JP2010104098A - 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器 - Google Patents

認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010104098A
JP2010104098A JP2008271242A JP2008271242A JP2010104098A JP 2010104098 A JP2010104098 A JP 2010104098A JP 2008271242 A JP2008271242 A JP 2008271242A JP 2008271242 A JP2008271242 A JP 2008271242A JP 2010104098 A JP2010104098 A JP 2010104098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
authentication
power transmission
data
power
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008271242A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonori Kumagai
友則 熊谷
Tomohiro Uchida
朋宏 内田
Taro Tanaka
太郎 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008271242A priority Critical patent/JP2010104098A/ja
Publication of JP2010104098A publication Critical patent/JP2010104098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】無接点電力伝送システムにおいてセキュリティの高い認証処理を可能にする認証処理装置等の提供。
【解決手段】無接点電力伝送システムの受電装置40に設けられる認証処理装置300は認証処理を行う処理部310を含む。処理部310は、送電装置10を認証するためのチャレンジデータを作成するチャレンジデータ作成部320と、作成されたチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10に送信するための処理を行う送信処理部330と、認証用演算を行って、照合データを作成する照合データ作成部340と、チャレンジデータに対して送電側が認証用演算を行うことで作成されたレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10から受信した場合に、照合データを用いた照合処理により、送電装置10の認証を行う認証部350を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器等に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている、この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。
このような無接点電力伝送の従来技術として特許文献1がある。この特許文献1では、送電側(1次側)と受電側(2次側)との間で認証コードを送受信することでID認証を実現し、異物等の挿入を検出している。
しかしながら、特許文献1の従来技術では、送電側が受電側に認証コードを送信し、受電側が、受信した認証コードの一致判定を行うだけであった。従って、異物については効果的に判別できるものの、不正な機器を判別することはできず、模倣品が製造されるなどの問題が生じるおそれがあった。
特開2006−60909号公報
本発明の幾つかの態様によれば、無接点電力伝送システムにおいてセキュリティの高い認証処理を可能にする認証処理装置、受電装置、送電装置、電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、送電装置の1次コイルと受電装置の2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記受電装置に設けられる認証処理装置であって、認証処理を行う処理部を含み、前記処理部は、前記送電装置を認証するためのチャレンジデータを作成するチャレンジデータ作成部と、作成された前記チャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行う送信処理部と、認証用演算を行って、照合データを作成する照合データ作成部と、前記チャレンジデータに対して送電側が認証用演算を行うことで作成されたレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から受信した場合に、前記照合データを用いた照合処理により、前記送電装置の認証を行う認証部とを含む認証処理装置に関係する。
本発明の一態様によれば、チャレンジデータが作成されて送電側に送信される。また認証用演算を行うことで照合データが作成される。一方、送電側は、チャレンジデータに対して認証用演算を行うことでレスポンスデータを作成して、受電側に送信する。すると、このレスポンスデータを受信した受電側は、照合データを用いた照合処理を行うことで、送電装置の認証を行う。例えばレスポンスデータと照合データを照合する処理や、チャレンジデータと照合データ(例えばレスポンスデータにより作成された照合データ)を照合する処理を行うことで、送電装置の認証を行う。このようにすれば、チャレンジデータに対して適正なレスポンスデータが返送されたか否かを認証しているため、不正な送電装置等を排除できる。また、レスポンスデータは、認証用演算を行うことで作成されるため、例えばデータが盗聴されて不正な認証が行われてしまう事態も防止でき、無接点電力伝送システムにおいてセキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の一態様では、前記照合データ作成部は、前記チャレンジデータと受電側鍵情報を用いて前記照合データを作成し、前記認証部は、前記チャレンジデータと送電側鍵情報を用いて作成された前記レスポンスデータを、前記送電装置から受信した場合に、受信した前記レスポンスデータと前記照合データとを照合して、前記送電装置の認証を行ってもよい。
このようにすれば、受電側鍵情報を用いて作成された照合データと、送電側鍵情報を用いて作成されたレスポンスデータが照合されて、送電装置の認証が行われるため、よりセキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の一態様では、前記照合データ作成部は、前記チャレンジデータと送電側鍵情報とを用いて作成された前記レスポンスデータを、前記送電装置から受信した場合に、受信した前記レスポンスデータと受電側鍵情報を用いて前記照合データを作成し、前記認証部は、前記チャレンジデータと前記照合データとを照合して、前記送電装置の認証を行ってもよい。
このようにすれば、チャレンジデータと送電側鍵情報を用いて作成されたレスポンスデータを受信した場合に、レスポンスデータと受電側鍵情報を用いて作成された照合データと、チャレンジデータとが照合されて、送電装置の認証が行われるため、よりセキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の一態様では、前記処理部は、通常送電開始前の仮送電期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行ってもよい。
このように通常送電開始前の仮送電期間においてチャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行えば、不正な機器により無接点電力伝送が行われてしまう事態等を防止できる。
また本発明の一態様では、前記仮送電期間は、通常送電開始前における送電側と受電側の間での情報通信のための送電期間であってもよい。
また本発明の一態様では、前記処理部は、通常送電開始後の定期認証期間において、定期的な認証処理を行ってもよい。
このようにすれば、通常送電開始後に不正な機器へのすり替わりなどが行われた場合にも、これに対処できるようになる。
また本発明の一態様では、前記処理部は、前記送電装置が前記受電装置を定期認証するための定期認証データを作成する定期認証データ作成部を含み、前記送信処理部は、作成された前記定期認証データを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、通常送電後の定期認証期間において、受電装置を定期的に認証することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記定期認証データ作成部は、第i+1(iは自然数)の定期認証期間では、第iの定期認証期間で送信される定期認証データとは異なる値の定期認証データを作成してもよい。
このようにすれば、定期認証データが盗聴されて不正な認証が行われてしまう事態等を防止できる。
また本発明の一態様では、前記定期認証データ作成部は、通常送電開始前の認証処理に使用されたデータを用いて、前記定期認証データを作成してもよい。
このようにすれば、チャレンジ・レスポンス方式等を用いなくてもセキュリティの高い定期認証を実現できる。
また本発明の一態様では、前記照合データ作成部は、定期認証用演算を行うことで定期認証用照合データを作成し、前記認証部は、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から定期認証データを受信した場合に、受信した前記定期認証データと前記定期認証用照合データとを照合して、前記送電装置の定期認証を行ってもよい。
このようにすれば、通常送電後の定期認証期間において、送電装置を定期的に認証できるようになる。
また本発明の一態様では、前記処理部は、通常送電開始後の定期認証期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた定期認証処理を行ってもよい。
このようにすれば、セキュリティの高い定期認証を実現できる。
また本発明の一態様では、前記処理部は、前記受電装置を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から受信した場合に、受信した前記受電側認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、受電側認証用のレスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部を含み、前記送信処理部は、作成された前記受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、送電装置の認証のみならず、受電装置の認証も実現できるようになり、セキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の一態様では、前記受電装置に設けられる受電制御装置が有するホストインターフェースと通信するためのインターフェース部を含み、前記受電制御装置は、受電制御の制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行い、前記処理部は、前記インターフェース部を介して、前記受電制御装置との間でチャレンジデータ及びレスポンスデータを通信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、例えばホストインターフェースのバスに認証処理装置を接続するだけで、ホストインターフェースを有効活用して、受電制御装置との間でチャンレジデータやレスポンスデータを通信して、認証処理を実現できる。
また本発明の一態様では、前記負荷はバッテリであり、前記バッテリには第2の認証処理装置が内蔵され、前記チャレンジデータ作成部は、前記バッテリを認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを作成し、前記送信処理部は、作成された前記バッテリ認証用のチャレンジデータを、前記第2の認証処理装置に送信するための処理を行い、前記認証部は、前記バッテリ認証用のチャレンジデータに対応するバッテリ認証用のレスポンスデータを前記第2の認証処理装置から受信した場合に、受信した前記バッテリ認証用のレスポンスデータとバッテリ認証用の照合データとを照合して、前記バッテリの認証を行ってもよい。
このようにすれば、送電側の認証のみならず、バッテリの認証も行うことができ、不正なバッテリ等が使用された場合にも、これに対処できるようになる。また送電側の認証処理用に設けられたチャレンジデータ作成部や照合データ作成部などを有効活用して、バッテリを認証できる。
また本発明の一態様では、前記負荷はバッテリであり、前記認証処理装置は前記バッテリに内蔵され、前記処理部は、前記バッテリを認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを、前記バッテリの外部に設けられた第2の認証処理装置から受信した場合に、受信した前記バッテリ認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、バッテリ認証用のレスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部を含み、前記送信処理部は、作成された前記バッテリ認証用のレスポンスデータを、前記第2の認証処理装置に送信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、送電側の認証のみならず、バッテリの認証も行うことができ、不正なバッテリ等が使用された場合にも、これに対処できるようになる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の認証処理装置と、受電制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行う受電制御装置と、前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部とを含む受電装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の受電装置と、前記受電装置により電力が供給される負荷とを含む電子機器に関係する。
