JP2010098432A - 画像形成装置、通信装置、およびプログラム - Google Patents

画像形成装置、通信装置、およびプログラム Download PDF

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順也 山田
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知香 中川
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Abstract

【課題】画像形成装置での消費電力が通信回線を介して送信される信号に起因して増加するのを抑制する。
【解決手段】通信制御部21は、制御部10にて設定される動作状態を制御信号取得部25にて監視し、監視される動作状態の変動頻度または動作状態の継続時間に基づき、受信される信号の送信元を検査するか否かを判定する。そして、通信制御部21が送信元を検査すると判定した場合に、検査部26がネットワーク1を介して送信される信号の送信元の識別情報を検査する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置、通信装置、およびプログラムに関する。
プリンタや複写機等の画像形成装置では、例えば端末装置等からネットワーク等の通信手段を介して画像データ等を受け取り、印刷処理を行う。その際に、例えば予め定めた時間以上に亘って画像データ等の入力がない場合には、通常、消費電力を低く抑える省電力状態に移行するように制御される。
例えば特許文献1には、前回の画像出力時刻と今回の画像出力時刻との時間差を求め、この時間差から省エネルギーモードへの移行時間を算出して、今回の画像出力時刻からの経過時間が省エネルギーモードへの移行時間に達した場合に省エネルギーモードに移行させる画像形成装置が記載されている。
特開2005−31333号公報
ここで一般に、通信手段に接続された画像形成装置には、印刷対象となる画像データだけでなく、通信手段を介して不特定の送信元から信号が送信される。それにより、画像形成装置を省電力状態に移行させた場合においても、受信した信号がその画像形成装置にて処理の必要があるものであるか否かを判別する必要がある。そのために、信号を受信する度毎に画像形成装置を制御する制御部を起動させる必要が生じ、省電力効果が向上しない場合がある。
本発明は、画像形成装置での消費電力が通信回線を介して送信される信号に起因して増加するのを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、通信回線に接続され、当該通信回線との間で信号の通信を行う通信部と、前記通信部にて受信される画像データを含む前記信号に基づき画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部を含む装置各部の動作状態を前記通信部にて受信される前記信号の受信状況に応じて制御する制御部とを備え、前記通信部は、前記通信回線を介して送信される信号を受信する受信手段と、前記制御部にて設定される前記動作状態を監視する監視手段と、前記監視手段にて監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記受信手段にて受信される前記信号の送信元を検査するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記送信元を検査すると判定した場合に、前記受信手段にて受信された前記信号に関する当該送信元の識別情報を検査する検査手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記通信部の前記判定手段は、前記画像データを含む信号以外の当該信号による画像形成時よりも消費電力が低い省電力状態からの復帰の回数を予め定めた時間内で計測して前記変動頻度とし、当該変動頻度が予め定めた回数を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記通信部の前記判定手段は、画像形成時よりも消費電力が低い省電力状態の設定後に、前記画像データを含む信号以外の当該信号により当該省電力状態から復帰した状態の継続時間を計測し、当該継続時間が予め定めた時間を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記通信部の前記受信手段は、前記検査手段にて検査された前記識別情報が記述された前記送信元から受信される前記信号を廃棄することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記通信部は、前記検査手段にて検査された前記送信元の識別情報を前記通信回線の管理者に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、通信回線を介して送信される信号を受信する受信手段と、前記受信手段から前記信号を受け取って当該信号の処理を行う装置と通信接続する接続手段と、前記装置に設定される動作状態を監視する監視手段と、前記監視手段にて監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記受信手段にて受信される前記信号の送信元を検査するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記送信元を検査すると判定した場合に、前記受信手段にて受信される前記信号から当該送信元の識別情報を検査する検査手段とを備えたことを特徴とする通信装置である。
請求項7に記載の発明は、前記判定手段は、前記装置での処理対象以外の前記信号による当該装置の動作時よりも消費電力が低い省電力状態からの復帰の回数を予め定めた時間内で計測して前記変動頻度とし、当該変動頻度が予め定めた回数を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項6記載の通信装置である。
請求項8に記載の発明は、前記判定手段は、前記装置の動作時よりも消費電力が低い省電力状態の設定後に、当該装置での処理対象以外の当該信号により当該省電力状態から復帰した状態の継続時間を計測し、当該継続時間が予め定めた時間を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項6記載の通信装置である。
請求項9に記載の発明は、前記受信手段は、前記検査手段にて検査された前記識別情報が記述された前記送信元から受信される前記信号を廃棄することを特徴とする請求項6記載の通信装置である。
