JP2010091339A - 復元力特性同定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】復元力特性の同定精度を向上させる復元力特性の同定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】積層ゴム10に水平2方向の力が加えられて変位したときの積層ゴム10の復元力特性を同定するときに、各時刻における部材の変位位置Uの復元力Fを静止原点Oへ向う復元力成分Fと、静止原点O以外の移動原点Sへ向う復元力成分Fとに分離する。これらの復元力成分F、Fを別々に同定してモデル化した後に、復元力成分Fと復元力成分Fとを合成して積層ゴム10の復元力特性を同定する。
【選択図】図6

Description

部材の復元力特性を同定する復元力特性同定方法に関する。
従来、例えば建物の免震アイソレータの設計では、その復元力特性を正確に把握することが重要視されている。この復元力特性は、一般的に免震アイソレータに鉛直荷重を載荷した状態で水平1方向に荷重をかけてこれを特定方向に変形させる、いわゆる水平1方向載荷試験を行い、測定値から得られる荷重−変形関係を同定(推定)してモデル化(以下、「1方向モデル」という)される。
ここで、免震アイソレータの復元力特性は、免震アイソレータが有する各種の特性(例えば、弾性特性、塑性特性、粘性特性等)に応じて部材の特性(剛性)が経時的に変化するため、その復元力特性は複雑な曲線を描く場合が多く、これを数値解析して正確にモデル化することは困難な場合が多い。
また、例えば、免震アイソレータが図16(A)に示すような履歴特性を有する場合を考えると、弾性特性と塑性特性とが図16(B)のように合成されているのか、若しくは図16(C)のように合成されているのか把握することができず、免震アイソレータが有する特性の本質を見誤る可能性があった。
他方、非特許文献1では、水平2方向へ変形する積層ゴムの復元力特性のモデル化において、経験的に得られる特性パラメータを上記一方向モデルに付加した拡張一方向モデルを構築し、鉛直荷重を載荷した状態で水平2方向(例えば、円型、8の字型)に積層ゴムを変形させる、いわゆる水平2方向載荷試験の結果と対比することでその信頼性を検証している。
しかしながら、非特許文献1は、水平1方向試験から得られる測定値からその復元力特性をモデル化するものであり、上記したように、例えば積層ゴムが弾性特性と塑性特性とを有する場合、これらの特性がどのように合成されているのか把握することができない。
免震用積層ゴム支承の水平2方向を含む復元力特性とそのモデル化(土木学会論文集NO.696/I−58、125−144,2002.1)
本発明は、上記の事実を考慮し、復元力特性の同定精度を向上させる復元力特性同定方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の復元力特性同定方法は、部材に水平2方向の力が加えられて変位したときの前記部材の復元力を、前記部材の変位位置から、該部材が変位する前の静止原点へ向かう第1復元力成分と、前記部材の変位位置から、前記静止原点以外の移動原点へ向かう第2復元力成分と、に分離して前記部材の復元力特性を同定するとき、前記部材の変位位置が前記移動原点を基点とする更新曲線内を外れて新たな位置に移動したときに、前記部材の新たな変位位置と該移動原点とを結ぶ線上に沿って前記移動原点を移動させた位置を新たな移動原点として前記部材の新たな変位位置上に前記更新曲線を形成する。
上記の構成によれば、部材に水平2方向の力が加えられて変位したときの部材の復元力特性を同定するときに、各時刻における部材の変位位置の復元力を静止原点へ向う第1復元力成分と、静止原点以外の移動原点へ向う第2復元力成分とに分離する。
ここで、移動原点とは、当該移動原点を基点としてその周囲に所定の相対関係を有する更新曲線を形成する仮想の点である。本復元力特性同定方法では、部材の新たな変位位置が更新曲線から外れたときに、部材の新たな変位位置と移動原点とを結ぶ線上に沿って移動原点を移動させ、移動させた後の新たな位置を移動原点とし、この移動原点を基点として部材の新たな変位位置上に更新曲線を形成する。
