JP2010089166A - 切削加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】被削体の加工後に主軸周りや主軸内の液路等に付着している切削液や微細な切粉を除去するようにした切削加工機を提供する。
【解決手段】機械本体の主軸ホルダ14に回転自在に軸支され、被削体の加工部に切削液を供給する液路13aを内部に有する主軸11と、主軸ホルダに設けられて主軸の液路に切削液を供給する切削液供給口14fと、内部に液路19aを有し主軸に取付けられて該主軸の液路に連通され加工時に先端から切削液を被削体6の加工部に放出させる切削工具19を備えた切削加工機1において、切削液供給口に接続されて加工部に切削液を供給する切削液供給通路2と、切削液供給口に接続されて加工後に付着している切削液と切粉を吹き飛ばす圧縮空気を供給する空気供給通路3と、切削液供給通路と空気供給通路の何れか一方の通路を切削液供給口に選択的に接続する通路切換手段4を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に脆性材料の切削加工に適した切削加工機に関する。
NCやマシニングセンタの切削加工機械では主軸から切削油や水溶性切削液(以下、これらを総称して切削液とする)を放出する加工法としてセンタスルーやサイドスルーと称される主軸構造がある。これらは何れも主軸を軸支する機械の本体側に設けられ切削液供給部から主軸の中心に軸方向に設けられた液路、及び切削工具の中心に軸方向に設けられた液路を通して当該切削工具の先端から被削体の加工部分に切削液を放出(供給)するようになっている。切削加工時に切削工具の先端から放出された切削液は、切粉を洗い流して除去すると共に切削加工の際に発生する摩擦熱を冷却するために使用されている。
一方、加工後の被削体は切粉と共にあり、被削体に切粉が付着したままの状態で切削液が乾いてしまうと、後工程での洗浄作業において切粉を除去することが困難になる。
そこで、被削体に付着している切削液や切粉を除去するためのエアーガンのノズルを切削工具の先端近傍に設け、切削加工直後にエアー(圧縮空気)で被削体に付着している切削液や切粉を吹き飛ばして除去するようにしている。
また、切削加工物の切粉の除去装置として、切粉の除去エアーを発送するエアーポンプと、除去エアーを導送するパイプと、除去エアーの吹き出しヘッドを備えた装置本体とから切粉の除去装置を構成し、更に除去エアーの吹き出しヘッドを装置本体に移動可能に取付けるようにし、吹き出しヘッドを切り刃に接近保持させ、切粉の除去や摩擦熱の冷却を行うようにした切削加工物の切粉の除去装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−10478号公報(3―4頁、図3)
一般に切削加工機は、切削液を循環させて繰り返して使用するようになっている。即ち、被削体の加工部に供給した切削液を回収して沈澱槽に導き、この沈澱槽で大きな切粉を除去した後切削液タンクにて濾過機により更に細かい切粉を除去し、この細かい切粉を除去した切削液を再び加工機に供給して使用している。しかしながら、濾過機により細かい切粉を除去してもサブミクロン程度の微細な切粉(パーティクル)を完全に除去することは困難である。このため、循環する切削液の中にはサブミクロン程度の微細な切粉(パーティクル)が混入している。
切削液は、切削加工機の主軸を軸支する機械の本体側に設けられ切削液供給部から主軸内の液路及び切削工具内の液路を通して当該切削工具の先端から被削体の加工部に放出されるようになっているため、機械本体側の主軸ホルダの軸孔と主軸との間の微小な隙間(以下「主軸周り」という)に入り込んで付着する場合がある。また、切削加工後主軸内の液路内や切削工具内の液路にも切削液が付着する場合がある。
