JP2010098519A - クロック再生システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】通信システムにおいて受信したデータの再生に係るクロックを送信側と同期させて、より安定的な再生クロックを生成するクロック再生システムおよび方法を提供する。
【解決手段】クロック再生システムの受信部12は、受信したパケット132における映像系タイムスタンプ134およびネットワーク系タイムスタンプ136をタイムスタンプ抽出部34が抽出してメモリ36に格納し、受信側ネットワーククロック146をカウンタ38で計数して受信側のネットワーク系タイムスタンプ148を得て、周波数偏差検出部40がこれらのタイムスタンプ136および148に基づいて周波数偏差150を検出し、読出しタイミング生成部42がこの周波数偏差150に応じて読み出しタイミング信号140を生成してメモリ36から映像系タイムスタンプ142を読み出すタイミングを制御することにより、安定したクロック154を再生することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信システムにおいて映像または音声などのデータを示す通信信号を送信する場合に、受信側でそのデータの再生に係るクロックを送信側と同期させるクロック再生システムおよび方法に関するものである。
従来から、通信システムにおいて、所定の映像または音声などのデータを示す通信信号を送信する場合、受信側では、そのデータの再生に係るクロックを、送信側におけるクロックと同期させる必要がある。
たとえば、非特許文献1に示すように、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)によって勧告されたMPEG(Moving Picture Experts Group)-2システムでは、映像信号、音声信号またはデータを伝送する際に、各信号を統合および同期化することが標準化されている。このシステムでは、たとえば、TV信号を放送または通信してリアルタイムに伝送する場合、ここで規定されたMPEG-2トランスポートストリーム(TS:Transport Stream)が一般的に用いられる。
このように、映像信号をMPEG-2 TSで伝送して放送または通信で使用する場合、受信側で連続的に安定して信号を再生するためには、受信側における映像信号の再生に係るクロック信号を、送信側のクロック信号に同期させる必要がある。MPEG-2 TSの規定によれば、PCR(Program Clock Reference)と呼ばれる時刻情報を映像信号に多重して伝送し、受信側でこのPCRに同期したクロックを再生することができる。
また、非特許文献2および3によれば、HDTV(High Definition Television)信号を圧縮し、インターネットなどのIP網を介して伝送することが規定されている。映像信号を通信回線を利用して伝送するとき、とくに放送用信号の伝送では高品質の信号を維持することが要求されるので、送信側と同期したクロックを受信側で再生することが必要となり、通信システムでは、送信側のクロック情報とともに信号を伝送するものがある。
たとえば、非特許文献2では、送信すべきディジタル映像信号(SDI:Serial Digital Interface)から148.5MHzのクロック情報を抽出し、クロック情報を映像信号とともにIPパケット化して伝送し、受信側でこれに同期したクロックを再生することが記載されている。
これらの通信システムでは、インターネットなどのネットワークを介して映像信号に係るクロック情報を伝送しても、送信側と受信側とでネットワーククロックが非同期である場合には、受信側においてクロックの周波数を正確に再生することは困難となる。
他方、非特許文献4では、送信側機器および受信側機器において、所定のネットワークを介して信号を送受信するとともに、ISDNまたは電波時計を利用して共通の基準クロックを入力することにより、この基準クロックを使用して安定したクロック再生を実現している。
さらに、特許文献1に記載のソースクロック再生回路は、送信側でネットワーククロックを基準にして映像系のタイムスタンプを生成し、受信側でこのタイムスタンプに基づいてクロックを再生するもので、とりわけ受信側では、受信データをデータバッファに蓄積し、そのデータバッファの占有量に応じてしきい値を決定して、ソースクロックを再生する位相同期ループのリファレンスパルスの発生間隔をこのしきい値によって変えるので、送信側と受信側とでネットワーククロックが非同期の場合でも、入力信号に同期したクロックを再生することができる。
特開平6-303254号 ISO/IEC 13818-1:2000(E),Information technology - Generic coding of moving pictures and associated audio information: Systems RFC (Request For Comments) 3497 (RTP Payload Format for Society of Motion Picture and Television Engineers (SMPTE) 292M Video) インターネット<URL: http://www.ietf.org/rfc/rfc3497.txt> Pro-MPEG Code of Practice #4 release1, July 2004 (Transmission of High Bit Rate Studio Streams over IP Networks) HDTV MPEG-2高多重伝送技術、NTT技術ジャーナル2005.7、p.43-46
しかしながら、非特許文献4に示された方法では、安定したクロックを再生することができるが、送信側および受信側に共通の基準クロックを入力する必要があるので、その受信クロックの受信および処理のための特別な追加機構および回路を備える必要がある。
また、特許文献1に記載の回路では、共通のクロックを入力する必要はないが、データバッファの残量を監視し、しきい値を制御してクロック再生の制御電圧を補正することになり、さらに、このしきい値の範囲内であれば特別な補正は行われないので、正確な周波数偏差を検出することはできず、十分な安定性を有するクロックを再生することができない。
