JP2010102016A - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微小な抵抗ムラ及び帯電性能の低下によるスジ状の画像及びゴースト画像を抑制し、良好な画像を提供できる電子写真装置用の帯電部材を提供することにある。
【解決手段】表面層が黒鉛粒子及び強誘電性の粒子を含み、その表面に形成された黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛凸部)及び強誘電性の粒子に由来する凸部(強誘電凸部)の関係を、強誘電凸部に近接する3個の黒鉛凸部で形成される平面に対する該強誘電凸部の頂部の距離Lが正となるようにそれらの高さを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯電部材、詳しくは、電圧を印加して被帯電体である電子写真感光体表面を所定の電位に帯電するための帯電部材、及びそれを用いたプロセスカートリッジ並びに電子写真画像形成装置(以下、「電子写真装置」という)に関する。
電子写真方式を採用した電子写真装置は、電子写真感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置及び定着装置からなる。
帯電装置は、電子写真感光体の表面に接触又は近接配置された帯電部材に電圧を印加することによって電子写真感光体の表面を帯電する方式が多く採用されている。電圧の印加方式としては、直流電圧のみを印加する方式(DC帯電方式)、及び直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加する方式(AC帯電方式)がある。
安定した帯電及び、オゾンの発生を低減するという観点から、接触式の帯電方式が好んで用いられている。また、低コスト及び、装置の小型化という観点から、帯電部材への電圧の印加方式はDC帯電方式が好んで用いられている。
DC帯電方式は、AC帯電方式に比較して一般的に電源のコストは安いという利点がある。しかし、DC帯電方式では、AC帯電方式のような放電電流の均し効果が無い。そのため、帯電部材の微小な抵抗ムラ、使用に伴う帯電性能の低下、あるいはトナーや外添剤の付着に起因した放電ムラが発生し、その結果スジ状の画像が発生する場合があった。また、被帯電体である感光体の表面電位と感光体の帯電1周目、帯電2周目以降の飽和電位(暗部電位VD)との間に、電位差が生じる場合があった。そうなると、例えば反転現像方式の場合には、文字や黒い図形を潜像形成した直後に連続して画像を出力すると、後の画像上に直前の文字や黒い図形が残像してしまう、所謂ゴースト画像が現れる場合があった。
これらのスジ状の画像に関しては、DC帯電方式に用いる帯電部材の表面層に粒子を含有させ、帯電部材表面に凹凸を形成させることにより改善することが試みられている(特許文献1、2等参照)。
またゴースト画像に関しては、表面層に強誘電性の微粒子を分散させることにより、改善させる方法が開示されている(特許文献3参照)。
上記特許文献1、2、3のように、帯電部材の表面層に粒子の凹凸を形成させる、若しくは特定の微粒子を含有させる方法では、確かにスジ状の画像やゴースト画像は改善することができる。
しかし、近年プロセスカートリッジの長寿命化が更に要求されており、それに伴い帯電部材のより一層の長寿命化が要求されている。上記の帯電部材においても、長期の使用に伴う帯電部材の帯電性能の低下、また帯電部材表面のトナーや外添剤の付着により、寿命後半においてスジ状の画像やゴースト画像が発生する場合があった。
特開2007−178599号公報 特開平09−258523号公報 特許第3284626号公報
本発明の目的は、電子写真装置用の帯電部材において、微小な抵抗ムラ及び帯電性能の低下により発生するスジ状の画像、ゴースト画像の発生を抑制し、良好な画像を提供できる帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
本発明は、導電性支持体の上に表面層を有する帯電部材であって、
該表面層は、バインダー樹脂、黒鉛粒子及び、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる強誘電性粒子を含み、
該帯電部材の表面には、黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛凸部)と、強誘電性の粒子に由来する凸部(強誘電凸部)が該帯電部材の表面に形成されており、
該強誘電凸部に隣接する該黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面を形成したとき、その平面より低い強誘電凸部が、全強誘電凸部の80%以上である
ことを特徴とする帯電部材である。
本発明の帯電部材は、微小な抵抗ムラ及び帯電性能の低下によるスジ状の画像、ゴースト画像の発生を抑制することができるので、電子写真装置に帯電部材として用いると、良好な画像を提供できる。
(帯電部材)
本発明の帯電部材は、導電性支持体の上に表面層を有する帯電部材である。該表面層は、バインダー樹脂、黒鉛粒子及び、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる強誘電性の粒子を含ものである。該表面には、黒鉛粒子に由来する凸部(以下、「黒鉛凸部」という)と、強誘電性の粒子に由来する凸部(以下、「強誘電凸部」という)が形成されている。そして、該強誘電凸部に隣接する該黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面を形成したとき、その平面より低い強誘電凸部が、全強誘電凸部の80%以上である。
なお、図1に、模式図で、強誘電凸部と隣接する3個の黒鉛凸部を示した。図において、15が黒鉛粒子であり、16が強誘電性の粒子であり、黒鉛凸部の頂部及び強誘電凸部の頂点がそれぞれ15a、16aである。
なお、強誘電凸部が該平面より低いとは、図2に示すように、3つの黒鉛凸部の頂点15aで形成される平面17に対する、強誘電凸部の頂点16aの距離(以下、Lと表記する)が正であることを意味する。
まず、表面層に黒鉛凸部を形成させることは、表面層の表面の導電性を制御するという技術的意義を有している。黒鉛粒子は、結晶構造を有するために導電性を発現する。この黒鉛粒子が含有されている表面層は、黒鉛粒子を介して優先的に電流が流れる状態になっている。このような黒鉛凸部を表面層の表面に形成させることで、放電に有利な状態が形成され、スジ状の画像及びゴースト画像を抑制できる。
一方、表面層に強誘電凸部を形成させることは、表面層の表面の誘電性を制御するという技術的意義を有している。電子写真感光体に蓄積される電荷と、帯電部材の誘電性については関係があることが知られている(特開2005−316263号公報)。従って、該表面に強誘電凸部を形成させることにより、帯電部材の放電能力を増加させることが可能となる。
この場合、単に強誘電凸部を形成させるだけでは、長期の使用により該強誘電凸部にトナーや外添剤が付着し、期待される放電能力の増加が得られない。そこで、黒鉛凸部と、強誘電凸部の高さの関係を制御する。具体的には、Lが正であるような強誘電凸部が、該強誘電凸部の総数の80%以上であるように、高さの関係を制御する。このようにすることで、強誘電凸部へのトナー、外添剤を付着させにくくし、長期の使用においても良好な放電性能を維持し、スジ状の画像、ゴースト画像を抑制することが可能になる。
本発明の帯電部材の形状としては、ローラ形状、平板形状、ベルト形状といった各種形状が挙げられる。図3にローラ形状の帯電部材(帯電ローラ)を、図4に平板形状の帯電部材を、図5にベルト形状の帯電部材の概略断面図をそれぞれ示す。
帯電部材の構成は、基本的に導電性支持体1に表面層3が設けられたものであり(図3の1A、図4の2A、図5の3A)、さらに、導電性支持体1と表面層3の間に導電性弾性層2が設けられることも多い(図3の1B、図4の2B、図5の3B)。なお、表面には黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛凸部)と強誘電粒子に由来する凸部(強誘電凸部)が形成されている。
帯電ローラを具体的に図3で説明すると、その構成は、導電性支持体1と表面層3を有するもの(1A)、導電性支持体と導電性弾性層と表面層を有するもの(1B)、更に中間層を有するものがある。なお、図3の1C及び1Dでは、弾性層2と表面層3の間に、中間層21が1層のもの、中間層21及び22が2層のものの例をそれぞれ示している。
