JP2010090933A - 摩擦係合装置 - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
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Abstract

【課題】装着作業の簡単化および作業時の誤装着を効果的に防止することができる摩擦係合装置を提供する。
【解決手段】ケースの内周面を軸方向に伸びるスプライン部に係合する外側係合部451を有し、ケースに対し軸方向に移動自在に装着された4枚の大径摩擦プレート45と、リングギヤのドラム部の外周面を軸方向に伸びるスプライン部に係合する内側係合部を有し、各大径摩擦プレート45の間に配置されてドラム部に対し軸方向に移動自在に装着された3枚の小径摩擦プレートとを備えている。そして、各大径摩擦プレート45の外側係合部451に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着され、その互いに隣接する大径摩擦プレート45,45同士の間隔を軸方向に広げる方向へばね力を発生させるリボンスプリング6を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用の自動変速機などの動力伝達系に組み込まれてクラッチやブレーキを構成する摩擦係合装置に係る。
一般に、エンジン出力を駆動車輪に伝達する動力伝達系は、発進クラッチ、変速機、推進軸、終減速装置などの種々の装置によって構成される。また、車両の走行状態に応じて自動的に変速操作を行う自動変速機には、変速機構としてプラネタリギヤなどを有し走行状態に応じて所定の変速段に切り換えるようにした遊星歯車式の自動変速機と、変速比を走行状態に応じて無段階に設定する無段変速機(CVT)とがある。
そして、自動変速機には動力伝達経路を選択して変速段を設定するために、複数枚の環状の摩擦プレートを有する摩擦係合装置が組み込まれている。このような摩擦係合装置では、大径のクラッチドラムと、この内部に配置された小径のクラッチハブと、クラッチドラムにスプライン嵌合された複数の大径摩擦プレートと、クラッチハブにスプライン嵌合された複数の小径摩擦プレートとを備えている場合には、大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとを係合させるとクラッチドラムとクラッチハブとが締結されて回転動力を伝達することになり、クラッチと言われる。一方、トランスミッションケースなどに固定された大径の筒体と、この内部に配置された小径のブレーキハブと、筒体にスプライン嵌合された複数の大径摩擦プレートと、ブレーキハブにスプライン嵌合された複数の小径摩擦プレートとを備えている場合には、大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとを係合させるとブレーキハブは固定されることになり、ブレーキと言われる。
また、無段変速機には発進装置からの回転動力を正方向と逆方向とに切り換えるための前後進切換装置が設けられており、この前後進切換装置は、遊星歯車機構の動力回転方向を切り換えるために、クラッチとブレーキが設けられている。そして、四輪駆動車の動力伝達系には、前輪と後輪とに駆動力を配分するために、センタデファレンシャル装置が使用されており、このセンタデファレンシャル装置にも摩擦係合装置が組み込まれるものがある。
ところで、摩擦係合装置は、大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとを係合状態にするために油圧によって作動するピストンを有し、このピストンによって大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとを軸方向に押圧すると係合状態となる。一方、ピストンの油圧を開放すると、大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとの押圧荷重が抜かれ、これによって締結が解除される解放状態となる。
その場合、摩擦係合装置を解放動作させた際に、大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとの接触による引きずり抵抗が発生することがある。特に、車両の動力伝達系に複数用いられる湿式多板の摩擦係合装置にあっては、係合時に大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとの間から作動油が押し出された状態となっており、解放動作時には大径摩擦プレートと小径摩擦プレートとの間が作動油で満たされていないため、大きな引きずり抵抗が発生し、駆動力の伝達効率を低下させるおそれがある。