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、送信側と受信側とでネットワーククロックが同期するか否かに拘らず、より簡単な構成によって安定したクロックを再生することができるクロック再生システムおよび方法を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、送信部から所定のネットワークを介して伝送されたディジタル通信信号を受信部が受信し、この該受信部にてこのディジタル通信信号に同期したクロックを再生するクロック再生システムにおいて、この送信部は、このディジタル通信信号により送信するデータの再生クロックに基づいてデータタイムスタンプを生成し、送信側のネットワーククロックに基づいて第1のネットワークタイムスタンプを生成して、このデータタイムスタンプを時刻情報としてこのディジタル通信信号に付加し、第1のネットワークタイムスタンプを周波数情報としてこのディジタル通信信号に付加し、この受信部は、受信したこのディジタル通信信号からこのデータタイムスタンプおよび第1のネットワークタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出手段と、受信側のネットワーククロックに基づいて第2のネットワークタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成手段と、第1のネットワークタイムスタンプおよび第2のネットワークタイムスタンプに応じて、送信側および受信側のネットワーククロックの周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、このデータタイムスタンプをこの周波数偏差に基づいて読み出す読み出しタイミング生成手段とを含むことを特徴とする。
また、送信部から所定のネットワークを介して伝送されたディジタル通信信号を受信部が受信し、この受信部にてこのディジタル通信信号に同期したクロックを再生するクロック再生方法は、この送信部が、このディジタル通信信号により送信するデータの再生クロックに基づいてデータタイムスタンプを生成し、送信側のネットワーククロックに基づいて第1のネットワークタイムスタンプを生成して、このデータタイムスタンプを時刻情報としてこのディジタル通信信号に付加し、第1のネットワークタイムスタンプを周波数情報としてこのディジタル通信信号に付加する送信工程と、この受信部が、この送信部からこのディジタル通信信号を受信してこのディジタル通信信号に同期したクロックを再生する受信工程とを含み、この受信工程は、このディジタル通信信号からこのデータタイムスタンプおよび第1のネットワークタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出工程と、受信側のネットワーククロックに基づいて第2のネットワークタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成工程と、第1のネットワークタイムスタンプおよび第2のネットワークタイムスタンプに応じて、送信側および受信側のネットワーククロックの周波数偏差を検出する周波数偏差検出工程と、このデータタイムスタンプをこの周波数偏差に基づいて読み出す読み出しタイミング生成工程とを含み、この読み出しタイミング生成工程により読み出されたこのデータタイムスタンプに基づいて再生クロックを生成することを特徴とする。
本発明のクロック再生システムによれば、送信部が映像信号を示すパケットを送信する場合に、映像系タイムスタンプおよび周波数情報であるネットワーク系タイムスタンプをこのパケットに付加して送信し、受信部がこのようなパケットを受信するとき、このパケットからタイムスタンプを抽出してタイムスタンプ格納メモリに格納しつつ、受信側ネットワーククロックを計数し、送信側のネットワーク系タイムスタンプおよび受信側ネットワーククロックのカウンタ値に基づいて周波数偏差を検出して、この周波数偏差に応じてタイムスタンプ格納メモリからタイムスタンプを読み出すタイミングを制御することにより、送信側や伝送路で発生したパケットの揺らぎやジッタなどの不具合を吸収して安定したクロックを再生することができる。
このように、本発明のクロック再生システムでは、送信側および受信側のネットワーククロックが非同期の場合でも、送信側および受信側に共通な基準クロックを入力したり、その基準クロックのための設備を設けたりする必要がなく、伝送されたパケットのクロック周波数を、受信側において正確に再生することができる。
とくに、本発明のクロック再生システムでは、受信部において、送信側のネットワークタイムスタンプと受信側のネットワークタイムスタンプとの差分を検出し、この差分値を蓄積するとともに、差分値に対して平均化または低域通過フィルタ処理などを施すことにより、パケット受信タイミングのジッタおよび揺らぎを平滑化して周波数偏差成分を抽出することができるので、送信側と受信側との間のネットワーククロックの周波数偏差を正確に検出することができ、また、再生するクロックを周期的に位相同期回路で補正することによって、より安定したクロックを再生することができる。
次に添付図面を参照して、本発明によるクロック再生システムの実施例を詳細に説明する。たとえば、クロック再生システムは、ディジタル通信信号を送信する送信部12と、この送信部12から送信されたディジタル通信信号を受信する受信部32とを有して構成される。
この送信部12は、図1に示すように、送信すべき通信信号に対してイコライザ部14でクロック抽出を行い、抽出したクロックを映像系クロックカウンタ16で計数し、そのカウント値に応じて映像系タイムスタンプ生成部18が映像系タイムスタンプを生成し、また、送信側のネットワーククロックをネットワーク系クロックカウンタ20で計数し、そのカウント値に応じてネットワーク系タイムスタンプ生成部22がネットワーク系タイムスタンプを生成するもので、これらのタイムスタンプおよび通信信号に基づいてIPパケット生成部24でIPパケットを生成して所定のネットワーク26へと送信する。