以下、導電性支持体、導電性弾性層及び表面層からなる帯電ローラについて説明する。
(導電性支持体)
本発明の帯電部材に用いられる導電性支持体は、導電性を有し、該支持体上に設けられる表面層、導電性弾性層等を支持する機能を有するものである。材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金が挙げられる。また、これらの表面に耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理等を施してもよい。さらに、導電性支持体として、樹脂製の基材の表面を金属等で被覆して表面導電性としたものや導電性樹脂組成物から製造されたものも使用できる。なお、帯電ローラでは、形状は、棒状、円柱状であるが、平板状の帯電部材においては、板状であり、また、ベルト状の帯電部材においては、エンドレスの可撓性のチューブ状ベルトである。
導電性支持体と導電性弾性層間、あるいは順次積層する層間(例えば、1Bに示す導電性弾性層と表面層)は、接着剤を介して接着してもよい。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするために、接着剤には公知の導電剤が使用することができる。
接着剤のバインダーとしては、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系等の公知の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が使用できる。
(導電性弾性層)
本発明の帯電ローラは、電子写真感光体と接触して用いられるので、弾性を有していることが好ましい。本発明では、好ましくは、上記導電性支持体1の外周に導電性弾性層2を成形する。導電性弾性層2は導電性弾性体からなる。
導電性弾性体は、例えば高分子弾性体に導電剤を分散して成形される。導電剤としては、表面層において記載するようなイオン導電剤及び電子導電剤が使用できる。該導電剤の配合量は、導電性弾性体の電気抵抗が、23℃/50%RHにおいて1×103Ω・cm以上1×109Ω・cm以下になる量が好ましい。
高分子弾性体としては、以下のものが使用可能である。エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロックコポリマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン・ブロックコポリマー等の熱可塑性エラストマーなど。これらの中でも、高分子弾性体としては、エピクロルヒドリンゴムが好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電剤の添加量が少なくても良好な導電性が発揮される。また、位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることができるので、高分子弾性体として好適である。
エピクロルヒドリンゴムとして、以下のようなものがある。エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体。中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が好適である。なお、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を調整することで導電性や加工性を制御できる。
この他にも、導電性弾性体には、必要に応じて可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤、離型剤等の配合剤を添加してもよい。
導電性弾性層の形成方法としては、上記の導電性弾性体の原料を密閉型ミキサーで混合後に、押し出し成形、射出成形、又は、圧縮成形等の公知の方法により形成するのが好ましい。また、導電性弾性層は、導電性支持体の上に直接導電性弾性体を成形して作製してもよい。あるいは、予めチューブ形状に成形した導電性弾性体を導電性支持体上に被覆形成させてもよい。なお、導電性弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
導電性弾性層の硬度は、マイクロ硬度(MD−1)で70°以下が好ましく、より好ましくは60°以下である。マイクロ硬度(MD−1)が70°を超えると、帯電部材と感光体との間のニップ幅が小さくなり、帯電部材と感光体との間の当接力が狭い面積に集中し、当接圧力が大きくなる場合がある。なお、「マイクロ硬度(MD−1)」とは、アスカー マイクロゴム硬度計MD−1型(商品名、高分子計器株式会社製)を用いて測定した帯電部材の硬度である。具体的には、常温常湿(23℃/50%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
(表面層)
表面層は、黒鉛粒子と、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる強誘電性の粒子と、バインダー樹脂と、その他配合剤からなる。
[黒鉛粒子]
本発明において用いられる、黒鉛粒子とは、「SP2共有結合によって層構造をなす炭素原子を含有する物質」である。そして、該黒鉛粒子としては、ラマンスペクトルにおける1580cm-1におけるピーク強度の半値幅Δν1580が80cm-1以下であり、かつ粒子径が200nm以上である粒子であることが好ましい。ピーク強度の半値幅Δν1580が60cm-1以下である黒鉛粒子がより好ましい。なお、以下において、特に断らない限り、ラマンスペクトルにおける1580cm-1におけるピーク強度の半値幅Δν1580を「Δν」と表す。
このような黒鉛粒子として、以下のようなものが挙げられる。人造黒鉛、天然黒鉛、バルクメソフェーズピッチを黒鉛処理して得られる粒子、メソカーボンマイクロビーズを黒鉛処理して得られる粒子、フェノール樹脂にメソフェーズをコートし黒鉛処理して得られる粒子、フェノール樹脂を黒鉛処理して得られる粒子、カーボンブラックを黒鉛処理して得られる粒子等。以下、各黒鉛粒子の製造法について簡単に説明する。
・人造黒鉛
人造黒鉛は、コークス等のフィラーにピッチ等のバインダーを加え、成形し、その後、焼成することにより得られる。フィラーとしては、石油蒸留における残渣油、又はコールタールピッチを500℃程度で加熱して得られる生コークスを、更に1200℃以上1400℃以下で焼成して得られるコークス等が使用できる。バインダーとしては、タールの蒸留残渣として得られるピッチ等が使用できる。
これらの原料を用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず、フィラーを微粉砕し、バインダーと混合する。その後、150℃程度の加熱下で混練し、成形機を用いて成形する。成形品を700℃以上1000℃以下で熱処理して、熱安定性を付与させる。次に、2600℃以上3000℃以下で熱処理することによって、所望の黒鉛粒子が得られる。熱処理の際には、酸化を防ぐために成形品をパッキング用のコークスで覆っておくことが好ましい。
・天然黒鉛
天然黒鉛は、地熱や地中での高圧により、炭層等が完全に黒鉛となったものが地中から産出されたものである。このような天然黒鉛は、暗灰色ないし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑性のある結晶鉱物で、耐熱性、化学的安定性、潤滑性、耐火性など優れた性質を有することから、鉛筆や電気材料等に粉末や固体や塗料の形で工業的に幅広く利用されている。結晶構造は、六方晶以外にも他菱面晶系に属するものがあり、完全な層状構造を有する。天然黒鉛を粉砕し、分級することにより、所望の黒鉛粒子が得られる。
・バルクメソフェーズピッチを黒鉛処理して得られる粒子
バルクメソフェーズピッチは、例えば、コールタールピッチ等から溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加、重質化処理を行うことによって得ることができる。また、重質化処理後、微粉砕し、次いでベンゼン、トルエン等により溶剤可溶分を除去してもよい。このバルクメソフェーズピッチは、キノリン可溶分が95質量%未満であると、粒子内部が液相炭化しにくく、固相炭化するため粒子が破砕状のままとなり、球状のものが得られないことがあるので、キノリン可溶分が95質量%以上であることが好ましい。
