JP2010105149A - 半導体ナノ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は発光特性に優れた半導体ナノ粒子を安価かつ簡便に得ることができる製造方法を提供することを目的の一つとする。
【解決手段】金属塩として少なくとも周期表第11族元素及び周期表第13族元素の塩、ならびに周期表第16族元素を配位元素とする配位子を混合する工程と、前記混合工程により得られた混合物を少なくとも1気圧より高い圧力条件下で脂溶性化合物と共に加熱する工程を含む半導体ナノ粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体ナノ粒子及びその製造方法に関する。
従来より、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSeなどの半導体ナノ粒子が知られている(例えば特許文献1,2参照)。このような半導体ナノ粒子は、その粒径が原子のボーア半径以下、具体的には数十〜数ナノメートル以下にまで小さくなると、量子サイズ効果に起因する特異な物性を示すことが知られている。近年、それらの物性のうち特に光学特性に注目が集まり、新規高性能発光材料としての期待が高まっている。これは、半導体ナノ粒子のサイズ制御により発光波長を自在に制御できること、また励起光照射下において有機色素よりも桁違いに安定であることなどが理由である。
しかしながら、前述したCd系半導体ナノ粒子に置いては、その調製条件が過酷であり、また半導体ナノ粒子自身の毒性及び環境負荷が高いことが実用化に向けての大きな障害になっている。そこで近年、温和な条件で調製可能なカドミウムフリーの半導体ナノ粒子の開発に注目が集まっている。このような半導体ナノ粒子の例として、周期表第11属元素及び周期表第13族元素を含む硫化物からなり、常温で発光を生じる半導体ナノ粒子(以下「11−13−16族半導体ナノ粒子」と呼ぶ)が非特許文献1に開示されている。
非特許文献1に示された11−13−16族半導体ナノ粒子の製造方法は、化学蒸着法(CVD法)で用いられている単分子原料材料の熱分解による半導体製造法を応用したものである。この方法においては、原料となる単分子原料材料の合成が煩雑であり、工業的応用が困難であった。また、入射した光に対してどれだけの発光が得られるか、すなわち発光量子収率は励起波長510nmにおいて4.4%とされており、発光素子としての性能は十分でない上、発光波長の制御が可能であることは示されていない。
一方、特許文献3及び4ではマイクロチャネルを用いて液性の前駆体を加熱混合することで、目的とする11−13−16族半導体ナノ粒子を製造する方法が開示されている。この方法では、原料となる11族及び13族金属の塩に錯化剤を加えて有機溶媒に溶解させ、さらに16族化合物を分子内に含むカルコゲン化合物を溶解させた、2種類の溶液をあらかじめ調製し、マイクロチャネル内で混合加熱することにより11−13−16族半導体ナノ粒子を製造可能であることが示されている。この方法では、11族及び13族元素の混合比を変化させた溶液を用いることで、任意の金属組成を持つ11−13−16族半導体ナノ粒子を合成可能であることが示されており、発光波長が金属組成により制御可能であることも示されている。さらに12族元素により11−13−16族半導体ナノ粒子を被覆可能であることが開示されている。また発光量子収率について、特許文献3中では6.0%、特許文献4中では12族元素による被覆を行わない場合で14.5%という値が開示されている。
しかしながら特許文献3及び4記載の方法では、粒子の製造にあたりマイクロチャネル内での反応を行わなければならないこと、また原料を調製するための手順が煩雑であり、また液体であることから取り扱いに難点がある。
特許文献5には、安価に入手可能な原料を用いて、特殊な器具を用いることなく、簡便な方法で様々な組成の11族及び13族金属を含む単分子原料材料を合成する手法、及び該単分子原料材料の熱分解により11−13−16族半導体ナノ粒子を調製する方法が開示されている。該方法により、簡便な方法で発光波長を制御した11−13−16族半導体ナノ粒子を得ることが可能である。しかし、この方法で得られた11−13−16族半導体ナノ粒子の発光量子収率は約10%とされており、発光量子収率の面では満足するものが得られていない。
以上のように、毒性の高い元素を含まない半導体ナノ粒子の合成が望まれ、様々な手法が提案されている。しかしながら11−13−16族半導体ナノ粒子においては、安価かつ簡便な方法で発光特性に優れたものを得ることは困難であった。
特開2004−243507号広報 特開2004−352594号広報 国際公開第2006/009124号パンフレット 特開2007−169605号広報 国際公開第2007/026746号パンフレット