また、受信部32は、図2に示すように、所定のネットワーク26からIPパケットを受信して、タイムスタンプ抽出部34がこのIPパケットからタイムスタンプを抽出してタイムスタンプ格納メモリ36に格納し、また、受信側のネットワーククロックをネットワーク系クロックカウンタ38で計数し、これらのタイムスタンプおよびカウント値に基づいて周波数偏差検出部40で周波数偏差を検出する。この受信部は、その周波数偏差に応じて読み出しタイミング生成部42がメモリ36からタイムスタンプを読み出すタイミングを制御し、このようにしてメモリ36から読み出したタイムスタンプをタイムスタンプレジスタ44で出力調整してから位相同期回路46に供給する。
本実施例において、送信部12は、イコライザ部14、映像系クロックカウンタ16、映像系タイムスタンプ生成部18、ネットワーク系クロックカウンタ20、ネットワーク系タイムスタンプ生成部22およびIPパケット生成部24を有して構成されているが、映像系タイムスタンプおよびネットワーク系タイムスタンプを有するIPパケットを送信するものであれば、他のいかなる構成で実現されてもよい。
この送信部12は、たとえば、送信すべき通信信号102として、ディジタル化された映像信号であるSDI(Serial Digital Interface)信号をIPパケット化して伝送するものでよい。
イコライザ部14は、通信信号102に対して、イコライザ処理、シリアル・パラレル変換処理およびクロック抽出処理を施すもので、これらの処理後のパラレル化した通信信号104をIPパケット生成部24に供給し、抽出した映像系クロック信号106を映像系クロックカウンタ16に供給する。イコライザ部14は、市販の集積回路(IC:Integrated Circuit)で構成されるものでよい。また、イコライザ部14におけるこれらの処理は、それぞれ独立した各部として構成されてもよい。
映像系クロックカウンタ16は、入力されたクロックから時刻情報を生成するもので、本実施例では、イコライザ部14で得られた映像系のパラレルクロック信号106をカウントし、そのカウント値108を映像系クロック情報として映像系タイムスタンプ生成部18に供給する。
映像系タイムスタンプ生成部18は、IPパケットに時刻情報を重畳するために備えられるもので、本実施例では、映像系クロックカウンタ16のカウント値108を映像系タイムスタンプ110としてIPパケット生成部24に供給し、たとえば、ネットワーク系クロック信号112に応じて映像系タイムスタンプ110をIPパケット生成部24に出力する。
ネットワーク系クロックカウンタ20は、送信側にかかるネットワークの周波数情報を生成するもので、本実施例では、送信側のネットワークに準じた基準クロック信号であるネットワーク系クロック信号112をカウントし、そのカウント値114をネットワーク系クロック情報としてネットワーク系タイムスタンプ生成部22に供給する。
ネットワーク系タイムスタンプ生成部22は、IPパケットに送信側ネットワークの周波数情報を重畳するために備えられるもので、本実施例では、ネットワーク系クロックカウンタ20のカウント値114をネットワーク系タイムスタンプ116としてIPパケット生成部24に供給し、たとえば、ネットワーク系クロック信号112に応じてネットワーク系タイムスタンプ116をIPパケット生成部24に出力する。
IPパケット生成部24は、送信部12が送信すべき通信信号102に対応するIPパケット118を生成して所定のネットワーク26に向けて送信するもので、本実施例では、送信側の時刻情報および周波数情報を重畳してIPパケット118を生成し、たとえば、映像系タイムスタンプ110およびネットワーク系タイムスタンプ116を通信信号104に付加してIPパケット118を生成する。
本実施例の送信部12では、送信するデータとして映像信号を使用し、映像系クロックカウンタ16が映像信号の再生クロックに基づいて映像系タイムスタンプを生成して、IPパケット生成部24がその映像系タイムスタンプをIPパケットに付加しているが、本発明の送信部12は、他のデータの再生クロックに基づいてデータタイムスタンプを生成して、IPパケット生成部24がそのデータタイムスタンプをIPパケットに付加して送信するものでもよい。
本実施例において、受信部32は、タイムスタンプ抽出部34、タイムスタンプ格納メモリ36、ネットワーク系クロックカウンタ38、周波数偏差検出部40、読み出しタイミング生成部42、タイムスタンプレジスタ44および位相同期回路46を有して構成されているが、送信側および受信側のネットワーク系タイムスタンプの周波数偏差に応じて映像系タイムスタンプの供給タイミングを制御するものであれば、他のいかなる構成で実現されてもよい。
本実施例では、受信部32に関して、クロックを再生する図2に示すような構成について説明し、映像信号処理については省略するが、いかなる映像信号処理を有する受信部にも適用することができる。
タイムスタンプ抽出部34は、受信部32が所定のネットワーク26を介して受信したIPパケット132から映像系タイムスタンプ134およびネットワーク系タイムスタンプ136を抽出するもので、映像系タイムスタンプ134をタイムスタンプ格納メモリ36に供給し、ネットワーク系タイムスタンプ136をタイムスタンプ格納メモリ36および周波数偏差検出部40に供給する。
また、タイムスタンプ抽出部34は、タイムスタンプのメモリ36への書き込みを制御するイネーブル信号138をIPパケット132から検出し、タイムスタンプ格納メモリ36および周波数偏差検出部40に供給する。たとえば、この抽出部34は、IPパケット132のヘッダに基づいて、タイムスタンプの位置を検出してタイムスタンプ値134および136を抽出するものでよく、その処理において得られるタイムスタンプの位置情報からイネーブル信号138を生成することができる。
タイムスタンプ格納メモリ36は、タイムスタンプ抽出部34で抽出された送信側の映像系タイムスタンプ134およびネットワーク系タイムスタンプ136を蓄積するものである。この格納メモリ36は、たとえば、FIFO形式でタイムスタンプの書き込みおよび読み出しを行うものでよい。
本実施例のタイムスタンプ格納メモリ36は、タイムスタンプ抽出部34からのイネーブル信号138に応じてタイムスタンプ134および136を書き込み、また、読み出しタイミング生成部42からの読み出しタイミング信号140に応じて映像系タイムスタンプ142およびネットワーク系タイムスタンプ144を読み出して、それぞれタイムスタンプレジスタ44および読み出しタイミング生成部42に供給するものでよい。
