JP2010093966A - スイッチングレギュレータ - Google Patents
スイッチングレギュレータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010093966A JP2010093966A JP2008262424A JP2008262424A JP2010093966A JP 2010093966 A JP2010093966 A JP 2010093966A JP 2008262424 A JP2008262424 A JP 2008262424A JP 2008262424 A JP2008262424 A JP 2008262424A JP 2010093966 A JP2010093966 A JP 2010093966A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- load
- operation mode
- output
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Dc-Dc Converters (AREA)
Abstract
【課題】負荷変動が生じた場合であっても、出力電圧の変動が少ない安定した電源を供給し、消費電力を低減することが可能なスイッチングレギュレータを得ることを目的とする。
【解決手段】本発明の一実施形態におけるスイッチングレギュレータ10は、入力された直流電圧を所定の電圧に変換して負荷に供給するスイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータ10は、直流電圧の出力制御を行うスイッチ回路と、負荷の動作モードが変化して負荷が消費する電流が変動する際、負荷の動作モードを制御する信号を入力し、当該信号に応じてスイッチ回路を制御するコントロール手段と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の一実施形態におけるスイッチングレギュレータ10は、入力された直流電圧を所定の電圧に変換して負荷に供給するスイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータ10は、直流電圧の出力制御を行うスイッチ回路と、負荷の動作モードが変化して負荷が消費する電流が変動する際、負荷の動作モードを制御する信号を入力し、当該信号に応じてスイッチ回路を制御するコントロール手段と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、スイッチングレギュレータに関し、特に、動作モードに応じて消費電流の変動を有する負荷に電源を供給するスイッチングレギュレータに関するものである。
近年、半導体集積化技術の発展に伴い、小型化、高性能化、多機能化が進んでおり、その一例として、複数の機能デバイスをワンチップ上に集積化させるSoC(System on Chip)が知られている。
例えば、従来のHDD(Hard Disk Drive)のエレクトロニクスハードウェアは、図6に示すようなデバイスで構成されていた。しかしSoC技術の向上により、信号処理基板では、コンボドライバを除いた全てのデバイスの機能がHDD用SoCとして集積化されてきている。
一方、半導体製造技術の発展にともなって半導体の微細化が進むことで、電流リークなどにより論理回路の消費電力が増大している。HDD用SoCは、マイコン、HDC(Hard Disk Controller)、RWC(Read Write Channel)などの多くの論理回路で構成され、特にRWCは1Gbpsを超えるデータ転送速度を有し、また回路規模も大きいため、動作時の電流消費が増加している。
また、半導体製造プロセスの微細化にともない電源電圧も低下している。この電源電圧の低下にともない、動作保証電圧範囲、および最大定格電圧値も小さくなっている。
このように、SoCの消費電流の増大、動作保障電圧範囲幅の減少にともない、SoCに電源を供給するレギュレータにおいては、負荷電流が変化した際の出力電圧の変動幅を小さくする必要がある。
下記特許文献1には、出力電流の変化に対する応答特性に優れるとともに、電力損失を少なくすることができるヒステリシス・カレントモード制御方式のスイッチング電源装置が開示されている。図2は、このスイッチング電源装置をHDC用SoCに電源電圧を供給する電源装置として用いた場合のブロック図を示した図である。
しかしながら、特許文献1に記載の電源装置は、負荷変動が生じた場合、この負荷変動により変動する出力電圧を検出してフィードバックし、出力電圧の制御を行う。したがって、この出力電圧の制御方法では、検出回路から駆動段までの遅延時間、インダクタンスの電流変化に時間を要することから、出力電圧が変動するという問題があった。
