JP2010099781A - 切削工具検査システム - Google Patents

切削工具検査システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010099781A
JP2010099781A JP2008274049A JP2008274049A JP2010099781A JP 2010099781 A JP2010099781 A JP 2010099781A JP 2008274049 A JP2008274049 A JP 2008274049A JP 2008274049 A JP2008274049 A JP 2008274049A JP 2010099781 A JP2010099781 A JP 2010099781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting tool
camera
reference mark
cutting
inspection system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008274049A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5366124B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Nagato
一義 長戸
Keishi Suzuyama
恵史 鈴山
Kazuya Furukawa
和也 古川
Shigemoto Hirota
重元 廣田
Tosuke Kawada
東輔 河田
Shinji Ichino
慎次 市野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Machine Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2008274049A priority Critical patent/JP5366124B2/ja
Publication of JP2010099781A publication Critical patent/JP2010099781A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5366124B2 publication Critical patent/JP5366124B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】 カメラにより撮像した切削工具のチップの画像を常に高精度に処理して切削工具の検査を正確に行うことができる切削工具検査システムを提供する。
【解決手段】 切削工具検査システム30は、チップCに接近した検査位置に位置決めした基準マークM及びチップCをカメラ54により同一視野で撮像して該チップCの状態を検査しており、チップCの画像処理を基準マークMを基準にして行っている。そして、基準マークロッド40を工作物を取り付ける例えば主軸台10に取り付けているので、カメラ54が熱等の影響により検査位置からズレたり撮像方向が傾斜しても基準マークMには直接影響しない。このため、従来のようにカメラの位置や方向を高精度に調整する必要がなく、画像処理精度を常に高レベルな状態に維持して切削工具の検査を正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、工作機械に備えられた切削工具を撮像して該切削工具の状態、例えば折損や摩耗等を検査する切削工具検査システムに関する。
従来、旋盤、フライス盤、ターニングセンタ等の工作機械に装着された切削工具の状態、例えばチップの折損や磨耗等を検査する場合、工作機械の加工ゾーンに機械式のレバー型変位センサを配置し、切削加工の前後や合間にチップをレバー先端に接触させレバーの変位を測定して検査している。しかし、1回の接触ではチップの一面のみしか検査できないため、多面形状のチップを検査するには少なくとも2回接触させる必要があり検査時間がかかっていた。また、チップをレバー先端に接触させる速度が高速であると衝撃によりチップやレバー先端が破損するおそれがあるため、低速度で接触させなければならず検査時間がかかっていた。また、工作機械の加工ゾーン内には切削加工により発生する切削粉等が飛散するが、レバーを変位させる可動部に切削粉等が入り込むと可動が阻害されて変位測定精度が低下する場合があるため、頻繁にメンテナンスを行う必要があり手間がかかっていた。また、機械式のレバー型変位センサでは変位測定精度が数十μmであるため、検査精度の向上に限界があった。
このような問題を解消する切削工具検査システムとして、カメラを用いて切削工具のチップ先端を撮像し、その画像をコンピュータを用いて画像処理してチップの状態を検査するシステムがある。例えば、特許文献1には、切削工具のチップが予め定められた検査位置に来るように切削工具の並進位置及び回転位置を制御し、検査位置にあるチップを所定の方向から撮影し、その画像を解析してチップの欠損の大きさを表わす指標のデータを取得する。そして、その指標データをシステム内部で予め定められた判定基準と比較し、チップの交換の必要性を自動的に判定する切削工具検査システムが開示されている。また、特許文献2には、切削工具を回転あるいは移動させてチップの状態をカメラにより複数撮像し、複数の画像の中から焦点が合った画像を選択的に用いて検査を行う切削工具検査システムが開示されている。
これらの切削工具検査システムによれば、カメラを用いて多面形状のチップ全体を一度に撮像し画像処理して検査することができるので、上記レバー型変位センサを用いて多面形状のチップを数度に亘って低速度で接触させ変位を測定して検査するよりも検査時間を短縮させることができる。また、機械式のレバー型変位センサは変位測定のための可動部が必要であるが、光学式のカメラはそのような機械式の可動部を必要としないため、カメラを工作機械の加工ゾーン内に設置しても切削加工により発生して飛散する切削粉等の影響を受け難く、メンテナンス作業を簡略化することができる。また、光学式のカメラでは解像度を高めることにより数ミクロンもしくはそれ以下の高精度で検査することができる。
特開平10−96616号公報(段落0007,0009、図1,2) 特開2001−227312号公報(段落0011、図1)
上述したカメラを用いた切削工具検査システムでは、切削加工中はカメラが切削工具等と干渉しないようにカメラを検査位置から退避位置へ移動させ、その後にカメラを退避位置から検査位置へ復帰させている。このとき、高精度な画像処理を行うために常にカメラを一定の検査位置にて一定の撮像方向に向けて復帰させる必要がある。しかし、例えば切削加工中においてカメラ自体やカメラの保持ブラケットが熱等により変位した場合は、切削加工後にカメラを復帰させても検査位置からズレたり撮像方向が傾斜してしまうことがある。このような場合、切削加工前に撮像したチップの画像と切削加工後に撮像したチップの画像との間に誤差が生じて画像処理精度が低下する。この誤差は特にカメラとチップとの撮像距離が大きいほど幾何学的に拡大されるため、そのときの画像処理精度は大幅に低下する。また、工作機械の加工ゾーン内には切削加工により発生する切削粉や切削剤等が飛散するが、切削粉や切削剤等がカメラに付着したときは切削加工後に撮像したチップの画像が不鮮明となることがあり画像処理精度が低下する。