請求項10に記載の発明は、前記検査手段にて検査された前記送信元の識別情報を前記通信回線の管理者に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の通信装置である。
請求項11に記載の発明は、コンピュータに、通信回線を介して送信される信号を受信する機能と、前記信号を受け取って当該信号の処理を行う装置に設定される動作状態を監視する機能と、監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記信号の送信元を検査するか否かを判定する機能と、前記送信元を検査すると判定した場合に、前記信号から当該送信元の識別情報を取得する機能とを実現させることを特徴とするプログラムである。
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べて、画像形成装置での消費電力が通信回線を介して送信される信号に起因して増加するのを抑制することができる。
本発明の請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、通信回線が画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態にあるか否かを客観的に判定することができる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べ、通信回線が画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態にあるか否かをより直接的に判定することができる。
本発明の請求項4によれば、通信回線を画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態とする要因を排除することができる。
本発明の請求項5によれば、画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態とする要因を排除した通信環境を構築することができる。
本発明の請求項6によれば、本発明を採用しない場合に比べて、装置での消費電力が通信回線を介して送信される信号に起因して増加するのを抑制することができる。
本発明の請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて、通信回線が画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態にあるか否かを客観的に判定することができる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べ、通信回線が画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態にあるか否かをより直接的に判定することができる。
本発明の請求項9によれば、通信回線を画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態とする要因を排除することができる。
本発明の請求項10によれば、画像形成装置での消費電力の削減を促進しにくい状態とする要因を排除した通信環境を構築することができる。
本発明の請求項11によれば、本発明を採用しない場合に比べて、装置での消費電力が通信回線を介して送信される信号に起因して増加するのを抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
<画像形成装置が接続される通信システムの説明>
図1は、本実施の形態の画像形成装置が接続される通信システムの一例を示す図である。図1に示した通信システムでは、例えばユーザの作業スペース(例えば、デスク)等に設置された外部装置の一例である端末装置2A〜2C(以下、「端末装置2」とも総称する)と、端末装置2A〜2Cにて生成・保存等された画像データに基づき用紙上に画像を形成する画像形成装置3A〜3C(以下、「画像形成装置3」とも総称する)とが、通信回線の一例であるLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等のネットワーク1を介して双方向に通信可能に接続されている。通信回線としては、電話回線や衛星通信回線(例えば、デジタル衛星放送における空間伝送路)を含んでもよい。
なお、ネットワーク1上には通常、複数の端末装置2と複数の画像形成装置3とが接続可能であるが、図1では、その一例として、それぞれ3台の端末装置2A〜2Cと3台の画像形成装置3A〜3Cとが接続された構成を示している。
<端末装置の説明>
ネットワーク1に接続される端末装置2は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)が用いられ、文書や図形、写真等からなる画像データを作成/保存する。そして、端末装置2は、作成された画像データや保存された画像データを印刷するに際し、画像データを画像形成装置3A〜3Cの何れかに対する印刷命令である印刷ジョブに変換して出力する。この印刷ジョブを構成するデータ(印刷ジョブデータ)は、画像データに加えて、各種印刷機能の設定や印刷を行う画像形成装置3A〜3Cの何れかの指定等を行うための情報である属性データを含んで構成される。
そして、端末装置2から出力された印刷ジョブは、ネットワーク1を介して画像形成装置3A〜3Cの何れかに送信される。
<画像形成装置の説明>
次に、画像形成装置3について説明する。
図2は、本実施の形態の画像形成装置3の構成を説明するブロック図である。図2に示したように、画像形成装置3は、各種機能部(装置各部)として、予め定められた処理プログラムに従って画像形成装置3全体の動作制御を行う制御部10、ネットワーク1との間の通信を行う通信部(通信装置)の一例としての通信部20を備えている。また、ネットワーク1を介して端末装置2から送信される印刷ジョブデータに含まれる画像データへの画像処理を施す画像処理部30、画像処理部30にて画像処理等を行う際の作業用メモリとして用いられる画像処理用記憶部31、画像処理部30にて画像処理が施された画像データに基づいて用紙上に画像を形成する画像出力部32を備えている。画像出力部32としては、例えば電子写真方式の画像形成エンジンが用いられる。ここでの画像処理部30、画像処理用記憶部31、および画像出力部32、さらには必要に応じて他の機能部が画像形成部として機能する。
また、画像形成装置3は、各種のプログラムや画像データ等の各種のデータが記憶される外部記憶部60を備えている。