メソフェーズピッチを用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず、前記のバルクメソフェーズピッチを2μm以上25μm以下に微粉砕し、空気中で200℃以上350℃以下で熱処理して、軽度に酸化処理する。この酸化処理によって、バルクメソフェーズピッチ粒子は表面のみが不融化され、次工程の黒鉛化熱処理時に溶融、融着が防止される。この酸化処理されたバルクメソフェーズピッチ粒子は酸素含有量が5質量%以上15質量%以下であることが適当である。なお、酸素含有量が5質量%未満であると熱処理時の粒子同士の融着が激しくなる場合があり、15質量%を超えると粒子内部まで酸化されてしまい、球状のものが得られにくい等の不具合がある場合がある。次に、このように酸化処理したバルクメソフェーズピッチ粒子を窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下にて、1000℃以上3500℃以下で熱処理することにより所望の黒鉛粒子が得られる。
・メソカーボンマイクロビーズを黒鉛処理して得られる粒子
メソカーボンマイクロビーズを得る方法としては、石炭系重質油又は石油系重質油を300℃以上500℃以下の温度で熱処理し、重縮合させて粗メソカーボンマイクロビーズを生成させる。その後、反応生成物を濾過、静置沈降、遠心分離などの処理をしてメソカーボンマイクロビーズを分離した後、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤で洗浄し、さらに乾燥する方法等が挙げられる。
このメソカーボンマイクロビーズを用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず、黒鉛処理後の粒子の合一防止や均一な粒度を得るために、乾燥を終えたメソカーボンマイクロビーズを破壊させない程度の力で機械的に一次分散させておく。この一次分散を終えたメソカーボンマイクロビーズは、不活性雰囲気下において200℃以上1500℃以下で一次加熱処理され、炭化される。一次加熱処理を終えた炭化物は、やはり、炭化物を破壊させない程度の力で炭化物を機械的に分散させることが、黒鉛処理後の粒子の合一防止や均一な粒度を得るために好ましい。二次分散処理を終えた炭化物は、不活性雰囲気下において1000℃以上3500℃以下で二次加熱処理することで所望の黒鉛粒子が得られる。
・フェノール樹脂にメソフェーズをコートし黒鉛処理して得られる粒子
フェノール樹脂としては、例えば、フェノールとアルデヒド類の縮合物であるレゾール型フェノール樹脂を使用できる。レゾール型フェノール樹脂とは、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類を、触媒存在下に反応させ、加熱硬化させることにより得られる樹脂である。このフェノール樹脂を用いて黒鉛粒子を得る方法としては、フェノール樹脂球状粒子表面に、例えばメカノケミカル法によってバルクメソフェーズピッチを被覆する。そして酸化性雰囲気化で熱処理後に焼成することにより、所望の黒鉛粒子が得られる。
・フェノール樹脂を黒鉛処理して得られる粒子
前駆体であるフェノール樹脂としては、例えばフェノールとアルデヒド類の縮合物であるレゾール型フェノール樹脂を使用する。このフェノール樹脂を不活性気体の雰囲気下に1000℃以上1500℃以下で焼成して黒鉛粒子を得る。この際に、不活性気体の流量はフェノール樹脂1g当たり0.1ml毎分以上であることが好ましい。このようにすることで、フェノール樹脂から揮発分を効率良く除去することができる。あるいは、焼成時の圧力を50kPa以下の低圧で行ってもよい。50kPa以下の圧力で焼成を行うことにより、フェノール樹脂からの揮発分を反応系から効率よく除去することができる。
・カーボンブラックを黒鉛処理して得られる粒子
カーボンブラックを黒鉛処理して得られる粒子とは、原料カーボンブラックを非酸化性雰囲気下に熱処理させて、黒鉛化して得られるものである。この粒子は、表面に官能基が存在せずに導電性が良好であり、不純物(例えばS、Cl等)の含有量も極めて少なく、かつ水分の吸着性が小さいため、環境による導電特性の変化が少ない特徴がある。黒鉛処理は、原料カーボンブラックを黒鉛坩堝に充填し、通常のアチソン炉、高周波炉等の加熱炉に入れ、非酸化性雰囲気下に1700℃以上3200℃以下で加熱することにより行われる。カーボンブラックの結晶化度の調整は、上記の焼成時の焼成温度の変更により行うことができる。
(黒鉛粒子のラマンスペクトルの半値幅Δν1580(Δν)の測定)
表面層に含有されている黒鉛粒子については、表面層から切り出した黒鉛粒子を測定試料とし、以下の条件において測定する。
測定機器:レーザラマン分光装置「LabRAM HR」(商品名、ホリバ・ジョバンイボン社製)
レーザー :He−Neレーザー(ピーク波長632nm)
フィルター :D0.3
ホール :1000μm
スリット :100μm
中心スペクトル:1500cm-1
測定時間 :1秒×16回
グレーティング:1800
対物レンズ :×50
上記測定において、黒鉛に由来する1570cm-1から1630cm-1の領域に存在するピークの1/2に相当する高さにおけるバンド幅を、「Δν」とする。
[強誘電性粒子]
本発明における強誘電性の粒子とは、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる、強誘電体の粒子を指す。ここで、強誘電体とは自発分極を生じしている物質のことである。上記のチタン酸塩は、ペロブスカイト構造という結晶構造を持つために、常温で非常に強い誘電性を発現できる。
(比誘電率の測定)
本発明における強誘電性粒子の比誘電率は、次のようにして測定する。まず、底面積2.26cm2の円筒内に粉体試料を入れ、上下電極に15kgの加圧を行う。同時に、1Vpp、1MHzの交流電圧を印加し、そのときの電流を測定し、その後正規化して比誘電率を算出する。
[表面層の表面形状及びLについて]
本発明の帯電部材の表面層の表面の形状については、黒鉛凸部と強誘電凸部によって、特定の状態に制御されている。その状態とは、Lが正であるような該強誘電凸部が、該強誘電凸部の総数の80%以上である状態である。
先ず、本発明において、強誘電凸部とは、後述するレーザー顕微鏡を用いて帯電部材の表面の凸部を観察したときに、帯電部材の表面に最も近い側に存在している粒子が強誘電性の粒子である凸部であると定義する。また、黒鉛凸部とは、帯電部材の最も表面に近い側に存在している粒子が黒鉛粒子である凸部であると定義する。
また、当該距離Lは、次のようにして測定する。
帯電部材の表面を、レーザー顕微鏡「LSM5 PASCAL」(商品名、カール・ツアイス(Carl Zeiss)社製)を用いて、視野0.5mm×0.5mmで観察する。
励起させるレーザーの波長を変化させ、励起光のスペクトルを調べることにより、視野内の凸部が強誘電性の粒子由来であるか、黒鉛粒子由来であるかを同定する。そして、レーザーを視野内のX−Y平面でスキャンさせることにより、2次元の画像データを得る。更に、焦点をZ方向に移動させ、上記のスキャンを繰り返すことにより、3次元の画像データを得る。
次に、視野内の任意の強誘電凸部に着目し、その強誘電凸部に隣接している黒鉛凸部を3つ定める。ここで「隣接している」とは、強誘電凸部の頂点と、各々の黒鉛凸部の頂点との距離の和が最小となっているような状態を指す。このようにして定めた黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面と、着目した強誘電凸部との距離を、前述した3次元の画像データより計算する(図2)。このような作業を視野内の10個の強誘電性の粒子について行う。そして、同様の測定を帯電部材の長手方向10点について行い、得られた計100個の、強誘電凸部の頂点と黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面との距離の分布について調べる。
そして、強誘電凸部の頂点が黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面より下方にある場合が、Lが「正」であるとし、上方にある場合を、Lが「負」であるとする。ここで、強誘電凸部の総数の80%以上を占める該強誘電凸部のLは、更に、+2μm乃至+15μmの範囲、特に+2μm乃至+10μmが好ましい。これは、強誘電凸部をトナーや外添剤の付着から十分に保護できると共に、感光体表面との間で十分な放電を生じさせることができるからである。また、Lが正である強誘電凸部の、強誘電凸部の総数に対する割合を80%以上とすることは、帯電部材の実用領域のほぼ全てにおいてスジ状の画像及びゴースト画像の発生を抑制できるという技術的意義を有する。