そこで、大径摩擦プレートおよび小径摩擦プレートのうちの軸方向に一枚多くかつ軸線方向外側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に、その互いに隣接する一方の各摩擦プレートの間隔を軸方向へ広げるようにばね力を発生させるばねクリップを装着し、押圧荷重が抜かれたときに互いに隣接する上記一方の各摩擦プレートの間隔を広げて引きずり抵抗を減少させるようにした摩擦係合装置が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−13996号公報
ところが、上記従来のものでは、大径摩擦プレートおよび小径摩擦プレートのうちの軸方向に一枚多くかつ軸方向両側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に対し装着されるばねクリップは、その互いに隣接する一方の摩擦プレート同士の間隔を広げるようにばね力を発生させるものであるため、上記一方の摩擦プレートにばねクリップを装着するに当たり、ばねクリップを装着した摩擦プレートと隣接する摩擦プレートにばねクリップを装着することができず、互いに隣接する摩擦プレートの係合部に対しばねクリップを一つ飛ばしで装着、つまりばねクリップを装着した摩擦プレートとばねクリップを装着しない摩擦プレートとを交互に隣接させる必要がある。しかも、上記一方の摩擦プレートの荷重バランスを円滑に保つ上で、ばねクリップを上記一方の各摩擦プレートの周方向同位相の位置に装着する必要もある。そのため、ばねクリップの装着作業が非常に煩わしいものとなる上、その作業時にばねクリップを装着し忘れるといった誤装着が発生するおそれもある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、装着作業の簡単化および作業時の誤装着を効果的に防止することができる摩擦係合装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、摩擦係合装置として、内周面に軸方向に伸びる外側係合溝が形成された大径筒体と、上記大径筒体の内部に配置され、外周面に軸方向に伸びる内側係合溝が形成された小径筒体とを備える。更に、外周部に上記外側係合溝に係合する係合部を有し、上記大径筒体に軸方向に移動自在に装着された複数の環状の大径摩擦プレートと、内周部に上記内側係合溝に係合する係合部を有し、上記各大径摩擦プレートに対し軸方向に交互に配置されて上記小径筒体に軸方向に移動自在に装着された複数の環状の小径摩擦プレートとを備えている。そして、上記各外側摩擦プレートおよび上記各内側摩擦プレートのうちの一方の各摩擦プレートを、上記各内側摩擦プレートおよび上記各外側摩擦プレートのうちの他方の各摩擦プレートよりも一枚多くかつ上記他方の各摩擦プレートよりも軸方向外側に配置し、その一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されて互いに隣接する上記一方の各摩擦プレート同士の間隔を軸方向に広げる方向へばね力を発生させるリボンスプリングを備えている。
この特定事項により、互いに隣接する摩擦プレート同士の間隔を軸方向へ広げるようにばね力を発生させるリボンスプリングが、各外側摩擦プレートおよび各内側摩擦プレートのうちの他方の各摩擦プレートよりも一枚多くかつ軸方向外側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されているので、一方の各摩擦プレートの係合部にばねクリップを装着していたもののように、ばねクリップを装着した摩擦プレートとばねクリップを装着しない摩擦プレートとを交互に隣接させる必要がない。しかも、リボンスプリングが全ての大径摩擦プレートおよび小径摩擦プレートのうちの一枚多くかつ軸方向外側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されていることにより、ばねクリップを上記一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置に個別に装着する必要がなく、リボンスプリングを上記一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置に装着すれば、全ての大径摩擦プレートまたは小径摩擦プレートの係合部に対する周方向同位相の位置への装着が完了する。これにより、リボンスプリングの装着作業が非常に簡単に行うことが可能となる上、その作業時にリボンスプリングが確実に装着され、リボンスプリングの装着忘れといった誤装着が発生することもない。
特に、上記各外側摩擦プレートおよび上記各内側摩擦プレートのうちの一枚多くかつ軸方向外側に配置される上記一方の各摩擦プレートの係合部に対する上記リボンスプリングの装着方向を特定するものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、上記リボンスプリングを、上記一方の各摩擦プレートの係合部に対し半径方向外方または周方向から装着している。
この特定事項により、リボンスプリングは、各大径摩擦プレートおよび各小径摩擦プレートを組み付けた状態で、各外側摩擦プレートおよび各内側摩擦プレートのうちの一枚多くかつ軸方向外側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に対し半径方向外方または周方向から簡単に装着されることになり、リボンスプリングの装着作業の簡単化をより一層図ることが可能となる。
