JP2010094797A - 管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 管端部面取り作業能率の向上に寄与し、かつ、管端部の横断面形状を真円に補正するとともに、大きい心振れ抑制アンカー効果を発揮することと管端面を管軸線に直交させることで、内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行って管継手への接続時のシール性の低下を回避することができる管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具を提供する。
【解決手段】 管5の管端部50に挿入され、その横断面形状を真円に補正する内径補正部2と、該内径補正部2の後側に連設されて管端部50の内角縁部分を円周方向で均等に面取り8する第1の刃体30および該第1の刃体30の後側に連設されて管端面51を管軸線C1に直交する端面9に切り取る第2の刃体31を有する切刃部3と、該切刃部3の後側に連設されて電動式回転工具7に着脱されるシャンク4とを備え、これらを工具軸線C上で同心に配設してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、宅内給水給湯配管などの管路を構成する管の端部を管継手に接続する前段階で使用して、管継手に対してシール性の高い確実な接続状態を容易に確保することができる管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具に関する。
宅内給水給湯配管などの管路を構成する管の端部(管端部)の内角縁部分を面取りして、管継手への接続作業の容易化を図る樹脂パイプ面取り工具が特許文献1に記載されている。
前記特許文献1に記載の樹脂パイプ面取り工具を図11に示す。図11において、樹脂パイプ面取り工具100は、樹脂パイプ101,102の端部101a,102aに挿入したときに樹脂パイプ101,102の内周面にa,bに当接しながら樹脂パイプ101,102を案内するガイド部101b,102bと、このガイド部101b,102bに沿って案内される樹脂パイプ101,102の端面m1,m2が突き当たる当たり面部101c,102cと、当たり面部101c,102cおよびガイド部101b,102b間に設けた面取り刃103とよりなる面取り手段を備えている。
前記構成の樹脂パイプ面取り工具100によれば、ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部に挿入して、樹脂パイプ101の端面m1を当たり面部101cに当接させた状態で、樹脂パイプ面取り工具100を軸線Cまわりに手動で回転させることによって、面取り刃103により樹脂パイプ101における管端部の内角縁部分を面取りして、管継手の接続筒部への外嵌を容易に行うことができ、また、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部に挿入して、樹脂パイプ102の端面m2を当たり面部102cに当接させた状態で、樹脂パイプ面取り工具100を軸線Cまわりに手動で回転させることによって、面取り刃103により樹脂パイプ102における管端部の内角縁部分を面取りして、管継手の接続筒部への外嵌を容易に行うことができるとされている。
特開2007−331055号公報
ところで、前記特許文献1に記載されている樹脂パイプ面取り工具100によって管端部における内角縁部分の面取りを作業を能率よく行うためには、ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ101の端面m1を当たり面部101cに当接させること、あるいは、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ102の端面m2を当たり面部102cに当接させることが要求されるとともに、樹脂パイプ面取り工具100を手動による小さい回転力で工具軸線Cまわりに回転させることなどが要求される。
また、内角縁部分が面取りされた管端部を高いシール性を有して管継手の接続筒部に外嵌するためには、樹脂パイプ101の管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に設定した状態でガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部に挿入して樹脂パイプ面取り工具100を手動により回転させることで、樹脂パイプ101の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行うことと、樹脂パイプ102の管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に設定した状態でガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部に挿入して樹脂パイプ面取り工具100を手動により回転させることで、樹脂パイプ102の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行うことおよび樹脂パイプ101と樹脂パイプ102の管端面を管軸線C1に直交する端面に形成することなどが要求される。