この通信部20、画像処理部30、および外部記憶部60は、PCI(Peripheral Components Interconnect bus)バス41に接続されている。また、制御部10は、バスブリッジ43を介してPCIバス41と接続されている。それにより、制御部10、通信部20、画像処理部30、および外部記憶部60は、PCIバス41およびバスブリッジ43を介して相互に信号の送受信を行う。
また、画像形成装置3は、商用電源から供給される例えば100Vの電力を予め定めた電圧(例えば、24V,12V,3V)に変換する電力供給手段の一例としての電力供給部50を備え、電力供給部50から各機能部に対して予め定めた電圧の電力が供給される。
<制御部の機能の説明>
制御部10は、制御部の一例であって、画像形成装置3全体の動作を制御する。すなわち、制御部10は、図2に示したように、画像形成装置3全体を動作制御する際の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)101、CPU101の作業領域等として用いられるRAM(Random Access Memory)102、CPU101により実行される処理プログラム等にて用いられる設定値等のデータが格納されるROM(Read Only Memory)103、各種のデータが格納されるEEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ(NVM:Non-Volatile Memory)104を備えている。そして、これらはバスブリッジ43に接続されたシステムバス42を介して相互に接続されている。
また、制御部10は、ネットワーク1を介して画像形成装置3自身に向けて送信された信号(以下、パケットという)が処理の必要があるものか否かを判別し、次のように処理する。例えば、通信部20にて受信したパケットが印刷ジョブデータである場合には、これを画像処理部30に送る処理を行う。また、受信したパケットが送信元に対する応答が必要なものである場合には、制御部10はそのパケットに対する応答パケットを生成して、通信部20から送信する処理を行う。また、受信したパケットが制御部10にて処理の必要のないものである場合には、制御部10はそのパケットを廃棄する等の処理を行う。
さらに、制御部10は、画像形成装置3の動作モード(動作状態)を制御する。図3は、本実施の形態の画像形成装置3にて設定される動作モードを説明する図である。図3に示したように、各画像形成装置3には、省電力効果を高めるために、動作モードとして「画像形成動作モード」と「スタンバイモード」と「低電力モード」と「スリープモード」とが選択的に設定される。
画像形成動作モードは、画像出力部32にて画像データに関する用紙上への画像形成動作を実行している動作状態である。またスタンバイモードは、画像データの入力に対してオンデマンドに対応可能な動作状態であって、画像データの入力に応じて直ちに画像形成動作モードに移行する。画像形成動作モードやそれに準ずるスタンバイモードでは、電力供給部50から画像形成装置3内の画像形成動作を行う機能部に電力が供給される。
低電力モードは、画像データ(信号)の受信状況の一例として例えば第1の期間が経過しても画像データ等の入力がない場合に設定される動作状態である。低電力モードでは、電力供給部50から画像出力部32の少なくとも画像形成エンジン(例えば定着器等を含む画像形成動作を行う機能部)への電力供給が停止される。一方、制御部10や通信部20等といった画像出力部32の画像形成エンジン以外の機能部への電力供給は継続される。
また、スリープモードは、画像データ(信号)の受信状況の一例として第1の期間よりも長い時間である第2の期間が経過しても画像データ等の入力がない場合に設定される動作状態である。スリープモードでは、電力供給部50から通信部20への電力供給だけが継続され、制御部10のCPU101を含めたその他の機能部への電力供給が停止される。それにより、スリープモードでは低電力モードよりも高い省電力効果が得られる。
制御部10は、スリープモードを設定する場合には、動作モードを設定する制御信号として、PCIバス41を介して各機能部にスリープモードに移行させる制御信号(以下、「スリープモード移行信号」という)を送信する。また、制御部10は、通信部20からパケットを受信した場合には、スリープモードから低電力モードに復帰させる制御信号(以下、「復帰信号」という)をPCIバス41を介して各機能部に送信する。そして、パケットが印刷ジョブデータである場合には、さらにスタンバイモードを経て画像形成動作モードを設定する制御信号を各機能部に送信する。
<通信部の説明>
続いて、通信部20について説明する。
通信部20は、通信部(通信装置)の一例であって、ネットワーク1との間でデータの送受信を行う。そして、通信部20は、上記の図2に示したように、通信制御部21、受信部22、パケット判定部23、パケット転送部24、制御信号取得部25、検査部26、アドレス情報記憶部27、および送信部28を備えている。
通信部20としては、画像形成装置3に内蔵され、PCIバス41に直接接続される構成や、機能拡張装置として画像形成装置3に外付けされる構成が採用される。機能拡張装置として外付けされる場合には、画像形成装置3のPCIバス41と接続手段の一例としての通信ポート(不図示)を介して接続される。
通信制御部21は、通信部20全体の動作制御を行う。
受信部22は、ネットワーク1から送信される信号(パケット)を受信する。そして、受信したパケットをパケット判定部23に送る。
パケット判定部23は、受信部22にて受信したパケットの例えばMAC(Media Access Control)ヘッダに含まれるMACアドレス等のアドレス情報を判定する。そして、この識別情報の一例である宛先MACアドレスに基づき、受信したパケットが制御部10に転送する必要のあるパケットか否かを判定する。すなわち、パケット判定部23は、画像形成装置3自身の宛先MACアドレスが記述されたパケットか否かに基づいて、制御部10に転送する必要のあるパケットか否かを判定する。そして、画像形成装置3自身の宛先MACアドレスが記述されたパケットをパケット転送部24に送る。
また、パケット判定部23は、パケットを送信した外部装置の識別情報(アドレス情報)の検出処理(後段参照)を実行する際には、画像形成装置3自身の宛先MACアドレスが記述されたパケットに記述されたアドレス情報の一例である例えば送信元MACアドレスに関する情報を検査部26に送る。
なお、受信部22およびパケット判定部23は、通信回線の一例であるネットワーク1を介して送信されるパケット(信号)を受信する受信手段として機能する。