以上、要するに、互いに隣接する摩擦プレート同士の間隔を軸方向へ広げるようにばね力を発生させるリボンスプリングを、各外側摩擦プレートおよび各内側摩擦プレートのうちの他方の各摩擦プレートよりも一枚多くかつ軸方向外側に配置される一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着することで、リボンスプリングの装着作業を非常に簡単に行うことができる上、その作業時にリボンスプリングを確実に装着させてリボンスプリングの誤装着を効果的に防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る摩擦係合装置を用いた車両用自動変速機1の骨子図である。この図1において、車両用自動変速機1は、入力軸11、第1遊星歯車装置12、第2遊星歯車装置13、第3遊星歯車装置14、カウンタドライブギヤ15、カウンタドリブンギヤ16、カウンタ軸17、出力ギヤ18、クラッチC1、C2、およびブレーキB1〜B3等を備えて構成されている。なお、第1ないし第3遊星歯車装置12、13、14、カウンタドライブギヤ15、クラッチC1、C2、およびブレーキB1〜B3は、入力軸11に対して略対称に構成されているので、図1では、それら入力軸11に対して略対称に構成されている部材の入力軸11よりも下側の部分は省略して示している。
第1遊星歯車装置12、第2遊星歯車装置13、第3遊星歯車装置14は、構成要素として、それぞれサンギヤS1、S2、S3、リングギヤR1、R2、R3、およびキャリヤCA1、CA2、CA3を備えており、クラッチC1、C2、ブレーキB1〜B3により、それらの構成要素が互いに或いはケース21に、選択的に連結される。
入力軸11とカウンタ軸17は互いに平行に配置され、入力軸11回りに回転するカウンタドライブギヤ15と、そのカウンタドライブギヤ15と常時噛み合い、カウンタ軸17回りに回転するカウンタドリブンギヤ16とにより、平行軸歯車対22が構成される。出力ギヤ18は、カウンタ軸17の軸端に固定されて差動歯車装置23と噛み合わされている。
図2は、車両用自動変速機1の一部を示す断面図である。カウンタドライブギヤ15は、円筒形の軸部31と、その軸部31の軸方向一側(図2では右側)の端に設けられ、軸部31に対して略垂直に突き出す歯車部32から構成されている。ケース21には、歯車部32に隣接する位置において軸部31に向かって突き出す支持壁33が形成されており、軸部31は、その軸部31の外周側に設けられたベアリング34,34を介して、支持壁33に回転可能に支持されている。
入力軸11は、図示しないトルクコンバータに連結される第1入力軸111と、その第1入力軸111にスプライン嵌合される第2入力軸112とから成り、第2入力軸112の外周側には、第2入力軸112に対して相対回転可能に第1中間軸35が設けられている。さらに、第1中間軸35の外周には、第1遊星歯車装置12のキャリヤCA1がスプライン嵌合されている。
カウンタドライブギヤ15の歯車部32は、外周部321が内周部322よりも広幅とされている。また、外周部321の軸方向中心は内周部322の軸方向中心よりも支持壁33とは反対側に位置させられている。すなわち、外周部321は内周部322に対して、支持壁33とは反対側に突き出している。また、外周部321の支持壁33側の側面は、その支持壁33において最も外周部321側に突き出している部分の端面と略一致している。
軸部31の内周面には、第3遊星歯車装置14のサンギヤS3(図2には図示せず)に連結された第2中間軸36がスプライン嵌合されており、その第2中間軸36の第1遊星歯車装置12側の端には、カウンタドライブギヤ15が第1遊星歯車装置12側へ移動するのを禁止するためのナット37が締め着けられている。
第1遊星歯車装置12のサンギヤS1は、第1入力軸111の端部に溶接により固定され、その第1入力軸111と一体的に回転させられる。リングギヤR1は、内周面に噛合歯を有するギヤ部41と、このギヤ部41の軸方向のカウンタドライブギヤ15側端部においてそのギヤ部41と連結され、そのギヤ部41よりもやや大径のドラム部42(小径筒体)とを有している。このドラム部42の外周面には、スプライン部421が形成されている。また、ドラム部42の内周面には、リングギヤR1の軸方向への移動を規制する円盤状の規制板43の外周端が固定されている。この規制板43の内周部の一方の側面とキャリヤCA1との間および他方の側面とナット37との間にはベアリング44,44がそれぞれ介挿されている。
