JP2010095593A - 連続気泡軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォーム、および該連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる連続気泡軟質ポリウレタンフォームにおいて、ポリオール成分として、分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤と、水酸基価が30〜70mgKOH/gであり、エチレンオキサイド含有率の異なる2種類のポリエーテルポリオール化合物を含むポリオール化合物と、を含有し、ポリオール化合物100重量部に対する架橋剤の含有量を0.25〜2.25重量部とする。
【選択図】なし
【解決手段】ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる連続気泡軟質ポリウレタンフォームにおいて、ポリオール成分として、分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤と、水酸基価が30〜70mgKOH/gであり、エチレンオキサイド含有率の異なる2種類のポリエーテルポリオール化合物を含むポリオール化合物と、を含有し、ポリオール化合物100重量部に対する架橋剤の含有量を0.25〜2.25重量部とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォーム、特に軟質ポリウレタンスラブフォームおよびその製造方法に関するものである。
高反発弾性率を有する軟質ポリウレタンフォームとして、下記特許文献1および2に記載のとおり、自動車用のシートクッションパッドとして汎用されているモールドフォームが公知である。これらの文献には、いずれもポリマーポリオールをポリオール化合物の必須成分として使用し、密度を全密度にて55kg/m3程度以下、スキン層を除いたコア密度として50kg/m3以下のモールドフォームが開示されている。
下記特許文献1および2に記載された高反発弾性の軟質ポリウレタンフォームは、いずれも自動車用のシートクッションパッドであり、軽量であってかつ車両の振動が人体に伝達されることを防止するためのクッション性が求められるものである。そのために高反発弾性率ではあるが低密度であってソフトな感触のフォームではない。また軽量で人体の重量を負荷しても底付き感を発生しないために、フォームの骨格を構成するポリウレタン自体の強度が高く設計されており、そのため連続気泡ではあるが、クラッシングを行った場合であってもセルが完全に破壊されることはなく、通気度が低いものであった。
これに対して一般のスラブフォームにおいては、ソフトな感触のフォームは反発弾性率が低く、高密度で反発弾性率が高いフォームを得ることは非常に困難である。
下記特許文献3では、水酸基価が30〜70mgKOH/gであり、エチレンオキサイド含有率の異なる2種類のポリエーテルポリオール化合物を含有するポリオール成分と、ポリイソシアネート化合物と、を反応させて得られる連続気泡軟質ポリウレタンフォームが開示されている。かかる連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、ソフトな感触を有しつつ高密度、高通気度で反発弾性率が高い点で非常に優れており、かつ耐久性に優れるものであるが、その用途によっては、さらなる耐久性の向上が要求される場合がある。加えて、その用途によっては、フォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームが要求されるところ、下記特許文献3に記載の連続気泡軟質ポリウレタンフォームでは、フォーム表面のべたつき感を抑制するという観点から、さらなる改良の余地があった。
特開平3−68618号公報
特開平8―157554号公報
特開2006―335945号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォーム、および該連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す連続気泡軟質ポリウレタンフォームにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる連続気泡軟質ポリウレタンフォームであって、前記ポリオール成分はポリオール化合物、架橋剤、発泡剤である水、触媒、整泡剤を含有するものであり、前記架橋剤は、分子量が150以下の3官能アルコールであり、前記ポリオール化合物は、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50〜90重量%、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Aと、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体またはプロピレンオキサイドの重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50重量%以下、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Bとを含み、前記ポリエーテルポリオール化合物Aの含有量がポリオール化合物100重量部中50〜90重量部であり、ポリオール化合物100重量部に対する前記架橋剤の含有量が0.25〜2.25重量部であることを特徴とする。
通常、ソフトな感触を有する軟質ポリウレタンフォームを得るためには、高分子量ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させる方法が一般的である。ここで、低分子量の架橋成分を高分子量ポリオール成分と併用した場合、フォームの骨格を構成するポリウレタン自体の強度が高くなり、軟質ポリウレタンフォームが硬くなる傾向があるため、フォームのソフトな感触が損なわれると考えられる。しかし、本発明者らによる鋭意検討の結果、上記ポリオール化合物と分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤とを特定の配合比で含有するポリオール成分と、ポリイソシアネート化合物と、を反応させることにより、ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームが得られることを見出した。さらに本発明では、上記ポリオール化合物を使用することにより、高密度、高通気度で高反発弾性率の連続気泡軟質ポリウレタンフォームとすることができる。