また本発明の他の態様は、送電装置の1次コイルと受電装置の2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる認証処理装置であって、認証処理を行う処理部を含み、前記処理部は、前記送電装置を認証するためのチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置から受信した場合に、受信した前記チャレンジデータに対して認証用演算を行って、レスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部と、作成された前記レスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行う送信処理部とを含む認証処理装置に関係する。
本発明の他の態様によれば、チャレンジデータを受信すると、受信したチャレンジデータに認証用演算を行うことで、レスポンスデータが作成され、作成されたレスポンスデータが受電装置に送信される。このようにすれば、受電側において、チャレンジデータに対して適正なレスポンスデータが返送されたか否かを認証することが可能になるため、不正な送電装置等に対処できる。また、レスポンスデータは、認証用演算を行うことで作成されるため、データが盗聴されて不正な認証が行われてしまう事態も防止でき、無接点電力伝送システムにおいてセキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の他の態様では、前記処理部は、前記受電装置を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを作成するチャレンジデータ作成部と、認証用演算を行って、受電側認証用の照合データを作成する照合データ作成部と、前記受電装置の認証を行う認証部とを含み、前記送信処理部は、作成された前記受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行い、前記認証部は、前記受電側認証用のチャレンジデータに対して受電側が認証用演算を行うことで作成された受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置から受信した場合に、前記受電側認証用の照合データを用いた照合処理により、前記受電装置の認証を行ってもよい。
このようにすれば、送電装置の認証のみならず、受電装置の認証も実現できるようになり、セキュリティの高い認証処理を実現できる。
また本発明の他の態様では、前記送信処理部は、送電側認証用の前記レスポンスデータと共に、前記受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、送電側認証用のレスポンスデータと受電側認証用のチャレンジデータを1回の転送で受電装置に送信することが可能になり、認証処理の効率化を図れる。
また本発明の他の態様では、前記処理部は、通常送電開始前の仮送電期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行ってもよい。
このように仮送電期間においてチャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行えば、不正な機器により無接点電力伝送が行われてしまう事態等を防止できる。
また本発明の他の態様では、前記仮送電期間は、通常送電開始前における送電側と受電側の間での情報通信のための送電期間であってもよい。
また本発明の他の態様では、前記処理部は、通常送電開始後の定期認証期間において、定期的な認証処理を行ってもよい。
このようにすれば、通常送電開始後に不正な機器へのすり替わり等が行われた場合にも、これに対処できるようになる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の認証処理装置と、送電制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行う送電制御装置と、交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含む送電装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の送電装置を含む電子機器に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.電子機器
図1(A)に本実施形態の無接点電力伝送手法が適用される電子機器の例を示す。電子機器の1つである充電器500(クレードル)は送電装置10を有する。また電子機器の1つである携帯電話機510は受電装置40を有する。また携帯電話機510は、LCDなどの表示部512、ボタン等で構成される操作部514、マイク516(音入力部)、スピーカ518(音出力部)、アンテナ520を有する。
充電器500にはACアダプタ502を介して電力が供給され、この電力が、無接点電力伝送により送電装置10から受電装置40に送電される。これにより、携帯電話機510のバッテリを充電したり、携帯電話機510内のデバイスを動作させることができる。
なお本実施形態が適用される電子機器は携帯電話機510に限定されない。例えば腕時計、コードレス電話器、シェーバー、電動歯ブラシ、リストコンピュータ、ハンディターミナル、携帯情報端末、電動自転車、或いはICカードなどの種々の電子機器に適用できる。
図1(B)に模式的に示すように、送電装置10から受電装置40への電力伝送は、送電装置10側に設けられた1次コイルL1(送電コイル)と、受電装置40側に設けられた2次コイルL2(受電コイル)を電磁的に結合させて電力伝送トランスを形成することで実現される。これにより非接触での電力伝送が可能になる。
なお、図1(B)では1次コイルL1、2次コイルL2は、平面上でスパイラル状にコイル線を巻くことで形成された例えば空芯の平面コイルになっている。しかしながら、本実施形態のコイルはこれに限定されず、1次コイルL1と2次コイルL2を電磁的に結合させて電力を伝送できるものであれば、その形状・構造等は問わない。
例えば図1(C)では、磁性体コアに対してX軸回りでコイル線をスパイラル状に巻くことで1次コイルL1が形成されている。携帯電話機510に設けられた2次コイルL2も同様である。本実施形態では図1(C)のようなコイルにも適用可能である。なお図1(C)の場合に、1次コイルL1や2次コイルL2として、X軸回りにコイル線を巻いたコイルに加えて、Y軸周りにコイル線を巻いたコイルを組み合わせてもよい。
2.構成
図2に本実施形態の認証処理装置200、300、送電装置10、受電装置40等の構成例を示す。図2の構成により、1次コイルL1と2次コイルL2を電磁的に結合させて送電装置10から受電装置40に対して電力を伝送し、負荷90に対して電力を供給する無接点電力伝送(非接触電力伝送)システムが実現される。
送電装置10(送電モジュール、1次モジュール)は、1次コイルL1、送電部12、送電制御装置20、認証処理装置200を含む。なおこれらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施が可能である。
1次コイルL1(送電側コイル)は、2次コイルL2(受電側コイル)と電磁結合して電力伝送用トランスを形成する。送電部12は、電力伝送時には所定周波数の交流電圧を生成し、データ転送時にはデータに応じて周波数が異なる交流電圧を生成して、1次コイルL1に供給する。この送電部12は、1次コイルL1の一端を駆動する第1の送電ドライバと、1次コイルL1の他端を駆動する第2の送電ドライバと、1次コイルL1と共に共振回路を構成する少なくとも1つのコンデンサを含むことができる。
図2では、送電側から受電側へのデータ通信は周波数変調により実現し、受電側から送電側へのデータ通信は負荷変調により実現している。
具体的には図3(A)に示すように、送電部12は、例えばデータ「1」を受電側に対して送信する場合には、周波数f1の交流電圧を生成し、データ「0」を送信する場合には、周波数f2の交流電圧を生成する。そして受電側の検出回路59が、この周波数の変化を検出することで、データ「1」、「0」を判別する。これにより、送電側から受電側への周波数変調によるデータ通信が実現される。
一方、受電側の負荷変調部46は、送信するデータに応じて受電側の負荷を可変に変化させて、図3(B)に示すように1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。例えばデータ「1」を送電側に対して送信する場合には、受電側を高負荷状態にし、データ「0」を送信する場合には、受電側を低負荷状態にする。そして送電側の負荷状態検出回路30が、この受電側の負荷状態の変化を検出することで、データ「1」、「0」を判別する。これにより、受電側から送電側への負荷変調によるデータ通信が実現される。
なお図3(A)、図3(B)では送電側から受電側へのデータ通信を周波数変調により実現し、受電側から送電側へのデータ通信を負荷変調により実現しているが、これ以外の変調方式や他の方式を採用してもよい。
送電制御装置20は、送電装置10の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)やマイクロコンピュータなどにより実現できる。この送電制御装置20は、制御部22、負荷状態検出回路30を含む。
制御部22(送電側)は送電制御装置20や送電装置10の制御を行うものである。送電シーケンス制御部100は、無接点電力伝送の送電(通常送電、仮送電)についてのシーケンス制御を行う。送信制御部102は、例えば周波数変調により受電側にデータを送信する処理の制御を行う。受信制御部104は、例えば負荷復調により受電側からデータを受信する処理の制御を行う。検知判定部106は、負荷状態検出回路30が受電側の負荷状態の検出を行った場合に、その検出情報に基づいて、データ検出、異物検出、取り去り検出などの検知判定を行う。定期認証判定部108は、通常送電開始後に受電側が例えば定期認証を行った場合に、適正な定期認証が行われたか否かの判定処理を行う。
負荷状態検出回路30(波形検出回路)は受電側(受電装置又は異物)の負荷状態を検出する。この負荷状態の検出は、1次コイルL1の誘起電圧信号(コイル端信号)の波形変化を検出することで実現できる。例えば受電側(2次側)の負荷状態(負荷電流)が変化すると、誘起電圧信号の波形が変化する。負荷状態検出回路30は、このような波形の変化を検出して、検出結果(検出結果情報)を制御部22に出力する。そして制御部22は、負荷状態検出回路30での負荷状態の検出情報に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を判定する。
受電装置40(受電モジュール、2次モジュール)は、2次コイルL2、受電部42、負荷変調部46、給電制御部48、受電制御装置50、認証処理装置300を含む。なおこれらの構成要素(例えば負荷変調部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施が可能である。
受電部42は、2次コイルL2の交流の誘起電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電部42が有する整流回路などにより実現できる。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電側から送電側にデータを送信する場合に、送信するデータに応じて負荷変調部46(2次側)での負荷を可変に変化させて、図3(B)に示すように1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。
給電制御部48は負荷90への電力の給電を制御する。即ち負荷90への電力の給電をオンにしたり、オフにする制御を行う。具体的には、受電部42(整流回路)からの直流電圧のレベルを調整して、電源電圧を生成して、負荷90に供給し、負荷90のバッテリ94を充電する。なお負荷90はバッテリ94を含まないものであってもよい。
受電制御装置50は、受電装置40の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)やマイクロコンピュータなどにより実現できる。この受電制御装置50は、2次コイルL2の誘起電圧から生成される電源電圧により動作することができる。この受電制御装置50は、制御部52、検出回路59を含む。
制御部52(受電側)は受電制御装置50や受電装置40の制御を行うものである。受電シーケンス制御部120は、無接点電力伝送の受電についてのシーケンス制御を行う。送信制御部122は、例えば負荷変調により送電側にデータを送信する処理の制御を行う。受信制御部124は、例えば周波数復調により送電側からデータを受信する処理の制御を行う。検知判定部126は、検出回路59が位置検出や周波数検出を行った場合に、その検出情報に基づいて検知判定を行う。定期認証制御部128は、通常送電開始後に行われる定期認証の制御を行う。例えば、いわゆる異物による乗っ取り状態を検出するために、通常送電開始後に定期的(間欠的)に受電側の負荷状態を変化させる。
認証処理装置(認証処理回路)200、300は、認証処理を行うものであり、集積回路装置(IC)やマイクロコンピュータなどにより実現できる。なお認証処理装置200と送電制御装置20を1チップのICで実現したり、認証処理装置300と受電制御装置50を1チップのICで実現してもよい。
送電側の認証処理装置200は、処理部210、記憶部280、I/F(インターフェース)部290を含み、受電側の認証処理装置300は、処理部310、記憶部380、I/F部390を含む。処理部210、310は各種の認証処理を行う。記憶部280、380は鍵情報等を記憶するものであり、例えばEEPROMなどの不揮発性メモリやRAMなどにより実現できる。I/F部290、390は、送電制御装置20、受電制御装置50等の外部デバイスとの通信処理を行う。
受電側の処理部310は、チャレンジデータ作成部320、送信処理部330、照合データ作成部340、認証部350を含む。
チャレンジデータ作成部320は、送電装置10を認証するためのチャレンジデータを作成する。即ちチャレンジ・レスポンス方式の認証のためのチャレンジデータを作成する。このチャレンジデータとしては例えば乱数を用いることができる。このようにすれば、受電側から送電側に送られるチャレンジデータがランダムに変わり、チャレンジデータに対応するレスポンスデータもランダムに変わるようになるため、第三者にデータが盗聴されて、不正な認証が行われてしまうリスクを軽減できる。