本発明は、カメラにより撮像した切削工具の画像を常に高精度に処理して切削工具の検査を正確に行うことができる切削工具検査システムを提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、工作機械に備えられた切削工具を撮像して該切削工具の状態を検査する切削工具検査システムにおいて、前記切削工具の輪郭位置を求める基準となる基準マークを有する基準マーク装置と、前記基準マーク及び前記切削工具を撮像するカメラを有するカメラ装置と、を備え、前記切削工具に接近した検査位置に位置決めした前記基準マーク及び前記切削工具を前記カメラにより同一視野で撮像して該切削工具の状態を検査することである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記基準マーク装置は、工作物を取り付ける部材に取り付けられていることである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記基準マーク装置は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と前記加工ゾーン内の前記検査位置との間で移動可能に構成されていることである。
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜3の何れか一項において、前記カメラ装置は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と前記加工ゾーン内の前記検査位置との間で移動可能に構成されていることである。
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項4において、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置は、同一の駆動装置により移動可能に構成されていることである。
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜5の何れか一項において、前記基準マークを清浄するマーク清浄手段及び前記カメラを清浄するカメラ清浄手段の少なくとも一方を備えていることである。
請求項7に記載の発明の構成上の特徴は、請求項6において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、流体を前記基準マーク及び前記カメラにそれぞれ噴き付ける流体噴射手段を備えていることである。
請求項8に記載の発明の構成上の特徴は、請求項6又は7において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内に配置されていることである。
請求項9に記載の発明の構成上の特徴は、請求項8において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の隔離ゾーン出入口に配置され、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の移動により自動的に清浄動作することである。
請求項10に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜9の何れか一項において、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の少なくとも一方は、気体を前記基準マーク及び前記カメラの少なくとも一方に噴き付ける気体噴射手段を備えていることである。
請求項11に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜10の何れか一項において、前記基準マークは前記カメラの視野内の周囲に複数配置されており、全部の前記基準マークの重心と所定の一部の前記基準マークの重心との差のベクトルを予め求めておき、前記切削工具が前記カメラの視野内に在るために全部の前記基準マークを認識できないときに、認識可能な前記基準マークの中から前記一部の基準マークを選択して当該重心を求め、対応する前記差のベクトルにより全部の前記基準マークの重心を求め、もしくは前記基準マークの夫々から全部の前記基準マークの重心までの補正ベクトルを予め求めておき、前記切削工具が前記カメラの視野内に在るために全部の前記基準マークを認識できないときに、認識可能な前記基準マークに対応する前記補正ベクトルにより各重心を求めて平均化することにより全部の前記基準マークの重心を求めることである。
請求項1に係る発明によれば、切削工具の輪郭位置を求める基準となる基準マークを有する基準マーク装置を備え、切削工具に接近した検査位置に位置決めした基準マーク及び切削工具をカメラにより同一視野で撮像して該切削工具の状態を検査している。従来の切削工具の画像処理はカメラを基準にして行われるため、カメラを一定の検査位置に高精度に位置決めしたり一定の撮像方向に高精度に向ける必要があった。しかし、本発明の切削工具の画像処理は切削工具に接近した基準マークを基準にして行われる。即ち、基準マークから切削工具の検査位置までの距離は、基準マークからカメラまでの距離よりも極めて小さくなるように設定されているため、カメラが水平方向(Z軸方向)に変位しても該変位は検査において無視することができる。このため、従来のようにカメラの位置や方向を高精度に調整する必要がなく、画像処理精度を常に高レベルな状態に維持して切削工具の検査を正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、基準マーク装置を工作物を取り付ける部材、例えば旋盤では主軸台やベッド、フライス盤ではワークスライドやジグ本体に取り付けているので、カメラが熱等の影響により検査位置からズレたり撮像方向が傾斜しても基準マークには直接影響せず、画像処理精度を常に高レベルな状態に維持して切削工具の検査を正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。更に、切削工具を取り付けるX,Zスライド等が変位したときは、該変位を上記画像処理結果に基づいて補正してフィードバックできるので、画像処理精度を更に高レベルな状態に維持して切削工具の検査をより正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を更に向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、切削工具により工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と加工ゾーン内の検査位置との間で基準マーク装置を移動させるようにしているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等が基準マークに付着することを防止することができる。これにより、切削加工後の基準マークの画像を鮮明に撮像することができ、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