ところが、宅内給水給湯配管現場でカッターなどによって所定長さに切断された樹脂パイプ101、102の管端部は塑性変形して、その横断面形状の真円度が損なわれて歪曲しているばかりか、ガイド部101bの外径と樹脂パイプ101の内径とのクリアランスが前記軸線CおよびC1方向で一様に小さく設定され、かつ、ガイド部101bの先端面が前記軸線Cに直交していることなどによって、ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ101の端面m1を当たり面部101cに当接させることが困難である。また、ガイド部102bの外径と樹脂パイプ102の内径とのクリアランスが前記軸線CおよびC1方向で一様に小さく設定され、かつ、ガイド部102bの先端面が前記軸線Cに直交していることなどによって、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ102の端面m2を当たり面部102cに当接させることが困難である。つまり、ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ101の端面m1を当たり面部101cに当接させること、あるいは、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部にスムーズに挿入して、樹脂パイプ102の端面m2を当たり面部102cに当接させることが期待できない。
しかも、ガイド部101bの外径と樹脂パイプ101の内径とのクリアランスが前記軸線CおよびC1方向で一様に小さく設定されていることで、ガイド部101bと樹脂パイプ101の間に比較的大きい摩擦抵抗が発生するとともに、ガイド部102bの外径と樹脂パイプ102の内径とのクリアランスが前記軸線CおよびC1方向で一様に小さく設定されていることで、ガイド部102bと樹脂パイプ102の間に比較的大きい摩擦抵抗が発生することになるので、樹脂パイプ面取り工具100をその軸線Cまわりに回転させるには大きい回転力が要求される。つまり、樹脂パイプ面取り工具100を手動による小さい回転力で工具軸線Cまわりに回転させることが期待できない。
一方、前記特許文献1に記載されている樹脂パイプ面取り工具100では、ガイド部101bの工具軸線C方向の寸法が小さいので、ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部に挿入した場合の心振れ抑制アンカー効果が小さい。そのため、樹脂パイプ101の管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に保持した状態で樹脂パイプ面取り工具100を手動により回転させることが困難である。これにより、樹脂パイプ101の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行うことが妨げられる。その結果、樹脂パイプ101は図示していない管継手の接続筒部に対して管軸線C1方向に傾斜した状態で外嵌され易くなる。このように、樹脂パイプ101が管軸線C1方向に傾斜した状態で管継手の接続筒部に外嵌されると、接続筒部のリング溝に嵌着されているシールリング(Oリング)は樹脂パイプ101の先端面に押圧されてリング溝から逸脱して、樹脂パイプ101と接続筒部とのシール性を低下させることになる。
また、ガイド部102bの工具軸線C方向の寸法が小さいので、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部に挿入した場合の心振れ抑制アンカー効果が小さい。そのため、樹脂パイプ102の管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に保持した状態で樹脂パイプ面取り工具100を手動により回転させることが困難である。これにより、樹脂パイプ102の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行うことが妨げられる。その結果、樹脂パイプ102は図示していない管継手の接続筒部に対して管軸線C1方向に傾斜した状態で外嵌され易くなる。このように、樹脂パイプ102が管軸線C1方向に傾斜した状態で管継手の接続筒部に外嵌されると、接続筒部のリング溝に嵌着されているシールリング(Oリング)は樹脂パイプ102の先端面に押圧されてリング溝から逸脱して、樹脂パイプ102と接続筒部とのシール性を低下させることになる。
