1Aの構成は、自動制動制御装置1の構成とは僅かに異なる。以下では、本発明の第一の実施の形態と同一または同種の部材は同一または同一系の符号を用いて説明し、その説明を省略または簡略化し、かつ異なる部材について主として説明する。
ここで衝突前自動制動制御とは、車両8の進行方向に有る対象物との距離の情報を含むレーダ4の出力に基づき運転操作がなくとも制御部5Aが自動的に制動制御を行うものである。制御部5Aは、レーダ4の出力により得られた対象物と車両8との相対距離および相対速度とに基づき導出されるTTCの予測値が設定値を下回ったときに自動的に段階的な制動制御を行うものである。
自動制動制御装置1Aは、図10に示すように、制御部5Aに、制動パターン選択部20および制動パターン記憶部21を備える。制動パターン選択部20は、TTCに応じて制動パターン記憶部21内に記憶されている制動パターンを選択する。また、制御部5Aは、制動制御ECU(Electronic Control Unit)によって構成される。制御部5Aを構成する制動制御ECUは、ブレーキ情報、エンジン情報、舵角情報、ヨーレイト情報、車速情報を取り込み、ブレーキ指示、警報表示やブザー音の指示を行う。
自動制動制御装置1Aに係る他の構成部材としては、ステアリングセンサ30、車速センサ31、ヨーレイトセンサ32、ゲートウェイECU33、メータECU34、CAN(Control Area Network)35、エンジンECU36、エンジン37、軸重計38、EBS(Electric Braking System)_ECU39、ブレーキアクチュエータ6を備える。
ステアリングセンサ30は、ステアリングの舵角を検出するセンサである。車速センサ31は、車速を検出するセンサである。ヨーレイトセンサ32は、車両8の旋回方向への角度の変化(ヨーレイト)を検出するセンサである。ゲートウェイECU33は、これらステアリングセンサ30、車速センサ31、ヨーレイトセンサ32の出力を取り込み、舵角情報、車速情報、ヨーレイト情報を出力するECUである。メータECU34は、警報表示やブザー音の指示を取り込み、メータパネル上の所定の表示部に表示する制御を行うECUである。CAN35は、制御部5Aである制動制御ECU、ゲートウェイECU33、メータECU34、エンジンECU36、軸重計38、EBS_ECU39を相互に接続する伝送路である。
エンジンECU36は、運転者のアクセル操作に基づく燃料の噴射量制御手段を取り込み、エンジン37に対して燃料噴射制御を行うと共に、この噴射量制御の情報をエンジン情報として出力するECUである。軸重計38は、荷台を支える車軸40に設けられており、荷物の積載量を計測するための計測器である。軸重計38の車両8Aにおける取付位置を図11に示す。軸重計38は、荷台を支える車軸40にかかる荷重を測定することにより、車体重量を実測する。しかしながら、車体重量を検出する方法としては様々な方法が知られている。したがって、車体重量検出では、これらの様々な車体重量の検出方法のいずれを用いてもよい。例えば、走行中における車体の挙動を監視することによって車体重量を推定してもよい。ここで、車体の挙動とは、車体の揺れの振幅や周期などである。このような車体の揺れの振幅や周期は、車体重量に応じて変化する。よって、車体の揺れの振幅や周期を調べることによって車体重量を推定することができる。
また、EBS_ECU39は、ブレーキ指示を取り込んで、ブレーキアクチュエータ6に対してブレーキ駆動を指示すると共に、このブレーキ駆動の情報をブレーキ情報として出力するECUである。
(自動制動制御装置1Aにおける衝突判定装置3Aの構成について)
次に、自動制動制御装置1Aにおける衝突判定装置3Aの構成を図12および図13を参照して説明する。衝突判定装置3Aの構成は、衝突判定装置3の構成とは僅かに異なる。以下では、衝突判定装置3と同一または同種の部材は同一または同一系の符号を用いて説明し、その説明を省略または簡略化し、かつ異なる部材について主として説明する。
衝突判定装置3Aは、車両8Aの車体重量に応じて閾値♯1、♯2、♯3を変更するところが衝突判定装置3とは異なる。よって、衝突判定装置3Aを用いるためには、車体重量を検出する必要がある。車体重量を検出する方法としては様々な方法が知られている。したがって、衝突判定装置3Aのための車体重量検出では、これらの様々な車体重量の検出方法のいずれを用いてもよい。図12は、衝突判定装置3Aのブロック構成図である。衝突判定装置3Aを車両8Aに適用するためには、車両8Aの車体重量の測定が必須である。車体重量の測定方法は様々であり、どのような方法を用いてもよいが、ここでは車軸40に備えた軸重計38を用いる。衝突判定装置3Aの閾値変更部50は、軸重計38の測定結果を入力し、この測定結果に応じて加速度判定部10A、微分値判定部11A、積分値判定部12Aの閾値♯1、♯2、♯3をそれぞれ変更する。閾値変更部50は閾値テーブル51を備える。