請求項4に係る発明によれば、切削工具により工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と加工ゾーン内の検査位置との間でカメラ装置を移動させるようにしているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等がカメラに付着することを防止することができる。これにより、切削加工後の基準マーク及び切削工具の画像を鮮明に撮像することができ、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
請求項5に係る発明によれば、基準マーク装置及びカメラ装置を同一の駆動装置により移動させるようにしているので、各装置に駆動装置を備える場合と比較して装置コストの上昇を抑えることができる。
請求項6に係る発明によれば、基準マークを清浄するマーク清浄手段及びカメラを清浄するカメラ清浄手段の少なくとも一方を備えているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等が基準マークやカメラに付着しても払拭することができる。これにより、切削加工後の基準マーク及び切削工具の画像を鮮明に撮像することができ、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
請求項7に係る発明によれば、流体を基準マーク及びカメラにそれぞれ噴き付ける流体噴射手段をマーク清浄手段及びカメラ清浄手段に備えているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等が基準マークやカメラに付着しても容易に流し落とすことができる。これにより、切削加工後の基準マーク及び切削工具の画像を鮮明に撮像することができ、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。また、マーク清浄手段により基準マークを清浄する際の摩擦抵抗やカメラ清浄手段によりカメラを清浄する際の摩擦抵抗を低減することができるので、マーク清浄手段及び基準マーク並びにカメラ清浄手段及びカメラの傷付き等を防止して長寿命化させることができる。
請求項8に係る発明によれば、マーク清浄手段及びカメラ清浄手段を切削工具により工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内に配置しているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等がマーク清浄手段及びカメラ清浄手段に付着してしまうことを防止することができる。これにより、基準マーク及びカメラを常に清浄された状態にしておくことができる。
請求項9に係る発明によれば、マーク清浄手段及びカメラ清浄手段を基準マーク装置及びカメラ装置の隔離ゾーン出入口に配置し、基準マーク装置及びカメラ装置の移動により自動的に清浄動作できるようにしているので、独立して動作するマーク清浄手段及びカメラ清浄手段を備える場合と比較して装置コストの上昇を抑えることができる。
請求項10に係る発明によれば、気体を基準マーク及びカメラの少なくとも一方に噴き付ける基体噴射手段を基準マーク装置及びカメラ装置の少なくとも一方に備えているので、加工ゾーン内において切削加工により発生して飛散する切削粉や切削剤等が基準マークやカメラに付着しても容易に噴き落とすことができる。これにより、切削加工後の基準マーク及び切削工具の画像を鮮明に撮像することができ、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
請求項11に係る発明によれば、基準マークをカメラの視野内の周囲に複数配置しておき、切削工具がカメラの視野内に在るために全部の基準マークを認識できないときに、認識可能な基準マークのみで全部の基準マークの重心を求めるようにしている。これにより、切削工具の輪郭位置を常に高精度に求めることができるので、切削工具の検査を正確に行って該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、タレット旋盤1内には、軸線がZ軸方向(水平方向)と平行になるように固定された主軸台10と、Z軸方向に平行な方向及びZ軸方向と直交し垂直方向に対し60度後方に傾斜したX軸方向に平行な方向に移動可能なタレット装置20とが対向配置されている。主軸台10には、主軸11がZ軸方向と平行な軸線の回りに回転可能に支持されている。主軸11は、図略の主軸駆動モータによって回転駆動されるようになっている。主軸11のタレット装置20側の先端部には、工作物Wを把持するチャック12が取り付けられている。このような構成の主軸台10及び主軸駆動モータは、ベッド13上に固設されている。
タレット装置20には、タレット刃物台21がZ軸方向と平行な軸線の回りに回転割出し可能に設けられている。タレット刃物台21上には、複数の切削工具Tが円周上等角度間隔に取り付けられている。このような構成のタレット装置20は、X軸スライド22に装着されている。X軸スライド22は、Z軸スライド23上にX軸方向と平行な方向に移動可能に装架され、図略のX軸サーボモータにより図略のボールねじ機構を介して移動されるようになっている。Z軸スライド23は、ベッド24上にZ軸方向と平行な方向に移動可能に装架され、図略のZ軸サーボモータにより図略のボールねじ機構を介して移動されるようになっている。
タレット旋盤1内には、主軸台10とタレット装置20を覆うカバー2が設けられ、カバー2内には、主軸台10側とタレット装置20側と仕切る隔壁2cが設けられている。固定配置された主軸台10に対してタレット装置20が移動し、タレット刃物台21上の切削工具Tによってチャック12に把持された工作物Wの外周及び端面等を切削加工するが、このとき発生して飛散する切削粉や切削液等が主軸台10等に付着しないように上記隔壁2cが設けられている。即ち、この隔壁2cで仕切られた主軸台10側が隔離ゾーン3となっており、タレット装置20側が加工ゾーン4となっている。なお、主軸11は隔壁2cに設けられた穴から加工ゾーン4側に突き出され、その主軸11の先端にチャック12が取り付けられている。