特にシリコン等の脆性部材の加工においては、加工機を停止させて切削液の供給が停止した状態が長時間続き、主軸周りや主軸内の液路に溜まっている切削液が乾くと、上述した微細な切粉が固着してしまい除去することができない。このため、この微細な切粉により主軸の外周面や主軸を軸支する機械本体側の軸孔の内周面に擦過腐食が生じたり、主軸内の液路が付着した切粉により徐々に細くなったりして機械寿命が短くなる。
しかしながら、切粉を除去するためのエアーガンのノズルを切削加工機の切削工具の刃先近傍に設けた構造では、機械本体側の主軸ホルダの軸孔と主軸との間の隙間に入り込んでこの隙間に付着したり、切削加工後に主軸内の液路や切削工具内の液路に付着したりしている切削液や切粉を除去することができない。
また、特許文献1に記載されている切粉の除去装置では、吹き出しヘッドを切り刃に接近保持させることで上述と同様に被削体に付着する切粉を除去することはできるが、主軸ホルダの軸孔と主軸との間の隙間に入り込んでこの隙間に付着したり、切削加工後に主軸内の液路や切削工具内の液路に付着したりしている切削液や切粉を除去することができない。
本発明の目的は、被削体の加工後に主軸周りや主軸内の液路や切削工具内の液路等に付着している切削液や微細な切粉を除去するようにした切削加工機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係る切削加工機は、
機械本体の主軸ホルダに回転自在に軸支され、被削体の加工部に切削液を供給する液路を内部に有する主軸と、
前記主軸ホルダに設けられて前記主軸の液路に切削液を供給する切削液供給口と、
内部に液路を有し前記主軸に取付けられて該主軸の液路に連通され、加工時に先端から切削液を被削体の加工部に放出させる切削工具を備えた切削加工機において、
前記切削液供給口に接続されて前記加工部に切削液を供給する切削液供給通路と、
前記切削液供給口に接続されて加工後に付着している切削液と切粉を吹き飛ばす圧縮空気を供給する空気供給通路と、
前記切削液供給通路と空気供給通路の何れか一方を前記切削液供給口に選択的に接続する通路切換手段とを備えたことを特徴としている。
切削加工機の切削加工時には通路切換手段が切削液供給通路側に切り換えられ、切削液が主軸ホルダに設けられた切削液供給口から主軸内の液路及び切削工具内の液路を通して切削工具の先端から被削体の加工部に放出される。また、切削加工機の切削加工が終了した後通路切換手段が空気供給通路側に切り換えられ、圧縮空気が切削液供給口から主軸内の液路及び切削工具内の液路を通して切削工具の先端から被削体の加工部に放出され、主軸の液路や切削工具の液路に付着している切削液や微細な切粉を排出する。
更に、切削液供給口に供給された圧縮空気の一部が主軸ホルダの軸孔と主軸との間の微小な隙間(主軸周り)に入り込んで、切削加工時にこの隙間に入り込んで付着している切削液や微細な切粉を外部に排出する。これにより、特に主軸周りに入り込んだ切削液や当該切削液に混入しているサブミクロン程度の微細な切粉を外部に吹き飛して排出すことができ、主軸の外周面と軸孔の内周面の擦過腐食を有効に抑えることができる。これにより、機械寿命を向上させることができる。
また、本発明の請求項2に係る切削加工機は、請求項1に記載の切削加工機において、
前記通路切換手段は、前記切削工具による被削体の加工時に前記空気供給通路を遮断して前記切削液供給通路を前記切削液供給口に接続し、加工終了後、もしくは切削加工機による切削加工を一時的に停止した後に前記切削液供給通路を遮断して前記空気供給通路を前記切削液供給口に接続することを特徴としている。
被削体を切削加工するときには通路切換手段により空気供給通路を遮断し、切削液供給通路を切削液供給口に接続して切削液を切削工具の先端から被削体の加工部に放出させる。そして、切削加工が終了した後、もしくは切削加工を一時停止した後に通路切換手段により切削液供給通路を遮断し、空気供給通路を切削液供給口に接続して切削工具の先端から圧縮空気を排出させる。
また、本発明の請求項3に係る切削加工機は、請求項1又は請求項2に記載の切削加工機において、
