JP2010104967A - 脱水素触媒およびアルケンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカンからアルケンを高選択的に得ることのできる脱水素触媒等を提供する。
【解決手段】アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有する脱水素触媒等を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有する脱水素触媒等を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明はアルケン等の製造に有用な脱水素触媒等に関する。
プロピレン、ブテン、イソブテン等のアルケンは、年々需要が増加している。プロピレンはポリプロピレン、オキソアルコール等の原料として使用される。イソブテンは高オクタン価燃料用添加剤であるメチル−tert−ブチルエーテル、バイオ燃料であるエチル−tert−ブチルエーテル等の原料として使用される。ブテンはメチルエチルケトン等の原料として使用される。
脱水素触媒の存在下、アルカンからアルケンを製造する方法が知られている。脱水素触媒としては、γ−アルミナ担体に酸化亜鉛を担持してなる複合担体に、白金およびスズが担持された触媒が知られている(特許文献1)。
上記のように脱水素触媒の存在下、アルカンからアルケンを製造する場合、高い選択率でアルケンを製造することが求められるが、アルケンを高選択的に得ることのできる脱水素触媒は未だ提供されていない。
本発明の目的は、アルカンからアルケンを高選択的に得ることのできる脱水素触媒等を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有する脱水素触媒。
(2)アルミニウムと鉄との複合酸化物を含有する担体に、白金およびスズが担持された脱水素触媒。
(3)複合酸化物中におけるアルミニウムと鉄とのモル比(鉄/アルミニウム)が0.1〜1.0である(1)または(2)記載の脱水素触媒。
(4)脱水素触媒中における白金とスズとのモル比(スズ/白金)が1〜7である(1)〜(3)のいずれかに記載の脱水素触媒。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の脱水素触媒の存在下、アルカンを処理することを特徴とするアルケンの製造方法。
(6)アルカンの炭素数が3〜12である(5)記載のアルケンの製造方法。
(7)アルカンの炭素数が3〜9である(5)記載のアルケンの製造方法。
(1)アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有する脱水素触媒。
(2)アルミニウムと鉄との複合酸化物を含有する担体に、白金およびスズが担持された脱水素触媒。
(3)複合酸化物中におけるアルミニウムと鉄とのモル比(鉄/アルミニウム)が0.1〜1.0である(1)または(2)記載の脱水素触媒。
(4)脱水素触媒中における白金とスズとのモル比(スズ/白金)が1〜7である(1)〜(3)のいずれかに記載の脱水素触媒。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の脱水素触媒の存在下、アルカンを処理することを特徴とするアルケンの製造方法。
(6)アルカンの炭素数が3〜12である(5)記載のアルケンの製造方法。
(7)アルカンの炭素数が3〜9である(5)記載のアルケンの製造方法。
本発明によれば、アルカンからアルケンを高選択的に得ることのできる脱水素触媒等を提供できる。
本発明の脱水素触媒は、アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有してなり、更に必要に応じて、適宜その他の成分を含有してなる。
(アルミニウムと鉄との複合酸化物)
前記アルミニウムと鉄との複合酸化物は、本発明の脱水素触媒の担体に含有されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中におけるアルミニウムと鉄との複合酸化物の含有量は、68〜99.9質量%であるのが好ましく、90〜99.9質量%であるのがより好ましい。
該複合酸化物中におけるアルミニウムと鉄とのモル比(鉄/アルミニウム)は、0.01〜1.0であるのが好ましく、0.1〜1.0であるのがより好ましい。
前記アルミニウムと鉄との複合酸化物は、本発明の脱水素触媒の担体に含有されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中におけるアルミニウムと鉄との複合酸化物の含有量は、68〜99.9質量%であるのが好ましく、90〜99.9質量%であるのがより好ましい。
該複合酸化物中におけるアルミニウムと鉄とのモル比(鉄/アルミニウム)は、0.01〜1.0であるのが好ましく、0.1〜1.0であるのがより好ましい。
本発明に用いるアルミニウムと鉄との複合酸化物(以下、単に複合酸化物ということもある)は、例えば、共沈法、含浸法等により得ることができる。
共沈法により複合酸化物を得る方法としては、例えば、アルミニウム化合物および鉄化合物を含有する溶液に該溶液のpHが好ましくは6〜8になるようにアルカリ溶液を添加することにより水酸化物の沈殿を得、該沈殿を濾取し、水洗し、乾燥し、空気中で焼成することにより複合酸化物を得る方法等があげられる。
アルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム等のアルミニウム塩、前記アルミニウム塩の水和物、アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ルビジウム、アルミン酸セシウム等のアルミン酸塩、前記アルミン酸塩の水和物、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムブトキシド等のアルミニウムアルコキシド等があげられ、中でもアルミニウム塩およびアルミニウム塩の水和物が好ましい。
鉄化合物としては、例えば、硝酸鉄、硫酸鉄、塩化鉄、鉄有機酸塩(例えば、酢酸鉄等)、水酸化鉄、これらの水和物等があげられる。
アルミニウム化合物および鉄化合物を含有する溶液における溶媒としては、例えば、水、メタノール等があげられる。
アルカリとしては、例えば、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等があげられる。アルカリ溶液における溶媒としては、例えば、水、メタノール等があげられる。
鉄化合物の使用量は、アルミニウム化合物に対して0.01〜1.0倍当量であるのが好ましく、0.1〜1.0倍当量であるのがより好ましい。
乾燥温度は、80〜150℃であるのが好ましい。
焼成温度は450〜700℃であるのが好ましく、450〜650℃であるのがより好ましい。焼成時間は4〜20時間であるのが好ましい。焼成を行う前に、水洗で除去できなかった塩等を除くために、100〜350℃で1〜5時間加熱してもよい。
アルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム等のアルミニウム塩、前記アルミニウム塩の水和物、アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ルビジウム、アルミン酸セシウム等のアルミン酸塩、前記アルミン酸塩の水和物、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムブトキシド等のアルミニウムアルコキシド等があげられ、中でもアルミニウム塩およびアルミニウム塩の水和物が好ましい。
鉄化合物としては、例えば、硝酸鉄、硫酸鉄、塩化鉄、鉄有機酸塩(例えば、酢酸鉄等)、水酸化鉄、これらの水和物等があげられる。
アルミニウム化合物および鉄化合物を含有する溶液における溶媒としては、例えば、水、メタノール等があげられる。
アルカリとしては、例えば、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等があげられる。アルカリ溶液における溶媒としては、例えば、水、メタノール等があげられる。
鉄化合物の使用量は、アルミニウム化合物に対して0.01〜1.0倍当量であるのが好ましく、0.1〜1.0倍当量であるのがより好ましい。
乾燥温度は、80〜150℃であるのが好ましい。
焼成温度は450〜700℃であるのが好ましく、450〜650℃であるのがより好ましい。焼成時間は4〜20時間であるのが好ましい。焼成を行う前に、水洗で除去できなかった塩等を除くために、100〜350℃で1〜5時間加熱してもよい。
含浸法により複合酸化物を得る方法としては、例えば、アルミナ担体に鉄化合物溶液を含浸させ、乾燥し、空気中で焼成することにより複合酸化物を得る方法等があげられる。ここで、鉄化合物は前記と同義である。鉄化合物溶液における溶媒としては、例えば、水、メタノール等があげられる。乾燥温度、焼成温度および焼成時間はそれぞれ前記と同様である。
アルミナ担体は、市販品として入手するか、公知の方法、例えば、尾崎萃著,「触媒調製化学」,講談社サイエンティフィク社,1980年,p.205−209に記載の方法等により製造して得ることができる。
鉄化合物の使用量は、アルミナ担体におけるアルミナに対して0.01〜1.0倍当量であるのが好ましく、0.1〜1.0倍当量であるのがより好ましい。
複合酸化物は、析出沈殿法、混錬法等により得ることもできる。
アルミナ担体は、市販品として入手するか、公知の方法、例えば、尾崎萃著,「触媒調製化学」,講談社サイエンティフィク社,1980年,p.205−209に記載の方法等により製造して得ることができる。
鉄化合物の使用量は、アルミナ担体におけるアルミナに対して0.01〜1.0倍当量であるのが好ましく、0.1〜1.0倍当量であるのがより好ましい。
複合酸化物は、析出沈殿法、混錬法等により得ることもできる。
(白金)
前記白金は、複合酸化物を含有する担体に担持されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中における白金の含有量は、0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.5〜2質量%であるのがより好ましい。
前記白金は、複合酸化物を含有する担体に担持されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中における白金の含有量は、0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.5〜2質量%であるのがより好ましい。
(スズ)
前記スズは、複合酸化物を含有する担体に担持されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中におけるスズの含有量は、0.005〜22質量%であるのが好ましく、0.01〜15質量%であるのがより好ましい。