ネットワーク系クロックカウンタ38は、受信側にかかるネットワークの周波数情報を生成するもので、本実施例では、受信側のネットワークに準じた基準クロック信号であるネットワーク系クロック信号146をカウントし、そのカウント値148を受信側のネットワーク系タイムスタンプとして周波数偏差検出部40に供給する。このカウンタ38は、受信部32によるIPパケット132の受信開始に応じてクロック信号146のカウントを開始するものでよい。
周波数偏差検出部40は、送信側および受信側のネットワーク系タイムスタンプ136および148に基づいて周波数偏差を検出し、読み出しタイミング信号140の補正に用いる周波数偏差値150を読み出しタイミング生成部42に供給するものである。送信側および受信側のネットワーククロックはほぼ同じ周波数であるが、完全に同期しないことがあり、また、図3に示すように、送信側のネットワーク系タイムスタンプ136と受信側のネットワーク系クロックカウンタ値148との間に揺らぎが生じることがあるので、周波数偏差検出部40は、これらのタイムスタンプ間の揺らぎを平均化して除去し、周波数偏差を検出する。
本実施例の検出部40は、たとえば、イネーブル信号138に応じて送信側および受信側のネットワーク系タイムスタンプ136および148の到着タイミングを検知し、これらのタイムスタンプ136および148を比較して差分値を検出し、その差分値を蓄積するとともに、差分値に対して平均化または低域通過フィルタ処理を施すことにより、パケット受信タイミングのジッタおよび揺らぎを平滑化して周波数偏差成分を抽出することができる。
たとえば、この検出部40は、周波数偏差△fが周期偏差△Tを用いて1/△Tで算出されることを前提として、タイムスタンプ136および148に基づいてこの周期偏差△Tを算出する。検出部40は、タイムスタンプ136および148を入力するごとに、送信側ネットワークタイムスタンプの取得間隔の揺らぎを含む周期偏差△T(n)を検出し、所定の単位期間の間に検出された△T(n)を平均化して揺らぎを除去することで周期偏差△Tを得ることができる。
このような周期偏差△Tに対して受信側のネットワーククロック146の周波数を乗じることにより、単位期間当たりのネットワーククロック偏差Nを算出することができ、単位期間当たりのパケット数がMである場合、読み出しタイミングを1クロック分シフトする間隔は、M/Nパケットごとになる。周波数偏差検出部40は、たとえば、イネーブル信号138の入力に応じて、読み出しタイミングをシフトするか否かを示す情報を周波数偏差値150として読み出しタイミング生成部42に供給し、とくに、読み出しタイミングのシフトを指示する周波数偏差値150をシフト間隔M/Nごとに発行するものでよい。
また、周波数偏差検出部40は、周波数偏差値150として、周期偏差△T、ネットワーククロック偏差Nおよびシフト間隔M/Nのいずれを発行することもでき、この場合、偏差値150の発行によってイネーブル信号138の入力を読み出しタイミング生成部42に示すとよい。
読み出しタイミング生成部42は、タイムスタンプ格納メモリ36から送信側のネットワーク系タイムスタンプ144を読み出すタイミングを制御する読み出しタイミング信号140を生成するもので、このタイミング信号140に応じてタイムスタンプ格納メモリ36から映像系タイムスタンプ142を読み出してタイムスタンプレジスタ44に入力させ、またタイムスタンプレジスタ44から映像系タイムスタンプ152を読み出して位相同期回路46に入力させることができる。
本実施例において、読み出しタイミング生成部42は、送信側のネットワーク系タイムスタンプ144が受信側のネットワーククロック148と同期するタイミングを示す読み出しタイミング信号140を生成するものでよく、周波数偏差検出部40による周波数偏差値150に応じて、周期的に読み出しタイミングを制御して、読み出しタイミング信号140の周波数偏差成分を調整することができる。
この生成部42は、たとえば、周波数偏差値150に基づいて送信側ネットワーククロックのシフト間隔M/Nを得て、このシフト間隔M/Nごとにタイムスタンプ142の周期的な読み出しタイミングを遅延、停止または早めてタイミング信号140を生成することによって、送信側と受信側との周波数偏差によるずれを補正することができる。
また、読み出しタイミング生成部42は、たとえば、タイムスタンプ格納メモリ36の先頭に格納された映像系タイムスタンプよりも一段前のタイムスタンプをタイムスタンプレジスタ44に保持させるように、タイミング信号140によってメモリ36およびレジスタ44を制御するものでよい。
たとえば、読み出しタイミング生成部42は、タイムスタンプレジスタ44で既に保持されている映像系タイムスタンプ152を位相比較器46に出力させるとともに、タイムスタンプ格納メモリ36の先頭に格納された映像系タイムスタンプ142をこのレジスタ44に読み出させるように、タイミング信号140によってメモリ36およびレジスタ44を制御することができる。また、この生成部42は、タイミング信号140に対応するタイムスタンプ142と同じ時刻の映像系タイムスタンプ152をレジスタ44から位相比較器46に出力させるように、タイミング信号140によってレジスタ44を制御することができる。
また、本実施例の読み出しタイミング生成部42は、起動時または受信開始時においてネットワーク系タイムスタンプ144をまだ受け取っていない場合にシフトを指示する周波数偏差値150を受け取ったときには、送信側のネットワーク系タイムスタンプ144、受信側のネットワーククロック148および周波数偏差値150に拘らず、強制的にタイミング信号140を発行してタイムスタンプ格納メモリ36からネットワーク系タイムスタンプ144を強制的に受け取ってよい。
タイムスタンプレジスタ44は、タイムスタンプ格納メモリ36から読み出された映像系タイムスタンプ142を一時的に保持するものである。
本実施例のタイムスタンプレジスタ44は、送信側のネットワーク系タイムスタンプ144が受信側のネットワーククロック148と同期するタイミング、すなわち、読み出しタイミング生成部42による読み出しタイミング信号140に応じて、既に保持しているタイムスタンプ152を位相比較器46へ出力するとともに、メモリ36から映像系タイムスタンプ142を読み出して保持する。たとえば、このレジスタ44は、タイミング信号140に応じて、タイミング信号140に対応するタイムスタンプと同じ時刻の映像系タイムスタンプ142を位相比較器46に出力することができる。