更に、タレット旋盤1内には、切削工具Tの例えばチップ(ハイス等のチップでない切削工具のときは刃先)を撮像して該チップの状態を検査する切削工具検査システム30が設けられている。この切削工具検査システム30は、チップの輪郭位置を求める基準となる基準マークを有する基準マークロッド(基準マーク装置)40と、この基準マーク及びチップを撮像するカメラを有するカメラロッド(カメラ装置)50とを備えている。切削工具検査システム30は、Z軸方向と平行方向に移動可能なように主軸台10に取り付けられている。なお、切削工具検査システム30は、工作物を取り付ける部材であれば主軸台10の他にベッド13に取り付けるようにしても良い。
この切削工具検査システム30について更に詳述すると、図3に示すように、基準マークロッド40が下側に、カメラロッド50が上側に位置すると共に、基準マークロッド40及びカメラロッド50の長手方向がZ軸方向と平行に、かつ基準マーク部40a及びカメラ部50aが右方向を向くように配置されている。そして、基準マークロッド40とカメラロッド50の各左端部側の対向側面間が連結部材32により連結され、基準マークロッド40の左端部が駆動装置33を介して主軸台10に取り付けられている。
駆動装置33は、油圧シリンダもしくは空圧シリンダ等を備え、基準マークロッド40及びカメラロッド50は、駆動装置33によりZ軸方向と平行方向に移動可能となっている。切削加工時は隔壁2cに設けられた出入口2a,2bのシャッタ31a,31bが閉じて、基準マークロッド40及びカメラロッド50は隔離ゾーン3内の退避位置に位置しており、検査時はシャッタ31a,31bが開いて、基準マーク部40a及びカメラ部50aが出入口2a,2bから加工ゾーン4側に突き出て検査位置に位置するようになっている。このシャッタ31a,31bにより切削加工時に発生して飛散する切削粉や切削液等の出入口2a,2bから隔離ゾーン3内への侵入を防止することができる。
基準マークロッド40は、図3に示すように突起が無い丸みのある直方体状に形成されている。これにより、隔離ゾーン3と加工ゾーン4との間の出入をスムーズに行うことができる。特に加工ゾーン4から隔離ゾーン3へ戻るときに引っ掛かりを無くすことにより、切削粉や切削液等の隔離ゾーン3内への侵入を防止することができる。基準マークロッド40の基準マーク部40aの上側面には、基準マークがインクにより印刷もしくはエッチング等により刻印された透明ガラス製のゲージ41が埋設されている。
このゲージ41の下面側には発光体42が配置され、ゲージ41の上面には透明ガラス製の防護体43が配置されている。発光体42は、発熱によるゲージ41の熱歪を小さくするために撮像時のみ点灯するようになっている。なお、発光体42の配線は基準マークロッド40内を通されている。防護体43は、防護体43の表面が基準マークロッド40の表面と面一となるように、かつ傷付き等により光透過性が低下したときに簡易に交換可能なように、嵌め込み等により基準マークロッド40に取り付けられている。そして、防護体43と基準マークロッド40の境界は、シール部材によりシールされて基準マークロッド40内は水密に保たれている。
更に、図4に示すように、基準マークロッド40の防護体43両側には、気体、例えばエアーを防護体43の表面に向けて噴射し、防護体43の表面に付着している切削粉や切削液等を吹き飛ばして清掃するエアー噴射ノズル(気体噴射手段)44が設けられている。エアー噴射ノズル44は、板状に形成されて基準マークロッド40の防護体43両側にネジ止めされており、防護体43の押さえも兼ねている。防護体43両側に配置されたエアー噴射ノズル44の対向面には、エアー噴射ノズル44の内部に形成されたエアー流通路44bに連通するエアー噴出口44aが横並びに3つ穿孔されている。エアー流通路44bは、主軸台10側に配置された図略のエアーポンプから基準マークロッド40の内部を通る図略のエアー配管と接続されている。
なお、下側に配置されたエアー噴射ノズル44のエアー噴出口44aの形成面は30度の傾斜面に形成されているが、これは基準マークロッド40が垂直方向に対し60度後方に傾斜して配置されているため、エアー噴出口44aの形成面から切削粉や切削液等を落下させ易くするためである。即ち、エアー噴出口44aの形成面を垂直面に形成すると、該形成面に切削粉や切削液等が溜まるおそれがあるためである。なお、エアー噴出口44aの形成面にさらに当該形成面に対し垂直方向にエアーを噴射するエアー噴出口を形成し、もしくはエアー噴出口44aを当該形成面に対し垂直方向にもエアーを噴射するように形成することにより、検査時に上方に位置する切削工具のチップにもエアーを噴射して、チップの表面に付着している切削粉や切削液等を吹き飛ばして清掃することができる。
カメラロッド50も、図3に示すように突起が無い丸みのある直方体状に形成されている。これにより、隔離ゾーン3と加工ゾーン4との間の出入をスムーズに行うことができる。特に加工ゾーン4から隔離ゾーン3へ戻るときに引っ掛かりを無くすことにより、切削粉や切削液等の隔離ゾーン3内への侵入を防止することができる。カメラロッド50のカメラ部50aの下側面には、透明ガラス製の防護体51が埋設されている。カメラ部50aの内部であって防護体51の上方には、反射ミラー52がX軸方向に対し左回りに45度傾斜して配置され、カメラ部50aの内部であって反射ミラー52の左方には、集光用のレンズ53を備えたCCD等のカメラ54が配置されている。防護体51は、防護体51の表面がカメラロッド50の表面と面一となるように、かつ傷付き等により光透過性が低下したときに簡易に交換可能なように、嵌め込み等によりカメラロッド50に取り付けられている。そして、防護体51とカメラロッド50の境界は、シール部材によりシールされてカメラロッド50内は水密に保たれている。
更に、図5に示すように、カメラロッド50の防護体51両側には、気体、例えばエアーを防護体51の表面に向けて噴射し、防護体51の表面に付着している切削粉や切削液等を吹き飛ばして清掃するエアー噴射ノズル(気体噴射手段)55が設けられている。エアー噴射ノズル55は、板状に形成されてカメラロッド50の防護体51両側にネジ止めされており、防護体51の押さえも兼ねている。防護体51両側に配置されたエアー噴射ノズル55の対向面には、エアー噴射ノズル55の内部に形成されたエアー流通路55bに連通するエアー噴出口55aが横並びに3つ穿孔されている。エアー流通路55bは、主軸台10側に配置された前述のエアーポンプからカメラロッド50の内部を通る図略のエアー配管と接続されている。なお、エアー噴射ノズル44,55は、何れか一方のみ設けるようにしても良い。
図3に示すように、隔壁2cの出入口2a,2b近傍であって隔離ゾーン3側の壁面には、特に基準マークロッド40の防護体43の表面及びカメラロッド50の防護体51の表面を清浄する基準マーク用ブラシ(マーク清浄手段)61及びカメラ用ブラシ(カメラ清浄手段)62と、各ブラシ61,62による清浄時に流体、例えば水又はエアーを含む水を噴き付ける水噴射ノズル(流体噴射手段)63が固定配置されている。水噴射ノズル63は、棒状に形成されて内部に形成された水流通路63cと連通する水噴出口63a,63bが両端に穿孔されている。水流通路63cは、主軸台10側に配置された図略のポンプから延びる配管と接続されている。基準マーク用ブラシ61及びカメラ用ブラシ62は、毛先が基準マークロッド40の上側面及びカメラロッド50の下側面と摺接するように水噴射ノズル63の水噴出口63a,63b近傍に取り付けられているため、基準マークロッド40及びカメラロッド50が隔離ゾーン3と加工ゾーン4との間を移動する度に、防護体43の表面及び防護体51の表面を自動的に清浄することができる。なお、基準マーク用ブラシ61及びカメラ用ブラシ62は、何れか一方のみ設けるようにしても良い。
