JP2010091681A - 階調補正回路および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力表示データのビット数に関係なく、滑らかな階調表現を実現する。
【解決手段】横データ比較部62は、横方向に連続して入力される3個の第1画素ないし第3画素のうち先に入力される2個の画素の階調レベルとの差と、後に入力される2個の画素の差とのうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。縦方向データ比較部63は、縦方向に連続して入力される3個の第1画素ないし第3画素について同様の処理を行う。フレームレート制御テーブル64は、横データ比較部62および縦データ比較部63からの3個の画素の階調レベルと、それぞれの階調補正をすることを示すビットとに基づいて、各階調レベルに応じたフレームレート制御データを選択する。
【選択図】図1
【解決手段】横データ比較部62は、横方向に連続して入力される3個の第1画素ないし第3画素のうち先に入力される2個の画素の階調レベルとの差と、後に入力される2個の画素の差とのうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。縦方向データ比較部63は、縦方向に連続して入力される3個の第1画素ないし第3画素について同様の処理を行う。フレームレート制御テーブル64は、横データ比較部62および縦データ比較部63からの3個の画素の階調レベルと、それぞれの階調補正をすることを示すビットとに基づいて、各階調レベルに応じたフレームレート制御データを選択する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置等の表示装置の階調制御に係り、より詳しくは、滑らかな階調表示を実現するために入力データの階調補正を行う階調補正回路およびそれを備えた表示装置に関するものである。
液晶表示装置等の近年の表示装置は、デジタルの表示データを用いて表示を行うように構成されている。このような表示装置に表示される画像の表示品位は、画素数および色数によって決まる。表示データが6ビットである場合、表示装置がより高いビットの表示能力を有していても、6ビットの表示しかできない。
このような表示装置で、本来滑らかな階調部分を有する自然画(写真,映像等)を表示する場合、階調の変化が少ない部分が段階的に表示される。表示データのビット数が大きいほど、各階調間の差が小さくなることで段階的な表示の1段の大きさも小さくなることから、より滑らかな階調表現が可能である。これに対し、表示データのビット数が小さいほど、各階調間の差が大きくなるので、段階的な表示の1段の大きさも大きくなる。この場合は、階調表現がより粗くなるため、表示品位の低下を招く。
このような不都合を解消するため、従来、各種の階調補正が試みられてきた。
例えば、特許文献1には、画像を拡大して表示するときに、入力された表示データを、より忠実に表示するために、設定された拡大率に応じて生じる余りデータを表示領域に対して均等に分散することが記載されている。また、特許文献2には、原画像の変換(拡大、縮小、回転等)に伴って生じる変換後の画像の欠落を補うために、原画像における参照位置の階調値をその周辺の画素の階調値から補間することによって求めることが記載されている。さらに、特許文献3には、多階調画像を読み込むときのデータ数を減らしても、高画質を実現するために、読み込んだ原稿データの下位ビットと他のデータとを結合して、新たな書込データを生成することが記載されている。
特開2001−83957号公報(2001年3月30日公開)
特開2000−224405号公報(2000年8月11日公開)
特開平5−336347号公報(1993年12月17日公開)
従来の表示装置では、上記のような階調補正方法を適用したとしても、前述のように、入力表示データに従って表示をしていたので、表示品位は入力表示データのビット数で決まっていた。入力表示データのビット数に対して小さい表示能力でも同様の品位の表示はできるが、それ以上のビット数での表示はできず品位は一定である。このため、特に、前述の自然画を表示するには、より多くのビット数のデータを入力しなければいけない。例えば、表示データが入力が6ビットであれば6ビットの表示しかできず、より精細な階調を必要とする自然画を高品位で表示させるには、表示データのビット数を8ビットや10ビットというように増やす必要があった。
このように、表示品位は入力表示データのビット数で決定されるため、隣接する画素間で階調の差により画像が滑らかにつながらなくても、入力表示データのビット数に応じた階調補正しか行うことができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力表示データのビット数に関係なく、滑らかな階調表現を実現することにある。
