JP2010090450A - 金属部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜質、皮膜の密着性に優れた複合金属を、成膜速度、プロセスの簡便性、環境低負荷などの要求特性を全て満足するプロセスによって、塑性変形させる金属を、高速噴射によるコーティング法により施工形成し、部材の固定、取付け、組立て、シール操作を確実に実施できる金属部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム、銅、銀、金、錫、亜鉛及びこれらの合金から成る群より選択される少なくとも1種の軟質金属から成る金属被膜2を構造用金属基材3表面に一体に吹き付け形成した金属部品1であり、上記金属被膜2が、上記軟質金属の粉末を上記構造用金属基材3表面に高速噴射して形成されていることを特徴とする金属部品1である。
【選択図】 図1

Description

本発明は金属部品とその製造方法に係り、特に塑性変形させる金属膜を基材表面に一体に形成した金属部品であり、金属膜の性質および基材に対する密着性が優れ、金属膜の塑性変形による金属部品の固定、取付け、組立て、シール操作が容易に可能な金属部品およびその効率的な製造方法に関する。
エネルギー機械分野、航空宇宙分野、輸送用機械分野、素材製造加工分野、その他の一般機械分野等において、機器を構成する金属部品の製造方法および施行方法の一つとして、部品基材表面に金属被膜を一体に形成し、その金属被膜が塑性変形する性質を利用した施行方法が広く一般的に用いられている。具体的には、基材表面に一体に形成した金属被膜を塑性変形させることにより、金属部品を所定位置に固定取付けしたり、他の部品と共に組立てを行ったり、隣接する部材に生じた間隙をシールしたりする施工技術が一般的に用いられている。
また、金属部品自体を塑性変形させることにより、金属部品の固定、取付け、組立て、シールを行う施工方法の他に、金属部品間に塑性変形させる金属材をはさみこんで、金属材を塑性変形させることにより、金属部品の固定、取付け、組立て、シールを行う施工方法も広く用いられている。
さらに、セラミックス基板材料に金属粉末を室温大気中で、高速噴射することにより金属被膜または金属化合物被膜をコーティングした機能性素子およびその製造方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、基材表面に、非溶融状態の金属粉末を高速に噴射して、基材表面に金属粉末の塑性変形による金属被膜又は前記金属粉末と雰囲気ガスとの反応による金属化合物被膜を形成した複合金属部材も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−89883号公報 特開2003−301278号公報
しかしながら、前述した従来の金属部品の施工方法および製造方法では、以下のような問題が提起されていた。
すなわち、前述の金属部品間に塑性変形させる金属材を挟みこんで塑性変形させる場合、金属部品が複雑形状構造物であるとき、または超大型構造物または超小型構造物であるときには、塑性変形させる金属材を部品間に挟みこむ操作および位置決め操作が困難であり、高度な技量を要し非常に労力を要する作業を余儀なくされている。
しかも、塑性変形させる金属材を固定させるだけでなく、塑性変形させて金属部品を固定、取付け、組立て、シールを行う必要がある部位以外には施工が及ばないように、厳密な位置合わせやマスキング操作が必要であり、金属部品が複雑形状物である場合、超大型構造物である場合、または超小型構造物である場合には、施工作業の効率が極めて悪化する問題点があった。
ここで、塑性変形させる金属材を基材表面に固定させる方法として、各種コーティング技術が幅広く適用されている。具体的には、従来から、基材表面に金属皮膜又は金属化合物皮膜を形成する方法としては、化学気相蒸着法(CVD)、イオンプレーティングなどの物理気相蒸着法(PVD)、電解法あるいは無電解めっき法、各種溶射法などのプロセスが周知である。これら公知の各種コーティングプロセスで形成された金属皮膜は、それぞれプロセス特有の利点および欠点を有する。