ブレーキB3は、ケース21の内周面に軸部31の軸方向(図2では左右方向)に伸びる外側係合溝としてのスプライン部211に嵌合された4枚の大径摩擦プレート45,45,…と、その4枚の大径摩擦プレート45,45,…の間に交互に介在させられるとともにリングギヤR1のドラム部42に軸部31の軸方向に伸びる内側係合溝としてのスプライン部421に嵌合された3枚の小径摩擦プレート46,46,…とを備えている。各大径摩擦プレート45の外周面の周方向に所定間隔隔てた位置には、ケース21内周面の各スプライン部211にそれぞれ係合する係合部としての複数の外側係合部451(図2では1箇所のみ示す)が半径方向外方向きに突設され、各大径摩擦プレート45を軸方向に移動自在にかつ相対回転不能にしている。この場合、各大径摩擦プレート45は、各小径摩擦プレート46よりも一枚多くかつ各小径摩擦プレート46よりも軸方向外側に配置される一方の摩擦プレートとされ、この一枚多く各小径摩擦プレート46よりも軸方向外側の各外側摩擦プレート45によって各内側摩擦プレート46が軸方向両側から交互に挟まれている。
また、各小径摩擦プレート46の内周面の周方向に所定間隔隔てた位置には、リングギヤR1のドラム部42のスプライン部421にそれぞれ係合する係合部としての複数の内側係合部461(図2では1箇所のみ示す)が半径方向内方向きに突設され、各小径摩擦プレート46を軸方向に移動自在にかつ相対回転不能にしている。そして、軸部31の軸方向一側端(図2では右端)の大径摩擦プレート45は、図示しないスナップリングによって軸方向一側への移動が規制されている。この場合、ケース21は、内周面にスプライン部211が形成された大径筒体としての機能を有している。
ピストン50は、カウンタドライブギヤ15の歯車部32の径方向外側に位置させられる筒部501、筒部501の摩擦プレート45,46側の端に設けられたフランジ部502、筒部501の他方の端に設けられた底部503から成る。フランジ部502は、筒部501に対して略垂直且つ径方向外側に突き出している。底部503は筒部501に対して略垂直且つ径方向内側に突き出したリング状であり、この底部503は、支持壁33のカウンタドライブギヤ15側の側面に設けられた凹部51に収容されている。また、筒部501の半径方向外側のケース21には、自動変速機1内の圧力を調整するブリーザプラグ52が嵌め入れられている。
また、ピストン50の筒部501およびフランジ部502は、カウンタドライブギヤ15の大部分を覆うように構成され、カウンタドライブギヤ15とカウンタドリブンギヤ16との噛み合い部分の半径方向外側部分が切り欠かれている。また、筒部501には、ブリーザプラグ52と対向させられてない部分に、潤滑油を径方向に排出するための油穴(図示せず)が複数形成されている。なお、このような油穴は必ずしも設けられる必要はない。
ピストン50の底部503の支持壁33に対向させられる側の面には、底部503の径方向両端と支持壁33との間をシールするゴム部材53が貼り付けられており、凹部51とゴム部材53との間に油室54が形成されている。また、凹部51には、ピストン50の底部503よりも開口側に、ピストン50の底部503を油室54側に付勢する皿バネ55が収容されている。この皿バネ55の外周端は、ピストン50の底部503の外周部分に当接している一方、皿バネ55の内周端は、皿バネ55のカウンタドライブギヤ15側への移動を禁止するために支持壁33に嵌め入れられたスナップリング56に当接している。
そして、ブレーキB3の摩擦プレート45,46、ピストン50、油室54、および皿バネ55により摩擦係合装置58が構成されており、この摩擦係合装置58により、第1遊星歯車装置12のリングギヤR1のケース21に対する連結および解放が行われる。すなわち、油室54に油が供給され、皿バネ55の付勢力に抗してピストン50が移動させられて、大径摩擦プレート45と小径摩擦プレート46とが係合させられると、ケース21にリングギヤR1が一体的に連結される一方、油室54から油が排出され、皿バネ55の付勢力によりピストン50が移動させられて、大径摩擦プレート45と小径摩擦プレート46とが解放させられると、ケース21に対するリングギヤR1の連結が解除される。
ところで、このような摩擦係合装置58にあっては、摩擦係合装置58を解放動作させた際に、皿バネ55の付勢力によりピストン50が移動しても、係合時に大径摩擦プレート45および小径摩擦プレート46の間から作動油が押し出された状態となっており、解放動作時には大径摩擦プレート45および小径摩擦プレート46の間が作動油で満たされていないため、大きな引きずり抵抗が発生することがある。
そこで、本発明では、互いに隣接する大径摩擦プレート45および小径摩擦プレート46の間隔を広げて引きずり抵抗を減少させる上で、図3および図4に示すように、各外側摩擦プレート45および各内側摩擦プレート46のうちの軸方向に一枚多い一方の各摩擦プレートとしての各大径摩擦プレート45にリボンスプリング6を装着している。このリボンスプリング6は、各大径摩擦プレート45の周方向同位相の位置の外側係合部451,451,…(同一のスプライン部211に係合される外側係合部451,451,…)に対し、軸方向に連続して跨るように半径方向外方から装着されている。そして、リボンスプリング6は、各外側係合部451に装着された状態でスプライン部211に収容され、互いに隣接する大径摩擦プレート45,45,…同士の間隔を軸方向に広げる方向へばね力を発生している。