前記通路切換手段は、前記切削液供給通路に接続された開閉弁と、前記空気供給通路に接続された開閉弁からなり、何れか一方の開閉弁が開弁されたときには何れか他方の開閉弁が閉弁されていることを特徴としている。
通路切換手段を、切削液供給通路を開閉する開閉弁と空気供給通路を開閉する開閉弁とにより構成し、切削液通路の開閉弁を開弁するときには空気供給通路の開閉弁を閉弁して切削工具の先端から切削液を被削体の加工部に放出させる。また、空気供給通路の開閉弁を開弁するときには切削液供給通路の開閉弁を閉弁して切削工具の先端から圧縮空気を排出させる。これにより、簡単な構成で通路切換手段を構成することができる。
また、本発明の請求項4に係る切削加工機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の切削加工機において、
前記切削液供給通路に接続された開閉弁と、前記空気供給通路に接続された開閉弁は、これらの通路を流れる切削液と圧縮空気の流量をそれぞれ制御可能であることを特徴としている。
切削液供給通路に接続された開閉弁を調節して被削体の加工部に供給する切削液の流量を調整することにより、被削体の材質や加工条件等に応じて加工部に供給する切削液の流量を制御することができる。また、空気供給通路に接続された開閉弁を調節して圧縮空気の流量を調整することにより、主軸周りや主軸内の液路や切削工具内の液路に付着している切削液や微細な切粉を有効に吹き飛ばして排出除去することができる。
本発明によると、機械本体の切削液供給口から主軸内及び切削工具内の液路を通して切削工具先端から切削液と圧縮空気の何れか一方を選択的に供給することで、切削加工時には被削体の加工部に切削液を供給することができる。また、切削加工後圧縮空気により主軸周りや主軸内の液路や切削工具内の液路に付着している切削液や微細な切粉を吹き飛ばして除去することができる。これにより、特に主軸周りの擦過腐食を少なくすることができ機械寿命を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る切削加工機について図面に基づいて説明する。図1に示すように切削加工機1は、被削体の切削部に切削液を供給する切削液供給通路2と、圧縮空気を供給する空気供給通路3と、これらの切削液供給通路2と空気供給通路3を選択的に切り換える通路切換手段4を備えている。
切削加工機1は、図示しない加工室内に設置されており、主軸11は、主軸上部12と主軸下部13からなり、図示しない機械本体の主軸ホルダ14に、例えば空気軸受け15により垂直に僅かに浮いた状態で回転自在に支持されている。主軸上部12を支持する主軸ホルダ14の上部14aには空気軸受け15の下方位置に当該空気軸受け15に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給口14cが周方向に複数、例えば2箇所設けられている。また、圧縮空気供給口14cの下方位置に空気軸受け15から主軸上部12に沿って下方に漏れた圧縮空気(漏れエアー)を主軸ホルダ14の上部14aの側方に放出させるための小孔14dが周方向に複数、例えば2箇所設けられている。
主軸下部13は、中心に軸方向に切削液を供給するための液路(孔)13aが貫通して形成されており、外周面の略中央位置に全周に亘り環状をなした凹溝13bが形成されている。そして、凹溝13bの底面の上部及び下部に中心の孔13aに連通する小孔13cが周方向に沿って複数形成されている。この主軸下部13の上端面はOリング16を介して図示しないボルトにより主軸上部12の下端面に固定されて一体とされている。この主軸下部13は、主軸ホルダ14の下部14bの軸孔14eに軸支されている。
また、主軸ホルダ14の下部14bには主軸下部13の凹溝13bの略中央に連通して切削液を供給するための切削液供給口14fが周方向に複数、例えば2箇所設けられている。そして、主軸下部13の凹溝13bの上方位置及び下方位置と軸孔14eとの間にOリング17が装着されている。