このような構成の切削工具検査システム30により切削工具のチップを検査する場合、隔壁2cの出入口2a,2bのシャッタ31a,31bが開いて、基準マークロッド40の基準マーク部40a及びカメラロッド50のカメラ部50aが出入口2a,2bから加工ゾーン4側に突き出て所定の検査位置に位置する。続いて、基準マークロッド40及びカメラロッド50のエアー噴射ノズル44,55がエアーを防護体51,43の表面に向けて噴射して防護体43,51の表面を清掃する。そして、切削工具のチップが基準マークロッド40のゲージ41の上方の所定の検査位置に位置するようにタレット装置20が移動する。このときの基準マーク部40a(ゲージ41)からチップの検査位置までの距離は、基準マーク部40a(ゲージ41)からカメラ部50a(カメラ54)までの距離よりも極めて小さくなるように設定されているため、カメラ部50a(カメラ54)が水平方向(Z軸方向)に変位しても該変位は検査において無視することができる。以上により検査の準備が完了するので続いて検査を開始する。
基準マーク部40aの発光体42で発光した光は、ゲージ41と防護体43を透過してカメラ部50aに照射され、カメラ部50aの防護体51を透過した光は、反射ミラー52で90度反射されレンズ53で集光されてカメラ54に達する。これにより、ゲージ41に記された基準マークと共に切削工具のチップを同一視野で撮像することができるので、当該画像をコンピュータにより処理してチップの状態を検査する。なお、反射ミラー52からの画像は左右が反転しているが、ソフトウエア処理により元の状態に戻すようにする。
検査終了後、切削工具のチップが基準マークロッド40のゲージ41の上方の所定の検査位置から切削加工開始位置に位置するようにタレット装置20が移動する。そして、基準マークロッド40の基準マーク部40a及びカメラロッド50のカメラ部50aが出入口2a,2bから隔離ゾーン3側に引込んで所定の退避位置に位置し、隔壁2cの出入口2a,2bのシャッタ31a,31bが閉じる。なお、退避位置移動動作前に基準マークロッド40及びカメラロッド50のエアー噴射ノズル44,55がエアーを防護体51,43の表面に向けて噴射して防護体43,51の表面を清掃するようにしても良い。
ここで、切削工具のチップを画像処理により検査する場合、切削工具のチップは様々な角度からカメラの視野に侵入してくるため、例えば視野の中心に基準マークを形成したときは該基準マークがチップにより隠されて画像処理不可となったり、チップの画像を十分に取り込むことができないことがある。このため、基準マークの画像とチップの画像を別々に取り込む必要があり、検査が長時間掛かっていた。
本実施形態の基準マークロッド40の基準マーク部40aに備えられたゲージ41は、図6に示すように、透明ガラスにより四角形状に形成されており、外周内側に沿って28個の基準マークMがインクにより印刷もしくはエッチング等により刻印されている。そして、基準マークMの内側に形成される図示一点鎖線で囲まれた四角形状のエリアが、切削工具のチップを全体的に検査するときに用いる総合測定エリアAAであり、更にその内側に形成される図示二点鎖線で囲まれた四角形状のエリアが、切削工具のチップの先端を検査するときに用いる刃先測定エリアACである。このようなゲージ41に形成された複数の基準マークMがカメラ54の視野に取り込まれるため、切削工具のチップが様々な角度からカメラ54の視野に侵入しても基準マークMの画像とチップの画像を一括で取り込んで以下で説明する第1の方法又は第2の方法により画像処理することができる。
第1の方法は、先ず、28個の基準マークMをグループ分けする。例えば、ゲージ41の左辺に沿って形成されている7個の基準マークMとゲージ41の下辺に沿って形成されている8個(角の1個は重複しているため除外)の基準マークMを第1グループとする。ゲージ41の左辺に沿って形成されている7個の基準マークMとゲージ41の上辺に沿って形成されている8個(角の1個は重複しているため除外)の基準マークMを第2グループとする。ゲージ41の右辺に沿って形成されている7個の基準マークMとゲージ41の上辺に沿って形成されている8個(角の1個は重複しているため除外)の基準マークMを第3グループとする。ゲージ41の右辺に沿って形成されている7個の基準マークMとゲージ41の下辺に沿って形成されている8個(角の1個は重複しているため除外)の基準マークMを第4グループとする。そして、28個全部の基準マークMの重心Gを求めると共に、各グループの基準マークMの重心G1〜G4を求め、重心Gと重心G1〜G4との差のベクトルV1〜V4を求めてコンピュータのメモリに格納しておく。
次に、切削工具のチップの検査においてチップがカメラ54の視野に侵入して、例えば第3グループの基準マークMを認識することができないときは、第1グループの基準マークMが認識可能であるため、そのときの第1グループの基準マークMの重心g1を求める。そして、第1グループの基準マークMに対応する差のベクトルV1をコンピュータのメモリから読み出し、先に求めた第1グループの基準マークMの重心g1と読み出した第1グループの基準マークMに対応する差のベクトルV1とから全部の基準マークMの重心gを求める。そして、この重心gを用いてチップの輪郭位置(エッジ及びノーズR)を求めてチップの折損や摩耗等を検査する。
第2の方法は、先ず、28個の基準マークMの夫々(M1〜M28とする)から28個全部の基準マークMの重心Gまでの補正ベクトルv1〜v28を求めてコンピュータのメモリに格納しておく。次に、切削工具のチップの検査においてチップがカメラ54の視野に侵入して、例えば基準マークM1〜M8を認識することができないときは、認識可能な残りの基準マークM9〜M28に対応する補正ベクトルv9〜v28により各重心g9〜g28を求めてそれらの平均値を求める。そして、求めた平均値を全部の基準マークMの重心g0とし、この重心g0を用いてチップの輪郭位置(エッジ及びノーズR)を求めてチップの折損や摩耗等を検査する。
以上の各方法によれば、基準マークMと切削工具のチップの関係は変化しないので、基準マークロッド40の基準マーク部40aが所定の検査位置に停止した際にその停止位置にズレが生じても、そのときの基準マークMの重心g又はg0の絶対位置から求まる切削工具のチップの輪郭位置にズレは生じない。よって、切削加工前の切削工具のチップの輪郭位置と切削加工後の切削工具のチップの輪郭位置とを比較することにより、チップの折損や摩耗等を高精度に検査することができる。