ガイド部101bを樹脂パイプ101の管端部に挿入した場合の心振れ抑制アンカー効果は、ガイド部101bの工具軸線C方向の寸法を大きくすることによって高めることができ、これにより、樹脂パイプ101の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行って、樹脂パイプ101の管端部と管継手の接続筒部との間に発生するシール性の低下を回避することが期待できる。しかし、ガイド部101bの工具軸線C方向の寸法が大きくなると、ガイド部101bと樹脂パイプ101の間の摩擦抵抗が著しく増大して、実際上、手動による回転が困難になる。そのため、ガイド部101bの工具軸線C方向の寸法増大は回避せざるを得ない。
同様に、ガイド部102bを樹脂パイプ102の管端部に挿入した場合の心振れ抑制アンカー効果は、ガイド部102bの工具軸線C方向の寸法を大きくすることによって高めることができ、これにより、樹脂パイプ102の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行って、樹脂パイプ102の管端部と管継手の接続筒部との間に発生するシール性の低下を回避することが期待できる。しかし、ガイド部102bの軸線C方向の寸法が大きくなると、ガイド部102bと樹脂パイプ102の間の摩擦抵抗が著しく増大して、実際上、手動による回転が困難になる。そのため、ガイド部102bの軸線C方向の寸法増大は回避せざるを得ない。
他方、宅内給水給湯配管現場でカッターなどによって所定長さに切断された樹脂パイプ101、102の管端面は、必ずしも管軸線C1に直交する端面であるとは限らない。樹脂パイプ101、102の管端面が管軸線C1に直交していないと、樹脂パイプ101、102の内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行うことが妨げられて、前記のように、樹脂パイプ101、102と管継手の接続筒部とのシール性を低下させることになる。
なお、これらの問題点は、前述した樹脂パイプ101、102のみならず、アルミニウムなどの金属管の内外周を合成樹脂層で被覆した複合構造パイプあるいはその他の構造のパイプにも発生する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、管端部へのスムーズな挿入を可能にして面取り作業能率の向上に寄与し、かつ、管端部の横断面形状を真円に補正するとともに、大きい心振れ抑制アンカー効果を発揮することと管端面を管軸線に直交させることとの複合作用によって、内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行って管と管継手の接続筒部との間のシール性の低下を回避することができる管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、管端部に挿入されて該管端部の内面に干渉し、その横断面形状を真円に補正する内径補正部と、この内径補正部の後側に連設されて管端部の内角縁部分を円周方向で均等に面取りする第1の刃体および該第1の刃体の後側に連設されて管端面を管軸線に直交する端面に切り取る第2の刃体を有する切刃部と、この切刃部の後側に連設されて電動式回転工具に着脱されるシャンクと、を備え、前記内径補正部と、切刃部およびシャンクが工具軸線上で同心に配設されてなることを特徴としている。
これによれば、宅内給水給湯配管現場でカッターなどによって所定長さに切断された管の管端部が塑性変形して、その横断面形状の真円度が損なわれて歪曲していても、内径補正部を管端部に挿入することで該内径補正部が管端部の内面に干渉して管端部の横断面形状を真円に補正することができる。
また、内径補正部が管端部に挿入されることで、大きい心振れ抑制アンカー効果が発揮されるので、管軸線と工具軸線とを同心または略同心に保持することができ、この状態で管端部の先端面(管端面)を切刃部の第1の刃体に接近または突き当てて、シャンクを把持した電動式回転工具を起動し、かつ、管端部への内径補正部の挿入深さを大きくする方向に力を作用させることで、切刃部の第1の刃体によって管端部の内角縁部分を円周方向で均等に面取りするとともに、切刃部の第2の刃体によって管端面を管軸線に直交する端面に切り取った管端部を得ることができる。そのため、管端部は、管軸線方向に傾斜することなく管継手の接続筒部に外嵌できるので、たとえば、接続筒部のリング溝に嵌着されているシールリングがリング溝から逸脱するのを避けて、管端部と管継手の接続筒部とのシール性の低下を回避することができる。
さらに、内径補正部が管端部に挿入されて、大きい心振れ抑制アンカー効果が発揮されることで、内径補正部と管端部の間に比較的大きい摩擦力が発生しても、管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具は、シャンクを把持した電動式回転工具によって強力に回転されるので、管端部の内角縁部分を円周方向で均等、かつ、容易に面取りするとともに、管端面を管軸に直交する端面に容易に切り取ることができる。