例えば、部材が免震アイソレータであって、弾性特性と、それ以外の特性(免震アイソレータのエネルギー吸収特性を表し、塑性特性及び粘性特性の少なくとも一方を含む)を有する場合、更新曲線は、移動原点にある免震アイソレータに水平2方向に力を加えたときに、各方向における免震アイソレータの特性が変化する点(粘性化、塑性化等によってゴム特性が変化する点)の集まりが作る線として定義される。即ち、更新曲線内が部材の弾性域、更新曲線外が部材の粘性域、塑性域、又はこれら粘性域及び塑性域の混合領域にそれぞれ相当する。従って、部材が粘性域、塑性域、又は混合領域に入ると部材の変位位置が更新曲線から外れる。この場合に、部材の新たな変位位置と移動原点とを結ぶ線上に沿って移動原点を移動させて、部材の新たな変位位置上に更新曲線を形成(移動)させる。
なお、粘性域とは、部材の特性が変化し、当該部材の粘性特性が顕在化する領域のこという。
また、例えば、部材が金属材料等であって弾性特性及び塑性特性を有する場合に、更新曲線は、移動原点にある部材に水平2方向に力を加えたときの各方向における降伏点の集まりが作る線として定義される。即ち、移動原点から更新曲線の曲線までの距離が各方向における部材の降伏点に相当し、更新曲線内が部材の弾性域、更新曲線外が部材の塑性域にそれぞれ相当する。従って、部材が降伏して塑性域に入ると部材の変位位置が更新曲線から外れる。この場合に、部材の新たな変位位置と移動原点とを結ぶ線上に沿って移動原点を移動させて、部材の新たな変位位置上に更新曲線を形成(移動)させる。
このように定義された移動原点及び更新曲線を用いて、試験値や観測値から得られた復元力を2つの第1復元力成分と第2復元力成分とに分離し、これらの第1復元力成分、第2復元力成分を別々にモデル化した後に、第1復元力成分の特性モデルと第2復元力成分の特性モデルとを合成して部材の復元力特性を同定する。このように、部材の復元力を第1復元力成分と第2復元力成分と分離して別々に同定することで、その同定が容易になると共に同定精度が向上する。
また、第1復元力成分の特性モデルは部材の弾性特性を示し、第2復元力成分の特性モデルは塑性特性、粘性特性等の部材のエネルギー吸収特性(弾性特性を含む場合もある)を示している。従って、部材が有する特性の本質の見極めが容易となる。
更に、2つの第1復元力成分と第2復元力成分とをそれぞれ異なる指標(例えば、温度、速度、経年変化等)で整理してモデル化することが可能であるため、復元力を2つの復元力成分に分離しない場合と比較して復元力特性の同定精度が向上する。
請求項2に記載の復元力特性同定方法は、請求項1に記載の復元力特性同定方法において、前記部材は、該部材の上に配置される躯体を支持すると共に外力によって水平方向に変形する軸力部材である。
上記の構成によれば、軸力部材の復元力特性を同定する。この軸力部材は、当該部材の上に配置される躯体を支持すると共に外力によって水平方向に変形する。
軸力部材は、その復元力特性が複雑な曲線を描く場合が多いため、本復元力特性同定方法が適している。
請求項3に記載の復元力特性同定方法は、請求項2に記載の復元力特性同定方法において、前記軸力部材は、免震アイソレータである。
上記の構成によれば、免震アイソレータの復元力特性を同定する。免震アイソレータは、弾性特性と、弾性特性以外の特性(免震アイソレータのエネルギー吸収特性を表し、塑性特性及び粘性特性の少なくとも一方を含む)を有するものが多い。このような免震アイソレータの復元力特性を、従来のように弾性特性、弾性特性以外の特性を混在させた状態のままモデル化すると、免震アイソレータが有する特性の本質を見誤る可能性がある。これに対して本復元力同定方法は、免震アイソレータが有する弾性特性と弾性特性以外の特性とに分離し、これらの弾性特性と、それ以外の特性を別々にモデル化できるため、免震アイソレータが有する特性の本質の見極めが容易となる。
請求項4に記載の復元力特性同定方法は、請求項2に記載の復元力特性同定方法において、前記軸力部材は、鉄筋コンクリート造の柱である。
上記の構成によれば、鉄筋コンクリート造の柱の復元力特性を同定する。鉄筋コンクリート造の柱は、弾性特性に加えて鉄筋が備える金属特性(塑性特性)等を有している。従って、これらの弾性特性と塑性特性とを分離し、これらの弾性特性、塑性特性を別々にモデル化できるため、鉄筋コンクリート造の柱が有する特性の本質の見極めが容易となる。
本発明は、上記の構成としたので、復元力特性の同定精度を向上させることができる。
図面を参照しながら本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法について説明する。以下、免震アイソレータ(免震装置)としての積層ゴムに対して水平2方向載荷試験を行い、その復元力特性を同定する場合を例に説明するが、本発明の復元力特性同定方法は、弾性特性を有し且つ塑性特性及び粘性特性の少なくも一方の特性を有する種々の部材(材料を含む)の復元力特性の同定方法として使用可能である。