本発明に係る階調補正回路は、上記課題を解決するために、連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを両側の画素または前記3個画素の階調レベルが平均化された値に補正する補正手段と、補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成では、判定手段により、隣接する画素間で階調レベルの変化が所定値以下である箇所を判定することができる。このような階調の変化が小さい箇所について、補正手段によって、中央の画素の階調レベルが両端の画素または前記3個画素の階調レベルが平均化された値に補正される。さらに、表示制御手段によって、補正された階調レベルで中央の画素の表示が制御される。これにより、中央の画素の階調レベルと隣接する両側の画素との階調レベル差が適正に補正される。
本発明に係る他の階調補正回路は、上記の課題を解決するために、連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを前記3個の画素の階調レベルに基づいて決定されるビットを補間することにより補正する補正手段と、補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成では、判定手段により、隣接する画素間で階調レベルの変化が所定値以下である箇所を判定することができる。このような階調の変化が小さい箇所について、補正手段によって、中央の画素の階調レベルが前記3個の画素の階調レベルに基づいて決定されるビットを補間することにより補正される。さらに、表示制御手段によって、補正された階調レベルで中央の画素の表示が制御される。これにより、中央の画素の階調レベルと隣接する両側の画素との階調レベル差が適正に補正される。
本発明に係る表示装置は、前記のいずれかの階調補正回路と、当該階調補正回路から出力される表示データに基づいて表示を行う表示部とを備えていることを特徴としている。
これにより、中央の画素の階調レベルと隣接する両側の画素との階調レベル差が適正に補正された表示データで画像を表示することができる。
以上のように、本発明に係る階調補正回路は、連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを両側の画素または前記3個画素の階調レベルが平均化された値に補正する補正手段と、補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えている。
また、本発明に係る他の階調補正回路は、連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを前記3個の画素の階調レベルに基づいて決定されるビットを補間することにより補正する補正手段と、補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えている。
これにより、隣接する画素間の階調レベル差が適正に補正されるので、画素間の階調のつながりを、より滑らかにすることができる。したがって、入力表示データのビット数に関係なく、滑らかな階調表現を実現することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すると、以下の通りである。
図1は、液晶表示装置101の主要部の構成を示している。
図1に示すように、表示装置としての液晶表示装置101は、液晶表示部1、ゲートドライバ2、ソースドライバ3、タイミングコントローラ4、電源回路5および階調補正回路6を備えている。
液晶表示部1は、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルからなり、複数(m本)のソースバスライン(図示せず)と、複数(n本)のゲートバスライン(図示せず)と、m×n個の画素とを含んでいる。画素は、ソースバスラインとゲートバスラインとが交差する付近に配置されており、薄膜トランジスタのTFT(Thin Film Transistor)、表示素子およびコンデンサとから構成される。この画素は、カラー表示をするために、R,G,Bの3原色に対応する副画素から構成されている。
TFTのゲート端子はゲートバスラインに接続され、ソース端子はソースバスラインに接続され、ドレイン端子は画素電極へ接続される。この画素電極が表示素子とコンデンサの一方の端子となっており、表示素子およびコンデンサの他方端子は、画素電極に対向して配置される共通電極(対向電極)に接続される。
ゲートバスライン、ソースバスライン、TFTおよび画素電極は、ガラス基板上に形成されている。また、このガラス基板に対向して設けられるガラス基板には上記の共通電極が形成されている。そして、両ガラス基板の間(画素電極と共通電極との間)には液晶が満たされている。
ゲートドライバ2は、各ゲートバスラインに接続されるTFTをONさせるためのゲートパルスを生成して各ゲートバスラインに出力する。ゲートドライバ2は、具体的には、スタートパルスをゲートクロック信号のタイミングでシフトレジスタを転送させ、シフトレジスタの各出力段から出力されるタイミングパルスによってゲートパルスを生成する。
ソースドライバ3は、各ゲートバスラインに接続されるTFTを介して画素電極に書き込むためのデータ信号を出力する。具体的には、ソースドライバ3は、スタートパルスをソースクロック信号のタイミングでシフトレジスタを転送させ、シフトレジスタの各出力段から出力されるタイミングパルスのタイミングで表示データを対応するソースバスラインの位置に保持する。また、ソースドライバ3は、保持された表示データをラッチ信号のタイミングでラッチに取り込んでソースバスラインに出力する。