送信処理部330は、作成されたチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信などにより送電装置10に送信するための処理を行う。具体的にはチャレンジデータを受電制御装置50に送信すると共に、チャレンジデータの送信を受電制御装置50に要求する。
照合データ作成部340は、認証用演算を行って、照合データ(認証ホスト側のレスポンスデータ)を作成する。例えばチャレンジデータに対して認証用演算を行って、照合データを作成する。即ち、送電側の認証用演算(認証クライアント側演算)と同じ認証用演算(認証ホスト側演算)を行って、送電側で生成されるレスポンスデータ(認証クライアント側のレスポンスデータ)と同じ値になる照合データを作成する。この認証用演算としては、一方向関数(ハッシュ関数)などの特殊な関数(計算方式)を用いた演算を採用できる。
認証部350は送電装置10の認証を行う。具体的には、チャレンジデータに対して、送電側(認証処理装置200)が認証用演算を行うことで作成されたレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信などにより送電装置10から受信すると、照合データを用いた照合処理を行って、送電装置(送電制御装置)10の認証を行う。例えばレスポンスデータと照合データを照合する処理を行ったり、或いは、チャレンジデータと、レスポンスデータにより得られた照合データとを照合する処理を行うことで、送電装置10の認証を行う。
例えば照合データ作成部340は、チャレンジデータと、記憶部380に記憶される受電側鍵情報を用いて照合データを作成する。そして認証部350は、チャレンジデータと送電側鍵情報を用いて送電側により作成されたレスポンスデータを、送電装置10から受信すると、受信したレスポンスデータと照合データとを照合して、送電装置10を認証する。
或いは照合データ作成部340は、記憶部280に記憶される送電側鍵情報とチャレンジデータとを用いて作成されたレスポンスデータを、送電装置10から受信した場合に、受信したレスポンスデータと受電側鍵情報を用いて照合データを作成する。そして認証部350は、チャレンジデータと照合データとを照合して、送電装置10を認証する。
なお、このようなチャレンジデータとレスポンスデータを用いた認証処理は、通常送電開始前における送電側(送電装置)と受電側(受電装置)の間での情報通信や位置関係確認のための仮送電期間において行うことが望ましい。このようにすることで、不正な機器との間で無接点電力伝送の通常送電が行われてしまう事態を防止できる。
また、後述するように通常送電開始後の定期認証を行う場合には、定期認証期間において、定期的な認証処理を行うようにしてもよい。
例えば後述する図6(A)に示すように、受電側の処理部310に定期認証データ作成部324を設ける。この定期認証データ作成部324は、送電装置10が受電装置40を定期的に認証するためのデータである定期認証データを作成する。
具体的には、通常送電開始前の認証処理に使用されたデータを用いて、定期認証データを作成する。例えば通常送電開始前の認証処理で使用されたチャレンジデータ、レスポンスデータ、チャレンジデータ又はレスポンスデータに所定の演算を行うことで得られるデータ、或いは認証処理の途中結果データなどを用いて、定期認証データを作成する。このようにすれば、チャレンジ・レスポンス方式等を用いなくても、セキュリティの高い定期認証処理を実現できる。
そして送信処理部330が、作成された定期認証データを、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10に送信するための処理を行う。この場合に定期認証データ作成部324は、第i+1(iは自然数)の定期認証期間では、第iの定期認証期間で送信される定期認証データとは異なる値の定期認証データを作成するようにする。このようにすれば、定期認証データが第三者に盗聴されて、不正な認証が行われてしまう事態を防止できる。そして送電側の照合データ作成部240が、定期認証演算を行うことで定期認証用照合データを作成する。例えば通常送電開始前の認証処理に使用されたデータ(チャレンジデータ、レスポンスデータ、途中結果データ等)を用いて、定期認証用照合データを作成する。そして送電側の認証部250が、受信した定期認証データと、作成された定期認証期用照合データを照合することで、受電装置40の定期認証を実行する。
なお通常送電開始後の定期認証期間においても、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた定期認証処理を行うようにしてもよい。即ち通常送電開始前のみならず定期認証期間においても、チャレンジ・レスポンス方式で認証を行う。
また後述する図6(B)に示すように、送電装置10から受電装置40に対して定期認証データを送信するようにしてもよい。具体的には受電側の照合データ作成部340が、定期認証用演算を行うことで定期認証用照合データを作成する。例えば照合データ作成部340は、通常送電開始前の認証処理に使用されたデータ(チャレンジデータ、レスポンスデータ、途中結果データ等)を用いて、定期認証用照合データを作成する。そして認証部350は、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10から定期認証データを受信した場合に、受信した定期認証データと定期認証用照合データとを照合して、送電装置10の定期認証を行う。
また後述する図7(A)に示すように、レスポンスデータ作成部322を受電側の処理部310に設けてもよい。この場合には、受電装置40を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10から受信すると、レスポンスデータ作成部322が、受信した受電側認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、受電側認証用のレスポンスデータを作成する。そして送信処理部330が、作成された受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により送電装置10に送信するための処理を行う。こうすることで、送電側が受電側を認証することも可能になる。
送電側の処理部210は、レスポンスデータ作成部222、送信処理部230を含む。そしてレスポンスデータ作成部222は、送電装置10を認証するためのチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により受電装置40から受信すると、受信したチャレンジデータに対して認証用演算(認証クライアント側演算)を行って、レスポンスデータを作成する。この認証用演算は、受電側(認証ホスト側)の照合データ作成部340が行う認証用演算と例えば同じ演算になる。
そして送信処理部230は、作成されたレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により受電装置40に送信するための処理を行う。このようにすることで、受電側の認証部350は、送電側から受信したレスポンスデータと、照合データを比較して、送電装置10を認証できるようになる。なおコイル間通信は、例えば電力伝送用のコイルである1次コイルと2次コイルを用いた情報の通信により実現できる。但し電力伝送用のコイルとは別の情報通信用のコイル(例えばRF−ID等)を設けて、コイル間通信を実現してもよい。
なお、受電側の処理部310は、通常送電開始前の仮送電期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行う。そして通常送電開始後の定期認証期間(通常送電期間中の定期認証期間)において、定期的な認証処理を行うことになる。
また後述する図7(A)に示すように、送電側の処理部210にチャレンジデータ作成部220と照合データ作成部240と認証部250を設けてもよい。
この場合にはチャレンジデータ作成部220は、受電装置40を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを作成する。また照合データ作成部240は、認証用演算を行って、受電側認証用の照合データを作成する。例えば受電側認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、受電側認証用の照合データを作成する。そして送信処理部230は、作成された受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により受電装置40に送信するための処理を行う。
そして認証部250は、受電側認証用のチャレンジデータに対して受電側が認証用演算を行うことで作成された受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により受電装置40から受信すると、受電側認証用の照合データを用いた照合処理により、受電装置(受電制御装置)40の認証を実行する。例えば受信した受電側認証用のレスポンスデータと受電側認証用の照合データとを照合して、受電装置40の認証を実行する。或いは、受電側認証用のレスポンスデータにより得られた受電側認証用の照合データと、受電側認証用のチャレンジデータとを照合して、受電装置40の認証を実行してもよい。
この場合に送信処理部230は、送電側認証用のレスポンスデータと共に、受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により受電装置40に送信するための処理を行うことが望ましい。このようにすれば、これらの送電側認証用のレスポンスデータと受電側認証用のチャレンジデータを1回の転送で受電装置40に送信することが可能になり、認証処理の効率化を図れる。
3.動作
次に本実施形態の動作について図4(A)〜図7(B)を用いて説明する。図4(A)〜図4(C)は本実施形態の認証処理の基本的な動作の説明図である。
図4(A)に示すように送電装置10と受電装置40とが近づき、送電装置10から受電装置40への無接点電力伝送(例えば仮送電)が開始すると、受電制御装置50(2次側のコントローラ)がパワーオンになり起動する。
受電制御装置50は、認証処理装置300の認証ステータスを確認し、認証可能であれば以降の処理を進め、認証不可であれば処理をウェイトする。そして受電制御装置50は、認証が可能である場合には、受電側の認証処理装置300にチャレンジデータの作成を要求する。これにより、認証処理装置300のチャレンジデータ作成部320が、乱数等に基づいてチャレンジデータを作成して、受電制御装置50に送信する。すると、受電制御装置50は、受け取ったチャレンジデータを、例えば無接点電力伝送の経路で送電装置10に送信する。具体的には例えば図3(B)で説明した負荷変調により送信する。
送電制御装置20は、受電装置40からチャレンジデータを受信すると、送電側の認証処理装置200に転送し、演算の開始を指示する。すると、図4(B)に示すように、認証処理装置200のレスポンスデータ作成部222がレスポンスデータを作成する。具体的には、チャレンジデータに対して一方向関数等を利用した認証用演算を行うことでレスポンスデータを作成する。
認証用演算が終了すると、送電制御装置20は、認証処理装置200からレスポンスデータを受け取る。そして、受け取ったレスポンスデータを、例えば無接点電力伝送の経路で受電装置40に送信する。具体的には例えば図3(A)で説明した周波数変調により送信する。この時に、受電側の照合データ作成部340は、レスポンスデータとの照合用のデータである照合データを作成している。そして図4(C)に示すように、認証部350は、受信したレスポンスデータと照合データを比較することで、送電装置10の認証処理を実行する。
以上の本実施形態の認証手法によれば、チャレンジデータに対して適正なレスポンスデータが返送されたか否かを認証しているため、不正な模倣品の送電装置等を排除できる。また、チャンレジデータとして乱数のような毎回異なる値のデータを使用することで、セキュリティを強固にできる。更にレスポンスデータは、所定の認証用演算を行うことで作成されるため、データが盗聴されて不正な認証が行われてしまう事態も防止できる。
例えば本実施形態の比較例として、送電装置又は受電装置の一方側から他方側に対して認証コードを送信し、他方側が、受信した認証コードが所定コードに一致したか否かを判断する手法も考えられる。しかしながら、この手法では、認証コードが盗聴されて漏洩すると、不正な機器であっても認証を成立させることが可能になり、模倣品による問題等が発生するおそれがある。
この点、本実施形態の認証手法によれば、チャレンジデータは毎回異なる値のデータになると共に、レスポンスデータは一方向関数等により作成されるため、上記問題の発生を防止できる。
次に本実施形態の詳細な動作について図5(A)〜図7(B)を用いて説明する。
図5(A)では、通常送電開始前に送電装置10から受電装置40への仮送電が行われる。この仮送電(仮送電期間)は、通常送電開始前における送電側(送電装置)と受電側(受電装置)との間での情報通信(ID認証)や、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係の確認のための送電(送電期間)である。例えば通常送電よりも低電力の仮送電を実行して、仮送電期間において、受電側から送電側或いは送電側から受電側に、通常送電開始前に転送しておく必要がある各種情報を通信したり、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が正しいか否か(図1(B)のような位置関係になっているか否か)を確認する。
そして図5(B)では、この仮送電期間において、受電側が送電側にチャレンジデータを送信し、送電側が受電側にレスポンスデータを返送して、送電装置10の認証を実行する。そして、送電装置10の認証が成功すると、図5(C)に示すように通常送電を開始し、無接点電力伝送を利用した負荷への給電を開始する。以上のように仮送電期間においてチャレンジ・レスポンス方式の認証を行うことで、不正な送電装置10により通常送電が行われてしまう事態を防止できる。
このようにして通常送電が開始した後に、本実施形態では、例えば後述するような定期認証を行う。そして図6(A)では、この定期認証期間において、受電側の定期認証データ作成部324が、定期認証データを作成して、送電側に送信する。一方、送電側の照合データ作成部240は、定期認証用照合データを作成する。そして受信した定期認証データと、作成された定期認証用照合データを比較して、受電装置40に対する定期認証を実行する。