本発明では、前記内径補正部は先端側の第1内径補正凸部と後端側の第2内径補正凸部とを有し、第1内径補正凸部は、その最大外径が管端部の内径よりも僅かに大きく設定された後端から管端部の内径よりも小さい外径の先端にかけて縮径されるテーパ部からなり、第2内径補正凸部は、その外径が前記第1内径補正凸部の最大外径よりも僅かに大きく設定されて工具軸線方向断面が円弧状の環状隆起部からなることが望ましい。
このように、先端側の第1内径補正凸部は、その後端から管端部の内径よりも小さい外径の先端にかけて縮径されるテーパ部からなることにより、たとえ、管端部の横断面形状の真円度が塑性変形により損なわれて歪曲していても、第1内径補正凸部を管端部に容易に挿入することができる。また、第1内径補正凸部における後端の最大外径が管端部の内径よりも僅かに大きく設定されていることにより、第1内径補正凸部が管端部に挿入されると、第1内径補正凸部の管端部の内面への干渉度が強くなって管端部の内径を元の内径よりも僅かに大きい値に拡径して、管端部の横断面形状を確実に真円に補正することができる。さらに、第1内径補正凸部により管端部の内径が元の内径よりも僅かに大きい値に拡径されることにより、第1内径補正凸部の最大外径よりも僅かに大きい外径を有する第2内径補正凸部の管端部への挿入が容易になり、第2内径補正凸部が管端部に挿入されることで、管端部の入口の内径は第1内径補正凸部の挿入によって拡径された値よりも僅かに大きい値に拡径されて、管端部入口の横断面形状をより一層確実に真円に補正することができるとともに、管継手の接続筒部への外嵌が容易になる。
また、第1内径補正凸部は、最大外径に設定された後端が管端部の内面に円周方向の略線接触を呈して挿入されるとともに、第2内径補正凸部は、工具軸線方向断面が円弧状の環状隆起部からなることで、管端部入口の内面に円周方向の略線接触を呈して挿入されることになるので、第1内径補正凸部の管端部内面との接触面積および第2内径補正凸部の管端部内面との接触面積がそれぞれ小さく制限される。そのため、内径補正部を管端部に挿入するときの摩擦抵抗が小さく抑えられるので、内径補正部の管端部への挿入が容易になる。
さらに、内径補正部が管端部に挿入されることにより、先端側の第1内径補正凸部と後端側の第2内径補正凸部は、それぞれが工具軸線方向で互いに離間した位置で管端部の内面に干渉することになるので、大きい心振れ抑制アンカー効果を発揮して、管軸線と工具軸線とを同心または略同心に確実に保持することができる。そのため、切刃部の第1の刃体によって管端部の内角縁部分を円周方向で均等に面取りするとともに、切刃部の第2の刃体によって管端面を管軸に直交する端面に切り取ることができる。
本発明では、前記切刃部は第2の刃体とシャンクの間に介在する大径のベース部を有し、第2の刃体は放射方向にのびた複数の刃先を工具軸線に直交させて前記ベース部の先端に突設されているとともに、第1の刃体は放射方向にのび、かつ、第2の刃体の半径方向内端から第2内径補正凸部の根元にかけて工具軸線方向に傾斜した複数の刃先を第2の刃体から第2内径補正凸部にかけて縮径する仮想円錐面に臨ませることが望ましい。
これによると、第1の刃体の仮想円錐面に臨ませた複数の刃先が管端部の内角縁部分に対して傾斜して一様に当てられるので、シャンクを把持した電動式回転工具を起動することで、管端部の内角縁部分を円周方向で均等に面取りするとともに、第2の刃体の工具軸線に直交する複数の刃先によって管端面を管軸線に直交する端面に切り取ることができる。
本発明では、前記ベース部には、第2の刃体および第1の刃体方向にのびて各刃体を取り囲むとともに、その内径が管端部の嵌合を許容する大きさに設定された環状のカバー体を設けることが望ましい。これによると、管端部の先端部分が環状のカバー体内に嵌合された状態を目視することで、第1の刃体によって管端部の内角縁部分が面取りされていることを確認できるとともに、第2の刃体によって管端面が管軸線に直交する端面に切り取られていることを確認することができる。また、第1の刃体により管端部の内角縁部分が面取りされる時に該内角縁部分に発生する応力や、第2の刃体により管端面が切り取られる時に該管端面に発生する応力によって、管端部が半径方向に過剰に拡大しようとしても、その過剰な拡大は管端部の先端部分が環状のカバー体内に嵌合されていることにより抑制される。しかも、環状のカバー体によって、第1、第2の刃体が作業者の指先などに接触するのを防止して作業者を保護することができる。