タイミングコントローラ4は、ゲートドライバ12に与えるスタートパルス、ゲートクロック信号等の制御信号を生成する。また、コントローラ4は、ソースドライバ3に与えるスタートパルス、ソースクロック信号、ラッチ信号等の制御信号を生成するとともに、階調補正回路6から入力された表示データをソースドライバ3に出力する。
電源回路5は、入力電圧VINを基に、ゲートドライバ2、ソースドライバ3、タイミングコントローラ4および階調補正回路6に与える各種の電源電圧を生成する。このため、電源回路5は、入力電圧VINより所望の直流電圧を生成するDC−DCコンバータによって構成されている。
階調補正回路6は、入力されたデジタルの1からK(Kは2以上の正の整数)までの階調レベルを有する表示データDATAにおける隣接する3つの画素の前後2つずつの画素について、それぞれの階調レベルを比較して差を求め、いずれか一方の差が0より大きくかつ所定値以下であり、他方の差が0(同一の階調レベル)である場合、3つの画素における中央の画素の階調レベルを、当該中央の画素との差が0より大きくかつ所定値以下となった画素との中間の階調レベルとなるように補正する。階調補正回路6は、この補正を実現するために、フレームメモリ61と、横データ比較部62と、縦データ比較部63と、フレームレート制御テーブル64と、フレームレート制御部65とを有している。
フレームメモリ61は、入力されたデジタルの表示データDATAを1画面(1フレーム)分記憶するメモリである。表示データDATAは、1ライン(水平走査線)ずつ画素単位(画素データ)でフレームメモリ61に書き込まれ、同様に、1ラインずつ画素単位でフレームメモリ61から読み出される。
横データ比較部62は、フレームメモリ61から読み出された、同一ラインにおいて隣接する2つの画素(第1画素および第2画素)の画素データ(色データおよび階調データ)について階調データ(階調レベルのデータ)を比較し、両階調データの値の差が0より大きくかつ所定値以下であるか否かを判定する。具体的には、横データ比較部62は、先に入力された画素データの階調データから、後に入力された画素データの階調データを減算することにより、両階調データの差を算出し、当該差(絶対値)が0より大きくかつ所定値以下であるかを判定する。また、横データ比較部62は、上記の両画素データのうちの後の画素(第2画素すなわち中央の画素)の画素データと、さらにそれに続く画素(第3画素)の画素データとを上記と同様にして比較する。
横データ比較部62は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。また、横データ比較部62は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値以下である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“1”と併せて出力する。
図2(a)に示すように、画素Pmは、それぞれR,G,Bの各色に対応する副画素Rm,Gm,Bmから構成され、同一ラインにおいて画素Pmに隣接する画素Pm+1も、同様に、副画素Rm+1,Gm+1,Bm+1から構成されている。横データ比較部62は、隣接する画素Pm,Pm+1の同色の副画素同士(副画素Rm,Rm+1同士、副画素Gm,Gm+1同士、副画素Bm,Bm+1同士)について、それぞれ上記の比較処理を行う。
縦データ比較部63は、フレームメモリ61から読み出された、隣接する2つのライン間で隣接する2つの画素の画素データについて階調データを比較し、両階調データの値の差が所定値以下であるか否かを判定する。具体的には、縦データ比較部63は、先に入力された前ラインの画素データの階調データから、後に入力された後ラインの画素データの階調データを減算することにより、両階調データの差を算出し、当該差(絶対値)が0より大きくかつ所定値以下であるかを判定する。また、縦データ比較部63は、上記の両画素データのうちの後の画素(第2画素すなわち中央の画素)の画素データと、さらにそれに続く画素(第3画素)の画素データとを上記と同様にして比較する。
縦データ比較部63は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。また、縦データ比較部63は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値以下である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をすることを示すビット“1”と併せて出力する。
図2(b)に示すように、画素Pmは、それぞれR,G,Bの各色に対応する副画素Rn,Gn,Bnから構成され、同一ソースバスラインにおいて画素Pnに隣接する画素Pn+1も、同様に、副画素Rn+1,Gn+1,Bn+1から構成されている。縦データ比較部63は、隣接する2つのライン間で隣接する画素Pn,Pn+1の同色の副画素同士(副画素Rn,Rn+1同士、副画素Gn,Gn+1同士、副画素Bn,Bn+1同士)について、それぞれ上記の比較処理を行う。