図1には、実施形態に係る復元力特性同定方法の実施対象となる積層ゴム10が示されている。積層ゴム10は、一般的な免震アイソレータ(免震装置)の一種であり、地盤12と建物14(躯体)との間に設置され、建物14を支持する一方で地震時に水平方向へ柔軟に変形して建物14の固有周期を長期化し、建物14に発生する地震力を低減させるものである。なお、図示を省略するが積層ゴム10の構造は、鋼板と天然ゴムとを交互に積層して構成されると共にその内部に鉛プラグが圧入されており、弾性特定、塑性特性、及び粘性特性を有している。なお、積層ゴム支承としては、上記の所謂鉛プラグ入り積層ゴムの他、高減衰積層ゴムにも適用できるし、塑性特性及び粘性特性の影響は小さいものの、天然ゴム系積層ゴムにも適用できる。
水平2方向載荷実験では、油圧ジャッキ等により一定の鉛直荷重を積層ゴム10に載荷した状態で水平2方向の水平荷重を載荷し、水平荷重の載荷開始から所定時刻における積層ゴム10の変位位置U(平面位置情報)及びこの変位位置Uにおける復元力Fを計測する。積層ゴム10を変形させる変形パターンとしては、例えば、図2(A)〜図2(C)に示すように楕円形、八の字、螺旋等の各種のパターンが適用可能である。
なお、変位位置U(x、y)は、図2(A)〜図2(C)のX軸方向の変位量x、Y軸方向の変位量yとして計測し、復元力F(F、F)はX軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fyとして計測する。また、本実施形態では、変位位置U及び復元力Fを、それぞれ直交するX軸とY軸とに分離して計測するが、直交する2方向に分離して計測できれば良く、例えば、積層ゴム10の変形パターンが円である場合、半径方向(法線方向)と周方向(接線方向)とに分離して計測しても良い。
図3に示すように、本実施形態では上記のように計測された復元力F(F、F)を移動原点Sという概念を導入し、この移動原点Sに向かう復元力成分F(第2復元力成分)と原点O(静止原点)に向かう復元力成分F(第1復元力成分)とに分離し、これらの復元力成分F、Fを別々にモデル化することによって積層ゴム10の復元力特性を同定する。
なお、原点O(静止原点)は、X軸とY軸との交点を指し、積層ゴム10に水平荷重を載荷して変形させる前の静止状態における点である。
移動原点Sは、積層ゴム10に水平荷重を載荷して変形させる前の静止状態では原点Oにあり、積層ゴム10の特性の変化、例えば塑性化、粘性化等によって移動するように定義された仮想の点(平面位置情報)である。移動原点Sは、当該移動原点Sを基点としてその周囲に定義された仮想の更新曲線B(図5参照)を基準(境界)とし、所定時刻における積層ゴム10の変位位置(平面位置)がこの更新曲線Bから外れたときに積層ゴム10の新たな変位位置と移動原点Sとを結ぶ線上(直線)に沿って移動するように定義される。
ここで、本実施形態の復元力特性同定方法の理解を容易するために、単純化した力学モデルの一例を図4(A)〜図4(C)に示す。なお、図4(A)〜図4(C)では、積層ゴム10の変位を一次元として示している。
先ず、積層ゴム10の復元力Fを検討するにあたり、積層ゴム10が、積層ゴム10と静止原点Oとを結ぶばねKと、積層ゴム10と移動原点Sと結ぶばねKと、を有する部材と仮定し、積層ゴム10の復元力FをばねKの復元力FKOとばねKの復元力FKSとに分離する。このばねKの復元力FKOはその伸び量に比例して大きくなり、積層ゴム10の弾性特性を示している。一方、ばねKの復元力FKSはその伸び量に比例するが、伸び量0〜xの範囲のみで伸縮するものとし、その伸び量がxを超えようとすると移動原点Sを伴って移動するものとする。即ち、復元力FKSの最大値はFKS=K×xとなり、伸び量0〜xの範囲では弾性特性を示すが、伸び量がxを超えると復元力FKSは一定(K×x)となり、全体として弾性すべり支承のような履歴特性を示す。なお、ばねK、Kの初期長さをそれぞれxとする。
この力学モデルにおいて、図4(B)に示すように、積層ゴム10に一定の水平荷重を載荷して伸び量xの変位を与えた場合、ばねK及びばねKの伸び量はそれぞれxとなり、積層ゴム10の復元力Fは、F=FKO+FKS=K×x+K×x=x(K+K)となる。
更に、積層ゴム10に水平荷重を載荷して変位量xの変位を与えた場合、図4(C)に示すように、ばねKの伸び量はx+xとなるが、ばねKは伸び量xを保持したまま移動原点Sを伴って移動する。従って、積層ゴム10の復元力Fは、F=FKO+FKS=K×(x+x)+K×x=x×(K+K)+K×xとなる。