例えば、CVD法、PVD法では緻密で基材との密着性に優れた金属皮膜が得られる反面、成膜速度が遅く製造コストが高くなるという問題や、成膜中に廃ガスが発生するためその二次処理が必須となり製造工程が煩雑になるという問題がある。一方、めっき法では基材の熱劣化を伴わずに金属皮膜を形成できる利点がある反面、廃液が発生するためその廃棄処理が必要になるという問題がある。また、溶射法では成膜速度が速い利点があるが多孔質の金属皮膜しか得られず、金属被膜の構造強度や気密性が十分ではないという問題があった。
さらに、ガスタービンやジェットエンジンのタービン動翼や静翼などの部材をはじめ、各種一般産業機械の機器要素部品では、塑性金属をコーティングする施工範囲や膜厚、基材との密着強度、気孔率を厳密に制御する必要がある。ところが、上記従来の方法では、いずれも上記密着強度、気孔率などの諸特性を同時に満足するような制御は困難であり、金属被膜の塑性変形による金属部品の固定、取付け、組立て、シール操作等の効果が不十分であると共に、金属部品の生産コストが高く、また生産性が低いという問題点があった。
すなわち、従来から基材に対する金属被膜の形成は、ハロゲン化物を高温で反応拡散させて行う拡散めっき法、電解めっきあるいは化学めっきによる方法、合金粉末などを溶射肉盛する方法などにより行われている。しかしながら、上記拡散めっき法、電解めっき法あるいは化学めっき法による処理では、いずれも形成される保護被膜が均質緻密でなく空孔が生じ易い難点が有り、異種材料の接合物や複合物に施工できない問題がある。
また、マスキング等の施工範囲を厳密に制御することが困難である。このため金属部品の生産コストが高くなる上に、その生産性も低いという問題があった。さらに溶射肉盛する方法では、特別仕様で用意された設備が必要であり、作業時間も通常3〜7日間と長いために、必然的に生産コストが高くなる上に、生産性も低いという問題があった。
各種機器の複雑形状化に対応可能な金属部品を実現するためには、塑性変形させる金属被膜を効果的にコーティングする技術は不可欠となっている。しかしながら、金属被膜の良好な膜質、基材に対する密着性、成膜速度、プロセスの簡便性、環境への低負荷などの要求特性を全て満足する成膜プロセスは、いまだ確立されておらず、その開発が望まれていた。
上述したとおり、従来公知の金属被膜又は金属化合物被膜を形成する方法において、CVD法やPVD法では緻密で密着性に優れた金属被膜が得られる利点がある反面、成膜速度が遅く排ガスが発生するためその処理を要するという問題があった。また、めっき法では基材の熱劣化を伴わずに金属被膜を形成できる有利性が有る反面、有毒な処理廃液が発生するために、その廃棄処理が別途必要になるという問題があった。さらに、溶射法では成膜速度が速いが多孔質の金属被膜しか得られないという問題があった。
また、拡散めっき法、電解めっき法あるいは化学めっき法による処理では、いずれも形成される保護被膜が均質緻密でなく空孔が生じ易く基材の保護効果が十分でないという致命的な問題があった。一方、溶射肉盛する方法では、特別に用意された設備が必要で、作業時間も長く、このため生産コストが高くなる上に生産性も低いという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決すべくなされたもので、膜質、被膜の密着性に優れた複合金属を、成膜速度、プロセスの簡便性、環境低負荷などの要求特性を全て満足するプロセスによって、塑性変形させる金属を、高速噴射によるコーティング法により施工形成し、部材の固定、取付け、組立て、シール操作を確実に実施できる金属部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明に係る金属部品は、アルミニウム、銅、銀、金、錫、亜鉛及びこれらの合金から成る群より選択される少なくとも1種の軟質金属から成る金属被膜を構造用金属基材表面に一体に形成した金属部品であり、上記金属被膜が、上記軟質金属の粉末を上記構造用金属基材表面に高速噴射して吹き付け形成されていることを特徴とする。
また、上記金属部品において、前記金属被膜の気孔率が10%以下であることが好ましい。金属皮膜の気孔率が10%を超えるように過大になると、金属被膜が均質緻密ではなく空孔が生じ易く、基材の保護効果が不十分になる。この金属皮膜の気孔率は5%以下であることがさらに好ましい。さらには3%以下であることが特に好ましい。