横データ比較部62および縦データ比較部63は、例えば、論理回路によって構成されてもよいが、プログラムをCPU等の処理装置によって実行することで実現されてもよい。
フレームレート制御テーブル64は、横データ比較部62および縦データ比較部63から与えられた各画素の階調データに応じたフレームレート制御データを出力する。具体的には、フレームレート制御テーブル64は、全階調レベルに個々に対応するフレームレート制御データを格納している。これにより、フレームレート制御テーブル64は、入力された補正値に対応するフレームレート制御データを読み出してフレームレート制御部65に出力する。
また、フレームレート制御テーブル64は、横データ比較部62からの第1画素ないし第3画素の階調データおよび階調補正の有無を示すビットと、縦データ比較部63からの第1ないし第3画素の階調データおよび階調補正の有無を示すビットとに基づいてフレームレート制御データを出力する。このフレームレート制御テーブル64は、例えばEEPROM(ROMやRAMでもよい)に記憶されており、入力される各階調データおよびビットに対応するフレームレート制御データを格納している。
具体的には、フレームレート制御テーブル64は、各階調データおよび階調補正を行わないビットが入力されると、第2画素の階調データをそのまま表示するフレームレート制御データを出力する。また、フレームレート制御テーブル64は、各階調データおよび階調補正を行うビットが入力されると、第2画素の階調データの補正すべき平均化された値に対応するフレームレート制御データを出力する。
平均化の手法としては、例えば、差が0より大きくかつ所定値以下であると判定された2つの階調データが平均化された値に対応するフレームレート制御データを出力する。あるいは、第1画素ないし第3画素の階調データが平均化された値に対応するフレームレート制御データを出力する。これにより、フレームレート制御テーブル64は、入力された階調データが補正値であっても、当該補正値に対応するフレームレート制御データを読み出してフレームレート制御部65に出力する。フレームレート制御データは、補正値の階調レベルを表示するために組み合わされる階調レベルと当該階調レベルの繰り返し表示回数とである。
フレームレート制御部65は、フレームレート制御テーブル64からのフレームレート制御データに基づいて、フレームメモリ1から読み出された各画素データのフレームレートを変換して出力する。
上記のように構成される液晶表示装置101における階調補正回路6による階調補正の動作について説明する。
まず、図4に示す9個の画素A〜Iのブロックについて階調補正の動作を説明する。
例えば、図5(a)に示すように、上記のブロックにおける第2列の画素D〜Fの階調レベルがそれぞれ“4”,“5”,“5”であり、図5(b)に示すように、上記のブロックにおける第2行の画素B,E,Hの階調レベルがそれぞれ“4”,“5”,“5”である場合について説明する。また、階調補正が必要な階調レベルの差の境界を判別するための上記の所定値は“4”である。
まず、横データ比較部62では、先に入力される画素Fの階調レベルと次に入力される画素Eの階調レベルとの差が“0”として求められ、画素Eの階調レベルと次に入力される画素Dの階調レベルとの差が“1”として求められる。画素E,Fの階調レベルの差は0であるとともに、画素D,Eの階調レベルの差は0以上であり、かつ4以下である。これにより、水平方向については、画素Dと画素Eとの間が階調補正の必要な階調レベルの差の境界と判別される。
一方、縦データ比較部63では、先に入力される画素Hの階調レベルと次に入力される画素Eの階調レベルとの差が“0”として求められ、画素Eの階調レベルと次に入力される画素Bの階調レベルとの差が“1”として求められる。画素E,Hの階調レベルの差は0であるとともに、画素B,Eの階調レベルの差は0以上であり、かつ4以下である。これにより、垂直方向については、画素Bと画素Eとの間が階調補正の必要な階調レベルの差の境界と判別される。
フレームレート制御テーブル64では、横データ比較部62からの画素D〜Fの階調レベルと、縦データ比較部63からの画素B,E,Hの階調レベルと階調補正をすることを示すビットとに基づいて、各階調レベルに応じたフレームレート制御データが選択される。このとき、フレームレート制御テーブル64は、画素Eについて、横データ比較部62からの階調レベルと縦データ比較部63からの階調レベルとが入力されるので、それらの平均化された値である“4.5”に応じたフレームレート制御データが選択される。
フレームレート制御部65では、フレームレート制御テーブル64からのフレームレート制御データに基づいて、フレームメモリ61から順次読み出された画素データに対し、入力された所望の階調レベルが得られるような繰り返しの回数(フレーム数)と各回の階調レベルとでフレームレートが決定されて、タイミングコントローラ4に出力される。これにより、図5(c)に示すように、画素Eを4.5の階調レベルで表示することができる。