制御信号取得部25は、制御部10からPCIバス41を介して送信される動作モードを設定する制御信号を取得し、通信制御部21に送る。すなわち、制御部10が動作モードを設定した場合に、上記のスリープモード移行信号や復帰信号をPCIバス41から取得する。そして、取得したスリープモード移行信号や復帰信号を通信制御部21に送る。
従って、制御信号取得部25および通信制御部21は、制御部10にて設定される動作モード(動作状態)を監視する監視手段として機能する。
上記の通信制御部21は、判定手段の一例であって、制御信号取得部25が取得した制御信号に基づいて、画像形成装置3におけるスリープモードから低電力モードへの復帰頻度(動作状態の変動頻度)、またはスリープモードからの復帰継続時間(すなわち、低電力モードやスタンバイモードや画像形成動作モードが継続される時間:動作状態の継続時間)を計測し、その計測結果に基づき、動作モードをスリープモードから復帰させる要因となったパケットの送信元(例えば、端末装置2)を検査するか否かを判定する。そして、通信制御部21は、動作モードをスリープモードから復帰させる要因となったパケットの送信元を検査すると判定した場合に、検査部26への電力供給を開始して、検査部26を起動させる。
検査部26は、通信制御部21がパケットの送信元を検査すると判定した場合に動作し、パケット判定部23から受信部22にて受信したパケットに含まれるアドレス情報、例えば、MACヘッダに含まれる送信元MACアドレスに関する情報を取得する。そして、取得したアドレス情報(識別情報)をアドレス情報記憶部27に記憶する。従って、検査部26およびパケット判定部23は、パケット(信号)の送信元を検査する検査手段として機能する。
アドレス情報記憶部27は、識別情報記憶手段の一例であって、検査部26が取得したアドレス情報を記憶する。また、通信制御部21からの指示により、アドレス情報記憶部27は、記憶したアドレス情報を通信制御部21に送る。
送信部28は、制御部10が受信したパケットに対して応答するパケット(応答パケット)を作成した場合には、制御部10から応答パケットを受け取り、送信元の端末装置2等の外部装置に対して送信する。
ところで、ネットワーク1に接続された画像形成装置3に配置された通信部20には、画像形成装置3自身への印刷ジョブ以外にも、ネットワーク1を介して様々なパケットが送信される。例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)を用いて、画像形成装置3に対して通信をしたいか否かの問い合わせメッセージを順番に送り、返答があれば送信権を与えて送信させるポーリングパケットや、PING(Packet INternet Groper)を用いて、ネットワーク疎通を確認したい画像形成装置3から返答が行われるかを確認するためのパケット等が送信される。
そのため、画像形成装置3にスリープモードが設定された場合に、制御部10は、処理の必要のある印刷ジョブが送信された場合以外にも、処理の必要のないポーリングパケット等が送られる度に起動されることとなる。そのため、処理の必要のないパケットの送信頻度が高いネットワーク環境下では、スリープモードを設定しても画像形成装置3での消費電力の削減量が限定的なものとなり、消費電力の削減が促進されにくい場合がある。
そこで、本実施の形態の画像形成装置3では、通信部20において、予め定めた時間(規定時間)内において制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットによりスリープモードから復帰する頻度や、制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットによりスリープモードから復帰している時間を計測する。そして、このスリープモードからの復帰頻度が規定の頻度を超えた場合、また、このスリープモードから復帰している時間(復帰継続時間)が規定の時間を超えた場合には、予め定めた規定時間内において画像形成装置3にパケットを送った外部装置の識別情報(アドレス情報)を記憶する。
そして、通信部20において、記憶されたアドレス情報のうち予め定めた条件を満たすアドレス情報を有する外部装置から送信されるパケットに関しては、印刷ジョブ以外は廃棄するように設定し、制御部10には転送しないように制御する。それにより、制御部10はネットワーク1を介して制御部10での処理の必要がないパケットが送信されたとしても、CPU101が起動される頻度が減り、スリープモード設定時の画像形成装置3の消費電力が低減される。
また、記憶されたアドレス情報のうち予め定めた条件を満たすアドレス情報を有する外部装置についてネットワーク管理者に通知し、対応を要求する。それにより、ネットワーク1上を送信される画像形成装置3での処理の必要がないパケットが減り、スリープモード設定時の画像形成装置3の消費電力が低減される。
ここで、図4は、(a)予め定めた規定時間内において制御部10がスリープモードから復帰する頻度を説明する図、(b)制御部10がスリープモードから復帰している時間を説明する図である。図4(a)に示したように、通信部20は、制御部10から出力された制御信号レベルがスリープモード移行信号レベルに移行してから時間計測を開始し、その後時間計測を終了するまでの規定時間の間に、印刷ジョブによる場合を除き、スリープモード移行信号レベルから復帰信号レベルへの移行が検出された回数を復帰頻度として計測する。この復帰頻度が高い場合には、画像形成装置3での消費電力の削減量が限定的なものとなる。すなわち、復帰頻度と画像形成装置3での消費電力との対応関係を予め計測しておけば、復帰頻度が予め定めた規定回数を超えた場合に、画像形成装置3での消費電力が許容量以上となることが把握される。
また、図4(b)に示したように、通信部20は、印刷ジョブによる場合を除き、スリープモード移行信号レベルから復帰信号レベルに移行した後に次にスリープモード移行信号レベルが検出されるまでの時間を復帰継続時間として計測する(後段の実施の形態2参照)。この復帰継続時間が長い場合には、画像形成装置3での消費電力の削減量が限定的なものとなる。すなわち、復帰継続時間と画像形成装置3での消費電力との対応関係を予め計測しておけば、復帰継続時間が予め定めた規定時間を超えた場合に、画像形成装置3での消費電力が許容量以上となることが把握される。
<アドレス情報の検出処理の実行に関する判定処理の説明>
次に、本実施の形態の画像形成装置3の通信部20が行うパケット処理の詳細について説明する。
まず、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行するか否かを判定する際の通信部20での処理について述べる。