本発明の脱水素触媒中における白金とスズとのモル比(スズ/白金)は、1〜7であるのが好ましく、2〜5であるのがより好ましい。
前記スズは、複合酸化物を含有する担体に担持されるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒中におけるスズの含有量は、0.005〜22質量%であるのが好ましく、0.01〜15質量%であるのがより好ましい。
本発明の脱水素触媒中における白金とスズとのモル比(スズ/白金)は、1〜7であるのが好ましく、2〜5であるのがより好ましい。
(その他の成分)
本発明の脱水素触媒に、その他の成分が0.1〜5質量%含まれていてもよい。
その他の成分としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はないが、例えば、ケイ素、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム等の酸化物等があげられる。
本発明の脱水素触媒にその他の成分が含まれるとき、その他の成分が本発明の脱水素触媒に用いる担体中に含まれるのが好ましい。
本発明の脱水素触媒に、その他の成分が0.1〜5質量%含まれていてもよい。
その他の成分としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はないが、例えば、ケイ素、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム等の酸化物等があげられる。
本発明の脱水素触媒にその他の成分が含まれるとき、その他の成分が本発明の脱水素触媒に用いる担体中に含まれるのが好ましい。
(脱水素触媒の製造)
本発明の脱水素触媒は、例えば、複合酸化物を含有する担体に白金およびスズを担持することにより製造することができる。より具体的には、例えば、複合酸化物を含有する担体に白金化合物およびスズ化合物の溶液を含浸させ、乾燥し、空気中で焼成することにより白金およびスズが担持された触媒組成物を得、次いで、該触媒組成物を還元性の気体で1〜20時間処理することにより、複合酸化物を含有する担体に白金およびスズが担持された脱水素触媒を製造することができる。
複合酸化物を含有する担体としては、例えば、複合酸化物、複合酸化物とその他の成分との混合物等があげられる。ここで、その他の成分は、前記と同義である。担体として該混合物を用いるとき、該混合物中におけるその他の成分の含有量は0.1〜7質量%であるのが好ましい。複合酸化物、該混合物等を公知の方法により成形(例えば、顆粒状、円柱状、筒体状、ハニカム型等)したものを担体として用いてもよい。また、複合酸化物、該混合物等をふるいにかけて分級したものを担体として用いてもよい。
白金化合物としては、塩化白金酸、白金酸アンモニウム塩、臭化白金酸、二塩化白金、四塩化白金水和物、二塩化カルボニル白金二塩化物、ジニトロジアミン白金酸塩、これらの水和物等があげられる。
スズ化合物としては、臭化スズ、酢酸スズ、塩化スズ、塩化スズ、これらの水和物、塩化第二スズアセチルアセトナート錯体、テトラメチルスズ、テトラエチルスズ、テトラブチルスズ、テトラフェニルスズ等があげられる。
スズ化合物の使用量は、白金化合物に対して1〜7倍当量であるのが好ましい。
白金化合物およびスズ化合物の溶液における溶媒としては、水、メタノール、アセトン等があげられる。
乾燥温度は、前記と同様の条件である。乾燥前に、ロータリーエバポレーター等を用いて溶媒を除去してもよい。
焼成温度および焼成時間は、それぞれ前記と同様である。
触媒組成物を還元性の気体で処理する前に、触媒組成物を公知の方法により成形(例えば、顆粒状、円柱状、筒体状、ハニカム型等)してもよい。また、触媒組成物を還元性の気体で処理する前に、触媒組成物をふるいにかけて分級してもよい。
還元性の気体は、水素であるのが好ましい。
触媒組成物を還元性の気体で処理するときの温度は400〜700℃であるのが好ましく、450〜650℃であるのがより好ましい。
本発明の脱水素触媒は、例えば、複合酸化物を含有する担体に白金およびスズを担持することにより製造することができる。より具体的には、例えば、複合酸化物を含有する担体に白金化合物およびスズ化合物の溶液を含浸させ、乾燥し、空気中で焼成することにより白金およびスズが担持された触媒組成物を得、次いで、該触媒組成物を還元性の気体で1〜20時間処理することにより、複合酸化物を含有する担体に白金およびスズが担持された脱水素触媒を製造することができる。
複合酸化物を含有する担体としては、例えば、複合酸化物、複合酸化物とその他の成分との混合物等があげられる。ここで、その他の成分は、前記と同義である。担体として該混合物を用いるとき、該混合物中におけるその他の成分の含有量は0.1〜7質量%であるのが好ましい。複合酸化物、該混合物等を公知の方法により成形(例えば、顆粒状、円柱状、筒体状、ハニカム型等)したものを担体として用いてもよい。また、複合酸化物、該混合物等をふるいにかけて分級したものを担体として用いてもよい。
白金化合物としては、塩化白金酸、白金酸アンモニウム塩、臭化白金酸、二塩化白金、四塩化白金水和物、二塩化カルボニル白金二塩化物、ジニトロジアミン白金酸塩、これらの水和物等があげられる。