位相同期(PLL:Phase Locked Loop)回路46は、図4に示すように、タイムスタンプレジスタ44からの映像系タイムスタンプ152を位相比較器48に入力し、この比較器48による比較結果をD/A変換器50でアナログ信号に変換し、このアナログ信号に応じた周波数の電気信号を発振器52が発振することにより再生クロック154を生成するもので、この電気信号をカウンタ54で計数して、そのカウント値を比較器48における比較対象として使用する。
位相比較器48は、映像系タイムスタンプ152およびカウンタ54によるカウント値156の位相を比較してその位相差158を得るもので、たとえば、映像系タイムスタンプ152およびカウント値156の減算を行い、その減算結果を位相差158としてD/A変換器50に供給する。
D/A変換器50は、位相差158を電圧値160に変換して発振器52に供給するものである。この変換器50は、本実施例では、ディジタル信号の位相差158をアナログ信号の電圧値160に変換するが、位相差158に応じて、発振器52に適した電圧値160を得るものであればよい。
発振器52は、入力する電圧値160に応じた発振周波数を示す周波数信号154を出力する可変周波数発振器であり、この発振器52からの周波数信号154が受信部32の再生クロック信号となる。この発振器52は、たとえば、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled Xtal Oscillator)などの水晶発振器でよい。
カウンタ54は、発振器52から出力される周波数信号154を計数するカウンタで、たとえば、周波数信号154を分周してから計数し、そのカウント値156を位相比較器48に供給するものでよい。この分周カウンタ54を用いた位相同期回路46では、映像系タイムスタンプ152と再生クロック信号154を分周した周波数信号のカウント値156とが同期し、すなわち、再生クロック信号154は映像系タイムスタンプ152を分周数倍した周波数に制御されることとなる。
本実施例の位相同期回路46は、受信した映像系タイムスタンプ152と発振信号154に応じたカウント値156とが同位相になるように制御され、たとえば、位相比較器48が映像系タイムスタンプ152およびカウント値156の減算を行い、その減算結果158が0になるように発振器52における発振信号154の周波数を制御することにより、受信側の映像系クロックである発振信号154、すなわち再生クロック信号154が、送信側の映像信号に同期するように再生される。
次に、本実施例におけるクロック再生システムの送信部12によるIPパケット送信にかかる動作例を説明する。
本実施例では、送信部12が送信すべき通信信号102として、ディジタル映像信号のSDI信号を適用し、また、たとえばHDTV(High Definition Television)のSDI信号であるHD-SDI(High Definition Serial Digital Interface)信号を適用することができる。
このHD-SDI信号は、1.485/1.001 GHzまたは1.485 GHzのシリアル信号であり、たとえばディジタルテレビ放送では、1.485/1.001 GHzの信号が一般的に採用されている。また、HD-SDI信号は、輝度信号および色差信号からなる映像信号で、それぞれ10ビットずつを74.25/1.001 MHzでディジタル化し、1本に多重してシリアル化したものでよい。
また、本実施例では、ネットワーク系クロック信号112が送信側の基準クロック信号として送信部12の各部に入力し、たとえば、通信回線としてイーサネットの1000BASE-Tを複数使用してIPパケット伝送を行う場合、クロックレートが125MHzであるネットワーク系クロック信号112が用いられる。
本実施例の送信部12では、まず、送信すべきHD-SDI信号102がイコライザ部14に入力されて、イコライザ処理、シリアル・パラレル変換およびクロック抽出が行われる。その結果、パラレル化した通信信号104として輝度信号および色差信号からなる20ビットの映像信号104が得られてIPパケット生成部24に供給され、また、148.5/1.001 MHzのクロック信号106が抽出されて映像系クロックカウンタ16に供給される。
このクロック信号106は、カウンタ16によってカウントされ、その結果、32ビットのカウンタ値108が得られて映像系タイムスタンプ生成部18に供給される。この生成部18において、カウンタ値108は、ネットワーク系クロック信号112に応じて映像系タイムスタンプ110としてIPパケット生成部24に供給される。
また、本実施例では、ネットワーク系クロック信号112がネットワーク系クロックカウンタ20によってカウントされ、そのカウント値114がネットワーク系タイムスタンプ生成部22に供給される。この生成部22においても、生成部18と同様にして、カウンタ値114がネットワーク系クロック信号112に応じてネットワーク系タイムスタンプ116としてIPパケット生成部24に供給される。
IPパケット生成部24では、映像信号104に基づくIPパケット118が生成され、さらに、このIPパケット118に対して、図5に示すように、映像系タイムスタンプ110およびネットワーク系タイムスタンプ116が付加または多重される。
このように、本実施例の送信部12によれば、イーサネットなどの通信回線を使用した伝送において送信側および受信側のネットワーククロックが非同期である場合でも、送信側のネットワーククロックの周波数情報をパケット化して伝送するので、受信側において、送信側のネットワーククロックの周波数情報を利用して両者間のクロックを同期させることができる。
たとえば、送信部12は、ProMPEG方式でパケットを送信する場合、図5に示すように、RTP拡張ヘッダおよびヘッダ長を利用し、ヘッダ領域を拡張してネットワーク系タイムスタンプを多重することができる。
次に、本実施例におけるクロック再生システムの受信部32によるクロック再生にかかる動作について図6のタイミングチャートを参照しながら説明する。