図5は、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理の実行を判定する際に通信部20が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。なお、図5では、予め定めた時間内において制御部10がスリープモードから復帰する頻度(復帰頻度)に基づき検出処理を実行するか否かを判定する場合を示している(図4(a)参照)。
図5に示したように、通信部20の通信制御部21は、制御信号取得部25にて取得される制御部10からの制御信号を監視する(ステップ101)。そして、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号である場合には(ステップ102でYes)、通信制御部21は、スリープモード移行信号の取得に同期させて、時間計測を開始する(ステップ103)。一方、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号でない場合には(ステップ102でNo)、通信制御部21は、ステップ101に戻り、制御信号の監視を継続する。
続いて、通信制御部21は、制御信号取得部25にて次に取得した制御信号が復帰信号である場合には(ステップ104でYes)、計測時間が予め定めた規定時間(例えば、10分)を超えたか否かを判定する(ステップ105)。計測時間が予め定めた規定時間以内の場合には(ステップ105でNo)、復帰信号の取得回数Nをインクリメントし、N=N+1に設定する(ステップ106)。ただし、この復帰信号が、スタンバイモードを経て画像形成動作モードに復帰させるものであった場合には、制御部10は処理が必要なパケットにより復帰信号を出力しているので、通信制御部21は、復帰信号の取得回数Nをインクリメントしない。
一方、計測時間が予め定めた規定時間を超えた場合には(ステップ105でYes)、計測時間をリセットし、かつ復帰信号の取得回数NをN=0に設定する(ステップ107)。その後、ステップ101に戻り、通信制御部21は、制御信号の監視を継続する。
また、制御信号取得部25にて取得した制御信号が復帰信号でない場合には(ステップ104でNo)、通信制御部21は、時間計測を継続しながら、制御信号取得部25にて復帰信号が取得されるまで待機する。すなわち、ここでは、制御信号としてスリープモード移行信号が取得されたとしても何らの処理は行わず、復帰信号が取得されるのを待機する。
次に、通信制御部21は、復帰信号の取得回数Nが予め定めた規定回数(例えば、100回)を超えたか否かを判定する(ステップ108)。復帰信号の取得回数Nが予め定めた規定回数以下の場合には(ステップ108でNo)、ステップ104に戻って、通信制御部21は、時間計測を継続しながら、制御信号取得部25にて復帰信号が取得されるまで待機する。
一方、復帰信号の取得回数Nが予め定めた規定回数を超えた場合には(ステップ108でYes)、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置の識別情報の一例であるアドレス情報に関する検出処理を開始する(ステップ109)。
このように、本実施の形態の通信部20では、制御部10から制御信号としてスリープモード移行信号が出力され、スリープモードが一旦設定された場合には、スリープモード移行信号が出力されてから予め定めた規定時間内に、制御信号として復帰信号が何回出力されるかを検出する。そして、規定時間内に復帰信号が規定回数を超えて出力された場合には、画像形成装置3をスリープモードに移行させたとしても画像形成装置3の消費電力の削減量が限定的なものとなると判断する。そして、画像形成装置3をスリープモードから復帰させる要因となっているパケットをネットワーク1上に送信している外部装置のアドレス情報を検出する処理を実行する。
<アドレス情報の検出処理の説明>
次いで、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行する際の通信部20での処理について述べる。
図6は、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行する際に通信部20が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。
図6に示したように、通信部20の通信制御部21は、図5の判定処理により、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行すると判定した場合には、検査部26への電力供給を開始して、検査部26を起動させる(S201)。
また、通信制御部21は、制御信号取得部25にて取得される制御部10からの制御信号を監視する(ステップ202)。そして、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号である場合には(ステップ203でYes)、通信制御部21は、スリープモード移行信号の取得に同期させて、時間計測を開始する(ステップ204)。一方、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号でない場合には(ステップ203でNo)、通信制御部21は、ステップ202に戻り、制御信号の監視を継続する。
通信制御部21は、時間計測を開始すると、検査部26に対して画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報の検出を実行させる(ステップ205)。それにより、パケット判定部23は検査部26に対し、画像形成装置3自身の宛先MACアドレスが記述されたパケットに記述された送信元MACアドレスに関する情報を送信する。それにより、検査部26は、パケット判定部23から取得した送信元MACアドレスに関する情報(アドレス情報)を取得する。そして、検査部26は、アドレス情報をアドレス情報記憶部27に記憶させる(ステップ206)。ただし、このアドレス情報が、印刷ジョブを送信する外部装置(例えば、端末装置2A)のアドレス情報として予め検査部26に登録されたものと一致する場合には、制御部10にて処理が必要なパケットを送信する外部装置のアドレス情報であるので、検査部26は、アドレス情報をアドレス情報記憶部27に記憶させない。
そして、通信制御部21は、計測時間が予め定めた規定時間(例えば、10分)を超えたか否かを判定する(ステップ207)。計測時間が予め定めた規定時間以内の場合には(ステップ207でNo)、検査部26に対し、ステップ205に戻って、アドレス情報の検出を継続させる。