スズ化合物としては、臭化スズ、酢酸スズ、塩化スズ、塩化スズ、これらの水和物、塩化第二スズアセチルアセトナート錯体、テトラメチルスズ、テトラエチルスズ、テトラブチルスズ、テトラフェニルスズ等があげられる。
スズ化合物の使用量は、白金化合物に対して1〜7倍当量であるのが好ましい。
白金化合物およびスズ化合物の溶液における溶媒としては、水、メタノール、アセトン等があげられる。
乾燥温度は、前記と同様の条件である。乾燥前に、ロータリーエバポレーター等を用いて溶媒を除去してもよい。
焼成温度および焼成時間は、それぞれ前記と同様である。
触媒組成物を還元性の気体で処理する前に、触媒組成物を公知の方法により成形(例えば、顆粒状、円柱状、筒体状、ハニカム型等)してもよい。また、触媒組成物を還元性の気体で処理する前に、触媒組成物をふるいにかけて分級してもよい。
還元性の気体は、水素であるのが好ましい。
触媒組成物を還元性の気体で処理するときの温度は400〜700℃であるのが好ましく、450〜650℃であるのがより好ましい。
本発明の脱水素触媒の他の製造法としては、例えば、複合酸化物を含有する担体に白金化合物の溶液を含浸させ、乾燥し、空気中で焼成することにより白金が担持された触媒組成物を得、次いで、該白金が担持された触媒組成物を還元性の気体で1〜20時間処理し、次いで、スズ化合物の溶液を含浸させ、乾燥し、空気中で焼成することにより白金およびスズが担持された触媒組成物を得、次いで、該白金とスズとが担持された触媒組成物を還元性の気体で1〜20時間処理することにより複合酸化物に白金およびスズが担持された脱水素触媒を得る方法等があげられる。ここで、複合酸化物を含有する担体、白金化合物、スズ化合物および還元性の気体は、それぞれ前記と同義である。また、乾燥温度、焼成温度および焼成時間はそれぞれ前記と同様である。
(アルケンの製造方法)
本発明の脱水素触媒は、例えば、アルカンからアルケンを製造する方法等に用いることができる。
アルカンとしては、例えば、直鎖状または分岐状の炭素数3〜12のアルカンがあげられ、より具体的には、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、2−メチルヘキサン、2−エチルペンタン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、2−エチル−3−メチルブタン、オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2−エチルヘキサン、3−エチルヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、3−エチル−3−メチルペンタン、3−エチル−2−メチルペンタン、ノナン、2−メチルオクタン、3−メチルオクタン、4−メチルオクタン、2,2−ジメチルヘプタン、2,3−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、2,5−ジメチルヘプタン、2,6−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、3,4−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、2,3,4−トリメチルヘキサン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,4,4−トリメチルヘキサン、2,2,3,3−テトラメチルペンタン、2,2,3,4−テトラメチルペンタン、デカン、3−メチルノナン、5−メチルノナン、3−エチルオクタン、2,2−ジメチルオクタン、2,3−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、3,3−ジメチルオクタン、3,6−ジメチルオクタン、2,2,4−トリメチルヘプタン、2,3,5−トリメチルヘプタン、2,4,5−トリメチルヘプタン、3,3,4−トリメチルヘプタン、3,3,5−トリメチルヘプタン、3−エチル−5−メチルペンタン、ウンデカン、ドデカン等があげられる。
アルケンとしては、前記であげたアルカン上の隣り合う2つの炭素原子上からそれぞれ水素原子を一つずつ除くことにより得られるもの等があげられる。
該アルカンからアルケンを製造する方法は、回分式であっても連続式であってもよい。反応温度は400〜650℃であるのが好ましく、450〜600℃であるのがより好ましい。
本発明の脱水素触媒は、例えば、アルカンからアルケンを製造する方法等に用いることができる。
アルカンとしては、例えば、直鎖状または分岐状の炭素数3〜12のアルカンがあげられ、より具体的には、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、2−メチルヘキサン、2−エチルペンタン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、2−エチル−3−メチルブタン、オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2−エチルヘキサン、3−エチルヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、3−エチル−3−メチルペンタン、3−エチル−2−メチルペンタン、ノナン、2−メチルオクタン、3−メチルオクタン、4−メチルオクタン、2,2−ジメチルヘプタン、2,3−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