これら黒鉛粒子、強誘電性の粒子の平均粒子径は1μm以上30μm以下であることが好ましい。より好ましくは、1μm以上20μm以下である。平均粒子径をこの範囲にすることで、本発明の効果をより一層発揮させることができる。
これら黒鉛粒子、強誘電性の粒子の平均粒子径は、以下のようにして算出する。表面層の任意の点を500μmにわたり、20nmずつ集束イオンビーム「FB−2000C」(商品名、株式会社日立製作所製)にて切り出し、その断面画像を撮影する。そして同じ粒子を撮影した画像を、20nm間隔で組み合わせ、立体的な粒子形状を作成する。この作業を、任意の100点で行う。粒子の平均粒子径は、上記で得られた立体的粒子形状から、投影面積を算出し、得られた面積の円相当径を計算する。この円相当径から体積平均粒子径を求め、その値を平均粒子径とする。なお、上記測定法は、導電剤やその他粒子の粒子径の測定にも応用できる。
また、黒鉛粒子の体積抵抗率は、1×10-5Ωcm以上1×105Ωcm以下であることが好ましい。より好ましくは、1×10-5Ωcm以上1×104Ωcm以下である。黒鉛粒子の体積抵抗率を上記の範囲にすることで、本発明の効果がより一層発揮される。
本発明において、黒鉛粒子の体積抵抗率は、23℃/50%RH環境下で抵抗測定装置「Loresta−GP」(商品名、三菱化学株式会社製)を用い、試料に10Vの電圧を印加したときの測定値とする。測定対象試料としては、9.8MPa(102kgf/cm2)の圧力をかけて圧縮したものを用いる。
なお、上記の体積抵抗率の測定方法は、本発明においては、導電剤やその他の粒子についても適用できる。
表面層中の黒鉛粒子及び強誘電性の粒子の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、2質量部以上120質量部以下が好ましく、5質量部以上100質量部以下がより好ましく、5質量部以上50質量部以下が更に好ましい。この範囲とすることで、より本発明の効果が発揮される。
[バインダー樹脂]
本発明の表面層に用いるバインダー樹脂として、公知のバインダー樹脂から適宜選択して使用できる。具体的には、樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が使用できる。中でも、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂等が好ましい。また、合成ゴムとしては、EPDM、SBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、IR、ブチルゴム、NBR、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム等が使用できる。これらは1種を使用しても、2種以上を併用してもよく、また共重合体でもよい。
[その他配合剤]
表面層には、本発明の効果を損なわない範囲で他の材料を含有させることができる。他の材料としては、導電剤、高分子化合物からなる絶縁性粒子、離型剤等が挙げられる。
・導電剤
導電剤としては、イオン導電剤、電子導電剤等の導電剤を使用できる。
イオン導電剤としては、以下のものを挙げることができる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムの如き無機イオン物質、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートの如き陽イオン性界面活性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインの如き両性イオン界面活性剤、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウムの如き第四級アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩等。これらを1種類でも、2種類以上組み合わせても使用できる。
電子導電剤としては、金属微粒子、金属酸化物微粒子、カーボンブラック等が挙げられる。金属微粒子としては、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等が挙げられる。金属酸化物微粒子としては、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられる。カーボンブラックとして、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン等が挙げられる。ファーネスブラックとしては、例えば、以下のものを挙げることができる。SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF、FEF−HS。また、サーマルブラックとしては、FT、MT等が挙げられる。
また、これらの導電剤を単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
また、導電剤は、平均粒子径が0.01μm乃至0.9μmであるものが好ましく、0.01μm乃至0.5μmであるものが更に好ましい。この範囲であれば、表面層の体積抵抗率の制御が容易になる。
表面層に加えるこれらの導電剤の添加量は、バインダー100質量部に対して2質量部から80質量部、好ましくは20質量部から60質量部の範囲が適当である。
導電剤は、その表面を表面処理してあってもよい。表面処理剤としては、アルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分子化合物が使用できる。これらは一種で使用しても、二種以上を用いても良い。好ましくは、アルコキシシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、チタネート系、アルミネート系又はジルコネート系の各種カップリング剤である。
導電剤として、カーボンブラックを使用する際は、金属酸化物微粒子にカーボンブラックを被覆した複合導電性微粒子として使用することが好ましい。カーボンブラックは、ストラクチャーを形成するため、バインダーに対して、均一に存在させることが困難な傾向にある。カーボンブラックを金属酸化物に被覆した複合導電性微粒子として使用すると、導電剤をバインダーへ均一に存在させることができ、体積抵抗率の制御がより容易になる。
この目的で使用する金属酸化物微粒子としては、具体的には、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン(二酸化チタン、一酸化チタン等)、酸化鉄、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等を挙げることができる。
また、金属酸化物系微粒子は表面処理されていることが好ましい。表面処理としては、アルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分子化合物が使用できる。これらは1種を使用しても、2種以上を併用してもよい。
・高分子化合物からなる絶縁性粒子
高分子化合物からなる絶縁性粒子としては、以下の高分子化合物からなる絶縁性粒子を挙げることができる。ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、これらの共重合体や変性物、誘導体等の樹脂、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーなど。特に、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂からなる微粒子が好ましい。
・離型剤
離型剤としては、低表面エネルギーを有するもの、摺動性を有するものなどが利用できる。表面層に離型剤を含有させることで、帯電部材が感光体に対する相対移動が滑らかになり、スティックスリップのような不規則な移動状態の発生が低減される。その結果、帯電部材の表面の不規則な摩耗の発生、異音の発生等が抑制される。また、離型剤が液体の場合は、表面層を形成する際にレベリング剤としても作用する。なお、該離型剤として、