さらに、上記金属部品において、前記金属被膜と前記構造用金属基材との密着強度が10MPa以上であることが好ましい。上記密着強度が10MPa未満と過小になる場合には、金属被膜が運転中に剥離し易く、基材に対する保護機能が喪失され易く、金属部品の耐久性が低下してしまう。この金属被膜と金属基材との密着強度は20MPa以上であることがさらに好ましい。
また、上記金属部品において、前記金属被膜の平均表面粗さが10μmRa以下であることが好ましい。この金属被膜の平均表面粗さが10μmRaを超えるように粗大になると、被膜表面に接して流れる流体による腐食が促進され易い上に、金属被膜が塑性変形した場合に表面部組織が崩壊する危険性があり、いずれにしても金属基材の保護機能が低下してしまう。
さらに上記金属部品において、前記金属部品がガスタービンやジェットエンジンのタービン動翼や静翼であり、この金属部品を所定位置に固定、取付け、組立てる際に、金属部品と所定位置との間隙部が、前記軟質金属から成る金属被膜が塑性変形して埋められていることが好ましい。
また、上記金属部品において、前記金属部品が航空宇宙機器、輸送用機械、素材製造加工機器、一般機械、家庭用電化製品、自動車、化学プラント、医療装置、モーターを構成する金属部品であり、この金属部品を所定位置に固定、取付け、組立てる際に、金属部品と所定位置との間隙部が、前記軟質金属から成る金属被膜が塑性変形して埋められていることが好ましい。
金属部品と所定位置との間隙部が、塑性変形した金属被膜で効果的に埋められているために、金属部品を強固に固定したり、取付けたりすることができる。また、タービンの動翼と静翼との間隙部のシール間隔も上記金属被膜の塑性変形により好適に調整することができる。
本発明に係る金属部品の製造方法は、アルミニウム、銅、銀、金、錫、亜鉛及びこれらの合金からなる群より選ばれた少なくとも1種から成る軟質金属の粉末を調製する工程と、上記軟質金属の粉末を搬送ガスにより搬送する工程と、搬送された軟質金属の粉末を構造用金属基材表面に高速噴射することにより軟質金属から成る金属被膜を構造用金属基材表面に一体に吹き付け形成する工程と、を備えることを特徴とする。
上記製造方法において、軟質金属の粉末が構造用金属基材表面に高速噴射されるために、軟質金属の酸化や熱劣化の影響が少なく、気孔率が小さい高品位な金属被膜を基材表面に、高い密着力で形成することができる。
また、上記金属部品の製造方法において、前記軟質金属の粉末を大気中で30〜450m/sの噴射速度で高速噴射することが好ましい。軟質金属の粉末を大気中で30〜450m/sの噴射速度で高速噴射することにより、安定した膜厚の金属被膜が効率的に形成される。上記軟質金属粉末の噴射速度が30m/s未満と低速である場合には、粉末が基材表面に衝突したときのエネルギーが小さく、金属被膜が形成されない領域が生じ易く均一性が欠けてしまう。一方、噴射速度が450m/sを超えるように過大である場合には、基材のエロージョン摩耗が大きくなり、安定した膜厚の金属被膜が得られ難くなり、また被膜中の残留応力が高くなって金属被膜の剥離が生じ易くなる。
さらに上記金属部品の製造方法において、前記軟質金属粉末の粒径が0.5〜200μmの範囲であることが好ましい。この軟質金属粉末の平均粒径が0.5μm未満である場合には、噴射されたときの衝突エネルギーが小さく、金属被膜が形成されない領域が生じ易く均一性が欠けてしまう。一方、軟質金属粉末の平均粒径が200μmを超えるように粗大である場合には、基材のエロージョン摩耗が大きくなり、安定した膜厚の金属被膜が得られ難くなり、また被膜中の残留応力が高くなって金属被膜の剥離が生じ易くなる。軟質金属粉末の平均粒径は1〜100μmの範囲であることがさらに好ましい。
また、上記金属部品の製造方法において、軟質金属粉末を搬送する前記搬送ガスとしては、空気、窒素、アルゴン、酸素、ヘリウムから成る群より選択された少なくとも一種から成る搬送ガスを用いて、軟質金属の粉末を高速噴射することが好ましい。搬送ガスは、軟質金属粉末の特性や金属被膜に要求される純度、材料組成を勘案して選択される。