このようにすれば、通常送電開始後に、1次コイルL1と2次コイルL2の間に金属異物等が挿入された場合や、不正な機器にすり替わった場合においても、これを検出して通常送電を停止することなどが可能になる。即ち、通常送電後のいわゆる乗っ取りを検知してこれを防止することが可能になる。
例えば図5(A)、図5(B)のような仮送電期間での認証だけでは、通常送電開始後に不正な受電装置等が使用されると、不正な受電装置に対する無接点電力伝送が許容されてしまう。この点、図6(A)のように通常送電開始後に定期認証データを用いた受電装置の定期認証を実行すれば、このような不正な受電装置のすり替わり等を検出して、これに対処できるようになる。
また定期認証期間では、データ検出の精度等を高めるために、負荷90への給電を制限しながら負荷変調等によりデータを送る。従って、各定期認証期間が長くなると、給電効率が悪化するおそれがあるため、各定期認証期間の長さをなるべく短くすることが望ましい。この点、図6(A)では、図5(A)、図5(B)のように2回のデータ転送ではなく、1回の定期認証データの転送だけで各定期認証を実行している。従って、各定期認証期間の長さを短くでき、定期認証を原因とする給電効率の低下を最小限に抑えることができる。
なお図6(A)では、受電側が送電側に定期認証データを送信し、送電側が定期認証データを照合することで、受電装置40の定期認証を実行しているが、図6(B)に示すように、送電側が受電側に定期認証データを送信し、受電側の認証部350が定期認証データを照合することで、送電装置10に対する定期認証を実行するようにしてもよい。
また図6(C)に示すようにチャレンジ・レスポンス方式で定期認証を実現することも可能である。この場合には、受電側のチャレンジデータ作成部320が、定期認証用のチャレンジデータを作成して送電側に送信する。また照合データ作成部340が、定期認証用の照合データを作成する。そして送電側のレスポンスデータ作成部222は、受信した定期認証用のチャレンジデータに基づいて定期認証用のレスポンスデータを作成して、受電側に送信する。すると受電側の認証部350は、受信した定期認証用のレスポンスデータと定期認証用の照合データを照合することで、送電装置10の定期認証を実行する。
また図5(B)では、受電側がチャレンジデータを作成し、送電装置10を認証する場合について説明したが、図7(A)に示すように送電側がチャレンジデータを作成し、受電装置40についても認証するようにしてもよい。即ちこの場合には、送電側の処理部210に、チャレンジデータ作成部220、照合データ作成部240、認証部250を設け、受電側の処理部310にレスポンスデータ作成部322を設ける。
そして図5(B)の送電装置10の認証に続いて、送電側のチャレンジデータ作成部220が、チャレンジデータを作成して、受電側に送信する。また、この際に照合データ作成部240が照合データを作成する。一方、受電側のレスポンスデータ作成部322は、受信したチャレンジデータに基づいてレスポンスデータを作成して、送電側に送信する。すると、送電側の認証部250が、受信したレスポンスデータと照合データを比較して、受電装置40が正当な装置であるか否かを認証する。
このようにすることで、受電側による送電側の認証と、送電側による受電側の認証の両方が行われるようになるため、セキュリティをより強固なものにすることが可能になる。
なお図5(B)に示す送電側から受電側へのレスポンスデータの送信と図7(A)に示す送電側から受電側へのチャレンジデータの送信は、同じ転送タイミングで行うことが望ましい。即ち図5(B)のレスポンスデータを送る際に、同じパケットにより図7(A)のチャレンジデータも送信する。このようにすれば、1回の転送でレスポンスデータとチャレンジデータの両方を送ることができ、認証処理の効率化を図れる。
また定期認証をチャレンジ・レスポンス方式で実現する場合に、図7(B)のように送電側のチャレンジデータ作成部220が定期認証用のチャレンジデータを作成し、受電側のレスポンスデータ作成部322が、定期認証用のレスポンスデータを作成するようにしてもよい。そして送電側の照合データ作成部240が、定期認証用の照合データを作成し、認証部250が、受信した定期認証用のレスポンスデータと照合データを照合して、受電装置40の定期認証を実行する。また、図6(C)のチャレンジ・レスポンス方式による送電装置10の定期認証を実行した後に、図7(B)のチャレンジ・レスポンス方式による受電装置40の定期認証を実行するようにしてもよい。
4.認証処理の詳細例
次に認証処理の詳細例について図8(A)〜図10を用いて説明する。
図8(A)に本実施形態の第1の認証処理の例を示す。図8(A)では、まず、認証ホストである受電側(認証処理装置300)が128ビットの乱数RNを発生させる(ステップS1)。そして乱数RNをチャレンジデータとして送電側に送信する(ステップS2)。またチャレンジデータである乱数RNを入力として認証用演算を行う(ステップS3)。例えばAES(Advanced Encryption Standard)による暗号演算を行う。具体的には、乱数RNを共通鍵KEY1により暗号化する。暗号化されたデータである照合データをERNHとすると、ERNH = AES(RN, KEY1)と表される。
次に送電側からERNCをレスポンスデータとして受信する(ステップS4)。そしてレスポンスデータERNCと照合データERNHを比較して照合する(ステップS5)。この場合に、正しいレスポンスデータERNCを送れるのは、正しい共通鍵KEY1を持っている機器だけであるため、これらが一致すれば認証が正しく行われたと判断し、一致しなければ認証に失敗したと判断する。
認証クライアントである送電側(認証処理装置200)は、チャレンジデータである乱数RNを受信すると(ステップS11)、RNを入力として、認証用演算を行う(ステップS12)。具体的にはAESによる暗号演算を行い、RNを共通鍵KEY1により暗号化する。暗号化されたデータをERNCとすると、ERNC = AES(RN, KEY1)と表され、このERNCをレスポンスデータとして受電側に送信する(ステップS13)。
なお共通鍵KEY1は、予め図2の不揮発性の記憶部280、380に記憶してもよいし、公開鍵暗号システムを使って共通鍵を共有してもよい。また、認証用演算として暗号化ではなく復号化を行ってもよい。またレスポンスデータとしてERNCのbit反転データを送るようにしてもよい。
例えば図8(B)に公開鍵暗号方式の場合の認証処理の例を示す。まず受電側が乱数RNを発生し、チャレンジデータとして送電側に送信する(ステップS141、S142)。
送電側は、受電側からチャレンジデータRNを受信すると、RNを入力として、認証用演算を行う(ステップS151、S152)。具体的には公開鍵暗号方式であるRSAによる暗号化処理を行い、RNを送電側鍵KEYBにより暗号化する。暗号化されたデータをERNCとすると、ERNC = RSA(RN, KEYB)と表され、このERNCをレスポンスデータとして受電側に送信する(ステップS153)。
受電側は、送電側からERNCをレスポンスデータとして受信すると、ERNCを入力として、認証用演算を行う(ステップS143、S144)。具体的にはRSAによる復号化処理を行い、レスポンスデータERNCを受電側鍵KEYAにより復号化する。復号化されたデータをDRNCとすると、DRNC = DeRSA(RN, KEYA)と表され、このDRNCが照合データになる。
そして受電側は、チャレンジデータRNと照合データDRNCを比較して照合し、一致すれば認証が正しく行われたと判断する(ステップS145)。
図9に本実施形態の第2の認証処理の例を示す。図9では、ステップS23、S32において、乱数RNをビット反転させたデータIRNを入力として、AESによる暗号演算を行っている。その他は図8(A)の第1の認証処理とほぼ同様であるため説明を省略する。なお図9の認証処理や下記に説明する他の認証処理においても、図8(B)と同様に公開鍵暗号方式を採用してもよい。
図10に本実施形態の第3の認証処理の例を示す。図10では、ステップS43、S52において、AESによる暗号演算を複数回行うことで、認証用演算を実行している。具体的には認証ホスト側のステップS43ではERNH1 = AES(RN, KEY1)、ERNH2 = AES(ERNH1, KEY2)・・・・ERNHN = AES(ERNHN-1, KEYN)の演算を行って、照合データERNHNを作成する。また認証クライアント側のステップS52では、ERNC1 = AES(RN, KEY1)、ERNC2 = AES(ERNC1, KEY2)・・・・ERNCN = AES(ERNCN-1, KEYN)の演算を行って、レスポンスデータERNCNを作成する。そして認証ホスト側のステップS45でERNCNとERNHNを比較することで、認証を実行する。
次に定期認証処理の詳細例について図11〜図14を用いて説明する。
図11に本実施形態の第1の定期認証処理の例を示す。図11は受電側が送電側を定期認証する例である。まず受電側は、第1の定期認証期間において、RN+a1を入力として定期認証用演算を行う(ステップS61)。具体的にはERNH1 = AES(RN+a1, KEY1)の演算を行って、定期認証用の照合データERNH1を作成する。またERNC1を定期認証データとして送電側から受信する(ステップS62)。そしてERNC1とERNH1を比較し、一致すれば認証が正しく行われたと判断する(ステップS63)。
次の第2の定期認証期間では、受電側はRN+2*a1を入力として定期認証用演算を行う(ステップS64)。具体的には ERNH2 = AES(RN+2*a1, KEY1)の演算を行って、定期認証用の照合データERNH2を作成する。またERNC2を定期認証データとして送電側から受信する(ステップS65)。そしてERNC2とERNH2を比較し、一致すれば認証が正しく行われたと判断する(ステップS66)。以降も以上の処理を繰り返す。
一方、送電側は、第1の定期認証期間において、RN+a1を入力として定期認証用演算を行う(ステップS71)。具体的にはERNC1 = AES(RN+a1, KEY1)の演算を行って、定期認証データERNC1を作成する。そしてERNC1を定期認証データとして受電側に送信する(ステップS72)。
次の第2の定期認証期間では、送電側は、RN+2*a1を入力として定期認証用演算を行う(ステップS73)。具体的にはERNC2= AES(RN+2*a1, KEY1)の演算を行って、定期認証データERNC2を作成する。そしてERNC2を定期認証データとして受電側に送信する(ステップS74)。以降も以上の処理を繰り返す。
図11では、チャレンジ・レスポンス方式を採用していないため、各定期認証期間において、送電側から受電側に対して定期認証データを1回だけ送信するだけで済む。従って、定期認証期間の長さを短くすることができ、定期認証を原因とする給電効率の低下を最小限に抑えることができる。
また図11のステップS61、S71に示すように第1の定期認証処理では、通常送電開始前の認証処理に使用されたデータRNを用いて、定期認証用照合データERNH1や定期認証データERNC1を作成している。具体的には、通常送電開始前の認証処理で使用されたチャレンジデータRNを用いて、RN+a1を求め、このRN+a1から定期認証用照合データERNH1 = AES(RN+a1, KEY1)、定期認証データERNC1 = AES(RN+a1, KEY1)を作成している。このようにすれば、チャレンジ・レスポンス方式等を用いなくても、セキュリティの高い定期認証処理を実現できる。
即ちチャレンジ・レスポンス方式では、認証ホストは、チャレンジデータを認証クライアントに送信し、送信したチャレンジデータに対応するレスポンスデータを認証クライアントから受信してレスポンスデータと比較することで、認証処理を実行する。
一方、図11では、認証ホストは、認証クライアントに対してはチャレンジデータを送信せず、認証クライアントから受信した定期認証データだけを用いて定期認証処理を実行する。このようにすることで、データの転送回数が1回で済み、短い定期認証期間で認証処理を実行できるようになる。そして、このように定期認証データだけを用いて定期認証処理を実行するためには、認証クライアントから受信した定期認証データが正しいデータである否かを、何らかの基準に基づき判断する必要がある。
この点、図11では、認証クライアントは、通常送電開始前の認証処理で使用したデータRNを用いて定期認証データERNC1、ERNC2を作成して送信する。また認証ホストは、通常送電開始前の認証処理で使用したデータRNを用いて定期認証用照合データERNH1、ERNH2を作成し、ERNH1、ERNH2を、受信したERNC1、ERNC2と比較して、定期認証処理を実行する。このようにすれば、認証ホストと認証クライアントの間でデータRNが一致していなければ、定期認証用照合データと定期認証データは一致しないようになり、定期認証処理のセキュリティを担保できる。また図11では、第1の定期認証期間での定期認証用照合データ、定期認証データの値と、第2の定期認証期間での定期認証用照合データ、定期認証データの値は異なっているため、セキュリティを更に強固にできる。従って、定期認証データを認証クライアントから認証ホストに送信するという1回のデータ転送回数で、セキュリティの高い定期認証処理を実現できる。
なお図11のステップS61、S71において、RN+a1をビット反転させたデータを入力として定期認証用演算を行い、ステップS64、S73において、RN+2*a1をビット反転させたデータを入力として定期認証用演算を行ってもよい。
図12に本実施形態の第2の定期認証処理の例を示す。図12は、受電側が送電側を定期認証する例である。まず受電側は、第1の定期認証期間において、例えば図10のステップS43の認証用演算の途中結果を残しておき、それにa1を加えたデータを入力として定期認証用演算を行う(ステップS81)。具体的にはERNHi = AES(ERNHi-1 + a1, KEY2)・・・・ERNHN = AES(ERNHN-1, KEYN)の演算を行う。またERNCNを定期認証データとして受信する(ステップS82)。そしてERNCNとERNHNを比較し、一致すれば認証が正しく行われたと判断する(ステップS83)。
次の第2の定期認証期間では、受電側は、認証用演算の途中結果にさらにa1を加えたデータを入力として定期認証用演算を行う(ステップS84)。具体的にはERNHi = AES(ERNHi-1 + 2*a1, KEY2)・・・・ERNHN = AES(ERNHN-1, KEYN)の演算を行う。またERNCNを定期認証データとして受信する(ステップS85)。そしてERNCNとERNHNを比較し、一致すれば認証が正しく行われたと判断する(ステップS86)。以降も以上の処理を繰り返す。