図13は閾値テーブル51の一例を示す図である。車両8Aの車体重量において変化する部分は、積載重量である。よって、閾値テーブル51は、積載重量に対応する閾値♯1、♯2、♯3の値が記録されている。積載重量(単位はt:トン)は、空荷(0.0t)から0.5tずつ増加して最大積載量の2tまでの分類がある。車両8Aは、空荷の状態が最も質量が小さく動き易いので、衝突時に最も大きな加速度が発生する。したがって、閾値♯1、♯2、♯3共に、空荷では最も閾値が大きく、積載重量が増加するのに伴って閾値も小さくなっている。なお、閾値♯1の単位は加速度そのものなのでm/s2、閾値♯3の単位は加速度の積分値でありやはりm/s2である。閾値♯2は加速度の微分値の差分の絶対値なので単位は記載していない。なお、「G」は1G=9.8065m/s2である。
(自動制動制御装置1Aの動作について)
次に、自動制動制御装置1Aの動作について図14〜図29を参照して説明する。制御部5A は、車間距離が車両速度に対応する設定値を下回ったときに自動的に段階的な制動制御を行う。段階的な制動制御パターンを図14に示す。制御部5Aは、図14に示すように、時系列的に三段階にわたり制動力を徐々に増大させる。図14の例では、まず、「警報」と記された第一段階で、0.1G(=0.1×9.8065m/s2)程度の制動をTTC2.4秒から1.6秒までかける。この段階では、未だ、いわゆる急制動がかかった状態にはなっておらず、ストップランプが点灯することにより後続車に対し、これから急制動が行われることを知らせることができる。
次に、「拡大領域制動」と記された第二段階で、0.3G程度の制動をTTC1.6秒から0.8秒までかける。最後に、「本格制動」と記された第三段階で、最大の制動(0.5G程度)をTTC0.8秒から0秒までかける。
また、運転者が上記に示した制動力以上の強い制動操作を行った場合には、より強い制動力が優先して働くようにする。ただし、運転者の制動操作は、EBS_ECU39に対するブレーキ指示として作用し、運転者が万が一過剰な制動操作を行った場合でもEBS_ECU39が適切にブレーキアクチュエータ6の制動力を調整する。
また、制御部5Aは、積載貨物や乗客の重量に応じて制動パターンを変更する制動パターン選択部20を含む。変更する方法としては、制御部5Aの制動パターン記憶部21に、予め「空積時」、「半積時」、「定積時」における制御パターンを複数記憶しておく。制動パターン選択部20は、重量に応じてこれらの制動パターンから適合(または近似)する制動パターンを選択する。積載貨物や乗客の重量情報は、軸重計38によって得られ、制御部5Aの制動制御ECUに取り込まれる。
以上説明した制御部5Aの動作手順を図15のフローチャートを参照しながら説明する。図15のフローチャートは空積時(図16)の制動パターンを例にとって説明を行う。しかしながら、半積時(図17) または定積時(図18) においても制御部5Aの動作は図15のフローチャートの手順に準じる。
ここで、図16〜図18の制動パターンについて説明する。図16、図17、図18は、それぞれ空積時、半積時、定積時(満積時)の制動パターンである。図16〜 図18における直線c、f、iは、操舵回避限界直線と呼ばれるものである。また、図16〜 図18における曲線B、D、Fは、制動回避限界曲線と呼ばれるものである。すなわち、操舵回避限界直線とは、障害物までの一つの相対距離および障害物との一つの相対速度の関係において、所定のTTC(ここでは0.8秒)以内にハンドル操作によって衝突を回避可能な限界を示す直線である。すなわち、直線c、f、iの上部の区域であれば衝突を回避可能で、下部の区域であれば衝突を回避できないことを示す。ここで直線bは、TTCが1.6秒あるときに衝突までの相対速度と相対距離との関係を示し、直線aは、TTCが2.4秒のときの直線bと同じ関係を示すものである。直線eは、TTCが1.6秒を超える値のもので、直線hは、TTCが直線eのものよりさらに大きいものである。
また、制動回避限界曲線とは、障害物までの一つの相対距離および障害物との一つの相対速度の関係において、所定のTTC(ここでは1.6秒)以内に最大制動操作によって衝突を回避可能な限界を示す曲線である。すなわち、曲線B、D、Fの上部の区域であれば衝突を回避可能で、下部の区域であれば衝突を回避できないことを示す。ここで曲線Aは、TTCが2.4秒のときに最大制動操作によって衝突を回避可能な限界を示す曲線である。曲線Cは、TTCが2.4秒を超える値のときの曲線Aに対応する曲線で、曲線Eは、TTCが曲線Cを超えるときの曲線Aに対応する曲線である。
図16〜図18において、これらの操舵回避限界直線c、f、iまたは制動回避限界曲線B、D、Fの下側の領域の内、双方の領域が重なる領域では、もはやハンドル操作によってもブレーキ操作によっても衝突を回避することはできない。