具体的には、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、一酸化鉛等の金属酸化物等が使用できる。また、オイル状或いは固体状(離型性樹脂或いはその粉末、ポリマーの一部に離形性を有する部位を導入したもの)の珪素やフッ素を分子内に含む化合物、ワックス、高級脂肪酸、その塩やエステル、その他誘導体も使用できる。
本発明の表面層は、0.1μm以上100μm以下の厚さを有することが好ましい。より好ましくは、1μm以上50μm以下である。
なお、表面層の厚みは、図7の(a)及び(b)に示すように、長手方向に3ヶ所、周方向に3ヶ所の計9ヶ所の位置でローラ断面を鋭利な刃物で切り出して、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察し、その平均値である。
表面層には、さらに、表面処理を施してもよい。表面処理としては、UVや電子線を用いた表面加工処理や、化合物等を表面に付着及び/又は含浸させる表面改質処理が挙げられる。
表面層は、静電スプレー塗布、ディッピング塗布等の塗布法により形成できる。又、予め所定の膜厚に成膜されたシート形状又はチューブ形状の層を接着又は被覆することによっても形成できる。あるいは、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法も用いることができる。この中でも、塗布法によって表面層用塗布液を塗工し、塗膜を形成して表面層を形成することが好ましい。
塗布法によって表面層を形成する場合、塗布液に用いられる溶剤としては、バインダー樹脂を溶解することができる溶剤であればよい。具体的には、以下の溶媒を使用することができる。メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、キシレン、リグロイン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物など。これらの溶剤は、使用するバインダー樹脂に応じて適宜選択される。
塗布液に、バインダーや粒子等を分散する方法としては、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等の公知の溶液分散手段を用いることができる。
本発明では、表面層の体積抵抗率は、23℃/50%RH環境において1×103Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下であることが好ましい。表面層の体積抵抗率がこの範囲よりも小さいと、感光体にピンホールが発生した場合、ピンホールに過大な電流が流れて印加電圧が降下してしまい、ピンホール部の長手方向全域が帯状の帯電不良となって画像に現れる場合がある。逆にこの範囲より大きいと、帯電ローラに電流が流れにくくなり、感光体を所定の電位に帯電することができず画像が所望する濃度にならないという弊害が発生する場合がある。
表面層の体積抵抗率は、例えば以下の方法で測定できる。まず、ローラ状態から表面層を剥がし、5mm×5mm程度の矩形に切り出す。両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し測定用サンプルを得る。あるいはアルミシートの上に表面層用塗布液を塗布して表面層塗膜を形成し、塗膜面に金属を蒸着して測定用サンプルを得る。得られた測定用サンプルについて、微小電流計「ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER(商品名、株式会社アドバンテスト製)を用いて200Vの電圧を印加する。そして、30秒後の電流を測定し、試料の厚みと電極面積とから算出する。
なお、上記測定方法は、導電性弾性層の体積抵抗率の測定にも応用できる。
本発明に係る帯電部材は、表面層の表面に存在する黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛凸部)と強誘電性の粒子に由来する凸部(強誘電凸部)の高さの関係が制御されていて、長期の使用に伴うトナーや外添剤の付着から保護されている点に1つの特徴を有する。このような表面形状を備えた表面層を得る方法を以下に説明する。
先ず、黒鉛粒子としては、強誘電性の粒子の平均粒子径よりも大きいものを使用することが好ましい。平均粒子径の差は、2μm以上の差があることが好ましい。
所定の平均粒子径を有する黒鉛粒子、強誘電性の粒子の調製法としては、特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。例えば、粒子の粉体を分級処理し、粗粉、あるいは微粉を選択的に採取することにより平均粒子径の大小を制御することができる。
バインダー樹脂に含有させる強誘電性の粒子の量は、炭素粒子の量よりも多いことが好ましく、具体的には、1.5倍以上が、より好ましくは2.0倍以上である。
そして、バインダー樹脂への黒鉛粒子及び強誘電性の粒子の分散には公知の方法が用い得る。しかし、本発明に係る帯電部材を得るためには、バインダー樹脂への黒鉛粒子と強誘電性の粒子の分散の後にも、分散前における黒鉛粒子及び強誘電性の粒子の平均粒子径の関係が維持されているようにすることが肝要である。即ち、均一分散を目的としたバインダー中へのフィラーの一般的な分散条件では、黒鉛粒子や強誘電性の粒子が分散工程において粉砕されてしまい、当初の平均粒径とは異なったものとなる場合がある。この場合、最終的に形成される帯電部材の表面形状の制御が困難となる。従って、本発明においては、バインダーに黒鉛粒子及び強誘電性の粒子を分散させる際に、黒鉛粒子及び強誘電性の粒子の粉砕をできる限り避けるべく分散時間を通常よりも短くしたり、分散条件を通常よりも緩やかなものにしたりすることが好ましい。
以下に、一例としてガラスビーズを用いた表面層用塗布液の調製及び塗工の方法について述べる。
先ず、バインダーに黒鉛粒子及び強誘電性の粒子を除いた被分散成分、例えば導電性微粒子などを直径0.8mmのガラスビーズと共に混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間から36時間かけて分散する。次いで、黒鉛粒子と強誘電性の粒子を添加して更に分散を行うが、分散時間は5分乃至30分、好ましくは5分乃至10分と短時間とする。これによって、分散中の黒鉛粒子と強誘電性の粒子の粉砕が抑制され、黒鉛粒子と強誘電性の粒子の平均粒子径の関係が、分散前後を通じてほぼ維持されることとなる。その後、粘度5mPa・s乃至30mPa・s、特には8mPa・s乃至20mPa・sになるように調整して表面層用塗布液を得る。そして、当該表面層用塗布液中に、弾性層を周面に形成した導電性基体を浸漬し、当該塗布液を塗工する。その後、弾性層表面の塗膜を乾燥させて表面層を形成する。このような方法によれば、当初の黒鉛粒子及び強誘電性の粒子の平均粒子径の差が反映され、その結果として、本発明に係る表面状態の帯電部材を得られるものである。なお、ここで表面層用塗布液の粘度とは、単一円筒型回転粘度計「ビスメトロンVS−A1」(商品名、芝浦システム株式会社製)を用い、1号ロータ使用して、23℃で測定した値とする。
本発明の帯電ローラは、感光体の帯電を良好なものとするため、通常、電気抵抗が、23℃/50%RH環境中において、1×104Ω・cm以上1×1010Ω・cm以下であることが好ましい。
図6に帯電ローラの電気抵抗の測定法の1例を示す。導電性支持体1の両端を、荷重のかかった軸受け33により感光体と同じ曲率の円柱形金属32に、平行になるように当接させる。この状態で、モータ(不図示)により円柱形金属32を回転させ、それによって当接した帯電ローラ5を従動回転させる。そして、安定化電源34から直流電圧−200Vを印加する。この時に流れる電流を電流計35で測定し、帯電ローラの抵抗を計算する。ここで、荷重は各4.9Nとし、金属製円柱はφ30mm、金属製円柱の回転は周速45mm/secである。
本発明の帯電ローラは、感光体に対して、長手のニップ幅を均一にするという観点から、長手方向中央部が一番太く、長手方向両端部になるほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状が好ましい。クラウン量としては、中央部の外径と中央部から90mm離れた位置の外径との差が、30μm以上200μm以下であることが好ましい。
本発明の帯電ローラは、表面の十点平均粗さRzjisが2μm以上20μm以下であり、表面の凹凸平均間隔Rsmが15μm以上150μm以下であることが好ましい。帯電ローラの表面粗さRzjis、凹凸平均間隔Rsmをこの範囲とすることにより、帯電ローラと電子写真感光体との接触状態をより安定にすることができる。これにより、感光体を容易に均一に帯電させることができる。