、2,5−ジメチルヘプタン、2,6−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、3,4−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、2,3,4−トリメチルヘキサン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,4,4−トリメチルヘキサン、2,2,3,3−テトラメチルペンタン、2,2,3,4−テトラメチルペンタン、デカン、3−メチルノナン、5−メチルノナン、3−エチルオクタン、2,2−ジメチルオクタン、2,3−ジメチルオクタン、2,4−ジメチルオクタン、2,6−ジメチルオクタン、3,3−ジメチルオクタン、3,6−ジメチルオクタン、2,2,4−トリメチルヘプタン、2,3,5−トリメチルヘプタン、2,4,5−トリメチルヘプタン、3,3,4−トリメチルヘプタン、3,3,5−トリメチルヘプタン、3−エチル−5−メチルペンタン、ウンデカン、ドデカン等があげられる。
アルケンとしては、前記であげたアルカン上の隣り合う2つの炭素原子上からそれぞれ水素原子を一つずつ除くことにより得られるもの等があげられる。
該アルカンからアルケンを製造する方法は、回分式であっても連続式であってもよい。反応温度は400〜650℃であるのが好ましく、450〜600℃であるのがより好ましい。
本発明のアルケンの製造方法としては、例えば、本発明の脱水素触媒が充填された反応器にアルカンを連続的に供給して、アルカンからアルケンを製造する方法等があげられる。
反応器としては、例えば、固定床流通式反応装置等があげられる。
反応を行う前に、反応器に充填された脱水素触媒を400〜700℃で、0.5〜10時間、水素で処理することが好ましい。
また、反応を行うときに窒素、ヘリウム等の不活性気体、水、水素等を希釈剤として反応器に供給してもよい。
アルカンを連続的に供給してアルケンを製造するとき、反応器内の気体と脱水素触媒との接触時間は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。接触時間は(脱水素触媒の質量)/(時間当たりに供給される反応器内の気体のモル数)により計算される。ここで、反応器内の気体は、アルカン以外の気体(例えば、前記希釈剤等)も含む。例えば、大きさが20〜60メッシュである脱水素触媒を用い、500℃で反応を行ったとき、接触時間は0.1〜1000g・時間/モルであるのが好ましい。
反応後、必要に応じて、得られたアルケンを有機合成化学で通常用いられる方法(蒸留法、各種クロマトグラフィー法等)で精製してもよい。
反応器としては、例えば、固定床流通式反応装置等があげられる。
反応を行う前に、反応器に充填された脱水素触媒を400〜700℃で、0.5〜10時間、水素で処理することが好ましい。
また、反応を行うときに窒素、ヘリウム等の不活性気体、水、水素等を希釈剤として反応器に供給してもよい。
アルカンを連続的に供給してアルケンを製造するとき、反応器内の気体と脱水素触媒との接触時間は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。接触時間は(脱水素触媒の質量)/(時間当たりに供給される反応器内の気体のモル数)により計算される。ここで、反応器内の気体は、アルカン以外の気体(例えば、前記希釈剤等)も含む。例えば、大きさが20〜60メッシュである脱水素触媒を用い、500℃で反応を行ったとき、接触時間は0.1〜1000g・時間/モルであるのが好ましい。
反応後、必要に応じて、得られたアルケンを有機合成化学で通常用いられる方法(蒸留法、各種クロマトグラフィー法等)で精製してもよい。
以下、実施例、試験例および参考例により、本発明をさらに具体的に説明する。
[参考例1]共沈法を用いたアルミニウムと亜鉛との複合酸化物からなる担体(I)の製造
硝酸アルミニウム九水和物140.7g(関東化学社製)と硝酸亜鉛六水和物37.2g(関東化学社製)とをイオン交換水500gに加えて溶液とし、28質量%のアンモニア水溶液(関東化学社製)をイオン交換水で1/3に希釈したものを該溶液がpHが7になるまで1〜2時間程度で該溶液に滴下することにより沈殿を得た。該沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄し、ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で300℃で2時間加熱し、次いで、空気中で500℃で2時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと亜鉛との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(I)を得た。
[参考例1]共沈法を用いたアルミニウムと亜鉛との複合酸化物からなる担体(I)の製造