また、負荷となるSoC側のプロセスばらつきによる回路特性の変動に対応できないため、プロセスばらつきによる消費電流のはらつきから負荷変動電圧がばらつくという問題があった。
また、上述したスイッチングレギュレータは出力段の直近の電圧をセンスしているため、SoC内部の寄生インピーダンスによる電圧降下等はフィードバックできない。したがってこれらを考慮すると、設定電圧を高めに設定して負荷変動時に電源電圧が低下しても回路の動作電圧範囲を逸脱しないようにする必要があり、消費電力が増大するという問題があった。
そこで本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、負荷変動が生じた場合であっても、出力電圧の変動が少ない安定した電源を供給し、消費電力を低減することが可能なスイッチングレギュレータを得ることを目的とする。
本発明の一実施形態におけるスイッチングレギュレータは、入力された直流電圧を所定の電圧に変換して負荷に供給するスイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータは、直流電圧の出力制御を行うスイッチ回路と、負荷の動作モードが変化して負荷が消費する電流が変動する際、負荷の動作モードを制御する信号を入力し、当該信号に応じてスイッチ回路を制御するコントロール手段と、を備える。
本発明の一実施形態におけるスイッチングレギュレータによれば、負荷の動作状態に応じてスイッチングレギュレータを効率よく制御することで、出力電圧変動が少なく安定した電源を供給することができる。また、出力電圧の変動を抑制することにより、消費電力を低減することができる。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1におけるスイッチングレギュレータ10を備えたHDDの構成を示した図である。本実施の形態では、HDD用SoCへ電源を供給するスイッチングレギュレータを用いて説明する。図1に示すように、HDD用SoCは、RWC、HDC、マイコン、およびスイッチングレギュレータ10を構成するGmアンプやコンパレータなどのスイッチングレギュレータ10のレギュレータコントロール回路を設けている。
図1は、本発明の実施の形態1におけるスイッチングレギュレータ10を備えたHDDの構成を示した図である。本実施の形態では、HDD用SoCへ電源を供給するスイッチングレギュレータを用いて説明する。図1に示すように、HDD用SoCは、RWC、HDC、マイコン、およびスイッチングレギュレータ10を構成するGmアンプやコンパレータなどのスイッチングレギュレータ10のレギュレータコントロール回路を設けている。
はじめに、本発明の前提として、HDDの動作について説明する。HDDの動作状態には、下記に示すような複数の状態がある。データの読み書きを行うリード/ライト状態、サーボ制御を行い、ホストの要求する位置へ磁気ヘッドを移動するシーク状態、リード/ライトは行っていないがモータは回転しているアイドル状態、モータは停止しているが、ホストからのコマンドですぐに復帰可能なスタンバイ状態、最小限の機能以外をOFFし、ホストからのリセット命令のみを受けるスリープ状態がある。
上述したHDDの動作状態のうちHDD用SoCにおける動作状態に限れば、消費電力が増大するのはリード/ライト状態である。また、SoCにおける電流消費が大きいのは、回路規模の大きいRWCである。したがって、後述する本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ10では、RWCがリード/ライトを行うタイミングに応じて制御を行うことで、負荷変動による電圧変動を抑制する。
次に、図1を参照し、リード/ライト状態におけるHDDの動作の詳細について説明する。HDDがホスト側からの要求に従いリード/ライト動作をする際、HDDはシーク状態へ移行する。このとき、HDCからサーボゲート(以下、SGと記載)信号をRWCへ発行し、RWCをサーボモードで動作させる。そして、ディスクからサーボデータ(以下、SDと記載)を読み取り、マイコンでモータドライバを制御して磁気ヘッドの位置を適切な位置に移動する。磁気ヘッドの位置制御が完了した段階で、HDCはリードゲート(以下、RGと記載)信号あるいはライトゲート(以下、WGと記載)信号をRWCへ発行し、リード状態/ライト状態へ移行する。