上記の力学モデルでは、ばねKの伸び量がxを超えたときに積層ゴム10の特性が変化する。このように積層ゴム10の特性が変化する点(変位位置)に基づいて更新曲線が定義される。
このように本実施形態にかかる復元力特性同定方法では、積層ゴム10が2つのばねK、Kを有するものと仮定し、積層ゴム10の復元力Fを静止原点Oに向かう復元力FKOと移動原点Sへ向かう復元力FKSとを分離する。この際、更新曲線Bは、移動原点Sと所定の相対関係を有して定義され、移動原点Sにある同定対象部材に水平2方向に力を加えたときに、各方向における同定対象部材の特性が変化する点(変位位置)、例えば、金属材料における塑性化(降伏)や、ゴム材料等における粘性化、滑り支承等の部材における静摩擦から動摩擦へ変わる点、の集まりが作る線として定義される。
理解を容易にするために積層ゴム10の特性の変化を鉛プラグの塑性化を例に説明すると、図5に示すように、鉛プラグが降伏して積層ゴム10が塑性化したときに、移動原点S1が移動するように更新曲線B1(降伏曲線)が定義される。即ち、更新曲線B1は、移動原点S1にある積層ゴム10に水平2方向の力を加えたときの各方向における鉛プラグの降伏点の集まりが作る線(曲線)として定義され、移動原点S1を中心とした半径Lの円を描く。この場合、移動原点S1から更新曲線B1までの距離(半径L)が鉛プラグの降伏点に相当し、更新曲線B1内が鉛プラグの弾性域、更新曲線B1外が鉛プラグの塑性域にそれぞれ対応する。
なお、上記の力学モデルは、本実施形態にかかる復元力特性同定方法の基本的概念の理解を容易にするための一例であり、この力学モデルに限定されるものではない。同定対象となる部材の特性に応じてばねK、Kを仮定することにより、種々の特性を有する部材の復元力特性を同定することができる。特に、本実施形態に係る復元力同定方法は、粘性特性・塑性特性が顕著な材料(鉄筋コンクリート部材、ゴム等の弾性体、オイル等の粘性体、粘弾性体など)に有効である。なお、ばねK、Kは、いわゆるフックの法則に従うばね定数に限らず、同定対象となる部材に作用する外力に対する抵抗を示す種々の指標を適用することができる。
次に、移動原点Sの移動方法の一例を具体的に説明する。
図5又は図6には、水平2方向載荷試験から得られた所定時刻T1における積層ゴム10の変位位置U1(x1、y1)、移動原点S1、及び更新曲線B1と、所定時刻T2(T1<T2)における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)、移動原点S2、及び更新曲線B2が示されている。なお、図5、図6では、変位位置U1から変位位置U2への変位量を誇張して示している。また、積層ゴム10は、図2に示す変形パターンに従って変位位置U1(x1、y1)から変位位置U2(x2、y2)へ変位する。
更新曲線B1は、積層ゴム10が有する特性に基づいて移動原点S1を中心とした半径Lの円として定義され、移動原点S1は、所定時刻T2における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)が更新曲線B1から外れたときに、積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)と移動原点S1とを結ぶ線e(直線)上に沿って移動するように定義されている。具体的には、図5に示すように所定時刻T1における変位位置U1(x1、y1)から所定時刻T2における変位位置U2(x2、y2)へ積層ゴム10が移動する場合、変位位置U2(x2、y2)が更新曲線Bの円周上又は円内にあるとき、移動原点S1は移動しない。他方、図6に示すように変位位置U2(x2、y2)が更新曲線B1の外側へ外れたとき、更新曲線B1との相対関係を維持しつつ変位位置U2(x2、y2)と移動原点S1とを結ぶ線e上に沿って移動原点S1が移動する。移動原点S1が移動した場合、移動後の新たな変位位置(平面位置)を移動原点S2とし、この移動原点S2を基点として変位位置U2(x2、y2)上に更新曲線B2を形成する。なお、更新曲線B1、B2は、同じ大きさ、形状の円である。
水平1方向試験では、積層ゴム10を特定方向にのみ変位させるため静止原点O、移動原点S1、S2、及び変位位置U1、U2が同一直線上に並んでしまい、復元力成分F、Fが重なり合うためこれらの復元力成分F、Fを分離することができない。これに対して、本実施形態では水平2方向載荷試験を行うことにより、復元力成分F、Fを異なる向きのベクトルとして抽出できるため、復元力Fを復元力成分F、Fに分離することができる。