チップのエッジは、シークラインを用いて求めることができる。このシークラインとは、2次元仮想画面内に設定された長さと傾きが自由な線分で、その線方向の中心位置に対するエッジの位置を求めるものである。図7(A)に示すように、複数のシークラインLaを設定することによりチップCのエッジを求める。使用前後のチップCのエッジを求めてパターンマッチングし、各エッジの位置が設定値以上に異なっている場合はチップCの折損(構成歯先の場合は異常)と判断する。
チップのノーズRも、シークラインを用いて求めることができる。先ず、図7(B)に示すように、下方に向かう複数のシークラインLbを所定間隔で設定し、輝度の極大値(暗から明に変化する点)が最下点となるシークラインLbmを求めてX方向切削線とする。同様に、図7(C)に示すように、左方に向かう複数のシークラインLcを所定間隔で設定し、輝度の極大値(暗から明に変化する点)が最左点となるシークラインLcmを求めてZ方向切削線とする。次に、図7(D)に示すように、X方向切削線Lbmと、このX方向切削線Lbmに平行であってZ方向切削線LcmのエッジEcを通る線Lbpとの距離Rzを求める。同様に、Z方向切削線Lcmと、このZ方向切削線Lcmに平行であってX方向切削線LbmのエッジEbを通る線Lcpとの距離Rxを求める。そして、距離Rzと距離Rxのうち、大きい方をノーズRに設定する。使用後のチップCのノーズRが使用前のチップCのノーズRよりも設定値以上になっている場合はチップCの摩耗と判断する。
なお、ゲージ41には複数の基準マークMを形成したが、例えば図8に示すように、3重の同心円状の基準マークmをゲージ41の中心に形成しても良い。このように基準マークmを可能な限り大きく形成しているので、チップにより隠されて画像処理不可となる事態を低減することができる。更に、同心円間の隙間を形成しているので、カメラの視界の妨げとなることを低減することができる。また、基準マークMの画像とチップCの画像を一括で取り込んでいるが、基準マークM又は基準マークmの画像とチップCの画像を別々に取り込んでも良い。
以上のように、本実施の形態の切削工具検査システム30によれば、チップCに接近した検査位置に位置決めした基準マークM及びチップCをカメラ54により同一視野で撮像して該チップCの状態を検査しており、チップCの画像処理を基準マークMを基準にして行っている。そして、基準マークロッド40を工作物を取り付ける例えば主軸台10に取り付けているので、カメラ54が熱等の影響により検査位置からズレたり撮像方向が傾斜しても基準マークMには直接影響しない。このため、従来のようにカメラの位置や方向を高精度に調整する必要がなく、画像処理精度を常に高レベルな状態に維持して切削工具の検査を正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を向上させることができる。更に、主軸台10以外の例えば切削工具を取り付けるX軸,Z軸スライド22,23等が変位したときは、該変位を上記画像処理結果に基づいて補正してフィードバックできる。このため、画像処理精度を常に高レベルな状態に維持して切削工具の検査をより正確に行うことができ、該切削工具による切削加工精度を更に向上させることができる。検査タイミングとしては、切削工具のチップ(刃物)を交換(段取り替え)する毎に画像処理して補正し、もしくは切削工具のチップ(刃物)を工程の変更で割り出す度に画像処理して補正する。
なお、上述した実施の形態では、切削工具検査システム30をX軸方向が垂直方向に対し60度後方に傾斜した構成の旋盤に適用する場合を説明したが、X軸方向が垂直方向を向いた構成の旋盤であっても同様に適用することができる。また、旋盤以外の例えばフライス盤にも適用することができる。この場合、切削工具検査システム30は、工作物を取り付けるワークスライドやジグ本体に垂直方向に移動可能なように取り付ける。そして、隔壁を水平に設け、隔壁の下方を隔離ゾーン、隔壁の上方を加工ゾーンとし、この隔壁に対し出入可能なように構成する。
また、上述した実施の形態では、カメラロッド50に備えるレンズ53として一般的なレンズを用いたが、テレセントリックレンズを用いても良い。このテレセントリックレンズによれば、基準マーク部40a(ゲージ41)からカメラ部50a(カメラ54)までの距離(X軸方向)の影響を無くすことができると共に、カメラ部50a(カメラ54)の水平変位(Z軸方向)の影響を無くすことができる。
また、上述した実施の形態では、基準マークロッド40の防護体43の表面及びカメラロッド50の防護体51の表面を清浄するブラシを備えたが、ゴムによりスクレーパ状に形成したものを備えるようにしても良い。また、基準マーク用ブラシ61及びカメラ用ブラシ62は、基準マークロッド40の防護体43側の側面及びカメラロッド50の防護体51側の側面を清浄するように配置したが、基準マークロッド40の全側面及びカメラロッド50の全側面を清浄可能なように例えば4箇所に配置しても良い。
また、基準マーク用ブラシ61及びカメラ用ブラシ62と、水噴射ノズル63を隔壁2cに固定配置するように構成したが、図9に示すような構成としても良い。即ち、基準マーク用水噴射ノズル71は、右端部に基準マーク用ブラシ72を備え、左端部は主軸台10に回転自在に取り付けられ、略中央部に基準マークロッド40側に付勢するバネ73が取り付けられた構成とする。カメラ用水噴射ノズル74は、右端部にカメラ用ブラシ75を備え、左端部は主軸台10に回転自在に取り付けられ、略中央部にカメラロッド50側に付勢するバネ76が取り付けられた構成とする。このような構成によっても、基準マークロッド40及びカメラロッド50が隔離ゾーン3と加工ゾーン4との間を移動する度に、防護体43の表面及び防護体51の表面を自動的に清浄することができる。
また、上述した実施の形態では、基準マークロッド40及びカメラロッド50をX軸方向に並設したが、更に1組の基準マークロッド40及びカメラロッド50をX軸方向に並設することにより、切削工具のチップを3次元で検査することが可能となる。また、X軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向にも移動可能なタレット装置を備えた旋盤のときは、切削工具のチップの一方向を検査した後、タレット装置20を90度回転させた後又は同時にY軸方向に移動させることにより、先の一方向から90度回転させた方向の切削工具のチップを検査することにより3次元で検査することが可能となる。なお、フライス盤の場合は工具の回転が可能であるため3次元で検査することができる。
本発明の実施の形態に係る切削工具検査システムを備えたタレット旋盤を示す正面図である。 (A)及び(B)は切削工具検査システムの周辺を示す正面図及び側面図である。 切削工具検査システムの正面図である。 切削工具検査システムの基準マークロッドを示す斜視図である。 切削工具検査システムのカメラロッドを示す斜視図である。 基準マークロッドの基準マークが形成されたゲージを示す図である。 (A)は切削工具の検査のためのチップのエッジを求める様子を示す図、(B)〜(D)は切削工具の検査のためのチップのノーズRを求める様子を示す図である。 基準マークロッドの基準マークが形成されたゲージの別形態を示す図である。 基準マーク用ブラシ及びカメラ用ブラシと、水噴射ノズルの別形態を示す図である。