また、図6(a)に示すように、上記のブロックにおける第2列の画素D〜Fの階調レベルがそれぞれ“4”,“5”,“5”であり、図6(b)に示すように、上記のブロックにおける第2行の画素B,E,Hの階調レベルがそれぞれ“3”,“5”,“5”である場合について説明する。
まず、横データ比較部62では、図5(a)の場合と同様の処理が行われる。
一方、縦データ比較部63では、先に入力される画素Hの階調レベルと次に入力される画素Eの階調レベルとの差が“0”として求められ、画素Eの階調レベルと次に入力される画素Bの階調レベルとの差が“2”として求められる。画素E,Hの階調レベルの差は0であるとともに、画素B,Eの階調レベルの差は0以上であり、かつ4以下である。これにより、垂直方向については、画素Bと画素Eとの間が階調補正の必要な階調レベルの差の境界と判別される。
フレームレート制御テーブル64では、横データ比較部62からの画素D〜Fの階調レベルと、縦データ比較部63からの画素B,E,Hの階調レベルとに基づいて、各階調レベルに応じたフレームレート制御データが選択される。このとき、フレームレート制御テーブル64は、画素Eについて、横データ比較部62からの階調レベル(4.5)と縦データ比較部63からの階調レベル(3.5)とが入力されるので、それらの平均値である“4.25”に応じたフレームレート制御データが選択される。
フレームレート制御テーブル64では、前記の場合と同様にして、各画素D〜Fの階調レベルと、各画素B,E,Hの階調レベルとに応じたフレームレート制御データが選択される。このとき、画素D〜Fについて、画素Eの補正すべき階調レベルが、画素D,Fの階調レベルの平均化された値である4.5となり、画素B,E,Hについて、画素Eの補正すべき階調レベルが、画素B,Hの階調レベルの平均化された値である4となる。したがって、この場合は、フレームレート制御テーブル64によって、これらの値が平均化された値である“4.25”に応じたフレームレート制御データが選択される。
フレームレート制御部65では、フレームレート制御テーブル64からのフレームレート制御データに基づいて、フレームメモリ61から順次読み出された画素データに対し、フレームレートが決定されて、タイミングコントローラ4に出力される。これにより、図6(c)に示すように、画素Eを4.25の階調レベルで表示することができる。
なお、このような画素の階調レベルの補正は、画素Eのように、9個の画素からなるブロックの中央の画素について行われるので、画面の最も外周側の画素についてはこのような補正は行われない。
上記の例では、2個の画素の階調レベルの平均化で階調レベルを補正しているが、前述の3個の画素の階調レベルの平均化で階調レベルを補正してもよい。例えば、図4に示す画素D〜Fの階調レベルがそれぞれ“1”,“2”,“2”である場合、3個の画素の階調レベルの平均化された値は、1.666…となる。この場合、平均化された値は近似された値が用いられる。例えば、1ビットを補間する補正であれば、階調レベルを1.5とし、2ビットを補間する補正であれば、階調レベルを1.75とする。
上記のように、液晶表示装置101は、階調補正回路6によって、連続する3個の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であり、かつ他の隣接する2個の画素の階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である場合、中央の画素の階調レベルを両端の画素の階調レベルまたは3個の画素の階調レベルが平均化された値に応じたフレームレートを決定する。これにより、上記の中央の画素の階調レベルを、入力された表示データDATAのビット数では表現できない、より高ビットの階調レベルに変換することができる。したがって、表示データDATAのビット数を変更することなく、自然画をより滑らかに表示することができる。
続いて、本発明の他の実施の形態について説明する。
図3は、液晶表示装置102の主要部の構成を示している。
図3に示すように、表示装置としての液晶表示装置101は、液晶表示部1、ゲートドライバ2、ソースドライバ3、タイミングコントローラ4、電源回路5および階調補正回路7を備えている。
階調補正回路7は、入力されたデジタルの1からK(Kは2以上の正の整数)までの階調レベルを有する表示データDATAにおける隣接する3つの画素の前後2つずつの画素について、それぞれの階調レベルを比較して差を求め、いずれか一方の差が0より大きくかつ所定値以下であり、他方の差が0(同一の階調レベル)である場合、3つの画素における中央の画素の階調レベルを、当該中央の画素との差が0より大きくかつ所定値以下となった画素との中間の階調レベルとなるように補正する。階調補正回路7は、この補正を実現するために、フレームメモリ71と、データビット変換部72と、横データ比較部73と、縦データ比較部74と、ビット補完制御テーブル75と、データ出力制御部76とを有している。
フレームメモリ71は、前述のフレーム61と同様な機能を有するメモリである。
データビット変換部72は、フレームメモリ71から読み出された画素データの階調レベルをより高いビット数に変換する。例えは、データビット変換部72は、表示データDATAすなわちフレームメモリ71から出力される画素データが6ビットである場合、8ビットに変換する。