例えば、図16の空積時の例では、操舵回避限界直線cは、TTCが0.8秒に設定されている。ここでは、操舵回避限界直線cの上側に、TTCが2 .4秒である場合の直線aを設け、TTCが1.6秒である場合の直線bを設ける。また、TTCが0.8秒に設定された制動回避限界曲線Bの上側にTTCが1.6秒に設定された制動回避限界曲線Aを設ける。当初の車両の状態は、図16の黒点Hに示す障害物との相対距離および相対速度を有している。この車間距離と相対速度の計算は、ステップS20において所定の時間間隔で行っている。そして、ステップS21において、制御部5Aは、TTCの計算を行う。ステップS22において算出されたTTCが所定値以下か否かを制御部5Aは判断する。TTCが2.4秒を超えていると、ステップS20に戻る。ステップS22でYesであれば、ステップS23へ移行する。
次第に相対距離が短くなり、直線a(=TTC2.4秒)の位置に来たとき制御部5AはステップS23でNoと判定し、ステップS24へ移行し、警報モードとなる(図16の領域(1))。警報モードでは、0.1G程度の制動をTTC2.4秒〜1.6秒までかける。この期間は、ストップランプを点灯させ、後続車にブレーキをかけることを知らせる意義がある。
さらに相対速度が下がり、直線bの位置に来たときには、拡大領域制動モードとなる(図16の領域(2))。図15のフローチャートに基づけば、ステップS24で警報モードに入ると0.1G程度の制動をかけ始めると共にフロー上はリターンし、ステップS22の判定がYesでステップS23の判定がNoである限り、ステップS20〜S24を繰り返す。そして、ステップS23でYesと判定されるとステップS25へ移行し、ステップS25では判定がNoとなりステップS26へ移行し、拡大領域制動モードとなる。
拡大領域制動モードでは、0.3G程度の制動をTTC1 .6秒〜0
.8秒までかける。操舵回避限界直線cの位置に来たときには、本格制動モードとなる(図16の領域(3))。図15のフローチャートに基づけば、ステップS25で拡大領域制動モードに入ると0.3G程度の制動をかけ始めると共にフロー上はリターンし、ステップS22、S23の各判定がYesでステップS25の判定がNoである限り、ステップS20〜S26を繰り返す。そして、ステップS25でYesと判定されるとステップS27へ移行し、ステップS27では判定がNoとなりステップS28へ移行し、本格制動モードとなる。本格制動モードでは、最大の制動力(0.5G程度)をTTC0.8秒〜0秒までかける。図15のステップS21の計算によれば、TTCが0秒と計算されたときに衝突が起こることになる。しかし、実際には、自車速が制動制御によって加速度的に小さくなることと計算時間間隔があるため、ステップS21の最終計算結果のTTCよりも実際の衝突までのTTCは長くなる。
すなわち、自動制動制御装置1AにおけるTTCの計算では、精密な距離測定や複雑な演算処理を極力省き、汎用の簡易な距離測定装置( 例えば、ミリ波レーダ)や演算装置を用いることを前提としている。このような配慮は、車両の製造コストあるいは維持費を低く抑えるために有用である。よって、厳密には、対象物である先行車と自車とは、制動(減速)によって相対速度が変化する運動をするため相対加速度が生ずる運動を行っている。したがって、TTC計算も加速度運動に基づき計算しなければならない。
しかしながら、自動制動制御装置1Aでは、単に等速運動を行っている、すなわち等速度で互いが近づくものとしてTTCを計算する。これにより、自動制動制御装置1Aでは、精密な距離測定や複雑な演算処理を省いている。また、自動制動制御装置1Aで、このような等速運動とみなした計算を行うことにより、計算されたTTCの値は実際のTTCの値よりも小さくなるが、これは安全側への誤差であるから容認しても何ら支障はない。
また、図17は半積時の例であり、図18は定積時の例である。等しい制動力同士で比べれば、積載貨物や乗客の重量が増すにつれて制動距離も長くなるため、操舵回避限界直線f、iおよび制動回避限界曲線D、Fも図の上方にそれぞれ移動する。すなわち、上部領域と領域(1)とを区切るTTCは、空積時は2.4秒であるが、半積時はその値より大きい値である。2.4秒+α1(α1は0秒を超える時間)となり、定積時はさらに大きい値である2.4秒+α1+α2(α2は0秒を超える時間)となる。また、領域(1)と領域(2)とを区切るTTCは、空積時は1.6秒とされているが半積時はその値より大きな値である1.6秒+β1(β1は0秒を超える時間)となり、定積時は1.6秒+β1+β2(β2は0秒を超える時間)となる。同様に、空積時の領域(2)と領域(3)を区切る0.8秒のTTCは、半積時には0.8秒+γ1となり、定積時には0.8秒+γ1+γ2(γ1、γ2は共に0秒を超える時間)となる。これにより、領域(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の面積は、積載貨物や乗客の重量に応じて大きくなる。