ここで、本発明に係る連続気泡軟質ポリウレタンフォームにおいて、フォーム表面のべたつき感を抑制できる理由としては、分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤とポリイソシアネート化合物とが、フォーム形成時に素早く反応することにより、フォーム中の未反応イソシアネート基の残存量が減少することが考えられる。
ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームとするためには、ポリオール成分中の上記架橋剤の含有量が、ポリオール化合物100重量部に対して0.25〜2.25重量部であることが必要であり、0.5〜1.5重量部であることが好ましい。ポリオール化合物100重量部に対する、かかる架橋剤の含有量が0.25重量部未満であると、フォーム表面のべたつき感が抑制できない場合があり、2.25重量部を超えると、フォームのソフトな感触が損なわれる場合があり、さらに耐久性が悪化する傾向がある。
上述の連続気泡軟質ポリウレタンフォームにおける「特許文献1、2等に開示されているポリウレタンフォームと比較して低硬度であり、ソフトな感触」は、具体的には密度が60〜80kg/m3であり、通気度が2.5cfm以上、反発弾性率が40%以上である。本発明におけるポリエーテルポリオール化合物は、ポリマーポリオールを含まないことを意味する。密度が60未満の場合も80を超える場合も、いずれも実用性に乏しくなる。通気度、反発弾性率は、高いほど好ましい。また本発明の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、40%硬さが25〜100N/314cm2であることが好ましい。40%硬さが25N/314cm2未満であると、フォーム強度が低すぎて実用性に乏しくなる場合があり、100N/314cm2を超えると、フォームのソフト感が損なわれる傾向がある。またスラブフォームの密度はスキン層を除去したコアの測定値である。本発明の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、セルが弱いので破壊されやすく、特にクラッシング工程を設けなくても、一般的な取扱いで所定の通気度が得られる。
ポリエーテルポリオール化合物Aのエチレンオキサイドの含有率は、60〜80重量%であることがより好ましい。
上記連続気泡軟質ポリウレタンフォームにおいて、さらにポリエーテルポリオール化合物として平均官能基数2〜4、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物をポリオール化合物100重量部中に5〜15重量部含有することが好ましい。かかる低分子量ポリエーテルポリオール化合物を使用することにより、ソフトな感触を有しつつ特に優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感をさらに抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームとすることができる。
本発明に係る連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させる連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、前記ポリオール成分はポリオール化合物、架橋剤、発泡剤である水、触媒、整泡剤を含有するものであり、前記架橋剤は、分子量が150以下の3官能アルコールであり、前記ポリオール化合物は、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50〜90重量%、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Aと、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体またはプロピレンオキサイドの重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50重量%以下、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Bとを含み、前記ポリエーテルポリオール化合物Aの含有量がポリオール化合物100重量部中50〜90重量部であり、ポリオール化合物100重量部に対する前記架橋剤の含有量が0.25〜2.25重量部であることを特徴とする。かかる製造方法によれば、ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームを製造することができる。
上記連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、さらにポリエーテルポリオール化合物として平均官能基数2〜4、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物をポリオール化合物100重量部中に5〜15重量部含有することが好ましい。かかる製造方法によれば、ソフトな感触を有しつつ特に優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感をさらに抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームを製造することができる。
本発明の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、所定のポリエーテルポリオール化合物、架橋剤、発泡剤、触媒および整泡剤を含有するポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを混合し、発泡硬化させることにより形成される。
