JP2010091154A - 犯人捕獲用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】犯人の視界を遮断ことにより犯人を捕らえることができて、安全かつ確実に犯人を捕獲することができる犯人捕獲用具を提供する。
【解決手段】開口部を有し、犯人の頭部を覆った状態で、犯人の外部の視界を遮断する袋状の捕獲網1と、開口部に取付けられる骨部材2と、骨部材2に取付けられる握柄3とを備えた犯人捕獲用具である。骨部材2が犯人の頭部を上方から下方に通過して、捕獲網1に犯人の頭部が入ったとき、捕獲網1にて犯人の外部の視界を遮断するとともに、骨部材2が犯人の首部の径に沿って縮径して開口部が縮まって、犯人の頭部の捕獲網1からの抜けを規制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、犯人捕獲用具に関する。
従来から、凶悪犯を取り押さえるために、握柄の先端に略U字形に湾曲した捕捉部を備えた捕捉器具が知られている。この捕捉器具は、一般には刺股(さすまた)と呼ばれ、略U字形の捕捉部で犯罪者等の胴部などを押え付けて身動きができないようにして使用するものである(特許文献1)。
特開2005−351565号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、犯人の体の一部を押さえるのみであり、視界を塞ぐことはできない。このため、凶器(例えば、銃や刃物等)を所持する犯人を押さえても、実際に捕獲するまでの間に凶器を使用される可能性があり、捕獲作業に危険を伴う。また、犯人の腕力が使用者の腕力よりも上回る場合等には、犯人は捕捉部を掴んで回転させる等して捕捉部から容易に抜けられてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、犯人の視界を遮断することにより犯人を捕らえることができて、安全かつ確実に犯人を捕獲することができる犯人捕獲用具を提供する。
本発明の犯人捕獲用具は、開口部を有する袋状の捕獲網と、この開口部に取付けられる骨部材と、骨部材に取付けられる握柄とを備えた犯人捕獲用具であって、前記骨部材が犯人の頭部を上方から下方に通過して、前記捕獲網に犯人の頭部が入ったとき、捕獲網にて犯人の外部の視界を遮断するとともに、骨部材が犯人の首部の径に沿って縮径して前記開口部が縮まって、犯人の頭部の捕獲網からの抜けを規制するものである。
本発明の犯人捕獲用具では、捕獲網に犯人の頭部が入ると、捕獲網にて犯人の外部の視界が遮断される。しかも、骨部材が犯人の首部の径と略同一の径となるように縮径することにより、捕獲網の開口部が縮径して、犯人の頭部が捕獲網から抜けるのを規制することができる。
前記骨部材は、板ばねにて構成することができるため、骨部材は犯人の首部に沿って柔軟に変形することができる。
前記骨部材は、ループ状の本体部と、この本体部から連設されて直線部に延びる操作部とからなり、前記操作部に対して引張力を付与することにより本体部を縮径させることができる。
前記握柄に、催涙ガスが封入されたガス供給部を設け、催涙ガスが、ガス供給部から握柄を介して捕獲網に供給することができる。これにより、捕獲網の中に催涙ガスを充満させることができる。
本発明の犯人捕獲用具によれば、犯人は外部の視界が遮断されることにより、犯人の行動の自由を奪うことができて、その間に犯人を捕獲することができる。これにより、実際に犯人を捕獲するまでの間、安全かつ確実に犯人を捕獲することができる。また、頭部が捕獲網から抜けるのを規制することにより、長時間、犯人の行動の自由を奪うことができて、犯人の逃走を防止することができ、一層安全かつ確実に犯人を捕獲することができる。
前記骨部材を板ばねにて構成すると、骨部材は犯人の首部に沿って柔軟に変形することができるため、骨部材が首部に密着し、首部から外れるのを防止することができる。これにより、犯人の視界を効果的に遮断することができる。
前記骨部材の操作部を操作して引張力を付与することにより、骨部材を縮径させることができるため、容易かつ短時間に骨部材を縮径させることができ、犯人を捕らえ易いものとできる。
捕獲網の中に催涙ガスを充満させることにより、催涙ガスを吸った犯人は身動きがとれない状態となって、その場からの逃走を一層防止することができ、一層犯人を捕獲しやすくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の第1実施形態の犯人捕獲用具は、図1に示すように、開口部8をする袋状の捕獲網1と、この開口部8に取付けられる骨部材2と、骨部材2に取付けられる握柄3とを備え、前記捕獲網1にて犯人の頭部を覆って犯人を捕獲するものである。