ライト動作の場合、HDCはWG信号を発行し、WG信号がアクティブになったとき、RWCはライトモードで動作し、ヘッドアンプを介してライトデータ(WD)を磁気ディスクへ書き込む。一方、リード動作の場合、HDCにRG信号を発行し、RG信号がアクティブになったとき、RWCはリードモードで動作し、ヘッドアンプを介してリードデータ(RD)を読み出す。
次に、上述したHDDの動作状態を利用した、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ10について説明する。図2は、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ10の構成を示した図である。以下、図2を参照してスイッチングレギュレータ10の構成について説明する。
スイッチングレギュレータ10は、直流電源から供給される直流電圧Vinが入力される電圧入力端子VINと接地点(GND)との間に直列に接続され、MOSFETなどからなるスイッチM1,M2からなるスイッチ回路を備える。さらに、スイッチM1とM2の中間ノードn1と出力端子V1POとの間に接続された平滑インダクタL1と、出力端子V1POと接地点との間に接続された平滑キャパシタC2とからなるローパスフィルタを備える。さらに、平滑インダクタと並列接続された直列形態の容量素子C1とインピーダンス素子R1とからなる電圧形成回路を備える。さらに、出力電圧を分圧する抵抗R3,R4からなる分圧回路と、分圧回路により生成された電圧と基準電圧との電位差に応じた電圧を出力する差動アンプ(Gmアンプ)を備える。また、抵抗R1と容量C1の間の接続ノードn2の電位Vn2とGmアンプの出力とを比較するコンパレータ(CMP)を備える。
また、負荷の動作モードが変化して負荷が消費する電流が変動する際に、上述したスイッチングレギュレータ10の構成を制御するコントロール手段を備える。コントロール手段は、負荷の動作モードを制御する信号を入力し、動作モードが変化する前にスイッチ回路を直接制御する出力ダイレクトコントロール回路を備える。また、コントロール手段は、負荷の動作モードの変動に応じてGmアンプに印加する電圧を制御するGmアンプコントロール回路をさらに備える。また、動作モードを制御する信号からコントロール手段を制御する信号を生成するタイミング生成回路をさらに備える。
なお、本実施の形態では、スイッチM1をPMOSFET、スイッチM2をNMOSFETとして説明する。また、図中のNon-Overlap Circuitは、上下出力段MOS(スイッチM1,M2)が同時にONすることによる貫通電流を防止するための回路である。Moter DriverのLevel Shift回路はSoCからのデジタル出力の振幅を変換するための回路である。
本実施の形態におけるタイミング生成回路は、RWCがリード/ライトを行うタイミングであるRG信号、WG信号のアクティブ/インアクティブをトリガとして、IS_U、IS_L、XUONLOFF、XUOFFLONの制御信号を生成する。
また、図1に示すように、遅延回路を挿入して、RWCへの信号は、RG信号、WG信号を所定時間遅延させたRG’信号、WG’信号で駆動する。この遅延回路の遅延時間を制御すれば、電源回路への制御信号とRWCへの制御信号RG’、WG’信号のタイミング調整が可能となり、SoCの負荷変動(RWCのリード/ライト動作)にあわせて電源回路の制御を実現可能にする。
本実施の形態では、スイッチングレギュレータ10のコントロール手段をSoCに内蔵した構成としている。コントロール手段を内蔵することにより、出力電圧センスはSoC内部の消費電流変化に対して感度の高い部位で行うケルビン接続が可能となり、配線ラインの寄生インピーダンスの影響を削減することができる。
上述したように、SoCは、出力ダイレクトコントロール回路を介してスイッチング回路を直接ON/OFFする機能を有している。詳しくは、タイミング生成回路で生成された制御信号XUONLOFFが”Lo”の場合、M1ゲートは”Lo”レベル、M2のゲートは”Lo”レベルになり、M1は”ON”、M2は”OFF”に制御される。また、XUOFFLONはその逆の動作となり、XUOFFLONが”Lo”の場合、M1ゲートは”Hi”レベル、M2のゲートは”Hi”レベルになり、M1は”OFF”、M2は”ON”に制御する。
また、SoCはGmアンプの出力電圧を制御する機能を有している。本実施の形態は、(−)端子への印加電流を制御することにより出力電圧を制御する。詳しくは、コントローラからタイミング生成回路で生成された制御信号IS_U、IS_Lを与えることで、Gmアンプの(−)端子への印加、あるいは(−)端子から電流を引き抜く。この電流は、抵抗R3,R4によりこの端子への電圧変化に変換され、結果としてGmアンプの出力電圧を変化させる。