そして、主軸下部13の下端にコレット18を介して切削工具、例えばコア抜き用バイト19が装着されている。コア抜き用バイト19は、中心に軸方向に沿って液路(孔)19aが貫通形成されており、主軸下部13の液路13aに連通している。そして、コア抜き用バイト19の下方に加工台5が配置されており、当該加工台5に被削体6が載置固定されている。また、加工台5は、ケース7内に収容されており、加工時に被削体6の加工部に供給された切削液を回収するようにしている。
切削加工機1は、主軸ホルダ14が上下方向(Z軸方向)に移動可能とされており、これに伴い主軸11が上下方向に移動可能とされている。また、加工台5は、水平面内で前後方向及び左右方向(X軸方向及びY軸方向)に移動可能とされている。
また、切削加工機1の回転するヘッド(図示せず)には、複数の主軸ホルダが設けられており、各主軸ホルダに夫々所定の切削工具が取付けられている。そして、作業工程に従ってヘッドが回転して必要な切削工具により加工台5に載置固定されている被削体6に切削加工を施すようになっている。本実施形態においては切削工具として、例えば被削体6の上面の所定位置に揉み付け(円錐状の窪み)加工を行う揉み付け用ドリル(カウンタシンクドリル)、揉み付けにより形成した窪み(揉み付け)の外側の被削体6を同心的に円柱状に切り抜くコア抜き用バイト(コアドリル)、揉み付けの中心位置(円柱体の中心)に貫通孔を開ける貫通穴ドリル等がある。
尚、本実施形態においては上述した揉み付け用ドリルや貫通穴ドリルには中心に液路が設けられておらず、これらの揉み付け用ドリルや貫通穴ドリルの先端側方から被削体の加工部に切削液を供給するようになっている。これは、後述するように被削体6から形成するシリコンチューブの外径約3mm、内径約1.5mm程度と小さいために揉み付け用ドリルや貫通穴ドリルが小径であり、中心に液路を設けることができないためである。従って、切削加工機1は、コア抜き用バイト19を装着している主軸ホルダ14及びコア抜き用バイト19にのみ切削液又は圧縮空気の何れか一方が選択的に供給されるようになっている。
切削液供給通路2は、切削液通路(液路)21,22及び開閉弁23により構成されている。切削液通路21は一端が図示しない切削液供給源に接続され、他端が開閉弁23の入口に接続されている。切削液通路22は、その一端が開閉弁23の出口に接続され、その他端が主軸ホルダ14の下部の各切削液供給口14fに接続されている。切削液供給口14fに供給された切削液は、主軸下部13の環状の凹溝13bから小孔13cを通して液路13aに供給され、更にコア抜き用バイト19の液路19aを通して先端から被削体6の加工部に放出(供給)される。
切削液供給源は、図示しない沈澱槽、切削液タンク、濾過機、ポンプ等により構成されており、加工台5を収容するケース7内に溜まった切削液を沈澱槽に回収し、混入している比較的大きな切粉(パーティクル)を沈澱させて取り除いた後切削液タンクに供給する。切削液タンクは、沈澱槽から供給された切削液を貯溜すると共に、濾過機により切削液を濾過して当該切削液に混入している微細な切粉(パーティクル)を取り除く。そして、この微細な切粉が取り除かれた切削液をポンプにより切削液タンクから切削液通路21に送出している。しかしながら、前述したように濾過機を使用してもサブミクロン程度の微細な切粉(パーティクル)を完全に除去することは困難であり、このようなサブミクロン程度の微細な切粉が切削液中に混入している。
空気供給通路3は、空気通路(流路)31,32及び開閉弁33により構成されている。空気通路31は、その一端が図示しない空気供給源に接続され、その他端が開閉弁33の入口に接続されている。空気通路32は一端が開閉弁33の出口に接続され、他端が切削液通路22の途中に接続されている。