図16における直線a〜cは、図17における直線d〜f、図18における直線g〜iに対応し、図16における曲線A、Bは、図17における曲線C、D、図18における曲線E、Fに対応し、図16における黒点H は、図17における黒点H 、図18における黒点Hに対応する。
なお、空積時における段階的制動制御の制動パターンは、図14に示すようになる。また、半積時における段階的制動制御の制動パターンは、図19に示すようになる。また、定積時における段階的制動制御の制動パターンは、図20に示すようになる。積載量が増加すると段階的制動制御の開始時点が早くなることがわかる。
次に、図15に示すフローチャートのステップS20〜S28までを再度まとめて説明すると共にステップS29以降について説明する。
図15に示すように、制御部5Aは、ステップS20では、車両8Aと先行車との車間距離および先行車の車速をレーダ4により測定して監視する。また、制御部5Aは、自車速を車速センサ31により測定して監視する。さらに、制御部5Aは、軸重計38により積載貨物や乗客の重量を測定して監視する(ステップS20)。制御部5Aの制動パターン選択部20は、当該重量の測定結果に基づき制動パターン(図16〜図18)のいずれかを予め選択する。以下の説明は、図16の制動パターン(空積時)が選択される例である。
制御部5Aは、車間距離、自車速、先行車の車速によりTTCを計算する(ステップS21)。計算方法は、
車間距離/(自車速−先行車の車速)
である。制御部5Aは、TTCが所定値(上部領域と領域(1)とを区切る値)以下であり(ステップS22のYes)、TTCが図16に示す(1)の領域にあれば(ステップS23のNo)、「警報」制動制御を実行する(ステップS24)。また、制御部5Aは、TTCが図16に示す(2)の領域にあれば(ステップS23のYesでステップS25のNo)、「拡大領域制動」制御を実行する(ステップS26)。また、制御部5Aは、TTC が図16に示す(3)の領域にあれば(ステップS23、S25でYesでステップS27のNo)、「本格制動」制御を実行する(ステップS28)。
また、制御部5Aは、ステップS28において「本格制動」制御が実行された後に、図7で説明したフローを実施する(ステップS29)。また、制御部5Aは、ステップS29の処理と並行してTTCを監視し、衝突判定許可範囲時間を設定する(ステップS30)。また、制御部5Aは、ステップS29の処理と並行して「本格制動」の作動時間を監視する(ステップS31)。
図21は、衝突判定許可範囲時間の設定方法を説明するための図である。図21に示すように、制御部5Aは、まず、「本格制動」制御実行(ステップS28)となった時点で図7のフローを実行開始し(ステップS29の開始)、併せてTTCの監視を開始し(ステップS30の開始)、本格制動の作動時間の監視を開始する(ステップS31の開始)。そして、TTCがTa秒になった時点で、レーダ4による距離検出は限界点になるとする。よって、以降の挙動は推測するしかない。
ここで、例えば、レーダ4による距離検出限界点においてステップS28の「本格制動」が「解除」されたと仮定した場合にはその距離検出限界点の車速が維持されるためにTa秒後に実際の衝突が発生すると予測できる。また、レーダ4による距離検出限界点においてステップS28の「本格制動」をそのまま「継続」すれば、車速は減速を続けるためにレーダ4による距離検出限界点からT2=(Va/G)±√((Va 2−2VaaG)/G2))秒後に実際の衝突が発生すると予想できる。ただし、Vaはレーダ4の距離検出限界点における車両の相対速度、Gはレーダ4の距離検出限界点における車両減速度である。
これによりレーダ4の距離検出限界点以降におけるTTCのとり得る時間の範囲が特定できる。すなわち、「本格制動」は解除されないのであるから、レーダ4の距離検出限界点からT1(=Ta)秒後までの間での衝突は起こり得ない。よって、レーダ4の距離検出限界点からT1秒後で衝突判定許可時間が開始され、レーダ4の距離検出限界点からT2秒後で衝突判定許可時間が終了することが適当である。したがって、レーダ4の距離検出限界点からT1(=Ta)秒後からのT3(=T2−T1)秒間が衝突判定許可時間になる。制御部5Aは、ステップS30でTTCを監視することにより、この衝突判定許可時間を計算して設定する。これにより、制御部5Aは、この衝突判定許可範囲時間を逸脱した衝突判定は誤りであるので無視する。このようにして、制御部5Aは、衝突判定許可範囲時間内に図7のフローによりステップS4で衝突発生と判定された場合には(ステップS32のYes)、「衝突後制動」制御を実行する(ステップS33)。なお、TTCがTa秒になると、制御部5Aの中または外に配置されるタイマ(図示省略)を稼働させ、衝突判定許可範囲時間を設定している。