捕獲網1は、開口部8を有する袋体であり、犯人を捕獲する際に犯人の頭部を覆うものである。この袋体は、例えば黒色のメッシュ布から構成されている。これにより、犯人の頭部を覆った状態では、犯人の視界を遮断するとともに、犯人の呼吸を確保することができる。
骨部材2は、図1に示すように、2本の板ばねから構成されている。骨部材2は、ループ状の本体部4と、この本体部4から連設されて直線部に延びる一対の操作部5a、5bとからなる。握柄3は、図1に示すように、円筒体からなる棒状の柄本体11と、柄本体11よりも径が小さく、柄本体11に沿って一体的に延びる柄副体19(図2参照)とで構成される。また、骨部材2の本体部4と操作部5とをガイドする一対のガイドパイプ18a、18bが設けられている。すなわち、ガイドパイプ18a、18bは円弧部6a、6bと直線部7a、7bとからなり、直線部7a、7bが握柄3の先端部に沿って内部に配置され、円弧部6a、6bが握柄3の先端部から突出するように円弧状に配置されている。そして、円弧部6a、6bに本体部4の一部が挿通されるとともに、直線部7a、7bに操作部5a、5bの一部が挿通されることによって、本体部4をループ状にガイドするとともに、操作部5a、5bを直線状にガイドしている。
本体部4は、犯人を捕獲する際、犯人の首部近傍の外周に配設されものである。本体部4の先端部には連結金具21を有しており、この連結金具21で板ばねの一端部2aが連結されている。これにより、連結金具21を外すと骨部材2の一端部2a同士の固定状態が解除されて、容易に捕獲網の取り外しを行うことができる。操作部5a、5bは、握柄1の内部に直線状に設けられている。骨部材2の一端部2a近傍には、骨部材2の外面を覆う弾性体22が設けられており、弾性体22に対向する位置に、相対面するように弾性体23を設けている。弾性体22、23としては、例えば、スポンジ等にて構成される。捕獲網に犯人の頭部が入ったとき、弾性材22は首部の前方に対応し、弾性材23は首部の後方に対応することになる。これにより、弾性材22、23にて、犯人の首部を傷つけることなく、犯人を捕獲することができる。
握柄3の先端部にガイドパイプ18a、18bの直線部7が取付けられ、この握柄3の先端からガイドパイプ18a、18bの円弧部6が突出している。握柄3の中間部には、柄本体11から垂直に突設するグリップ17を設けている。柄本体11の内部には、骨部材2の一対の操作部5a、5bと、操作部5a、5bの一端部が連結されるスライドロッド13と、スライドロッド13に連結されるスプリング(圧縮ばね)14が設けられている。スライドロッド13には、スライドロッド13から垂直に突設するレバー16が連結されており、レバー16は、柄本体11の外径面から突出している。すなわち、柄本体11の外径面には、図3に示すように、軸方向に沿って溝12が設けられている。この溝12の軸方向両端部には、さらに周方向溝20a、20bが設けられている。これにより、レバー16を溝12に沿ってスライドさせることができるとともに、溝12の軸方向両端部にてレバー16をロックすることができる。握柄3は、例えば全長約1.2mとしており、犯人の捕獲に適切な長さとしている。
自由状態では、スプリング14が最も伸びており、レバー16は本体部側へ位置している。一方、レバー16を反本体部側にスライドさせると、スプリング14が縮んで一対の操作部5a、5bを反本体部側に引張ることができて、本体部4が人の首部の外周程度にまで縮径することになる。これにより、捕獲網1の開口部8が縮径して、人の外周程度にまで縮径することになる。そして、再びレバー16を本体部側にスライドさせると、スプリング14が伸びて一対の操作部5a、5bを本体部側に押圧することができる。これにより、本体部4が拡径して、捕獲網1の開口部8が拡径する。
柄副体19は、図2に示すように、柄本体11に沿って柄本体11と一体的に延びる長尺体である。柄副体19の一端部は、その先端縁が捕獲網1の内部に侵入している。また、柄副体19の他端部に、ガス供給部15が設けられている。このガス供給部15は、催涙ガスが封入されるガスボンベにて構成されている。犯人を捕獲した際、催涙ガスがガスボンベから柄副体19を通って捕獲網1に供給される。
次に、この犯人捕獲用具を用いて犯人を捕獲する方法を説明する。まず、使用者は、握柄1の持手側(反骨部材側)やグリップ17を持って、犯人の頭部の上方から骨部材2の本体部4を降下させて、犯人の頭部を上方から下方に通過させる。これにより、捕獲網1に犯人の頭部が入って、犯人の頭部を覆い、犯人の外部の視界が遮断される。