空気供給源は、図示しないコンプレッサ、レシーバタンク、複数の調圧弁(圧力制御弁)等により構成されており、コンプレッサにより製造した圧縮空気をレシーバタンクに貯溜し、このレシーバタンクに貯溜された圧縮空気の一部を一方の調圧弁により所定圧に調圧して空気軸受け15に供給している。また、レシーバタンクに貯溜された圧縮空気の一部を他方の調圧弁によりこの所定圧と異なる所定圧に調圧して空気供給通路3の空気通路31に供給している。
そして、切削液供給通路2の開閉弁23と空気供給通路3の開閉弁33により通路切換手段4が構成されている。通路切換手段4は、何れか一方の開閉弁が開いているときには何れか他方の開閉弁が閉じられている。即ち、通路切換手段4は、切削液供給通路2の開閉弁23が開いているときには空気供給通路3の開閉弁33が閉じられており、反対に開閉弁33が開いているときには開閉弁23が閉じられている。このように、通路切換手段4は、切削液供給通路2と空気供給通路3の何れか一方のみを主軸ホルダ14の切削液供給口14fに選択的に接続する。
また、切削液の圧力(油圧)は圧縮空気の圧力(空圧)よりも高く設定されており、これら両者間に圧力差がある。従って、通路切換手段4の何れか一方の開閉弁を開いているときには何れか他方の開閉弁を閉じることにより、切削液が空気通路31側に流入することを防止することができる。
これらの開閉弁23,33は、例えば電磁弁により構成されており、図示しない制御装置により開閉制御されるようになっている。従って、開閉弁23,33の開閉を確実に制御することができる。尚、これらの開閉弁23,33は手動により開閉制御する手動弁を使用しても良い。更に、通路切換手段4として2つの開閉弁23,33に代えて1つの三方弁を使用しても良い。
また、開閉弁23,33は、流量制御機能を有するものを使用しても良い。被削体の加工部に供給する切削液の流量を調整することにより、被削体の材質や加工条件等に応じて加工部に供給する切削液の流量を制御することができる。また、空気通路に接続された開閉弁を調節して圧縮空気の流量を調整することにより、主軸周りや主軸内の液路や切削工具内の液路に付着している切削液及び微細な切粉を有効に吹き飛ばして除去することができる。
切削加工機1の加工台5に載置固定されている被削体6は、脆性部材、例えばシリコンウエハ41と、シリコンウエハ41の上面に樹脂等のワックスで貼着固定された保護部材としての硼珪酸ガラス42からなる。シリコンウエハ41の上面は鏡面処理を施されて鏡面化されており、硼珪酸ガラス42は、加工時にシリコンウエハ41の上面を保護している。硼珪酸ガラス42としては、例えばパイレックス(登録商標)ガラスがある。
また、シリコンウエハ41の下面は、樹脂などのワックスで基板43の上面に貼着されている。基板43としては、例えば通常の青板ガラスが使用されている(以下「青板ガラス43」という)。そして、この青板ガラス43が加工台5に載置されて樹脂等のワックスで固定されている。シリコンウエハ41の熱膨張率とパイレックス(登録商標)ガラスの熱膨張率が近似しており、硼珪酸ガラス42としてパイレックス(登録商標)ガラスを使用することにより、これらを上述したようにワックスで貼着した場合に熱応力に起因する両者の歪みを少なくすることができる。
続いて、以下に本実施形態の作用について説明する。切削加工機1の空気軸受け15には圧縮空気が常時供給されており、主軸11が垂直方向に僅かに浮いた状態で回転可能に支持されている。従って、空気軸受け15に供給している圧縮空気の一部が主軸ホルダ14の小孔14dから漏れエアーとして常時大気中に放出されている。
次に、この切削加工機1により被削体6を切削加工して、例えばシリコンチューブを形成する場合について簡単に説明する。先ず、切削加工機1は、図示しない揉み付け用ドリルにより被削体6の硼珪酸ガラス42の所定位置に順次揉み付け加工を行う。揉み付け加工は、揉み付け用ドリルの先端側方から被削体6の加工部に切削液を供給しながら行う。揉み付け加工は図2に示すように硼珪酸ガラス42を貫いてシリコンウエハ41の上部に至る円錐状の窪み42aを形成する加工である(以下この窪み42aを「揉み付け穴42a」という)。なお、揉み付けは、図2に示すように被削体6の全面に行う。