次に、図7〜図9に基づいて、復元力Fを分離する方法について説明する。図7〜図9には、所定時刻T2における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)における復元力Fが示されている。なお、図7〜図9では、変位位置U1から変位位置U2への変位量を誇張して示している。
図7では、所定時刻T2における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)が更新曲線B1の円内にあるため移動原点S1が移動していない。また、図8では、所定時刻T2における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)が更新曲線B1の円周上にあるため移動原点S1が移動していない。従って復元力Fは、静止原点Oへ向かう復元力成分Fと移動原点S1へ向かう復元力成分FS1とに分離されている。これに対して図9では、所定時刻T2における積層ゴム10の変位位置U2(x2、y2)が更新曲線B1を越えて更新曲線B1から外れたため、変位位置U2(x2、y2)と移動原点S1と結ぶ線eに沿って移動原点S1を移動させ、移動後の新たな位置を移動原点S2とし、この移動原点S2を基点として変位位置U2(x2、y2)上に更新曲線B2が形成されている。従って、復元力Fは、静止原点Oへ向かう復元力成分Fと移動原点S2へ向かう復元力成分FS2とに分離されている。
本実施形態の復元力特性同定方法では、このように所定時刻における積層ゴム10の復元力Fを静止原点Oへ向かう復元力成分Fと移動原点Sへ向かう復元力成分Fとに分離し、分離された復元力成分F、Fを別々にモデル化して積層ゴム10の復元力特性を同定する。
図10(A)及び図10(B)には、それぞれ復元力成分F、復元力成分Fの同定結果の一例が示されている。図10(A)は、縦軸に復元力成分F、横軸に静止原点Oからの距離Rをとり、各時刻における積層ゴム10の復元力Fを分離して得られた復元力成分Fをプロットしたものである。これらのプロットを、最小二乗法を用いて図中に示す曲線に近似し、静止原点Oへ向う復元力成分Fを距離Rに対して同定している。
他方、図10(B)は、縦軸に復元力成分F、横軸に静止原点Oからの距離Rと積層ゴム10に載荷した鉛直荷重Nとの積をとり、各時刻における積層ゴム10の復元力Fを分離して得られた復元力成分Fをプロットしたものである。これらのプロットを、最小二乗法を用いて図中に示す直線に近似し、移動原点Sへ向う復元力成分Fを距離Rと鉛直荷重Nとの積に対して同定している。
このように、復元力Fを2つの復元力成分F、Fに分離することで、各復元力成分F、Fの同定が容易となり、積層ゴム10の復元力特性の同定精度が向上する。即ち、一般的に積層ゴム等の免震アイソレータの復元力特性は複雑な曲線を描くことが多く、この曲線を所定の関数で正確にモデル化することは困難であるところ、部材の復元力を2つの各復元力成分F、Fに分離して別々の関数でモデル化することで各復元力成分F、Fのモデル化が容易となり、それぞれの同定精度が向上する。これにより、復元力成分Fの特性モデルと復元力成分Fの特性モデルとを合成して得られる積層ゴム10の復元力特性の同定精度が向上する。
また、復元力成分Fの特性モデルは積層ゴム10の弾性特性を示し、復元力成分Fの特性モデルは塑性特性、粘性特性等の積層ゴム10のエネルギー吸収特性(弾性特性を含む場合もある)を示している。従って、積層ゴム10が有する特性の本質の見極めが容易となる。
更に、復元力Fを2つの復元力成分F、Fに分離することで、これらの復元力成分F、Fをその特性に応じた別々の指標(代表因子)、例えば、温度、速度、鉛直荷重、経年変化等で整理することができる。図10(A)及び図10(B)に示す同定結果では、復元力成分Fを距離Rで整理し、復元力成分Fを距離Rと鉛直荷重Nとの積で整理している。従って、従来のように復元力Fを分離しない場合と比較し、各復元力成分F、Fの同定が容易となると共に同定精度が向上する。