さらに、上記金属部品の製造方法において、前記金属粉末を、300℃以下の温度に加熱して軟質金属の粉末を高速噴射し前記金属皮膜を形成することが好ましい。この軟質金属粉末を300℃以下の温度に加熱することにより、軟質金属から成る金属被膜の形成や成膜速度を高めることができる。なお、上記金属粉末、好ましくは基材と搬送ガスを含む雰囲気ガスの温度を100℃以上に加熱しておくことにより、金属被膜の形成や成膜速度を高めることができる。金属粉末や雰囲気ガスの温度を、300℃を超えるように高温度に設定しても、その効果は変化せず、却って操作が難しくなるので、加熱温度は300℃以下にすることが望ましい。基材や搬送ガスの加熱温度は、成膜する膜質、成膜速度、膜厚等に応じて適宜調節して設定される。
上記金属部品の製造方法によれば、金属被膜の気孔率が3%以下、好ましくは2%以下であり、かつ前記金属被膜の成膜速度が50μm/min以上とすることが可能であり、緻密な金属被膜を有する金属部品を効率的に製造することができる。
上記のように構成した金属部品およびその製造方法によれば、塑性変形させる金属膜を高速噴射によって基材表面に一体に吹き付け形成しているために、金属膜の性質および基材に対する密着性が優れ、金属膜の塑性変形による金属部品の固定、取付け、組立て、シール操作が容易に可能な金属部品が低コストで効率的に製造できる。
本発明の技術的内容を、以下の実施例及び比較例を参照して、より具体的かつ詳細に説明する。
(第1の実施形態)
以下に、本発明における第1の実施の形態を、図面および表1を参照して説明する。金属基材としての直径50mmのステンレス鋼板の表面に、平均粒径50μmの予熱なしのアルミニウム粉末を、室温大気中で空気を搬送ガスとし、200m/sの噴射速度で吹き付けるショットコーティング法を用いて、金属被膜としてのアルミニウム被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、実施例1に係る金属部品を調製した。
一方、実施例1で用いた同様な直径50mmのステンレス鋼板の表面に、平均粒径50μmのアルミニウム粉末を用いて、大気溶射法によりアルミニウム被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、比較例1に係る金属部品を調製した。さらに、同一基材表面にCVD法(比較例2)または電気めっき法(比較例3)を使用して、ほぼ同じ膜厚のアルミニウム皮膜を形成し比較例2〜3に係る金属部品をそれぞれ調製した。
調製された実施例1および比較例1〜3に係る金属部品1は、図1に示すように軟質金属としてのAlから成る金属被膜2が構造用金属基材3の表面に一体に形成されて構成されている。
こうして調製された実施例1及び比較例1〜3に係る金属部品について、形成されたコーティング皮膜(金属被膜2)の気孔率、被膜中に含まれる酸化物量、基板材料と金属被膜との密着強度、金属被膜の成膜速度、マスキングの要否、耐環境性(環境低負荷)の評価を行った。
なお、金属被膜2の気孔率は、水銀圧入法を用いて測定した。また、基板材料と金属被膜との密着強度は、コーティング被膜に治具を取り付けて引張試験を行って測定した。
上記各特性の測定結果および評価結果を、下記表1に示す。
Figure 2010090450
表1に示す結果から明らかなように、実施例1に係る金属部品は、比較例1〜3と比較して、得られた金属被膜の膜質、基板と被膜との密着性、プロセスの簡便性・コスト(成膜速度、マスキングの有無)、耐環境性の観点から、すぐれた特性を示すことが確認できる。
これに対して大気溶射法によって金属被膜を形成した比較例1に係る金属部品においては、成膜速度が速く、厚膜のものまで形成可能であるが、被膜中の気孔率が高く、さらに含まれる酸化物の含有量も高く、コスト高であることが判明した。
またCVD法によって金属被膜を形成した比較例2に係る金属部品および電気めっき法によって金属被膜を形成した比較例3に係る金属部品においては、安定した被膜が得られるが、成膜速度が遅く、特別に用意された設備が必要であり、特に環境負荷の面で問題があった。
本発明に係る金属部品とその製造方法は、構造用金属基材表面に、非溶融状態の軟質金属粉末を高速度で噴射して、前記構造用金属基材表面の一部又は全部に前記金属粉末の塑性変形による金属皮膜を吹き付け形成し、これをさらに塑性変形させることにより、別の基材と固定、取付け、組立てを行ったり、別の基材との間隙をシールするように構成した金属部品およびその製造方法である。