一方、計測時間が予め定めた規定時間を超えた場合には(ステップ207でYes)、通信制御部21は、検査部26に対しアドレス情報の検出を停止させる(ステップ208)。そして、通信制御部21は、アドレス情報の検出処理の実行回数Nをインクリメントし、N=N+1に設定する(ステップ209)。
通信制御部21は、アドレス情報の検出処理の実行回数Nが予め定めた規定回数(例えば、5回)を超えたか否かを判定する(ステップ210)。検出処理の実行回数Nが予め定めた規定回数以下の場合には(ステップ210でNo)、ステップ202に戻って、通信制御部21は、制御信号取得部25にて取得される制御部10からの制御信号を監視し、次の回の検出処理を実行する。
一方、アドレス情報の検出処理の実行回数Nが予め定めた規定回数に到達した場合には(ステップ210でYes)、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を終了する(ステップ211)。
このように、本実施の形態の通信部20では、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行すると判定した場合には、検査部26がパケット判定部23から取得した送信元MACアドレスに関する情報(アドレス情報)を取得して、アドレス情報をアドレス情報記憶部27に記憶する。それにより、処理の必要のないパケットの送信頻度が高い外部装置を把握する。
ここで、図7は、アドレス情報記憶部27に記憶されたアドレス情報(送信元MACアドレス)と、アドレス情報の検出処理を例えば5回実行した際に、それぞれのアドレス情報に関するパケット判定部23から取得された送信回数とを例示した図である。図7に示した例では、例えばNO.2およびNo.4に示した送信元MACアドレスの外部装置から比較的多くの処理の必要のないパケットが送信されていることが把握される。
なお、本実施の形態では、規定時間に亘るアドレス情報の検出処理を複数回実行するように構成したが、1回だけ実行するように構成してもよい。ただし、複数回実行することにより、処理の必要のないパケットを送信する外部装置の検出精度は向上する。
また、この場合に、複数回行われる検出処理の中で、検出されたアドレス情報の数が予め定めた規定回数よりも少ない検出処理の回に関しては、アドレス情報を記憶しないように設定してもよい。それにより、アドレス情報の検出回数が特異に少ない回が除外されて、処理の必要のないパケットの送信頻度が高い外部装置の検出精度がさらに向上する。
また、図5での判定処理と図6での検出処理とにおいて計測する規定時間は、同じ長さに設定しても、異なる長さに設定してもよい。ただし、同じ長さの規定時間に設定することにより、図5での判定処理と図6での検出処理とが同一の基準となる時間内で処理されるので、両者の相関性が向上する。
<通信制御部が行う設定処理の説明>
次に、通信制御部21は、アドレス情報記憶部27に記憶されたアドレス情報(送信元MACアドレス)と、それぞれのアドレス情報の送信回数とに基づき、スリープモードの設定時に画像形成装置3での省電力効果を低減していると判断される外部装置を特定する。例えば、通信制御部21は、図6の検出処理にて検出されたそれぞれのアドレス情報の送信回数に基づき、省電力効果を低減している外部装置を特定する。すなわち、図6の検出処理にて検出された送信回数が予め定めた回数を超えるアドレス情報の外部装置を画像形成装置3での省電力効果を低減している外部装置と判断する。図7の例では、送信回数が例えば10回を超えるNO.2およびNo.4に示した送信元MACアドレスの外部装置を、画像形成装置3での省電力効果を低減している外部装置として特定する。
通信制御部21は、省電力効果を低減していると特定した外部装置のアドレス情報(例えば、NO.2およびNo.4に示した送信元MACアドレス)を、制御部10に転送する必要のないパケットの送信元としてパケット判定部23に設定する。それにより、パケット判定部23は、画像形成装置3自身の宛先MACアドレスが記述されたパケットであっても、通信制御部21により設定されたアドレス情報(送信元MACアドレス)が記述されたパケットは制御部10に転送せず、廃棄する。
それによって、印刷ジョブ以外の処理の必要のないパケットが送られることで制御部10が起動される頻度が低下し、スリープモードを設定した場合の画像形成装置3での省電力効果が向上する。
また、通信制御部21は、画像形成装置3から省電力効果を低減していると特定した外部装置のアドレス情報(例えば、NO.2およびNo.4に示した送信元MACアドレス)をネットワーク管理者に通知し、ネットワーク管理者による対応を要求するように構成してもよい。それにより、ネットワーク1上を送信される画像形成装置3での処理の必要がないパケットが減少し、スリープモード設定時の画像形成装置3の消費電力が低減される。
その場合には、通信制御部21は、特定した外部装置のアドレス情報をアドレス情報記憶部27から読み出し、送信部28からネットワーク1を介して、ネットワーク管理者の端末装置(例えば、端末装置2C)にアドレス情報を送る。ここでは、通信制御部21および送信部28が通知手段として機能する。
<通信部のハードウェア構成の説明>
次の図8は、通信部20のハードウェア構成を示した図である。図8に示したように、通信部20は、上記したパケット処理を行うに際して、予め定められたプログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算手段の一例としてのCPU201、CPU201の作業領域として用いられるRAM202、CPU201により実行されるプログラム等にて用いられる設定値等のデータが格納されたROM203、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持するEEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ(NVM)204、PCIバス41(図2参照)とのデータ送受信を制御するインターフェース(I/F)部205を備えている。