なお、上記実施形態では、積層ゴム10の復元力特性を同定する場合を例に説明したがこれに限らない。例えば、弾性すべり支承、剛すべり支承、転がり支承等の免震アイソレータに適用しても良いし、粘性ダンパー、摩擦ダンパー、粘弾性ダンパー、弾塑性ダンパー等の各種のダンパーに適用しても良い。剛すべり支承等では、移動原点から更新曲線までの距離がゼロとなり、移動原点Sと更新曲線とが一致する場合がある。この場合、移動原点Sへ向かう復元力成分Fは、剛すべり支承の移動方向と同一方向に向かう復元力成分として分離される。また、粘性体のように速度に依存して抵抗力(復元力)を発揮する部材では、図3におけるX軸、Y軸にそれぞれ速度をとって復元力Fを復元力成分F、Fに分離しても良い。
また、軸力を負担する軸力部材、例えば、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造等の柱、杭、耐震壁、耐力壁に対しても適用可能である。特に、免震アイソレータや鉄筋コンクリート造の柱はその復元力特性が複雑な曲線を描く場合が多く、本実施形態に係る復元力特性同定方法が適している。更に、試験用のテストピース等の材料や、建材以外の部材に対しても適用可能である。このように本実施形態に係る復元力特性同定方法は、弾性特性を有し且つ塑性特性及び粘性特性の少なくも一方の特性を有する種々の部材の復元力特性の同定方法として使用可能である。
更に、更新曲線は円形に限らず、同定対象となる部材の特性や形状に応じて移動原点との相対関係を適宜決定すれば良く、様々な大きさ、形状に定義可能である。例えば、図11に示すような移動原点S1、S2と所定の相対関係(距離M)を有する更新曲線C1、C2として定義することも可能である。
また、上記実施形態では、水平2方向載荷試験により、積層ゴム10のX軸方向の変位量x、Y軸方向の変位量y、X軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fを計測したがこれに限らず、例えば、設置済みの免震アイソレータに対して観測等を行い、実際の地震力を入力としてX軸方向の変位量x、Y軸方向の変位量y、X軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fを計測しても良い。
また、実施形態に係る復元力特性同定方法をプログラム化し、コンピュータによる演算処理によって対象部材の復元力特性を同定しても良い。一例について具体的に説明すると、入力装置、出力装置、外部記憶装置、及びコンピュータを備えた同定装置を構成する。入力装置は、マウス,キーボード等を含み、出力装置はディスプレイ,プリンタ等を含み、外部記憶装置は、CD−ROM等の記録媒体が着脱可能に構成される。また、コンピュータはCPU、ROM、RAMなどを含んで構成され、各種データ、信号の授受を行うと共に、ROMに記憶されたプログラムを実行する。なお、ROMには、復元力特性同定プログラム、静止原点の位置情報、及び一般的な最小二乗法演算プログラムが予め記憶されている。
ここで、復元力特性同定プログラムの処理を機能的に分けると、データ読出手段、復元力分離手段、復元力成分同定手段に分けられ、データ読出手段、復元力分離手段、復元力成分同定手段の順で実行される。
データ読出手段は、外部記憶装置に入力された水平2方向載荷試験による同定対象部材(上記実施形態では、積層ゴム10)の各時刻における平面位置情報(X軸方向の変位量x、Y軸方向の変位量y)及び復元力情報(X軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fy)を読み出すと共にコンピュータのRAMに記憶して処理を終了する。
復元力分離手段は、先ず、第1ステップとして、入力装置に入力されたパラメータとしての移動原点、及び更新曲線の情報(例えば、更新曲線が円形である場合、当該円形の半径)及びROMに記録された静止原点の位置情報を読み出す。次に、第2ステップとしてコンピュータのRAMに記憶された所定時刻(例えば、所定時刻T1)における平面位置情報と時系列的に次の平面位置情報(例えば、所定時刻T2)とを比較し、所定時刻T2における平面位置が更新曲線から外れるか否かを判定する。この判定が否定された場合、第3ステップとして、所定時刻T2における復元力情報(X軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fy)を静止原点へ向かう第1復元力成分と移動原点に向かう第2復元力成分とに分離し、それぞれの第1復元力成分、第2復元力成分をRAMに記憶する。第2ステップにおける判定において、判定結果が肯定された場合、第4ステップとして、所定時刻T2における変位位置と移動原点とを結ぶ線上に沿って当該移動原点を移動させ、移動後の位置を新たな移動原点として所定時刻T2における変位位置上に更新曲線を形成し、この新たな移動原点をRAMに記憶し直す。そして、所定時刻T2における復元力情報(X軸方向の復元力成分F、Y軸方向の復元力成分Fy)を静止原点へ向かう第1復元力成分と新たな移動原点に向かう第2復元力成分とに分離し、それぞれの第1復元力成分、第2復元力成分をRAMに記憶する。上記第2ステップから第4ステップをRAMに記憶された所定時刻における平面位置情報がなくなるまで繰り返し、平面位置情報がなくなったら処理を終了する。