符号の説明
1…本体、2…隔壁、3…隔離ゾーン、4…加工ゾーン、10…主軸台、20…タレット装置、30…切削工具検査システム、31a,31b…シャッタ、33…駆動装置、40…基準マークロッド、40a…基準マーク部、41…ゲージ、42…発光体、43…防護体、44…エアー噴射ノズル、50…カメラロッド、50a…カメラ部、51…防護体、52…反射ミラー、53…レンズ、54…カメラ、55…エアー噴射ノズル、61,72…基準マーク用ブラシ、62,75…カメラ用ブラシ、63…水噴射ノズル、71…基準マーク用水噴射ノズル、74…カメラ用水噴射ノズル、M,m…基準マーク、C…チップ。

Claims (11)

  1. 工作機械に備えられた切削工具を撮像して該切削工具の状態を検査する切削工具検査システムにおいて、
    前記切削工具の輪郭位置を求める基準となる基準マークを有する基準マーク装置と、
    前記基準マーク及び前記切削工具を撮像するカメラを有するカメラ装置と、を備え、
    前記切削工具に接近した検査位置に位置決めした前記基準マーク及び前記切削工具を前記カメラにより同一視野で撮像して該切削工具の状態を検査することを特徴とする切削工具検査システム。
  2. 請求項1において、前記基準マーク装置は、工作物を取り付ける部材に取り付けられていることを特徴とする切削工具検査システム。
  3. 請求項1又は2において、前記基準マーク装置は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と前記加工ゾーン内の前記検査位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする切削工具検査システム。
  4. 請求項1〜3の何れか一項において、前記カメラ装置は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内の退避位置と前記加工ゾーン内の前記検査位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする切削工具検査システム。
  5. 請求項4において、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置は、同一の駆動装置により移動可能に構成されていることを特徴とする切削工具検査システム。
  6. 請求項1〜5の何れか一項において、前記基準マークを清浄するマーク清浄手段及び前記カメラを清浄するカメラ清浄手段の少なくとも一方を備えていることを特徴とする切削工具検査システム。
  7. 請求項6において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、流体を前記基準マーク及び前記カメラにそれぞれ噴き付ける流体噴射手段を備えていることを特徴とする切削工具検査システム。
  8. 請求項6又は7において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、前記切削工具により前記工作物を加工する加工ゾーンから隔離された隔離ゾーン内に配置されていることを特徴とする切削工具検査システム。
  9. 請求項8において、前記マーク清浄手段及び前記カメラ清浄手段は、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の隔離ゾーン出入口に配置され、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の移動により自動的に清浄動作することを特徴とする切削工具検査システム。
  10. 請求項1〜9の何れか一項において、前記基準マーク装置及び前記カメラ装置の少なくとも一方は、気体を前記基準マーク及び前記カメラの少なくとも一方に噴き付ける気体噴射手段を備えていることを特徴とする切削工具検査システム。
  11. 請求項1〜10の何れか一項において、前記基準マークは前記カメラの視野内の周囲に複数配置されており、
    全部の前記基準マークの重心と所定の一部の前記基準マークの重心との差のベクトルを予め求めておき、前記切削工具が前記カメラの視野内に在るために全部の前記基準マークを認識できないときに、認識可能な前記基準マークの中から前記一部の基準マークを選択して当該重心を求め、対応する前記差のベクトルにより全部の前記基準マークの重心を求め、
    もしくは前記基準マークの夫々から全部の前記基準マークの重心までの補正ベクトルを予め求めておき、前記切削工具が前記カメラの視野内に在るために全部の前記基準マークを認識できないときに、認識可能な前記基準マークに対応する前記補正ベクトルにより各重心を求めて平均化することにより全部の前記基準マークの重心を求めることを特徴とする切削工具検査システム。
JP2008274049A 2008-10-24 2008-10-24 切削工具検査システム Active JP5366124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008274049A JP5366124B2 (ja) 2008-10-24 2008-10-24 切削工具検査システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008274049A JP5366124B2 (ja) 2008-10-24 2008-10-24 切削工具検査システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010099781A true JP2010099781A (ja) 2010-05-06
JP5366124B2 JP5366124B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=42290883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008274049A Active JP5366124B2 (ja) 2008-10-24 2008-10-24 切削工具検査システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5366124B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109333153A (zh) * 2018-08-15 2019-02-15 孟庆周 一种接触式对刀仪
CN112105887A (zh) * 2017-12-22 2020-12-18 谨观股份公司 带有用于在刀具夹具和工件夹具之间的三维配准的光学测量装置的机床