次に、スイッチング回路およびGmアンプを制御した場合の出力電圧の変動について説明する。図3は、負荷電流が変化した際の出力電圧の変動波形を示した図である。はじめに、従来のスイッチングレギュレータにおける出力電圧の変動について説明する。図3(a)は、図7に示す従来のスイッチングレギュレータにおける出力電圧の変動波形を示した図である。
図3(a)に示すように、HDD用SoCで動作モードが変化したような場合、レギュレータの負荷電流が大きく変化する。従来のスイッチングレギュレータでは、この負荷電流の変化により変動した出力電圧を検出し、フィードバックをかけることで、出力電圧の制御を行う。しかし、検出回路から駆動段までに生じる遅延時間により、インダクタンスの電流変化に時間を要することから、出力電圧が大きく変動してしまう。
たとえば負荷電流が大から小になった場合は、レギュレータからの駆動電流(実際はインダクタンスを流れる電流)を小さくするのに時間を要するため、出力電圧が増加してしまう。一方、負荷電流が小から大になった場合は、逆の理由により負荷変動が発生する。このように、負荷変動により出力電圧が増加し、負荷であるSoCの動作保証範囲より大きくなると不具合を発生する可能性があり、より出力電圧が高くなる。また、負荷であるSoCの最大定格値以上になってしまうと信頼度に影響を及ぼすことになる。逆に、電源電圧が減少し、動作保証電圧範囲を下回っても不具合を発生する可能性が生じる。
本実施の形態は、HDD用SoCの動作状態の変化(例えばアクティブ状態から待機状態、あるいは待機状態からアクティブ状態への遷移)を予めコントローラ自身が認識することで、負荷変動の発生する直前近辺に制御信号を出力MOSへ送り、出力MOSを直接ON/OFF制御する。また、同時に、Gmアンプの(−)端子へ印加する電流を制御することで、Gmアンプの出力の制御も行う。このことにより図3の(b)に示すように電圧変動を抑制することができる。
次に、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ10の具体的な動作を、図4のタイミングチャートを用いて説明する。
はじめに、負荷変動が生じない場合の動作について説明する。スイッチングレギュレータ10は、Gmアンプで出力電圧を抵抗分圧回路(抵抗R3,R4)で分圧した電圧(フィードバック電圧)と基準電圧との電位差の時間積分値に応じた電圧を出力する。コンパレータは、Gmアンプの出力電圧と、抵抗R1と容量C1との接続ノードn2の電位Vn2とを比較する。電位Vn2がGmアンプの出力より下がるとコンパレータの出力が反転する。すると、コイルL1に電流を流し込むスイッチM1が出力ダイレクトコントロール回路を介してオフ状態からオン状態に切り替えられる。これに同期してコイルL1に流す電流を減らすように作用するスイッチM2がオン状態からオフ状態に切り替えられる。これにより、スイッチM1を介して電源端子VinからコイルL1へ電流が流し込まれるようになる。このとき、容量C1は抵抗R1を介して充電され、接続ノードn2の電位Vn2が次第に高くなる。
また、ヒステリシスコンパレータは、そのヒステリシス電圧をVhysとおくと、接続ノードn2の電位Vn2が(Gmアンプの出力電圧+Vhys)より高くなると出力が反転する。すると、出力ダイレクトコントロール回路を介してスイッチM1がオン状態からオフ状態に、またこれに同期してスイッチM2がオフ状態からオン状態にそれぞれ切り替えられる。このとき、n1の電位Vn1はGNDとなる。これにより、スイッチM2によってコイルL1に流れる電流が減らされるようになる。このとき、容量C1は抵抗R1を介して放電され、接続ノードn2の電位Vn2は次第に低くなる。
次に、負荷変動が生じる場合の動作について説明する。ここで、HDCから出力される、WG信号あるいはRG信号は遅延回路を経てそれぞれWG’信号、RG’信号としてRWCに入力される。RWCは、このWG’信号、RG’信号により動作電流が増大する。レギュレータコントロール部への制御を行う信号は遅延がないWG信号、RG信号を用いて作成するため、遅延回路の遅延時間をコントロールすることにより、負荷電流変化に対して任意のタイミング設定が可能になる。
電流負荷I_loadが減少する場合(図中(A))、出力ダイレクトコントロール回路に、タイミング生成回路から制御信号XUOFFLONの”Lo”が入力され、M1ゲート(図中のPG)は”Hi”レベルに、M2ゲート(図中のNG)は”Hi”レベルになる。これにより、I_loadが減少する直前近辺で電源側の出力MOS(スイッチM1)がOFFし、GND側の出力MOS(スイッチM2)がONとなることで、負荷変動による出力電圧の上昇が緩和される。ここで、直前近辺と記載したが、内部検出回路により出力段をコントロールするタイミングよりも前に行えば効果はある。