横データ比較部73は、データビット変換部72から読み出された、同一ラインにおいて隣接する2つの画素(第1画素および第2画素)の画素データ(色データおよび階調データ)について階調データ(階調レベルのデータ)を比較し、両階調データの値の差が0より大きくかつ所定値以下であるか否かを判定する。具体的には、横データ比較部72は、先に入力された画素データの階調データから、後に入力された画素データの階調データを減算することにより、両階調データの差を算出し、当該差(絶対値)が0より大きくかつ所定値以下であるかを判定する。また、横データ比較部73は、上記の両画素データのうちの後の画素(第2画素すなわち中央の画素)の画素データと、さらにそれに続く画素(第3画素)の画素データとを上記と同様にして比較する。
横データ比較部73は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。また、横データ比較部72は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値以下である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“1”と併せて出力する。
縦データ比較部74は、データビット変換部72から読み出された、隣接する2つのライン間で隣接する2つの画素の画素データについて階調データを比較し、両階調データの値の差が所定値以下であるか否かを判定する。具体的には、縦データ比較部74は、先に入力された前ラインの画素データの階調データから、後に入力された後ラインの画素データの階調データを減算することにより、両階調データの差を算出し、当該差(絶対値)が0より大きくかつ所定値以下であるかを判定する。また、縦データ比較部74は、上記の両画素データのうちの後の画素(第2画素すなわち中央の画素)の画素データと、さらにそれに続く画素(第3画素)の画素データとを上記と同様にして比較する。
横データ比較部72は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値を越える場合、および上記の2つの差がいずれも0である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“0”と併せて出力する。また、横データ比較部72は、上記のようにして得た2つの差のうち、いずれか一方が0であり、しかも他方が0より大きくかつ所定値以下である場合に、第1画素ないし第3画素の画素データを、階調補正をしないことを示すビット“1”と併せて出力する。
ビット補間制御テーブル75は、横データ比較部72からの第1画素ないし第3画素の階調データおよび階調補正の有無を示すビットと、縦データ比較部73からの第1ないし第3画素の階調データおよび階調補正の有無を示すビットとに基づいてデータ出力制御部76に与える出力制御データを出力する。このビット補間制御テーブル75は、例えばEEPROM(ROMやRAMでもよい)に記憶されており、入力される各階調データおよびビットに対応する出力制御データを格納している。
具体的には、ビット補間制御テーブル75は、各階調データおよび階調補正を行わないビットが入力されると、第2画素の階調データをそのまま表示する出力制御データを出力する。また、ビット補間制御テーブル75は、各階調データおよび階調補正を行うビットが入力されると、第2画素の階調データの補正すべき値に対応する補間ビットの値に応じた出力制御データを出力する。例えば、2ビットの補間を行う場合、横方向の第1画素ないし第3画素に対して第2画素に1ビットを補間し、縦方向の第1画素ないし第3画素に対して第2画素に1ビットを補間する。あるいは、ビット補間制御テーブル75は、上記の横方向の補間と縦方向の補間との平均化された値に対応する出力制御データを出力してもよい。
データ出力制御部76は、ビット補間制御テーブル75からの出力制御データに基づいて、データビット変換部72から出力された各画素データのビットを変換して出力する。
上記のように構成される液晶表示装置102における階調補正回路7による階調補正の動作について説明する。
まず、横データ比較部73では、図4に示す画素D,E,Fについて、先に入力される画素Fの階調レベルと次に入力される画素Eの階調レベルとの差が“0”として求められ、画素Eの階調レベルと次に入力される画素Dの階調レベルとの差が“1”として求められる。画素E,Fの階調レベルの差は0であるとともに、画素D,Eの階調レベルの差は0以上であり、かつ4以下である。これにより、水平方向については、画素Dと画素Eとの間が階調補正の必要な階調レベルの差の境界と判別される。
一方、縦データ比較部74では、図4に示す画素B,E,Hについて、先に入力される画素Hの階調レベルと次に入力される画素Eの階調レベルとの差が“0”として求められ、画素Eの階調レベルと次に入力される画素Bの階調レベルとの差が“1”として求められる。画素E,Hの階調レベルの差は0であるとともに、画素B,Eの階調レベルの差は0以上であり、かつ4以下である。これにより、垂直方向については、画素Bと画素Eとの間が階調補正の必要な階調レベルの差の境界と判別される。