復元力成分同定手段は、先ず、第1ステップとして、入力装置又は外部記憶装置に入力されたパラメータとしての各第1復元力成分、第2復元力成分の指標情報(例えば、静止原点からの距離、温度、速度、経年変化等)を読み出し、RAMに記憶する。次に、第2ステップとしてRAMに記憶された所定時刻における第1復元力成分、第2復元力成分を読み出し、各第1復元力成分、第2復元力成分に対応する指標情報に対して整理し、RAMに記憶する。次に、第3ステップとして、一般的な最小二乗法演算プログラムをサブルーチンとして展開し、指標情報によって整理された第1復元力成分、第2復元力成分を所定の直線、又は曲線等に収束させ、収束した所定の直線又は曲線を出力装置に出力すると共に関数化してRAMに記憶し、処理を終了する。
このような同定装置において同定対象部材の復元力特性を同定しても良い。なお、上記同定装置は、一例であって、不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が可能である。
次に、実際の水平2方向載荷試験から得られた測定値に対して本発明の復元力特性同定方法を適用し、積層ゴムの復元力特性をモデル化した結果を示す。
<試験条件>
水平2方向載荷試験では、試験体としての円形の積層ゴム(直径1300mm、ゴム総厚さ261mm、ゴムの材料:高減衰ゴム)に、鉛直荷重1860トンを載荷した状態で積層ゴムに水平2方向の水平荷重を載荷し、図11に示す変形パターンにより20、22、24、26、28、30の順で積層ゴムを変形させた。そして、水平荷重の載荷開始から所定時刻毎に積層ゴムのX軸方向の変位量、Y軸方向の変位量、X軸方向の復元力、及びY軸方向の復元力を計測した。なお、積層ゴムには、鉛直油圧ジャッキ、水平油圧ジャッキにより鉛直荷重、水平荷重を載荷した。
図13(A)及び図13(B)は、水平2方法載荷試験により得られた積層ゴムの荷重―変形関係(実測値)を示し、図12(A)は、X軸方向の荷重−変形関係を示し、図12(B)はY軸方向の荷重−変形関係を示している。
<モデル化>
更新曲線を半径65mm(図5における半径Lに相当)の円として本発明の復元力特性同定方法を適用し、積層ゴムの復元力特性のモデル化を行った。具体的には、解析プログラムを用いて、各時刻におけるX軸方向の復元力、Y軸方向の復元力として計測された復元力Fを静止原点Oへ向う復元力成分Fと移動原点Sへ向う復元力成分Fに分離した。なお、更新曲線の半径は、各時刻における復元力成分F、Fにばらつきがなくなるように半径を変更しながら繰り返し復元力成分F、Fを算出し、最適値(65mm)を決定した。なお、最適値の65mmは、載荷試験に用いた免震アイソレータの25%せん断ひずみに相当する値である。
図14(A)及び図14(B)には、それぞれ復元力成分F、復元力成分Fの同定結果が示されている。図14(A)は、縦軸に復元力成分F、横軸に静止原点Oからの距離Rをとり、解析プログラムから得られた各時刻における復元力成分Fをプロットしたものである。図中の実線は、プロットを最小二乗法を用いて同定した復元力成分Fの同定結果(特性モデル)であり、式(1)及び式(2)によって表される。
R<300の場合 F=R ・・・ (1)
300≦Rの場合 F=1.4R−120 ・・・ (2)
図14(B)は、縦軸に復元力成分F、横軸に静止原点Oからの距離Rをとり、解析プログラムから得られた各時刻における復元力成分Fをプロットしたものである。図中の実線は、プロットを最小二乗法を用いて同定した復元力成分Fの同定結果(特性モデル)であり、式(3)及び式(4)によって表される。
R<261.5の場合 F=0.3R+320 ・・・ (3)
261.5≦Rの場合 F=0.95R+150 ・・・ (4)
<モデルの評価>
モデル化された式(1)〜式(4)を用いて、試験体である積層ゴムに対して水平2方向載荷試験のシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、式(1)〜式(4)に対して図12に示す変形パターンをパラメータとして付与し、距離Rを変化させて得られる復元力成分F、Fを合成した復元力Fから、各時刻における積層ゴムのX軸方向の復元力成分F及びY軸方向の復元力成分Fを算出した。