本発明においては、構造用金属基材に非溶融状態の軟質金属粉末を高速度で噴射すると、初期には基材表面にエロージョンを生じるが、その後基材表面に緻密な金属被膜が吹き付け形成される。この金属被膜は、エロージョンにより基材の新生面が得られたところに、衝突による衝撃エネルギーが付加され、金属粉末が塑性変形及び一部が溶融して形成されるもので高い密着力を有している。また、この方法では、コーティングする金属粉末が非溶融状態において高速度で噴射されるので、酸化等の熱劣化の影響が小さく、気孔率が小さく高品位な金属被膜を形成することができる。
一般的に、本発明においては、構造用金属基材と金属粉末とは、次の関係を1つ又は2つ以上有することが望ましい。
(1)金属粉末は、金属基材よりも低い融点を有する。
(2)金属粉末は、金属基材の硬度よりも低い硬度を有する。
(3)金属粉末は、金属基材のヤング率よりも低いヤング率を有する。
本発明において、金属基材に金属粉末を常温大気中で高速噴射して被膜を形成し、形成した被膜をさらに塑性変形させることによって、金属部品の固定、取付け、組立てたり、隣接する部品との間隙をシールしたりする場合における好ましい組み合わせとしては、次のような組み合わせが挙げられる。
金属基材:シリコン(Si)、チタン(Ti),ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)及びこれらの合金からなる群より選ばれた1種以上の金属。
金属粉末:アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)及びこれらの合金からなる群から選ばれた1種以上の金属。
上記の組合せの中から金属基材3と金属粉末とを選定することによって、図1に示すように、より高品質な膜質で、密着力が高い金属被膜2を有する金属部品1が形成できる。その後、図2に示すように、形成した金属被膜2をさらに塑性変形させて金属部品1を固定、取付け、組立てたり、隣接部品4との間隙Gをシールしたりしたときに、ばらつきが少なく、安定した密着強度が得られる。なお、本発明においては、金属以外の基材、例えばセラミックス、ガラス、プラスチックに対しても金属被膜を形成することが可能である。
(第2の実施の形態)
次に本発明に係る金属部品の第2の実施形態について説明する。
直径50mmの炭素鋼板を金属基材として用意する一方、温度250℃に予熱した平均粒径50μmの銅粉末を軟質金属粉末として用意した。次に、この軟質金属粉末を、室温大気中でヘリウムガスを搬送ガスとして、300m/sの噴射速度で炭素鋼板の表面に吹き付けるショットコーティング法を用いて、金属被膜としての銅被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、実施例2に係る金属部品を調製した。
同様に、直径50mmのタングステン合金板に平均粒径が10μmであり150℃に予熱した銀粉末を、室温大気中、窒素ガスを搬送ガスとして400m/sの噴射速度で吹き付けるショットコーティング法を用いて、銀被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、実施例3に係る金属部品を調製した。
同様に、直径φ50mmのニッケル基合金板に粒径150μmの予熱なしの錫粉末を、室温大気中、空気を搬送ガスとして60m/sの噴射速度で吹き付けるショットコーティング法を用いて、錫被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、実施例4に係る金属部品を調製した。
一方、直径50mmのステンレス板に予熱なしの平均粒径100μmの亜鉛粉末を、室温大気中で100m/sの噴射速度で吹き付けるショットコーティング法を用いて、亜鉛被膜を約50μmの膜厚でコーティングすることにより、実施例5に係る金属部品を調製した。
こうして調製された実施例2〜5に係る金属部品について、形成されたコーティング皮膜(金属被膜2)の気孔率、基板材料と金属被膜との密着強度、被膜表面の表面粗さを測定した。なお、被膜表面の表面粗さは、平均表面粗さ(Ra)として測定した。各測定結果を下記表2に示す。