本発明において使用するポリエーテルポリオール化合物は、多官能性アルコール系化合物を開始剤とし、これにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイド、あるいはプロピレンオキサイドを単独で付加させて得られる。プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとの共重合体ポリオール化合物は、ランダム重合体、ブロック重合体のいずれでもよい。
多官能性アルコール系化合物としては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンを例示できる。平均官能基数2〜4は、これらの開始剤の選択、組合せにより得られる。平均官能基数は、2.5〜3.5であることがより好ましい。これらの中でも、グリセリンまたはトリメチロールプロパンを開始剤として使用した3官能ポリオールの使用が好ましい。
本発明においては、上記のポリオール化合物の中から、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50〜90重量%、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Aと、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体またはプロピレンオキサイドの重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50重量%以下、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Bとを使用し、より好ましくは、さらに平均官能基数2〜4、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物を使用する。
平均官能基数2〜4、より好ましくは2.5〜3.5、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物は、硬質ポリウレタンフォーム用のポリオール化合物として使用されるポリオール化合物である。本発明においては、このような硬質フォーム用ポリオール化合物を軟質ポリウレタンフォームの原料として使用することにより、より優れた特性の軟質ポリウレタンフォームを得ることに成功した。
本発明においては、ポリオール化合物に加えて分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤を使用する。分子量が150以下の3官能アルコールとしては、具体的にはトリメチロールプロパン、グリセリン、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール等が例示される。
ポリイソシアネート成分としては、連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造に通常使用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系の各種のポリイソシアネート化合物、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物を使用できる。また、ポリイソシアネート化合物は2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート化合物の具体例としては、軟質ポリウレタンフォームの分野において公知のポリイソシアネート化合物を限定なく使用することができ、具体的にはトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−MDI)やクルードMDI(c−MDI)がある)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートがあげられ、その変性物としては、ポリイソシアネート化合物のプレポリマー型変性体、イソシアヌレート型変性体、ウレア型変性体、カルボジイミド型変性体などがあげられる。これらのなかでも、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートの使用が好ましく、必要に応じてこれらにクルードMDIをポリイソシアネート化合物全量中20重量%以下添加したポリイソシアネート化合物を使用する。トルエンジイソシアネートは、2,4−置換体と2,6−置換体とがあるが、これらの混合物の使用が好ましく、2,4−置換体/2,6−置換体混合比が90/10〜60/40の混合物の使用が好適である。
発泡剤としては、公知の発泡剤、例えばメチレンクロライド、水などを使用することができるが、環境に対する影響が少ないことから、水を使用することが好ましい。
触媒としては、公知の触媒を限定なく使用することができる。特に第3級アミン触媒の使用が好ましく、トリエチレンジアミン(DABCO,TEDA 33LV等)、Toyocat−ET(東ソー社製)等が例示される。
整泡剤としては、連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造において公知の整泡剤を限定なく使用することができ、具体的にはSF2965,SF2962,SF2904,SF2908,SRX294A,(東レダウコーニングシリコン製)、L−5366,L−5309(日本ユニカー社製)、B8680(ゴールドシュミット社製)等の市販品の使用が好適である。
<原料>
1)ポリエーテルポリオール化合物
EP505SNB:
エチレンオキサイド+プロピレンオキサイド共重合ポリエーテルポリオール、EO=72重量%、3官能、水酸基価=52mgKOH/g(三井化学ポリウレタン社製)
PPG−3000:
プロピレンオキサイド重合体ポリエーテルポリオール、3官能、水酸基価=56mgKOH/g(ダウケミカル社製)
GR−09:
3官能低分子量ポリオール化合物、水酸基価=400mgKOH/g(三井化学ポリウレタン社製)