さらに、ステップS33の処理により「衝突後制動」制御が実行された後のフローを図22のフローチャートに示す。制御部5Aは、「衝突後制動」制御の実行が決まると(ステップS33)、そのまま「本格制動」制御を引き継ぐ(ステップS34)。制御部5Aは、車速センサ31からの車速情報を監視し(ステップS35)、自車速が所定の速度(例えば、3km/h)以下になると(ステップS36のYes)、引き継いでいた「本格制動」制御を終了する(ステップS37)。これにより、図23に示すように、衝突以前から段階的な制動制御を開始し、衝突後に、自車が所定の速度以下になるまで最大の制動力である「本格制動」制御が継続する。
さらに、ステップS37の処理により「本格制動」制御が終了した後のフローを図24のフローチャートに示す。制御部5Aは、ステップS37の処理により「本格制動」制御が終了すると、「本格制動」の制動力と比較して制動力を弱くして「停車後制動」制御を開始する(ステップS38)。このように制動力を弱める理由は、既に自車は停車しており、「本格制動」に必要とした強い制動力は必要としないからである。これにより、制動に要する負荷を軽減させることができる。
その後、「停車後制動」制御を行っているときに(ステップS38)、所定の操作が行われる、あるいは、所定時間経過すると(ステップS39のYes)、制動力を解放する(ステップS40)。これによれば、例えば、坂道などのような傾斜地で停車した場合に、制動力を継続させることによって、いったん停車した車両が再び動き出すことを回避することができる。所定の操作は、運転席から行う操作でもよいし、直接ブレーキアクチュエータ6 に対して行う操作でもよい。また、所定の時間は、例えば、傾斜地で停車した場合に、自車が再び動き出さないような処置( 車止めの設置など) がとられると予想される時間(例えば、10分間) である。なお、図25は、ステップS37〜S40による制動パターンである。
(本発明の実施の形態の自動制動制御装置1、1Aによりもたらされる効果について)
自動制動制御装置1、1Aによれば、衝突が発生した後の制動制御を行うことにより、衝突が発生した後の被害を低く抑えることができる。特に多重衝突が生じる危険を抑えることができ、仮に多重衝突が生じてもその被害を低く抑えることができる。また、いきなり最大の制動力を用いるのではなく、徐々に段階的に制動力を増大させていくことにより、トラックやバスの運転者が通常行っている制動パターンに近い制動パターンとすることができるため、車両の安定性を保ちつつ、車速を減速させることができる。
また、第二の実施の形態では、車両8Aの速度が所定の速度(例えば、3km/h)以下になってから所定の操作が行われるまでの間は制動力を継続させる。これにより、例えば、坂道などのような傾斜地で停車した場合に、制動力を継続させることによって、いったん停車した車両が再び動き出すことを回避することができる。
さらに、車両8Aの速度が所定の速度(例えば、3km/h)以下になってから所定の時間が経過するまでの間は制動力を継続させる。これによれば、例えば、傾斜地で停車した場合に、自車が再び動き出さないような処置( 車止めの設置など) がとられると予想される時間内は、制動力を継続させることができる。これにより、制動力の継続を解除するための特別な操作を行う必要はなく、事後処理を簡単化することができる。
また、第二の実施の形態では、停車後の制動力は、停車するまでの制動力に比べて弱くする。これによれば、最大の制動力を長時間継続させておく必要はなく、制動力の発生に要する負荷を軽減させることができる。
(プログラムについて)
また、自動制動制御装置1、1Aの各部は、所定のソフトウェア(請求項でいうプログラム)により動作する汎用の情報処理装置(CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal
Processor)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)など)などによって構成されてもよい。例えば、汎用の情報処理装置は、メモリ、CPU、入出力ポートなどを有する。汎用の情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、汎用の情報処理装置には、自動制動制御装置1、1Aの各部の機能が実現される。