本実施例では、受信側の基準クロック信号であるネットワーク系クロック信号146に応じて受信部32における各部が動作し、送信部12から送信されたIPパケット132が所定のネットワーク26を介して受信されるとタイムスタンプ抽出部34に入力する。
タイムスタンプ抽出部34において、このIPパケット132が参照されると、映像系タイムスタンプ134およびネットワーク系タイムスタンプ136、ならびに書き込みイネーブル信号138が抽出されてタイムスタンプ格納メモリ36に送られる。また、抽出されたネットワーク系タイムスタンプ136およびイネーブル信号138は、周波数偏差検出部40にも供給される。
このタイムスタンプ抽出部34では、たとえば図6に示すように、時刻t202、t204、t206およびt208において、それぞれ、VT1、VT2、VT3およびVT4を示す映像系タイムスタンプ134が抽出され、またnt1、nt2、nt3およびnt4を示すネットワーク系タイムスタンプ136が抽出され、各時刻において、ローレベルでイネーブル状態を示すイネーブル信号138が抽出される。
タイムスタンプ格納メモリ36において、タイムスタンプ134および136は、書き込みイネーブル信号138に応じて格納され、たとえば図6に示すように、イネーブル信号138がローレベルの場合に格納される。
ところで、この受信部32では、ネットワーク系クロック信号146がネットワーククロックカウンタ38でカウントされ、そのカウント値148が随時、周波数偏差検出部40および読み出しタイミング生成部42に供給される。このカウント値148は、たとえば図6に示すように、時刻t202、t204、t206およびt208においてそれぞれnc1、nc2、nc3およびnc4となる。
また、このカウント値148は、受信側のネットワーク系タイムスタンプを示すものであるので、周波数偏差検出部40では、送信側のネットワーク系タイムスタンプ136と受信側のネットワーク系タイムスタンプ148とが入力することとなる。
ここで、周波数偏差検出部40では、送信側および受信側のネットワーク系タイムスタンプ136および148の間の周波数偏差が検出され、その周波数偏差値150が読み出しタイミング生成部42に供給される。
たとえば、周波数偏差検出部40では、読み出しタイミングをシフトするか否かを示すシフト指示が周波数偏差値150として発行されて読み出しタイミング生成部42に供給される。この検出部40では、読み出しタイミングを1クロック分シフトするパケット間隔を検出するために、周期偏差△Tを検出して単位期間当たりのネットワーククロック偏差Nを算出し、単位期間当たりのパケット数Mを用いてシフト間隔M/Nを検出する。本実施例では、単位期間およびその期間のパケット数Mはあらかじめ定めるものとして、検出部40において周期偏差△Tを検出する。
本実施例の周波数偏差検出部40では、イネーブル信号138がローレベルの場合に送信側および受信側ネットワークタイムスタンプ136および148を判断し、たとえば時刻t202では、nt1およびnc1をそれぞれ示すネットワークタイムスタンプ136および148が入力され、次に時刻t204において、nt2およびnc2をそれぞれ示すタイムスタンプ136および148が検出部40に入力する場合、そのタイムスタンプ取得間隔の揺らぎ△T2は、前回入力したタイムスタンプnt1およびnc1を用いて、式((nt2-nt1)-(nc2-nc1))/(nc2-nc1)で算出される。
同様にして、時刻t206においてnt3およびnc3をそれぞれ示すタイムスタンプ136および148が検出部40に入力する場合には、揺らぎ△T3=((nt3-nt2)-(nc3-nc2))/(nc3-nc2)が算出され、時刻t208においてnt4およびnc4をそれぞれ示すタイムスタンプ136および148が検出部40に入力する場合には、揺らぎ△T4=((nt4-nt3)-(nc4-nc3))/(nc4-nc3)が算出される。
このように、本実施例の周波数偏差検出部40では、前回入力したタイムスタンプ136および148がnt(n-1)およびnc(n-1)であり、今回のタイムスタンプ136および148がnt(n)およびnc(n)である場合、そのタイムスタンプ取得間隔の揺らぎ△T(n)が式((nt(n)-nt(n-1))-(nc(n)-nc(n-1)))/(nc(n)-nc(n-1))で算出される。また、検出された揺らぎ△T(n)は、周波数偏差検出部40に蓄積されてよく、所定の平均化数nごとに平均化され、たとえば式(△T(1)+△T(2)+△T(3)+・・・+△T(n))/nで平均化されて周期の揺らぎ△Tが検出される。
また、読み出しタイミング生成部42では、受信側ネットワーククロック148を周波数偏差値150に応じて調整した値が送信側ネットワークタイムスタンプ144と等しいときに、読み出しを指示する読み出しタイミング信号140が生成されて、タイムスタンプ格納メモリ36に供給される。このメモリ36では、タイミング信号140に応じて、格納しているタイムスタンプのうち、先頭のタイムスタンプ142が読み出されてタイムスタンプレジスタ44に供給される。
たとえば、周波数偏差による補正を考慮しない場合、すなわち送信側および受信側のネットワーククロックが完全に同期する場合において、映像系タイムスタンプ142を読み出す動作例を、図7のタイミングチャートを参照して説明する。
図7の動作例では、時刻t212の時点において、nt11を示す送信側ネットワークタイムスタンプ144が読み出しタイミング生成部42に入力し、このネットワークタイムスタンプnt11に対応する映像系タイムスタンプVT11がタイムスタンプレジスタ44に入力しているものとする。
次に、読み出しタイミング生成部42において、時刻t214に進んで受信側ネットワーククロックカウンタ値148がnt11と等しくなると、読み出しを指示する読み出しタイミング信号140が生成されてタイムスタンプ格納メモリ36に供給される。
このとき、メモリ36では、タイミング信号140に応じて、格納しているタイムスタンプのうち先頭のタイムスタンプ142、すなわちタイムスタンプnt11の次のタイムスタンプnt12が読み出されてネットワークタイムスタンプ信号144として読み出しタイミング生成部42に供給される。これと同時に、ネットワークタイムスタンプnt12に対応する映像系タイムスタンプVT12がメモリ36から読み出されて映像系タイムスタンプ信号134としてタイムスタンプレジスタ44に供給される。