帯電ローラ表面の十点平均粗さRzjis及び表面の凹凸平均間隔Rsmの測定法は、JIS B0601−2001表面粗さの規格に準じて測定し、表面粗さ測定器「SE−3400」(商品名、株式会社小坂研究所製)を用いて行う。Rzjisは、帯電部材を無作為に6箇所測定し、各箇所で得られた値の平均値をもって該帯電部材のRzjisとする。同様に、Rsmは、帯電部材を無作為に6箇所測定し、各箇所で得られた値の平均値をもって該帯電部材のRsmとする。
(電子写真装置)
図8は本発明に従う電子写真装置の概略構成図である。該電子写真装置には、感光体4があり、それを帯電する帯電装置5、露光を行う潜像形成装置11、トナー像に現像する現像装置6、転写材7に転写する転写装置8が設けられている。さらに、感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置10及び転写材にトナー像を定着する定着装置9が設けられている。
感光体4は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。感光体は矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電装置5は、感光体に所定の力で押圧されることにより接触配置される、接触式の帯電ローラを有する。帯電ローラは、感光体の回転に従い回転する従動回転であり、帯電用電源から所定の直流電圧を印加することにより、感光体を所定の電位に帯電する。
感光体に静電潜像を形成する潜像形成装置11は、例えばレーザービームスキャナーなどの露光装置が用いられる。一様に帯電された感光体に画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。
現像装置6は、感光体に近接又は接触して配設される接触式の現像ローラを有する。感光体帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを反転現像により、静電潜像をトナー像に可視化現像する。
転写装置8は、接触式の転写ローラを有する。感光体からトナー像を普通紙などの転写材7(転写材は、搬送部材を有する給紙システムなどにより搬送される)に転写する。
クリーニング装置10は、ブレード型のクリーニング部材、回収容器を有し、転写した後、感光体上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を設けないものとすることも可能である。
定着装置9は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材に定着し、機外に排出する。
感光体4、帯電装置5、現像装置6、クリーニング装置10などを一体化し、画像形成装置に着脱可能に設計された、図9に示すようなプロセスカートリッジを用いることもできる。
すなわち、本発明のプロセスカートリッジは、帯電部材が被帯電体(感光体)と少なくとも一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているものであり、かつ、帯電部材が、上記帯電部材である。
さらに、本発明の少なくとも電子写真装置は、プロセスカートリッジ、露光装置及び現像装置を有する電子写真装置であり、該プロセスカートリッジが上記プロセスカートリッジである。なお、該電子写真装置では、帯電部材に直流電圧のみを印加して、被帯電体を帯電することが好ましい。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
製造例1(黒鉛粒子1の作製)
コールタールピッチから溶剤分別により、β−レジンを抽出し、これを水素添加により重質化処理を行った。続いて、トルエンにより溶剤可溶分を除去し、バルクメソフェーズピッチを得た。このバルクメソフェーズピッチを機械粉砕した後、空気中で昇温速度300℃/hで270℃まで昇温し、酸化処理を行った。粉砕の際には、平均粒径が7μm程度になるよう調整した。続いて、窒素雰囲気下にて、昇温速度1500℃/hで3000℃まで昇温し、3000℃で15分間加熱処理を行った。その後、分級して、平均粒径8.8μmの黒鉛粒子1を得た。
製造例2(黒鉛粒子2の作製)
バルクメソフェーズピッチの機械粉砕を平均粒径が4μm程度になるようにした以外は、製造例1と同様にして、平均粒径4.3μmの黒鉛粒子2を得た。
製造例3(黒鉛粒子3の作製)
バルクメソフェーズピッチを機械粉砕を平均粒径が14μm程度になるようした以外は、製造例1と同様にして、平均粒径15μmの黒鉛粒子2を得た。
製造例4(黒鉛粒子4の作製)
鱗片状黒鉛「CNP35」(商品名、伊藤黒鉛工業株式会社製)を粉砕処理して、平均粒径が9.0μmになるようにした。その後、分級した、平均粒径8.5μmの黒鉛粒子4を得た。
製造例5(黒鉛粒子5の作製)
粉砕処理を平均粒径が3.0μm程度になるようにした以外は、製造例4と同様にして、平均粒径3.8μmの黒鉛粒子5を得た。
製造例6(黒鉛粒子6の作製)
粉砕処理を平均粒径が14μm程度になるようにした以外は、製造例4と同様にして、平均粒径15μmの黒鉛粒子6を得た。
製造例7(黒鉛粒子7の作製)
平均粒径10.0μmのフェノール樹脂粒子を風力分級して、平均粒径10.0μmのシャープな分布を有する粒子を得た。得られた粒子を酸化性雰囲気下に300℃で1時間熱安定化処理した後、2200℃で焼成した。焼成後の粒子を、更に風力分級して、平均粒径9.0μmの黒鉛粒子3を得た。
製造例8(黒鉛粒子8の作製)
平均粒径3.0μmのフェノール樹脂粒子を用い、風力分級を平均粒径が3μm程度になるようにした以外は、製造例7と同様にして、平均粒径5.0μmの黒鉛粒子8を得た。
製造例9(黒鉛粒子9の作製)
平均粒径3.0μmのフェノール樹脂粒子を用い、風力分級を平均粒径が14μm程度になるようにした以外は、製造例7と同様にして、平均粒径は5μmの黒鉛粒子9を得た。
製造例10〜12(強誘電性の粒子1〜3の作製)
チタン酸ストロンチウムを1300℃で焼成した後、機械粉砕を行った。粉砕時間を調整することにより、強誘電性の粒子1(平均粒径4.5μm)、強誘電性の粒子2(平均粒径1.5μm)又は強誘電性の粒子3(平均粒径10.0μm)を得た。
製造例13〜15(強誘電性の粒子4〜6の作製)
チタン酸バリウムを1300℃で焼成した後、機械粉砕を行った。粉砕時間を調整することにより、強誘電性の粒子4(平均粒径4.1μm)、強誘電性の粒子5(平均粒径2.2μm)又は強誘電性の粒子6(平均粒径10μm)を得た。
製造例16〜18(強誘電性の粒子7〜9の作製)
チタン酸カルシウムを1300℃で焼成した後、機械粉砕を行った。粉砕時間を調整することにより、強誘電性の粒子7(平均粒径4.3μm)、強誘電性の粒子8(平均粒径1.9μm)又は強誘電性の粒子9(平均粒径11μm)を得た。
製造例19(複合導電性微粒子の作製)
シリカ粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加し、588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmであった。その中に、カーボンブラック粒子(粒子径20nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm、pH6.0)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。このようにしてメチルハイドロジェンポリシロキサン被覆シリカ粒子の表面にカーボンブラックを付着させた。その後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合導電性微粒子を得た。この時の攪拌速度は22rpmであった。なお、得られた複合導電性微粒子は、平均粒径60nm、体積抵抗率1.1×102Ω・cmであった。
製造例20(表面処理酸化チタン粒子の作製)
針状ルチル型酸化チタン粒子(平均粒径15nm、縦:横=3:1、体積抵抗率2.3×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤イソブチルトリメトキシシラン110g、及びトルエン3000gを配合しスラリーを調製した。このスラリーを攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。得られたスラリーを、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付処理を行った。焼付処理した粒子を室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕し、表面処理酸化チタン粒子を得た。