次いで、切削加工機1は、揉み付けにより形成した揉み付け穴42aの外側の被削体6を同心的に円柱状に切り抜くためのコア抜き加工を行う。このコア抜きは、図1に示すコア抜き用バイト19により行う。本実施形態にかかる切削加工機1においては、コア抜き加工を始める場合、空気供給通路3の開閉弁33が閉じられ、切削液供給通路2の開閉弁23が開かれる。そして、切削液が前記切削液供給源から切削液通路21、開閉弁23、切削液通路22、主軸ホルダ14の切削液供給口14f、主軸下部13の環状の凹溝13b、小孔13cを通して中心の液路13aに供給され、更にコア抜き用バイト19の中心の液路19aを通して先端部から被削体6の加工部に供給される。
次いで、揉み付け穴42aの外側を同心的に青板ガラス43の上面に至るまで円柱状に切り抜いて(コア抜きして)、図3に示すように円柱体44を形成する。切削加工機1は、円柱体44の切削加工(コア抜き加工)が終了すると切削液供給通路2の開閉弁23が閉じられて被削体6の加工部への切削液の供給が停止される。
次いで、切削加工機1は、揉み付け穴42aの中心、即ち円柱体44の中心に小孔を貫通穿設する。この小孔の貫通は、図示しない貫通穴ドリルにより行う。貫通穴ドリルは先端の側方から円柱体44の中心位置の加工部に切削液を供給しながらシリコンウエハ41を貫通して青板ガラス43の上面に至るまで小孔44aを貫通穿設する。
このようにして、図3に示すように被削体6の全面に複数の円筒部材45を形成する。これにより、被削体6の切削加工が終了する。円筒部材45は、円筒形状のシリコン、即ちシリコンチューブと環状の硼珪酸ガラスにより形成されている。尚、図3において図面の煩雑を避けるために揉み付け穴42aと円柱体44の小孔44aは同径に描いてある。
上述の加工時に被削体6の加工部に供給された切削液は、ケース7内に溜まり、切削液供給源の沈澱槽に回収されて混入している比較的大きな切粉(パーティクル)が取り除かれ、更に切削液タンクにて濾過機により微細な切粉(パーティクル)が取り除かれて切削液通路21に送出されて循環している。
前述したように濾過機を使用してもサブミクロン程度の微細な切粉(パーティクル)を完全に除去することは困難であり、このようなサブミクロン程度の微細な切粉が切削液中に混入している。そして、このサブミクロン程度の微細な切粉が、切削液と共に主軸ホルダ14の軸孔14eと主軸下部13との間の微小な隙間や主軸下部13の環状凹溝13bの上方及び下方Oリング17を超えて軸孔14eの上方及び下方の微細な隙間(主軸周り)に入り込む。切削加工機1の停止に伴いこれをそのまま放置すると、切削液が乾いてしまい切粉を除去することが困難となる。
そこで、コア抜き用バイト19の使用後、即ち被削体6の円筒部材45の切削加工終了後、切削加工機1の主軸ホルダ14の軸孔14eと主軸下部13の外周面との間の微小な隙間に切削液と共に入り込んだ微細な切粉や、主軸下部13の液路13a、コア抜き用バイト19の液路19a内に切削液と共に付着している微細な切粉を切削液が乾かないうちに除去する。
切削加工機1は、被削体6の円筒部材45の加工終了後切削液供給通路2の開閉弁23を閉弁させて被削体6の加工部への切削液の供給を停止させる。次いで、空気供給通路3の開閉弁33を開弁させて空気供給源から空気通路31,32を通して主軸ホルダ14の切削液供給口14f、主軸下部13の環状の凹溝13b、小孔13cを通して中心の液路13aに供給し、コア抜き用バイト19の液路19aの先端から排出させる。これにより、主軸下部13の液路13a、コア抜き用バイト19の液路19a内に付着している切削液及び当該切削液に混入している微細な切粉(パーティクル)を吹き飛ばして排出することができる。
また、空気軸受け15は圧縮空気が常時供給されており、この圧縮空気の一部が主軸ホルダ14の小孔14dから漏れエアーとして常時大気中に放出されている。そして、この漏れエアーが主軸ホルダ14の軸孔14eの内周面と主軸下部13の外周面との間の上側のOリング17を超えて空気軸受け15側(図中上方)に入ってくる切削液と当該切削液に混入しているサブミクロン程度の微細な切粉を外部に排出している。