その後、使用者はレバー16を、溝12に沿って反骨部材側に引き寄せて、周方向溝20bに係合させる。これにより、スライドロッド13に連結された一対の操作部5a、5bも反骨部材側に引張られた状態でロックすることができる。そして、図4に示すように、本体部4が縮径して人の首部の径と略同一の径となる。これにより、捕獲網1の開口部8が縮径して、犯人の頭部が捕獲網1から抜けるのを規制することができる。
犯人を捕獲した際に、犯人が暴れる等の場合は、ガス供給部15から捕獲網1に催涙ガスを供給する。すなわち、犯人を捕獲した際、催涙ガスがガスボンベから柄副体19を通って捕獲網1に供給することにより、捕獲網内に催涙ガスを充満させる。
このように、本発明の第1実施形態の犯人捕獲用具は、犯人の外部の視界を遮断することにより、犯人の行動の自由を奪うことができて、その間に犯人を捕獲することができる。これにより、実際に犯人を捕獲するまでの間、安全かつ確実に犯人を捕獲することができる。また、頭部が捕獲網1から抜けるのを規制することにより、長時間、犯人の行動の自由を奪うことができて、犯人の逃走を防止することができ、一層安全かつ確実に犯人を捕獲することができる。
前記骨部材2を、板ばねにて構成すると、骨部材2は犯人の首部に沿って柔軟に変形することができるため、骨部材2が首部に密着し、首部から外れるのを防止することができる。これにより、犯人の視界を効果的に遮断することができる。
前記骨部材2の操作部5の端部を引張ることにより骨部材2を縮径させることができるため、容易かつ短時間に骨部材2を縮径させることができ、犯人を捕らえ易いものとなる。
捕獲網1の中に催涙ガスを充満させることにより、催涙ガスを吸った犯人は身動きがとれない状態となって、その場からの逃走を一層防止することができ、一層犯人を捕獲しやすくなる。
次に、図5は本発明の第2実施形態の犯人捕獲用具である。この場合、骨部材2は1本の板ばねから構成されており、捕獲網1の開口部に取付けられるものである。図5に示すように、ループ状の本体部4と、この本体部4から連設されて直線部に延びる一本の操作部5とからなる。また、一対のガイドパイプ18a、18bのうち、一方のガイドパイプ18aを柄副体11の外表面に固定するとともに、他方のガイドパイプ18bを柄本体11の内部に挿通している。そして、一方のガイドパイプ18aと他方のガイドパイプ18bとで柄副体19を挟持している。夫々のガイドパイプ18a、18bには、1本の骨部材2の一端部2aと他端部2bとが挿通されている。すなわち、一方のガイドパイプ18aには、骨部材2の一端部2aが挿通され、その端縁は柄副体19に固定されている。他方のガイドパイプ18bには、骨部材2の他端部2bが挿通され、その端縁はスライドロッド13に固定されている。これにより、1本の操作部5がスライドロッド13に固定されることになる。
次に、第2実施形態の犯人捕獲用具を用いて犯人を捕獲する方法を説明する。この場合、前記第1実施形態の犯人捕獲用具と同様の方法にて、捕獲網1に犯人の頭部が入って、犯人の頭部を覆い、犯人の外部の視界が遮断される。
その後、使用者はレバー16を、溝12に沿って反骨部材側に引き寄せる。これにより、スライドロッド13に連結された操作部5も反骨部材側に引張られる。そして、本体部4が縮径して人の首部の径と略同一の径となる。これにより、捕獲網の開口部が縮径して、犯人の頭部が捕獲網から抜けるのを規制することができる。
このように、第2実施形態の犯人捕獲用具では、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、図5に示す犯人捕獲用具において、図1〜図4に示す犯人捕獲用具と同様の構成については、図1〜図4と同一符号を付してその説明を省略する。
次に、図6は、本発明の第3実施形態の犯人捕獲用具である。この場合、骨部材2を縮径させる縮径機構を、握柄3の本体部側に設けている。縮径機構は、枢結部31を介して揺動する一対の揺動部材35a、35bと、揺動部材35a、35bの一端部の揺動を抑止する第1ストッパー部32a、32bと、揺動部材35a、35bの他端部の揺動を抑止する第2ストッパー部33と、揺動部材35a、35bの他端部の端縁に設けられて、揺動部材35a、35bを揺動させるワイヤー34a、34bとを備えている。揺動部材35a、35bは、通常は第1ストッパー部32a、32bに当接している一方、第2ストッパー部33には当接していない状態となっている。