Castro S.L.,et al. J.Phys.Chem.B,108(2004),12429−112435
本発明はこのような技術的課題を解決するためになされたものであり、発光特性に優れた該半導体ナノ粒子を安価かつ簡便に得ることができる製造方法を提供することを目的の一つとする。また該製造方法より得られた11−13−16族半導体ナノ粒子に関する。
上述した課題を解決するため、本件発明者らは鋭意研究を行ったところ、単分子原料材料を熱分解する際、反応系を少なくとも1気圧よりも高い状態にし、該原料材料を脂溶性化合物の共存下で加熱することにより、発光特性に優れた11−13−16族半導体ナノ粒子を得られうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の発明を提供するものである。
[1]金属塩として少なくとも周期表第11族元素及び周期表第13族元素の塩、ならびに周期表第16族元素を配位元素とする配位子を混合し、該混合物を少なくとも1気圧より高い圧力条件下で脂溶性化合物と共に加熱する工程Aを含むことを特徴とする、半導体ナノ粒子の製造方法。
[2]前記工程Aにおいて、加熱温度が脂溶性化合物の1気圧における沸点以下であることを特徴とする、[1]に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[3]前記工程Aにおいて、金属塩としてさらに亜鉛の塩を含むことを特徴とする、[1]又は[2]に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[4]前記工程Aにおいて金属塩と配位子を混合するにあたり、亜鉛と周期表第11族元素と周期表第13族元素との原子数比率が(1−2x):x:x(但し、0<x≦0.5)となるように混合することを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[5]前記工程Aにおいて、周期表第13族元素がインジウムであることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[6]前記工程Aにおいて、周期表第11族元素が銀であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[7]前記周期表第16族元素が硫黄であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法
[8]前記脂溶性化合物が、炭素数4〜20の炭化水素基を有する含窒素化合物を少なくとも一種類含むことを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[9]前記脂溶性化合物が、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン又はオレイルアミンであることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[10]前記工程Aの処理物に対し、更に周期表第12族元素若しくは周期表第12族元素を含む化合物及び周期表第16族元素若しくは周期表第16族元素を含む化合物を加え、再度加熱する工程Bを含むことを特徴とする、[1]〜[9]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[11]前記工程Bにおいて、周期表第12族元素が亜鉛であることを特徴とする、[10]に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[12]前記工程Bにおいて、周期表第16族元素が硫黄であることを特徴とする、[10]又は[11]に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
[13]少なくとも周期表第11族元素と周期表第13族元素と周期表第16元素を含み、励起波長350nmにおける発光量子収率が15%以上であることを特徴とする、半導体ナノ粒子。
[14]前記周期表第13族元素がインジウムであることを特徴とする、[13]に記載の半導体ナノ粒子。
[15]前記周期表第11族元素が銀であることを特徴とする、[13]又は[14]に記載の半導体ナノ粒子。
本発明によれば、単分子原料材料の熱分解により発光特性に優れた11−13−16族半導体ナノ粒子を得ることができる。