一方、送電側は、図10のステップS52の認証用演算の途中結果を残しておき、それにa1を加えたデータを入力として定期認証用演算を行う(ステップS91)。具体的にはERNCi = AES(ERNCi-1 + a1, KEY2)・・・・ERNCN = AES(ERNCN-1, KEYN)の演算を行う。そしてERNCNを定期認証データとして受電側に送信する(ステップS92)。
次の第2の定期認証期間では、送電側は、認証用演算の途中結果にさらにa1を加えたデータを入力として定期認証用演算を行う(ステップS93)。具体的にはERNCi = AES(ERNCi-1 + 2*a1, KEY2)・・・・ERNCN = AES(ERNCN-1, KEYN)の演算を行う。そしてERNCNを定期認証データとして送信する(ステップS94)。以降も以上の処理を繰り返す。
図12のステップS81、S91に示すように第2の定期認証処理でも、通常送電開始前の認証処理に使用された途中結果のデータERNHi、ERNCiを用いて、定期認証用照合データや定期認証データを作成している。このようにすることで、チャレンジ・レスポンス方式等を用いなくても、高いセキュリティの定期認証処理を実行できる。
図13に本実施形態の第3の定期認証処理の例を示す。図13は、図11とは異なり、送電側が受電側を定期認証する例である。
即ち図11のステップS72、S74では送電側が受電側に定期認証データを送信しているが、図13のステップS102、S104では受電側が送電側に定期認証データを送信している。そして図11のステップS63、S66では、受電側が、定期認証データと照合データを比較して送電側の認証を行っているが、図13のステップS113、S116では、送電側が、定期認証データと照合データを比較して受電側の認証を行っている。
また図13では、第2の定期認証期間(広義には第i+1の定期認証期間)では、第1の定期認証期間(広義には第iの定期認証期間)で送信される定期認証データとは異なる値の定期認証データを作成している。例えばステップS101に示すように、第1の定期認証期間ではERNH1=AES(RN+a1, KEY1)となる定期認証データを作成し、ステップS103に示すように、第2の定期認証期間ではERNH2=AES(RN+2*a1, KEY1)となる定期認証データを作成しており、ERNH1とERNH2は異なる値になっている。このようにすることで、定期認証のセキュリティを更に強固にできる。
図14に本実施形態の第4の定期認証処理の例を示す。図14も、図12とは異なり、送電側が受電側を定期認証する例である。
即ち図12のステップS92、S94では送電側が受電側に定期認証データを送信しているが、図14のステップS122、S124では受電側が送電側に定期認証データを送信している。そして図12のステップS83、S86では、受電側が、定期認証データと照合データを比較して送電側の認証を行っているが、図14のステップS133、S136では、送電側が、定期認証データと照合データを比較して受電側の認証を行っている。
5.送電装置、受電装置の詳細な構成例
図15に送電装置10、受電装置40の詳細な構成例を示す。なお以下では図2で説明した構成要素については同符号を付し、適宜、その説明については省略する。
波形モニタ回路14は、1次コイルL1のコイル端信号CSGに基づいて、波形モニタ用の誘起電圧信号PHINを生成する。表示部16は、無接点電力伝送システムの各種状態(電力伝送中、ID認証等)を、色や画像などを用いて表示する。
発振回路24は1次側のクロックを生成する。駆動クロック生成回路25は、駆動周波数を規定する駆動クロックを生成する。ドライバ制御回路26は、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックや制御部22からの周波数設定信号などに基づいて、所望の周波数の制御信号を生成し、送電部12の第1、第2の送電ドライバに出力して、第1、第2の送電ドライバを制御する。
負荷状態検出回路30は、誘起電圧信号PHINを波形整形し、波形整形信号を生成する。例えば信号PHINが所与のしきい値電圧を超えた場合にアクティブ(例えばHレベル)になる方形波(矩形波)の波形整形信号(パルス信号)を生成する。そして負荷状態検出回路30は、波形整形信号と駆動クロックに基づいて、波形整形信号のパルス幅情報(パルス幅期間)を検出する。具体的には、波形整形信号と、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックを受け、波形整形信号のパルス幅情報を検出することで、誘起電圧信号PHINのパルス幅情報を検出する。
なお負荷状態検出回路30としては、パルス幅検出手法(位相検出手法)には限定されず、電流検出手法やピーク電圧検出手法などの種々の手法を採用できる。
制御部22(送電制御装置)は、負荷状態検出回路30での検出結果に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を判断する。例えば制御部22は、負荷状態検出回路30(パルス幅検出回路)で検出されたパルス幅情報に基づいて、受電側の負荷状態を判断し、例えばデータ(負荷)検出、異物(金属)検出、取り去り(着脱)検出などを行う。即ち、誘起電圧信号のパルス幅情報であるパルス幅期間は、受電側の負荷状態の変化に応じて変化する。制御部22は、このパルス幅期間(パルス幅期間の計測により得られたカウント値)に基づいて受電側の負荷変動を検知できる。
受電部42は、2次コイルL2の交流の誘起電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電部42が有する整流回路43により行われる。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電装置40から送電装置10に所望のデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷変調部46(2次側)での負荷を可変に変化させて、1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。このために負荷変調部46は、ノードNB3、NB4の間に直列に設けられた抵抗RB3、トランジスタTB3(N型のCMOSトランジスタ)を含む。このトランジスタTB3は受電制御装置50の制御部52からの信号P3Qによりオン・オフ制御される。そしてトランジスタTB3をオン・オフ制御して負荷変調を行う際には、給電制御部48のトランジスタTB2はオフにされ、負荷90が受電装置40に電気的に接続されない状態になる。
給電制御部48は負荷90への電力の給電を制御する。レギュレータ49は、整流回路43での変換で得られた直流電圧VDCの電圧レベルを調整して、電源電圧VD5(例えば5V)を生成する。受電制御装置50は、例えばこの電源電圧VD5が供給されて動作する。
トランジスタTB2(P型のCMOSトランジスタ、給電トランジスタ)は、受電制御装置50の制御部52からの信号P1Qにより制御される。具体的にはトランジスタTB2は、通常送電開始前の認証処理の間はオフになり、通常送電開始後はオンになる。
位置検出回路56は、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が適正であるかを判断する。発振回路58は2次側のクロックを生成する。周波数検出回路60は、信号CCMPIの周波数(f1、f2)を検出する。満充電検出回路62は、負荷90のバッテリ94(2次電池)が、満充電状態(充電状態)になったか否かを検出する。
負荷90は、バッテリ94の充電制御等を行う充電制御装置92を含むことができる。この充電制御装置92(充電制御IC)は集積回路装置などにより実現できる。なお、スマートバッテリのように、バッテリ94自体に充電制御装置92の機能を持たせてもよい。
次に、送電側と受電側の動作の詳細について図16のフローチャートを用いて説明する。図16は、左列が送電側処理フローであり、右列が受電側処理フローである。
送電側は、電源投入されてパワーオンすると、所定時間のウェイト後(ステップS201)、通常送電開始前の仮送電を行う(ステップS202)。この仮送電は、着地検出、位置検出等のための一時的な電力伝送である。即ち、電子機器が充電器に対して置かれたか否か、置かれた場合には適正な位置に置かれたか否かを検出するための電力伝送を行う。
送電側からの仮送電により、受電側が停止状態(S221)からパワーオンして(ステップS222)、受電制御装置50がパワーオンリセットされる。すると受電制御装置50は、信号P1QをHレベルに設定し、これにより給電制御部48のトランジスタTB2(給電トランジスタ)がオフになり(ステップS223)、負荷90との間の電気的な接続が遮断される。
次に受電側は、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係(位置レベル)の判断等を行った後、乱数等によりチャレンジデータを作成して送電側に送信する(ステップS224)。また、チャレンジデータに対して認証用演算を行って、レスポンスデータとの照合のための照合データを作成する(ステップS225)。
送電側は受電側からチャレンジデータを受信すると(ステップS204)、チャレンジデータに対して、受電側と同じ認証用演算を行って、レスポンスデータを作成して、受電側に送信する(ステップS205、S206)。
受電側はレスポンスデータを受信すると、レスポンスデータと照合データを比較して(ステップS226)、送電装置10が不正な機器か否かの認証を行い(ステップS227)、認証が成立するとスタートフレームを送電側に送信する(ステップS228)。一方、認証が成立しなかった場合には、スタートフレームが送電側に送信されない結果、送電側がタイムアウトになって(ステップS207)、送電が停止し、受電側は停止状態になる(ステップS221)。
なお図7(A)に示すように、送電側に、受電側を認証する機能を持たせる場合には、送電側は、ステップS206において、レスポンスデータと共にチャレンジデータを受電側に送信する。そして受電側認証用のレスポンスデータを受電側から受信し、受信した受電側認証用のレスポンスデータと受電側認証用の照合データを比較し、受電側の認証処理を行う。そして認証が成立しなかった場合には、送電を停止して、ステップS201に戻る。
送電側はスタートフレームを受信すると(ステップS208)、定期認証をオンにして(ステップS209)、通常送電(本格送電)を開始する(ステップS210)。
受電側は、通常送電が開始すると受電を開始して、トランジスタTB2をオンにして、負荷90に対する給電を行う(ステップS229)。これにより例えばバッテリ94の充電が行われる。また受電側は、通常送電の開始後、定期認証をオンにする(ステップS230)。そして定期認証期間か否かを判断し(ステップS231)、定期認証期間である場合には、定期的な負荷変調を行って、定期認証データを送電側に送信する(ステップS232)。具体的には、図15の負荷変調部46のトランジスタTB3を、定期認証期間において、所定のパターンでオン・オフすることで、定期認証データを送信する。
次に、バッテリ94が満充電になったか否かを判断し(ステップS233)、満充電が検出された場合には、トランジスタTB2をオフにして、負荷90への給電を停止する(ステップS234)。また定期認証もオフにする(ステップS235)。そして満充電の検出を知らせる満充電検出コマンド(セーブフレーム)を送電側に送信する(ステップS236)。
送電側は、通常送電を開始した後、充電側から定期認証データを受信すると、定期認証が成立したか否かを判断する(ステップS211)。具体的には、定期認証データと定期認証用照合データを比較して、受電装置40の定期認証を実行する。そして定期認証データと定期認証用照合データが一致しなかった場合には、送電を停止して、ステップS201に戻る。
また送電側は、取り去り検出、異物検出を行い(ステップS212、S213)、取り去りや異物が検出されると、送電を停止して、ステップS201に戻る。
次に送電側は、受電側からの満充電検出コマンド(セーブフレーム)を受信したか否かを判断する(ステップS214)。そして満充電検出コマンドを受信した場合には、定期認証をオフにし(ステップS215)、送電を停止して、ステップS201に戻る。
次に定期認証について図17を用いて説明する。定期認証は、通常送電期間の各定期認証期間において、例えば受電側の負荷を間欠的に変動させ、その間欠的な負荷変動を送電側において検出することで、いわゆる異物による乗っ取り状態や不正な機器を検出する。
即ち、認証処理が完了して通常送電(本格送電)が開始した後、1次コイルL1と2次コイルL2の間に、例えば大面積の金属異物が挿入される場合がある。小中程度の面積の金属異物は、1次コイルL1の誘起電圧信号をモニタすることで検出できる。しかしながら、大面積の金属異物が挿入されると、その金属異物は、送電側にとって本負荷と同じ負荷のように見えてしまう。従って、通常送電開始前の認証処理が完了していることからも、送電側は、その金属異物を負荷と見なして、送電を続行し、送電側からの送電エネルギーがその金属異物において消費され続けてしまう。これにより、金属異物が高温度になってしまうなどの問題が生じる。このように、大面積の金属の異物等が本来の受電側の機器に取って代わってしまい、その異物に電力が送電され続ける現象を、本実施形態では「乗っ取り状態」と呼ぶこととする。
このような乗っ取り状態を検出するために、図17では、定期認証期間TAにおいて受電側の負荷を間欠的に変動させる。具体的には負荷変調信号P3Qを間欠的に変化させて、図15の負荷変調部46のトランジスタTB3を間欠的にオン・オフさせる。そしてトランジスタTB3がオンになると受電側が相対的に高負荷(インピーダンス小)になり、トランジスタTB3がオフになると受電側が相対的に低負荷(高インピーダンス大)になる。送電側の負荷状態検出回路30は、この受電側の間欠的な負荷変動を検出する。例えば、コイル端信号のパルス幅期間の変化を検出することで、受電側の負荷変動を検出する。
本実施形態では、このような異物による乗っ取り状態を防止するための定期認証を、通常送電開始後の不正な機器のすり替わり防止にも利用している。即ち図17の各定期認証期間において、図6(A)に示すように定期認証データを送信する。そして送信された定期認証データが適正なデータではなかった場合には、例えば送電を停止することで、不正な受電装置40に対して電力が供給されてしまう事態を防止している。