Figure 2010090450
上記表2に示す結果から明らかなように、金属基材より融点、硬度、ヤング率の少なくとも一つの特性が低い軟質金属粉末を高速度で金属基材表面に噴射して金属被膜を吹き付け形成した各実施例2〜5に係る金属部品においては、金属被膜中の気孔率が低く、被膜の密着強度のばらつきも少なく安定した高い密着強度を呈しており、表面粗さも小さく平滑であることが判明した。
本発明に係る金属部品の製造方法により得られる金属被膜の特性は、軟質金属粉末の噴射速度、金属粉末の粒径等のコーティング条件によっても大きく影響される。例えば、金属基材および金属粉末などの材料の組合せや形成する膜厚によっても異なるが、噴射速度としては、常温常圧で、60〜600m/sの速度が好適である一方、軟質金属粉末の平均粒径は、0.5〜500μmの範囲が好適である。
上記噴射速度が60m/s未満と低速である場合には、金属粉末が基材材料に衝突したときの衝突エネルギーが小さく、被膜が形成されない領域が生じて均一性が損なわれ易い一方、噴射速度が600m/sを超えるように高い噴射速度で被膜を形成した場合には、基材材料のエロージョン摩耗が大きくなり、安定した膜厚の被膜が得られにくく、金属被膜中の残留応力が高くなって、基材からの金属被膜の剥離が起こり易くなる。
また、軟質金属粉末の平均粒径が0.5μm未満と微細である場合、噴射されたときの衝突エネルギーが小さく、金属被膜が形成されない領域が生じて均一性が損なわれ易い一方、軟質金属粉末の平均粒径が500μmを超えるように過大になると基材材料のエロージョン摩耗が大きくなり、安定した膜厚の金属被膜が得られ難く、また金属被膜中の残留応力が高くなり、金属被膜の剥離が起こり易くなる。
本発明における軟質金属粉末の最適噴射速度は、金属粉末の種類によっても影響を受ける。すなわち、アルミニウム(融点660.4℃)、錫(融点232℃)、亜鉛(融点419.6℃)のような融点が1000K未満の金属や合金、銅(融点1084.5℃)、金(融点1064.4℃)、銀(融点961.9℃)のような延性金属などから成る軟質金属粉末の場合には、噴射速度は60m/s以上、600m/s以下の範囲とすることが望ましい。
上記軟質金属粉末を搬送する搬送ガスとしては、空気、窒素、アルゴン、酸素、ヘリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含む搬送ガスが用いられる。搬送ガスは、金属粉末の特性や、被膜に要求される純度、材料組成を考慮して選択される。本発明においては、搬送ガスとして窒素ガスを用いることにより金属窒化物の被膜を形成する一方、搬送ガスとして酸素ガスを用いることにより金属酸化物の皮膜を形成することもできる。
この場合、基材、好ましくは基材と搬送ガスを含む雰囲気ガスの温度を100℃以上に加熱しておくことにより、これらの化合物被膜の形成や成膜速度を促進することができる。基材や雰囲気ガスの温度を300℃以上にしてもその効果はほとんど変わらず、かえって操作が難しくなるので、加熱温度は300℃以下とすることが望ましい。基材や搬送ガスの加熱温度は、成膜する膜質、成膜速度、膜厚等に応じて適宜設定され必要に応じて制御される。
このようにして得られる金属被膜や化合物(窒化物、酸化物)被膜は、溶射により形成された金属被膜と比較して次のような顕著な特徴を備えている。
一般に、溶射による金属被膜では気孔率を30%以下にすることは非常に難しいが、本発明によれば、緻密で表面平滑性に非常に優れた金属被膜や化合物被膜を形成することができる。すなわち、本発明によれば、金属被膜の形成条件を選択することにより、5000倍のSEMで観察しても気孔の存在が認められず、水銀圧入法で測定しても気孔率が1%以下の緻密な金属被膜を形成することが可能である。
また、本発明により形成された金属被膜や化合物被膜は均質であり反応相や粒界は認められない。このような緻密で均質な被膜の平均表面粗さは30μmRa以下である。また、雰囲気ガスを選択することにより酸化物の存在量を10重量%以下、実質的にゼロとすることもできる。なお、本発明においては、必要に応じて、被膜の形成条件を選択することにより10%までの気孔率の被膜を形成させることも可能である。