5気圧加圧条件下でのAg0.5In0.5SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の透過電子顕微鏡(TEM)像である。代表的な粒子を黒丸で囲って示した。 ZnSを複合化した、5気圧加圧条件下Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の透過電子顕微鏡(TEM)像である。代表的な粒子を黒丸で囲って示した。 Ag0.5In0.5SCSNEtを各圧力条件下で熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子の、励起波長488nmにおける蛍光スペクトルである。 Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを各圧力条件下で熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子の、励起波長488nmにおける蛍光スペクトルである。 各合成条件により得られた粒子の、励起波長488nmで500nmから900nm間において得られる発光総量を、ゲージ圧に対してプロットしたグラフである。 5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子と、ZnSを複合化した5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子のスペクトルの比較である。 Ag0.5In0.5SCSNEtを、圧力をかけずに熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子と1気圧加圧の条件下で熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子の蛍光スペクトルの比較である。 Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを、圧力をかけずに熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子と1気圧加圧の条件下で熱分解することにより得られた半導体ナノ粒子の蛍光スペクトルの比較である
以下、11−13−16族半導体ナノ粒子を単に半導体ナノ粒子と記述する。
本発明の半導体ナノ粒子の製造方法は、金属塩として、少なくとも周期表第11族元素及び周期表第13族元素の塩、並びに周期表第16族元素を配位元素とする配位子を混合し、該混合物を少なくとも1気圧より高い圧力条件下で脂溶性化合物と共に加熱する工程Aを含む、ことを特徴とする。
上記記載のうち、少なくとも1気圧より高い圧力条件とは、一般的な実験室において常温常圧と考えられる、すなわち25℃、1atmの実験室条件を1気圧とし、加熱前の反応容器内圧力がそれよりも高い圧力状態にあることを指す。加える圧力として、発明の効果を損なわない範囲であればどのような圧力を設定しても良いが、通常は15気圧までであればよく、中でも1〜5気圧がより好適である。圧力を測定する器具として、どのようなものを用いてもかまわないが、ゲージ圧計で計測を行うと、大気圧が0として表示されるので、表示される圧力は加えた圧力そのものとなり、反応条件の設定が行いやすく好ましい。
また工程A中、金属塩として少なくとも周期表第11族元素及び周期表第13族元素の塩、ならびに周期表第16族元素を配位元素とする配位子を混合する際は、発明の効果を損なうものでなければどのような方法を用いてもかまわないが、好適には金属塩及び配位子をそれぞれ溶媒に溶解させ、得られた両溶液を混合する方法が好ましく用いられる。ここで、溶媒は金属塩及び配位子の両方を溶解させることが可能なものであれば特に限定されないが、水が好適に用いられる。
工程Aにおける脂溶性化合物とは、水に難溶である有機化合物を指す。水に対して難溶であるとは、具体的には25℃、1atmの条件下にて等体積の水と混合した場合に、水相と有機相の二相に分かれるような性質を示す化合物を指す。但し、その構造中にアミノ基やカルボキシル基などのプロトン化・脱プロトン化可能な官能基を有している場合、水に対しての溶解性が最も低い状態にて二相に分離するか否かを考えるものとする。また、界面活性を有する化合物の場合、水に難溶である有機化合物と混和して均一相を形成する場合、該界面活性を有する化合物が水相と有機相の二相を形成しなくとも脂溶性化合物として取り扱う。
工程A中、脂溶性化合物と共に加熱する操作において、反応温度としては、使用する原料及び加える圧力によって変わることもあるため一概には言えないが、50℃〜300℃の範囲で設定するのが好ましく、100〜250℃の間で設定するのがより好ましく、用いる脂溶性化合物の1気圧における沸点以下であることが更に好ましい。また、加熱時間についても反応温度、圧力、原料によって好適な範囲が異なるが、通常は数秒〜数時間の範囲で設定するのが好ましく、1〜60分の範囲で設定するのがより好ましい。
また、発明の効果を阻害しない範囲においてさらに別の工程が含まれてもよく、例えば脂溶性化合物と共に加熱する前に混合物を熱処理しても良い。