更に、主軸下部13の凹溝13bに供給された圧縮空気は、その一部が主軸ホルダ14の軸孔14eと主軸下部13との間の微小な隙間に入り込み、上側のOリング17を超えて切削液と当該切削液に混入している微細な切粉を空気軸受け15の漏れエアーと共に外部(図中側方)に排出する。また、下側のOリング17を超えて切削液と当該切削液に混入している微細な切粉を吹き飛ばして外部(図中下方)に排出する。
これにより、主軸ホルダ14の軸孔14eの内周面と主軸下部13の外周面との間の微細な隙間に入り込んだ切削液とサブミクロン程度の微細な切粉を除去することができる。また、主軸下部13の液路13a内、及びコア抜き用バイト19の液路19a内に付着している切削液や微細な切粉を除去することができる。尚、コア抜き用バイト19は、消耗品であり切刃が磨耗すると交換するために液路19aの内面に切粉が付着していても特に問題は無い。
一方、被削体6は、図3に示すように複数の円筒部材45と、これらの各円筒部材45をそれぞれ収容する蜂の巣状をなす枠部6’とに分離された後、青板ガラス43と共に加工台5から取り外される。更に、各円筒部材45と蜂の巣状をなす枠部6’が青板ガラス43から分離される。そして、最終的に円筒部材45から保護部材としての環状の硼珪酸ガラス42が取り除かれてシリコンチューブが形成される。
以上説明したように本発明によれば、切削加工機の主軸ホルダの切削液供給口に切削液を供給する切削液供給通路と、切削液供給口に圧縮空気を供給する空気供給通路と、切削液供給通路と空気供給通路の何れか一方の通路を切削液供給口に選択的に接続する通路切換手段とを備えた構成としたことにより、切削加工時には切削液を主軸内の液路及び切削工具内の液路を通して切削工具の先端から被削体の加工部に放出することができる。
また、切削加工機は、切削加工が終了した後、切削液に代えて圧縮空気を主軸内の液路及び切削工具内の液路を通して切削工具の先端から排出させて、主軸内の液路や切削工具内の液路に付着している切削液や微細な切粉を吹き飛ばして排出することができる。
更に、切削液供給口に供給された圧縮空気の一部が本体側の軸孔と主軸との間の微小な隙間に入り込んで、切削加工時にこの隙間に入り込んで付着している切削液や微細な切粉を外部に排出することにより、特に主軸周りに入り込んだ切削液やサブミクロン程度の微細な切粉を吹き飛ばして排出することができ、主軸の外周面と軸孔の内周面の擦過腐食を有効に抑えることができる。これにより、機械寿命を向上させることができる。
また、通路切換手段は、被削体の加工時に空気供給通路を遮断して切削液供給通路を切削液供給口に接続し、加工終了後に切削液供給通路を遮断して空気供給通路を切削液供給口に接続することにより、被削体を切削加工するときには切削液を切削工具の先端から被削体の加工部に放出させることができ、切削加工が終了した後には切削工具の先端から圧縮空気を排出させることができる。
また、通路切換手段を、切削液供給通路を開閉する開閉弁と空気供給通路を開閉する開閉弁とにより構成することにより、切削液通路の開閉弁を開弁するときには空気供給通路の開閉弁を閉弁して切削工具の先端から切削液を被削体の加工部に放出させ、空気供給通路の開閉弁を開弁するときには切削液供給通路の開閉弁を閉弁して切削工具の先端から圧縮空気を排出させることができる。これにより、簡単な構成で通路切換手段を構成することができる。
また、切削液供給通路に接続された開閉弁を流量制御可能とすることにより、被削体の加工部に供給する切削液の流量を調整することができ、被削体の材質や加工条件等に応じて加工部に供給する切削液の流量を最適に制御することができる。また、空気供給通路に接続された開閉弁を調節して圧縮空気の流量を調整可能とすることにより、主軸周りや主軸内の液路や切削工具内の液路に付着している切削液や微細な切粉を吹き飛ばして排出除去することができる。