製造例21(弾性層を有するローラの作製)
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製棒に、カーボンブラックを樹脂分に対して4質量%含有させた熱硬化性接着剤を塗布し、乾燥させたものを導電性支持体として準備した。
一方、エピクロルヒドリン系ゴム(EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%)100質量部に対し下記成分を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
炭酸カルシウム 80質量部
脂肪族ポリエステル系可塑剤 10質量部
ステアリン酸亜鉛 1質量部
2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤) 0.5質量部
酸化亜鉛 2質量部
四級アンモニウム塩 2質量部
カーボンブラック(平均粒径100nm、体積抵抗率0.1Ω・cm) 5質量部
これに、加硫剤として硫黄0.8質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルスルフィド(DM)1質量部とテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)0.5質量部を添加し、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、弾性層用コンパウンドを得た。
上記導電性支持体と共に、弾性層用コンパウンドをクロスヘッド付き押出成型機にて押し出し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型した。その後、電気オーブン中160℃で1時間焼成した。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを228mmとした後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行い、導電性支持体上に弾性層を形成し、弾性層を有するローラを得た。なお、このローラのクラウン量(中央部の外径と、中央部から90mm離れた位置の外径の差)は120μmとした。
実施例1
(表面層用塗布液の調製)
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液にメチルイソブチルケトンを加え、固形分を14質量%となるように調整した溶液714.3質量部(アクリルポリオール固形分100質量部)に対して、下記成分を加え、ウレタン樹脂の混合溶液を調整した。
複合導電性微粒子(製造例19で作製) 45質量部
表面処理酸化チタン粒子(製造例20で作製) 20質量部
変性ジメチルシリコーンオイル(*1) 0.08質量部
ブロックイソシアネート混合物(*2) 80.14質量部
このとき、ブロックイソシアネート混合物は、イソシアネート量としては「NCO/OH=1.0」となる量であった。
(*1)変性ジメチルシリコーンオイル「SH28PA」(商品名、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)。
(*2)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3混合物。
内容積450mLのガラス瓶に上記混合溶液200gを、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散した。その中へで、黒鉛粒子1(製造例1で作成)10質量部、強誘電性の粒子(製造例10で作成)5質量部を添加し、5分間分散した。その後、ガラスビーズを濾過により除去し、表面層用塗布液を得た。
(帯電ローラの作製)
上記表面層用塗布液を用いて、製造例21で作製した弾性ローラに1回ディッピング塗布を行った。塗布後に常温で30分間以上風乾し、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥し、弾性層上に表面層を形成して、帯電ローラ1を得た。
なお、ディッピング塗布は、浸漬時間9秒で、その後、引き上げを、初期速度20mm/s、最終速度2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させて、行った。
(ラマンスペクトルの半値幅Δν1580の測定)
得られた帯電部材1の表面層に含有されている黒鉛粒子について、Δνを、上記に記載した方法で測定した。測定結果を第1表に示す。
(表面粗さの測定)
得られた帯電部材1の表面層の表面粗さ(Rzjis、Rsm)は、上記に記載した方法で測定した。測定結果を第1表に示す。
(強誘電凸部の頂点と、該強誘電凸部に隣接する黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面とのなす距離Lの測定)
上記の方法に従い、作製した帯電部材1のLを測定し、距離が正である割合(頻度)を算出した。測定結果を第1表に示す。
(スジ状の画像及びゴースト画像の評価)
図6に示す構成を有する電子写真装置として、キヤノン株式会社製のカラーレーザージェットプリンター「LBP5400」(商品名)を記録メディアの出力スピード200mm/sec(A4縦出力)に改造して用いた。画像の解像度は600dpi、1次帯電の出力は直流電圧−1100Vである。なお、図7に示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた(ブラック用)。
上記で作製した帯電ローラ1を帯電ローラとして組み込んだプロセスカートリッジを上記電子写真装置に装着し、常温常湿環境下(23℃/50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力し、その後、ベタ白画像を1枚通紙した。この操作を10回繰り返して、合計で500枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ1の表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。その後、この帯電ローラ1を用いて、以下に示すようにして評価を行った。
一次帯電は、上記の帯電ローラ1を用い、常温常湿環境(23℃/50%RH)において評価を行った。具体的には、印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで連続複数枚印字する耐久試験を行った。そして、6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)を出力した。得られた画像について、スジ状の画像及びゴースト画像を目視にて観察し、下記基準で評価した。
A:スジ状の画像及びゴースト画像はいずれも発生しなかった。
B:スジ状の画像又はゴースト画像が少し発生しているが、実用上問題ない。
C:スジ状の画像又はゴースト画像がはっきり見え、画質が低下している。
帯電ローラ1については、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。結果を第1表に示す。
実施例2、3
強誘電性の粒子として、強誘電性の粒子4(製造例13で作製)又は強誘電性の粒子7(製造例16で作製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラ2又は3を作製した。作製した帯電ローラ2、3について、実施例1と同様にΔν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。なお、帯電ローラ2、3については、いずれも、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例4
(表面層用塗布液の調製)
下記材料を混合し、ナイロン樹脂の表面層塗布液を調製した。
N−メトキシメチル化ナイロン 100質量部
複合導電性微粒子(製造例7で作製) 45質量部
表面処理酸化チタン粒子(製造例8で作製) 20質量部
メタノール 256質量部
トルエン 135質量部
クエン酸 2質量部