硝酸アルミニウム九水和物140.7g(関東化学社製)と硝酸亜鉛六水和物37.2g(関東化学社製)とをイオン交換水500gに加えて溶液とし、28質量%のアンモニア水溶液(関東化学社製)をイオン交換水で1/3に希釈したものを該溶液がpHが7になるまで1〜2時間程度で該溶液に滴下することにより沈殿を得た。該沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄し、ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で300℃で2時間加熱し、次いで、空気中で500℃で2時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと亜鉛との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(I)を得た。
[参考例2]触媒Pの製造
ナス型フラスコに担体(I)3.66gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液13.1gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Pを得た。
ナス型フラスコに担体(I)3.66gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液13.1gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Pを得た。
[参考例3]触媒Qの製造
ナス型フラスコに担体(I)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素気流下500℃で5時間処理して触媒Qを得た。
ナス型フラスコに担体(I)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素気流下500℃で5時間処理して触媒Qを得た。
[参考例4]共沈法を用いたアルミニウムと鉄との複合酸化物からなる担体(II)の製造
硝酸アルミニウム九水和物140.7g(関東化学社製)と硝酸鉄(III)九水和物50.5g(関東化学社製)とをイオン交換水500gに加えて溶液とし、28質量%アンモニア水溶液(関東化学社製)をイオン交換水で1/3に希釈したものを該溶液のpHが7になるまで1〜2時間程度で該溶液に滴下することにより沈殿を得た。該沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄し、ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で300℃で2時間加熱し、次いで、空気中で500℃で2時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと鉄との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(II)を得た。
硝酸アルミニウム九水和物140.7g(関東化学社製)と硝酸鉄(III)九水和物50.5g(関東化学社製)とをイオン交換水500gに加えて溶液とし、28質量%アンモニア水溶液(関東化学社製)をイオン交換水で1/3に希釈したものを該溶液のpHが7になるまで1〜2時間程度で該溶液に滴下することにより沈殿を得た。該沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄し、ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で300℃で2時間加熱し、次いで、空気中で500℃で2時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと鉄との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(II)を得た。
[実施例1]触媒Aの製造
ナス型フラスコに担体(II)3.66gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液13.1gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Aを得た。
ナス型フラスコに担体(II)3.66gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液13.1gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Aを得た。
[実施例2]触媒Bの製造
ナス型フラスコに担体(II)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Bを得た。
ナス型フラスコに担体(II)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Bを得た。
[参考例5]含浸法を用いたアルミニウムと鉄との複合酸化物からなる担体(III)の製造
ナス型フラスコにγ−アルミナ(水澤化学社製;20〜60メッシュ)7.57gを入れ、硝酸鉄(III)九水和物(関東化学社製)の7質量%水溶液300gを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で500℃で3時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと鉄との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(III)を得た。