また、リボンスプリング6は、軸方向一側および軸方向他側の大径摩擦プレート45,45の外側係合部451,451に対しその周囲を包持するように断面略C字状に形成された保持部61,61によって保持されているとともに、軸方向一側および軸方向他側の大径摩擦プレート45,45の間に挟まれた内側の大径摩擦プレート45,45の外側係合部451,451の周方向一側および他側を交互に包持するように断面略コ字状に形成された片持ち保持部62,62によって保持されている。保持部61と片持ち保持部62との間、および片持ち保持部62,62同士の間は、両者間を周方向に斜め方向へ延びるばね部63,63,…によって連結され、摩擦係合装置58の係合動作時に互いに隣接する外側係合部451,451間において各ばね部63が撓んで強いばね力を発生させることにより、摩擦係合装置58の解放動作時に互いに隣接する大径摩擦プレート45,45同士の間隔を軸方向に広げるようにしている。このリボンスプリング6は、各大径摩擦プレート45の周方向所定間隔おきの3箇所の外側係合部451に対しそれぞれ軸方向に連続して跨るように装着され、その3つのリボンスプリング6によるばね力が各大径摩擦プレート45に対し周方向から均等に作用するようになっている。
したがって、上記実施例1では、互いに隣接する大径摩擦プレート45,45同士の間隔を軸方向へ広げるようにばね力を発生させるリボンスプリング6が、各大径摩擦プレート45の外側係合部451,451同士に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されているので、ばねクリップを摩擦プレートに装着していたもののように、ばねクリップを装着した摩擦プレートとばねクリップを装着しない摩擦プレートとを交互に隣接させる必要がない。しかも、リボンスプリング6が全ての大径摩擦プレート45,45,…に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されることにより、ばねクリップを各大径摩擦プレートの周方向同位相の位置に個別に装着する必要がなく、リボンスプリング6を各大径摩擦プレート45の外側係合部451に対し周方向同位相の位置に装着すれば、全ての大径摩擦プレート45の外側係合部451に対する周方向同位相の位置への装着が完了する。これにより、リボンスプリング6の装着作業が非常に簡単に行うことができる上、その作業時にリボンスプリング6が確実に装着され、リボンスプリング6の装着忘れといった誤装着を効果的に防止することができる。
更に、リボンスプリング6は、各大径摩擦プレート45および各小径摩擦プレート46を組み付けた状態で、外側係合部451,451,…に対し半径方向外方から簡単に装着されることになり、リボンスプリング6の装着作業の簡単化をより一層図ることができる。
次に、本発明の実施例2を図5および図6に基づいて説明する。
この実施例2では、リボンスプリングの形状を変更している。なお、リボンスプリングを除くその他の構成は、上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では、図5および図6に示すように、各大径摩擦プレート45に装着されるリボンスプリング7は、各大径摩擦プレート45の周方向同位相の位置の外側係合部451,451,…(同一のスプライン部211に係合される外側係合部451,451,…)に対し、軸方向に連続して跨るように周方向一側から装着されている。そして、リボンスプリング7は、各外側係合部451に装着された状態でスプライン部211に収容され、互いに隣接する大径摩擦プレート45,45,…同士の間隔を軸方向に広げる方向へばね力を発生している。また、リボンスプリング7は、各大径摩擦プレート45の外側係合部451に対しその周方向一側(図5では上側)を包持するように断面略コ字状に形成された片持ち保持部71によって保持されている。この片持ち保持部71,71,…のうち、互いに対向する大径摩擦プレート45,45同士の間に位置する片持ち保持部71,71は、それぞれ外側係合部451,451の対向面に沿って周方向他側(図5では下側)に延びる延設部72を有し、その延設部72の延設端において半円弧状に湾曲する湾曲部73によって連結されている。そして、リボンスプリング7は、摩擦係合装置58の係合動作時に互いに隣接する外側係合部451,451間において各湾曲部73がそれぞれ撓んで強いばね力を発生させることにより、摩擦係合装置58の解放動作時に互いに隣接する大径摩擦プレート45,45同士の間隔を軸方向に広げるようにしている。このリボンスプリング7は、各大径摩擦プレート45の周方向所定間隔おきの3箇所の外側係合部451に対しそれぞれ軸方向に連続して跨るように装着され、その3つのリボンスプリング7によるばね力が各大径摩擦プレート45に対し周方向から均等に作用するようになっている。
したがって、上記実施例2においても、リボンスプリング7の装着作業が非常に簡単に行うことができる上、その作業時にリボンスプリング7が確実に装着され、リボンスプリング7の装着忘れといった誤装着を効果的に防止することができる。