上述の製造方法において、配位子と混合する金属塩として、発明の効果を阻害しない範囲において周期表第11族元素の塩及び周期表第13族元素の塩以外の元素の塩を用いてもよく、このような元素として亜鉛を好適に用いることができる。
亜鉛塩と周期表第11族元素の塩と周期表第13族元素の塩と第16族元素を配位元素とする配位子とを混合するにあたり、亜鉛と周期表第11族元素と周期表第13族元素との原子数比率(=モル比)が(1−2x):x:x(ただし、0<x≦0.5)となるように混合するのが好ましい。本発明の半導体ナノ粒子は、xの値に応じて、励起光で励起させた後の発光色が異なる性質を有する。具体的にはxの値が大きくなるほど、長波長の発光を示す。このため、xの値を上記範囲内で適宜設定することにより、所望の色に発光する半導体ナノ粒子を製造することができる。なお、xの値が0.5の時には、亜鉛の原子数比率が0になるため、結局のところ周期表第11族元素と周期表第13族元素との原子数比が1:1になるように混合することを意味する。例えば500nm以上の領域で発光を有する半導体ナノ粒子を得る場合、圧力や加熱条件によっても異なるが、xの値として0.3以上であると所望の粒子を得ることができる。
ここで、周期表第13族元素としては、特に限定されるものではないが、例えばGa,In,Tlが挙げられ、このうちGa,Inが好ましく、Inが特に好ましい。
また、周期表第11族元素としては、特に限定されるものではないが、例えばCu,Ag,Auが挙げられ、このうちCu,Agが好ましく、Agが特に好ましい。
周期表第16族を配位元素とする配位子は本発明の効果を阻害しない範囲においてどのようなものを用いても良いが、例えばS,Seが好ましく、特にSが好ましい。ここで、Sを含む配位子としては特に限定されるものではないが、例えば2,4−ペンタンジチオンなどのβ−ジチオン類;1,2−ビス(トリフルオロメチル)エチレン−1,2−ジチオールなどのジチオール類;ジエチルジチオカルバミド酸塩などのジチオカルバメート誘導体などが挙げられる。中でもジチオカルバメート誘導体が好ましく、さらに好ましくはジエチルジチオカルバミド酸塩が好ましい。
脂溶性化合物は発明の効果を阻害しない範囲においてどのようなものを用いても良い。脂溶性化合物は熱分解反応を行う際の分散媒として働くが、加えて熱分解反応により得られうる半導体ナノ粒子の表面に配位する性質を持つものであれば、半導体ナノ粒子の分散安定化に寄与することが考えられるため、より望ましい。かかる脂溶性化合物の具体例としては、例えば炭素数4〜20の炭化水素基を有する含窒素化合物、炭素数4〜20の炭化水素基を有する含硫黄化合物、炭素数4〜20の炭化水素基を有する含酸素化合物などが挙げられる。炭素数4〜20の炭化水素基としては、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;オレイル基などの不飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基;フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ナフチルメチル基などの芳香族炭化水素基などが挙げられ、このうち飽和脂肪族炭化水素基や不飽和脂肪族炭化水素基が好ましい。含窒素化合物としてはアミン類やアミド類が挙げられ、含硫黄化合物としてはチオール類、スルフィド類、ジスルフィド類が挙げられ、含酸素化合物としては脂肪酸類などが挙げられる。これら化合物のうち、25℃、1atmの条件下で液体であり、かつ熱分解時の反応条件において沸騰しないものが望ましい。このうち含窒素脂肪族炭化水素化合物がさらに望ましく、そのような化合物としてノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オレイルアミン等を例示することができる。それらのうち、特に好適なものとしてオレイルアミンが挙げられる。
また、工程Aを含む方法による処理物に対し、更に周期表第12族元素若しくは周期表第12族元素を含む化合物及び周期表第16族元素若しくは周期表第16族元素を含む化合物を加え、再度加熱する工程Bを含んでいてもよい。この操作を行うことで、更に発光特性に優れた半導体ナノ粒子を得ることができる。
ここで、工程Bにおける周期表第12族元素としては、特に限定されるものではないが、例えばZn、Cdが好ましく、特にZnが好ましい。また周期表第12族元素を含む化合物としては、特に限定されるものではないが、たとえば酢酸亜鉛2水和物が例示される。
また、工程Bにおける周期表第16族元素としては、特に限定されるものではないが、例えばS、Seが好ましく、特にSが好ましい。また周期表第16族元素を含む化合物としては、特に限定されるものではないが、たとえばチオアセトアミドが例示される。