ビット補間制御テーブル75では、横データ比較部73からの画素D〜Fの階調レベルと、縦データ比較部74からの画素B,E,Hの階調レベルと階調補正をすることを示すビットとに基づいて、各階調レベルに応じた出力制御データが選択される。このとき、ビット補間制御テーブル75は、画素Eについて、横データ比較部73からの階調レベルと縦データ比較部74からの階調レベルとが入力されるので、これらの階調レベルから決定される補間すべきビット(例えば前述の平均化された値)の値に応じた出力制御データが選択される。
データ出力制御部76では、ビット補間制御テーブル76からの出力制御データに基づいて、データビット変換部72から順次出力された画素データに対し、階調レベルを補正するようにビットを補間して、タイミングコントローラ4に出力される。
なお、上記の例では、データビット変換部72で画素データを6ビットから8ビットに変換しているが、その変換レートはこれに限定されない。また、上記の例では、横方向および縦方向の両方について画素データのビットを補間しているが、いずれか一方の方向についてのみの補間であってもよい。
また、液晶表示装置101,102においては、3つの隣接する画素に基づいて階調レベルを補正しているが、これに限らず4個以上の隣接する画素に基づいて階調レベルを補正してもよい。
また、本発明の表示装置としては、上記の液晶表示装置101,102だけでなく、他の表示装置、例えば、プラズマディスプレイパネルや有機ELディスプレイであってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の階調補正回路は、連続する複数の画素について隣接する2個の画素同士の階調レベルを比較して、階調の変化の少ない画素の境界を検出したときに、階調レベルを補正するように表示データの出力を制御することによって、自然画を表示する表示装置に好適に利用できる。
1 液晶表示部(表示部)
6 階調補正回路
7 階調補正回路
62 横データ比較部(判定手段)
63 縦データ比較部(判定手段)
64 フレームレート制御テーブル(補正手段)
65 フレームレート制御部(表示制御手段)
73 横データ比較部(判定手段)
74 縦データ比較部(判定手段)
75 ビット補間制御テーブル(補正手段)
76 データ出力制御部(表示制御手段)
101 液晶表示装置(表示装置)
102 液晶表示装置(表示装置)
6 階調補正回路
7 階調補正回路
62 横データ比較部(判定手段)
63 縦データ比較部(判定手段)
64 フレームレート制御テーブル(補正手段)
65 フレームレート制御部(表示制御手段)
73 横データ比較部(判定手段)
74 縦データ比較部(判定手段)
75 ビット補間制御テーブル(補正手段)
76 データ出力制御部(表示制御手段)
101 液晶表示装置(表示装置)
102 液晶表示装置(表示装置)
Claims (3)
- 連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを両端の画素または前記3個画素の階調レベルが平均化された値に補正する補正手段と、
補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えていることを特徴とする階調補正回路。 - 連続する複数の画素のうちの隣接する2個の階調レベルの差が0であるとともに、この2個の画素のいずれか一方に隣接する別の画素との階調レベルの差が0より大きく、かつ、所定値以下である条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
上記の条件を満たす場合、中央の画素の階調レベルを前記3個の画素の階調レベルに基づいて決定されるビットを補間することにより補正する補正手段と、
補正された階調レベルで上記中央の画素の表示を制御する表示制御手段とを備えていることを特徴とする階調補正回路。 - 請求項1または2に記載の階調補正回路と、
前記階調補正回路から出力される表示データに基づいて表示を行う表示部とを備えていることを特徴とする表示装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008259893A JP2010091681A (ja) | 2008-10-06 | 2008-10-06 | 階調補正回路および表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160071885A (ko) * | 2014-12-12 | 2016-06-22 | 엘지디스플레이 주식회사 | 열화보상장치 및 보상방법, 이를 포함하는 표시장치 |
CN112581906A (zh) * | 2019-09-27 | 2021-03-30 | 天马日本株式会社 | 显示装置 |
-
2008
- 2008-10-06 JP JP2008259893A patent/JP2010091681A/ja active Pending
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