ここで、外部記憶部60には通信部20により実行されるプログラムが格納されており、通信部20がこのプログラムを読み込むことによって、上記したパケット処理が実行される。すなわち、パケット処理を実行するプログラム等が、例えば外部記憶部60としてのハードディスク(HDD)等から通信部20のRAM202に読み込まれる。そして、RAM202に読み込まれたプログラムに基づいて、CPU201が各種処理を行う。このプログラムに関するその他の提供形態としては、予めROM203に格納された状態にて提供され、RAM202にロードされる形態がある。さらに、EEPROM等の書き換え可能なROM203を備えている場合には、通信部20がセッティングされた後に、プログラムだけがROM203にインストールされ、RAM202にロードされる形態がある。また、インターネット等のネットワーク(不図示)を介して通信部20にプログラムが伝送され、通信部20のROM203にインストールされ、RAM202にロードされる形態がある。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置3では、通信部20において、予め定めた時間(規定時間)内において制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットによりスリープモードから復帰する頻度を計測する。そして、このスリープモードからの復帰頻度が規定の頻度を超えた場合には、予め定めた規定時間内において画像形成装置3にパケットを送った外部装置の識別情報(アドレス情報)を記憶する。
そして、通信部20において、記憶されたアドレス情報のうち予め定めた条件を満たすアドレス情報を有する外部装置から送信されるパケットに関しては、印刷ジョブ以外は廃棄するように設定し、制御部10には転送しないように制御する。それにより、制御部10はネットワーク1を介して制御部10での処理の必要がないパケットが送信されたとしても、CPU101が起動される頻度が減り、スリープモードが設定される画像形成装置3の消費電力を低減する。
[実施の形態2]
実施の形態1では、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行するか否かを、予め定めた時間内において制御部10がスリープモードから復帰する頻度に基づき判定する構成について説明した。本実施の形態では、制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットによりスリープモードから復帰している時間に基づき検出処理の実行を判定する構成について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
<アドレス情報の検出処理の実行に関する判定処理の説明>
本実施の形態の通信部20にて、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行するか否かを判定する際の処理について述べる。
図9は、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理の実行を判定する際に通信部20が行う処理内容の一例を示したフローチャートである。本実施の形態では、制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットによりスリープモードから復帰している時間に基づき検出処理を実行するか否かを判定する(上記の図4(b)参照)。
図9に示したように、通信部20の通信制御部21は、制御信号取得部25にて取得される制御部10からの制御信号を監視する(ステップ301)。そして、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号である場合には(ステップ302でYes)、通信制御部21は、制御信号取得部25にて復帰信号が取得されるのを待機する(ステップ303)。一方、制御信号取得部25にて取得された制御信号がスリープモード移行信号でない場合には(ステップ302でNo)、通信制御部21は、ステップ301に戻り、制御信号の監視を継続する。
続いて、通信制御部21は、制御信号取得部25にて取得した制御信号が復帰信号である場合には(ステップ303でYes)、時間の計測を開始する(ステップ304)。そして、通信制御部21は、制御信号取得部25にてスリープモード移行信号が取得されるのを待機する(ステップ305)。通信制御部21は、制御信号取得部25にてスリープモード移行信号が取得されると(ステップ305でYes)、計測時間が予め定めた規定時間(例えば、8分)を超えたか否かを判定する(ステップ306)。計測時間が予め定めた規定時間以内の場合には(ステップ306でNo)、計測時間をリセットする(ステップ307)。そして、ステップ303に戻り、通信制御部21は、制御信号取得部25にて復帰信号が取得されるのを待機する。
一方、計測時間が予め定めた規定時間を超えた場合には(ステップ306でYes)、画像形成装置3にパケットを送信した外部装置のアドレス情報(識別情報)に関する検出処理を開始する(ステップ308)。ただし、ステップ303にて取得された復帰信号が、スタンバイモードを経て画像形成動作モードに復帰させる印刷ジョブに基づくものであった場合には、制御部10は処理が必要なパケットにより復帰信号を出力しているので、通信制御部21は、アドレス情報に関する検出処理を開始しない。
このように、本実施の形態の通信部20では、制御部10から制御信号としてスリープモード移行信号が出力された場合には、その後に出力された復帰信号がスリープモード移行信号に再度移行するまでの時間、すなわちスリープモードから復帰している状態が継続される時間(復帰継続時間)を検出する。そして、復帰継続時間が規定時間を超えた場合には、画像形成装置3をスリープモードに移行させたとしても画像形成装置3の消費電力の削減量が限定的なものとなると判断する。そして、画像形成装置3をスリープモードから復帰させる要因となっているパケットをネットワーク1上に送信している外部装置のアドレス情報を検出する処理を実行する。
なお、その後に通信部20が行うアドレス情報の検出処理等は、実施の形態1と同様である。
上記したように、本実施の形態の画像形成装置3では、制御部10から制御信号としてスリープモード移行信号が出力され、スリープモードが一旦設定された場合には、通信部20において、スリープモードから復帰した後の復帰継続時間を計測する。そして、制御部10での処理の必要がある印刷ジョブ以外のパケットに基づきこの復帰継続時間が規定時間を超えた場合には、予め定めた規定時間内において画像形成装置3にパケットを送った外部装置の識別情報(アドレス情報)を記憶する。
そして、通信部20において、記憶されたアドレス情報のうち予め定めた条件を満たすアドレス情報を有する外部装置から送信されるパケットに関しては、印刷ジョブ以外は廃棄するように設定し、制御部10には転送しないように制御する。それにより、制御部10はネットワーク1を介して制御部10での処理の必要がないパケットが送信されたとしても、CPU101が起動される頻度が減り、スリープモード設定時の画像形成装置3の消費電力を低減する。