なお、汎用の情報処理装置が実行する制御プログラムは、自動制動制御装置1、1Aの出荷前に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、自動制動制御装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、制御プログラムの一部が、自動制動制御装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。自動制動制御装置1、1Aの出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶される制御プログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、制御プログラムは、汎用の情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
(変形例)
本発明の実施の形態はその要旨を逸脱しない限り、様々に変更が可能である。例えば、加速度センサ2を予め車両8、8Aに備えられているものとして説明したが、加速度センサ2を含めて衝突判定装置3、3Aを構成してもよい。なお、衝突の判定を3つの異なる観点で行っているが、より簡略化するために、実値と積分値の2つのみ、または、微分値と積分値の2つのみとしてもよい。また、実値と微分値の2つとしてもよい。また、逆に、上述した3つの観点に加え、さらに他の観点を加えるようにしてもよい。
また、加速度判定部10、10A、微分値判定部11、11A、積分値判定部12、12A、衝突判定部13として機能ブロックを分けて説明したが、これらを全て制御部として1つの機能ブロックに集約してもよい。この場合には、上述したソフトウェア(請求項でいうプログラム)を汎用の情報処理装置にインストールすることによってこの制御部の機能を実現してもよい。
また、軸重センサ38によって測定した車体重量を用いたが、様々な方法で測定された車体重量を用いることができる。前述したように、走行中における車体の挙動を監視することによって車体重量を推定してもよい。ここで、車体の挙動とは、車体の揺れの振幅や周期などである。このような車体の揺れの振幅や周期は、車体重量に応じて変化する。よって、車体の揺れの振幅や周期を調べることによって車体重量を推定することができる。また、例えば、車外に設けられた車体重量の測定装置により測定された計測値を運転者等が操作によって自動制動制御装置1Aに入力してもよい。この場合には、自動制動制御装置1Aにキーボードなどの入力装置を備える。あるいは、車外に設けられた車体重量の測定装置により測定された測定値を無線または赤外線などにより通信を用いて自動制動制御装置1Aに入力してもよい。この場合には、自動制動制御装置1Aには無線または赤外線などによる通信装置を備える。
また、車体重量により閾値♯1、♯2、♯3を変更するのと併せて、車両8Aが上り坂を走行中である場合、平坦地を走行中である場合、下り坂を走行中である場合などの道路環境に応じて閾値♯1、♯2、♯3を変更するようにしてもよい。このような道路環境の変化は、傾斜計などを車両8Aに搭載することによって自動制動制御装置1Aが認識することができる。その他にもカーナビゲーションシステムによって道路環境の変化を自動制動制御装置1Aが認識することができる。
また、複数組の加速度センサ2および衝突判定装置3、3Aを、車両8、8Aの複数の異なる箇所に備えてもよい。これにより、車両8、8Aの衝突によって一部の加速度センサ2および衝突判定装置3、3Aが壊れても残った他の加速度センサ2および衝突判定装置3、3Aによって確実に衝突を判定することができる。また、加速度判定部10、10Aと、微分値判定部11、11Aと、積分値判定部12、12Aは、それぞれ1つの加速度センサ2からのデータを利用しているが、複数の加速度センサ2を設け、その複数の加速度センサ2のデータを利用するようにしてもよい。
あるいは、衝突判定装置3、3Aについては、衝突によって破損することが無いように、保護ケースなどの内部に収容して車両8、8Aの衝突によって破損する可能性が低い箇所に1個備えておく。一方で、この衝突判定装置3、3Aに加速度の情報を提供する複数の加速度センサ2を、車両8、8Aの加速度を検出し易い箇所に複数個備えてもよい。
本発明の第一の実施の形態に係る自動制動制御装置のブロック構成図である。 図1の自動制動制御装置を車両に搭載した状態を示す図である。 図1の自動制動制御装置における衝突判定装置のブロック構成図である。 図3に示す衝突判定装置中の加速度判定部における加速度判定を説明するための図である。 図3に示す衝突判定装置中の微分値判定部における微分値判定を説明するための図である。 図3に示す衝突判定装置中の積分値判定部における積分値判定を説明するための図である。 図3に示す衝突判定装置の衝突判定手順を示すフローチャートである。 図1に示す自動制動制御装置の動作手順を示すフローチャートである。 図1に示す自動制動制御装置の制動パターンを示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係る自動制動制御装置のブロック構成図である。 図10の自動制動制御装置を車両に搭載した状態を示す図である。 