また、GND側の出力MOSに関しては、ここではONとしたが、OFFでもよい。OFFの場合は減衰が早くなり負荷変動は小さくなるが、負電位寄生による誤動作を生じる可能性が大であり、十分注意が必要である。したがって、本実施の形態では、SoCに内蔵させるため、他のセンシティブな回路に影響をなるべく与えないようにするため、GND側の出力MOSはONとする構成としている。
一方、電流負荷I_loadが増加する場合(図中(B))、出力ダイレクトコントロール回路に、タイミング生成回路から制御信号XUONLOFFの”Lo”が入力され、M1ゲート(図中のPG)は”Lo”レベルに、M2ゲート(図中のNG)は”Lo”レベルになる。これにより、I_loadが増加するその直前近辺で電源側の出力MOS(スイッチM1)がONし、GND側の出力MOS(スイッチM2)がOFFとなることで、負荷変動による出力電圧の降下が緩和される。
以上より、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ10によれば、負荷の動作モードが変化して負荷が消費する電流が変動する際に、負荷の動作モードを制御する信号を入力し、動作モードが変化する前にスイッチ回路を制御する。このように、負荷変動に対してフィードフォワード制御を行うことで、負荷変動による電圧変動、および電圧変動による消費電力の増加を抑制することができる。
次に、Gmアンプの制御について説明する。本実施の形態では、より出力電圧の変動を小さくすることを目的とし、上述した出力MOSの制御と並行して、SoCからGmアンプの出力電圧制御を、Gmアンプの(−)端子に電流をソース/シンクさせることにより行う。
はじめに、このGmアンプのコントロールが必要な理由を説明する。レギュレータは負荷電流に応じて出力段のデューティをコントロールすることにより出力電圧が一定になるようにする。そして、このデューティはGmアンプの出力電圧が変化することで、主として行われる。例えば、図2,3を参照し、負荷電流が大きくなった場合、出力電圧が減少し、Gmアンプの(−)端子へ印加する電圧が低くなる。これにより、Gmアンプの出力電圧は高電位側に変化し、スイッチM1のONデューティが大きくなり、出力電圧が減少しないように制御される。
ここで、上述した出力ダイレクトコントロール回路による、出力段だけの制御を行った場合、制御を終了させた場合のGmアンプの出力段の電圧が所望の電圧になっていないことがある。したがって、出力段のダイレクトコントロールを切った途端、所望のものと外れたデューティとなっていることによることによる、負荷変動が発生してしまう。
具体的には、負荷電流が小さい場合は、Gmアンプの出力は低くなり、スイッチM1がONする時間が短くなる。一方で、負荷電流が大きい場合は、Gmアンプの出力は高くなり、スイッチM1のONする時間が長くなる。また、Gmアンプの出力には容量C3が接続されており、この出力電圧が変化するのには容量C3に応じた時間を要する。すなわち、出力ダイレクトコントロール回路による、出力段だけの制御を行い、出力電圧の変動を軽減しても、Gmアンプの出力変化には時間を要するため、出力段だけの制御が終わった時点で、Gmアンプの出力段の電圧が所望の電圧にはなっていない。
たとえば、負荷電流が大きい場合、Gmアンプの出力電圧を”A”、負荷電流が小さい場合、Gmアンプの出力電圧を”B”とする。このとき、負荷電流が大から小に変動する場合、出力段だけの制御を行った後のGmアンプの出力電圧は”A”と”B”の間の電圧になっており(このときの出力電圧を”C”とする)、”C”から”B”に変化するまで、出力電圧の変動が生じてしまうことがある。したがって、本実施の形態では、この出力電圧の変動を抑制することを目的とし、Gmアンプの出力電圧を制御する。
次に、Gmアンプの制御動作について説明する。図4に示すように、負荷変動が大から小になる場合、図中の点(A)の直前近辺でIS_U信号によりGmアンプの(−)端子に設定電流を設定時間押し込む動作をさせる。この電流は(−)端子のインピーダンス、図中におけるR3とR4を並列にした抵抗値により電圧に変換され、(−)端子の電圧を高くする。この電圧差と設定時間によりGmアンプの出力を低電位側に変化させ、ダイレクトコントロールが切れた際、負荷電流大時よりもデューティが小さくなる状態にしておき、強制的な制御からフィードバック制御へのスムーズな移行を図る。
一方、負荷変動が小から大になる場合は、図中の点(B)の直前近辺でIS_Lを用いて逆のコントロールを行い、出力MOSのデューティが大きくなるような状態にコントロールする。図4では、押し込み、引き込み用電流源をそれぞれ3ビットずつとして、コントロール強度は一例として、大から小になるようなプロファイルにしてある。