本実施の形態の画像形成装置が接続される通信システムの一例を示す図である。 画像形成装置の構成を説明するブロック図である。 画像形成装置にて設定される動作モードを説明する図である。 (a)予め定めた規定時間内において制御部がスリープモードから復帰する頻度を説明する図、(b)制御部がスリープモードから復帰している時間を説明する図である。 画像形成装置にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理の実行を判定する際に通信部が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。 画像形成装置にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理を実行する際に通信部が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。 アドレス情報記憶部に記憶されたアドレス情報と、それぞれのアドレス情報に関するパケット判定部から取得された送信回数とを例示した図である。 通信部のハードウェア構成を示した図である。 画像形成装置にパケットを送信した外部装置のアドレス情報に関する検出処理の実行を判定する際に通信部が行う処理内容の一例を示したフローチャートである。
符号の説明
1…ネットワーク、2(2A〜2C)…端末装置、3(3A〜3C)…画像形成装置、30…制御部、20…通信部、21…通信制御部、22…受信部、23…パケット判定部、24…パケット転送部、25…制御信号取得部、26…検査部、27…アドレス情報記憶部、28…送信部

Claims (11)

  1. 通信回線に接続され、当該通信回線との間で信号の通信を行う通信部と、
    前記通信部にて受信される画像データを含む前記信号に基づき画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部を含む装置各部の動作状態を前記通信部にて受信される前記信号の受信状況に応じて制御する制御部とを備え、
    前記通信部は、
    前記通信回線を介して送信される信号を受信する受信手段と、
    前記制御部にて設定される前記動作状態を監視する監視手段と、
    前記監視手段にて監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記受信手段にて受信される前記信号の送信元を検査するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記送信元を検査すると判定した場合に、前記受信手段にて受信された前記信号に関する当該送信元の識別情報を検査する検査手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記通信部の前記判定手段は、前記画像データを含む信号以外の当該信号による画像形成時よりも消費電力が低い省電力状態からの復帰の回数を予め定めた時間内で計測して前記変動頻度とし、当該変動頻度が予め定めた回数を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記通信部の前記判定手段は、画像形成時よりも消費電力が低い省電力状態の設定後に、前記画像データを含む信号以外の当該信号により当該省電力状態から復帰した状態の継続時間を計測し、当該継続時間が予め定めた時間を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記通信部の前記受信手段は、前記検査手段にて検査された前記識別情報が記述された前記送信元から受信される前記信号を廃棄することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記通信部は、前記検査手段にて検査された前記送信元の識別情報を前記通信回線の管理者に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 通信回線を介して送信される信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段から前記信号を受け取って当該信号の処理を行う装置と通信接続する接続手段と、
    前記装置に設定される動作状態を監視する監視手段と、
    前記監視手段にて監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記受信手段にて受信される前記信号の送信元を検査するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記送信元を検査すると判定した場合に、前記受信手段にて受信される前記信号から当該送信元の識別情報を検査する検査手段と
    を備えたことを特徴とする通信装置。
  7. 前記判定手段は、前記装置での処理対象以外の前記信号による当該装置の動作時よりも消費電力が低い省電力状態からの復帰の回数を予め定めた時間内で計測して前記変動頻度とし、当該変動頻度が予め定めた回数を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項6記載の通信装置。
  8. 前記判定手段は、前記装置の動作時よりも消費電力が低い省電力状態の設定後に、当該装置での処理対象以外の当該信号により当該省電力状態から復帰した状態の継続時間を計測し、当該継続時間が予め定めた時間を超えた場合に、当該信号の送信元を検査すると判定することを特徴とする請求項6記載の通信装置。
  9. 前記受信手段は、前記検査手段にて検査された前記識別情報が記述された前記送信元から受信される前記信号を廃棄することを特徴とする請求項6記載の通信装置。
  10. 前記検査手段にて検査された前記送信元の識別情報を前記通信回線の管理者に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の通信装置。
  11. コンピュータに、
    通信回線を介して送信される信号を受信する機能と、
    前記信号を受け取って当該信号の処理を行う装置に設定される動作状態を監視する機能と、
    監視される前記動作状態の変動頻度または当該動作状態の継続時間に基づき、前記信号の送信元を検査するか否かを判定する機能と、
    前記送信元を検査すると判定した場合に、前記信号から当該送信元の識別情報を取得する機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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