また、タイミング信号140は、タイムスタンプレジスタ44にも供給され、このレジスタ44では、タイミング信号140に応じて、映像系タイムスタンプVT11が読み出されて映像系タイムスタンプ信号152として出力され、位相同期回路46に供給される。
次に、読み出しタイミング生成部42では、ネットワーククロックカウンタ値148がnt12と等しくなる時刻t216において、読み出しタイミング信号140が生成され、このタイムスタンプnt12の次のネットワークタイムスタンプnt13がタイムスタンプ格納メモリ36から読み出されてタイムスタンプ信号144としてこの生成部42に供給される。また、このタイムスタンプnt13に対応する映像系タイムスタンプVT13がメモリ36から読み出されてタイムスタンプ信号134としてタイムスタンプレジスタ44に供給される。さらに、このレジスタ44では、タイミング信号140に応じて、映像系タイムスタンプVT12が読み出されてタイムスタンプ信号152として位相同期回路46に供給される。
同様にして、読み出しタイミング生成部42では、ネットワーククロックカウンタ値148がnt13と等しくなる時刻t218において、読み出しタイミング信号140が生成され、このタイムスタンプnt13の次のネットワークタイムスタンプnt14がタイムスタンプ格納メモリ36から読み出されてこの生成部42に供給される。また、このタイムスタンプnt14に対応する映像系タイムスタンプVT14がメモリ36から読み出されてタイムスタンプレジスタ44に供給される。さらに、このレジスタ44では、映像系タイムスタンプVT13が読み出されて位相同期回路46に供給される。
他方、周波数偏差による補正を考慮する場合、すなわち送信側および受信側のネットワーククロックが同期しない場合において、映像系タイムスタンプ142を読み出す動作例を、図8のタイミングチャートを参照して説明する。この動作例では、読み出しタイミングをシフトする間隔M/Nが既に検出されているものとする。
図8の動作例では、時刻t222の時点において、nt21を示す送信側ネットワークタイムスタンプ144が読み出しタイミング生成部42に入力し、このネットワークタイムスタンプnt21に対応する映像系タイムスタンプVT21がタイムスタンプレジスタ44に入力しているものとする。
次に、読み出しタイミング生成部42では、時刻t224に進んで受信側ネットワーククロックカウンタ値148がnt21と等しくなると、図7に示す時刻t214における動作例と同様にして、読み出しタイミング信号140が生成され、このタイムスタンプnt21の次のネットワークタイムスタンプnt22がタイムスタンプ格納メモリ36から読み出されてこの生成部42に供給される。また、このタイムスタンプnt22に対応する映像系タイムスタンプVT22がメモリ36から読み出されてタイムスタンプレジスタ44に供給される。さらに、このレジスタ44では、映像系タイムスタンプVT21が読み出されて位相同期回路46に供給される。
また、本実施例では、さらに時刻t226に進むとシフト間隔M/Nが経過するものとし、このとき、周波数偏差検出部40において、読み出しタイミングのシフトを指示する周波数偏差値150が発行されて読み出しタイミング生成部42に供給される。
読み出しタイミング生成部42において、ネットワーククロックカウンタ値148は、本来であれば時刻t228においてnt22と等しくなるが、本実施例では、時刻t226において、シフト指示を示す周波数偏差値150に応じてこのカウンタ値148が進められてnt22と等しくなり、読み出しタイミング信号140が生成されてタイムスタンプ格納メモリ36に供給される。
このとき、メモリ36では、タイミング信号140に応じて、ネットワークタイムスタンプnt22の次のタイムスタンプnt23が読み出されてタイムスタンプ信号144として読み出しタイミング生成部42に供給される。これと同時に、ネットワークタイムスタンプnt23に対応する映像系タイムスタンプVT22がメモリ36から読み出されてタイムスタンプ信号134としてタイムスタンプレジスタ44に供給される。
また、タイムスタンプレジスタ44では、タイミング信号140に応じて、映像系タイムスタンプVT22が読み出されてタイムスタンプ信号152として位相同期回路46に供給される。
このように、読み出しタイミング生成部42では、図9に示すように、シフト間隔M/Nごとにネットワーククロックカウンタ値148を周波数調整した比較値170が送信側ネットワークタイムスタンプ144と比較され、その比較結果に応じて読み出しタイミング信号140が生成される。また、本実施例の受信部32では、タイムスタンプレジスタ44から出力される映像系タイムスタンプ152のうち、とくに生成部42による周波数調整時、すなわちカウンタ不連続点における送信側ネットワークタイムスタンプ144に対応する映像系タイムスタンプ172、174および176が、位相同期回路46でPLL制御されるように動作してよい。
この映像系タイムスタンプ152は、たとえば、位相比較器48において分周信号156と比較され、その比較結果である位相差158がD/A変換器50に供給され、この位相差158は、D/A変換器50によって電圧値160に変換されて発振器52に供給される。
発振器52では、この電圧値160に応じて発振周波数154が生成され、その周波数信号154が受信部32の再生クロック信号として出力される。
また、この再生クロック信号154は、分周カウンタ54において所定の分周率で分周され、その結果の分周信号156が位相比較器48に供給される。
このように、位相比較器48による位相差158は、分周信号156が映像系タイムスタンプ152と同位相になるように、すなわち同期するように、分周信号156を調整するパラメータとして用いられる。