また、Gmアンプの出力を変化させるのは、基準電圧Vrefを直接コントロールさせても実現可能であり、Gmアンプの出力を直接コントロールしても可能である。
以上より、出力MOSの直接制御、Gmアンプの出力電圧の制御を合わせて行うことにより、より出力電圧の変動の小さなスイッチングレギュレータを実現でき、動作の安定性を高めることができる。もちろん、上記2つの機能はどちらか片方だけ用いても出力電圧変動の抑制効果がある。
<実施の形態2>
図5は、本発明の実施の形態2におけるスイッチングレギュレータ20の構成を示した図である。本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ20は、実施の形態1の構成に、プロセスばらつきに合わせてスイッチングレギュレータの出力電圧を制御するプロセスばらつき検出回路をさらに備えた構成である。
図5は、本発明の実施の形態2におけるスイッチングレギュレータ20の構成を示した図である。本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ20は、実施の形態1の構成に、プロセスばらつきに合わせてスイッチングレギュレータの出力電圧を制御するプロセスばらつき検出回路をさらに備えた構成である。
また、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ20は、Gmアンプの(+)端子を可変電圧源とし、レギュレータの出力電圧を調節する機能を有している。この可変電圧源をSoCから制御することで、レギュレータは任意の電圧を出力することができる。
以下に、プロセスばらつきの制御動作について説明する。プロセスばらつき検出回路は、HDD用SoCのプロセスばらつきを検出し、HDD用SoCのプロセス状態によって出力が変化する。本実施の形態では、予めプロセスばらつき検出回路を評価しておき、プロセスばらつきに対する検出回路の出力の情報を得ておく。そして、プロセスばらつき検出回路の出力情報をコントローラへ与えることで、プロセスばらつきに応じてスイッチングレギュレータ20の出力電圧を制御する。
例えば、プロセスばらつき検出回路にリングオシレータ回路を用いた場合について説明する。予めリングオシレータの発振周波数をカウントし、プロセスが標準的な場合(TYPICAL)、プロセスが最良の場合(BEST)、プロセスが最悪の場合(WORST)を定めておく。そして、対象となるSoCの発振周波数をカウントし、目標値(TYPICAL)になるようにスイッチングレギュレータ20の出力電圧を制御する。
すなわち、プロセスばらつきがBEST側へ振れている場合は、電源電圧を低下させることで消費電力を低減することができる。また、プロセスばらつきがWORST側へ振れている場合は、電源電圧を上昇させることで安定した回路動作を保障することができる。
通常の量産ではプロセスはTYPICAL条件がほとんどであるが、出力電圧が固定の場合はプロセスばらつきがWORST時の電圧設定にする必要があった。しかし、本実施の形態では、出力電圧を可変することができるため、TYPICAL条件で電圧設定をすればよく、消費電力低減が可能となる。
以上より、本実施の形態におけるスイッチングレギュレータ20によれば、プロセスばらつきに対応した最適な電源電圧をHDD用SoCへ供給することができ、電力効率の最適化と安定した回路動作を実現することができる。
本発明は、消費電流が変動する負荷に電源を供給するスイッチングレギュレータに利用可能である。
10,20 スイッチングレギュレータ、Vin 電圧入力端子、n1,n2 回路ノード、M1 供給電圧側スイッチ、M2 基底電位側スイッチ、GND 基底電位、L1 平滑インダクタ、C2 平滑キャパシタ、R1,C1 電圧形成回路、R3,R4 分圧回路。
Claims (9)
- 入力された直流電圧を所定の電圧に変換して負荷に供給するスイッチングレギュレータにおいて、
前記直流電圧の出力制御を行うスイッチ回路と、
前記負荷の動作モードが変化して前記負荷が消費する電流が変動する際、前記負荷の動作モードを制御する信号を入力し、当該信号に応じて前記スイッチ回路を制御するコントロール手段と、を備える、スイッチングレギュレータ。 - 前記負荷はSoC(System on chip)で構成し、
前記コントロール手段は、前記SoCに配置される、請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記スイッチ回路は、
前記コントロール手段からの出力に応答して前記直流電圧の入力端子と回路ノードとの間の電気的導通度が制御される供給電圧側スイッチと、