なお、発明の効果を損なうものでない限り、工程A及びB以外の操作を含んでもよい。例えば、工程Aで得られた半導体ナノ粒子に対し、不純物を取り除くための精製操作を施しても良い。
得られた半導体ナノ粒子のサイズは、一般的に用いられている方法で測定することができる。特に限定するものではないが、散乱実験又は電子顕微鏡による観測が好ましく用いられる。散乱実験として、特に限定するものではないが動的光散乱法(DLS)や小角X線散乱法(SAXS)を用いることができる。電子顕微鏡による観測として、特に限定するものではないが透過型電子顕微鏡法(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡法(STEM)を用いることができる。これらの方法について、それぞれ散乱実験では溶媒中に存在する半導体ナノ粒子全体の平均サイズを求めることができ、電子顕微鏡法では試料台に存在する個々の半導体ナノ粒子を観察してサイズを求めることができる。半導体ナノ粒子のサイズとして、散乱実験から求めたものと電子顕微鏡による観測から求めたもの、どちらを用いても良いが、両実験から求めた値を併記することができれば更に良い。
本発明の半導体ナノ粒子の発光量子収率は、350nmにおいて、10%以上の発光量子収率を示す。圧力又は金属塩若しくは配位子の原子数比率を実施例に見られるとおり適宜選択することにより、15%以上の発光量子収率を示す粒子を得ることが可能であり、特に好ましい合成条件を選ぶことにより発光量子収率が20%を越える粒子を得ることが可能である。さらに、工程Bを施すことにより発光量子収率が30%を超える粒子を得ることが可能である。なお、本発明の半導体ナノ粒子の発光量子収率の上限については特に制限はないが、本発明の製造方法においては80%以下のものが好ましく得られる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
実施例1
[Ag0.5In0.5SCSNEtの合成]
硝酸インジウム3水和物0.4436g、硝酸銀0.2123gをはかり取り、純水に溶解させメスフラスコで100mLにメスアップして金属イオン溶液を調製した。これをA液とする。N,N−ジエチルジチオカルバメート1.1234gをはかり取り、純水に溶解させメスフラスコで100mLにメスアップしてジチオカルバメート溶液を調製した。これをB液とする。B液を30℃に加熱し、撹拌をしながらここにA液を全量加えたところ、黄色の沈殿形成を得た。30分間の加熱撹拌を行った後、遠心分離にて沈殿と上澄みを分離し、沈殿を回収した。純水に再懸濁させて遠心分離を行う工程を3回繰り返したのち、メタノールに再懸濁させて遠心分離を行い、沈殿を回収した。この沈殿を16時間減圧乾燥し、Ag0.5In0.5SCSNEtを得た。
実施例2
[Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの合成]
硝酸亜鉛6水和物0.1084g、硝酸インジウム3水和物0.3825g、硝酸銀0.1843gをはかり取り、純水に溶解させメスフラスコで100mLにメスアップして金属イオン溶液を調製してA液とした他は、実施例1と同様の手順を経ることでZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを得た。
実施例3
[1気圧加圧条件下、Ag0.5In0.5SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
内容量300mLの反応用オートクレーブ(ブッヒグラスウスター社製)にレギュレーターを介してアルゴンボンベを接続したものを系とした。スターラーバー及びAg0.5In0.5SCSNEt100mgを入れて密閉した後、真空ラインに接続してアルゴン置換を3回行った。オレイルアミン10mLを加えてオートクレーブを再度密閉し、内部をアルゴンにてゲージ圧計が1気圧を示すように加圧した。この状態でオートクレーブを180℃のオイルバスに浸漬し、撹拌を行いながら4分の熱分解反応を行った。反応終了後、内部の圧力が加温前の状態に戻るまでオートクレーブを室温にて放置した後、バルブをゆっくりと開けて内部の圧力を開放した。得られた懸濁液に対して2500rpm、15分の遠心分離を行い、上澄みを回収した。この上澄みを0.45μmのシリンジフィルターを通して濾過した後、メタノール3mLを加えて沈殿を形成させ、2500rpm、5分の遠心分離を行って上澄みを除去した。得られた沈殿物に対してクロロホルムを加え、半導体ナノ粒子のクロロホルム分散液を得た。
実施例4
[3気圧加圧条件下、Ag0.5In0.5SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