本発明の管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具によれば、管端部へのスムーズな挿入を可能にして面取り作業能率の向上に寄与し、かつ、管端部の横断面形状を真円に補正するとともに、大きい心振れ抑制アンカー効果を発揮することと管端面を管軸線に直交させることとの複合作用によって、内角縁部分の面取りを円周方向で均等に行って管と管継手の接続筒部との間のシール性の低下を回避することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を一部断面にして示す側面図、図2は、図1のII−II矢視図、図3は、図1のIII−III矢視図である。
図1〜図3において、本発明に係る管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具1(以下の説明では、工具1という)は、内径補正部2と、内径補正部2の後側に連設された切刃部3および切刃部3の後側に連設されて後述する電動式回転工具に着脱されるシャンク4とを備え、これらは工具軸線C上で同心に配設されてなり、高硬度に熱処理された炭素鋼またはステンレス鋼によって製造されている。
内径補正部2は、図4に示す管5の管端部50に挿入されて該管端部50の内面に干渉し、その横断面形状を真円に補正するためのもので、図1,図2のように、先端側の第1内径補正凸部20と後端側の第2内径補正凸部21とを有し、第1内径補正凸部20は、その最大外径D1が管端部50の内径D2(管5の内径D2)よりも僅かに大きく設定され、かつ、後端20aから先端20bにかけて縮径されるテーパ部からなり、先端20bの外径D3は管端部50の内径D2よりも十分に小さく設定されている。そして、第2内径補正凸部21は、その外径D4が前記第1内径補正凸部20の最大外径D1よりも僅かに大きく設定されて工具軸線C方向断面が円弧状の環状隆起部からなる。なお、図4には、本発明に係る工具1によって内径補正と内角縁部分の面取りおよび端面切り取りがなされる管5の一実施形態として、アルミニウムなどの金属管5aの内外周を架橋ポリエチレンのどの合成樹脂層5b,5cで被覆した複合構造管5が示されている。
図1,図2,図4において、切刃部3は、管端部50の内角縁部分を後述するように円周方向で均等に面取りするとともに、管端面51を管軸線C1に直交する端面に切り取るためのもので、先端側から第1の刃体30と、該第1の刃体30の後側に連設された第2の刃体31とを有しているとともに、第2の刃体31とシャンク4の間に介在する大径のベース部32を備えている。
第2の刃体31は放射方向にのびた三つの刃先31aを工具軸線Cに直交させてベース部32の先端に突設されており、第1の刃体30は放射方向にのび、かつ、第2の刃体31の半径方向内端から第2内径補正凸部21における後端部の根元にかけて工具軸線C方向に傾斜した三つの刃先30aを第2の刃体31から第2内径補正凸部21にかけて縮径する仮想円錐面33に臨ませている。
ベース部32の外周面に雄ねじ部32aが設けられており、高硬度に熱処理された炭素鋼またはステンレス鋼からなる環状のカバー体6の内周面に設けた雌ねじ部6aを雄ねじ部32aに螺着することで、ベース部32の外周に環状のカバー体6が取り付けられる。これにより、第2の刃体30と第1の刃体31が環状のカバー体6によって取り囲まれる。そして、環状のカバー体6の内径D5は、管5における管端部50の嵌合を許容する大きさ、つまり、管5の外径D6より僅かに大きい値に設定されている。
シャンク4は、横断面形状が工具軸線C方向に一様な六角形を呈し、工具軸線C方向の略中央部に環状の位置決め用の凹部4aが凹設されている。
つぎに、工具1を使用してなされる管端部の内径補正および内角縁部分の面取りの手順について説明する。
まず、図5に示すように、周知の携帯式電動インパクトレンチからなる電動式回転工具7の工具把持部7aにシャンク4を挿入して把持する。この把持状態が適正であることは、環状の位置決め用の凹部4aに工具把持部7a側の位置決め部材(図示省略)が嵌合されることによって確認できる。
つぎに、図6に示すように、管5の管端部50に内径補正部2の第1内径補正凸部20を挿入する。第1内径補正凸部20は、後端20aから先端20bにかけて縮径されるテーパ部からなり、先端20bの外径D3は管端部50の内径D2よりも十分に小さく設定されていることにより、たとえ、管端部50の横断面形状の真円度が塑性変形により損なわれて歪曲していても、第1内径補正凸部20を管端部50に容易に挿入することができる。また、第1内径補正凸部20における後端20aの最大外径D1が管端部50の内径D2よりも僅かに大きく設定されていることにより、第1内径補正凸部20が管端部50に挿入されると、第1内径補正凸部20の管端部50の内面への干渉度が強くなって、つまり、管端部50内周の合成樹脂層5bへの干渉度が強くなって該合成樹脂層5bを拡径させて、管端部50の内径を元の内径D2よりも僅かに大きい値に拡径し、管端部50の横断面形状を確実に真円に補正する。