前記コントロール手段からの出力に応答して前記回路ノードと基底電位との間の電気的導通度が制御される基底電位側スイッチと、を備える、請求項1または2に記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記回路ノードにその一端が接続された平滑インダクタ、前記平滑インダクタの他端に接続された平滑キャパシタ、を有し、前記平滑インダクタの前記他端に接続される前記負荷に出力電圧を供給するローパスフィルタと、
容量素子、インピーダンス素子、を有し、前記平滑インダクタと並列接続された電圧形成回路と、
前記出力電圧を分圧する分圧回路と、
前記分圧回路により生成された電圧と基準電圧との電位差に応じた電圧を出力する差動アンプと、
前記電圧形成回路の前記インピーダンス素子と前記容量素子との間の接続ノードの電圧と前記差動アンプの出力とを比較し、比較結果に応じて前記コントロール手段を介して前記スイッチ回路を制御する検出回路と、をさらに備える、請求項3に記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記負荷が動作モードから負荷が消費する電流が動作モード時よりも小さくなる軽負荷動作モードに変動する際、
前記コントロール手段は、前記動作モードが変動する前に、前記供給電圧側スイッチをオフ、前記基底電位側スイッチをオンに制御し、
前記負荷が前記軽負荷動作モードから前記動作モードに変動する際、
前記コントロール手段は、前記動作モードが変動する前に、前記供給電圧側スイッチをオン、前記基底電位側スイッチをオフに制御する、請求項3または4に記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記コントロール手段は、前記負荷の動作モードの変動に応じて前記差動アンプの出力電圧を制御する、請求項4または5に記載のスイッチングレギュレータ。
- 前記コントロール手段は、
前記負荷が前記動作モードから前記軽負荷動作モードに変動する際、
前記供給電圧側スイッチのONデューティが前記動作モード時よりも小さくなるように前記差動アンプの出力電圧を制御し、
前記負荷が前記軽負荷動作モードから前記動作モードに変動する際、
前記供給電圧側スイッチのONデューティが前記軽負荷動作モード時よりも大きくなるように前記差動アンプの出力電圧を制御する、請求項6に記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記SoCのプロセスばらつきを検出するプロセスばらつき検出回路をさらに備え、
前記コントロール手段は、前記プロセスばらつき検出回路の出力に応じて前記差動アンプの基準電圧を制御する、請求項4から7のいずれかに記載のスイッチングレギュレータ。 - 前記負荷は、マイコン、RWC(リードライトチャネル)およびHDC(ハードディスクコントローラ)を備えるハードディスクドライブ用SoCであり、
当該ハードディスクドライブ用SoCの動作モードを変動する信号は、HDCからRWCへ送信するRG(リードゲート)信号およびWG(ライトゲート)信号であって、
前記RG信号およびWG信号から前記コントロール手段を制御する信号を生成する、タイミング生成回路をさらに備える、請求項2から8のいずれかに記載のスイッチングレギュレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008262424A JP2010093966A (ja) | 2008-10-09 | 2008-10-09 | スイッチングレギュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008262424A JP2010093966A (ja) | 2008-10-09 | 2008-10-09 | スイッチングレギュレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010093966A true JP2010093966A (ja) | 2010-04-22 |
Family
ID=42256119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008262424A Pending JP2010093966A (ja) | 2008-10-09 | 2008-10-09 | スイッチングレギュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010093966A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104407677A (zh) * | 2014-10-29 | 2015-03-11 | 浪潮电子信息产业股份有限公司 | 一种用于硬盘保护的电流整流方法 |