6.第1の変形例
図18に本実施形態の第1の変形例を示す。この第1の変形例では、送電制御装置20に対してホストI/F(インターフェース)27とレジスタ部23が設けられ、受電制御装置50に対してホストI/F57とレジスタ部53が設けられている。そしてホストI/F27には、送電側のホスト2や認証処理装置200がバスを介して接続され、ホストI/F57には、受電側のホスト4や認証処理装置300がバスを介して接続される。これらのホスト(ホストプロセッサ)2、4は、例えばCPU、アプリケーションプロセッサ、ASIC回路等により実現でき、例えば送電側や受電側の電子機器の全体的な制御処理などの各種処理を行う。
送電側のレジスタ部23(記憶部)は、送電側のホスト2がホストI/F27を介してアクセス(書き込み、読み出し)可能になっており、例えば、RAMやDフリップフロップなどにより実現できる。このレジスタ部23は、情報レジスタ110、ステータスレジスタ112、コマンドレジスタ114、割り込みレジスタ116、データレジスタ118を含む。なおレジスタ部23に記憶される情報(例えば情報レジスタ110に記憶される情報等)をフラッシュメモリやマスクROMなどの不揮発性メモリに記憶してもよい。
情報レジスタ110は、無接点電力伝送の伝送条件や通信条件等の情報を記憶するためのレジスタである。例えば駆動周波数、駆動電圧のパラメータや、受電側の負荷状態の検出のためのパラメータ(しきい値)などを記憶する。ステータスレジスタ112は、送電状態や通信状態などの各種状態をホスト2が確認するためのレジスタである。コマンドレジスタ114は、ホスト2が各種コマンドを書き込むためのレジスタである。割り込みレジスタ116は各種の割り込みのためのレジスタであり、例えば各割り込みのイネーブル/ディスエーブルを設定するためのレジスタや、割り込み要因をホスト2に通知するためのレジスタを有する。データレジスタ118は、送信データや受信データをバッファリングするためのレジスタである。
送電側のホストI/F27は、送電側のホスト2と通信を行うためのインターフェースであり、図18ではI2C(Inter Integrated Circuit)により通信が実現される。ここでホスト2は送電側の電子機器(充電器)に搭載されるCPUなどである。
I2Cは、同一基板内等の近距離に配置された複数のデバイス間でデータのやり取りを行うための通信方式であり、複数のデバイス間でSDA(serial data)とSCL(serial clock)の2本の信号線をバスとして共有して通信が行われる。具体的には、1つのデバイスをマスタ(ホスト)にして、それに対してスレーブとなる複数のデバイスをバス接続することによって通信を実現する。またスレーブ側はXINT(external Interrupt)を用いてマスタに対して割り込みをかけることができる。或いはI2Cバス上からの割り込みリクエストをかけることもできる。
受電側のレジスタ部53(記憶部)は、受電側のホスト4がホストI/F57を介してアクセス可能になっており、例えば、RAMやDフリップフロップなどにより実現できる。このレジスタ部53は、情報レジスタ130、ステータスレジスタ132、コマンドレジスタ134、割り込みレジスタ136、データレジスタ138を含む。なおレジスタ部53に記憶される情報(例えば情報レジスタ130に記憶される情報等)をフラッシュメモリやマスクROMなどの不揮発性メモリに記憶してもよい。またこれらのレジスタの機能は送電側のレジスタとほぼ同様であるため、説明を省略する。
受電側のホストI/F57は、例えばI2C等により受電側のホスト4と通信を行うためのインターフェースである。ここでホスト4は、受電側の電子機器に搭載されるCPUやアプリケーションプロセッサなどである。
図18の第1の変形例では、送電側と受電側にホストI/F27、57を設けることで、送電側、受電側のホスト2、4の間での通信を可能にしている。即ち、これまでの無接点電力伝送システムでは、送電側と受電側の間でID認証情報しか通信できなかった。これに対して、図18の構成によれば、例えばアプリケーションデータを、無接点電力伝送を利用して、充電器などの送電側機器と携帯電話機などの受電側機器との間で通信することが可能になる。従って、充電期間等を有効活用して機器間でデータを通信することが可能になるため、ユーザの利便性を大幅に向上できる。
具体的には図18において、送電側のホスト2と受電側のホスト4との間での通信を要求する通信要求コマンドが、ホストI/F27を介してホスト2によりレジスタ部23に書き込まれたとする。この場合には送電側の制御部22は、ホスト2、4の間で通信を行う通信モードに移行すると共に、その通信要求コマンドを受電装置40に送信する。例えば送電側の動作モード(シーケンス)を、通信シーケンス処理を行う通信モードに移行させると共に、通信要求コマンド(パケット)を無接点電力伝送(コイル間通信)により受電側に送信する。
一方、受電側の制御部52は、ホスト2、4の間での通信を要求する通信要求コマンドを、送電装置10から受信すると、通信モードに移行する。例えば送電側から通信要求コマンドが送信されると、そのコマンドの受信がホスト4に通知されると共に、受電側の動作モードも通信モードに移行する。これによりホスト2、4の間での通信が可能になる。
なお制御部22は、受電側のホスト4が発行した通信要求のための割り込みコマンドを受信した場合にも、通信モードに移行する。具体的には、ホスト4が通信要求のための割り込みコマンドを発行すると、このコマンドの受信が割り込みレジスタ116によりホスト2に通知されると共に、制御部22は通信モードに移行する。このようにすることで、送電側のホスト2からの通信要求のみならず、受電側のホスト4からの通信要求によっても、通信モードに移行することが可能になる。従って、受電側から所望のタイミングで送電側に通信要求を行い、所望のデータをホスト2、4の間で通信することが可能になる。
また受電側のレジスタ部53も、受電側のホスト4が発行したコマンドが書き込まれるコマンドレジスタ134を有している。そして受電側の制御部52は、送電側のホスト2に対する通信要求のための割り込みコマンド(INT)が、受電側のホスト4によりコマンドレジスタ134に書き込まれると、通信モードに移行する。
そして図18では、受電側の認証処理装置300は、受電制御装置50が有するホストI/F57と通信するためのI/F部390を含む。そして認証処理装置300の処理部310は、I/F部390を介して、受電制御装置50との間でチャレンジデータやレスポンスデータを通信するための処理を行う。
例えば認証処理装置300の処理部310は、チャレンジデータを作成し、作成されたチャレンジデータをI/F部390を介して受電制御装置50に送信する。そして受電制御装置50は、無接点電力伝送のコイル間通信により、認証処理装置300から受信したチャレンジデータを送電装置10に送信する。
また受電制御装置50が、無接点電力伝送のコイル間通信により、送電装置10からレスポンスデータを受信すると、認証処理装置300の処理部310は、I/F部390を介して受電制御装置50からレスポンスデータを受信する。そして受信したレスポンスデータと照合データを比較して、送電装置10の認証を実行する。
同様に、送電側の認証処理装置200は、送電制御装置20が有するホストI/F27と通信するためのI/F部290を含む。そして認証処理装置200の処理部210は、I/F部290を介して、送電制御装置20との間でチャレンジデータやレスポンスデータを通信するための処理を行う。
例えば送電制御装置20は、無接点電力伝送のコイル間通信により、受電装置40からチャレンジデータを受信する。そして認証処理装置200の処理部210は、I/F部290を介して送電制御装置20からチャレンジデータを受信する。
すると処理部210は、受信したチャレンジデータに対応するレスポンスデータを作成して、I/F部290を介して送電制御装置20に送信する。そして送電制御装置20が、無接点電力伝送のコイル間通信により、認証処理装置200からのレスポンスデータを受電装置40に送信する。
図18の第1の変形例によれば、ホスト2、4間でアプリケーションデータを通信するためのホストI/F27、57を有効活用して、認証処理装置200、300は、送電制御装置20、受電制御装置50との間で、チャンレジデータやレスポンスデータを通信できる。即ち、ホストI/F27、57のバスに、認証処理装置200、300を接続するだけで、チャレンジ・レスポンス方式による送電装置10や受電装置40の認証を実現でき、認証のセキュリティを強固なものにすることが可能になる。
なお、ホスト・ホストI/F間の通信方式はI2Cには限定されず、I2Cと同様の思想に基づく通信方式や、通常のシリアルインターフェースやパラレルインターフェースの通信方式であってもよい。
例えば図19にシングルラインにより実現する通信方式の例を示す。図19では、アイドル期間の後のアドレス期間において、通信の宛先となるデバイスのアドレス(ADDRS)を設定する。そして、アドレス期間の後のデータ期間において、そのデバイスに対してデータを書き込んだり(WR)、そのデバイスからデータを読み出す(RD)。そしてデータ期間の後、アイドル期間に戻る。
図19の通信方式によれば、送電制御装置20、ホスト2、認証処理装置200を接続する送電側のバスや、受電制御装置50、ホスト4、認証処理装置300を接続するバスを、シングルラインで実現できる。従って、ICや回路基板の端子数を削減できると共に、複数のデバイス間の通信を省スペースで実現できる。
7.第2の変形例
図20に本実施形態の第2の変形例を示す。第2の変形例はバッテリ94の認証も可能にして、不正なバッテリ94の使用を防止するものである。
図20では、バッテリ94に第2の認証処理装置400が内蔵される。例えば図15の充電制御装置92(充電制御IC)と共に認証処理装置400(認証処理IC)がバッテリ94に内蔵される。或いは充電制御装置92の中に認証処理装置400が設けられる。
認証処理装置300のチャレンジデータ作成部320は、バッテリ94を認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを作成する。そして送信処理部330は、作成されたバッテリ認証用のチャレンジデータを、第2の認証処理装置400に送信するための処理を行う。また照合データ作成部340は、チャレンジデータに対してバッテリの認証用演算を行って、バッテリ認証用の照合データを作成する。そして認証部350は、バッテリ認証用のチャレンジデータに対応するバッテリ認証用のレスポンスデータを第2の認証処理装置400から受信すると、受信したバッテリ認証用のレスポンスデータとバッテリ認証用の照合データとを照合して、バッテリ94の認証を行う。
このようにすれば、認証処理装置300は、送電側の認証のみならず、バッテリ94の認証も行うことができる。これにより、不正なバッテリ94が使用された場合にも、これを検出して、不正なバッテリ94に対して電力が供給されてしまう事態を防止できる。また、送電側の認証処理用に設けられたチャレンジデータ作成部320、照合データ作成部340、認証部350を有効活用して、バッテリ94を認証できる。従って、小規模な回路構成で、よりセキュリティの高い認証処理を実現できる。
なお図20では、受電側の認証処理装置300がチャレンジデータAを送電側に送信し、送電側の認証処理装置200が、チャレンジデータAに対応するレスポンスデータAを返す。これにより受電側の認証が実現される。
一方、送電側の認証処理装置200がチャレンジデータBを受電側に送信し、受電側の認証処理装置300が、チャレンジデータBに対応するレスポンスデータBを返す。これにより送電側の認証が実現される。なお図20において、認証処理装置200や送電制御装置20は、レスポンスデータAを送信する際にチャレンジデータBも同時に送信する。このようにすることで、通信の効率や認証の効率を向上できる。
また通常送電開始後の定期認証期間では、認証処理装置300が定期認証データを送電側に送信し、送電側の認証処理装置200が認証処理を行うことで、受電側の定期認証が実現される。
8.第3の変形例
図21に本実施形態の第3の変形例を示す。第3の変形例もバッテリ94の認証も可能にして、不正なバッテリ94の使用を防止するものである。
図21では、バッテリ94に認証処理装置300が内蔵される。また例えば受電制御装置50、送電部42、2次コイルL2もバッテリ94に内蔵される。なお送電部42や2次コイルL2をバッテリ94の外部に設けるようにしてもよい。
認証処理装置300のレスポンスデータ作成部322は、バッテリ94を認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを、バッテリ94の外部に設けられた第2の認証処理装置400から受信すると、受信したバッテリ認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、バッテリ認証用のレスポンスデータを作成する。そして送信処理部330は、作成されたバッテリ認証用のレスポンスデータを、第2の認証処理装置400に送信するための処理を行う。そして第2の認証処理装置400は、受信したバッテリ認証用のレスポンスデータと、バッテリ認証用の照合データとを比較して、バッテリ94の認証を実行する。この場合の認証結果は、例えば図示しない受電側のホストに送られる。
図21の第3の変形例によれば、不正なバッテリ94が使用された場合に、これを検出でき、例えば不正なバッテリ94に対して電力が供給されてしまう事態等を防止できる。これにより、よりセキュリティの高い認証システムを実現できる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また認証処理装置、受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置の構成・動作や、認証手法、通信処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
図1(A)〜図1(C)は無接点電力伝送の説明図。 本実施形態の認証処理装置、送電装置、受電装置の構成例。 図3(A)、図3(B)は周波数変調、負荷変調によるデータ転送の説明図。 図4(A)〜図4(C)は本実施形態の動作の説明図。 図5(A)〜図5(C)は本実施形態の動作の説明図。 図6(A)〜図6(C)は本実施形態の動作の説明図。 図7(A)、図7(B)は本実施形態の動作の説明図。 図8(A)、図8(B)は本実施形態の第1の認証処理の例。 本実施形態の第2の認証処理の例。 本実施形態の第3の認証処理の例。 本実施形態の第1の定期認証処理の例。 本実施形態の第2の定期認証処理の例。 本実施形態の第3の定期認証処理の例。 本実施形態の第4の定期認証処理の例。 送電装置、送電制御装置、受電装置、受電制御装置の詳細な構成例。 本実施形態の動作を説明するためのフローチャート。 定期認証の説明図。 本実施形態の第1の変形例。 シングルラインを用いた通信方式の説明図。 本実施形態の第2の変形例。 本実施形態の第3の変形例。