図6の状態から内径補正部2を管端部50にさらに押し込んで、図7に示すように、管端部50の入口に第2内径補正凸部21を挿入し、かつ、管端部50の先端面(管端面)51を切刃部3の第1の刃体30に接近または突き当てる。管端部50の内径は、第1内径補正凸部20の挿入によって元の内径D2よりも僅かに大きい値に拡径されているので、第1内径補正凸部20の最大外径D1よりも僅かに大きい外径D4を有する第2内径補正凸部21の管端部50への挿入は容易になされる。このように、第2内径補正凸部21が管端部50入口に挿入されることで、管端部50入口の内径は第1内径補正凸部20の挿入によって拡径された値よりも僅かに大きい値に拡径されて、管端部50入口の横断面形状をより一層確実に真円に補正することができるとともに、後述する管継手の接続筒部への外嵌が容易になる。
図6,図7において、第1内径補正凸部20は、最大外径D1に設定された後端20aが管端部50内周の合成樹脂層5bに円周方向の略線接触を呈して挿入されるとともに、第2内径補正凸部21は、工具軸線C方向断面が円弧状の環状隆起部からなることで、管端部50入口内周の合成樹脂層5bに円周方向の略線接触を呈して挿入されることになるので、第1内径補正凸部20の合成樹脂層5bとの接触面積および第2内径補正凸部21の合成樹脂層5bとの接触面積がそれぞれ小さく制限される。そのため、内径補正部2を管端部50に挿入するときの摩擦抵抗が小さく抑えられるので、内径補正部2の管端部50への挿入が容易になる。
図7のように、内径補正部2が管端部50に挿入されることにより、先端側の第1内径補正凸部20と後端側の第2内径補正凸部21は、それぞれが工具軸線C方向で互いに離間した位置で管端部50内周の合成樹脂層5b(図4参照)に干渉することになるので、大きい心振れ抑制アンカー効果を発揮して、管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に確実に保持することができる。
つぎに、図7の状態で電動式回転工具7を起動し、かつ、管5を強く掴むことで管5の管軸線C1まわりの回転を阻止しながら管端部50への内径補正部2の挿入深さを大きくする方向に力を作用させることで、管軸線C1と工具軸線Cとを同心または略同心に保持した状態のままで、第1の刃体30の仮想円錐面33(図1参照)に臨ませた三つの刃先30a(図1,図2参照)が管端部50の内角縁部分に対して傾斜して一様に当てられるので、図8,図9に示すように、管端部50の内角縁部分を円周方向で均等に面取り8するとともに、第2の刃体31の工具軸線Cに直交する三つの刃先31a(図1,図2参照)によって管端面51を管軸C1に直交する端面9に切り取ることができる。
このように、管端部50の内角縁部分が円周方向で均等に面取り8され、かつ、管端面51が管軸線C1に直交する端面9に切り取られることで、図10に示すように、管端部50は管軸線C1方向に傾斜することなく、該管軸線C1を管継手10における接続筒部11の継手軸線C2に同心または略同心にして、適正に接続筒部11に外嵌できる。そのため、接続筒部11のリング溝11aに嵌着されているシールリング(Oリング)12が管端部50の端面9に押圧されてリング溝11aから逸脱するのが避けられ、管端部50と管継手10の接続筒部11とのシール性の低下を回避することができる。
また、内径補正部2が管端部50に挿入されて、大きい心振れ抑制アンカー効果が発揮されることで、内径補正部2と管端部50の間に比較的大きい摩擦力が発生しても、工具1はシャンク4を把持した電動式回転工具7によって強力に回転されるので、管端部50の内角縁部分を円周方向で均等、かつ、容易に面取り8するとともに、管端面51を管軸Cに直交する端面9に容易に切り取ることができる。面取り8および端面9の切り取り終了後に工具1を管端部50から引き抜く。
前記第1の刃体30の三つの刃先30aによる管端部50の内角縁部分の面取り8および第2の刃体31の三つの31a刃先による端面9の切り取りは、図8のように、管端部50の先端部分が環状のカバー体6内に嵌合された状態を目視することによって確認することができる。そして、第1の刃体30により管端部50の内角縁部分が面取り8される時に該内角縁部分に発生する応力や、第2の刃体31により管端面51が切り取られる時に該管端面51に発生する応力によって、管端部50が半径方向に過剰に拡大しようとしても、その過剰な拡大は管端部50の先端部分が環状のカバー体6内に嵌合されていることにより抑制される。しかも、環状のカバー体6によって、第1、第2の刃体30,31が作業者の指先などに接触するのを防止して作業者を保護することができる。
なお、前記実施形態では、図4に示すアルミニウムなどの金属管5aの内外周を架橋ポリエチレンのどの合成樹脂層5b,5cで被覆した複合構造管5における管端部50の内径補正と内角縁部分の面取り8および管端面51の切り取りについて説明しているが、本発明に係る工具1によって管端部50の内径補正と内角縁部分の面取り8および管端面51の切り取りがなされる管5は、前記複合構造管5のみに限定されるものではない。