-
2008
- 2008-10-09 JP JP2008262424A patent/JP2010093966A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104407677A (zh) * | 2014-10-29 | 2015-03-11 | 浪潮电子信息产业股份有限公司 | 一种用于硬盘保护的电流整流方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2901244B1 (en) | Low dropout regulator with hysteretic control | |
US9696350B2 (en) | Non-linear control for voltage regulator | |
JP4685531B2 (ja) | 降圧型スイッチングレギュレータおよびその制御回路ならびにそれを用いた電子機器 | |
US6573693B2 (en) | Current limiting device and electrical device incorporating the same | |
CN108255228B (zh) | 降低稳压器中输出端的负脉冲信号的电路及其稳压方法 | |
US20050116697A1 (en) | Method and apparatus for power supply controlling capable of effectively controlling switching operations | |
US8046622B2 (en) | Dynamically scaling apparatus for a system on chip power voltage | |
KR101420559B1 (ko) | 다이 상의 전압 스케일링을 위한 분산된 전력 전달 체계 | |
US8610417B1 (en) | System with device startup anticipated voltage supply for voltage output regulation | |
US7759992B2 (en) | CML circuit and clock distribution circuit | |
CN108508958B (zh) | 一种伪数字低压差线性稳压器及电源管理芯片 | |
JP2019530409A (ja) | 供給電圧を安定させるためのデバイスおよび方法 | |
JP2000228084A (ja) | 電圧発生回路 | |
US8117466B2 (en) | Data processing device and power supply voltage generator that control a power supply voltage during an auxiliary period, and method of controlling the power supply voltage thereof during an auxiliary period | |
WO2007145645A1 (en) | On-chip supply regulators | |
JP4619866B2 (ja) | 定電圧電源回路及び定電圧電源回路の動作制御方法 | |
JP4032066B2 (ja) | 半導体集積回路 | |
US20080061749A1 (en) | Power supply step-down circuit and semiconductor device | |
JP2003124795A (ja) | 半導体集積回路およびその給電方法 | |
US6278305B1 (en) | Semiconductor integrated circuit | |
JP2010093966A (ja) | スイッチングレギュレータ | |
JP4731532B2 (ja) | 半導体集積回路 | |
US20200409442A1 (en) | Power supply circuit and power supply voltage supply method | |
JP5181959B2 (ja) | 直流電源装置および電源制御用半導体集積回路 | |
TWI789186B (zh) | 雙模電路及其操作方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20100524 |