さらに、溶射による金属被膜では、冷却時に被膜に大きな引っ張りの残留応力が存在し、この引っ張りの残留応力は被膜の密着力を低減する方向に作用するが、本発明により形成される金属被膜や化合物被膜では、熱による影響を実質的に受けないので、このような引っ張りの残留応力は発生しない。
また、本発明により形成されたままの金属被膜や化合物被膜は、X線回折・応力測定装置で測定すると圧縮の残留応力が認められ、このため基材に対して10MPa以上の高い密着力を有している。この圧縮の残留応力は、必要に応じて熱処理により緩和することができる。
上記構成に係る金属部品およびその製造方法によれば、塑性変形させる金属膜を高速噴射によって基材表面に一体に吹き付け形成しているために、金属膜の性質および基材に対する密着性が優れ、金属膜の塑性変形による金属部品の固定、取付け、組立て、シール操作が容易に可能な金属部品が低コストで効率的に製造できる。
本発明に係る金属部品の一実施例の構造を示す断面図。 本発明に係る金属部品を隣接部品に固定する状態を示す断面図。
符号の説明
1…金属部品、2…金属被膜、3…構造用金属基材、4…隣接部品。

Claims (12)

  1. アルミニウム、銅、銀、金、錫、亜鉛及びこれらの合金から成る群より選択される少なくとも1種の軟質金属から成る金属被膜を構造用金属基材表面に一体に形成した金属部品であり、上記金属被膜が、上記軟質金属の粉末を上記構造用金属基材表面に高速噴射して吹き付け形成されていることを特徴とする金属部品。
  2. 請求項1記載の金属部品において、前記金属皮膜の気孔率が10%以下であることを特徴とする金属部品。
  3. 請求項1記載の金属部品において、前記金属皮膜と前記構造用金属基材との密着強度が10MPa以上であることを特徴とする金属部品。
  4. 請求項1記載の金属部品において、前記金属皮膜の平均表面粗さが10μmRa以下であることを特徴とする金属部品。
  5. 請求項1記載の金属部品において、前記金属部品がガスタービンやジェットエンジンのタービン動翼や静翼であり、この金属部品を所定位置に固定、取付け、組立てる際に、金属部品と所定位置との間隙部が、前記軟質金属から成る金属被膜が塑性変形して埋められていることを特徴とする金属部品。
  6. 請求項1記載の金属部品において、前記金属部品が航空宇宙機器、輸送用機械、素材製造加工機器、一般機械、家庭用電化製品、自動車、化学プラント、医療装置、モーターを構成する金属部品であり、この金属部品を所定位置に固定、取付け、組立てる際に、金属部品と所定位置との間隙部が、前記軟質金属から成る金属被膜が塑性変形して埋められていることを特徴とする金属部品。
  7. アルミニウム、銅、銀、金、錫、亜鉛及びこれらの合金からなる群より選ばれた少なくとも1種から成る軟質金属の粉末を調製する工程と、
    上記軟質金属の粉末を搬送ガスにより搬送する工程と、
    搬送された軟質金属の粉末を構造用金属基材表面に高速噴射することにより軟質金属から成る金属被膜を構造用金属基材表面に一体に吹き付け形成する工程と、を備えることを特徴とする金属部品の製造方法。
  8. 請求項7記載の金属部品の製造方法において、前記軟質金属の粉末を大気中で30〜450m/sの噴射速度で高速噴射することを特徴とする金属部品の製造方法。
  9. 請求項7記載の金属部品の製造方法において、前記軟質金属粉末の粒径が0.5〜200μmの範囲であることを特徴とする金属部品の製造方法。
  10. 請求項7記載の金属部品の製造方法において、前記搬送ガスとして、空気、窒素、アルゴン、酸素、ヘリウムから成る群より選択された少なくとも一種から成る搬送ガスを用いて、軟質金属の粉末を高速噴射することを特徴とする金属部品の製造方法。
  11. 請求項7記載の金属部品の製造方法において、前記金属粉末を、300℃以下の温度に加熱して軟質金属の粉末を高速噴射することによって、前記金属皮膜を形成することを特徴とする金属部品の製造方法。
  12. 請求項7記載の金属部品の製造方法において、前記金属被膜の気孔率が3%以下であり、かつ前記金属被膜の成膜速度が50μm/min以上であることを特徴とする金属部品の製造方法。
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