また、前記実施形態における工具1は、高硬度に熱処理された炭素鋼またはステンレス鋼によって製造されているが、工具1はこれらの金属材料に限定されるものではなく、例えば銅合金などの他の金属材料で製造してもよい。
本発明に係る工具の一実施形態を一部断面にして示す側面図である。 図1のII−II矢視図である。 図1のIII−III矢視図である。 本発明の使用に適用される管の一実施形態を一部断面にして示す説明図である。 本発明に係る工具が電動式回転工具に把持された状態の説明図である。 内径補正凸部の第1内径補正凸部が管の管端部に挿入された状態の説明図である。 第1内径補正凸部と第2内径補正凸部が管の管端部に挿入された状態の説明図である。 切刃部により管の管端部が面取りおよび端面切り取りされている状態の説明図である。 図4の管の管端部が面取りおよび端面切り取りされた状態を示す説明図である。 面取りおよび端面切り取りされた管の管端部を管継手の接続筒部に接続した状態の一例を示す説明図である。 従来例の説明図である。
符号の説明
1 工具
2 内径補正部
20 第1内径補正凸部
20a 第1内径補正凸部の後端
20b 第1内径補正凸部の先端
D1 第1内径補正凸部の最大外径
D3 第1内径補正凸部先端の外径
21 第2内径補正凸部
D4 第2内径補正凸部の外径
3 切刃部
30 第1の刃体
30a 第1の刃体の三つの刃先(複数の刃先)
31 第2の刃体
31a 第2の刃体の三つの刃先(複数の刃先)
32 大径のベース部
33 仮想円錐面
4 シャンク
5 管
50 管端部
51 管端面
D2 管端部の内径
D6 管の外径
6 環状のカバー体
D5 環状のカバー体の内径
7 電動式回転工具
8 面取り
9 管軸線に直交する端面
C 工具軸線
C1 管軸線

Claims (4)

  1. 管端部に挿入されて該管端部の内面に干渉し、その横断面形状を真円に補正する内径補正部と、
    この内径補正部の後側に連設されて管端部の内角縁部分を円周方向で均等に面取りする第1の刃体および該第1の刃体の後側に連設されて管端面を管軸線に直交する端面に切り取る第2の刃体を有する切刃部と、
    この切刃部の後側に連設されて電動式回転工具に着脱されるシャンクと、
    を備え、
    前記内径補正部と、切刃部およびシャンクが工具軸線上で同心に配設されてなることを特徴とする管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具。
  2. 請求項1に記載の管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具において、
    前記内径補正部は先端側の第1内径補正凸部と後端側の第2内径補正凸部とを有し、第1内径補正凸部は、その最大外径が管端部の内径よりも僅かに大きく設定された後端から管端部の内径よりも小さい外径の先端にかけて縮径されるテーパ部からなり、第2内径補正凸部は、その外径が前記第1内径補正凸部の最大外径よりも僅かに大きく設定されて工具軸線方向断面が円弧状の環状隆起部からなることを特徴とする管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具において、
    前記切刃部は第2の刃体とシャンクの間に介在する大径のベース部を有し、第2の刃体は放射方向にのびた複数の刃先を工具軸線に直交させて前記ベース部の先端に突設されているとともに、第1の刃体は放射方向にのび、かつ、第2の刃体の半径方向内端から第2内径補正凸部の根元にかけて工具軸線方向に傾斜した複数の刃先を第2の刃体から第2内径補正凸部にかけて縮径する仮想円錐面に臨ませてなることを特徴とする管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具。
  4. 請求項3に記載の管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具において、
    前記ベース部には、第2の刃体および第1の刃体方向にのびて各刃体を取り囲むとともに、その内径が管端部の嵌合を許容する大きさに設定された環状のカバー体が設けられていることを特徴とする管端部の内径補正および内角縁部分の面取り工具。
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JP2019118994A (ja) * 2018-01-01 2019-07-22 株式会社オンダ製作所 面取り工具
CN114160889A (zh) * 2021-12-01 2022-03-11 浙江中财管道科技股份有限公司 一种便携式切削式管材内倒角装置

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