図10の自動制動制御装置における衝突判定装置のブロック構成図である。 図12の衝突判定装置における閾値テーブルの一例を示す図である。 図10の自動制動制御装置の制動パターンを示す図である。 図10の自動制動制御装置の動作手順を示すフローチャートである。 図10の自動制動制御装置の制動パターン(空積時)を示す図である。 図10の自動制動制御装置の制動パターン(半積時)を示す図である。 図10の自動制動制御装置の制動パターン(定積時)を示す図である。 図10の自動制動制御装置の制動パターン(半積時)を示す図である。 図10の自動制動制御装置の制動パターン(定積時)を示す図である。 図10の自動制動制御装置における衝突判定許可範囲時間の設定方法を説明するための図である。 図15のフローチャートにおけるステップS33以降の手順を示すフローチャートである。 図22に示すフローチャート実行時の制動パターンを示す図である。 図22に示すフローチャートにおけるステップS37以降の手順を示すフローチャートである。 図24に示すフローチャート実行時の制動パターンを示す図である。
符号の説明
1、1A…自動制動制御装置、2…加速度センサ、3、3A…衝突判定装置、4…レーダ、5、5A…制御部(制動制御手段、制動する手段、衝突前制動制御手段、段階的制動制御手段、禁止する手段、継続させる手段)、6…ブレーキアクチュエータ、7…取付ブラケット、8、8A…車両、10…加速度判定部(第1の判定手段)、11…微分値判定部(第2の判定手段)、12…積分値判定部(第3の判定手段)、13…衝突判定部(衝突判定手段)、20…制動パターン選択部、21…制動パターン記憶部、30…ステアリングセンサ、31…車速センサ、32…ヨーレイトセンサ、33…ゲートウェイECU、34…メータECU、35…CAN、36…エンジンECU、37…エンジン、38…軸重計(車重測定手段)、39…EBS_ECU、40…車軸、50…閾値変更部(閾値を変更する手段)、51…閾値テーブル

Claims (17)

  1. 走行中における障害物との衝突を判定する衝突判定装置と、
    この衝突判定装置により衝突が判定されたときには車両を制動する制動制御手段と、
    を備える自動制動制御装置において、
    上記衝突判定装置は、
    衝突判定許可範囲の時間を設定し、その時間内で衝突が判定されたときに上記車両を制動する制御を行う、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  2. 請求項1記載の自動制動制御装置において、
    前記衝突判定装置は、
    前記車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段と、
    上記加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段と、
    上記加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段と、
    上記第1、第2、第3の判定手段による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする自動制動制御装置。
  3. 走行中における障害物との衝突を判定する衝突判定装置と、
    この衝突判定装置により衝突が判定されたときには車両を制動する制動制御手段と、
    を備える自動制動制御装置において、
    上記衝突判定装置は、
    上記車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定手段と、
    上記加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定手段と、
    上記加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定手段と、
    上記第1、第2、第3の判定手段による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする自動制動制御装置。
  4. 請求項2または3記載の自動制動制御装置において、
    前記第1の判定手段における前記所定の条件は、第1の閾値を超える、または第1の閾値以上の大きさの加速度の絶対値が所定回数を超えて、または所定回数以上周期的に観測される条件であり、
    前記第2の判定手段における前記所定の条件は、所定のサンプリング間隔で取得した2点以上の加速度の微分値の差分の絶対値が第2の閾値を超える、または第2の閾値以上になる条件であり、
    前記第3の判定手段における前記所定の条件は、前記積分値が第3の閾値を超える、または第3の閾値以上となる条件である、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  5. 請求項2記載の自動制動制御装置において、