2)触媒:TEDA 33LV(東ソー社製)
3)架橋剤:グリセリン
4)JPP88:酸化防止剤(城北化学社製)
5)発泡剤:水
6)整泡剤:SF2904(東レダウコーニングシリコン社製)
7)イソシアネート成分:TDI−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20)
1)ポリエーテルポリオール化合物
EP505SNB:
エチレンオキサイド+プロピレンオキサイド共重合ポリエーテルポリオール、EO=72重量%、3官能、水酸基価=52mgKOH/g(三井化学ポリウレタン社製)
PPG−3000:
プロピレンオキサイド重合体ポリエーテルポリオール、3官能、水酸基価=56mgKOH/g(ダウケミカル社製)
GR−09:
3官能低分子量ポリオール化合物、水酸基価=400mgKOH/g(三井化学ポリウレタン社製)
2)触媒:TEDA 33LV(東ソー社製)
3)架橋剤:グリセリン
4)JPP88:酸化防止剤(城北化学社製)
5)発泡剤:水
6)整泡剤:SF2904(東レダウコーニングシリコン社製)
7)イソシアネート成分:TDI−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20)
<配合>
表1の上段に記載した配合に基づき、常法により実施例1〜4、比較例1〜3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームを調製した。配合比は重量部にて表示した。
表1の上段に記載した配合に基づき、常法により実施例1〜4、比較例1〜3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームを調製した。配合比は重量部にて表示した。
<評価>
1)密度
スラブフォーム製造ラインで製造した軟質ポリウレタンフォームから縦100mm,横100mm,厚さ50mmのサンプルを切り出し、重量を測定して計算により求めた。
1)密度
スラブフォーム製造ラインで製造した軟質ポリウレタンフォームから縦100mm,横100mm,厚さ50mmのサンプルを切り出し、重量を測定して計算により求めた。
2)反発弾性率
JIS K 6400に準拠して測定した。
JIS K 6400に準拠して測定した。
3)べたつき感
以下の評価基準に基づく官能評価により行った。
○: べたつきが全くないかほとんどなく、フォームの加工および貯蔵に問題がない。
×: 触ると粘着剤が指についたような感触がする。
以下の評価基準に基づく官能評価により行った。
○: べたつきが全くないかほとんどなく、フォームの加工および貯蔵に問題がない。
×: 触ると粘着剤が指についたような感触がする。
4)耐久性
JIS K 6400−4 A法(定荷重法)に基づき、以下の方法により評価した。
a)試験片(厚み50mm、380mm×380mm)を加圧板(φ200mm)で厚みに対して70%圧縮を3回繰り返した後、開放する。
b)その後、直ちに加圧板で40%圧縮を行う。40%圧縮した状態で止めて30秒経過後の加圧板にかかっている応力(この応力を「40%硬さ(N/314cm2)」とする)を測定する(加圧速度は100mm/min)。ここで測定した応力を「本試験前の40%硬さ」とする。
c)その後、毎分70±5回の速さで、試験片に750Nの力で80,000回繰り返し圧縮を行う。
d)試験終了後、100分間静置状態で放置し、上記b)と同じ箇所の応力を測定する。ここで測定した応力を「試験終了後の40%硬さ」とする。
フォームの耐久性の指標となる「硬さ低下率」は次式により算出する。
(硬さ低下率)=100×((本試験前の40%硬さ)−(試験終了後の40%硬さ))/(本試験前の40%硬さ)
上記「硬さ低下率」が小さいほど、フォームの耐久性に優れることを意味する。
JIS K 6400−4 A法(定荷重法)に基づき、以下の方法により評価した。
a)試験片(厚み50mm、380mm×380mm)を加圧板(φ200mm)で厚みに対して70%圧縮を3回繰り返した後、開放する。
b)その後、直ちに加圧板で40%圧縮を行う。40%圧縮した状態で止めて30秒経過後の加圧板にかかっている応力(この応力を「40%硬さ(N/314cm2)」とする)を測定する(加圧速度は100mm/min)。ここで測定した応力を「本試験前の40%硬さ」とする。
c)その後、毎分70±5回の速さで、試験片に750Nの力で80,000回繰り返し圧縮を行う。
d)試験終了後、100分間静置状態で放置し、上記b)と同じ箇所の応力を測定する。ここで測定した応力を「試験終了後の40%硬さ」とする。
フォームの耐久性の指標となる「硬さ低下率」は次式により算出する。
(硬さ低下率)=100×((本試験前の40%硬さ)−(試験終了後の40%硬さ))/(本試験前の40%硬さ)
上記「硬さ低下率」が小さいほど、フォームの耐久性に優れることを意味する。
5)ソフト感
フォームのソフト感は、上記4)のb)にて測定した「40%硬さ」を基準に評価し、「40%硬さ」が100N/314cm2以下である場合を○(ソフト感を有する)、100N/314cm2を超える場合を×とした。
フォームのソフト感は、上記4)のb)にて測定した「40%硬さ」を基準に評価し、「40%硬さ」が100N/314cm2以下である場合を○(ソフト感を有する)、100N/314cm2を超える場合を×とした。
6)通気度
ASTM D−1654に準拠して測定した。スラブフォーム製造ラインで製造した軟質ポリウレタンフォームから縦50mm,横50mm,厚さ25mmのサンプルを3個切り出し、FLUID DATA社の測定器を使用して測定した(DOW法)。
ASTM D−1654に準拠して測定した。スラブフォーム製造ラインで製造した軟質ポリウレタンフォームから縦50mm,横50mm,厚さ25mmのサンプルを3個切り出し、FLUID DATA社の測定器を使用して測定した(DOW法)。