符号の説明
L1 1次コイル、L2 2次コイル、2 ホスト(送電側)、4 ホスト(受電側)、
10 送電装置、12 送電部、14 波形モニタ回路、16 表示部、
20 送電制御装置、22 制御部(送電側)、23 レジスタ部、24 発振回路、
25 駆動クロック生成回路、26 ドライバ制御回路、27 ホストI/F、
30 負荷状態検出回路、40 受電装置、42 受電部、43 整流回路、
46 負荷変調部、48 給電制御部、50 受電制御装置、52 制御部(受電側)、53 レジスタ部、56 位置検出回路、57 ホストI/F、58 発振回路、
59 検出回路、60 周波数検出回路、62 満充電検出回路、90 負荷、
92 充電制御装置、94 バッテリ、100 送電シーケンス制御部、
102 送信制御部、104 受信制御部、106 検知判定部、
108 定期認証判定部、110 情報レジスタ、112 ステータスレジスタ、
114 コマンドレジスタ、116 割り込みレジスタ、118 データレジスタ、
120 受電シーケンス制御部、122 送信制御部、124 受信制御部、
126 検知判定部、128 定期認証制御部、130 情報レジスタ、
132 ステータスレジスタ、134 コマンドレジスタ、136 割り込みレジスタ、
138 データレジスタ、
200 認証処理装置、210 処理部、220 チャレンジデータ作成部、
222 レスポンスデータ作成部、224 定期認証データ作成部、
230 送信処理部、240 照合データ作成部、250 認証部、
280 記憶部、290 I/F部、300 認証処理装置、310 処理部、
320 チャレンジデータ作成部、322 レスポンスデータ作成部、
324 定期認証データ作成部、330 送信処理部、340 照合データ作成部、
350 認証部、380 記憶部、390 I/F部

Claims (25)

  1. 送電装置の1次コイルと受電装置の2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記受電装置に設けられる認証処理装置であって、
    認証処理を行う処理部を含み、
    前記処理部は、
    前記送電装置を認証するためのチャレンジデータを作成するチャレンジデータ作成部と、
    作成された前記チャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行う送信処理部と、
    認証用演算を行って、照合データを作成する照合データ作成部と、
    前記チャレンジデータに対して送電側が認証用演算を行うことで作成されたレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から受信した場合に、前記照合データを用いた照合処理により、前記送電装置の認証を行う認証部と、
    を含むことを特徴とする認証処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記照合データ作成部は、
    前記チャレンジデータと受電側鍵情報を用いて前記照合データを作成し、
    前記認証部は、
    前記チャレンジデータと送電側鍵情報を用いて作成された前記レスポンスデータを、前記送電装置から受信した場合に、受信した前記レスポンスデータと前記照合データとを照合して、前記送電装置の認証を行うことを特徴とする認証処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記照合データ作成部は、
    前記チャレンジデータと送電側鍵情報とを用いて作成された前記レスポンスデータを、前記送電装置から受信した場合に、受信した前記レスポンスデータと受電側鍵情報を用いて前記照合データを作成し、
    前記認証部は、
    前記チャレンジデータと前記照合データとを照合して、前記送電装置の認証を行うことを特徴とする認証処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    通常送電開始前の仮送電期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  5. 請求項4において、
    前記仮送電期間は、通常送電開始前における送電側と受電側の間での情報通信のための送電期間であることを特徴とする認証処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    通常送電開始後の定期認証期間において、定期的な認証処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  7. 請求項6において、
    前記処理部は、
    前記送電装置が前記受電装置を定期認証するための定期認証データを作成する定期認証データ作成部を含み、
    前記送信処理部は、
    作成された前記定期認証データを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  8. 請求項7において、
    前記定期認証データ作成部は、
    第i+1(iは自然数)の定期認証期間では、第iの定期認証期間で送信される定期認証データとは異なる値の定期認証データを作成することを特徴とする認証処理装置。
  9. 請求項7又は8において、
    前記定期認証データ作成部は、
    通常送電開始前の認証処理に使用されたデータを用いて、前記定期認証データを作成することを特徴とする認証処理装置。
  10. 請求項6において、
    前記照合データ作成部は、
    定期認証用演算を行うことで定期認証用照合データを作成し、
    前記認証部は、
    無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から定期認証データを受信した場合に、受信した前記定期認証データと前記定期認証用照合データとを照合して、前記送電装置の定期認証を行うことを特徴とする認証処理装置。
  11. 請求項6において、
    前記処理部は、
    通常送電開始後の定期認証期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた定期認証処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記受電装置を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置から受信した場合に、受信した前記受電側認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、受電側認証用のレスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部を含み、
    前記送信処理部は、
    作成された前記受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記送電装置に送信するための処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記受電装置に設けられる受電制御装置が有するホストインターフェースと通信するためのインターフェース部を含み、
    前記受電制御装置は、
    受電制御の制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行い、
    前記処理部は、
    前記インターフェース部を介して、前記受電制御装置との間でチャレンジデータ及びレスポンスデータを通信するための処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかにおいて、
    前記負荷はバッテリであり、前記バッテリには第2の認証処理装置が内蔵され、
    前記チャレンジデータ作成部は、
    前記バッテリを認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを作成し、
    前記送信処理部は、
    作成された前記バッテリ認証用のチャレンジデータを、前記第2の認証処理装置に送信するための処理を行い、
    前記認証部は、
    前記バッテリ認証用のチャレンジデータに対応するバッテリ認証用のレスポンスデータを前記第2の認証処理装置から受信した場合に、受信した前記バッテリ認証用のレスポンスデータとバッテリ認証用の照合データとを照合して、前記バッテリの認証を行うことを特徴とする認証処理装置。
  15. 請求項1乃至13のいずれかにおいて、
    前記負荷はバッテリであり、前記認証処理装置は前記バッテリに内蔵され、
    前記処理部は、
    前記バッテリを認証するためのバッテリ認証用のチャレンジデータを、前記バッテリの外部に設けられた第2の認証処理装置から受信した場合に、受信した前記バッテリ認証用のチャレンジデータに対して認証用演算を行って、バッテリ認証用のレスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部を含み、
    前記送信処理部は、
    作成された前記バッテリ認証用のレスポンスデータを、前記第2の認証処理装置に送信するための処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれかに記載の認証処理装置と、
    受電制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行う受電制御装置と、
    前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部とを含むことを特徴とする受電装置。
  17. 請求項16に記載の受電装置と、
    前記受電装置により電力が供給される負荷とを含むことを特徴とする電子機器。
  18. 送電装置の1次コイルと受電装置の2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる認証処理装置であって、
    認証処理を行う処理部を含み、
    前記処理部は、
    前記送電装置を認証するためのチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置から受信した場合に、受信した前記チャレンジデータに対して認証用演算を行って、レスポンスデータを作成するレスポンスデータ作成部と、
    作成された前記レスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行う送信処理部と、
    を含むことを特徴とする認証処理装置。
  19. 請求項18において、
    前記処理部は、
    前記受電装置を認証するための受電側認証用のチャレンジデータを作成するチャレンジデータ作成部と、
    認証用演算を行って、受電側認証用の照合データを作成する照合データ作成部と、
    前記受電装置の認証を行う認証部とを含み、
    前記送信処理部は、
    作成された前記受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行い、
    前記認証部は、
    前記受電側認証用のチャレンジデータに対して受電側が認証用演算を行うことで作成された受電側認証用のレスポンスデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置から受信した場合に、前記受電側認証用の照合データを用いた照合処理により、前記受電装置の認証を行うことを特徴とする認証処理装置。
  20. 請求項19において、
    前記送信処理部は、
    送電側認証用の前記レスポンスデータと共に、前記受電側認証用のチャレンジデータを、無接点電力伝送のコイル間通信により前記受電装置に送信するための処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  21. 請求項18乃至20のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    通常送電開始前の仮送電期間において、チャレンジデータ及びレスポンスデータを用いた認証処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  22. 請求項21において、
    前記仮送電期間は、通常送電開始前における送電側と受電側の間での情報通信のための送電期間であることを特徴とする認証処理装置。
  23. 請求項18乃至22のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    通常送電開始後の定期認証期間において、定期的な認証処理を行うことを特徴とする認証処理装置。
  24. 請求項18乃至23のいずれかに記載の認証処理装置と、
    送電制御と無接点電力伝送のコイル間通信の制御を行う送電制御装置と、
    交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含むことを特徴とする送電装置。
  25. 請求項24に記載の送電装置を含むことを特徴とする電子機器。
JP2008271242A 2008-10-21 2008-10-21 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器 Pending JP2010104098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008271242A JP2010104098A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008271242A JP2010104098A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010104098A true JP2010104098A (ja) 2010-05-06

Family