尚、上記実施形態では被削体として脆性部材であるシリコンウエハを切削加工する場合について記述したが、被削体はシリコンウエハに限るものではなく他の、例えばガラス、カーボン等の脆性部材であっても良い。要は、上記実施形態と同様に切削液や微細な切粉を吹き飛ばして排出除去する必要がある場合であれば本発明は被削体の種類によらず有効である。
本発明の一実施形態に係る切削加工機の概略構成図である。 図1に示した切削加工機により揉み付け加工した被削体の上面図である。 図2に示した被削体の揉み付けの周りを円筒形状に加工した状態を示す被削体の上面図である。
符号の説明
1 切削加工機
2 切削液供給通路
3 空気供給通路
4 通路切換手段
5 加工台
6 被削体
6’ 蜂の巣状をなす枠部
7 ケース
11 主軸
12 主軸上部
13 主軸下部
13a 液路(孔)
13b 環状の凹溝
13c 小孔
14 主軸ホルダ
14a 上部
14b 下部
14c 圧縮空気供給口
14d 小孔
14e 軸孔
14f 切削液供給口
15 空気軸受け
16,17 Oリング
18 コレット
19 コア抜き用バイト
19a 液路(孔)
21,22 切削液通路
23 開閉弁
31,32 空気通路
33 開閉弁
41 シリコンウエハ
42 硼珪酸ガラス
42a 揉み付け穴(円錐状の窪み)
43 青板ガラス(基板)
44 円柱体
44a 小孔
45 円筒部材

Claims (4)

  1. 機械本体の主軸ホルダに回転自在に軸支され、被削体の加工部に切削液を供給する液路を内部に有する主軸と、
    前記主軸ホルダに設けられて前記主軸の液路に切削液を供給する切削液供給口と、
    内部に液路を有し前記主軸に取付けられて該主軸の液路に連通され、加工時に先端から切削液を被削体の加工部に放出させる切削工具を備えた切削加工機において、
    前記切削液供給口に接続されて前記加工部に切削液を供給する切削液供給通路と、
    前記切削液供給口に接続されて加工後に付着している切削液と切粉を吹き飛ばす圧縮空気を供給する空気供給通路と、
    前記切削液供給通路と空気供給通路の何れか一方を前記切削液供給口に選択的に接続する通路切換手段とを備えたことを特徴とする切削加工機。
  2. 前記通路切換手段は、前記切削工具による被削体の加工時に前記空気供給通路を遮断して前記切削液供給通路を前記切削液供給口に接続したうえで、前記被削体の加工の一時停止時、または当該加工終了後に前記切削液供給通路を遮断して前記空気供給通路を前記切削液供給口に接続することを特徴とする、請求項1に記載の切削加工機。
  3. 前記通路切換手段は、前記切削液供給通路に接続された開閉弁と、前記空気供給通路に接続された開閉弁からなり、何れか一方の開閉弁が開弁されたときには何れか他方の開閉弁が閉弁されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の切削加工機。
  4. 前記切削液供給通路に接続された開閉弁と、前記空気供給通路に接続された開閉弁は、これらの通路を流れる切削液と圧縮空気の流量をそれぞれ制御可能であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の切削加工機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102335835A (zh) * 2011-07-15 2012-02-01 天津市宝涞精密机械有限公司 多轴齿轮箱内冷刀具冷却液供给系统
JP2015016480A (ja) * 2013-07-09 2015-01-29 株式会社アマダ パンチプレス
TWI781601B (zh) * 2021-04-28 2022-10-21 國立雲林科技大學 同軸噴流產生加工裝置及其機械加工裝置

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