ゲージ圧計が3気圧を示すように加圧した他は、実施例3と同様の方法で実施した。
実施例5
[5気圧加圧条件下、Ag0.5In0.5SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
ゲージ圧計が5気圧を示すように加圧した他は、実施例3と同様の方法で実施した。
実施例6
[1気圧加圧条件下、Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
Ag0.5In0.5SCSNEt100mgの代わりにZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを用いた他は、実施例3と同様の方法で実施した。
実施例7
[3気圧加圧条件下、Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
Ag0.5In0.5SCSNEt100mgの代わりにZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを用い、ゲージ圧計が2気圧を示すように加圧した他は、実施例3と同様の方法で実施した。
実施例8
[5気圧加圧条件下、Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製]
Ag0.5In0.5SCSNEt100mgの代わりにZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを用い、ゲージ圧計が5気圧を示すように加圧した他は、実施例3と同様の方法で実施した。
実施例9
[5気圧加圧条件下、Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子に対するZnS複合化]
内容量300mLの反応用オートクレーブ(ブッヒグラスウスター社製)にレギュレーターを介してアルゴンボンベを接続したものを系とした。スターラーバー及びZn0.14(AgIn)0.43SCSNEt100mgを入れて密閉した後、真空ラインに接続してアルゴン置換を3回行った。オレイルアミン10mLを加えてオートクレーブを再度密閉し、内部をアルゴンにてゲージ圧計が1気圧を示すように加圧した。この状態でオートクレーブを180℃のオイルバスに浸漬し、撹拌を行いながら4分の熱分解反応を行った。反応終了後、内部の圧力が加温前の状態に戻るまでオートクレーブを室温にて放置した後、バルブをゆっくりと開けて内部の圧力を開放した。得られた懸濁液に対して2500rpm、15分の遠心分離を行い、上澄みを回収した。この上澄みを0.45μmのシリンジフィルターを通して濾過した後、メタノール3mLを加えて沈殿を形成させ、2500rpm、5分の遠心分離を行って上澄みを除去した。得られた沈殿物に対してオレイルアミン10mLを加えて再分散させ、半導体ナノ粒子のオレイルアミン分散液を得た。
酢酸亜鉛2水和物24.66mg、チオアセトアミド8.44mg、及びミクロ攪拌子をオートクレーブに入れて密閉した後、真空ラインに接続してアルゴン置換を3回行った。ここに、前記半導体ナノ粒子のオレイルアミン分散液10mLを加えた後、180℃のオイルバスに浸漬し、攪拌を行いながら30分間加熱した。反応後、オートクレーブを室温で30分放置して冷却し、溶液を回収した。得られた溶液に対し、メタノール3mLを加えて沈殿を形成させ、2500rpm、5分の遠心分離を行って上澄みを除去した後、クロロホルムに対して再分散させることでZnS複合化半導体ナノ粒子のクロロホルム分散液を得た。
実施例10
[5気圧加圧条件下でのAg0.5In0.5SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の透過電子顕微鏡(TEM)観察]
透過電子顕微鏡(TEM)観察は以下のように行った。5気圧加圧条件下でのAg0.5In0.5SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子のクロロホルム溶液をTEM観測用グリッドに滴下し、クロロホルムが乾くまで放置した。TEM観察用グリッド上の半導体ナノ粒子を電子顕微鏡(H−9000−UHR、日立製)にて加速電圧300kVで観察した。図1に示した観測結果が示すように、円形状の微小粒子が確認された。そのサイズはおよそ2.1nm〜2.7nmと見積もられ、得られた半導体ナノ粒子がナノオーダーのサイズであることが確認できた。
実施例11
[ZnSを複合化した、5気圧加圧条件下Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の透過電子顕微鏡(TEM)観察]