ナス型フラスコにγ−アルミナ(水澤化学社製;20〜60メッシュ)7.57gを入れ、硝酸鉄(III)九水和物(関東化学社製)の7質量%水溶液300gを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で500℃で3時間焼成した。次いで、マッフル炉中、空気中で600℃で3時間焼成して、アルミニウムと鉄との複合酸化物を得た。該複合酸化物をふるいにかけて20〜60メッシュに分級し、担体(III)を得た。
[実施例3]触媒Cの製造
ナス型フラスコに担体(III)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Cを得た。
参考例2、3および実施例1〜3で得られた触媒を表1に示す。
ナス型フラスコに担体(III)3.61gを入れ、塩化白金(IV)酸六水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液10.0gと、塩化スズ(II)二水和物(関東化学社製)の1質量%水溶液21.8gとを加え、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、40℃で1時間撹拌して水を除去した。ドライオーブン中、130℃で一晩乾燥させた。次いで、環状電気炉中、空気中で130℃で30分間加熱し、次いで、空気中で500℃で3時間焼成し、次いで、130℃で30分間真空脱気をした後、水素流通下500℃で5時間処理して触媒Cを得た。
参考例2、3および実施例1〜3で得られた触媒を表1に示す。
[試験例1]イソブテンの製造
ステンレス管(外径12mm、内径10mm、長さ55cm)を反応管とした固定床流通式反応装置を反応器として用い、該ステンレス管に表1記載の触媒0.5gを充填した。該ステンレス管の一方(反応器の入口)より水素を連続的に供給し、反応管を500℃に加熱することにより、反応器に充填された触媒を常圧、500℃で1時間水素で処理した。次いで、水素の供給を止め、ステンレス管の一方(反応器の入口)よりヘリウム、水およびイソブタン(高千穂化学工業社製)を連続的に供給することにより、常圧、500℃でイソブタンを処理した。そのときのヘリウム、水、イソブタンの供給量は、それぞれ49.6mL/分(室温)、0.01g/分、12.4mL/分(室温)であった。前記ヘリウム、水およびイソブタンの供給量ならびに前記触媒の充填量より、反応器内の気体と触媒との接触時間[(触媒の質量)/(時間当たりに供給されるヘリウム、水およびイソブタンのモル数の和)] は2.5g・時間/モルであると計算される。イソブタンの供給を開始してから70分後および300分後において、ステンレス管の他方(反応器の出口)より排出される気体の組成をガスクロマトグラフィー[島津製作所社製GC−8A、検出器;熱伝導度検出器(TCD)]で分析することにより求め、該気体の組成からイソブタンの転化率、イソブテンの収率およびイソブテンの選択率を計算した[イソブテンの選択率(%)=イソブテンの収率(%)/イソブタンの転化率(%)×100]。
結果を表2に示す。
ステンレス管(外径12mm、内径10mm、長さ55cm)を反応管とした固定床流通式反応装置を反応器として用い、該ステンレス管に表1記載の触媒0.5gを充填した。該ステンレス管の一方(反応器の入口)より水素を連続的に供給し、反応管を500℃に加熱することにより、反応器に充填された触媒を常圧、500℃で1時間水素で処理した。次いで、水素の供給を止め、ステンレス管の一方(反応器の入口)よりヘリウム、水およびイソブタン(高千穂化学工業社製)を連続的に供給することにより、常圧、500℃でイソブタンを処理した。そのときのヘリウム、水、イソブタンの供給量は、それぞれ49.6mL/分(室温)、0.01g/分、12.4mL/分(室温)であった。前記ヘリウム、水およびイソブタンの供給量ならびに前記触媒の充填量より、反応器内の気体と触媒との接触時間[(触媒の質量)/(時間当たりに供給されるヘリウム、水およびイソブタンのモル数の和)] は2.5g・時間/モルであると計算される。イソブタンの供給を開始してから70分後および300分後において、ステンレス管の他方(反応器の出口)より排出される気体の組成をガスクロマトグラフィー[島津製作所社製GC−8A、検出器;熱伝導度検出器(TCD)]で分析することにより求め、該気体の組成からイソブタンの転化率、イソブテンの収率およびイソブテンの選択率を計算した[イソブテンの選択率(%)=イソブテンの収率(%)/イソブタンの転化率(%)×100]。
結果を表2に示す。
本発明によれば、アルカンからアルケンを高選択的に得ることのできる脱水素触媒等を提供できる。
Claims (7)
- アルミニウムと鉄との複合酸化物と、白金と、スズとを含有する脱水素触媒。
- アルミニウムと鉄との複合酸化物を含有する担体に、白金およびスズが担持された脱水素触媒。
- 複合酸化物中におけるアルミニウムと鉄とのモル比(鉄/アルミニウム)が0.1〜1.0である請求項1または2記載の脱水素触媒。
- 脱水素触媒中における白金とスズとのモル比(スズ/白金)が、1〜7である請求項1〜3のいずれかに記載の脱水素触媒。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の脱水素触媒の存在下、アルカンを処理することを特徴とするアルケンの製造方法。
- アルカンの炭素数が3〜12である請求項5記載のアルケンの製造方法。
- アルカンの炭素数が3〜9である請求項5記載のアルケンの製造方法。
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