    前記車両の重量に応じて前記閾値を変更する手段を備える、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の自動制動制御装置において、
    前記制動制御手段は、最大の制動力または制動減速度により車両の速度が所定の速度以下となるまで前記車両を制動する手段を備える、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項記載の自動制動制御装置において、
    前記車両の進行方向に存在する対象物との距離を含むセンサ出力に基づき運転操作がなくとも自動的に制動制御を行う衝突前制動制御手段を備え、
    この衝突前制動制御手段は、前記センサ出力により得られた前記対象物と前記車両との相対距離および相対速度とに基づき導出される前記対象物と前記車両とが所定距離以下となるまでに要する時間の予測値が設定値を下回ったときに自動的に段階的な制動制御を行う段階的制動制御手段を備える、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  8. 請求項7記載の自動制動制御装置において、
    前記段階的制動制御手段は、時系列的に複数段階にわたり制動力または制動減速度を徐々に増大させる制動制御手段を含む、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項記載の自動制動制御装置において、
    前記車両の速度が前記所定の速度以下になってから所定の操作が行われるまでの間は制動力または制動減速度を継続させる手段を備える、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  10. 請求項1から8のいずれか1項記載の自動制動制御装置において、
    前記車両の速度が前記所定の速度以下になってから所定の時間が経過するまでの間は制動力または制動減速度を継続させる手段を備える、
    ことを特徴とする自動制動制御装置。
  11. 請求項9または10記載の自動制動制御装置において、
    前記継続させる手段は、前記制動する手段により発生した制動力または制動減速度以下の制動力または制動減速度を継続させる手段を備える、
    ことを特徴とする記載の自動制動制御装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項記載の自動制動制御装置を備えることを特徴とする車両。
  13. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、請求項1から11のいずれか1項記載の自動制動制御装置の機能を実現することを特徴とするプログラム。
  14. 走行中における障害物との衝突を判定し、衝突と判定されたときには車両を制動する自動制動制御装置が行う衝突判定方法において、
    衝突判定許可範囲の時間を設定し、その時間内で衝突が判定されたときに上記車両を制動する制御を行う、
    ことを特徴とする衝突判定方法。
  15. 走行中における障害物との衝突を判定し、衝突と判定されたときには車両を制動する自動制動制御装置が行う衝突判定方法において、
    上記車両に搭載される加速度センサにより計測された加速度の絶対値の大きさを判定する第1の判定ステップと、
    上記加速度センサにより計測された加速度の微分値の大きさを判定する第2の判定ステップと、
    上記加速度センサにより計測された加速度の積分値の大きさを判定する第3の判定ステップと、
    上記第1、第2、第3の判定ステップの処理による判定結果のいずれもが所定の条件を満たすときに衝突発生と判断するステップと、
    を有することを特徴とする衝突判定方法。
  16. 請求項15記載の衝突判定方法において、
    前記第1の判定ステップの処理における前記所定の条件は、第1の閾値を超える、または第1の閾値以上の大きさの加速度の絶対値が所定回数を超えて、または所定回数以上周期的に観測される条件であり、
    前記第2の判定ステップの処理における前記所定の条件は、所定のサンプリング間隔で取得した2点以上の加速度の微分値の差分の絶対値が第2の閾値を超える、または第2の閾値以上になる条件であり、
    前記第3の判定ステップにおける前記所定の条件は、前記積分値が第3の閾値を超える、または第3の閾値以上となる条件である、
    ことを特徴とする衝突判定方法。
  17. 請求項16記載の衝突判定方法において、
    前記車両の重量に応じて前記閾値を変更するステップを有する、
    ことを特徴とする衝突判定方法。
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