図15(A)及び図15(B)は、上記シミュレーションによって得られた積層ゴムの荷重―変形関係を示し、図15(A)は、X軸方向の荷重−変形関係を示し、図15(B)はY軸方向の荷重−変形関係を示している。
図15(A)及び図15(B)は、それぞれ図13(A)及び図13(B)を良く模擬しており、上記式(1)〜式(4)のモデル化が妥当であることが確認できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法の同定対象となる積層ゴムを建物に設置した場合の概略図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における水平2方向試験の載荷パターンを示す図である。 本発明の実施形態に係る積層ゴムの変位位置と移動原点との関係を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における力学モデルの概略を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 (A)は、本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法を適用してモデル化された第1復元力成分の特性曲線であり、(B)は、本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法を適用してモデル化された第2復元力成分の特性曲線(直線)である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法の変形例における移動原点と更新曲線との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法が適用されたシミュレーションで使用した水平2方向載荷試験における載荷パターンを示す図である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法が適用されたシミュレーションで使用した水平2方向載荷試験から得られた実測値であり、(A)はX軸方向の荷重−変形関係を示し、(B)はY軸方向の荷重−変形関係である。 (A)は、本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法が適用されたシミュレーションによってモデル化された第1復元力成分の特性曲線であり、(B)は、本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法が適用されたシミュレーションによってモデル化された第2復元力成分の特性曲線である。 本発明の実施形態に係る復元力特性同定方法が適用されたシミュレーションによってモデル化された積層ゴムの復元力特性であり、(A)はX軸方向の復元力特性であり、(B)はY軸方向の復元力特性である。 従来の水平1方向載荷試験に基づいてモデル化された免震アイソレータの復元力特性である。
符号の説明
10 積層ゴム(部材)
14 建物(躯体)
復元力成分(第1復元力成分、弾性復元力成分)
復元力成分(第2復元力成分、塑性復元力成分)
O 原点(静止原点)
S 移動原点
U 変位位置

Claims (4)

  1. 部材に水平2方向の力が加えられて変位したときの前記部材の復元力を、
    前記部材の変位位置から、該部材が変位する前の静止原点へ向かう第1復元力成分と、
    前記部材の変位位置から、前記静止原点以外の移動原点へ向かう第2復元力成分と、
    に分離して前記部材の復元力特性を同定するとき、
    前記部材の変位位置が前記移動原点を基点とする更新曲線内を外れて新たな位置に移動したときに、前記部材の新たな変位位置と該移動原点とを結ぶ線上に沿って前記移動原点を移動させた位置を新たな移動原点として前記部材の新たな変位位置上に前記更新曲線を形成する復元力特性同定方法。
  2. 前記部材は、該部材の上に配置される躯体を支持すると共に外力によって水平方向に変形する軸力部材である請求項1に記載の復元力特性同定方法。
  3. 前記軸力部材は、免震アイソレータである請求項2に記載の復元力特性同定方法。
  4. 前記軸力部材は、鉄筋コンクリート造の柱である請求項2に記載の復元力特性同定方法。
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