実施例9で調製した、ZnSを複合化した5気圧加圧条件下熱分解Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子を、実施例10と同様の方法で透過電子顕微鏡により観察した。結果を図2に示す。半導体ナノ粒子のサイズはおよそ2.1nm〜3.0nmと見積もられ、得られた半導体ナノ粒子がナノオーダーのサイズであることが確認できた。
実施例12
[各加圧条件下で調製した半導体ナノ粒子の発光量測定]
実施例3〜8の方法により得られた半導体ナノ粒子のクロロホルム分散液を488nmの吸光度が0.1となるように適宜希釈した。吸光度Aは、入射光の強度をI、透過光の強度をIとして、
A=−log(I/I
と定義される物理量である。
これらサンプルの蛍光スペクトルを蛍光分光計(FluoroMax−3、HORIBA JOBIN YVON製)にて測定した。測定条件は、励起波長488nm、スペクトル収集波長500−900nmとした。図3にAg0.5In0.5SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子から得られたスペクトル、及び図4にZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子から得られたスペクトルを示す。結果から、圧力の増加に伴いスペクトルのピーク強度が大きく成っていることがわかる。各スペクトルについて積分を行い発光総量を求め、圧力に対してプロットしたところ、図5に示したように、圧力の増加に伴い発光総量が増加することが明らかとなった。
実施例13
[5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子と、ZnSを複合化した5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子のスペクトルの比較]
実施例12に示した方法により、5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子、及び該半導体ナノ粒子に対してZnSを複合化したものについて、蛍光スペクトル測定を行った。図6より明らかなように、ZnSを複合化することにより蛍光強度が増大することが示された。
実施例14
[5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の励起波長350nmにおける発光量子収率の測定]
発光量子収率の測定は以下の手順で行った。蛍光スペクトルの測定には倒立型落射蛍光系(鏡体:IX71、オリンパス製、検出器:PMA−12、浜松ホトニクス製)を用いた。検出器は測定に用いる全波長域においてあらかじめ感度補正を行った状態で用いた。励起波長は顕微鏡のダイクロイックミラーの励起側フィルターにより規定し、フィルターとしてオリンパス製U−MWU2(規格BP330−385nm)を用いた。350nmの吸光度が0.1となるようにサンプル濃度をクロロホルムで調整し、1cm角の蛍光セルに溶液を入れ、前記顕微鏡上で蛍光スペクトルの測定を行った。また、量子収率のリファレンスとして0.5M硫酸中10−4M濃度の硫酸キニーネのスペクトルを測定した。得られたスペクトルをサンプル及び硫酸キニーネについて積分して発光総量を求め、硫酸キニーネの量子収率を54.6%、クロロホルムの屈折率を1.4467、水の屈折率を1.3334とし、以下の式より量子収率を測定した。
Φ=Φ(I/I)(η /η )。
ここで、添え字S及びRはそれぞれサンプルとリファレンス(ここでは硫酸キニーネ)を表し、Φは量子収率、Iは発光総量、ηは屈折率を意味する。このようにして求めた5気圧加圧条件下での熱分解により得られた半導体ナノ粒子の発光量子収率は21.3%となり、高い発光効率を有していることが明らかとなった。
実施例14
[ZnSを複合化した、5気圧加圧条件下におけるZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の発光効率測定]
実施例13と同様にしてZnSを複合化した5気圧加圧条件下熱分解Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解により得られた半導体ナノ粒子の発光効率を測定したところ、発光量子収率は55.4%となり、高い発光効率を有していることが明らかとなった。
比較例1
[非加圧条件下、Ag0.5In0.5SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製と得られた半導体ナノ粒子の蛍光スペクトル測定]