JP2022079494A (ja) * 2020-01-15 2022-05-26 Dmg森精機株式会社 画像処理装置、工作機及び画像処理方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3743717A1 (de) * 1987-12-23 1989-07-06 Alfred Dipl Ing Spitzley Optoelektronische messvorrichtung zur automatischen vermessung der werkzeugschneidkantenlage mit handelsueblichen werkzeugvoreinstellgeraeten
JPH04299204A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Toyoda Mach Works Ltd バイト端縁検出装置
JPH059804U (ja) * 1991-01-25 1993-02-09 株式会社森精機製作所 Nc旋盤における刃先位置検出装置
JPH05200654A (ja) * 1991-06-24 1993-08-10 Guenter Heilig 自動工具測定装置
JPH05269651A (ja) * 1992-03-23 1993-10-19 Seibu Electric & Mach Co Ltd Nc工作機械における刃先の経時変位補正装置
JP3046875U (ja) * 1997-09-05 1998-03-24 株式会社フジ 投影式切刃測定装置
JP2007152531A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3743717A1 (de) * 1987-12-23 1989-07-06 Alfred Dipl Ing Spitzley Optoelektronische messvorrichtung zur automatischen vermessung der werkzeugschneidkantenlage mit handelsueblichen werkzeugvoreinstellgeraeten
JPH059804U (ja) * 1991-01-25 1993-02-09 株式会社森精機製作所 Nc旋盤における刃先位置検出装置
JPH04299204A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Toyoda Mach Works Ltd バイト端縁検出装置
JPH05200654A (ja) * 1991-06-24 1993-08-10 Guenter Heilig 自動工具測定装置
JPH05269651A (ja) * 1992-03-23 1993-10-19 Seibu Electric & Mach Co Ltd Nc工作機械における刃先の経時変位補正装置
JP3046875U (ja) * 1997-09-05 1998-03-24 株式会社フジ 投影式切刃測定装置
JP2007152531A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112105887A (zh) * 2017-12-22 2020-12-18 谨观股份公司 带有用于在刀具夹具和工件夹具之间的三维配准的光学测量装置的机床
CN109333153A (zh) * 2018-08-15 2019-02-15 孟庆周 一种接触式对刀仪
JP2022079494A (ja) * 2020-01-15 2022-05-26 Dmg森精機株式会社 画像処理装置、工作機及び画像処理方法
JP7253088B2 (ja) 2020-01-15 2023-04-05 Dmg森精機株式会社 画像処理装置、工作機及び画像処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5366124B2 (ja) 2013-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5467773B2 (ja) 切削工具検査システム
US7679031B2 (en) Method for checking a nozzle for a laser beam machine
US7005606B2 (en) Laser machine tool with image sensor for registration of workhead guidance system
EP1742759B1 (en) Laser joining head assembly and laser joining method
US10507558B2 (en) Machine tool system
WO2010125947A1 (ja) 測定装置及びその測定方法並びに切削機械の加工位置補正装置及びその加工位置補正方法並びに撮像装置及びその撮像装置を備える切削機械
CN105793695B (zh) 用相机探头探查物体的方法
US7324217B2 (en) Device and method for measuring components
JP5366124B2 (ja) 切削工具検査システム
US20100269650A1 (en) Dicing apparatus and dicing method
JPH1096616A (ja) 工具チップ欠損検査システム
JP5351552B2 (ja) 測定装置及びその測定方法並びに切削機械の加工位置補正装置及びその加工位置補正方法
JP2007265237A (ja) ワーク補正装置及びワーク加工装置
JP5490498B2 (ja) 切削装置及び切削方法
CN112454023A (zh) 刀具研磨程度测定装置
CN213121750U (zh) 超声探头夹具及具有其的无损检测机器人和检测系统
JP5536486B2 (ja) 切削機械およびその加工処理方法
JP6762527B2 (ja) 部品実装機および部品実装ヘッド
JP2001269844A (ja) 工具観察方法とその装置および切削加工システム
CN103517628A (zh) 元件安装装置及元件安装方法
JP2021088110A (ja) 印刷装置
JP5452974B2 (ja) 被測定物位置検出装置及びその被測定物位置検出装置を備える切削機械
CN214519191U (zh) 刀具研磨程度测定装置
CN115427184A (zh) 加工系统以及测量构件
JP3953766B2 (ja) 工作機械の工具測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130527

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5366124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250