ID=42294211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008271242A Pending JP2010104098A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010104098A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101221049B1 (ko) 2010-12-30 2013-01-21 전자부품연구원 자기장 통신을 이용한 멀티노드 무선 충전 시스템의 충전 방법
JP2013045360A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 充電システム、充電制御装置、充電装置、及び充電方法
WO2014065442A1 (en) * 2012-10-22 2014-05-01 Korea Electronics Technology Institute Management protocol of wireless power transfer for multi-devices
JP2014093940A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 O2 Micro Inc 非接触受電のための方法および装置
JP2015100271A (ja) * 2010-06-17 2015-05-28 株式会社半導体エネルギー研究所 無線給電システム
JP2016189696A (ja) * 2010-10-13 2016-11-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 誘導性電力システムのための電力送信機及び電力受信機
JPWO2015093002A1 (ja) * 2013-12-16 2017-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 無接点充電装置と、そのプログラム、および無接点充電装置を搭載した自動車
JP2017060263A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 東芝テック株式会社 受電装置及びプログラム
JP2018157679A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 セイコーエプソン株式会社 制御装置、受電装置、受電用制御システム、電子機器及び無接点電力伝送システム
JP2022003865A (ja) * 2016-12-12 2022-01-11 エナージャス コーポレイション 配送される無線電力を最大化するために近接場充電パッドのアンテナ区域を選択的に活性化する方法
US11451096B2 (en) 2015-12-24 2022-09-20 Energous Corporation Near-field wireless-power-transmission system that includes first and second dipole antenna elements that are switchably coupled to a power amplifier and an impedance-adjusting component
JP2022163911A (ja) * 2021-04-15 2022-10-27 ソフトバンク株式会社 給電システム、給電装置及び給電方法
US11710987B2 (en) 2018-02-02 2023-07-25 Energous Corporation Systems and methods for detecting wireless power receivers and other objects at a near-field charging pad
US11831361B2 (en) 2019-09-20 2023-11-28 Energous Corporation Systems and methods for machine learning based foreign object detection for wireless power transmission
US11863001B2 (en) 2015-12-24 2024-01-02 Energous Corporation Near-field antenna for wireless power transmission with antenna elements that follow meandering patterns

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015100271A (ja) * 2010-06-17 2015-05-28 株式会社半導体エネルギー研究所 無線給電システム
US10320244B2 (en) 2010-10-13 2019-06-11 Koninklijke Philips N.V. Power transmitter and power receiver for an inductive power system
JP2016189696A (ja) * 2010-10-13 2016-11-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 誘導性電力システムのための電力送信機及び電力受信機
US11722008B2 (en) 2010-10-13 2023-08-08 Koninklijke Philips N.V. Power transmitter and power receiver for an inductive power system
US11165285B2 (en) 2010-10-13 2021-11-02 Koninklijke Philips N.V. Power transmitter and power receiver for an inductive power system
KR101221049B1 (ko) 2010-12-30 2013-01-21 전자부품연구원 자기장 통신을 이용한 멀티노드 무선 충전 시스템의 충전 방법
JP2013045360A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 充電システム、充電制御装置、充電装置、及び充電方法
WO2014065442A1 (en) * 2012-10-22 2014-05-01 Korea Electronics Technology Institute Management protocol of wireless power transfer for multi-devices
JP2014093940A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 O2 Micro Inc 非接触受電のための方法および装置
US9276435B2 (en) 2012-11-02 2016-03-01 Maishi Electronic (Shanghai) Ltd. Method and apparatus for wirelessly receiving power
JPWO2015093002A1 (ja) * 2013-12-16 2017-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 無接点充電装置と、そのプログラム、および無接点充電装置を搭載した自動車
US10116171B2 (en) 2015-09-15 2018-10-30 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Power receiving apparatus and method for preventing unfair use
JP2017060263A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 東芝テック株式会社 受電装置及びプログラム
US11451096B2 (en) 2015-12-24 2022-09-20 Energous Corporation Near-field wireless-power-transmission system that includes first and second dipole antenna elements that are switchably coupled to a power amplifier and an impedance-adjusting component
US11863001B2 (en) 2015-12-24 2024-01-02 Energous Corporation Near-field antenna for wireless power transmission with antenna elements that follow meandering patterns
JP2022003865A (ja) * 2016-12-12 2022-01-11 エナージャス コーポレイション 配送される無線電力を最大化するために近接場充電パッドのアンテナ区域を選択的に活性化する方法
JP7097497B2 (ja) 2016-12-12 2022-07-07 エナージャス コーポレイション 配送される無線電力を最大化するために近接場充電パッドのアンテナ区域を選択的に活性化する方法
US11594902B2 (en) 2016-12-12 2023-02-28 Energous Corporation Circuit for managing multi-band operations of a wireless power transmitting device
JP2018157679A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 セイコーエプソン株式会社 制御装置、受電装置、受電用制御システム、電子機器及び無接点電力伝送システム
US11710987B2 (en) 2018-02-02 2023-07-25 Energous Corporation Systems and methods for detecting wireless power receivers and other objects at a near-field charging pad
US11831361B2 (en) 2019-09-20 2023-11-28 Energous Corporation Systems and methods for machine learning based foreign object detection for wireless power transmission
JP2022163911A (ja) * 2021-04-15 2022-10-27 ソフトバンク株式会社 給電システム、給電装置及び給電方法
JP7345518B2 (ja) 2021-04-15 2023-09-15 ソフトバンク株式会社 給電システム、給電装置及び給電方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010104098A (ja) 認証処理装置、受電装置、送電装置、及び電子機器
JP2010104097A (ja) 認証処理装置、送電装置、受電装置、及び電子機器
JP4725612B2 (ja) 送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置及び電子機器
WO2011118121A1 (ja) 送電制御装置、受電制御装置、電力伝送システム、及び電力伝送システムのデータ通信方法
JP4725611B2 (ja) 送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置及び電子機器
TWI687831B (zh) 電池控制積體電路、電池組及其認證方法
US20100026236A1 (en) Power transmission control device, power transmission device, power receiving control device, power receiving device, electronic apparatus, and contactless power transmission method
JP5703823B2 (ja) 送電装置、送電方法および電力伝送システム
JP5637641B2 (ja) 無線電力充電方法及び装置
US20070278992A1 (en) System and method for authenticating a battery
WO2011132507A1 (ja) 非接触電力伝送装置
JP2011045190A (ja) 送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置及び電子機器
JP2010028932A (ja) 送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置及び電子機器
CN106465044B (zh) 用于无线电力传输的方法、装置和系统
JP5470764B2 (ja) 受電制御装置、受電装置、及び電子機器
US11750043B2 (en) Calibration of foreign object detection in wireless power systems with authentication
US20220181893A1 (en) Wireless power transfer device authentication
JP2019041541A (ja) 送電装置、受電装置、無線電力伝送システムおよびそれらの制御方法
JP2014135895A (ja) 充電制御システム及び方法
JP2011034306A (ja) 情報処理装置及び給電制御方法
JP2010028933A (ja) 送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置及び電子機器
JP6632282B2 (ja) 受電装置、受電装置の制御方法、プログラム
JP2008117628A (ja) 電池パック及び電源供給制御方法
JP5999025B2 (ja) 充電システム
JP6866461B2 (ja) 充電装置、制御方法、およびプログラム