本発明に係るクロック再生システムの送信部の一実施例を示すブロック図である。 本発明に係るクロック再生システムの受信部の一実施例を示すブロック図である。 図2に示す実施例の受信部において、送信側および受信側の間で生じるネットワーククロックの揺らぎを概要的に示すグラフである。 図2に示す実施例の受信部における位相同期回路の例を示すブロック図である。 図1に示す実施例の送信部において、ネットワークタイムスタンプを重畳したパケットの例を示す概要図である。 図2に示す実施例の受信部において、タイムスタンプ入力の動作手順を説明するタイミングチャートである。 図2に示す実施例の受信部において、ネットワーククロックが同期する場合にタイムスタンプを読み出す動作手順を説明するタイミングチャートである。 図2に示す実施例の受信部において、ネットワーククロックが同期しない場合にタイムスタンプを読み出す動作手順を説明するタイミングチャートである。 図2に示す実施例の受信部において、タイムスタンプの読み出しタイミングを補正するネットワーククロックを概要的に示すグラフである。
符号の説明
12 送信部
14 イコライザ部
16 映像系クロックカウンタ
18 映像系タイムスタンプ生成部
20 ネットワーク系クロックカウンタ
22 ネットワーク系タイムスタンプ生成部
24 IPパケット生成部24
26 ネットワーク
32 受信部
34 タイムスタンプ抽出部
36 タイムスタンプ格納メモリ
38 ネットワーク系クロックカウンタ
40 周波数偏差検出部
42 読み出しタイミング生成部
44 タイムスタンプレジスタ
46 位相同期回路

Claims (8)

  1. 送信部から所定のネットワークを介して伝送されたディジタル通信信号を受信部が受信し、該受信部にて前記ディジタル通信信号に同期したクロックを再生するクロック再生システムにおいて、
    前記送信部は、前記ディジタル通信信号により送信するデータの再生クロックに基づいてデータタイムスタンプを生成し、送信側のネットワーククロックに基づいて第1のネットワークタイムスタンプを生成し、前記データタイムスタンプを時刻情報として前記ディジタル通信信号に付加し、第1のネットワークタイムスタンプを周波数情報として前記ディジタル通信信号に付加し、
    前記受信部は、受信した前記ディジタル通信信号から前記データタイムスタンプおよび第1のネットワークタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出手段と、
    受信側のネットワーククロックに基づいて第2のネットワークタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成手段と、
    第1のネットワークタイムスタンプおよび第2のネットワークタイムスタンプに応じて、送信側および受信側のネットワーククロックの周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、
    前記データタイムスタンプを前記周波数偏差に基づいて読み出す読み出しタイミング生成手段とを含むことを特徴とするクロック再生システム。
  2. 請求項1に記載のクロック再生システムにおいて、該システムは、前記ディジタル通信信号により送信するデータとして映像信号を適用し、前記データタイムスタンプとして映像系タイムスタンプを適用することを特徴とするクロック再生システム。
  3. 請求項1に記載のクロック再生システムにおいて、前記受信部は、前記読み出しタイミング生成手段により読み出された前記データタイムスタンプに対して位相同期制御を行うことにより再生クロックを生成する位相同期手段を含むことを特徴とするクロック再生システム。
  4. 請求項3に記載のクロック再生システムにおいて、前記受信部は、前記読み出しタイミング生成手段が前記周波数偏差に基づいて前記データタイムスタンプの読み出しタイミングを補正する場合にのみ、前記位相同期手段により前記再生クロックを出力制御することを特徴とするクロック再生システム。
  5. 送信部から所定のネットワークを介して伝送されたディジタル通信信号を受信部が受信し、該受信部にて前記ディジタル通信信号に同期したクロックを再生するクロック再生方法において、該方法は、
    前記送信部が、前記ディジタル通信信号により送信するデータの再生クロックに基づいてデータタイムスタンプを生成し、送信側のネットワーククロックに基づいて第1のネットワークタイムスタンプを生成し、前記データタイムスタンプを時刻情報として前記ディジタル通信信号に付加し、第1のネットワークタイムスタンプを周波数情報として前記ディジタル通信信号に付加する送信工程と、
    前記受信部が、前記送信部から前記ディジタル通信信号を受信して前記ディジタル通信信号に同期したクロックを再生する受信工程とを含み、
    該受信工程は、前記ディジタル通信信号から前記データタイムスタンプおよび第1のネットワークタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ抽出工程と、
    受信側のネットワーククロックに基づいて第2のネットワークタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成工程と、
    第1のネットワークタイムスタンプおよび第2のネットワークタイムスタンプに応じて、送信側および受信側のネットワーククロックの周波数偏差を検出する周波数偏差検出工程と、
    前記データタイムスタンプを前記周波数偏差に基づいて読み出す読み出しタイミング生成工程とを含み、
    該読み出しタイミング生成工程により読み出された前記データタイムスタンプに基づいて再生クロックを生成することを特徴とするクロック再生方法。
  6. 請求項5に記載のクロック再生方法において、該方法は、前記ディジタル通信信号により送信するデータとして映像信号を適用し、前記データタイムスタンプとして映像系タイムスタンプを適用することを特徴とするクロック再生方法。
  7. 請求項5に記載のクロック再生方法において、前記受信工程は、前記読み出しタイミング生成工程により読み出された前記データタイムスタンプに対して位相同期制御を行うことにより再生クロックを生成する位相同期工程を含むことを特徴とするクロック再生方法。
  8. 請求項7に記載のクロック再生方法において、前記受信工程は、前記読み出しタイミング生成工程が前記周波数偏差に基づいて前記データタイムスタンプの読み出しタイミングを補正する場合にのみ、前記位相同期工程により前記再生クロックを出力制御することを特徴とするクロック再生方法。
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