上記材料を、実施例1と同様にペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散し、その中へ、黒鉛粒子1 10質量部、強誘電性の粒子1 5質量部を添加し、5分間分散した。その後、ガラスビーズを濾過により除去し、表面層用塗布液を得た。
(帯電ローラの作製)
この表面層用塗布液を用いて、製造例21で作製した弾性ローラに1回ディッピング塗布した。常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて150℃で1時間乾燥して、弾性層上に表面層を形成した帯電ローラ4を得た。
得られた帯電ローラ4について、実施例1と同様にΔν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ4についても、実施例1と同様に、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例5、6
強誘電性の粒子として、強誘電性の粒子4又は強誘電性の粒子7を用いた以外は、実施例4と同様にして、帯電ローラ5又は6を作製した。作製した帯電ローラ5、6について、Δν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ5、6については、いずれも、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例7
(表面層用塗布液の調製)
下記材料を用いて、アクリル樹脂の表面層用塗布液を調製した。
3官能アクリレートモノマー「SR−454」(商品名、日本化薬(株)製)
90質量部
シランカップリング剤「KBM−5103」(商品名、信越化学工業(株)製)
10質量部
複合導電性微粒子(製造例19で作製) 50質量部
表面処理酸化チタン粒子(製造例20で作製) 30質量部
MIBK 488質量部
上記材料を混合し混合溶液を得た。これを、ガラス瓶に、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散した。その中へ、黒鉛粒子1 10質量部、強誘電性の粒子1 5質量部を添加し、5分間分散した。その後、ガラスビーズを濾過により除去し、表面層用塗布液を得た。
(帯電ローラの作製)
この表面層用塗布液を用いて、製造例21で作製した弾性ローラにリング塗工により塗布した。塗布後に常温で30分間以上風乾した後、電子線照射装置(岩崎電気株式会社製)を用いて、加速電圧150kV、線量1200kGy、酸素濃度300ppm以下の条件で電子線を照射し、弾性層上に表面層を形成した帯電ローラ7を得た。
得られた帯電ローラ7について、実施例1と同様に、Δν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ7についても、実施例1と同様に、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例8、9
強誘電性の粒子1として、強誘電性の粒子4又は強誘電性の粒子7を用いた以外は、実施例7と同様にして、帯電ローラ8又は9を作製した。作製した帯電ローラ8、9について、Δν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ8、9については、いずれも、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例10
黒鉛粒子として、黒鉛粒子4(製造例4で作製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラ10を作製し、実施例1と同様に、Δν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ10についても、実施例1と同様に、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
実施例11〜87、比較例1
表面層塗布液の調製に用いるバインダー樹脂、黒鉛粒子、強誘電性の粒子を第1表に示す様に変更した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラ11〜88を作製した。作製した帯電ローラ11〜88について、実施例1と同様に、Δν、表面粗さ及び頻度の測定及びスジ状の画像とゴースト画像の評価を行った。結果を第1表に示す。
帯電ローラ11〜54については、いずれも、スジ状の画像、ゴースト画像共に発生せず、良好な画像が得られた。
帯電ローラ55〜81については、スジ状の画像は発生しなかったが、ゴースト画像については少し発生している。しかし、実用上問題ないレベルであった。
帯電ローラ82〜85については、スジ状の画像は少し発生しているが実用上問題ないレベルであり、ゴースト画像については発生せず、良好であった。
帯電ローラ86及び87については、スジ状の画像、ゴースト画像共に少し発生しているが、実用上問題ないレベルであった。
比較例1で作製した帯電ローラ88については、スジ状の画像及びゴースト画像が目立ち、画質の低下が認められた。
上記に示すように、本発明の帯電ローラ(帯電部材)は、微小な抵抗ムラ及び帯電性能の低下によるスジ状の画像を抑制し、良好な画像が提供できるものであり、電子写真装置、プロセスカートリッジに組み込んで好ましいものである。
帯電部材の表面層表面の黒鉛凸部と強誘電凸部の状態を表す模式図である。 強誘電凸部の頂部と黒鉛凸部を3つ含む平面との距離を表す模式図である。 本発明の帯電部材(ローラ形状)の断面図である。 本発明の帯電部材(板状)の断面図である。 本発明の帯電部材(ベルト状)の断面図である。 本発明の帯電ローラの電気抵抗値測定の概略図である。 表面層の膜厚の測定箇所を表す概略図である。 本発明の電子写真装置の例の断面概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの例の断面概略図である。
符号の説明
1 導電性支持体
2 導電性弾性層
3 表面層
4 電子写真感光体
5 帯電装置(帯電ローラ)
6 現像装置(現像ローラ)
7 転写材(印刷メディア、紙)
8 転写装置(転写ローラ)
9 定着装置
10 クリーニング装置(ブレード型のクリーニング部材)
11 潜像形成装置(露光)
12 帯電前露光装置
13 弾性規制ブレード
14 トナー供給ローラ
15 黒鉛粒子
15a 黒鉛凸部の頂点
16 強誘電性の粒子
16a 強誘電凸部の頂点
17 3つの黒鉛凸部の頂点で形成される平面
18、19、20 電源
21 中間層
22 第2の中間層
30 トナーシール
32 円柱形金属
33 軸受け
34 安定化電源
35 電流計
L 3つの黒鉛凸部の頂点で形成される平面と強誘電凸部の頂点の距離

Claims (5)

  1. 導電性支持体の上に表面層を有する帯電部材であって、
    該表面層は、バインダー樹脂、黒鉛粒子、及びチタン酸カルシウム、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる強誘電性粒子を含み、
    該帯電部材の表面には、黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛凸部)と強誘電性の粒子に由来する凸部(強誘電凸部)が形成されており、
    該強誘電凸部に隣接する該黒鉛凸部の頂点を3つ含む平面を形成したとき、その平面より低い強誘電凸部が、全強誘電凸部の80%以上である
    ことを特徴とする帯電部材。
  2. 前記帯電部材の表面粗さが、2μm以上20μm以下の十点平均粗さRzjis及び15μm以上150μm以下の凹凸の平均間隔Rsmである、請求項1に記載の帯電部材。
  3. 帯電部材が被帯電体と少なくとも一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が、請求項1又は2に記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 少なくとも、プロセスカートリッジ、露光装置及び現像装置を有する電子写真装置であって、該プロセスカートリッジが請求項3に記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする電子写真装置。
  5. 帯電部材に直流電圧のみを印加して、被帯電体を帯電することを特徴とする請求項4に記載の電子写真装置。
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