内容量300mLの反応用オートクレーブ(ブッヒグラスウスター社製)にレギュレーターを介してアルゴンボンベを接続したものを系とした。スターラーバー及びAg0.5In0.5SCSNEt100mgを入れて密閉した後、真空ラインに接続してアルゴン置換を3回行った。オレイルアミン10mLを加えてオートクレーブを再度密閉した。この状態でオートクレーブを180℃のオイルバスに浸漬し、撹拌を行いながら4分の熱分解反応を行った。反応終了後、内部の圧力が加温前の状態に戻るまでオートクレーブを室温にて放置した後、バルブをゆっくりと開けて内部の圧力を開放した。得られた懸濁液に対して2500rpm、15分の遠心分離を行い、上澄みを回収した。この上澄みを0.45μmのシリンジフィルターを通して濾過した後、メタノール3mLを加えて沈殿を形成させ、2500rpm、5分の遠心分離を行って上澄みを除去した。得られた沈殿物に対してクロロホルムを加え、半導体ナノ粒子のクロロホルム分散液を得た。このサンプルの蛍光スペクトルを測定した結果を図7に示す。同一条件で測定した1気圧加圧条件下のスペクトルと比較して、発光強度が劣っていた。
比較例2
[非加圧条件下、Zn0.14(AgIn)0.43SCSNEtの熱分解による半導体ナノ粒子の調製と得られた半導体ナノ粒子の蛍光スペクトル測定蛍光スペクトル測定]
Ag0.5In0.5SCSNEtの代わりにZn0.14(AgIn)0.43SCSNEtを用いた他は、比較例1と同様の方法で実験を行った。図8に蛍光スペクトルを測定した結果を示す。同一条件で測定した1気圧加圧条件下のスペクトルと比較して、発光強度が劣っていた。

Claims (15)

  1. 金属塩として少なくとも周期表第11族元素及び周期表第13族元素の塩、ならびに周期表第16族元素を配位元素とする配位子を混合し、該混合物を少なくとも1気圧より高い圧力条件下で脂溶性化合物と共に加熱する工程Aを含むことを特徴とする、半導体ナノ粒子の製造方法。
  2. 前記工程Aにおいて、加熱温度が脂溶性化合物の1気圧における沸点以下であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記工程Aにおいて、金属塩としてさらに亜鉛の塩を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記工程Aにおいて金属塩と配位子を混合するにあたり、亜鉛と周期表第11族元素と周期表第13族元素との原子数比率が(1−2x):x:x(但し、0<x≦0.5)となるように混合することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  5. 前記工程Aにおいて、周期表第13族元素がインジウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記工程Aにおいて、周期表第11族元素が銀であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  7. 前記工程Aにおいて、周期表第16族元素が硫黄であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  8. 前記脂溶性化合物が、炭素数4〜20の炭化水素基を有する含窒素化合物を少なくとも一種類含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  9. 前記脂溶性化合物が、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン又はオレイルアミンであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  10. 前記工程Aの処理物に対し、更に周期表第12族元素若しくは周期表第12族元素を含む化合物及び周期表第16族元素若しくは周期表第16族元素を含む化合物を加え、再度加熱する工程Bを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  11. 前記工程Bにおいて、周期表第12族元素が亜鉛であることを特徴とする、請求項10に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  12. 前記工程Bにおいて、周期表第16族元素が硫黄であることを特徴とする、請求項10又は11に記載の半導体ナノ粒子の製造方法。
  13. 少なくとも周期表第11族元素と周期表第13族元素と周期表第16元素を含み、励起波長350nmにおける発光量子収率が15%以上であることを特徴とする、半導体ナノ粒子。
  14. 前記周期表第13族元素がインジウムであることを特徴とする、請求項13に記載の半導体ナノ粒子。
  15. 前記周期表第11族元素が銀であることを特徴とする、請求項13又は14に記載の半導体ナノ粒子。
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