この縮径機構を用いて骨部材2を縮径させる方法は、ワイヤー34a、34bを反本体部側へ引張ることにより、揺動部材35a、35bは枢結部31を中心に、図6の矢印Aに示すように、骨部材2を縮径させる方向に揺動する。すなわち、揺動部材35a、35bの一端部が互いに接近する方向に揺動する。そして、揺動部材35a、35bの他端部が第2ストッパー部33に当接することにより、揺動部材35a、35bのそれ以上の揺動が抑止される。これにより、骨部材2の本体部4(ループ)の一部がつままれた状態となって、人の首部の外周程度となる。
第4実施形態として、スプリング14に引張りばねを用いている。すなわち、自由状態では、スプリング14が最も縮んでおり、レバー16は反本体部側へ位置している。一方、レバー16を本体部側にスライドさせると、スプリング14が伸びて一対の操作部5a、5bを本体部側に引張ることができて、本体部4が拡径することになる。これにより、捕獲網1の開口部8が拡径することになる。そして、再びレバー16を反本体部側にスライドさせると、スプリング14が縮んで一対の操作部5a、5bを反本体部側に押圧することができる。これにより、本体部4が縮径して、捕獲網1の開口部8が縮径する。
次に、第4実施形態の犯人捕獲用具を用いて犯人を捕獲する方法を説明する。この場合、前記第1実施形態〜第3実施形態の犯人捕獲用具と同様の方法にて、捕獲網1に犯人の頭部が入って、犯人の頭部を覆い、犯人の外部の視界が遮断される。
その後、使用者はレバー16を、溝12に沿って反骨部材側に引き寄せる。これにより、スライドロッド13に連結された操作部5も反骨部材側に即座に引張られる。そして、本体部4が縮径して人の首部の径と略同一の径となる。これにより、捕獲網の開口部が縮径して、犯人の頭部が捕獲網から抜けるのを規制することができる。このように、第4実施形態の犯人捕獲用具では、前記第1実施形態〜第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、握柄3は、柄副体19を有さずに、柄本体11のみから構成してもよい。また、催涙ガスを封入したガス供給部15を有さないものであってもよい。握柄3の長さは、種々の長さとすることができ、材質は軽量なものであれば種々のものを使用することができる。グリップ17は1箇所に限らず、2箇所以上設けることもできる。さらには、握柄3の断面形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形等種々の形状を採用することができる。溝12の長さも種々の長さとすることができる。
捕獲網1の素材や色は、犯人の視界を遮断できるものであれば種々のものを使用できる。また、弾性体22、23は、骨部材2の全周にわたって設けることもできる。骨部材2は、板ばねの他ワイヤーであってもよい。
本発明の第1実施形態を示す犯人捕獲用具の透視図である。 本発明の第1実施形態を示す犯人捕獲用具の透視図である。 前記図1の拡大平面図である。 前記図1の犯人捕獲用具の骨部材が縮径した状態を示す要部拡大平面図である。 本発明の第2実施形態を示す犯人捕獲用具の透視図である。 本発明の第3実施形態を示す犯人捕獲用具の要部拡大平面図である。
符号の説明
1 捕獲網
2 骨部材
3 握柄
4 本体部
5 操作部
15 ガス供給部

Claims (4)

  1. 開口部を有する袋状の捕獲網と、この開口部に取付けられる骨部材と、骨部材に取付けられる握柄とを備えた犯人捕獲用具であって、
    前記骨部材が犯人の頭部を上方から下方に通過して、前記捕獲網に犯人の頭部が入ったとき、捕獲網にて犯人の外部の視界を遮断するとともに、骨部材が犯人の首部の径に沿って縮径して前記開口部が縮まって、犯人の頭部の捕獲網からの抜けを規制することを特徴とする犯人捕獲用具。
  2. 前記骨部材は、板ばねにて構成されたことを特徴とする請求項1の犯人捕獲用具。
  3. 前記骨部材は、ループ状の本体部と、この本体部から連設されて直線部に延びる操作部とからなり、前記操作部に対して引張力を付与することにより本体部を縮径させることを特徴とする請求項1又は請求項2の犯人捕獲用具。
  4. 前記握柄に、催涙ガスが封入されたガス供給部を設け、催涙ガスが、ガス供給部から捕獲網に供給されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項の犯人捕獲用具。
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