表1に示すとおり、実施例1〜4の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、ソフトな感触を有しつつ優れた耐久性を有し、かつフォーム表面のべたつき感を抑制した連続気泡軟質ポリウレタンフォームであることがわかる。特に、実施例1〜3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、さらに優れた耐久性を有することがわかる。一方、比較例1の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分中に分子量が150以下の3官能アルコールである架橋剤を含有しないため、フォーム表面のべたつき感があった。さらに、実施例1〜3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームに比べて耐久性が悪化した。また、比較例2および3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール化合物100重量部に対する架橋剤の含有量が2.25重量部を超えるため、フォームのソフト感が損なわれた。さらに、比較例2および3の連続気泡軟質ポリウレタンフォームは、架橋剤の含有量が増加するにもかかわらず、耐久性が悪化した。
Claims (4)
- ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる連続気泡軟質ポリウレタンフォームであって、
前記ポリオール成分はポリオール化合物、架橋剤、発泡剤である水、触媒、整泡剤を含有するものであり、
前記架橋剤は、分子量が150以下の3官能アルコールであり、
前記ポリオール化合物は、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50〜90重量%、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Aと、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体またはプロピレンオキサイドの重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50重量%以下、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Bとを含み、
前記ポリエーテルポリオール化合物Aの含有量がポリオール化合物100重量部中50〜90重量部であり、ポリオール化合物100重量部に対する前記架橋剤の含有量が0.25〜2.25重量部であることを特徴とする連続気泡軟質ポリウレタンフォーム。 - さらにポリエーテルポリオール化合物として平均官能基数2〜4、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物をポリオール化合物100重量部中に5〜15重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の連続気泡軟質ポリウレタンフォーム。
- ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを反応させる連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
前記ポリオール成分はポリオール化合物、架橋剤、発泡剤である水、触媒、整泡剤を含有するものであり、
前記架橋剤は、分子量が150以下の3官能アルコールであり、
前記ポリオール化合物は、平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50〜90重量%、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Aと平均官能基数2〜4、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体またはプロピレンオキサイドの重合体であり、エチレンオキサイドの含有率が50重量%以下、水酸基価が30〜70mgKOH/gのポリエーテルポリオール化合物Bとを含み、
前記ポリエーテルポリオール化合物Aの含有量がポリオール化合物100重量部中50〜90重量部であり、ポリオール化合物100重量部に対する前記架橋剤の含有量が0.25〜2.25重量部であることを特徴とする連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法。 - さらにポリエーテルポリオール化合物として平均官能基数2〜4、水酸基価が300〜500mgKOH/gの低分子量ポリエーテルポリオール化合物をポリオール化合物100重量部中に5〜15重量部含有することを特徴とする請求項3に記載の連続気泡軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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JP2008266603A Withdrawn JP2010095593A (ja) | 2008-10-15 | 2008-10-15 | 連続気泡軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010095593A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116239746A (zh) * | 2021-12-08 | 2023-06-09 | 长华化学科技股份有限公司 | 粘弹性聚氨酯泡沫及其制备方法与用途 |
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2008
- 2008-10-15 JP JP2008266603A patent/JP2010095593A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116239746A (zh) * | 2021-12-08 | 2023-06-09 | 长华化学科技股份有限公司 | 粘弹性聚氨酯泡沫及其制备方法与用途 |
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