更に、リボンスプリング7は、各大径摩擦プレート45および各小径摩擦プレート46を組み付けた状態で、外側係合部451,451,…に対し周方向から簡単に装着されることになり、リボンスプリング7の装着作業の簡単化をより一層図ることができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記各実施例では、ブレーキB3の4枚の大径摩擦プレート45,45,…の外側係合部451に対し軸方向に連続して跨るように装着したが、クラッチの各大径摩擦プレートの外側係合部に設けられていてもよいのはいうまでもない。また、大径摩擦プレートの枚数はこれに限定されるものではなく、4枚を除く複数の大径プレートにも装着可能である。
また、上記各実施例では、リボンスプリング6,7を、各大径摩擦プレート45の周方向所定間隔おきの3箇所の外側係合部451に装着したが、リボンスプリングが各大径摩擦プレートの周方向所定間隔おきの4箇所以上の外側係合部に対しそれぞれ軸方向に連続して跨るように装着されていてもよい。
更に、上記各実施例では、リボンスプリング6,7を各小径摩擦プレート46よりも軸方向の枚数が一枚多くかつ各小径摩擦プレート46よりも軸方向外側に配される各大径摩擦プレート45に装着したが、各小径摩擦プレートが各大径摩擦プレートよりも一枚多くかつ各大径摩擦プレートよりも軸方向外側に配置される場合には、各内側摩擦プレートの内側係合部にリボンスプリングが装着されていてもよい。
本発明の実施例1に係る摩擦係合装置を備えた車両用自動変速機の骨子図である。 同じく車両用自動変速機の一部を示す断面図である。 同じく大径摩擦プレートを半径方向外方側から見た側面図である。 同じく大径摩擦プレートの外側係合部を外方から見た斜視図である。 本発明の実施例1に係る摩擦係合装置の大径摩擦プレートを半径方向外方側から見た側面図である。 同じく大径摩擦プレートの外側係合部を外方から見た斜視図である。
符号の説明
1 車両用自動変速機
21 ケース(大径筒体)
211 スプライン部(外側係合溝)
42 ドラム部(小径筒体)
421 スプライン部(内側係合溝)
45 大径摩擦プレート
451 外側係合部(係合部)
46 小径摩擦プレート
461 内側係合部(係合部)
6,7 リボンスプリング

Claims (3)

  1. 内周面に軸方向に伸びる外側係合溝が形成された大径筒体と、
    上記大径筒体の内部に配置され、外周面に軸方向に伸びる内側係合溝が形成された小径筒体と、
    外周部に上記外側係合溝に係合する係合部を有し、上記大径筒体に軸方向に移動自在に装着された複数の環状の大径摩擦プレートと、
    内周部に上記内側係合溝に係合する係合部を有し、上記各大径摩擦プレートに対し軸方向に交互に配置されて上記小径筒体に軸方向に移動自在に装着された複数の環状の小径摩擦プレートとを備えており、
    上記各外側摩擦プレートおよび上記各内側摩擦プレートのうちの一方の各摩擦プレートは、上記各内側摩擦プレートおよび上記各外側摩擦プレートのうちの他方の各摩擦プレートよりも一枚多くかつ上記他方の各摩擦プレートよりも軸方向外側に配置され、その一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向同位相の位置において軸方向に連続して跨るように装着されて互いに隣接する上記一方の各摩擦プレート同士の間隔を軸方向に広げる方向へばね力を発生させるリボンスプリングを備えていることを特徴とする摩擦係合装置。
  2. 請求項1に記載の摩擦係合装置において、
    上記リボンスプリングは、上記各外側摩擦プレートおよび上記各内側摩擦プレートのうちの上記一方の各摩擦プレートの係合部に対し半径方向外方から装着されていることを特徴とする摩擦係合装置。
  3. 請求項1に記載の摩擦係合装置において、
    上記リボンスプリングは、上記各外側摩擦プレートおよび上記各内側摩擦プレートのうちの上記一方の各摩擦プレートの係合部に対し周方向から装着されていることを特徴とする摩擦係合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101200574B1 (ko) * 2010-07-29 2012-11-13 현대 파워텍 주식회사 자동변속기용 클러치
IT201700076884A1 (it) * 2017-07-07 2019-01-07 I S B S R L Sistema per la connessione elastica fra dischi.
DE102018221497A1 (de) 2018-12-12 2020-06-18 Zf Friedrichshafen Ag Vorrichtung zur Lamellenseparierung der Lamellen von Lamellenschaltelementen

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